【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の上述の目的は、本発明の第1の態様によれば、
ケーブル用の管状の電気絶縁装置に関する独立請求項の冒頭部分に記載の種類の管状の電気絶縁装置が、
ケーブル用の管状の電気絶縁装置に関する独立請求項の特徴付け部分に記載の特定の特徴を備えることで達成される。すなわち、管状の電気絶縁装置が、複数の電気導体セグメントを挿入によって受け入れるように構成され、この管状の電気絶縁装置は、可撓であり、この管状の電気絶縁装置へと挿入された電気導体への電気的接触を確立させるための内側円周方向の導電層を備えている。
【0014】
可撓が、絶縁装置の中心線を通る任意の平面における可撓性を意味し、すなわち可撓性が絶縁装置を曲げることを可能にすることが、文脈から明らかであると思われる。一般に、本発明による絶縁装置は、1:6.25〜1:25程度、典型的には1:10〜1:15程度で曲げることができる。曲げ性は、絶縁装置の直径と可能な曲げ半径との間の関係として測定される。可能な曲げ半径は、顕著な変形、割れ、または他の欠陥を伴うことなくその半径で曲げるために過度の力を使用することなく絶縁装置を曲げることができる半径に相当する。
【0015】
このように、本発明によれば、絶縁装置は、導体とは別の存在であり、絶縁装置へと導体を挿入することでケーブルを形成することができる。これにより、本発明の絶縁装置は、好都合なやり方で、きわめて大きな電力を送電するための高電圧電力ケーブルを得るための必須の構成要素を提供する。
【0016】
本発明の絶縁装置によれば、ケーブルセグメントを過度に短くすることなく伝統的なケーブルにおいて達成できるよりもはるかに大きな電力を可能にするケーブルを得ることができると考えられる。伝統的なケーブル技術において1GWを上回る大きさの電力を送電するためには、電圧を上述の種類の問題を引き起こす水準まで高めるか、あるいは複数のケーブルを並列に使用する必要がある。320kVなどの「控え目な」高電圧およびただ1本のケーブルを使用する選択肢は、伝統的なケーブルではドラムにて輸送されるように曲げることが不可能な大きな導体の面積になると考えられる。結果として、ケーブルセグメントがきわめて短くなり、継ぎ目の数が多くなると考えられる。これが、本発明による絶縁装置を備えるケーブルによれば、回避される。
【0017】
本発明の原理を、
・導電の断面積を大きくし、高電圧を「控え目に」保つことによって電流を増やし、
・固体絶縁管を導体ストランドから分離し、
・これによって長いセグメントを実現し、
・もって送電GW/km当たりの継ぎ目の数を少なくする
と要約することができる。
【0018】
この絶縁装置を使用して形成されるケーブルの曲げ性は、数百メートルのセグメント長を有する組み立てられたケーブルをドラムに巻き付けて輸送することを可能にする。
【0019】
代案として、絶縁装置の特定の構成は、導体セグメントおよび絶縁装置が個別に運ばれる現場でケーブルを組み立てることも可能にしうる。これにより、個々の未組み立ての部品の輸送がより軽量になり、はるかに長いセグメント長で輸送の重量制限(例えば、道路輸送において32トン)に達するようになる。
【0020】
例えば、3GWの電力を従来からのケーブル技術によって320kVの電圧で送電すべき場合、ケーブルを輸送のための曲げに関して過度に剛直にすることなく充分な導電面積を得るために、並列な5本のケーブルが必要になると考えられる。
【0021】
本発明による絶縁装置を有するケーブルにおいては、必要なケーブルはたった1本であり、300メートルを超えるケーブルセグメント長にて組み立てられた状態で輸送することが可能である。そのようなセクタの総重量は、約32tになり、1台のトラックで輸送可能である。
【0022】
本発明による絶縁装置が、挿入されるべき導体セグメントとは別に輸送される場合、絶縁装置の重量だけを重量制限に適合させればよいため、ケーブルセグメントを、この例においてはほぼ700メートルへと長くすることができる。
【0023】
本発明の絶縁装置を備えることができるケーブルは、この例においては、5本の従来型のケーブルを置き換える。結果として、製造コストが低くなり、ケーブル溝に必要な空間も小さくなると考えられる。
【0024】
本発明の絶縁装置の好ましい実施形態によれば、絶縁装置は、輸送のためのドラムに巻き付けることができるように可撓である。
