【実施例】
【0164】
A.実施例
略号および頭文字:
abs. 無水
Ac アセチル
aq. 水性,水溶液
Boc tert−ブトキシカルボニル
br. ブロード(NMRにおいて)
Ex. 実施例
ca. およそ(circa):およそ
CI 化学イオン化(MSにおいて)
d 二重線(NMRにおいて)
d 日間
TLC 薄層クロマトグラフィー
DCI 直接化学イオン化(MSにおいて)
dd 二重線の二重線(NMRにおいて)
DMAP 4−N,N−ジメチルアミノピリジン
DME 1,2−ジメトキシエタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DPBS ダルベッコリン酸緩衝塩溶液
dt 三重線の二重線(NMRにおいて)
o.th. 理論値(化学収率について)
EDC N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩
EI 電子衝撃イオン化(MSにおいて)
eq. 当量
ESI エレクトロスプレーイオン化(MSにおいて)
FCS ウシ胎仔血清
Fmoc (9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル
sat. 飽和
GTP グアノシン−5’−三リン酸
h 時間
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸
HOAc 酢酸
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物
HOSu N−ヒドロキシスクシンイミド
HPLC 高圧,高速液体クロマトグラフィー
conc. 濃縮
LC−MS 液体クロマトグラフィー一体型質量分析
m 多重線(NMRにおいて)
min 分
MS 質量分析
MTT 3−(4,5−ジメチルチアゾル−2−イル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロミド
NMM N−メチルモルホリン
NMP N−メチル−2−ピロリジノン
NMR 核磁気共鳴分光分析
PBS リン酸緩衝塩溶液
Pd/C パラジウム活性炭
quant. 定量的(収率に関して)
quart 四重線(NMRにおいて)
quint 五重線(NMRにおいて)
Rf 保持指数(DCにおいて)
RT 室温
Rt 保持時間(HPLCにおいて)
s 一重線(NMRにおいて)
t 三重線(NMRにおいて
tert. 第三
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
UV 紫外分光分析
v/v 容量対容量比(溶液の)
Z ベンジルオキシカルボニル
tog. 一緒に
HPLCおよびLC−MS法:
方法1(LC−MS):
機器:Waters Acquity SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;溶離液A:1lの水+0.25mlの99%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.25mlの99%のギ酸;勾配:0.0分で90%のA→1.2分で5%のA→2.0分で5%のA;流速:0.40ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210−400nm。
【0165】
方法2(LC−MS):
機器:Waters UPLC Acquityを備えたMicromass Quattro Premier;カラム:Thermo Hypersil GOLD 1.9μ 50mm×1mm;溶離液A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分で90%のA→0.1分で90%のA→1.5分で10%のA→2.2分で10%のA;流速:0.33ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
【0166】
方法3(LC−MS):
機器:HPLC Agilent Series 1100を備えたMicromass Quattro Micro MS;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分で100%のA→3.0分で10%のA→4.0分で10%のA→4.01分で100%のA(流速2.5ml/分)→5.00分で100%のA;オーブン:50℃;流速:2ml/分;UV検出:210nm。
【0167】
方法4(LC−MS):
MS機器の型:Micromass ZQ;HPLC機器の型:HP 1100 Series;UV DAD;カラム:Phenomenex Gemini 3μ 30mm×3.00mm;溶離液A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分で90%のA→2.5分で30%のA→3.0分で5%のA→4.5分で5%のA;流速:0.0分で1ml/分→2.5分/3.0分/4.5分で2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
【0168】
方法5(HPLC):
機器:HP 1090 Series II;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e,50mm×4.6mm;プレカラム:Merck Chromolith Guard Cartridge Kit RP−18e,5mm×4.6mm;インジェクション容量:5μl;溶離液A:70%HClO
4含有水(4ml/リットル),溶離液B:アセトニトリル;勾配:0.00分で20%のB→0.50分で20%のB→3.00分で90%のB→3.50分で90%のB→3.51分で20%のB→4.00分で20%のB;流速:5ml/分;カラム温度:40℃。
【0169】
方法6(HPLC):
機器:DAD 996を備えたWaters 2695;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e,50mm×4.6mm;プレカラム:Merck Chromolith Guard Cartridge Kit RP−18e,5mm×4.6mm;溶離液A:70%HClO
4含有水(4ml/リットル),溶離液B:アセトニトリル;勾配:0.00分で5%のB→0.50分で5%のB→3.00分で95%のB→4.00分で95%のB;流速:5ml/分。
【0170】
方法7(LC−MS):
MS機器の型:Waters ZQ;HPLC機器の型:Agilent 1100 Series;UV DAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分で100%のA→3.0分で10%のA→4.0分で10%のA→4.1分で100%のA(流速2.5ml/分);オーブン:55℃;流速:2ml/分;UV検出:210nm。
【0171】
方法8(LC−MS):
MS機器の型:Waters ZQ;HPLC機器の型:Agilent 1100 Series;UV DAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分で100%のA→2.0分で60%のA→2.3分で40%のA→3.0分で20%のA→4.0分で10%のA→4.2分で100%のA(流速2.5ml/分);オーブン:55℃;流速:2ml/分;UV検出:210nm。
【0172】
方法9(LC−MS):
機器:Waters Acquity SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;溶離液A:1lの水+0.25mlの99%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.25mlの99%のギ酸;勾配:0.0分で95%のA→6.0分で5%のA→7.5分で5%のA;オーブン:50℃;流速:0.35ml/分;UV検出:210−400nm。
【0173】
方法10(HPLC):
機器:Agilent 1200 Series;カラム:Agilent Eclipse XDB−C18 5μ 4.6mm×150mm;プレカラム:Phenomenex KrudKatcher Disposable Pre−Column;インジェクション容量:5μl;溶離液A:1lの水+0.01%のトリフルオロ酢酸;溶離液B:1lのアセトニトリル+0.01%のトリフルオロ酢酸;勾配:0.00分で10%のB→1.00分で10%のB→1.50分で90%のB→5.5分で10%のB;流速:2ml/分;カラム温度:30℃。
【0174】
方法11(LC−MS):
機器:Waters Acquity SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 30mm×2mm;溶離液A:1lの水+0.25mlの99%のギ酸,溶離液B:1lのアセトニトリル+0.25mlの99%のギ酸;勾配:0.0分で90%のA→1.2分で5%のA→2.0分で5%のA;流速:0.60ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm。
【0175】
合成を明白に記載しなかった反応体または試薬については、すべて、容易に入手可能な供給元から商業的に得たものであると想定してよい。合成を明白に記載しなかったが商業的に、または容易に入手可能でなかった反応体または試薬については、すべて、その調製が記載された文献を示している。
【0176】
出発化合物および中間体:
出発化合物1
(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸(Boc−ドラプロイン)ジシクロヘキシルアミン塩
【0177】
【化35】
【0178】
この化合物は、文献の参考資料、例えば、Pettitら,Synthesis 1996,719;Shioiriら,Tetrahedron Lett.1991,32,931;Shioiriら,Tetrahedron 1993,49,1913;Kogaら,Tetrahedron Lett.1991,32,2395;Vidalら,Tetrahedron 2004,60,9715;Poncetら,Tetrahedron 1994,50,5345に従ってさまざまな様式で作製され得る。ここでは、該化合物を、Shioiriら(Tetrahedron Lett. 1991,32,931)による指示を用いて合成した。
【0179】
出発化合物2
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−(メチルアミノ)ヘプタノエート−塩酸塩(ドライソロイシン−OtBuxHCl)
【0180】
【化36】
【0181】
この化合物は、文献の参考資料、例えば、Pettitら,J.Org.Chem.1994,59,1796;Kogaら,Tetrahedron Lett.1991,32,2395;Shioiriら,Tetrahedron Lett.1991,32,931;Shioiriら,Tetrahedron 1993,49,1913に従ってさまざまな様式で作製され得る。ここでは、該化合物を、Kogaら(Tetrahedron Lett.1991,32,2395)による指示を用いて合成した。
【0182】
中間体1
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−4−[{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリル}(メチル)アミノ]−3−メトキシ−5−メチルヘプタノエート
【0183】
【化37】
【0184】
425mg(1.7mmol)のN−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリンを50mlのDMFに溶解させ、引き続き、500mg(1.7mmol)のtert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−(メチルアミノ)−ヘプタノエート塩酸塩(出発化合物2)、356mg(1.9mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、285mg(1.9mmol)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物および655mg(5.1mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合した。その混合物を室温で20時間撹拌した。さらに142mg(0.5mmol)のN−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリン、119mg(0.6mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、95mg(0.6mmol)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物および218mg(1.7mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加し、その混合物を超音波で90分間処理した。次いで、その混合物を、半飽和水性塩化アンモニウムと酢酸エチルの溶液に注入した。有機相を分取し、引き続き、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。その残留物を、分取用HPLCを用いて精製した。329mg(40% 理論値)の標題化合物を無色の油状物として得た。
【0185】
HPLC(方法5):R
t=2.5分;
LC−MS(方法1):R
t=1.45分;MS(ESIpos):m/z=493(M+H)
+。
【0186】
中間体2
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−[メチル(L−バリル)アミノ]ヘプタノエート
【0187】
【化38】
【0188】
500mg(1mmol)のtert−ブチル−(3R,4S,5S)−4−[{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリル}(メチル)アミノ]−3−メトキシ−5−メチルヘプタノエート(中間体1)を50mlのメタノールに溶解させ、100mgの10%パラジウム活性炭を添加後、大気圧下で室温にて1時間含水させた。次いでその触媒を濾別し、溶解剤を真空除去した。370mg(定量的)の標題化合物をほぼ無色の油状物で得た。
【0189】
HPLC(方法5):R
t=1.59分;
LC−MS(方法1):R
t=0.74分;MS(ESIpos):m/z=359(M+H)
+。
【0190】
中間体3
N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−tert−ブトキシ−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0191】
【化39】
【0192】
396mg(1.1mmol)のN−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリンを20mlのDMFに溶解させ、365mg(1mmol)のtert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−[メチル(L−バリル)アミノ]ヘプタノエート(中間体2)、234mg(1.2mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および187mg(1.2mmol)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物を引き続き添加した。その混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、その混合物を、半飽和水性塩化アンモニウムと酢酸エチルの溶液に注入した。有機相を分取し、引き続き、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣を、精製せずに次の工程に直接使用した。
【0193】
収量:660mg(68% 理論値)
HPLC(方法5):R
t=3.0分;
LC−MS(方法1):R
t=1.61分;MS(ESIpos):m/z=694(M+H)
+。
【0194】
中間体4
N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0195】
【化40】
【0196】
650mg(0.94mmol)のN−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−tert−ブトキシ−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体3)を5mlのジクロロメタン中で吸収させ、5mlのトリフルオロ酢酸を添加し、次いで室温で一晩撹拌した。次いで、その混合物を真空でエバポレートし、残留した残渣を、HPLCを用いて精製した。430mg(72% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0197】
HPLC(方法5):Rt=2.4分。
【0198】
LC−MS(方法2):R
t=1.51分;MS(ESIpos):m/z=638(M+H)
+。
【0199】
中間体5
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0200】
【化41】
【0201】
51mg(0.08mmol)のN−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体4)を10mlのDMFに溶解させ、0.5mlのピペリジンを添加した。室温で10分間撹拌した後、その混合物を真空でエバポレートし、残渣をジエチルエーテルに溶解させた。不溶性成分を濾別し、ジエチルエーテルで数回洗浄した。濾過残渣を5mlのジオキサン/水(1:1)に添加し、1N水酸化ナトリウムを用いてその溶液をpH値11に調整した。超音波処理下で、349mg(1.6mmol)のジ−tert−ブチルジカルボネートを数段階で添加した。溶液のpH値11を維持した。反応終了後、上記ジオキサンをエバポレートし、水性液を、クエン酸を用いてpH値2〜3に調整した。その後、各々50mlの酢酸エチルでの抽出を2回行なった。有機相を精製し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空でエバポレートした。その残渣をジエチルエーテル中で吸収させ、ペンタンを用いて生成物を析出させた。デカンテーションを用いて溶解剤を分離した。その残渣をペンタンで数回温浸させ、次いで、高真空にて乾燥させた。かくして、31mg(93% 理論値)の標題化合物を得た。
