(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
室内へ外気を給気する外気経路と、室内からの還気を排気する還気経路と、外気経路の外気から湿気を収着し、還気経路の還気により湿気を脱着させて再生するデシカントブロックと、デシカントブロックが外気経路に接続する収着状態とデシカントブロックが還気経路に接続する再生状態とを切り替える収脱切替部とを備え、
外気経路は、外気を取り込む外気口に続く上流側外気経路と、室内へ外気を給気する給気口に続く下流側外気経路とを有し、還気経路は、室内からの還気を取り込む還気口に続く上流側還気経路と、室内からの還気を排気する排気口に続く下流側還気経路とを有し、収脱切替部は、第1のデシカントブロックを配置する第1デシカントチャンバーと、第2のデシカントブロックを配置する第2デシカントチャンバーと、
上流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1外気接続口と、下流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1排気接続口と、第1外気接続口を閉鎖する位置と第1排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第1スライド扉装置と、
下流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1給気接続口と、上流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1還気接続口と、第1給気接続口を閉鎖する位置と第1還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第2スライド扉装置と、
上流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2外気接続口と、下流側還気経路と第2デシカントチャンバーに接続する第2排気接続口と、第2外気接続口を閉鎖する位置と第2排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第3スライド扉装置と、
下流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2給気接続口と、上流側還気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2還気接続口と、第2給気接続口を閉鎖する位置と第2還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第4スライド扉装置とを備え、
第1スライド扉装置と第2スライド扉装置と第3スライド扉装置と第4スライド扉装置は、扉体のスライド方向で扉枠体と扉体とに対向して配置され、両者の間を封止する圧接封止材と、扉体のスライド方向で扉枠体と扉体とに摺接して配置され、両者の間を封止する摺接封止材を備えることを特徴とする静止型デシカント空調機。
第1スライド扉装置と第3スライド扉装置とを連動して開閉する第1駆動部と、第2スライド扉装置と第4スライド扉装置とを連動して開閉する第2駆動部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の静止型デシカント空調機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1の構成では、水分吸着手段が移動する構成であり、その移動のための装置が大掛かりとなり、エネルギーコストが高くなる。
また、水分吸着手段が吸着流路から再生流路へ、再生流路から吸着流路へ移動する途中において上流側の水分吸着手段と下流側の水分吸着手段が気流の流れ方向において重なる状態となり、再生流路および吸着流路のそれぞれの半分が開放された状態となる。このとき、吸着流路においては、湿気を含んだ空気の一部が水分吸着手段を通ることなく、未処理の状態で給気されることになる。
【0006】
さらに、再生流路側においては、上流側の水分吸着手段が湿気を含んだ状態で吸着流路から再生流路に移動し、再生を終えた下流側の水分吸着手段が再生流路から吸着流路へ移動する場合に、上流側の水分吸着手段を通過した湿気を含んだ再生用の加熱空気が再生を終えた下流側の水分吸着手段に流入し、再生を終えた下流側の水分吸着手段が吸着流路に到達する前に再生流路において湿気を吸着することになる。
【0007】
特許文献2の構成では、複数の羽根を有するダンパを使用しており、回転運動する羽根の辺縁を封止することは困難であり、エアーリークが発生し易く、羽根に断熱材を配置できないので、閉じたダンパを通して熱ロスが発生する。
【0008】