【0025】
この尺度は、標準的なケーブル輸送ドラムの伝統的な最大サイズに関して適切に定められた可撓性の程度を表す。この可撓性の程度は、本発明の絶縁装置の有益な効果が基本的な態様に関して利用されることを保証する。
【0026】
さらなる好ましい実施形態によれば、内側円周方向の導電層は、輸送のためのドラムに巻き付けられたときに自身のリング状の断面が維持されるように寸法的に安定である。
【0027】
このやり方で輸送時の絶縁装置の断面の変形を避けることで、絶縁装置が組み立て場所において組み立てられる場合に適切な状態に保たれ、導体セグメントの挿入を容易にするために現場において再形成の絞りを行う必要がなくなる。さらなる好ましい実施形態によれば、管状の電気絶縁装置は、自身の曲げ半径が自身の外径の4〜20倍の範囲であるように可撓である。
【0028】
好ましくは、この範囲が4〜10倍である。
【0029】
上記指定の曲げ半径の範囲(とくには、狭い範囲)は、一方では輸送の態様を考慮し、他方では安定性などの他の実際的な態様を考慮した本発明の目的に最適化された曲げ性を表す。この文脈において、用語「曲げ半径」が、過度の力を使用せず、あるいは絶縁装置を傷めることなく、絶縁装置を曲げることができる半径を意味することを、理解すべきである。
【0030】
さらなる好ましい実施形態によれば、管状の電気絶縁装置の内側円周方向の導電層は、波状管または帯を巻いてなるホースである。
【0031】
これは、内側層の可撓性を得るためのきわめて好適かつ便利なやり方である。
【0032】
さらなる好ましい実施形態によれば、管状の電気絶縁装置は、押し出しによって製造される。したがって、典型的には、管状の電気絶縁装置は、管状の電気絶縁装置の管状の全体形状によって定められる長手方向において継ぎ目を有さない。
【0033】
さらなる好ましい実施形態によれば、電気絶縁装置は、導電内側層の外側に位置して導電内側層を囲んでいる少なくとも1つの円周方向の電気絶縁体と、少なくとも1つの円周方向の電気絶縁体の外側に位置して少なくとも1つの円周方向の電気絶縁体を囲んでいる円周方向の導電外側層とを備える。
【0034】
この実施形態によって、本発明によってもたらされる進歩的な考え方、すなわち未組み立ての状態でのケーブル部材の運搬および現場でのケーブル部材の組み立てに適した可撓かつ効率的なケーブル絶縁システムがもたらされる。この実施形態によれば、電流を運ぶ内部電気導体が生じさせる電界を、効率的に制御し、良好に規定することができる。少なくとも1つの円周方向の電気絶縁体は、1つまたは複数の円周方向の電気絶縁体を含むことができる。導電内側層および導電外側層の少なくとも一方は、半導体であってよい。外側導電層の外側に、別の円周方向の層を、例えば環境からの保護として追加することができる。さらなる好ましい実施形態によれば、導電内側層および導電外側層の各々は、金属または金属組成物で作られ、あるいは導電ポリマーまたはポリマー組成物で作られる。
【0035】
さらなる好ましい実施形態によれば、導電内側および導電外側層は、少なくとも1つの円周方向の電気絶縁体を水分および機械的な摩耗から保護する保護バリアを形成するように構成される。
【0036】
この実施形態は、電気絶縁装置および複数の細長い電気導体セグメントの未組み立ての状態での輸送の際に、電気絶縁装置の電気絶縁体が内側および外側の両方において保護されるがゆえに、電力ケーブルを現場で組み立てる本発明によってもたらされる進歩的な考え方に適する。さらに、電気絶縁装置および複数の細長い電気導体セグメントの組み立ての際に、電気絶縁装置の電気絶縁体が、複数の細長い電気導体セグメントによってもたらされる機械的な摩耗からも保護される。この実施形態によって、可撓かつ効率的なケーブル絶縁システムがもたらされる。
【0037】
さらなる好ましい実施形態によれば、導電内側および導電外側層のうちの少なくとも一方が、外側および/または内側において、半導体材料で覆われる。
【0038】
好ましくは、両方の層が覆われる。この文脈において、半導体材料は、低い導電率を有するが、他方では絶縁材料よりは良好に電気を導くという定義に従う半導体材料を意味する。
【0039】
さらなる好ましい実施形態によれば、電気絶縁性能が、高電圧電力ケーブルにおいて使用することができるような電気絶縁性能である。
【0040】
