特許第5934645号(P5934645)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5934645グルタミニルシクラーゼ阻害剤としてのヘテロ環式誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5934645
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】グルタミニルシクラーゼ阻害剤としてのヘテロ環式誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 235/08 20060101AFI20160602BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20160602BHJP
   C07D 417/14 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/4184 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/5355 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20160602BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 15/08 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/20 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 5/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20160602BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
   C07D235/08CSP
   C07D403/04ZNA
   C07D405/14
   C07D471/04 108Q
   C07D401/14
   C07D413/04
   C07D413/14
   C07D417/04
   C07D417/14
   A61K31/4184
   A61K31/5377
   A61K31/496
   A61K31/437
   A61K31/454
   A61K31/422
   A61K31/5355
   A61K31/427
   A61K45/00
   A61P43/00 111
   A61P25/00
   A61P25/16
   A61P25/24
   A61P25/22
   A61P25/18
   A61P35/00
   A61P35/04
   A61P15/08
   A61P37/06
   A61P17/06
   A61P37/02
   A61P25/20
   A61P3/04
   A61P25/14
   A61P25/28
   A61P19/02
   A61P29/00 101
   A61P1/18
   A61P9/00
   A61P5/00
   A61P3/00
   A61P7/00
【請求項の数】35
【全頁数】263
(21)【出願番号】特願2012-528379(P2012-528379)
(86)(22)【出願日】2010年9月13日
(65)【公表番号】特表2013-504544(P2013-504544A)
(43)【公表日】2013年2月7日
(86)【国際出願番号】EP2010063341
(87)【国際公開番号】WO2011029920
(87)【国際公開日】20110317
【審査請求日】2013年9月12日
(31)【優先権主張番号】61/241,432
(32)【優先日】2009年9月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505403119
【氏名又は名称】プロビオドルグ エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】ウルリクフ ヘイセル
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ソムメル
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ラムスベクク
(72)【発明者】
【氏名】アントジェ メイエル
(72)【発明者】
【氏名】トルステン ホフマン
(72)【発明者】
【氏名】ルイブイア ボエフメ
(72)【発明者】
【氏名】ハンス−ウルリクフ デムトフ
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/078100(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/130669(WO,A1)
【文献】 国際公開第02/020500(WO,A1)
【文献】 国際公開第2005/075436(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/009155(WO,A1)
【文献】 Bioorg. Med. Chem.,2007年,15,6489−6496
【文献】 J. Heterocyclic Chem.,1999年,36,1001−1012
【文献】 J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1,1984年,2465−2475
【文献】 Indian J. Chem. B,1979年,17B,164−166
【文献】 J. Chem. Soc. Chem. Commun.,1977年,189−190
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 235/08
C07D 401/14
C07D 403/04
C07D 405/14
C07D 413/04
C07D 413/14
C07D 417/04
C07D 417/14
C07D 471/04
A61K 31/4184〜5377
A61K 45/00
A61P 1/18
A61P 3/00〜04
A61P 5/00
A61P 7/00
A61P 9/00
A61P 15/08
A61P 17/06
A61P 19/02
A61P 25/00〜28
A61P 29/00
A61P 35/00〜04
A61P 37/02〜06
A61P 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩、溶媒和物、多形体、互変異性体、若しくは立体異性体:
【化1】
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(式中、R1は、
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
を表し;
R2は、H、C1-8アルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、-C1-4アルキルアリール、-C1-4アルキルヘテロアリール、-C1-4アルキルカルボシクリル、又は-C1-4アルキルヘテロシクリルを表し;
ここで、上記のアリール基及びヘテロアリール基のいずれも、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ-、ニトロ、ハロゲン、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C1-4アルキル-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C1-4アルコキシ-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C3-8シクロアルキル)(C3-8シクロアルキル)、-N(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、C1-4アルキル、オキソ、ハロゲン、-C(O)C1-6アルキル、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いはR2は、フェニルによって置換されたフェニル、単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル、フェノキシによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルがフェニルによって置換されている該ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、ベンジルオキシによって置換されたフェニル、カルボシクリルにより置換されたフェニル、カルボシクリルがヘテロシクリルにより置換されている該カルボシクリルにより置換されたフェニル、-O-カルボシクリルにより置換されたフェニル、フェニルにより置換されたヘテロシクリル、フェニルにより置換されたカルボシクリル、カルボシクリルに縮合されたフェニル、ヘテロシクリルに縮合されたフェニル、-C1-4アルキル(フェニルによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(単環式ヘテロシクリル基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(-O-カルボシクリル基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(ベンジルオキシによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(任意に置換されたカルボシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)、又はC1-4アルキル(任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)を表し;
ここで、上記のフェニル基、ベンジルオキシ基、及びヘテロアリール基のいずれも、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく、かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、メチル、フェニル、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
R3は、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上記のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、1個以上のC1-2アルキル基によって任意に置換されたカルボシクリル環を形成するよう結合し;
或いは、R2及びR3は、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合し、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はフェニルは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、単環式ヘテロアリールに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合し、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はヘテロアリールは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
Xは、C=O、O、S、CR7R8、-O-CH2-、又は-CH2-CH2-を表し;
Yは、CHR9、C=O、又はC=Sを表し;
Zは、-N-R4、O、又はCHR10を表し、その結果、XがO又はSを表す場合、ZはCHR10を表さなければならず;
或いは、X及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し;
R4は、H、-C1-8アルキル、-C(O)C1-6アルキル、又はNH2を表し;
R7及びR8は独立して、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上述のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)により、任意に置換されてよく;
R9及びR10は独立して、H又はメチルを表し;
但し、-Y-Z-X-の部分は、-C(=O)-N(-R4)-C(=O)-又は-C(=S)-N(-R4)-C(=O)-以外を表す。)。
【請求項2】
前記R1が、
【化3】
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を表す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
前記R2が、アリール、ヘテロアリール、フェニルによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルに縮合されたフェニルを表し、又はR2及びR3が結合して、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成し;上記のアリール、ヘテロアリール、フェニル、ヘテロシクリル、及びカルボシクリルが任意に置換されている、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
前記R2が、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシル、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、ハロゲン、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ-、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C3-8シクロアルキル)(C3-8シクロアルキル)、-C1-4アルキル-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C1-4アルコキシ-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)から選択された1個以上の基により任意に置換されたフェニルを表す、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
前記R2が、1個以上のC1-6アルコキシ基により任意に置換されたフェニルを表す、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
前記R2が、プロポキシ基により任意に置換されたフェニルを表す、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
前記R3がHを表す、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
【請求項8】
前記R4が、Hを表す、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
【請求項9】
前記XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZが-N-R4又はOを表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項10】
前記XがC=Oを表し、YがCHR9を表し、かつZが-N-R4を表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
前記XがCR7R8を表し、YがCHR9又はC=Oを表し、かつZがCHR10を表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項12】
前記XがSを表し、YがC=O又はC=Sを表し、かつZがCHR10を表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項13】
前記X及びZが、2,5-ジクロロフェニル若しくは3,4ジクロロフェニルなどの、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYがC=Oを表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項14】
前記Xが-O-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがCHR10を表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項15】
前記Xが-CH2-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがOを表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項16】
実施例1〜235のいずれか1つに記載の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、多形体、互変異性体、若しくは立体異性体:
【表1】
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【請求項17】
実施例12〜14のいずれか1つに記載の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、多形体、互変異性体、若しくは立体異性体:
【表2】
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【請求項18】
医薬品として使用するための、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物。
【請求項19】
任意に1つ以上の治療上許容し得る希釈剤又は担体との組み合わせで、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項20】
神経保護薬、抗パーキンソン病薬、アミロイドタンパク質沈着阻害剤、βアミロイド合成阻害剤、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、及び抗多発性硬化症薬からなる群から選択される、少なくとも1つの化合物を追加的に含有する、請求項19記載の医薬組成物。
【請求項21】
PEP阻害剤、LiCl、DP IV酵素又はDP IV様酵素の阻害剤の阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤、PIMTエンハンサー、βセクレターゼの阻害剤、γセクレターゼの阻害剤、中性エンドペプチダーゼの阻害剤、ホスホジエステラーゼ-4(PDE-4)の阻害剤、TNFα阻害剤、ムスカリン性M1受容体アンタゴニスト、NMDA受容体アンタゴニスト、σ-1受容体阻害剤、ヒスタミンH3アンタゴニスト、免疫調節薬、免疫抑制薬、又はナタリズマブ、ファムプリジン-SR、アレムツズマブ、チプリモチド、パクリタキセル、アダパレン、インターロイキン-4、マトリックス-メタロプロテイナーゼ-阻害剤、及びインターフェロン-τ(トロホブラスチン)からなる群から選択される作用物質からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を追加的に含む、請求項19又は請求項20記載の医薬組成物。
【請求項22】
ケネディ病、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない十二指腸癌、結腸直腸癌、ゾリンジャー・エリソン症候群、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない胃癌、病原性精神病性容態、統合失調症、不妊、腫瘍、炎症性宿主反応、癌、悪性転移、メラノーマ、乾癬、液性及び細胞仲介性免疫応答障害、内皮内の白血球接着及び遊走プロセス、摂食障害、睡眠-覚醒障害、エネルギー代謝の恒常性調節障害、自律神経機能障害、ホルモン平衡障害又は体液の調節障害、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発性神経根症、軽度認知障害、アルツハイマー病、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、ダウン症候群における神経変性、ハンチントン病、関節リウマチ、粥状硬化、膵炎、及び再狭窄からなる群から選択される疾患の治療において使用するための、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物
【請求項23】
ケネディ病、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない十二指腸癌、結腸直腸癌、ゾリンジャー・エリソン症候群、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない胃癌、病原性精神病性容態、統合失調症、不妊、腫瘍、炎症性宿主反応、癌、悪性転移、メラノーマ、乾癬、液性及び細胞仲介性免疫応答障害、内皮内の白血球接着及び遊走プロセス、摂食障害、睡眠-覚醒障害、エネルギー代謝の恒常性調節障害、自律神経機能障害、ホルモン平衡障害又は体液の調節障害、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発性神経根症、軽度認知障害、アルツハイマー病、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、ダウン症候群における神経変性、ハンチントン病、関節リウマチ、粥状硬化、膵炎、及び再狭窄からなる群から選択される疾患の治療において使用するための、請求項19〜21のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項24】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって
式(II)の化合物から式(I)の化合物を製造すること:
【化4】
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(式中、R2、R3、X、Y及びZは請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項25】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(III)の化合物の水素添加により、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCR7R8を表し、かつR8は水素を表す)を製造すること:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、R4、及びR7は請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項26】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(IV)の化合物の水素添加により、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、ZはCH2を表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化6】
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(式中、R1及びR2は請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項27】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(V)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化7】
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(式中、R1、R2、及びR4は請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項28】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(VI)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCH2を表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCOを表す)を製造すること:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、及びR4は請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項29】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(VII)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R1は1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルを表し、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-NHを表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R2は請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項30】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(VIII)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、並びにX及びZは結合し炭素環を形成するか、又はそうでなければX及びZはその位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表す)を製造すること:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、X、及びZは請求項1に定義されるとおりである)を含む、前記方法。
【請求項31】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
XがOを表す対応する化合物から、XがSを表す式(I)の化合物を製造することを含む、前記方法。
【請求項32】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
R4がHを表す対応する式(I)の化合物から、亜硝酸塩による処理、それに続く還元により、式(I)の化合物(式中、R4は-NH2を表す)を製造することを含む、前記方法。
【請求項33】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
R4がHを表す対応する式(I)の化合物から、アルキル化剤又はアルカノイル化剤による処理により、式(I)の化合物(式中、R4は-C1-8アルキル又は-C(O)C1-6アルキルを表す)を製造することを含む、前記方法。
【請求項34】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
式(I)の化合物を相互転換することを含む、前記方法。
【請求項35】
請求項1〜17のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
保護された式(I)の化合物を脱保護することを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、グルタミニルシクラーゼ(QC、EC 2.3.2.5)の阻害剤としての新規ピロリジン誘導体に関する。QCは、アンモニアの遊離下でのN-末端グルタミン残基のピログルタミン酸(5-オキソ-プロリル、pGlu*)への分子内環化、及び水の遊離下でのN-末端グルタミン酸残基のピログルタミン酸への分子内環化を触媒する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
グルタミニルシクラーゼ(QC, EC 2.3.2.5)は、アンモニアを遊離しながらの、N-末端グルタミン残基のピログルタミン酸(pGlu*)への分子内環化を触媒する。QCは、1963年にMesserにより熱帯植物カリカ・パパイヤ(Carica papaya)のラテックスから最初に単離された(Messer, M.の文献(1963 Nature 4874, 1299))。24年後、対応する酵素活性が、動物の下垂体において発見された(Busby, W. H. J.らの文献(1987 J Biol Chem 262, 8532-8536);Fischer, W. H.及びSpiess, J.の文献(1987 Proc Natl Acad Sci USA 84, 3628-3632))。哺乳動物のQCに関して、QCによるGlnのpGluへの転換が、TRH及びGnRHの前駆体について示すことができた(Busby, W. H. J.らの文献(1987 J Biol Chem 262, 8532-8536);Fischer, W. H.及びSpiess, J.の文献(1987 Proc Natl Acad Sci USA 84, 3628-3632))。加えて、最初のQC局在化実験は、ウシ下垂体におけるQCの触媒の推定生成物との同時局在を明らかにし、ペプチドホルモン合成において示唆された機能を更に改良した(Bockers, T. M.らの文献(1995 J Neuroendocrinol 7, 445-453))。対照的に、植物のQCの生理機能は、余り明確ではない。C.パパイヤ由来の酵素の場合、病原性微生物に対する植物防御における役割が示唆された(El Moussaoui, A.らの文献(2001 Cell Mol Life Sci 58, 556-570))。他の植物に由来する推定上のQCが、配列比較により最近同定された(Dahl, S. W.らの文献(2000 Protein Expr Purif 20, 27-36))。しかしこれらの酵素の生理機能は依然曖昧である。
【0003】
植物及び動物由来の公知のQCは、それらの基質のN-末端位置でのL-グルタミンに対する厳密な特異性を示し、かつそれらの反応速度論的挙動は、ミカエリス-メンテン式に従うことがわかった(Pohl, T.らの文献(1991 Proc Natl Acad Sci USA 88, 10059-10063);Consalvo, A. P.らの文献(1988 Anal Biochem 175, 131-138);Gololobov, M. Y.らの文献(1996 Biol Chem Hoppe Seyler 377, 395-398))。しかし、C.パパイヤ由来のQCの一次構造と哺乳動物由来の高度に保存されたQCの一次構造との比較は、いかなる配列相同性も明らかにしなかった(Dahl, S. W.らの文献(2000 Protein Expr Purif 20, 27-36))。植物QCが新たな酵素ファミリーに属するように見える(Dahl, S. W.らの文献(2000 Protein Expr Purif 20, 27-36))のに対し、哺乳動物QCは、細菌のアミノペプチダーゼと顕著な配列相同性を有することがわかり(Bateman, R. C.らの文献(2001 Biochemistry 40, 11246-11250))、このことは、植物及び動物に由来するQCの進化の起源が異なっているという結論に繋がっている。
【0004】
最近、組換えヒトQCに加え、脳抽出物由来のQC活性は、N-末端グルタミニルに加えグルタミン酸の両方の環化を触媒することが示された。シクラーゼが触媒したGlu1-転換は、およそpH6.0で好ましいのに対し、pGlu-誘導体へのGln1-転換は、至適pHおよそ8.0で生じるという知見は、最も特筆すべきである。pGlu-Aβ-関連ペプチドの形成は、組換えヒトQCの阻害及びブタ下垂体抽出物由来のQC-活性の阻害により抑制することができるので、酵素QCは、アルツハイマー病治療のための薬物開発の標的である。
【0005】
QCの阻害剤は、WO 2004/098625, WO 2004/098591, WO 2005/039548, WO 2005/075436, WO 2008/055945, WO 2008/055947, WO 2008/055950, WO2008/065141, WO 2008/110523, WO 2008/128981, WO 2008/128982, WO 2008/128983, WO 2008/128984, WO 2008/128985, WO 2008/128986, WO 2008/128987及びWO 2010/026212に記載されている。
【0006】
EP 02 011 349.4は、昆虫グルタミニルシクラーゼをコードするポリヌクレオチドに加え、該ポリヌクレオチドによりコードしたポリペプチド、及びグルタミニルシクラーゼ活性を低下させる作用物質のスクリーニング法におけるそれらの使用を開示している。このような作用物質は、殺虫剤として有用である。
【発明の概要】
【0007】
(定義)
用語「ki」又は「KI」及び「KD」は、結合定数であり、これは阻害剤の酵素への結合及び酵素からのその後の放出を説明している。別の測定値は、「IC50」値であり、これは、所与の基質濃度で、50%の酵素活性を生じる阻害剤濃度を反映している。
【0008】
用語「DP IV-阻害剤」又は「ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤」は、当業者に一般に公知であり、DP IV酵素又はDP IV-様酵素の触媒活性を阻害する酵素阻害剤を意味する。
【0009】
「DP IV-活性」は、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP IV)及びDP IV-様酵素の触媒活性として定義される。これらの酵素は、腎臓、肝臓及び小腸を含む哺乳動物の体の様々な組織において見つかったプロリン後(より少ない程度にアラニン後、セリン後又はグリシン後)切断セリンプロテアーゼであり、該組織において該酵素は、プロリン又はアラニンがそれらの配列のN-末端アミノ酸に隣接している残基を形成する場合に、生物学的活性ペプチドのN-末端からジペプチドを高い特異性で除去する。
【0010】
用語「PEP-阻害剤」又は「プロリルエンドペプチダーゼ阻害剤」は、一般に当業者に公知であり、かつプロリルエンドペプチダーゼ(PEP, プロリルオリゴペプチダーゼ, POP)の触媒活性を阻害する酵素阻害剤を意味する。
【0011】
「PEP-活性」は、ペプチド又はタンパク質内のプロリン後の結合を加水分解することが可能であるエンドプロテアーゼの触媒活性として定義され、このプロリンは、ペプチド基質又はタンパク質基質のN-末端から数えて、3位以降の位置のアミノ酸である。
【0012】
本明細書において使用される用語「QC」は、グルタミニルシクラーゼ(QC)及びQC-様酵素を含む。QC及びQC-様酵素は、更にQC活性として定義される、同じ又は類似した酵素活性を有する。これに関して、QC-様酵素は、基本的にそれらの分子構造がQCとは異なり得る。QC-様酵素の例は、ヒト(GenBank NM_017659)、マウス(GenBank BC058181)、カニクイザル(GenBank AB168255)、アカゲザル(GenBank XM_001110995)、イヌ(GenBank XM_541552)、ラット(GenBank XM_001066591)、マウス(GenBank BC058181)及びウシ(GenBank BT026254)由来の、グルタミニル-ペプチドシクロトランスフェラーゼ-様タンパク質(QPCTL)類がある。
【0013】
本明細書において使用される用語「QC活性」は、N-末端グルタミン残基のピログルタミン酸(pGlu*)への、又はN-末端L-ホモグルタミン若しくはL-β-ホモグルタミンの環状ピロ-ホモグルタミン誘導体への、アンモニアの遊離下での分子内環化として定義される。従ってスキーム1及び2を参照されたい。
スキーム1:QCによるグルタミン環化
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム2:QCによるL-ホモグルタミン環化
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0014】
本明細書において使用される用語「EC」は、更にEC活性として定義される、グルタミン酸シクラーゼ(EC)としてのQC及びQC-様酵素の活性を含む。
【0015】
本明細書において使用される用語「EC活性」は、QCによるN-末端グルタミン酸残基のピログルタミン酸(pGlu*)への分子内環化として定義される。従ってスキーム3を参照されたい。
スキーム3:QC(EC)による非帯電のグルタミルペプチドのN-末端環化
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0016】
用語「QC阻害剤」、「グルタミニルシクラーゼ阻害剤」は、一般に当業者に公知であり、かつグルタミニルシクラーゼ(QC)の触媒活性又はそのグルタミルシクラーゼ(EC)活性を阻害する酵素阻害剤を意味する。
【0017】
(QC阻害の効能)
好ましい実施態様において、QC阻害との相関関係を考慮し、本対象となる方法及び医学的用途は、QC阻害のIC50が10μM以下、より好ましくは1μM以下、更により好ましくは0.1μM以下若しくは0.01μM以下、又は最も好ましくは0.001μM以下である作用物質を利用する。実際、Ki値が、より低いμM、好ましくはnM、更により好ましくはpMの範囲である阻害剤が意図されている。従って、本明細書においては便宜上「QC阻害剤」として本活性作用物質が説明されているが、そのような命名は、本発明の対象を特定の作用機構に限定することを意図するものではないことは理解されるであろう。
【0018】
(QC阻害剤の分子量)
一般に、本対象となる方法又は医学的用途のQC阻害剤は、例えば、分子量が500g/モル以下、400g/モル以下、好ましくは350g/モル以下、更により好ましくは300g/モル以下、及び更には250g/モル以下である小分子であろう。
【0019】
本明細書において使用される用語「対象」は、治療、観察又は実験の対象である、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0020】
本明細書において使用される用語「治療的有効量」は、治療される疾患又は障害の症状を緩和することを含む、研究者、獣医、医師又は他の臨床医により探求される、組織の系、動物又はヒトにおいて生物学的応答又は医学的応答を誘起する活性化合物又は医薬物質の量を意味する。
【0021】
本明細書において使用される用語「医薬として許容し得る」は、臨床及び獣医学の両方の用途を包含しており:例えば、用語「医薬として許容し得る」は、獣医学的に許容し得る化合物又は臨床薬及び保健医療において許容し得る化合物を包含している。
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて、表現「アルキル」は、特に限定しない限りは、C1-12アルキル基、適切にはC1-8アルキル基、例えばC1-6アルキル基、例えばC1-4アルキル基を意味する。アルキル基は、直鎖又は分岐鎖であってよい。適切なアルキル基には、例えばメチル、エチル、プロピル(例えばn-プロピル及びイソプロピル)、ブチル(例えばn-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル)、ペンチル(例えばn-ペンチル)、ヘキシル(例えばn-ヘキシル)、ヘプチル(例えばn-ヘプチル)及びオクチル(例えばn-オクチル)を含む。例えば、「アルコキシ」、「ハロアルキル」及び「チオアルキル」の表現において、表現「アルキ(alk)」は、「アルキル」の定義に従い解釈されるべきである。典型的なアルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えばn-プロポキシ)、ブトキシ(例えばn-ブトキシ)、ペントキシ(例えばn-ペントキシ)、ヘキソキシ(例えばn-ヘキソキシ)、ヘプトキシ(例えばn-ヘプトキシ)及びオクトキシ(例えばn-オクトキシ)を含む。典型的なチオアルキル基には、メチルチオ-を含む。典型的なハロアルキル基には、フルオロアルキル、例えばCF3を含む。
【0023】
表現「アルケニル」は、特に限定しない限りは、C2-12アルケニル基、適切にはC2-6アルケニル基、例えば、C2-4アルケニル基を意味し、少なくとも1個の二重結合を任意の所望する位置に含み、かつ三重結合は含まない。アルケニル基は、直鎖又は分岐鎖であってよい。1個の二重結合を含む典型的なアルケニル基には、プロペニル及びブテニルを含む。2個の二重結合を含む典型的なアルケニル基には、ペンタジエニル、例えば(1E,3E)-ペンタジエニルを含む。
【0024】
表現「アルキニル」は、特に限定しない限りは、C2-12アルキニル基、適切にはC2-6アルキニル基、例えば、C2-4アルキニル基を意味し、少なくとも1個の三重結合を任意の所望する位置に含み、かつ1個以上の二重結合を含んでいても含んでいなくてもよい。アルキニル基は、直鎖又は分岐鎖であってよい。典型的なアルキニル基には、プロピニル及びブチニルを含む。
表現「アルキレン」は、式-(CH2)n-の鎖を意味し、式中nは、特に限定しない限りは、整数であり、例えば2〜5である。
【0025】
表現「シクロアルキル」は、特に限定しない限りは、C3-10シクロアルキル基(すなわち、3〜10個の環炭素原子)、より適切にはC3-8シクロアルキル基、例えばC3-6シクロアルキル基を示す。典型的なシクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。環炭素原子の最も適切な数は、3〜6個である。
【0026】
表現「シクロアルケニル」は、特に限定しない限りは、C5-10シクロアルケニル基(すなわち5〜10個の環炭素原子)、より適切にはC5-8シクロアルケニル基、例えばC5-6シクロアルケニル基を示す。典型的なシクロアルケニル基には、シクロプロペニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニルを含む。環炭素原子の最も適切な数は、5〜6個である。
【0027】
表現「カルボシクリル」は、特に限定しない限りは、全ての環原子が炭素であり、かつ3〜12個の環炭素原子を、適切には3〜10個の炭素原子を、より適切には3〜8個の炭素原子を含む、任意の環系を示す。カルボシクリル基は、飽和又は部分的に不飽和であってよいが、芳香環は含まない。カルボシクリル基の例には、単環式、二環式、及び三環式の環系を含み、特に単環式及び二環式の環系である。他のカルボシクリル基には、架橋した環系(例えばビシクロ[2.2.1]ヘプテニル)を含む。カルボシクリル基の具体例は、シクロアルキル基である。カルボシクリル基の更なる例は、シクロアルケニル基である。
【0028】
表現「ヘテロシクリル」は、特に限定しない限りは、1個以上(例えば1、2又は3個)の環原子が、N、S及びOから選択されるヘテロ原子により置換されているカルボシクリル基を指す。ヘテロシクリル基の具体例は、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、又はより特定するとシクロヘキシル)であり、1個以上(例えば1、2又は3個、特に1又は2個、特別には1個)の環原子が、N、S又はOから選択されるヘテロ原子により置換されている。1個のヘテロ原子を含む典型的なヘテロシクリル基には、ピロリジン、テトラヒドロフラン及びピペリジンを含み、並びに2個のヘテロ原子を含む典型的なヘテロシクリル基には、モルホリン及びピペラジンを含む。ヘテロシクリル基の更なる具体例は、1個以上(例えば1、2又は3個、特に1又は2個、特別には1個)の環原子が、N、S及びOから選択されるヘテロ原子により置換されているシクロアルケニル基(例えばシクロヘキセニル基)である。このような基の例は、ジヒドロピラニル(例えば3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル-)である。
【0029】
表現「アリール」は、特に限定しない限りは、C6-12アリール基、適切にはC6-10アリール基、より適切にはC6-8アリール基を示す。アリール基は、少なくとも1個の芳香環(例えば1又は2又は3個の環)を含む。1個の芳香環を伴う典型的アリール基の例は、フェニルである。2個の芳香環を伴う典型的アリール基の例は、ナフチルである。
【0030】
表現「ヘテロアリール」は、特に限定しない限りは、1個以上(例えば、1、2、3又は4個、適切には1、2又は3個)の環原子が、N、S及びOから選択されるヘテロ原子により置換されているアリール残基か、若しくはさもなければN、S及びOから選択される1個以上(例えば、1、2、3又は4個、適切には1、2又は3個)の環原子を含む5員の芳香環を示す。1個のヘテロ原子を有する典型的な単環式ヘテロアリール基には下記を含む:5員環(例えば、ピロール、フラン、チオフェン);及び6員環(例えば、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、及びピリジン-4-イルなどのピリジン)である。2個のヘテロ原子を有する典型的な単環式ヘテロアリール基には下記を含む:5員環(例えば、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール-1-イル、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イルなどのイミダゾール);6員環(例えば、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン)。3個のヘテロ原子を有する典型的な単環式ヘテロアリール基には下記を含む:1,2,3-トリアゾール及び1,2,4-トリアゾール。4個のヘテロ原子を有する典型的な単環式ヘテロアリール基にはテトラゾールを含む。典型的な二環式ヘテロアリール基には下記を含む:インドール(例えば、インドール-6-イル)、ベンゾフラン、ベンズチオフェン(benzthiophene)、キノリン、イソキノリン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール(benzthiazole)、キナゾリン及びプリン。
【0031】
表現「-アルキルアリール」は、特に限定しない限りは、アルキレン部分、例えばC1-4アルキレン部分を介して結合されているアリール残基を示す。
【0032】
表現「-アルキルヘテロアリール」は、特に限定しない限りは、アルキレン部分、例えばC1-4アルキレン部分を介して結合されているヘテロアリール残基を示す。
【0033】
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素(F)、塩素(Cl)及び臭素(Br)を含む。
【0034】
用語「アミノ」は、-NH2基を指す。
【0035】
用語「フェニルによって置換されたフェニル」はビフェニルを指す。
【0036】
表現
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
は、立体化学が定義されていない単結合を示す。
【0037】
ベンズイミダゾリルが、下記式:
【化5】
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として表されるベンズイミダゾリル-5-イルとして示される場合、当業者は、下記式:
【化6】
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として表されるベンズイミダゾール-6-イルが等価の構造であることを認識するであろう。本明細書で採用されるように、2つの形態のベンズイミダゾリルは、用語「ベンズイミダゾール-5-イル」によって包含される。
【0038】
(立体異性体:)
請求項記載の化合物の全ての可能性のある立体異性体が、本発明に含まれる。
【0039】
本発明の化合物が少なくとも1個のキラル中心を有する場合、それに応じて該化合物は鏡像異性体として存在し得る。本化合物が2個以上のキラル中心を有する場合、該化合物は加えてジアステレオマーとして存在し得る。全てのそのような異性体及びそれらの混合物が、本発明の範囲内に包含されることは理解されるべきである。
【0040】
(立体異性体の製造及び単離:)
本発明の化合物の製造プロセスが立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体は、分取クロマトグラフィーなどの通常の技術により分離されてもよい。本化合物は、ラセミ体の形状で製造されてもよいか、又は個別の鏡像異性体が、鏡像特異的合成によるか若しくは分割によるかのいずれかにより、製造されてもよい。本化合物は、例えば、(-)-ジ-p-トルオイル-d-酒石酸及び/又は(+)-ジ-p-トルオイル-l-酒石酸などの光学活性のある酸との塩形成、それに続く分別結晶及び遊離塩基の再生によるジアステレオマー対の形成などの、標準技術により、該化合物の成分鏡像異性体に分割されてよい。また、本化合物は、ジアステレオマー的エステル又はアミドの形成、それに続くクロマトグラフィーによる分離及びキラル補助基の除去により、分割されてもよい。或いは本化合物は、キラルHPLCカラムを用い、分割されてよい。
【0041】
(医薬として許容し得る塩:)
遊離化合物とそれらの塩又は溶媒和物の形態の化合物の間の密接な関係を考慮し、化合物がこの文脈において言及される限りは、対応する塩、溶媒和物又は多形体も意図されるが、但しその状況下で可能又は適切であることを条件とする。
【0042】
医薬品において使用するのに適している式(I)の化合物の塩及び溶媒和物並びにそれらの生理的に機能する誘導体は、対イオン又は会合した溶媒が医薬として許容し得るものである。しかし、医薬として許容し得ない対イオン又は会合した溶媒を有する塩及び溶媒和物は、例えば、他の化合物並びにそれらの医薬として許容し得る塩及び溶媒和物の製造における中間体として使用するために、本発明の範囲内である。
【0043】
本発明に適した塩には、有機及び無機の両方の酸又は塩基で形成されたものを含む。医薬として許容し得る酸付加塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アリールスルホン酸(例えばp-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸又はナフタレンジスルホン酸)、サリチル酸、グルタル酸、グルコン酸、トリカルバリル酸、ケイ皮酸、置換ケイ皮酸(例えば、フェニル、メチル、メトキシ又はハロ置換されたケイ皮酸であり、4-メチル及び4-メトキシケイ皮酸を含む。)、アスコルビン酸、オレイン酸、ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば、1-又は3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸)、ナフタレンアクリル酸(例えば、ナフタレン-2-アクリル酸)、安息香酸、4-メトキシ安息香酸、2-若しくは4-ヒドロキシ安息香酸、4-クロロ安息香酸、4-フェニル安息香酸、ベンゼンアクリル酸(例えば、1,4-ベンゼンジアクリル酸)、イセチオン酸、過塩素酸、プロピオン酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、パモ酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サリチル酸、サッカリン酸及びトリフルオロ酢酸から形成されたものを含む。医薬として許容し得る塩基性塩は、アンモニウム塩、ナトリウム及びカリウムのものなどのアルカリ金属塩、カルシウム及びマグネシウムのものなどのアルカリ土類金属塩、並びにジシクロヘキシルアミン及びN-メチル-D-グルカミンなどの有機塩基との塩を含む。
本発明の化合物の医薬として許容し得る酸付加塩の形は全て、本発明の範囲により包含されることが意図されている。
【0044】
(多形結晶形:)
更に本化合物の結晶形の一部は、多形体として存在してよく、かつそれ自体、本発明に含まれることが意図されている。加えて一部の本化合物は、水と(すなわち水和物)又は一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成することができ、そのような溶媒和物も、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。また、本化合物の塩を含む該化合物は、それらの水和物の形で得ることができるか、又はそれらの結晶化に使用される他の溶媒を含むことができる。
【0045】
(プロドラッグ:)
本発明は更に、その範囲内に、本発明の化合物のプロドラッグを含む。一般に、そのようなプロドラッグは、所望の治療活性のある化合物へインビボにおいて容易に転換可能である化合物の官能基誘導体であろう。従ってこれらの場合、本発明の治療法で、用語「投与する」は、請求項記載の化合物の1種以上のプロドラッグ型による説明した様々な障害の治療を包含するが、該プロドラッグ型は、対象への投与後に先に明記した化合物に転換する。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び製造の通常の手順は、例えば、H. Bundgaard編「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」(Elsevier, 1985)に説明されている。
【0046】
(保護基:)
本発明の化合物の製造プロセスの間に、関心のある任意の分子上の感応性のある基又は反応基を保護することが必要及び/又は望ましいことがある。このことは、J.F.W. McOmie編「有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)」(Plenum Press, 1973);並びに、T.W. Greene及びP. G. M. Wutsの文献「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」(John Wiley & Sons, 1991)に記載されているものなど、通常の保護基により実現することができ、これらの文献は引用により本明細書中に完全に組み込まれている。該保護基は、都合の良い引き続きの工程において、当該技術分野由来の公知の方法を用いて除去することができる。
【0047】
引き続きの化学反応において化学選択性を得るために、保護基又は保護的基(protective group)が、官能基の化学修飾により分子へ導入される。保護基は、例えばアルコール保護基、アミン保護基、カルボニル保護基、カルボン酸保護基及びリン酸保護基である。
【0048】
アルコール保護基の例は、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn、Bnl)、β-メトキシエトキシメチルエーテル(MEM)、ミメトキシトリチル[ビス-(4-メトキシフェニル)フェニルメチル、DMT]、メトキシメチルエーテル(MOM)、メトキシトリチル[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル、MMT]、p-メトキシベンジルエーテル(PMB)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリチル(トリフェニルメチル、Tr)、シリルエーテル(トリメチルシリルエーテル(TMS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBDMS)、tert-ブチルジメチルシリルオキシメチルエーテル(TOM)、及びトリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)など);メチルエーテル及びエトキシエチルエーテル(EE)である。
【0049】
適切なアミン保護基は、カルボベンジルオキシ(Cbz)、p-メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert-ブチルオキシカルボニル(BOC)、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、3,4-ジメトキシベンジル(DMPM)、p-メトキシフェニル(PMP)、トシル(Ts)、及び他のスルホンアミド(Nosyl及びNps)から選択される。
【0050】
適切なカルボニル保護基は、アセタール及びケタール、アシラール及びジチアンから選択される。
【0051】
適切なカルボン酸保護基は、メチルエステル、ベンジルエステル、tert-ブチルエステル、シリルエステル、オルトエステル、及びオキサゾリンから選択される。
【0052】
リン酸保護基の例は、2-シアノエチル及びメチル(Me)である。
【0053】
本明細書において使用されるように、用語「組成物」は、請求項記載の化合物を治療的有効量で含む製品に加え、請求項記載の化合物の組み合わせから直接的に又は間接的に結果として生じる任意の製品を包含することが意図されている。
【0054】
(生薬製剤のための担体及び添加剤)
従って、例えば懸濁剤、エリキシル剤、及び液剤などの液体経口製剤に関する適切な担体及び添加剤には、有利なことに、水、グリコール、油類、アルコール、香味料、保存料、着色料などを含んでもよく;例えば散剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤及び錠剤などの固形経口製剤に関する適切な担体及び添加剤には、デンプン、糖類、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などを含む。
【0055】
前記混合物に添加することができる担体には、適切な結合剤、懸濁化剤、滑沢剤、香味料、甘味料、保存料、コーティング、崩壊剤、色素及び着色料を含むが、これらに限定されるものではない、必要かつ不活性の医薬賦形剤を含む。
【0056】
標的を定めることのできる薬剤担体としての可溶性ポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミド-フェノール、又はパルミトイル残基により置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを含むことができる。更に、本発明の化合物は、薬剤の制御放出を達成する上で有用である1つのクラスの生分解性ポリマー、例えば、ポリアクチン酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリラート及びヒドロゲルの架橋した又は両親媒性ブロックコポリマーと組み合わせることができる。
【0057】
適切な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコース又はβラクトースなどの天然の糖、トウモロコシ甘味料、例えばアカシア、トラガカントなどの天然及び合成ゴム、又はオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0058】
崩壊剤には、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0059】
(発明の概要)
本発明に従い、式(I)の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは、そのすべての互変異性体及び立体異性体を含む多形体:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
が提供され、式中:
R1は、ヘテロアリール、-カルボシクリル-ヘテロアリール、-C2-6アルケニルヘテロアリール、-C1-6アルキルヘテロアリール、又は(CH2)aCR5R6(CH2)bヘテロアリールを表し、ここで、a及びbは独立して、0〜5の整数を表し、但し、a+b=0〜5であり、かつR5及びR6が、それらの結合する炭素と共にC3-C5シクロアルキル基を形成するアルキレンであり;
ここで、上記のヘテロアリール基のいずれも、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
かつここで、上記のカルボシクリル基のいずれも、C1-4アルキル、オキソ、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
R2は、H、C1-8アルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、-C1-4アルキルアリール、-C1-4アルキルヘテロアリール、-C1-4アルキルカルボシクリル、又は-C1-4アルキルヘテロシクリルを表し;
ここで、上記のアリール基及びヘテロアリール基のいずれも、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ-、ニトロ、ハロゲン、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C1-4アルキル-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C1-4アルコキシ-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-N(C3-8シクロアルキル)(C3-8シクロアルキル)、-N(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、C1-4アルキル、オキソ、ハロゲン、-C(O)C1-6アルキル、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いはR2は、フェニルによって置換されたフェニル、単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル、フェノキシによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルがフェニルによって置換されている該ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、ベンジルオキシによって置換されたフェニル、カルボシクリルにより置換されたフェニル、カルボシクリルがヘテロシクリルにより置換されている該カルボシクリルにより置換されたフェニル、-O-カルボシクリルにより置換されたフェニル、フェニルにより置換されたヘテロシクリル、フェニルにより置換されたカルボシクリル、カルボシクリルに縮合されたフェニル、ヘテロシクリルに縮合されたフェニル、-C1-4アルキル(フェニルによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(単環式ヘテロシクリル基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(-O-カルボシクリル基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(ベンジルオキシによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(任意に置換されたカルボシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)、又はC1-4アルキル(任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)を表し;
ここで、上記のフェニル基、ベンジルオキシ基、及びヘテロアリール基のいずれも、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく、かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、メチル、フェニル、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
R3は、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上記のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、1個以上のC1-2アルキル基によって任意に置換されたカルボシクリル環を形成するよう結合され;
或いは、R2及びR3は、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合され、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はフェニルは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、単環式ヘテロアリールに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合され、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はヘテロアリールは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
Xは、C=O、O、S、CR7R8、-O-CH2-、又は-CH2-CH2-を表し;
Yは、CHR9、C=O、又はC=Sを表し;
Zは、-N-R4、O、又はCHR10を表し、その結果、XがO又はSを表す場合、ZはCHR10を表さなければならず;
或いは、X及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し;
R4は、H、-C1-8アルキル、-C(O)C1-6アルキル、又は-NH2を表し;
R7及びR8は独立して、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上述のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)により、任意に置換されてよく;
R9及びR10は独立して、H又はメチルを表し;
但し、-Y-Z-X-の部分は、-C(=O)-N(-R4)-C(=O)-又は-C(=S)-N(-R4)-C(=O)-以外の部分を表す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
(発明の詳細な説明)
本発明の一つの特定の実施態様において、式(I)の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは、そのすべての互変異性体及び立体異性体を含む多形体:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
が提供され、式中:
R1は、ヘテロアリール、-カルボシクリル-ヘテロアリール、-C2-6アルケニルヘテロアリール、-C1-6アルキルヘテロアリール、又は(CH2)aCR5R6(CH2)bヘテロアリールを表し、ここで、a及びbは独立して、0〜5の整数を表し、但し、a+b=0〜5であり、かつR5及びR6が、それらの結合する炭素と共にC3-C5シクロアルキル基を形成するアルキレンであり;
ここで、上記のヘテロアリール基のいずれも、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
かつここで、上記のカルボシクリル基のいずれも、C1-4アルキル、オキソ、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
R2は、H、C1-8アルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、-C1-4アルキルアリール、-C1-4アルキルヘテロアリール、-C1-4アルキルカルボシクリル、又は-C1-4アルキルヘテロシクリルを表し;
ここで、上記のアリール基及びヘテロアリール基のいずれも、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、C1-4アルキル、オキソ、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いはR2は、フェニルによって置換されたフェニル、単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル、フェノキシによって置換されたフェニル、ヘテロシクリルによって置換されたフェニル、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、ベンジルオキシによって置換されたフェニル、カルボシクリルに縮合されたフェニル、ヘテロシクリルに縮合されたフェニル、-C1-4アルキル(フェニルによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(ベンジルオキシによって置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(任意に置換されたカルボシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)、又はC1-4アルキル(任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)を表し;
ここで、上記のフェニル基、ベンジルオキシ基、及びヘテロアリール基のいずれも、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく、かつここで、上記のカルボシクリル基及びヘテロシクリル基のいずれも、メチル、フェニル、オキソ、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
R3は、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上記のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)から選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、1個以上のC1-2アルキル基によって任意に置換されたカルボシクリル環を形成するよう結合し;
或いは、R2及びR3は、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合し、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はフェニルは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
或いは、R2及びR3は、単環式ヘテロアリールに縮合されたカルボシクリル環を形成するよう結合し、ここで、上記のカルボシクリル及び/又はヘテロアリールは、C1-4アルキル、ハロゲン、及びC1-4アルコキシから選択される1個以上の基によって任意に置換されてもよく;
Xは、C=O、O、S、CR7R8、-O-CH2-、又は-CH2-CH2-を表し;
Yは、CHR9、C=O、又はC=Sを表し;
Zは、-N-R4、O、又はCHR10を表し、その結果、XがO又はSを表す場合、ZはCHR10を表さなければならず;
或いは、X及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し;
R4は、H、-C1-8アルキル、-C(O)C1-6アルキル、又は-NH2を表し;
R7及びR8は独立して、H、-C1-4アルキル、又はアリールを表し;
ここで、上述のアリールは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、-C1-6チオアルキル、-SOC1-4アルキル、-SO2C1-4アルキル、C1-6アルコキシ-、-O-C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル、-SO2C3-8シクロアルキル、-SOC3-6シクロアルキル、C3-6アルケニルオキシ-、C3-6アルキニルオキシ-、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-、ニトロ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)、及び-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)により、任意に置換されてよく;
R9及びR10は独立して、H又はメチルを表し;
但し、-Y-Z-X-の部分は、-C(=O)-N(-R4)-C(=O)-又は-C(=S)-N(-R4)-C(=O)-以外を表す。
カルボシクリル及びヘテロシクリルが置換される場合、典型的には、これらは1又は2個の置換基(例えば、1個の置換基)によって置換される。典型的には、該置換基はメチルである。より典型的には、カルボシクリル基及びヘテロシクリル基は非置換である。
【0061】
アリールおよびヘテロアリールが置換される場合、典型的には、これらは1個、2個又は3個(例えば、1又は2個)の置換基によって置換される。アリール及びヘテロアリールに対する置換基は、C1-6アルキル(例えば、メチル)、C2-6アルケニル(例えば、ブテン-3-イル)、C2-6アルキニル(例えば、ブチン-3-イル)、C1-6ハロアルキル(例えば、フルオロメチル、トリフルオロメチル)、-C1-6チオアルキル(例えば、-S-メチル)、-SOC1-4アルキル(例えば、-SOメチル)、-SO2C1-4アルキル(例えば、-SO2メチル)、C1-6アルコキシ-(例えば、メトキシ、エトキシ)、-O-C3-8シクロアルキル(例えば、-O-シクロペンチル)、C3-8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロヘキシル)、-SO2C3-8シクロアルキル(例えば、-SO2シクロヘキシル)、-SOC3-6シクロアルキル(例えば、-SOシクロプロピル)、C3-6アルケニルオキシ-(例えば、-O-ブテン-2-イル)、C3-6アルキニルオキシ-(例えば、-O-ブテン-2-イル)、-C(O)C1-6アルキル(例えば、-C(O)エチル)、-C(O)OC1-6アルキル(例えば、-C(O)O-メチル)、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-(例えば、メトキシ-エチル-)、ニトロ、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)、シアノ、ヒドロキシル、-C(O)OH、-NH2、-NHC1-4アルキル(例えば、-NHメチル)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば、-N(メチル)2)、-C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば、-C(O)N(メチル)2)、-C(O)NH2、-C(O)NH(C1-4アルキル)(例えば、-C(O)NHメチル)、-C(O)NH(C3-10シクロアルキル)(例えば、-C(O)NHシクロプロピル)から選択される。より典型的には、置換基は、C1-6アルキル(例えば、メチル)、C1-6ハロアルキル(例えば、C1-6フルオロアルキル、例えば、CF3)、C1-6アルコキシ(例えば、OMe)、ハロゲン及びヒドロキシから選択されるであろう。
【0062】
R1がヘテロアリールを表す場合、例として、単環式(例えば5及び6員の)並びに二環式(例えば9及び10員の、特に9員の)ヘテロアリール環、特に窒素原子(例えば1又は2個の窒素原子)を含む環が挙げられる。適切な二環式ヘテロアリール環には、1又は2個の窒素原子を含む9員のヘテロアリール環、特に1又は2個の窒素原子を含む5-員環に縮合されたベンゼン環(例えば1H-ベンゾイミダゾリル)である。最も適切には、結合点は、ベンゼン環を介してであり、例えばこの基は1H-ベンズイミダゾール5-イルである。前述のヘテロアリール基は、非置換であるか(これはより典型的である)、又は適切にはアルキル(例えばMeなどの、C1-4アルキル)、アルコキシ-(例えばOMeなどの、C1-4アルコキシ-)及びハロゲン(例えばF)から選択された1個以上の(例えば1又は2個の)置換基により置換されるかのいずれかであることができる。
【0063】
R1が-C3-8カルボシクリル-ヘテロアリールを表す場合、カルボシクリルの例は、シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)及びシクロアルケニル(例えばシクロヘキセニル)を含み、ヘテロアリール基の例は、単環式(例えば5又は6員の、特に5員の)環、特に窒素原子、例えば1又は2個の窒素原子を含む環が挙げられる。前述のヘテロアリール基は、非置換であるか(これはより典型的である)、又は適切にはアルキル(例えばMeなどの、C1-4アルキル)、アルコキシ-(例えばOMeなどの、C1-4アルコキシ-)及びハロゲン(例えばF)から選択された1個以上の(例えば1又は2個の)置換基により置換されるかのいずれかであることができる。適切なヘテロアリール基はイミダゾール-1-イルである。-C3-8カルボシクリル-ヘテロアリール基の例は3-イミダゾール-1-イル-シクロヘキシル-である。
【0064】
R1が-C2-6アルケニルヘテロアリールを表す場合、C2-6アルケニルの例には、C2-4アルケニル、特にプロペニルを含み、ヘテロアリール基の例は、単環式(例えば5又は6員の、特に5員の)環、特に窒素原子、例えば1又は2個の窒素原子を含む環が挙げられる。前述のヘテロアリール基は、非置換であるか(これはより典型的である)、又は適切にはアルキル(例えばMeなどの、C1-4アルキル)、アルコキシ-(例えばOMeなどの、C1-4アルコキシ-)及びハロゲン(例えばF)から選択された1個以上の(例えば1又は2個の)置換基により置換されるかのいずれかであることができる。適切なヘテロアリール基は、イミダゾリル、特にイミダゾール-1-イルである。-アルケニルヘテロアリール基の例は、3-イミダゾール-1-イル-プロパ-2-エニル-である。
【0065】
R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、C1-6アルキルの例は、C1-5アルキル又はC1-4アルキルを含み、特にC2-5アルキル又はC2-4アルキル、特定するとプロピルであり、ヘテロアリール基の例は、単環式(例えば5又は6員の、特に5員の)環、特に窒素原子、例えば1又は2個の窒素原子を含む環が挙げられる。前述のヘテロアリール基は、非置換であるか(これは最も典型的である)、又は適切にはアルキル(例えばMeなどの、C1-4アルキル)、アルコキシ-(例えばOMeなどの、C1-4アルコキシ-)及びハロゲン(例えばF)から選択された1個以上の(例えば1又は2個の)置換基により置換されるかのいずれかであることができる。適切なヘテロアリール基の例は 、イミダゾール-1-イルである。特に適切な-アルキルヘテロアリール基は、3-イミダゾール-1-イル-プロピル-である。
【0066】
R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、アルキルが分岐している例には、下記式を含む:
【化9】
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【0067】
R1が(CH2)aCR5R6(CH2)bヘテロアリール(式中、a及びbは独立して0〜5の整数を表し、但し、a+b=0〜5でありかつR5及びR6はそれらの結合する炭素原子と共にC3-C5シクロアルキル基を形成するアルキレンである。)を表す場合、例には下記式を含む:
【化10】
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【0068】
R1ヘテロアリール基の特定の例には、その環が例えば特にメチルなど、1又は2個の基により任意に置換されてよい、2又は3個の窒素原子を含む5-員環、例えば下記式を含む:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
R1ヘテロアリール基の他の例には、その環が任意に置換されてよい、2個の窒素原子を含む、9-員の二環式環、例えば下記式を含む:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
明らかに、先に示されたヘテロアリール基は、-C3-8カルボシクリル-ヘテロアリール、-C2-6アルケニルヘテロアリール又は-C1-6アルキルヘテロアリールなどの、より大きいR1官能性の一部として存在することもできる。
【0071】
R2が-C1-8アルキルを表す場合、例には、メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル、イソプロピル)、ブチル(例えば、n-ブチル-、sec-ブチル、イソブチル、及びtert-ブチル)、ペンチル(例えば、n-ペンチル、3,3,-ジメチルプロピル)、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルを含む。
【0072】
