特許第5934257号(P5934257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5934257
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】フラッシュ(FLASH)除霜システム
(51)【国際特許分類】
   F25B 47/02 20060101AFI20160602BHJP
【FI】
   F25B47/02 F
   F25B47/02 A
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-553027(P2013-553027)
(86)(22)【出願日】2012年2月10日
(65)【公表番号】特表2014-505230(P2014-505230A)
(43)【公表日】2014年2月27日
(86)【国際出願番号】GB2012050293
(87)【国際公開番号】WO2012107773
(87)【国際公開日】20120816
【審査請求日】2014年12月26日
(31)【優先権主張番号】1102485.8
(32)【優先日】2011年2月11日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513199246
【氏名又は名称】フリジェスコ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】デエイヴィス、トーマス ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】キャンプベル、ロビン
【審査官】 鈴木 充
(56)【参考文献】
【文献】 特表平07−508091(JP,A)
【文献】 実開昭58−142658(JP,U)
【文献】 特開2010−260450(JP,A)
【文献】 特開2000−291985(JP,A)
【文献】 実開昭53−012655(JP,U)
【文献】 特開平03−087576(JP,A)
【文献】 特開2005−249282(JP,A)
【文献】 米国特許第03677025(US,A)
【文献】 特開昭54−136457(JP,A)
【文献】 特開2007−170758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 47/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気圧縮冷凍システムであって、
圧縮機(1)、凝縮器(2)、吸引マニフォルド(19)、液体供給マニフォルド(18)、および複数の蒸発器(5)を有し、
それぞれの前記蒸発器は1つのそれぞれの膨張器または他の冷媒供給装置(4)を有し、
冷凍サイクルにおいて、前記凝縮器を経由し、そして前記吸引マニフォルドと前記液体供給マニフォルドを経由し、それぞれの前記蒸発器を経由して冷媒を再循環させるために前記圧縮機が作動している場合に、前記膨張器または他の冷媒供給装置(4)を経由して冷媒が前記凝縮器から前記液体供給マニフォルドを通過してそれぞれの前記蒸発器に流れる、蒸気圧縮冷凍システムにおいて、
複数の除霜受器(6)を有し、それぞれの前記除霜受器は、それぞれ1つの熱貯蔵ユニット(11)とそれぞれ1つの前記蒸発器と共に配置され、それにより前記冷凍サイクルにおいて、冷媒が前記凝縮器から前記液体供給マニフォルドを経由し、そして前記それぞれの膨張器または他の冷媒供給装置(4)を通過する前にそれぞれの前記除霜受器を通過し、
そしてそれぞれの前記熱貯蔵ユニットは相変化材料を有し、
前記相変化材料は、それぞれの前記除霜受器を流れる冷媒と熱交換接触をするように配置され、それにより前記冷凍サイクルにおいて、前記相変化材料が前記冷媒から熱を引き出す時に融解し、
そしてそれぞれの前記蒸発器は1つの弁装置を有し、前記弁装置は、それぞれの前記蒸発器の除霜サイクルにおいて、それぞれの前記蒸発器と前記除霜受器を前記吸引マニフォルドおよび前記液体供給マニフォルドから孤立させ、そしてそれぞれの前記蒸発器をそれぞれの前記除霜受器に接続して1つの除霜回路を形成するように配置され、
前記除霜回路において、それぞれの前記除霜受器からの冷媒が、それぞれの前記熱貯蔵ユニット内の前記相変化材料からの蓄積された熱エネルギーを、それぞれの前記蒸発器に伝達する、
ことを特徴とする、蒸気圧縮冷凍システム。
【請求項2】
それぞれの前記除霜受器(6)から流れる高熱の冷媒に追加の熱入力を提供するため、加熱手段が配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮冷凍システム。
【請求項3】
