(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5933172
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】タッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20160526BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20160526BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20160526BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
G02F1/1333
G02F1/133 530
G06F3/041 320A
G06F3/041 330D
G06F3/044 E
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2010-258131(P2010-258131)
(22)【出願日】2010年11月18日
(65)【公開番号】特開2012-42909(P2012-42909A)
(43)【公開日】2012年3月1日
【審査請求日】2013年11月14日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0080275
(32)【優先日】2010年8月19日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】李 眞 熙
(72)【発明者】
【氏名】朴 商 鎭
(72)【発明者】
【氏名】吉村 英雄
(72)【発明者】
【氏名】金 汎 俊
(72)【発明者】
【氏名】河 相 權
(72)【発明者】
【氏名】朴 眞 佑
(72)【発明者】
【氏名】李 柱 亨
【審査官】
廣田 かおり
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2008/0308323(US,A1)
【文献】
特開2009−244958(JP,A)
【文献】
特表2012−515392(JP,A)
【文献】
特表2012−515967(JP,A)
【文献】
特開2004−021327(JP,A)
【文献】
米国特許第06297811(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133
G02F 1/1333
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素電極を含む画素が複数形成された第1基板と、
前記第1基板に対向して配置され、前記画素電極と対向する一の面に全面的に共通電極が形成された第2基板と、
前記第2基板の他の面に形成され、内部に複数の切開部を有し第1方向に沿って延長され、前記内部が透明な2つの透明パターンを含む透明パターン対が、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数羅列されてなる複数のセンサー電極と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在された液晶層と、を含み、
前記共通電極に印加される交流の共通電圧に対応して前記センサー電極に印加される電圧の前記センサー電極の静電容量の変化に基づく変化を検出してタッチ位置を感知し、
前記透明パターン対の各パターンは、内部に前記切開部が形成された櫛型の三角形状をなすとともに、前記第1方向に沿って一端から前記一端に対応する他端に至るまでパターンの幅である前記櫛型の歯の長さが減少されながら延長される第1パターンと、前記第1パターンと対称に配置され、前記第1パターンに対応して前記第1方向に沿って前記一端から前記他端に至るまでパターンの幅である櫛型の歯の長さが増加されながら延長される第2パターンと、を含み、
前記切開部は、前記透明パターンそれぞれの内部に均等な間隔で形成されたことを特徴とするタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項2】
前記共通電極に印加される電圧により前記共通電圧が変更される時点に対応して、前記センサー電極と連結された検出ラインを介して前記静電容量の変化を検出するためのセンシング信号が供給されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項3】
前記センシング信号は、前記共通電圧の上昇時点及び下降時点それぞれに同期させて供給されることを特徴とする請求項2に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項4】