R2が任意に置換されたアリールを表す場合、アリールは典型的にはフェニルを表してもよい。典型的置換フェニル基には、3-メチルフェニル-、2,3-ジクロロフェニル-、2,3-ジフルオロフェニル-、2,4-ジクロロフェニル-、2,4-ジフルオロフェニル-、2,4-ジメトキシフェニル-、2,4-ジメチルフェニル-、2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、2,4,6-トリフルオロフェニル-、2,4,6-トリメチルフェニル-、2,6-ジクロロフェニル-、2,6-ジフルオロフェニル-、2,6-ジメトキシフェニル-、2,6-ジフルオロ-4-(メトキシ)フェニル-、2-イソプロピル-6-メチルフェニル-、3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル-、3,4,5-トリメトキシフェニル-、3,4-ジメトキシフェニル-、3,4-ジクロロフェニル-、3,4-ジフルオロフェニル-、3,4-ジメチルフェニル-、3,4,5-トリフルオロフェニル-、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、3,5-ジメトキシフェニル-、2-メトキシフェニル-、3-メトキシフェニル-、4-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-ブロモフェニル-、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-クロロフェニル-、4-シアノフェニル-、4-エトキシフェニル-、4-エチルフェニル-、4-フルオロフェニル-、4-イソプロピルフェニル-、4-メトキシフェニル-、4-エトキシフェニル-、4-プロポキシフェニル-、4-ブトキシフェニル-、4-ペントキシフェニル-、4-イソプロピルオキシフェニル-、4-テトラフルオロエチルオキシフェニル-を含む。或いは、R2は、非置換フェニル-を表してもよい。更なる典型的置換フェニル基には、2,3,4-トリフルオロフェニル、2,3-ジフルオロ-4-メチルフェニル、2-ブロモ-4-フルオロフェニル-、2-ブロモ-5-フルオロフェニル-、2-クロロフェニル-、2-フルオロフェニル-、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-、2-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル-、2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-、3-クロロフェニル-、3-フルオロフェニル-、3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル-、3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-、2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル-、3-フルオロ-4-(メトキシ)フェニル-、3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル-、4-ブロモ-2-フルオロフェニル、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-クロロ-3-メチルフェニル、4-クロロフェニル-、4-フルオロフェニル-、及び4-プロポキシフェニル-を含む。
【0073】
R2が、任意に置換されたアリールを表し、かつアリールがナフチルを表す場合、例には、非置換ナフチル(例えば、ナフタレン-1-イル、ナフタレン-2-イル、ナフタレン-3-イル)、更には置換ナフチル(例えば、4-メチル-ナフタレン-2-イル、5-メチル-ナフタレン-3-イル-、7-メチル-ナフタレン-3-イル-、及び4-フルオロ-ナフタレン-2-イル-)を含む。
【0074】
R2が、任意に置換されたヘテロアリールを表す場合、例には、任意に置換されてもよい単環(例えば、5員環又は6員環)及び二環(例えば、9員環又は10員環)を含む。例となる5員環には、ピロリル(例えば、ピロール-2-イル)及びイミダゾリル(例えば、1H-イミダゾール-2-イル又は1H-イミダゾール-4-イル)、ピラゾリル(例えば、1H-ピラゾール-3-イル)、フラニル(例えば、フラン-2-イル)、チアゾリル(例えば、チアゾール-2-イル)、チオフェニル(例えば、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル)を含む。例となる6員環には、ピリジニル(例えば、ピリジン-2-イル及びピリジン-4-イル)を含む。言及してもよい具体的な置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル(例えば、メチル)、及びアルコキシ-(例えば、メトキシ-)から選択される1個以上の、例えば1個、2個、又は3個の基である。例となる置換5員環には、4,5-ジメチル-フラン-2-イル-、5-ヒドロキシメチル-フラン-2-イル-、5-メチル-フラン-2-イル-、及び6-メチル-ピリジン-2-イル-を含む。一例の置換6員環は、1-オキシ-ピリジン-4-イル-である。例となる9員環には、1H-インドリル(例えば、1H-インドール-3-イル、1H-インドール-5-イル)、ベンゾチオフェニル(例えば、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、特に2-ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)、ベンゾ[1,2,5]-オキサジアゾリル(例えば、ベンゾ[1,2,5]-オキサジアゾール-5-イル)、ベンゾ[1,2,5]-チアジアゾリル(例えば、ベンゾ[1,2,5]-チアジアゾール-5-イル、ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-6-イル)を含む。例となる10員環には、キノリニル(例えば、キノリン-3-イル、キノリン-4-イル、キノリン-8-イル)を含む。言及してもよい具体的な置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル(例えば、メチル)、及びアルコキシ-(例えば、メトキシ-)から選択される1個以上の、例えば、1個、2個、又は3個の基である。例となる置換9員環には、1-メチル-1H-インドール-3-イル、2-メチル-1H-インドール-3-イル、6-メチル-1H-インドール-3-イルを含む。例となる置換10員環には、2-クロロ-キノリン-3-イル、8-ヒドロキシ-キノリン-2-イル、オキソ-クロメニル(例えば、4-オキソ-4H-クロメン-3-イル)、及び6-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-3-イルを含む。
【0075】
R2がカルボシクリルを表す場合、例にはシクロアルキル及びシクロアルケニルを含む。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルを含む。シクロアルケニルの例には、シクロヘキセニル(例えば、シクロヘキサ-2-エニル、シクロヘキサ-3-エニル)を含む。置換カルボシクリルの例には、2-メチル-シクロヘキシル-、3-メチル-シクロヘキシル-、4-メチル-シクロヘキシル-、2-メチル-シクロヘキサ-2-エニル、2-メチル-シクロヘキサ-3-エニル、3-メチル-シクロヘキサ-3-エニル、3-メチル-シクロヘキサ-3-エニルを含む。
【0076】
R2が、(任意に置換されてもよい)ヘテロシクリルを表す場合、例には、テトラヒドロフラニル、モルフォリニル、ピペルジニル(piperdinyl)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラニル、ピロリジニル、メチルテトラヒドロフラニル-(例えば、5-メチルテトラヒドロフラン-2-イル-)を含む。
【0077】
R2が-C1-4アルキルアリールを表す場合、例には、フェニルがアルキル、フルオロアルキル、ハロゲン、及びアルコキシ(例えば、メチル、トリフルオロメチル、tert-ブチル、クロロ、フルオロ、及びメトキシ)から選択される1個以上の基によって置換され、かつ例えばアルキルがC1-4アルキルである-アルキル(置換フェニル)を含む。別の具体的な基は、-アルキル(二環式アリール)であり、例えばここで、二環式アリールは任意に置換されたナフチルである。更なる具体的な基はベンジルである。
【0078】
R2がヘテロアリールは任意に置換されている-C1-4アルキルヘテロアリールを表す場合、例には、メチルヘテロアリール及び-エチルヘテロアリール(例えば、1-ヘテロアリールエチル-及び2-ヘテロアリールエチル-)、-プロピルヘテロアリール、及び-ブチルヘテロアリール(式中、ヘテロアリールは任意に置換されている。)を含む。-アルキルヘテロアリール基の具体的な例には、ピリジニルメチル-、N-メチル-ピロール-2-メチル-、N-メチル-ピロール-2-エチル-、N-メチル-ピロール-3-メチル-、N-メチル-ピロール-3-エチル-、2-メチル-ピロール-1-メチル-、2-メチル-ピロール-1-エチル-、3-メチル-ピロール-1-メチル-、3-メチル-ピロール-1-エチル-、4-ピリジノ-メチル-、4-ピリジノ-エチル-、2-(チアゾール-2-イル)-エチル-、2-エチル-インドール-1-メチル-、2-エチル-インドール-1-エチル-、3-エチル-インドール-1-メチル-、3-エチル-インドール-1-エチル-、4-メチル-ピリジン-2-メチル-、4-メチル-ピリジン-2-イル-エチル-、4-メチル-ピリジン-3-メチル-、4-メチル-ピリジン-3-エチル-を含む。
【0079】
R2が(任意に置換されてもよい)-C1-4アルキル-カルボシクリルを表す場合、例には、-メチル-シクロペンチル、-メチル-シクロヘキシル、-エチル-シクロヘキシル、-プロピル-シクロヘキシル、-メチル-シクロヘキセニル、-エチル-シクロヘキセニル、-メチル(4-メチルシクロヘキシル)、及び-プロピル(3-メチルシクリオヘキシル(methylcyclyohexyl))を含む。
【0080】
R2が、(任意に置換されてもよい)-C1-4アルキルヘテロシクリルを表す場合;例には、-メチル-テトラヒドロフラニル(例えば、-メチル-テトラヒドロフラン-2-イル、-メチル-テトラヒドロフラン-3イル)、-エチル-テトラヒドロフラニル、-メチル-ピペリジニルを含む。
【0081】
R2が、フェニルによって置換されたフェニル、又は単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニルを表し、ここで上記フェニル基及びヘテロアリール基がいずれも任意に置換されてもよい場合、典型的には、窒素原子に直接結合されたフェニル環は非置換であり、かつ末端フェニル環又は単環式ヘテロアリール環は、1個、2個、又は3個の置換基(例えば、1又は2個、例えば、1個)によって任意に置換されている。典型的には、末端フェニル基又は単環式ヘテロアリール基は非置換である。典型的には、末端フェニル基又は単環式ヘテロアリール基は、4位で他のフェニル基を置換する。
【0082】
R2が、フェニルによって置換されたフェニルを表し、ここで上記のフェニル基のいずれも任意に置換されてもよい場合、例には-ビフェニル-4-イルを含む。
【0083】
R2が、単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニルを表し、ここで上記フェニル基及びヘテロアリール基のいずれも任意に置換されてもよい場合、例には4-(オキサゾール-5-イル)フェニル-を含む。
【0084】
R2が、ベンジルオキシによって置換されたフェニルを表し、ここで上記フェニル基及びベンジルオキシ基のいずれも任意に置換されてもよい場合、例には、4-ベンジルオキシ-フェニル-、4-(3-メチルベンジルオキシ)フェニル-、及び4-(4-メチルベンジルオキシ)フェニル-を含む。
【0085】
R2が、任意に置換されたカルボシクリルに縮合された任意に置換されたフェニルを表す場合、例には、インダニル(例えば、インダン-4-イル-、2-メチル-インダン-4-イル-)、インデニル、及びテトラリニルを含む。
【0086】
R2が、任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニルを表す場合、例には、ベンゾ[1,3]ジオキソ-4-イル-及び2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-4-イル-を含む。
【0087】
R2が、-C1-4アルキル(フェニルによって置換されたフェニル)を表す場合、例にはビフェニル-4-イル-メチル-を含む。
【0088】
R2が、-C1-4アルキル(単環式ヘテロアリール基によって置換されたフェニル)を表す場合、例には、4-(オキサゾール-5-イル)フェニル-メチル-を含む。
【0089】
R2が、-C1-4アルキル(ベンジルオキシによって置換したフェニル)を表し、ここで、上記フェニル基及びベンジルオキシ基のいずれも任意に置換してもよい場合、例には、4-ベンジルオキシ-フェニル-メチル-、4-(3-メチルベンジルオキシ)フェニル-メチル-、及び4-(4-メチルベンジルオキシ)フェニル-メチル-を含む。
【0090】
R2が、-C1-4アルキル(任意に置換されたカルボシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)を表す場合、例には、インダニル-メチル-(例えば、インダン-4-イル-メチル-、2-メチル-インダン-4-イル-メチル-)、インデニル-メチル、及びテトラリニル-メチル-を含む。
【0091】
R2が、-C1-4アルキル(任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル)を表す場合;例には、ベンゾ[1,3]ジオキソ-4-イル-メチル-及び2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-4-イル-メチル-を含む。
【0092】
R3が、-C1-4アルキルを表す場合、例には、メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル、イソプロピル)、及びブチル(例えば、n-ブチル-、sec-ブチル、イソブチル、及びtert-ブチル)を含む。
【0093】
R3が、任意に置換されたアリールを表す場合、アリールは典型的には、フェニルを表すことができる。典型的な置換フェニル基には、2,4-ジクロロフェニル-、2,4-ジフルオロフェニル-、2,4-ジメトキシフェニル-、2,4-ジメチルフェニル-、2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、2,4,6-トリフルオロフェニル-、2,4,6-トリメチルフェニル-、2,6-ジクロロフェニル-、2,6-ジフルオロフェニル-、2,6-ジメトキシフェニル-、2-イソプロピル-6-メチルフェニル-、3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル-、3,4,5-トリメトキシフェニル-、3,4-ジメトキシフェニル-、3,4-ジクロロフェニル-、3,4-ジメチルフェニル-、3,4,5-トリフルオロフェニル-、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、3,5-ジメトキシフェニル-、3-メトキシフェニル-、4-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-ブロモフェニル-、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-クロロフェニル-、4-シアノフェニル-、4-エトキシフェニル-、4-エチルフェニル-、4-フルオロフェニル-、4-イソプロピルフェニル-、4-メトキシフェニル-を含む。或いは、R3は、非置換フェニル-を表してもよい。更なる典型的な置換フェニル基には、2-ブロモ-4-フルオロフェニル-、2-ブロモ-5-フルオロフェニル-、2-クロロフェニル-、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル-、2-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル-、2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-、3-クロロフェニル-、3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル-、3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル-、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル-、4-クロロフェニル-、4-フルオロフェニル-、及び4-プロポキシフェニル-を含む。
【0094】
R2及びR3が結合して、1個以上のC1-2アルキル基によって任意に置換されたカルボシクリル環を形成する場合、例には、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル)並びにシクロアルケニル(例えば、シクロヘキセニル)を含む。
【0095】
R2及びR3が結合して、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成する場合;例には、インダニル(例えば、インダン-2-イル)及びテトラリニルを含む。
【0096】
R2及びR3が結合して単環式ヘテロアリールに縮合されたカルボシクリル環を形成する場合;例には、6員のヘテロアリールに縮合された5員のカルボシクリル、6員のヘテロアリールに縮合された6員のカルボシクリル、5員のヘテロアリールに縮合された5員のカルボシクリル、及び5員のヘテロアリールに縮合された6員のカルボシクリルを含む。カルボシクリルが縮合された単環式ヘテロアリールは、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、1個、2個、又は3個のヘテロ原子、例えば1又は2個の、例えば1個のヘテロ原子)を含む。
【0097】
R4が-C1-8アルキルを表す場合、例にはメチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル、イソプロピル)、ブチル(例えば、n-ブチル-、sec-ブチル、イソブチル、及びtert-ブチル)、ペンチル(例えば、n-ペンチル、3,3-ジメチルプロピル)、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルを含む。
【0098】
R4が-C(O)C1-6アルキルを表す場合;例には、-C(O)メチル、-C(O)エチル、-C(O)プロピル、及び-C(O)ブチルなどの-C(O)C1-4アルキルを含む。
【0099】
適切には、R1は、ヘテロアリール又は-C1-6アルキルヘテロアリールを表す。
【0100】
一実施態様において、R1はヘテロアリールを表す。更なる実施態様において、R1は、非置換のヘテロアリール、又は1個以上のC1-6アルキル基(例えば、メチル)、ハロゲン基(例えば、フッ素)若しくはC1-6ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル)により任意に置換されたヘテロアリールを表す。別の実施態様において、R1は-C1-6アルキルヘテロアリールを表す。
【0101】
R1がヘテロアリールを表す場合、R1は適切には、二環式ヘテロアリール、特に9-員の二環式ヘテロアリールを表す。より適切には、R1は、二環式ヘテロアリール環系、特に1個以上の(例えば、1又は2個の、適切には1個の、より適切には2個の)窒素原子を含む5員のヘテロアリール環により縮合されたフェニル環、又は1個以上の(例えば、1又は2個の、適切には1個の、より適切には2個の)窒素原子を含む5-員のヘテロアリール環により縮合されたピリジン環を表す。R1が二環式ヘテロアリールを表す場合、好ましくはヘテロアリール基は、S原子を含まない。R1が5-員のヘテロアリール環に縮合されたフェニル環を表す場合、好ましくはR1は、フェニル環を介して式(I)のコアに連結される。R1が5-員のヘテロアリール環に縮合されたピリジン環を表す場合、好ましくはR1は、ピリジン環を介して式(I)のコアに連結される。適切には、R1は、非置換のヘテロアリールを表す。特にR1は、適切には1H-ベンゾイミダゾリル又はイミダゾ[1,2-a]ピリジンを、特に1H-ベンゾイミダゾリル、特別には1H-ベンズイミダゾール-5-イルを表す。
【0102】
R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、ヘテロアリールは、適切には単環式ヘテロアリール、特別には5-員の単環式ヘテロアリールである。より適切には、R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、ヘテロアリールは、適切には、1個以上の(例えば、1又は2個の、適切には1個の、より適切には2個の)窒素原子を含む5員のヘテロアリール環である。R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、好ましくはヘテロアリール基は、S原子を含まない。R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、ヘテロアリールは置換又は非置換のイミダゾリルを表す。特に、R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表す場合、ヘテロアリールは適切には、置換又は非置換のイミダゾリ-1-イルを表す。R1が-C1-6アルキルヘテロアリールを表し、かつヘテロアリールが置換されたイミダゾリ-1-イルである場合、イミダゾリ-1-イルは適切にはメチルにより置換されている。
【0103】
一実施態様において、R1は、下記式を表し:
【化13】
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式中、Aは、非分岐C1-6アルキレン鎖(例えば、非分岐C1-5アルキレン鎖、例えば、非分岐C1-4アルキレン鎖、例えば、非分岐C1-3アルキレン鎖)を表し、又はAは、分岐C1-6アルキレン鎖を表し(例えば、式中1個以上の(例えば、1又は2個の)分岐鎖は、同じか又は異なる位置における1個以上の(例えば、1又は2個の)メチル基からなる。)、又はAは、(CH2)aCR5R6(CH2)bを表し、かつ
R11、R12、及びR13は独立して、H又はC1-2アルキルを表す。
【0104】
第二の実施態様において、R1は下記式を表し:
【化14】
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式中、Bは、結合、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(Me)-、-CH(Me)-CH2-、又は-CH2-CH(Me)-を表し、かつ
R14及びR15は独立して、H、C1-2アルキル(例えばメチル)、ハロゲン(例えばフッ素)又はC1-6ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)を表す。
【0105】
第三の実施態様において、R1は下記式を表し:
【化15】
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式中、Cは、結合、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(Me)-、-CH(Me)-CH2-、又は-CH2-CH(Me)を表し、かつ
R16及びR17は独立して、H、C1-2アルキル(例えばメチル)、ハロゲン(例えばフッ素)、又はC1-6ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)を表す。
【0106】
第四の実施態様において、R1は下記式を表し:
【化16】
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式中、Dは、結合、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(Me)-、-CH(Me)-CH2-、又は-CH2-CH(Me)-を表し、かつ
R18及びR19は独立して、H、C1-2アルキル(例えばメチル)、ハロゲン(例えばフッ素)、又はC1-6ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)を表す。
【0107】
適切には、R1は下記式である:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
一実施態様において、R14はHを表し、かつR15はHを表す。別の実施態様において、R14はHを表し、かつR15はC1-2アルキルを表す。第三の実施態様において、R14はC1-2アルキルを表し、かつR15はHを表す。第四の実施態様において、R14はメチルを表し、かつR15はHを表す。更なる実施態様において、R14はH又はメチルを表し、かつR15はC1-2アルキル(例えばメチル)又はハロゲン(例えばフッ素)を表す。
【0109】
適切には、Bは、結合、-CH2-又は-CH2CH2-を表す。一実施態様において、Bは結合を表す。別の実施態様において、Bは-CH2-を表す。第三の実施態様において、Bは-CH2CH2-を表す。
【0110】
或いは、R1は下記式を表し:
【化18】
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R11は適切にはHを表し、
R12は適切にはH又はメチルを表す。
R13は適切にはH又はメチルを表す。
本発明の一実施態様において、R12はHを表し、かつR13はメチルを表す。別の実施態様において、R12はメチルを表し、かつR13はHを表す。第三の実施態様において、R12はHを表し、かつR13はHを表す。
【0111】
適切には、Aは非分岐C2-5アルキレン鎖を表す。一実施態様において、Aは-(CH2)2-を表す。別の実施態様において、Aは-(CH2)3-を表す。第三の実施態様において、Aは-(CH2)4-を表す。更なる実施態様において、Aは-(CH2)5-を表す。より適切には、Aは-(CH2)2-、-(CH2)4-、又は-(CH2)5-を表す。一実施態様において、Aは-(CH2)3-を表す。別の実施態様において、Aは-(CH2)4-を表す。或いは、Aは分岐C2-5アルキレン鎖を表す。
【0112】
一実施態様において、Aは-(CH2)3-を表さない。
【0113】
Aが、同じ位置で2個のアルキレン置換基によって置換されるC2-5アルキレン鎖を表す場合(ここで、2個のアルキレン置換基は互いに結合して、C3-5スピロ-シクロアルキル基を形成する。)、該スピロ-シクロアルキル基は適切には、C3スピロ-シクロアルキルである。
【0114】
或いは、R1は、下記式を表す:
【化19】
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【0115】
一実施態様において、R16はHを表し、かつR17はHを表す。別の実施態様において、R16はHを表し、かつR17はC1-2アルキルを表す。第三の実施態様において、R16はC1-2アルキルを表し、かつR17はHを表す。更なる実施態様において、R16は、H又はメチルを表し、かつR17はC1-2アルキル(例えばメチル)又はハロゲン(例えばフッ素)を表す。
【0116】
適切には、Cは、結合、-CH2-、又は-CH2CH2-を表す。一実施態様において、Cは結合を表す。別の実施態様において、Cは-CH2-を表す。第三の実施態様において、Cは-CH2CH2-を表す。
【0117】
或いは、R1は、下記式を表す:
【化20】
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【0118】
一実施態様において、R18はHを表し、かつR19はHを表す。別の実施態様において、R18はHを表し、かつR19はC1-2アルキルを表す。第三の実施態様において、R18はC1-2アルキルを表し、かつR19はHを表す。更なる実施態様において、R14はH又はメチルを表し、かつR15はC1-2アルキル(例えばメチル)又はハロゲン(例えばフッ素)を表す。
【0119】
適切には、Dは、結合、-CH2-、又は-CH2CH2-を表す。一実施態様において、Dは結合を表す。別の実施態様において、Dは-CH2-を表す。第三の実施態様において、Dは-CH2CH2-を表す。
【0120】
より適切には、R1は、下記式を表す:
【化21】
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更により適切には、R1は、下記式を表す:
【化22】
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最も適切には、R1は、下記式を表す:
【化23】
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【0121】
適切には、R2は、H、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、-C1-4アルキルカルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-C1-4アルキルアリール、フェニルにより置換されたフェニル、フェノキシにより置換されたフェニル、ヘテロシクリル基がメチル又はフェニル基により任意に置換されている該ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、カルボシクリルにより置換されたフェニル、カルボシクリルがヘテロシクリルにより置換されている該カルボシクリルにより置換されたフェニル、-O-カルボシクリルにより置換されたフェニル、フェニルにより置換されたヘテロシクリル、フェニルにより置換されたカルボシクリル、-C1-4アルキル(単環ヘテロシクリル基により置換されたフェニル)、-C1-4アルキル(-O-カルボシクリル基により置換されたフェニル)、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、又はヘテロシクリルに縮合されたフェニルを表し、上記アリール基、ヘテロアリール基、フェニル基、及びヘテロシクリル基は任意に置換されている。
【0122】
より適切には、R2は、H、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、-C1-4アルキルアリール、フェニルにより置換されたフェニル、フェノキシにより置換されたフェニル、ヘテロシクリル基がメチル又はフェニル基により任意に置換されている該ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、又はヘテロシクリルに縮合されたフェニルを表し、上記アリール基、ヘテロアリール基、フェニル基、及びヘテロシクリル基は任意に置換されている。
【0123】
更により適切には、R2は、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、-C1-4アルキルアリール、フェニルにより置換されたフェニル、フェノキシにより置換されたフェニル、ヘテロシクリル基がメチル又はフェニル基により任意に置換されている該ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換されたフェニル、又はヘテロシクリルに縮合されたフェニルを表し、上記アリール基、ヘテロアリール基、フェニル基、及びヘテロシクリル基は任意に置換されている。
【0124】
一実施態様において、R2はHを表す。
【0125】
一実施態様において、R2は、C1-8アルキルを表す。R2がC1-8アルキルを表す場合、R2は適切には、i-プロピル又はt-ブチルを表す。
【0126】
一実施態様において、R2はカルボシクリルを表す。R2がカルボシクリルを表す場合、R2は適切にはシクロヘキシルを表す。
【0127】
一実施態様において、R2は-C1-4アルキルカルボシクリルを表す。R2が-C1-4アルキルカルボシクリルを表す場合、R2は適切には-CH2-シクロヘキシルを表す。
【0128】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたアリールを表す。R2が任意に置換されたアリールを表す場合、R2は適切には任意に置換されたフェニル又はナフチルを表す。
【0129】
一実施態様において、R2は、C1-6アルキル(例えばメチル)、C1-6アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ又はイソプロピルオキシ)、ヒドロキシル、ハロC1-6アルキル(例えばトリフルオロメチル)、ハロC1-6アルコキシ(例えばテトラフルオロエチルオキシ)、ハロゲン(例えば塩素又はフッ素)、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル-(例えば-(CH2)3-OMe)、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ-(例えば-O-(CH2)2-OMe)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば-N(Me)-(CH2)2-N(Me)2)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば-N(エチル)(エチル))、-N(C3-8シクロアルキル)(C3-8シクロアルキル)(例えば-N(シクロプロピル)(シクロプロピル))、-C1-4アルキル-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば-(CH2)3-N(メチル)(メチル)、-C1-4アルコキシ-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)(例えば-0(CH2)2-N(メチル)(メチル))、-N(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)(-C1-6アルキル-C1-6アルコキシ)(例えばN((CH2)2OMe)(CH2)2OMe))から選択された1個以上の基により任意に置換されたフェニルを表す。
【0130】
更なる実施態様において、R2は、C1-6アルキル(例えばメチル)、C1-6アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ又はイソプロピルオキシ)、ハロC1-6アルキル(例えばトリフルオロメチル)、ハロC1-6アルコキシ(例えばテトラフルオロエチルオキシ)又はハロゲン(例えば塩素又はフッ素)から選択された1個以上の基により任意に置換されたフェニルを表す。
【0131】
より更なる実施態様において、R2は、C1-6アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ又はイソプロピルオキシ)から選択された1個以上の基により任意に置換されたフェニルを表す。なおより更なる実施態様において、R2は、プロポキシ基により任意に置換されたフェニルを表す。
【0132】
R2が任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、3-メチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、3,4-ジメトキシフェニル、4-メトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-プロポキシフェニル、4-ブトキシフェニル、4-ペントキシフェニル、4-イソプロピルオキシフェニル、4-テトラフルオロエチルオキシフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、2,3-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3-クロロ-5-フルオロフェニル、3,5-ジフルオロフェニル、2,3,5-トリフルオロフェニル、2-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-4-メトキシフェニル又は2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニルを表す。代替的な実施態様において、R2は非置換のフェニルを表す。代替的な実施態様において、R2は非置換のナフチルを表す。
【0133】
一実施態様において、R2は、-C1-4アルキルアリールを表し、上記のアリールは任意に置換されている。R2が-C1-4アルキルアリールを表す場合、R2は適切には、1個以上のC1-6アルコキシ基(例えばメトキシ)又はハロゲン基(例えば塩素又はフッ素)により任意に置換されたベンジルを表す。R2が任意に置換されたベンジルを表す場合、R2は適切には、4-メトキシベンジル、4-クロロベンジル又は4-フルオロベンジルを表す。R2が任意に置換されたベンジルを表す場合、同じくR2は適切には、4-プロポキシベンジル又は4-イソプロポキシベンジルを表す。代替的な実施態様において、R2は非置換のベンジルを表す。R2が-C1-4アルキルアリールを表す場合、R2は適切には-C(H)(Me)-フェニルを表す。R2が-C1-4アルキルアリールを表す場合、R2は適切には-(CH2)2-フェニルを表す。
【0134】
一実施態様において、R2は任意に置換されたヘテロアリールを表す。R2が任意に置換されたヘテロアリールを表す場合、R2は適切には任意に置換されたチオフェニルを表す。代替的な実施態様において、R2は非置換のチオフェニルを表す。
【0135】
一実施態様において、R2は任意に置換されたヘテロシクリルを表す。R2が任意に置換されたヘテロアリールを表す場合、R2は適切には非置換のジヒドロベンゾジオキシニル又は-C(0)C1-6アルキル(すなわち-COMe)基により置換されたピペリジニルを表す。
【0136】
一実施態様において、R2はフェニルにより置換されたフェニルを表し、上記のフェニル基は任意に置換されている。R2がフェニルにより置換されたフェニルを表し、上記のフェニル基が任意に置換されている場合、R2は適切には、3-フェニルにより置換されたフェニル、4-フェニルにより置換されたフェニル、3-(3-クロロフェニル)により置換されたフェニル、4-(3-クロロフェニル)により置換されたフェニル、4-(3,4-ジクロロフェニル)により置換されたフェニル、又は4-フェニルにより置換された3-フルオロフェニルを表す。代替的な実施態様において、R2がフェニルにより置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、非置換のフェニルにより置換された非置換のフェニルを表す。
【0137】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたフェノキシにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が任意に置換されたフェノキシにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、4-フェノキシにより置換されたフェニルを表す。
【0138】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、4-モルホリニルにより置換された3-クロロフェニル、4N-メチルにより置換された4-ピペラジニルにより置換されたフェニル、4N-エチルにより置換された6-ピペラジニルにより置換された2-クロロフェニル、ピロリジニルにより置換されたフェニル、4N-メチルにより置換されたピペリジニルにより置換されたフェニル、テトラヒドロピラニルにより置換されたフェニル又はモルホリニルにより置換されたフェニルを表す。
【0139】
更なる実施態様において、R2は任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、4-モルホリニルにより置換された3-クロロフェニル、4N-メチルにより置換された4-ピペラジニルにより置換されたフェニル、4N-フェニルにより置換された4-ピペラジニルにより置換されたフェニル、4N-フェニルにより置換された3-ピペラジニルにより置換されたフェニル、又は4N-エチルにより置換された6-ピペラジニルにより置換された2-クロロフェニルを表す。
【0140】
一実施態様において、R2はヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表し、該ヘテロシクリルは、フェニルにより置換されている。R2がヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表し、該ヘテロシクリルがフェニルにより置換されている場合、R2は適切には、4N-フェニルにより置換された4-ピペラジニルにより置換されたフェニル、4N-フェニルにより置換された3-ピペラジニルにより置換されたフェニルを表す。
【0141】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたカルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表し、該カルボシクリルは、任意に置換されたヘテロシクリルにより置換されている。R2が任意に置換されたカルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表し、該カルボシクリルが任意に置換されたヘテロシクリルにより置換されている場合、R2は適切には、ヘテロシクリル(すなわちモルホリニル)により置換されたカルボシクリル(すなわちシクロヘキシル)により置換されたフェニルを表す。
【0142】
一実施態様において、R2は、-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が-O-C1-4アルキル-ヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、4-O-(CH2)2-モルホリニル、4-O-(CH2)3-モルホリニル、2-O-(CH2)2-モルホリニル又は4-O-(CH2)2-ピペラジニルにより置換されたフェニルを表す。
【0143】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたカルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が任意に置換されたカルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、C3-8シクロアルキル(シクロヘキシルなど)により置換されたフェニルを表し、該C3-8シクロアルキルは、1個以上のオキソ、ハロゲン(すなわちフッ素)、ヒドロキシル又はC1-4アルコキシ(すなわちメトキシ)基により任意に置換されてよい。
【0144】
一実施態様において、R2は、-O-カルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。R2が-O-カルボシクリルにより置換された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、-O-C3-8シクロアルキル基(すなわち-O-シクロヘキシル)により置換された非置換のフェニルを表す。
【0145】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたヘテロシクリルを表す。R2が任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたヘテロシクリルを表す場合、R2は適切には、非置換のフェニルにより置換された非置換のピペリジニルを表す。
【0146】
一実施態様において、R2は、任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたカルボシクリルを表す。R2が任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたカルボシクリルを表す場合、R2は適切には、非置換のフェニルにより置換された非置換のC3-8シクロアルキル(すなわちシクロヘキシル)を表す。
【0147】
一実施態様において、R2は任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニルを表す。R2が、任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニルを表す場合、R2は適切には、ベンゾ-1,3-ジオキソラニル、4-メトキシ(ベンゾ-1,3-ジオキソラニル)、6-メトキシ(ベンゾ-1,3-ジオキソラニル)、2,2-ジフルオロ(ベンゾ-1,3-ジオキソラニル)又はベンゾ-1,4-ジオキサニルを表す。
【0148】
一実施態様において、R2は、-C1-4アルキル(単環ヘテロシクリル基により置換されたフェニル)を表す。R2が-C1-4アルキル(単環ヘテロシクリル基により置換されたフェニル)を表す場合、R2は適切には、モルホリニルにより置換されたベンジルを表す。
【0149】
一実施態様において、R2は、-C1-4アルキル(-O-カルボシクリル基により置換されたフェニル)を表す。R2が-C1-4アルキル(-O-カルボシクリル基により置換されたフェニル)を表す場合、R2は適切には、-O-カルボシクリル基(すなわち-O-シクロヘキシル) により置換されたベンジルを表す。
【0150】
適切には、R3はHを表すか又は、R2及びR3は結合して、フェニルに縮合されたカルボシクリル環を形成する。最も適切にはR3はHを表す。
【0151】
適切には、R4は、H、-C1-8アルキル、又は-C(O)C1-6アルキルを表す。より適切には、R4はH又は-C1-8アルキル、例えばH又はメチルを表す。最も適切には、R4はHを表す。
【0152】
一実施態様において、Xは、O、S若しくはCR7R8を表すか、又はX及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表す。更なる実施態様において、Xは、O、S又はCR7R8を表す。
【0153】
一実施態様において、XはOを表す。代替的な実施態様において、XはSを表す。代替的な実施態様において、XはC=Oを表す。代替的な実施態様において、XはS又はCR7R8を表す。代替的な実施態様において、Xは-O-CH2-又は-CH2-CH2-を表す。代替的な実施態様において、X及びZは結合し、炭素環、例えば5又は6員の炭素環を形成する。代替的な実施態様において、X及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表す。
【0154】
一実施態様において、R7及びR8は両方共、水素若しくは-C1-4アルキルを表すか、又はR7及びR8の一方は水素を表し、かつ他方は-C1-4アルキル若しくは任意に置換されたアリール基を表す。R7及びR8の一方が-C1-4アルキル基を表す場合、該基は適切にはメチルである。R7及びR8の一方が任意に置換されたアリール基を表す場合、該基は適切には非置換のフェニル又は4-プロポキシにより置換されたフェニルである。一実施態様において、R7及びR8は両方共水素を表す。代替的な実施態様において、R7及びR8は両方共-C1-4アルキルを表す。代替的な実施態様において、R7及びR8の一方は水素を表し、かつ他方は-C1-4アルキル(例えばメチル)を表す。代替的な実施態様において、R7及びR8の一方は水素を表し、かつ他方は任意に置換されたアリール基(例えば非置換のフェニル又はC1-6アルコキシ基により置換されたフェニル)を表す。
【0155】
一実施態様において、YはC=O、C=S又はCH2を表す。代替的な実施態様において、YはC=Oを表す。代替的な実施態様において、YはC=Sを表す。代替的な実施態様において、YはCH2を表す。
【0156】
一実施態様において、Zは-N-R4(例えば-NH又は-N-NH2)、O若しくはCHR10(例えばCH2若しくはCH-メチル)を表すか、又はX及びZは、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表す。一実施態様において、Zは-NHを表す。代替的な実施態様において、Zは-N-NH2を表す。代替的な実施態様において、ZはOを表す。代替的な実施態様において、ZはCH2を表す。代替的な実施態様において、ZはCH-メチルを表す。
【0157】
一実施態様において、XはCR7R8を表し、YはC=Oを表し、かつZは-N-R4を表す。更なる実施態様において、XはCH2を表し、YはC=Oを表し、かつZは-NHを表す。更なる実施態様において、XはCH-Meを表し、YはC=Oを表し、かつZは-NHを表す。更なる実施態様において、XはCH2を表し、YはC=Oを表し、かつZは-N-NH2表す。
【0158】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZが-N-R4を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル又は1H-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルを表す。
【0159】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZが-N-R4を表すを表す場合、R2は適切には:
C1-8アルキル(t-ブチルなど);
カルボシクリル(シクロヘキシルなど);
1個以上のC1-6アルキル(例えばメチル)、C1-6アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ又はイソプロポキシなど)、ハロゲン(フッ素又は塩素など)、ハロC1-6アルキル(トリフルオロメチルなど)又はハロC1-6アルコキシ基(トリフルオロメトキシなど)により任意に置換されたフェニル;
任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル(4-メトキシベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル、2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル又は2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イルなど);
任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニル(-O-(CH2)2-モルホリニルにより置換されたフェニル又は-O-(CH2)3-モルホリニルにより置換されたフェニルなど);
任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたフェニル;又は
任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニル(モルホリニルにより置換された任意に置換されたフェニル、フェニルにより置換されたピペラジニルにより置換された任意に置換されたフェニル、又はエチルにより置換されたピペラジニルにより置換された任意に置換されたフェニルなど):を表す。
【0160】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZが-N-R4を表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0161】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZが-N-R4を表す場合、R3、R7 及びR8は各々適切には、水素を表す。
【0162】
一実施態様において、XはC=Oを表し、YはCHR9を表し、かつZは-N-R4を表す。更なる実施態様において、XはC=Oを表し、YはCH2を表し、かつZは-NHを表す。
【0163】
XがC=Oを表し、YがCHR9を表し、かつZが-N-R4を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0164】
XがC=Oを表し、YがCHR9を表し、かつZが-N-R4を表す場合、R2は適切には、1個以上のハロゲン原子により任意に置換されたフェニル(非置換のフェニル又は2,3,5-トリフルオロフェニルなど)を表す。
【0165】
XがC=Oを表し、YがCHR9を表し、かつZが-N-R4を表す場合、R3は適切には水素を表す。
【0166】
代替的な実施態様において、XはCR7R8を表し、YはC=Oを表し、かつZはOを表す。更なる実施態様において、XはCH2を表し、YはC=Oを表し、かつZはOを表す。更なる実施態様において、XはC(Me)2を表し、YはC=Oを表し、かつZはOを表す。更なる実施態様において、XはCH-フェニルを表し、YはC=Oを表し、かつZはOを表す。
【0167】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがOを表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル又は1H-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルを表す。
【0168】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがOを表す場合、R2は適切には:
C1-8アルキル(i-プロピルなど);
1個以上のハロゲン(フッ素又は塩素など)、C1-6アルコキシ(プロポキシなど)又はハロC1-6アルキル基(トリフルオロメチルなど)により任意に置換されたフェニル;
-C1-4アルキルアリール(ベンジルなど);
任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル又はベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イルなど);
任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニル(-O-(CH2)2-ピペラジニル又は-O-(CH2)2-モルホリニルにより置換されたフェニルなど);
任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたフェニル;又は
任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された任意に置換されたフェニル(フェニルにより置換されたピペラジニルにより置換された任意に置換されたフェニル又はメチルにより置換されたピペラジニルにより置換された任意に置換されたフェニル):を表す。
【0169】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがOを表す場合、R3は適切には水素を表す。
【0170】
代替的な実施態様において、XはCR7R8を表し、YはCHR9を表し、かつZはCHR10を表す。更なる実施態様において、XはCH2を表し、YはCH2を表し、かつZはCH2を表す。
【0171】
XがCR7R8を表し、YがCHR9を表し、かつZがCHR10を表す場合、R1は適切には1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0172】
XがCR7R8を表し、YがCHR9を表し、かつZがCHR10を表す場合、R2は適切には:
水素;
1個以上のハロゲン(フッ素又は塩素など)、C1-6アルコキシ(メトキシなど)により任意に置換されたフェニル;又は
任意に置換された-C1-4アルキルアリール(非置換のベンジル、及びフッ素若しくは塩素などのハロゲン原子又はメトキシなどのC1-6アルコキシにより置換されたベンジルなど):を表す。
【0173】
XがCR7R8を表し、YがCHR9を表し、かつZがCHR10を表す場合、R3は適切には、適切には水素を表す。
【0174】
代替的な実施態様において、XはSを表し、YはC=Oを表し、かつZはCHR10を表す。更なる実施態様において、XはSを表し、YはC=Oを表し、かつZはCH2を表す。更なる実施態様において、XはSを表し、YはC=Oを表し、かつZはCH-メチルを表す。
【0175】
XがSを表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0176】
XがSを表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R2は適切には:
1個以上のハロゲン(フッ素又は塩素など)により任意に置換されたフェニル;
任意に置換されたナフチル(非置換のナフチルなど);
任意に置換されたフェノキシにより置換された任意に置換されたフェニル;又は、
任意に置換されたヘテロアリール(非置換のチオフェニルなど):を表す。
【0177】
XがSを表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0178】
代替的な実施態様において、XはSを表し、YはC=Sを表し、かつZはCHR10を表す。更なる実施態様において、XはSを表し、YはC=Sを表し、かつZはCH2を表す。
【0179】
XがSを表し、YがC=Sを表し、かつZがCHR10を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0180】
XがSを表し、YがC=Sを表し、かつZがCHR10を表す場合、R2は適切には、任意に置換されたフェニル又は任意に置換されたフェノキシにより置換された任意に置換されたフェニルを表す。
【0181】
XがSを表し、YがC=Sを表し、かつZがCHR10を表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0182】
代替的な実施態様において、XはCR7R8を表し、YはC=Oを表し、かつZはCHR10を表す。更なる実施態様において、XはCH2を表し、YはC=Oを表し、かつZはCH2を表す。
【0183】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0184】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R2は適切には:
1個以上のハロゲン(フッ素など)、C1-6アルコキシ(メトキシ又はプロポキシなど)により任意に置換されたフェニル;又は
任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イルなど):を表す。
【0185】
XがCR7R8を表し、YがC=Oを表し、かつZがCHR10を表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0186】
代替的な実施態様において、X及びZは、その位置で縮合されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYはC=Oを表す。更なる実施態様において、X及びZは、2,5-ジクロロフェニル若しくは3,4-ジクロロフェニルなどの、その位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYはC=Oを表す。
【0187】
X及びZが、その位置で縮合されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYがC=Oを表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0188】
X及びZが、その位置で縮合されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYがC=Oを表す場合、R2は適切には:
1個以上のハロゲン(フッ素又は塩素など)、C1-6アルコキシ(メトキシ又はプロポキシなど)により任意に置換されたフェニル;
任意に置換されたフェニルにより置換された任意に置換されたフェニル;
任意に置換されたヘテロシクリルに縮合された任意に置換されたフェニル(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イルなど);又は
任意に置換されたフェノキシにより置換された任意に置換されたフェニル:を表す。
【0189】
X及びZが、その位置で縮合されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表し、かつYがC=Oを表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0190】
代替的な実施態様において、Xは-O-CH2-を表し、YはCOを表し、かつZはCHR10を表す。更なる実施態様において、Xは-O-CH2-を表し、YはCOを表し、かつZはCH2を表す(例えば実施例93参照)。
【0191】
Xが-O-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがCHR10を表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリルを表す。
【0192】
Xが-O-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがCHR10を表す場合、R2は適切には、C1-6アルコキシ(プロポキシなど)により任意に置換されたフェニルを表す。
【0193】
Xが-O-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがCHR10を表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0194】
代替的な実施態様において、Xは-CH2-CH2-を表し、YはCOを表し、かつZはOを表す。
【0195】
Xが-CH2-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがOを表す場合、R1は適切には、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル又は1H-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルを表す。
【0196】
Xが-CH2-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがOを表す場合、R2は適切には、C1-6アルコキシ(プロポキシなど)により任意に置換されたフェニルを表す。
【0197】
Xが-CH2-CH2-を表し、YがCOを表し、かつZがOを表す場合、R3は適切には、水素を表す。
【0198】
一実施態様において、式(I)の化合物は、実施例1〜235から選択された化合物である。更なる実施態様において、式(I)の化合物は、実施例1〜147から選択された化合物である。なお更なる実施態様において、式(I)の化合物は、実施例12〜14から選択された化合物である。
【0199】
(プロセス)
本発明の更なる態様に従い、式(I)の化合物の製造方法であって、下記のいずれかを含むプロセスが提供される:
【0200】
(a)式(II)の化合物から式(I)の化合物を製造すること:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R2、R3、X、Y及びZは式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。本プロセスは典型的には、式(II)の化合物を、式R1-Lの化合物(式中、Lは脱離基、例えばヨウ素などのハロゲン原子を表す)と反応させることに関与している。プロセス(a)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法5〜8及び12に説明されている。
【0201】
(b)式(III)の化合物の水素添加により、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCR7R8を表し、かつR8は水素を表す)を製造すること:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、R4、及びR7は式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。プロセス(b)は典型的には、4bar、40℃で4時間、チャコール上に担持された10%PdCでのなどの、適切な条件下での水素添加を含む。プロセス(b)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法1に説明されている。
【0202】
(c)式(IV)の化合物の水素添加により、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、ZはCH2を表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1及びR2は式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。プロセス(c)は典型的には、1〜2bar、室温で一晩、チャコール上に担持された10%PdCでのなどの、適切な条件下での水素添加を含む。プロセス(c)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法10に説明されている。
【0203】
(d)式(V)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、及びR4は式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。プロセス(d)は典型的には、式LCOL'の化合物(式中、L及びL'は脱離基を表す)などの、適切な試薬との反応を含む。試薬の例は、ジクロロメタンなどの適切な溶媒の存在下で使用することができるカルボニルジイミダゾールである。プロセス(d)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法2に説明されている。
【0204】
(e)式(VI)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCH2を表し、Zは-N-R4を表し、かつXはCOを表す)を製造すること:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、及びR4は式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。プロセス(e)は典型的には、還流などの適切な条件下での、活性化されたギ酸誘導体、例えばオルトギ酸トリエチルなどの適切な試薬の使用、それに続く例えば水素化ホウ素ナトリウムによる還元を含む。プロセス(e)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法4に説明されている。
【0205】
(f)式(VII)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R1は1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルを表し、R3は水素を表し、YはCOを表し、Zは-NHを表し、かつXはCH2を表す)を製造すること:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R2は、式(I)の化合物について先に定義されるとおりであり、かつP1は、p-メトキシベンジルなどの、適切な保護基を表す)。プロセス(f)は典型的には、式(IV)の化合物の、オルトギ酸トリエチルなどの活性化されたギ酸誘導体による処理を含む。プロセス(f)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法3に説明されている。
【0206】
(g)式(VIII)の化合物から、式(I)の化合物(式中、R3は水素を表し、YはCOを表し、並びにX及びZは結合し炭素環を形成するか、又はそうでなければX及びZはその位置で縮合されかつ1個以上のハロゲン又はC1-2アルキル基により任意に置換されているフェニル環の2個の隣接炭素原子を表す)を製造すること:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、R2、X、及びZは式(I)の化合物について先に定義されるとおりである)。プロセス(g)は本質的に、典型的にはトリフルオロ酢酸、トリエチルシラン及び炭酸水素ナトリウムなどの適切な試薬の使用を含む脱水反応である。プロセス(g)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法11に説明されている。
【0207】
(h)XがOを表す対応する化合物から、XはSを表す式(I)の化合物、例えば、R3は水素を表し、YはCOを表し、ZはCH2を表し、かつXはSを表す、式(I)の化合物を製造すること。プロセス(h)は典型的には、ローソン試薬などの適切な試薬の使用を含む。プロセス(h)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法9に説明されている。
【0208】
(i)R4がHを表す対応する式(I)の化合物から、亜硝酸塩による処理、それに続く還元により、R4は-NH2を表す式(I)の化合物を製造すること。典型的にはR4はHを表す式(I)の化合物は、酸(例えば氷酢酸)の存在下、亜硝酸ナトリウム(又はカリウム)により処理され、その後亜鉛末による処理により還元される。プロセス(i)の方法論の非限定的例は、本明細書の実施例65に説明されている。
【0209】
(j)R4がHを表す対応する式(I)の化合物から、アルキル化剤又はアルカノイル化剤による処理により、R4が-C1-8アルキル又は-C(O)C1-6アルキルを表す式(I)の化合物を製造すること。典型的アルキル化剤は、式R4-Lの化合物(式中、Lはヨウ素などの脱離基である)を含み、かつ典型的アルカノイル化剤は、式R4-Lの化合物(式中、Lはハロゲン(例えば塩素)などの脱離基である)などの活性化された酸又は対応する酸無水物を含む。
【0210】
(k)式(I)の化合物を相互転換すること。そのような相互転換の例は、式(I)の化合物(式中、YはCOを表す)の、式(I)の化合物(式中、YはCSを表す)への相互転換を含む。そのような相互転換は典型的には、トルオール及びローソン試薬などの適切な試薬の使用を含む。プロセス(k)の方法論の非限定的例は、本明細書の方法9に説明されている。;並びに
【0211】
(i)保護された式(I)の化合物を脱保護すること。
【0212】
式(I)の化合物及び中間体化合物は、当業者に公知の技術に類似した技術又は本願明細書に説明された技術を用い、製造することができる。
【0213】
新規中間体は、本発明の態様として請求項に記載されている。
【0214】
(治療的用途)
哺乳動物におけるQC(EC)の生理的基質は、例えば、アミロイドβ-ペプチド(3-40)、(3-42)、(11-40)及び(11-42)、ABri、ADan、ガストリン、ニューロテンシン、FPP、CCL2、CCL7、CCL8、CCL16、CCL18、フラクタルキン、オレキシンA、[Gln3]-グルカゴン(3-29)、[Gln5]-サブスタンスP(5-11)及びペプチドQYNADである。更なる詳細については、表1を参照されたい。本発明記載の化合物及び/又は組み合わせ並びに、少なくとも1種のQC(EC)阻害剤を含む医薬組成物は、QC活性の調節により治療することができる容態の治療に有用である。
【0215】
表1:最後のpGluに環化される傾向があるN-末端グルタミン残基を有する生理的活性ペプチドのアミノ酸配列
【表1】
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【0216】
グルタミン酸は、アミロイドβ-ペプチドの3、11、及び22位で見つかっている。該位置のうち、22位のグルタミン酸(E)からグルタミン(Q)への変異(アミロイド前駆体タンパク質APP 693、Swissprot P05067に対応)は、いわゆるオランダ型脳動脈アミロイドーシス変異として説明されている。
3、11及び/又は22位にピログルタミン酸残基を伴うβ-アミロイドペプチドは、アミロイドβ-ペプチド1-40(42/43)よりも、より細胞傷害性があり、かつより疎水性であることが説明されている(Saido T.C.の文献(2000 Medical Hypotheses 54(3): 427-429))。
複数のN-末端変種、例えばAβ(3-40)、Aβ(3-42)、Aβ(11-40)、及びAβ(11-42)は、β-セクレターゼ酵素である異なる部位でのアミロイド前駆体タンパク質βサイト切断酵素(BACE)によるか(Huse J.T.らの文献(2002 J. Biol. Chem. 277 (18):16278-16284))、及び/又は完全長ペプチドAβ(1-40)及びAβ(1-42)からのアミノペプチダーゼプロセシング若しくはジペプチジルアミノペプチダーゼプロセシングにより、作製することができる。全ての場合において、その後N-末端に生じるグルタミン酸残基の環化は、QCにより触媒される。
【0217】
経上皮輸送細胞(transepithelial transducing cell)、特にガストリン(G)細胞は、胃酸分泌を、胃内の食物到達と調和させる。最近の研究は、複数の活性生成物が、ガストリン前駆体から形成されること、及びガストリン生合成において複数の制御ポイントが存在することを示した。生合成前駆体及び中間体(プロガストリン及びGly-ガストリン)は、増殖因子と推定され;それらの生成物であるアミド化したガストリンは、上皮細胞増殖、酸生成する壁細胞及びヒスタミン分泌するエンテロクロマフィン様(ECL)細胞の分化、並びにECL細胞におけるヒスタミン合成及び貯蔵に関連した遺伝子の発現、更には酸分泌の急性の刺激を調節する。また、ガストリンは、上皮増殖因子(EGF)ファミリーのメンバーの生成を刺激し、これは次に壁細胞機能を阻害するが、表面上皮細胞の増殖は刺激する。十二指腸潰瘍疾患及び胃癌のリスクが高いことがわかっているヘリコバクターピロリに感染した対象において、血漿ガストリン濃度は高い(Dockray, G.J.の文献(1999 J Physiol 15 315-324))。
【0218】
ペプチドホルモンであるガストリンは、幽門洞G細胞から放出され、CCK-2受容体を介し、酸分泌粘膜中のECL細胞からのヒスタミンの合成及び放出を刺激することがわかっている。動員されたヒスタミンは、壁細胞上に局在したH(2)受容体に結合することにより、酸分泌を誘導する。最近の研究は、ガストリンが、その完全にアミド化された型又はそれほどプロセシングされていない型(プロガストリン及びグリシル化ガストリン(glycine-extended gastrin))の両方において胃腸管の増殖因子でもあることを示唆している。アミド化したガストリンの主要な栄養作用は、胃の酸分泌粘膜に関してであり、ここで該ガストリンは胃幹細胞及びECL細胞の増殖の増加を引き起こし、結果的に壁細胞及びECL細胞の塊体の増大を生じることは確立されている。その一方で、それほどプロセシングされていないガストリン(例えばグリシル化ガストリン)の主要な栄養標的は、結腸粘膜であるように見える(Koh, T.J.及びChen, D.の文献(2000 Regul Pept 9337-44))。
【0219】
ニューロテンシン(NT)は、統合失調症において誤調節されることが先に明らかにされた神経伝達物質系を特異的に調節する、この障害の病態生理に関与した神経ペプチドである。脳脊髄液(CSF)NT濃度が測定された臨床試験は、統合失調症患者のサブセットのCSF NT濃度の低下が、有効な抗精神病薬治療により回復したことを明らかにした。抗精神病薬の作用機序におけるNT系の関与と調和した多数の証拠も存在する。中枢神経系に投与されたNTの行動的及び生化学的効果は、全身投与された抗精神病薬の効果に極めて類似しており、かつ抗精神病薬は、NT神経伝達を増強する。これらの知見の結びつけは、NTが内在性抗精神病薬として機能するという仮説に繋がる。その上、定型又は非定型抗精神病薬は、黒質線条体及び中脳辺縁系ドーパミン末端領域におけるNT神経伝達を差次的に変更し、かつこれらの効果は、副作用の易罹病性及び有効性をそれぞれ予測する(Binder, E.B.らの文献(2001 Biol Psychiatry 50 856-872))。
【0220】
受精促進ペプチド(FPP)は、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)に関連したトリペプチドであり、精漿中に認められる。最近インビトロ及びインビボにおいて得られた証拠は、FPPが、精子受精能の調節において重要な役割を果たすことを示した。具体的には、FPPは最初に、受精していない(受精能未獲得の)精子を「スイッチを入れ」て、より迅速に受精するように刺激するが、次に、精子が、自然誘発的な先体の喪失を受けず、従って受精能を失わないよう、受精能獲得を停止する。これらの反応は、アデニリルシクラーゼ(AC)/cAMPシグナル伝達経路を調節することがわかっているアデノシンにより模倣され及び事実上増強される。FPP及びアデノシンの両方は、受精能未獲得の細胞においてcAMP生成を刺激するが、受精能獲得細胞においてはこれを阻害することが示されており、FPP受容体は何らかの形でアデノシン受容体及びGタンパク質と相互作用し、ACの調節を実現している。これらの事象は、様々なタンパク質のチロシンリン酸化状態に影響を及ぼし、該タンパク質の一部は最初の「スイッチを入れる」際に重要であり、その他は恐らく先体反応自体に関与している。カルシトニン及びアンジオテンシンIIも精漿中に認められるが、これらはインビトロにおいて受精能未獲得の精子に及ぼす類似した効果を有し、かつFPPに対する反応を増強することができる。これらの分子は、インビボにおいて同様の効果を有し、受精能を刺激しかつその後維持することにより、受胎率に影響を及ぼす。FPP、アデノシン、カルシトニン、及びアンジオテンシンIIの利用可能性の低下又はこれらの受容体の欠損のいずれかが、雄性不妊に寄与している(Fraser, L. R.及びAdeoya-Osiguwa, S. A.の文献(2001 Vitam Horm 63, 1-28))。
【0221】
CCL2(MCP-1)、CCL7、CCL8、CCL16、CCL18、及びフラクタルキンは、骨髄前駆細胞の増殖の抑制、腫瘍(neoplasia)、炎症性宿主反応、癌、乾癬、関節リウマチ、粥状硬化、脈管炎、液性及び細胞性免疫応答、内皮での白血球接着及び遊走プロセス、炎症性腸疾患、再狭窄、肺線維症、肺高血圧症、肝線維症、肝硬変、腎硬化症、心室リモデリング、心不全、臓器移植後の動脈疾患、及び静脈移植血管の不全などの病態生理学的容態において、重要な役割を果たす。
【0222】
多くの研究が、特に粥状硬化(Gu, L.らの文献(Mol.Cell, 2, 275-281 (1998));Gosling, J.らの文献(J Clin.Invest, 103, 773-778 (1999)));関節リウマチ(Gong, J. H.らの文献(J Exp.Med, 186, 131-137 (1997));Ogata, H.らの文献(J Pathol, 182, 106-114 (1997)));膵炎(Bhatia, M.らの文献(Am.J Physiol Gastrointest.Liver Physiol, 288, G1259-G1265 (2005)));アルツハイマー病(Yamamoto, M.らの文献(Am.J Pathol., 166, 1475-1485 (2005)));肺線維症(Inoshima, I.らの文献(Am.J Physiol Lung Cell Mol.Physiol, 286, L1038-L1044 (2004)));腎線維症(Wada, T.らの文献(J Am.Soc.Nephrol. 15, 940-948 (2004)))、及び移植片拒絶反応(Saiura, A.らの文献(Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 24, 1886-1890 (2004)))の発症に関するMCP-1の重要な役割を強調している。更にまた、MCP-1は、妊娠中毒症において(Katabuchi, H.らの文献(Med Electron Microsc, 36, 253-262 (2003)))、腫瘍(tumor)発達(Ohta, M.らの論文、Int.J Oncol, 22, 773-778;(2003);Li, S.らの文献(J Exp.Med 202, 617-624 (2005)))、神経因性疼痛(White, F. A.らの文献(Proc. Natl. Acad.Sci.U.S.A, (2005)))、及びエイズ(Park, I. W.、Wang, J. F.、及びGroopman, J. E.の文献(Blood 97, 352-358 (2001));Coll, B.らの文献(Cytokine, 34, 51-55 (2006)))におけるパラ分泌因子として重要な役割を果たす。
【0223】
MCP-1レベルは、アルツハイマー病患者及び軽度認知障害(MCI)を示している患者の脳脊髄液において高い(Galimberti, D.らの論文、Arch.Neurol. 63, 538-543 (2006))。更に、MCP-1は、MCI及び初期のアルツハイマー病の患者の血清中において高いレベルを示す(Clerici, F.らの文献(Neurobiol.Aging, 27、1763-1768 (2006)))。
【0224】
最近B型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス、及びメラノーマに対する細胞傷害性Tリンパ球ペプチドを基にしたワクチンがいくつか、臨床試験において研究された。単独で又は他の腫瘍抗原と組み合わせた、ひとつの興味深いメラノーマワクチン候補は、デカペプチドELAである。このペプチドは、N-末端グルタミン酸を有するMelan-A/MART-1抗原免疫優性ペプチドアナログである。グルタミン酸のアミノ基及びγ-カルボキシル基に加え、グルタミンのアミノ基及びγ-カルボキシアミド基は、容易に縮合し、ピログルタミン酸誘導体を形成することが報告されている。この安定性の問題点を克服するために、薬理学的特性を失うことなく、N-末端グルタミン又はグルタミン酸の替わりにピログルタミン酸を有する、医薬として興味深いいくつかのペプチドが、開発されている。残念ながらELAと比べ、ピログルタミン酸誘導体(PyrELA)及び同じくN-末端にアセチル-キャップが付いた誘導体(AcELA)は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)活性を誘起することに失敗した。PyrELA及びAcELAには明らかに小さい修飾が導入されたにもかかわらず、これらふたつの誘導体は、恐らく、特異的主要組織適合遺伝子複合体クラスIに関して、ELAよりも低い親和性を有するであろう。結果的に、ELAの最大限の活性を保存するためには、PyrELAの形成は避けなければならない(Beck A.らの文献(2001, J Pept Res 57(6): 528-38))。