除霜段階において、記蒸発器(5)からの液体冷媒を前記除霜受器(6)に戻すために、ポンプ(20)が配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮冷凍システム。
【請求項4】
それぞれの前記蒸発器の除霜前段階において、前記蒸発器が前記除霜受器に接続される前に、前記前記弁装置が前記蒸発器(5)への流体の流入を閉鎖し、そして前記圧縮機(1)が前記蒸発器(5)を部分排気するように作動する、ように前記蒸気圧縮冷凍システムが構築されることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮冷凍システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気圧縮冷凍システムの蒸発器を除霜するためのフラッシュ(flash)除霜システムに関するものである。ここに詳細に説明されるように、本発明は、直接膨張、満液式蒸発器、および液体冷媒過剰フィード冷凍システムに使用できる。
【背景技術】
【0002】
蒸気圧縮冷凍システムの多くの用途において、蒸発器は、空気を冷却するのに使用され、なかでも、冷蔵室、スーパーマーケットの冷蔵ショーケース、家庭用冷凍庫、空気熱源ヒートポンプにおいて空気を冷却するのに使用されている。このような用途では、大気中の水蒸気の凝結と氷結により蒸発器の表面は操業中に氷で覆われるようになる。氷の形成は熱伝導性能に悪影響を与え、そして圧縮機の電力消費は蒸発器効率のロスを補償するために増大する。従ってこのようなシステムは全て、性能を回復させ運転コストを最小にするため、定期的に蒸発器を除霜するように設計されている。
【0003】
一般の除霜方式には、除霜速度の速い順に:冷凍プロセスを中断し、一方で積層された氷を溶かし無くすのに蒸発器に取り付けられるヒーターが使用される;冷凍効果を中断し、しかしまだ稼動中の圧縮機によって、氷を溶かし無くすのに十分な時間の間、高熱ガスの出力を分岐し補助ライン経由で蒸発器に供給される;冷凍効果を中断し、そして氷を溶かすのに環境空気を使用する。
冷凍される物品の温度上昇を最小にするため、除霜時間は短くなくてはならず、そのため電気的除霜が食品の分野では最も普遍的に使用されている。しかし電気除霜および高熱ガス除霜は追加のエネルギーが使用されるため、コストが上昇するというマイナス面がある。
【0004】
特許文献1は、多重の蒸発器からなる蒸気圧縮冷凍システムを有する製氷機を開示している。凝縮器からの比較的高温の冷媒が蒸発器を通過する前に除霜受器を流れる。個々の蒸発器は弁システム手段により除霜されることが可能であり、その弁システムは蒸発器を除霜受器に接続し、それにより高温の液体が除霜受器から蒸発器に熱サイホンにより移動し、そして蒸発器内の液体の冷媒は重力により除霜受器に戻ることができる。しかしこのようなシステムでは、残りの蒸発器が稼動を継続するため、除霜期間の長さは比較的重要ではない。
【0005】
本発明は、従来可能であったものより速く、そしてエネルギー効率よく蒸発器を除霜可能な、新規のそして進歩的な除霜システムの形態を提供することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2009 034300 A1
【発明の概要】
【0007】
本発明は、蒸気圧縮冷凍システムであって、凝縮器を経由して冷媒を再循環させるように調整された圧縮機と、膨張器および蒸発器を有し、凝縮器からの比較的高温の冷媒が膨張器の前に除霜受器を通って流れ、そして、除霜段階において、弁装置が蒸発器と除霜受器を接続し、除霜回路を形成し、その除霜回路は高温流体が除霜受器から蒸発器に移動し、そして蒸発器内の液体冷媒が除霜受器に流れることを可能にする蒸気圧縮冷凍システムにおいて、
冷凍システムが、除霜前の段階において、弁装置が蒸発器への入力を閉鎖し、そして、蒸発器が除霜受器に接続される前に圧縮機が部分的に蒸発器を空にする、ように構築され操作される、ことを特徴とする冷凍システム、を提案する。
【0008】
除霜段階が始まる前に蒸発器への入力を遮断し、そして圧縮機が蒸発器から冷媒を除去することを許容することにより、除霜段階が始まると、高温の冷媒を沸騰させ、その結果蒸発器が高温の冷媒蒸気で直ちにフラッシュ満液される(flash flooding)。従って本発明は、システムからの最小量のネットエネルギーを使用し、そしてまた大幅な除霜時間の削減を可能にする、蒸発器の除霜手段を提供する。従って食品分野用途では、本発明は商品の最適貯蔵温度からの変動範囲を最小にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下の記述及びそこで参照される付属の図面は、発明の範囲を制限しない、例示として本明細書に含まれており、本発明がどのように実現されるかを示している。