また、複数の羽根を同時に回転させるために大きなトルクを必要とし、このトルクを確保するためにモータの回転数を低くせねばならないので、ダンパの動作速度が遅くなる。このため、流路の切り替え途中において再生用の空気と吸着処理対象の空気とが混じることになり、再生および吸着の効率が低下する。さらに、流路毎にダンパを駆動するためのモータが必要であり、モータが多くなる。
【0009】
本発明は上記課題を解決するものであり、少ない動力で短時間に流路の切り替えを行なうことで再生用の空気と吸着処理対象の空気が混じりあうことを抑制でき、かつエアリークを十分に防止して気密性と除湿性と断熱性を向上させることができる静止型デシカント空調機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の静止型デシカント空調機は、室内へ外気を給気する外気経路と、室内からの還気を排気する還気経路と、外気経路の外気から湿気を収着し、還気経路の還気により湿気を脱着させて再生するデシカントブロックと、デシカントブロックが外気経路に接続する収着状態とデシカントブロックが還気経路に接続する再生状態とを切り替える収脱切替部とを備え、外気経路は、外気を取り込む外気口に続く上流側外気経路と、室内へ外気を給気する給気口に続く下流側外気経路とを有し、還気経路は、室内からの還気を取り込む還気口に続く上流側還気経路と、室内からの還気を排気する排気口に続く下流側還気経路とを有し、収脱切替部は、第1のデシカントブロックを配置する第1デシカントチャンバーと、第2のデシカントブロックを配置する第2デシカントチャンバーと、上流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1外気接続口と、下流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1排気接続口と、第1外気接続口を閉鎖する位置と第1排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第1スライド扉装置と、下流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1給気接続口と、上流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1還気接続口と、第1給気接続口を閉鎖する位置と第1還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第2スライド扉装置と、上流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2外気接続口と、下流側還気経路と第2デシカントチャンバーに接続する第2排気接続口と、第2外気接続口を閉鎖する位置と第2排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第3スライド扉装置と、下流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2給気接続口と、上流側還気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2還気接続口と、第2給気接続口を閉鎖する位置と第2還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第4スライド扉装置とを備え、
第1スライド扉装置と第2スライド扉装置と第3スライド扉装置と第4スライド扉装置は、扉体のスライド方向で扉枠体と扉体とに対向して配置され、両者の間を封止する圧接封止材と、扉体のスライド方向で扉枠体と扉体とに摺接して配置され、両者の間を封止する摺接封止材を備えることを特徴とする。
本発明の静止型デシカント空調機は、室内へ外気を給気する外気経路と、室内からの還気を排気する還気経路と、外気経路の外気から湿気を収着し、還気経路の還気により湿気を脱着させて再生するデシカントブロックと、デシカントブロックが外気経路に接続する収着状態とデシカントブロックが還気経路に接続する再生状態とを切り替える収脱切替部とを備え、外気経路は、外気を取り込む外気口に続く上流側外気経路と、室内へ外気を給気する給気口に続く下流側外気経路とを有し、還気経路は、室内からの還気を取り込む還気口に続く上流側還気経路と、室内からの還気を排気する排気口に続く下流側還気経路とを有し、収脱切替部は、第1のデシカントブロックを配置する第1デシカントチャンバーと、第2のデシカントブロックを配置する第2デシカントチャンバーと、上流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1外気接続口と、下流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1排気接続口と、第1外気接続口を閉鎖する位置と第