【0225】
オレキシンAは、恐らくこれらの相補的な恒常性維持機能の複雑な行動反応及び生理反応を調和させることにより、食物摂取及び睡眠-覚醒の調節において有意な役割を果たす神経ペプチドである。また、オレキシンAは、エネルギー代謝、自律神経機能、ホルモン平衡、及び体液の調節に関する恒常性維持調節における役割も果たす。
【0226】
最近、多発性硬化症又はギラン・バレー症候群に罹患した患者の脳脊髄液(CSF)中で、健常者と比べ、高いレベルのペンタペプチドQYNADが同定された(Brinkmeier H.らの文献(Nature Medicine 6, 808-811 (2000)))。ペンタペプチドGln-Tyr-Asn-Ala-Asp(QYNAD) (配列番号:20)の作用機序、特に中枢神経系の炎症性自己免疫疾患に関与するナトリウムチャネルと相互作用しかつ該チャネルを遮断し、その結果軸索機能障害の促進をもたらす該ペンタペプチドの有効性に関する文献においては大きな矛盾が存在する。しかし最近になって、QYNADではなく、その環化したピログルタミン酸型であるpEYNAD(配列番号:21)が活性型であり、これがナトリウムチャネルを遮断し、その結果軸索機能障害の促進をもたらすことが明らかにされた。ナトリウムチャネルは、有髄軸索において高密度で発現し、哺乳動物の脳及び脊髄内で軸索に沿った活動電位を伝導する上で必須の(obligatory)役割を果たす。従ってこれらは、炎症性自己免疫疾患、特に多発性硬化症、ギラン・バレー症候群及び慢性炎症性脱髄性多発性神経根症の病態生理のいくつかの局面に関与していることが、推測される。
更にQYNADは、酵素グルタミニルシクラーゼ(QC, EC 2.3.2.5)の基質であり、これはまた哺乳動物の脳、特にヒト脳内にも存在する。グルタミニルシクラーゼは、pEYNADの前駆体QYNADからのpEYNADの形成を効果的に触媒する。
【0227】
従って本発明は、軽度認知障害、アルツハイマー病、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、ダウン症候群における神経変性、ハンチントン病、ケネディ病、潰瘍疾患、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない十二指腸癌、結腸直腸癌、ゾリンジャー・エリソン症候群、ヘリコバクターピロリ感染を伴う又は伴わない胃癌、病原性精神病的容態、統合失調症、不妊、腫瘍、炎症性宿主反応、癌、悪性転移、メラノーマ、乾癬、関節リウマチ、粥状硬化、膵炎、再狭窄、液性及び細胞仲介性免疫応答障害、内皮内の白血球接着及び遊走プロセス、摂食障害、睡眠-覚醒障害、エネルギー代謝の恒常性制御障害、自律神経機能障害、ホルモン平衡障害又は体液の調節障害、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、及び慢性炎症性脱髄性多発性神経根症からなる群から選択される疾患を予防又は軽減又は治療するための医薬品の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0228】
更に、本発明の化合物を哺乳動物へ投与することにより、骨髄前駆細胞の増殖を刺激することが可能である。
【0229】
加えて、本発明のQC阻害剤の投与は、雄性不妊の抑制につながることができる。
【0230】
好ましい実施態様において、本発明は、特にニューロン疾患、粥状硬化、及び多発性硬化症を治療するための、他の作用物質と併用する、QC(EC)活性の阻害剤の使用を提供する。
【0231】
また、本発明は、治療的に活性のある量の少なくとも1種の式(I)の化合物を、哺乳動物、好ましくはヒトに投与することを含む、上記疾患を治療する方法も提供する。
【0232】
最も好ましくは、前記方法及び対応する使用は、治療的に活性のある量の少なくとも1種の式(I)の化合物を、哺乳動物、適切にはヒトに投与することを含む、軽度認知障害、アルツハイマー病、家族性英国型認知症、家族性デンマーク型認知症、ダウン症候群における神経変性、パーキンソン病、及びハンチントン病からなる群から選択される疾患の治療のためである。
【0233】
更に好ましくは、本発明は、関節リウマチ、粥状硬化、膵炎、及び再狭窄の治療のための、治療法及び対応する使用を提供する。
【0234】
(医薬併用)
好ましい実施態様において、本発明は、少なくとも1種のQC阻害剤を、向知性薬、神経保護薬、抗パーキンソン病薬、アミロイドタンパク質沈着阻害剤、βアミロイド合成阻害剤、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、及び抗多発性硬化症薬からなる群から選択される少なくとも1種の他の作用物質と任意に組み合わせて含む、組成物、好ましくは医薬組成物を提供する。
【0235】
最も好ましくは、前記QC阻害剤は、本発明の式(I)の化合物である。
【0236】
より具体的には、上記の他の作用物質は、β-アミロイド抗体、ワクチン、システインプロテアーゼ阻害剤、PEP-阻害剤、LiCl、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、PIMTエンハンサー、βセクレターゼの阻害剤、γセクレターゼの阻害剤、アミノペプチダーゼの阻害剤、好ましくはジペプチジルペプチダーゼの阻害剤、最も好ましくはDP IV阻害剤;中性エンドペプチダーゼの阻害剤、ホスホジエステラーゼ-4(PDE-4)の阻害剤、TNFα阻害剤、ムスカリン性M1受容体アンタゴニスト、NMDA受容体アンタゴニスト、σ-1受容体阻害剤、ヒスタミンH3アンタゴニスト、免疫調節薬、免疫抑制薬、MCP-1アンタゴニスト、又はアンテグレン(ナタリズマブ)、Neurelan(ファムプリジン-SR)、カンパス(アレムツズマブ)、IR 208、NBI 5788/MSP 771(チプリモチド)、パクリタキセル、Anergix.MS(AG 284)、SH636、ディフェリン(CD 271, アダパレン)、BAY 361677(インターロイキン-4)、マトリックス-メタロプロテイナーゼ-阻害剤(例えば、BB 76163)、インターフェロン-τ(トロホブラスチン)及びSAIK-MSからなる群から選択される作用物質からなる群から選択される。
【0237】
更に他の作用物質は、例えば、下記からなる群から選択される抗不安薬又は抗うつ薬であってもよい:
(a)ベンゾジアゼピン、例えば、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルジアゼパム、ロフラゼプ酸、ロラゼパム、メタカロン、オキサゼパム、プラゼパム、トランゼン、
(b)選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、例えば、シタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、エスシタロプラム、セルトラリン、パロキセチン、
(c)三環系抗うつ薬、例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、イミプラミン、
(d)モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、
(e)アザピロン系薬、例えば、ブスピロン、タンドプシロン(tandopsirone)、
(f)セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、例えば、ベンラファキシン、デュロキセチン、
(g)ミルタザピン、
(h)ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NRI)、例えば、レボキセチン、
(i)ブプロピオン、
(j)ネファゾドン、
(k)β-遮断薬、
(l)NPY-受容体リガンド:NPYアゴニスト又はアンタゴニスト。
【0238】
更なる実施態様において、他の作用物質は、例えば、下記からなる群から選択される、抗多発性硬化症薬である:
a)ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、例えば、SC-12267、テリフルノミド、MNA-715、HMR-1279(HMR-1715、MNA-279と同義)、
b)自己免疫抑制薬、例えば、ラキニモド、
c)パクリタキセル、
d)抗体、例えば、AGT-1、抗顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)モノクローナル抗体、Nogo受容体モジュレーター、ABT-874、アレムツズマブ(CAMPATH)、抗-OX40抗体、CNTO-1275、DN-1921、ナタリズマブ(AN-100226、Antegren、VLA-4 Mabと同義)、ダクリツマブ(Zenepax、Ro-34-7375、SMART抗-Tacと同義)、J-695、プリリキシマブ(Centara、CEN-000029、cM-T412と同義)、MRA、Dantes、抗-IL-12-抗体、
e)ペプチド核酸(PNA)調製物、例えば、レチキュロース(reticulose)、
f)インターフェロンα、例えば、アルファフェロン(Alfaferone)、ヒトαインターフェロン(Omniferon、Alpha Leukoferonと同義)、
g)インターフェロンβ、例えば、Frone、インターフェロンβ-1a様アボネックス(Avonex)、べトロン(Betron)(レビフ)、インターフェロンβアナログ、インターフェロンβ-トランスフェリン融合タンパク質、組換えインターフェロンβ-1b様ベタセロン、
h)インターフェロンτ、
i)ペプチド、例えば、AT-008、AnergiX.MS、イムノカイン(Immunokine)(α-イムノカイン-NNSO3)、環状ペプチド様ZD-7349、
j)治療的酵素、例えば、可溶性CD8(sCD8)、
k)多発性硬化症特異的自己抗原をコードするプラスミド及びサイトカインをコードするプラスミド、例えば、BHT-3009;
l)TNF-αの阻害剤、例えば、BLX-1002、サリドマイド、SH-636、
m)TNFアンタゴニスト、例えば、ソリマスタット、レネルセプト(RO-45-2081、Tenefuseと同義)、オネルセプト(sTNFR1)、CC-1069、
n)TNFα、例えば、エタネルセプト(エンブレル、TNR-001と同義)、
o)CD28アンタゴニスト、例えば、アバタセプト、
p)Lckチロシンキナーゼ阻害剤、
q)カテプシンK阻害剤、
r)ニューロンを標的とする膜輸送体タンパク質タウリンのアナログ及び植物由来のカルパイン阻害剤ロイペプチン、例えば、Neurodur、
s)ケモカイン受容体-1(CCR1)アンタゴニスト、例えば、BX-471、
t)CCR2アンタゴニスト、
u)AMPA受容体アンタゴニスト、例えば、ER-167288-01及びER-099487、E-2007、タランパネル、
v)カリウムチャネル遮断薬、例えば、ファムプリジン、
w)VLA-4/VCAM相互作用のトシル-プロリン-フェニルアラニン低分子アンタゴニスト、例えば、TBC-3342、
x)細胞接着分子阻害剤、例えば、TBC-772、
y)アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、EN-101、
z)マスト細胞受容体に結合する遊離免疫グロブリン軽鎖(IgLC)のアンタゴニスト、例えば、F-991、
aa)アポトーシス誘導性抗原、例えば、Apogen MS、
bb)アドレナリンα-2受容体アゴニスト、例えば、チザニジン(ザナフレックス、テルネリン、Sirdalvo、シルダルード、Mionidineと同義)、
cc)L-チロシン、L-リシン、L-グルタミン酸及びL-アラニンのコポリマー、例えば、酢酸ガラティラメル(コパクソン、COP-1、コポリマー-1と同義)、
dd)トポイソメラーゼIIモジュレーター、例えば、塩酸ミトキサントロン、
ee)アデノシンデアミナーゼ阻害剤、例えば、クラドリビン(ロイスタチン、Mylinax、RWJ-26251と同義)、
ff)インターロイキン-10、例えば、イロデカキン(テノビル、Sch-52000、CSIFと同義)、
gg)インターロイキン-12アンタゴニスト、例えば、リソフィリン(lisofylline)(CT-1501 R、LSF、リソフィリン(lysofylline)と同義)、
hh)エタナミナム、例えば、SRI-62-834(CRC-8605、NSC-614383と同義)、
ii)免疫調節物質、例えば、SAIK-MS、PNU-156804、α-フェトプロテインペプチド(AFP)、IPDS、
jj)レチノイド受容体アゴニスト、例えば、アダパレン(ディフェリン、CD-271と同義)、
kk)TGF-β、例えば、GDF-1(増殖及び分化因子1)、
ll)TGF-β-2、例えば、ベタカイン、
mm)MMP阻害剤、例えば、グリコメド(glycomed)、
nn)ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤、例えば、RPR-122818、
oo)プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤、例えば、9-(3-ピリジルメチル)-9-デアザグアニン、ペルデシン(BCX-34、TO-200と同義)、
pp)α-4/β-1インテグリンアンタゴニスト、例えば、ISIS-104278、
qq)アンチセンスα4インテグリン(CD49d)、例えば、ISIS-17044、ISIS-27104、
rr)サイトカイン-誘導性物質、例えば、ヌクレオシド、ICN-17261、
ss)サイトカイン阻害剤、
tt)熱ショックタンパク質ワクチン、例えば、HSPPC-96、
uu)ニューレグリン増殖因子、例えば、GGF-2(ニューレグリン、グリア増殖因子2と同義)、
vv)カテプシンS-阻害剤、
ww)ブロピリミンアナログ、例えば、PNU-56169、PNU-63693、
xx)単球走化性タンパク質-1阻害剤、例えば、ベンズイミダゾール様MCP-1阻害剤、LKS-1456、PD-064036、PD-064126、PD-084486、PD-172084、PD-172386。
【0239】
更に、本発明は、少なくとも1種のQC阻害剤を、少なくとも1種の他の上記の作用物質と任意に組み合わせて含む、例えば、非経口、経腸又は経口投与のための、医薬組成物を提供する。
【0240】
これらの組み合わせは、特に有益な効果を提供する。それゆえ、このような組み合わせは、上記の疾患の治療に有効かつ有用であることが示されている。従って、本発明は、これらの容態を治療する方法を提供する。
【0241】
本方法は、少なくとも1種のQC阻害剤と少なくとも1種の他の作用物質の同時投与、又はこれらの連続投与のいずれかを含む。
【0242】
同時投与には、少なくとも1種のQC阻害剤と少なくとも1種の他の作用物質とを含む製剤の投与、又は各作用物質の個別の製剤の本質的に同時の投与を含む。
【0243】
β-アミロイド抗体及びこれを含有する組成物は、例えば、
【数1】
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に記載されている。
【0244】
β-アミロイド抗体は、例えばポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体又はヒト化抗体から選択されてよい。更に前記抗体は、能動及び受動免疫療法、すなわちワクチン及びモノクローナル抗体の開発に役立つ。適切なβ-アミロイド抗体の例は、ACU-5A5、huC091(Acumen/メルク社);PF-4360365、RI-1014、RI-1219、RI-409、RN-1219(Rinat Neuroscience社(ファイザー社));アブリンクス社/ベーリンガーインゲルハイム社のナノボディ治療薬;Intellect Neurosciences/IBL社のβ-アミロイド特異的ヒト化モノクローナル抗体;m266、m266.2(イーライリリー社);AAB-02(エラン社);バピネオズマブ(エラン社);BAN-2401(Bioarctic Neuroscience AB社);ABP-102(Abiogen Pharma社);BA-27、BC-05(武田薬品工業);R-1450(ロシュ社);ESBA-212(ESBATech社);AZD-3102(アストラゼネカ社)、及びMindset BioPharmaceuticals社のβ-アミロイド抗体である。
【0245】
特に好ましいのは、AβペプチドのN末端を認識する抗体である。Aβ-N末端を認識する適切な抗体は、例えばAcl-24(AC Immune社)である。βアミロイドペプチドに対するモノクローナル抗体は、WO 2007/068412、WO/2008/156621及びWO/2010/012004において開示されている。キメラ抗体及びヒト化抗体はそれぞれ、WO 2008/011348及びWO/2008/060364において開示されている。アミロイド関連疾患を治療するためのワクチン組成物は、
【数2】
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において開示されている。
【0246】
アミロイド関連疾患を治療するための適切なワクチンは、例えば、Affitopes AD-01及びAD-02(グラクソスミスクライン社)、ACC-01及びACC-02(エラン社/ワイス社)、CAD-106(Novartis/Cytos Biotechnology社)である。
【0247】
適切なシステインプロテアーゼ阻害剤は、カテプシンBの阻害剤である。カテプシンBの阻害剤及びそのような阻害剤を含む組成物は、例えば、
【数3】
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に記載されている。
【0248】
適切なPIMTエンハンサーの例は、10-アミノアリファチル-ジベンズ[b,f]オキセピンであり、WO 98/15647及びWO 03/057204に各々開示されている。本発明に従い更に有用であるのは、WO 2004/039773に記載されたPIMT活性のモジュレーターである。
【0249】
βセクレターゼの阻害剤及びそのような阻害剤を含む組成物は、例えば、
【数4】
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に記載されている。
【0250】
本発明の目的に適したβセクレターゼ阻害剤の例は、WY-25105(ワイス社);Posiphen、(+)-フェンセリン(TorreyPines/NIH);LSN-2434074、LY-2070275、LY-2070273、LY-2070102(イーライリリー社);PNU-159775A、PNU-178025A、PNU-17820A、PNU-33312、PNU-38773、PNU-90530(エラン社/ファイザー社);KMI-370、KMI-358、kmi-008(京都大学);OM-99-2、OM-003(Athenagen社);AZ-12304146(アストラゼネカ社/Astex社);GW-840736X(グラクソスミスクライン社)、DNP-004089(De Novo Pharmaceuticals社)、及びCT-21166(Comentis社)である。
【0251】
γセクレターゼ阻害剤及びそのような阻害剤を含む組成物は、例えば、
【数5】
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に記載されている。
【0252】
本発明の目的に適したγセクレターゼ阻害剤は、GSI-953、WAY-GSI-A、WAY-GSI-B(ワイス社);MK-0752、MRK-560、L-852505、L-685-458、L-852631、L-852646(メルク社);LY-450139、LY-411575、AN-37124(イーライリリー社);BMS-299897、BMS-433796(ブリストルマイヤーズスクイブ社);E-2012(エーザイ社);EHT-0206、EHT-206(ExonHit Therapeutics社);NGX-555(TorreyPines Therapeutics社)及び、Semagacestat(イーライリリー社)である。
【0253】
DP IV-阻害剤及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数6】
[この文献は図面を表示できません]
に記載されている。
【0254】
本発明の目的に適したDP IV-阻害剤は、例えば、シタグリプチン、デス-フルオロ-シタグリプチン(メルク社);ビルダグリプチン、DPP-728、SDZ-272-070(ノバルティス社);ABT-279、ABT-341(Abbott Laboratories社);デナグリプチン、TA-6666(グラクソスミスクライン社);SYR-322(Takeda San Diego社);タラボスタット(Point Therapeutics社);Ro-0730699、R-1499、R-1438(ロシェ・ホールディング社);FE-999011(Ferring Pharmaceuticals社);TS-021(大正製薬);GRC-8200(Glenmark Pharmaceuticals社);ALS-2-0426(Alantos Pharmaceuticals Holdings社);ARI-2243(Arisaph Pharmaceuticals社);SSR-162369(Sanofi-Synthelabo社);MP-513(三菱ウェルファーマ);DP-893、CP-867534-01(ファイザー社);TSL-225、TMC-2A(田辺製薬);PHX-1149(Phenomenix社);サクサグリプチン(ブリストルマイヤーズスクイブ社);PSN-9301((OSI) Prosidion)、S-40755(Servier);KRP-104(ActivX Biosciences社);スルフォスチン(Zaidan Hojin);KR-62436(Korea Research Institute of Chemical Technology);P32/98(Probiodrug社);BI-A、BI-B(ベーリンガーインゲルハイム社);SK-0403(三和化学研究所);及び、NNC-72-2138(ノボノルディスク社)である。
【0255】
他の好ましいDP IV-阻害剤は、下記である:
(i)WO 1999/61431に開示されたジペプチド-様化合物、例えば、N-バリルプロリル、O-ベンゾイルヒドロキシルアミン、アラニルピロリジン、イソロイシルチアゾリジン様L-アロ-イソロイシルチアゾリジン、L-トレオ-イソロイシルピロリジン及びそれらの塩、特にフマル酸塩、並びにL-アロ-イソロイシルピロリジン及びそれらの塩;
(ii)WO 2003/002593に開示されたペプチド構造、例えばトリペプチド;
(iii)WO 2003/033524に開示されたペプチジルケトン;
(vi)WO 2003/040174に開示された置換アミノケトン;
(v)WO 2001/14318に開示された局所的活性DP IV-阻害剤;
(vi)WO 1999/67278及びWO 1999/67279に開示されたDP IV-阻害剤プロドラッグ;並びに
(v)WO 2003/072556及びWO 2004/099134に開示されたグルタミニルベースのDP IV-阻害剤。
【0256】
本発明の目的に適したβアミロイド合成阻害剤は、例えば、Bisnorcymserine(Axonyx社);(R)-フルルビプロフェン(MCP-7869;フルリザン)(Myriad Genetics社);ニトロフルルビプロフェン(NicOx);BGC-20-0406(三共製薬)、及びBGC-20-0466(BTG社)、RQ-00000009(RaQualia Pharma社)である。
【0257】
本発明の目的に適したアミロイドタンパク質沈着阻害剤は、例えば、SP-233(Samaritan Pharmaceuticals社);AZD-103(Ellipsis Neurotherapeutics社);AAB-001(バピネオズマブ)、AAB-002、ACC-001(エラン社);コロストリニン(Colostrinin)(ReGen Therapeutics社);トラミプロセート(Neurochem);AdPEDI-(アミロイド-β1-6)11)(Vaxin社);MPI-127585、MPI-423948(メイヨー財団);SP-08(ジョージタウン大学);ACU-5A5(Acumen社/メルク社);トランスサイレチン(ニューヨーク州立大学);PTI-777、DP-74、DP 68、エクセブリル(Exebryl)(ProteoTech社);m266(イーライリリー社);EGb-761(Dr. Willmar Schwabe社);SPI-014(Satori Pharmaceuticals社);ALS-633、ALS-499(Advanced Life Sciences社);AGT-160(ArmaGen Technologies社);TAK-070(武田薬品工業);CHF-5022、CHF-5074、CHF-5096及びCHF-5105(Chiesi Farmaceutici社)、SEN-1176及びSEN-1329(Senexis社)、AGT-160(ArmaGen Technologies社)、ダブネチド(Allon Therapeutics社)、ELND-005(エラン社/Transition Therapeutics社)、及びニルバジピン(Archer Pharmaceuticals社)がある。
【0258】
本発明の目的に適したPDE-4阻害剤は、例えば、ドキソフィリン(Instituto Biologico Chemioterapica ABC社);イズジラスト(idudilast)点眼薬、チペルカスト(tipelukast)、イブジラスト(杏林製薬);テオフィリン(エラン社);シロミラスト(グラクソスミスクライン社);Atopik(Barrier Therapeutics社);トフィミラスト、CI-1044、PD-189659、CP-220629、PDE 4d阻害剤BHN(ファイザー社);アロフィリン、LAS-37779(Almirall Prodesfarma社);ロフルミラスト、ヒドロキシプマフェントリン(Altana社)、テトミラスト(大塚製薬);チペルカスト、イブジラスト(杏林製薬)、CC-10004(セルジーン社);HT-0712、IPL-4088(Inflazyme Pharmaceuticals社);MEM-1414、MEM-1917(Memory Pharmaceuticals社);オグレミラスト、GRC-4039(Glenmark Pharmaceuticals社);AWD-12-281、ELB-353、ELB-526(Elbion社);EHT-0202(ExonHit Therapeutics社);ND-1251(Neuro3d社);4AZA-PDE4(4 AZA Bioscience社);AVE-8112(サノフィアベンティス社);CR-3465(Rottapharm社);GP-0203、NCS-613(Centre National de la Recherche Scientifique社);KF-19514(協和醗酵工業);ONO-6126(小野薬品工業);OS-0217(大日本製薬);IBFB-130011、IBFB-150007、IBFB-130020、IBFB-140301(IBFB Pharma社);IC-485(ICOS社);RBx-14016、及びRBx-11082(Ranbaxy Laboratories社)である。好ましいPDE-4-阻害剤は、ロリプラムである。
【0259】
MAO阻害剤及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数7】
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に記載されている。
【0260】
本発明の目的に適したMAO阻害剤は、例えば、リネゾリド(ファルマシア社);RWJ-416457(RW Johnson Pharmaceutical Research Institute);ブジピン(Altana社);GPX-325(BioResearch Ireland社);イソカルボキサジド;フェネルジン;トラニルシプロミン;インダンタドール(Chiesi Farmaceutici社);モクロベミド(ロシェ・ホールディング社);SL-25.1131(Sanofi-Synthelabo社);CX-1370(Burroughs Wellcome社);CX-157(Krenitsky Pharmaceuticals社);デソキシペガニン(HF Arzneimittelforschung社);ビフェメラン(三菱東京製薬);RS-1636(三共製薬);エスプロン(BASF社);ラサジリン(Teva Pharmaceutical Industries社);ラドスチギル(エルサレムヘブライ大学);サフィナミド(ファイザー社)、NW-1048(Newron Pharmaceuticals社)、EVT-302(Evotec)である。
【0261】
本発明の目的に適したヒスタミンH3アンタゴニストは、例えば、ABT-239、ABT-834(アボット・ラボラトリーズ);3874-H1(Aventis Pharma社);UCL-2173(ベルリン自由大学)、UCL-1470(BioProjet, Societe Civile de Recherche);DWP-302(Daewoong Pharmaceutical社);GSK-189254A、GSK-207040A(グラクソスミスクライン社);シプラリサント、GT-2203(Gliatech社);シプロキシファン(INSERM)、1S,2S-2-(2-アミノエチル)-1-(1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン(北海道大学);JNJ-17216498、JNJ-5207852(ジョンソン&ジョンソン社);NNC-0038-0000-1049(ノボノルディスク社);及び、Sch-79687(Schering-Plough社)がある。
【0262】
PEP阻害剤及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数8】
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に記載されている。
【0263】
本発明の目的に適したプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤は、例えば、Fmoc-Ala-Pyrr-CN、Z-Phe-Pro-ベンゾチアゾール(Probiodrug)、Z-321(ゼリア新薬工業);ONO-1603(小野薬品工業);JTP-4819(日本たばこ産業)、及びS-17092(Servier社)である。
【0264】
QC阻害剤と組み合わせて本発明に従い使用することができる他の適当な化合物は、NPY、NPY模倣物又はNPYアゴニスト若しくはアンタゴニスト又はNPY受容体のリガンドである。
【0265】
本発明に従い好ましいのは、NPY受容体のアンタゴニストである。
【0266】
適切なNPY受容体のリガンド又はアンタゴニストは、WO 2000/68197に開示されたような、3a,4,5,9b-テトラヒドロ-1h-ベンズ[e]インドール-2-イルアミン由来の化合物である。
【0267】
言及してもよいNPY受容体アンタゴニストには、欧州特許出願EP 0 614 9 11、EP 0 747 357、EP 0 747 356及びEP 0 747 378;国際特許出願
【数9】
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米国特許第5,552,411号、第5,663,192号及び第5,567,714号;第6,114,336号、日本国特許出願JP 09157253;国際特許出願WO 94/00486、WO 93/12139、WO 95/00161及びWO 99/15498;米国特許第5,328,899号;独国特許DE 393 97 97;欧州特許出願EP 355 794及びEP 355 793;及び日本国特許出願JP 06116284及びJP 07267988に開示されたものを含む。好ましいNPYアンタゴニストは、これらの特許文献に具体的に開示されたこれらの化合物を含む。より好ましい化合物は、アミノ酸及び非-ペプチド-ベースのNPYアンタゴニストを含む。言及され得るアミノ酸及び非-ペプチド-ベースのNPYアンタゴニストは、欧州特許出願EP 0 614 9 11、EP 0 747 357、EP 0 747 356及びEP 0 747 378;国際特許出願
【数10】
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米国特許第5,552,411号、第5,663,192号及び第5,567,714号;並びに、日本国特許出願JP 09157253に開示されたものを含んでよい。好ましいアミノ酸及び非-ペプチド-ベースのNPYアンタゴニストは、これらの特許文献に具体的に開示されたこれらの化合物を含む。
【0268】
特に好ましい化合物は、アミノ酸-ベースのNPYアンタゴニストを含む。言及され得るアミノ酸-ベースの化合物は、国際特許出願WO 1994/17035、WO 1997/19911、WO 1997/19913、WO 97/19914、又は好ましくはWO 1999/15498に開示されたものである。好ましいアミノ酸-ベースのNPYアンタゴニストは、これらの特許文献に具体的に開示されたものを含み、例えば、BIBP3226であり、特に(R)-N2-(ジフェニルアセチル)-(R)-N-[1-(4-ヒドロキシ-フェニル)エチル]アルギニンアミド(国際特許出願WO 1999/15498の実施例4)である。
【0269】
M1受容体アゴニスト及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、WO 2004/087158、WO 1991/10664に開示されている。
【0270】
本発明の目的に適したM1受容体アンタゴニストは、例えば、CDD-0102(Cognitive Pharmaceuticals社);セビメリン(Evoxac)(雪印乳業);NGX-267(TorreyPines Therapeutics社);サブコメリン(グラクソスミスクライン社);アルバメリン(H Lundbeck社);LY-593093(イーライリリー社);VRTX-3(Vertex Pharmaceuticals社);WAY-132983(ワイス社)、CI-1017/(PD-151832)(ファイザー社)及びMCD-386(Mitridion社)である。
【0271】
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数11】
[この文献は図面を表示できません]
に記載されている。
【0272】
本発明の目的に適したアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、例えば、ドネペジル(エーザイ社);リバスチグミン(ノバルティス AG社);(-)-フェンセリン(TorreyPines Therapeutics社);ラドスチギル(エルサレムヘブライ大学);ヒューペルジンA(メイヨー財団);ガランタミン(ジョンソン&ジョンソン社);Memoquin(Universita di Bologna);SP-004(Samaritan Pharmaceuticals社);BGC-20-1259(三共製薬);フィゾスチグミン(Forest Laboratories社);NP-0361(Neuropharma社);ZT-1(Debiopharm);タクリン(ワーナーランバート社);メトリホナート(バイエル社)、INM-176(Whanln社)、ヒューペルジンA(Neuro-Hitech社/Xel Pharmaceutical社)、ミモペジル(mimopezil)(Debiopharm社)及びディメボン(Medivation社/ファイザー社)である。
【0273】
NMDA受容体アンタゴニスト及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数12】
[この文献は図面を表示できません]
に記載されている。
【0274】
本発明の目的に適したNMDA受容体アンタゴニストは、例えば、メマンチン(Merz社);トピラマート(ジョンソン&ジョンソン社);AVP-923(Neurodex)(Center for Neurologic Study);EN-3231(Endo Pharmaceuticals Holdings社);ネラメキサン(MRZ-2/579)(Merz and Forest社);CNS-5161(CeNeS Pharmaceuticals社);デキサナビノール(HU-211;Sinnabidol;PA-50211)(Pharmos社);EpiCept NP-1(ダルハウジー大学);インダンタドール(V-3381;CNP-3381)(Vernalis社);ペルジンフォテル(EAA-090, WAY-126090, EAA-129)(ワイス社);RGH-896(Gedeon Richter社);トラキソプロジル(CP-101606)、ベソンプロジル(PD-196860, CI-1041)(ファイザー社);CGX-1007(Cognetix社);デルセミン(NPS-1506)(NPS Pharmaceuticals社);EVT-101(ロシュ・ホールディング社);アカンプロサート(Synchroneuron社);CR-3991、CR-2249、CR-3394(Rottapharm社);AV-101(4-Cl-キヌレニン(4-Cl-KYN))、7-クロロ-キヌレン酸(7-Cl-KYNA)(VistaGen社);NPS-1407(NPS Pharmaceuticals社);YT-1006(Yaupon Therapeutics社);ED-1812(Sosei社);ヒマンタン(himantane)(塩酸N-2-(アダマンチル)-ヘキサメチレン-イミン)(RAMS);Lancicemine(AR-R-15896)(アストラゼネカ社);EVT-102、Ro-25-6981及びRo-63-1908(Hoffmann-La Roche社/Evotec社)、ネラメキサン(Merz社)である。
【0275】
更にまた、本発明は、QC阻害剤を、アンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害剤;アンジオテンシンII受容体遮断薬;利尿薬;カルシウムチャネル遮断薬(CCB);β受容体遮断薬;血小板凝集阻害剤;コレステロール吸収モジュレーター;HMG-CoAレダクターゼ阻害剤;高密度リポタンパク質(HDL)を増加させる化合物;レニン阻害剤;IL-6阻害剤;抗炎症性コルチコステロイド;抗増殖薬;一酸化窒素ドナー;細胞外マトリックス合成の阻害剤;増殖因子又はサイトカインのシグナル伝達阻害剤;MCP-1アンタゴニスト及びチロシンキナーゼ阻害剤からなる群から選択される別の治療薬と組み合わせて投与し、各々の単剤療法成分単独よりも有益な又は相乗的な治療効果を提供する、粥状硬化、再狭窄、又は関節炎の治療に役立つ併用療法に関する。
【0276】
アンジオテンシンII受容体遮断薬は、アンジオテンシンII受容体のAT1受容体亜型に結合するが、該受容体の活性化は生じない、活性のある物質であると理解される。AT1受容体の遮断の結果として、これらのアンタゴニストは、例えば降圧薬として使用することができる。
【0277】
本発明の組み合わせにおいて使用してもよい適切なアンジオテンシンII受容体遮断薬は、様々な構造特徴を有するAT1受容体アンタゴニストを含み、非ペプチド性構造を有するものが好ましい。例えば、バルサルタン(EP 443983)、ロサルタン(EP 253310)、カンデサルタン(EP 459136)、エプロサルタン(EP 403159)、イルベサルタン(EP 454511)、オルメサルタン(EP 503785)、タソサルタン(EP 539086)、テルミサルタン(EP 522314)、下記式のE-4177と指定された化合物
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
下記式のSC-52458と指定された化合物、及び
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
下記式のZD-8731と指定された化合物
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される化合物、又は、いずれの場合においても、それらの医薬として許容し得る塩を挙げてもよい。
【0278】
好ましいAT1-受容体アンタゴニストは、認可されかつ市販されているそのような薬剤であり、最も好ましいのは、バルサルタン又はその医薬として許容し得る塩である。
【0279】
ACE阻害剤によるアンジオテンシンIIへのアンジオテンシンの酵素的分解の妨害は、血圧調節について成功している変形であり、従って高血圧症の治療のための治療法も利用可能にする。
【0280】
本発明の組み合わせにおいて使用される適切なACE阻害剤は、例えばアラセプリル、ベナゼプリル、ベナゼプリラット;カプトプリル、セロナプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナプリラット、フォシノプリル、イミダプリル、リシノプリル、モベルトプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、テモカプリル及びトランドラプリルからなる群から選択された化合物又は、いずれの場合においても、それらの医薬として許容し得る塩である。
【0281】
好ましいACE阻害剤は、市販されているそのような薬剤であり、最も好ましいのは、ベナゼプリル及びエナラプリルである。
【0282】
利尿薬は、例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、メチルクロロチアジド及びクロロサリドンからなる群から選択されるチアジド誘導体である。最も好ましい利尿薬は、ヒドロクロロチアジドである。利尿薬は、カリウム保持性利尿薬、例えばアミロライド若しくはトリアムテレン又はそれらの医薬として許容し得る塩を更に含む。
【0283】
CCBのクラスは、ジヒドロピリジン(DHP)及び非DHP、例えばジルチアゼム型CCB及びベラパミル型CCBを本質的に含む。
【0284】
前述の組み合わせにおいて有用なCCBは、好ましくは、アムロジピン、フェロジピン、リオシジン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルジピン、ニルジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン及びニバルジピンからなる群から選択される代表的DHPであり、並びに好ましくは、フルナリジン、プレニラミン、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、ミベフラジル、アニパミル、チアパミル及びベラパミルからなる群から選択される代表的非DHPであり、いずれの場合においても、それらの医薬として許容し得る塩を含む。これらのCCB類は全て、例えば抗高血圧薬、抗狭心症薬又は抗不整脈薬として、治療的に使われる。
【0285】
好ましいCCBは、アムロジピン、ジルチアゼム、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン及びベラパミル、又は例えば特定のCCBに依存するもの、それらの医薬として許容し得る塩を含む。DHPとして特に好ましいのは、アムロジピン又はその医薬として許容し得る塩、特にベシル酸塩である。非DHPの特に好ましい代表は、ベラパミル又はその医薬として許容し得る塩、特にそれらの塩酸塩である。
【0286】
本発明での使用に適しているβ遮断薬は、β-アドレナリン作動性遮断剤(β受容体遮断薬)を含み、これはエピネフリンとβアドレナリン作動性受容体を競合し、エピネフリンの作用を妨げる。好ましくは、β遮断薬は、αアドレナリン作動性受容体と比較して、βアドレナリン作動性受容体について選択的であり、有意なα-遮断作用を有しない。適切なβ遮断薬は、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、カルテオロール、カルベジロール、エスモロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール及びチモロールから選択される化合物を含む。β遮断薬が酸若しくは塩基であるか又はそうでなければ医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグを形成することが可能である場合、これらの形は本明細書中に包含されると考えられ、そして、本化合物は、遊離形において、又は生理的に加水分解可能で許容し得るエステルなどの、医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの形において、投与されることができるものと理解される。例えば、メトプロロールはその酒石酸塩として適切に投与され、プロプラノロールは塩酸塩として適切に投与されるなどである。
【0287】
血小板凝集阻害剤は、PLAVIX(登録商標)(クロピドグレル重硫酸塩)、PLETAL(登録商標)(シロスタゾール)、及びアスピリンを含む。
【0288】
コレステロール吸収モジュレーターは、ZETIA(登録商標)(エゼチミブ)、及びKT6-971(寿製薬、日本)を含む。
【0289】
HMG-CoAレダクターゼ阻害剤(β-ヒドロキシ-β-メチルグルタリル-補酵素Aレダクターゼ阻害剤又はスタチンとも称される)は、血液中のコレステロールなどの脂質レベルを低下させるために用いることができるそれらの活性作用物質であると理解される。
【0290】
HMG-CoAレダクターゼ阻害剤のクラスは、様々な構造特徴を有する化合物を含む。例えば、アトルバスタチン、セリバスタチン、フラバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン及びシンバスタチンからなる群から選択される化合物、又は、いずれの場合においても、それらの医薬として許容し得る塩を挙げることができる。
【0291】
好ましいHMG-CoAレダクターゼ阻害剤は、市販されているそのような薬剤であり、最も好ましいのは、アトルバスタチン、ピバスタチン若しくはシンバスタチン、又はそれらの医薬として許容し得る塩である。
【0292】
HDLを増加させる化合物は、コレステロールエステル転移タンパク質(CETP)阻害剤を含むが、これに限定されるものではない。CETP阻害剤の例は、2002年7月30日に発行された米国特許第6,426,365号の実施例26において開示されたJTT7O5及びその医薬として許容し得る塩を含む。
【0293】
インターロイキン-6媒介型炎症の阻害は、内在性コレステロール合成の調節及びイソプレノイド枯渇によって間接的に、又は、インターロイキン-6阻害剤/抗体、インターロイキン-6受容体阻害剤/抗体、インターロイキン-6アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASON)、gp130タンパク質阻害剤/抗体、チロシンキナーゼ阻害剤/抗体、セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤/抗体、マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤/抗体、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤/抗体、核因子κB(NF-κB)阻害剤/抗体、IκBキナーゼ(IKK)阻害剤/抗体、活性化タンパク質-1(AP-1)阻害剤/抗体、STAT転写因子阻害剤/抗体、変更されたIL-6、IL-6若しくはIL-6受容体の部分ペプチド、又はSOCS(サイトカインシグナル伝達のサプレッサー)タンパク質、PPARγ及び/又はPPARβ/δ活性化因子/リガンド、又はそれらの機能断片を利用するシグナル伝達経路の直接的な阻害によって、成し遂げられてもよい。
【0294】
適切な抗炎症性コルチコステロイドは、デキサメタゾンである。
【0295】
適切な抗増殖薬は、クラドリビン、ラパマイシン、ビンクリスチン及びタキソールである。
【0296】
適切な細胞外マトリックス合成阻害剤は、ハロフギノンである。
【0297】
適切な増殖因子又はサイトカインのシグナル伝達阻害剤は、例えばras阻害剤R115777である。
【0298】
適切なチロシンキナーゼ阻害剤は、チルホスチンである。
【0299】
適切なレニン阻害剤は、例えばWO 2006/116435に開示されている。好ましいレニン阻害剤は、アリスキレン、好ましくはそのヘミフマル酸塩の形である。
【0300】
MCP-1アンタゴニストは、例えば、抗-MCP-1抗体、好ましくはモノクローナル抗体又はヒト化モノクローナル抗体、MCP-1発現阻害剤、CCR2-アンタゴニスト、TNF-α阻害剤、VCAM-1遺伝子発現阻害剤、及び抗C5aモノクローナル抗体から選択されてよい。
【0301】
MCP-1アンタゴニスト及びそのような阻害剤を含有する組成物は、例えば、
【数13】
[この文献は図面を表示できません]
に記載されている。
【0302】
適切なMCP-1アンタゴニストは、例えば、C-243(Telik社);NOX-E36(Noxxon Pharma社);AP-761(Actimis Pharmaceuticals社);ABN-912、NIBR-177(ノバルティス社);CC-11006(セルジーン社);SSR-150106(サノフィアベンティス社);MLN-1202(Millenium Pharmaceuticals社);AGI-1067、AGIX-4207、AGI-1096(Atherio Genics社);PRS-211095、PRS-211092(Pharmos社);抗-C5aモノクローナル抗体、例えば、ニュートラツマブ(neutrazumab)(G2 Therapies社);AZD-6942(アストラゼネカ社);2-メルカプトイミダゾール(ジョンソン&ジョンソン社);TEI-E00526、TEI-6122(Deltagen社);RS-504393(ロシェ・ホールディング社);SB-282241、SB-380732、ADR-7(グラクソスミスクライン社);抗-MCP-1モノクローナル抗体(ジョンソン&ジョンソン社)がある。
【0303】
QC阻害剤とMCP-1アンタゴニストとの組み合わせは、概して神経変性疾患を含む炎症性疾患の治療に有用であってよい。
【0304】
QC阻害剤とMCP-1アンタゴニストとの組み合わせは、アルツハイマー病の治療に好ましい。
【0305】
最も好ましくは、QC阻害剤は、下記群から選択される1種以上の化合物と組み合わせられる:
PF-4360365、m266、バピネオズマブ、R-1450、Posiphen、(+)-フェンセリン、MK-0752、LY-450139、E-2012、(R)-フルルビプロフェン、AZD-103、AAB-001(バピネオズマブ)、トラミプロセート、EGb-761、TAK-070、ドキソフィリン、テオフィリン、シロミラスト、トフィミラスト、ロフルミラスト、テトミラスト、チペルカスト、イブジラスト、HT-0712、MEM-1414、オグレミラスト、リネゾリド、ブジピン、イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン、インダンタドール、モクロベミド、ラサジリン、ラドスチギル、サフィナミド、ABT-239、ABT-834、GSK-189254A、シプロキシファン、JNJ-17216498、Fmoc-Ala-Pyrr-CN、Z-Phe-Pro-ベンゾチアゾール、Z-321、ONO-1603、JTP-4819、S-17092、BIBP3226;(R)-N2-(ジフェニルアセチル)-(R)-N-[1-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アルギニンアミド、セビメリン、サブコメリン、(PD-151832)、ドネペジル、リバスチグミン、(-)-フェンセリン、ラドスチギル、ガランタミン、タクリン、メトリホナート、メマンチン、トピラマート、AVP-923、EN-3231、ネラメキサン、バルサルタン、ベナゼプリル、エナラプリル、ヒドロクロロチアジド、アムロジピン、ジルチアゼム、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ベラパミル、アムロジピン、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、カルテオロール、カルベジロール、エスモロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、チモロール、PLAVIX(登録商標)(クロピドグレル重硫酸塩)、PLETAL(登録商標)(シロスタゾール)、アスピリン、ZETIA(登録商標)(エゼチミブ)及びKT6-971、スタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン又はシムバスタチン;デキサメタゾン、クラドリビン、ラパマイシン、ビンクリスチン、タキソール、アリスキレン、C-243、ABN-912、SSR-150106、MLN-1202及びベタフェロン。
【0306】
特に、下記の組み合わせが考えられる:
−粥状硬化の治療及び/又は予防のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、アトルバスタチンとの組み合わせ、
−再狭窄の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、免疫抑制薬、好ましくはラパマイシンとの組み合わせ、
−再狭窄の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、免疫抑制薬、好ましくはパクリタキセルとの組み合わせ、
−アルツハイマー病の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、AChE阻害剤、好ましくはドネペジルとの組み合わせ、
−多発性硬化症の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、インターフェロン、好ましくはアロネックス(Aronex)との組み合わせ、
−多発性硬化症の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、インターフェロン、好ましくはベタフェロンとの組み合わせ、
−多発性硬化症の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、インターフェロン、好ましくはレビフとの組み合わせ、
−多発性硬化症の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、コパクソンとの組み合わせ、
−再狭窄の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、デキサメタゾンとの組み合わせ、
−粥状硬化の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、デキサメタゾンとの組み合わせ、
−関節リウマチの予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、デキサメタゾンとの組み合わせ
−再狭窄の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、HMG-CoA-レダクターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでHMG-CoA-レダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、セリバスタチン、フラバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン及びシンバスタチンから選択される、
−粥状硬化の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、HMG-CoA-レダクターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでHMG-CoA-レダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、セリバスタチン、フラバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン及びシンバスタチンから選択される
−関節リウマチの予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、HMG-CoA-レダクターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでHMG-CoA-レダクターゼ阻害剤は、アトルバスタチン、セリバスタチン、フラバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン及びシンバスタチンから選択される、
−軽度認知障害の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、アミロイド-β抗体との組み合わせ、ここでアミロイド-β抗体はAcl-24である
−アルツハイマー病の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、アミロイド-β抗体の組み合わせ、ここでアミロイド-β抗体はAcl-24である、
−ダウン症候群における神経変性の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、アミロイド-β抗体との組み合わせ、ここでアミロイド-β抗体はAcl-24である、
−軽度認知障害の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、βセクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでβセクレターゼ阻害剤は、WY-25105、GW-840736X及びCTS-21166から選択される、
−アルツハイマー病の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、βセクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでβセクレターゼ阻害剤は、WY-25105、GW-840736X及びCTS-21166から選択される、
−ダウン症候群における神経変性の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、βセクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでβセクレターゼ阻害剤は、WY-25105、GW-840736X及びCTS-21166から選択される
−軽度認知障害の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、γ-セクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでγ-セクレターゼ阻害剤は、LY-450139、LY-411575及びAN-37124から選択される、
−アルツハイマー病の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、γ-セクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでγ-セクレターゼ阻害剤は、LY-450139、LY-411575及びAN-37124から選択される、
−ダウン症候群における神経変性の予防及び/又は治療のための、QC阻害剤、好ましくは式(I)のQC阻害剤、より好ましくは実施例1〜235のいずれか一つより選択されるQC阻害剤と、γ-セクレターゼ阻害剤との組み合わせ、ここでγ-セクレターゼ阻害剤は、LY-450139、LY-411575及びAN-37124から選択される。
【0307】
このような併用療法は、アルツハイマー病(AD)、家族性アルツハイマー病(FAD)、家族性デンマーク型認知症(FDD)、及びダウン症候群における神経変性、更には粥状硬化、関節リウマチ、再狭窄、及び膵炎に対して特に有用である。
【0308】
そのような併用療法は、いずれかの薬剤単独で生じるものよりも良好な治療効果(より少ない増殖、更には増殖に対する刺激である、より少ない炎症)を生じる。
【0309】
QC阻害剤と更なる化合物との具体的な組み合わせに関して、この点について、特に、引用により本明細書中に組み込まれているWO 2004/098625が引用される。
【0310】
(医薬組成物)
本発明の医薬組成物を製造するために、少なくとも1種の式(I)の化合物を、少なくとも1種のその他の上記の薬剤と任意に組み合わせて、活性成分(類)として使用することができる。この活性成分(類)は、従来の医薬配合技術に従い、医薬担体と密に混合され、該担体は、例えば経口投与又は筋肉内投与などの非経口投与に望ましい製剤の形に応じ多種多様な形をとることができる。経口剤形での組成物の製造において、通常の医薬媒体のいずれかを使用してよい。従って、例えば懸濁剤、エリキシル剤及び液剤などの液体経口製剤に関して、適切な担体及び添加物は、水、グリコール、油類、アルコール、香味料、保存料、着色料などを含み;例えば散剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤、及び錠剤などの固形経口製剤に関しては、適切な担体及び添加物には、デンプン、糖類、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などを含む。錠剤及びカプセル剤が、それらの投与の容易さのために、最も有利な経口単位剤形であり、この場合固形医薬担体が明らかに使用される。所望の場合、錠剤は、標準の技術により、糖衣されるか、又は腸溶性にコーティングされてよい。非経口に関しては、該担体は通常、滅菌水を含むが、例えば溶解を補助するか又は保存のためなどの目的のために、他の成分を含んでよい。
【0311】
注射用懸濁剤も製造されてよく、この場合、適当な液体担体、懸濁化剤などが使用されてよい。本明細書の医薬組成物は、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、注射剤、茶さじ量などの単位用量あたり、先に説明したような有効量を送達するために必要な活性成分(類)の量を含有するであろう。本明細書の医薬組成物は、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、注射剤、坐剤、茶さじ量などの単位用量あたり、約0.03mg〜100mg/kg(好ましくは0.1〜30mg/kg)を含有し、かつ各活性成分又はそれらの組み合わせが約0.1〜300mg/kg/日(好ましくは1〜50mg/kg/日)の用量で与えられてよい。しかし該用量は、患者の必要要件、治療される容態の重症度及び使用される化合物に応じて変動してよい。毎日の投与又は定期的(post-periodic)投薬のいずれかの使用を、利用することができる。
【0312】
好ましくはこれらの組成物は、経口、非経口、鼻腔内、舌下若しくは直腸投与に関して、又は吸入若しくは吸引による投与に関して:錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、無菌の非経口液剤又は懸濁剤、計量式エアロゾル又は液体スプレー、ドロップ、アンプル、自動注入装置又は坐剤などの、単位剤形である。或いは、本組成物は、毎週1回又は毎月1回の投与に適した形で提供されてよく;例えば、デカン酸塩などの活性化合物の不溶性塩は、筋肉内注射のためのデポー剤を提供するために適合している。錠剤などの固形組成物を製造するために、主要な活性成分は、医薬担体、例えば通常の打錠成分、例えばトウモロコシデンプン、乳糖、ショ糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム又はガム類など、並びに他の医薬希釈剤、例えば水と混合され、本発明の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩の均質な混合物を含む、固形の予備製剤組成物を形成する。これらの予備製剤組成物に関して均質であるという場合、これは、活性成分が、組成物全体に均等に分散され、その結果組成物は、同等の有効な剤形、例えば錠剤、丸剤及びカプセル剤などに、容易に分割することができることを意味する。この固形予備製剤組成物は次に、本発明の各活性成分又はそれらの組み合わせを0.1〜約500mg含有する、先に説明された種類の単位剤形に再分割される。
【0313】
本発明の組成物の錠剤又は丸剤は、延長された作用の利点をもたらす剤形を提供するように、コーティングされるか、又はそうでなければ配合され得る。例えばこの錠剤又は丸剤は、内側用量構成要素及び外側用量構成要素を含むことができ、外側用量構成要素は、内側用量構成要素の周りを包む形である。これら2つの構成要素は、胃内での崩壊に抵抗し、かつ内側構成要素が無傷のまま十二指腸へ通過することを可能にするか又は、放出を遅延するような、腸溶性の層により分離することができる。そのような腸溶性の層又はコーティングのために、様々な材料を使用することができ、そのような材料は、セラック、セチルアルコール及び酢酸セルロースなどの材料と多くのポリマー酸を含む。
【0314】
本発明の組成物が経口投与又は注射のために混合されているこの液体剤形は、水性溶液、適切には香味シロップ剤、水性又は油性懸濁液、及び綿実油、ゴマ油、ココナツ油若しくはピーナッツ油などの食用油による香味乳剤、更にはエリキシル剤及び同様の医薬溶媒を含む。水性懸濁剤のための適当な分散剤又は懸濁化剤は、合成及び天然のゴム、例えばトラガカントゴム、アカシアゴム、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチンを含む。
【0315】
本医薬組成物は、各化合物を約0.01mg〜100mg、好ましくは約5〜50mg含有してよく、かつ選択された投与様式に適した任意の剤形に構成されてよい。担体は、結合剤、懸濁化剤、滑沢剤、香味料、甘味料、保存剤、色素、及びコーティングを含むが、これらに限定されるものではない、必要かつ不活性の医薬賦形剤を含む。経口投与に適した組成物は、丸剤、錠剤、カプレット、カプセル剤(各々、即時放出製剤、間欠放出製剤及び持続放出製剤を含む)、顆粒剤、及び散剤などの固形剤形、並びに液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤及び懸濁剤などの液体剤形を含む。非経口的投与に有用な剤形は、無菌の液剤、乳剤及び懸濁剤を含む。
【0316】
有利なことに、本発明の化合物は、1日1回投与量で投与することができるか、又は総1日量を、1日2、3又は4回の分割量にわけて投与することができる。更に本発明の化合物は、適切な鼻腔内溶媒の局所的使用による鼻腔内剤形か、又は当業者に周知の経皮的皮膚貼付剤により、投与することができる。経皮送達システムの剤形で投与されるためには、この用量投与は当然、その投薬計画を通じて間欠的であるよりもむしろ連続的であろう。
【0317】
例えば錠剤又はカプセル剤の剤形での経口投与に関して、活性薬物構成要素は、経口用の無毒の医薬として許容し得る不活性担体、例えばエタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。更に望ましいか若しくは必要な場合は、適切な結合剤;滑沢剤、崩壊剤及び着色剤も、この混合物へ混合することができる。適切な結合剤は、デンプン、ゼラチン、ブドウ糖又はβ乳糖のような天然の糖、トウモロコシ甘味料、例えばアカシアゴム、トラガカントゴムのような天然及び合成ゴム、又はオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含むが、これらに限定されるものではない。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0318】
適切な香味懸濁剤又は分散剤の液体剤形は、例えばトラガカントゴム、アカシアゴムのような天然及び合成のゴム、メチル-セルロースなどを含む。非経口的投与に関して、無菌の懸濁剤及び液剤が望ましい。静脈内投与が望ましい場合は、一般に適切な保存料を含有する等張製剤が利用される。
【0319】
本発明の化合物又は組み合わせは同じく、例えば小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、及び多層ベシクルなどの、リポソーム送達システムの剤形においても投与することができる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンなどの、様々なリン脂質から形成することができる。
【0320】
本発明の化合物又は組み合わせは、化合物分子が結合されている個々の担体としてのモノクローナル抗体の使用により送達されてもよい。本発明の化合物は、標的を定めることのできる薬物担体としての可溶性ポリマーと組み合わせられてもよい。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミド-フェノール、又はパルミトイル残基により置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを含むことができる。更に本発明の化合物は、薬物の制御放出の実行に有用である生分解性ポリマーのクラス、例えば、ポリアクチン酸、ポリエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及びヒドロゲルの架橋した又は両親媒性ブロックコポリマーと組み合わせることができる。
【0321】
本発明の化合物又は組み合わせは、前述の組成物のいずれかにおいて、及び対処される障害の治療に必要な限りは、当該技術分野において確立された投薬計画に従い、投与することができる。
【0322】
本製品の1日量は、哺乳動物1個体あたり1日に0.01〜1.000mgの広範な範囲にわたり変動してよい。経口投与に関して、本組成物は好ましくは、治療される患者への症状による用量調節のために、各活性成分又はそれらの組合せを0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、200、250及び500mgを含有する錠剤の剤形で提供される。この薬物の有効量は、約0.1mg/kg〜約300mg/kg体重/日の用量レベルで通常供給される。好ましくは、この範囲は、約1〜約50mg/kg体重/日である。本化合物又は組み合わせは、1日1〜4回の投薬計画で投与されてよい。
【0323】
投与されるべき適量は、当業者により容易に決定され、かつ使用される特定の化合物、その投与様式、製剤の強度、その投与様式、及び病態の進行度により変動するであろう。加えて、患者の年齢、体重、食事及び投与回数を含む治療される特定の患者に関連した要因は、用量調節を必要とするであろう。
【0324】
更なる態様において、本発明は、式(I)の化合物の少なくとも1種を、少なくとも1種のその他の前述の作用物質及び医薬として許容し得る担体と任意に組み合わせて含有する医薬組成物の製造方法も提供する。
【0325】
本組成物は好ましくは、関連する1日用量に適した量の単位剤形である。
【0326】
特に単位用量を含む、本発明の化合物の、適当な用量は、「英国及び米国薬局方(British and US Pharmacopoeias)」、「レミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」(Mack Publishing社)、「マルチンダーレ薬局方(Martindale The Extra Pharmacopoeia)」(ロンドン、The Pharmaceutical Press社)(例えば、第31版の341頁及びそこに引用された頁を参照されたい)又は前述の刊行物などの参考文献に説明又は言及されたこれらの化合物に関する単位量を含む、既知の用量を含む。
【実施例】
【0327】
(実施例)
【表2】
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【0328】
(全般的合成の説明:)
(方法1)
【化34】
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アミン(1当量)を、CH2Cl2中に溶解し、TEA(3当量)を添加した。次に少量のCH2Cl2に溶解したジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1当量)を添加した。この混合物を室温で2時間攪拌し、その後2当量のTEAを含有する少量のCH2Cl2中に懸濁された対応するアミノアルキルケトン塩酸塩(1当量)を添加した。この混合物を、尿素の形成が完了するまで、2〜3時間攪拌した。この尿素を、分取HPLCにより単離した。
【0329】
この尿素を、AcOHと濃水性HClの混合液(40/1、v/v)中に溶かし、還流下で1時間維持した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中に再度溶解し、少量のHClを添加した(1〜2%)。この溶液に、水素添加(チャコールに担持された10%PdC、4bar、40℃)を4時間施した。触媒をセライト(登録商標)パッドを通す濾過により除去した。その溶媒を除去し、分取HPLCにより精製した。
【0330】
(方法2)
【化35】
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アルデヒド1当量を、AcOH(4mmolの出発材料の場合5mL)中に溶解し、アミン1.1当量を添加した。次にTMSCN 1当量を、この混合物に添加した。その後この混合物を室温で1.5時間攪拌した。
【0331】
次にこの混合物を、氷/アンモニア(4mmolの出発材料の場合25% NH3溶液12mLを含む)に注いだ。水層を、CH2Cl2により3回抽出し、有機相を一緒にし、乾燥した。溶媒を除去し、残留物をMeOH中に溶かし、1〜2%濃HClを添加した。この溶液に、水素添加(PdC 10%、H2 4bar、3時間、室温)を施した。濾過後、溶媒を蒸発させ、かつ残留する油状物をCH2Cl2に溶解し、TEA(2.2当量)を添加した。カルボニルジイミダゾール(1.2当量)の添加後、混合物を還流下で18時間維持した。溶媒を除去し、残留する油状物をCH2Cl2に溶かし、水で2回洗浄し、CHCl3/MeOH勾配を用いるカラムクロマトグラフィーに供した。
【0332】
(方法3)
【化36】
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(工程A:)
THF中のカリウムtert-ブトキシド1M溶液1.34当量又はn-ブチルリチウム2当量を、THF中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド1.34当量の懸濁液へ、0℃でアルゴン大気下で添加した。この反応物を、外界温度まで温め、かつ10分間攪拌した。次に反応物を、再度0℃まで冷却し、THF中の4-プロポキシベンズアルデヒド1当量の溶液を添加した。この反応物を外界温度で、TLC対照(ヘプタン/クロロホルム1:1)がアルデヒドの消費の完了を示すまで、攪拌した。この反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。その生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム8:2)により精製した。
【0333】
(工程B:)
カルバミン酸tert-ブチル(3.1当量)を1-プロパノール中に溶解し、0.38M水性NaOH(3.1当量)を添加した。この反応物を、外界温度で5分間攪拌し、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.535当量)を添加し、かつ反応物を外界温度で10分間攪拌した。反応物を0℃まで冷却し、1-プロパノール中に溶解した(DHQ)2PHAL(0.06当量)を添加した。その後、1-プロパノール中に溶解した対応するスチレン1当量を添加し、引き続き少量の水性NaOH中に懸濁したオスミウム酸カリウム二水和物(0.04当量)を添加した。この反応物を、スチレン(TLC対照)の消費が完了するまで、0℃で攪拌した。水を添加し、反応混合物を酢酸エチルにより3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液を、相分離が認められるまで、添加した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→30%)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0334】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(1当量)を、ジクロロメタン中に溶解し、この溶液を0℃まで冷却した。この溶液へ、トシルクロリド(1.05当量)及びトリエチルアミン(1.4当量)を添加した。この反応物を、外界温度とさせ、かつ14時間攪拌し、その後反応混合物を水へ移した。この混合物をジクロロメタンにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2S04)、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ヘキサン−酢酸エチル勾配(0→30%)を用いるFPLCにより精製した。
【0335】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(1当量)をDMF中に溶解し、アジ化ナトリウム(1.5当量)を添加した。この反応物を、70℃で2時間攪拌した。反応物を外界温度まで冷却し、その後水を添加し、この混合物を酢酸エチル60mLにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ減圧下で濃縮した。その生成物を、ヘキサン−酢酸エチル勾配(0→30%)を用いるFPLCにより精製した。
【0336】
(工程E:)
工程Dから得られた生成物を、エタノールに溶解した。この混合物をアルゴンで掃流し、活性炭に担持されたパラジウム(10%)に負荷し、かつこの混合物を、オートクレーブを用い、外界温度及び水素圧4barで14時間水素添加した。触媒をセライト(登録商標)パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。その生成物は最初は無色油状物として現れ、数分後には結晶化した。
【0337】
水素添加から得られた粗生成物を、エタノール中に溶解し、この溶液にp-アニスアルデヒド(1.2当量)を添加した。この反応物を外界温度で5時間攪拌し、その後反応物を0℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(2.4当量)を添加した。この混合物を外界温度で14時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を飽和塩化アンモニウム水溶液中に懸濁し、酢酸エチルにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2S04)、濾過し、かつ減圧下で濃縮した。
【0338】
(工程F:)
工程Eから得られた粗物質をジクロロメタン中に溶解し、トリフルオロ酢酸(20%V/V)を添加した。この反応物を、出発材料(TLC対照)の消費が完了するまで攪拌した。トルオールを添加し、かつこの溶媒及びトリフルオロ酢酸を減圧下で除去した。
【0339】
Boc-脱保護から得られた粗物質をジクロロメタンに溶解し、トリエチルアミン(2.2当量)を添加した。この攪拌溶液に、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.2当量)を添加し、かつこの反応物を還流温度で1時間攪拌した。反応混合物を冷却後、溶媒を除去し、水を添加した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物をFPLC(ヘキサン−酢酸エチル、0→100%)により精製した。
【0340】
(工程G:)
イミダゾリジン-2-オン(1当量)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量)、ヨウ化銅(I)(0.1当量)及びフッ化セシウム(2当量)を、アルゴンで掃流した反応フラスコに添加した。シクロヘキサン-1,2-ジアミン(cis及びtrans混合物[0.1当量])を、無水ジオキサンに溶解し、固形物を生じ、この混合物を、TLCが出発材料の消費を示すまで、アルゴン大気下で95℃で加熱した。反応混合物を45℃に冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。このパッドを、温ジクロロメタンで数回洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。その生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0%→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【0341】
