(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ペッサリー装置に前記オーバーラップを被せる工程は、前記装置の前記長手方向軸の周りを前記オーバーラップシートで包む工程を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
前記ペッサリー装置に前記オーバーラップを被せる工程は、前記ペッサリー装置を前記オーバーラップの前記長手方向軸に沿って移動させる工程を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
前記オーバーラップ余剰部を前記ペッサリー装置内部に位置付ける工程が、前記オーバーラップを前記内部係合部材に開口する前記ペッサリー装置と係合させる工程を含む、請求項11に記載の方法。
前記ペッサリー装置に前記オーバーラップを被せる工程は、摩擦の使用、接着剤の使用、熱の使用、機械的な手段の使用、及び/又はこれらの組み合わせを使用する少なくとも1以上の継ぎ目を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で使用する場合、「アプリケータ」とは、哺乳類の外口へのペッサリー装置の挿入を容易にする装置又は器具を指す。代表的なアプリケータとしては、例えば、テレスコープ式アプリケータ、チューブ・アンド・プランジャ式アプリケータ、及び、コンパクトアプリケータなどが挙げられる。
【0009】
本明細書で使用する場合、「被せる」又は「被せること」という用語は、ペッサリー装置の表面の一部をオーバーラップで被覆することを指す。オーバーラップで被覆されるペッサリー装置の表面の一部は、ペッサリー装置の長さを長手方向軸に沿って測定し、その数に、長手方向軸に沿ったその最大面積におけるペッサリー装置の周長の計算を掛けることによって計算される面積と少なくとも等価である。
【0010】
本明細書で使用する場合、「結合した」又は「取り付けた」という用語は、第1の要素を第2の要素に直接固着することによって第1の要素を第2の要素に直接固定する構成、第1の要素を中間部材に固着し、次にその中間部材を第2の要素に固着することによって第1の要素を第2の要素に間接的に固定する構成、及び第1の要素が第2の要素と一体化している構成、すなわち第1の要素が本質的に第2の要素の一部分である構成を包含する。
【0011】
本明細書で使用する場合、「非膨張式」という用語は、使用前又は使用中に膨張しない装置、例えば、使用前又は使用中に実質的に寸法が増加しない装置を指す。例えば、非膨張式装置は、直径及び/又は容積が増加しない。対称的に、本明細書で使用する場合、「膨張式」は、寸法若しくは容積が使用前若しくは使用中に増加する装置であり、例えば、直径及び/若しくは長さが増加し、繊維性若しくは吸収性ゲル化材料構造体内に流体を吸収する、又は別の方法で、例えば、拡張、吸収、機械的、又は他の手段によって、第1の寸法若しくは容積から、第2の寸法若しくは容積に変化する装置を指す。体温で生じる可能性のあるいずれかの熱膨張による、非膨張式装置へのごくわずかな変化は「膨張」とは考えられない。
【0012】
本明細書で用いる場合、ペッサリー装置、又はより詳細には「失禁用ペッサリー装置」とは、女性の尿失禁の頻度及び/又は程度を低減するために膣内に定置するように、特に設計、構成、及び/又は適応された装置を指す。「ペッサリー装置」は、尿の漏れの軽減、並びに/又は、子宮脱、及び/若しくは膀胱脱を支持する目的のための、任意の種類の実質的に非吸収性の構造体を含むことができる。ペッサリー装置は、生理用タンポンは含まない。
【0013】
本明細書で使用する場合、「膣管」という用語は、ヒトの女性の体の外陰部内の内生殖器を指す。本明細書で使用する場合、「膣管」又は「膣内」という用語は、膣の入口(膣括約筋と呼ばれることもある)と子宮頸管との間に位置付けられる空間を指すことを意図する。
【0014】
本発明は、ペッサリー装置をオーバーラップで包む方法を目的とする。ペッサリー装置は、外壁と、内部と、内部への外部開口部と、長手方向軸とを有する。オーバーラップは、長手方向軸を有し、オーバーラップは、中空構造体を形成する。ペッサリー装置の少なくとも一部はオーバーラップの中空構造体の内側に定置され、オーバーラップは、ペッサリー装置に被さり、かつ長手方向軸に沿ってペッサリー装置を超えて、オーバーラップ余剰部を生成する。オーバーラップ余剰部は、ペッサリー装置内部に位置する。
【0015】
ペッサリー装置は、上部、下部、中部、上部の圧力領域、下部の圧力領域、最大直径、最小直径、上部から中部まで延在する傾斜部、中部から下部まで延在する傾斜部、長手方向軸、及び横方向軸を含む。ペッサリー装置は、長手方向軸を中心に対称的であってもよく、例えば、底部が円形であり、長手方向軸を中心に対称的である実施例を含む。ペッサリー装置は、外壁と、内壁によって画定される、領域内が中空である内部とを有することができる。中空領域は、一方の端部又は両方の端部に設けることができる。加えて、ペッサリー装置は、中実である内部の一部分を有することができる。ペッサリー装置は使用経験中に寸法が変わらない。すなわち、ペッサリー装置は、ユーザーによる挿入前、並びに使用中及び取り出し中で、寸法及び直径が同じである。
【0016】
ペッサリー装置は、一体型の構成体とすることができる。例えば、ペッサリー装置は、ペッサリー装置の外面全体を画定する、連続的な外側シェルを含むことができる。外側シェルは平滑又は非平滑とすることができる。外側シェルは、例えば、穴、孔、又は他の好適な外部開口部を含むことなどによって、流体に対して透過性であってもよい。あるいは、外側シェルは、流体が装置に入ることができないように、流体に対して不透過性とすることができる。加えて、ペッサリー装置は、頂部及び/又は底部に外部開口部を含むことができる。ペッサリー装置は頂部及び/又は底部に外部開口部を含むことができ、かつ外側シェルは頂部及び/又は底部の外部開口部を通る以外は、流体が装置に入ることができないように、流体不透過性である。頂部及び又は底部の外部開口部は、内部の係合部材への外部開口部を有してもよい。係合部材は、三角形、半円、四分の一円、及び/又は点を有する幾何学的形状とすることができる。係合部材は、オーバーラップと係合することができる。好適なペッサリー装置は典型的に、従来のペッサリー装置よりも寸法が小さい。例えば、このペッサリー装置は、従来のペッサリー装置のものよりも小さい最大直径、長さ、及び/又は容積を有する。
