【文献】
Jung, Michael E.; Ouk, Samedy; Yoo, Dongwon; Sawyers, Charles L.; Chen, Charlie; Tran, Chris; Wongvipat, John,Structure-Activity Relationship for Thiohydantoin Androgen Receptor Antagonists for Castration-Resistant Prostate Cancer (CRPC),Journal of Medicinal Chemistry,2010年,53(7),2779-2796
【文献】
KUSHNER DJ,PHARMACOLOGICAL USES AND PERSPECTIVES OF HEAVY WATER AND DEUTERATED COMPOUNDS,CANADIAN JOURNAL OF PHYSIOLOGY AND PHARMACOLOGY,カナダ,1999年 2月 1日,V77 N2,P79-88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
発明の内容
本発明の目的は、アンドロゲン受容体拮抗作用を有する新規な化合物およびその用途を提供することである。
本発明の第一は、式(I)で示されるイミダゾリジンジオン系化合物、またはその結晶型、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
【0005】
【化1】
(ただし、
R
1およびR
2は、それぞれ独立に水素、重水素、メチル基、あるいは一回か複数回重水素化された、または全重水素化されたC
1-C
4アルキル基から選ばれる。
【0006】
R
3は、水素、重水素、あるいはハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)である。
R
4、R
5、R
6、R
9、R
10、R
12は、水素、重水素、あるいはハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)である。
R
7およびR
8は、それぞれ独立にメチル基、あるいは一回か複数回重水素化された、または全重水素化されたC
1-C
4アルキル基から選ばれ、あるいはR
7とR
8が連結してC
3-C
6(またはC
3-C
8)シクロアルキル基を形成している。
【0007】
R
11は無重水素化の、一回か複数回重水素化された、または全重水素化されたC
1-C
4アルキル基、或いは一部または全部がハロゲンで置換されたC
1-C
4アルキル基である。
Xは、SあるいはOである。
付加条件は、(1)R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12のうち少なくとも一つが重水素化されたものまたは重水素で、あるいは(2)R
1とR
2が同時にメチル基である場合、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12のうちいずれかが重水素または重水素化されたものでもよく、水素または無重水素化のものでもよいことである。)
【0008】
別の好ましい例において、R
1およびR
2は、それぞれ独立に水素、重水素化されたメチル基、又は重水素化されたエチル基から選ばれる。
別の好ましい例において、R
1が水素である場合、R
2は、モノデューテロメチル基、ジデューテロメチル基、トリデューテロメチル基、モノデューテロエチル基、ジデューテロエチル基、トリデューテロエチル基、テトラデューテロエチル基、およびペンタデューテロエチル基からなる群から選ばれる。
別の好ましい例において、R
1が水素である場合、R
2は、トリデューテロメチル基である。
【0009】
別の好ましい例において、前述化合物は、
【化2】
【0011】
別の好ましい例において、前述化合物は、
【化4】
から選ばれる。
【0012】
別の好ましい例において、前述化合物は、
【化5】
から選ばれる。
【0013】
別の好ましい例において、前述化合物は、
【化6】
から選ばれる。
【0014】
別の好ましい例において、前述化合物は、
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル}-2-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド、
【化7】
【0015】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド、
【化8】
から選ばれる。
【0016】
別の好ましい例において、前述化合物は、
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド、
【化9】
【0017】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド、
【化10】
から選ばれる。
【0018】
本発明の第二は、本発明の第一に係る化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体とを混合し、医薬品組成物を形成する、医薬品組成物の製造方法を提供する。
本発明の第三は、本発明の第一に係る化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬品組成物を提供する。
別の好ましい例において、前述医薬品組成物は、さらに別の治療薬を含み、好ましくは、前述の別の治療薬は、脱毛、毛髪再生、ざ瘡、ニキビ、または前立腺癌を治療する薬物である。
【0019】
本発明の第四は、本発明の第一に係る化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物のアンドロゲン受容体拮抗薬とする用途、またはアンドロゲン受容体活性関連疾患を治療・予防する医薬品の製造のための用途を提供する。
別の好ましい例において、前述疾患は、脱毛、毛髪再生、ざ瘡、ニキビ、または前立腺癌からなる群から選ばれる。
別の好ましい例において、前述の医薬品組成物は、注射剤、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、または顆粒剤である。
【0020】
本発明の第五は、治療が必要な対象に、本発明の第一に係る化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、あるいは本発明の第三に係る医薬品組成物を施用する工程を含む、治療方法を提供する。
本発明の第五は、前述の対象は、アンドロゲン受容体活性関連疾患の患者である。
【0021】
本発明の第六は、
(1) 酸性溶媒において、TMSCN、シアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムであるシアン化物の存在下で、化合物5aとR
7C(O)R
8を反応させることで、化合物6aを形成する工程と、
【化11】
【0022】
(2) 非プロトン性溶媒において、酸性条件下で、化合物2aと化合物6aを反応させることで、式(I)の化合物を形成する工程と、
【化12】
(上述各式において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12またはXの定義は本発明の第一と同様である。)
を含む本発明の第一に係る式(I)の化合物の製造方法を提供する。
【0023】
別の好ましい例において、工程(2)で、塩酸または硫酸の存在下で反応を行う。
別の好ましい例において、前述工程(1)の前に、さらに、
(1−1) 不活性溶媒において、化合物3aとNHR
1R
2を反応させることで、化合物4aを形成する工程、および
【化13】
【0024】
(1−2) 不活性溶媒において、化合物4aを化合物5aに還元する工程、
【化14】
(上述各式において、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6の定義は本発明の第一と同様である。)
を含む。
【0025】
別の好ましい例において、鉄粉、亜鉛粉、またはその組み合わせからなる群から選ばれる還元試薬で還元する。
別の好ましい例において、前述工程(1)における酸性溶媒は、例えばギ酸、酢酸、質量濃度が1-5%の塩酸水溶液、または質量濃度が1-5%の硫酸水溶液である。
別の好ましい例において、前述工程(2)における非プロトン性溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、またはCH
3CNである。
【0026】
別の好ましい例において、前述不活性溶媒は、塩化メチレン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トリクロロメタン、またはアセトニトリルである。
もちろん、本発明の範囲内において、本発明の上述の各技術特徴および下述(例えば実施例)の具体的に記述された各技術特徴は互いに組合せ、新しい、又は好ましい技術方案を構成できることが理解される。紙数に限りがあるため、ここで逐一説明しない。
【0027】
具体的な実施形態
本発明者らは、研究を経て、本発明の式(I)のイミダゾリジンジオン系化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物が、顕著により優れた薬物動態学及び/又は薬力学の性能を有するため、アンドロゲン受容体拮抗薬としてより適切で、さらにアンドロゲン関連疾患(例えば癌など)を治療する医薬品の製造にもより適することを意外にも見出した。これに基づき、本発明を完成させた。