【0202】
HPLC(方法6):Rt=2.2分。
【0203】
LC−MS(方法2):R
t=1.32分;MS(ESIpos):m/z=516(M+H)
+。
【0204】
中間体6
N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0205】
【化42】
【0206】
315mg(0.494mmol)のN−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体4)を12mlのDMFに溶解させ、104mg(0.543mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩と83mg(0.543mmol)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物を添加し、室温で90分間撹拌した。次いで、112μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンと149mg(0.494mmol)(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩(これは、最初に出発化合物1から、トリフルオロ酢酸を用いたBoc保護基の切断によって合成しておいた)を添加した。この組成物を室温で2時間撹拌し、次いで高真空でエバポレートした。次いで、残留した残渣を、分取用HPLCを用いて2回精製した。140mg(35% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0207】
HPLC(方法5):Rt=2.4分。
【0208】
LC−MS(方法1):R
t=1.38分;MS(ESIpos):m/z=807(M+H)
+。
【0209】
中間体7
ベンジル−(βS)−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−β−メチル−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩
【0210】
【化43】
【0211】
まず、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸を、351mg(0.75mmol)のジシクロヘキシルアミン塩(出発化合物1)を酢酸エチル中で吸収させ、硫酸水素カリウム水溶液によって析出させることにより放出させた。その有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。次いで、その残渣を10mlのDMF中で吸収させ、373mg(0.75mmol)のベンジル−(βS)−β−メチル−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩[市販の(βS)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−β−メチル−L−フェニルアラニンを使用し、ベンジルアルコールでのEDC/DMAP補助エステル化およびその後のトリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断によって合成]、428mg(1.125mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HATU)および392μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを引き続き添加した。その混合物を室温で20時間撹拌した。次いで、その混合物を、半飽和水性塩化アンモニウムと酢酸エチルの溶液に注入した。その有機相を分取し、炭酸水素ナトリウム溶液、次いで塩化ナトリウム溶液を用いて精製し、最後にエバポレートした。その残渣を、分取用HPLCを用いて精製した。かくして、230mg(57% d.Th.)のBoc保護中間体ベンジル−(βS)−N−{(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパノイル}−β−メチル−L−フェニルアラニナートを得た。
【0212】
HPLC(方法6):R
t=2.3分;
LC−MS(方法1):R
t=1.36分;MS(ESIpos):m/z=539(M+H)
+。
【0213】
230mg(0.42mmol)のこの中間体を5mlのジクロロメタン中で吸収させ、次いで5mlのトリフルオロ酢酸を添加し、室温で30分間撹拌した。次いで、これを真空でエバポレートした。残留した残渣をさらに真空にて乾燥させ、次いで、アセトニトリル/水から凍結乾燥させた。かくして、230mg(定量的)の標題化合物を得た。
【0214】
HPLC(方法6):R
t=1.6分。
【0215】
中間体8
ベンジル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩
【0216】
【化44】
【0217】
中間体7の合成と同様にして、標題化合物を出発化合物1とベンジル−L−フェニルアラニナートから合成した。
【0218】
HPLC(方法5):R
t=1.6分;
LC−MS(方法1):R
t=0.85分;MS(ESIpos):m/z=425(M+H)
+。
【0219】
中間体9
N−ベンジル−N−メチル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0220】
【化45】
【0221】
1000mg(3.77mmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニンを10mlのDMFに溶解させ、457mg(3.77mmol)のN−メチルベンジルアミン、2150mg(5.65mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートおよび657μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加した。このバッチを室温で30分間撹拌し、次いで真空でエバポレートした。その残渣をジクロロメタン中で吸収させ、水で3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、エバポレートした。その残渣を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶媒として3:1の石油エーテル/酢酸エチルを使用)を用いて精製した。その生成物画分をエバポレートし、その残渣を高真空にて乾燥させた。かくして、1110mg(75% 理論値)のBoc保護中間体N−ベンジル−N
α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−フェニルアラニンアミドを得た。
【0222】
HPLC(方法5):R
t=2.1分;
LC−MS(方法1):R
t=1.14分;MS(ESIpos):m/z=369(M+H)
+。
【0223】
1108mg(3,007mmol)のこの中間体を30mlのジクロロメタン中で吸収させ、次いで10mlのトリフルオロ酢酸を添加し、室温で30分間撹拌した。続いて、これを真空でエバポレートし、残留した残渣をジクロロメタンに溶解させ、溶解剤を蒸留した。残渣をペンタンに2回溶解させ、そのたびに溶解剤をデカンテーションして除去し、最後に生成物を高真空にて乾燥させた。かくして、1075mg(93% 理論値)の樹脂形態の標題化合物を得た。
【0224】
HPLC(方法5):R
t=1.6分;
LC−MS(方法1):R
t=0.6分;MS(ESIpos):m/z=269(M+H)
+。
【0225】
中間体10
N−ベンジル−N
α−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−N−メチル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0226】
【化46】
【0227】
まず、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸を、141mg(0.491mmol)のジシクロヘキシルアミン塩(出発物質1)を酢酸エチルに溶解させ、次いで、5%水性硫酸を用いて析出させることにより放出させた。その有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。その残渣を10mlのDMF中で吸収させ、187.6mg(0.49mmol)のN−ベンジル−N−メチル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体9)、190.3mg(1.47mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HATU)および256μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加した。この組成物を室温で1時間撹拌した。次いで、このバッチをエバポレートし、残渣を酢酸エチル中で吸収させ、次いで、この溶液を、引き続き、飽和塩化アンモニウム溶液、炭酸水素ナトリウム溶液および水を用いて手作業溶媒抽出に供した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、エバポレートした。その残渣をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として30:1のアセトニトリル/水を使用)を用いて精製した。生成物画分をエバポレートし、次いで残渣を高真空にて乾燥させた。かくして、168mg(64% 理論値)のBoc保護中間体tert−ブチル−(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(2S)−1−[ベンジル(メチル)アミノ]−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。
【0228】
HPLC(方法5):R
t=2.2分;
LC−MS(方法2):R
t=1.22分;MS(ESIpos):m/z=538(M+H)
+。
【0229】
168mg(0.312mmol)のこの中間体を15mlのジクロロメタン中で吸収させ、次いで、3mlのトリフルオロ酢酸を添加し、室温で30分間撹拌した。次いで、これを真空でエバポレートした。残留した残渣を、まずジクロロメタンに、次いでジエチルエーテルに溶解させ、そのたびに溶解剤を蒸留して除去した。高真空にて乾燥後、170mg(99% 理論値)の標題化合物を樹脂状物として得た。
【0230】
HPLC(方法5):R
t=1.7分;
LC−MS(方法1):R
t=0.73分;MS(ESIpos):m/z=438(M+H)
+。
【0231】
中間体11
メチル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩
【0232】
【化47】
【0233】
中間体10の合成と同様にして、標題化合物を、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸ジシクロヘキシルアミン塩(出発物質1)とメチル−L−フェニルアラニナート塩酸塩を用いて合成した。
【0234】
HPLC(方法6):R
t=0.6分;
LC−MS(方法3):R
t=1.17分;MS(ESIpos):m/z=349(M+H)
+。
【0235】
中間体12
ベンジル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−トリプトファナートトリフルオロ酢酸塩
【0236】
【化48】
【0237】
中間体10の合成と同様にして、標題化合物を、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸ジシクロヘキシルアミン塩(出発物質1)とベンジル−L−トリプトファナートを用いて合成した。
【0238】
HPLC(方法5):R
t=2.0分;
LC−MS(方法1):R
t=0.8分;MS(ESIpos):m/z=464(M+H)
+。
【0239】
中間体13
ベンジル−(1S,2R)−1−({(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}アミノ)−2−フェニルシクロプロパンカルボキシラートトリフルオロ酢酸塩
【0240】
【化49】
【0241】
中間体10の合成と同様にして、標題化合物を、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸ジシクロヘキシルアミン塩(出発物質1)とベンジル−(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートを用いて合成した。後者は、標準的な手順を使用し、市販の(1S,2R)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルシクロプロパンカルボン酸のベンジルアルコールでのエステル化、続いてトリフルオロ酢酸を用いたBoc切断によって合成した。
【0242】
HPLC(方法6):R
t=1.5分;
LC−MS(方法2):R
t=0.93分;MS(ESIpos):m/z=437(M+H)
+。
【0243】
中間体14
ベンジル−(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩
【0244】
【化50】
【0245】
まず、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸を1.82g(3.88mmol)のジシクロヘキシルアミン塩(出発物質1)から、150mlの酢酸エチル中への吸収および100mlの0.5%水性硫酸での抽出によって放出させた。その有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートした。その残渣を10mlのジオキサンと10mlの水中で吸収させ、1517mg(4.66mmol)の炭酸セシウムを添加し、次いで、その混合物を超音波浴中で5分間処理した。次いで、これを真空でエバポレートし、その残渣をDMFと1回共蒸留した。次いで、その残渣を15mlのDMF中で吸収させ、1990mg(11.64mmol)の臭化ベンジルに添加した。その混合物を超音波浴中で15分間処理し、次いで真空でエバポレートした。その残渣を酢酸エチルと水間に分配した。有機相を分取し、塩化ナトリウム溶液を用いて精製し、次いでエバポレートした。次いで、その残渣を、分取用HPLCを用いて精製した。かくして、1170mg(80% 理論値)のBoc保護中間体tert−ブチル−(2S)−2−[(1R,2R)−3−(ベンジルオキシ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。
【0246】
この1170mgの中間体を、すぐに15mlのジクロロメタンに添加し、次いで、これを5mlのトリフルオロ酢酸に添加した。室温で15分間撹拌した後、その混合物を真空でエバポレートした後、ジオキサンを用いてその残渣を凍結乾燥させた。高真空にて乾燥後、1333mg(84% 理論値)の標題化合物を黄色油状物として得た。
【0247】
HPLC(方法5):R
t=1.5分;
LC−MS(方法1):R
t=0.59分;MS(ESIpos):m/z=278(M+H)
+。
【0248】
中間体15
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0249】
【化51】
【0250】
1200mg(2.33mmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体5)を、910.8mg(2.33mmol)のベンジル−(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノエートトリフルオロ酢酸塩(中間体14)、1327mg(3.49mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートと2027μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを含む50mlのDMFとを混合し、室温で5分間撹拌した。その後、その溶媒を真空下でエバポレートした。残留した残渣を酢酸エチル中で吸収させ、引き続き、5%のレモン酸溶液中および飽和炭酸水素ナトリウム溶液中で抽出した。有機相を分離し、エバポレートした。残渣を分取用HPLCによって精製した。その生成物画分を合わせ、エバポレートし、残渣を高真空にて乾燥させた。このようにして、1000mg(55% 理論値)のベンジルエステル−中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−(ベンジルオキシ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを樹脂状物として得た。
【0251】
LC−MS(方法1):R
t=1.56分;MS(ESIpos):m/z=775(M+H)
+。
【0252】
全量のこの中間体をメタノールとジクロロメタン(20:1)の25mlの組成物中で吸収させ、ベンジルエステル基を、常圧で10%パラジウム活性炭(触媒として)下での水和によって除去した。室温で30分間撹拌した後、その触媒を濾別し、濾液を真空エバポレートした。その収量は803mg(91% 理論値)の標題化合物(白色固形物質として)であった。
【0253】
HPLC(方法5):R
t=2.1分;
LC−MS(方法1):R
t=1.24分;MS(ESIpos):m/z=685(M+H)
+。
【0254】
中間体16
(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニル−N−プロピルシクロプロパンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
【0255】
【化52】
【0256】
標題化合物を、市販の(1S,2R)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルシクロプロパンカルボン酸とn−プロピルアミンとのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HATU)の存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸を用いたBocの切断によって作製した(両段階での収率85% 理論値).