【0017】
ペッサリー装置は、オーバーラップによって被覆される。オーバーラップは、非吸収性又は吸収性とすることができ、例えば、天然繊維、合成繊維、又は天然繊維及び合成繊維のブレンドを含む、繊維性不織布材料などの任意の好適な材料を含むことができる。好適な合成繊維は、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリル、酢酸セルロース、ポリヒドロキシアルカノエート、脂肪族エステル重縮合物、バイコンポーネント繊維、及び/又はそれらの混合物を含むことができる。天然繊維は、例えば、レーヨン、及び非合成であると一般的に既知であるもの、並びに綿などの天然由来のものを含むことができる。繊維は、例えば、円形、三葉、多葉、デルタ、中空、リポン形状、及び/又は任意の他の好適な形状、あるいはこれらの混合物などの、任意の好適な断面形状を有することができる。約1〜約30マイクロメートルなど、約10マイクロメートル〜約25マイクロメートルなどの、例えば、約0.5〜約50マイクロメートルなどの任意の好適な直径を有する繊維を使用することができる。繊維直径は、任意の好適な手段を使用して測定されてもよい。しかしながら、非円形繊維については、一般的に直径は、非円形繊維と同じ断面積を備えている繊維の直径を参照して決定することができる。
【0018】
オーバーラップは、任意の様々な手段によってペッサリー装置に結合することができる。オーバーラップは、それ自体に結合することも、又はペッサリー装置に結合することもできる。例えば、オーバーラップの1つの部分は、オーバーラップ又はペッサリー装置の対向する部分に、任意の好適な接着剤、熱、真空、空気、圧力接合、及び/又は機械的な手段を使用して結合することができる。このような接着剤は、取り付けの長さに沿って連続的に延びることができ、又は接着剤は、非連続的な方式で個別の間隔で塗布することができる。熱接合は、熱的接合、溶融結合、又はこのような材料を結合するための任意の他の好適な手段を含む。オーバーラップを、中空構造体を形成するように、オーバーラップ自体に結合することができる。中空構造体は、例えば、円筒、トンネル、チューブ、立方体、及び/又は錐体などの、任意の多次元の幾何学的構造の形態であってもよい。
【0019】
ペッサリー装置の少なくとも一部は、オーバーラップの中空構造体の内側に定置されてもよい。オーバーラップの中空構造体を、ペッサリー装置に被せてもよい。ペッサリー装置の長手方向軸に沿ってペッサリー装置を包むことによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せることができる。ペッサリー装置がオーバーラップ及び/又はオーバーラップの中空構造体の内側に定置されるとき、オーバーラップを、長手方向軸に沿ってペッサリー装置を転がすことによって、ペッサリー装置に被せてもよい。オーバーラップの中空構造体の長手方向軸に沿ってペッサリー装置を移動させることによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せてもよい。オーバーラップの中空構造体をペッサリー装置の長手方向軸に沿って移動させることによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せてもよい。
【0020】
オーバーラップは、いずれかの端部において、オーバーラップ余剰部を形成するように、被せられたペッサリー装置を長手方向に、約0.5mm〜約100mm超えてもよい。オーバーラップは、被せられるペッサリー装置を横断軸で、外面から約1mm〜200mmだけ超えてもよい。
【0021】
オーバーラップ余剰部は、1以上の束を形成するようにともに束にされてもよい。束は、空気の使用、ピン、機械的な手段、真空、及び/又はこれらの組み合わせを含む、一般的に既知の任意の手段によって形成されてもよい。オーバーラップの余剰部及び/又は束は、ペッサリー装置内部の内側に位置してもよい。オーバーラップの余剰分及び/又は束は、熱、真空、空気、接着剤、機械的な手段、及び/又はこれらの組み合わせなどの、しかしこれに限定されない、一般的に既知の任意の手段を使用して、ペッサリー装置の空洞の内側に位置してもよい。一実施形態では、2つ以上の束が、ペッサリー装置内部の内側に定置してもよい。
【0022】
ペッサリー装置内部の内側に定置されると、オーバーラップ余剰部をペッサリー装置内部の内側に維持することができる。摩擦の使用、接着剤の使用、熱の使用、機械的な手段の使用、及び/又はこれらの組み合わせの使用を通して、オーバーラップ余剰部をペッサリー装置内部の内側に維持することができる。
【0023】
ペッサリー装置を上包みする方法が、流れ
図700として