【0028】
定義
ここで用いられるように、「ハロゲン」とは、F、Cl、Br、およびIを指す。ハロゲン原子がF、ClおよびBrから選ばれることが好ましい。
ここで用いられるように、「アルキル基」は、直鎖または分枝鎖のアルキル基を含む。好ましいアルキル基は、C
1-C
4アルキル基で、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基などがある。
【0029】
ここで用いられるように、「重水素化」とは、化合物または基における一つ又は複数の水素が重水素に置換されることを指す。重水素化は、一置換、二置換、複数置換または全置換でもよい。用語の「一つ又は複数個が重水素化される」は、「一回または複数回重水素化される」と入れ替えて使用することができる。
別の好ましい例において、重水素の置換位置での重水素同位元素の含有量が自然の重水素同位元素の含有量(0.015%)よりも多く、好ましくは50%、好ましくは75%、好ましくは95%、好ましくは97%、好ましくは99%、好ましくは99.5%よりも多い。
【0030】
活性成分
ここで用いられるように、用語の「本発明の化合物」とは式(I)で示される化合物である。この用語は、さらに、式(I)の化合物の各種の結晶型、薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物を含む。
ここで用いられるように、用語の「薬学的に許容される塩」とは本発明化合物と酸または塩基とで形成される、薬物として適切な塩である。薬学的に許容される塩は無機塩と有機塩を含む。一種の好ましい塩は、本発明化合物と酸とで形成される塩である。塩の形成に適切な酸は、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、プロパン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、フェニルメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸、およびアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸を含むが、これらに限定されない。
【0031】
医薬品組成物および使用方法
本発明化合物は、優れたアンドロゲン受容体拮抗作用を有するため、本発明化合物およびその各種の結晶形、薬学的に許容される無機・有機塩、水和物もしくは溶媒和物、並びに本発明化合物を主要活性成分として含有する医薬品組成物はアンドロゲンを介する疾患の治療、予防および緩和に有用である。既存技術によれば、本発明の化合物は、脱毛、毛髪再生、ざ瘡、ニキビ、前立腺癌などの疾患の治療に使用することができる。
【0032】
本発明の医薬品組成物は、安全有効量の範囲にある本発明化合物または薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤または担体と含む。ここで、「安全有効量」とは、化合物の量が病状の顕著な改善に充分で、重度な副作用が生じないことを指す。通常、医薬品組成物は、本発明の化合物を1-2000mg/製剤で、好ましくは10-200mg/製剤で含有する。好ましくは、前述の「製剤」は、カプセルまたは錠である。
【0033】
「薬学的に許容される担体」とは、ヒトに適用でき、且つ十分な純度および十分に低い毒性を持たなければならない、一種または複数種の相溶性固体または液体フィラーまたはゲル物質を指す。ここで、「相溶性」とは、組成物における各成分が本発明の化合物と、またそれ同士の間で配合することができ、化合物の効果を顕著に低下させないことを指す。薬学的に許容される担体の一部の例として、セルロースおよびその誘導体(例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、セルロースアセテートなど)、ゼラチン、タルク、固体潤滑剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム)、硫酸カルシウム、植物油(例えば大豆油、ゴマ油、落花生油、オリーブオイルなど)、多価アルコール(例えばプロピレングリコール、グリセリン、マンニトール、ソルビトールなど)、乳化剤(例えばツイーン(登録商標))、湿潤剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム)、着色剤、調味剤、安定剤、酸化防止剤、防腐剤、発熱性物質除去蒸留水などがある。
【0034】
本発明の化合物または医薬品組成物の施用様態は、特に限定されないが、代表的な施用様態は、経口投与、胃腸外(静脈内、筋肉内、又は皮下)投与、および局所投与を含むが、これらに限定されない。
経口投与に用いられる固体剤型は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤を含む。これらの固体剤型において、活性化合物は通常、少なくとも一種の不活性賦形剤(又は担体)、たとえばクエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムと混合されるが、或いは、(a)フィラー又は相溶剤、例えば、でん粉、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトールやケイ酸、(b)バインダー、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖やアラビアゴム、(c)保湿剤、例えば、グリセリン、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉、アルギン酸、ある複合ケイ酸塩や炭酸ナトリウム、(e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えばセタノール、グリセリンモノステアレート、(h)吸着剤、例えば、カオリン、また(i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、又はこれらの混合物、のような成分と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤において、剤形に緩衝剤を含んでもよい。
【0035】
固体剤型、例えば錠剤、ピル、カプセル剤、丸剤や顆粒剤は、コーディングやシェル剤、例えば、腸衣および他の本分野で公知の材料で製造することができる。不透明剤を含んでもよく、且つこのような組成物において、活性物または化合物の放出は遅延の様態で消化管のある部分で放出してもよい。使用できる包埋成分の実例として、重合物質やワックス系物質が挙げられる。必要な場合、活性化合部も上述賦形剤のうちの一種または複数種とマイクロカプセルの様態に形成してもよい。
【0036】
経口投与に用いられる液体剤型は、薬学的に許容される乳液、溶液、懸濁液、シロップまたはチンキ剤を含む。活性化合物の他、液体剤型は、本分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、相溶剤及び乳化剤、例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ジメチルホルムアミドおよび油、特に、綿実油、落花生油、コーン油、オリーブ油、ヒマシ油やゴマ油またはこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
これらの不活性希釈剤の他、組成物は助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、矯味剤や香料を含んでもよい。
【0037】
活性化合物の他、懸濁液は、懸濁剤、例えば、エトキシ化イソオクタデカノール、ポリオキシエチレンソルビトールやソルビタンエステル、微結晶セルロース、メトキシアルミニウムや寒天またはこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
胃腸外注射用組成物は、生理的に許容される無菌の水含有または無水溶液、分散液、懸濁液や乳液、及び再溶解して無菌の注射可能な溶液または分散液にするための無菌粉末を含む。適切な水含有または非水性担体、希釈剤、溶媒または賦形剤は、水、エタノール、多価アルコールおよびその適切な混合物を含む。
【0038】
局所投与のための本発明化合物の剤型は、軟膏剤、散剤、湿布剤、噴霧剤や吸入剤を含む。活性成分は、無菌条件で生理学的に許容される担体および任意の防腐剤、緩衝剤、または必要よって駆出剤と一緒に混合される。
本発明化合物は、単独で投与してもよいし、或いは他の薬学的に許容される化合物と併用して投与してもよい。
【0039】
医薬品組成物を使用する場合、安全有効量の本発明化合物を治療の必要のある哺乳動物(例えばヒト)に使用し、使用の際の用量は薬学上で効果があるとされる投与量で、体重60kgのヒトの場合、毎日の投与量は、通常1〜2,000mg、好ましくは20〜500mgである。勿論、具体的な投与量は、さらに投与の様態、患者の健康状況などの要素を考えるべきで、すべて熟練の医者の技能範囲以内である。
【0040】
製造方法