図1】本発明の基礎となる、既知の蒸気圧縮冷凍回路の図である。
図2】本発明に基づく除霜システムを有する第1の冷凍回路を示す図である。
図3】本発明に基づく除霜システムを有する第2の冷凍回路を示す図である。
図4図3に示す除霜システムの変形である。
図5】多重の蒸発器と共に使用可能な、図2に示す除霜システムの変形である。
図6図5の除霜システムのさらなる変形である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は広く使用される直接膨張装置であり、それに対し本発明が適用されてもよい。それは、閉じた冷凍回路を有し、その中の圧縮機1が蒸気相の冷媒を圧縮する。圧縮機をでた高熱の過熱ガスは凝縮器2に到り、そこでは非過熱化(desuperheating)と過冷却が起こる。暖かい高圧の液体冷媒は冷媒の貯蔵庫として機能する受液器3にいたる。貯蔵庫からの液体冷媒は膨張器4に供給され、そこでは急速な圧力の低下が低温の蒸気と液体の2相流を形成し、その2相流はその後蒸発器5の底部に入る。液相の蒸発は蒸発器内で完了し、それにより必要な冷却効果が得られる。蒸発器5の頂部からの低温の過冷却蒸気は、その後圧縮機の吸入管を通って圧縮機1の入口に戻り、そしてそのサイクルが繰り返される。
【0011】
このような冷凍システムにおいて、蒸発器を迅速にエネルギー効率よく除霜できる種々の実施形態がこれから記述される。以下の記述および図では、図1に使用された参照番号が冷凍システム内の対応する機器に使用される。
【0012】
図2に示される第1の実施形態では、除霜受器6が主要受液器3と膨張器4の間の液体流の中に挿入される。膨張器4は膨張弁であってもよい。閉鎖弁7が受液器3と除霜受器6の間の流路に挿入され、そして隔離弁8が蒸発器5の出口と圧縮機1の入口の間に挿入される。放出弁9が膨張弁4と並行して接続され、そして除霜弁10が除霜受器6の頂部と蒸発器5の出口の間に接続される。通常運転の間は膨張弁4、閉鎖弁7および隔離弁8は開放されており、そして放出弁9と除霜弁10は閉鎖されていて、その結果図1に示されるものと本質的に同じ冷媒流回路が形成される。しかし上述のように、回路の通常運転は周辺大気の水蒸気の凝結により、蒸発器の外側に氷を形成する。
【0013】
蒸発器の除霜が必要になると、蒸発器の流体入口を閉鎖するため膨張弁4が第1に閉鎖され、一方圧縮機1は運転を続ける。圧縮機へ続く吸入管は冷媒蒸気を蒸発器5から引き続け、それにより蒸発器が部分的に排気される。十分な時間の後、閉鎖弁7および隔離弁8が閉鎖され、除霜弁10が開放され、それにより除霜受器6内の高圧の液体冷媒がフラシュオーバー(flash over)して非常に低圧の蒸発器5に流入する。(圧縮機はこの段階では停止されていてもよい。)
【0014】
冷媒蒸気は潜熱を放出して蒸発器の中で凝縮し、そして蒸発器5と除霜受器6内の圧力が同じになるまで高い熱伝導効率で潜熱を伝導する。圧力が同じになった時点で放出弁9が開放され、蒸発器内の液体冷媒が重力作用のもと除霜受器6内に排出されて戻る。除霜受器6内の液体冷媒の温度が、除霜の完了を示す事前設定レベルに低下すると、放出弁9と除霜弁10が閉鎖され、膨張弁4、閉鎖弁7および隔離弁8が開放され、そして冷凍回路の通常運転が再開される。
【0015】
本発明による除霜システムのさらなる改良において、高温の液体冷媒から抽出され、そして除霜に使用可能となる熱エネルギーは、除霜受器6に内蔵される相変化ユニット11手段により増加されてもよい。適合する相変化媒体は相変化ユニット11の中にカプセル化して含まれ、それにより通常運転の間高温の液体冷媒は相変化ユニット11に接触して流れ、相変化材料を溶解させ、そして液体冷媒流からのエンタルピーを潜熱として貯蔵する。
【0016】
除霜段階の間、貯蔵された熱エネルギーは閉ループの中を循環する冷媒流に放出され、それにより除霜プロセスを加速する。高温の液体冷媒流からのこのような熱の抽出の結果は、より効率的な膨張プロセスを介した冷凍回路全体の熱力学的効率の増大をもたらし、そのことは除霜の後の蒸発器の再冷却に必要な追加エネルギーを大部分補償する。それにより除霜プロセスのエネルギーコストは最小化される。
【0017】
図3に示される第2の実施形態では、液体冷媒貯蔵庫3は除霜受器として機能する。蒸発器は除霜受器より高い位置にあり、そして膨張器4は完全に開放されて絞りを除去できるタイプであり、例えばステッパーモーターで駆動される膨張弁である。圧縮機吸入管内の隔離弁12は圧縮機が稼動中は開放され、そしてそれ以外では閉鎖される。除霜弁13は蒸発器の出口と除霜受器3の頂部を接続し、そして通常運転中は閉鎖されている。
【0018】
