特許第5933654号(P5933654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5933654静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5933654
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20160602BHJP
   B05B 5/03 20060101ALI20160602BHJP
   B05B 5/08 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
   B05B5/025 A
   B05B5/03
   B05B5/08 B
   B05B5/08 F
   B05B5/08 J
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-172817(P2014-172817)
(22)【出願日】2014年8月27日
(65)【公開番号】特開2015-44192(P2015-44192A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2014年8月27日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0101836
(32)【優先日】2013年8月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513280865
【氏名又は名称】ウンジェット カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Enjet Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ビュン,ド−ヨン
(72)【発明者】
【氏名】グェン,ブ ダット
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ベク フン
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−229851(JP,A)
【文献】 特開昭53−070440(JP,A)
【文献】 特開昭53−097427(JP,A)
【文献】 特開2013−000701(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/044737(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0253638(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/039343(WO,A1)
【文献】 特開2005−074634(JP,A)
【文献】 特開2002−126587(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/21
B05B 5/00−5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクが吐出されるように電圧が印加されるノズルと、
前記ノズルの端部に設置されて、前記ノズルから吐出された前記インクを粒子サイズに応じて噴霧するように端部には開口部が設けられ、噴霧されなかった前記インクを臨時保存する液滴循環チャンバーと、
前記ノズルとの間で電界を形成することによって、前記開口部から噴霧される前記インクが着弾される基板とを含み、
前記ノズルは、
前記インクを吐出する液体ノズルと、気体が噴射され、前記気体を前記インクの噴射経路上で前記インクと衝突させて前記インクを1次的に微粒化する気体ノズルと、前記液体ノズルと連結され、前記液体ノズルと前記基板との間に電界を発生させて前記インクが2次的に微粒化するように、前記液体ノズルに電圧を印加する電圧印加部とを含み、
前記液体ノズルおよび前記気体ノズルを内部に収容し、前記気体ノズルから噴射される前記気体が前記インクの吐出経路上で前記インクと衝突するように、前記気体の流動方向を案内する気体流路が形成されたケースをさらに含み、
前記ケースの内部で前記気体を前記インクと衝突させることを特徴とする静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項2】
前記液滴循環チャンバーと前記基板との間に配置され、前記インクが着弾される領域を調節できるように貫通部が設けられ、前記貫通部内に電界が集中できるように電圧が印加されるマスクをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項3】
一端は前記開口部と連結されて、他端は前記マスクと連結され、前記貫通部内に電界が集中できるように電圧が印加される電界集束部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項4】
前記基板は、電気的絶縁性を有する素材で設けられ、
前記インクが着弾される面の反対側に設けられ、電圧が印加される対向電極をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項5】
前記インクが収容され、前記ノズルと連結されて前記インクを供給するインク供給部と、
一端は前記液滴循環チャンバーと連結され、他端は前記インク供給部と連結されて前記液滴循環チャンバー内の前記インクを前記インク供給部に循環させる循環管とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項6】
前記ノズルに印加される電圧の大きさより小さく、前記基板に印加される電圧の大きさより大きい電圧を前記マスクに印加することにより、前記貫通部に前記インクが噴霧されることを特徴とする請求項2又は3に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項7】
前記ノズルは、前記液体ノズルの長さ方向が前記基板と並んで配置され、
前記液滴循環チャンバーの端部には、前記開口部が形成されて、少なくとも一部は開口部側に行くほど断面積が減少することを特徴とする請求項6に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項8】
前記ノズルは、前記液体ノズルの長さ方向が前記基板と垂直になるように配置され、
前記液滴循環チャンバーは、下端部に前記開口部を形成し、端部には噴霧されなかった前記インクが臨時保存される空間を形成するように端部が下方から上側に折曲形成されることを特徴とする請求項6に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【請求項9】