以下、具体的に本発明の式(I)の構造の化合物の製造方法を説明するが、これらの具体的な方法は本発明に対する制限にならない。本発明化合物は、本明細書で説明された、又は本分野で知られた各種の合成方法を任意に組合せて便利に製造するができ、このような組合せは本発明が属する分野の技術者が容易にできることである。
本発明の式(I)の化合物は、以下の合成スキームのように製造することができる。通常、製造過程において、各反応は通常、溶媒中で、室温〜還流温度(例えば0℃〜120℃、好ましくは0℃〜80℃)で行われる。反応時間は、通常、0.1時間〜60時間、好ましくは0.5〜48時間である。
【0041】
好ましくは、化合物(I)の製造方法は、以下の通りである。
【化15】
ただし、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびXの定義は式(I)と同様である。
【0042】
化合物1a(重水素化された、又は無重水素化のフェニルアミン)とチオホスゲン(thiophosgene)(又はホスゲン)を反応させて化合物2aを得る。化合物4aは、化合物3aのアミド化によって合成することができる。化合物4aは、還元試薬(例えば亜鉛粉/酢酸または鉄粉/酢酸)によって還元してアミン化合物5aを得ることができる。化合物6aは、TMSCNまたはシアン化物(例えばシアン化ナトリウム又はシアン化カリウム)の存在下で、フェニルアミン及びケトン(例えばR
7C(O)R
8)で脱水して得ることができる。最終産物(I)は、酸性条件(例えば塩酸または硫酸)下で、化合物2aと化合物6aを縮合させて合成する。
【0043】
重水素化の化合物の製造は、相応の重水化出発化合物または相応の重水化試薬を原料として使用し、同様の経路で合成することができる。例えば、重水素化メチルアミン、重水素化アセトンを使用する。ベンゼン環上の重水化原料は、以下のような方法または文献の方法によって合成することができる(Org Letter、2008、4351-4353)。
【化16】
【0044】
本発明の主な利点は以下の通りである。
(1)本発明の化合物は、効果が優れたアンドロゲン受容体拮抗薬で、アンドロゲン関連疾患、例えば、脱毛、毛髪再生、ざ瘡、ニキビ、または前立腺癌を治療する疾患の製造に使用することができる。
(2)本発明に係る化合物の製造方法は、簡単である。
【0045】
以下、具体的な実施例によって、さらに本発明を説明する。これらの実施例は本発明を説明するために用いられるものだけで、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。特に説明しない限り、部と百分率は重量部と重量百分率である。
ここで、「reflux」とは還流を、「M.W.」とはマイクロ波を、「Con HCl」とは濃塩酸を指す。
【0046】
実施例1:4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-2-フルオロ-N-メチル-ベンズアミド(化合物7、対照化合物1とする)
【化17】
【0047】
4-イソチオシアナート-2-トリフルオロメチル-ベンゾニトリル(化合物2)の合成
チオホスゲン(30.2g、262.4mmol)の水懸濁液(50ml)に分けてゆっくり化合物1(10.0g、53.7mmol)を入れた。反応混合物を室温(20℃)で1時間撹拌した後、酢酸エチルで3回抽出した(3×50ml)。有機層を合わせ、飽和食塩水(100ml)で1回洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、減圧で濃縮して黒色固体を得た。カラムクロマトグラフィーで精製して白色固体2を得た(化合物2、11.24g、収率92%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm)7.85(1H, d, J=8Hz), 7.59(1H, s), 7.48(1H, d, J=8.4Hz)。質量分析:229(M+H
+)。
【0048】
2-フルオロ-N-メチル-4-ニトロ-ベンズアミド(化合物4)の合成
【化18】
化合物3(25.0g、135.06mmol)の塩化メチレン溶液(200ml)にCDI(32.8g、202.28mmol)を入れ、反応混合物をで室温で1時間撹拌した。メチルアミン塩酸塩(10.94g、162.12mmol)の塩化メチレン溶液(50ml)にトリエチルアミン(20.47g、202.29mmol)を入れ、白色の懸濁液が得られ、室温で半時間撹拌した後、この懸濁液をゆっくり反応混合物に入れ、さらにこの混合物を1時間撹拌した後、水(100ml)を入れて反応を止め、有機相を分離し、さらに塩化メチレンで水相を2回抽出し(2×50ml)、有機相を合わせ、1M塩酸(2×50ml)と1M水酸化ナトリウム水溶液(2×50ml)でそれぞれ2回洗浄し、飽和食塩水で1回洗浄し(100ml)、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、減圧で濃縮して白色固体4を得た(化合物4、14.6g、収率55%)。質量分析:199(M+H
+)。
【0049】
2-フルオロ-N-メチル-4-アミノ-ベンズアミド(化合物5)の合成
【化19】
【0050】
化合物4(14.6g、73.7mmol)を酢酸エチルと酢酸(50ml+50ml)の溶液に溶解させた。39gの鉄粉を入れて一晩還流し(16h)、室温に冷却した。固体をろ過し、酢酸エチルで固体を3回洗浄し(3×50ml)、有機相を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体が得られ、カラムクロマトグラフィーで精製し(DCM:MeOH=50:1)、薄い黄色の固体として化合物5を得た(7.62g、収率61.5%)。
1H NMR(CDCl3,400MHz):δ(ppm) 7.92(1H,t,J=8.8Hz), 6.60(1H, s), 6.49(1H,d,J=8.4Hz), 6.32(1H,d,J=14Hz), 4.10(2H,s), 2.99(3H,d,J=4.4Hz)。
【0051】
4-(1-シアノ-シクロブチルアミノ)-2-フルオロ-N-メチル-ベンズアミド(化合物6)の合成
【化20】
【0052】
TMSCN(1.77g、17.84mmol)、シクロブタノン(0.89ml、11.89mmol)、化合物5(1g、5.95mmol)を酢酸(10ml)に溶解させ、80℃で一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、水(10ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して褐色固体として化合物6を得た(1.32g、収率90%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm) 7.99(1H,t,J=8.4Hz), 6.70(1H,s), 6.49 (1H,d,J=8.8Hz), 6.30(1H,d,J=14.4Hz), 4.62(1H,s), 3.01 (3H,d,J=4.8Hz), 2.84(2H,m), 2.40(2H,m), 2.27(1H, m), 2.20(1H, m)。
【0053】
5、4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-2-フルオロ-N-メチル-ベンズアミド(化合物7、対照化合物1)の合成
【化21】
【0054】
化合物6(1g、4.04mmol)と化合物2(0.92g、4.04mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10ml)、水(10ml)及び濃塩酸(2ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として化合物7を得た(210mg、収率11%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm)8.48(1H, s), 8.40(1H, d, J=8Hz), 8.25(1H,s),8.06(1H,d,J=8.4Hz), 7.83(1H,t,J=7.6Hz), 7.48(1H, d, J=10.4Hz), 7.39(1H, d, J=8.4Hz), 2.81(3H, d), 2.63(2H, m), 2.48(2H, m), 1.96(1H, m), 1.58(1H, m)。質量分析:477.2(M+H
+)。
【0055】
実施例2:4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-2-フルオロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(化合物11)
【化22】
【0056】
2-フルオロ-N,N-ジメチル-4-ニトロ-ベンズアミド(化合物8)の合成
【化23】
【0057】
化合物3(25g、135.06mm)の塩化メチレン溶液(200ml)にCDI(32.8g、202.28mmol)を入れ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。メチルアミン塩酸塩(13.22g、162.12mmol)の塩化メチレン溶液(50ml)にトリエチルアミン(20.47g、202.29mmol)を入れ、白色の懸濁液が得られ、室温で半時間撹拌した後、この懸濁液をゆっくり反応混合物に入れ、さらにこの混合物を1時間撹拌した後、水(100ml)を入れて反応を止め、有機相を分離し、さらに塩化メチレンで水相を2回抽出し(2×50ml)、有機相を合わせ、1M塩酸(2×50ml)と1M水酸化ナトリウム水溶液(2×50ml)でそれぞれ2回洗浄し、飽和食塩水で1回洗浄し(100ml)、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、減圧で濃縮して白色固体8を得た(化合物8、16.86g、収率60%)。質量分析:199(M+H