(工程H:)
工程Gから得られた生成物を、オルトギ酸トリエチル中に溶解し、かつ反応物を還流温度で30分間攪拌した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを減圧下で除去し、残留物をトリフルオロ酢酸に溶解した。反応物を外界温度で14時間攪拌した。TFAを減圧下で除去し、残渣を緩衝液(pH7)中に再溶解し、ジクロロメタンにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。最終生成物を、メタノール-クロロホルム勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。
【0342】
(方法4)
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
アルデヒド1当量を、AcOH(4mmolの出発材料の場合5mL)中に溶解し、かつアミン1.1当量を添加した。その後この混合物にTMSCN 1当量を添加した。混合物を室温で1.5時間攪拌した。
【0343】
その後この混合物を、氷/アンモニア(4mmolの出発材料の場合、25%NH3溶液12mLを含む)に注いだ。水層をCH2Cl2により3回抽出し、有機相を一緒にし、乾燥し、濾過し、かつ溶媒を除去した。残留物を濃HCl中に再溶解し、40℃で一晩維持した。水を添加し、この溶液をNaOHの添加により中和した。水相をCH2Cl2により3回抽出し、その後有機相を一緒にし、かつ乾燥した。溶媒を除去し、残留物をオルトギ酸トリエチル中に溶かした。この混合物を還流下で1時間維持した。オルトエステルを除去し、残留する油状物をMeOH中に溶解し、NaBH4(1.5当量)を添加した。この混合物を外界温度で1時間、引き続き60℃で1時間維持し、この反応物をアンモニア水溶液(12%)の添加によりクエンチした。水層をCH2Cl2により3回抽出し、その後有機相を一緒にし、かつ乾燥した。溶媒を除去し、残留する混合物を分取HPLCに供した。
【0344】
(方法5)
【化38】
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(工程A:)
THF中のカリウムtert-ブトキシド1M溶液1.34当量又はn-ブチル-リチウム2.0当量を、THF中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド1.34当量の懸濁液へ、アルゴン大気下0℃で添加した。この反応物を、外界温度まで温め、10分間攪拌した。次に反応物を再度0℃に冷却し、THF中のアルデヒド1当量の溶液を添加した。この反応物を、TLC対照(ヘプタン/クロロホルム1:1)がアルデヒドの完全な消費を示すまで、外界温度で攪拌した。この反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。その生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム8:2)により精製した。
【0345】
(工程B:)
カルバミン酸エチル(3当量)を1-プロパノール中に溶解し、0.5M水性NaOH(3当量)を添加した。この反応物を、外界温度で5分間攪拌し、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.5当量)を添加し、この反応物を外界温度で10分間攪拌した。1-プロパノールに溶解した(DHQ)2PHAL(0.06当量)を添加した。その後、1-プロパノール中に溶解した工程Aから得られた対応するスチレン1当量を添加し、引き続き少量の0.5M水性NaOH中に懸濁されたオスミウム酸カリウム二水和物(0.04当量)を添加した。この反応物を、スチレン(TLC対照)の消費が完了するまで、外界温度で攪拌した。水を添加し、反応混合物を、酢酸エチルにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0346】
代替:
次亜塩素酸t-ブチル(3当量)を、1-プロパノール中のカルバミン酸ベンジル(3当量)、0.4M水性水酸化ナトリウムの攪拌溶液に、0℃で添加し、かつ15分間攪拌した。1-プロパノール中の(DHQ)2PHAL(0.05当量)の溶液を添加した。次に1-プロパノール中の対応するオレフィン(1当量)、引き続きオスミウム酸カリウム二水和物(100mg, 0.025当量)を添加し、この反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和亜硫酸ナトリウム溶液へとクエンチし、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗生成物を生じた。溶離剤として石油エーテル中の10%酢酸エチルを使用する、シリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーによる精製は、本生成物を生じた。
【0347】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物を、メタノール中の水酸化ナトリウムの0.2M溶液に溶解した。この反応物を、TLC対照が完全な消費を示すまで、還流温度で攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、酢酸エチルを添加した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→100%)を使用するFPLCにより精製した。
【0348】
(工程D:)
(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
オキサゾリジン-2-オン1当量を、フラスコ内で4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量)、フッ化セシウム(2当量)及びヨウ化銅(I)(0.1当量)と一緒にした。このフラスコをアルゴンで掃流し、ジオキサン中のシクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量)溶液を添加した。この反応物を、TLCがオキサゾリジン-2-オンの消費を示すまで、95℃で攪拌した。45℃に冷却後、反応混合物を、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、このパッドを温ジクロロメタンで洗浄し、その溶液を減圧下で濃縮した。生成物をクロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。
【0349】
銅(I)-触媒カップリングから得られた生成物を、オルトギ酸トリエチルに溶解し、反応物を還流温度で1時間攪拌した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【0350】
(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキサゾリジン-2-オン:)
オキサゾリジン-2-オン1当量を、フラスコ内で7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1当量)、フッ化セシウム(2当量)及びヨウ化銅(I)(0.1当量)と一緒にした。このフラスコをアルゴンで掃流し、ジオキサン中のシクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量)溶液を添加した。この反応物を、TLCがオキサゾリジン-2-オンの消費を示すまで、95℃で攪拌した。45℃に冷却後、反応混合物を、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、このパッドを温ジクロロメタンで洗浄し、その溶液を減圧下で濃縮した。この最終生成物をクロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。
【0351】
(方法6)
【化39】
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(工程A:)
シアン化カリウム(1.2当量)を、エタノール及び水中の対応するアルデヒド(1当量)、炭酸アンモニウム(3当量)の攪拌溶液へ添加した。この反応混合物を、60℃で一晩加熱した。次に反応混合物を0℃に冷却し、沈殿した固形物を濾過し、かつ水及び石油エーテルで洗浄した。残渣を真空中で乾燥した。
【0352】
(工程B:)
工程Aの生成物(1当量)及び10%NaOHの混合物を、一晩還流した。反応混合物を、酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、かつ水層を、濃HClによりpH2以下まで酸性とした。水層を酢酸エチルで抽出し、かつ水層を真空下で濃縮し、トルエンと共蒸留(co-distilled)した。この粗生成物を次工程でそのまま使用した。
【0353】
(工程C:)
塩化チオニルを、メタノール中の工程Bの生成物(1当量)の攪拌溶液に添加し、かつ一晩還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、かつ残渣を水中に溶解し、酢酸エチルにより抽出した。水層を固形の炭酸水素ナトリウムにより塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。
【0354】
(工程D:)
工程Cの生成物(1当量)を、エタノール(100mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(3当量)の懸濁液へ0℃で滴加し、かつ室温で5時間攪拌した。過剰なエタノールを真空中で除去し、残渣を水と酢酸エチルの間で分配した。分離された有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。
【0355】
(工程E:)
トリエチルアミン(2当量)、Boc無水物(1.5当量)を、無水ジクロロメタン中の工程Dの生成物(1当量)の攪拌溶液へ連続して添加し、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。これを、超高速液体クロマトグラフィーにより精製し、R,S鏡像異性体を得た。
【0356】
(工程F:)
塩化チオニル(8当量)を、テトラヒドロフラン(75mL)中の工程Eの化合物生成物(1当量)の攪拌溶液へ、0℃で添加し、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。粗生成物を、n-ペンタンで洗浄することにより精製した。
【0357】
(工程G:)
1,4-ジオキサン中の工程Fの生成物(1当量)、1,2-ジアミノ-4-ヨードベンゼン(1当量)、フッ化セシウム(1.5当量)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物に、1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.1当量)及びヨウ化銅(0.1当量)を添加し、掃流を更に5分間継続し、密封したチューブ内で120℃で一晩攪拌した。この反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物を生じた。粗生成物を、溶離剤としてジクロロメタン中の2%メタノールを用いる、中性アルミナ使用のカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0358】
工程Gの生成物(1当量)及びギ酸の混合物を、70℃で1時間加熱した。この反応混合物を0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用い塩基性とした。水層を、酢酸エチルで抽出し、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。この化合物を、分取TLC又はHPLCにより精製した。1Mエーテル-HCl(0.57mL, 0.57mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中の生成物(150mg, 0.47mmol)の撹拌溶液に、0℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を濾過し、ペンタンで洗浄した。
【0359】
(方法7)
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
(工程A:)
マロン酸(1当量)及び酢酸アンモニウム(2当量)を、メタノールに溶解した。この攪拌溶液へ、対応するアルデヒド(1当量)を添加し、この反応物を、還流温度で18時間攪拌した。この反応物を0℃に冷却し、沈殿を濾過し、冷エタノールで洗浄した。
【0360】
(工程B:)
THF中の工程Aで得られた3-アミノプロピオン酸の懸濁液へ、THF中の水素化リチウムアルミニウム(1.5当量)の2M溶液をゆっくり添加した。この攪拌溶液を、50℃で2時間攪拌した。この反応物を0℃に冷却し、反応物を水の添加によりクエンチした。この溶液を、酢酸エチルにより3回抽出し、有機層を一緒にし、ブラインで洗浄し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。
【0361】
(工程C:)
工程Bで得られた生成物を、ジクロロメタンに溶解し、この溶液にジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.2当量)を添加した。この反応物を還流温度で1時間加熱した。反応物を外界温度まで冷却し、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。この生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→100%)を使用するFPLCにより精製した。
【0362】
(工程D:)
(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1,3-オキサジナン-2-オン)
1,3-オキサジナン-2-オン1当量を、フラスコ内で4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量)、炭酸カリウム(2当量)及びヨウ化銅(I)(0.1当量)と一緒にした。フラスコを、アルゴンで掃流し、ジオキサン中のシクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量)の溶液を添加した。反応物を、TLCが1,3-オキサジナン-2-オンの消費を示すまで、95℃で攪拌した。45℃へ冷却後、反応混合物を、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、溶液を減圧下で濃縮した。この生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【0363】
銅(I)-触媒カップリングから得られた生成物を、オルトギ酸トリエチルに溶解し、反応物を還流温度で1時間攪拌した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【0364】
(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-1,3-オキサジナン-2-オン)
1,3-オキサジナン-2-オン1当量を、フラスコ内で7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1当量)、炭酸カリウム(2当量)及びヨウ化銅(I)(0.1当量)と一緒にした。このフラスコをアルゴンで掃流し、ジオキサン中のシクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量)溶液を添加した。この反応物を、TLCが1,3-オキサジナン-2-オンの消費を示すまで、95℃で攪拌した。45℃に冷却後、反応混合物を、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、このパッドを温ジクロロメタンで洗浄し、その溶液を減圧下で濃縮した。最終生成物をクロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。
【0365】
(方法8)
【化41】
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5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、各々のピロリジン誘導体(1.2mmol; 1.2当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)及びPd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)を、THF(1ml)中に溶解した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中の1M溶液;2.2ml; 2.2mmol; 2.2当量)の添加後、この混合物を、アルゴン大気下65℃で24時間攪拌した。室温に冷却後、2N HClを、酸性pHとなるまで添加し、更に10分間攪拌した。この混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)に注ぎ、EtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層を、Na2S04上で乾燥し、蒸発させた。残留する残渣を、Al2O3及びCHCl3/MeOH勾配を使用する、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0366】
(方法9)
【化42】
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(工程A:)
5-アミノベンズイミダゾール(1当量)を、EtOH中に溶解し、その後対応するアルデヒド(3当量)及びピペリジン(触媒量)を添加した。この溶液を、密封したチューブ内で80℃で一晩、更に還流温度で1.5時間攪拌した。その後溶媒を除去し、残留物をトルオール中に溶かし、かつメルカプト酢酸(1.5当量)又は2-メルカプトプロピオン酸(1.5当量)を添加した。溶媒を除去し、生成物を分取HPLCにより精製した。
【0367】
(工程B:)
工程Bの生成物(1.0当量)をトルオール中に溶解し、ローソン試薬(5.0当量)を添加した。この混合物を還流下で6時間維持した。溶媒を除去し、残留物をCHCl3中に溶かし、その後飽和NaHCO3溶液により洗浄した。溶媒を除去し、生成物を分取HPLCにより精製した。
【0368】
(方法10)
【化43】
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(工程A:)
各4-オキソ-ブタン酸(1当量)を、ジクロロメタン(10ml)中に溶解した。カルボニルジイミダゾール(1当量)を添加し、この混合物を室温で1時間攪拌した。ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(1当量)の添加後、この混合物を一晩攪拌した。沈殿した固形物を、濾過により収集し、ジクロロメタンで洗浄し、表題化合物を生じ、これを更に精製することなく使用した。
【0369】
(工程B及びC:)
各4-オキソ-ブタン酸アミドを、AcOH(3ml)及びトルオール(7ml)の混合液中に溶解し、一晩還流した。その後蒸発により溶媒を除去した。得られる残渣を、AcOH(10ml)中に溶解し、かつ一晩水素添加させた(10%PdC;1〜2bar;室温)。セライトを通して濾過した後、溶媒を蒸発させた。残留する残渣を、水で溶かし、2N NaOHにより塩基性pHとし、かつEtOAc(3×25ml)により抽出した。一緒にした有機層を、Na2SO4上で乾燥し、蒸発させ、残渣をCHCl3/MeOH勾配を使用し、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0370】
(方法11)
【化44】
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(工程A、B及びC:)
各2-オキソ安息香酸(1当量)を、THF(1mmolの場合5ml)中に溶解し、DCC(1当量)を添加した。室温で1時間攪拌した後、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(1当量)を添加し、室温での攪拌を24時間継続した。この混合物を2時間冷蔵庫(fridge)に入れ、その後沈殿した固形物を濾過した。濾液を真空中で濃縮し、AcOH及びトルオール(1mmolバッチの場合3ml及び7ml)の混合液中に再溶解し、一晩還流した。冷却後、溶媒を蒸発させた。得られた残渣をCH2Cl2(1mmolバッチの場合10ml)に溶解し、0℃に冷却し、TFA(1ml(4ml)/mmol)で処理した。室温で10分間攪拌した後、トリエチルシラン(2当量(4当量))を添加した。この反応物を、室温まで温め、3時間攪拌した。その後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮し、残留する残渣を、シリカゲル及びCHCl3/MeOH勾配を使用する、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0371】
(方法12)
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
(工程A:)
2-ホルミル安息香酸メチル(3.28g; 20mmol; 1当量)及びp-トルエンスルホンアミド(3.42g; 20mmol; 1当量)を、オルトケイ酸テトラエチル(4.69ml; 21mmol; 1.05当量)中に懸濁し、6時間還流加熱した。冷却時に、この混合物を温EtOAc(70ml)で希釈した。n-ペンタン(250ml)で処理した後、混合物を冷蔵庫に一晩入れた。沈殿物を、濾過により収集し、n-ペンタンで洗浄した。収量:4.83g(76.2%);MS m/z: 318.2 [M+H]+
【0372】
(工程B、C:)
各ボロン酸(2当量)、[RhCl(C2H4)2]2(0.031当量)、及び3S-鏡像異性体の製造のためには(3aS,6aS)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(0.066当量)を、又は3R-鏡像異性体の製造のためには(3aR, 6aR)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラヒドロペンタレン(0.066当量)を、トルオール(2.5ml)中に溶解し、アルゴン大気下で55℃まで加熱した。1時間後、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(1当量)、トルオール(6ml)及びTEA(2当量)を順次添加し、攪拌を5時間継続した。混合物を飽和NaHCO3溶液によりクエンチし、EtOAc(3×25ml)により抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発させた。得られた残渣を、THF(10ml)中に溶解した。0℃に冷却後、この溶液をSmI2(THF中の1M溶液)で、暗青色が持続するまで処理した。攪拌を1時間継続し、その後反応を飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりクエンチし、CHCl3(3×25ml)により抽出した。一緒にした有機層を、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲル及びヘプタン/EtOAc勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0373】
(工程D:)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量)、各3-フェニルイソインドリノン(1.1当量)、ヨウ化銅(I)(0.1当量)、ジアミノシクロヘキサン(0.1当量)及びフッ化セシウム(2当量)を、ジオキサン(5ml)中に溶解し、アルゴン大気下で95℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、EtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残留する残渣を、オルトギ酸エチルエステル(5ml)中に溶解し、2時間還流加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を半分取HPLCにより精製した。
【0374】
(実施例の合成)
(実施例1:5-tert-ブチル-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
本化合物は、以下の手順により、塩酸塩として合成した。
クロロギ酸フェニル(0.98mL, 7.8mmol)をCH2Cl2中に溶解し、0℃まで冷却し、かつ5-アミノベンズイミダゾール(0.865g, 6.5mmol)をゆっくり添加した。この混合物を0℃で30分間維持し、その後混合物を外界温度となるようにした。この混合物を外界温度で2時間攪拌した。得られた固形物を吸引回収し、乾燥し、かつ少量のDMFに溶かした。この溶液に、1-アミノ-3,3-ジメチルブタン-2-オン(0.986, 6.5mmol)及びTEA(2.73mL, 19.5mmol)を添加した。この混合物を40℃で2時間維持した。溶媒を除去し、かつ分取HPLCにより精製した。残留物を、MeOH中に再溶解し、少量のHClを添加した(1〜2%)。この溶液に水素添加(チャコールに担持された10%PdC、4bar、60℃)を4時間施した。触媒をセライト(登録商標)パッドを通す濾過により除去し、かつ残渣を水で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を除去し、最終生成物を生じた。
【化46】
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【0375】
(実施例2:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-シクロヘキシルイミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.59g, 4.4mmol)、シクロヘキサンカルボアルデヒド(0.45g, 0.485mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.05g)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.64g, 3.92mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。この生成物は、0.04%トリフルオロ酢酸含有する水-アセトニトリル勾配を用いる分取HPLCにより精製した。
【化47】
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【0376】
(実施例3:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-フェニルイミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(1.46g, 10mmol)、ベンズアルデヒド(1.06g, 10mmol)、TMSCN(1.25mL, 10mmol)、PdC(10%, 0.05g)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.73, 12mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化48】
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【0377】
(実施例4:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-m-トリルイミダゾリジン-2-オン)
本化合物は、下記手順により、塩酸塩として合成した。
クロロギ酸4-ニトロフェニル(0.564g, 3.5mmol)をCH2Cl2中に溶解し、0℃まで冷却し、かつ5-アミノベンズイミダゾール(0.466g, 3.5mmol)をゆっくり添加した。混合物を0℃で30分間維持し、その後この混合物を外界温度となるようにした。この混合物を外界温度で2時間攪拌した。得られた固形物を吸引回収し、乾燥し、かつ少量のDMFに溶かした。この溶液に、アミノメチル-(4-クロロ-3-メチルフェニル)ケトン(0.774, 3.5mmol)及びTEA(1.46ml, 10.5mmol)を添加した。この混合物を40℃で2時間維持した。溶媒を除去し、かつ分取HPLCにより精製した。残留物を、MeOH中に再溶解し、少量のHClを添加した(1〜2%)。この溶液に水素添加(チャコールに担持された10%PdC、4bar、60℃)を4時間施した。触媒をセライト(登録商標)パッドを通す濾過により除去し、溶媒を除去し、分取HPLCにより精製した。
【化49】
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【0378】
(実施例5:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.266g, 2mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.052g, 2mmol)、TEA(0.799mL, 6mmol)、アミノメチル-(4-メトキシ)フェニルケトン塩酸塩(0.403g, 2mmol)、TEA(0.558mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、本化合物を合成した。
【化50】
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【0379】
(実施例6:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(鏡像異性体1)
キラルHPLCによる実施例12の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水30/70、流量10mL/分、2番目に溶離する鏡像異性体、保持時間:20.2分(99.35)%。
【0380】
(実施例7:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(鏡像異性体2)
キラルHPLCによる実施例12の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水30/70、流量10mL/分、最初に溶離する鏡像異性体、保持時間:16.5分(99.75)%。
【0381】
(実施例8:(4R,5S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-(4-メトキシフェニル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン)
【化51】
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(工程A:)
カルバミン酸tert-ブチル(3.1当量, 4.54g, 38.75mmol)を、1-プロパノール50mL中に溶解し、0.38M水性NaOH 99mLを添加した。この反応物を外界温度で5分間攪拌し、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.535当量, 3.78g, 19.2mmol)を添加し、かつこの反応物を外界温度で10分間攪拌した。反応物を0℃まで冷却し、1-プロパノール50mLに溶解した(DHQ)2PHAL(0.06当量, 0.585g, 0.75mmol)を添加した。その後、1-プロパノール100mLに溶解したtrans-アネトール(1.85g, 1.875mL, 12.5mmol)1当量添加し、引き続き0.38M水性NaOH 1mLに懸濁したオスミウム酸カリウム二水和物(0.04当量, 0.184g, 0.5mmol)を添加した。この反応物を、trans-アネトール(TLC対照)が完全に消費されるまで、0℃で攪拌した。水85mLを添加し、反応混合物を、酢酸エチル150mLにより3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液を、相分離が認められるまで、添加した。一緒にした有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→30%)を用いるFPLCにより精製した。生成物は、約25%の酢酸エチルで溶離した。収量:1.54g(43.8%)。
【0382】
(工程B:)
工程Bから得られた(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)プロピルカルバミン酸tert-ブチル(1当量, 5.5mmol, 1.54g)を、ジクロロメタン20mLに溶解し、この溶液を0℃まで冷却した。この溶液へ、トシルクロリド(1.05当量, 1.10g, 5.75mmol)及びトリエチルアミン(1.4当量, 0.78g, 1.07mL, 7.7mmol)を添加した。この反応物を、外界温度となるようにし、かつ18時間攪拌し、その後反応混合物を水100mLに移した。この混合物を、ジクロロメタン100mLにより、3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2S04)、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→40%)を使用するFPLCにより精製した。生成物は、25%の酢酸エチルで溶離した。収量:1.79g(74.7%);MS m/z 436.4 (M+H)+
【0383】
(1S,2S)-1-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-2-イル4-メチルベンゼン-スルホナート(1当量, 1.79g, 4.1mmol)を、DMF 20mL中に溶解し、アジ化ナトリウム(1.5当量, 0.4g, 6.2mmol)を添加した。この反応物を70℃で2時間攪拌した。反応物を外界温度に冷却し、その後水50mLを添加し、かつこの混合物を酢酸エチル50mLにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ減圧下で濃縮した。生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→30%)を用いるFPLCにより精製した。生成物は、約15%の酢酸エチルで溶離した。収量:0.75g(59.6%)。
【0384】
1当量の(1S,2R)-2-アジド-1-(4-メトキシフェニル)プロピルカルバミン酸tert-ブチル(0.75g, 2.45mmol)を、エタノール20mL中に溶解した。この混合物をアルゴンで掃流し、活性炭に担持されたパラジウム(10%)に負荷し、かつこの混合物を、オートクレーブを用い、外界温度及び水素圧4barで24時間水素添加した。触媒をセライトパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。生成物は最初に無色油状物として現れ、数分後には結晶化した。収量:0.629g(91.9%)。
【0385】
(工程C:)
水素添加から得られた粗(1S,2R)-2-アミノ-1-(4-メトキシフェニル)プロピルカルバミン酸tert-ブチル2.24mmol(1当量, 0.629g)を、エタノール14mL中に溶解し、この溶液にp-アニスアルデヒド(1.2当量, 0.366g, 0.326ml, 2.69mmol)を添加した。この反応物を外界温度で4時間攪拌し、その後反応物を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(2.4当量, 0.203g)5.38mmolを添加した。この混合物を外界温度で14時間攪拌し、その後溶媒を減圧下で除去した。残渣を、飽和塩化アンモニウム水溶液20mL中に懸濁し、酢酸エチル40mLにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、かつ減圧下で濃縮した。収量:0.97g。
【0386】
(工程D:)
粗(1S,2R)-2-(4-メトキシベンジルアミノ)-1-(4-メトキシフェニル)プロピルカルバミン酸tert-ブチル0.97g(2.4mmol)を、ジクロロメタン25mLに溶解し、トリフルオロ酢酸5mLを添加した。この反応物を、出発材料(TLC対照)が完全に消費されるまで、室温で攪拌した。トルオールを添加し、溶媒及びトリフルオロ酢酸を減圧下で除去した。収量:1.78g。
【0387】
(工程E:)
Boc-脱保護(工程D)から得られた粗(1S,2R)-N2-(4-メトキシベンジル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1,2-ジアミンを、ジクロロメタン30mlに溶解し、トリエチルアミン(2.2当量, 1.04mL, 7.5mmol)を添加した。この攪拌溶液に、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.2当量, 0.662g, 4.08mmol)を添加し、この反応物を還流温度で1時間攪拌した。反応混合物を冷却後、溶媒を除去し、水60mlを添加した。水層を、酢酸エチル70mlで3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物を、FPLC(ヘプタン/酢酸エチル0→100%)により精製した。生成物は、約80%の酢酸エチルで溶離した。収量:0.29g;MS m/z 327.4 (M+H)+
【0388】
(工程F:)
(4S,5R)-1-(4-メトキシベンジル)-4-(4-メトキシフェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2-オン(1当量, 0.29g, 0.89mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.208g, 0.89mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.017g, 0.089mmol)及びフッ化セシウム(2当量, 0.27g, 1.78mmol)を、反応フラスコに加え、アルゴンで掃流した。シクロヘキサン-1,2-ジアミン(cis及びtrans混合物[0.1当量, 0.01g, 0.011ml])を、無水ジオキサン4mlに溶解し、前記固形物を生じ、この混合物をアルゴン大気下、95℃で3日間加熱した。反応混合物を45℃に冷却し、セライトパッドを通して濾過した。このパッドを、温ジクロロメタンで数回洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0%→10%)を用いるFPLCにより精製した。生成物は、約4%のメタノールで溶離した。収量:0.105g (27.3%);MS m/z 433.5 (M+H)+
【0389】
(工程G:)
工程Fから得られた(4R,5S)-1-(3,4-ジアミノフェニル)-3-(4-メトキシベンジル)-5-(4-メトキシフェニル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(0.105g, 0.24mmol)を、オルトギ酸トリエチル3mLに溶解した。この反応物を、還流温度で30分間攪拌した。冷却後、溶媒を除去し、残留物をトリフルオロ酢酸8ml中に溶解した。この反応物を、外界温度で14時間攪拌した。TFAを減圧下で除去し、残渣を緩衝液(pH7)20ml中に再溶解し、かつジクロロメタン25mlにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。生成物は約5%メタノールで溶離した。
【化52】
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【0390】
(実施例9:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.532g, 4mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.713g, 4.4mmol)、TEA(1.67mL, 12mmol)、アミノメチル-(3-メトキシフェニル)ケトン塩酸塩(0.807g, 4mmol)、TEA(1.12mL, 8mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化53】
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【0391】
(実施例10:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2-メトキシベンズアルデヒド(0.484mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.55mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.667, 4.12mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化54】
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【0392】
(実施例11:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-エトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-エトキシベンズアルデヒド(0.601g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.98mL, 7.0mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.622, 3.84mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化55】
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【0393】
(実施例12:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-プロポキシベンズアルデヒド(0.632mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.558mL, 4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.648, 4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化56】
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【0394】
(実施例13:(R)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
キラルHPLCによる実施例12の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水50/50、流量10mL/分、2番目に溶離する鏡像異性体、保持時間:12.8分(98.35)%。
【0395】
(実施例14:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(変種1)
方法3において説明したとおり、本化合物を合成した。
(工程A:)
カリウムtert-ブトキシド(41.7mL, 41.7mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(14.89g, 41.7mmol)、4-プロポキシベンズアルデヒド(4.915mL, 31.1mmol)。収量:4.77g(94.6%)。
【0396】
(工程B:)
カルバミン酸tert-ブチル(9.08g, 77.5mmol)、0.38M水性NaOH(200mL, 76mmol)、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(7.56g, 38.4mmol)、(DHQ)2PHAL(1.17g, 1.5mmol)、1-プロポキシ-4-ビニルベンゼン(4.055g, 25mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(0.368g, 1mmol)。収量:5.49g(74.4%);MS m/z 296.3 (M+H)+
【0397】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(2.95g, 10mmol)、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド(2g, 10.5mmol)、トリエチルアミン(1.95mL, 14mmol)。収量:2.59g (57.6%);MS m/z 450.3 (M+H)+
【0398】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(2.59g, 5.76mmol)、アジ化ナトリウム(0.562g, 8.64mmol)。収量:1.25g(67.8%);MS m/z 321.3 (M+H)+
【0399】
(工程E:)
工程Dから得られた生成物(1.25g, 3.9mmol)、PdC(10%, 0.02g)、p-アニスアルデヒド(0.598mL, 4.92mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(0.372g, 9.84mmol)。収量:1.68g(粗物質)。
【0400】
(工程F:)
工程Eから得られた粗物質(1.63g, 3.94mmol)、トリフルオロ酢酸(9.6mL)、トリエチルアミン(1.52mL, 10.9mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.963g, 5.94mmol)。収量:1.05g(81.6%);MS m/z 341.1 (M+H)+
【0401】
(工程G:)
工程Fから得られた(S)-1-(4-メトキシベンジル)-4-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(0.28g, 0.82mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.192g, 0.82mmol)、ヨウ化銅(I)(0.016g, 0.08mmol)、フッ化セシウム(0.249g, 1.64mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(cis及びtrans混合物[0.01mL, 0.08mmol])。収量:82mg(22.4%);MS m/z 447.5 (M+H)+
【0402】
(工程H:)
工程Gから得られた生成物(0.082g, 0.18mmol)、オルトギ酸トリエチル(5mL)、トリフルオロ酢酸(10mL)。
【化57】
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【0403】
(変種2)
【化58】
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(工程A)
フェノール(10g, 106.1mmol)を、ジクロロメタン(100mL)中の粉末塩化アルミニウム(28.3g, 212.2mmol)の溶液へ15分間かけて0℃で添加し、30分間攪拌し、かつエチル塩化オキサリル(14.2mL, 127.5mmol)を前記反応塊に、30分間かけて、温度0℃に維持しつつ滴加した。室温に温め、15時間攪拌した。この反応塊を、冷水にクエンチし、有機層を分離した。水層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を水で、引き続きブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。石油エーテル中の20〜22%酢酸エチルを使用する、シリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーによる精製で、淡黄色固形物として生成物7g(34%)を得た。
【0404】
(工程B)
臭化1-プロピル(4.9mL, 53.73mmol)を、アセトニトリル(100mL)中の工程Aの生成物(6.9g, 35.82mmol)及び炭酸カリウム(9.9g, 71.65mmol)の混合物へ添加し、かつ18時間還流した。この反応塊を濾過し、アセトニトリルで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルに溶かし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、茶色油状物として生成物6g(71%)を得た。
【0405】
(工程C)
塩酸ヒドロキシルアミン(1.6g, 22.98mmol)を、無水エタノール(50mL)中の工程Bの生成物(3.6g, 15.25mmol)及び酢酸ナトリウム(2.5g, 30.50mmol)の混合物へ添加し、18時間還流した。この反応塊を0℃に冷却し;濾過し、かつエタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、淡黄色油状物として生成物3.6g(94%)が得られ、これは静置時に、クリーム色固形物へ転換した。
【0406】
(工程D)
ラネーニッケル(500mg)を、触媒メタノール性アンモニアを含有するエタノール(60mL)中の工程Cの生成物(3.6g, 14.34mmol)の溶液へ添加し、パール装置において、85psiで20時間水素添加した。反応塊をセライトを通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、淡茶色固形物として生成物2.7g(79.5%)を得た。
【0407】
(工程E)
テトラヒドロフラン(15mL)中の工程Dの生成物(2.6g,10.97mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(30mL)中の水素化リチウムアルミニウム(832mg,21.94mmol)の懸濁液へ0℃で添加した。反応塊を、15〜20℃で1時間攪拌した。反応塊を0℃に再冷却し、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、濾過した。濾液を、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム溶液上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。石油エーテルによる摩砕で、黄色固形物として生成物1.5g(58%)を得た。
【0408】
(工程F)
トリエチルアミン(1.42mL, 10.2mmol)及び二炭酸ジ-t-ブチル(1.4mL, 6.12mmol)を、ジクロロメタン中の工程Fの生成物(1.0g, 5.10mmol)の溶液へ連続して室温で添加し、3時間攪拌した。反応塊を水に注ぎ、ジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗化合物を得た。石油エーテルでの摩砕による精製は、黄色固形物として生成物750mg(50%)を得た。
【0409】
(工程G)
工程Fの生成物10.0gを、下記の条件を使用するキラル分取HPLCにより精製した:カラム:Chiralpak IA(19×250mm)10μ;移動相:ヘキサン:酢酸エチル;92:8;流量:16mL/分;UV:227nm。キラル分取HPLCから得られたMLを、真空中で濃縮し、乳白色固形物として鏡像異性体3.1g(31%)を得た。
【0410】
(変種3)
キラルHPLCによる実施例12の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水50/50、流量10mL/分、最初に溶離する鏡像異性体保持時間:11.6分(99.15)%。
【0411】
(実施例15:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-ブトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-ブトキシベンズアルデヒド(0.691mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.03mL, 7.4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.658, 4.06mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化59】
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【0412】
(実施例16:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(ペンチルオキシ)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-ペントキシベンズアルデヒド(0.755mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.667g, 4.12mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化60】
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【0413】
(実施例17:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-イソプロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-イソプロポキシベンズアルデヒド(0.657g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.889mL, 6.38mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.564, 3.48mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化61】
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【0414】
(実施例18:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、7-メトキシベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-カルボアルデヒド(0.721g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.521mL, 3.74mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.331g, 2.04mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化62】
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【0415】
(実施例19:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.37g, 2.78mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.496g, 3.06mmol)、TEA(1.16mL, 8.34mmol)、アミノメチル-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)ケトン臭化水素酸塩(0.761g, 2.78mmol)、TEA(0.775mL, 5.56mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化63】
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【0416】
(実施例20:5-(4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンズアルデヒド(0.888g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.978mL, 7.0mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.621g, 3.83mmol)から出発し、本化合物を合成した。生成物は、FPLCにより精製した。
【化64】
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【0417】
(実施例21:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-カルボアルデヒド(0.744g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.81mL, 5.81mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.514g, 3.17mmol)から出発し、本化合物を合成した。生成物は、FPLCにより精製した。
【化65】
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【0418】
(実施例22:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、3-フルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド(0.617g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.524mL, 3.76mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.333g, 2.05mmol)から出発し、本化合物を合成した。生成物は、FPLCにより精製した。
【化66】
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【0419】
(実施例23:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2,6-ジフルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド(0.688mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.2mL, 8.6mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.761g, 4.69mmol)から出発し、本化合物を合成した。生成物は、FPLCにより精製した。
【化67】
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【0420】
(実施例24:5-(4-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-(2-モルホリノエトキシ)ベンズアルデヒド(0.941g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.34mL, 9.6mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.582g, 3.6mmol)から出発し、ジトリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化68】
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【0421】
(実施例25:5-(4-(3-モルホリノプロポキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(1.9g, 14.45mmol)、4-(3-モルホリノプロポキシ)フェニルカルボアルデヒド(3g, 12.05mmol)、TMSCN(1.25g, 12.05mmol)、PdC(10%, 0.40g)、TEA(2.8mL, 20.25mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.6g, 10.13mmol)から出発し、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化69】
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【0422】
(実施例26:5-(2-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(679mg, 5.11mmol)、2-(2-モルホリノエトキシ)フェニルカルボアルデヒド(1g, 4.26mmol)、TMSCN(0.6mL, 4.26mmol)、PdC(10%, 250mg)、TEA(1.3mL, 7.80mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(220mg,1.31mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化70】
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【0423】
(実施例27:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-フルオロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.665g, 5mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.891g, 5.5mmol)、TEA(2.09mL, 15mmol)、アミノメチル-(4-フルオロフェニル)ケトン塩酸塩(0.948g, 5mmol)、TEA(1.39mL, 10mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化71】
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【0424】
(実施例28:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-フルオロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2-フルオロベンズアルデヒド(0.496g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.04mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.662, 4.08mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化72】
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【0425】
(実施例29:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フルオロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、3-フルオロベンズアルデヒド(0.496g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.979mL, 7.02mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.621, 3.83mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。
【化73】
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【0426】
(実施例30:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2,6-ジフルオロベンズアルデヒド(0.431mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.15mL, 8.22mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730, 4.5mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。
【化74】
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【0427】
(実施例31:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3,4-ジフルオロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.713g, 4.4mmol)、TEA(1.84mL, 13.2mmol)、アミノメチル-(3,4-ジフルオロフェニル)ケトン塩酸塩(0.911g, 4.4mmol)、TEA(1.23mL, 8.8mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化75】
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【0428】
(実施例32:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(0.565mL, 4mmol)、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、TMSCN(0.5g, 4mmol)、TEA(0.669mL, 4.8mmol)、PdC(10%, 0.02g)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.778g, 4.8mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化76】
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【0429】
(実施例33:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(0.768g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.558mL, 4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.648, 4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化77】
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【0430】
(実施例34:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.457g, 3.44mmol)、2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(0.600g, 3.13mmol)、TMSCN(0.39mL, 3.13mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.455mL, 3.26mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.529, 3.26mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化78】
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【0431】
(実施例35:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(0.768g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.585mL, 4.2mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.681, 4.2mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化79】
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【0432】
(実施例36:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-クロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2-クロロベンズアルデヒド(0.448mL, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.15mL, 8.25mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.700g, 4.32mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化80】
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【0433】
(実施例37:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-クロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.293g, 2.2mmol)、3-クロロベンズアルデヒド(0.227mL, 2mmol)、TMSCN(0.25mL, 2mmol)、PdC(10%, 0.01g)、TEA(0.613mL, 4.4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.389g, 2.4mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化81】
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【0434】
(実施例38:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2,6-ジクロロ-ベンズアルデヒド(0.7g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.4mL, 2.8mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.253g, 1.56mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化82】
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【0435】
(実施例39:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,3-ジクロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、2,3-ジクロロ-ベンズアルデヒド(0.700g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.5mL, 3.6mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.308, 1.9mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化83】
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【0436】
(実施例40:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(1.18g, 8.87mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.58g, 9.76mmol)、TEA(3.71, 26.61mmol)、アミノメチル-(3,4-ジクロロフェニル)ケトン臭化水素酸塩(2.528g, 8.87mmol)、TEA(2.47mL, 17.72mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化84】
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【0437】
(実施例41:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3,4-ジクロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(変種1)
方法3に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
2.5M n-ブチルリチウム(68.5mL, 171.42mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(61.2, 171.42mmol)、3,4-ジクロロベンズアルデヒド(15g, 85.7mmol)。収量:10g(66%)。
【0438】
(工程B)
1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,-ジオン(14.7g,75.0mmol)、次亜塩素酸t-ブチル(15g, 138.70mmol)、カルバミン酸t-ブチル(16.23g,138.72mmol)、工程Aの生成物(8g, 46.24mmol)、(DHQ)2PHAL(1.44g;1.85mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(680mg, 1.85mmol)。収量:5g(35.4%)。
【0439】
(工程C)
ジクロロメタン(100mL)中の、トリエチルアミン(4.5mL, 32.67mmol)、p-トルエンスルホニルクロリド(3.11g, 16.33mmol)、工程Bの生成物(5g, 16.33mmol)。石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用する、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製。収量:5.6g(75%)。
【0440】
(工程D)
アジ化ナトリウム(1.5g, 23.41mmol)、工程Cの生成物(5.5g, 11.95mmol);収量:4.0g(79%)。
【0441】
(工程E)
工程Dの生成物(2.2g, 6.65mmol)、亜鉛末(1.3g, 19.96mmol)、収量:3.3g(89%)、para-アニスアルデヒド(0.78mL, 6.49mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(870mg, 23.6mmol)、収量:1.88g(75%)。
【0442】
(工程F)
工程Eの生成物(1.8g, 4.235mmol)、収量:1.1g(80%)、N,N-カルボニル-ジ-イミダゾール(300mg, 1.84mmol)、トリエチルアミン(0.64mL, 4.615mmol)、収量:400mg(74%)。
【0443】
(工程G)
工程Fの生成物(400mg, 1.14mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(213mg, 1.14mmol)、フッ化セシウム(347mg, 2.28mmol)、ヨウ化銅(21mg, 0.11mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(13mg, 0.11mmol)、収量:400mg(76%)。
【0444】
(工程H)
工程Gの生成物(350mg, 0.738mmol)。次にその生成物を、HCl-塩に転換した。トリフルオロ酢酸(10mL)を添加し、室温で15時間攪拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を真空中で除去し、粗化合物を酢酸エチルにより抽出した。一緒にした有機層を、10%炭酸ナトリウム、水、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を真空下で蒸発させた。溶離剤としてクロロホルム中の5%メタノール勾配を使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物200mg(76%)を得た。エーテル中の1M HCl(0.56mL)を、アセトン(10mL)中に溶解した前記生成物へ5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、n-ペンタンで洗浄し、真空中で乾燥した。
【化85】
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【0445】
(実施例42:1-(1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-5-(4-ビフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法1において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.522g, 3.92mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.699g, 4.31mmol)、TEA(1.64mL, 11.76mmol)、アミノメチル-(4-ビフェニル)ケトン臭化水素酸塩(1.14g, 3.92mmol)、TEA(1.09mL, 7.8mmol)、PdC(10%, 0.02g)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化86】
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【0446】
(実施例43:(S)-1-(1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-5-(4-ビフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(変種1)
方法3に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
2.5M n-ブチルリチウム(44mL, 109.89mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(39.23g, 109.89mmol)、4-フェニルベンズアルデヒド(10.Og, 54.94mmol)、収量:9.0g(91%)。
【0447】
(工程B)
1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,-ジオン(14.7g, 75.0mmol)、カルバミン酸t-ブチル(17.5g,150mmol)、工程Aの生成物(9.g, 50.0mmol)、(DHQ)2PHAL(970mg; 1.25mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(736mg, 2.0mmol)、収量:6.6g(42.3%)。
【0448】
(工程C)
ジクロロメタン(100mL)中のトリエチルアミン(6.2mL, 44.72mmol)、p-トルエンスルホニルクロリド(6.6g, 31.94mmol)、工程Bの生成物(10.0g, 31.94mmol)。石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製。収量:7.5g(50.3%)。
【0449】
(工程D)
アジ化ナトリウム(1.46g, 22.48mmol)、工程Cの生成物(7.0g, 14.98mmol);収量:4.0g(79%)。
【0450】
(工程E)
工程Dの生成物(4.0g, 11.83mmol)、10%PdC(400mg)、収量:3.3g(89%)、para-アニスアルデヒド(1.3g, 9.61mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(711mg, 19.23mmol)、収量:3.1g(74%)。
【0451】
(工程F)
工程Eの生成物(3.0g, 6.94mmol)、収量:2.0g(86.9%)、N,N-カルボニル-ジ-イミダゾール(1.46g, 9.03mmol)、トリエチルアミン(2.5mL)、収量:1.8g(83.7%)。
【0452】
(工程G)