除霜が開始されると膨張弁4は蒸発器が吸入管を介して排気されるのに必要な時間完全に閉鎖される。圧縮機1はその後停止され、そして隔離弁12は閉鎖される。膨張弁4は完全に開放され、高温の液体冷媒が除霜受器3に排出され戻され、そして除霜弁13が開放され、それにより除霜受器3の頂部からの蒸気が部分的に排気された蒸発器にフラシュオーバー(flash over)して流入することを可能にする。
【0019】
蒸発器が除霜受器3より上方に位置し、除霜受器3から膨張弁4を通る管が液体冷媒で充満されているため、蒸発器から膨張弁4を通り除霜受器3に戻る流れが確立される。蒸気は除霜受器3から除霜弁13を通り蒸発器5に流れ続け、そこで蒸気は凝結し、そして凝結した液体はその後膨張弁4を通り除霜受器3に戻る。
【0020】
この実施形態の変化形として、相変化媒体を含む熱交換器14が除霜受器3と膨張弁4の間に追加されてもよい。これはエネルギー貯蔵容量を増加させ、一方冷媒費用を最小にする。あるいは図4に示すように、流体対流体型の熱交換器15が使用可能である。熱交換器の補助回路はポンプ16に接続され、ポンプ16は離れたタンク17からの不凍液を閉回路内に循環させ、それにより除霜システムの熱貯蔵容量を増大させるように機能する。
【0021】
例えばスーパーマーケットのショーケースや冷蔵貯蔵庫のような共通の液体供給及び吸引マニフォルドからフィードされる多重の蒸発器を有する冷凍設備では、図5に示すような本発明の実施形態が使用されてもよい。図2に関して前述されたように構築され操作される個々の蒸発器5及びそれに付属する除霜回路は、それぞれ共通の液体マニフォルド18および吸引マニフォルド19に接続されている。この場合それぞれの蒸発器5は自身の除霜受器6を伴い、それにより個々の蒸発器のフラッシュ除霜(flash defrosting)がやはり上記のように起ることに注意が必要である。
【0022】
この実施形態では、液体冷媒が重力作用により除霜受器6に戻るように、蒸発器5は除霜受器6および相変化ユニット11(有る場合)により形成される蓄熱モジュールより高い位置になければならない。図6はこの必要性を不要にする方法を示し、ポンプ20を放出弁9と連続して蒸発器5からの液体出口と除霜受器6の間に追加する。ポンプ20は低温の液体冷媒を蒸発器5から蓄熱モジュール6、11に戻し、冷媒はそこで蒸発し、そして蒸気として蒸発器5に戻る。このような配置では、放出弁9は逆止弁で代替可能であり、それにより冷凍制御システムにより起動する必要性が無くなることに注意が必要である。
【0023】
上記の特定の実施形態は蒸発器の出口において一定の過熱を維持する直接膨張タイプの冷凍システムに適用されているが、本発明は満液式蒸発器および液体冷媒過剰フィード冷凍システムにも適用できる。これらのシステムでは、蒸発器は液体の冷媒を供給され、そして蒸発器は沸騰する冷媒で満されていて、それにより蒸発器から液体冷媒と蒸気冷媒の混合が出てゆく。
【0024】
このことは圧縮機に戻される蒸気冷媒から液体冷媒が分離されるように、吸引管に低圧アキュームレータを追加することを必要とする。アキュームレータへの戻りが蒸発器の流体レベルよりも上方にあると仮定すると、除霜前段階において蒸発器への液体冷媒の供給が停止されると、蒸発器内の全ての液体冷媒は蒸発する筈である。弁装置も変更が必要かもしれないが、しかし蒸発器の部分排気とその後の液体冷媒供給管からの高温冷媒でフラッシュ満液(flash flooding)されるという基本原理は依然として適用される。
【0025】
本発明のそれぞれの実施形態において、高温液体冷媒から抽出された熱エネルギーは、除霜プロセスを加速する目的で除霜受器の中または周辺に配置された抵抗ヒーターにより供給される電力の手段により増加されてもよい。
【0026】
弁操作のタイミングと順序制御、蒸発器に対する除霜受器の寸法決めと位置決め、及び相変化物質、補助的液体回路、又は電力の手段による熱容量増大の使用は、システム全体の最大効率に照らして最適化可能である。
【0027】
上記の冷凍ユニットに使用可能な弁のタイプは、特に、逆止弁、ソレノイド弁、膨張弁、及び三方弁を含む。
【0028】
蒸気の冷凍システムの操作を管理するために採用された制御システムは、冷凍回路回りの枢要な箇所に取り付けられた温度及び圧力センサにより供給される情報に基づいて除霜プロセスを開始し、終了させる。
【0029】
上記の記述は新規であると信じられる領域に重点を置き、そして識別された特定の問題について記載しているが、ここに開示された特徴は、従来技術において新規で有用な進歩を提供可能な任意の組合せにおいて使用可能であることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6