(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光素子基板の前記エンドカバー側の短辺と、前記発光素子基板に実装されている前記発光素子のうち前記短辺に最も近い位置に設けられた発光素子との間の距離は、当該発光素子と、前記発光素子基板の長手方向において当該発光素子に隣接する発光素子との間の距離よりも短い
請求項1又は2に記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る照明装置について説明する。なお、以下の実施形態において、照明装置が天井に取り付けられた場合に天井と対向する方向を照明装置の上方向とし、床方向を照明装置の下方向として説明する場合がある。また、図中、照明装置が天井に取り付けられた場合に鉛直上向き方向(天井方向)をZ方向、床方向を−Z方向とする場合がある。このとき、長尺形状の照明装置の長手方向の一方向をX方向、他方向を−X方向とし、長尺形状の照明装置の幅方向の一方向をY方向、他方向を−Y方向とする場合がある。
【0010】
[照明装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る照明装置1の外観を示す斜視図である。
図2は、照明装置1の外観を示す正投影図であり、
図2(A)は照明装置1の上面図、
図2(B)は照明装置1の側面図、
図2(C)は照明装置1の底面図、
図2(D)は照明装置1の正面図、
図2(E)は照明装置1の背面図である。また、
図2(B)は照明装置1の右側面図であり、照明装置1の左側面図は、右側面図と略同様であるため図示を省略する。
図3は、照明装置1の発光ユニット20側からの外観を示す斜視図である。
図4は、照明装置1の構成を示す断面図である。
【0011】
照明装置1は、例えば天井又は壁等の被取付面に取り付けられる照明装置用器具本体(以下、器具本体と記載する)10と、発光素子21を備えており器具本体10に取り付けられる照明装置用発光ユニット(以下、発光ユニットと記載する)20とを備える。
発光ユニット20は、例えばLED等の発光素子21と発光素子21が実装された基板群23とを覆う透光性カバー22とを備える。
器具本体10は、発光ユニット20の透光性カバー22が入り込むように発光ユニット20が取り付けられる発光ユニット取付凹部111を備える。器具本体10の発光ユニット取付凹部111は、開口端に向かって広がっており、発光ユニット20は、発光ユニット取付凹部111の内壁面に接触している。
【0012】
[器具本体]
以下、器具本体10の構成を説明する。
図5は、器具本体10の外観を示す斜視図であり、
図5(A)は、器具本体10の上方向からの外観を示す斜視図であり、
図5(B)は、器具本体10の下方向からの外観を示す斜視図である。
図6は、器具本体10に設けられる、発光ユニット20の位置を所定位置に規制する位置規制部材を示す図である。
図5及び
図6に示すように、器具本体10は、取付部材11と、側板12(12a及び12b)と、バネ部13(13a及び13b)と、端子台14と、吊りボルト用孔部15と、電力供給ケーブル用孔部16と、を備えている。
【0013】
以下、器具本体10の各部について詳細に説明する。
(取付部材)
取付部材11は、発光ユニット20を取り付けるための発光ユニット取付凹部111と、発光ユニット取付凹部111を挟んで形成され、一方向に長く延びる側縁部112と、発光ユニット取付凹部111の底部である底板部114と、を備える。すなわち、取付部材11は、長尺状に形成されている。
発光ユニット取付凹部111は、金属板等の材料を曲げ加工することにより、発光素子21と発光素子21を覆う透光性カバー22とを含む発光ユニット20の透光性カバー22が入り込むように開口が設けられて形成される。発光ユニット取付凹部111は発光ユニット取付凹部111の開口端縁に向かって広がっている。
【0014】
側縁部112は、例えば
図5(B)に示す第1側縁部112a及び第2側縁部112bからなる。側縁部112は、発光ユニット20に向かって突出する突形状を有している。なお、第1側縁部112a及び第2側縁部112bの少なくとも一方が発光ユニット20に向かって(すなわち
図5中の−Z方向に向かって)突出する突形状を有していればよい。
底板部114は、天井や壁等の被取付面と対向しており、照明装置1を被取付面に取り付けるための吊りボルト用孔部15や、電力供給ケーブル40を照明装置1内に引き込むための電力供給ケーブル用孔部16等を備えている。
【0015】
(側板)
側板12は、取付部材11の両端を覆うように取付部材11に取り付けられる。
図5(B)に示すように、第1側板12aは、取付部材11の一端を覆うように取り付けられる。第2側板12bは、取付部材11の他端を覆うように取り付けられる。取付部材11の両端に第1側板12a及び第2側板12bが取り付けられることにより、発光ユニット20を取り付けるための発光ユニット取付凹部111が形成される。
すなわち、「発光ユニット取付凹部111」とは、第1側縁部112a及び第2側縁部112b、並びに第1側板12a及び第2側板12bで囲まれる空間を示す。また、取付部材11に第1側板12a及び第2側板12bを取り付けることにより、開口が形成される。
【0016】
側板12は、例えば、取付部材11と同様に金属板等の材料を曲げ加工することにより形成される。この場合、側板12の耐熱性が高く、また発光ユニット20の熱を側板12又は側板12が取り付けられた取付部材11を介して放熱することができるため好ましい。
側板12は、樹脂材料により形成されてもよい。側板12は、例えば樹脂材料を射出成形することにより形成される。この場合、側板12の成形性が向上し、取付部材11との係合部が形成しやすくなる。
【0017】
また、側板12は、発光素子21の発光を制御する機能部を備えていてもよい。側板12は、発光素子21の発光を制御する機能部として、例えば受光部、無線受信部、センサ又はスイッチ部の少なくとも1つを備えていてもよい。
受光部としては、例えば、赤外線受光部が挙げられる。赤外線受光部は、例えばリモートコントローラの赤外線発光部からの赤外線を受信する受光部である。側板12は、例えば取付部材11に対向する側に、赤外線受光部で検出した赤外線信号を増幅する赤外線信号増幅回路や、赤外線受光部で検出した赤外線信号に基づいて発光ユニット20の発光を制御する制御部を備えている。
【0018】
また、赤外線受光部等の受光部の他に、無線受信部として、例えば、リモートコントローラの無線送信部からの通信を受信する無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)の受信部が挙げられる。センサとしては、例えば赤外線、超音波、可視光等による人感センサが挙げられる。スイッチ部としては、例えば、引き紐が取り付けられたプルスイッチが挙げられる。
【0019】
側板12が樹脂材料で形成されている場合、成形性が向上するため、機能部の追加が容易となる。
また、側板12に機能部が設けられることにより、発光ユニット20に受光部、無線受信部、センサ又はスイッチ部等の機能部を設ける必要がないため、発光ユニット20のスペース効率や発光性が低下することがない。そして、器具本体10側に各機能部が設けられるため、照明装置1に付加された機能が異なっていても、発光ユニット20を共通とすることができる。
【0020】
また、発光ユニット20に機能部を追加する場合と異なり、消耗品である発光ユニット20の交換時には発光ユニット20のみを交換し、照明装置1に追加する機能を変更したい場合には、機能部を備える側板12のみを交換すればよい。
このため、例えば照明装置1の点灯、消灯のための機能を追加したり、プルスイッチが設けられた照明装置1をリモートコントローラによる点灯、消灯機能を備えた照明装置1に変更することが容易となる。
【0021】
図6(A)及び
図6(B)に示すように、器具本体10は、発光ユニット20の取り付け位置を規制する位置規制部材113を備えていてもよい。位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111に配置される。位置規制部材113は、発光ユニット20が器具本体10に取り付けられた際に発光ユニット20と接触する。これにより、発光ユニット20は、発光ユニット取付凹部111内の所定の位置に位置決めされる。
【0022】
例えば
図6(A)に示すように、位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111の内壁から発光ユニット取付凹部111内に突出して設けられていてもよい。このとき、位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111の内壁に固定された金属材料等からなり、発光ユニット取付凹部111とは別部材で形成されている。また、位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111及び側縁部112と一体に形成されるように取付部材11の金属板を曲げ加工して形成してもよい。具体的には、発光ユニット取付凹部111の内壁の一部に切込みを形成し、その切込みが発光ユニット取付凹部111内に突出するように金属板を折曲げることにより、例えば断面コ字状又は断面U字状の突出部である位置規制部材113を形成することができる。
【0023】
また、例えば