前記インクが前記液滴循環チャンバーから離脱しないように、前記ノズルと前記液滴循環チャンバーを密封する密封部材をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置に関し、より詳しくは、電圧差を用いてノズルから基板まで電界(electric field)を形成し、ノズルを介する1次微粒化と電界による2次微粒化を経て液体が微粒化され、微粒化された噴霧液滴のうち、電界に沿って挙動することができる大きさの液滴のみ開口部を介して噴霧されて基板に着弾され、それ以上の大きさの液滴は、液滴循環チャンバーで回収され、マスクまたは電界集束部を用いて、より精密に着弾領域を調節する静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気流体力学(electrohydrodynamic)噴霧装置は、ノズルと基板または電極で構成されており、ノズルと基板との間に電圧を印加して生じる電位差(potential difference)による静電気力を用いてインクを噴霧する装置である。
【0003】
電気流体力学噴霧は、液面を静電気力により引張る力を用いて、液滴または連続ジェットを吐出するから、従来のインクジェットとは異なり、ナノスケールのパターニングも可能であり、高粘度のインクも吐出することができ、均一な液滴の生成が可能であり、微細流量の噴出が可能であるため、最近パターニング分野で盛んに研究が行われている。
【0004】
一方、従来の電気流体力学噴霧は、電気噴霧(electrospray)法とも呼ばれている。この際、電気噴霧法は、ノズルまたは毛細管などから吐出される液体の流量が小さく、安定した噴霧を維持するための液体の電気伝導度および表面張力などの制限が多いという問題点がある。
【0005】
また、噴霧される液滴をマスクを用いた電界の集束を用いてパターニングを行うことができるが、電気噴霧で生成される液滴の電荷密度が非常に大きいため、別途の電荷制御モジュールを必要とする問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、電圧差を用いてノズルから基板まで電界を形成し、ノズルを介する1次微粒化と電界による2次微粒化を経て液体が微粒化され、微粒化された噴霧液滴のうち、電界に沿って挙動することができる大きさの液滴のみ開口部を介して噴霧されて基板に着弾され、それ以上の大きさの液滴は、液滴循環チャンバーで回収され、マスクまたは電界集束部を用いて、より精密に着弾領域を調節する静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的は、本発明により、インクが吐出されるように電圧が印加されるノズルと、前記ノズルの端部に設置されて、前記ノズルから吐出された前記インクを粒子サイズに応じて噴霧するように端部には開口部が設けられ、噴霧されなかった前記インクを臨時保存する液滴循環チャンバーと、前記ノズルとの間で電界を形成することによって、前記開口部から噴霧される前記インクが着弾される基板とを含むことを特徴とする静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置によって達成される。
【0008】
また、前記液滴循環チャンバーと前記基板との間に配置され、前記インクが着弾される領域を調節できるように貫通部が設けられ、前記貫通部内に電界が集中できるように電圧が印加されるマスクをさらに含むことができる。
【0009】
また、一端は前記開口部と連結されて、他端は前記マスクと連結され、前記貫通部内に電界が集中できるように電圧が印加される電界集束部をさらに含むことができる。
【0010】
また、前記ノズルは、前記インクを吐出する液体ノズルと、気体が噴射され、前記気体を前記インクの噴射経路上で前記インクと衝突させて前記インクを1次的に微粒化する気体ノズルと、前記液体ノズルと連結され、前記液体ノズルと前記基板との間に電界を発生させて前記液体が2次的に微粒化するように、前記液体ノズルに電圧を印加する電圧印加部とを含むことができる。
【0011】
また、前記液体ノズルおよび前記気体ノズルを内部に収容し、前記気体ノズルから噴射される前記気体が前記液体の吐出経路上で前記液体と衝突するように、前記気体の流動方向を案内する気体流路が形成されたケースをさらに含み、前記ケースの内部で前記気体を前記液体と衝突させることができる。
【0012】
また、前記基板は、電気的絶縁性を有する素材で設けられて、前記インクが着弾される面の反対側に設けられ、電圧が印加される対向電極をさらに含むことができる。
【0013】
また、前記インクが収容され、前記ノズルと連結されて前記インクを供給するインク供給部と、一端は前記液滴循環チャンバーと連結され、他端は前記インク供給部と連結されて前記液滴循環チャンバー内の前記インクを前記インク供給部に循環させる循環管とをさらに含むことができる。
【0014】
また、前記ノズルに印加される電圧の大きさより小さく、前記基板に印加される電圧の大きさより大きい電圧を前記マスクに印加することにより、前記貫通部に前記インクが噴霧されることができる。
【0015】
また、前記ノズルは、前記液体ノズルの長さ方向が前記基板と並んで配置され、前記液滴循環チャンバーの端部には、前記開口部が形成されて、少なくとも一部は開口部側に行くほど断面積が減少することができる。
【0016】
また、前記ノズルは、前記液体ノズルの長さ方向が前記基板と垂直になるように配置され、前記液滴循環チャンバーは、下端部に前記開口部を形成し、端部には噴霧されなかった前記インクが臨時保存される空間を形成するように端部が下方から上側に折曲形成されることができる。
【0017】
また、前記インクが前記液滴循環チャンバーから離脱しないように、前記ノズルと前記液滴循環チャンバーを密封する密封部材をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、液滴循環チャンバーによってノズルから微粒子形態のインクが基板に噴霧されることができる。
【0019】
また、液滴循環チャンバー内部から噴霧されなかったインクは、インク供給部に循環されてノズルを介して基板に再噴霧されることができる。
【0020】
また、電圧が印加されるマスクを含むことにより、電界が貫通部内に集中して、インクがより精密に基板に着弾され、精巧なパターニングが可能である。
【0021】
また、電界集束部を採択することにより、開口部から基板まで電界を集束して、より精巧なパターニングが可能である。
【0022】
また、マスクには、複数の貫通部が形成され、貫通部は特定の形状を有することによって、大面積の基板に同時に特定の形状がパターニングされることができる。