この実施形態は、本発明の利点がこのような用途ににとりわけ該当することを反映している。本発明は、320kVまたはそれ以上の電圧レベルなどの超高圧においてとくに興味深い。好ましくは、絶縁層の厚さは、30mmよりも大きい。とくには、層が、超高圧の用途に適した少なくとも60mmの厚さである。
【0041】
さらなる好ましい実施形態によれば、内側層は、少なくとも80mm、好ましくは少なくとも120mmの内径を有する。
【0042】
この大きな内径は、90%の充てん比にてほぼ5000mm
2の総導電断面積の導体セグメントを収容することを可能にする。しかしながら、本発明の適用時には、はるかに大きい導電断面積が求められ、充てん比はより小さいことが多いと考えられる。例えば、3GWの送電において、導電断面積は21000mm
2であってよく、充てん比は50%であってよい。これは、内径が約230mmであることを必要とする。好ましい内径の範囲は、80〜400mm、好ましくは120〜250mmである。内径は、例えば内側層が波状管である場合に、長手方向において変化してもよい。その場合、用語「内径」は、現れる最小の内径に関する。用語「充てん比」は、さらに後に定義される。
【0043】
本発明の管状の電気絶縁装置の上述の好ましい実施形態は、
ケーブル用の管状の電気絶縁装置に関する独立請求項に従属する請求項に記載される。
【0044】
本発明の第2の態様によれば、上述の目的が、
高電圧電力ケーブル設備に関する独立請求項の冒頭部分に記載の種類の高電圧電力ケーブル設備が、
高電圧電力ケーブル設備に関する独立請求項の特徴付け部分に記載の特定の特徴を備えることで達成される。すなわち、本発明による管状の電気絶縁装置を備え、とくには本発明の好ましい実施形態のいずれかによる管状の電気絶縁装置を備えるケーブル設備が提供される。
【0045】
本発明の高電圧電力設備は、上述した本発明の絶縁装置および本発明の絶縁装置の好ましい実施形態の利点と同種の利点を有する。
【0046】
導体セグメントの絶縁装置への挿入を簡単にするために、複数の導体セグメントを例えばテープまたはワイヤなどによって一体に束ねてもよいことを、理解すべきである。
【0047】
本発明の高電圧電力ケーブル設備の好ましい実施形態によれば、導体の少なくとも1つの導体セグメントが、導体の少なくとも1つの別の平行に延びている導体セグメントに電気的に接触している。
【0048】
本発明は、ケーブルが互いに絶縁された導体セグメントを含む場合にも適用可能であるが、本発明の利点は、導体セグメントが互いに電気的に接触して共通の導体を形成しており、とくにはすべての導体セグメントが互いに電気的に接触している場合に主に関係する。
【0049】
さらなる好ましい実施形態によれば、個々の電気導体セグメントは、ドラムに巻き付けることができるように可撓である。さらなる好ましい実施形態によれば、個々の電気導体セグメントは、絶縁装置の曲げ性について上記広い範囲を指定する上述の実施形態による絶縁装置の曲げ性に適合するような曲げ半径を有するように可撓である。
【0050】
さらなる好ましい実施形態によれば、個々の電気導体セグメントの曲げ半径は、絶縁装置の曲げ性について上記狭い方の範囲を指定する上述の実施形態による絶縁装置の曲げ性に導体セグメントが適合するような曲げ半径である。
【0051】
上述の実施形態は、曲げ性に関して本発明の管状の電気絶縁装置の実施形態と同様の種類の利点を有する。可撓性および曲げ半径の意味する内容に関する明確化は、絶縁装置に関してすでに提示されており、これらはケーブルにも該当する。典型的には、導体セグメントの曲げ半径は、管状の電気絶縁装置の外径の約5〜25倍、および5〜12.5倍の範囲内であると考えられる。
【0052】
さらなる好ましい実施形態によれば、複数の細長い電気導体セグメントは、高電圧電力ケーブル設備が曲げられるときに電気導体セグメントが絶縁装置に対して動くことができるように、絶縁装置に対して少なくとも部分的に自由に配置される。
【0053】
自由に配置するは、導体セグメントが、伝統的な押し出しによるケーブルの場合と異なり、絶縁装置の内周に固定されず、あるいは取り付けられないことを意味する。しかしながら、これは、導体セグメントが絶縁装置の内周に接触することを排除するものではない。導体部分を全長にわたって自由に配置することができるが、代案として、ケーブルに沿った特定の地点において絶縁装置の内周に取り付けることも可能である。