前記センシング信号は、前記共通電圧の上昇時点または下降時点に同期させて供給されることを特徴とする請求項2に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項5】
前記センシング信号は、一フレーム内に複数分布する前記共通電圧の変更時点のうち一定の間隔で選択された変更時点に同期化されて供給されることを特徴とする請求項2に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項6】
前記共通電圧が変更される時点に対応して設定されたセンシング期間中に、前記センサー電極それぞれと連結されたすべての検出ラインを介して前記センサー電極での静電容量の変化を同時に検出することを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項7】
前記センサー電極は、同一の平面上に交互に配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【請求項8】
画素電極を含む画素が複数形成された第1基板と、
前記第1基板に対向して配置され、前記画素電極と対向する一の面に全面的に共通電極が形成された第2基板と、
内部に切開部が形成された櫛型の三角形状をなすとともに、第1方向に沿って一端から前記一端に対応する他端に至るまでパターンの幅である前記櫛型の歯の長さが減少されながら延長される第1パターンと、前記第1パターンと対称に配置され、前記第1パターンに対応して前記第1方向に沿って前記一端から前記他端に至るまでパターンの幅である櫛型の歯の長さが増加されながら延長される第2パターンと、を含む透明パターン対が前記第1方向に交差する第2方向に沿って複数羅列されてなり、前記透明パターン対ごとに前記第2方向の座標軸の第1座標値が設定された複数のセンサー電極と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在された液晶層と、を含み、
前記切開部は、前記透明パターンそれぞれの内部に均等な間隔で形成され、
前記共通電極に印加される交流の共通電圧の変更時点で、タッチ入力による相互静電容量の変化が発生された前記透明パターン対を検出してタッチ位置の第1座標値を把握し、前記静電容量の変化が発生された前記透明パターン対の前記第1パターン及び前記第2パターンの相互静電容量の変化を比較して、前記タッチ位置の前記第1方向の座標軸の第2座標値を把握することを特徴とするタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、相互静電容量方式のタッチスクリーンパネルが液晶表示パネルと一体化されて具現されるタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンパネルは、液晶表示装置のような映像表示装置の画面に現われた指示内容を人の手または物体で選択して使用者の命令を入力するようにした入力装置である。
【0003】
このために、タッチスクリーンパネルは映像表示装置の前面(front face)に具備されて人の手または物体で直接接触された接触位置を電気的信号に変換する。これによって、接触位置で選択された指示内容が入力信号として受け入れられる。
【0004】
このようなタッチスクリーンパネルは、キーボード及びマウスのように映像表示装置に連結されて動作する入力装置に代替することが可能なためその利用範囲が除々に拡張されている。しかし、タッチスクリーンパネルを別に製作して液晶表示装置のような映像表示装置の外面に付着すると、映像表示装置の全体の厚さが増大し映像の視認性が低下されるおそれがあり、工程時間、製造コストが増大するといった短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第2009−0067376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであって、タッチスクリーンパネルと液晶表示パネルを一体化することにより、厚さが低減されたタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置を提供すると同時に、タッチスクリーンパネルの電極構造を単純化して生産性を向上し、かつタッチ感度が改善されたタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために本発明に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置は、画素電極を含む画素が複数形成された第1基板と、前記第1基板に対向して配置され、前記画素電極と