工程Fの生成物(1.0g, 2.79mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(522mg, 2.79mmol)、フッ化セシウム(849mg, 5.58mmol)、ヨウ化銅(53mg)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(32mg, 0.28mmol)、収量:400mg(30.8%)。
【0453】
(工程H)
工程Gの生成物(400mg, 0.86mmol)、収量:350mg(85.7%)。次にその生成物を、HCl-塩に転換した。トリフルオロ酢酸(10mL)を添加し、室温で15時間攪拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を真空中で除去し、粗化合物を酢酸エチルにより抽出した。一緒にした有機層を、10%炭酸ナトリウム、水、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を真空下で蒸発させた。溶離剤としてクロロホルム中の5%メタノール勾配を使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物200mg(76%)を得た。エーテル中の1M HCl(0.56mL)を、アセトン(10mL)中に溶解した前記生成物へ5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、n-ペンタンで洗浄し、真空中で乾燥した。
【化87】
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【0454】
(変種2)
キラルHPLCによる実施例42の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水50/50、流量10mL/分、最初に溶離する鏡像異性体、保持時間:18.5分(98.35)%。
【0455】
(実施例44:(R)-1-(1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-5-(4-ビフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
キラルHPLCによる実施例42の分離、カラム:Nucleocel Alpha RP-S、250×21mm(5μm)、溶離剤:50/50アセトニトリル/水50/50、流量10mL/分、最初に溶離する鏡像異性体、保持時間:22分(99.25)%。
【0456】
(実施例45:1-(1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-5-(3-フルオロ-4-ビフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、3-フルオロ-4-ビフェニルカルボアルデヒド(0.801g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.754mL, 5.4mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.479g, 2.95mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化88】
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【0457】
(実施例46:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-[4-(3-クロロフェニル)フェニル]イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.614mg, 4.62mmol)、4-(3-クロロフェニル)フェニル]カルボアルデヒド(1.0g, 4.68mmol)、TMSCN(0.93mL, 6.93mmol)、10%PdC(200mg)、TEA(1.31mL, 8.76mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(460mg, 2.84mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化89】
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【0458】
(実施例47:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3',4'-ジクロロ-4-ビフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.53g, 3.98mmol)、4-3',4'-ジクロロ-4-ビフェニルカルボアルデヒド(1.0g, 3.98mmol)、TMSCN(0.8mL, 5.97mmol)、10%PdC(200mg)、TEA(1.21mL, 8.76mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(426mg, 2.63mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化90】
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【0459】
(実施例48:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フェニルフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(526mg, 3.95mmol)、ビフェニル-3-カルボアルデヒド(600mg, 3.29mmol)、TMSCN(654mg, 6.59mmol)、10%PdC(100mg)、TEA(1.5mL, 11mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(475mg, 1.03mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化91】
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【0460】
(実施例49:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-[3-(3-クロロフェニル)フェニル]イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(614mg, 4.62mmol)、3-(3-クロロフェニル)フェニルカルボアルデヒド(1.0g, 4.68mmol)、TMSCN(0.93mL, 6.93mmol)、10%PdC(200mg)、TEA(1.31mL, 8.76mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(460mg, 2.84mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化92】
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【0461】
(実施例50:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-クロロ-4-モルホリノフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(284mg, 2.13mmol)、3-5-(3-クロロ-4-モルホリノフェニル)カルボアルデヒド(400mg, 1.77mmol)、TMSCN(352mg, 3.55mmol)、10%PdC(200mg)、TEA(0.82mL, 5.92mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(168mg, 1.03mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化93】
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【0462】
(実施例51:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(1.8g, 13.98mmol)、5-(4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)カルボアルデヒド(3.1g, 11.65mmol)、TMSCN(2.3mL, 17.48mmol)、10%PdC(1.0g)、TEA(5.3mL, 36.64mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.0g, 6.06mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化94】
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【0463】
(実施例52:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-クロロ-6-(4-エチルピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.95g, 7.14mmol)、5-5-(2-クロロ-6-(4-エチルピペラジン-1-イル)フェニルカルボアルデヒド(1.5g, 5.95mmol)、TMSCN(1.2g, 11.9mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(1mL, 7.53mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(284mg,1.75mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化95】
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【0464】
(実施例53:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-フェニルイミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.85g, 4.4mmol)、ベンジアルデヒド(benzyaldehyde)(0.48g, 4.mmol)、TMSCN(0.47g, 4.8mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.307mL, 2.2mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.195mg,1.25mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化96】
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【0465】
(実施例54:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、4-プロポキシベンジアルデヒド(0.328g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化97】
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【0466】
(実施例55:5-(4-ブトキシフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、4-ブトキシベンジアルデヒド(0.375g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化98】
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【0467】
(実施例56:5-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、2,6-ジフルオロ-4-メトキシベンジアルデヒド(0.345g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化99】
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【0468】
(実施例57:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(4-メトキシベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.207g, 1.554mmol)、(4-メトキシベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)カルボアルデヒド(0.28g, 1.554mmol)、TMSCN(0.195mL, 1. 1.554mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.49mL, 1.554mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.311, 1.554mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化100】
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【0469】
(実施例58:5-(4-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、2-モルホリノエトキシ)フェニルカルボアルデヒド(0.471g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化101】
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【0470】
(実施例59:5-(2,6-ジフルオロフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、2,6-ジフルオロ-ベンズアルデヒド(0.285g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化102】
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【0471】
(実施例60:5-(ビフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、ビフェニルカルボアルデヒド(0.365g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化103】
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【0472】
(実施例61:5-(3-フルオロビフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、3-フルオロビフェニルカルボアルデヒド(0.401g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化104】
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【0473】
(実施例62:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル-アミン(0.267g, 2.0mmol)、4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニルカルボアルデヒド(0.600g, 2.0mmol)、TMSCN(0.300mL, 2.4mmol)、10%PdC(0.04g)、TEA(0.620, 4.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.4g, 2.4mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化105】
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【0474】
(実施例63:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-フェニルイミダゾリジン-4-オン]
方法4において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.75g, 5.61mmol)、ベンズアルデヒド(0.52mL, 5.1mmol)、TMSCN(0.64mL, 5.1mmol)、濃HCl水溶液(10mL)、オルトギ酸トリエチル(13mL, 過剰)、NaBH4(0.227g, 6mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化106】
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【0475】
(実施例64:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,3,5-トリフルオロフェニル)イミダゾリジン-4-オン]
方法4において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.732g, 5.5mmol)、2,3,5-トリフルオロベンズアルデヒド(0.57mL, 5mmol)、TMSCN(0.625mL, 5mmol)、濃HCl水溶液(15mL)、オルトギ酸トリエチル(30mL, 過剰)、NaBH4(0.157g, 4.14mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化107】
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【0476】
(実施例65:1-アミノ-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
実施例5の化合物(0.35mmol)を、氷酢酸5mLに溶解し、かつ亜硝酸ナトリウム(0.46mmol(1.3当量)、水0.25mL)の溶液を添加した。この溶液を室温で30分間攪拌し、引き続き8℃まで冷却した。その後亜鉛末(1.05mmol, 3当量)を、攪拌しながら数回に分けて添加し、これにより反応温度は、15℃を超えなかった。この混合物を更に12〜17℃で1時間攪拌した。次に溶媒を除去し、かつ生成物を半分取HPLCにより精製した。
【化108】
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【0477】
(実施例66:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
本化合物は、(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.163g, 1mmol)、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.187g, 1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.019g, 0.1mmol)、炭酸カリウム(2当量, 0.276g, 2mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.012mL, 0.1mmol)から出発し、合成した。これらの固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、フラスコをアルゴンで掃流した。このフラスコに、ジオキサン5mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を添加した。この反応物を、還流温度で18時間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、この溶液を減圧下で濃縮した。この中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%, 生成物は約5%で溶離する)を使用するFPLCにより精製した。
【0478】
(S)-3-(3,4-ジアミノフェニル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オンを、5N水性塩酸2.5mLに溶解し、この溶液へギ酸0.25mLを添加した。この反応物を、還流温度で1時間攪拌し、その後反応物を0℃まで冷却し、反応混合物を該緩衝液(pH7)及び濃アンモニアで中和した。次に水層を、ジクロロメタン25mLにより3回抽出した。有機層を一緒にし、乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。生成物を約5%メタノールで溶離した。
【化109】
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【0479】
(実施例67:(R)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、(R)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.163g, 1mmol)、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.187g, 1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.019g, 0.1mmol)、炭酸カリウム(2当量, 0.276g, 2mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.012mL, 0.1mmol)、5N HCl(3.4mL)、ギ酸(0.343mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化110】
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【0480】
(実施例68:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-イソプロピルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、(S)-4-イソプロピルオキサゾリジン-2-オン(0.065g, 0.5mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.117g, 0.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.010g, 0.05mmol)、フッ化セシウム(0.276g, 1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.006mL, 0.05mmol)、オルトギ酸トリエチル(3mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化111】
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【0481】
(実施例69:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、(S)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オン(0.089g, 0.5mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.117g, 0.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.010g, 0.05mmol)、フッ化セシウム(0.276g, 1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.006mL, 0.05mmol)、オルトギ酸トリエチル(3mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化112】
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【0482】
(実施例70:(4S,5R)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4,5-ジフェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、(4S,5R)-4,5-ジフェニルオキサゾリジン-2-オン(0.479g, 2mmol)、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(0.374g, 2mmol)、ヨウ化銅(I)(0.038g, 0.2mmol)、炭酸カリウム(0.553g, 4mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.024mL, 0.2mmol)、5N HCl(5.8mL)、ギ酸(0.582mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化113】
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【0483】
(実施例71:(4S,5S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-メチル-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
【化114】
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(工程A:)
カルバミン酸エチル(2.14g, 24mmol)を、1-プロパノール27mL中に溶解し、新たに調製した0.5M水性NaOH 47.5mLを添加した。この反応物を、外界温度で5分間攪拌し、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(2.36g, 12mmol)を添加し、この反応物を外界温度で10分間攪拌した。1-プロパノール19mLに溶解した(DHQ)2PHAL(0.156g, 0.2mmol)及び(E)-プロパ-1-エニルベンゼン(1.04mL, 8mmol)を添加し、引き続き0.5M水性NaOH 0.56mL中に懸濁したオスミウム酸カリウム二水和物(0.074g, 0.2mmol)を添加した。この反応物を、(E)-プロパ-1-エニルベンゼン(TLC対照)が完全に消費されるまで、外界温度で攪拌した。水60mLを添加し、反応混合物を、酢酸エチル60mLにより3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配を使用するFPLCにより精製した。
収量:0.74g (41.5%);MS m/z 224.3 (M+H)+;HPLC (λ=214nm), [B]:保持時間 10.67分(95.5%)。
【0484】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物2mmol(0.446g)を、メタノール中の0.2M水酸化ナトリウム溶液中に溶解した。反応物を、TLC対照が完全な消費を示すまで、還流温度で攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、酢酸エチルを添加した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。
収量:0.335g(94.5%);MS m/z 178.3 (M+H)+;HPLC (λ=214nm), [B]:保持時間 11.41分(100%)。
【0485】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.335g, 1.89mmol)を、反応フラスコ内で、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(0.353g, 1.89mmol)、炭酸カリウム(0.522g, 3.78mmol)、及びヨウ化銅(I)(0.036g, 0.19mmol)と一緒にした。このフラスコを、アルゴンで掃流し、ジオキサン10mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.022g, 0.19mmol)の溶液を添加した。反応物を還流温度で14時間攪拌した。45℃まで冷却した後、反応混合物を、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、かつ溶液を減圧下で濃縮した。生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
収量:0.362g(67.7%);MS m/z 284.1 (M+H)+;HPLC (λ=214nm), [B]:保持時間 9.53分(99.7%)。
【0486】
前記銅(I)-触媒カップリングから得られた生成物を、5N水性HCl 9.5mLに溶解し、ギ酸0.954mLを添加した。この反応物を、還流温度で1時間攪拌した。0℃まで冷却した後、最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【化115】
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【0487】
(実施例72:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5,5-ジメチル-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、(S)-5,5-ジメチル-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(0.25g, 1.31mmol)、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(0.245g, 1.31mmol)、ヨウ化銅(I)(0.025g, 0.13mmol)、炭酸カリウム(0.362g, 2.62mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.015mL, 0.13mmol)、5N HCl(6.5mL)、ギ酸(0.648mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化116】
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【0488】
(実施例73:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
(工程A:)
方法5において説明したとおり、4-プロポキシベンズアルデヒド(7.32g, 44.6mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(21.34g, 59.75mmol)、THF中の1Mカリウムtert-ブチラート溶液(59.8mL, 59.75mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:6.13g(84.7%)。
【0489】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(3g, 18.48mmol)、カルバミン酸エチル(4.94g, 27.72mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(5.46g, 27.72mmol)、(DHQ)2PHAL(0.72g, 0.92mmol)、K2OsO4x2H2O(0.274g, 0.74mmol)、0.5M水性NaOH(112.8mL, 56.4mmol)。収量:3g(61%)。
【0490】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(3g, 10.16mmol)、0.2M水性NaOH(300mL)。収量:1.21g(46%)。
【0491】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(1.16g, 5.25mmol)、4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(0.982g, 5.25mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1g, 0.525mmol)、炭酸カリウム(1.451g, 10.5mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.064mL, 0.525mmol)、5N HCl(162mL)、ギ酸(3.02mL)。
【化117】
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【0492】
(実施例74:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-7-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5において説明したとおり、本化合物を合成した。
(工程A)
1.7M n-ブチルリチウム(21.4mL, 36.5mmol)、トリフェニルホスホニウムブロミド(9.8g, 27.43mmol)、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-カルボアルデヒド(3.0g, 18.29mmol)。収量:1.6g(54.05%)。
【0493】
(工程B)
カルバミン酸ベンジル(4.3g, 28.7mmol)、0.5M水性水酸化ナトリウム(55mL中1.1g)、(DHQ)2PHAL(360mg, 0.46mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(130mg, 0.37mmol)、工程Aからの生成物(1.5g, 9.25mmol)、収量:900mg(33%)。
【0494】
(工程C)
塩化チオニル(1.6mL, 21.88mmol)、工程Bからの生成物(900mg, 2.73mmol)。収量:500mg(83.33%)。
【0495】
(工程D)
工程Cからの生成物(500mg, 2.26mmol)、1,2-ジアミノ-4-ヨードベンゼン(530mg, 2.26mmol)、フッ化セシウム(515mg, 3.39mmol)、ヨウ化銅(42mg, 0.22mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(27mg, 0.22mmol)。収量:180mg(24.65%)。その後前記生成物(100mg)、ギ酸(3mL)。収量:75mg(75%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(75mg, 0.22mmol)及びエーテル中の1M HCl(0.22mL)。
【化118】
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【0496】
(実施例75:(S)-4-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5において説明したとおり、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(28.95mL, 66.60mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(23.79g, 66.60mmol)、ピペロナール(5.0g, 33.30mmol)。収量:3.6g(73%)。
【0497】
(工程B)
カルバミン酸ベンジル(6.0g, 40.5mmol)、0.5M水性水酸化ナトリウム(30mL)、(DHQ)2PHAL(530mg,0.5mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(200mg, 0.4mmol)、工程Aからの生成物(2.0g, 13.5mmoL)。収量:980mg(23%)。
【0498】
(工程C)
塩化チオニル(1.66mL, 22.85mmol)、工程Bからの生成物(0.9g, 2.85mmol)。収量:450mg(76.2%)。
【0499】
(工程D)
工程Cからの生成物(450mg, 2.17mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(406mg, 2.17mmol)、フッ化セシウム(659mg, 4.34mmol)、ヨウ化銅(62mg, 0.32mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(50mg,0.43mmol)。収量:250mg(36.7%)。その後前記生成物(230mg)、ギ酸(5mL)。収量:(100mg, 40%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(100mg, 0.31mmol)及びエーテル中の1M HCl(0.4mL, 0.37mmoL)。
【化119】
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【0500】
(実施例76、77:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4,5-ビス(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン、ジアステレオマー1及び2)
【化120】
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(工程A)
塩化チオニル(5.75mL, 77.30mmol)を、クロロホルム(30mL)中の2-(4-プロポキシフェニル)酢酸(3g, 15.5mmol)の攪拌溶液に0℃で添加し、一晩攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、油状物として酸塩化物を生じた。ジクロロメタン中の酸塩化物(3g, 14.15mmol)の溶液を、ジクロロメタン(30mL)中の三塩化アルミニウム(2.22g, 16.7mmol)及びプロポキシベンゼン(1.75g, 12.86mmol)の攪拌溶液へ0℃で滴加し、かつ室温で4時間攪拌した。この反応混合物を氷水へ注ぎ、酢酸エチルにより抽出した。一緒にした有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、ブライン溶液により連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を得た。これを、溶離剤として石油エーテル中の10%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、固形物として生成物2.5g(51.86%)を得た。
【0501】
(工程B)
亜硝酸t-ブチル(0.93mL, 7.76mmol)を、テトラヒドロフラン(40mL)中の工程Aの生成物(2g, 6.41mmol)の攪拌溶液へ0℃で滴加し、10分間攪拌した。この反応混合物へ、イソ-1-プロパノール中の5M HCl(10mL)を0℃で滴加し、かつ室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を得た。これを、溶離剤として石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物1.5g(68.80%)を固形物として得た。
【0502】
(工程C)
エタノール(20mL)中の工程Bの生成物(1.5g, 4.40mmol)、クロロホルム(6.6mL, 88.25mol)の攪拌溶液に、10%PdC(800mg)を添加し、パール装置内で75psiで一晩水素添加した。この反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、エタノールで洗浄し、かつ濾液を減圧下で濃縮し、固形化合物を得た。これを、ペンタン中で15分間攪拌し、沈殿した固形物を濾過し、かつ真空中で乾燥し、生成物1.4g(97.22%)を固形物として得た。
【0503】
(工程D)
ジクロロメタン(20mL)中の工程Cの生成物(1.75g, 5.40mmol)の攪拌溶液に、トリホスゲン(800mg, 2.70mmol)を10℃で添加した。この反応混合物へトリエチルアミン(1.2mL, 8.12mmol)を0℃で添加し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を、氷水に注ぎ、ジクロロメタンにより抽出した。一緒にした有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及びブラインで連続洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物1.2g(63.82%)を白色固形物として生じた。
【0504】
(工程E)
1,4-ジオキサン(20mL)中の工程Dの生成物(750mg, 2.11mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(400mg, 2.11mmol)、フッ化セシウム(650mg, 4.3mmol)、及びヨウ化銅(60mg, 0.32mmol)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物へ1,2-ジアミノシクロヘキサン(40mg, 0.35mmol)を添加し、更に5分間掃流を続け、かつ密封チューブ内で一晩、110〜115℃で攪拌した。この反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、クロロホルムで洗浄し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、溶離剤としてクロロホルム中の4%メタノールを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物650mg(66.80%)を固形物として得た。
【0505】
(工程F)
工程Eの生成物(650mg)及びギ酸(10mL)の混合物を、70〜80℃で1時間攪拌し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウムとクロロホルムの間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインにより連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗物質を生じた。これを、分取HPLCにより精製した。収量:170mg。
【0506】
(工程G)
工程Fの生成物140mgを、キラルHPLCにより精製した。
カラム:CHIRALPAK IA(250×4.6mm);5μ
移動相:ヘキサン:エタノール(75:25)
流量:18mL/分
得られた分取液mL(prep mL)を、減圧下で濃縮し、かつ残渣をクロロホルムに溶解し、水、ブラインで洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮した。ジアステレオマー1の収量60mg(9%)、ジアステレオマー2の収量60mg(9%)。
【0507】
ジアステレオマー1*HCl
エーテル中の1M HCl(0.16mL)を、アセトン(3mL)中の工程Gからの遊離塩基(60mg, 0.13mmol)の攪拌溶液に5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、水と共蒸留した。
【化121】
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【0508】
ジアステレオマー2*HCl
エーテル中の1M HCl(0.16mL)を、アセトン(3mL)中の工程Gからの遊離塩基(60mg, 0.13mmol)の攪拌溶液に5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、水と共蒸留した。
【化122】
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【0509】
(実施例78、79:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-フェニル-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化123】
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(工程A)
4-プロポキシアセトフェノン(20g, 0.12mol)、イオウ(17.5g, 0.27mol)、モルホリン(75mL, 0.9mol)、及びp-トルエンスルホン酸(2g)の混合物を、130℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水500mLに注ぎ、一晩攪拌した。沈殿した固形物を濾過し、かつ真空中で乾燥し、粗化合物を得た。エタノール(400mL)中の粗化合物及び10%水酸化カリウムを、一晩還流した。エタノールを真空中で除去した。残渣を水中に溶解し、4N HClを用い酸性とした(pH〜2)。沈殿した固形物を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥し、粗化合物を得た。これを石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:9g(40.90%)。
【0510】
(工程B)
塩化チオニル(9.6mL, 129mmol)を、クロロホルム(60mL)中の工程Aの生成物(5g, 25.8mmol)の攪拌溶液に0℃で添加し、一晩攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、油状物として酸塩化物を生じた。ベンゼン(20mL)中の酸塩化物(5g, 23.6mmol)の溶液を、ベンゼン(30mL)中の三塩化アルミニウム(4g, 30.66mmol)の攪拌溶液へ0℃で滴加し、かつ室温で4時間攪拌した。この反応混合物を氷水へ注ぎ、酢酸エチルにより抽出した。一緒にした有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、ブライン溶液により連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を得た。これを、溶離剤として石油エーテル中の10%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、固形物として生成物2g(30.75%)を得た。
【0511】
(工程C)
亜硝酸t-ブチル(1mL, 8.5mmol)を、テトラヒドロフラン(40mL)中の工程Bの生成物(1.8g, 7.08mmol)の攪拌溶液へ0℃で滴加し、10分間攪拌した。この反応混合物へ、イソプロパノール中の5M HCl(10mL)を0℃で滴加し、かつ室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を得た。これを、溶離剤として石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物1.4g(70%)を固形物として得た。
【0512】
(工程D)
エタノール(20mL)中の工程Cの生成物(1.4g, 4.50mmol)、クロロホルム(7.5mL, 90mmol)の攪拌溶液に、10%PdC(700mg)を添加し、パール装置内で75psiで一晩水素添加した。この反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、エタノールで洗浄し、かつ濾液を減圧下で濃縮し、固形化合物を得た。これを、ペンタン中で15分間攪拌し、沈殿した固形物を濾過し、かつ真空中で乾燥し、生成物1.3g(97.74%)を固形物として得た。
【0513】
(工程E)
ジクロロメタン(20mL)中の工程Dの生成物(1.3g, 4.8mmol)の攪拌溶液に、トリホスゲン(720mg, 2.34mmol)を添加した。この反応混合物へトリエチルアミン(1mL, 7.22mmol)を0℃で添加し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を、氷水に注ぎ、ジクロロメタンにより抽出した。一緒にした有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及びブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物1g(70.42%)を白色固形物として生じた。
【0514】
(工程F)
1,4-ジオキサン(20mL)中の工程Fの生成物(750mg, 2.53mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(480mg, 2.53mmol)、フッ化セシウム(760mg, 5mmol)、及びヨウ化銅(80mg, 0.42mmol)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物へ1,2-ジアミノシクロヘキサン(50mg, 0.43mmol)を添加し、更に5分間掃流を続け、かつ密封チューブ内で一晩、110〜115℃で攪拌した。この反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、クロロホルムで洗浄し、かつ減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、溶離剤としてクロロホルム中の4%メタノールを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物700mg(70%)を固形物として得た。
【0515】
(工程G)
工程Fの生成物(700mg)及びギ酸(10mL)の混合物を、70〜80℃で1時間攪拌し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウムとクロロホルムの間で分配した。分離された有機層を、水、ブラインにより連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、粗物質を生じた。これを、下記の条件を用いる分取HPLCにより精製し、混合されたジアステレオマーを生じた。
カラム:Gemini C18 (50×30mm) 10μ
移動相:10M酢酸アンモニウム(水性)、メタノール
T%B:0/50、3/50、12/80、18/80、18.1/50
流量:35mL/分
得られた分取液mLを、減圧下で濃縮し、かつ残渣をクロロホルムに溶解し、水、ブラインで洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、生成物200mgを固形物として生じた。
【0516】
ジアステレオマーの分離
ジアステレオマーの混合物150mgを、下記の条件を用いるChiral HPLCにより精製した。
カラム:CHIRALPAK IA (250×4.6mm);5μ
移動相:ヘキサン:エタノール(70:30)
流量:128mL/分
得られた分取液mLを、減圧下で濃縮し、かつ残渣をクロロホルムに溶解し、水、ブラインで洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮し、固形物としてジアステレオマー1の70mg(9.85%)及びジアステレオマー2を得た。
【0517】
HCl-塩への転換
エーテル中の1M HCl(0.2mL)を、アセトン(3mL)中ジアステレオマー1(70mg, 0.17mmol)の攪拌溶液に5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、水と共蒸留し、固形物としてジアステレオマー1 HCl 50mg(65.87%)を得た。
【化124】
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【0518】
エーテル中の1M HCl(0.2mL)を、アセトン(3mL)中ジアステレオマー2(70mg, 0.17mmol)の攪拌溶液に5℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、水と共蒸留し、固形物としてジアステレオマー2 HCl 50mg(65.87%)を得た。
【化125】
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【0519】
(実施例80:(S)-4-(4-(2-(ピペラジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)オキサゾリジン-2-オン
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(5.7mL, 11.97mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.4g, 9.58mmol)、4-(2-(4-tertブチル-オキシカルボニル-ピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンズアルデヒド(31.6g, 4.79mmol)、収量:1.5g(94.32%)。
【0520】
(工程B)
次亜塩素酸t-ブチル(1.6mL,20.93mmol)、カルバミン酸ベンジル(2.1g, 20.45mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(34ml中0.55g)、(DHQ)2PHAL(170mg, 0.22mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(66mg, 0.28mmol)、工程Aからの生成物(1.50g, 4.518mmol)、分取HPLCにより精製:カラム:Chiralpak ADH(19×250mm)10μ、移動相:ヘキサン:イソプロピルアルコール(80:20)、流量:15mL/分、収量:76dの1.0g(44.3%)。
【0521】
(工程C)
10%PdC(100mg)、工程Bの生成物(600mg, 1.2024mmol)、2時間の水素バルーン:1,1-カルボニルジイミダゾール(279mg, 2.3012mmoL)、収量:420mg(92.4%)。
【0522】
(工程D)
工程Cからの生成物(420mg, 1.0632mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(200mg, 1.06mmol)、フッ化セシウム(240mg, 1.59mmoL)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(20mg)、ヨウ化銅(20mg)、収量:110mg(22%)。その後前記生成物(200mg, 0.40mmol)をギ酸に溶解した。収量:150mg(73.9%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(60mg, 0.14mmol)及びエーテル中の1M HCl(0.3mL, 0.3242mmol)。
【化126】
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【0523】
(実施例81:(S)-4-(4-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(11.4mL, 17mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(6.0g, 17mmol)、4-(2-モルホリノエトキシベンズアルデヒド(2g, 8.51mmol)、収量:1.6g(80.8%)。
【0524】
(工程B)
次亜塩素酸t-ブチル(2.3mL, 20.93mmol)、カルバミン酸ベンジル(3.20g, 20.45mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(6.4mL中0.1g)、(DHQ)2PHAL(270mg, 0.34mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(100mg, 0.28mmol)、工程Aからの生成物(1.60g,6.87mmol)、収量:1.0g(36.23%)。
【0525】
(工程C)
塩化チオニル(1.5mL, 20mmol)、工程Bからの生成物(1.0g, 2.5mmol)、収量:400mg(54.79%)。
【0526】
(工程D)
工程Cからの生成物(400mg, 0.73mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(140mg, 0.74mmol)、フッ化セシウム(166mg, 1.09mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.3mL)、ヨウ化銅(10mg)、収量:200mg(37.02%)。
その後前記生成物(150mg,0.376mmol)をギ酸に溶解した。収量:80mg(52.28%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(80mg, 0.2mmol)及びエーテル中の1M HCl(0.43mL,0.43mmol)。
【化127】
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【0527】
(実施例82:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(2,3-ジフルオロフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
シアン化カリウム(5.7g, 87.96mmoL)、2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(10.0g, 70.368mmoL)、炭酸アンモニウム(33.14g, 21 1.10mmoL)、水(125mL: 75mL)。収量:10.0g(67.0%)。
【0528】
(工程B)
工程Aの生成物(10g, 25.64mmoL)、10%NaOH(100mL)、収量:22.0g。
【0529】
(工程C)
塩化チオニル(8mL)、工程Bの生成物(22.0g、粗)、メタノール(100mL)、収量:5.0g(35.15%)。
【0530】
(工程D)
工程Cの生成物(5g, 24.87mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(2.8g, 74.62mmoL)、エタノール(100mL)、収量:4.0g(92.96%)。
【0531】
(工程E)
トリエチルアミン(6.4mL, 46.24mmol)、Boc無水物(6.8mL, 30mmol)、工程Dの生成物(4.0g, 23.12mmol)、ジクロロメタン(100mL)。収量:4.5g、粗。
【0532】
(工程F)
塩化チオニル(3.9mL, 52.744mmol)、工程Eの生成物(1.8g, 6.593mmol)、テトラヒドロフラン(75mL)。収量:1.2g(87.0%)。
【0533】
(工程G)
工程Fの生成物(500mg, 2.51mmol)、1,2-ジアミノ-4-ヨードベンゼン(460mg, 2.51mmol)、フッ化セシウム(570mg, 3.76mmol)、1,4-ジオキサン(15mL)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(28mg, 0.25mmol)、ヨウ化銅(45mg, 0.25mmol)。収量:350mg(45.6%)。
工程Gの生成物(300mg, 0.1mmol)、ギ酸(5mL)。収率:150mg(47.6%)。
塩酸塩への転換:1Mエーテル-HCl(0.57mL, 0.57mmol)、ジクロロメタン(10mL)中の遊離塩基(150mg, 0.47mmol)。
【化128】
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【0534】
(実施例83:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(3-フルオロフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程B)
次亜塩素酸t-ブチル(5.6mL,49.25mmol)、カルバミン酸ベンジル(7.42g, 49.12mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(125mL中2.0g)、(DHQ)2PHAL(637mg, 0.82mmol)、3-フルオロスチレン(2.0g, 16.37mmoL)、オスミウム酸カリウム二水和物(240mg, 0.65mmol)。収量:1.01g(21.13%)。
【0535】
(工程C)
塩化チオニル(2.3mL, 31.50mmol)、工程Bからの生成物(1.0g, 3.46mmol)。収量:510mg(81.47%)。
【0536】
(工程D)
工程Cからの生成物(500mg, 2.76mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(516mg, 2.76mmol)、フッ化セシウム(630mg, 4.14mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(47mg, 0.41mmol)、ヨウ化銅(80mg,0.41mmol)。収量:130mg(39.39%)。その後前記生成物(450mg, 1.56mmol)を、ギ酸に溶解した。収量:450mg(96.77%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(440mg, 1.48mmol)、及びエーテル中1M HCl (1.8mL, 1.8mmol)。
【化129】
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【0537】
(実施例84:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンズアルデヒド(200mg, 1.041mmol)、シアン化カリウム(85mg, 1.301mmol)、炭酸アンモニウム(490mg, 3.123mmol)、エタノール(5mL)、水(2mL)。収量:250mg(91.58%)。
【0538】
(工程B)
10%水性水酸化ナトリウム(5mL)中の工程Aからの化合物(250mg, 0.954mmol)。収量:900mg。
【0539】
(工程C)
塩化チオニル(0.2mL, 2.8489mmol)、工程Bからの化合物(225mg, 0.949mmol)、メタノール(5mL)。収量:150mg(63.03%)。
【0540】
(工程D)
水素化ホウ素ナトリウム(45mg, 1.195mmol)、工程Cからの生成物(100mg, 0.398mmol)、メタノール(5mL)。収量:75mg(85.23%)。
【0541】
(工程E)
トリエチルアミン(3.1mL, 22.422mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.8mL, 12.332mmol)、工程Dからの生成物(2.5g, 11.211mmol)、ジクロロメタン(50mL)、キラル分取HPLC:カラム:ChiralPak AD-H(250×4.6mm) 5μ。移動相:ヘキサン:IPA:DEA(95:05:0.1)、流量:1.0mL/分。UV:265nm、温度25℃、収量:310mg(8.61%)。
【0542】
(工程F)
塩化チオニル(0.55mL, 7.678mmol)、工程Dからの生成物(310mg, 0.9598mmol)、テトラヒドロフラン(10mL)。収量:200mg(83.68%)。
【0543】
(工程G)
工程Fからの生成物(300mg, 1.205mmol)、1,2,-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(225mg, 1.205mmol)、フッ化セシウム(275mg, 1.807mmol)、ヨウ化銅(23mg, 0.121mmol)、1,4-ジオキサン(10mL)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(14mg, 0.121mmol)。収量:210mg(49.07%)。工程Gからの生成物(210mg, 0.592mmol)、ギ酸(5mL)。収量:175mg(81.40%)。
塩酸塩への転換:エーテル中1M HCl(0.20mL, 0.247mmol)、アセトン(3mL)中遊離塩基(75mg, 0.206mmol)。
【化130】
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【0544】
(実施例85:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(3-クロロフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(28.5mL, 42.7mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(11.44g, 32.02mmol)、3-クロロベンズアルデヒド(3g, 21.35mmol)。収量:1.6g(54.20%)。
【0545】
(工程B)
カルバミン酸ベンジル(5g, 33.69mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(79mL中1.3g)、(DHQ)2PHAL(420mg, 0.54mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(160mg, 0.43mmol)、工程Aからの生成物(1.5g,10.86mmol)。収量:850mg(25.75%)。
【0546】
(工程C)
塩化チオニル(1.74mL, 23.6mmol)、工程Bからの生成物(900mg, 2.95mmol)。収量:450mg(77.58%)。
【0547】
(工程D)
工程Cからの生成物(330mg, 1.67mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(390mg, 1.67mmol)、フッ化セシウム(380mg, 2.51mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(21mg, 15mmol)、ヨウ化銅(35mg, 15mmol)。収量:110mg(22%)。その後前記生成物(70mg, 0.23mmol)をギ酸に溶解した。収量:55mg(76.38%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(55mg, 0.17mmol)、及びエーテル中の1M HCl(0.17mL)。
【化131】
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【0548】
(実施例86:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(4-クロロフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(21mL, 21.135mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(19.06g, 53.35mmol)、4-クロロベンズアルデヒド(5g, 35.56mmol)。収量:2.5g(50.9%)。
【0549】
(工程B)
カルバミン酸ベンジル(1.5g, 10.869mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(81mL中1.3g)、(DHQ)2PHAL(420mg, 0.54mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(160mg, 0.43mmol)、工程Aからの生成物(1.5g, 10.869mmoL)。収量:1.2g(36.19%)。
【0550】
(工程C)
塩化チオニル(2.3mL, 31.47mmol)、工程Bからの生成物(1.2g, 3.934mmol)。収量:0.6g(50.1%)。
【0551】
(工程D)
工程Cからの生成物(400mg, 2.03mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(390mg, 2.03mmol)、フッ化セシウム(460mg, 3.04mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(23mg, 0.2mmol)、ヨウ化銅(38mg, 0.203mmol)。収量:340mg(55.2%)。その後前記生成物(300mg, 0.99mmol)を、ギ酸5mL中に溶解した。収量:170mg(54.86%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(170mg, 0.54mmol)、及びエーテル中の1M HCl(0.65mL)。
【化132】
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【0552】
(実施例87:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-[4-(3-クロロフェニル)フェニル]オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(31.2mL, 46mmol)、メチルフェニルマグネシウムブロミド(16.50g, 46mmol)、4-(3-クロロフェニル)ベンズアルデヒド(5g, 23mmol)。収量:3.5g(70.99%)。
【0553】
(工程B)
1,3 ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2-ジオン(2.8g, 14.20mmol)、カルバミン酸t-ブチル(3.3g, 28.30mmol)、0.5M水性水酸化ナトリウム(58mL)、(DHQ)2PHAL(182mg, 0.25mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(140mg, 0.38mmol)、工程Aからの生成物(2g, 9.35mmol)。収量:600mg(18.51%)。
【0554】
(工程C)
塩化チオニル(0.55mL, 4.67mmol)、工程Bからの生成物(300mg, 0.57mmol)。収量:150mg(65.21%)。
【0555】
(工程D)
工程Cからの生成物(260mg, 0.73mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(140mg, 0.74mmol)、炭酸カリウム(250mg, 1.85mmol)、ヨウ化銅(14mg)1, 155mg (42.34%)。その後前記生成物(150mg)、トリエチルオルトギ酸トリエチル(1mL)、その後キラル分取HPLCにより精製、カラム:CHIRALPAK 1A (250×4.6mm);5μ、移動相:ヘキサン:EtOH:DEA(70:30:0.1)、流量:18mL/分、UV:254nm。
【化133】
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【0556】
(実施例88:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-[3-(3-クロロフェニル)フェニル]オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(31mL, 46mmol)、メチルフェニルマグネシウムブロミド(16.5mmol, 46mmol)、3-(3-クロロフェニル)-ベンズアルデヒド(5g, 23mmol)。収量:3.6g(72.72%)。
【0557】
(工程B)
1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,-ジオン(1.4g, 7.10mmol)、カルバミン酸t-ブチル(1.7g,14.50mmol)、0.5M水性水酸化ナトリウム(29mL)、(DHQ)2PHAL(95mg, 0.12mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(70mg)、工程Aからの生成物(1g, 4.6mmol)。収量:610mg(37.62%)。
【0558】
(工程C)
塩化チオニル(1mL, 13.78mmol)、工程Bからの生成物(600mg, 1.73mmol)。収量:420mg(88.98%)。
【0559】
(工程D)
工程Cからの生成物(300mg, 1.10mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(210mg, 1.12mmol)、フッ化セシウム(340mg, 2.20mmol)、ヨウ化銅(35mg, 0.15mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(21mg, 0.15mmol)。収量:250mg(60%)。その後前記生成物(230mg)、オルトギ酸トリエチル(0.5mL)。収量:100mg(41.66%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(80mg,.2mmol)、及びエーテル中の1M HCl(0.2mL)。
【化134】
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【0560】
(実施例89:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(3.2M;12.9mL, 41.35mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(11.0g, 31.01mmol)、4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニルカルボアルデヒド(5.5g, 20.67mmol)。収量:2.6g(47.7%)。
【0561】
(工程B)
次亜塩素酸t-ブチル(2.9mL, 25.41mmol)、カルバミン酸ベンジル(3.9g, 25.83mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(58mL中1.0g)、(DHQ)2PHAL(320mg, 0.41mmol)、工程Aからの生成物(2.2g,8.33mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(100mg, 0.28mmol)。分取HPLCによる更なる精製。収量:550mg(15.32%)。
【0562】
(工程C)
塩化チオニル(0.75mL, 10.20mmol)、工程Bからの生成物(550mg, 1.27mmol)。収量:280mg(68.29%)。
【0563】
(工程D)
工程Cからの生成物(250mg, 0.77mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(180mg, 0.77mmol)、フッ化セシウム(170mg, 1.15mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(10mg,0.09mmol)、ヨウ化銅(14mg,0.07mmol)。収量:130mg(39.39%)。その後前記生成物(120mg, 0.28mmol)を、ギ酸に溶解した。収量:80mg(66.66%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(70mg, 0.16mmol)、及びエーテル中の1M HCl(0.2mL, 0.20mmol)。
【化135】
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【0564】
(実施例90:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
1.5M n-ブチルリチウム(20mL, 29.42mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(110.50g, 29.42mmol)、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルカルボアルデヒド(3g, 14.70mmol)。収量:2g(67.3%)。
【0565】
(工程B)
カルバミン酸ベンジル(4.48g, 29.70mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(60.5mL, 30.2mmol)、(DHQ)2PHAL(385mg, 0.50mmol)、工程Aからの生成物(2g, 9.90mmoL)、オスミウム酸カリウム二水和物(145mg, 0.40mmol)。分取HPLCによる更なる精製、収量:1g(27.39%)。
【0566】
(工程C)
塩化チオニル(0.8mL, 10.84mmol)、工程Bからの生成物(0.5g, 1.35mmol)。収量:170mg(48.57%)。
【0567】
(工程D)
工程Cからの生成物(350mg, 1.34mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(250mg, 1.34mmol)、フッ化セシウム(300mg, 2.01mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(12mg, 0.34mmol)、ヨウ化銅(25mg, 0.134mmol)。収量:130mg(26.53%)。その後前記生成物(120mg, 0.32mmol)をギ酸に溶解した。収量:70mg(58.33%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(70mg, 0.18mmol)、及びエーテル中の1M HCl(0.4mL, 0.408mL)。
【化136】
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【0568】
(実施例91:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
n-ブチルリチウム(1.3M;12mL, 15.13mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.40g, 15.13mmol)、3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)カルボアルデヒド(2.0g, 7.52mmol)。収量:1.8g(92.78%)。
【0569】
(工程B)
次亜塩素酸t-ブチル(2.3mL, 20.45mmol)、カルバミン酸ベンジル(3.10g, 20.45mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(54mL中830mg)、(DHQ)2PHAL(265mg, 0.34mmol)、工程Aからの生成物(1.80g, 6.80mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(100mg, 0.28mmol)。分取HPLCによる更なる精製。収量:425mg(14%)。
【0570】
(工程C)
塩化チオニル(0.81mL, 10.81mmol)、工程Bからの生成物(400mg, 1.35mmol)。収量:200mg(68.96%)。
【0571】
(工程D)
工程Cからの生成物(200mg, 0.62mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(115mg, 0.62mmol)、フッ化セシウム(190mg, 1.24mmol))、1,2-ジアミノシクロヘキサン(10mg, 0.09mmol)、ヨウ化銅(17mg, 0.09mmol)。収量:130mg(50%)。その後前記生成物(120mg, 0.28mmol)を、ギ酸に溶解した。収量:100mg(81.96%)。
HCl-塩への転換:アセトン中の遊離塩基(100mg, 0.23mmol)、及びエーテル中の1M HCl (0.5mL, 0.5mmol)。
【化137】
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【0572】
(実施例92:(S)-3-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