HPLC(方法5):R
t=1.2分;
LC−MS(方法1):R
t=0.52分;MS(ESIpos):m/z=219(M+H)
+。
【0257】
中間体17
エチル−(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキシラートトリフルオロ酢酸塩
【0258】
【化53】
【0259】
標題化合物を、標準的な手順を使用し、市販の(1S,2R)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルシクロプロパンカルボン酸のエタノールでのエステル化、続いてトリフルオロ酢酸を用いたBoc切断によって合成した。
【0260】
LC−MS(方法1):R
t=0.50分;MS(ESIpos):m/z=206(M+H)
+。
【0261】
中間体18
1−ナフチルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート
【0262】
【化54】
【0263】
1192mg(6.2mmol)のEDC、578μl(4.1mmol)のトリエチルアミン、345mg(2.8mmol)のDMAP、および328mg(2.1mmol)の1−ナフチルメタノールを室温で、500mg(1.89mmol)のN−Boc−L−フェニルアラニンを含む25mlのジクロロメタンの溶液に添加した。その反応組成物を一晩撹拌し、次いで50mlのジクロロメタンで希釈し、引き続き、10%クエン酸水溶液、水および飽和生理食塩水中で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いでエバポレートし、その残渣を、分取用HPLCを用いて精製した。その収量は501mg(66% 理論値)の標題化合物であった。
【0264】
LC−MS(方法1):R
t=1.33分;m/z=406(M+H)
+。
【0265】
中間体19
1−ナフチルメチル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩
【0266】
【化55】
【0267】
500mg(1.2mmol)の1−ナフチルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート(中間体18)を、20mlの4N塩酸溶液(ジオキサン中で希釈)中で撹拌し、室温で1時間撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、残渣を真空乾燥させた。その収量は421.5mg(定量的)の標題化合物であった。
【0268】
LC−MS(方法1):R
t=0.80分;m/z=306(M+H)
+。
【0269】
中間体20
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(1−ナフチルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0270】
【化56】
【0271】
15.3μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、6.7mg(44μmol)のHOBtと6.7mg(35μmol)のEDCを、20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を含む1mlのDMFの溶液に添加し、次いで、この組成物を30分間撹拌した。次いで、11mg(32μmol)の1−ナフチルメチル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩(中間体19)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌した後、その成分を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は26.1mg(92% 理論値)の標題化合物であった。
【0272】
LC−MS(方法1):R
t=1.61分;m/z=973(M+H)
+。
【0273】
中間体21
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(1−ナフチルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0274】
【化57】
【0275】
26mg(27μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(1−ナフチルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体20)を1mlのジクロロメタンに溶解させ、0.2mlのTFAと混合した。その反応組成物を室温で30分間撹拌し、次いでエバポレートした。その収量は26.3mg(99.7% 理論値)の標題化合物であった。
【0276】
LC−MS(方法1):R
t=1.02分;m/z=873(M+H)
+。
【0277】
中間体22
アダマンタン−1−イル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート
【0278】
【化58】
【0279】
1192mg(6.2mmol)のEDC、578μl(4.1mmol)のトリエチルアミン、345mg(2.8mmol)のDMAP、および316mg(2.1mmol)の1−アダマンタノールを室温で、500mg(1.89mmol)のN−Boc−L−フェニルアラニンを含む25mlのジクロロメタンの溶液に添加した。その反応組成物を一晩撹拌し、次いで50mlのジクロロメタンで希釈し、引き続き、10%クエン酸水溶液、水および飽和生理食塩水中で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いでエバポレートし、その残渣を、分取用HPLCを用いて精製した。その収量は336mg(43% 理論値)の標題化合物であった。
【0280】
LC−MS(方法1):R
t=1.49分;m/z=400(M+H)
+。
【0281】
中間体23
アダマンタン−1−イル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩
【0282】
【化59】
【0283】
336mg(840μmol)のアダマンタン−1−イル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート(中間体22)を12mlの4N塩酸溶液(ジオキサン中で希釈)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、残渣を分取用HPLCで精製した(メタノール/水+0.01%TFAの勾配溶出)。その収量は228mg(81% 理論値)の標題化合物であった。
【0284】
LC−MS(方法2):R
t=1.03分;m/z=300(M+H)
+。
【0285】
中間体24
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0286】
【化60】
【0287】
15.3μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、6.7mg(44μmol)のHOBt、および6.7mg(35μmol)のEDCを、20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を含む1mlのDMFの溶液に添加し、次いでこの組成物を30分間撹拌した。次いで、9.6mg(32μmol)のアダマンタン−1−イル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩(中間体23)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌した後、その成分を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は15mg(90%純度,48% 理論値)の標題化合物であった。
【0288】
LC−MS(方法1):R
t=1.67分;m/z=967(M+H)
+。
【0289】
中間体25
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0290】
【化61】
【0291】
15mg(16μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−プロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体24)を1mlのジクロロメタンに溶解させ、0.2mlのTFAと混合した。その反応組成物を室温で30分間撹拌し、次いでエバポレートした。そのままの生成物を分取用HPLCで精製した。その収量は4.8mg(32% 理論値)の標題化合物であった。
【0292】
LC−MS(方法1):R
t=1.10分;m/z=867(M+H)
+。
【0293】
中間体26
アダマンタン−1−イルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート
【0294】
【化62】
【0295】
1192mg(6.2mmol)のEDC、578μl(4.1mmol)のトリエチルアミン、345mg(2.8mmol)のDMAP、および345mg(2.1mmol)の1−アダマンチルメタノールを室温で、500mg(1.89mmol)のN−Boc−L−フェニルアラニンを含む25mlのジクロロメタンの溶液に添加した。その反応組成物を一晩撹拌し、次いで50mlのジクロロメタンで希釈し、引き続き、10%クエン酸水溶液、水および飽和生理食塩水中で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いでエバポレートし、その残渣を、分取用HPLCを用いて精製した。その収量は769mg(90% 理論値)の標題化合物であった。
【0296】
LC−MS(方法2):R
t=1.84分;m/z=414(M+H)
+。
【0297】
中間体27
アダマンタン−1−イルメチル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩
【0298】
【化63】
【0299】
769mg(1.86mmol)のアダマンタン−1−イルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニナート(中間体26)を25mlの4N塩酸溶液(ジオキサン中で希釈)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、その残渣を真空乾燥させた。その収量は619mg(95% 理論値)の標題化合物であった。
LC−MS(方法1):R
t=0.82分;m/z=314(M+H)
+。
【0300】
中間体28
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0301】
【化64】
【0302】
15.3μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、6.7mg(44μmol)のHOBtおよび6.7mg(35μmol)のEDCを、20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を含む1mlのDMFの溶液に添加し、次いでこの組成物を30分間撹拌した。次いで、10.1mg(32μmol)のアダマンタン−1−イル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩(中間体27)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌した後、その成分を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は27.5mg(93% 理論値)の標題化合物であった。
【0303】
LC−MS(方法1):R
t=1.70分;m/z=980(M+H)
+。
【0304】
中間体29
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0305】
【化65】
【0306】
27.5mg(28μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体28)を1.8mlのジクロロメタンに溶解させ、361μlmlのTFAと混合した。その反応組成物を室温で30分間撹拌し、次いでエバポレートした。その残渣を水中で吸収させ、凍結乾燥させた。その収量は22.7mg(81% 理論値)の標題化合物であった。
【0307】
LC−MS(方法1):R
t=1.14分;m/z=880(M+H)
+。
【0308】
中間体30
tert−ブチル−[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメート
【0309】
【化66】
【0310】
500mg(1.99mmol)のN−Boc−L−フェニルアラニノールを5mlのDMFに溶解させ、アルゴン雰囲気下で0℃まで冷却した。次いで、159mg(3.98mmol)の60%水素化ナトリウム懸濁液を流動パラフィンに添加した。次いで、その反応組成物をガス形成の終了まで撹拌し、次いで、260μl(2.19mmol)の臭化ベンジルと混合した。冷却浴を外し、その反応組成物を室温で2時間撹拌した。その後、このバッチをエバポレートし、残渣を氷水中で吸収させ、その組成物をジクロロメタンで抽出した。有機相を飽和生理食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、エバポレートした。その残渣を分取用HPLCによって精製した。その収量は226mg(33% 理論値)の標題化合物であった。
【0311】
LC−MS(方法1):R
t=1.28分;m/z=342(M+H)
+。
【0312】
中間体31
(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−アミン−塩酸塩
【0313】
【化67】
【0314】
220mg(644μmol)のtert−ブチル−[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメート(中間体30)を11mlの4N塩酸溶液(ジオキサン中で希釈)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。次いで、このバッチをエバポレートし、その残渣を真空乾燥させた。その収量は138mg(77% 理論値)の標題化合物であった。
LC−MS(方法1):R
t=0.65分;m/z=242(M+H)
+。
【0315】
中間体32
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0316】
【化68】
【0317】
15.3μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、6.7mg(44μmol)のHOBt、および6.7mg(35μmol)のEDCを、20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を含む1mlのDMFの溶液に添加し、次いでこの組成物を30分間撹拌した。次いで、7.8mg(32μmol)の(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−アミン−塩酸塩(中間体31)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌した後、その成分を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は26mg(98% 理論値)の標題化合物であった。
【0318】
LC−MS(方法1):R
t=1.51分;m/z=909(M+H)
+。
【0319】
中間体33
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0320】
【化69】
【0321】
26mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体32)を1.8mlのジクロロメタンに溶解させ、370μlのTFAと混合した。その反応組成物を室温で30分間撹拌し、次いでエバポレートした。その残渣を水中で吸収させ、凍結乾燥させた。その収量は26.4mg(定量的)の標題化合物であった。
【0322】
LC−MS(方法1):R
t=0.97分;m/z=809(M+H)
+。
【0323】
中間体34
tert−ブチル−[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメート
【0324】
【化70】
【0325】
200mg(754μmol)のN−Boc−L−フェニルアラニンを8mlのDMFに溶解させ、131μl(754μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、346mg(2261μmol)のHOBt、434mg(2261μmol)のEDC、および411mg(3015μmol)のベンゾイルヒドラジンと混合した。その反応組成物を室温で一晩撹拌し、次いでエバポレートし、その残渣を分取用HPLCで精製した。その収量は313mg(95%純度,100% 理論値)の標題化合物であった。
【0326】
LC−MS(方法1):R
t=0.94分;m/z=384(M+H)
+。
【0327】
中間体35
N’−[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロパノイル]ベンゾイルヒドラジノ−塩酸塩
【0328】
【化71】
【0329】
313mg(818μmol)のtert−ブチル−[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメート(中間体34)を13mlの4N塩酸溶液(ジオキサン中で希釈)中で撹拌し、室温で1時間撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、その残渣を真空乾燥させた。その収量は255mg(92% 理論値)の標題化合物であった。
【0330】
LC−MS(方法1):R
t=0.44分;m/z=284(M+H)
+。
【0331】
中間体36
tert−ブチル−[(2S)−1−{[(2S)−1−{[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル](メチル)アミノ}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]アミノ}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]メチルカルバメート
【0332】
【化72】
【0333】
15.3μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、6.7mg(44μmol)のHOBtと6.7mg(35μmol)のEDCを、20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を含む1mlのDMFの溶液に添加し、次いでこの組成物を30分間撹拌した。次いで、9.1mg(32μmol)のN’−[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロパノイル]ベンゾイルヒドラジノ−塩酸塩(中間体35)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌した後、その成分を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は6.7mg(24% 理論値)の標題化合物であった。
【0334】
LC−MS(方法1):R
t=1.32分;m/z=951(M+H)
+。
【0335】
中間体37
(2S)−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N,3−ジメチル−2−{[(2S)−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタノイル]アミノ}ブタンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0336】
【化73】
【0337】
6.7mg(7μmol)のtert−ブチル−[(2S)−1−{[(2S)−1−{[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル](メチル)アミノ}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]アミノ}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]メチルカルバメート(中間体36)を454μlのジクロロメタンに溶解させ、91μlのTFAと混合した。その反応組成物を室温で30分間撹拌し、次いでエバポレートした。その残渣を水中で吸収させ、凍結乾燥させた。その収量は6.8mg(定量的)の標題化合物であった。
【0338】
LC−MS(方法1):R
t=0.80分;m/z=851(M+H)
+。
【0339】
中間体38
ベンジル−(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートトリフルオロ酢酸塩
【0340】
【化74】
【0341】
後者は、標準的な手順を使用し、市販の(1S,2R)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルシクロプロパンカルボン酸のベンジルアルコールでのエステル化、続いてトリフルオロ酢酸を用いたBoc切断によって合成した。
【0342】
LC−MS(方法1):R
t=0.72分;MS(ESIpos):m/z=268(M+H)
+。
【0343】
中間体39
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0344】
【化75】
【0345】
383mg(0.743mmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体5)を、485mg(0.743mmol)のベンジル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩(中間体8)、424mg(1.114mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート、および388μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを含む15mlのDMFと混合し、室温で10分間撹拌した。その後、その溶媒を真空下でエバポレートした。残留した残渣を酢酸エチル中で吸収させ、引き続き、5%のレモン酸溶液中および飽和炭酸水素ナトリウム溶液中で抽出した。有機相を単離し、残渣を分取用HPLCによって精製し:その生成物画分を合わせ、エバポレートし、その残渣を高真空にて乾燥させた。その収量は335mg(48% 理論値)のベンジルエステル中間体(泡状物の形態)であった。
【0346】
LC−MS(方法1):R
t=1.49分;MS(ESIpos):m/z=922(M+H)
+。
【0347】
100mg(0.11mmol)のこの中間体を15mlのメタノール中で吸収させ、ベンジルエステル基を、常圧下で10%Pd/C(触媒として)を用いる水和によって除去した。室温で1時間撹拌した後、その触媒を濾別し、濾液を真空エバポレートした。ジオキサンからの凍結乾燥後、その収量は85mg(94% 理論値)の標題化合物(白色固形物質の形態)であった。
【0348】
HPLC(方法5):R
t=2.4分;
LC−MS(方法1):R
t=1.24分;MS(ESIpos):m/z=832(M+H)
+。
【0349】
中間体40
N−ベンジル−L−トリプトファンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0350】
【化76】
【0351】
202mg(0.5mmol)の2,5−ジオキソピロリジン−1−イル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−トリプトファナートと45mg(0.42mmol)のベンジルアミンを10mlのDMFに溶解させ、110μl(630μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合した。このバッチを室温で3時間撹拌した。次いで、これを真空下でエバポレートし、その残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した(シリカゲルを吸着剤として使用(溶離液:20:0.5:0.05のジクロロメタン/メタノール/17%アンモニア水))。その適切な画分を混合し、エバポレートした。これにより得られた残渣をジエチルエーテルで温浸させ、次いで高真空にて乾燥させた。これにより得られた残渣を、次いで、10mlのジクロロメタン中で吸収させ、3mlの無水トリフルオロ酢酸と混合した。室温で45分間撹拌した後、これをエバポレートし、その残渣を分取用HPLCによって精製した。高真空にて乾燥させた後、117mg(両段階で57% 理論値)の標題化合物を得た。
【0352】
HPLC(方法5):R
t=1.6分;
LC−MS(方法1):R
t=0.66分;MS(ESIpos):m/z=294(M+H)
+。
【0353】
中間体41
(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
【0354】
【化77】
【0355】
50mg(180μmol)の市販の(1S,2R)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−フェニルシクロプロパンカルボン酸を5mlのDMFに溶解させ、94μl(541μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、31mg(270μmol)のN−ヒドロキシスクシンイミド、および41.5mg(216μmol)のEDCと混合し、次いで室温で一晩撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、その残渣をジオキサン中で吸収させ、71mg(901μmol)の炭酸水素アンモニウムと混合し、そのバッチを室温で3日間放置した。次いでその反応組成物を、酢酸エチルと水の1:1の混合物中で希釈した。次いで、飽和生理食塩水を用いて有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、エバポレートした。これにより得られた残渣を、次いで、3mlのジクロロメタン中で吸収させ、3mlの無水トリフルオロ酢酸と混合した。1時間の撹拌後、これをエバポレートした。その残渣をペンタンと混合し、吸引し、ジオキサンから凍結乾燥させた。このようにして、32mg(両段階で62% 理論値)の標題化合物を得た。
【0356】
HPLC(方法5):R
t=0.38分;
LC−MS(方法1):R
t=0.20分;MS(ESIpos):m/z=177(M+H)
+。
【0357】
中間体42
N
α−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−トリプトファンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0358】
【化78】
【0359】
中間体7の合成と同様にして、標題化合物を出発化合物1とL−トリプトファンアミド−塩酸塩から合成した。
【0360】
HPLC(方法5):R
t=1.4分;
LC−MS(方法1):R
t=0.92分;MS(ESIpos):m/z=473(M+H)
+。
【0361】
中間体43
tert−ブチル−4−(ブロモメチル)ベンゾエート
【0362】
【化79】
【0363】
1000mg(4.65mmol)の4−(ブロモメチル)安息香酸を6mlのジクロロメタンに添加し、次いで、まず18μl(0.23mmol)のDMFを添加し、その後、811μl(9.3mmol)のシュウ酸ジクロリドを滴下して加えた。このバッチを、ガス形成が終了するまで15分間撹拌し、エバポレートした。その残渣を10mlのトルエン中で吸収させ、もう一度エバポレートした。次いで、かくして得られた安息香酸塩化物を30mlのジエチルエーテル中に懸濁させ、522mg(4.65mmol)のカリウム−tert−ブチレートを含む40mlのジエチルエーテルの懸濁液と複数回に分けて混合した。その反応組成物を室温で1時間撹拌し、次いでエバポレートした。濾液を水、飽和塩化アンモニウムおよび飽和塩化ナトリウム溶液で、各々3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過後、真空下でエバポレートした。得られたそのままの生成物を(溶離液は10:1のシクロヘキサン/酢酸エチル)シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。その収量は770mg(51% 理論値)の標題化合物であった。
【0364】
MS(DCI):m/z=217(M−54)
+。
【0365】
中間体44
4−({[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロピル]オキシ}メチル)安息香酸トリフルオロ酢酸塩
【0366】
【化80】
【0367】
168.5mg(0.67mmol)のtert−ブチル−[(2S)−1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメートをアルゴン下で4.9mlのDMFに添加し、53.6mg(1.3mmol)の水素化ナトリウム(流動パラフィン中60%分散体として)と0℃の温度で混合した。30分後、200mg(0.74mmol)のtert−ブチル−4−(ブロモメチル)ベンゾエートを0℃の温度で添加した。測定終了後、このバッチを室温で2時間撹拌した。その後、このバッチをロータリーエバポレーターでエバポレートし、残渣を氷水中で吸収させ、上記化合物を各々50mlのジクロロメタンで抽出した。有機相を飽和水素化ナトリウム溶液中で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空でエバポレートした。かくして得られたそのままの生成物を分取用HPLCによって精製する。50.2mg(17% 理論値)の中間体tert−ブチル−4−[({(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−フェニルプロピル}オキシ)メチル]ベンゾエートを得た。
【0368】
HPLC(方法10):R
t=4.06分;
LC−MS(方法1):R
t=1.45分;MS(ESIpos):m/z=442(M+H)
+。
【0369】
50mg(0.11mmol)のこの中間体を室温で1.3mlのトリフルオロ酢酸と6.4mlのジクロロメタンに溶解させ、15分間撹拌した。次いで、このバッチをロータリーエバポレーターでエバポレートし、残渣を真空乾燥させた。その収量は51.2mg(99% 理論値)の標題化合物であった。
【0370】
HPLC(方法10):R
t=2.40分;
LC−MS(方法1):R
t=0.53分;MS(ESIpos):m/z=286(M+H)
+。
【0371】
中間体45
メチル−4−({[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロピル]オキシ}メチル)ベンゾエート塩酸塩
【0372】
【化81】
【0373】
51.2mg(128μmol)の4−({[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロピル]オキシ}メチル)安息香酸トリフルオロ酢酸塩を5mlのメタノールに添加し、2.4mg(13μmol)の4−トルエンスルホン酸一水和物と混合した。このバッチを還流下で一晩撹拌した。次いで、18.7μl(256μmol)の塩化チオニルを添加し、その組成物を還流下で6時間再度加熱した。次いで、その反応組成物をロータリーエバポレーターでエバポレートし、残渣を真空乾燥させた。かくして、42.3mg(80%純度,88% 理論値)の標題化合物を得、これを、さらに精製せずに逐次反応に使用した。