【0023】
また、ノズルは、液体ノズルと気体ノズルとを含んで1次的にインクを微粒化することができ、電界によって2次的にインクを微粒化することができ、より容易にインクがナノメートル〜10マイクロメートル以下の液滴で噴霧されることができる。
【0024】
また、液滴循環チャンバーは、ノズルの端部を内部に収容するように設置されることにより、ノズル外部に気体が急に拡散されることによって、液滴が飛散する問題点を解決することができる。
【0025】
また、基板に対向電極を設置することにより、基板が非導電性素材で設けられもノズルとの間に電界を形成してインクが基板に着弾されることができる。
【0026】
また、インク供給部と液滴循環チャンバーに連結されて、噴霧されなかった比較的大きい液滴を循環させることによって、インクがより容易にガス形態で噴霧されることができる。
【0027】
また、ノズルに印加される電圧の大きさより小さく、基板に印加される電圧の大きさより大きい電圧をマスクまたは電界集束部に印加することにより、インクを基板に着弾させる電界が形成されることができる。
【0028】
また、ノズルと液滴循環チャンバーを密封する密封部材を採択することによって、より容易に微粒子形態のインクが液滴循環チャンバーから離脱することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の斜視図である。
図2図1の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図3図1の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の作動を示す図である。
図4図1の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の作動を示す図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図7】本発明の第4実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図8】本発明の第5実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図9】本発明の第6実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図10】本発明の第7実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
図11】本発明の第7実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
説明に先立ち、様々な実施形態において、同一の構成を有する構成要素については、同一の符号を使用して代表的に第1実施形態で説明し、その他の実施形態においては、第1実施形態と異なる構成について説明することにする。
【0031】
以下、添付した図面を参照して本発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について詳細に説明する。
【0032】
図1は、発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の斜視図であり、図2は、図1の静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の概略図である。
【0033】
図1または図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置100は、ノズル110と、ノズル110の一端に連結される液滴循環チャンバー120と、ノズル110の長さ方向と並んで設置される基板130と、ノズル110と基板130との間に設けられるマスク140と、ノズル110の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー120とインク供給部150とを相互連結する循環管160と、ノズル110と基板130とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170およびノズル110と液滴循環チャンバー120との間に介在する密封部材180を含む。
【0034】
ノズル110は、基板130との間で発生する電界に影響を受けることによって、インク供給部150から供給されて内部に収容されるインクを液滴循環チャンバー120側に微粒子形態で吐出させるための部材である。
【0035】
ノズル110は、液体ノズル111と気体ノズル112とを含む。一方、本実施形態において、ノズル110には電圧印加部170によって電圧が印加される。
【0036】
液体ノズル111は、インクが流動する通路であって液滴循環チャンバー120に向けてインクを吐出するものである。
【0037】
液体ノズル111は、流入部111aと吐出部111bとを含む。ここで、流入部111aは、インク供給部150からインクが流入する領域である。吐出部111bは、液滴循環チャンバー120側にインクを吐出する領域である。
【0038】
流入部111aと吐出部111bは、液体ノズル111の両端部にそれぞれ形成される。この際、液体ノズル111の吐出部111bが位置する端部は、液滴循環チャンバー120内に収容されるように設置される。これにより、ノズル110の外部に気体が急に拡散されることによって液滴が飛散する問題点を解決することができる。ただし、これは液滴循環チャンバー120内にインクをより容易に吐出し、液滴が飛散する問題点を解決するためのものであって、必ずしもこのような設置方法に制限されるものではない。
【0039】
気体ノズル112は、気体が噴射されるものであって、気体ノズル112から噴射される気体をインクの吐出経路上でインクと衝突させてインクを1次的に微粒化させるものである。気体ノズル112はインクと気体の衝突のとき、インクの吐出経路と気体が垂直を形成して衝突するように気体を噴射することが好ましい。
【0040】
もう一度説明すると、インクの1次的な微粒化のために気体とインクの衝突が非常に重要な要素であり、気体がインクの噴射経路と垂直を形成して衝突してこそ安定的にインクを微粒化することができる。
【0041】
すなわち、気体が液体の噴射経路と垂直を形成できずに衝突した場合には、気体がインクの噴射方向またはインクの噴射方向の反対方向に影響を及ぼすことがあり得る。衝突によってインクの吐出方向に力を加える場合、微粒化された液滴が非常に強い速度で吐出される。また、衝突によってインクの吐出方向の反対方向に力を加える場合、気体によってインクの吐出が妨害を受けて、吐出速度またはインクの吐出流量などに否定的な影響を及ぼすことがあり得る。ただし、これはインクの噴射速度を調節して解決することができるので、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0042】