図6(B)に示すように、位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111の側板12に配置されていてもよい。このとき、位置規制部材113は、発光ユニット取付凹部111の側板12に突出して設けられる。具体的には、器具本体10に発光ユニット20を取り付けた際に発光ユニット20と対向する対向領域(
図6(B)において点線で示す領域)において、側板12の一部を発光ユニット取付凹部111に向かって折り曲げることにより、位置規制部材113が形成される。
【0024】
(バネ部)
図5(B)に示すように、バネ部13は、例えば取付部材11の底板部114に固定される。バネ部13は、後述する発光ユニット20のバネ受部27と係合することにより発光ユニット20を器具本体10の発光ユニット取付凹部111に取り付けた状態を維持することに利用される。具体的には、第1バネ部13aは発光ユニット20の第1バネ受部27aと係合し、第2バネ部13bは発光ユニット20の第2バネ受部27bと係合する。すなわち、第1バネ受部27a及び第2バネ受部27b並びに第1バネ部13a及び第2バネ部13bは、発光ユニット取付凹部111に発光ユニット20を取り付けた状態を維持する取付状態維持部として機能する。
【0025】
(端子台)
端子台14には、後述する電力供給ケーブル40が接続される。具体的には、端子台14には、天井又は壁等の被取付面から導出されて後述する電源部28との間を電気的に接続する電力供給ケーブル40が接続される。端子台14は、例えばネジ等により取付部材11に取り付けられる。
【0026】
(吊りボルト用孔部)
吊りボルト用孔部15は、
図4に示す吊りボルト30により、天井又は壁等の被取付面に器具本体10を取り付けるために設けられる。
(電力供給ケーブル用孔部)
電力供給ケーブル用孔部16は、天井又は壁等の被取付面から導出された電力供給ケーブル40を器具本体10の発光ユニット取付凹部111内に引き込むために設けられる。
【0027】
[発光ユニット]
以下、発光ユニット20の構成を説明する。
図7は、発光ユニット20の上方向からの外観を示す斜視図である。
図8は、
図7に示す発光ユニット20のA−A’断面を示す断面図である。
図9は、発光ユニット20の構成を示す分解斜視図である。
図7、
図8及び
図9に示すように、発光ユニット20は、発光素子21と、透光性カバー22(主カバー部221、第1エンドカバー222、第2エンドカバー223)と、基板群23と、支持部材24と、基板固定部材25(25a〜25n)と、ネジ26と、バネ受部27(27a及び27b)と、電源部28と、反射部材29(第1反射部品29a、第2反射部品29b、第3反射部品29c)とを備えている。なお、
図9において、基板固定部材25aを固定するネジ26にのみ参照符号を付し、基板固定部材25bから基板固定部材25nを固定するネジについては参照符号を省略している。
【0028】
以下、発光ユニット20の各部について詳細に説明する。
(透光性カバー)
透光性カバー22は、発光素子21を覆い、発光ユニット20を器具本体10に取り付けた際に器具本体10に入り込む形状を有している(
図4参照)。透光性カバー22は、発光素子21から照射された光を拡散する機能を有している。
図9に示すように、透光性カバー22は、発光素子21を覆う主カバー部221と、第1エンドカバー222及び第2エンドカバー223とを備える。第1エンドカバー222は、主カバー部221の一端を覆うように取り付けられる。第2エンドカバー223も同様に、主カバー部221の他端を覆うように取り付けられる。
【0029】
図4に示すように、発光ユニット20は、透光性カバー22の一部が器具本体10の開口に入り込むようにして取り付けられる。このとき、発光ユニット20は、透光性カバー22の一部が器具本体10の発光ユニット取付凹部111の内壁面に接触した状態で発光ユニット取付凹部111に取り付けられる。
これにより、発光ユニット20がたわんだ場合であっても照明装置の外観不良が生じにくくなる。これは、発光ユニット20がたわんだ場合に発光ユニット取付凹部111に入り込んでいた透光性カバー22が露出するのみであり、器具本体10と発光ユニット20との間に隙間が生じなくなるためである。
【0030】
図10は、主カバー部221と支持部材24及び第1エンドカバー222と支持部材24のそれぞれの係合部を詳細に説明する分解斜視図である。
図10(A)及び
図10(B)は、主カバー部221と、第1エンドカバー222と、支持部材24との係合状態を説明するための図である。
図11は、支持部材24と主カバー部221との係合状態を説明するための図であり、支持部材24及び第1エンドカバー222の一方の側面を模式的に示す側面図である。
【0031】
(主カバー部)
図8に示すように、主カバー部221は、平坦形状に形成された底面部224と、底面部224より厚みが薄く形成されて底面部224に対して傾斜する傾斜部225と、を有している。さらに、主カバー部221は、傾斜部225から延出して支持部材24と係合する係合部226を有する。
【0032】
また、主カバー部221は、樹脂材料で形成されており、均一に分散された拡散材を含む。底面部224は、傾斜部225よりも厚みが厚く、光透過方向における拡散材の総量が傾斜部225よりも多くなる。このため、底面部224は、傾斜部225よりも光拡散性が高く形成される。また、傾斜部225は、底面部224よりも厚みが薄く、光透過方向における拡散材の総量が底面部224よりも少なくなる。このため、傾斜部225は、底面部224よりも光直進性が高く形成される。
【0033】
すなわち、主カバー部221は、主カバー部221の底面に形成された、光を拡散する光拡散部である底面部224と、光拡散部に対して傾斜して形成された、光拡散部よりも光直進性が高い光直進部である傾斜部225と、光直進部から延出して支持部材24と係合する係合部226と、を有している。
これにより、例えば透光性カバー22のうち底面部224を透過した光は、LED等からなる発光素子の強い光を拡散して室内全体を明るく保つ効果がある。また、底面部224は光の拡散性が高いため、照明装置1直下において発光素子21の発光部分と発光素子21の発光部分以外の部分との境界が認識しにくくなり、照明装置1の発光性が均一になる。
【0034】
また、傾斜部225を透過した光は、発光素子の強い光が拡散しにくいため、暗くなりがちな照明装置1直下以外の空間を明るく保つ効果がある。このため、照明装置1では、底面部224を透過した光と傾斜部225を透過した光とにより、室内全体を均一に明るく保つことができる。
【0035】
図11に示すように、主カバー部221は、主カバー部221を支持部材24に固定するための被固定用孔部228を有している。被固定用孔部228は、主カバー部221の支持部材24に設けられた固定用孔部241と対向する位置にそれぞれ設けられる。支持部材24及び主カバー部221は、対向する固定用孔部241及び被固定用孔部228に図示しないリベット等の主カバー部固定部品が挿入されることにより互いに固定される。この場合には、例えば、重なって位置する固定用孔部241及び被固定用孔部228に主カバー部221側からリベットを通し、支持部材24側でリベットを潰すことにより、主カバー部221と支持部材24とが固定される。
【0036】
図11は、支持部材24に設けられた固定用孔部241及び主カバー部221に設けられた被固定用孔部228を示している。なお、
図11では、支持部材24及び主カバー部221の固定箇所を、支持部材24の長辺の少なくとも一方において、少なくとも2か所設ける場合について説明する。
樹脂材料で形成された主カバー部221は、熱により膨張して変形する場合がある。主カバー部221の変形は、支持部材24の長辺の少なくとも一方において、少なくとも2か所の固定箇所が設けられた場合に生じやすくなる。これは、熱による主カバー部221の膨張率が、支持部材24の膨張率よりも大きいためである。すなわち、支持部材24及び主カバー部221の固定箇所が2か所以上ある場合に、膨張による支持部材24の固定用孔部241間の距離の増大量に対して、主カバー部221の被固定用孔部228間の距離の増大量が大きくなり、主カバー部221が変形する。
【0037】
主カバー部221の被固定用孔部228(228a,228b,228c)は、支持部材24に設けられた固定用孔部241(241a,241b,241c、詳細は後述する)と対向する位置にそれぞれ設けられる。
このとき、主カバー部221の被固定用孔部228(228a,228b,228c)は、支持部材24に設けられた被固定用孔部228(228a,228b,228c)と対向する固定用孔部241(241a,241b,241c)とは互いに異なる大きさに形成される。
【0038】
これにより、樹脂材料で形成される主カバー部221が熱により膨張した場合であっても、主カバー部221の変形が抑制される。また、主カバー部221の変形が抑制されるため、照明装置1の発光の均一性が損なわれない。
ここで、支持部材24に主カバー部固定部品によって固定されている場合、主カバー部固定部品は支持部材に固定されているため、主カバー部固定部品間の距離は変化しない。このため、被固定用孔部228の寸法(孔の直径)と主カバー部固定部品の寸法(直径)とをほぼ同等とすると、主カバー部固定部品同士で挟まれた領域の主カバー部221が膨張した際に主カバー部固定部品間で主カバー部221が波打ったように変形してしまう。
【0039】
