特許第5933757号(P5933757)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5933757
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28D 9/02 20060101AFI20160602BHJP
   F28F 3/08 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
   F28D9/02
   F28F3/08 311
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-553752(P2014-553752)
(86)(22)【出願日】2013年1月29日
(65)【公表番号】特表2015-505028(P2015-505028A)
(43)【公表日】2015年2月16日
(86)【国際出願番号】EP2013051648
(87)【国際公開番号】WO2013113684
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2014年9月10日
(31)【優先権主張番号】1250839
(32)【優先日】2012年1月30日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ、ドゥヌゥアル
(72)【発明者】
【氏名】アラン、プーマラン
【審査官】 横溝 顕範
(56)【参考文献】
【文献】 特表昭62−502560(JP,A)
【文献】 特表2002−536620(JP,A)
【文献】 特開2010−249499(JP,A)
【文献】 特開2007−010227(JP,A)
【文献】 国際公開第86/006463(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0243200(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 9/02
F28F 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流体(FC)と第2流体(FR)との間の熱交換を起こすための熱交換器(1)であって、
熱交換コア(2)を形成するように長手方向(A−A’)に積み重ねられた複数のチャンバ(3,6)を備え、
少なくとも1つの第1チャンバ(3)は、一対の第1プレート(4,5)によって画成され、前記第1流体(FC)を収容することが可能であり、
少なくとも1つの第2チャンバ(6)は、一対の第2プレート(7,8)によって画成され、前記第2流体(FR)を収容することが可能であり、
前記第2プレート(7,8)は、前記第2チャンバ(6)と連通する開口部(71,72,81,82)を有し、
前記第1プレート(4,5)は、それぞれ、少なくとも2つの第1開口部(41,42,51,52)と少なくとも2つの第2開口部(43,44,53,54)とを有し、
前記2つの第1開口部(41,42,51,52)は、前記第1チャンバ(3)と連通しており、
前記2つの第2開口部(43,44,53,54)は、前記第2プレート(7,8)の前記開口部(71,72,81,82)と連通し
前記第1プレートおよび前記第2プレートは、前記長手方向(A−A’)において順に積み重ねられ、
前記第1プレート(4,5)の長さは、前記第2プレート(7,8)の長さより大きく、
すべての前記第1プレートの前記第1開口部(41,42,51,52)は、前記方向(A−A’)において互いに連通し、
前記第1プレートおよび前記第2プレートの前記第2開口部は、前記方向(A−A’)において互いに連通しているとともに、前記第2チャンバ(6)の各々と連通している
ことを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記第2プレート(7,8)は、それぞれ、ただ2つの開口部(71,72,81,82)を有し、
前記第2プレート(7,8)は、前記第1チャンバ(3)と連通する開口部を有していない
ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記第1プレート(4,5)は、前記第2プレート(7,8)から離れている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第1プレート(4,5)の前記第1開口部(41,42,51,52)および前記第2開口部(43,44,53,54)は、その2つの各長手端部(5A,5B)に形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第2プレート(7,8)の前記開口部(71,72,81,82)は、その1つの長手端部(8A,8B)に形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1プレートの一方(5)は、前記第2プレートの一方(7)と結合されている