また、液体ノズル111から吐出されて、気体ノズル112により1次的に微粒化されたインクは、ノズル110と基板130との間に形成された電界によって2次的に微粒化される。電界によって2次的に微粒化されたインクは、ナノメートル〜10マイクロメートル以下の液滴として噴霧される。
【0043】
整理すると、前述したように、ノズル110は、噴射されるインクを気体と衝突させて1次的に微粒化させ、1次的に微粒化された液体に電界を加えて2次的に微粒化させ、液体を均一な大きさの微細液滴状態で噴射させることができる。
【0044】
本実施形態において、ノズル110は、液体ノズル111と気体ノズル112が別途に設置されるものを用いたが、1つのケース内に液体ノズル111と気体ノズル112が収容されてインクがケースの外部に吐出される場合、既に1次的な微粒化が完了するものなど、装置の構成などにより異なって設けられることができ、このような実施形態については後述する。
【0045】
一方、ノズル110は、液体ノズル111の長さ方向が後述する基板130と並んで配置される。これにより、気体の撹乱によってパターニングが散る問題点を解決することができる。ただし、気体の撹乱によってパターニングが散らないならば、必ずしもこのような配置に制限されるものではない。
【0046】
本実施形態において、ノズル110は、ピン形態であるものを用いたが、インクの性質や装置の構成などに応じて、他の形態のものを使用することができ、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0047】
液滴循環チャンバー120は、ノズル110から吐出された微粒子形態のインクのうち、電界に沿って挙動することができる大きさのインクは、基板130側に噴霧させ、噴霧されなかったインクは、インク供給部150に循環させるためのものである。
【0048】
液滴循環チャンバー120は、開口部121と第1循環孔122とが設けられる。また、液滴循環チャンバー120の内部には、空き空間が形成される。また、液滴循環チャンバー120は、少なくとも一部が開口部121側に行くほど断面積が減少する形状に設けられる。
【0049】
液滴循環チャンバー120には、ノズル110が連結される。本実施形態においては、液体ノズル111の吐出部111bが液滴循環チャンバー120の内部に収容されるように設置される。ただし、前述したように、必ずしもこのような設置方法に制限されるものではない。この際、液滴循環チャンバー120は、ノズル110の端部を囲むように設置されることにより、ノズル110の外部に気体が急に拡散することによって液滴が飛散する問題点を解決することができる。
【0050】
開口部121は、ノズル110と基板130との間に形成された電界の影響を受けて粒子サイズに応じてインクを噴霧する領域である。開口部121は、液滴循環チャンバー120の端部に形成される。
【0051】
第1循環孔122は、循環管160が連結されて、液滴循環チャンバー120内の噴霧されなかったインクが排出されるものである。第1循環孔122は、液滴循環チャンバー120の下面に形成される。
【0052】
すなわち、液滴循環チャンバー120内で液滴が通過する過程において、電界によって液滴が2次的に微粒化される。また、開口部121まで噴霧される過程において、重力およびノズル110を抜け出した気体の循環流動により、比較的に大きな液滴は、液滴循環チャンバー120の下面に臨時保存される。
【0053】
整理すると、電界に応じて挙動することができる数マイクロメートル以下の大きさの液滴のみが開口部121を介して放出される。一方、それ以上の大きさの液滴は、液滴循環チャンバー120の下面に臨時保存される。臨時保存された液滴は、循環管160を介してインク供給部150に再び循環される。
【0054】
基板130は、ノズル110から吐出されるインクが着弾、印刷される部材である。基板130は、ノズル110または液体ノズル111の長さ方向と並んで位置する。
【0055】
ここで、前述したノズル110と基板130との間に電界が形成されるように、それぞれには電圧印加部170によって電圧が印加される。この際、ノズル110に印加される電圧の大きさが基板130に印加される電圧の大きさよりさらに大きい。ただし、基板130には、必ず電圧が印加されるべきものではなく、ノズル110との間で電界を形成できるように電気的に接地されることもできる。
【0056】
マスク140は、ノズル110から吐出されるインクの着弾精度を向上させるための用途の部材である。マスク140は、インクを吐出するためにノズル110と基板130との間に形成される電界を貫通部141側に集中させる。
【0057】
マスク140は、ノズル110と基板130との間に設けられる。ここで、ノズル110から吐出されるインクが基板120に到達できるようにインクの移動経路上には貫通部141が形成される。
【0058】
貫通部141は複数が設けられることができる。複数の貫通部141によってマルチパターニングが可能である。この際、貫通部141は、遮蔽部(図示せず)によって遮蔽されて液滴が噴霧される貫通部141の個数が調節される。
【0059】
また、マスク140にノズル110に印加する電圧より大きい電圧を印加することによって、電界をノズル110方向に形成して貫通部141を介してパターニングがされないように制御することもできる。
【0060】
また、貫通部は、特定の形状を有するように形成することができる。これにより、大面積の基板130に特定形状に同時にマルチパターニングが可能である。
【0061】
一方、形成される電界が貫通部141に集中できるようにマスク140には、電圧印加部170によって電圧が印加される。貫通部141が複数の場合には、複数の貫通部141に電界が集中する。この際、マスク140に印加される電圧の大きさは、ノズル110に印加される電圧の大きさより小さく、基板130に印加される電圧の大きさより大きい。これにより、ノズル110から貫通部140に向かう電界が形成される。ただし、必ずマスク140に電圧が印加されるべきものではなく、電界集束部を設置する場合には、電界集束部に電圧を印加して、マスク140は絶縁体で設けることもできる。このような実施形態については後述する。
【0062】
一方、マスク140に印加される電圧がノズルの電圧より大きい場合には、斥力によって電界がノズル110の方向に形成されて電気噴霧の形成が困難である。これにより、液滴が通過する貫通部141の制御および本発明の作動の可否を決定することができる。