【0374】
HPLC(方法10):R
t=2.48分;
LC−MS(方法1):R
t=0.68分;MS(ESIpos):m/z=300(M+H)
+。
【0375】
中間体46
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−{[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]オキシ}−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
【0376】
【化82】
【0377】
20mg(29μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)を0.59mlのDMFに添加し、13.3mg(35μmol)のHATUおよび20μl(117μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合した。30分後、9.6mg(32μmol)のメチル−4−({[(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロピル]オキシ}メチル)ベンゾエート塩酸塩(中間体45)を添加した。その反応組成物を一晩撹拌し、次いで、さらに処理せずに直接、分取用HPLCによってその成分に分離した。収量15.2mg(54% 理論値)のBoc保護中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−{[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]オキシ}−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを得た。
【0378】
LC−MS(方法1):R
t=1.49分;MS(ESIpos):m/z=967(M+H)
+。
【0379】
トリフルオロ酢酸を用いたBoc保護基の切断後、15.8mg(99% 理論値)の標題化合物を得た。
【0380】
LC−MS(方法11):R
t=0.90分;MS(ESIpos):m/z=867(M+H)
+。
【0381】
実施形態:
実施例1
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(1−ナフチルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0382】
【化83】
【0383】
24mg(24μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(1−ナフチルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体21)と31.5μlの15%水性コハク酸アルデヒド溶液(49μmol)を900μlの1:1−ジオキサン/水組成物に溶解させ、100℃の温度で1時間加熱した。短時間の冷却期間後、1.7mg(27μmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加した。その反応組成物を、0.1N塩酸を加えてpH3にし、100℃の温度で2時間加熱した。これに、同量のコハク酸アルデヒド溶液、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび塩酸をもう一度添加した後、再度100℃で2時間再加熱した。その後、その反応組成物を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は20.1mg(86% 理論値)の標題化合物であった。
【0384】
LC−MS(方法1):R
t=1.06分;m/z=959(M+H)
+。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ[ppm]=0.73−0.81(m,3H),0.82−1.05(m,15H),1.19−1.48(m,3H),1.53−2.10(m,4H),2.12−2.41(m,5H),2.79(d,2H),2.85−3.06(m,3H),3.06−3.13(m,3H),3.13−3.28(m,6H),3.35−3.43(m,1H),3.89−4.14(m,1H),4.45−4.81(m,3H),5.48−5.73(m,2H),7.13−7.33(m,5H),7.45−7.53(m,1H),7.53−7.64(m,3H),7.91−8.05(m,3H),8.21−8.60(m,1H),8.69−9.01(m,1H),9.27−9.60(m,1H)[溶媒のピークに隠れたさらなるシグナル]。
【0385】
実施例2
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0386】
【化84】
【0387】
4.8mg(5μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体25)と6.3μlの15%水性コハク酸アルデヒド溶液(10μmol)を180μlの1:1−ジオキサン/水組成物に溶解させ、100℃の温度で1時間加熱した。短時間の冷却期間後、0.34mg(5μmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加した。その反応組成物を、0.1N塩酸を加えてpH3にし、100℃の温度で2時間加熱した。これに、同量のコハク酸アルデヒド溶液、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび塩酸をもう一度添加した後、再度100℃で2時間再加熱した。その後、反応組成物を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は3.2mg(69% 理論値)の標題化合物であった。
【0388】
LC−MS(方法1):R
t=1.14分;m/z=952(M+H)
+。
【0389】
実施例3
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0390】
【化85】
【0391】
26mg(26μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体29)と33.9μlの15%水性コハク酸アルデヒド溶液(53μmol)を957μlの1:1−ジオキサン/水組成物に溶解させ、100℃の温度で1時間加熱した。短時間の冷却期間後、1.81mg(29μmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加した。その反応組成物を0.1N塩酸を加えてpH3にし、100℃の温度で2時間加熱した。これに、同量のコハク酸アルデヒド溶液、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび塩酸をもう一度添加した後、再度100℃で2時間再加熱した。その後、その反応組成物を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は18.5mg(73% 理論値)の標題化合物であった。
【0392】
LC−MS(方法1):R
t=1.17分;m/z=967(M+H)
+。
【0393】
実施例4
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0394】
【化86】
【0395】
24mg(26μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体33)と33.7μlの15%水性コハク酸アルデヒド溶液(52μmol)を953μlの1:1−ジオキサン/水組成物に溶解させ、100℃の温度で1時間加熱した。短時間の冷却期間後、1.80mg(29μmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加した。反応組成物を、0.1N塩酸を加えてpH3にし、100℃の温度で2時間加熱した。これに、同量のコハク酸アルデヒド溶液、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび塩酸をもう一度添加した後、再度100℃で2時間再加熱した。その後、その反応組成物を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は15.2mg(65% 理論値)の標題化合物であった。
【0396】
LC−MS(方法1):R
t=1.01分;m/z=895(M+H)
+。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ[ppm]=0.72−0.81(m,3H),0.81−1.00(m,15H),1.03(dd,3H),1.12−1.56(m,3H),1.62−2.45(m,10H),2.61−2.73(m,1H),2.78(br.s,2H),2.84−3.07(m,3H),3.11(br.s,2H),3.17(s,1H),3.21(d,3H),3.26(s,3H),3.30−3.35(m,2H),3.51−3.94(m,4H),4.00(br.s,1H),4.08−4.35(m,1H),4.50(s,1H),4.53(s,1H),4.55−4.78(m,2H),7.12−7.16(m,1H),7.16−7.25(m,4H),7.30(d,1H),7.33−7.42(m,4H),7.76および8.01(2d,1H),8.73−8.98(m,1H)[溶媒のピークに隠れたさらなるシグナル]。
【0397】
実施例5
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0398】
【化87】
【0399】
53mg(84μmol)のN−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体4)と45mg(84μmol)のベンジル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−フェニルアラニナートトリフルオロ酢酸塩(中間体8)を2mlのDMF中で吸収させ、19μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミン、14mg(92μmol)のHOBt、および17.6mg(92μmol)のEDCと混合し、次いで室温で一晩撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、その残渣を分取用HPLCによって精製した。このようにして、59mg(68% 理論値)のFmoc保護中間体N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを得た。
【0400】
LC−MS(方法1):R
t=1.55分;m/z=1044(M+H)
+。
【0401】
57mg(0.055mmol)のこの中間体を、Fmoc保護基の脱離のために1.2mlのピペリジンを含む5mlのジクロロメタンで処理した。エバポレーションおよび精製(HPLCの補助による)後、39mg(76% 理論値)の遊離アミン中間体N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として得た。
【0402】
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法1):R
t=1.01分;m/z=822(M+H)
+。
【0403】
37mg(0.045mmol)のこの中間体を5mlのジオキサン/水(1:1)に溶解させ、実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて15%4−オキソ−酪酸水溶液で処理した。16mg(39% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0404】
HPLC(方法5):R
t=2.1分;
LC−MS(方法1):R
t=1.01分;MS(ESIpos):m/z=908(M+H)
+。
【0405】
実施例6
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3S)−1−(ベンジルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルブタン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0406】
【化88】
【0407】
初めに、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3S)−1−(ベンジルオキシ)−1−オキソ−3−フェニルブタン2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを、実施例5に記載の合成と同様にして中間体4と7を基にして作製した。
【0408】
30mg(0.032mmol)のこの化合物を6mlのジオキサン/水(1:1)に溶解させ、41μl(0.063mmol)の15%水性4−オキソ酪酸溶液と混合した。次いで、このバッチを100℃で1時間撹拌した。その混合物を室温に冷却後、2.2mg(0.035mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、およそ300μlの0.1N塩酸を添加することによりその組成物をpH値3に調整した。次いで、このバッチを100℃で2時間撹拌した。冷却後、41μl(0.063mmol)の15%水性4−オキソ酪酸溶液を再度添加し、そのバッチを100℃で1時間、再度撹拌した。次いで、さらに2.2mg(0.035mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、次いで、300μlの0.1N塩酸でpH値3に再度調整した。この場合も、バッチを100℃で2時間撹拌した。その処理が不完全である場合、3回目のこの手順を繰り返した。最後にそのバッチをエバポレートし、そのままの生成物を分取用HPLCによって精製した。24mg(82% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0409】
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法9):R
t=5.15分;MS(ESIpos):m/z=922(M+H)
+。
【0410】
実施例7
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−メトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0411】
【化89】
【0412】
初めに、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−メトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを、実施例5に記載の合成と同様にして中間体4と11を基にして作製した。7mg(0.009mmol)のこの化合物から2mg(22% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理して)。
【0413】
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法2):R
t=1.06分;MS(ESIpos):m/z=832(M+H)
+。
【0414】
実施例8
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0415】
【化90】
【0416】