対向する一の面に全面的に共通電極が形成された第2基板と、前記第2基板の他の面に形成され、内部に複数の切開部を有し第1方向に沿って延長され、前記内部が透明な2つの透明パターンを含む透明パターン対が、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数羅列されてなる複数のセンサー電極と、前記第1基板と前記第2基板との間に介在された液晶層と、を含み、前記共通電極に印加される交流の共通電圧に対応して前記センサー電極に印加される電圧の前記センサー電極の静電容量の変化に基づく変化を検出してタッチ位置を感知し、前記透明パターン対の各パターンは、内部に前記切開部が形成された櫛型の三角形状をなすとともに、前記第1方向に沿って一端から前記一端に対応する他端に至るまでパターンの幅である前記櫛型の歯の長さが減少されながら延長される第1パターンと、前記第1パターンと対称に配置され、前記第1パターンに対応して前記第1方向に沿って前記一端から前記他端に至るまでパターンの幅である櫛型の歯の長さが増加されながら延長される第2パターンと、を含
み、前記切開部は、前記透明パターンそれぞれの内部に均等な間隔で形成されたことを特徴とする。
【0010】
前記切開部は、前記透明パターンそれぞれの内部に均等な間隔で形成されうる。
【0012】
前記共通電極に印加される電圧により前記共通電圧が変更される時点に対応して、前記センサー電極と連結された検出ラインを介して前記静電容量の変化を検出するためのセンシング信号が供給されうる。
【0013】
前記センシング信号は、前記共通電圧の上昇時点及び下降時点それぞれに同期させて供給されうる。
【0014】
前記センシング信号は、前記共通電圧の上昇時点または下降時点に同期させて供給されうる。
【0015】
前記センシング信号は、一フレーム内に複数分布する前記共通電圧の変更時点のうち一定の間隔で選択された変更時点に同期化されて供給されうる。
【0016】
前記共通電圧が変更される時点に対応して設定されたセンシング期間中に、前記センサー電極それぞれと連結されたすべての検出ラインを介して前記センサー電極での静電容量の変化を同時に検出しうる。
【0017】
前記センサー電極は、同一の平面上に交互に配置されうる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、タッチスクリーンパネルと液晶表示パネルを一体化することによって厚さが低減されたタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置を提供することができる。同時に、液晶表示パネルの共通電極をタッチスクリーンパネルの駆動電極として利用し、相互静電容量方式のタッチスクリーンパネルとすることによってタッチスクリーンパネルの電極構造を単純化するとともに、タッチスクリーンパネルのセンサー電極も単純化された構造とすることができる。さらに、前記センサー電極の内部に複数の切開部を形成することによって、生産性が向上し、感度が改善されたタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置の要部断面図である。
【
図3】
図1に示された共通電極及びセンサー電極の一例を概略的に示した平面図である。
【
図4A】タッチ入力が提供されない状態で共通電極及びセンサー電極の間に形成される電界を示した要部断面図である。
【
図4B】タッチ入力が提供される状態で共通電極及びセンサー電極の間に形成される電界を示した要部断面図である。
【
図5A】タッチスクリーンパネルの駆動信号に対する実施例を概略的に示したタイミング図である。
【
図5B】タッチスクリーンパネルの駆動信号に対する実施例を概略的に示したタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置の要部断面図である。
図2は
図1に示された画素の等価回路図である。
【0021】
液晶表示装置は、液晶の光学的異方性と分極特性を利用して画像を具現する表示装置である。液晶は分子構造が細長くて、配列に方向性を持つ光学的異方性と、電場内に置かれる場合にその大きさによって分子配列方向が変化される分極特性を有する。
【0022】
このため、液晶表示装置は液晶層を間に置いて互いに向き合う面でそれぞれ画素電極と共通電極が形成された第1基板(アレイ基板)と第2基板(カラーフィルタ基板)を合着させて構成された液晶パネルを必須構成要素とし、これらの電極の間の電場変化によって液晶分子の配列方向を調節し、このとき変化する光の透過率を利用して画像を表示する非発光素子である。
【0023】
