特許第5933420号(P5933420)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5933420新規化合物、美白剤および前記化合物の製造方法
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  • 特許5933420-新規化合物、美白剤および前記化合物の製造方法 図000015
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5933420
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】新規化合物、美白剤および前記化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 311/92 20060101AFI20160526BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20160526BHJP
   A61Q 19/02 20060101ALI20160526BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20160526BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20160526BHJP
   C12P 17/06 20060101ALI20160526BHJP
   A61K 36/28 20060101ALN20160526BHJP
   C12R 1/07 20060101ALN20160526BHJP
【FI】
   C07D311/92 101
   C07D311/92CSP
   A61K8/49
   A61Q19/02
   A61K31/352
   A61P17/00
   C12P17/06
   !A61K36/28
   C12P17/06
   C12R1:07
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-257997(P2012-257997)
(22)【出願日】2012年11月26日
(65)【公開番号】特開2014-105170(P2014-105170A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】599047125
【氏名又は名称】株式会社シャローム
(73)【特許権者】
【識別番号】306014736
【氏名又は名称】第一三共ヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100111464
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 悦子
(72)【発明者】
【氏名】金 辰彦
(72)【発明者】
【氏名】辻 恵子
(72)【発明者】
【氏名】山口 智彦
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−072855(JP,A)
【文献】 特開2006−137705(JP,A)
【文献】 特開2007−254393(JP,A)
【文献】 特開2005−263775(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/080666(WO,A1)
【文献】 特開昭61−180782(JP,A)
【文献】 特開2014−105169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 311/92
A61K 8/49
A61K 31/352
A61P 17/00
A61Q 19/02
C12P 17/06
A61K 36/28
C12R 1/07
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(IV)もしくは(V)で示される化合物、またはそれらの医学的に許容可能な塩。
【化1】
【請求項2】
下記式(IV)もしくは(V)で示される化合物、またはそれらの医学的に許容可能な塩を有効成分とする美白剤。
【化2】
【請求項3】
ステビア植物またはステビア植物抽出物を乳酸産生菌で発酵してステビア乳酸産生菌発酵物を調製し、
前記ステビア乳酸産生菌発酵物から下記式(IV)または(V)で示される化合物を回収することを特徴とする、前記化合物の製造方法。