+)。
【0058】
2-フルオロ-N,N-ジメチル-4-アミノ-ベンズアミド(化合物9)の合成
【化24】
【0059】
化合物8(16.86g、79.5mmol)を酢酸エチルと酢酸(60ml+60ml)の溶液に溶解させた。42gの鉄粉を入れて一晩還流し(16h)、室温に冷却した。固体をろ過し、酢酸エチルで固体を3回洗浄し(3×60ml)、有機相を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体が得られ、カラムクロマトグラフィーで精製し(DCM:MeOH=50:1)、近白色固体として化合物9を得た(7.8g、収率55%)。
【0060】
4-(1-シアノ-シクロブチルアミノ)-2-フルオロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(化合物10)の合成
【化25】
【0061】
TMSCN(1.63g、16.47mmol)、シクロブタノン(0.82ml、10.98mmol)、化合物9(1g、5.49mmol)を酢酸(10ml)に溶解させ、80℃で一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、水(10ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して褐色固体として化合物11を得た(1.31g、収率91%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm) 7.24(1H,s), 7.20(1H,d,J=8Hz), 6.46 (1H,d,J=8.8Hz), 6.33 (1H, d, J=12Hz) 2.96 (3H,s), 2.87 (3H,s), 2.74 (2H, m), 2.36(2H, m), 2.08 (2H, m)。
【0062】
4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-2-フルオロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(化合物11)の合成
【化26】
【0063】
化合物10(1g、3.83mmol)と化合物2(1g、4.38mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10ml)、水(10ml)及び濃塩酸(2ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として化合物11を得た(256.5mg、収率13.6%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm)8.40(1H,d,J=8.4Hz), 8.25(1H, s), 8.06(1H,d,J=8.4Hz), 7.65(1H,t,J=7.6Hz), 7.49(1H,d,J=9.6Hz), 7.39 (1H,d,J=8Hz), 3.05(3H,s),2.91(3H,s), 2.64(2H,m), 2.50(2H,m),1.97(1H, m), 1.59(1H, m)。質量分析:491.2(M+H
+)。
【0064】
実施例3:4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物15)
【化27】
【0065】
2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-4-ニトロ-ベンズアミド(化合物12)の合成
【化28】
【0066】
化合物3(5.25g、28.37mm)の塩化メチレン溶液(20ml)にCDI(4.62g、28.37mmol)を入れ、反応混合物をで室温で1時間撹拌した。トリデューテロメチルアミン塩酸塩(2g、28.76mmol)の塩化メチレン溶液(20ml)にトリエチルアミン(3.27g、32.36mmol)を入れ、白色の懸濁液が得られ、室温で半時間撹拌した後、この懸濁液をゆっくり反応混合物に入れ、さらにこの混合物を1時間撹拌した後、水(10ml)を入れて反応を止め、有機相を分離し、さらに塩化メチレンで水相を2回抽出し(2×20ml)、有機相を合わせ、1M塩酸(2×10ml)と1M水酸化ナトリウム水溶液(2×10ml)でそれぞれ2回洗浄し、飽和食塩水で1回洗浄し(10ml)、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、減圧で濃縮して白色固体12を得た(化合物12、5.1g、収率88.2%)。質量分析:202(M+H
+)。
【0067】
2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-4-アミノ-ベンズアミド(化合物13)の合成
【化29】
【0068】
化合物12(5.1g、25.37mmol)を酢酸エチルと酢酸(15ml+15ml)の溶液に溶解させた。15gの鉄粉を入れて一晩還流し(16h)、室温に冷却した。固体をろ過し、酢酸エチルで固体を3回洗浄し(3×20ml)、有機相を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体が得られ、カラムクロマトグラフィーで精製し(DCM:MeOH=50:1)、薄い黄色の固体として化合物13を得た(2.22g、収率51.2%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm) 7.92(1H,t,J=8.8Hz), 6.59(1H, s), 6.49(1H,d,J=8.4Hz), 6.32(1H,d,J=14.4Hz), 4.10(2H,s)。
【0069】
4-(1-シアノ-シクロブチルアミノ)-2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物14)の合成
【化30】
【0070】
TMSCN(1.77g、17.54mmol)、シクロブタノン(0.89ml、11.88mmol)、化合物13(1g、5.95mmol)を酢酸(10ml)に溶解させ、80℃で一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、水(10ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して褐色固体として化合物14を得た(1.31g、収率90%)。
1H NMR(DMSO,400MHz):δ(ppm) 7.79(1H,s), 7.56(1H, t, J=8.8Hz), 7.36(1H,s), 6.46(1H,d,J=8.4Hz), 6.31(1H,d,J=13.6Hz), 2.76 (2H,m), 2.36 (2H,m), 2.07(2H,m)。質量分析:251.1(M+H
+)。
【0071】
4-[7-(4-シアノ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-8-オキソ-6-チオ-5,7-ジアザスピロ[3,4]-5-オクチル]-2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物15)の合成
【化31】
【0072】
化合物14(0.5g、2mmol)と化合物2(0.5g、2.19mmol)をDMF(5ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(5ml)、水(5ml)及び濃塩酸(1ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として化合物15を得た(204.6mg、収率21.36%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm) 8.46(1H, s), 8.40(1H, d, J=8Hz), 8.25(1H, s), 8.06(1H, d, J=8Hz), 7.83(1H, t, J=8Hz), 7.48(1H,d,J=10.8Hz), 7.39(1H,d,J=8.4Hz), 2.64(2H,m), 2.47(2H,m), 1.97(1H,m), 1.57(1H,m)。質量分析:477.2(M+H
+)。
【0073】
実施例4:4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物17、対照化合物2とする)
【化32】
【0074】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-フルオロ-N-メチル-ベンズアミド(化合物16)の合成
【化33】
【0075】