一方、本願に係る照明装置1では、主カバー部221に設けられた被固定用孔部228が支持部材24の固定用孔部241より大きく形成されている。このため、リベット等の主カバー部固定部品の軸部の直径が被固定用孔部228の寸法よりも小さくなる。このため、被固定用孔部228に主カバー部固定部品が挿入されていても、被固定用孔部228の内壁と主カバー部固定部品表面との間にクリアランスが生じる。このため、主カバー部221が膨張しても主カバー部固定部品の位置が被固定用孔部228内で移動するのみであり、主カバー部221に変形が生じにくくなる。
【0040】
対向する支持部材24の固定用孔部241及び主カバー部221の被固定用孔部228の一方は丸形状に形成され、対向する支持部材24の固定用孔部241及び主カバー部221の被固定用孔部228の他方は長穴形状に形成されていてもよい(例えば固定用孔部241a及び被固定用孔部228a)。
図11に示すように、主カバー部221の被固定用孔部228(228a及び228c)は、支持部材24の固定用孔部241(241a及び241c)が丸形状に形成されている場合には長穴形状に形成される。なお、「長穴形状」とは、楕円形状、長角丸形状、長方形状等を示す。また、主カバー部221の被固定用孔部228は、支持部材24の固定用孔部241が長穴形状に形成されている場合には丸形状に形成される。
【0041】
被固定用孔部228は、長穴形状に形成されることが好ましい。主カバー部221の被固定用孔部228が長穴形状、支持部材24の固定用孔部241が丸形状である場合、主カバー部221の変形がより効果的に抑制される。
【0042】
また、被固定用孔部228のうちの一つは、対向する固定用孔部241と同じ大きさに形成され、残余の被固定用孔部228は、対向する固定用孔部241と異なる大きさに形成されていてもよい。例えば、
図11に示すように、被固定用孔部228bは対向する固定用孔部241bと同じ大きさに形成され、被固定用孔部228a,228cは、対向する固定用孔部241a,241cとそれぞれ異なる大きさに形成されている。
これにより、例えば主カバー部221の被固定用孔部228b及び支持部材24の固定用孔部241bを通して主カバー部固定部品を挿入して固定した部分は、完全に固定される。
【0043】
また、対向する被固定用孔部228a及び固定用孔部241a並びに被固定用孔部228c及び固定用孔部241cをそれぞれ通して主カバー部固定部品を挿入して固定した部分は、完全に固定されない。このため、主カバー部221が膨張した場合に、被固定用孔部228b及び固定用孔部241bの固定部分を起点にして主カバー部221が照明装置1の外側方向に膨張する。
【0044】
また、対向する固定用孔部241と同じ大きさに形成される被固定用孔部228は、丸形状に形成されることが好ましい。すなわち、被固定用孔部228bと対向する固定用孔部241bとがいずれも丸形状に形成されることが好ましい。これにより、被固定用孔部228bと固定用孔部241bとが、主カバー部固定部品によって確実に固定される。
そして、丸形状を有する被固定用孔部228は、主カバー部221の長辺の中央部に設けられることが好ましい(例えば固定用孔部241b及び被固定用孔部228b)。照明装置1の中央部で支持部材24と主カバー部221とが完全に固定されているため、主カバー部221が膨張する際に照明装置1の両端側に均等に膨張し、照明装置1全体として主カバー部221の膨張に対する設計が容易となる。
【0045】
また、
図12及び
図13に示すように、主カバー部221は、主カバー部221の内壁面から突出して設けられた突出部229(下突出部229a及び上突出部229b)が形成されている。下突出部229a及び下突出部229aと隣接する上突出部229bは、それぞれ支持部材24の下部及び上部を保持している。上突出部229bは、主カバー部221の端部(長辺227)近傍に設けられる。下突出部229aは、上突出部229bの照明装置1の光照射方向(床方向)に近い側に隣接して設けられる。
【0046】
このとき、
図12に示す第1の例として、主カバー部221は、主カバー部221の内壁面から突出して設けられ、支持部材24の下部を支持する下突出部229aと、下突出部229aに隣接し内壁面から突出して設けられ、支持部材24の上部を支持するとともに下突出部229aよりも短く形成される上突出部229bと、を有していてもよい。
【0047】
これにより、支持部材24が主カバー部221に取り付けやすくなる。すなわち、上突出部229bが下突出部229aよりも短いため、主カバー部221の支持部材24と対向する長辺227の端部を外側に押し広げ、突出部229間に支持部材24が保持されるようにして支持部材24に主カバー部221を取り付けることができる。
この場合、主カバー部221の端部から支持部材24をスライドさせて支持部材24が突出部229間に保持されるようにする場合と比較して、少ない作業スペースかつ短時間で取付作業を行うことができる。
【0048】
なお、下突出部229a及び下突出部229aよりも短い上突出部229bは、主カバー部221の支持部材24と対向する長辺227の少なくとも一方のみに設けられていればよい。すなわち、長辺227の一方には、下突出部229a及び下突出部229aよりも短い上突出部229bが形成されており、長辺227の他方には、同じ長さの下突出部229a及び上突出部229bが備えられていてもよい。
【0049】
この場合、長辺227の他方に備えられた同じ長さの下突出部229a及び上突出部229b間に支持部材24を保持させる。この後、長辺227の一方の端部を外側に押し広げて、下突出部229aと下突出部229aよりも短い上突出部229bとの間に支持部材24を保持させる。長辺227の一方に備えられた上突出部229bが下突出部229aよりも短いため、長辺227の一方の端部を外側に押し広げて主カバー部221を取り付けることが容易となる。
【0050】
なお、この場合、上突出部229bが下突出部229aよりも短いため、主カバー部221が外れやすくなる場合がある。このため、主カバー部221は、支持部材24と、支持部材24の長辺227の少なくとも一方において2か所以上の固定箇所で固定される。
【0051】
また、
図13に示す第2の例として、主カバー部221は、主カバー部221の内壁面から突出して設けられ、支持部材24の下部を支持する下突出部229aと、下突出部229aに隣接し内壁面から突出して設けられ、支持部材24の上部を支持する上突出部229bと、を備えている。そして、下突出部229a及び上突出部229bの長さは、
図8に示す下突出部229a及び上突出部229bの1.2〜2.5倍の長さである3.6mm以上7.5mm以下であってもよい。
この場合、下突出部229a及び上突出部229bの双方の長さが十分に長いため、主カバー部221の端部から支持部材24をスライドさせることにより、支持部材24が突出部229間に取り付けられる。
【0052】
第2の例では、
図14に示すように、主カバー部221は、主カバー部221の中央部に設けられた被固定用孔部228(228b)を備えている。被固定用孔部228は、支持部材24の中央部に設けられた固定用孔部241(241b)と対向する位置に設けられている。そして、主カバー部221は、支持部材24と、対向する被固定用孔部228(228b)及び固定用孔部241(241b)を介して設けられた主カバー部固定部品によって固定される。このとき、主カバー部221には、被固定用孔部228b以外の被固定用孔部は設けられていなくてもよい。
図14に示す第2の例では、主カバー部221に設けられた支持部材24を保持する突出部229(下突出部229a及び上突出部229b)の長さが、
図8に示す下突出部229a及び上突出部229bよりも十分に長く形成される。これにより、主カバー部221が支持部材24をしっかりと保持することが可能となる。このため、主カバー部221は、固定箇所が1か所のみでも支持部材24に十分に固定され、主カバー部221の変形が生じない。
【0053】
上述した主カバー部221は、器具本体10と対向する主カバー部221の端部(
図10(A)等で示す長辺227の部分)が、基板群23を支持する支持部材24の基板支持面24aの裏面(
図10(A)で参照符号24bで示す面)と同等の位置又は基板支持面24aの裏面よりも光照射方向側に位置するように形成される。
発光素子21から照射された光のうち、主カバー部221の器具本体10内に位置する領域を透過した光は、器具本体10で遮られてしまう。このため、照明装置1の光照射効率の観点から、器具本体10内に入り込む主カバー部221をできるだけ少なくすることが好ましい。上述したように主カバー部221の端部の位置を調整することにより、発光素子21から照射される光の損失が少なくなり、また、光を効率的に床側等の光照射方向側に導くことができる。
【0054】
主カバー部221は、端部(長辺227)を含む領域において支持部材24を保持する支持部材保持部を有することが好ましい(
図8、
図12及び
図13参照)。すなわち、主カバー部221は、主カバー部221の端部領域で支持部材24を保持することが好ましい。
支持部材保持部は、具体的に、突出部229(下突出部229a及び上突出部229b)である。突出部229(下突出部229a及び上突出部229b)は、可能な限り主カバー部221の端部に近い領域に設けられる。
【0055】
主カバー部221が主カバー部221の端部領域で支持部材24を保持することにより、支持部材24に対する主カバー部221の位置を可能な限り光照射方向に近い位置とすることができる。このため、器具本体10内に入り込む主カバー部221を少なくすることができ、発光素子21から照射される光の損失がより少なくなり、光をより効率的に光照射方向側に導くことができる。