【化3】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物、新規化合物を有効成分とする美白剤、および前記化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚の色は、皮膚中に存在するメラニン色素に依存する。しみ、そばかすや日焼け後の色素沈着は、紫外線などにより過剰に生成されたメラニン色素が表皮に沈着した結果、生じるものと考えられている。メラノサイトにあるチロシンにチロシナーゼが作用するとドーパ、ドーパキノン、ドーパクロム、インドールキノンへと変化し、最終的には酸化、重合して黒褐色のメラニンとなる。このため、体内でのシミ、ソバカスの生成自体を抑制する成分として、メラニン生成過程を阻害し、または生成したメラニンを淡白化したり漂白することが考えられている。チロシナーゼ活性を阻害するものとしてコウジ酸、エラグ酸、グルタチオンなどの硫黄化合物やハイドロキノン製剤が、生成したメラニンを淡白化したり漂白するものとして過酸化水素やアスコルビン酸やその誘導体が知られている。その他、メラニン産生抑制作用を有するものとして、1−ene−3−olを部分構造として含有するネロリドール、イソフィトール、ゲラニルリナロールなどの化合物(特許文献1)や、マヌールを出発物質として合成される13−オキソ−14,15−ジノール−8−(17)−ラブダン(特許文献2)などがメラニン産生抑制剤として使用されている。
【0003】
一方、ステビア抽出物に美白成分が含まれるとの報告がある(特許文献3)。ステビアは、南アメリカ原産のキク科ステビア属の多年草であり、甘味成分として、ショ糖の300倍の甘味度を有するステビオール配糖体を含み、砂糖の代わりとしてダイエット用食品や糖尿病患者用メニューなどに使用されている植物である。前記ステビオール配糖体には、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドC、及びズルコサイドA等の成分が含有される。特許文献3では、ステビアの葉(乾燥品)の水抽出部分、50%エタノール抽出分およびエタノール抽出分のチロシナーゼ活性阻害率を評価し、それぞれチロシナーゼ活性阻害率が約50〜58%であり、皮膚に対する安全性および美白作用に優れている、と開示する。
【0004】
また、ステビアの抽出物を含有するメラニン生成抑制剤もある(特許文献4)。ステビアの葉および茎の粉砕物を50%エタノール溶液で抽出して得た抽出液のメラニン生成抑制率を評価したところ約20%であり、この抑制効果は、メラニン生成抑制率が約10%のコウジ酸よりも優れるという。
【0005】
更に、ソフォラフラバノンGとセンタウレイジンとアスコルビン酸とからなる美白化粧品もある(特許文献5)。センタウレイジンは、ステビアやヤロー、ヤーコンなどから抽出できるとし、ステビアの根茎5kgからセンタウレイジンを含有するアモルファスを1.6g得ている。上記美白化粧品は、センタウレイジンとソフォラフラバノンGとによって、アスコルビン酸類のメラニン産生抑制作用を高め、炎症に伴う色素異常を予防、改善する効果を有し、副次的効果として炎症が鎮静した後、皮膚表面状態も著しく改善しうるという。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3236130号公報
【特許文献2】特許第4235602号公報
【特許文献3】特開平9−77636号公報
【特許文献4】特開平11−335233号公報
【特許文献5】特許第4471722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記したコウジ酸、エラグ酸などによるメラニン合成抑制効果は極めて低い。十分な効果を得るために含有量を高めると、溶解度などによる配合の限界が存在する場合がある。また、特許文献1、特許文献2に記載される成分は合成品である。美白成分などはヒトの肌に作用するものであり、天然物由来の成分を使用し安全性に優れることが好ましい。
【0008】
そこで安全性を確保するため可食可能なステビアに着目したところ、前記特許文献3や特許文献4にあるように、ステビア乾燥葉のエタノール抽出物におけるチロシナーゼ活性阻害作用は公知である。ここに、皮膚などに直接塗布する外用剤に使用する場合は、他の夾雑物を含まない純粋な成分を使用することが好ましく、これによりアレルギー成分などを除去することもできる。しかしながら、特許文献3は、エタノール抽出液の凍結乾燥物をそのまま使用してチロシナーゼ活性阻害率を算出するものであり化合物が特定されていない。また、特許文献4も具体的な化合物を教示するものではない。よって、美白効果に優れる新規化合物の開発が望まれる。
【0009】
更に、特許文献5は、ステビアから抽出したセンタウレイジン、マメ科植物から抽出したソフォラフラバノンG、およびアスコルビン酸によるメラニン産生抑制作用を併用することで複合成分によって生じる効果を特徴とするものである。従って、センタウレイジンなどの成分が単独でメラニン産生抑制効果を有するものではない。従って、単独で美白効果を有する新規化合物の開発が望まれる。
【0010】
また、美白剤は、基礎化粧品やメークアップ化粧品として多方面に使用され、安定供給しうることが望まれる。従って、安価な製造方法の開発が望まれる。
【0011】
上記現状に鑑みて、本発明は、安全性および美白効果に優れる新規化合物を提供することを目的とする。
【0012】
また本発明は、美白効果に優れる新規化合物を有効成分とする美白剤を提供することを目的とする。