本化合物は、(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.163g, 1mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.234g, 1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.019g, 0.1mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.304g, 2mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.012mL, 0.1mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として合成した。これらの固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、フラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン4mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、このフラスコに添加した。この反応物を95℃で20時間攪拌し、その後この反応物を45℃まで冷却し、セライトパッドを通して濾過した。このパッドを、温ジクロロメタンで洗浄し、その溶液を減圧下で濃縮した。この中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%、生成物は約5%で溶離する)を使用するFPLCにより精製した。収量:0.215g(80%);MS m/z 270.3 (M+H)+。(S)-3-(3,4-ジアミノフェニル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オンを、オルト酢酸トリエチル12mL中に溶解し、かつこの反応物を150℃で0.5時間攪拌し、その後反応物を冷却した。過剰なオルト酢酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLC、引き続き0.04%トリフルオロ酢酸を含む水-アセトニトリル勾配を用いる分取HPLCにより精製した。
【化138】
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【0573】
(実施例93:(S)-4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)モルホリン-3-オン)
【化139】
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(工程A:)
THF中のカリウムtert-ブトキシド(41.7mL, 41.7mmol)の1M-溶液を、THF 100mL中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(14.89g, 41.7mmol)の懸濁液に、アルゴン大気下0℃で、添加した。この反応物を外界温度まで温め、かつ10分間攪拌した。その後、反応物を再度0℃まで冷却し、THF 70mL中の4-プロポキシベンズアルデヒド(4.92mL, 31.1mmol)の溶液を添加した。この反応物を、TLC対照(ヘプタン/クロロホルム1:1)がアルデヒドの完全な消費を示すまで、外界温度で攪拌した。反応混合物を濾過し、かつ濾液を真空下で濃縮した。その生成物を、フラッシュ-クロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム8:2)により精製した。
収量:16.5g(94.6%)。
【0574】
(工程B:)
カルバミン酸tert-ブチル(9.08g, 77.5mmol)を、1-プロパノール100mL中に溶解し、0.38M水性NaOH(198mL, 75.2mmol)を添加した。この反応物を外界温度で5分間攪拌し、その後1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(7.56g, 38.4mmol)を添加し、かつこの反応物を外界温度で10分間攪拌した。1-プロパノール100ml中に溶解した(DHQ)2PHAL(1.17g, 1.5mmol)を添加した。その後、工程Aから得られた1-プロポキシ-4-ビニルベンゼン(4.055g, 25mmol)を、1-プロパノール200mL中に溶解し、引き続き0.38M水性NaOH(0.76mmol)2mL中に懸濁したオスミウム酸カリウム二水和物(0.368g, 1mmol)を添加した。この反応物を、スチレン(TLC対照)が完全に消費されるまで、外界温度で攪拌した。水(170mL)を添加し、かつ反応混合物を、酢酸エチル250mLにより3回抽出した。一緒にした有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。その生成物は、約25%酢酸エチルで溶離した。
収量:5.49g(74.4%);MS m/z 296.3 (M+H)+
【0575】
(工程C:)
(S)-2-ヒドロキシ-1-(4-プロポキシフェニル)エチルカルバミン酸-tert-ブチル(0.47g, 1.59mmol)及び炭酸セシウム(0.673g, 1.91mmol)を、反応フラスコに入れ、アセトニトリル15mLを添加した。この混合物を攪拌し、2-ブロモ酢酸エチル(0.332mL, 3mmol)を添加した。この反応物を、100℃で2時間攪拌した。反応物を外界温度まで冷却し、その後水50mL及び緩衝液(pH7)15mLを添加した。この混合物を、1N水性塩酸を用いて中和した。水層を、酢酸エチル50mLにより3回抽出した。有機層を一緒にし、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。生成物は、ヘキサン−酢酸エチル勾配(0→40%)を使用するFPLCにより精製した。
収量:0.11g(18.1%);MS m/z 382.4 (M+H)+
【0576】
(工程D:)
工程Cから得られた(S)-2-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-(4-プロポキシフェニル)エトキシ)酢酸エチル(0.11g, 0.29mmol)を、ジクロロメタン3mL中に溶解し、この攪拌溶液に、トリフルオロ酢酸0.6mLを添加した。このBoc-脱保護を、TLCによりモニタリングした。脱保護が完了した後、溶媒を除去し、油状物をTHF 3mL中に再度入れ(readopt)、この溶液にジイソプロピルエチルアミン0.725mL及び過剰な炭酸カリウムを添加した。この反応物を、50℃で18時間攪拌した。溶媒を除去し、油状物をジクロロメタン10mL中に再度入れ、ブライン(5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、かつ溶媒を減圧下で除去した。その生成物を、ヘプタン−酢酸エチル勾配(0→100%)を使用するFPLCにより精製した。
収量:0.044g(64.5%);MS m/z 236.2 (M+H)+
【0577】
(工程E:)
最終生成物を、(S)-5-(4-プロポキシフェニル)モルホリン-3-オン(0.044g, 0.19mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.044g, 0.19mmol)、ヨウ化銅(I)(0.004g, 0.019mmol)、フッ化セシウム(0.058g, 0.38mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.0025mL, 0.019mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として合成した。これらの固形物を、反応フラスコ中で一緒にし、このフラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン2mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコに添加した。この反応物を、95℃で4日間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライトパッドを通して濾過した。パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、かつこの溶液を減圧下で濃縮した。中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いる、FPLCにより精製した。収量:0.01g(15%);MS m/z 342.2 (M+H)+
【0578】
(S)-4-(3,4-ジアミノフェニル)-5-(4-プロポキシフェニル)モルホリン-3-オンを、オルトギ酸トリエチル0.5mL中に溶解し、この反応物を150℃で0.5時間攪拌し、その後反応物を冷却した。過剰なオルト酢酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、0.04%トリフルオロ酢酸を含有する水-アセトニトリル勾配を使用する、HPLCにより精製した。
収量:0.003g(0.26%);MS m/z 352.4 (M+H)+;HPLC (λ=214nm), [B]: 保持時間 10.57分(100%)。
【0579】
(実施例94:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)-1,3-オキサジナン-2-オン)
方法7に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-プロポキシベンズアルデヒド(3.16mL, 20mmol)、マロン酸(2.08g, 20mmol)、酢酸アンモニウム(3.08g, 40mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、化合物を合成した。収量:2.17g(48.6%)。
【0580】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(2.15g, 9.6mmol)、水素化リチウムアルミニウムの2M溶液(7.2mL, 14.4mmol)。収量:1.61g(80.1%)。
【0581】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(1.61g, 7.7mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.622g, 10mmol)。収量:0.9g(49.7%)。
【0582】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.45g, 1.91mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.448g, 1.91mmol)、ヨウ化銅(I)(0.036g, 0.19mmol)、炭酸カリウム(0.528g, 3.82mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.023mL, 0.19mmol)、オルトギ酸トリエチル(10mL)。収量:0.018g(2.7%);
【化140】
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【0583】
(実施例95:(S)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.099g, 0.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.010g, 0.05mmol)、フッ化セシウム(0.152g, 1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.006mL, 0.05mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化141】
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【0584】
(実施例96:(4S,5R)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4,5-ジフェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.099g, 0.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.010g, 0.05mmol)、炭酸カリウム(0.138g, 1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.006mL, 0.05mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化142】
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【0585】
(実施例97:(4S,5R)-3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-4,5-ジフェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dにおいて説明したとおり、6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.197g, 1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.019g, 0.1mmol)、フッ化セシウム(0.304g, 2mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.012mL, 0.1mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化143】
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【0586】
(実施例98:(S)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-プロポキシベンズアルデヒド(7.32g, 44.6mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(21.34g, 59.75mmol)、THF中の1Mカリウムtert-ブチラート溶液(59.8mL, 59.75mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:6.13g(84.7%)。
【0587】
(工程B)
工程Aから得られた生成物(3g, 18.48mmol)、カルバミン酸エチル(4.94g, 27.72mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(5.46g, 27.72mmol)、(DHQ)2PHAL(0.72g, 0.92mmol)、K2OsO4x2H2O(0.274g, 0.74mmol)、0.5M水性NaOH(112.8mL, 56.4mmol)。収量:3g(61%)。
【0588】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(3g, 10.16mmol)、0.2M水性NaOH(300mL)。収量:1.21g(46%)。
【0589】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.376g, 1.7mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.335g, 1.7mmol)、ヨウ化銅(I)(0.033g, 0.17mmol)、フッ化セシウム(0.52g, 3.4mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.021mL, 0.17mmol)。収量:0.335g(58.4%)。
【化144】
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【0590】
(実施例99:(S)-4-(4-クロロフェニル)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-クロロベンズアルデヒド(0.42g, 3mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.428g, 4mmol)、THF中のカリウムtert-ブチラートの1M溶液(4mL, 4mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.12g(28.9%)。
【0591】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.12g, 0.869mmol)、カルバミン酸エチル(0.24g, 2.695mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(0.261g, 1.326mmol)、(DHQ)2PHAL(0.034g, 0.043mmol)、K2OsO4x2H2O(0.034g, 0.034mmol)、0.41M水性NaOH(6.5mL, 2.652mmol)。収量:0.12g(56.8%)。
【0592】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.1g, 0.411mmol)、0.2Mメタノール・NaOH(11.25mL, 2.25mmol)。収量:0.07g(86.2%)。
【0593】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.07g, 0.355mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.07g, 0.355mmol)、ヨウ化銅(I)(0.007g, 0.036mmol)、フッ化セシウム(0.108g, 0.71mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.005mL, 0.036mmol)。収量:0.098g(88%)。
【化145】
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【0594】
(実施例100:3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)-1,3-オキサジナン-2-オン)
方法7に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-プロポキシベンズアルデヒド(3.16mL, 20mmol)、マロン酸(2.08g, 20mmol)、酢酸アンモニウム(3.08g, 40mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:2.17g(48.6%)。
【0595】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(2.15g, 9.6mmol)、2M水素化リチウムアルミニウム溶液(7.2mL, 14.4mmol)。収量:1.61g(93.8%)。
【0596】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(1.61g, 7.7mmol)、ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(1.499g, 9.2mmol)。収量:0.9g(49.7%)。
【0597】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.45g, 1.91mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.376g, 1.91mmol)、ヨウ化銅(I)(0.036g, 0.19mmol)、炭酸カリウム(0.528g, 3.82mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.023mL, 0.19mmol)。収量:0.210g(31.3%)。
【化146】
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【0598】
(実施例101:5-(2-フェニルピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び4-フェニルピロリジン(176mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化147】
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【0599】
(実施例102:5-(2-(4-メトキシフェニル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-メトキシフェニル)-ピロリジン(214mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化148】
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【0600】
(実施例103:5-(2-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-フルオロフェニル)-ピロリジン(199mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化149】
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【0601】
(実施例104:5-(2-(4-クロロフェニル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-クロロフェニル)-ピロリジン(220mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化150】
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【0602】
(実施例105:5-(2-ベンジルピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-ベンジルピロリジン(194mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化151】
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【0603】
(実施例106:5-(2-(4-クロロベンジル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-クロロベンジル)-ピロリジン(234mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。収量:0.04g(1.3%);MS m/z: 312.1 [M+H]+;HPLC [A]: 保持時間 15.49 (92.2%)。
【0604】
(実施例107:5-(2-(4-フルオロベンジル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-フルオロベンジル)-ピロリジン(216mg; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化152】
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【0605】
(実施例108:5-(ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
方法8に従い、5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及びピロリジン(91mg; 0.077ml; 1.2mmol; 1.2当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化153】
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【0606】
(実施例109:5-(2-(4-メトキシベンジル)ピロリジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
5(6)-ブロモベンズイミダゾール(200mg; 1mmol; 1当量)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(9mg; 0.024mmol; 0.024当量; 2.4mol%)、Pd2dba3(9mg; 0.01mmol; 0.01当量; 1mol%)、及び2-(4-メトキシベンジル)-ピロリジンオキサレート(337mg; 1.2mmol; 1.2当量)、及びリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M溶液;3.3ml; 3.3mmol; 3.3当量)から出発し、本化合物を合成した。収量:0.06g(1.9%);MS m/z: 308.2 [M+H]+;HPLC (勾配3): 保持時間 14.07(98.9%)。
【0607】
(実施例110:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(4-クロロフェニル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.Ommol)、p-クロロ-ベンズアルデヒド(0.141mL, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.138g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:194mg(58%)、MS m/z: 330.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.82分(91%)。
【0608】
(実施例111:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-2-フェニルチアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、ベンズアルデヒド(0.306mL, 3.0mmol)、メルカプト酢酸(0.276g, 2.0mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:118mg(40%)。MS m/z: 296.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.72分(96%)。
【0609】
(実施例112:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(4-フルオロフェニル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、4-フルオロ-ベンズアルデヒド(0.108mL, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.138g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:69mg(22%)。MS m/z: 314.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.86分(97%)。
【0610】
(実施例113:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(ナフタレン-1-イル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、4-ナフタレン-1-イルカルボアルデヒド(0.157mL, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.157g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:54mg(15.6%)。MS m/z: 346.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 6.86分(95%)。
【0611】
(実施例114:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(4-フェノキシフェニル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、4-4-フェノキシフェニルカルボアルデヒド(0.175mL, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.157g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:173mg(44.7%)。MS m/z: 388.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.86分(99%)。
【0612】
(実施例115:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、2,6-ジフルオロ-ベンズアルデヒド(0.142mg, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.157g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:208mg(62.8%)。MS m/z: 332.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.76分(97%)。
【0613】
(実施例116:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(チオフェン-3-イル)チアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、2,6-2-チエニルカルボアルデヒド(0.092mL, 1.0mmol)、メルカプト酢酸(0.157g, 1.5mmol)、ピペリジンから出発し、本化合物を合成した。収量:203mg(70.7%)。MS m/z: 302.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 5.68分(97%)。
【0614】
(実施例117:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-メチル-2-フェニルチアゾリジン-4-オン)
方法9工程Aに従い、5-アミノベンズイミダゾール(0.133g, 1.0mmol)、2,6-ベンズアルデヒド(0.204mL, 2.0mmol)、2-メルカプトプロピオン酸(0.280g, 3.0mmol)、DCC(0.248mg, 1.2mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:115mg(37.2%)。MS m/z: 310.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 6.32分(100%)。
【0615】
(実施例118:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-2-フェニルチアゾリジン-4-チオン)
方法9工程Bに従い、実施例110の化合物(0.122g, 0.29mmol)、ローソン試薬(0.6g, 1.45mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:44mg(48.7%)。MS m/z: 312.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 7.32分(87%)。
【0616】
(実施例119:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-2-(4-フェノキシフェニル)チアゾリジン-4-チオン)
方法9工程Bに従い、実施例113の化合物(0.122g, 0.284mmol)、ローソン試薬(0.575g, 1.42mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:58mg(50.7%)。MS m/z: 404.3 (M+H)+, HPLC [A]): 保持時間 6.45分(87%)。
【0617】
(実施例120:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
4-(4-フルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(196mg; 1mmol; 1当量)、カルボニルジイミダゾール(162mg; 1mmol; 1当量)、及びベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol; 1当量);収量:0.189g(60.8%);MS m/z: 312.2 [M+H]+;HPLC ([A]): 保持時間 10.45分(81.9%)。
【0618】
(工程B、C)
【化154】
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【0619】
(実施例121:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
4-(4-メトキシ)-4-オキソブタン酸(208mg; 1mmol; 1当量)、カルボニルジイミダゾール(162mg; 1mmol; 1当量)、及びベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol; 1当量);収量:0.207g(64.1%);MS m/z: 324.2[M+H]+;HPLC ([A]): 保持時間 10.30分(93.5%)。
【0620】
(工程B、C)
半分取HPLCによる追加の精製;
【化155】
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【0621】
(実施例122:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)ピロリジン-2-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
4-オキソ-4-(4-プロポキシフェニル)ブタン酸(236mg; 1mmol; 1当量)、カルボニルジイミダゾール(162mg; 1mmol; 1当量)、及びベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol; 1当量);収量:0.215g(61.3%);MS m/z: 352.3 [M+H]+;HPLC ([A]): 保持時間 13.13分(100%)。
【0622】
(工程B、C)
半分取HPLCによる追加の精製;
【化156】
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【0623】
(実施例123:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)ピロリジン-2-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-4-オキソブタン酸(236mg; 1mmol; 1当量)、カルボニルジイミダゾール(162mg; 1mmol; 1当量)、及びベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol; 1当量);収量:0.209g (59.5%);MS m/z: 352.3 [M+H]+;HPLC ([A]): 保持時間 10.25分(94.8%)。
【0624】
(工程B、C)
半分取HPLCによる追加の精製;
【化157】
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【0625】
(実施例124:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-フェニルピロリジン-2-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
(工程A)
4-オキソ-4-フェニルブタン酸(178mg; 1mmol; 1当量)、カルボニルジイミダゾール(162mg; 1mmol; 1当量)、及びベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol; 1当量);収量:0.198g(67.6%);MS m/z: 294.2 [M+H]+;HPLC ([A]): 保持時間 10.66分(87.9%)。
【0626】
(工程B、C)
【化158】
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【0627】
(実施例125:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-フェニルイソインドリン-1-オン)
方法10に従い、本化合物を合成した。
2-ベンゾイル安息香酸(226mg; 1mmol)、DCC(206mg; 1mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol)、TFA(1ml)、及びトリエチルシラン(0.322ml; 2mmol; 2当量);
【化159】
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【0628】
(実施例126:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-ビフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-フェニルベンゾイル)安息香酸(1.0g;3.3mmol)、DCC(680mg; 3.3mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(440mg; 3.3mmol)、TFA(3.92ml)、及びトリエチルシラン(0.624ml; 3.92mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化160】
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【0629】
(実施例127:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-フルオロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-フルオロベンゾイル)安息香酸(244mg; 1mmol)、DCC(206mg; 1mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol)、TFA(1ml)、及びトリエチルシラン(0.322ml; 2mmol; 2当量);
【化161】
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【0630】
(実施例128:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3-フルオロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-フルオロベンゾイル)安息香酸(225mg; 0.92mmol)、DCC(189mg; 0.92mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(122mg; 0.92mmol)、TFA(0.25ml)、及びトリエチルシラン(0.08ml; 0.5mmol; 2当量);
【化162】
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【0631】
(実施例129:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(3,5-ジフルオロベンゾイル)安息香酸(900mg; 3.4mmol)、DCC(701mg; 3.4mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(453mg; 3.4mmol)、TFA(12ml)、及びトリエチルシラン(1.9ml; 12mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化163】
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【0632】
(実施例130:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-クロロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-クロロベンゾイル)安息香酸(261mg; 1mmol)、DCC(206mg; 1mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(133mg; 1mmol)、TFA(1ml)、及びトリエチルシラン(0.322ml; 2mmol; 2当量);
【化164】
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【0633】
(実施例131:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3,4-ジクロロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)安息香酸(720mg; 2.44mmol)、DCC(503mg; 2.44mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(325mg; 2.44mmol)、TFA(9.6ml)、及びトリエチルシラン(1.53ml; 9.6mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化165】
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【0634】
(実施例132:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3-クロロ-5-フルオロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
本化合物は、2-(3-クロロ-5-フルオロベンゾイル)安息香酸(920mg; 3.3mmol)、DCC(681mg; 3.3mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(439mg; 3.3mmol)、TFA(12ml)、及びトリエチルシラン(1.9ml; 12mmol; 4当量)から出発し合成し、かつ半分取HPLCにより追加の精製をした;
【化166】
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【0635】
(実施例133:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-メトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-メトキシベンゾイル)安息香酸(820mg; 3.2mmol)、DCC(660mg; 3.2mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(426mg; 3.2mmol)、TFA(12ml)、及びトリエチルシラン(1.9ml; 12mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化167】
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【0636】
(実施例134:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-プロポキシベンゾイル)安息香酸(430mg; 1.5mmol)、DCC(309mg; 1.5mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(200mg; 1.5mmol)、TFA(1.5ml)、及びトリエチルシラン(0.239ml; 1.5mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化168】
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【0637】
(実施例135:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(3-フルオロ-4-メトキシベンゾイル)安息香酸(390mg; 1.42mmol)、DCC(293mg; 1.42mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(189mg; 1.42mmol)、TFA(0.8ml)、及びトリエチルシラン(0.127ml; 0.8mmol; 4当量);
【化169】
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【0638】
(実施例136:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(3,4-ジメトキシベンゾイル)安息香酸(1.16g;4mmol)、DCC(825mg; 4mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(533mg; 4mmol)、TFA(15ml)、及びトリエチルシラン(2.88ml; 15mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化170】
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【0639】
(実施例137:3-(ベンゾ[d][1,3lジオキソール-6-イル)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イソインドリン-1-オン]
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)安息香酸(1.44g;4.2mmol)、DCC(870mg; 4.2mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(560mg; 4.2mmol)、TFA(5.4ml)、及びトリエチルシラン(0.86ml; 5.4mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化171】
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【0640】
(実施例138:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-フェノキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-フェノキシベンゾイル)安息香酸(1.0 g;3.14mmol)、DCC(648mg; 3.14mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(418mg; 3.14mmol)、TFA(12ml)、及びトリエチルシラン(1.9ml; 12mmol; 4当量)、並びに半分取HPLCによる追加の精製;
【化172】
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【0641】
(実施例139:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4,7-ジクロロ-3-(4-メトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-メトキシベンゾイル)-3,6-ジクロロ安息香酸(430mg; 1.32mmol)、DCC(272mg; 1.32mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(176mg; 1.32mmol)、TFA(0.36ml)、及びトリエチルシラン(0.057ml; 0.36mmol; 4当量);
【化173】
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【0642】
(実施例140:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5,6-ジクロロ-3-(4-メトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-メトキシベンゾイル)-4,5-ジクロロ安息香酸(495mg; 1.52mmol)、DCC(313mg; 1.52mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(202mg; 1.52mmol)、TFA(0.36ml)、及びトリエチルシラン(0.057ml; 0.36mmol; 4当量);
【化174】
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【0643】
(実施例141:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5,6-ジクロロ-3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-プロポキシベンゾイル)-4,5-ジクロロ安息香酸(15mg; 0.04mmol)、DCC(10mg; 0.04mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(5mg; 0.04mmol)、TFA(0.08ml)、及びトリエチルシラン(0.013ml; 0.08mmol; 4当量);
【化175】
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【0644】
(実施例142:(S)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
3,4-ジメトキシフェニルボロン酸(724mg; 4mmol);[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aS,6aS)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol);収量:40mg(7.4%);MS m/z: 270.4 [M+H]+;539.4 [2M+H]+;HPLC (勾配3): 保持時間 13.41分(94.4%)。
【0645】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(23mg; 0.1mmol);3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリノン(29mg; 0.11mmol)、ヨウ化銅(I)(2mg; 0.01mmol)、ジアミノシクロヘキサン(1mg; 0.01mmol)、及びフッ化セシウム(30mg; 0.2mmol);
【化176】
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【0646】
(実施例143:(R)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
3,4-ジメトキシフェニルボロン酸(724mg; 4mmol);[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aR,6aR)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol);収量:150mg(27.9%);MS m/z: 270.3 [M+H]+;539.5 [2M+H]+;HPLC (勾配3): 保持時間 13.57分(95.8%)。
【0647】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(117mg; 0.5mmol);3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリノン(148mg; 0.55mmol)、ヨウ化銅(I)(10mg; 0.05mmol)、ジアミノシクロヘキサン(6mg; 0.05mmol)、及びフッ化セシウム(152mg; 1mmol);
【化177】
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【0648】
(実施例144:(R)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
4-プロポキシフェニルボロン酸(720mg; 4mmol);[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aR, 6aR)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol);収量:152mg (28.5%);MS m/z: 268.3 [M+H]+;535.6 [2M+H]+;HPLC (勾配3): 保持時間 18.67分(89.7%)。
【0649】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(117mg; 0.5mmol);3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリノン(147mg; 0.55mmol)、ヨウ化銅(I)(10mg; 0.05mmol)、ジアミノシクロヘキサン(6mg; 0.05mmol)、及びフッ化セシウム(152mg; 1mmol);
【化178】
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【0650】
(実施例145:(S)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
4-プロポキシフェニルボロン酸(720mg; 4mmol);[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aS,6aS)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol)から出発し、化合物を合成した;収量:72mg(13.5%);MS m/z: 268.3 [M+H]+;535.4 [2M+H]+;HPLC (勾配3): 保持時間 18.57分(97.8%)。
【0651】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(47mg; 0.2mmol);3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリノン(59mg; 0.22mmol)、ヨウ化銅(I)(4mg; 0.02mmol)、ジアミノシクロヘキサン(2mg; 0.02mmol)、及びフッ化セシウム(60mg; 0.4mmol);
【化179】
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【0652】
(実施例146:(R)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-クロロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
4-クロロフェニルボロン酸(624mg; 4mmol)、[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aR, 6aR)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol);収量:113mg (23.3%);MS m/z: 244.4 [M+H]+;487.5 [2M+H]+;HPLC(勾配3): 保持時間 17.05分(100%)。
【0653】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(94mg; 0.4mmol);3-(4-クロロフェニル)イソインドリノン(107mg; 0.44mmol)、ヨウ化銅(I)(8mg; 0.04mmol)、ジアミノシクロヘキサン(5mg; 0.04mmol)、及びフッ化セシウム(121mg; 0.8mmol);
【化180】
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【0654】
(実施例147:(S)-2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-3-(4-クロロフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法12に従い、本化合物を合成した。
(工程B、C)
4-クロロフェニルボロン酸(624mg; 4mmol)、[RhCl(C2H4)2]2 (12mg; 0.031mmol)、(3aS, 6aS)-3,6-ジフェニル-1,3a,4,6a-テトラ-ヒドロペンタレン(17mg; 0.066mmol)、2-(トシルイミノ-メチル)安息香酸メチル(634mg; 2mmol)、及びTEA(0.56ml; 4mmol);収量:112mg(23.0%);MS m/z: 244.3 [M+H]+;487.4 [2M+H]+;HPLC(勾配3): 保持時間 17.24分(100%)。
【0655】
(工程D)
4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(94mg; 0.4mmol);3-(4-クロロフェニル)イソインドリノン(107mg; 0.44mmol)、ヨウ化銅(I)(8mg; 0.04mmol)、ジアミノシクロヘキサン(5mg; 0.04mmol)、及びフッ化セシウム(121mg; 0.8mmol);
【化181】
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【0656】
(実施例148:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-フェニルシクロヘキシル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(848mg, 6.38mmol)、フェニルシクロヘキシルカルボアルデヒド(1.0g, 5.31mmol)、TMSCN(1.39mL, 10.63mmol)、PdC(10%, 0.02g)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(812mg, 5.01mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物を、0.04%トリフルオロ酢酸を含有する水-アセトニトリル勾配を使用する、分取HPLCにより精製した。
【化182】
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【0657】
(実施例149:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-5-(1-フェニルピペリジン-4-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、1-フェニルピペリジン-4-カルボアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化183】
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【0658】
(実施例150:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(3-メトキシプロピル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2に従い、4-(3-メトキシプロピル)ベンズアルデヒド(1.5g, 8.42mmol)、トリメチルシリルシアニド(1.6mL, 16.84mmol)、5-アミノベンズイミダゾール(1.23g, 9.26mmol)、10%Pd-C(300mg)、トリエチルアミン(5.8mL, 41.97mmol)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(0.84g, 5.24mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化184】
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【0659】
(実施例151:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(308mg; 1mmol; 1当量)を、無水CH2Cl2(20ml)中にアルゴン大気下で溶解し、0℃まで冷却した。BBr3(0.285ml; 3mmol; 3当量)を滴加した。添加が完了した後、混合物を0℃で1時間攪拌し、その後室温まで温めた。反応を水でクエンチし、有機層を分離した。水層を、1N NaOHの添加により中和した。得られた沈殿を濾過し、乾燥し、更に精製することなく使用した。
【化185】
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【0660】
(実施例152:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
実施例151に説明したとおり、1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(0.075g, 0.243mmol)から出発し、三臭化ホウ素(0.069mL, 0.73mmol)により処理し、本化合物を合成した。
【化186】
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【0661】
(実施例153:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,4-ジヒドロキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、2,4-ジメトキシベンズアルデヒド(0.5g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成し、1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2,4-ジメトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オンを生じた(収量:0.305g, 0.9mmol, 30%)。実施例151に説明されたような、三臭化ホウ素(0.512mL, 5.41mmol)による処理は、表題化合物を生じた。
【化187】
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【0662】
(実施例154:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3,4-ジヒドロキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド(0.5g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成し、1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3,4-ジメトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オンを生じた(収量:0.3g, 0.89mmol, 29.7%)。実施例151に説明されたような、三臭化ホウ素(0.505mL, 5.34mmol)による処理は、表題化合物を生じた。収量:0.011g(3.98%, 全行程にわたり1.18%);MS m/z 311.1 (M+H)+, 621.4 (2M+H);HPLC(λ=214nm, [A]: 保持時間. 6.42分(99%)。
【0663】
(実施例155:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-ヒドロキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
実施例151に説明したとおり、1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(0.182g, 0.59mmol)から出発し、三臭化ホウ素(0.224mL, 2.36mmol)による処理により、本化合物を合成した。
【化188】
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【0664】
(実施例156:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(シクロヘキシルオキシ)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(2.35g, 17.64mmol)、シクロヘキシルオキシ)フェニルカルボアルデヒド(3.0g, 14.70mmol)、TMSCN(2.91g, 29.40mmol)、PdC(10%, 0.2g)、TEA(9.6mL, 69.36mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.40g, 8.67mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化189】
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【0665】
(実施例157:5-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(1.3gmg, 9.99mmol)、4-(2-メトキシエトキシ)ベンズアルデヒド(1.5g, 8.33mmol)、TMSCN(1.64mL, 16.66mmol)、10%Pd-C(200mg)、TEA(2.5mL,18.40mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.192g,7.36mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物は、分取HPLCにより精製した。
【化190】
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【0666】
(実施例158:(S)-5-(4-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
トリメチルシリルシアニド(1.88mL, 20.72mmol)、5-アミノベンズイミダゾール(0.82g, 6.21mmol)、4-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)ベンズアルデヒド(1.0g, 5.18mmol)、10%Pd-C(250mg)、トリエチルアミン(7.5mL, 51.91mmol)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(1g, 6.48mmol)から出発し、トリフルオロ酢酸塩として、本化合物を合成した。生成物を更に、下記条件を使用する分取HPLCにより精製した:カラム:Chiralpak AD-H、移動相:ヘキサン:エタノール(0.1%DEA);流量:32mL/分、UV:210nm、希釈剤:移動相。この分取画分を、真空中で濃縮し、かつ水とクロロホルムの間で分配した。分離された有機層をブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物50mgを茶色固形物として得た。
【化191】
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【0667】
(実施例159:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1-フェネチル-4-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(工程A:)
方法13において説明したとおり、THF 50ml中の1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(6.73g, 20mmol)、トリエチルアミン(3.33ml, 24mmol)、及びトリチルクロリド(6.7g, 24mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:10.2g(86%)。
【0668】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.145g, 0.25mmol)、水素化ナトリウム(0.13g, 5.42mmol)、(2-ブロモエチル)ベンゼン(0.14ml, 1mmol)。生成物は、溶離剤としてクロロホルムを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収量:0.13g(77%)。
【0669】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.13g, 0.19mmol)、TFA(メタノール20ml中の4ml)。
【化192】
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【0670】
(実施例160:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1-((ナフタレン-2-イル)メチル)-4-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(工程A:)
方法13において説明したとおり、THF 50ml中の1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(6.73g, 20mmol)、トリエチルアミン(3.33ml, 24mmol)、及びトリチルクロリド(6.7g, 24mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:10.2g(86%)。
【0671】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.145g, 0.25mmol)、水素化ナトリウム(0.13g, 5.42mmol)、2-(ブロモメチル)ナフタレン(0.055g, 0.25mmol)。
【0672】
(工程C:)
工程Bから得られた粗生成物、TFA(メタノール20ml中の4ml)。
【化193】
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【0673】
(実施例161:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1-(3-フェニルプロピル)-4-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(工程A:)
方法13において説明したとおり、THF 50ml中の1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(6.73g, 20mmol)、トリエチルアミン(3.33ml, 24mmol)、及びトリチルクロリド(6.7g, 24mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:10.2g(86%)。
【0674】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.145g, 0.25mmol)、水素化ナトリウム(0.13g, 5.42mmol)、(3-ブロモプロピル)ベンゼン(0.038ml, 0.25mmol)。
【0675】
(工程C:)
工程Bから得られた粗生成物、TFA(メタノール20ml中の4ml)。
【化194】
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【0676】
(実施例162:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1-ベンジル-4-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
(工程A:)
方法13において説明したとおり、THF 50ml中の1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン(6.73g, 20mmol)、トリエチルアミン(3.33ml, 24mmol)、及びトリチルクロリド(6.7g, 24mmol)から出発し、本化合物を合成した。収量:10.2g(86%)。
【0677】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.145g, 0.25mmol)、水素化ナトリウム(0.13g, 5.42mmol)、臭化ベンジル(0.03ml, 0.25mmol)。
【0678】
(工程C:)
工程Bから得られた粗生成物、TFA(メタノール20ml中の4ml)。
【化195】
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【0679】
(実施例163:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-フルオロ-3-メトキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-フルオロ-3-メトキシベンズアルデヒド(0.616g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.21mL, 8.7mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.767g, 4.7mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化196】
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【0680】
(実施例164:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-フルオロ-4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
Liouらの文献(J. Med. Chem. 2004, 47(11), 2903)に説明された反応条件に従い、3-フルオロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(0.83g, 5.95mmol)及び1-ヨードプロパン(1.16ml, 11.9mmol)から出発し、3-フルオロ-4-プロポキシベンズアルデヒドを合成した。更に、方法2に説明されたように、5-アミノベンズイミダゾール(0.806g, 6.1mmol)、3-フルオロ-4-プロポキシベンズアルデヒド(1.0g, 5.5mmol)、TMSCN(0.69mL, 5.5mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.44mL, 10.3mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.92g, 5.6mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化197】
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【0681】
(実施例165:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(2-フルオロ-4-プロポキシフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
Liouらの文献(J. Med. Chem. 2004, 47(11), 2903)に説明された反応条件に従い、3-フルオロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(0.1g, 0.7mmol)及び1-ヨードプロパン(0.24g, 1.4mmol)から出発し、2-フルオロ-4-プロポキシベンズアルデヒドを合成した。更に、方法2に説明されたように、5-アミノベンズイミダゾール(0.09g, 0.67mmol)、2-フルオロ-4-プロポキシベンズアルデヒド(0.11g, 0.6mmol)、TMSCN(0.084mL, 0.67mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(0.184mL, 1.32mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.117g, 0.72mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化198】
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【0682】
(実施例166:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(ジエチルアミノ)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化199】
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先に示された改変された方法3に従い、トリフルオロ酢酸(5ml)中の4-(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド(2g, 11.29mmol)、2.3M n-ブチルリチウム、次亜塩素酸t-ブチル(1.9mL, 17.42mmol)、カルバミン酸t-ブチル(2g, 17.14mmol)、水酸化ナトリウム(水25mL中0.696g)、(DHQ)2PHAL(222mg, 0.285mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(83mg, 0.228mmol)、アゾジカルボン酸ジエチル(1.5mL, 9.496mmol)、フタルイミド(1.023g, 6.96mmol)、トリフェニルホスフィン(2.48g, 9.49mmol)、ヒドラジン水和物(20mL)、p-アニスアルデヒド(0.3mL, 2.768mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(366mg, 9.68mmol)、6N HCl溶液(15mL)、トリエチルアミン(0.7mL)、及びCDI(433mg, 2.67mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(349mg,1.869mmol)、フッ化セシウム(516mg, 3.398mmol)、ヨウ化銅(48mg)、2-ジアミノシクロヘキサン(0.03ml, 0.254mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化200】
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【0683】
(実施例167:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-クロロフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(0.585g, 4.4mmol)、4-クロロベンズアルデヒド(0.56g, 4mmol)、TMSCN(0.5mL, 4mmol)、PdC(10%, 0.02g)、TEA(1.93mL, 13.9mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.12g, 6.9mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化201】
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【0684】
(実施例168:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-シクロヘキシルフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、4-シクロヘキシルベンズアルデヒド(0.565g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化202】
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【0685】
