(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5933242
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】二重反射部構造
(51)【国際特許分類】
F21S 8/10 20060101AFI20160526BHJP
F21W 101/12 20060101ALN20160526BHJP
F21W 101/14 20060101ALN20160526BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20160526BHJP
【FI】
F21S8/10 380
F21S8/10 352
F21S8/10 351
F21W101:12
F21W101:14
F21Y101:02
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2011-269237(P2011-269237)
(22)【出願日】2011年12月8日
(65)【公開番号】特開2013-77537(P2013-77537A)
(43)【公開日】2013年4月25日
【審査請求日】2014年12月2日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0099105
(32)【優先日】2011年9月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA MOTORS CORPORATION
(73)【特許権者】
【識別番号】507140276
【氏名又は名称】エスエル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羅 珍 昊
(72)【発明者】
【氏名】姜 聖 帝
【審査官】
鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−113855(JP,A)
【文献】
特開2004−227968(JP,A)
【文献】
特開2008−226649(JP,A)
【文献】
特開2007−207507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から発光された光を上下方向には反射せず、360度の水平方向に反射するパラボラ又は円錐状の第1反射部と、
前記第1反射部の一側に形成され、前記第1反射部から反射された光を再び反射させる第2反射部と、
を含むことを特徴とする二重反射部構造。
【請求項2】
前記第2反射部は、曲面を有する外壁状に形成され、前記第1反射部の一側から上方に突出して設けられることを特徴とする請求項1に記載の二重反射部構造。
【請求項3】
前記第2反射部の内側には、複数の屈折部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の二重反射部構造。
【請求項4】
前記第1反射部と第2反射部は、複数個が形成されることを特徴とする請求項1に記載の二重反射部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二重反射部構造に係り、より詳しくは、少数の光源でも一定量の光を発光させることができる二重反射部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ランプは電源供給により光を発生するもので、自動車のヘッドランプは、前方に光を照射して運転者の視野を確保する。リアランプは、光を後方に照射して走行中の車両の移動を後方から確認することができる。自動車の夜間走行時には、前方視野の確保、及び後方運転者への警告のため、運転者がスィッチを作動させてヘッドランプ又はリアランプを点灯した状態にする。このように、車両用ランプは車両の前方又は後方に取り付けられ、車両内側のハウジングに設けられる光源と、この光源から発光される光を反射させるリフレクターと、該リフレクターを介して反射された光を外部に照射させるレンズからなる。しかしながら、従来は、点灯イメージ具現のため、多数の光源を用いる場合、原価が増加するとの問題があった。光源が少ないと点灯イメージが制限されて商品性が低下するとの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−48509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような問題点を解消するためなされたもので、少数の光源でも一定量の光を発光させることができる二重反射部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による二重反射部構造は、光源から発光された光を
上下方向には反射せず、360度の水平方向に反射するパラボラ又は円錐状の第1反射部と、前記第1反射部の一側に形成され、前記第1反射部から反射された光を再び反射させる第2反射部と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記第2反射部は、曲面を有する外壁状に形成され、前記第1反射部の一側から上方に突出して設けられることが好ましい。
【0008】
前記第2反射部の内側には複数の屈折部が形成されることが好ましい。
【0009】