【0013】
更に本発明は、美白効果に優れる新規化合物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らはステビア植物について詳細に検討したところ、ステビア植物を乳酸産生菌で発酵させた発酵物には原ステビア植物とは異なる新規化合物が含有されること、この新規化合物を分析したところ、極めて高いメラニン産生抑制効果を発揮し、細胞毒性が低く、美白剤として使用しうること、および前記新規化合物は、ステビア乳酸産生菌発酵物から溶媒抽出等により回収しうることを見出し、本発明を完成させた。
【0015】
すなわち本発明は、下記式(IV)もしくは(V)で示される化合物、またはそれらの医学的に許容可能な塩を提供するものである。
【0016】
【化1】
【0017】
また本発明は、上記式(IV)もしくは(V)で示される化合物、またはそれらの医学的に許容可能な塩を有効成分とする美白剤を提供するものである。
【0018】
また本発明は、ステビア植物またはステビア植物抽出物を乳酸産生菌で発酵してステビア乳酸産生菌発酵物を調製し、前記ステビア乳酸産生菌発酵物から上記式(IV)または(V)で示される化合物を回収することを特徴とする、前記化合物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記式(IV)または(V)で示される新規化合物が提供される。当該化合物はメラニン産生抑制効果に優れ、メラニン産生抑制剤として使用できる。
【0020】
本発明によれば、上記式(IV)もしくは(V)で示される化合物を有効成分とする美白剤が提供される。
【0021】
更に本発明によれば、上記式(IV)もしくは(V)で示される化合物の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施例1において、式(IV)および(V)で示す化合物を製造する際の分離工程および収量を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の第一は、下記式(IV)もしくは(V)で示される化合物、またはそれらの医学的に許容可能な塩である。
【0024】
【化2】
【0025】
本発明において、「医学的に許容可能な塩」とは、薬理学的に許容可能であり、かつ投与された被験者に対して略無毒の本発明の化合物である塩形態をいう。上記化合物の医薬的に許容可能な塩には、適切な無毒の有機酸または無機酸あるいは無機塩基から形成された従来の化学量論的酸追加塩または塩基追加塩がある。適切な無機酸は、たとえば、塩化水素酸、硫酸、またはリン酸などのハロゲン酸である。適切な有機酸は、たとえば、カルボン酸、ホスホン酸、またはスルホン酸であり、たとえば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシブチル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、フマル酸、琥珀酸、アジピン酸、酒石酸、クエン酸、グルタル酸、2−または3−グリセロリン酸、ならびに当業者には周知の他の鉱物の酸である。塩は、従来の方式で塩を生成するために、自由塩基の形態を十分な量の所望の酸と接触させることによって製造される。酸性置換基を含む化合物も、無機塩基または有機塩基で塩を形成することが可能である。塩を形成するのに適切な塩基の例には、非限定的に、アルカリまたはアルカリ土類金属(たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、またはマグネシウム)水酸化物などの無機塩基、およびアンモニウム水酸化物から導出されたもの(たとえば、テトラメチルアンモニウム水酸化物などの第4アンモニウム水酸化物)がある。また、アンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、N−メチルグルカミン、ベンジルアミン、ピペリジン、およびピロリジンなど、医薬的に許容可能なアミンで形成された塩も考慮される。カルボキシル基またはフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物など、ある化合物は酸性である。フェノールの塩は、当業者には周知の手続きにより、上述された塩基のいずれかと共に酸性化合物を加熱することによって作成することができる。
【0026】
上記化合物は、化学合成によって製造することができるが、たとえばステビア植物の乳酸産生菌発酵物から抽出することができる。ステビア植物に代えて、予めステビア植物から水などの溶媒でステビオール配糖体その他を抽出したステビア植物抽出物を使用してもよい。すなわち、本発明の第二は、ステビア植物またはステビア植物抽出物を乳酸産生菌で発酵してステビア乳酸産生菌発酵物を調製し、前記ステビア乳酸産生菌発酵物から上記式(IV)または(V)で示される化合物を回収することを特徴とする、化合物の製造方法である。
【0027】