図1に示されるように、液晶表示装置1は液晶層90を間に置いてアレイ基板としての第1基板11とカラーフィルタ基板としての第2基板61が対面合着された構成を有する。下部の第1基板11は上面に縦横交差配列される複数のゲート配線(図示せず)とデータ配線30とを含み、ゲート配線とデータ配線との交差部には薄膜トランジスタTrが備えられて各画素Pに形成された画素電極50と一対一に対応されて接続される。
【0024】
本実施形態においては、ゲート配線(図示せず)の間にストレージ配線(図示せず)が交互に配置されて各画素Pに維持信号を伝達する。このとき、ゲート配線及びストレージ配線は、第1方向(例えば、X軸方向)に配列されて、データ配線30は第1方向と交差される第2方向(例えば、Y軸方向)に配列される。一例として、
図2に示されたように、i番目のゲート配線Giとj番目のデータ配線Djに連結された画素は、ゲート配線Gi及びデータ配線Djに連結された薄膜トランジスタTrと、これに連結された液晶キャパシタClcと、薄膜トランジスタTrとi番目のストレージ配線Siに連結されたストレージキャパシタCSTとを含む。
【0025】
図1を参照すれば、薄膜トランジスタTrはゲート配線(図示せず)と連結されるゲート電極15と、ゲート電極15の上部または下部層に形成されるソース電極35及びドレイン電極33と、ゲート電極15とソース電極35及びドレイン電極33との間に形成される半導体層23で構成される。ここで、半導体層23は活性層23aとオミックコンタクト層23bとを含む。ゲート電極15と半導体層23との間にはゲート絶縁膜20が形成され、ソース電極35及びドレイン電極33上部には保護層40が形成されており、保護層40にはソース電極35の一領域を露出するコンタクトホール43が備えられる。保護層40の上部にはコンタクトホール43を介してソース電極35に連結される画素電極50が形成され、画素電極50は薄膜トランジスタTrからデータ信号の供給を受ける。
【0026】
液晶キャパシタClcは、画素電極50と共通電極70とを二つの端子にし、二つの電極50、70の間の液晶層90が誘電体として機能してなる。ストレージキャパシタCstは、第1電極及び第2電極(図示せず)とその間に備えられた絶縁層(一例として、ゲート絶縁膜20)で形成される。このとき、ストレージキャパシタCstの第1電極または第2電極は、ストレージ配線Siで実現されるか、またはストレージ配線Siと電気的に連結される。第1基板11と向き合う上部の第2基板61は、第1基板11に対向されるように配置され、第1基板11に形成された画素電極50と対向する一面に形成されたブラックマトリックス63、カラーフィルタ66及び共通電極70を含む。
【0027】
ブラックマトリックス63は、配線や薄膜トランジスタTrなどが形成される非表示領域を覆うように各画素領域Pを取り囲む格子形状で形成される。カラーフィルタ66は、各画素Pに対応されるように順次繰り返しして配列された赤色、緑及び青色カラーフィルタパターン66a、66b、66cを含む。
【0028】
共通電極70は、ブラックマトリックス63及びカラーフィルタ66が形成された第2基板61の一の面に全面的に形成される。このような共通電極70は下部からの光が透過されるように透明な導電性電極物質で形成される。
【0029】
ここで、カラーフィルタ66と共通電極70との間には図示されていないオーバーコーティング層がさらに形成されることが可能である。また、第1基板11及び第2基板61の外側の面には、それぞれ第1偏光板80及び第2偏光板82が付着され、画像が表示される方向の偏光板上には透明基板としてのウィンドウ190が付着される。このようなウィンドウ190は透明な粘着層192によって第2偏光板82上に付着されうる。
【0030】
このような構造を持つ液晶表示装置1の画像表示動作を簡単に説明すれば次の通りである。各画素Pに備えられた薄膜トランジスタTrのゲート電極15にゲート信号が印加されると活性層23aが活性化され、ソース電極35は下部の活性層23aを経由して連結されたドレイン電極33を介してドレイン電極33に連結されたデータ配線30から印加されるデータ信号の伝達を受ける。このとき、ソース電極35はコンタクトホール43を介して画素電極50と電気的に連結されるので、データ信号の電圧は画素電極50に印加され、該電圧はストレージキャパシタCstに格納される。
【0031】
これにより、画素電極50に印加された電圧と共通電極70に印加された電圧の電圧差に対応してその間の液晶分子の配列が調節され、バックライト300からの光の透過度が調節される。すると、各画素Pからデータ信号に対応される輝度の光が放出されて所定の画像が表示される。本実施形態に係る液晶表示装置1は、タッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置であって、共通電極70が形成される面と対向される第2基板61の裏面には、複数のセンサー電極72が形成される。