212mg(411μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体5)と237mg(411μmol)のベンジル−N−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−トリプトファナートトリフルオロ酢酸塩(中間体12)を30mlのDMF中で吸収させ、188mg(493μmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートおよび215μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合した。このバッチを室温で20時間撹拌し、次いで真空下でエバポレートし、その残渣を分取用HPLCによって精製した。その生成物画分を合わせ、エバポレートし、その残渣を高真空にて乾燥させた。収量315mg(80% 理論値)のBoc保護中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを無色の泡状物として得た。
【0417】
LC−MS(方法1):R
t=1.45分;m/z=961(M+H)
+。
【0418】
50mg(52μmol)のこの中間体を、Boc保護基の切断のために1mlのピペリジンを含む9mlのジクロロメタンで処理した。エバポレーションおよび精製(HPLCの補助による)後、29mg(57% 理論値)の遊離アミン中間体N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として得た。
【0419】
LC−MS(方法1):R
t=0.99分;m/z=861(M+H)
+。
【0420】
29mg(0.03mmol)のこの中間体を6mlのジオキサン/水(1:1)に溶解させ、39μl(0.059mmol)の15%水性4−オキソ酪酸溶液と混合した。次いで、このバッチを100℃で1時間撹拌した。混合物を室温に冷却後、2mg(0.033mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、およそ300μlの0.1N塩酸を添加することによりその混合物をpH値3に調整した。次いで、このバッチを100℃で2時間撹拌した。冷却後、39μl(0.059mmol)の15%水性4−オキソ酪酸溶液を再度添加し、そのバッチを100℃で1時間、再度撹拌した。次いで、さらに2mg(0.033mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、次いで、300μlの0.1N塩酸でpH値3に再度調整した。次いで、この組成物を100℃で2時間撹拌した。次いで、このバッチを、半飽和水性塩化アンモニウム溶液と酢酸エチルの1:1の混合物に注入した。有機相を分離し、飽和水素化ナトリウム溶液でスクラビングし、水素化ナトリウムで乾燥させ、エバポレートした。その残渣を水/アセトニトリルから凍結乾燥させた。27mg(94% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0421】
HPLC(方法5):R
t=2.2分;
LC−MS(方法9):R
t=5.04分;MS(ESIpos):m/z=947(M+H)
+。
【0422】
実施例9
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(2S)−1−[ベンジル(メチル)アミノ]−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0423】
【化91】
【0424】
初めに、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(2S)−1−[ベンジル(メチル)アミノ]−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを、実施例5に記載の合成と同様にして中間体4と10を基にして作製した。次いで、25mg(0.026mmol)のこの化合物から、13mg(54% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下での4−オキソ酪酸での処理によって)。
【0425】
HPLC(方法5):R
t=2.2分;
LC−MS(方法9):R
t=5.01分;MS(ESIpos):m/z=921(M+H)
+。
【0426】
実施例10
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(1S,2R)−1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−2−フェニルシクロプロピル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0427】
【化92】
【0428】
50mg(73μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)および28mg(73μmol)のベンジル−(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートトリフルオロ酢酸塩(中間体38)を5mlのDMF中で吸収させ、42mg(110μmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートおよび38μlのN,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合した。このバッチを室温で5時間撹拌し、次いで真空下でエバポレートし、その残渣を分取用HPLCによって精製した。その生成物画分を混合し、エバポレートした。ジオキサン/水で凍結乾燥後、35mg(51% 理論値)のBoc保護中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(1S,2R)−1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−2−フェニルシクロプロピル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを無色の泡状物の形態で得た。
【0429】
LC−MS(方法1):R
t=1.52分;m/z=934(M+H)
+。
【0430】
35mgのこの中間体を、Boc保護基の切断のために1mlのトリフルオロ酢酸を含む5mlのジクロロメタンで処理した。エバポレーションおよびジオキサン/水での凍結乾燥後、34mg(97% 理論値)の遊離アミン中間体N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(1S,2R)−1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−2−フェニルシクロプロピル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として得た。
【0431】
LC−MS(方法1):R
t=0.91分;m/z=834(M+H)
+。
【0432】
11mg(0.011mmol)のこの中間体から2.5mg(24% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物の形態で得た(実施例6の作製と同様にして、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸での処理によって)。
【0433】
HPLC(方法5):R
t=2.2分;
LC−MS(方法9):R
t=5.1分;MS(ESIpos):m/z=920(M+H)
+。
【0434】
実施例11
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S,2R)−2−フェニル−1−(プロピルカルバモイル)シクロプロピル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0435】
【化93】
【0436】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S,2R)−2−フェニル−1−(プロピルカルバモイル)シクロプロピル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例10に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)と(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニル−N−プロピルシクロプロパンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩(中間体16)とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。14mg(0.016mmol)のこの化合物から11.3mg(83% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸で処理して)。
【0437】
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法2):R
t=1.27分;MS(ESIpos):m/z=871(M+H)
+。
【0438】
実施例12
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−(エトキシ−カルボニル)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0439】
【化94】
【0440】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−(エトキシカルボニル)−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例10に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とエチル−(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートトリフルオロ酢酸塩(中間体17)とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。70mg(0.079mmol)のこの化合物から46mg(68% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にして、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸での処理によって)。
【0441】
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法2):R
t=1.28分;MS(ESIpos):m/z=858(M+H)
+。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ=8.95および8.8(2m,1H),8.85および8.7(2s,1H),7.4−7.1(m,5H),4.8および4.65(2m,1H),4.55(m,1H),4.12−3.95(m,2H),3.9−3.8(m,1H),3.8−3.4(m,5H),3.35,3.30,3.20,3.15,3.10,3.00,2.81and2.79(8s,12H),2.85−2.7(m,2H),2.7−2.6(m,1H),2.4−2.2(m,3H),2.1−1.6(m,9H),1.5−1.2(m,3H),1.2−0.7(m,24H)[溶媒のピークに隠れたさらなるシグナル]。
【0442】
実施例13
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0443】
【化95】
【0444】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例10に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とL−フェニルアラニンアミド−塩酸塩とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。47mg(0.049mmol)のこの化合物から39mg(96% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸で処理して)。
【0445】
HPLC(方法5):R
t=1.7分;
LC−MS(方法9):R
t=4.44分;MS(ESIpos):m/z=817(M+H)
+。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ=8.95および8.8(2m,1H),8.25および8.0(2d,1H),7.45,7.35および7.0(3s,幅広,2H),7.3−7.1(m,5H),4.8−4.4(2m,3H),3.95(m,1H),3.82(m,1H),3.72(d,1H),3.22,3.18,3.15,3.05および3.00(5s,9H),2.85−2.7(m,4H),2.45−1.6(m,12H),1.5−1.2(m,3H),1.1−0.7(m,21H)[溶媒のピークに隠れたさらなるシグナル]。
【0446】
実施例14
(3R,4S,7S,10S)−3−(2−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−2−オキソエチル)−4−[(2S)−ブタン−2−イル]−7,10−ジイソプロピル−5,11−ジメチル−6,9−ジオキソ−2−オキサ−5,8,11−トリアザペンタデカン−15−酸
【0447】
【化96】
【0448】
6.2mg(6μmol)の(2S)−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(2−ベンゾイルヒドラジノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N,3−ジメチル−2−{[(2S)−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタノイル]アミノ}ブタンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体37)と8.3μlの15%水性コハク酸アルデヒド溶液(13μmol)を235μlの1:1−ジオキサン/水組成物に溶解させ、100℃の温度で1時間加熱した。短い冷却期間後、0.5mg(7μmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加した。その反応組成物を、0.1N塩酸を加えてpH3にし、100℃の温度で2時間加熱した。これに、同量のコハク酸アルデヒド溶液、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび塩酸をもう一度添加した後、再度100℃で2時間再加熱した。その後、その反応組成物を直接、分取用HPLCによって分離した。その収量は4.1mg(68% 理論値)の標題化合物であった。
【0449】
LC−MS(方法1):R
t=0.86分;m/z=936(M+H)
+。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6):δ[ppm]=0.71−0.81(m,3H),0.82−1.02(m,15H),1.05(d,2H),1.19−1.51(m,3H),1.56−1.89(m,3H),1.89−2.12(m,2H),2.18−2.44(m,5H),2.71−2.90(m,3H),2.94−3.28(m,10H),3.36−3.67(m,3H),3.71−4.02(m,1H),4.53−4.91(m,3H),7.14−7.20(m,1H),7.24(dd,2H),7.31(d,1H),7.35(d,1H),7.52(dd,2H),7.60(dd,1H),7.92(d,2H),8.24および8.46(2d,1H),10.2−10.3(m,1H),10.44−10.52(m,1H)[溶媒のピークに隠れたさらなるシグナル]。
【0450】
実施例15
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0451】
【化97】
【0452】