図1に示される。この方法は、外壁と、内部と、内部への外部開口部と、長手方向軸とを有するペッサリー装置を提供する工程710を含む。この方法は、長手方向軸を有するオーバーラップを提供する工程720も更に含み、オーバーラップは、中空構造体を形成する。ペッサリー装置の少なくとも一部はオーバーラップの中空構造体の内側に定置され、オーバーラップは、ペッサリー装置に被さり、かつ長手方向軸に沿ってペッサリー装置を超えて、オーバーラップ余剰部730を生成する。オーバーラップ余剰部を生成するようにオーバーラップが長手方向軸に沿ってペッサリー装置を超える、ペッサリー装置の少なくとも一部をオーバーラップの中空構造体の内側に定置する工程は、中空構造体のオーバーラップの長手方向軸に沿ってペッサリー装置を移動させる工程と、ペッサリー装置の長手方向軸を中心としてオーバーラップシートで包む工程、及び/又はペッサリー装置の長手方向軸に沿ってオーバーラップを移動させるのにともないオーバーラップの中空構造体を反転する工程を含んでもよい。ペッサリー装置を移動させる工程、オーバーラップシートで包む工程、及び/又はオーバーラップを反転する工程は、少なくとも1以上の摩擦、接着剤の使用、熱の使用、機械的な手段の使用、及び/又はこれらの組み合わせを使用する継ぎ目を使用して行われてもよい。オーバーラップ余剰部は、ペッサリー装置内部に位置し、包まれたペッサリー装置740を提供する。
【0024】
図2A及び2Bは、ペッサリー装置10を示す。ペッサリー装置10は、上部20、下部30、中部40、上部20の圧力領域50、下部30の圧力領域60、最大直径D
1、最小直径D
2、上部20から中部40まで延在する傾斜部80、中部40から下部30まで延在する傾斜部90、長手方向軸(L)、及び横方向軸(T)を含む。
図2A及び
図2Bに示されるように、ペッサリー装置10は、凸部110を含む頂部100、凸部130を含む底部120と、凹部150を含む側部140を有することができる。ペッサリー装置は、長手方向軸を中心に対称的であってもよく、例えば、底部が円形であり、長手方向軸を中心に対称的である実施例を含む。ペッサリー装置は、最小直径D
2より大きい第3の直径D
3を含んでもよく、凸状部分110は最大直径D
1と位置合わせされて圧力領域50を提供することができ、凸状部分130は最大直径D
1と位置合わせされて圧力領域60を提供することができる。更に、凹状部分150は、最小直径D
2と位置合わせされて可撓性領域160を形成することができる。
【0025】
図3は、
図2の線3−3に沿って取られたペッサリー装置10を示す。ペッサリー装置10は、上部20、下部30、中部40、上部20の圧力領域50、下部30の圧力領域60、最大直径D
1、最小直径D
2、上部20から中部40まで延在する傾斜部80、中部40から下部30まで延在する傾斜部90、及び長手方向軸(L)を含む。
図3に示されるように、ペッサリー装置10は、凸部110を含む頂部100、凸部130を含む底部120、凹部150を含む側部140を有することができる。
図3に示されるように、ペッサリー装置10は、外壁250と、内壁240によって画定され、領域220で中空である内部200とを有することができる。中空領域220を、一方の端部又は両方の端部に提供することができる。更に、ペッサリー装置10は、中実である内部200の部分を有することができる。
【0026】
図4はペッサリー装置10を示す。ペッサリー装置10は、上部20、下部30、中部40、上部20の圧力領域50、下部30の圧力領域60、最大直径D
1、最小直径D
2、上部20から中部40まで延在する傾斜部80、中部40から下部30まで延在する傾斜部90、及び両方の端部と交差する長手方向軸(L)を含む。
図4に示されるように、ペッサリー装置10は、凸部110を含む頂部100、凸部130を含む底部120、凹部150を含む側部140を有することができる。
図4に示されるように、ペッサリー装置10は、中空である内部200を有することができる。ペッサリー装置は、内部200及び中空領域220を画定する内壁240を有する。更に、内壁240は、外壁250と同一又は類似の外形を有してもよい。
【0027】
図5は、ペッサリー装置10を示す。ペッサリー装置10は、上部20、下部30、中部40、上部20の圧力領域50、下部30の圧力領域60、最大直径D
1、最小直径D
2、上部20から中部40まで延在する傾斜部80、中部40から下部30まで延在する傾斜部90、及び両方の端部と交差する長手方向軸(L)を含む。
図5に示されるように、ペッサリー装置10は、凸部110を含む頂部100、凸部130を含む底部120、凹部150を含む側部140を有することができる。
図5に示されるように、ペッサリー装置10は、中空である内部200を有する。ペッサリー装置は、内部200及び中空領域220を画定する内壁240を有する。中空領域220は、内壁240によって画定される第1の外形、及び外壁250によって画定される、異なる外形を有してもよく、ここでは中空領域220はチューブの形態である。
【0028】
図6はペッサリー装置10を示す。ペッサリー装置10は、上部20、下部30、中部40、上部20の圧力領域50、下部30の圧力領域60、上部20から中部40まで延在する傾斜部80、中部40から下部30まで延在する傾斜部90、及び長手方向軸(L)を含む。
図6に示されるように、ペッサリー装置10は、凸部110を含む頂部100、凸部130を含む底部120、凹部150を含む側部140を有することができる。ペッサリー装置は、可撓性領域160も有することができる。ペッサリー装置10は、中空である内部200を有することができる。加えて、
図6に示されるように、ペッサリー装置10は、頂部100及び/又は底部120のうちの1以上の上に開口部170を有することができる。
【0029】
ペッサリー装置10は、例えば、
図7に示されるように、オーバーラップ300及び/又は引き抜き部材310を含むことができる。加えて、
図7は、オーバーラップ300に引き抜き部材310を取り付けることができることを示す。
【0030】
図8は、オーバーラップ300上のペッサリー装置10を示す。オーバーラップ300は、長手方向軸540を有する。オーバーラップ300は、いずれかの端部252、254において、オーバーラップの長手方向軸540に沿ってペッサリー装置10を超えてもよい。
【0031】