【0032】
センサー電極72は、タッチ感知のためのもので下部からの光が透過されうるように透明な電極物質による透明パターンで形成される。本実施形態におけるセンサー電極72は、第1方向(例えば、X軸方向)に沿って延長されるように形成され、かつ、内部に複数の切開部が形成される複数の透明パターン対が、第1方向と交差する第2方向(例えば、Y軸方向)に沿って羅列されるように構成される。本実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置において、第2基板61の一の面に全面的に形成された共通電極70は、タッチスクリーンパネルの駆動電極としても利用され、このために共通電極70には交流形態の共通電圧が供給される。
【0033】
すなわち、本実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置は、液晶表示パネルが共通電圧が第1電圧と第2電圧との間をスイングするインバジョン方式で駆動され、タッチスクリーンパネルは共通電圧の電圧レベルが変更されたとき、センサー電極72に印加される静電容量の変化を検出してタッチ位置を感知する相互静電容量(Mutual Capacitance)方式のタッチスクリーンパネルでありうる。
【0034】
上記構成により、本実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置は、タッチスクリーンパネルの送信電極(Tx電極)として、別途の駆動電極を備える必要なしに受信電極(Rx電極として本発明のセンサー電極72)のみを形成すればよいので、タッチスクリーンパネルの電極構造が単純化され、これによってマスクの工数が低減されるなど、工程段階が簡素化されて生産性を向上することができる。
【0035】
前述した本実施形態の特徴、すなわち、センサー電極72の構造及び形状と、共通電極70及びセンサー電極72をそれぞれタッチスクリーンパネルの送信電極及び受信電極として利用してタッチ位置を感知する方法について、
図3ないし
図5Bを参照して以下においてより詳しく説明する。
【0036】
図3は、
図1に示された共通電極及びセンサー電極の一例を概略的に示した平面図である。そして、
図4Aはタッチ入力が提供されない状態で共通電極及びセンサー電極の間に形成される電界を示した要部断面図で、
図4Bはタッチ入力が提供される状態で共通電極及びセンサー電極の間に形成される電界を示した要部断面図である。また、
図5A及び
図5Bはタッチスクリーンパネルの駆動信号に対する実施例を概略的に示したタイミング図である。
【0037】
図3を参照すれば、共通電極70は、第2基板61の一の面(例えば、背面)に全面的に形成され、センサー電極72は第2基板61の他の面(例えば、上面)にパターニングされて複数形成される。それぞれのセンサー電極72には静電容量の変化を感知するための検出ライン74が連結され、検出ライン74はパッドPを介して外部の駆動回路と連結される。本実施形態においては、複数のセンサー電極72は、第1方向(例えば、X軸方向)に沿って延長されるように形成されながら、内部にバーブ(Berb)形態で複数の切開部が形成された複数の透明パターン対が、第1方向と交差する第2方向(例えば、Y軸方向)に沿って羅列されることで構成される。
【0038】
センサー電極72のパターンは、例えば、透明パターン対は、第1方向に沿って一端(例えば、左側端)から該一端に対応する他端(例えば、右側端)に至るまで徐々に幅が減少されつつ延長される第1パターン72aと、第1パターン72aに対応して第1方向に沿って前記一端から前記他端に至るまで徐々に幅が増加されつつ延長される第2パターン72bと、を含むことができる。例えば、第1パターン72a及び第2パターン72b)は互いに対称(点対称)の関係にある三角形状に形成されうる。
【0039】
このような透明パターン、すなわち、第1パターン72a及び第2パターン72bそれぞれの内部には複数の切開部が形成されるが、一例として切開部は第1パターン72a及び第2パターン72bそれぞれの内部に均等な間隔で形成されうる。ただし、本発明はこれに限定される訳ではなく、切開部の位置や形状などは多様に変更実施されうることは勿論である。すなわち、センサー電極72を構成する透明パターン対は、一例として互いに対称に配置され、それぞれの内部にバーブ形態で切開部が形成される三角形状のパターン対で構成されうる。
【0040】