【0054】
さらなる好ましい実施形態によれば、導体の平行に延びる導体セグメントの数は、少なくとも4つである。
【0055】
導体セグメントの数が多いほど、所与の総導体断面積において高い曲げ性を実現するうえで、より有利である。したがって、この観点から、4つまたはそれ以上など、多数の導体セグメントを有することが好都合である。他の考慮事項が、導体セグメントの数を抑える理由をもたらすかもしれない。実際には、導体セグメントの数は、100を超えないと考えられる。しかしながら、大部分の場合に、絶縁装置の曲げ性が制限因子であり、通常は、曲げ性の基準に関して、少数の導体セクタで充分である。
【0056】
さらなる好ましい実施形態によれば、導体の導電断面積は、少なくとも3000mm
2、好ましくは少なくとも5000mm
2である。
【0057】
これは、導体セグメントの導電断面積の和である。理解できるとおり、所与の電圧において電力が大きいほど、したがって導電断面積が大きいほど、本発明の利益も大である。これが、本発明を上記の指定を上回る断面に適用することが好ましい理由である。上記利点は、導電断面積が10000mm
2を上回り、とくには20000mm
2を上回る場合に最も該当する。本発明は、この数字の最大2倍、さらには5倍もの導電断面積にも適用可能である。
【0058】
さらなる好ましい実施形態によれば、絶縁装置の内部断面積が、導体の導電断面積と余分の断面積との和であり、余分な断面積は、絶縁装置の前記内部断面積の少なくとも10%である。
【0059】
余分な断面積は、完全に空所によって形成されてよいが、導体セグメントのうちの1つ以上の導体セグメントの周囲の絶縁など、電気絶縁装置の内部に収容された非導電性の構成要素を含んでもよい。
【0060】
ケーブルの組み立てを可能にするために、輸送前または現場のいずれかにおいて、導体セグメントを挿入できるように絶縁装置の内側に特定の余分な空間が存在しなければならない。余分な空間が多いほど、挿入がより容易になると考えられる。他方で、所与の導電断面積において絶縁装置の直径を最小限にするために充分な充てん比を達成したい。余分な断面積の上記指定の最小値は、大部分の場合に、導体セグメントの挿入を容易にする。種々の理由で、充てん比は、通常は余分な断面積の上記指定の最小値に相当する90%よりも低いと考えられる。30%の充てん比、あるいは20%の充てん比でさえも、適用可能であり、余分な断面積の数字は相応に大きくなる。好ましくは、種々の態様を考慮したとき、余分な断面積は、20〜50%の範囲である。充てん比は、導体の断面積と絶縁装置の内部断面積との間の比である。したがって、例えば30%の充てん比は、余分な断面積が70%であることを意味する。波状管の場合など、内側層が長手方向において変化する直径を有する場合、絶縁装置の内部断面積は、現れる最小の直径に関係する。
【0061】
高電圧電力ケーブル設備の上述の好ましい実施形態は、
高電圧電力ケーブル設備に関する独立請求項に従属する請求項に記載される。
【0062】
本発明の上述の目的は、本発明の第3の態様によれば、絶縁高電圧電力ケーブルを提供するための方法であって、
複数の細長い電気導体セグメントを用意するステップと、
細長い管状の電気絶縁装置を用意するステップと、
複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を、組み立てられていない状態で、設置場所へと運ぶステップと、
複数の細長い電気導体セグメントからなる電気導体を形成し、さらに電気導体と管状の電気絶縁装置とからなる可撓絶縁高電圧電力ケーブルを形成するために、複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を現場で組み立てるステップと
を含んでおり、
複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を組み立てるステップは、複数の細長い電気導体セグメントをあらかじめ作製された管状の電気絶縁装置へと挿入することを含む方法を提供することによって達成される。
【0063】
設置場所は、ケーブルを設置すべき実際の場所ならびに指定の輸送後のケーブルが設置に備えて準備される中間組み立て場所であってよい。
【0064】