乳酸産生菌は、糖分から乳酸を産出する微生物であり、この作用を利用してヨーグルト、漬物、乳酸菌飲料などが作られている。本発明では、乳酸産生菌として、有胞子性乳酸菌を好適に使用することができる。前記有胞子性乳酸菌としては、Bacillus coagulans(Lactobacillus sporogenesとも称される)が好適である。その名の示すように胞子形成をするため耐熱性に優れ生菌数の安定性がよく、耐酸性、耐糖性に優れるため、発酵に伴って産生される糖類や乳酸が高濃度になっても死滅せず効率的に発酵を行うことができる。また、食塩20%でも耐塩性に優れ、各種の培地で培養を行うことができる。このような耐熱性、耐酸性、耐糖性、耐塩性により菌の保存性に優れるため菌の変質が少なく、安定して発酵物を供給することができる。また、菌の管理が容易であり、製品を安価に製造することができる。しかも、ステビア植物を乳酸産生菌によって発酵させて得た乳酸産生菌発酵物には、原ステビア植物には存在しない成分であって、極めて美白作用に優れる化合物が産生されることが判明した。なお、Bacillus coagulansは、三菱化学フーズから入手可能であるが、これに限定されない。
【0028】
本発明で使用するステビア植物(学名:Stevia rebaudiana)は、南アメリカを原産とするキク科ステビア属の多年草である。ステビア植物から抽出されるステビオシドやレバウディオサイドAなどのテルペノイド配糖体は甘味料として用いられ、現在、日本、中国、韓国などのアジアでも栽培されている。本発明では、特に、ステビア・レバウディアナ・ベルトニー(Stevia rebaudiana Bertoni)及びその類縁植物を好適に使用することができる。ステビア植物として、ステビア植物の茎、葉、蕾を持つ前の全草、成熟した植物の根や花も使用することができる。
【0029】
発酵の対象となる「ステビア植物抽出物」とは、ステビア植物から、水その他の溶媒で特定成分を抽出した抽出物である。ステビア植物は、甘味料として使用しうるステビオール配糖体を含み、ステビア植物から水などでステビオール配糖体を高濃度で抽出した粗ステビオール配糖体などがある。本発明では、ステビア植物抽出物として、このような粗ステビオール配糖体を使用することができる。本発明では、このようなステビア植物抽出物に乳酸産生菌を添加して発酵させても、当該発酵物から上記化合物を回収することができる。
【0030】
上記ステビア植物は、適期に収穫したものを生のまま使用することができ、収穫後に乾燥したものを使用することもできる。乾燥物は保存性に優れ、好適である。乾燥ステビア植物を所定サイズに切断、粉砕、その他によって細切し、または粉砕したものに乳酸産生菌を加えて撹拌すると発酵が開始される。ステビア植物は、葉部及び茎部を選別して使用することが好ましい。
【0031】
乾燥物を原料とする場合には、細切または粉砕した乾燥ステビア粉末に水と乳酸産生菌を加えて撹拌し、放置することにより行うことができる。加える水の量は、発酵に必要なだけの量があれば良く、全体が湿る程度の量で十分である。発酵前のステビア植物は、テルペノイド配糖体による甘味を有するが、発酵が進行すると甘味が消失する。本発明では、甘味の消失を発酵終期の目安とする。このような甘味の消失は、常温で2〜3週間である。なお、乳酸産生菌は、発酵当初に添加するほか、発酵の途中で追加してもよい。
【0032】
本発明では、ステビア植物に乳酸産生菌を添加して発酵を行うほか、乾燥ステビア植物を粉砕して煮沸抽出して得られた煮沸抽出液や、温水に浸漬して得た浸漬液、ステビア植物から水、その他の溶剤で抽出した所定の画分をステビア植物抽出物として使用し、これに上記乳酸産生菌を添加して発酵させてもよい。この場合も、発酵の終期は甘味の消失で確認することができる。
【0033】
次いで、上記ステビア乳酸産生菌発酵物を乾燥する。ステビア乳酸産生菌発酵物には乳酸産生菌が含まれているが、これを乾燥することで乳酸産生菌の活性を停止することができる。乾燥は、風乾、自然乾燥その他により、温度5〜35℃の範囲で乾燥することが好ましい。ステビア乳酸産生菌発酵物に含まれる化合物の分解、変質その他を回避することができる。
【0034】
ステビア乳酸産生菌発酵物には、本発明の上記化合物が含有されている。
当該化合物の抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれを使用することもでき、これらを混合して使用することもできる。抽出溶剤としては、水のほか、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜12の分岐を有していても良いアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどの多価アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭素類、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ピリジン類、超臨界二酸化炭素、油脂、ワックスその他のオイル類がある。これらは単独でも組み合わせて用いてもよい。