センサー電極72の内部に複数の切開部が形成されれば、切開部が形成された部分で共通電極70とのフリンジ電界(Fringe Field)が増加されてタッチ感度が向上されるという長所がある。また、本実施形態は、交流形態の共通電圧の供給を受ける共通電極70がタッチスクリーンパネルの駆動のための送信電極としての役目を兼ねるため、センサー電極72は受信電極のみを構成することでタッチスクリーンパネルを実現するための電極構造を単純化することができる。同時に、本実施形態のセンサー電極72は、ダイヤモンドパターンのように連結部が交差されるパターン形態ではなく、センサー電極72の間の交差地点が発生しない三角形状の透明パターン対により同一の平面上に交互に配置される。これによって、タッチスクリーンパネルの電極構造が単純化されると同時に、センサー電極72を形成するためのマスク数、工数が低減されて生産性が増大される。
【0041】
また、それぞれのセンサー電極72の内部に複数の切開部を形成することによって共通電極70とのフリンジ電界を増加させて良好なタッチ感度を確保することができる。同時に、タッチスクリーンパネルと液晶表示パネルが一体化されているので、全体的に厚さが低減され、液晶表示パネル側からの映像の視認性を向上することができる。
【0042】
以下、
図4Aないし
図4Bを参照して本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置のタッチスクリーンパネルの動作原理について説明する。便宜上、
図4A及び
図4Bでは、共通電極とセンサー電極との間の誘電体(例えば、第2基板など)を簡単に示して図面符号100で表記し、センサー電極上の誘電体を簡単に示して図面符号200で表記する。
【0043】
図4Aに示されているように、タッチ入力が提供されない状態で共通電極70とセンサー電極72との間には相互静電容量Cmが形成される。このとき、相互静電容量Cmは共通電極70に共通電圧が印加される場合に発生され、電界線は共通電極70とセンサー電極72が直接的に重畳される領域のみならず、センサー電極72の切開部においてもフリンジ電界によって生成される。
【0044】
共通電極70に交流形態の共通電圧が供給されれば、共通電圧の電圧レベルが変更される時点(上昇時点及び下降時点)にキャパシタのカップリング作用によりセンサー電極72の電圧も共通電圧の電圧変化量に応じて変化する。この時、共通電極70に印加される共通電圧によって発生された相互静電容量Cmに対応する電圧は、それぞれのセンサー電極72に連結された検出ライン(
図3の74)を介して検知される。
【0045】
一方、
図4Bに示されたように、人間の指のように静電容量の変化を引き起こすことができるタッチ入力手段が接触されれば、タッチ地点で共通電極70とセンサー電極72との間の電界線が遮断されて相互静電容量の変化が惹起される。
【0046】
タッチ入力手段は静電容量の変化を充分に引き起こすことができる程度の体積及び接触面積が確保される物体であることが望ましい。人間の指は低インピーダンスの物体であり、センサー電極72から身体までAC静電容量C1を持つようになるが、身体は約200pFの接地に対する自己静電容量を持ち、該自己静電容量はC1よりずっと大きい。
【0047】
このため、指などが接触されたタッチ地点で共通電極70とセンサー電極72との間の電界線が遮断されると、該電界線は指と身体に内在した静電容量経路を介して接地に分岐される。これによって、タッチ入力が提供されない正常状態での相互静電容量CmはC1ほど減少される(Cm1=Cm−C1)。このような相互静電容量の変化は、結果的にタッチ地点に位置されたセンサー電極72に運ばれる電圧を変化させる。これにより、共通電極70に印加される共通電圧の電圧レベルが変更される時点で、それぞれのセンサー電極72に連結された検出ライン74を介してセンサー電極72の電圧を測定して相互静電容量の変化を検出すると、タッチ入力の発生有無とともにその位置を把握することができるようになる。
【0048】
図3を参照してタッチ位置を把握する原理をより具体的に説明すると、タッチ地点のX座標は透明パターン対72a、72bの間のチャージシェアリング(Charge Sharge)値によって把握されうるもので、マルチタッチに対しても感知が可能である。
【0049】
具体的には、Y座標が同じA点及びB点を例として挙げれば、A点では第1パターン72aでの接触面積が第2パターン72bでの接触面積に比べて大きく、これによってタッチ入力による相互静電容量の変化は相対的に第1パターン72aで大きく現われる。一方、B点では第2パターン72bでの接触面積が第1パターン72aでの接触面積に比べて大きく、これによってタッチ入力による相互静電容量の変化は相対的に第2パターン72bで大きく現われる。
【0050】