1排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第1スライド扉装置と、下流側外気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1給気接続口と、上流側還気経路が第1デシカントチャンバーに接続する第1還気接続口と、第1給気接続口を閉鎖する位置と第1還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第2スライド扉装置と、上流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2外気接続口と、下流側還気経路と第2デシカントチャンバーに接続する第2排気接続口と、第2外気接続口を閉鎖する位置と第2排気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第3スライド扉装置と、下流側外気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2給気接続口と、上流側還気経路が第2デシカントチャンバーに接続する第2還気接続口と、第2給気接続口を閉鎖する位置と第2還気接続口を閉鎖する位置とにわたって扉体がスライドする第4スライド扉装置とを備え、
第1スライド扉装置と第2スライド扉装置と第3スライド扉装置と第4スライド扉装置は、扉体が第1のデシカントブロックもしくは第2のデシカントブロックに対向する内側面に断熱材を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の静止型デシカント空調機において、第1スライド扉装置と第3スライド扉装置とを連動して開閉する第1駆動部と、第2スライド扉装置と第4スライド扉装置とを連動して開閉する第2駆動部を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の静止型デシカント空調機において、第1スライド扉装置と第2スライド扉装置と第3スライド扉装置と第4スライド扉装置とを連動して開閉する1つの全連動駆動部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、第1、第2、第3、第4スライド扉装置は扉体がスライドする構成をなすことにより、短時間に流路の切り替えを行なって再生用の空気と吸着処理対象の空気が混じり合うことを抑制できる。すなわち、従来のように回転軸廻りに羽根が回転する場合には羽根荷重に抗して複数の羽根を同時に回転させるために大きなトルクを必要とし、このトルクを確保するためにモータの回転数を低くして羽根の開閉速度を遅くする必要がある。しかしながら、本発明においては、扉体荷重をレール等で支えながら扉体を直線運動させるので、扉体の開閉に要する力が少なくなり、速い速度で扉体を開閉することが実現できる。
【0016】
また、第1駆動部により第1スライド扉装置と第3スライド扉装置が連動して開閉し、第2駆動部により第2スライド扉装置と第4スライド扉装置が連動して開閉するので、少ない動力機器で構成できる。
【0017】
また、1つの全連動駆動部により第1スライド扉装置と第2スライド扉装置と第3スライド扉装置と第4スライド扉装置が連動して開閉するので、少ない動力機器で構成できる。
【0018】
また、圧接封止材が扉体のスライド方向で扉枠体と扉体の間を封止し、摺接封止材が扉体のスライド方向に沿って扉枠体と扉体の間を封止するので、エアリークを十分に防止して気密性と除湿性と断熱性を向上させることができる。
【0019】
また、扉体がデシカントブロックに対向する内側面に断熱材を有するで、断熱性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図5から
図7において、静止型デシカント空調機は、ケーシング1に設けた外気OAを取り込む外気口2、室内へ外気OAを給気SAとして供給する給気口3、室内からの還気RAを取り込む還気口4、室内からの還気RAを排気EAとして排出する排気口5を有しており、ここでは外気口2から給気口3までの通気路を外気経路6とし、還気口4から排気口5までの通気路を還気経路7として説明する。
【0022】
外気経路6および還気経路7の途中には収脱切替部80を設けており、外気経路6は収脱切替部80を境として、外気口2に続く上流側外気経路61と、給気口3に続く下流側外気経路62からなり、還気経路7は収脱切替部80を境として、還気口4に続く上流側還気経路71と、排気口5に続く下流側還気経路72からなる。
【0023】
収脱切替部80は内部空間が仕切板81で上下に仕切られており、上部空間をなす第1デシカントチャンバー82に第1のデシカントブロック83を配置し、下部空間をなす第2デシカントチャンバー84に第2のデシカントブロック85を配置している。