本発明では、含水アルコールを使用することが好ましい。アルコールとしては、炭素数1〜5の一価アルコールが好適である。この中でも、特に好ましくはエタノールである。含水アルコールとしては、アルコール濃度が20〜99(v/v)%であることが好ましく、より好ましくは50〜90(v/v)%である。含水アルコールによる抽出は、上記ステビア乳酸産生菌発酵物1質量部(乾燥重量)に対して0.1〜100質量部、好ましくは1〜50質量部の溶剤を添加し、温度5〜35℃で3〜30日間の浸漬が好適である。
【0035】
含水アルコールに浸漬後、遠心分離やろ過などによって固形物と抽出液とを分離する。含水アルコール抽出液に本発明の化合物が含まれている。例えば、含水アルコール抽出液の溶媒を除去し、液液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲルろ過、活性炭素処理、精密蒸留その他を単独で、またはこれらを組み合わせて行うことができる。これらは、使用した抽出溶剤の種類その他に応じて適宜選択できる。上記化合物は親油性成分であるため、上記化合物が溶解しうる親油性溶媒を用いて抽出し、この抽出物を精製することで効率的に上記化合物を単離することができる。
【0036】
このような化合物が溶解しうる親油性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭素類、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類がある。本発明では、クロロホルムを好適に使用することができる。溶媒抽出によれば、大容量に適用でき、かつ化合物の回収率に優れるからである。親油性溶媒抽出液は、溶媒を除去して親油性画分として使用できるが、親油性溶媒抽出液を水洗し、次いで親油性溶媒を除去して親油性画分としてもよい。
【0037】
なお、親油性溶媒に代えて、親油性溶媒100質量部に対し、水、メタノールやエタノールなどの炭素数1〜3のアルコール類、エチレングリコールなどの多価アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテルなどのエーテル類、これらの混合物、その他の親水性溶媒を60〜100容量部の範囲で添加した親油性溶媒−親水性溶媒混合液で抽出することもできる。親油性溶媒と親水性溶媒とは混合後の静置によって二層に分離する場合があり、このような親油性溶媒と親水性溶媒とを組み合わせることで、目的物を親油性溶媒層に移行させると共にステビア乳酸産生菌発酵物に含まれる酢酸その他の水溶性成分を親水性溶媒層に移行させることができる。このような親油性溶媒としてクロロホルムがあり、親水性溶媒として、水やメタノールがある。クロロホルムと水とを9:3.5〜5(容量比)で混合した混合液は、抽出後に放置するとクロロホルム層と水層とに分離するため、目的成分をクロロホルム層に回収すると共に、親水性溶媒を水層に移行させ、水溶性成分との分離を簡便に行うことができる。
【0038】
親油性画分から公知の方法で、本発明の新規化合物を回収することができる。精製は、たとえば、シリカゲルカラムクロマトグラフィーやODSカラムにより、極性の相異に基づいて上記化合物を他の成分と分離し、または、複数の溶解性が異なる溶媒を使用し、溶解度の相異による精製を行うこともできる。本発明の化合物は、メラニン産生抑制効果に優れるため、各画分についてTLCその他により夾雑物の有無を確認したり、同時にメラニン産生抑制効果を評価し、これを指標として目的成分を精製することができる。
【0039】
本発明の第三は、上記式(IV)もしくは(V)で示される化合物を有効成分とする美白剤である。本発明の第一の発明に係る化合物は、後記する実施例に示すように、メラニン産生抑制効果に優れ、かつ細胞毒性が低い。このため、上記化合物は、メラニン産生抑制剤や美白剤として使用しうる。本発明の美白剤の投与経路は、美白化粧品として塗布などの経皮投与のほか、サプリメントなどの食品、または経口用医薬品として口腔内投与や舌下投与などを含む経口投与でもよい。
【0040】
美白化粧品の剤型としては、軟膏、液剤、スプレー、硬膏、油脂、粉末剤などがある。美白化粧品としては、化粧水、乳液、クリーム、パックなどの基礎化粧品、化粧下地、日焼け止め、ファンデーション、おしろいなどのメーキャップ化粧品、シャンプー、洗顔料などの洗浄剤がある。これら美白化粧品に対する上記化合物の配合量は、基材によって適宜選択しうるが、0.00001%〜20質量%、好ましくは0.0001%〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%である。
【0041】