【0056】
(エンドカバー)
図15は、第1エンドカバー222の構成を示す正投影図である。
図15に示すように、第1エンドカバー222は、支持部材24側に突出する少なくとも2つの突出部222a及び222bを有している。また、
図16に示すように、突出部222a及び222bの内側には、支持部材24の一部である移動規制部242(242a及び242b、詳細は後述する)がそれぞれ設けられている。
これにより、第1エンドカバー222は、左右方向(
図1におけるY方向)への移動が規制される。
【0057】
また、
図16に示すように、突出部222a及び222bは、支持部材24に設けられた凸部24c(
図16には図示せず)及び移動規制部242(242a及び242b)により挟持される。
これにより、第1エンドカバー222が所定の位置に確実に固定され、左右方向への移動が確実に規制される。
【0058】
また、
図15に示すように、第1エンドカバー222は、突出部222aに形成されて支持部材24に係合される係合部222c及び突出部222bに形成されて支持部材24に係合される係合部222dを有している。係合部222c及び222dは、支持部材24に設けられた被係合部243(
図10参照)と係合する。
例えば、第1エンドカバー222は、係合部222c及び222dとして、突出部222a及び222bの支持部材24と対向する面が爪部を有している。爪部は、支持部材24の爪部と対向する位置に形成された孔部と係合する。
【0059】
また、第1エンドカバー222の他の例として、第1エンドカバー222は、係合部222c及び突出部222bとして、孔部を備えていてもよい(図示せず)。この場合、支持部材24は被係合部として爪部を備え、支持部材24の爪部が第1エンドカバー222の孔部と係合する。
【0060】
これにより、第1エンドカバー222は、左右方向への移動が確実に規制されるとともに、支持部材24から外れにくくなる。
これは、移動規制部242a及び242bによって、第1エンドカバー222の突出部222a及び222bが内側方向にたわむことが防止されるためである。
【0061】
図15に示すように、係合部222c及び222dは、突出部222a及び222bの外側面に形成されている。このため、第1エンドカバー222を支持部材24に取り付ける際に、係合部222c及び222dが支持部材24の凸部24cの側壁と接触し、突出部222a及び222bが内側方向にたわむ。このとき、突出部222a及び222bが内側方向にたわむくせが付く場合がある。
このため、移動規制部242a及び242bを備えていない場合、第1エンドカバー222に対して支持部材24から外れる方向に力が加わったときに、突出部222a及び222bが内側方向にたわむおそれがある。
【0062】
しかしながら、移動規制部242a及び242bが突出部222a及び222bの内側、すなわち突出部222a及び222bがたわむ可能性のある方向に設けられている。また、移動規制部242a及び242bは、係合部222c及び222dが支持部材24の被係合部243に係合された後に折り曲げられ
て形成される。
このため、突出部222a及び222bのたわみが防止される。その結果、係合部222c及び222dが支持部材24の被係合部243から外れることを防止し、第1エンドカバー222が支持部材24から外れにくくなる。
【0063】
また、第2エンドカバー223は、第1エンドカバー222と同様に、突出部又は突出部及び係合部を有している。そして、第2エンドカバー223が支持部材24に取り付けられた際に、突出部の内側に支持部材24の移動規制部242が設けられる。
【0064】
(発光素子基板)
図17は、基板群23の構成を示す平面図である。
図17に示すように、発光素子基板231及び232は、一方向に長く延びた長尺形状の板状部材であり、一方の面に複数の発光素子21が実装される。
図17に示すように、長尺形状の複数の発光素子基板が、互いの短辺同士が対向する状態で発光素子基板の長手方向に列状に並べられて基板群23を構成する。基板群23は、例えば、2枚の発光素子基板231及び232で形成される。以下、基板群23は、2枚の発光素子基板231及び232で形成されるものとして説明する。
【0065】
図17に示すように、発光素子基板231及び232には、発光素子21に電力を供給するための配線28dがそれぞれ接続される。このとき、発光素子基板231及び232は、後述する支持部材24の基板支持面24aに設けられた貫通部24dを通る配線28dにより電源部28と接続される。電源部28の電源回路から供給された電力は、配線28dを介して発光素子21に供給される。
なお、
図17に示す配線23cは、発光素子基板231及び232を電気的に接続するための配線である。
【0066】
基板群23上には、電源部28から導出される配線28dが接続される電源接続用端子群(コネクタ231a及び232a)と、隣り合う発光素子基板231及び232間を接続する配線23cが接続される基板接続用端子群(コネクタ231b及び232b)とが設けられる。電源接続用端子群及び基板接続用端子群は、発光素子基板231及び232の対向する短辺側の端部にそれぞれ配置される。
すなわち、発光素子基板231の一方の短辺側の端部には、第1電源接続用端子であるコネクタ231aと、第1基板接続用端子であるコネクタ231bとが設けられている。また、発光素子基板232の一方の短辺側の端部には、第2電源接続用端子であるコネクタ232aと、第2基板接続用端子であるコネクタ232bとが設けられている。そして、発光素子基板231のコネクタ231a及びコネクタ231bが設けられた側の短辺と、発光素子基板232のコネクタ232a及びコネクタ232bが設けられた側の短辺とが対向配置されることにより、基板群23が形成される。なお、発光素子基板231及び232は、互いに同一の構成を有していてもよい。
【0067】
ここで、コネクタ231a及びコネクタ232aの一方はプラス側端子であり、他方はマイナス側端子である。コネクタ231b及びコネクタ232bは、配線23cによって接続されている。
このため、基板群23において、発光素子基板231上に設けられた複数の発光素子21及び発光素子基板232上に設けられた複数の発光素子21の全てがコネクタ231aと、コネクタ232aとの間で直列に接続される。
このような構成とすることにより、基板群23の組み立て工程が容易になる。また、このような構成とすることにより、発光素子基板231及び232同士を接続する配線23c及び電源部28からの配線28dの引きまわし距離を短くすることができる。このため、ノイズの発生を抑制することができる。
【0068】
また、電源接続用端子群(コネクタ231a及び232a)は、基板群23の一方の長辺に沿って配置され、基板接続用端子群(コネクタ231b及び232b)は、基板群23の他方の長辺に沿って配置される。
このとき、コネクタ231a及び232aは、基板群23上において少なくとも1個の発光素子21を介して配置されることが好ましい。また、コネクタ231b及び232bは、少なくとも1個の発光素子21を介して配置されることが好ましい。これは、コネクタ231a及び232a、並びにコネクタ231b及び232bのそれぞれの間の沿面距離を確保するためである。
【0069】
なお、
図17に示すように、コネクタ231a及び231bは、発光素子基板231の短辺に最も近い位置に設けられた発光素子21と、短辺に2番目に近い位置に設けられた発光素子21との間の領域Xに設けられることが好ましい。また、コネクタ231a及び231bは、上述した領域Xのうち、短辺に2番目に近い位置に設けられた発光素子21よりも、短辺に最も近い位置に設けられた発光素子21に近い位置に設けられることが好ましい。
同様に、コネクタ232a及び232bは、発光素子基板232の短辺に最も近い位置に設けられた発光素子21と短辺に2番目に近い位置に設けられた発光素子21との間の領域Yに設けられることが好ましい。また、コネクタ232a及び232bは、上述した領域Yのうち、短辺に2番目に近い位置に設けられた発光素子21よりも、短辺に最も近い位置に設けられた発光素子21に近い位置に設けられることが好ましい。
【0070】
また、
図17に示すコネクタ位置の他、
図18(A)、
図18(B)及び
図18(C)に示すように電源接続用端子群(コネクタ231a及び232a)と基板接続用端子群(コネクタ231b及び232b)とを配置してもよい。
【0071】
これにより、基板群23の同一の長辺上に沿って配置されるコネクタ231a及び232a間、並びにコネクタ231b及び232b間のそれぞれの沿面距離を確保しつつ、発光素子基板231及び232上を覆う反射部材(詳しくは後述する)の面積をより大きくすることができる。
【0072】
(支持部材)
支持部材24は、発光素子21が実装される発光素子基板231及び232(基板群23)を支持する。支持部材24は、放熱性材料で形成され、発光素子21の熱を放熱するヒートシンクの機能も有している。
図4及び
図20に示すように、支持部材24は、基板群23と対向して基板群23を支持する基板支持面24aと、基板支持面24aの裏面で電源部28を支持する電源部支持面24bと、電源部28の両側に延出する延出部24eとを有している。基板支持面24aは、基板群23の幅よりも広く形成されている。