図9は、オーバーラップ300の内側に位置付けられたペッサリー装置10を示す。オーバーラップ300は、ペッサリー装置10を収容する中空構造体560を形成する。オーバーラップ300は、ペッサリー装置を被覆し、オーバーラップ余剰部330を形成するように、ペッサリー装置10の長手方向軸に沿ってこれを超える。オーバーラップ余剰部330は、束320を形成するように束にされる。
【0032】
図10は、オーバーラップ300、具体的には、オーバーラップの中空構造体540の内側に位置付けられるペッサリー装置10を示す。オーバーラップ300は、ペッサリー装置を被覆し、かつペッサリー装置10の長手方向軸に沿ってこれを超える。束320は、ペッサリー装置10の中空の領域220の内側である。
【0033】
図11A〜
図11Dは、内部係合部材への外部開口部の例を示す。係合部材は、三角形610、半円620、四分円630、及び/又は点を有する幾何学的形状640とすることができる。係合部材は、オーバーラップと係合することができる。
【0034】
ペッサリー装置は、例えば、アプリケータの使用など、任意の好適な方式で挿入することができる。
図12は、挿入部材420及びプランジャ440を含むアプリケータ410を示す。挿入部材420は、挿入端部421、及び挿入端部421とは反対側の引き抜き端部422を有する。挿入部材420は、ペッサリー装置を含むように適応されたバレル領域450と、挿入端部421とは反対側に提供され、例えば、引き抜き端部422に近接した窪み領域424とすることができる把持部領域430と、もまた含むことができる。把持部領域430は、1以上の把持要素423を含むことができる。
【0035】
一般的に、ペッサリー装置は使用経験中に寸法が変わらない。すなわち、ペッサリー装置は、ユーザーによる挿入前、並びに使用中及び取り出し中で、寸法及び直径が同じである。例えば、ペッサリー装置は、その最初の寸法から膨張可能、又は拡張可能でなく、ペッサリー装置は、ユーザーの身体への挿入のために圧縮されず、またユーザーの身体からの引き抜きのためにも圧縮されない。ペッサリー装置の部分又は領域(例えば、最小直径を有する領域など)は曲がってもよく、又は変形されてもよいが、ペッサリー装置は拡張せず、変形の後はその最初の形状に戻る。このため、ペッサリー装置は、ユーザーに対して、使用中(例えば、挿入前若しくは後、又は引き抜き前)にペッサリー装置の寸法若しくは形状の変更を要求するいずれかの機械的手段又は他の手段を含まない。これは、引き抜き時に、使用中と同じ寸法を有するペッサリー装置を提供し、これは使用中及び引き抜き時に、改善された快適性を提供することができる。
【0036】
ペッサリー装置は、膣壁を通じて尿道に圧力を提供するために、例えば、底部又は頂部においてなど、消費者の前膣壁と後膣壁との間に延びて、ペッサリーの最大直径を有する圧力領域を有することができる。加えて、ペッサリー装置は、最小直径と比較して、増加した直径を有している、第2の圧力領域を有することができ、この第2の圧力領域は、第1の圧力領域から離れた地点において、ユーザーの膣壁を通じて尿道に圧力を提供することができる。第1の圧力領域と第2の圧力領域とは、任意の好適な距離だけ、例えば、少なくとも約5mm、少なくとも約10mm、少なくとも約15mm、少なくとも約20mm、少なくとも約25mm、少なくとも約30mm、少なくとも約35mm、少なくとも約40mm、少なくとも約45mm、少なくとも約50mm、又はいずれか他の好適な距離だけ離すことができる。
【0037】
ペッサリー装置は、例えば、2つの圧力領域、例えば、4つ以下の圧力領域、3つ以下の圧力領域、2つ以下の圧力領域、1つの圧力領域、又は任意の他の好適な数の圧力領域などの、任意の好適な数の圧力領域を備えることができる。
【0038】
圧力領域は、(例えば、葉又は他の突出部を含め)ユーザーの膣壁に圧力を提供する任意の好適な形状(例えば、凸状の形など)とすることができる。圧力領域は、実質的に円形の断面を有することができる。ペッサリー装置は、可撓性領域において曲げ又は移動を可能にすることによって、ペッサリー装置に可撓性を提供することができる可撓性領域である、最小直径領域も含むことができる。可撓性領域は、例えば、凹状、凹凸のある形状などの、任意の好適な形状とすることができ、例えば、実質的に円形の断面など、任意の好適な断面を有することができる。ペッサリー装置は、2つの圧力領域の間に提供される可撓性領域を含むことができる。
【0039】
尿道に対する最大圧力及び最大尿道閉鎖は、例えば、米国特許出願公開第2007/0027667号に記載されている計算モデルを使用することによるなどの、任意の好適な方法を使用して測定することができる。例えば、ヒトの骨盤内部の環境をシミュレーションする計算モデルを使用することができる。特定の実施形態では、シミュレーションでは、膣に向かって後壁上及び身体の中央で矢状面上の両方である、尿道上の13のノードを選択することができる。最初の点が尿道の底面縁部にあり、最後の点が膀胱頸部にあるように、点は尿道の長さに沿って均等に広がっている必要がある。ノード対時間対ミーゼス応力は、例えば、LS−Prepostなど、好適なソフトウェアプログラムを使用して選択された全てのノードに関して得る必要がある。次いで、データカラムを一致させて、y位置対時間対ミーゼス応力を決定する。一般的に、シミュレーションの最終点にあるデータのみが選択される必要があり、y位置対ミーゼス応力が次いでプロットされる。
【0040】
他方では、可撓性領域は、圧力領域よりも可撓性であり、かつ圧力領域よりも小さい抵抗を提供する。可撓性領域の追加は、ペッサリー装置が横方向においてと同様に、長手方向軸においても曲がるのを可能にする。例えば、力が頂部から底部へ長手方向軸に沿ってかかるとき、3.45kPa(0.5psi)下で測定された場合、ペッサリー装置を約1cmを超えて圧縮することができる。更に、又は別の方法として、可撓性領域は、ペッサリー装置が左右に曲がるのを容易にする曲げ領域を提供することができる。
【0041】