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項7】
各プレート(4,5,7,8)は、エッジ(56,84)によってその周縁部において画成された変形部(55,83)を有し、
前記変形部(55,84)の底部は、少なくとも部分的に前記対応するチャンバ(3,6)を画成するように、前記周縁部エッジ(56)が延びる平面から離れた平面内で延びている
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項8】
前記変形部(55)は、U(31,32,33)の形状で前記流体(FC,FR)を循環させるための回路を形成するために前記対応するチャンバ(3)を分割するように配置された溝部(58)を有している
ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項9】
すべてのチャンバ(3,6)は、Uの形状で前記流体(FC,FR)を循環させるための回路を画成するように配置されており、
U(31,32,33)の形状の第1回路は、U(61,62,63)の形状の第2回路に対して逆転されている
ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項10】
かく乱部(9)が、少なくとも1つのチャンバ(3,6)の内側に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項11】
前記第1流体(FC)を収容可能な前記第1チャンバ(3)と、前記第2流体(FR)を収容可能な前記第2チャンバ(6)とは、前記長手方向(A)に交互に積み重ねられている
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項12】
前記第1流体(FC)を収容可能な前記第1チャンバ(3)は、前記第1チャンバ(3)を外部回路と連通させることが可能な結合装置(20)と連通するように配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項13】
前記第2流体(FR)を収容可能な前記第2チャンバ(6)は、前記長手方向(A−A’)において前記コア(2)の端部(2A)に配置された接続装置(10)と連通するように配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の熱交換器。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかに記載の熱交換器(1)と、
前記熱交換器(1)に固く接続された拡張手段(40)と、
を備えたことを特徴とする熱交換器アセンブリ(30)。
【請求項15】
前記拡張手段(40)は、電磁弁(45)を有する
ことを特徴とする請求項10に記載の熱交換器アセンブリ。
【請求項16】
冷媒(FR)回路と、熱伝導流体(FC)回路と、を備え、
請求項1乃至13のいずれかに記載の熱交換器が、前記回路が合流する点に設置されている
ことを特徴とする温度調整システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、自動車で用いられる熱交換器の分野である。より詳しくは、本発明は、熱伝導流体を冷却するための、冷媒と熱伝導流体との間の交換器に関連する。
【背景技術】
【0002】
自動車で用いられる熱交換器は、通常、熱交換コアを形成するように長手方向に積み重ねられた複数のチャンバを備えている。より正確には、これらのチャンバのうち、第1流体は、複数の第1チャンバを通って流れることを意図されており、第2流体は、複数の第チャンバを通って流れることを意図されている。したがって、第1チャンバおよび第2チャンバのアセンブリは、熱交換コア、すなわち一方の流体から他方の流体への熱量の伝達を促進させるために流体が互いに近接される熱交換器の領域、を形成している。
【0003】
これらのチャンバを画成するために、第1流体を収容可能な第1チャンバが、それぞれ一対の第1プレートにより画成され、第2流体を収容可能な第2チャンバが、それぞれ一対の第2プレートにより画成されるようにプレートを積み重ねることが既に知られている。これらのプレートの間には、通常、1つの循環プレートと、2つのカバープレートと、がある。循環プレートの各々は、2つのカバープレートの間に配置されており、少なくとも1つのチャンバ、好ましくは2つのチャンバを収容するために、その中心において主に開口されている。したがって、熱交換器のチャンバの各々は、そこに付随された循環プレートにおいて開口されることにより軸方向に画成されているとともに、当該循環プレートを取り囲む2つのカバープレートにより長手方向に画成されている。