【0073】
延出部24eは、透光性カバー22と係合される。具体的には、延出部24eの端部が透光性カバー22の主カバー部221に設けられた下突出部229a及び上突出部229bにより保持される。
これにより、支持部材24の延出部24eと、電源部28の側面と、器具本体の側縁部112の内壁とで囲まれた第1の空間部115(
図4参照)が形成される。第1の空間部115には、照明装置1の配線等を収容することができる。このため、電力供給ケーブル40等の配線によって器具本体10に対する発光ユニット20の取付けが阻害されることがなくなる。
【0074】
支持部材24は、例えば、一方の面に基板群23が、他方の面に電源部28が設けられ、幅が電源部28の幅よりも大きく形成された平板状である。すなわち、電源部28の両側に延出する延出部24eは、電源部支持面24bと同一平面上に形成される。
また、
図4及び
図20に示すように、電源部28の両側に延出する延出部24eが発光素子21の光照射方向に突出する凸形状に形成されることにより、凸部24cとされていてもよい。凸部24cは、支持部材24の両端が基板支持面24aの裏面の電源部支持面24bよりも光照射方向に突出して形成されている。支持部材24は、凸部24cが主カバー部221に取り付けられることにより主カバー部221に固定される。
【0075】
電源部28の両側に延出する延出部24eが発光素子21の光照射方向に突出する凸部24cである場合には、第1の空間部115がより大きく形成されるため好ましい。
また、ヒートシンクとしての機能を有する支持部材24の一部である凸部24cが器具本体10の外部に向かう方向に突出して形成されるため、支持部材24の放熱性が向上する。
さらに、凸部24cにより、第2反射部品29b及び第3反射部品29c(
図9参照)が傾斜して設けられるため、発光素子21の反射光を効率よく反射させることができる。
【0076】
図20に示すように、凸部24cの頂部は、支持部材24の外側ほど大きく突出するように傾斜して形成されることが好ましい。また、凸部24cの頂部は、発光素子21の1/2ビーム角領域内に入り込まない形状であることが好ましい。
【0077】
支持部材24は、基板支持面24aにおいて、基板群23の幅方向の両端部に設けられる複数の基板固定部材25(詳細は後述する)により基板群23を固定する。なお、支持部材24の基板支持面24aの裏面(電源部支持面24b)には、支持部材24に基板固定部材25を固定するためのネジ26等により、複数の突起が生じる。
【0078】
図19は、
図17のB−B’断面を示す斜視断面図である。
図17及び
図19に示すように、支持部材24は、電源部28から導出される配線28dを通すための貫通部24dを備える。貫通部24dは、基板支持面24a上に設けられる。
ここで、
図7に示すように、支持部材24は、支持部材24の長尺方向の両端に基板群23を固定するための第1の基板固定部及び第2の基板固定部を有している。第1の基板固定部及び第2の基板固定部は、例えば支持部材24の長尺方向の両端において電源部支持面24bに突出した基板固定部材25を固定するためのネジ26等を取り付けるネジ穴等の位置を示す。
貫通部24dは、第1の基板固定部と第2の基板固定部との間に設けられることが好ましい。これにより、貫通部24dを通して電源部支持面24bから基板支持面24aに引き回される配線28dが、電源部支持面24bで露出したネジ26の先端に引っかかることを防止することができる。
【0079】
また、
図7に示すように、支持部材24は、支持部材24の基板支持面の裏面側(電源部支持面24b)に、発光ユニット20を器具本体10に取り付けるための第1の取付部(第1バネ受部27a)及び第2の取付部(第2バネ受部27b)が設けられている。
貫通部24dは、第1バネ受部27aと第2バネ受部27bとの間に設けられることがより好ましい。これにより、貫通部24dを通して電源部支持面24bから基板支持面24aに引き回される配線28dが、電源部支持面24bで露出したネジ26の先端や、電源部支持面24bに取り付けられた第1バネ受部27a及び第2バネ受部27bに引っかかることを防止することができる。
【0080】
また、
図19に示すように、貫通部24dは、支持部材24の電源部28と対向する位置に設けられることがさらに好ましい。電源部28と対向する位置に貫通部24dを設けることにより、電源部28から導出した配線28dは、支持部材24の電源部支持面24bに露出することなく、貫通部24dを通じて基板支持面24a上の基板群23と接続することができる。このため、配線28dを支持部材24上の広い領域内で引き回す必要がなく、配線28dを短くすることができ、発光ユニット20の組み立て性が向上する。また、配線が28d外部に露出しないため、安全性が向上し、配線の二重被覆が不要となる。
【0081】
次に、支持部材24と主カバー部221との固定のための固定部について説明する。
図11に、支持部材24及び主カバー部221の側面図を模式的に示す。
図11に示すように、支持部材24は、支持部材24の長辺の少なくとも一方において、主カバー部221と対向する主カバー部対向面に設けられた少なくとも2つの固定用孔部241を有する。固定用孔部241(241a,241b,241c)は、主カバー部221の被固定用孔部228(228a,228b,228c)と対向する位置にそれぞれ設けられる(例えば
図10(A)参照)。
【0082】
支持部材24と主カバー部221(
図10参照)とは、リベット等の主カバー部固定部品によって固定される。支持部材24の固定用孔部241(241a,241b,241c)及び主カバー部221の被固定用孔部228(228a,228b,228c)は、それぞれ図示しないリベット等によって固定される。この場合には、例えば、重なって位置する固定用孔部241及び被固定用孔部228に主カバー部221側からリベットを通し、支持部材24側でリベットを潰す。これにより、主カバー部221と支持部材24とが固定される。
【0083】
このとき、固定用孔部241(241a,241b,241c)は、主カバー部221の主カバー部221の被固定用孔部228(228a,228b,228c)と異なる大きさに形成される。これにより、高温環境下等で樹脂材料で形成される主カバー部221が熱により膨張した場合であっても、膨張による固定用孔部241の位置ずれを吸収して主カバー部221の変形が抑制される。
【0084】
対向する支持部材24の固定用孔部241及び主カバー部221の被固定用孔部228の一方は丸形状に形成され、対向する支持部材24の固定用孔部241及び主カバー部221の被固定用孔部228の他方は長穴形状に形成されていてもよい。すなわち、支持部材24の固定用孔部241は、主カバー部221の被固定用孔部228が長穴形状に形成されている場合には丸形状に形成される。また、支持部材24の固定用孔部241は、主カバー部221の被固定用孔部228が丸形状に形成されている場合には長穴形状に形成される。
【0085】
また、固定用孔部241は、丸形状に形成されることが好ましい。固定用孔部241が丸形状である場合には、主カバー部221の被固定用孔部228が長穴形状であり、主カバー部221の変形がより効果的に抑制される。
【0086】
また、
図14に示すように、固定用孔部241のうちの一つは、対向する被固定用孔部228と同じ大きさに形成され、残余の固定用孔部241は、対向する固定用孔部241と異なる大きさに形成されていてもよい。すなわち、例えば固定用孔部241bは対向する被固定用孔部228bと同じ大きさに形成され、固定用孔部241a,241cは、対向する被固定用孔部228a,228cと異なる大きさに形成される。
これにより、例えば支持部材24の固定用孔部241b及び主カバー部221の被固定用孔部228bを通して主カバー部固定部品を挿入して固定した部分は、完全に固定される。
【0087】
また、対向する被固定用孔部228と同じ大きさに形成される固定用孔部241は、丸形状に形成されることが好ましい。すなわち、被固定用孔部228bと対向する固定用孔部241bとがいずれも丸形状に形成されることが好ましい。これにより、被固定用孔部228bと固定用孔部241bとが、主カバー部固定部品によって確実に固定される。
そして、丸形状を有する被固定用孔部228は、主カバー部221の長辺227の中央部に設けられることが好ましい。照明装置1の中央部で支持部材24と主カバー部221とが完全に固定されているため、主カバー部221が膨張する際に照明装置1の両端側に均等に膨張し、照明装置1全体として主カバー部221の膨張に対する設計が容易となる。
【0088】
次に、支持部材24と第1エンドカバー222及び第2エンドカバー223との固定のための固定部について説明する。以下、第1エンドカバー222の固定を具体的に説明する。
図10に示すように、支持部材24は、主カバー部221が取り付けられた際に主カバー部221の突出部222a及び222bの内側にそれぞれ設けられた移動規制部242(242a及び242b)を有する。移動規制部242は、例えば、支持部材24の一部を切り起こして突出部222a及び222bの内側でそれぞれ立ち上がるように形成される。すなわち、移動規制部242は、支持部材24の基板支持面24aに切れ目を入れ、基板支持面24a側に折り曲げられて形成される。
これにより、移動規制部242は、第1エンドカバー222の左右方向(
図1におけるY方向)への移動を規制する。
【0089】