TMSCN(5g、50.4mmol)と化合物5(2g、11.89mmol)を酢酸(10ml)とアセトン(10ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(20ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物16を得た(2.56g、収率91.5%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm) 7.97(1H,t,J=8.8Hz), 6.65(1H, s), 6.62(1H,d,J=5.2Hz), 6.59(1H,d,J=14.8Hz),4.40(1H,s), 3.01(3H,d,J=4Hz), 1.76(6H,s)。
【0076】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物17)の合成
【化34】
【0077】
化合物16(1g、4.25mmol)と化合物2(1g、4.38mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10ml)、水(10ml)及び濃塩酸(2ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として化合物17を得た(337.6mg、収率17.1%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm)8.46(1H, s), 8.40(1H, d, J=8.4Hz), 8.30(1H,s), 8.09 (1H,d,J=8Hz), 7.79(1H,t,J=8Hz), 7.44 (1H, d, J=10.4Hz), 7.34(1H,d,J=8.0Hz), 2.80(3H,d, J=4Hz),1.96(1H, m), 1.55(6H, s)。質量分析:465.2(M+H
+)。
【0078】
実施例5:4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド(化合物19)
【化35】
【0079】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-フルオロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(化合物18)の合成
【化36】
【0080】
TMSCN(1.5g、15.12mmol)と化合物9(0.5g、2.74mmol)を酢酸(5ml)とアセトン(5ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(10ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(5ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物18を得た(0.55g、収率80.4%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm)7.20(1H, t, J=8.4Hz), 6.76(1H, s), 6.67(1H,d, J=8.8Hz), 6.57(1H,d,J=12.8Hz), 2.96(3H,s), 2.87(3H,s), 1.66(6H, s)。質量分析:250.2(M+H
+)。
【0081】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド(化合物19)の合成
【化37】
【0082】
化合物18(0.5g、2.01mmol)と化合物2(0.5g、2.19mmol)をDMF(5ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(5ml)、水(5ml)及び濃塩酸(1ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として化合物19を得た(124.6mg、収率13%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm)8.40(1H, d, J=8Hz), 8.30(1H,s), 8.09(1H,d,J=9.2Hz), 7.61(1H,t,J=8Hz), 7.44(1H,d,J=10.4Hz), 7.34 (1H, d, J=7.6Hz), 3.04(3H,s), 2.89(1H, s),1.56(6H, s)。質量分析:479.2(M+H
+)。
【0083】
実施例6:4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物21)
【化38】
【0084】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物20)の合成
【化39】
【0085】
TMSCN(4g、40.3mmol)と化合物12(1.5g、8.76mmol)を酢酸(10ml)とアセトン(10ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(20ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物20を得た(1.95g、収率93.4%)。
【0086】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物21)の合成
【化40】
【0087】
化合物20(0.5g、2.1mmol)と化合物2(0.5g、2.19mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(5ml)、水(5ml)及び濃塩酸(1ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで褐色固体として化合物21を得た(132.7mg、収率11%)。
1H NMR(DMSO, 400MHz):δ(ppm) 8.44(1H,s), 8.41(1H,d,J=8.4Hz), 8.30(1H,s), 8.09(1H,d,J=7.6Hz), 7.79(1H,t,J=8Hz), 7.44(1H,d,J=11.2Hz), 7.34(1H,d,J=8.8Hz), 1.54(6H,s)。質量分析:477.2(M+H
+)。
【0088】
実施例7:4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物24)
【化41】
【0089】
3,5-ジデューテロ-4-アミノ-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物22)の合成
【化42】
【0090】
重水(10ml)で形成した化合物5(1g、5.95mmol)の懸濁液に濃塩酸(0.5ml、6.00mmol)を入れ、化合物5の塩酸塩の重水溶液を形成した。上述混合物をマイクロ波で125℃に加熱し、30min反応させた。さらに、反応溶液を1MのNaOH水溶液でアルカリ性に調整し、白色固体が析出し、吸引濾過し、水で固体を洗浄し(20ml×3)、加熱乾燥し、白色固体として化合物22を得た(0.80g、収率79.0%)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz):δ(ppm)7.92(1H,d,J=8.8Hz),6.62(1H,s),4.10(2H,s),2.99(3H,s)。
【0091】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-メチル-ベンズアミド(化合物23)の合成
【化43】
【0092】
TMSCN(2g、20.2mmol)と化合物22(0.8g、4.5mmol)を酢酸(5ml)とアセトン(5ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(20ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物23を得た(1.05g、収率97.8%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm)7.98(1H, d, J=8.8Hz), 6.65(1H,s), 3.01(3H,d,J=3.6Hz), 1.76(6H,s)。
【0093】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物24)の合成
【化44】
【0094】
化合物23(1g、4.2mmol)と化合物2(1g、4.4mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10ml)、水(10ml)及び濃塩酸(2ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)白色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで褐色固体として実施例24を得た(210.7mg、収率10.7%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm)8.29(1H, d, J=8.4Hz), 8.00(1H,d,J=8Hz), 7.95 (1H,s), 7.83 (1H, d, J=8.4Hz), 6.74 (1H, s), 3.08 (1H, d, J=3.6Hz), 1.62 (6H, s)。質量分析: 467.1 (M+H
+)。
【0095】
実施例8:4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物27)
【化45】
【0096】