本発明の発明者は、個々の細長い電気導体セグメントおよびケーブル絶縁システムが、組み立てられていない場合に、内部電気導体およびケーブル絶縁システムを含む組み立て済みの絶縁高電圧電力ケーブルセグメントに関して輸送に向けてより可撓であることを確認した。電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を、別々に輸送することができ、したがって(例えば、トラックにおける)輸送に関する潜在的な重量の制限を回避することができる。さらに、類似の寸法の組み立て済みの高電圧電力ケーブルセグメントと比べて、より長い長さの個々の細長い電気導体セグメントおよび管状の電気絶縁装置を運ぶことができる。
【0065】
本発明による方法によれば、絶縁高電圧電力ケーブルまたはケーブルセグメントの輸送が促進され、とくには内部電気導体の大きな断面積およびケーブルセグメントの長い連続長の両方をもたらす高電圧電力ケーブルまたはケーブルセグメントの輸送が促進される。このように、本発明による方法によれば、電力ケーブル(とくには、例えば地下ケーブルなどの陸上または海底に設置される電力ケーブル)によって送電される電力の増大または電力ケーブルの通電容量の増大が、内部電気導体の断面積の増加によって、輸送時の高電圧電力ケーブルの可撓性をほとんど損なうことなく達成される。このように、本発明による方法によって達成される内部電気導体の断面積の増加は、輸送のためのケーブルセグメント長の減少をわずかしか必要とせず、したがって継ぎ目の増加をほとんど必要としない。それどころか、より長い長さの電力ケーブルセグメントを、本発明の方法によって効率的なやり方で運ぶことができる。本発明による方法によれば、継ぎ目の数を最小限に保つことができ、設置がより効率的にされ、設置コストが削減され、稼働時の送電または配電系統の信頼性を向上させることができる。
【0066】
本発明による方法の好都合な実施形態によれば、複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を組み立てるステップは、複数の細長い電気導体セグメントを互いに平行かつ互いに電気的に接触させて配置して電気導体を形成することを含む。この実施形態によれば、大きな断面積を有する内部電気導体が、効率的なやり方でもたらされる。
【0067】
本発明による方法のさらなる好都合な実施形態によれば、本方法は、管状の電気絶縁装置への挿入に先立って複数の細長い電気導体セグメントを互いに平行かつ互いに電気的に接触させて配置して電気導体を形成することを特徴とする。この実施形態によって、現場における絶縁高電圧電力ケーブルの効率的な組み立てがもたらされる。本発明による方法の別の好都合な実施形態によれば、本方法は、管状の電気絶縁装置の内部において複数の細長い電気導体セグメントを互いに平行かつ互いに電気的に接触させて配置して電気導体を形成することを特徴とする。この実施形態によって、現場における絶縁高電圧電力ケーブルの効率的な組み立てがもたらされる。
【0068】
本発明による方法のさらに別の好都合な実施形態によれば、複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を運ぶステップは、複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を組み立てられていない状態で少なくとも1つのドラムまたはロールに個別に巻き付けることを含む。この実施形態によって、効率的な輸送がもたらされる。しかしながら、複数の細長い電気導体セグメントおよび電気絶縁装置を、例えば前記ドラムまたはロールを使用せずに巻くなど、他のやり方で組み立てられていない状態で運ぶこともできる。
【0069】
本発明による方法のさらなる好都合な実施形態によれば、細長い管状の電気絶縁装置は、本発明による管状の電気絶縁装置であり、とくには本発明の好ましい実施形態のいずれかによる管状の電気絶縁装置である。
【0070】
本発明の方法の上述の好ましい実施形態は、
可撓絶縁高電圧電力ケーブルを提供するための方法に関する独立請求項に従属する請求項に記載される。
【0071】
本発明による方法、高電圧電力ケーブル設備、および管状の電気絶縁装置のそれぞれのさらなる好都合な実施形態、ならびに本発明によるさらなる利点が、従属請求項および実施形態の詳細な説明から明らかになる。
【0072】
次に、本発明を、例示の目的で、添付の図面を参照しつつ実施形態によってさらに詳しく説明する。