また、移動規制部242は、支持部材24の凸部24cから、突出部222a又は222bの厚さとほぼ同等の距離を開けた位置に形成されることが好ましい。これにより、支持部材24の凸部24c及び移動規制部242が第1エンドカバー222の突出部222a又は222bを挟持する。
これにより、第1エンドカバー222が所定の位置に確実に固定され、左右方向への移動が確実に規制される。
【0090】
また、支持部材24は、支持部材24の端部側に形成された被係合部243(243a及び243b)を有する。
図20に示すように、被係合部243は、第1エンドカバー222の突出部222aに形成された係合部222c及び突出部222bに形成された係合部222dと係合可能に形成される。支持部材24の被係合部243には、第1エンドカバー222が取り付けられた際に第1エンドカバー222の係合部222c及び222d(
図15参照)が係止される。
【0091】
このとき、移動規制部242a及び242bは、突出部222a及び222bの内側、すなわち突出部222a及び222bがたわむ可能性のある方向に設けられている。また、移動規制部242a及び242bは、係合部222c及び222dが支持部材24の被係合部243に係合された後に折り曲げられて形成される。
このため、突出部222a及び222bのたわみが防止される。その結果、係合部222c及び222dが支持部材24の被係合部243から外れることを防止し、第1エンドカバー222が支持部材24から外れにくくなる。
【0092】
例えば、第1エンドカバー222は、被係合部243として、主カバー部221の係合部222c及び222dである爪部と対向する位置に形成された孔部を有している。被係合部243は、例えば、長方形状に形成される。支持部材24の被係合部243を長方形状に形成することにより、高温環境下等で第1エンドカバー222が変形した場合であっても、第1エンドカバー222の変形を吸収することができる。
また、第1エンドカバー222は、被係合部243として、主カバー部221の係合部222c及び222dである孔部と対向する位置に形成された爪部を有していてもよい。
【0093】
また、支持部材24は、第2エンドカバー223を取り付ける支持部材24の他端部に、固定用孔部241、移動規制部242並びに被係合部243と同様の構成を有する固定用孔部、移動規制部及び固定用孔部が設けられている。
【0094】
(基板固定部材)
基板固定部材25(25a〜25n)は、支持部材24の基板支持面24aにおいて、基板群23の両端部に設けられ、基板群23を支持部材24に固定する。
図9に示す発光ユニット20では、基板固定部材25aから基板固定部材25nの14個の基板固定部材25が基板群23の両端部に複数備えられている。以下、基板固定部材25aから基板固定部材25nを基板固定部材25と記載する。
【0095】
図21に示すように、基板固定部材25は、基板群23の側部を支持し、かつ基板群23の発光素子実装面上に突出する形状を有している。また、基板固定部材25は、ネジ26によって支持部材24に固定される。
このため、基板群23は、支持部材24に対して浮きがないように固定される。
【0096】
図22は、
図9における基板固定部材25a〜25c,25e〜25g,25h〜25j,25l〜25nの形状を示す正投影図である。
図22(A)は基板固定部材の正面図であり、
図22(B)は基板固定部材の左側面図であり、
図22(C)は基板固定部材の右側面図であり、
図22(D)は基板固定部材の上面図であり、
図22(E)は基板固定部材の底面図であり、
図22(F)は基板固定部材の背面図である。
図22に示す基板固定部材(以下、基板固定部材251と記載する)は、支持部材24の基板支持面24aの両端に形成された光照射方向に突出する凸部24cと基板群23との間に配置される主部251aと、基板群23の実装面の一部を覆い基板群23を支持部材24方向に押さえる基板押さえ部251bと、反射部材を主部251aの表面上に保持する反射部品保持部251cと、を有する。また、基板固定部材251は、基板固定部材251がネジ26で固定される際にネジ止めされるネジ止め部251dを有する。
【0097】
図21及び
図22に示すように、基板固定部材251は、発光素子21から照射された光を反射する反射部材を固定する。具体的には、基板固定部材251の基板押さえ部251bは、基板群23とともに、発光素子21を露出させかつ基板群23を被覆する第1反射部品29a(
図9参照)を支持部材24方向に押さえる。
また、基板固定部材251の反射部品保持部251cは、第1反射部品29aの幅方向の両端から、発光素子21からの光の照射方向に向かって傾斜して配置される第2反射部品29b及び第3反射部品29c(
図9参照)を主部251aの表面上に保持する。このとき、反射部品保持部251cは、支持部材24の凸部24cの頂部との間に第2反射部品29b又は第3反射部品29cを保持可能な間隙を設けた状態で、頂部の一部を覆うように形成される。すなわち、反射部品保持部251cは、基板固定部材251が支持部材24に取り付けられた際に、支持部材24の凸部24cの頂部と密着しない形状に形成される。反射部品保持部251cと支持部材24の凸部24cの頂部との間に形成された間隙に第2反射部品29b又は第3反射部品29cが保持可能とされる。
【0098】
図23は、
図9における基板固定部材25d,25kの形状を示す正投影図である。
図23(A)は基板固定部材の正面図であり、
図23(B)は基板固定部材の左側面図であり、
図23(C)は基板固定部材の右側面図であり、
図23(D)は基板固定部材の上面図であり、
図23(E)は基板固定部材の底面図であり、
図23(F)は基板固定部材の背面図である。
図23に示す基板固定部材(以下、基板固定部材252と記載する)は、基板固定部材251の主部251aに対応する主部252aと、基板押さえ部251bに対応する基板押さえ部252bと、反射部品保持部251cに対応する反射部品保持部252cと、ネジ止め部251dに対応するネジ止め部252dと、を有している。また、基板固定部材252は、さらに基板群23に接続される配線23c及び28dを固定する配線固定機構252eを有している。
基板固定部材252は、発光素子基板231及び232に接続される配線23c又は28d(
図17参照)を覆う位置に配置される。本実施形態の発光ユニット20では、基板固定部材252は、基板群23における発光素子基板231及び232のつなぎ目部分に配置される。配線固定機構252eは、基板固定部材252が支持部材24に固定された場合でも配線23c又は28dが導出可能な空間を確保可能な形状に形成されている。そして、配線23c又は28dは、配線固定機構252eを通して発光素子基板231及び232と接続される。このため、基板固定部材252を用いることで、基板固定部材25による配線23c及び28dへの圧迫を防止することができる。
【0099】
また、基板固定部材252の主部252a、基板押さえ部252b、反射部品保持部252c、及びネジ止め部252dについては、基板固定部材251の主部251a、基板押さえ部251b、反射部品保持部251c及びネジ止め部251dと同様の機能を有する。
【0100】
このような基板固定部材25(基板固定部材251及び252)は、例えば樹脂材料を射出成型することにより形成される。
基板固定部材25は、高反射性材料で形成されることが好ましい。基板固定部材25の一部が基板固定部材25が第1反射部品29a、第2反射部品29b又は第3反射部品29cから露出しても、発光素子21の光を効率よく反射することができるためである。
また、発光素子基板231及び232に接続される配線23c及び28dを覆うように配置される基板固定部材25(
図9及び
図21に示す基板固定部材25d及び25k)は、透明材料で形成されることが好ましい。基板固定部材25を通して配線23cの配線状態を確認することができるため、基板固定部材25による配線23c及び28dの圧迫をより容易に防止することができる。
【0101】
(反射部材)
反射部材29は、発光素子21から照射された光を反射する機能を有する。発光素子21から照射された光は、反射部材29によって予め設定した方向(例えば、床面に向かう方向)へ反射される。反射部材29は、基板群23、支持部材24又は基板固定部材25等の任意の個所で接着剤、ピン、ネジ等によって固定される。
【0102】
図8及び
図9に示すように、本実施形態に係る発光ユニット20は、反射部材29として、第1反射部品29aと、第2反射部品29bと、第3反射部品29cとを有している。第1反射部品29aは、発光素子21を露出させかつ基板群23(発光素子基板231及び232で)を被覆している。第2反射部品29bは、第1反射部品29aの幅方向の一端部から、発光素子21からの光の照射方向に向かって傾斜して配置される。第3反射部品29cは、第1反射部品29aの幅方向の他端部から、発光素子21からの光の照射方向に向かって傾斜して配置される。第1反射部品29a、第2反射部品29b及び第3反射部品29cは、互いに異なる部品である。これにより、第1反射部品29a、第2反射部品29b及び第3反射部品29cのそれぞれの取付けが容易になる。
【0103】
また、基板群23の発光素子21の実装面側には、図示しない抵抗素子が設けられる場合がある。この場合、第1反射部品29aには、発光素子21を露出させる開口とともに、抵抗素子を露出させる開口が設けられる。
第1反射部品29aに上述した開口を設けることにより、発光素子21から照射された光が第1反射部品29a、第2反射部品29b及び第3反射部品29cの全面で反射され、効率的に照明装置1の発光に利用される。