したがって、タッチ入力による相互静電容量の変化が発生された透明パターン対72a、72bを中心に、第1パターン72a及び第2パターン72bに対する相互静電容量の変化の程度を比較することによってタッチ地点のX座標を把握することができるようになる。また、Y座標に対しては、透明パターン対72a、72bごとに異なるY座標が付与される。すなわち、Y座標は透明パターン対72a、72bの位置によってあらかじめ設定される。したがって、タッチ入力による相互静電容量の変化が発生された透明パターン対72a、72bを検出すれば、これに対するY座標はすぐに把握することができる。
【0051】
ここで、本実施形態では、透明パターン対72a、72bで構成されるセンサー電極72がX軸方向に沿って延長されるパターンで形成されることを例として開示したが、センサー電極72がY軸方向に沿って延長されるパターンでその配列方向が変更実施されうることは勿論である。本実施形態に係るタッチスクリーンパネル一体型液晶表示装置では、タッチスクリーンパネルの駆動電極としても利用される共通電極70が第2基板61に全面的に形成されることによって、共通電極70に交流形態の共通電圧が供給された時、共通電圧の変更されることでにすべてのセンサー電極72において同時にカップリング作用による電圧の変化が発生する。
【0052】
したがって、各センサー電極72に対して順次スキャンする方式で静電容量の変化を検出する代わりに、共通電圧の変更時点に対応して設定されたセンシング期間中にすべてのセンサー電極72に対して同時に静電容量の変化を検出する方式を採用することができるため、高速駆動が可能であるという長所がある。勿論、本発明はこれに限定されるものではなく、ライン別にセンサー電極72をスキャンする方式で静電容量の変化を検出することも可能である。また、映像表示のための液晶表示パネル側の駆動信号に利用される共通電圧を利用して相互静電容量方式のタッチスクリーンパネルを構成することによって、液晶表示パネル側からのノイズを最小化してタッチ感度を向上させることができる。
【0053】
交流形態の共通電圧を利用して相互静電容量方式のタッチスクリーンパネルを実現するためには、共通電圧が変更される時点で各センサー電極72での静電容量の変化を検出しなければならない。したがって、センサー電極72と連結された検出ライン74を介して静電容量の変化を検出するためのセンシング信号は、共通電圧が変更される時点に対応して設定されなければならないため共通電圧に同期させる必要がある。このために、例えば、液晶表示パネルを駆動するためのソース駆動IC(Source Driver IC)でタッチスクリーンパネルを駆動するためのセンシング信号を一緒に供給するようにすることで、一つのICで液晶表示パネル及びタッチスクリーンパネルをすべて駆動することができる。このとき、タッチスクリーンパネルの駆動周波数はセンシング回数やその時点などを変更することによって多様に変更実施されうる。
【0054】
例えば、
図5Aに示されているように、共通電圧の上昇時点及び下降時点それぞれに同期化されるようにセンシング信号を供給することによって高速でタッチスクリーンパネルを駆動することができる。また、
図5Bに示されているように、共通電圧の上昇時点ごとに、あるいは共通電圧の下降時点ごとにこれに同期化されるようにセンシング信号を供給することによってタッチスクリーンパネルを駆動することもできる。また、一フレーム内に複数分布される共通電圧の上昇時点及び/または下降時点ごとにタッチスクリーンパネルを駆動する代わりに、所定の間隔に選択された共通電圧の変更時点に同期化されるようにセンシング信号を供給することによってタッチスクリーンパネルを駆動することもできるのは勿論である。
【0055】
一方、一回の駆動でタッチ位置を把握する代わりに、数回に渡って静電容量の変化を検出し、これに対する平均値を算出することによってタッチ位置を把握することができる。この場合、ノイズを效果的に除去することができ、信頼性を一層高めることができる。例えば、
図5A及び
図5Bに示されているように、10回にわたってセンシング信号を供給して静電容量の変化を検出した後、これに対する平均値を算出して最終的にタッチ位置を把握することができる。この際、一つのタッチ位置を把握するためのセンシングの回数は、多様に変更実施することができる。
【0056】
以上、本発明を実施形態により説明したが、本願発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者が様々な変形や変更が可能であることはもちろんであり、かかる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0057】
15 ゲート電極、
33ドレイン電極、
35 ソース電極、
23 半導体層、
23a 活性層、
23b オミックコンタクト層、
20 ゲート絶縁膜、
40 保護層、
43 コンタクトホール、
50 画素電極、
Tr 薄膜トランジスタ。