36mg(43μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体39)と4.6mg(43μmol)のベンジルアミンを5mlのDMF中で吸収させ、7.5μl(88μmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、10mg(65μmol)のHOBtならびに10mg(52μmol)のEDCと混合し、次いで、室温で一晩撹拌した。次いで、その反応組成物をエバポレートし、その残渣を分取用HPLCによって精製した。このようにして、29mg(73% 理論値)のBoc保護中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを得た。
【0453】
LC−MS(方法1):R
t=1.43分;m/z=921(M+H)
+。
【0454】
29mgのこの中間体を、Boc保護基の切断のために1mlのトリフルオロ酢酸を含む6mlのジクロロメタンで処理した。エバポレーションおよびジオキサン/水での凍結乾燥後、30mg(定量的)の遊離アミン中間体N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として得た。
【0455】
LC−MS(方法1):R
t=0.95分;m/z=821(M+H)
+。
【0456】
17mg(0.018mmol)のこの中間体から13mg(80% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物の形態で得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理して)。
【0457】
HPLC(方法6):R
t=1.7分;
LC−MS(方法9):R
t=4.97分;MS(ESIpos):m/z=907(M+H)
+。
【0458】
実施例16
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジル−アミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0459】
【化98】
【0460】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−プロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例10に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とN−ベンジル−L−トリプトファンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体40)とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。10mg(0.01mmol)のこの化合物から2.5mg(26% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理によって)。
【0461】
HPLC(方法6):R
t=1.7分;
LC−MS(方法2):R
t=1.13分;MS(ESIpos):m/z=946(M+H)
+。
【0462】
実施例17
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−カルバモイル−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0463】
【化99】
【0464】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−カルバモイル−2−フェニルシクロプロピル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例10に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)と(1S,2R)−1−アミノ−2−フェニルシクロプロパンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩(中間体41)とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。15mg(0.0175mmol)のこの化合物から11mg(76% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理によって)。
【0465】
HPLC(方法5):R
t=1.7分;
LC−MS(方法9):R
t=4.66分;MS(ESIpos):m/z=829(M+H)
+。
【0466】
実施例18
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0467】
【化100】
【0468】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを、トリフルオロ酢酸塩として、実施例5および10に記載の合成と同様にして、N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体4)とN
α−{(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノイル}−L−トリプトファンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体42)とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、ピペリジンの補助によるFmoc保護基の切断により作製した。78mg(0.088mmol)のこの化合物から68mg(90% 理論値)の標題化合物を得た(実施例6の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理によって)。
【0469】
HPLC(方法6):R
t=1.8分;
LC−MS(方法9):R
t=4.49分;MS(ESIpos):m/z=856(M+H)
+。
【0470】
実施例19
N−(5−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0471】
【化101】
【0472】
標題化合物を、実施例18の合成と同様にして、20mg(26μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−アミノ−3−(1H−インドール−3イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩と6−オキソヘキサン酸でシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて作製した。
【0473】
収量:5mg(25% 理論値)
HPLC(方法6):R
t=1.6分;
LC−MS(方法11):R
t=0.72分;MS(ESIpos):m/z=884(M+H)
+。
【0474】
実施例20
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−tert−ブトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0475】
【化102】
【0476】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−tert−ブトキシ−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例16に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とtert−ブチル−L−フェニルアラニナート−塩酸塩とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によりBoc保護基を注意深く切断し、tert−ブチルエステル基を維持すること(これを10%のトリフルオロ酢酸を含むジクロロメタンとともに室温で40分間撹拌)により作製した。22mg(0.02mmol,80%純度)のこの化合物から16mg(94% 理論値)の標題化合物を得た(実施例1の作製と同様にしてシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて4−オキソ酪酸で処理して)。
【0477】
HPLC(方法5):R
t=2.0分;
LC−MS(方法9):R
t=5.05分;MS(ESIpos):m/z=874(M+H)
+。
【0478】
実施例21
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−tert−ブトキシ−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0479】
【化103】
【0480】
標題化合物を3段階で、実施例20に記載の合成と同様にして、230mg(336μmol)のN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とtert−ブチル−L−トリプトファナート−塩酸塩を基にして作製した。
【0481】
収量:95mg(3段階で31% 理論値)
HPLC(方法5):R
t=2.0分;
LC−MS(方法9):R
t=5.05分;MS(ESIpos):m/z=913(M+H)
+。
【0482】
実施例22
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−(1H−インドール−3−イル)エチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0483】
【化104】
【0484】
8mg(9μmol)の実施例21の化合物を、1mlのトリフルオロ酢酸を含む3mlのジクロロメタンとともに室温で4時間撹拌した。バッチを真空下でエバポレートした後、そのままの生成物を分取用HPLCによって精製した。
【0485】
収量:3mg(37% 理論値)
LC−MS(方法1):R
t=0.77分;MS(ESIpos):m/z=857(M+H)
+。
【0486】
実施例23
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(モルホリン−4−イル)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0487】
【化105】
【0488】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−{[(2S)−1−(モルホリン−4−イル)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例15に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体39)とモルホリンとのカップリング(EDCとHOBtの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。30mg(0.033mmol)のこの化合物から、次いで、22mg(76% 理論値)の標題化合物を得た(実施例1の作製と同様にして、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸での処理によって)。
【0489】
HPLC(方法6):R
t=1.6分;
LC−MS(方法9):R
t=4.58分;MS(ESIpos):m/z=887(M+H)
+。
【0490】
実施例24
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S)−1−カルボキシ−2−フェニルエチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0491】
【化106】
【0492】
0.4mg(0.5μmol)の実施例20の化合物を1mlのジクロロメタン中で吸収させ、1mlのトリフルオロ酢酸と混合した。室温で1時間の撹拌後、この混合物をエバポレートし、その残渣をジオキサン/水で凍結乾燥させた。0.37mg(99% 理論値)の標題化合物を無色の泡状物として得た。
【0493】
HPLC(方法5):R
t=1.6分;
LC−MS(方法1):R
t=0.8分;MS(ESIpos):m/z=818(M+H)
+。
【0494】
実施例25
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3R)−1−(ベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0495】
【化107】
【0496】
まず、アミン化合物N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3R)−1−(ベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドをトリフルオロ酢酸塩として、実施例16に記載の合成と同様にして、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体15)とN−ベンジル−L−トレオニンアミドトリフルオロ酢酸塩とのカップリング(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェートの存在下)、続いて、トリフルオロ酢酸の補助によるBoc保護基の切断により作製した。21mg(0.024mmol)のこの化合物から20mg(97% 理論値)の標題化合物を得た(実施例1の作製と同様にして、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸での処理によって)。
【0497】
HPLC(方法5):R
t=1.5分;
LC−MS(方法9):R
t=4.49分;MS(ESIpos):m/z=861(M+H)
+。
【0498】
実施例26
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−{[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]オキシ}−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0499】
【化108】
【0500】
11.5mg(12μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−{[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]オキシ}−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体46)を0.7mlのジオキサン/水(1:1)に溶解させ、実施例1と同様にして、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で4−オキソ酪酸の15%水溶液で処理した。ジオキサンからの凍結乾燥後、その収量は8.3mg(74% 理論値)の標題化合物(白色固形物質の形態)であった。
【0501】
LC−MS(方法1):R
t=0.95分;MS(ESIpos):m/z=953(M+H)
+。
【0502】
実施例27
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−({(2S)−1−[(4−カルボキシベンジル)オキシ]−3−フェニルプロパン−2−イル}アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0503】
【化109】
【0504】
7.5mg(8μmol)のN−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S)−1−{[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]オキシ}−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(実施例26)を0.25mlのTHF/水(1:1)に溶解させた。0.8mg(32μmol)の水酸化リチウムを添加し、そのバッチを室温で3時間撹拌した。次いで、その反応組成物を1N塩酸で酸性化し、各々5mlの酢酸エチルで3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空でエバポレートした。ジオキサンからの凍結乾燥後、収量は2.3mg(71%純度,22% 理論値)の標題化合物(白色固形物質の形態)であった。