ペッサリー装置は、一体型の構成体とすることができる。例えば、ペッサリー装置は、ペッサリー装置の外面全体を画定する、連続的な外側シェルを含むことができる。外側シェルは平滑又は非平滑とすることができる。外側シェルは、例えば、穴、孔、又は他の好適な外部開口部を含むことなどによって、流体に対して透過性であってもよい。あるいは、外側シェルは、流体が装置に入ることができないように、流体に対して不透過性とすることができる。加えて、ペッサリー装置は、頂部及び/又は底部に外部開口部を含むことができる。ペッサリー装置は頂部及び/又は底部に外部開口部を含むことができ、かつ外側シェルは頂部及び/又は底部の外部開口部を通る以外は、流体が装置に入ることができないように、流体不透過性である。
【0042】
開口部は、例えば、約0.01mm
2〜約900mm
2の面積、約0.1mm
2〜約500mm
2の面積、約1mm
2〜約350mm
2の面積、約5mm
2〜約100mm
2の面積、約10mm
2〜約100mm
2の面積、約15mm
2〜約50mm
2の面積、又は約20mm
2〜約30mm
2の面積などの任意の好適な寸法とすることができる。
【0043】
内部への開口部は、内部係合部材への外部開口部を有してもよい。係合部材は、三角形、半円、四分の一円、及び/又は点を有する幾何学的形状とすることができる。係合部材は、オーバーラップと係合することができる。
【0044】
好適なペッサリー装置は、中実とすることも、又は中空の内部、すなわち空洞を有することもできる。中空の装置に関して、ペッサリー装置は装置の合計面積を画定する外周部、及び装置の開放面積を画定する内周部を有することができる。開放面積は任意の好適な寸法、例えば、合計面積の約5%〜約95%など、例えば、合計面積の約10%〜約90%など、合計面積の約15%〜約85%、又は合計面積の約20%〜約80%などとすることができる。加えて、ペッサリー装置はペッサリーの形状を維持するのに好適な肉厚も有することができる。肉厚は、例えば、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、又はそれより大きいなど、約0.5mmよりも大きくすることができる。壁厚はペッサリー装置の長さに沿って、及び/又はペッサリー装置の周囲において一定とすることができ、又は様々とすることができる。
【0045】
ペッサリー装置は、長手方向軸に沿って様々な直径を有する任意の好適な形状、例えば、長手方向軸に対して対称である様々な直径を有する形状、例えば、涙滴、林檎、梨、砂時計、腰部がくびれた円筒、数字の8の形状、ピーナッツ形状、ハートの形状、電球の形状、ボトル形状、壺の形状、又は任意の他の好適な形状を有することができる。更に、形状は様々な直径を有することができ、並びに長手方向軸及び横方向軸に対して対称である、例えば、砂時計、腰部のくびれた円筒、数字の8の形状、ピーナッツの形状、又は任意の他の好適な形状を有することができる。あるいは、ペッサリー装置は、非対称の形状、例えば、B形状又はP形状を有してもよい。ペッサリー装置は、例えば、対称的な圧力領域と、非対称的な可撓性領域とを有するなど、ペッサリー装置は、1つの領域において対称であり、他の領域で非対称とすることができる。概して、ペッサリー装置は、ユーザーの尿道に沿って異なる圧力を提供することができる異なる直径を有することができる。例えば、ペッサリー装置は、圧力領域に一致することができる凸部を有することができる。加えて、ペッサリー装置は凹部領域であり得る最小直径領域を有することができる。凹部領域は、可撓性領域に対応することができる。
【0046】
ペッサリー装置は砂時計の形状とすることができる。例えば、
図2に示されるように、ペッサリー装置は、ウエストライン部によって一緒に結合された上部及び下部を有することができ、上部及び下部は、両方ともウエストライン部の直径よりも大きい直径を有しており、これによりペッサリー装置は概して砂時計の構成を有する。この構成において、ペッサリー装置の上部は頂部を有することができ、ペッサリー装置の下部は底部を有することができ、ペッサリー装置は、頂部及び底部をウエストライン部に結合する、傾斜した上方壁区分及び下方壁区分を有することができる。加えて、ウエストライン部は、ペッサリー装置の最小直径を含むことができる。上部と下部とは、概して同等の最大直径を有することができ、又は、例えば、上部が下部よりも大きい最大直径を有する場合、又は下部が、上部よりも大きい最大直径を有する場合など、上部と下部とは異なる最大直径を有することができる。
【0047】
概して、ペッサリー装置は少なくとも1つの最大直径及び少なくとも1つの最小直径を含み、最小直径は、最大直径よりも小さい。ペッサリー装置は、最大直径を有する第1の部分、最大直径を有する第2の部分、及び、最小直径を有する第3の部分を含むことができる。第1の部分の最大直径と第2の部分の最大直径とは、ペッサリー装置の長さの約10%より大きい距離、例えば、約5mmより大きい、約10mmより大きい、約15mmより大きい、約20mmより大きい、約25mmより大きい、約30mmより大きい、約35mmより大きい、約40mmより大きい、約45mmより大きい、又はこれよりも大きい距離だけ分離することができる。ペッサリー装置は、中部尿道、膀胱頸部、又はその両方で圧力を提供することができる。加えて、ペッサリー装置は、中部尿道、膀胱頸部、又は両方において、より高い圧力を提供することができ、かつ中部尿道と膀胱頸部との間の区域において、より低い圧力を提供する。例えば、圧力領域は、可撓性領域によって提供される圧力よりも、例えば、約30%高い、約35%高い、約40%高い、約45%高い、約50%高い、約55%高い、約60%高い、又はそれよりも高いレベルなど、約25%高いレベルで圧力を提供することができる。
【0048】