【0004】
また、第1プレートおよび第2プレートが画成するチャンバの両側に位置決めされた第1プレートおよび第2プレートの端部において、第1プレートおよび第2プレートに開口を形成することが既に知られている。したがって、各プレートは、チャンバの内側で対応する流体を循環させるために、対応するチャンバと連通する2つの「第1」開口と、2つの「第2」開口と、を有している。第1プレートの第2開口は、第2プレートの第2開口と連通することを意図されており、その逆もまた同様である。
【0005】
交換器を作製する時、第1プレートおよび第2プレートは、長手方向において順に積み重ねられる。この目的のために、はんだ処理でこれらのプレートを互いにはんだ付けすることが知られている。
【0006】
しかしながら、第1プレートおよび第2プレートの大きな数に起因して、はんだ接合の数は、必然的に高くなり、これにより、リークのおそれが生じる。
【発明の概要】
【0007】
本発明により対処される課題は、はんだ接合の数を減少させるとともに、熱伝導流体と冷媒との間の熱交換を十分に促進させるという課題である。
【0008】
本発明により対処される更なる課題は、製作に関して、熱交換器の重さおよびコストを減少させるという課題である。
【0009】
この目的のために、本発明によれば、第1流体と第2流体との間の熱交換を起こすための熱交換器であって、熱交換コアを形成するように長手方向に積み重ねられた複数のチャンバを備え、少なくとも1つの第1チャンバは、一対の第1プレートによって画成され、前記第1流体を収容することが可能であり、少なくとも1つの第2チャンバは、一対の第2プレートによって画成され、前記第2流体を収容することが可能であり、前記第2プレートは、前記第2チャンバと連通する開口部を有する、という熱交換器は、前記第1プレートが、それぞれ、少なくとも2つの第1開口部と少なくとも2つの第2開口部とを有し、前記2つの第1開口部は、前記第1チャンバと連通しており、前記2つの第2開口部は、前記第2プレートの前記開口部と連通している、という点に特徴がある。
【0010】
したがって、本発明によれば、軸方向および長手方向の両方で、画成のために必要とされるプレートの数が減少される。実際、例えば第1チャンバを画成するために、ただ一対の第1プレートを一緒にはんだ付けすれば十分であるが、以前の構成は、これのために少なくとも3つのプレート(1つの循環プレートと2つのカバープレート)を必要とする。同様に、第1チャンバと次に第2チャンバとを画成するために、本発明は、必要とされるプレートの数が4つ(一対の第1プレートと一対の第2プレート)に制限されることを可能にするが、以前の構成は、これのためにすくなくとも5つのプレート(2つの循環プレートと3つの交互に積み重ねられたカバープレート)を必要とする。したがって、プレートの数を減少させることにより、本発明は、また、プレート間のはんだ接合の数が減少されることを可能にし、これにより、熱交換コアにおけるリークのおそれを制限する。
【0011】
チャンバは長手方向に画成されるため、本発明は、熱伝達流体と冷媒とが当該チャンバを通って流れる時に熱伝達流体と冷媒との間の全体的に十分な熱の交換を可能にする、ということに注意されよう。
【0012】
本発明が必要とされるプレートの数が減少されることを可能にする限りにおいて、本発明は、また、製作に関して、熱交換器の重量およびコストが減少されることを可能にする、ということにも注意されよう。
【0013】
プレートの組み立てのために必要とされる開口部の数を制限するために、前記第2プレートは、それぞれ、ただ2つの開口部を有し得る。そのような場合、これらの第2プレートは、前記第1チャンバと連通する開口部を有していない。
【0014】
好ましくは、前記第1プレートは、前記第2プレートから離れており、これにより、これらのプレートにより画成されるチャンバが区別されることを可能にし、いくつかのチャンバは、第1流体を収容することが可能であり、残りのチャンバは、第2流体を収容することが可能である。また、そのように製造された熱交換コアは、モジュール式である。
【0015】
前記第1プレートに関して、その前記第1開口部および前記第2開口部は、その2つの各長手端部に形成され得て、これにより、チャンバがこれらのプレートの中心に形成されることを可能にする。
【0016】
前記第2プレートに関して、その前記開口部は、有利には、その1つの長手端部に形成されている。
【0017】
熱交換コアを組み立てる目的で、第2プレートが第1プレートより少ない開口部を有しているため、前記第1プレートの長さは、前記第2プレートの長さより大きい、ということが規定され得る。