3,5-ジデューテロ-4-アミノ-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物25)の合成
【化46】
【0097】
重水(10ml)で形成した化合物12(2g、11.68mmol)の懸濁液に濃塩酸(1ml、12.00mmol)を入れ、化合物12の塩酸塩の重水溶液を形成した。上述混合物をマイクロ波で125℃に加熱し、30min反応させた。さらに、反応溶液を1MのNaOH水溶液でアルカリ性に調整し、白色固体が析出し、吸引濾過し、水で固体を洗浄し(20ml×3)、加熱乾燥し、白色固体として化合物22を得た(1.20g、収率59.3%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm)7.92(1H,d,J=8.8Hz), 6.61(1H,d,J=0.8Hz), 4.12(2H,s)。
【0098】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物26)の合成
【化47】
【0099】
TMSCN(3.6g、36.3mmol)と化合物25(1.2g、6.2mmol)を酢酸(10ml)とアセトン(10ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(20ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物26を得た(1.3g、収率78.9%)。
1H NMR(CDCl
3, 400MHz):δ(ppm)7.98(1H, d, J=8.8Hz), 6.63(1H,d,J=12Hz), 4.35(1H,s), 1.76(6H,s)。質量分析:241.1(M+H
+)。
【0100】
4-{7-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-3,5-ジデューテロ-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物27)の合成
【化48】
【0101】
化合物26(0.6g、2.5mmol)と化合物2(0.6g、2.6mmol)をDMF(10ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10ml)、水(10ml)及び濃塩酸(2ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)白色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで褐色固体として実例27を得た(210.7mg、収率10.7%)。
1H NMR(CDCl
3, 400 MHz):δ(ppm) 8.28(1H, d, J=8.4 Hz), 8.00(1H,d,J=8 Hz), 7.95(1H,s), 7.83(1H,d,J=8 Hz), 6.71(1H,d,J=11.2 Hz), 1.62(6H,s)。質量分析:470.1(M+H
+)。
【0102】
実施例9:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ヘキサデューテロジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物29)
【化49】
【0103】
4-(2-シアノ-2-ヘキサデューテロプロピルアミノ)-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(中間体28)の合成
【化50】
【0104】
TMSCN(2.1 g、21.2 mmol)、化合物5(0.7 g、4.2 mmol)及び重水素化アセトン(1.5 g、23.4 mmol)の混合物をマイクロ波反応管に置き、マイクロ波で80℃に加熱し、3時間反応させ、出力が50Wであった。室温に冷却し、減圧で重水素化アセトンを蒸発させ、水(20 ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10 ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物28を得た(870 mg、収率86.6%)。
1H NMR(CDCl
3, 400 MHz):δ(ppm) 7.98(1H,t,J=8.4 Hz), 6.64(1H,s), 6.62(1H,d,J=4 Hz), 6.58(1H,s), 4.37(1H,s), 3.00(3H,s)。
【0105】
4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ヘキサデューテロジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物29)の合成
【化51】
【0106】
化合物28(630 mg、2.6 mmol)と化合物2(720mg、3.2 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(1 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)白色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例29を得た(100.4 mg、収率8%)。
1H NMR(CDCl
3, 400 MHz):δ(ppm) 8.28(1H,t,J=8.4 Hz), 7.99(1H,d,J=8.4 Hz),7.95(1H,s), 7.83(1H,d,J=8.0H z), 7.25(1H,s), 7.17(1H,d,J=11.6 Hz) 6.81(1H,d,J=4.8 Hz), 3.09 (3H, d, J= 4.4 Hz)。質量分析:471.2(M+H
+)。
【0107】
実施例10:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ヘキサデューテロジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物31)
【化52】
【0108】
4-(2-シアノ-2-ヘキサデューテロプロピルアミノ)-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(中間体30)の合成
【化53】
【0109】
TMSCN(1.5 g、21.2 mmol)、化合物6(0.5 g、3.0 mmol)及び重水素化アセトン(0.75 g、11.7 mmol)の混合物をマイクロ波反応管に置き、マイクロ波で80℃に加熱し、3h反応させ、出力が50Wであった。室温に冷却し、減圧で重水素化アセトンを蒸発させ、水(20 ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10 ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物28を得た(630 mg、収率87.8%)。
1H NMR(CDCl
3,400 MHz):δ(ppm) 7.99(1H,t,J=8.8 Hz),6.64(1H,s),6.62(1H,d,J=4 Hz),6.58(1H,s),4.37(1H,s)。
【0110】
4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ヘキサデューテロジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物31)の合成
【化54】
【0111】
化合物30(630 mg、2.6 mmol)と化合物2(720 mg、3.2 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(1 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例31を得た(55.5 mg、収率4.4%)。
1H NMR(CDCl
3, 400 MHz):δ(ppm) 8.29(1H,t,J=8.4 Hz), 8.00(1H,d,J=8.4 Hz),7.95(1H,s), 7.83(1H,d,J=8.0 Hz), 7.24(1H,s), 7.15(1H,d,J=12.0 Hz) 6.69(1H,d,J=11.6 Hz)。質量分析:474.2(M+H
+)。
【0112】
実施例11:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-デューテロ-N-メチルベンズアミド(化合物36)
【化55】
【0113】
2-クロロ-4-ニトロ-N-メチルベンズアミド(中間体32)の合成
【化56】
【0114】
4-ニトロ-2-クロロ安息香酸(9.0 g、44.6 mmol)の塩化チオニル(100 ml)にDMFを4滴入れ、反応混合物を1時間加熱還流した。室温に冷却し、減圧で溶媒を蒸発させ、淡黄色固体が得られ、塩化メチレン(50 ml)でこの固体を溶解した。メチルアミン塩酸塩(3.0 g、44.6 mmol)の塩化メチレン溶液(50 ml)にトリエチルアミン(13 ml、89.3 mmol)を入れ、白色懸濁液が得られ、室温で半時間撹拌した後、この懸濁液をゆっくり上述塩化メチレン溶液に入れ、この混合物を室温で1時間反応させた。吸引濾過して白色固体が得られ、水と塩化メチレンの順で固体を2回洗浄し(5 ml×2)、中間体32を得た(6.3 g、収率65.8%)。