【0063】
インク供給部150は、ノズル110にインクを供給するためのものである。インク供給部150はノズル110に連結される。インク供給部150には、内部にインクを収容することができる空き空間が形成される。また、インク供給部150の一面には、循環管160と連結されて液滴循環チャンバー120から循環された微粒子形態のインクが流入するように第2循環孔151が設けられる。
【0064】
循環管160は、液滴循環チャンバー120内部の微粒子形態のインクをインク供給部150に循環させるためのものである。本実施形態においては、3つの管を用いて循環管160を形成したが、液滴循環チャンバー120内部の噴霧されなかったインクをインク供給部150で循環することができれば、循環管160の形成方法は制限されない。
【0065】
電圧印加部170は、ノズル110と基板130とマスク140のそれぞれに電圧を印加するための部材である。
【0066】
前述したように、マスク140に印加される電圧の大きさは、ノズル110に印加される電圧の大きさより小さく、基板130に印加される電圧の大きさより大きい。また、基板130には、電圧が印加されずに接地されて、ノズル110と基板130に印加される電圧の大きさをより容易に設定することができる。
【0067】
一方、本実施形態において、ノズル110と基板130とマスク140にそれぞれ電圧を印加するために別途の電圧印加部170が設けられる。ただし、必ずしもこれに制限されるものではなく、1つの電圧印加部170で別途の制御によって電圧を印加することもできる。
【0068】
密封部材180は、液滴循環チャンバー120内部のインクが液滴循環チャンバー120から離脱しないようにする部材である。密封部材180は、ノズル110と液滴循環チャンバー120との間に介在する。
【0069】
これはノズル110の吐出部111bが液滴循環チャンバー120の内に収容されるように設置することにより、液滴循環チャンバー120から離脱しないようにできるが、密封部材180で密封することによって、より容易にインクが液滴循環チャンバー120から離脱することを防止することができる。
【0070】
本実施形態において、密封部材180は、Oリングを使用したが、必ずしもこれに制限されるものではなく、液滴循環チャンバー120からインクが離脱しないようにするなら、ノズル110と液滴循環チャンバー120の形状または材質などに応じて、他の部材を使用することができる。
【0071】
ここからは、本発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の作動について説明する。
【0072】
図3および図4は、本発明の第1実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置の作動を示す図である。
【0073】
まず、基板130上にインクが着弾される領域を設定する。この後、マスク140の貫通部141が基板130上のインクが着弾される領域に位置することができるように整列する。
【0074】
この後、電圧印加部170は、ノズル110と基板130とマスク140に電圧を印加する。この際、前述したように、ノズル110には、マスク140に印加される電圧の大きさよりさらに大きい電圧を印加する。また、マスク140には、基板130に印加される電圧の大きさよりさらに大きい電圧を印加する。ただし、基板130に電圧を印加せずに電気的に接地させることもできる。
【0075】
電圧印加部170によってノズル110と基板130に電圧が印加されると、ノズル110から基板120側の方向に電界が形成される。また、マスク140に電圧が印加されることによって、電界は、マスク140の貫通部131側に集中して形成される。すなわち、ノズル110と基板130との間に形成される電界のうち、マスク140に形成される電界は、貫通部141に集中して形成される。
【0076】
一方、流入部111aを介してインク供給部150からインクの供給を受けたノズル110は、基板130との間で形成される電界によってインクを吐出する。吐出部111bに位置するインクの表面張力より電界の電気力が大きさがより大きいため、吐出部111bから微粒子形態のインクが液滴循環チャンバー120の内部に吐出される。
【0077】
図3を参照してみると、吐出部111bから液滴循環チャンバー120の内部に吐出されたインクは、まず、気体ノズル112から噴射された気体によって1次的に微粒化される。また、ノズル110と基板130との間に形成された電界によって2次的に微粒化される。この結果、インクは、ナノメートル〜10マイクロメートル以下の液滴に微粒化される。
【0078】
液滴循環チャンバー120の開口部121まで噴霧される過程において、重力およびノズル110を抜け出した気体の循環流動によって大きな液滴は、液滴循環チャンバー120の底面に集まる。
【0079】
すなわち、電界に沿って挙動することができる数マイクロメートル以下の大きさの液滴のみが開口部121に噴霧される。それ以上の液滴は、液滴循環チャンバー120の底面に臨時保存される。臨時保存された液滴は、循環管160を介してインク供給部150に再び循環される。
【0080】
この際、貫通部141に集中した電界によって開口部121を介して噴霧されたインクは、基板130上の正確な位置に着弾される。これにより、印刷精度を高めることができ、マスク140が汚染されることを防止することができる。
【0081】
また、貫通部141の幅を調節することによって、より精密にインクを基板130上に着弾させることができる。
【0082】
一方、図4を参照してみると、液滴循環チャンバー120内部の噴霧されなかったインクは、第1循環孔121および第2循環孔151を介してインク供給部120側に循環され、再び一連の段階を経る。この後、微粒子形態で再び噴霧される。
【0083】
この際、ノズル110とマスク140とを一体に移動させることによって、ジェットプリンタのようなパターニングも可能である。また、後述するように、電界集束部790が設置される場合には、ノズル110と電界集束部790を一体に移動させることによって、プリンタのようなパターニングを具現することができる。これは、基板130と電界集束部790とを一体に移動させることによっても具現することができる。
【0084】
次に、本発明の第2実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0085】
図5は、本発明の第2実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0086】