【0018】
好ましくは、前記第1プレートの一方は、前記第2プレートの一方と結合されている。したがって、直接隣り合うプレートを機械的に接続するはんだ接合を除いて、エアは、プレート間を通過することを防止され、これにより、エア/流体の交換が除去されることを可能にする。
【0019】
さらに、各プレートは、エッジによってその周縁部において画成された変形部を有し得て、当該変形部の底部は、前記周縁部エッジが延びる平面から離れた平面内で延びており、これにより、少なくとも部分的に前記対応するチャンバを画成する。
【0020】
この場合、前記変形部は、Uの形状で流体を循環させるための回路を形成するために前記対応するチャンバを分割するように配置された溝部を有し得る。
【0021】
また、すべてのチャンバは、Uの形状で前記流体を循環させるための回路を画成するように配置され得て、Uの形状の第1回路は、Uの形状の第2回路に対して逆転されている。
【0022】
有利には、かく乱部が、少なくとも1つのチャンバの内側に配置されている。このかく乱部は、前記流体の間の熱の交換を最大化するために前記流体の流れを混乱させために使用される。
【0023】
同様に、前記流体の間の熱の交換を促進させるために、前記第1流体を収容可能な前記第1チャンバと、前記第2流体を収容可能な前記第2チャンバとは、前述された長手方向に交互に積み重ねられ得る。
【0024】
前記第1流体を収容可能な前記第1チャンバの各々に前記第1流体を供給するために、前記チャンバは、前記第1チャンバを外部回路と連通させることが可能な結合装置と連通するように配置されている。
【0025】
前記第2流体を収容可能な前記第2チャンバの各々に前記第2流体を供給するために、前記チャンバは、前記長手方向において前記コアの端部に配置された接続装置と連通するように配置されている。
【0026】
また、本発明は、前述された実施形態のいずれかによる熱交換器と、前記熱交換器に固く接続された拡張手段と、を備えた熱交換器アセンブリに関連する。
【0027】
このアセンブリでは、前記拡張手段は、電磁弁を有し得る。
【0028】
また、本発明は、冷媒回路と、熱伝導流体回路と、を備え、前述された実施形態のいずれかによる熱交換器が、前記回路が合流する点に設置されている、という温度調整システムに関連する。
【0029】
付随する図面の図は、本発明がどのように実装され得るかを理解することを助けるであろう。図面では、同様の参照数字が類似の技術要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明による熱交換器の分解斜視図である。
図2図2は、2つの第1チャンバに関連する、図1の交換器の第1プレートの1つの斜視図である。
図3図3は、2つの第2チャンバに関連する、図1の交換器の第2プレートの1つの斜視図である。
図4図4は、図1の熱交換器を備えた熱交換アセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明による熱交換器1の一実施の形態を示している。この熱交換器は、第1流体と第2流体との間の熱の伝達を実行することを意図されている。一実施の形態によれば、第1流体は、液体、たとえばグリコール水のような熱伝達流体であり得て、第2流体は、気体、2相または液体であり得る。
【0032】
図1の実施形態では、熱交換器は、より詳しくは、冷媒FR、たとえば二酸化炭素、R134aまたはHFO1234YFと、グリコールが添加された水のような熱伝達流体FCと、の間の熱の交換を生成することを意図されている。
【0033】
熱交換器1は、熱交換コア2の第1端部2Aと第2端部2Bの間の当該コア2を形成するように長手方向A−A’に積み重ねられた複数のチャンバ3および6を備えており、第2端部2Bは、熱交換コア2に対して第1端部2Aとは逆にある。第1流体FCは、「第1チャンバ」とよばれ得る、チャンバのいくつか3を通って流れることを意図されており、第2流体FRは、「第2チャンバ」と呼ばれ得る、チャンバの残り6を通って流れることを意図されている。
【0034】
一実施の形態によれば、熱交換器1は、交互に位置する第1チャンバ3と第2チャンバ6とを備えている。
【0035】
第1チャンバ3および第2チャンバ6のアセンブリは、熱交換コア2、言い換えれば一方から他方への熱量の伝達を促進するようにその内部で流体FCおよびFRが互いに近接される熱交換器1の一領域、を形成している。
【0036】