【0024】
第1デシカントチャンバー82は、上流側外気経路61と第1デシカントチャンバー82との接続口なす第1外気接続口91と、下流側外気経路62と第1デシカントチャンバー82との接続口をなす第1給気接続口92と、上流側還気経路71と第1デシカントチャンバー82との接続口をなす第1還気接続口93と、下流側還気経路72と第1デシカントチャンバー82との接続口をなす第1排気接続口94を備えており、第1外気接続口91と第1排気接続口94とにわたって設けた第1スライド扉装置801と、第1給気接続口92と第1還気接続口93とにわたって設けた第2スライド扉装置802を設けている。
【0025】
第1スライド扉装置801は扉体901が第1外気接続口91を閉鎖する位置と第1排気接続口94を閉鎖する位置とにわたってスライドし、第2スライド扉装置802は扉体901が第1給気接続口92を閉鎖する位置と第1還気接続口93を閉鎖する位置とにわたってスライドする。
【0026】
第2デシカントチャンバー84は、上流側外気経路61と第2デシカントチャンバー84との接続口をなす第2外気接続口95と、下流側外気経路62と第2デシカントチャンバー84との接続口をなす第2給気接続口96と、上流側還気経路71と第2デシカントチャンバー84との接続口をなす第2還気接続口97と、下流側還気経路72と第2デシカントチャンバー84との接続口をなす第2排気接続口98を備えており、第2外気接続口95と第2排気接続口98とにわたって設けた第3スライド扉装置803と、第2給気接続口96と第2還気接続口97とにわたって設けた第4スライド扉装置804を設けている。
【0027】
第3スライド扉装置803は扉体901が第2外気接続口95を閉鎖する位置と第2排気接続口98を閉鎖する位置とにわたってスライドし、第4スライド扉装置804は扉体901が第2給気接続口96を閉鎖する位置と第2還気接続口97を閉鎖する位置とにわたってスライドする。第1スライド扉装置801、第2スライド扉装置802、第3スライド扉装置803、第4スライド扉装置804については後に詳述する。
【0028】
次に、上流側外気経路61には上流側から下流側へ順次に、プレフィルタ611、中性能フィルタ615、予冷(予熱)コイル612、乾球温度計からなる出口温度計613を設けており、予冷(予熱)コイル612の冷媒供給路に電動弁614を設けている。
【0029】
下流側外気経路62には上流側から下流側へ順次に、冷却コイル621、加熱コイル622、気化式加湿器623、給気ファン624を設けており、冷却コイル621の冷媒供給路に電動弁625を設け、加熱コイル622の熱媒供給路に電動弁626を設け、気化式加湿器623に操作部627を設けている。
【0030】
給気口3に接続した給気路31は外気経路6の一部をなし、給気路31には下流側外気経路62を通過する調湿後の外気OA、すなわち給気SAの露点温度を測定する露点計311と、給気SAの温度を測定する乾球温度計からなる給気温度計312を設けている。
【0031】
上流側還気経路71には加熱コイル711と、加熱コイル出口温度を測定する乾球温度計からなる再生入口温度計713を設けており、加熱コイル711の熱媒供給路に電動弁712を設けている。
【0032】
下流側還気経路72には上流側から下流側へ順次に、乾球温度計からなる再生出口温度計721と、排気ファン722を設けている。
給気温度計312および冷却コイル621の電動弁625と加熱コイル622の電動弁626とで冷却コイル621および加熱コイル622を制御する給気温度制御部を構成しており、露点計311と操作部627とで気化式加湿器623を制御する給気湿度制御部を構成している。
【0033】
また、露点計311と予冷(予熱)コイル612の電動弁614とで予冷(予熱)コイル612を制御する調湿負荷制御部を構成し、再生入口温度計713と加熱コイル711の電動弁712とで加熱コイル711を制御する再生温度制御部を構成している。
【0034】
次に、第1スライド扉装置801と第3スライド扉装置803は第1駆動部101により連動して開閉動作し、第2スライド扉装置802と第4スライド扉装置804は第2駆動部102により連動して開閉動作する。出口温度計613と再生出口温度計721と第1駆動部101と第2駆動部102とで、第1スライド扉装置801、第2スライド扉装置802、第3スライド扉装置803、第4スライド扉装置804を開閉を制御する収脱切替制御部を構成している。
【0035】
第1スライド扉装置801、第2スライド扉装置802、第3スライド扉装置803、第4スライド扉装置804は、
図1から
図4に示すものである。
本体フレーム902は、第1外気接続口91、第1給気接続口92、第1還気接続口93、第1排気接続口94、第2外気接続口95、第2給気接続口96、第2還気接続口97、第2排気接続口98のそれぞれを囲んで配置してあり、本体フレーム902に扉枠体903が装着してある。