(実施例169:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(4-モルホリノシクロヘキシル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、5-アミノベンズイミダゾール(486mg, 3.66mmol)、34-(4-モルホリノシクロヘキシル)フェニルカルボアルデヒド(1g, 3.66mmol)、TMSCN(0.98mL, 7.32mmol)、10%Pd-C(200mg)、TEA(9.16mL, 90.60mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(1.76g, 10.88mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化203】
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【0686】
(実施例170:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化204】
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(工程A)
n-BuLi(ヘキサン中2.3M;18.4mL, 42.39mmol)を、THF(100mL)中の1,4-ジブロモベンゼン(10g, 42.39mmol)の溶液へ、-78℃で、10分間かけて添加した(n-BuLi添加時に、固形物が分離した)。同じ温度で30分間攪拌し、かつn-メチル,4-ピペリドン(4.9mL,42.39mmol)を添加し、室温までゆっくり温め、かつ室温で1時間攪拌した。反応塊を、塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、水、その後ブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物8.5g(74%)を油状液体として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0687】
(工程B)
工程Aの生成物(500mg, 1.85mmol)に6N HCl(10mL)を添加し、還流温度で16時間攪拌した。このRMを濃縮し、残渣を飽和炭酸水素アンモニウム溶液で塩基性とし、かつ酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、引き続きブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物350mg(75%)を白色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0688】
(工程C)
AcOH(80mL)中の工程Bの生成物(8g, 31.74mmol)の溶液へ、10%Pd-C(2g)を添加し、パール装置で19時間水素添加した。このRMを、セライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、生成物7.5g(90%)を、油状液体として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0689】
(工程D)
DCM(20mL)中の工程Cの生成物(2g, 11.42mmol)の溶液へ、塩化オキサリル(4.1mL, 45.71mmol)を-30℃で、引き続きAlCl3(6g, 45.71mmol)を同じ温度で添加した。-30℃で1時間攪拌し、室温までゆっくり温め、2時間攪拌した。このRMを0℃まで冷却し、メタノール(30mL)をゆっくり(発熱性)15分間かけて添加した(注意:塩が形成され、RMを攪拌するために、溶液が透明になるまで、更にメタノールを添加した)。室温までゆっくり温め、18時間攪拌した。RMを、Na2CO3水溶液へクエンチし、酢酸エチルで希釈した。これらの塩を濾過し、塩の中の化合物が存在しなくなるまで、酢酸エチルで洗浄した。有機層を濾液から分離し、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物1.3g(50%)を茶色油状物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0690】
(工程E)
THF(20mL)中の工程Dの生成物(1.3g,5.57mmol)の溶液へ、LiAlH4(211mg, 5.57mmol)を、-0℃で15分間かけて添加した。室温までゆっくり温め、1時間攪拌した。RMを、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。塩を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を一緒にし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物850mg(74.5%)を油状物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0691】
(工程F)
DCM(10mL)中の工程Eの生成物(1g, 4.87mmol)の溶液へ、PCC(1.05g, 4.87mmol)を添加し、30分間攪拌した。反応塊を、少量のメタノールの添加により溶解し、溶離剤としてクロロホルム中の5%メタノールを使用する、中性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル)カルボアルデヒド750mg(75%)を油状液体として得、これは長時間放置によりゆっくり沈殿し、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0692】
表題化合物を方法2に説明されたように、5-アミノベンズイミダゾール(393mg, 2.95mmol)、3-54-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル)カルボアルデヒド(500mg, 2.46mmol)、TMSCN(0.5mL, 4.92mmol)、10%Pd-C(150mg)、TEA(2.23mL, 16.04mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(334mg, 2.06mmol)から出発し、合成した。
【0693】
生成物は、下記のキラル条件による分取HPLCにより更に精製した:
カラム:Chiralpak ADH、移動相:ヘキサン:エタノール:0.1%ジエチルアミン、
流量:32mL/分、UV:210nm、希釈剤:移動相
溶媒を蒸発させ、かつトルエンと共蒸留し、かつペンタンで洗浄し、生成物25mgを茶色固形物として得た。
【化205】
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【0694】
(実施例171:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化206】
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(工程A)
無水THF中の1,4-ジブロモベンゼン(1g, 4.23mmol)の溶液へ、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.3M;1.83mL, 4.23mmol)を、-78℃で添加した。この反応混合物を20分間攪拌し、その後1H-テトラヒドロ4-オン(0.4mL, 4.23mmol)を同じ温度で添加した。ゆっくり反応混合物を2時間かけて室温とし、反応混合物を5%クエン酸溶液(10mL)によりクエンチし、酢酸エチルにより抽出し(3×25mL)、一緒にした有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ真空中で濃縮し、生成物900mg(91.8%)を無色液体として生じ、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0695】
(工程B)
三フッ化ホウ素エテレート(10mL)中の工程Aの生成物(2g, 7.78mmol)の懸濁液を、室温で2時間攪拌した。次に反応混合物を、飽和NaHCO3溶液により塩基性とし、酢酸エチルにより抽出し(3×50mL)、一緒にした有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物1.5g(81%)を生じ、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0696】
(工程C)
エタノール(50mL)中の10%Pd-C(600mg, 10%)の溶液へ、工程Bの生成物(6.0g, 25.01mmol)を、水素添加容器内で、80Psiで16時間添加した。次に反応混合物をセライト床を通して濾過し、溶媒を蒸発させ、乾燥させ、生成物3.42g(83.7%)を明黄色液体として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0697】
(工程D)
塩化オキサリル(9mL, 98.76mmol)を、ジクロロメタン(50mL)中の工程Cの生成物(4.0g, 24.69mmol)の溶液へ、-20℃で添加した。この反応混合物を30分間攪拌し、AlCl3(32.8g, 246.9mmol)を同じ温度で添加し、更に1時間攪拌し、その後2時間かけて室温とした。その後この反応物にメタノール(25mL)を添加し、一晩放置した。反応混合物を、飽和NaHCO3溶液により塩基性とし、濾過し、かつ酢酸エチル(100mL)で洗浄し、この溶液を2層間で分配し、有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、有機層を蒸発させ、生成物4.0g(74%)を無色液体として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0698】
(工程E)
無水THF(40mL)中の工程Dの生成物(4.5g, 20.45mmol)の溶液に、水素化リチウムアルミニウム(860mg, 20.45mmol)を、0℃で添加した。その後反応混合物を室温で2時間温め、反応混合物を0℃まで冷却し、飽和NH4Cl溶液(25mL)によりクエンチし、濾過し、この混合物を酢酸エチル(100mL)で洗浄した。この溶液を、2層の間で分配し、有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、有機層を蒸発させ、生成物3.2g(82%)を明黄色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0699】
(工程F)
クロロクロム酸ピリジニウム(4.1g, 19.27mmol)を、ジクロロメタン(40mL)中の工程Eの生成物(3.7g, 19.27mmol)の溶液へ室温で添加した。反応混合物を1時間攪拌し、中性アルミナ(10g)を添加し、石油エーテル中の10%酢酸エチルでフィルターカラムを通過させ、生成物2.2g(60.01%)を白色固形物として生じ、これを更に特徴決定せずに使用した。
方法2に説明されたように、5-アミノベンズイミダゾール(840mg, 6.32mmol)、3-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルカルボアルデヒド(1.0g, 5.25mmol)、TMSCN(1.15mL, 10.52mmol)、10%Pd-C(250mg)、TEA(3.6mL, 26.7mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(434mg, 2.67mmol)から出発し、表題化合物を合成した。
【化207】
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【0700】
(実施例172:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(4-オキソシクロヘキシル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化208】
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(工程A)
トルエン(50mL)中の4-(4-シアノフェニル)シクロヘキサノン(3.0g, 15.05mmol)、エチレングリコール(2.1mL, 37.64mmol)及び触媒のp-トルエンスルホン酸(430mg, 2.26mmol)の混合物を、125〜130℃で24時間加熱した。反応塊を室温まで冷却し、トルエンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。溶離剤として石油エーテル中の5%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーによる精製は、生成物3.36gを白色固形物として得た。
【0701】
(工程B)
トルエン中の25%水素化ジイソブチルアルミニウム(17.3mL, 27.65mmol)を、無水テトラヒドロフラン(60mL)中の工程Aの生成物(3.36g, 13.83mmol)の溶液へ-40℃で添加した。反応塊を室温まで温め、3.5時間攪拌した。反応塊を0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチした。塩を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗生成物3.36gを淡黄色シロップとして得た。これを、精製せずに次工程に進めた。
【0702】
(工程C)
トリメチルシリルシアニド(0.87mL, 6.50mol)を、酢酸(20mL)中の5-アミノベンズイミダゾール(433mg, 3.25mmol)、工程Bの生成物(800g, 3.25mmol)の溶液に添加し、1時間40分攪拌した。この反応塊を、冷アンモニア水溶液によりクエンチし、酢酸エチルで抽出した(2×30mL)。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗生成物1.0gを黄味がかった茶色固形物として得た。
【0703】
(工程D)
酢酸(50mL)中の工程Cの生成物(1.0g, 2.58mmol)の溶液を、パール装置内の10%Pd-C(250mg)上で、80psiの圧力下で20時間水素添加した。この反応塊をセライトを通して濾過し、酢酸で洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液を真空中で濃縮し、粗生成物2.56gを茶色液体として得た。この粗物質を、精製せずに、直接次工程へ進めた。
【0704】
(工程E)
トリエチルアミン(9.8mL, 70.4mmol)、カルボニルジイミダゾール(1.14, 7.04mmol)を、テトラヒドロフラン(50mL)中の工程Dの粗生成物(2.76g, 7.04mmol)の溶液へ連続添加し、18.5時間還流した。この反応塊を室温まで冷却し、水へ注ぎ、酢酸エチルにより抽出した(2×50mL)。一緒にした有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。溶離剤としてクロロホルム中の6〜7%メタノールを使用する中性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物270mgを淡黄色固形物として得た。これを次工程でそのまま使用した。
【0705】
(工程F)
トリフルオロ酢酸(2.5mL)を、ジクロロメタン(10mL)中の工程Eの生成物(200mg, 0.48mmol)の溶液へ0℃で添加し、室温で3.5時間攪拌した。揮発物を真空中で蒸発させ;得られた残渣をジクロロメタン中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。溶離剤としてクロロホルム中の5%メタノールを使用する分取TLCによる精製で、生成物70mg(35.52%)を淡黄色固形物として得た。
【化209】
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【0706】
(実施例173:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化210】
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(工程A)
DAST(2.6mL, 19.84mmol)を、ジクロロメタン(50)中の4-(4-シアノフェニル)シクロヘキサノン(2.0g, 10.04mmol)の溶液へ0℃で添加した。反応塊を室温まで温め、2.5時間攪拌した。反応塊を氷水へとクエンチし、有機層を分離した。水層を、ジクロロメタンで抽出した(1×30mL)。一緒にした有機層を、水(1×50mL)、ブライン(1×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。溶離剤として石油エーテル中の10〜12%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物1.5g(67.63%)を乳白色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0707】
(工程B)
水素化ジイソブチルアルミニウム(8.5mL, 13.37mmol)を、無水テトラヒドロフラン(50mL)中の工程Aの生成物(1.5g, 6.79mmol)の溶液へ-70℃で添加した。反応塊を室温まで温め、3時間攪拌した。反応塊を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチした。塩を濾過し、クロロホルムで洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液を、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、4-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)フェニルカルボアルデヒド1.5g(96.68%)を淡黄色シロップとして得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0708】
方法2に説明されたように、5-アミノベンズイミダゾール(297mg, 2.23mmol)、3-4-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)フェニルカルボアルデヒド(500mg, 2.23mmol)、TMSCN(0.6mL, 2.23mmol)、10%Pd-C(200mg)、TEA(2.8mL, 20.0mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(486mg, 3.0mmol)から出発し、表題化合物を合成した。キラル分取HPLCによる表題化合物の更なる精製を、下記キラル分取条件を使用し実行した;
カラム:CHIRALPAK ADH(30×250mm):5μ、移動相:ヘキサン:IPA:DEA(80:20:0.1)、流量:35mL/分、λmax:225nm、溶解(Solubility):移動相。
これらの画分を減圧下で濃縮した。得られた残渣をクロロホルムに溶解し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ減圧下で濃縮した。
【化211】
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【0709】
(実施例174:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-(ピロリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、3-(ピロリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.526g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化212】
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【0710】
(実施例175:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、4-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化213】
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【0711】
(実施例176:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(3-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.400g, 3mmol)、3-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化214】
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【0712】
(実施例177:1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-モルホリノフェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-アミン(0.333g, 2.5mmol)、4-モルホリノベンズアルデヒド(0.473g, 2.5mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1mL, 7.2mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.600g, 3.7mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化215】
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【0713】
(実施例178:5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、4-シクロヘキシルベンズアルデヒド(0.565g, 3mmol)、TMSCN(0.450mL, 3.6mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化216】
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【0714】
(実施例179:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(4-(ピロリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、4-(ピロリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.530g, 3mmol)、TMSCN(0.455mL, 3.6mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化217】
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【0715】
(実施例180:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(3-(ピロリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、3-(ピロリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.530g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化218】
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【0716】
(実施例181:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、4-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.455mL, 3.6mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化219】
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【0717】
(実施例182:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(3-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、3-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化220】
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【0718】
(実施例183:1-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-5-(1-フェニルピペリジン-4-イル)イミダゾリジン-2-オン)
方法2において説明したとおり、H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-アミン(0.400g, 3mmol)、1-フェニルピペリジン-4-カルボアルデヒド(0.570g, 3mmol)、TMSCN(0.375mL, 3mmol)、Pd/C(10%, 0.02g)、TEA(1.05mL, 7.5mmol)、ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.730g, 4.5mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化221】
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【0719】
(実施例184:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(3-メトキシプロピル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化222】
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(工程A)
THF(40mL)中の3-フェニル-プロパン-1-オール(5g, 36.71mmol)を、THF(10mL)を溶媒とする鉱油中の水素化ナトリウム60%懸濁液(1.05g, 44.05mmol)の懸濁液へ0℃で添加し、引き続きヨウ化メチル(6.85mL, 110.31mmol)を添加し、この反応混合物を一晩攪拌した。反応混合物を、氷へクエンチし、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、生成物5gを無色の油状物として得た。
【0720】
(工程B)
クロロシュウ酸エチル(4.54mL, 39.99mmol)及びAlCl3(5.33g, 39.99mmol)を、ジクロロメタン(25mL)中の工程Aの生成物(2.0g, 13.33mmol)の溶液へ-20℃で添加した。この混合物を、0.5時間攪拌し、室温で5時間温めた。飽和NaHCO3溶液で0℃でクエンチし、濾過し、かつ過剰な酢酸エチル(200mL)で洗浄し、その有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で蒸発させ、生成物1.7gを茶色液体として得た。
【0721】
(工程C)
塩酸ヒドロキシルアミン(1.66g, 20mmol)及び酢酸ナトリウム(1.64g, 20mmol)を、エタノール(25mL)中の工程Bの生成物166a(2.5g, 10mmol)の溶液へ添加し、80℃で2.5時間加熱した。その後反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、濾液を蒸発乾固させ、粗化合物を生じた。粗化合物を水中に懸濁し、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、生成物2.7gを無色の液体として得た。
【0722】
(工程D)
エタノール中の10%Pd-C(300mg, 10%)の溶液へ、工程Cの生成物(2.7g, 10.18mmol)を添加し、80Psi、室温で一晩水素添加した。その後この触媒をセライト床を通して濾過し、溶媒を蒸発させ、生成物2.2gを無色の液体として得た。
【0723】
(工程E)
Boc無水物(2.1g, 9.63mmol)を、ジクロロメタン(30mL)中の工程Dの生成物(2.2g, 8.76mmol)及びトリエチルアミン(1.06mL, 14.44mmol)の溶液へ添加し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で洗浄し、ジクロロメタンで抽出した(3×50mL)。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、粗物質を得た。粗化合物を、n-ペンタンにより摩砕し、乾燥させ、生成物2.9gを茶色油状物として得た。
【0724】
(工程F)
水素化ホウ素ナトリウム(1.25g, 33.04mmol)を、エタノール(30mL)中の工程Eの生成物(2.9g, 8.26mmol)の溶液へ室温で添加し、50℃で2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗物質を得た。粗物質を飽和NH4Cl溶液(25mL)によりクエンチし、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を一緒にし、ブライン溶液で洗浄し、蒸発乾固させ、生成物2.2gを固形物として得た。キラル分取HPLC精製は、下記の条件を使用した:カラム:Chiralpak IC(30×250mm)、10μ、移動相:ヘキサン:エタノール(85:15);流量:34mL/分、UV:210nm、希釈剤:移動相。これらの分取画分を、真空中で濃縮し、水とクロロホルムの間で分配した。分離した有機層をブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物670mgを茶色固形物として得た。
【0725】
(工程G)
塩化チオニル(1.27mL, 17.34mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Fの生成物(0.67g, 2.16mmol)の溶液へ0℃で添加した。その後反応混合物を12時間室温とした。溶媒を蒸発させ、飽和NaHCO3溶液(10mL)で塩基性とし、クロロホルムにより抽出し(3×25mL)、一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物0.35gを乳白色固形物として得た。
更に方法5工程Dに従い、工程Gの生成物(350mg, 1.48mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(306mg, 1.78mmol)、フッ化セシウム(450mg, 2.96mmol)及びヨウ化銅(42mg, 0.22mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(25mg, 0.22mmol)、ギ酸(7mL)から出発し、本生成物を合成した。
【化223】
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【0726】
(実施例185:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化224】
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(工程A)
ホルムアルデヒド(75mL)を、ギ酸(50mL)中の3-フェニルプロピルアミン(5g, 36.97mmol)の溶液へ添加し、還流温度で18時間攪拌した。RMへ濃縮し、残渣を飽和炭酸水素塩溶液で塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を一緒にし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物3.4g(56%)を油状液体として得た。
【0727】
(工程B)
塩化エチルオキサリル(7mL,61.34mmol)を、DCM(30mL)中の工程Aの生成物(2.5g, 15.33mmol)の溶液へ-30℃で10分間かけて添加した。前記透明な溶液へ、AlCl3(8.18g, 61.34mmol)を3ロットで、15分間かけて、-30℃で添加した。-20℃から-30℃で1時間攪拌した。室温までゆっくり温め、2時間攪拌した。反応塊を、Na2CO3水溶液へとクエンチし、酢酸エチルで抽出した。塩を濾過し、化合物の沈殿がなくなるまで、酢酸エチルで洗浄した。有機層を濾液から分離し、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物1.2g(29.7%)を無色の油状物として得た。
【0728】
(工程C)
酢酸ナトリウム(748mg, 9.12mmol)を、エタノール(15mL)中の工程Bの生成物(1.2g, 4.56mmol)、ヒドロキシルアミンHCl(634mg, 9.12mmol)の懸濁液へ添加し、還流温度で4時間攪拌した。室温へ冷却し、塩を濾過し、このケーキをエタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、生成物1.48gを白色の半固形物として得た。
【0729】
(工程D)
10%Pd-C(280mg)を、エタノール(30mL)中の工程Cの生成物(1.4g, 5.03mmol)の溶液へ添加し、パール装置において80psiで16〜18時間水素添加した。RMをセライトを通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、生成物1.2g(90%)を油状液体として得た。
【0730】
(工程E)
Boc無水物(1.2mL, 5.49mmol)を、TEA(0.95mL,6.87mmol)、DCM(20mL)中の工程Dの生成物(1.2g,4.58mmol)の溶液へ添加し、2時間攪拌した。水を添加し、有機層を分離した。有機層を、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物1.2g(72%)を無色の油状物として得た。
【0731】
(工程F)
NaBH4(713mg, 4.69mmol)を、エタノール(20mL)中の工程Eの生成物(1.7g, 4.69mmol)の溶液へ添加し、50℃までゆっくり温め、溶解するよう攪拌した。室温まで冷却し、3時間攪拌した。RMを濃縮し、残渣に水を添加し、酢酸エチルにより抽出した。有機層を一緒にし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、数gの生成物(g of the product)を油状物として得た。
【0732】
(工程G)
塩化チオニル(2.5mL, 29.81mmol)を、THF(10mL)中の工程Fの生成物(1.2g, 3.72mmol)の溶液へ添加し、室温で数時間(for hr)攪拌した。RMを濃縮し、残渣を、飽和炭酸水素塩溶液で塩基性とした。酢酸エチルで抽出し、有機層を、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、粗生成物610mgを油状物として得た。精製することなく次工程へそのまま進めた。
更に方法5工程Dに従い、工程Gの生成物(600mg, 2.41mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(497mg, 2.66mmol)、及びヨウ化銅(69mg, 0.36mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(41mg, 0.362mmol)、ギ酸(3mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化225】
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【0733】
(実施例186:(S)-3-(7-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.326g, 2mmol)、5-ブロモ-3-メチルベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.402g, 2mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.038g, 0.2mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.605g, 4mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.024mL, 0.2mmol)から出発し、化合物を合成した。この固形物を反応フラスコ内で一緒にし、このフラスコを、アルゴンで掃流した。ジオキサン10mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコに添加した。反応物を、95℃で48時間攪拌し、その後反応物を45℃に冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、かつこの溶液を減圧下で濃縮した。この中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%、生成物は約5%で溶離する)を用いるFPLCにより精製した。
【0734】
(S)-3-(3,4-ジアミノ-5-メチルフェニル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オンを、オルトギ酸トリエチルに溶解し、30分間還流した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを、減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。
【化226】
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【0735】
(実施例187:(S)-3-(6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.328g, 2mmol)、4-ブロモ-5-フルオロベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.412g, 2mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.040g, 0.2mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.608g, 4mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.024mL, 0.2mmol)から出発し、化合物を合成した。乾燥させた固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、このフラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン4mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコへ添加した。反応物を95℃で48時間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、この溶液を減圧下で濃縮した。この中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%、生成物は約5%で溶離する)を使用するFPLCにより精製した。
収量:0.078g(13.6%)。
【0736】
(S)-3-(4,5-ジアミノ-2-フルオロフェニル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オンを、オルトギ酸トリエチルに溶解し、30分間還流した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを、減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。半分取HPLC(0.04%TFAを含むアセトニトリル/水の勾配)による更なる精製が必要であった。
全体の収量:0.003g(1.5%、TFA塩に関して計算);MS m/z 298.0 (M+H)+;HPLC (λ=214nm), [B]: 保持時間 9.06分(100%)。
【0737】
(実施例188:(S)-3-(7-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.082g, 0.5mmol)、5-ブロモ-3-フルオロベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.103g, 0.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.010g, 0.05mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.152g, 1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.006mL, 0.05mmol)から出発し、化合物を合成した。乾燥させた固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、このフラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン4mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコへ添加した。反応物を95℃で48時間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。パッドを温ジクロロメタンで洗浄し、この溶液を減圧下で濃縮した。中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%、生成物は約5%で溶離する)を使用するFPLCにより精製した。
【0738】
(S)-3-(3,4-ジアミノ-5-フルオロフェニル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オンを、オルトギ酸トリエチルに溶解し、30分間還流した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを、減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を用いるFPLCにより精製した。半分取HPLC(0.04%TFAを含むアセトニトリル/水の勾配)による更なる精製が必要であった。
【化227】
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【0739】
(実施例189:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(シクロヘキシルメチル)オキサゾリジン-2-オン)
【化228】
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(工程A)
アセトアミドマロン酸ジエチル(10g, 5.72mmol)を、エタノール(20mL)中に金属ナトリウム(1.26g, 5.72mmol)を0℃で溶解することにより、新たに調製したナトリウムエトキシド溶液に添加し、室温で30分間攪拌した。この反応混合物へ、テトラヒドロフラン(25mL)中のブロモメチルシクロヘキサン(5g, 2.82mmol)の溶液を0℃で滴加し、室温で一晩攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、かつ残渣を、酢酸エチルと水の間で分配した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を生じ、これを、石油エーテル中の30%酢酸エチルで溶離する、シリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物5.1g(35%)をゴム状の固形物として生じ、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0740】
(工程B)
工程Aの生成物(5g, 10.7mmol)及び濃HCl(100mL)の混合物を、一晩還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物1.55g(71.5%)をHCl塩として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0741】
(工程C)
塩化チオニル(1.1mL, 15.1mmol)を、メタノール(30mL)中の工程Bの生成物(1.5g, 7.3mmol)の反応混合物へ0℃で添加し、一晩還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じ、これを酢酸エチルと飽和NaHCO3溶液の間で分配した。分離した有機層を水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、乾燥し、生成物1.15g(85.18%)を得、これを固形物として更に特徴決定せずに使用した。
【0742】
(工程D)
テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Cの生成物(1.1g, 5.3mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(20mL)中の水素化リチウムアルミニウム(340mg, 8.7mmol)の攪拌溶液へ-15℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和硫酸ナトリウム溶液によりクエンチし、セライトパッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濾液を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物500mg(60%)を黄色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0743】
(工程E)
クロロギ酸ベンジル(3.65g, 21.3mmol)を、ジクロロメタン(15mL)中の工程Dの生成物(2g, 14.2mmol)、トリエチルアミン(4mL, 28.4mmol)の攪拌溶液へ添加し、室温で1時間攪拌した。この反応混合物を水へ注ぎ、ジクロロメタンにより抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗物質を生じ、これを溶離剤として石油エーテル中の50%酢酸エチルを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物1g(25.6%)をゴム状の固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0744】
(工程F)
塩化チオニル(2.2mL, 28.4mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中の工程Eの生成物(1g, 3.6mmol)の攪拌溶液へ0℃で添加し、室温で3時間攪拌した。この反応混合物を、真空中で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、溶離剤として石油エーテル中の25%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物500mg(75.75%)を固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0745】
(工程G)
1,4-ジオキサン(15mL)中の工程Fの生成物(450mg, 2.4mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(620mg, 3.3mmol)、フッ化セシウム(730mg, 4.8mmol)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物へ1,2-ジアミノシクロヘキサン(20mg)及びヨウ化銅(35mg)を添加し、掃流を更に5分間継続し、密封チューブ内で120℃で一晩攪拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、ジオキサンで洗浄し、減圧下で濃縮し、粗物質を生じた。これを、溶離剤としてクロロホルム中の2%メタノールを使用する分取TLCにより精製し、生成物200mg(29%)を固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0746】
(工程H)
ギ酸(2mL)中の工程Gの生成物(190mg, 6.57mmol)の混合物を、70℃で2時間加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウム溶液を用いて塩基性とした。この化合物を、酢酸エチルにより抽出し(3×20mL)、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この化合物を、エーテルで摩砕し、生成物120mg(61.22%)が得られ、これを固形物として更に特徴決定せずに使用した。
【0747】
(工程I)
エーテル中の1M HCl(0.4mL)を、アセトン(3mL)中の工程Hの生成物(110mg, 0.36mmol)の攪拌溶液へ、0℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を濾過し、ペンタンで洗浄し、真空中で乾燥し、生成物を固形物として得た。
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0748】
(実施例190:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-シクロヘキシルオキサゾリジン-2-オン)
【化230】
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(工程A)
無水テトラヒドロフラン(15ml)中のL-(+)シクロヘキシルグリシン(1.0g, 6.369mmol)の溶液へ、水素化リチウムアルミニウム(0.84g, 22.292mmol)を窒素下、0℃で一度に添加した。この反応塊をゆっくり加熱し、70℃で5時間還流させた。反応塊を、酢酸エチルによりクエンチし、水及びブライン溶液で連続洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物0.6g(65.9%)を乳白色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0749】
(工程B)
ジクロロメタン(6ml)中の工程Aの生成物(0.6g, 4.198mmol)の溶液へ、トリエチルアミン(0.93g, 9.23mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(1.189g, 5.454mmol)を0℃で添加した。反応塊を、室温で4時間攪拌した。この反応塊を、ジクロロメタンで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、かつ真空中で濃縮し、粗化合物を生じた。溶離剤として石油エーテル中の15%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製は、生成物0.6g(60%)を白色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0750】
(工程C)
塩化チオニル(1.77ml, 24.69mmol)を、工程Bの生成物(0.6g, 2.469mmol)へ0℃でゆっくり滴加し、室温で4時間攪拌した。過剰な塩化チオニルを真空中で除去し、石油エーテルと2回共蒸留し、粗化合物を得た。溶離剤として石油エーテル中の15%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物0.2g(47.9%)を黄色固形物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0751】
(工程D)
1,4-ジオキサン(5ml)中の工程Cの生成物(200mg, 1.1834mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(220mg, 1.1834mmol)、フッ化セシウム(350mg, 2.366mmol)及びヨウ化銅(22mg, 0.1183mmol)の混合物を、アルゴンガスで10分間掃流した。この反応混合物へ、1,2-ジアミノシクロヘキサン(13mg, 0.1183mmol)を添加し、掃流を更に10分間継続した。反応塊を密封チューブ内で95〜100℃で18時間攪拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、減圧下で濃縮し、粗化合物300mgを得た。LC-MSによると、この粗化合物は、本生成物34.9%を示した。この粗化合物を、そのまま次工程で使用した。
【0752】
(工程E)
工程Dの生成物(300mg)、ギ酸(5mL)の溶液を、70℃で30分間攪拌し、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗化合物を得た。この粗化合物を、溶離剤としてクロロホルム中の3%メタノールを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物100の100mgが純度84%で得られた。分取HPLCにより更に精製した。得られた分取液mLを減圧下で濃縮し、クロロホルムと水の間で分配した。分離した有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物40mg(37.3%)を乳白色固形物として得た。
【0753】
(工程F)
エーテル中の1M HCl(0.16ml, 0.16mmol)を、アセトン(5mL)中の工程Eの生成物(40mg, 0.14mmol)の攪拌溶液へ0℃で添加し、室温で30分間攪拌した。固形物が沈殿した。溶媒を真空下で完全に蒸留除去した。この固形物を、蒸留水中に溶解し、凍結乾燥し、生成物40mgを乳白色固形物として得た。
【化231】
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【0754】
(実施例191:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-フェニルシクロヘキシル)オキサゾリジン-2-オン)
【化232】
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(工程A)
THF(50mL)中のカリウムt-ブトキシド(2.3g, 20.68mmol)の冷溶液へ、イソシアノ酢酸エチル(2g, 20.68mmol)を、20分間かけて0℃で滴加し、室温で30分間攪拌した。その後THF(50mL)中の4-フェニルシクロヘキサノン(3.0g; 17.24mmol)を30分間かけて滴加し、その後室温で一晩攪拌した。反応の完了時に、反応混合物を、破砕した氷でクエンチし、次に酢酸エチルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を、水(3×100mL)、引き続きブライン(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗生成物を生じた。この粗生成物を、石油エーテル中の50%酢酸エチルで溶離する、中性アルミナを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、茶色の液体(2.5g, 62.5%)を生じ、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0755】
(工程B)
エタノール(200mL)中の工程Aの生成物(2.5g, 8.73mmol)の溶液を、パール装置内で、10%Pd-C(2g)上で、80psiの圧力下で18時間水素添加した。反応塊を、セライトを通して濾過し、エタノールで洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液を、真空中で濃縮し、生成物(2g, 79.68%)を茶色シロップとして得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0756】
(工程C)
塩酸(35%)(150mL)中の工程Bの生成物(2g, 6.97mmol)の化合物を、16時間還流した。その後反応混合物を、トルエンと2回共蒸留し、その後ジエチルエーテルで洗浄し、有機不純物を除去し、真空中で濃縮し、生成物4g(1.5g, 83.33%)を帯黄白色固形物として得、これをそのまま更なる工程に使用した。
【0757】
更に工程Cから始まる方法6に従い、塩化チオニル(1mL, 12.87mmol)、トリエチルアミン(1.2mL, 8.86mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.75mL, 3.5mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(2.7g, 47.32mmol)から出発し、表題化合物を合成した。その後真空中で濃縮し、混合された立体異性体1.2g(76.15%)を淡黄色油状液体として得た。これらの異性体をキラル分取HPLCにより分離し、各異性体600mgを得た。
【0758】
キラル分取HPLCの条件:
カラム:Chiralpak ADH (250×20mm) 5μ、移動相:ヘキサン:エタノール:DEA(95:5)、流量:18mL/分、波長:210nm、希釈剤:EtOH-ヘキサン。
その後、最初に溶離する異性体を、方法6に従い、塩化物(0.44g, 3.76mmol)、4-ブロモ-1,2,ジアミノベンゼン(0.358g, 1.91mmol)、フッ化セシウム(0.58g, 3.8mmol)、及びヨウ化銅(II)(54mg, 0.28mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、更に処理した。
【化233】
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【0759】
(実施例192:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(1-フェニルピペリジン-4-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、1-フェニルピペリジン-4-カルボアルデヒド(5g, 26.4mmol)、シアン化カリウム(2.57g, 3.96mmol)、炭酸アンモニウム(12.5g, 79.3mmol)、塩化チオニル(5mL, 61.8mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2g, 2mL, 9.6mmol)、トリエチルアミン(2.5mL, 17.6mmol)、LAH(0.98g, 25.86mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【0760】
工程Eにおいて、ラセミ体1.5gを、キラル分取HPLCを使用し、異性体に分離した。
カラム:Chiralpak ADH (250×20mm) 5μ、移動相:ヘキサン:エタノール:DEA(90:10:0.1)、流量:40mL/分、波長:210nm、希釈剤:EtOH-ヘキサン
最初に溶離する鏡像異性体0.35gを、方法6に従い、塩化チオニル(1.57g, 2mL, 13.24mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(0.25g, 1.34mmol)、フッ化セシウム(0.37g, 5.58mmol)、及びヨウ化銅(I)(35mg)、ギ酸(4mL)から出発し、更に処理した。
【化234】
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【0761】
(実施例193:(S)-4-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化235】
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(工程A)
MeOH(40mL)中のピペリジン-4-カルボン酸(4g, 30.96mmol)の攪拌溶液へ、SOCl2(6.7mL, 92.90mmol)を0℃で滴加し、得られた反応混合物を加熱し、16時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物(4.7g, 85%)を乳白色固形物として得た。
【0762】
(工程B)
DCM(75mL)中の工程Aの生成物(3.7g, 20.67mmol)の攪拌懸濁液へ、Et3N(14.4mL, 103.35mmol)を0℃で添加し、引き続きBOC無水物(13.3mL, 62.01mmol)を滴加し、得られた反応混合物を室温で16時間攪拌した。この反応混合物へ水(50mL)を添加し、有機層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗化合物を、溶離剤としてクロロホルム中2%メタノールを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物(5g, 99%)を無色の液体として得た。
【0763】
(工程C)
無水テトラヒドロフラン(25mL)中の水素化リチウムアルミニウム(937mg, 24.69mmol)の攪拌懸濁液へ、無水テトラヒドロフラン(25mL)中の工程Bの生成物(5g, 20.57mmol)を0℃で滴加し、得られた反応混合物を0℃で2時間攪拌した。この反応混合物を、飽和硫酸ナトリウムによりクエンチし、得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、セライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。一緒にした濾液を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物(3.5g, 79%)の化合物を白色固形物として得、これを次工程で更に精製することなく使用した。
【0764】
(工程D)
DCM(70mL)中の工程Cの化合物(3.5g, 16.279mmol)の攪拌溶液へ、IBX(9.1g, 32.55mmol)を添加し、得られた反応混合物を室温で48時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、濾液を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、石油エーテル中の50%酢酸エチルを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物2g(58%)を無色のゴム状の化合物として得た。本化合物は更に、方法6に従い合成した。
【0765】
(実施例194:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(1-フェニルエチル)オキサゾリジン-2-オン)
【化236】
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(工程A)
エタノール中の金属ナトリウム(1.86g, 80.86mmol)の溶液へ、アセトアミドマロン酸ジエチル(12.95g, 59.6mmol)を添加し、室温で30分間攪拌し、前記反応塊を0℃に冷却後、メチルフェニルブロミド(10g, 54.2mmol)を15分かけてゆっくり添加し、反応塊を75℃で14時間加熱した。反応塊を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物8.0g(64%)を茶色液体として得た。
【0766】
(工程B)
70%HCl(5.0ml, 10.0容量)中の工程Aの生成物(0.5g, 2.16mmol)の混合物を、100℃で14時間加熱し、反応塊を減圧下で蒸発させ、生成物0.28g(77%)を得た。
【0767】
(工程C)
メタノール(3mL)中の工程Bの生成物(0.3g, 1.6mmol)の溶液へ、塩化チオニル(0.75g, 5.02mmol)を0℃で添加し、還流温度で15時間加熱した。揮発物を真空中で除去し、得られた残渣を、クロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物0.26g(81.2%)を淡黄色液体として得た。
【0768】
(工程D)
テトラヒドロフラン(2mL)中の工程Cの生成物(0.2g, 1.0mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(3mL)中の水素化リチウムアルミニウム(43mg, 1.1mmol)の懸濁液へ、0℃で添加し、室温で15分間攪拌した。この反応混合物を、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、セライト上で濾過し、クロロホルムで洗浄した。濾液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物150mg(88.18%)を淡茶色の液体として得た。
【0769】
(工程E)
トリエチルアミン(2.6mL, 16.6mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(2.08mL, 9.08mmol)を、ジクロロメタン(20mL)中の工程Dの生成物(1.5g, 9.0mmol)の溶液へ室温で連続して添加し、かつ15時間攪拌した。このRMを水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した(2×30mL)。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗化合物を得た。これを、溶離剤として石油エーテル中の25%酢酸エチルを使用する中性アルミナ上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物1.65g(66.5%)を淡黄色シロップとして得た。
【0770】
(工程F)
塩化チオニル(1.64mL, 17.8mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Eの生成物(0.56g, 2.12mmol)の溶液へ、0℃で添加し、室温で攪拌し、かつ15時間攪拌した。揮発物を真空中で除去し、トルエンと2回共蒸留し、粗化合物を得た。溶離剤として石油エーテル中の50%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製は、生成物340mg(86.8%)を淡茶色シロップとして得、これは静置時に、クリーム色固形物に結晶化した。
【0771】
更に工程Dで始まる方法5に従い、工程Fの生成物(200mg, 1.0mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(230mg, 1.2mmol)、フッ化セシウム(228mg, 1.5mmol)及びヨウ化銅(13mg,0.15mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(17mg,0.15mmol)、ギ酸(5mL)から、本化合物を合成した。
【化237】
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【0772】
(実施例195:(S)-4-(4-プロポキシベンジル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化238】
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(工程A)
塩化チオニル(8mL, 110.3mmol)を、メタノール(100mL)中の化合物2-アミノ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸(10g, 55.19mmol)の攪拌溶液へ添加し、一晩還流した。この反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水に溶解し、酢酸エチルで抽出した。水層を、固形炭酸水素ナトリウムにより塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物10g(78%)を白色固形物として得た。
【0773】
(工程B)
トリエチルアミン(5.4mL, 38.87mmol)、BOC無水物(2.9mL, 12.95mmol)を、無水ジオキシン(40mL)中の化合物である工程Aの生成物(3g, 12.95mmol)の攪拌溶液へ連続添加し、室温で4時間攪拌した。この反応混合物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物2g(52%)を固形物として得た。
【0774】
(工程C)
ブロモプロパン(0.4mL, 4.40mmol)、炭酸カリウム(935mg, 6.77mmol)を、アセトニトリル中の工程Aの生成物(1g, 3.38mmol)の攪拌溶液へ連続添加し、一晩還流した。反応混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、水と酢酸エチルの間で分配した。分離された有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物1g(87%)を油状物として得た。
【0775】
(工程D)
テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Cの生成物(900mg, 2.67mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の水素化リチウムアルミニウム(300mg, 8.01mmoL)の懸濁液へ0℃で滴加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物を、飽和硫酸ナトリウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物800mg(96%)を乳白色固形物として得た。
【0776】
(工程E)
塩化チオニル(1.4mL, 19.41mmol)を、テトラヒドロフラン(75mL)中の化合物である工程Dの生成物(750mg, 2.42mmol)の攪拌溶液へ、0℃で添加し、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。粗物質を、n-ペンタンで洗浄することにより精製し、生成物505mg(87%)を明茶色固形物として得た。
【0777】
更に工程Dで始まる方法5に従い、工程Eの生成物(500mg, 2.12mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(480mg, 2.55mmol)、フッ化セシウム(580mg, 3.82mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(29mg, 0.25mmol)及びヨウ化銅(49mg, 0.25mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化239】
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【0778】
(実施例196:(S)-4-(4-イソプロポキシベンジル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化240】
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(工程A)
2-ヨードプロパン(0.45mL, 4.40mmol)、炭酸カリウム(1g, 6.77mmol)を、アセトニトリル中の(S)-1-(メトキシカルボニル)-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルカルバミン酸tert-ブチル(1g, 3.38mmol)の攪拌溶液へ連続して添加し、一晩還流した。この反応混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、水と酢酸エチルの間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物900g(78%)を油状物として得た。
【0779】
(工程B)
テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Aの生成物(600mg, 2.61mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の水素化リチウムアルミニウム(300g, 8.01mmoL)の懸濁液に0℃で滴加し、室温で5時間攪拌した。反応混合物を飽和硫酸ナトリウムによりクエンチし、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物600g(75%)を乳白色固形物として得た。
【0780】
(工程C)
塩化チオニル(1.13mL, 15.53mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中の化合物180b(600mg, 1.94mmol)の攪拌溶液へ0℃で添加し、室温で6時間攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。この粗物質を、n-ペンタンによる洗浄により精製し、180c 415mg(91%)を明茶色固形物として得た。
更に、工程Dで始まる方法5に従い、工程Cの生成物(400mg, 1.70mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(397mg, 2.12mmol)、フッ化セシウム(485mg, 3.19mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(24mg, 0.21mmol)、ヨウ化銅(40mg, 0.21mmol)、ギ酸(5mL)、1Mエーテル-HCl(0.18mL, 0.18mmol)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化241】
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【0781】
(実施例197:(S)-4-(4-(シクロヘキシルオキシ)ベンジル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化242】
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(工程A)
N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)中のシクロヘキシルブロミド(30mL, 163.06mmol)、p-ヒドロキシベンズアルデヒド(20g, 163.7mmol)、触媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウム(500mg)及び炭酸カリウム(113g, 138.21mmol)の混合物を、140℃で18時間攪拌した。この反応混合物を、氷水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物18g(53.8%)を得た。
【0782】
(工程B)
馬尿酸(3.17g, 17.72mmol)、無水酢酸ナトリウム(1.45g, 17.72mmol)を、無水酢酸(20mL)中の工程Aの生成物(3.6g, 17.72mmol)の溶液へ引き続き添加し、18時間還流した。この反応混合物を0℃まで冷却し、エタノール(20mL)を添加し、2時間静置した。沈殿した固形物を濾過し、エタノール及び熱水で洗浄し、真空中で乾燥し、生成物2.6g(42.5%)を白色固形物として得た。
【0783】
(工程C)
工程Bの生成物(10g, 28.82mmol)及び3N塩酸(100mL)の混合物を、還流温度で12時間加熱した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、真空中で乾燥し、工程Cの生成物10g(95%)を茶色固形物として得た。
【0784】
(工程D)
エタノール(120mL)中の工程Cの生成物(10g, 27.39mmol)の溶液を、10%Pd-C(2g)上で、パール装置内、60psiで6時間水素添加した。この反応塊をセライトを通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、生成物5g(50%)を茶色固形物として得た。
【0785】
(工程E)
塩化チオニル(3mL, 40.87mmol)を、メタノール(50ml)中の工程Dの生成物(5.0g, 13.62mmoL)の溶液へ、アルゴン大気下、0℃で添加し、65℃で12時間加熱した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水性飽和炭酸水素ナトリウムで塩基性とし、酢酸エチルで抽出した(3×25ml)。一緒にした有機層を、ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物(5.0g, 96%)を白色固形物として得た。
【0786】
(工程F)
水素化リチウムアルミニウム(550mg, 13.12mmol)を、無水THF(60mL)中の工程Eの生成物(5g, 13.12mmol)の溶液へ、0℃で3回に分けて添加し、室温で12時間攪拌した。この反応混合物を、0℃まで冷却し、飽和NH4Cl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗化合物を、60〜120シリカメッシュを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、クロロホルム中の2%メタノールで純粋な化合物を溶離し、生成物3g(68.3%)を茶色固形物として得た。
【0787】
(工程G)
酢酸(50mL)中の10%Pd-C(300mg, 10%)の溶液へ、工程Fの生成物(3.0g, 8.84mmol)を添加し、パール装置内、80Psiで36時間水素添加した。この触媒をセライトパッドを通して濾過し、真空中で濃縮し、乾燥し、生成物1.5g(68.3%)を無色の液体として得た。
【0788】
(工程H)
Boc無水物(0.56mL, 2.46mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中の工程Gの生成物(500mg, 2.00mmol)及びトリエチルアミン(0.54mL, 4.00mmol)の溶液へ添加し、3時間攪拌した。この反応混合物を水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物350mg(50%)を黄色液体として得た。
【0789】
(工程I)
塩化チオニル(0.6mL, 8.02mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Hの生成物(350mg, 1.0Ommol)の溶液へ0℃で添加し、室温で12時間攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し、飽和NaHCO3溶液で塩基性とし、クロロホルムで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物200mg(72.7%)を無色の液体として得た。
【0790】
更に、工程Dで始まる方法5に従い、工程Iの生成物(200mg, 0.727mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(152mg, 0.872mmol)、フッ化セシウム(165mg, 1.08mmol)及びヨウ化銅(20mg, 0.109mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(12mg,0.108mmol)、ギ酸(10mL)から出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0791】
(実施例198:4-(4-モルホリノベンジル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化244】
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(工程A)