【0115】
2-クロロ-4-アミノ-N-メチルベンズアミド(中間体33)の合成
【化57】
【0116】
化合物32(6.3 g、29.1 mmol)を酢酸エチルと酢酸(50 ml+25 ml)の溶液に溶解させた。17gの鉄粉を入れて一晩還流し(16h)、室温に冷却した。固体をろ過し、酢酸エチルで固体を3回洗浄し(3×50 ml)、有機相を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体が得られ、カラムクロマトグラフィーで精製し(DCM:MeOH=50:1)、薄い黄色の固体として化合物33を得た(3.4 g、収率62.0%)。
【0117】
2-デューテロ-4-アミノ-N-メチルベンズアミド(中間体33)の合成
【化58】
【0118】
250 mlの丸底フラスコに500 mg Pd/C及び20 mlの重水を入れ、そしてフラスコを水素ガスで満たし、室温で3日撹拌した。さらに、化合物33(560 mg、3.0 mmol)の酢酸エチル(10 ml)溶液とトリエチルアミン(303 mg、3.0 mmol)を反応系に入れ、2h撹拌した。吸引濾過し、そして酢酸エチルで固体を3回洗浄し(20 ml×3)、分液し、有機相を水で洗浄し(20 ml×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、溶媒を蒸発させて白色固体34を得た(368 mg、収率81.2%)。
1H NMR(DMSO,400 MHz):δ(ppm) 7.82(1H,d,J=6.8 Hz),7.19(2H,s),2.77(3H,s)。
【0119】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-デューテロ-N-メチルベンズアミド(化合物35)の合成
【化59】
【0120】
TMSCN(1 g、5.9 mmol)と化合物5(368 mg、2.4 mmol)を酢酸(5 ml)とアセトン(5 ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(10 ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10 ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物35を得た(476 g、収率90.9%)。
1H NMR(DMSO,400 MHz):δ(ppm) 8.12(1H,s),7.69(1H,d,J=8.8 Hz),6.81(2H,s),6.59(1H,s),2.74(3H,s),1.67(6H,s)。
【0121】
4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-デューテロ-N-メチルベンズアミド(化合物36)の合成
【化60】
【0122】
化合物35(476 mg、2.2 mmol)と化合物2(600 mg、2.6 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(1 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例36を得た(92.1 mg、収率9.4%)。
1H NMR(CDCl
3,400 MHz):δ(ppm) 7.99(1H,d,J=8.8 Hz),7.96(1H,s),7.92(1H,d,J=8.8 Hz),7.84 (1H,d,J=8 Hz),7.39(2H,s),6.18 (1H,s),3.05(3H,d,J=4.4 Hz),1.60(6H,s)。質量分析:448.2(M+H
+)。
【0123】
実施例12:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-デューテロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物41)
【化61】
【0124】
2-クロロ-4-ニトロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(中間体37)の合成
【化62】
【0125】
4-ニトロ-2-クロロ安息香酸(3.0 g、14.9 mmol)の塩化チオニル(50 ml)にDMFを4滴入れ、反応混合物を1時間加熱還流した。室温に冷却し、減圧で溶媒を蒸発させ、淡黄色固体が得られ、塩化メチレン(20 ml)でこの固体を溶解した。重水素化メチルアミン塩酸塩(1.0 g、14.9 mmol)の塩化メチレン溶液(10 ml)にトリエチルアミン(2.3 g、22.8 mmol)を入れ、白色懸濁液が得られ、室温で半時間撹拌した後、この懸濁液をゆっくり上述塩化メチレン溶液に入れ、この混合物を室温で1時間反応させた。吸引濾過して白色固体が得られ、水と塩化メチレンの順で固体を2回洗浄し(5 ml×2)、中間体37を得た(2.8 g、収率86.6%)。
【0126】
2-クロロ-4-アミノ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(中間体38)の合成
【化63】
【0127】
化合物37(1.2 g、5.5 mmol)を酢酸エチルと酢酸(10 ml+10 ml)の溶液に溶解させた。3 gの鉄粉を入れて一晩還流し(16h)、室温に冷却した。固体をろ過し、酢酸エチルで固体を3回洗浄し(3×10 ml)、有機相を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体が得られ、カラムクロマトグラフィーで精製し(DCM:MeOH=50:1)、薄い黄色の固体として化合物38を得た(650mg、収率76.7%)。
【0128】
2-デューテロ-4-アミノ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(中間体39)の合成
【化64】
【0129】
250 mlの丸底フラスコに500 mg Pd/C及び20 mlの重水を入れ、そしてフラスコを水素ガスで満たし、室温で3日撹拌した。さらに、化合物38(650 mg、3.5 mmol)の酢酸エチル(10 ml)溶液とトリエチルアミン(354 mg、3.5 mmol)を反応系に入れ、2時間撹拌した。吸引濾過し、そして酢酸エチルで固体を3回洗浄し(20 ml×3)、分液し、有機相を水で洗浄し(20 ml×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、溶媒を蒸発させて白色固体39を得た(500 mg、収率92.7%)。
1H NMR(DMSO,400 MHz):δ(ppm) 7.82(1H,d,J=6.8 Hz),7.19(2H,s)。
【0130】
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-デューテロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物40)の合成
【化65】
【0131】
TMSCN(1.5 g、15.1 mmol)と化合物39(500 mg、3.2 mmol)を酢酸(5 ml)とアセトン(5 ml)の混合溶媒に溶解させ、80℃で、封をして一晩反応させた(16h)。室温に冷却し、減圧でアセトンを蒸発させ、水(20 ml)を入れ、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、石油エーテル(10 ml)で洗浄して固体が得られ、吸引濾過して白色固体として化合物40を得た(564 mg、収率79.8%)。
【0132】
4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-デューテロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物41)の合成
【化66】
【0133】
化合物40(564 mg、2.6 mmol)と化合物2(600 mg、2.6 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、120℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(1 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例41を得た(107 mg、収率9.1%)。
1H NMR(CDCl
3,400 MHz):δ(ppm)7.99(1H,d,J=8.4 Hz),7.96(1H,s),7.92(1H,d,J=8.8 Hz),7.84 (1H,d,J=8.4 Hz),7.39(2H,s),6.14(1H,s),1.58(6H,s)。質量分析:451.2(M+H
+)。
【0134】
実施例13:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチル-2,6-ジデューテロフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物44)
【化67】
【0135】
4-アミノ-2-トリフルオロメチル-3,5-ジデューテロベンゾニトリル(中間体42)の合成
【化68】
【0136】