【0036】
扉体901は一枚の板状体をなし、かつ接続口に向かって開放された凹部状をなしており、扉枠体903の内部に配置してある。扉体901は、その上縁辺に設けたガイドローラ904を扉枠体903の上部溝部905が案内し、扉体901の下縁辺に設けた戸車906aが扉枠体903の下部溝部906の内部に配置したレール907の上を走行するものである。扉枠体903の上部溝部905、下部溝部906、側部溝部908の開口縁に設けた摺接封止材をなす摺接パッキン909が扉体901のスライド方向で扉枠体903と扉体901とに摺接して配置され、両者の間を封止している。扉枠体903の側部溝部908の内部に配置した圧接封止材をなす圧接パッキン910が扉体901のスライド方向で扉枠体903と扉体901とに対向して配置され、両者の間を封止している。扉枠体903の仕切り板903aが扉体901の内部に突出しており、仕切り板903aはスライド方向において扉体901の内部側面に設けたパッキン903bに当接し、両者の間を封止する。扉体901は第1のデシカントブロック83もしくは第2のデシカントブロック85に対向する内側面の全面に断熱材911が設けてある。
【0037】
第1駆動部101および第2駆動部102は同様の構成であり、ここでは第1スライド扉装置801と第3スライド扉装置803を連動して開閉する第1駆動部101について説明する。
【0038】
第1駆動部101は、第1スライド扉装置801の扉体901と第3スライド扉装置803の扉体901の同側辺部に接続した左右一対の索体912と、索体912を案内するプーリー913と、索体912を駆動するモータプーリー914およびモータ915と、索体912の展張装置916を備えている。第1スライド扉装置801と第2スライド扉装置802と第3スライド扉装置803と第4スライド扉装置804とを連動して開閉する全連動駆動部を設けることも可能である。
【0039】
索体912はワイヤー、チェーン、ベルト等の何れでも良く、索体912を用いずにラックピニオン等によりモータ915で駆動することも可能である。扉体901は水平方向への移動のみならず上下方向に移動させることも可能である。
【0040】
第1駆動部101は、モータ915の駆動により第1スライド扉装置801の扉体901と第3スライド扉装置803の扉体901が相反する方向にスライドする。すなわち、第1スライド扉装置801の扉体901が第1外気接続口91を閉鎖し、第1排気接続口94を開放する位置にあると、第3スライド扉装置803の扉体901が第2外気接続口95を開放し、第2排気接続口98を閉鎖する位置にあり、第1スライド扉装置801の扉体901が第1外気接続口91を開放し、第1排気接続口94を閉鎖する位置にあると、第3スライド扉装置803の扉体901が第2外気接続口95を閉鎖し、第2排気接続口98を開放する位置にある。
【0041】
同様に、第2駆動部102は、モータ915の駆動により第2スライド扉装置802の扉体901と第4スライド扉装置804の扉体901が相反する方向にスライドする。すなわち、第2スライド扉装置802の扉体901が第1給気接続口92を閉鎖し、第1還気接続口93を開放する位置にあると、第4スライド扉装置804の扉体901が第2給気接続口96を開放し、第2還気接続口97を閉鎖する位置にあり、第2スライド扉装置802の扉体901が第1給気接続口92を開放し、第1還気接続口93を閉鎖する位置にあると、第4スライド扉装置804の扉体901が第2給気接続口96を閉鎖し、第2還気接続口97を開放する位置にある。
【0042】
次に、収脱切替制御部は、出口温度計613で測定する予冷コイル出口温度が設定出口温度に達した時に、収脱切替部80を制御して第1使用状態と第2使用状態を切り替え制御する。
【0043】
第1使用状態では、第1外気接続口91、第1給気接続口92、第2還気接続口97、第2排気接続口98を開放し、第2外気接続口95、第2給気接続口96、第1還気接続口93、第1排気接続口94を閉鎖し、第1デシカントチャンバー82の第1デシカントブロック83が外気経路6に接続して収着状態をなすとともに、第2デシカントチャンバー84の第2デシカントブロック85が還気経路7に接続して再生状態をなす。
【0044】
第2使用状態では、第1外気接続口91、第1給気接続口92、第2還気接続口97、第2排気接続口98を閉鎖し、第2外気接続口95、第2給気接続口96、第1還気接続口93、第1排気接続口94を開放し、第1デシカントチャンバー82の第1デシカントブロック83が還気経路7に接続して再生状態をなすとともに、第2デシカントチャンバー84の第2デシカントブロック85が外気経路6に接続して収着状態をなす。
【0045】