図5を参照してみると、本発明の第2実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置200は、ノズル110と、ノズル110の一端に連結される液滴循環チャンバー120と、ノズル110の長さ方向と並んで設置される基板230と、ノズル110と基板130との間に設けられるマスク140と、ノズル110の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー120とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル110とマスク140とに電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル110と液滴循環チャンバー120との間に介在する密封部材180および基板230に設置される対向電極290を含む。
【0087】
ただし、本実施形態におけるノズル110と液滴循環チャンバー120とマスク140とインク供給部150と循環管160と電圧印加部170と密封部材180は、第1実施形態と同一であるため、詳しい説明は省略する。
【0088】
基板230は、第1実施形態とは異なり、電気的に絶縁特性を有する素材で設けられる。すなわち、フィルム、セラミック、ガラスなどの非導電性素材で設けられる。基板230には、対向電極290が設置される。したがって、本実施形態においては、後述するように、電圧印加部170は基板230に別途の電圧を印加しない。
【0089】
この際、対向電極290は、基板230のインクが着弾される面の反対側に設けられる。対向電極290には、電気的絶縁特性を有する基板230の代わりに電圧が印加される。すなわち、本実施形態においては、基板230が電気的絶縁特性を有するが、基板230のインクが着弾される面の反対側に設置された対向電極290に電圧が印加されることによってノズル110との間に電界が形成される。
【0090】
したがって、本実施形態は、第1実施形態とは異なり、非導電性素材で設けられた基板230にも静電気力を用いてインクを着弾させることができる。
【0091】
次に、本発明の第3実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0092】
図6は、本発明の第3実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0093】
図6を参照してみると、本発明の第2実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置300は、ノズル310と、ノズル310の一端に連結される液滴循環チャンバー320と、ノズル310の長さ方向と垂直に設置される基板130と、ノズル310と基板130との間に設けられるマスク140と、ノズル310の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー320とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル310と基板130とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル310と液滴循環チャンバー320との間に介在する密封部材180を含む。
【0094】
ただし、本実施形態における基板130とマスク140とインク供給部150と循環管160と電圧印加部170と密封部材180は、第1実施形態と同一であるため、詳しい説明は省略する。
【0095】
ノズル310は、基板130との間で発生する電界に影響を受けることによって、インク供給部150から供給されて、内部に収容されるインクを微粒子形態で液滴循環チャンバー320側に吐出させるための部材である。
【0096】
ノズル310は、液体ノズル311と気体ノズル312とを含む。一方、本実施形態では、ノズル310には電圧印加部170によって電圧が印加される。
【0097】
液体ノズル311は、インクが流動する通路であって、液滴循環チャンバー320に向けてインクを吐出するものである。液体ノズル311は、流入部311aと吐出部311bとを含む。気体ノズル312は、気体が噴射されるものであって、気体ノズル312から噴射される気体をインクの吐出経路上でインクと衝突させてインクを1次的に微粒化させるものである。すなわち、ノズル310の役割は、第1実施形態と同様に、噴射されるインクを気体と衝突させて1次的に微粒化することである。
【0098】
この際、液体ノズル311の吐出部311bが位置する端部は、液滴循環チャンバー320内に収容されるように設置される。これにより、ノズル310の外部に気体が急に拡散されることによって液滴が飛散する問題点を解決することができる。ただし、これは液滴が飛散する問題点を解決するためのものであって、必ずしもこのような設置方法に制限されるものではない。
【0099】
一方、ノズル310は、液体ノズル311の長さ方向が後述する基板130と垂直になるように配置される。
【0100】
本実施形態において、ノズル310は、インクを微粒子形態で吐出することができるピン形態であるものを用いたが、インクの性質や装置の構成などに応じて、他の形態のものを使用することができ、これに制限されるものではない。
【0101】
液滴循環チャンバー320は、ノズル310から吐出されたインクのうち、微粒子形態のインクは基板130側に噴霧させ、噴霧されなかったインクは、インク供給部150に循環させるためのものである。
【0102】
液滴循環チャンバー320には、開口部と第1循環孔が設けられて内部に空き空間が形成される。液滴循環チャンバー320にはノズル310が連結される。具体的には、ノズル310の一部が液滴循環チャンバー320の内部に収容され、吐出部311bが液滴循環チャンバー320の内部に収容されるように設置される。
【0103】
この際、液滴循環チャンバー320は、ノズル310の端部が収容されるように設置されることによって、気体ノズル312に注入される気体の撹乱によってパターニングが散る問題点を解決することができる。
【0104】
開口部は、ノズル310と基板130との間に形成された電界の影響を受けて、粒子サイズに応じてインクを噴霧する領域である。本実施形態において、開口部は、微粒子形態で噴霧されたインクが基板130上に垂直に着弾されるように液滴循環チャンバー320の下端部に形成される。この際、液滴循環チャンバー320の下端部の開口部を除いた領域は、噴霧されなかったインクが臨時保存されるように下方から上側に折曲形成される。ここで、インクが臨時保存される空間に、第1循環孔が形成されてインク供給部150に微粒子形態のインクが循環されることができる。
【0105】