ペッサリー装置は、最大直径から最小直径までの傾斜部を有することができる。例えば、約0.25mm、約0.5mm、約0.75mm、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、又はそれよりも大きい、例えば、約0.25mm〜約5mmの傾斜、又は約0.5mm〜約4mmの傾斜、又は任意の他の好適な範囲などの、任意の好適な傾斜を使用することができる。
【0049】
好適なペッサリー装置は典型的に、従来のペッサリー装置よりも寸法が小さい。例えば、このペッサリー装置は、従来のペッサリー装置のものよりも小さい最大直径、長さ、及び/又は容積を有する。
【0050】
ペッサリー装置は、例えば、約10mm〜約35mm、約10mm〜約25mm、約13mm〜約25mm、又は約15mm〜約22mmの最大直径を含む、例えば、35mm未満、例えば、34mm未満、33mm未満、32mm未満、31mm未満、30mm未満、29mm未満、28mm未満、27mm未満、26mm未満、25mm未満、24mm未満、23mm未満、22mm未満、21mm未満、20mm未満、19mm未満、18mm未満、17mm未満、16mm未満、15mm未満、14mm未満、13mm未満、12mm未満、11mm未満、10mm未満の最大直径など、任意の好適な最大直径を有することができる。最大直径、又は最大幅は典型的に、長手方向軸に実質的に垂直なペッサリー装置の最大幅部分において測定される。
【0051】
ペッサリー装置は、最大直径の約40%〜約95%小さい最小直径、最大直径の約40%〜約90%、最大直径の約40%〜約85%、最大直径の約40%〜約80%、最大直径の約45%〜約75%、又は最大直径の約50%〜約70%、例えば、最大直径の約45%小さい最小直径、最大直径の約50%、最大直径の約55%、最大直径の約60%、最大直径の約65%、最大直径の約70%小さい最小直径を含め、最大直径よりも小さい任意の好適な最小直径を有することができる。
【0052】
ペッサリー装置は、約4mm〜約28mm、約5mm〜約20mm、約8mm〜約20mm、約8mm〜約18mm、又は約8mm〜約15mm、例えば、約8mm、約8.5mm、約9mm、約9.5mm、約10mm、約10.5mm、約11mm、約11.5mm、約12mm、約12.5mm、約13mm、約13.5mm、約14mm、約14.5mm、約15mm、約15.5mm、約16mm、約16.5mm、約17mm、約17.5mm、約18mm、約18.5mm、約19mm、約19.5mm、又は約20mmの最小直径、あるいは任意の他の好適な最小直径を有することができる。最小直径、又は幅は典型的に、長手方向軸に実質的に垂直なペッサリー装置の最も狭い部分において測定される。
【0053】
最大直径及び最小直径は、例えば、約5mm、約10mm、約15mm、約20mm、約25mm、約30mm、約35mm、約40mm、約45mm、約50mmなど、又は任意の他の好適な距離など、任意の好適な距離だけ、分離することができる。
【0054】
ペッサリー装置は、例えば、約35mm〜約60mm、約40mm〜約55mm、又は約40mm〜約50mm、例えば、約35mm、約36mm、約37mm、約38mm、約39mm、約40mm、約41mm、約42mm、約43mm、約44mm、約45mm、約46mm、約47mm、約48mm、約49mm、又は約50mmなど、任意の好適な長さを有することができる。長さは典型的に、ペッサリー装置の長手方向軸に実質的に並行に測定される。
【0055】
一般的に、ペッサリー装置は、例えば、約1グラム〜約7グラム、又は約2グラム〜約6グラム、約3グラム〜約5グラムの重量を含む、約10グラム未満、約9グラム未満、約8グラム未満、約7グラム未満、約6グラム未満、約5グラム未満、約4グラム未満、約3グラム未満、約2グラム未満又は約1グラム未満の重量を有することができる。
【0056】
ペッサリー装置は、任意の好適な材料及び方法を使用して製作することができる。例えば、ペッサリーは、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアクリルアミド、ポリホルムアルデヒド、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロロエテン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ナイロン、シリコ−ン、又はそれらの混合物若しくはブレンドなどの高分子材料、又は金属材料から形成することができる。
【0057】
ペッサリー装置は、例えば、射出成形などの、任意の好適な方式で、又はペッサリー装置を形成する他の好適な方法を使用して形成することができる。
【0058】
ペッサリー装置は、オーバーラップによって被覆される。オーバーラップは、非吸収性又は吸収性とすることができ、例えば、天然繊維、合成繊維、又は天然繊維及び合成繊維のブレンドを含む、繊維性不織布材料などの任意の好適な材料を含むことができる。好適な合成繊維は、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリル、酢酸セルロース、ポリヒドロキシアルカノエート、脂肪族エステル重縮合物、バイコンポーネント繊維、及び/又はそれらの混合物を含むことができる。天然繊維は、例えば、レーヨン、及び非合成であると一般的に既知であるもの、並びに綿などの天然由来のものを含むことができる。繊維は、例えば、円形、三葉、多葉、デルタ、中空、リポン形状、及び/又は任意の他の好適な形状、あるいはこれらの混合物などの、任意の好適な断面形状を有することができる。約1〜約30マイクロメートルなど、約10マイクロメートル〜約25マイクロメートルなどの、例えば、約0.5〜約50マイクロメートルなどの任意の好適な直径を有する繊維を使用することができる。繊維直径は、任意の好適な手段を使用して測定されてもよい。しかしながら、非円形繊維については、一般的に直径は、非円形繊維と同じ断面積を備えている繊維の直径を参照して決定することができる。
【0059】