上述したように、第1、第2,第3,第4スライド扉装置801、802、803、804は、一枚の板状体をなす扉体901がスライドする構成をなすことにより、固定部材である扉枠体903とのシール必要部位が減少して気密性が高くなり、かつ短時間に流路の切り替えを行なって再生用の空気と吸着処理対象の空気が混じりあうことを抑制できる。すなわち、従来のように回転軸廻りに羽根が回転する場合には羽根荷重に抗して複数の羽根を同時に回転させるために大きなトルクを必要とし、このトルクを確保するためにモータの回転速度を遅くして羽根の開閉速度を遅くする必要がある。しかしながら、本実施の形態では、扉体荷重をレール907で支えながら扉体901を直線運動させるので、扉体901の開閉に要する力が少なくなり、モータプーリー914の径を大きくして速い速度で扉体を開閉することが実現できる。よって、流路切替え時の湿度制御が安定する。
【0046】
また、扉体901は、その上縁辺に設けたガイドローラ904を扉枠体903の上部溝部905が案内し、扉体901の下縁辺に設けた戸車906aが扉枠体903の下部溝部906の内部に配置したレール907の上を走行するので、風圧による横ずれが生じない構造である。
【0047】
また、第1駆動部101により第1スライド扉装置801と第3スライド扉装置803が連動して開閉し、第2駆動部102により第2スライド扉装置802と第4スライド扉装置804が連動して開閉するので、少ない動力機器、本実施の形態では2つのモータ915で構成でき、従来のように、個々のダンパ装置毎にモータを必要とせず、装置構成を簡略化できる。さらに、扉体901がスライドすることで、従来の羽根が回転するダンパに比べてスリム化を実現して省スペース化できる。
【0048】
また、扉体901が何れかの閉鎖位置にある状態において、仕切り板903aはスライド方向において扉体901の内部側面に設けたパッキン903bに当接して両者の間を封止し、摺接パッキン909が扉体901のスライド方向で扉枠体903と扉体901とに摺接して両者の間を封止し、圧接パッキン910が扉体901のスライド方向で扉枠体903と扉体901とに対向して両者の間を封止するので、エアリークを十分に防止して気密性と除湿性と断熱性を高めることができ、除湿性能が向上する。
【0049】
また、従来のように、複数の羽根で扉を構成する場合には断熱材を配置することが困難であり、各羽根毎に断熱材を配置した場合には断熱材の継ぎ目である不連続部分において熱が漏れることになるが、本実施の形態では扉体901が1枚の板状体をなすことで、連続した1枚の断熱材911で扉体901の全体を覆うことができ、かつ扉体901からの熱ロスを削減して断熱性を向上させることができる。
【0050】
以下、上記した構成における作用を説明する。
(外気収着)
給気ファン624は、外気口2からケーシング1に流入する外気OAを、外気経路6を通して室内へ給気する。上流側外気経路61において、外気OAは予冷コイル612を通過し、予冷コイル612は外気OAを冷却してその調湿負荷(絶対湿度)を調整する。調湿負荷の調整操作については後述する。
【0051】
予冷コイル612を通過した外気OAは、ここでは第1使用状態にある収脱切替部80に流入する。第1使用状態において、第1外気接続口91、第1給気接続口92、第2還気接続口97、第2排気接続口98は開放され、第2外気接続口95、第2給気接続口96、第1還気接続口93、第1排気接続口94が閉鎖されており、第1デシカントチャンバー82の第1デシカントブロック83が外気経路6に接続して収着状態をなすとともに、第2デシカントチャンバー84の第2デシカントブロック85が還気経路7に接続して再生状態をなす。
【0052】
外気OAは第1デシカントチャンバー82の第1デシカントブロック83を通過し、第1デシカントブロック83は外気OAの湿気を収着により除湿する。
第1デシカントチャンバー82を通過した外気OAは下流側外気経路62に流入し、冷却コイル621が外気OAを冷却(夏期、中間期)して所定温度に調整する。あるいは加熱コイル622が外気OAを加熱(冬期)することで外気OAが所定温度に調整する。さらに、必要に応じて気化式加湿器623により外気OAに加湿(冬期)する。
【0053】
調湿、調温された外気は、給気SAとして給気ファン624により給気口3から給気路31に供給される。給気路31において露点計311が給気SA(外気OA)の露点温度を測定し、給気温度計312が給気SA(外気OA)の温度を測定する。
【0054】
給気温度制御部は、給気温度計312で測定した温度に基づいて冷却コイル621の電動弁625、もしくは加熱コイル622の電動弁626を調整することで、冷却コイル621の冷却能力もしくは加熱コイル622の加熱能力を制御して、給気SA(外気OA)の温度を設定値に制御する。
【0055】