すなわち、本実施形態は、第1実施形態または第2実施形態とは異なり、ノズル310が基板130と垂直になるように配置されても下方から上側に折曲形成された液滴循環チャンバー320からインク供給部150に微粒子形態のインクが循環されることができる。
【0106】
次に、本発明の第4実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0107】
図7は、本発明の第4実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0108】
図7を参照してみると、本発明の第4実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置400は、ノズル310と、ノズル310の一端に連結される液滴循環チャンバー320と、ノズル310の長さ方向と垂直に設置される基板430と、ノズル310と基板430との間に設けられるマスク140と、ノズル310の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー320とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル310とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル310と液滴循環チャンバー320との間に介在する密封部材180および基板430に設置される対向電極490を含む。
【0109】
ただし、本実施形態におけるノズル310と液滴循環チャンバー320とマスク140とインク供給部150と循環管160と電圧印加部170と密封部材180は、第3実施形態と同一であるため、詳しい説明は省略する。
【0110】
基板430は、第3実施形態とは異なり、電気的に絶縁特性を有する素材で設けられる。すなわち、フィルム、セラミック、ガラスなどの非導電性素材で設けられる。基板430には、対向電極490が設置される。したがって、本実施形態においては、後述するように電圧印加部170は、基板430に別途の電圧を印加しない。
【0111】
この際、対向電極490は、基板430のインクが着弾される面の反対側に設けられる。対向電極490には、電気的絶縁特性を有する基板430の代わりに電圧が印加される。すなわち、本実施形態においては、基板430が電気的絶縁特性を有するが、基板430のインクが着弾される面の反対側に設置された対向電極490に電圧が印加されることによって、ノズル310との間に電界が形成される。
【0112】
したがって、本実施形態は、第3実施形態とは異なり、非導電性素材で設けられた基板430にも静電気力を用いてインクを着弾させることができる。
【0113】
次に、本発明の第5実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0114】
図8は、本発明の第5実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0115】
図8を参照してみると、本発明の第5実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置500は、ノズル510と、ノズル510の一端に連結される液滴循環チャンバー120と、ノズル510の長さ方向と並んで設置される基板130、230と、ノズル510と基板130、230との間に設けられるマスク140と、ノズル510の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー120とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル510と基板130とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル510と液滴循環チャンバー120との間に介在する密封部材180および液体ノズル111と気体ノズル112を収容するケース590を含む。
【0116】
ただし、本実施形態におけるノズル110と液滴循環チャンバー120とマスク140とインク供給部150と循環管160と電圧印加部170と密封部材180は、第1実施形態と同一であるため、詳しい説明は省略する。
【0117】
ケース590は、液体ノズル111と気体ノズル112を内部に収容するものである。
【0118】
ケース590は、インクと気体との衝突がケース590で発生するようにする。すなわち、ケース590の外部にインクが吐出される場合、インクはすでに1次的な微粒化が完了した状態であって、ケース590の外部で電界によって2次的な微粒化が発生するという点で、前述したノズル110、310との差異点がある。
【0119】
この際、ノズル110は、気体の撹乱によるパターニングが散る問題点を解決するために長さ方向が基板130、230と並んで配置される。
【0120】
一方、ケース590の内部には、気体ノズル112から噴射された気体が流動する。また、気体がインクの吐出経路と垂直を形成して衝突するように案内する気体流路591が形成される。また、ケース590は、液体が基板130、230側に向けて噴射されるようにガイド部592が形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0121】
一方、本実施形態で基板130、230は、ノズル110から吐出されるインクが着弾、印刷される部材である。基板130、230は、第1実施形態と同様に、電気的導電性を有する素材で設けられて、電圧が印加されることによってノズル110との間に電界を形成する。また、第2実施形態と同様に、電気的絶縁特性を有する素材で設けられて、対向電極290に電圧が印加されることによってノズル110との間に電界を形成することもできる。
【0122】
したがって、本実施形態は、第1実施形態または第2実施形態とは異なり、インクの吐出経路上に気体が噴射されるように案内する気体ノズル112が設けられ、ケース590の内部でインクと気体が衝突するため、より精巧にターニングを行うことができる。
【0123】
次に、本発明の第6実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0124】
図9は、本発明の第6実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0125】