美白化粧品を構成する他の成分は、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品などの美白化粧品に配合される成分を剤型その他に応じて配合することができる。このような成分としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール、チモールなどの保存料、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、ベンゾトリアゾールなどの抗酸化剤、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート60などの界面活性剤、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、乳酸、ジイソプロパノールアミン、酢酸、酢酸ナトリウム水和物などのpH調製剤、保湿剤、増粘剤、無機充填剤、着色料、香料、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、各種皮膚栄養成分などがある。その他基材などを適宜添加し、外用液剤、外用固形剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、その他のいずれにも調製することができる。
【実施例】
【0042】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
【0043】
(実施例1)
(1)ステビア乳酸産生菌発酵物の調製
日本国北海道産のステビア植物(学名:Stevia rebaudiana)の茎と葉とを乾燥させた乾燥ステビア植物を約1cm以下に粉砕した。粉砕ステビア植物2kgに乳酸産生菌(Bacillus coagulans)45g、水4,500gを加えて温度25〜30℃の条件下に撹拌すると、発酵が開始した。これを温度25〜30℃、14日間放置した。発酵物から甘味が消失しており、これを発酵終期とした。上記した発酵物を室温で2週間乾燥させ、乳酸菌発酵を停止した。
【0044】
(2)含水エタノール抽出
乾燥発酵物の全量に対し、10質量倍量の28.5(v/v)%エタノールを添加し、2週間、常温で浸潤し、ついで150〜200メッシュのステンレス篩でろ過した。ろ液を60℃で減圧濃縮(60mmHg)し、ダイヤイオンHP20カラムに吸着させた後に66.5%含水エタノール液で溶出し、これを含水エタノール抽出液とした。
【0045】
(3)クロロホルム抽出
上記含水エタノール抽出液の溶媒を除去し、この抽出物にクロロホルムを3質量倍添加し、温度23〜28℃(室温)で抽出した。残渣をろ過により除き、クロロホルム層を分取し、溶媒を除去したものをクロロホルム抽出液(1.2g)とした。
【0046】
(4)目的物の単離
上記(3)で得たクロロホルム抽出液(1.2g)を、下記分離条件(1)に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーより8つの画分に分離した。
分離条件(1):
カラム:内径2.5cm、高さ15cm
充填物:シリカゲル(KANTO CHEMICAL社製、Silica Gel 60N(球状,中性)、粒子径63〜210μm)、45g、
溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=100:1(500mL)→50:1(500mL)→20:1(300mL)→7:1(300mL)→0:1(300mL)の混合溶液を溶離液とし、250mLずつ分取した。
分取物:上記溶出溶媒毎に第1〜8の8つの画分に分画した。各画分の収量を図1に示す。
【0047】
第3画分を、下記分離条件(2)に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーより3つの画分に分離した。
分離条件(2):
カラム:内径2cm、高さ21cm
充填物:シリカゲル(KANTO CHEMICAL社製、Silica Gel 60N(球状,中性)、粒子径63〜210μm)、20g、
溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=100:1(400mL)→50:1(400mL)→0:1(40mL)の混合溶液を溶離液とし、順次カラムに流し、40mLずつ分取した。溶出した各画分についてTLC(MERCK Silica Gel 60 F254)を行った。TLCは、n−ヘキサン:アセトン=1:1の溶媒で展開後、50%硫酸を噴霧し、110℃で加熱して検出した。TLCの結果に基づき、フラクション3−1から3−3の3つに分画した。
【0048】
第3−2画分を下記分離条件(3)に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーより4つの画分に分離した。
分離条件(3):
カラム:内径2cm、高さ18cm
充填物:シリカゲル(YMC GEL ODS−A、12nm、S−75μm、AA12S75)、20g、
溶出溶媒:水:メタノール=3:7(350mL)→0:1(300mL)の混合溶液を溶離液とし、順次カラムに流し、40mLずつ分取した。溶出した各画分についてTLC(MERCK Silica Gel 60 F254)を行った。TLCは、水:メタノール=2:8の溶媒で展開後、50%硫酸を噴霧し、110℃で加熱して検出した。TLCの結果に基づき、第3−2−1から3−2−4の4つに分画した。