【0505】
LC−MS(方法1):R
t=0.91分;MS(ESIpos):m/z=939(M+H)
+。
【0506】
実施例28
N−(5−カルボキシペンチル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
【0507】
【化110】
【0508】
標題化合物を、実施例16の合成と同様にして、100mg(103μmol)のN−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩を6−オキソヘキサン酸で、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下にて処理することによって作製した。
【0509】
収量:40mg(40% 理論値)
HPLC(方法5):R
t=1.9分;
LC−MS(方法1):R
t=0.92分;MS(ESIpos):m/z=974(M+H)
+。
【0510】
B.生物学的有効性の評価
本革新的化合物の生物学的活性は、平均的な専門技術者に知られたインビトロおよびインビボ試験によって実証することができる。例えば、本発明の化合物の薬理学的特性および薬物動態特性は、下記のアッセイによって測定することができる。
【0511】
B−1.腎細胞癌786−O細胞系の抗増殖効果の測定:
定義の細胞数のヒト腎癌細胞系786−Oを、富栄養培地中の96ウェルマイクロタイタープレート内で培養し(2500または7000細胞/ウェル)、次いで、37℃/5%CO
2で一晩インキュベートした。18時間後、シード培地を無血清培地または2%FCSを含む培地と交換した。種々の濃度(10
−5M〜10
−14M)のそれぞれの試験物質を測って分配することにより処理を開始した。48時間〜96時間のインキュベーション時間を選択した。MTTアッセイ(ATCC,Manassas,Virginia,USA,カタログ番号30−1010K)によって増殖を測定した。インキュベーション期間の終了後、MTT試薬を細胞とともに4時間インキュベートした後、デタージェントを測って分配することにより溶解を一晩行なった。生じた染色を570nmで検出した。その他の細胞と同一に処理したが試験物質なしの細胞の増殖を100%の値と定義した。この試験で得られたデータは三連の測定のものを表し、少なくとも2つの実験は互いに独立して行なった。
【0512】
このアッセイの代表的な実施形態のIC
50値を以下の表1に示す。
【0513】
【表1】
【0514】
比較として、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)は、この試験で260nMのIC
50値を示す。
【0515】
B−2.HT29 wt細胞系の抗増殖効果の測定:
定義の細胞数のヒト結腸癌細胞系HT29wt(野生型)を、富栄養培地(10% FCS−RPMI)中の96ウェルマイクロタイタープレート内で培養し(2500細胞/ウェル)、次いで、37℃/5%CO
2で一晩インキュベートした。18時間後、シード培地を、10%のFCSを含む新鮮培地と交換した。それぞれの試験物質を測って分配することにより処理を開始した。10
−5M〜10
−14M(1:10の希釈度)の濃度の試験対象物質の用量応答曲線を決定した。48時間〜96時間のインキュベーション時間を選択した。MTTアッセイ(ATCC,Manassas,Virginia,USA,カタログ番号30−1010K)によって増殖を検出した。選択したインキュベーション期間の終了後、MTT試薬を細胞とともに4時間インキュベートした後、デタージェントを測って分配することにより溶解を一晩行なった。生じた染色を570nmで検出した。その他の細胞と同一に処理したが試験物質なしの細胞の増殖を100%の値と定義した。この試験で得られたデータは三連の測定のものを表し、少なくとも2つの実験は互いに独立して行なった。
【0516】
このアッセイの代表的な実施形態のIC
50値を以下の表2に示す。
【0517】
【表2】
【0518】
比較として、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)は、この試験で10nMのIC
50値を示す。
【0519】
B−3.チューブリンの重合に対する影響の測定:
がん細胞は、非常に多くの場合、細胞分裂の増大によって腫瘍形成ももたらす変性細胞である。微小管は、紡錐体器官の紡錘糸を形成しており、細胞周期の必須成分である。微小管の構成と分解の調和により、娘核への染色体の正確な分布を可能とし連続的な動的プロセスを形成する。この動的周期の破壊により欠陥性の細胞分裂がもたらされ、最終的に細胞死に至る。また、がん細胞は、細胞分裂が増大すると、化学療法の不可欠部分である紡錘糸毒に対して特に感受性になる。パクリタキセルまたはエポチロンなどの紡錘糸毒は、微小管の重合速度を大きく増大させるが、ビンカアルカロイド(またはモノメチルアウリスタチンE(MMAE)も)は、微小管の重合速度を有意に低減させる。どちらの場合も、必要な細胞周期のダイナミクスがかなり破壊される。本発明において試験した化合物は、微小管の重合速度の低減をもたらすものである。
【0520】
チューブリンの重合の試験には、Cytoskeleton社の「蛍光系Microtubule Polymerization Assay Kit」(Denver,Colorado,USA;注文番号:BK011)を使用した。このアッセイでは、非重合チューブリンGTPを添加して自発重合を誘発させた。このアッセイは、フルオロフォアの4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)のチューブリンに対する結合に基づいたものである。遊離型と結合型のDAPIは、発光スペクトルが異なるため識別することができる。DAPIは、非重合チューブリンとは対照的に重合チューブリンに対して有意により高い親和性を有するため、チューブリンの重合は、蛍光結合型DAPIフルオロフォアが増大するにつれて観察することができる。
【0521】
このアッセイを行なうため、DMSOに溶解させた試験物質を、初期濃度10mMから1μMまで水で希釈した。バッファー対照に加え、重合促進パクリタキセルを用いたアッセイ対照を実施し、他方では、重合抑制ビンブラスチンを用いた対照を行なった。測定には、96ウェル有孔プレートの床スペースの半分を使用した。37℃の1時間の期間のチューブリン重合のキネティクスを、蛍光光度計を用いてモニタリングした。励起波長は355nmとし、発光は460nmで観察した。最初の10分以内の線形増大領域で、1分あたりの蛍光の変化(ΔF/分)(これは、微小管の重合速度である)を計算した。試験物質の効力を、それぞれの重合速度の低減によって定量化した。
【0522】
B−4.インビトロでの血漿安定性の測定:
方法A:
1mgのそれぞれの試験物質を0.5mlのアセトニトリル/DMSO(9:1)に溶解させ、この溶液から20μlを抽出し、1mlのラット血漿およびヒト血漿にそれぞれ添加し、37℃まで加熱した(それぞれ、Fa.Harlan & WinkelmannのLi−ヘパリン加雄Wistarラットの血漿のおよび採血された全血由来の新鮮ヒト白血球枯渇血漿)。充分に振っておいたこの血漿溶液から、試料の添加の直後に100μlのアリコートを(参照としての基底値)、次いで、各々、5、10、30、60、120、180および240分後、ならびに必要であれば24時間後に100μlのアリコートを抽出し、300μlのアセトニトリルに添加した。沈殿した血漿タンパク質を5000rpmで10分間遠心分離し、30μlの上清を、未変化の試験物質の濃度に関してHPLCによって解析した。定量化は、個々のピークの面積割合によって行なった。
【0523】
ラット血漿についてのHPLC法:
機器:DAD、バイナリーポンプ、オートサンプラー、カラムオーブンおよびサーモスタットを備えたAgilent 1200、カラム:Kromasil 100 C18,250mm×4mm,5μm;カラム温度:45℃;溶離液A:5mlの過塩素酸/1Lの水,溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜8分 98%のA,2%のB;8〜15分 56%のA,44%のB;15〜20分 10%のA,90%のB;20〜21分 10%のA,90%のB;21〜23分 98%のA,2%のB;23〜25分 98%のA,2%のB;流速:2ml/分;UV検出:220nm。
【0524】
ヒト血漿についてのHPLC法:
機器:DAD、バイナリーポンプ、オートサンプラー、カラムオーブンおよびサーモスタットを備えたAgilent 1100,カラム:Kromasil 100 C18,250mm×4mm,5μm;カラム温度:45℃;溶離液A:5mlの過塩素酸/1Lの水,溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜3分 98%のA,2%のB;3〜10分 65%のA,35%のB;10〜15分 40%のA,60%のB;15〜21分 10%のA,90%のB;21〜22分 10%のA,90%のB;22〜24分 98%のA,2%のB;24〜26分 98%のA,2%のB;流速:2ml/分;UV検出:220nm。
【0525】
方法B:
対応する試験物質を、それぞれラット血漿およびヒト血漿中で、軽く撹拌しながら37℃で5時間インキュベートした。種々の時間点(0、2、5、10、20、30、60、120、180、および300分)で、100μlのアリコートを抽出した。内部標準(10μl)の添加後、200μlのアセトニトリルを添加することによりタンパク質を沈殿させ、上記化合物を実験室用遠心分離機にて5分間遠心分離した。150μlの酢酸アンモニウムバッファー溶液(pH3)を150μlの上清に添加した後、未変化の試験物質の濃度をLC/MSMSによって解析した。
【0526】
B−5.細胞浸透性の測定:
物質の細胞浸透性は、Caco−2細胞を用いたフラックスアッセイでのインビトロ試験によって解析することができる[M.D.TroutmanおよびD.R.Thakker,Pharm.Res.20(8),1210−1224(2003)]。この解析のため、上記細胞を24メンブレンフィルタープレートで15〜16日間培養した。浸透を調べるため、対象試験物質を上記細胞に対して頂端部(A)のHEPESバッファーまたは基底部(B)のHEPESバッファーのいずれかに施与し、2時間インキュベートした。試料を0時間後と2時間後に、シス区画およびトランス区画から採取した。上記試料をHPLC(Agilent 1200,Boeblingen,Germany)によって逆相カラムを用いて分離した。このHPLCシステムは、トリプル四重極質量分析計API 4000(Applied Biosystems Applera,Darmstadt,Germany)にターボイオンスプレーによって連結させた。上記浸透性をP
app値によって評価し、該値は、Schwabらによって公開された式の補助により計算した[D.Schwabら,J.Med.Chem.46、1716−1725(2003)]。物質は、P
app(A−B)に対するP
app(B−A)の比が>2または<0.5である場合、活性であると分類した。
【0527】
BからAへの浸透性[P
app(B−A)]は、細胞内で放出される坦毒体について特に重要である:浸透性が低いほど、細胞内放出後の細胞内でのその物質の滞留時間が長く、そのため、生化学的標的(ここでは:チューブリン)との相互作用に利用可能な時間が長くなる。
【0528】
このアッセイの代表的な実施形態の浸透性データを以下の表3に示す。
【0529】
【表3】
【0530】
比較として、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)およびモノメチルアウリスタチンF(MMAF)は、この試験でそれぞれ89nm/sおよび73nm/sのP
app(B−A)値を示す。
【0531】
B−6.P−糖タンパク質(P−gp)に対する基質特性の測定:
多くの腫瘍細胞は薬物に対する輸送タンパク質を発現し、多くの場合、細胞増殖抑制薬に対する耐性の発達に関与する。したがって、例えばP−糖タンパク質(P−gp)またはBCRPなどの輸送タンパク質の基質でない物質では、有効性の改善を示すことができる。
【0532】
P−gp(ABCB1)に対する物質の基質特性を、P−gpを過剰発現するLLC−PK1細胞(L−MDR1細胞)を用いたフラックスアッセイによって決定した[A.H.Schinkelら,J.Clin.Invest.96,1698−1705(1995)]。この解析のため、LLC−PK1細胞またはLMDR1細胞を96メンブレンフィルタープレートで3〜4日間培養した。浸透を調べるため、適切な試験物質を単独またはインヒビター(例えば、イベルメクチンもしくはベラパミルなど)の存在下で、細胞に対して頂端部(A)または基底部(B)のいずれかのHEPESバッファー溶液に添加し、2時間インキュベートした。試料を0時間後と2時間後に、シス区画およびトランス区画から採取した。その試料をHPLCによって逆相カラムを用いて分離した。このHPLCシステムは、トリプル四重極質量分析計API 3000(Applied Biosystems Applera,Darmstadt,Germany)にターボイオンスプレーによって連結させた。上記浸透性をP
app値によって評価し、該値は、Schwabらによって公開された式の補助により計算した[D.Schwabら,J.Med.Chem.46,1716−1725(2003)]。物質は、流出比であるP
app(B−A)とP
app(A−B)の比が>2である場合、P−gp基質であると分類した。
【0533】
P−gp基質特性のさらなる評価基準は、L−MDR1細胞とLLC−PK1細胞の流出比の比較、またはインヒビターの存在下もしくは非存在下での流出比の比較であり得る。これらの値が2倍より大きく異なる場合、その対象物質はP−gp基質である。
【0534】
C.薬学的化合物の実施形態
本発明の化合物は以下のように変換され得る:
錠剤:
組成:
100mgの本発明による化合物、50mgのラクトース(一水和物)、50mgのコーンスターチ(天然)、10mgのポリビニルピロリドン(PVP 25)(Fa.BASF,Ludwigshafen,Germany)および2mgのステアリン酸マグネシウム。
【0535】
錠剤の重量212mg.直径8mm,曲率半径12mm。
【0536】
作製:
本発明による化合物、ラクトースおよびデンプンからなる組成物を、PVPの5%水溶液(m/m)を用いて造粒する。乾燥後、この顆粒材料をステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を、慣用的な錠剤用プレス機で打錠する(上記のような錠剤の形態に)。15kNのプレス力が打錠の指標値として使用される。
【0537】
経口懸濁剤:
組成:
1000mgの本発明による化合物、1000mgのエタノール(96%)、400mgのRhodigel(登録商標)(FMC社(Pennsylvania,USA)のキサンタンガム)および99gの水。
【0538】
単回用量100mgの本発明による化合物が10mlの経口懸濁剤に相当する。
【0539】
作製:
上記Rhodigelをエタノール中に懸濁させ、この懸濁液に本発明による化合物を添加する。撹拌しながら水を添加する。上記Rhodigelの浸軟が終了するまで撹拌をおよそ6時間継続する。
【0540】
経口液剤:
組成:
500mgの本発明による化合物、2.5gのポリソルベートおよび97gのポリエチレングリコール400。単回用量100mgの本発明による化合物が20gの経口懸濁剤に相当する。
【0541】
作製:
本発明による化合物をポリエチレングリコールとポリソルベートの組成物中で撹拌する。本発明による化合物が完全に溶解するまで撹拌を継続する。
【0542】
IV液剤:
本発明による化合物を飽和溶解度より下の濃度で、生理学的に許容され得る溶媒(例えば、等張性生理食塩水溶液、5%グルコース溶液および/または30%PEG400溶液)に溶解させる。この溶液を濾過し、次いで、無菌でパイロジェンフリーの注射容器内に充填する。