重水(15 ml)で形成した4-アミノ-2-トリフルオロメチルベンゾニトリル(1 g、5.4 mmol)の懸濁液に濃塩酸(concHCl、0.45 ml、5.40 mmol)を入れた。上述混合物をマイクロ波で150℃に加熱し、3h反応させた。反応混合物に酢酸エチル(20 ml)を入れ、さらに1MのNaOH水溶液でアルカリ性に調整し、分液し、酢酸エチルで水相を2回抽出し(20 ml×2)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、減圧で溶媒を蒸発させ、白色固体として化合物42を得た(960 mg、収率95%)。
1H NMR(CDCl
3,400 MHz):δ(ppm)7.56(1H,s),4.41(2H,s)。
【0137】
4-イソチオシアナート-2-トリフルオロメチル-3,5-ジデューテロベンゾニトリル(中間体43)の合成
【化69】
【0138】
チオホスゲン(3.0 g、26.2 mmol)の水懸濁液(20 ml)に分けてゆっくり化合物42(960 mg,5.1 mmol)を入れた。反応混合物を室温(20℃)で1時間撹拌した後、酢酸エチルで3回抽出した(3×20 ml)。有機層を合わせ、飽和食塩水(20 ml)で1回洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、ろ過し、減圧で濃縮して黒色固体を得た。カラムクロマトグラフィーで精製して白色固体43を得た(1.1 g、収率92%)。
【0139】
4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチル-2,6-ジデューテロフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド(化合物44)の合成
【化70】
【0140】
化合物16(0.6 g、2.6 mmol)と化合物43(0.5 g、2.2 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、125℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(2 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例44を得た(47.1 mg、収率4%)。
1H NMR(CDCl
3, 400 MHz):δ(ppm) 7.99(1H,d,J=8.8 Hz), 7.96(1H,s), 7.92(1H,d,8.8 Hz), 7.84(1H,d,J=8.4 Hz), 7.39(2H,s), 6.18(1H,s), 3.05(3H,d,J=4.4 Hz), 1.60(6H,s)。質量分析:467.2(M+H
+)。
【0141】
実施例14:4-{7-[4-シアノ-3-トリフルオロメチル-2,6-ジデューテロフェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物45)
【化71】
【0142】
化合物20(0.6 g、2.7 mmol)と化合物43(0.5 g、2.2 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させ、125℃に加熱し、一晩置いた(16h)。酢酸(10 ml)、水(10 ml)及び濃塩酸(2 ml)を入れて1h加熱還流した。酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製して(PE:EA/1:1)褐色固体が得られ、さらに分取クロマトグラフィーで白色固体として実例44を得た(62.0 mg、収率6.8%)。
1H NMR(CDCl
3,400 MHz):δ(ppm) 7.99(1H,d,J=8.4 Hz),7.96(1H,s),7.92(1H,d,8.8 Hz),7.84(1H,d,J=8.4 Hz),7.39(2H,s),6.14(1H,s),1.60(6H,s)。質量分析:470.2(M+H
+)。
【0143】
実施例15:
以下の実施例は、実施例1と類似の方法によって、メチルアミン塩酸塩をCHD
2NH
2又はCH
2DNH
2又はCD
3NH
2の塩酸塩に、シクロブタノンをヘキサデューテロアセトン(CD
3COCD
3)又はアセトンに、4-アミノ-2-トリフルオロメチルベンゾニトリルを重水素化4-アミノ-2-トリフルオロメチルベンゾニトリルに、2-フルオロ-N-メチル-4-アミノ-ベンズアミドを重水素化N-メチル-4-アミノ-ベンズアミドに変更した。製造された化合物を、表1に示す。
【0147】
実施例16:体外活性テスト
テスト化合物の前立腺癌細胞の生長に対する阻害能力:
まず、ヒト前立腺癌LNCaP(米国ATCCから購入)と22RV1(SIBSから購入)細胞を10%木炭で処理されたウシ胎児血清(Charcoal-stripped FBS)を含有するRPMI1640培養液に移し、3日培養した後、0.25%トリプシンで消化し、トリパンブルー色素排除法で計数した後、プレートに細胞懸濁液を各ウェル100μLずつ入れ、そこに5000個細胞が含まれ、エッジ効果を避けるため、細胞プレートの周囲ウェルに培地を200μL入れた。
【0148】
2日目に、薬物を入れる前に6つの薬物濃度(48.6μM、19.44μM、7.776μM、3.11μM、1.24μM、0.5μM)とし、細胞プレートに相応濃度の相応化合物を各ウェル100μLずつ入れた。細胞プレートを細胞培養装置に30min置き、各ウェルに4nM R1881を10μLずつ入れて均一に混合した。R1881を入れた後、細胞プレートを細胞培養装置に置き、37℃、5%CO
2で96時間インキュベートし、各ウェルにMTT(PBSで配合、濃度が2.5mg/mL)を40μLずつ入れ、37℃で2時間インキュベートし、細胞プレートの上清液を吸い取り、各ウェルにDMSOを100μLずつ入れてホルマザンが溶解するようにシェーカーで10min振とうし、マイクロプレートリーダーで570nmの波長でプレートを読み取り、測定値の単位をODとする。以下の方程式で被験化合物の抑制率を算出した。
IR (%) = (OD
対照 − OD
サンプル) / (OD
対照 − OD
空白) ×100%
【0149】
XLFit(算式205)で被験化合物の抑制率曲線を作成し、このソフトで50%抑制率、即ちIC
50を算出した。
結果は
図2に示す。結果から、ビカルタミド、対照化合物1又は2と比べ、本発明の化合物は前立腺癌細胞の生長に対してより優れた抑制能力を有し、中では、一部の化合物の抑制能力が顕著に向上したことがわかった。
【0151】
実施例17:体外活性テスト
本発明に係る化合物のアンドロゲン受容体拮抗薬体外生物活性実験は、J.Medcinal Chemistry (2010、2779-2796頁およびWO2011/029392)で報告された方法でテストを行った。
前立腺癌細胞(LNCaPおよび22RV1)を使用し、これらの化合物の前立腺特異性抗原(PSA)に対する抑制活性を測定した。前立腺癌細胞(LNCaPおよび22RV1)は、米国ATCCから購入することができる。人工合成のアンドロゲンR1881 (methyltrienolone、アンドロゲン受容体作動薬)でPSAの細胞における発現を誘導し、抑制実験の感受性を向上させた。報告された方法で化合物の前立腺癌細胞(LNCaPおよび22RV1)における前立腺特異性抗原(PSA)に対する50パーセントの抑制濃度(IC
50)を算出した。その結果は以下の表3に示す。
【0153】
結果から、対照化合物と比べ、本発明の式Iの化合物は前立腺特異性抗原(PSA)に対し、全体的により顕著な抑制活性を有することが示された。
【0154】
実施例18:マウスにおける薬物動態学の評価
体重18〜20gの健康な雄の昆明種マウスを準備した。AF-484(実施例6、化合物21)とAF-486 (実施例4、化合物17)をそれぞれ10 mg/kg胃灌流投与し、化合物をDMSO:PEG400:H2O=1:5:14で溶解させ、投与体積が10 ml/kgであった。試験前、12h断食し、水を自由に飲ませた。薬物を投与してから2h後、一緒に食事をさせた。投与後0.5、1.0、2.0、4.0、6.0及び24 hの各時点でマウスを3匹、マウスの眼球後静脈叢から静脈血0.3mLを取り、ヘパリンで処理された試験管に置き、11000 rpmで5 min遠心し、血漿を分離し、-20℃の冷蔵庫で冷凍した。ピペットで100μLの血清をきれいなプラスチックの遠心管に取り、化合物の名称と時点を書き、アセトニトリル(CH
3CN)で希釈し、そして遠心分離した。さらに、LC-MSで薬物濃度を分析した。LC-MS分析の前は血清を-80℃で保存した。
【0155】
重水素化化合物(実施例6、化合物21)と非重水素化化合物(実施例4、化合物17)の薬物動態学のパラメーターを以下の表に示す。実験結果から、本発明の重水素化化合物21は、相応の非重水素化化合物17と比べ、CmaxとAUCが共に顕著に向上し、中では、Cmaxは20%以上向上したことがわかった。
【0157】
実施例19 医薬品組成物
化合物21(実施例6) 20g
澱粉 140g
微結晶セルロース 60g
通常の方法で、上述物質を均一に混合した後、普通のゼラチンカプセルに入れ、1000個のカプセルを得た。
【0158】
各文献がそれぞれ単独に引用されるように、本発明に係るすべての文献は本出願で参考として引用する。また、本発明の上記の内容を読み終わった後、この分野の技術者が本発明を各種の変動や修正をすることができるが、それらの等価の様態のものは本発明の請求の範囲に含まれることが理解されるべきである。