【0104】
図24は、第1反射部品29a、第2反射部品29b及び第3反射部品29cを基板固定部材25(25a〜25n)に取り付けた状態を示す斜視図である。
図25は、
図24に示すC−C’断面を示す断面図である。
図24及び
図25に示すように、第2反射部品29bは、第2反射部品29bの幅方向の基板群23に隣接する側の一端が基板群23の幅方向の一端よりも外側に位置するように配置される。また、第3反射部品29cは、第3反射部品29cの幅方向の基板群23に隣接する側の一端が基板群23の幅方向の他端よりも外側に位置するように配置される。すなわち、第2反射部品29b及び第3反射部品29cは、基板群23上に設けられた第1反射部品29a上にかぶらないように配置される。
【0105】
また、第2反射部品29bは、第2反射部品29bの幅方向の基板群23に隣接する側の一端が基板群23の幅方向の一端と隙間なく対向するように配置されることが好ましい。また、第3反射部品29cは、第3反射部品29cの幅方向の基板群23に隣接する側の一端が基板群23の幅方向の他端と隙間なく対向するように配置されることが好ましい。
ここで、本実施形態において「隙間なく対向」とは、第1反射部品29a及び第2反射部品29b、並びに第1反射部品29a及び第3反射部品29cが完全に隙間なく配置される場合に限られない。「隙間なく対向」とは、基板群23(発光素子基板231及び232)の実装面側から見た場合に、第2反射部品29bの幅方向の基板群23に隣接する側の一端の位置と、基板群23の幅方向の一端の位置とが一致することをいう。
【0106】
第1反射部品29aは、基板固定部材25によって支持部材24の基板支持面24a上で固定される。また、第2反射部品29b及び第3反射部品29cは、支持部材24の凸部24cの頂部と基板固定部材25の一部との間に形成された間隙に嵌め込まれて固定される。具体的には、第2反射部品29b及び第3反射部品29cは、支持部材24の凸部24cの頂部と基板固定部材251の反射部品保持部251cとの間に形成された間隙に嵌め込まれている。これにより、第2反射部品29b及び第3反射部品29cは、支持部材24の凸部24cの頂部の形状に沿って傾斜する。なお、第2反射部品29bと第3反射部品29cは、異なる基板固定部材25で固定されている。
【0107】
これにより、組み立て後の発光ユニット20において、第2反射部品29b及び第3反射部品29cが、透光性カバーの内壁面に形成された突出部221c及び221dにそれぞれ向かって傾斜して配置される。すなわち、第2反射部品29bは、第2反射部品29bの幅方向の基板群23に隣接しない側の一端(すなわち、基板群23に隣接する側の一端に対向する他端)が、透光性カバー22の内壁面に形成された突出部221cに向かって傾斜して配置される。また、第3反射部品29cは、第3反射部品29cの幅方向の基板群23に隣接しない側の一端(すなわち、基板群23に隣接する側の一端に対向する他端)が、透光性カバー22の内壁面に形成された突出部221dに向かって傾斜して配置される。これにより、第2反射部品29b又は第3反射部品29cが重量等によって床方向にずれた場合であっても、透光性カバー22の突出部221c又は221dがストッパーとなり、第2反射部品29b又は第3反射部品29cの落下を防止することができる。
【0108】
また、
図26(A)に示すように、基板群23上に配置される第1反射部品29aは、発光素子基板231上に配置される第1反射部品291aと、発光素子基板232上に配置される第1反射部品292aとに分けられる。
図26(A)において、第1反射部品291a及び第1反射部品292aを斜線で示す。
このとき、第1反射部品291a及び292aは、電源接続用端子群(コネクタ231a及び232a)と基板接続用端子群(コネクタ231b及び232b)とで囲まれる領域を除いた領域を被複する。すなわち、第1反射部品291aは、基板群23上の、基板群23の一端部からコネクタ231a及び231bの設置位置までを被覆する。また、第1反射部品292aは、基板群23上の、基板群23の他端部からコネクタ232a及び232bの設置位置までを被覆する。
【0109】
上述した「電源接続用端子群(コネクタ231a及び232a)と基板接続用端子群(コネクタ231a及び232a)とで囲まれる領域」には、発光素子基板231及び232上の対向する短辺側の端部に配置された2個以上の発光素子21が含まれる。
図26では、第1反射部品291a及び292aで覆われない領域に、4つの発光素子21が含まれている。
【0110】
さらに、
図26(B)に示すように、発光ユニット20は、2枚の発光素子基板231
及び232の短辺を跨いで覆うように配置された基板対向部用反射部品293aを有していてもよい。
図26(B)において、第1反射部品291a、第1反射部品292a及び基板対向部用反射部品293aを斜線で示す。
これにより、2枚の発光素子基板231及び232のつなぎ目部分においても発光素子21から照射される光を十分に反射することができるため、基板群23の全面において明るさを均一にすることができる。
【0111】
(バネ受部)
図27に示すように、バネ受部27は、器具本体10のバネ部13(
図5(B)参照)と係合することにより、発光ユニット20を器具本体10に取り付けた状態を維持することに利用される。具体的には、第1バネ受部27aは器具本体10の第1バネ部13aと係合し、第2バネ受部27bは器具本体10の第2バネ部13bと係合する。すなわち、バネ部13(第1バネ部13a及び第2バネ部13b)とバネ受部27(第1バネ受部27a及び第2バネ受部27b)は、発光ユニット取付凹部111に発光ユニット20を取り付けた状態を維持する取付状態維持部として機能する。なお、取付状態維持部は、発光ユニット20が器具本体10に取り付けた状態が維持されれば、本実施形態で説明するバネ部13及びバネ受部27と異なる形状であってもよい。
【0112】
(電源部)
電源部28は、LED等の発光素子21の点灯回路(即ち、電源回路)を内部に収納しており、基板群23に実装された発光素子21に電力を供給する。電源部28は、
図5で示される器具本体10が取り付けられる天井等の被取付面から発光ユニット取付凹部111内に導出される電力供給ケーブル40と接続される。
図27に示すように、電源部28は、電源回路を備える電源基板28aと、絶縁部材28bと、電源基板28a及び絶縁部材28bを内部に収容する筐体である電源ボックス28cと、発光素子21に対して電力を供給するための配線28d(配線28dは
図27に図示せず)とを有している。
電源部28は、支持部材24に近接して配置される。
【0113】
電源基板28aに備えられた電源回路は、例えば、電力供給ケーブル40から供給される交流電力を直流に変換し、その出力(即ち、直流電力)を発光素子21に供給する。電源基板28aは、絶縁部材28bの支持部材24側の面に固定される。
また、
図19に示すように、電源基板28aは、電源ボックス28cの内部空間において支持部材24寄りに配置される。
【0114】
絶縁部材28bは、ポリプロピレン、ポリエチレン等の高融点で絶縁性を有する樹脂材料からなる。絶縁部材28bは、支持部材24の電源部支持面24b上に配置される。これにより、電源基板28aは、絶縁部材28b上に配置されて、支持部材24と絶縁される。
なお、絶縁部材28bは、例えばシート状部材を複数回折り曲げた箱型形状であり、電源基板28aの周囲を包んで配置される。
【0115】
電源ボックス28cは、プラスチック、アルミニウム又はステンレス等の材料からなる。電源ボックス28cは、電源基板28aを覆う筐体である。
配線28dは、支持部材24の基板支持面24aに設けられた貫通部24dを通って基板群23に接続される。
【0116】
電源部28は、例えば、電源ボックス28cに設けられた図示しない爪部によって支持部材24の電源部支持面24bに固定されている。また、電源部28は、ネジ等の締結部材によって支持部材24の電源部支持面24bに固定されていてもよい。
また、電源部28は、電源部28の上面と器具本体10の底板部114との間に第2の空間部116(
図4参照)が形成される厚さとされる。
これにより、電力供給ケーブル40や他の配線は、電源部28の上面と器具本体10との間に確保された第2の空間部116に配置される。したがって、電源部28は、被取付面の法線方向に見て、図示しない電力供給ケーブル40と重なっている。このため、電力供給ケーブル40等の配線によって発光ユニット20の取付けが阻害されることがなくなる。
【0117】
発光ユニット20は、支持部材24の貫通部24dの内側に位置して配線28dを保護する配線保護用絶縁部材を有していてもよい。ここで、貫通部24dの「内側」とは、貫通部24dの中心軸に向かう方向を示す。
発光ユニット20では、支持部材24の貫通部24dを介して電源部28から基板支持面24a側に配線28dが導出される。このとき、配線28dが、支持部材24の貫通部24dの内壁に当たって損傷する可能性がある。例えば、配線28dが被覆材で覆われている場合には、被覆材が剥がれるおそれがある。このため、貫通部24dの内壁と配線28dとが接触しにくくなるような配線保護用絶縁部材を設けることが好ましい。
【0118】
配線保護用絶縁部材としては、以下のような例が挙げられる。
(1)第1の例
図28(A)は、
図17のB−B’断面を示す斜視断面図である。