【0049】
第3−2−2画分を下記分離条件(4)に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーより4つの画分に分離した。
分離条件(4):
カラム:内径1cm、高さ20cm
充填物:シリカゲル(KANTO CHEMICAL社製、Silica Gel 60N(球状,中性)、粒子径63〜210μm)、10g、
溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=30:1(1200mL)→10:1(100mL)→0:1(100mL)の混合溶液を溶離液とし、順次カラムに流し、30mLずつ分取した。溶出した各フラスコ内容物についてTLC(MERCK Silica Gel 60 F254)を行った。TLCは、n−ヘキサン:アセトン=1:1の溶媒で展開後、50%硫酸を噴霧し、110℃で加熱して検出した。TLCの結果に基づき、第3−2−2−1から3−2−2−4の4つに分画した。第3−2−2−3画分は、TLC上単一スポットとして得られた。これを化合物Aとする。化合物Aの収量は2.0mgであった。なお、第3−2−2−2画分(10mg)にはTLC上、化合物Aのほかにもスポットが認められた。
【0050】
前記第3−2−2−2画分を下記分離条件(5)に示すシリカゲルカラムクロマトグラフィーより3つの画分に分離した。
分離条件(5):
カラム:内径1cm、高さ18cm
充填物:シリカゲル(YMC GEL ODS−A、12nm、S−75μm、AA12S75)、9g、
溶出溶媒:水:メタノール=3:7(400mL)→0:1(100mL)の混合溶液を溶離液とし、順次カラムに流し、20mLずつ分取した。溶出した各画分についてTLC(MERCK Silica Gel 60 F254)を行った。TLCは、水:メタノール=2:8の溶媒で展開後、50%硫酸を噴霧し、110℃で加熱して検出した。TLCの結果に基づき、第3−2−2−2−1から3−2−2−2−3の3つに分画した。TLC上フラクション3−2−2−3−2に化合物Aとは異なるスポットが認められたことから、これを化合物Bとした。化合物Bの収量は3.0mgであった。
【0051】
(5)構造決定
分離条件(4)で得た化合物Aは、pos. HRFABMS m/z 339.2552 ([M+H],calcd for 339.2535)より分子式をC2034と決定した。
次いで、化合物Aについて、H−NMRおよび13C−NMRを測定したところ、これらのシグナルからもC2034が支持され、炭素数20であるジテルペン誘導体であることが推測された。
H−NMRおよび13C−NMRのシグナルパターンより炭素数20であり、すでにステビアより単離報告のあるステレビンAと類似することが推定された。そこで、HMQCとHMBCの相関を詳細に検討したところ、表1に示すHMBC相関が認められた。
絶対構造を明らかにする目的で結晶を作成し、X線結晶解析を行った。この結果、化合物Aの絶対立体配置を含む構造を、(2R,3R,4aS,5S,6R,6aS,10aS,10bR)−3,4a,7,7,10a−pentamethyl−3−vinyldodecahydro−1H−benzo[f]chromene−2,5,6−triolと決定した。表1の下部に当該化合物の基本骨格と位置番号とを示す。これは、下記式(IV)で示される構造である。
【0052】
【表1】
【0053】
【化3】
【0054】
【化4】
【0055】
分離条件(5)で得た化合物Bは、pos. HRFABMS m/z 339.2543 ([M+H],calcd for 339.2535)より分子式をC2034と決定した。
次いで、化合物Bについて、H−NMRおよび13C−NMRを測定したところ、これらのシグナルからもC2034が支持され、化合物Aと同様に炭素数20であるジテルペン誘導体であることが推測された。H−NMRおよび13C−NMRのシグナルパターンは化合物Aと酷似しており、同様の構造を有することが推定された。そこで、HMQCとHMBCの相関を詳細に検討したところ、表2に示すHMBC相関が認められ、各炭素と水素の結合様式が明らかになった。さらに、NOESYの相関、および化合物Aの絶対配置との比較から相対立体配置を求め、化合物Bの構造を化合物Aの2位の水酸基の立体のみが異なる(2S,3R,4aS,5S,6R,6aS,10aS,10bR)−3,4a,7,7,10a−pentamethyl−3−vinyldodecahydro−1H−benzo[f]chromene−2,5,6−triolと決定した。表2の下部に当該化合物の基本骨格と位置番号とを示す。これは、下記式(V)で示される構造である。
【0056】
【表2】
【0057】
【化5】
【0058】
【化6】
【0059】
(実施例2)