前記第1反射部と第2反射部は、複数個が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光源数の減少によりコストを節減でき、また光源から発光される光が二重反射部を介して色々の角度で反射され、外部へ照射されることにより多様な点灯イメージを提供して商品性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】(a)は、本発明の二重反射部構造の第1反射部を示す斜視図であり、(b)は、本発明の二重反射部構造の第1反射部を示す平面図である。
【
図3】本発明の二重反射部構造の第1反射部と第2反射部を介して反射する光を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳しく説明する。
【実施例】
【0013】
図1〜
図3は、本発明の二重反射部の構造に関するものであり、
図1は本発明の二重反射部構造を示す図であり、
図2は本発明の二重反射部構造において第1反射部を示す図であり、
図3は本発明の二重反射部構造において第1反射部と第2反射部を介して反射する光を示す平面図である。
【0014】
本発明の二重反射部構造は、
図1〜
図3に示すように、光源12から発光された光を色々の角度で反射させる第1反射部100と、第1反射部100の一側に備えられ第1反射部100から反射された光を色々の角度で再び反射させる第2反射部110とからなる。光源12から発光される光が、二重反射部を介して色々の角度で反射され、外部に照射されることにより多様な点灯イメージを具現することができる。これを技術上の基本特徴とする。
【0015】
以下、本発明の二重反射部構造に対する各構成要素を、図面を参照しながら一つずつ説明する。まず基本は、
図1に示すように、光を反射させる第1反射部100と、第1反射部100の一側に備えられる第2反射部110とが備えられる。第1反射部100で光を照射することができるようにランプ10内部には光源12(
図2を参照)が備えられる。このとき、光源12は、点灯イメージの最大化のためLEDが望ましい。
【0016】
第1反射部100は、光源12から発光された光を色々の角度で反射させるもので、リフレクタパネル11の上面に備えられる。
図2の(a)及び(b)に示すように、第1反射部100はパラボラ(parabola)又は円錐状に成形され、光源12から発光された光を色々の角度で反射させることを可能にし、このとき、反射角度はパラボラ又は円錐状により360度の方向に拡散し反射される。しかし、
図2の(a)に示されているように、上下方向には光が反射されないようにしてハイビーム/ロウビームに対する領域を侵害しないようにすることが好ましい。
【0017】
図1に示すように、第2反射部110は第1反射部100の一側に形成され、第1反射部100から反射された光を色々の角度で再び反射させるもので、上面に第1反射部100が備えられたリフレクタパネル11の側面に備えられる。ここで、
図3に示すように、第2反射部110は、曲面を有する外壁状に形成され、第1反射部100の一側から上方に突出するように設けられる。第1反射部100を介して反射された光は、第2反射部110へ反射された後、分散されずに一定の角度で反射される。
【0018】
一方、第2反射部110の内側には多数の屈折部111が形成され、第1反射部100を介して反射された光が、第2反射部110の屈折部111によって屈折及び反射され、外部に照射され得るようにすることが好ましい。第1反射部100と第2反射部110は、複数個が形成されることが好ましい。
【0019】
以下、本発明の作用及び効果を説明する。
図1及び
図2に示すように、本発明は、光源12から発光された光を色々の角度で反射させる第1反射部100と、第1反射部100の一側に備えられ第1反射部100から反射された光を色々の角度で再び反射させる第2反射部110とでなり、光源12から発光される光が二重反射部を介して色々の角度で反射され、外部に照射され得るようにして点灯イメージを向上させることができるようにする。
【0020】
このとき、第1反射部100は、パラボラ又は円錐状に成形され光源12から発光された光を色々の角度で反射させることを可能にし、第2反射部110は、第1反射部100の一側に形成され第1反射部100から反射された光を色々の角度で再び反射させるもので、
図3に示されているように、第1反射部100を介して反射された光が第2反射部110に反射されたあと、分散されず一定の角度で反射することができるようにし、第2反射部110の内側に形成された多数の屈折部111により屈折及び反射され外部に照射され得るようにすることにより、少ない光源の個数でも光を色々の角度で反射させ外部に照射するにより、多様な点灯イメージを具現することができる。
【0021】
本発明の二重反射部構造は、光源から発光された光を反射させる第1反射部と、第1反射部の一側に形成され第1反射部から反射された光を再び反射させる第2反射部とで構成され、光源数の減少によりコストを節減させるとともに、光源から発光される光が二重反射部を介して色々の角度で反射され外部に照射されることにより、多様な点灯イメージを提供して商品性を向上させるのに卓越した利点を有する。
【0022】
本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0023】
10 ランプ
11 リフレクタパネル
12 光源
100 第1反射部
110 第2反射部
111 屈折部