第1チャンバ3の各々は、一対の第1プレート4および5によって画成されている。同様に、第2チャンバ6の各々は、一対の第2プレート7および8によって画成されている。この目的のために、図2から見ることができるように、一対の第1プレート4および5の一方の第1プレート5は、周縁部エッジ56によって画成された変形部55を有しており、変形部55の底部は、周縁部エッジ56が延びる平面から離れた平面内で延びている。一対の第1プレート4および5の他方の第1プレート4(不図示)は、変形部55に類似する変形部を有している。したがって、チャンバ3は、第1プレート4および5に形成された変形部により両側で画成されている。
【0037】
同じことが第2プレート7および8に適用される。したがって、図3から見ることができるように、一対の第2プレート7および8の一方の第2プレート8は、周縁部エッジ84によって画成された変形部83を有しており、変形部83の底部は、周縁部エッジ84が延びる平面から離れた平面内で延びている。一対の第2プレート7および8の他方の第2プレート8(不図示)は、変形部83に類似する変形部を有している。したがって、チャンバ6は、同一の対の第2プレート7および8に形成された変形部によって両側で画成されている。
【0038】
さらに、図2における第1プレート5のような、各第1プレートの変形部は、第1チャンバ3を分割するように変形部55の中心に配置された溝部58を有している。しかしながら、溝部58は、変形部55の全体に沿って延びており、これにより、溝部58によって分離されるとともに第3変形部分33によって互いに連通する2つの変形部分31および32が第1チャンバ3に形成されることを可能にする。したがって、Uの形状で流体を循環させるための回路は、第1チャンバ3の複数の部分31〜33によって形成されている。
【0039】
同様に、第2プレート8のような、各第2プレートにおいて、変形部83には、溝部85によって分離されるとともに第3変形部分63によって互いに連通する2つの変形部分61および62を画成するように配置された溝部85が設けられている。したがって、Uの形状で流体を循環させるための回路は、第2チャンバ6の複数の部分61〜63によって形成されている。
【0040】
図1に示されるように、コア2のチャンバ3および6の各々は、Uの形状の流体回路を画成するように配置されており、当該チャンバ3および6は、各第1チャンバ3のUの形状の回路が第2チャンバ6のUの形状の回路に対して反転されるように、互いに対して配置されている。したがって、図4に示されるように、流体FCおよびFRは、同一方向でそれぞれ第1チャンバおよび第2チャンバにおいてU形状で循環することが可能であり、これにより、流体の一方の循環は、流体の他方と並流である。しかしながら、図4の実施の形態と比べて、一方の流体FCまたはFRの循環の方向を反転させることにより、流体FCおよびFRが逆方向に循環することが可能であり、これにより、一方の流体の循環は、他方の流体の循環と逆流であり、したがって、それらの間の熱の交換が促進されることを可能にする。
【0041】
この実施の形態では、かく乱部9が、各第1チャンバ3および各第2チャンバ6によって画成される容積内に収容されており、かく乱部9の機能は、熱の交換を促進させるために、対応するチャンバの内側で流体の流れの循環を混乱させることである。一実施の形態では、このかく乱部9は、波形の金属シートである。
【0042】
第1プレート4および5は、各々、2つの第1開口部41、42および51、52と、2つの第2開口部43、44および53、54と、を有している。第2プレートには、各々、第1プレートの第2開口部の側から延びることが可能なただ2つの開口部71、72および81、72が設けられている。
【0043】
第1プレート5の開口部は、図2に見られるように、第1プレート5の2つの長手端部5A、5Bの各々に対で配置されている。したがって、第1開口部51,52の対は、当該開口部が第1チャンバ3と連通するように結合装置20と連通するように意図された側5Aに配置されている。第2開口部53、54の対は、それを介して第2開口部が第2プレートの開口部と連通することが可能な側5Bに配置されている。
【0044】
第2プレート8の開口部81、82の対は、図3に見られるように、第2プレートの長手端部8Bにおいて、それを介して開口部が第2チャンバ6と第1プレート4および5の第2開口部の両方と連通することが可能な側に配置されている。しかしながら、プレート8の他の長手端部8Aには、前述されたタイプのいずれの開口部も形成されておらず、第2プレート7および8は、この端部8Aの側において、第1プレート4および5より短い。したがって、第2プレート7および8は、各々、ただ2つの開口部を有している、ということが理解される。
【0045】
さらに、第1プレートおよび第2プレートは、長手方向A−A’において順に積み重ねられており、これにより、すべての第1プレートの第1開口部41,42および51,52は、当該方向A−A’において互いに連通している。
【0046】