オーバーラップは、任意の数の好適な技法によって作製することができ、任意の好適な坪量を有することができる。好適な技法としては、例えば、カーディング、メルトブローイング、スパンボンディング、スパンレーシング、エアレイイング等が挙げられる。例えば、オーバーラップは、例えば、熱接合、超音波接合、樹脂接合、又はスルーエア接合、水流交絡、及び/又は穿刺などの接合方法を使用して形成することができる。オーバーラップの坪量は、例えば、平方メートル当たり約10〜約60グラム(gsm)、例えば、約15〜約30gsmなどの、任意の好適な重量とすることができる。加えて、オーバーラップは親水性又は疎水性とすることができる。オーバーラップは、弾性体であってもよい。オーバーラップは、熱又は赤外線に露出されたとき、収縮可能であってもよい。
【0060】
オーバーラップは、任意の様々な手段によってペッサリー装置に結合することができる。オーバーラップは、それ自体に結合することも、又はペッサリー装置に結合することもできる。例えば、オーバーラップの1つの部分は、オーバーラップ又はペッサリー装置の対向する部分に、任意の好適な接着剤、熱、真空、空気、圧力接合、及び/又は機械的な手段を使用して結合することができる。このような接着剤は、取り付けの長さに沿って連続的に延びることができ、又は接着剤は、非連続的な方式で個別の間隔で塗布することができる。熱接合は、熱的接合、溶融結合、又はこのような材料を結合するための任意の他の好適な手段を含む。オーバーラップを、中空構造体を形成するように、オーバーラップ自体に結合することができる。中空構造体は、例えば、円筒、トンネル、チューブ、立方体、及び/又は錐体などの、任意の多次元の幾何学的構造の形態であってもよい。
【0061】
ペッサリー装置の少なくとも一部は、オーバーラップの中空構造体の内側に定置されてもよい。オーバーラップの中空構造体を、ペッサリー装置に被せてもよい。ペッサリー装置の長手方向軸に沿ってペッサリー装置を包むことによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せることができる。ペッサリー装置がオーバーラップの中空構造体の内側に定置されるとき、オーバーラップを、長手方向軸に沿ってペッサリー装置を転がすことによって、ペッサリー装置に被せてもよい。オーバーラップの中空構造体の長手方向軸に沿ってペッサリー装置を移動させることによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せてもよい。オーバーラップの中空構造体をペッサリー装置の長手方向軸に沿って移動させることによって、オーバーラップをペッサリー装置に被せてもよい。
【0062】
オーバーラップの中空構造体は、オーバーラップの余剰分を形成するように、ペッサリー装置を、いずれかの端部において、長手方向で、例えば、約0.5mm、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mm、約4mm、約4.5mm、約5mm、約5.5mm、約6mm、約6.5mm、約7mm、約7.5mm、約8mm、約8.5mm、約9mm、約9.5mm、約10mm、約10.5mm、約11mm、約11.5mm、約12mm、約12.5mm、約13mm、約13.5mm、約14mm、約14.5mm、約15mm、約15.5mm、約16mm、約16.5mm、約17mm、約17.5mm、約18mm、約18.5mm、約19mm、約19.5mm、又は約20mm、約20.5mm、約21mm、約21.5mm、約22mm、約22.5mm、約23mm、約23.5mm、約24mm、約24.5mm、約25mm、約30mm、約40mm、約50mm、約60mm、約70mm、約80mm、約90mm、そして最高100mmの長さだけ、などのように、約0.5mm〜約100mm上回ってもよい。オーバーラップの中空構造体は、ペッサリー装置を、横軸で、外面から、例えば、1mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mmなどのように、約1mm〜200mmだけ上回ってもよい。
【0063】
オーバーラップ余剰部は、1以上の束を形成するようにともに束にされてもよい。束は、空気の使用、ピン、機械的な手段、真空、及び/又はこれらの組み合わせを含む、一般的に既知の任意の手段によって形成されてもよい。オーバーラップの中空構造体の余剰部の束は、ペッサリー装置内部の内側に位置してもよい。オーバーラップの余剰分及び/又は束は、熱、真空、空気、接着剤、機械的な手段、及び/又はこれらの組み合わせなどの、しかしこれに限定されない、一般的に既知の任意の手段を使用して、ペッサリー装置の空洞の内側に位置してもよい。一実施形態では、2つ以上の束が、ペッサリー装置内部の内側に定置してもよい。
【0064】
ペッサリー装置内部の内側に定置されると、束をペッサリー装置内部の内側に維持することができる。摩擦の使用、接着剤の使用、熱の使用、機械的な手段の使用、及び/又はこれらの組み合わせを通して、束をペッサリー装置内部の内側に維持することができる。
【0065】
オーバーラップは、ペッサリー装置に適合するように操作されてもよい。オーバーラップの操作は、1以上のより糸を使用して、ペッサリー装置の横断方向及び/又は長手方向軸を中心として、生じてもよい。より糸をペッサリー装置に結びつけてもよい。より糸をオーバーラップ及び/又はペッサリー装置に縫いつけてもよい。
【0066】
ペッサリー装置を被覆する間、オーバーラップの端部のうち少なくとも1つを定着し、そして装置を長手方向軸に沿って回転することによってオーバーラップを操作することによって、オーバーラップを操作してもよい。オーバーラップを摩擦、接着剤の使用、熱の使用、及び/又はこれらの組み合わせによって定着してもよい。
【0067】