また、給気湿度制御部は、露点計311で測定した給気SA(外気OA)の露点温度に基づいて操作部627を調整し、気化式加湿器623を制御して、給気SA(外気OA)の湿度を設定値に制御する。
【0056】
さらに、露点計311で測定する露点温度が設定露点温度より低い場合には、外気OAの調湿負荷の減少に対して第1デシカントブロック83の収着能力が過剰であると判断して、予冷コイル621の冷却能力を低減させて、第1デシカントブロック83に流入する前の外気OAの除湿を抑制し、外気OAの調湿負荷の低減に追従させる。
【0057】
また、露点温度が設定露点温度より高い場合には、外気OAの調湿負荷に対して第1デシカントブロック83の収着能力が不足していると判断する。この現象は、外気OAの調湿負荷が増加して第1デシカントブロック83の収着能力が不足する場合と、第1のデシカントブロック83の収着能力が劣化により外気OAの調湿負荷に対して不足する場合があるが、両者は外気OAの調湿負荷に対して第1デシカントブロック83の収着能力が不足している点で相違はない。
【0058】
このため、調湿負荷制御部が、予冷コイル621の冷却能力を高めるために、露点温度に基づいて予冷コイル612の電動弁614を調整することによって予冷コイル612の冷却能力を制御して、第1デシカントブロック83に流入する前に外気OAを予冷コイル612で冷却して行なう除湿を強化し、外気OAの調湿負荷(絶対湿度)を軽減する調整を行なう。
(還気再生)
排気ファン722は、還気口4からケーシング1に流入する還気RAを、還気経路7を通して屋外へ排気する。上流側還気経路71において、還気RAは加熱コイル711を通過し、再生入口温度計713が還気RAの温度を測定し、再生温度制御部が再生入口温度計713で測定した還気RAの温度に基づいて電動弁712を調整することで、加熱コイル711の加熱能力を制御して、還気RAの再生温度を制御する。
【0059】
加熱コイル711を通過した還気RAは、第2デシカントチャンバー84の第2デシカントブロック85を通過し、還気RAが第2デシカントブロック85の湿気を脱着させて第2デシカントブロック85を再生する。
【0060】
第2デシカントチャンバー84を通過した還気RAは下流側還気経路72に流入し、還気RAが排気EAとして排気ファン722により排気口5から外部へ排気される。
(収脱切替)
上述したように、第1デシカントブロック83の収着能力の劣化の進捗にともなって予冷コイル612の冷却能力を徐々に高めて、予冷コイル出口温度をデシカントブロックの収着能力の劣化に相応する温度に制御する。よって、予冷コイル612を通過した外気OAの予冷コイル出口温度が第1デシカントブロック83の収着能力の劣化にともなって低下するので、予冷コイル出口温度が第1デシカントブロック83の劣化度もしくは収着能力の余力を示す指標となる。
【0061】
このため、出口温度計613で測定する予冷コイル出口温度が設定出口温度に達した時に、収脱切替制御部は第1デシカントブロック83の収着能力が限界に近づいたと判断し、収脱切替部80を制御して第1使用状態から第2使用状態へ切り替え、第1デシカントブロック83を再生状態とし、第2デシカントブロック85を収着状態とする。
【0062】
すなわち、出口温度計613で測定する予冷コイル出口温度が設定出口温度に達すると、第1外気接続口91、第1給気接続口92、第2還気接続口97、第2排気接続口98が閉動して閉鎖状態となり、第2外気接続口95、第2給気接続口96、第1還気接続口93、第1排気接続口94が開動して開放状態となり、第1デシカントチャンバー82の第1デシカントブロック83が還気経路7に接続して再生状態をなすとともに、第2デシカントチャンバー84の第2デシカントブロック85が外気経路6に接続して収着状態をなす。
【0063】
このとき、再生状態にあった第2デシカントブロック85は再生処理が完了している。すなわち、第2デシカントブロック85(第1デシカントブロック83)の再生処理に要する所要時間は還気RAの再生温度に因って定まるので、第1デシカントブロック83(第2デシカントブロック85)の収着能力が尽きるまでの耐久時間に対して、第2デシカントブロック85(第1デシカントブロック83)の再生所要時間が短くなるように、還気RAの再生温度を設定することにより、出口温度計613で測定する予冷コイル出口温度が設定出口温度に達するまでに、第2デシカントブロック85の再生処理を完了させておくことが可能となる。
【0064】
このように、予冷コイル出口温度を指標として第1デシカントブロック83、第2デシカントブロック85の収着能力の劣化や不足を的確に検知でき、第1デシカントブロック83、第2デシカントブロック85の収着状態と再生状態を適切なタイミングで切り替えることができ、第1デシカントブロック83、第2デシカントブロック85の効率的な使用が実現される。