さらに、第1プレートおよび第2プレートは、長手方向A−A’において順に積み重ねられており、これにより、第1プレートおよび第2プレートの第2開口部は、当該方向A−A’において互いに連通しているとともに、第2チャンバ6の各々と連通している。
【0047】
第1プレートは、第2プレートから離れているため、それらははんだ付けにより隣接するプレートを結合することにより積み重ねられ得る。
【0048】
したがって、各チャンバ3および6は、2つのプレートにより画成されるだけであり、これにより、リークのリスクを減少させるとともに重量およびコストを減少させるために、熱交換コア2を組み立てるために生成されるべきはんだ接合の数が制限されることを可能にする。また、第2プレート7および8にただ2つの開口部を配置することは、当該プレートの寸法が第1プレート4および5に比べて減少されることを可能にし、さらに、はんだ接合が生成されることが必要な表面領域が制限されることを可能にする。
【0049】
本発明の一実施の形態では、第1プレート4および5の第1開口部41、42および51、52は、第2開口部71、72および81、82を画成するパイプの高さより大きい高さを有する一体パイプによって画成されている。さらに、第1プレート4および5の第2開口部43、44および53、54を画成するパイプの高さは、第2プレート7および8の開口部71,72および81、82を画成するパイプの高さと実質的に同一である。好ましくは、第1プレート4および5の第1開口部41、42および51、52のパイプは、第1プレート4および5の第2開口部43、44および53、54または第2プレート7および8の開口部71、72および81、72の高さの2倍と実質的に等しい高さを有する。
【0050】
第2端部2Bの側の第1プレート5の最後5Cは、第1プレート5と類似しているが、中空でないという際立った特徴を有する。実際、第1流体を循環させることを可能にするその端部の各々の少なくとも1つの開口部41、42、43、44、51、52、53または54を有する第1プレート4および5とは反対に、最後の第1プレート5Cは、そのような開口部を有していない。
【0051】
最後の第1プレート5Cは、取り付け手段を受ける底部を形成し得て、その機能は、熱交換器1が当該交換機のための外部支持部、たとえば車両の本体または車両に熱交換器1を接続する取り付けブラケット、に対して機械的に支持されることを保証することである、ということに注意される。
【0052】
第1チャンバ3は、結合装置20によって熱交換器1の外部回路と連通している、またはそれに接続されている。結合装置20の機能は、第1流体FCが熱交換器1の第1チャンバ3の少なくとも1つと外部回路との間で循環することを可能にすることである。
【0053】
図1の一例によれば、結合装置20は、熱交換器1の第1長手端部2Aに設置されている。結合装置20は、2つのパイプ21および22を有しており、各々が強化カラーを有している。パイプと第1プレート4との間のはんだ領域を強化することを意図された増加された材料の厚みを形成するベッドは、(コア2の第1端部2Aの側の)第1プレート4と各パイプ21または22との間に位置決めされている。
【0054】
本発明による熱交換機では、第2チャンバ6は、コア2の第1端部2Aに配置された接続装置10により、第2外部回路、たとえば冷媒回路、と連通するようにされている。接続装置10は、第2流体FRがその内部を循環することを可能にするために、第2チャンバ6と連通することを意図された2つのチューブ状の開口部11および12を有している。
【0055】
本発明による熱交換器アセンブリ30は、ここに説明される。当該アセンブリは、前述されたような熱交換器1を備え、それに対して、熱交換器、より詳しくは接続装置10、に固く接続された拡張手段40が結合される。有利には、接続装置は、冷媒の温度を測定するための手段を有しており、それは、例示として、温度センサである。拡張手段40は、それと共に熱交換器1が協働する冷媒回路に生じる熱力学サイクルの操作に本質的な構成要素の1つである。拡張手段40は、冷媒の圧力が第2チャンバに入る前に減少されることを保証する。そのような減少は、第1チャンバ内を循環する第1流体の冷却につながる。
【0056】
熱交換アセンブリ30の任意の一変形例によれば、拡張手段40には、当該拡張手段を電気的に制御可能な電磁弁45が設けられている。したがって、拡張手段40によりもたらされる圧力の減少のレベルは、電磁弁45に作用する外部制御装置に依存する状態にされ得る。
【0057】
本発明は、有利には、熱調整システムを製造するために実装され得る。当該システムは、第1冷媒FR回路と、第2熱伝達流体FC回路と、を備え、前述されたような熱交換器が、当該回路が合流する点に設置され得る。
図1
図2
図3
図4