図9を参照してみると、本発明の第6実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置600は、ノズル310と、ノズル310の一端に連結される液滴循環チャンバー320と、ノズル310の長さ方向と垂直に設置される基板130、230と、ノズル310と基板130、230との間に設けられるマスク140と、ノズル310の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー320とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル310と基板130、230とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル310と液滴循環チャンバー320との間に介在する密封部材180および液体ノズル311と気体ノズル312を収容するケース690を含む。
【0126】
ケース690は、液体ノズル311と気体ノズル312を内部に収容するものである。
【0127】
ケース690は、インクと気体との衝突がケース690で発生するようにする。すなわち、ケース690の外部にインクが吐出される場合、インクはすでに1次的な微粒化が完了する点で、前述したノズル110、310との差異点がある。
【0128】
一方、ケース690の内部には、気体ノズル312から噴射された気体が流動し、気体がインクの吐出経路と垂直を形成して衝突するように案内する気体流路691が形成される。また、ケース690は、液体が基板130、230側に向けて噴射されるようにガイド部692が形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0129】
したがって、本実施形態は、第3実施形態または第4実施形態とは異なり、インクの吐出経路上に気体が噴射されるように案内する気体ノズル312が設けられ、ケース690の内部でインクと気体が衝突するため、より精巧にターニングを行うことができる。
【0130】
次に、本発明の第7実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置について説明する。
【0131】
図10および図11は、本発明の第7実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置を示す概略図である。
【0132】
図10または図11を参照してみると、本発明の第6実施形態に係る静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置600は、ノズル110、310と、ノズル110、310の一端に連結される液滴循環チャンバー120、320と、ノズル110、310と離隔されて設置される基板130、230と、ノズル110、310と基板130、230との間に設けられるマスク140と、ノズル110、310の他端に連結されるインク供給部150と、液滴循環チャンバー120、320とインク供給部150を相互連結する循環管160と、ノズル110、310と基板130、230とマスク140に電圧を印加する電圧印加部170と、ノズル310と液滴循環チャンバー320との間に介在する密封部材180および液滴循環チャンバー120、320とマスク140との間に設置される電界集束部790を含む。
【0133】
ただし、本実施形態におけるノズル110、310と液滴循環チャンバー120、320とマスク140とインク供給部150と循環管160と電圧印加部170と密封部材180は、第1実施形態または第3実施形態などと同一であるため、詳しい説明は省略する。
【0134】
電界集束部790は、液滴循環チャンバー120、320とマスク140との間に形成される電界を集束させるためのものである。電界集束部790は、開口部121が形成された液滴循環チャンバー120、320と貫通孔141が形成されたマスク140を相互連結する。すなわち、電界集束部790によって、開口部121からマスク140に至るまで順次に電界が集束されることができる。ただし、必ず液滴循環チャンバー120、320とマスク140の両方に連結されるものではなく、どちら1つのみ連結されることもある。
【0135】
電界集束部790がない場合、液滴循環チャンバー120、320と基板130、230との間に電界が形成される。この際、基板130、230上に液滴がより精巧に着弾およびパターニングされることができるようにマスク140を設置する。マスク140に電圧を印加することにより、電界が貫通部141に集中することができる。
【0136】
本実施形態においては、電界集束部790を設置することにより、開口部121から基板130、230に至るまで、電界が集中することによって、より精巧な液滴の着弾およびパターニングを行うことができる。
【0137】
電界集束部790には、電圧が印加される。この際、電界集束部790に印加される電圧は、基板130、230とマスク140に印加される電圧より大きさが大きい。一方、ノズル110、310に印加される電圧の大きさより小さい。これにより、インクが開口部121を介して電界集束部790の内部に噴霧されることができ、基板130、230の方向に誘導される。一方、第1実施形態で説明したように、電界集束部790が設置された場合には、マスク140に電圧が印加されなくても関係ない。したがって、マスク140は、絶縁体で設けられるか、絶縁体でコーティングすることができる。
【0138】
一方、電界集束部790は、ノズル110、310または基板130、230と一体に移動することによって、プリンタのようなパターニングを具現することもできる。
【0139】
また、電界集束部790と液滴循環チャンバー120、320との間に密封部材を設けて、より容易に電界を集束させることができる。
【0140】
すなわち、本実施形態は、電界集束部790を介して、より精巧な液滴の着弾およびパターニングを行うことができる。
【0141】
本発明の権利範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で様々な形態の実施形態に具現することができる。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求範囲の記載の範囲内にあるものとみなす。
【符号の説明】
【0142】
100:静電気力を用いる噴霧およびパターニング装置
110:ノズル
111:液体ノズル
112:気体ノズル
111a:流入部
111b:吐出部
120:液滴循環チャンバー
130:基板
140:マスク
150:インク供給部
160:循環管
170:電圧印加部
180:密封部材
210:ノズル
320:液滴循環チャンバー
230:基板
260:循環管
290:対向電極
310:ノズル
311:液体ノズル
312:気体ノズル
590:ケーシング
591:気体流路
592:ガイド部
690:ケーシング
691:気体流路
692:ガイド部
790:電界集束部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11