オーバーラップの中空構造体を伸張してペッサリー装置に被せ、ペッサリー装置の形状まで収縮できるようにすることによって、オーバーラップを操作してもよい。被せたペッサリー装置の形状とマッチするために、オーバーラップの中空構造体を変形するように、オーバーラップを操作してもよい。オーバーラップの操作は、機械的な手段、力、熱、赤外線、マイクロ波、レーダー、超音波、蒸気、化学反応、及び/又はこれらの組み合わせなどの、一般的に既知の任意の手段によって生じてもよい。
【0068】
ペッサリー装置に適合するように1以上の取り付け点を生成することによってオーバーラップを操作してもよい。取り付け点は、熱及び/又は接着剤によって生成されてもよい。取り付け点は、端部を含むペッサリー装置の任意の部分に、長手方向軸に沿って、及び横軸に沿って位置付けられてもよい。取り付け点を、四分円、三角形、又は任意の他の既知のパターンに形成してもよい。
【0069】
ペッサリー装置は、例えば、綿、セルロース、レーヨン、例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロン、絹、ポリテトラフルオロエチレン、Teflon、ワックス、又は任意の他の好適な材料を含め、任意の好適な材料を含むことができる引き抜き部材を含むことができる。
【0070】
引き抜き部材は、任意の好適な形成方法によって、並びに任意の好適な形状、例えば、1本以上のコード、糸、指用カバー、リボン、装置の材料の延長部、又はこれらの組み合わせに形成することができる。
【0071】
ペッサリー装置は、アプリケータを使用せずに挿入することができる。ペッサリー装置は、1本以上のユーザーの指をデジタル的に使用して挿入することができる。
【0072】
ペッサリー装置は、挿入部材及びプランジャを含むことができるアプリケータを使用して挿入することができる。挿入部材は、挿入端部、及び、挿入端部とは反対側の引き抜き端部を有することができる。挿入部材は、ペッサリー装置を含むように適応されたバレル領域と、例えば、引き抜き端部に近接するような、挿入端部とは反対側に提供される、窪み領域とすることができる把持部領域と、を含むこともできる。
【0073】
挿入部材及び/又はプランジャは任意の好適な材料から作製することができる。好適な材料としては、例えば、紙、板紙、厚紙、成形セルロースなどのセルロース、又はこれらの任意の組み合わせ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ナイロン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、エチレンビニルアセテート、ポリウレタン、シリコーン、これらの誘導体、これらのコポリマー、これらの混合物、又は任意の好適な平滑なプラスチック材料が挙げられる。好適な材料の例は、例えば、米国特許第5,346,468号、及び同第5,558,631号に開示される。特定の材料特性を変化又は向上させるために、材料内に添加剤を含ませることができる。好適な添加物としては、例えば、金型離型剤、スリップ剤、表面エネルギー変性剤、パールエッセンス剤、及び/又は任意のその他の好適な添加剤が挙げられる。挿入部材は、挿入部材に高いスリップ特性を付与する物質、例えば、ワックス、ポリエチレン、ワックスとポリエチレンとの組み合わせ、セロハン、粘土、雲母及び快適な挿入を容易にすることができるその他の潤滑剤などでコーティングすることも、又は代替としてコーティングすることもできる。あるいは、又は追加で、挿入部材は非平滑化表面を含むことができる。テクスチャは、任意の好適な方式で、例えば、テクスチャを内部にデザインすることによって、又は挿入部材にテクスチャを追加することによって提供することができる。
【0074】
挿入部材は、例えば、窪み領域などの、把持部領域を含むことができる。把持部領域は複数の三次元の表面要素、例えば、突起、リング、隆起部、リブ、エンボス加工、凹部、溝、及び/又は他の把持構造体を有することができる。三次元表面要素は、例えば、材料の添加によって、及び/又は、例えば、表面のエンボス加工若しくは圧縮によってなどの、刻印によって、任意の好適な方式で提供することができる。例えば、窪み領域は、1つ又は2つ以上の平坦化された面、及び/又は装飾的なマーク若しくはキャラクターのための1つ又は2つ以上のスペース(例えば、エンボス加工された及び/又は印刷されたマーク若しくはキャラクターなど)を含むことができる。加えて、又は別の方法として、窪み領域の表面は、アプリケータを体内へ挿入する間に、ユーザーの指に対して摩擦抵抗を提供することができる材料を含むことができる。摩擦を提供することができる好適な材料としては、例えば、研磨材、高湿潤摩擦係数材料、感圧性接着剤、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0075】
ペッサリー装置は毎日使用することができる。例えば、ユーザーはペッサリー装置を挿入し、例えば、最高4時間、最高5時間、最高6時間、最高7時間、最高8時間、最高9時間、最高10時間、最高11時間、最高12時間、最高16時間まで、又はそれよりも長くなどの好適な着用時間の間ペッサリー装置を着用し、ペッサリー装置を取り出し、ペッサリー装置を廃棄し、新しいペッサリー装置を挿入することができる。
【0076】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0077】
「発明を実施するための形態」で引用する全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本明細書中の用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた意味又は定義を適用する。
【0078】
文献中の同一用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本明細書においてその用語に与えられた本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。