貫通部24dが支持部材24の電源部28に対向する位置に設けられている場合には、
図28(A)に示すように、絶縁部材28bが配線保護用絶縁部材を兼ねることができる。すなわち、電源基板28aと接続された配線28dは、支持部材24の貫通部24dを通って基板支持面24aに設けられた基板群23と接続される。このとき、電源基板28aと支持部材24との間には絶縁部材28bが備えられているため、絶縁部材28bに、貫通部24dよりも小さい貫通部281bを設けて、支持部材24の貫通部24dと絶縁部材28bの貫通部281bとが重なるように絶縁部材28bを配置する。このため、絶縁部材28bによって、支持部材24の貫通部24dと配線28dとを接触しにくくすることができる。
【0119】
(2)第2の例
図28(B)は、電源基板28aと、絶縁部材28bと、支持部材24に設けられた貫通部24dを通じて、基板支持面24a側に導出される配線28dの構成を示す断面図である。
図28(B)に示すように、絶縁部材28bとは異なる部品である配線保護用絶縁部材28eが、支持部材24の基板支持面24a及び電源部支持面24bの少なくとも一方の面(
図28(B)では、電源部支持面24b)に密着して設けられていてもよい。配線保護用絶縁部材28eは、例えば、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
図28(B)に示すように、配線保護用絶縁部材28eは、貫通部24dよりも小さい貫通部281eを備えており、支持部材24の貫通部24dと、配線保護用絶縁部材28eの貫通部281eとが重なるように配線保護用絶縁部材28eを配置する。このため、配線保護用絶縁部材28eによって、支持部材24の貫通部24dと配線28dとが接触しにくくなり、配線28dの損傷を抑制することができる。
第2の例の場合、第1の例のように、貫通部24dが支持部材24の電源部28に対向する位置に設けられている必要はない。貫通部24dが支持部材24のどの位置に設けられていても、配線保護用絶縁部材28eが貫通部24dに密着して設けられていればよい。
【0120】
(3)第3の例
図28(c)は、電源基板28aと、絶縁部材28bと、支持部材24に設けられた貫通部24dを通じて基板支持面24a側に導出される配線28dとの構成を示す断面図である。
図28(c)に示すように、絶縁部材28bとは異なる部品である配線保護用絶縁部材28eが、少なくとも貫通部24dの内壁を覆って設けられていてもよい。配線保護用絶縁部材28eは、例えば、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
図28(c)に示すように、配線保護用絶縁部材28eは少なくとも貫通部24dの内壁を覆って設けられている。このため、支持部材24の貫通部24dの角部と配線28dとが接触しにくくなり、配線28dの損傷を抑制することができる。
また、配線保護用絶縁部材28eが支持部材24の基板支持面24a及び電源部支持面24bまで覆っていても構わない。この場合、配線保護用絶縁部材28eは、支持部材24の基板支持面24a及び電源部支持面24bと貫通部24dの内壁とで形成される角部を覆っており、より配線28dの損傷を抑制することができる。
第3の例の場合も、貫通部24dが支持部材24の電源部28に対向する位置に設けられている必要はなく、貫通部24dが支持部材24のどの位置に設けられていても、配線保護用絶縁部材28eが貫通部24dの内壁を覆うように設けられていればよい。
【0121】
[本発明の効果]
以上説明した本発明の一実施形態に係る照明装置によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)発光ユニットがたわんだ場合であっても、発光ユニット取付凹部に入り込んでいた発光ユニットの透光性カバーの一部が露出するのみであるため、照明装置の外観不良が生じない。
(2)発光ユニット取付凹部の空間を広くすることができるため、発光ユニット取付け作業の作業性を向上し、また、発光ユニットの電源部や電力供給用ケーブル等の収容性が向上する。
(3)照明装置の外観を良好に保つことができるとともに、発光ユニットが発光ユニット取付凹部の内壁面の少なくとも一部の領域と接触することにより、発光ユニットの取付位置の位置決めがなされる。
(4)電力供給ケーブルが収容される空間が発光ユニット取付凹部底面と発光ユニットとの間に確保され、電力供給ケーブルによって発光ユニットの取付けが阻害されることがなくなる。
【0122】
(5)取付状態維持部によって発光ユニットが器具本体に引きつけられ、器具本体から発光ユニットが外れることを抑制することができる。
(6)電源部から導出される配線の引き回し距離を小さくすることができる。また、電源部から導出される配線が発光ユニットの外部に露出しにくくなる。電源から導出される配線の損傷を抑制することができる。このため、発光ユニットの安全性や外観性が向上する。
(7)反射シートやエンドカバー等の各部品の取付性が向上し、取り付けた部品が外れにくくなる。
(8)電源基板を、ヒートシンクを兼ねる支持基板に近接させて配置しているため、放熱性が向上する。
【0123】
(9)エンドカバーが、支持部材側に突出する少なくとも2つの突出部を有しており、突出部の内側には、支持部材の一部である移動規制部がそれぞれ設けられている。このため、エンドカバーの左右方向(
図1におけるY方向)への移動が規制される。
(10)突出部に爪部等の係合部が設けられ、支持部材に設けられた孔部等の被係合部に係合される。また、エンドカバーの突出部の内側には、支持部材の一部である移動規制部がそれぞれ設けられ、突出部が支持部材の凸部及び移動規制部により挟持される。このため、エンドカバーの係合部が支持部材の被係合部から外れにくくなる。
ている。このため、
(11)支持部材に設けられた固定用孔部と、主カバー部の固定用孔部に対向する位置に設けられた被固定用孔部とが、互いに異なる大きさに形成される。また、固定用孔部と被固定用孔部とを通して主カバー部固定部品を挿入して、支持部材と主カバー部とを固定する。これにより、主カバー部の熱膨張による固定用孔部の位置ずれを吸収して、主カバー部の変形が抑制される。
【0124】
(12)主カバー部が、主カバー部221の内壁面から突出して設けられ、支持部材の下部及び上部を保持する突出部(下突出部及び上突出部)を備えている。このとき、上突出部は、下突出部よりも短く形成される。また、上突出部は、主カバー部221の端部近傍に設けられ、下突出部は、上突出部229bの照明装置1の光照射方向(床方向)に近い側に隣接して設けられる。このため、支持部材24が主カバー部221に取り付けやすくなる。
(13)主カバー部に設けられた支持部材を保持する突出部(下突出部及び上突出部)の長さが、
図8に示す従来の下突出部及び上突出部よりも十分に長く形成される。このため、主カバー部が支持部材24をしっかりと保持することが可能となり、主カバー部と支持部材との固定箇所を1か所としても十分に固定され、主カバー部の変形が生じない。
(14)照明装置の器具本体が取付部材と側板とで構成され、側板が樹脂材料により形成される。このため、側板の成形性が向上し、取付部材との係合部が形成しやすくなる。また、側板に照明装置の制御のための機能部(例えば受光部、無線受信部、センサ又はスイッチ部)を付加することが容易となる。この場合、側板を交換することで照明装置が有する機能を容易に追加、変更することができる。
【0125】
(15)照明装置の発光ユニット内の支持部材の両端が支持部材の基板支持面の裏面よりも光照射方向に突出して形成された凸部を有する。これにより、ヒートシンクとしての機能を有する支持部材の一部である凸部24cが器具本体10の外部に向かう方向に突出して形成されるため、支持部材24のヒートシンクとしての機能が向上する。その結果、照明装置の放熱性が向上する。
(16)発光ユニットにおいて、透光性カバーの主カバーの端部(器具本体と対向する長辺)が、支持部材の電源部支持面と同等の位置又は電源部支持面よりも光照射方向側に位置するように形成される。これにより、器具本体内に入り込む主カバー部をできるだけ少なくすることができる。このため、発光素子21から照射される光の損失が少なくなり、また、光を効率的に床側等の光照射方向側に導くことができる。
(17)支持部材が、発光素子基板(基板群)を支持する基板支持面と、基板支持面の裏面で電源部を支持する電源部支持面と、電源部の両側に延出する延出部とを有している。これにより、支持部材の延出部と、電源部の側面と、器具本体の側縁部の内壁とで囲まれた第1の空間部が形成される。第1の空間部には、配線等を収容することができるため、配線によって器具本体に対する発光ユニットの取付けが阻害されることがなくなる。
(18)主カバー部が、平坦形状に形成された底面部と、底面部より厚みが薄く形成されて底面部に対して傾斜する傾斜部と、を有している。主カバー部は、樹脂材料で形成されており、均一に分散された拡散材を含む。このため、透光性カバーのうち底面部を透過した光は、LED等からなる発光素子の強い光を拡散して室内全体を明るく保つ効果がある。また、傾斜部を透過した光は、発光素子の強い光が拡散しにくいため、暗くなりがちな照明装置直下以外の空間を明るく保つ効果がある。そして、底面部を透過した光と傾斜部を透過した光とにより、室内全体を明るく保つことができる。
【0126】
[その他]
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。