実施例1で得た式(IV)で示される化合物および比較のためにコウジ酸について、下記測定方法に従って、生細胞数、細胞数当たりのメラニン産生、および対照に対するメラニン産生率を算出した。生細胞数と対照に対するメラニン濃度(%)の結果を表3に示す。なお、化合物の濃度は、0.01%とし、比較のため同濃度のコウジ酸も同様に処理した。
【0060】
生細胞当たりのメラニン産生率は、コウジ酸が34.4%であるのに対し、式(IV)の化合物は22.8%とコウジ酸より1.5倍も低値であった。
【0061】
(測定方法)
生細胞数、細胞数当たりのメラニン産生、および対照に対するメラニン産生率の算出方法は、以下に従った。
6ウェルプレートで一晩培養したB16メラノーマ細胞の培地を除去し、各ウェルにテオフィリンの濃度が1mM、評価成分の濃度が0.01%、DMSOの濃度が0.5%となるように調製した培養培地を全量が2ml/ウェルとなるように添加した。37℃、5%二酸化炭素存在下で72時間培養した後に培地を除去し、pH7.4のリン酸緩衝液(PBS)で2回、細胞をリンスした。各ウェルに0.25%トリプシン−EDTA溶液を200μlずつ加えてトリプシン処理し、培地1mlを添加して細胞液全量を15ml遠沈管に回収した。細胞液を1000rpm、5分間遠心分離し、上清を除去した細胞にPBSを2ml加えて再懸濁させ、このうち200μlをマイクロチューブに移し、セルカウンター(BIO−RAD社製、TC10)を用いて細胞数を計測した。
残りの細胞液を再び同条件で遠心分離し上清を除き、1MのNaOHを500μl添加して80℃の水浴で30分間処理した。NaOHによる細胞融解液の波長475nmの吸光度を蛍光マイクロプレートリーダー(TECAN社製、infiniteM1000)を用いて測定し、溶液当たりのメラニン産生量を測定した。検量線には1M NaOHに溶解した合成メラニン(シグマアルドリッチコーポレーション製)を用いた。上記した溶液当たりのメラニン産生量と前記細胞数とから、細胞数当たりのメラニン産生量を算出した。これらはいずれも、n=2の平均値にて表した。
対照(1mMテオフィリン添加培地適用)群の値を100%とし、細胞数あたりのメラニン産生率を算出した。
【0062】
【表3】
【0063】
(実施例3)
実施例1で得た式(V)で示される化合物および比較のためにコウジ酸について、下記測定方法に従って、生細胞数、細胞数当たりのメラニン産生、および対照に対するメラニン産生率を算出した。生細胞数と対照に対するメラニン濃度(%)の結果を表4に示す。なお、化合物の濃度は、100μMとし、比較のため1000μMのコウジ酸も同様に処理した。
【0064】
生細胞当たりのメラニン産生率は、コウジ酸1000μM(濃度0.014%)が42.2%であるのに対し、式(V)の化合物100μM(濃度0.0034%)は43.8%であった。なお、コウジ酸と式(V)で示す化合物の投与濃度を考察すると、式(V)で示される化合物のメラニン産生抑制効果は、コウジ酸より極めて高いものと推察される。
【0065】
(測定方法)
生細胞数、細胞数当たりのメラニン産生量、および対照に対するメラニン産生率の算出方法は、以下に従った。
6ウェルプレートで一晩培養を行ったB16マウスメラノーマ細胞の培地を除去し、各ウェルにテオフィリン(最終濃度として10mM)、目的濃度のサンプルを加えた10%−FBS−DMEM培地(サンプル溶解のためのDMSOの最終濃度は0.1%)を2mLずつ加えた。
37℃、5%CO存在下で72時間培養した後、培地を除去し、pH7.4等張リン酸緩衝液(PBS)で細胞を2回リンスした。各ウェルに0.25%トリプシン−EDTA溶液を200μlずつ加えてトリプシン処理をし、培地を1mlずつ添加して全量を15ml遠沈管に回収した。細胞液を1000rpm、5分間遠心分離し、上清を除去した細胞にPBSを2ml加えて再懸濁させ、このうち200μlをマイクロチューブに移し、セルカウンター(ミリポアコーポレーション製、Sceptor(登録商標))を用いて細胞数を計測した。
残りの細胞液を再び同条件で遠心分離し上清を取り除き、1MのNaOHを1ml添加して80℃の水浴で1時間処理した。細胞融解液の濃度の吸光度をImmuno Mini NJ−2300(コスモバイオコーポレーション製)を用いて波長475nmにて測定し、細胞数あたりのメラニン産生量を算出した。検量線には1M NaOHに融解した合成メラニン(シグマアルドリッチコーポレーション製)を用いた。
対照(1mMテオフィリン添加培地適用)群の値を100%とし、細胞数あたりのメラニン産生率を算出した。データは、それぞれn=3の平均値±標準偏差にて表した。また、統計学的解析には分散分析(ANOVA)及び多重比較検定(Dunnet法)を用いた。
【0066】
【表4】
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の新規化合物は、メラニン産生抑制剤として知られるコウジ酸よりもメラニン産生率が低く優れた美白作用を発揮でき、かつ天然物由来であるため安全性に優れ、有用である。
図1