4-フルオロベンゾニトリル(10g, 0.82mmol)及びモルホリン(50mL)の混合物を、スチール製ボンベ(steal bomb)内で、100℃で一晩攪拌した。この反応混合物を、水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物7gをゴム状の固形物として得た。
【0792】
(工程B)
工程Aの生成物(7g, 37.23mmol)及び濃HClの混合物を、一晩還流した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、生成物8.3g(96.3%)をHCl塩として生じた。
【0793】
(工程C)
塩化チオニル(5.8mL, 80.30mmol)を、メタノール(80mL)中の工程Bの生成物(8.3g, 40.19mmol)の反応混合物へ0℃で添加し、一晩還流した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じ、これをEtOACと飽和NaHCO3溶液の間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、乾燥し、生成物6g(67.5%)を固形物として得た。
【0794】
(工程D)
テトラヒドロフラン(50mL)中の工程Cの生成物(6g, 27.32mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(20mL)中の水素化リチウムアルミニウム(2g, 54.21mmol)の懸濁液へ-15℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、セライトパッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濾液を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物4.12g(78.58%)を黄色固形物として得た。
【0795】
(工程E)
クロロホルム(25mL)中の工程Dの生成物(4.1g, 21.2mmol)、塩化チオニル(4.5mL, 63.8mmol)の混合物を、還流温度で一晩攪拌した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、乾燥し、生成物4g(91.3%)を油状物として得た。
【0796】
(工程F)
アセトアミドマロン酸ジエチル(12.64g, 0.058mmol)を、金属ナトリウム(890mg, 38.80mmol)をエタノール(20mL)中に0℃で溶解することにより、新たに調製したナトリウムエトキシド溶液に添加し、室温で30分間攪拌した。テトラヒドロフラン(25mL)中の工程Eの生成物(4g, 19.42mmol)の溶液を、この反応混合物へ0℃で滴加し、室温で一晩攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルと水の間で分配した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を生じ、これを、石油エーテル中の30%酢酸エチルで溶離することによる、シリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物6g(81%)をゴム状の固形物として生じた。
【0797】
(工程G)
工程Fの生成物(6g, 15.3mmol)及び濃HClの混合物を、一晩還流した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物3.5g(91.6%)をHCl塩として得た。
【0798】
(工程H)
塩化チオニル(1.56mL, 21mmol)を、メタノール(30mL)中の工程Gの生成物(3.5g, 14mmol)の反応混合物へ0℃で添加し、一晩還流した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、粗化合物を生じ、これをEtOACと飽和NaHCO3溶液の間で分配した。分離した有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、乾燥し、生成物3g(81%)を固形物として得た。
【0799】
(工程I)
テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Hの生成物(2g, 7.57mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(20mL)中の水素化リチウムアルミニウム(370g, 9.84mmol)の攪拌溶液へ-15℃で添加し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、セライトパッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、かつ濾液を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物1.6g(89.8%)を黄色固形物として得た。
【0800】
(工程K)
Boc無水物を、ジクロロメタン(15mL)中の工程Iの生成物(1.6g, 6.77mmol)、トリエチルアミン(1.4mL, 13.54mmol)の攪拌溶液へ添加し、室温で1時間攪拌した。この反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、生成物700mg(30.83%)をゴム状の固形物として得た。
【0801】
(工程L)
塩化チオニル(0.7mL, 0.96mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中の工程Kの生成物(700mg, 0.48mmol)の攪拌溶液へ0℃で添加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、飽和NaHCO3溶液で塩基性とし、クロロホルムで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、溶離剤として石油エーテル中の25%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物200mg(38%)を固形物として得た。更に、工程Dから始まる方法5に従い、エーテル(0.2mL)中の工程Lの生成物(175mg, 0.67mmol)、1,2-ジアミノ4-ヨードベンゼン(140mg, 0.8mmol)、フッ化セシウム(200mg, 1.32mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(20mg)及びヨウ化銅(35mg)、ギ酸(2mL)、1M HClから開始し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化245】
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【0802】
(実施例199:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-フェネチルオキサゾリジン-2-オン)
【化246】
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(工程A)
アセトアミドマロン酸ジエチル(9.39g, 43.22mmol)を、ナトリウム(2.49g, 108.05mmol)を無水エタノール(80mL)に0℃で添加することにより得られる、新たに調製したナトリウムエトキシド溶液に添加した。このRMを室温に温め、25分間攪拌した。0℃まで冷却し、(2-ブロモエチル)ベンゼン(8.0g, 43.22mmol)の溶液を添加した。この反応塊を室温まで温め、1時間攪拌し、15時間還流加熱した。溶媒を真空中で蒸発させ、得られた残渣を、水と酢酸エチルの間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗化合物を得た。
溶離剤として石油エーテル中の25%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製は、生成物2.89g(20.83%)をクリーム色固形物として得た。
【0803】
(工程B)
濃塩酸(20mL)中の工程Aの生成物(2.88g, 8.97mmol)の懸濁液を、26時間還流加熱した。揮発物を真空中で蒸発させ、トルエンと共蒸発させ、減圧下で乾燥し、生成物1.46g(90.96%)を乳白色固形物として得た。
【0804】
(工程C)
塩化チオニル(1.2mL, 16.44mmol)を、メタノール(20mL)中の工程Bの生成物(1.45g, 8.10mmol)の溶液へ0℃で添加した。この反応混合物を、15時間還流加熱した。揮発物を真空中で蒸発させ、得られた残渣を、クロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物1.36g(87.2%)を淡黄色液体として得た。
【0805】
(工程D)
テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Cの生成物(1.05g, 5.44mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(30mL)中の水素化リチウムアルミニウム(206mg, 5.44mmol)の懸濁液へ0℃で添加した。反応塊を15分間攪拌した。0℃まで再冷却し、飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチした。セライト上で濾過し、クロロホルムで洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液を、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物800mg(89.18%)を淡茶色液体として得た。
【0806】
(工程E)
トリエチルアミン(1.4mL, 10.04mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(1.4mL, 6.10mmol)を、ジクロロメタン(20mL)中の工程Dの生成物(800mg, 4.84mmol)の溶液へ室温で連続添加し、15時間攪拌した。このRMを水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した(2×30mL)。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗化合物を得た。溶離剤として石油エーテル中の25%酢酸エチルを使用する中性アルミナ上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製で、生成物800mg(62.5%)を淡黄色シロップとして得た。
【0807】
(工程F)
塩化チオニル(2.0mL, 27.39mmol)を、テトラヒドロフラン(20mL)中の工程Eの生成物(800mg, 3.02mmol)の溶液へ0℃で添加した。この反応塊を室温まで温め、15時間攪拌した。揮発物を真空中で蒸発させ、トルエンと2回共蒸留し、粗物質を得た。溶離剤として石油エーテル中の50%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによる精製は、工程Fの生成物500mg(86.8%)を淡茶色シロップとして得、これは静置時にクリーム色の固形物に結晶化した。
【0808】
更に、工程Dから始まる方法5に従い、エーテル(0.39mL, 0.39mmol)中の工程Fの生成物(480mg, 2.51mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(470mg, 2.51mmol)、フッ化セシウム(572mg, 3.76mmol)及びヨウ化銅(72mg, 0.376mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(43mg, 0.376mmol)、ギ酸(5mL)、1M HClから出発し、塩酸塩として、本化合物を合成した。
【化247】
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【0809】
(実施例200:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(シクロヘキシルオキシ)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、4-(シクロヘキシルオキシ)ベンズアルデヒド(4g, 19.60mmol)、シアン化カリウム(1.60g, 24.50mmol)、炭酸アンモニウム(5.64g, 58.8mmol)、10%水性水酸化ナトリウム(80mL)、10%水性水酸化ナトリウム溶液(120mL)、二炭酸ジtert-ブチル(14.47g, 66mmol)、炭酸カリウム(1.78g, 129.94mmol)、ヨウ化メチル(1.46g, 10.31mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(1.13g, 29.76mmol)、塩化チオニル(20mL, 273.9mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(561mg, 3.0mmol)、フッ化セシウム(912mg, 6.0mmol)、ヨウ化銅(85mg,0.45mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化248】
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【0810】
(実施例201:(S)-3-(7-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
(S)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オンを、出発材料として使用し、かつその合成は既に先に説明されている。
(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.1g, 0.45mmol)、5-ブロモ-3-メチルベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.091g, 0.45mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.009g, 0.045mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.137g, 0.9mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.006mL, 0.05mmol)から出発し、本化合物を合成した。乾燥させた固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、かつこのフラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン4mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコに添加した。この反応物を、95℃で48時間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。このパッドを温ジクロロメタンで洗浄し、溶液を減圧下で濃縮した。中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。収量:0.092g(59.9%)。
【0811】
(S)-3-(3,4-ジアミノ-5-メチルフェニル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オンを、オルトギ酸トリエチル中に溶解し、30分間還流した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用する、FPLCにより精製した。
【化249】
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【0812】
(実施例202:(S)-3-(6,7-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
(S)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オンを出発材料として使用し、かつその合成は既に先に説明されている。
(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(1当量, 0.1g, 0.45mmol)、5-ブロモ-3,4-ジメチルベンゼン-1,2-ジアミン(1当量, 0.097g, 0.45mmol)、ヨウ化銅(I)(0.1当量, 0.009g, 0.045mmol)、フッ化セシウム(2当量, 0.137g, 0.9mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.1当量, 0.006mL, 0.05mmol)から出発し、本化合物を合成した。乾燥させた固形物を、反応フラスコ内で一緒にし、かつこのフラスコをアルゴンで掃流した。ジオキサン4mL中のシクロヘキサン-1,2-ジアミンの溶液を、フラスコに添加した。この反応物を、95℃で48時間攪拌し、その後反応物を45℃まで冷却し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。このパッドを温ジクロロメタンで洗浄し、溶液を減圧下で濃縮した。中間生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用するFPLCにより精製した。収量:0.020g(12.5%)。
【0813】
(S)-3-(4,5-ジアミノ-2,3-ジメチルフェニル)-4-(4-プロポキシフェニル)オキサゾリジン-2-オンを、オルトギ酸トリエチル中に溶解し、30分間還流した。冷却後、過剰なオルトギ酸トリエチルを減圧下で除去した。最終生成物を、クロロホルム−メタノール勾配(0→10%)を使用する、FPLCにより精製した。
【化250】
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【0814】
(実施例203:(S)-4-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
【化251】
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(工程A)
2-メトキシエタノール(0.389mg, 5.12mmol)、トリフェニルホスフィン(1.68g, 6.4mmol)を、THF(20mL)中の(メトキシカルボニル)(4-ヒドロキシフェニル)メチルカルバミン酸tert-ブチル(1.2g,4.27mmol)の溶液へ添加し、10分間攪拌した。DEAD(1.16g, 6.4mmol)を添加した。その後一晩還流加熱した。出発材料の完了時に、反応混合物を室温まで冷却した。その後水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を、水で(3×100mL)、引き続きブラインで(2×100mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。その後真空中で濃縮し、生成物800mg(57.14%)を淡黄色油状液体として得た。
【0815】
(工程B)
メタノール(20mL)中の工程Aの生成物(800mg, 3.31mmol)の溶液へ、水素化ホウ素ナトリウム(500mg, 13.27mmol)を一度に0℃で添加し、室温で16時間十分に攪拌した。その後メタノールを蒸留し、得られた残渣を、酢酸エチルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を、水で(3×100mL)、引き続きブラインで(2×100mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。その後真空中で濃縮し、生成物700mg(97.22%)を淡黄色油状液体として得た。
【0816】
(工程C)
無水THF(20ml)中の工程Bの生成物(700mg, 2.25mmol)の溶液へ、塩化チオニル(0.32mL, 4.5mmol)を0℃で添加し、室温で16時間十分に攪拌した。その後RMを真空中で濃縮し、生成物450mg(84%)を淡黄色固形物として得た。更に、方法6に従い、工程Cの生成物(0.45g, 1.89mmol)、4-ブロモ-1,2,ジアミノベンゼン(0.355g, 1.89mmol)、フッ化セシウム(0.577g, 3.79mmol)及びヨウ化銅(II)(54mg, 0.28mmol)、2-ジアミノシクロヘキサン(32mg, 0.28mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化252】
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【0817】
(実施例204:(S)-4-(4-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、4-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)ベンズアルデヒド(3g, 15.70mmol)、2.3M n-ブチルリチウム(13.65mL, 15.7mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(11.21g, 17mmol)、次亜塩素酸t-ブチル(2.7mL, 22.32mmol)、カルバミン酸t-ブチル(2.66g, 22.72mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(水57mL中0.9g)、オスミウム酸塩二水和物(100mg, 0.29mmol)、塩化チオニル(1.2mL, 16.49mmol)、4-ブロモ1,2-ジアミノベンゼン(0.31mg, 0.1.672mmol)、及びヨウ化銅(44mg, 0.228)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(26mg, 0.228)、ギ酸(3mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化253】
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【0818】
(実施例205:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、2,6-ジフルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド(4g, 23.25mmol)、シアン化カリウム(1.8mg, 27.90mmol)、炭酸アンモニウム(10.95g, 69.76mmol)、10%水性水酸化ナトリウム(50mL)、塩化チオニル(2.6mL, 36.86mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(2.31g, 64.37mmol)、トリエチルアミン(2.4mL, 17.73mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.5mL, 7.09mmol)、塩化チオニル(3.3mL, 46.2mmol)、4-ブロモ-1,2,ジアミノベンゼン(0.734 g, 3.93mmol)、フッ化セシウム(1.19g, 7.86mmol)及びヨウ化銅(II)(112mg, 5.89mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(67mg,5.89mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化254】
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【0819】
(実施例206:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(ジエチルアミノ)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、(R)-1-(4-(ジエチルアミノ)フェニル)-2-ヒドロキシエチルカルバミン酸tert-ブチル(0.500g, 21.623mmol)、塩化チオニル(0.95mL, 12.98mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(219mg, 1.175mmol)、フッ化セシウム(324mg, 2.136mmol)及びヨウ化銅(30mg, 0.160mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.02, 0.1602mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化255】
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【0820】
(実施例207:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(ビス(2-メトキシエチル)アミノ)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、(R)-1-(4-(ビス(2-メトキシエチル)アミノ)フェニル)-2-ヒドロキシエチルカルバミン酸tert-ブチル(0.350g, 0.951mmol)、塩化チオニル(0.55mL, 7.608mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(111mg, 0.598mmol)、フッ化セシウム(165mg, 1.08mmol)及びヨウ化銅(15mg, 0.081mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.06, 0.598mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化256】
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【0821】
(実施例208:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(diシクロプロピルアミノ)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化257】
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(工程A)
DMSO(50mL)中の4-フルオロベンゾニトリル(6g, 0.0495mole)、シクロプロピルアミン(10.3ml, 0.1487mole)及び炭酸カリウム(34.21g, 0.198mole)の懸濁液を、6時間還流した。この反応塊を冷却し、氷水(100ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を得、これを溶離剤として石油エーテル中の10%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物5gを白色固形物として得た。
【0822】
(工程B)
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.98g, 47.4mmol)を、酢酸(40ml)及び1-エトキシシクロプロピルオキシトリメチルシラン中の工程Aの生成物(5g, 31.64mmol)の攪拌溶液に室温で添加し、85℃で3時間加熱した。室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を生じた。これを、溶離剤として石油エーテル中8%酢酸エチルを使用する中性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物3gを白色結晶固形物として得た。
【0823】
(工程C)
トルエン中の25%DIBAL(11.47ml, 20.2mmol)を、無水DCM(20ml)中の工程Bの生成物(2g, 10mmol)の溶液へ-45℃で滴加し、1.5時間攪拌し、この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(50ml)によりクエンチし、酢酸エチル(200ml)により抽出した。有機層を分離し、水、ブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗化合物を得、これを、溶離剤として石油エーテル中の40%酢酸エチルを使用するアルミナ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物2gを黄色液体として得た。
【0824】
更に、方法5に従い、工程Cの生成物(1.6g, 7.96mmol)、ヘキサン中2.3M n-ブチルリチウム(6.19mL, 14.92mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(6.68g, 15.92mmol)、次亜塩素酸t-ブチル(2mL, 18.85mmol)、Bocカルバメート(2.17g, 18.60mmol)、(DHQ)2PHAL(240mg, 0.309mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(90mg, 0.247mmol)、塩化チオニル(0.439mL, 6.024mmol)、4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(130mg, 0.697mmol)、フッ化セシウム(212mg,1.395mmol)及びヨウ化銅(20mg, 0.104mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(1mL)、酢酸ホルムアミジン(23mg, 0.219mmol)から出発し、本化合物を合成した。
【化258】
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【0825】
(実施例209:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(ビフェニル-4-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5において説明したとおり、4-ビニルビフェニル(1.55g, 8.6mmol)、カルバミン酸エチル(2.38g, 26.7mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(2.6g, 13.2mmol)、(DHQ)2PHAL(0.402g, 0.52mmol)、K2OsO4x2H2O(0.127g, 0.34mmol)、0.38M水性NaOH(74mL, 28mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.35g, 1.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.029g, 0.15mmol)、フッ化セシウム(0.456g, 3mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.018mL, 0.15mmol)、オルトギ酸トリエチル(10ml)から出発し、本化合物を合成した。
【化259】
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【0826】
(実施例210、211、212:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(4-オキソシクロヘキシル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン、3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(4-メトキシシクロヘキシル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン、及び3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化260】
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(工程A)
水素化ホウ素ナトリウム(0.54g, 14.36mmol)を、エタノール(50ml)中の4-フェニルシクロヘキサノン(5.0g, 28.73mmol)の溶液へ室温で添加し、0.5時間攪拌した。反応混合物を蒸発させ、反応混合物を塩化アンモニウム溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、生成物5.0gを白色固形物として得た。
【0827】
(工程B)
硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.42g, 4.21mmol)、引き続き硫酸ジメチル(14.15g, 112.35mmol)を、50%NaOH:トルエンの1:1比の混合液(100ml)中の工程Aの生成物(5.0g, 28.08mmol)の溶液へ添加し、80℃で48時間加熱した。この反応混合物を水で希釈し、10%HClで酸性とし、酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、粗化合物を得た。粗化合物を、石油エーテル中の2〜4%酢酸エチルで溶離する、シリカゲル(60〜120メッシュ)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物4.0gを無色の油状物として得た。
【0828】
(工程C)
クロロシュウ酸エチル(7.16mL, 63.15mmol)及びAlCl3(8.42g, 63.15mmol)を、ジクロロメタン(60mL)中の工程Bの生成物(2.0g, 13.33mmol)の溶液へ-20℃で添加した。この混合物を1時間攪拌し、室温に2時間放置した。飽和NaHCO3溶液で0℃でクエンチし、濾過し、過剰な酢酸エチル(200mL)で洗浄し、有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で蒸発させ、生成物3.0gを茶色液体として得た。
【0829】
(工程D)
塩酸ヒドロキシルアミン(1.44g, 20.68mmol)及び酢酸ナトリウム(1.69g, 20.68mmol)を、エタノール(30mL)中の工程Cの生成物(2.5g, 10mmol)の溶液へ添加し、80℃で2時間加熱した。その後反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発乾固させ、粗化合物を生じた。粗化合物を、水中に懸濁し、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、生成物3.1gを無色の液体として得た。
【0830】
(工程E)
エタノール中の10%Pd-C(0.62g, 20%)の溶液へ、工程Dの生成物(3.1g, 10.16mmol)を添加し、80Psi、室温で一晩水素添加した。その後触媒をセライト床を通して濾過し、溶媒を蒸発させ、生成物3.0gを無色の液体として得た。
【0831】
(工程F)
Boc無水物(2.23g, 10.3mmol)を、ジクロロメタン(30mL)中の工程Eの生成物(3.0g, 10.30mmol)及びトリエチルアミン(1.6mL, 12.37mmol)の溶液へ添加し、室温で一晩攪拌した。反応混合物を、水(30mL)で洗浄し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、粗生成物2.9gを茶色油状物として得た。
【0832】
(工程G)
水素化ホウ素ナトリウム(0.82g, 21.48mmol)を、エタノール(30mL)中の工程Fの生成物(2.1g, 5.37mmol)の溶液へ室温で添加し、50℃で3時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗物質を生じた。粗物質を、飽和NH4Cl溶液(25mL)でクエンチし、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を一緒にし、ブライン溶液で洗浄し、蒸発乾固させ、生成物1.5gをゴム状の塊として得た。
【0833】
(工程H)
塩化チオニル(2.5mL, 34.38mmol)を、テトラヒドロフラン(20mL)中の工程Gの生成物(1.5g, 4.29mmol)の溶液へ0℃で添加した。その後この反応混合物を、12時間室温とした。溶媒を蒸発させ、飽和NaHCO3溶液(10mL)で塩基性とし、かつクロロホルム(3×25mL)で抽出し、一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物1.0gを乳白色固形物として生じた。
【0834】
(工程I)
1,4-ジオキサン(15mL)中の工程Hの生成物(1g, 3.63mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(0.74g, 3.99mmol)、フッ化セシウム(1.1g, 7.26mmol)及びヨウ化銅(0.1g, 0.54mmol)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物へ1,2-ジアミノシクロヘキサン(61mg, 0.22mmol)を添加し、掃流を更に15分間継続した。反応塊を密封チューブ内で120℃で24時間攪拌した。この反応混合物を、セライトを通して濾過し、ジオキサンで洗浄し、減圧下で蒸発乾固させた。粗生成物を、溶離剤としてクロロホルム中の3%メタノールで溶離する、中性アルミナ上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物1gを淡茶色固形物として得た。
【0835】
(実施例211)
工程Iの生成物(1.1g, 2.62mmol)、ギ酸(10mL)の混合物を、90℃で1時間攪拌し、この反応混合物を減圧下で濃縮し、粗物質を生じた。粗物質を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液により塩基性とし、クロロホルムで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗物質を得た。粗化合物を、n-ペンタンで摩砕し、乾燥し、実施例211の化合物1gを得た。MS m/z 392.5 (M+H)+, HPLC [A]: 保持時間 12.00分(92.96%)。
【0836】
(実施例212)
無水ジクロロメタン(30mL)中のヨウ化カリウムで飽和された18-クラウン-6(4.46g, 16.87mmol)の溶液を、実施例211の化合物(1.1g, 2.81mmol)の溶液へ添加し、-30℃に冷却し、これに三臭化ホウ素(0.8mL, 8.43mmol)を添加し、室温で3時間攪拌した。この反応混合物を炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、粗化合物を得た。粗化合物を、クロロホルム中の3〜4%メタノールで溶離し、中性アルミナ上で精製し、実施例212の化合物450mgを得た。MS m/z 378.4 (M+H)+;HPLC [A]: 保持時間 9.95分(93.81%)。
【0837】
(実施例210)
ジクロロメタン(20mL)中の実施例212の化合物(0.4g, 1.06mmol)の溶液を、DMSO(7mL)中のIBX(0.89g, 3.18mmol)の懸濁液へ添加し、室温で一晩攪拌した。この反応混合物を濾過し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させ、PQPL-188 (HPLC-93%)300mgを乳白色固形物として得た。80mgを、クロロホルム中の4%メタノールで溶離する、分取TLCにより、更に精製し、実施例153の化合物50mgを乳白色固形物として得た。
【化261】
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【0838】
(実施例213:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(4-モルホリノシクロヘキシル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.3M;3.66mL, 7.32mmol)、トリフェニルホスホニウムブロミド(2.6g, 7.32mmol)、4-(4-モルホリノシクロヘキシル)ベンズアルデヒド(1g, 3.66mmol)、次亜塩素酸t-ブチル(1.13mL, 8.85mmol)、Bocカルバメート(1.03g, 8.85mmol)、0.4M水性水酸化ナトリウム(10mL中360mg)、(DHQ)2PHAL(114mg,mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(40mg, 0.12mmol)、塩化チオニル(0.6mL, 8mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(160mg, 0.84mmol)及びフッ化セシウム(190mg, 1.26mmol)、ヨウ化銅(25mg, 0.13mmol)及び1,2-ジアミノシクロヘキサン(15mg, 0.13mmol)、ギ酸(10mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化262】
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【0839】
(実施例214:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(ピロリジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化263】
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先に説明されたように、以下から出発し、本化合物を合成した:
(工程A)
1-フェニルピロリジン(1g, 6.8mmol)、2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(0.84mL, 7.5mmol)、塩化アルミニウム(1.81g, 13.6mmol)。
【0840】
(工程B)
塩酸ヒドロキシルアミン(0.17g, 2.49mmol);酢酸ナトリウム(0.27g, 3.32mmol)。
【0841】
(工程C)
PdC(10%, 0.02g)。
【0842】
(工程D)
THF中の水素化リチウムアルミニウムの2M溶液(1.3mL, 2.62mmol)。
【0843】
(工程E)
ジ-(イミダゾール-1-イル)メタノン(0.2g, 1.23mmol)、更に、方法5工程Dに従い、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.066g, 0.28mmol)、ヨウ化銅(I)(0.006g, 0.028mmol)、フッ化セシウム(0.085g, 0.56mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.004mL, 0.028mmol)、オルトギ酸トリエチル(1ml)から出発する。
【化264】
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【0844】
(実施例215:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(2g, 10.6mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.1g, 14.3mmol)、THF中のブチルリチウム1.6M溶液(8.9mL, 14.3mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:1.5g(75.7%)。
【0845】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(1.5g, 8mmol)、カルバミン酸エチル(2.22g, 24.9mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(2.41g, 12.23mmol)、(DHQ)2PHAL(0.312g, 0.4mmol)、K2OsO4x2H2O(0.118g, 0.32mmol)、0.41M水性NaOH(60.2mL, 24.5mmol)。収量:0.38g(16.2%)。
【0846】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.38g, 1.3mmol)、0.2M水性NaOH(35.75ml)。収量:0.24g(75%)。
【0847】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.24g, 1mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.234g, 1mmol)、ヨウ化銅(I)(0.019g, 0.1mmol)、フッ化セシウム(0.304g, 2mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.013mL, 0.1mmol)、オルトギ酸トリエチル(4ml)。収量:0.010g(6.9%)。
【化265】
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【0848】
(実施例216:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(3-(ピペリジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
3-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(1.5g, 7.9mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.83g, 10.7mmol)、THF中のブチルリチウムの1.6M溶液(6.7mL, 10.7mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:1.1g(74%)。
【0849】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(1.1g, 5.9mmol)、カルバミン酸エチル(1.62g, 18.21mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.76g, 8.96mmol)、(DHQ)2PHAL(0.229g, 0.29mmol)、K2OsO4x2H2O(0.087g, 0.23mmol)、0.41M水性NaOH(44mL, 17.9mmol)。収量:0.2g(11.6%)。
【0850】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.2g, 0.68mmol)、0.2M水性NaOH(18.8ml)。収量:0.15g(89%)。
【0851】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.15g, 0.61mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.142g, 0.61mmol)、ヨウ化銅(I)(0.011g, 0.06mmol)、フッ化セシウム(0.183g, 1.22mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.008mL, 0.06mmol)、オルトギ酸トリエチル(10ml)。
【化266】
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【0852】
(実施例217:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-モルホリノフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A):
4-モルホリノベンズアルデヒド(2g, 10.5mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.04g, 14.12mmol)、THF中のブチルリチウムの1.6M溶液(8.8mL, 14.12mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.78g(58.6%)。
【0853】
(工程B):
工程Aから得られた生成物(0.78g, 4.1mmol)、カルバミン酸エチル(1.14g, 12.7mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.24g, 6.3mmol)、(DHQ)2PHAL(0.16g, 0.21mmol)、K2OsO4x2H2O(0.06g, 0.16mmol)、0.41M水性NaOH(30.7mL, 12.5mmol)。収量:0.4g(33.1%)。
【0854】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.4g, 1.4mmol)、メタノール中の0.2M NaOH(37.5ml)。収量:0.285g(60.1%)。
【0855】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.14g, 0.56mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.13g, 0.56mmol)、ヨウ化銅(I)(0.011g, 0.06mmol)、フッ化セシウム(0.17g, 1.13mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.008mL, 0.06mmol)、オルトギ酸トリエチル(4ml)。
【化267】
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【0856】
(実施例218:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(3-モルホリノフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
3-モルホリノベンズアルデヒド(2g, 10.5mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.04g, 14.12mmol)、THF中のブチルリチウムの2M溶液(8.8mL, 14.12mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:1.16g(58.6%)。
【0857】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(1.16g, 6.14mmol)、カルバミン酸エチル(1.7g, 19mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.84g, 9.36mmol)、(DHQ)2PHAL(0.239g, 0.31mmol)、K2OsO4x2H2O(0.09g, 0.25mmol)、0.41M水性NaOH(46.2mL, 18.7mmol)。収量:0.27g(14.9%)。
【0858】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.27g, 0.92mmol)、0.2M水性NaOH(25.3ml)。収量:0.180g(80%)
【0859】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.07g, 0.28mmol)、4-ヨードベンゼン-1,2-ジアミン(0.066g, 0.28mmol)、ヨウ化銅(I)(0.006g, 0.03mmol)、フッ化セシウム(0.085g, 0.56mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.004mL, 0.03mmol)、オルトギ酸トリエチル(2ml)。
【化268】
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【0860】
(実施例219:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化269】
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(工程A)
クロロシュウ酸エチル(5.5mL, 49.38mmol)及びAlCl3(6.5g, 49.38mmol)を、ジクロロメタン(25mL)中のテトラヒドロ-4-フェニル-2H-ピラン(2.0g, 12.34mmol)の溶液へ-20℃で添加した。この混合物を1時間攪拌し、2時間室温とした。その後混合物を、飽和NaHCO3溶液により0℃でクエンチし、濾過し、過剰な酢酸エチル(200mL)で洗浄し、かつ有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させ、生成物2.0g(62.5%)を茶色液体として得た。
【0861】
(工程B)
塩酸ヒドロキシルアミン(1.65g, 23.86mmol)及び酢酸ナトリウム(1.95g, 23.86mmol)を、エタノール(25mL)中の工程Bの生成物(2.5g, 9.54mmol)の溶液へ添加し、80℃で12時間加熱した。その後反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発乾固させ、生成物2.42g(91%)を無色の液体として得た。
【0862】
(工程C)
エタノール中の10%Pd-C(350mg, 10%)の溶液を、80Psiの水素添加容器内の工程Bの生成物(3.5g, 12.63mmol)へ、室温で24時間添加した。その後触媒をセライト床を通して濾過し、溶媒を蒸発させ、生成物1.7g(51.5%)が無色の液体として得られた。
【0863】
(工程D)
Boc無水物(2.5mL, 11.40mmol)を、ジクロロメタン(40mL)中の工程Cの生成物(3.0g, 11.40mmol)及びトリエチルアミン(2.4mL, 11.40mmol)の溶液に添加し、3時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で洗浄し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。粗化合物を、中性アルミナを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、溶媒としての石油エーテル中の15%酢酸エチルで純粋な生成物を溶離し、生成物2.3g(56%)を黄色液体として生じた。
【0864】
(工程E)
水素化リチウムアルミニウム(150mg, 3.57mmol)を、無水THF(40mL)中の工程Cの生成物(1.3g, 3.57mmol)の溶液へ0℃で添加した。次に反応混合物を、室温で2時間温め、反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl溶液(25mL)でクエンチし、混合物を濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。この溶液を、2層間で分配し、有機層を分離し、ブライン溶液で洗浄し、有機層を蒸発させ、生成物900mg(81.8%)を明黄色固形物として得た。
【0865】
(工程F)
塩化チオニル(1.5mL, 19.93mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Eの生成物(800mg, 2.49mmol)の溶液へ0℃で添加した。次に反応混合物を、12時間室温とし、溶媒を蒸発させ、飽和NaHCO3溶液(10mL)により塩基性とし、クロロホルム(3×25mL)で抽出し、一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物480mg(78%)を明黄色固形物として得た。
更に、方法5工程Dに従い、工程Fの生成物(400mg, 1.617mmol)、1,2-ジアミノ4-ブロモベンゼン(333mg, 1.78mmol)、フッ化セシウム(490mg, 3.22mmol)、ヨウ化銅(45mg, 0.241mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化270】
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【0866】
(実施例220:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
【化271】
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(工程A)
塩化エチルオキサリル(13mL, 114.28mmol)を、DCM(50mL)中の1-メチル-4-フェニルピペリジン(5g, 28.57mmol)の溶液へ-30℃で5分間かけて添加した。前記溶液へ、塩化アルミニウム(15.2g, 114.28mmol)を3ロットで15分間かけて添加した。このRMを-30℃で1時間攪拌した。RMを室温までゆっくり温め、室温で2時間攪拌した。反応塊をNa2CO3水溶液へクエンチし、酢酸エチルへ抽出した。これらの塩を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液から有機層を分離し、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物2.8g(35.8%)を茶色油状液体として得た。
【0867】
(工程B)
酢酸ナトリウム(596mg, 7.27mmol)、ヒドロキシルアミンHCl(505mg, 7.27mmol)を連続して、エタノール(8mL)中の工程Aの生成物(1g, 3.6mmol)へ添加し、還流温度で2時間攪拌した。これらの塩を分離し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、粗生成物1.5gを得た。
【0868】
(工程C)
10%Pd-C(200mg)を、エタノール(25mL)中の工程Bの生成物(1.5g, 5.17mmol)の溶液へ添加し、80psiで15時間水素添加した。このRMを、セライトを通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、生成物1g(70.4%)を粘稠な油状物として得た。
【0869】
(工程D)
トリエチルアミン(0.6mL, 4.34mmol)を、DCM(10mL)中の工程Cの生成物(1g, 3.62mmol)の溶液へ添加し、15分間攪拌した。(Boc)2O(0.95mL,4.34mmol)を添加し、室温で1時間攪拌した。水を添加し、酢酸エチルへ抽出した。有機層を一緒にし、かつ水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、粗生成物700mgを油状物として得、これを更に特徴決定せずに使用した。
【0870】
(工程E)
LAH(90mg,2.39mmol)を、THF(15mL)中の工程Dの生成物(900mg, 2.39mmol)の溶液へ0℃で、5分間かけてゆっくり添加した。0℃〜5℃で2時間攪拌し、RMを飽和硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。これらの塩を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を一緒にし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物550mgを油状物として得た。
【0871】
(工程F)
塩化チオニル(1mL, 14.37mmol)を、THF(10mL)中の工程Eの生成物(600mg, 14.37mmol)の溶液へ0℃で添加し、室温までゆっくり温め、18時間攪拌した。RMを45℃未満で濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を一緒にし、水、引き続きブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、生成物290mgを黄色固形物として得た。
【0872】
更に、方法5工程Dに従い、工程Fの生成物(290mg, 1.11mmol)、2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(229mg, 1.22mmol)、フッ化セシウム(339mg, 2.23mmol)及びヨウ化銅(I)(31mg, 0.167mmol)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(19mg, 0.167mmol)、ギ酸(3mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化272】
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【0873】
(実施例221:(S)-3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法6に従い、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンズアルデヒド(11g, 53.92mmol)、KCN(3.5g, 53.9mmol)、炭酸アンモニウム(4.381g, 67.40mmol)、NaOH(12g, 775.32mmol)、塩化チオニル(22.74g, 313.25mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.8g, 11.59mmol)、トリエチルアミン(3.23mL, 23.18mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(2.45g, 65.01mmol)、塩化チオニル(0.864mL, 11.54mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(181mg, 0.969mmol)、フッ化セシウム(267mg, 1.762mmol)、cis-1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.015mL, 0.132mmol)、ギ酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化273】
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【0874】
(実施例222:(S)-3-(3-メチルH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン)
方法5工程Dに従い、7-ブロモ-3-メチルH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(84mg; 0.4mmol; 1当量)、ジオキサン(5ml)、(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(72mg; 0.44mmol; 1.1当量)、ヨウ化銅(I)(8mg; 0.04mmol; 0.1当量)、フッ化セシウム(121mg; 0.8mmol; 2当量)、ジアミノシクロヘキサン(5mg; 0.04mmol; 0.1当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化274】
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【0875】
(実施例223:(S)-3-(3-(トリフルオロメチル)H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン]
方法5工程Dに従い、7-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(80mg; 0.3mmol; 1当量)、ジオキサン(5ml)、(S)-4-フェニルオキサゾリジン-2-オン(54mg; 0.33mmol; 1.1当量)、ヨウ化銅(I)(6mg; 0.03mmol; 0.1当量)、フッ化セシウム(91mg; 0.6mmol; 2当量)、ジアミノシクロヘキサン(4mg; 0.04mmol; 0.1当量)から出発し、本化合物を合成した。
【化275】
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【0876】
(実施例224:(S)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-カルボアルデヒド(0.5g, 3.05mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.47g, 4.11mmol)、THF中のブチルリチウムの2M溶液(2.06mL, 4.11mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.41g(82.9%)。
【0877】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.41g, 2.4mmol)、カルバミン酸tert-ブチル(0.91g, 7.75mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(0.75g, 3.8mmol)、(DHQ)2PHAL(0.12g, 0.15mmol)、K2OsO4x2H2O(0.037g, 0.1mmol)、0.38M水性NaOH(20mL, 7.6mmol)。収量:0.3g(40.6%)。
【0878】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.3g, 1.3mmol)を、ジクロロメタン40mL中に溶解し、TFA 5mLを添加した。外界温度で1時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、THF中に再度入れた。ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.2g, 1.22mmol)及びトリエチルアミン(0.17mL, 1.22mmol)を添加した。この反応物を50℃で48時間攪拌し、その後溶媒を減圧下で除去した。残留する残渣を、酢酸エチル中に再度入れ、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を、回転蒸発器を用いて除去した。その生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン勾配)により精製した。収量:0.12g(53.4%)。
【0879】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.12g, 0.54mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.11g, 0.55mmol)、ヨウ化銅(I)(0.011g, 0.055mmol)、フッ化セシウム(0.17g, 1.1mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.007mL, 0.055mmol)。
【化276】
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【0880】
(実施例225:(S)-4-(4-シクロヘキシルフェニル)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-シクロヘキシルベンズアルデヒド(2.3g, 12.2mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.9g, 16.5mmol)、THF中のブチルリチウムの2M溶液(8.25mL, 16.5mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:2.08g(91.4%)。
【0881】
(工程B):
工程Aから得られた生成物(2.08g, 11.17mmol)、カルバミン酸エチル(3.08g, 34.61mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(3.35g, 17.03mmol)、(DHQ)2PHAL(0.434g, 0.56mmol)、K2OsO4x2H2O(0.165g, 0.45mmol)、0.41M水性NaOH(84mL, 34.05mmol)。収量:1.35g(41.5%)。
【0882】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(1.35g, 4.64mmol)、0.2M水性NaOH(128ml)。収量:0.675g(59.3%)。
【0883】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.2g, 0.82mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.16g, 0.82mmol)、ヨウ化銅(I)(0.016g, 0.082mmol)、フッ化セシウム(0.25g, 1.63mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.O10mL, 0.082mmol)。
【化277】
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【0884】
(実施例226:(S)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-(ピペリジン-1-イル)ベンズアルデヒド(1.17g, 6.18mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.98g, 8.35mmol)、THF中のブチルリチウムの1.6M溶液(5.22mL, 8.35mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.72g(62.2%)。
【0885】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.72g, 3.85mmol)、カルバミン酸エチル(1.14g, 12.7mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.24g, 6.3mmol)、(DHQ)2PHAL(0.16g, 0.21mmol)、K2OsO4x2H2O(0.06g, 0.16mmol)、0.41M水性NaOH(30.7mL, 12.5mmol)。収量:0.2g(17.8%)。
【0886】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.2g, 0.69mmol)、0.2M水性NaOH(18.8ml)。収量:0.165g(97.8%)。
【0887】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.09g, 0.37mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.07g, 0.37mmol)、ヨウ化銅(I)(0.007g, 0.037mmol)、フッ化セシウム(0.11g, 0.73mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.005mL, 0.037mmol)。
【化278】
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【0888】
(実施例227:(S)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-(4-モルホリノフェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-モルホリノベンズアルデヒド(2g, 10.5mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.04g, 14.1mmol)、THF中のブチルリチウムの1.6M溶液(8.8mL, 14.1mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.78g(39.4%)。
【0889】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.78g, 4.1mmol)、カルバミン酸エチル(1.14g, 12.7mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(1.24g, 6.3mmol)、(DHQ)2PHAL(0.16g, 0.21mmol)、K2OsO4x2H2O(0.06g, 0.16mmol)、0.41M水性NaOH(30.6mL, 12.5mmol)。収量:0.4g(33.1%)。
【0890】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.4g, 1.36mmol)、0.2M水性NaOH(37.5ml)。収量:0.29g(84.5%)。
【0891】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.14g, 0.56mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.11g, 0.56mmol)、ヨウ化銅(I)(0.011g, 0.06mmol)、フッ化セシウム(0.17g, 1.13mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.008mL, 0.06mmol)。
【化279】
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【0892】
(実施例228:(S)-3-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-4-(4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
方法5に従い、本化合物を合成した。
(工程A:)
4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)ベンズアルデヒド(1.03g, 3.87mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.86g, 5.22mmol)、THF中のブチルリチウムの2M溶液(2.61mL, 5.22mmol)から出発し、化合物を合成した。収量:0.66g(64.5%)。
【0893】
(工程B:)
工程Aから得られた生成物(0.66g, 2.5mmol)、カルバミン酸tert-ブチル(0.91g, 7.75mmol)、5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(0.75g, 3.83mmol)、(DHQ)2PHAL(0.117g, 0.15mmol)、K2OsO4x2H2O(0.037g, 0.1mmol)、0.38M水性NaOH(20mL, 7.68mmol)。収量:0.26g(26.2%)。
【0894】
(工程C:)
工程Bから得られた生成物(0.26g, 0.66mmol)を、ジクロロメタン40mLに溶解し、TFA 5mLを添加した。外界温度で1時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタンに再度入れた。ジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(0.13g, 0.79mmol)及びトリエチルアミン(0.11mL, 0.79mmol)を添加した。この反応物を、外界温度で90分間攪拌し、その後溶媒を減圧下で除去した。残留する残渣を、酢酸エチルに再度入れ、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を回転蒸発器を用いて除去した。その生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン勾配)により精製した。収量:0.08g(37.8%)。
【0895】
(工程D:)
工程Cから得られた生成物(0.08g, 0.25mmol)、7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(0.049g, 0.25mmol)、ヨウ化銅(I)(0.005g, 0.025mmol)、フッ化セシウム(0.076g, 0.5mmol)、シクロヘキサン-1,2-ジアミン(0.003mL, 0.025mmol)。
【化280】
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【0896】
(実施例229:(S)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-5-(4-(ビス(2-メトキシエチル)アミノ)フェニル)イミダゾリジン-2-オン)
【化281】
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先に示した改変した方法3に従い、4-(ビス(2-メトキシエチル)アミノ)ベンズアルデヒド(1.180g, 4.97mmol)、2.3M n-ブチルリチウム(4.3mL, 9.95mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.5g, 9.95mmol)、次亜塩素酸t-ブチル(1mL, 9.342mmol)、カルバミン酸t-ブチル(1.075g, 9.191mmol)、水酸化ナトリウム(水22mL中0.373g)、(DHQ)2PHAL(119mg, 0.153mmol)、オスミウム酸カリウム二水和物(45mg, 0.122mmol)、フタルイミド(1.318g, 8.967mmol)、トリフェニルホスフィン(3.2g, 12.28mmol)、アゾジカルボン酸ジエチル(2ml, 12.28mmol)、ヒドラジン水和物(30mL)、p-アニスアルデヒド(0.32ml, 2.656mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(350mg, 9.296mmol)、トリエチルアミン(0.539mL)、及びCDI(0.301g, 1.86mmol)、1,2-ジブロモ4-ブロモベンゼン(200mg, 1.065mmol)、フッ化セシウム(300mg, 1.936mmol)、ヨウ化銅(50mg)、1,2-ジアミノシクロヘキサン(16mg, 0.145mmol)、ギ酸(5mL)、トリフルオロ酢酸(5mL)から出発し、本化合物を合成した。
【化282】
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【0897】
(実施例230:5-(4-(N-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N-メチルアミノ)フェニル)-1-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)イミダゾリジン-2-オン)
【化283】
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(工程A)
4-フルオロベンゾニトリル(5g, 41.3mmol)、トリメチルエチルアミン(6ml, 1.2容量)の懸濁液を、16時間還流した。この反応塊を冷却し、冷水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮し、生成物5g(58.8%)を無色の液体として得た。
【0898】
(工程B)
85%ギ酸(10容量, 50mL)中の工程Aの生成物(5g, 24.27mmol)の懸濁液を、ラネーNi(1容量, 5g)へ、室温で12時間添加した。次に反応混合物を、セライト床を通して濾過し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。混合物を、飽和NaHCO3溶液で塩基性とし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮し、196b 4g(78.8%)を無色の液体として得た。
【0899】
(工程C)
2.3M n-ブチルリチウム(25.65mL, 58.2mmol)を、テトラヒドロフラン(110mL)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(20.78g, 58.2mmol)の攪拌溶液へ-10℃で添加し、30分間攪拌した。この反応混合物へ、テトラヒドロフラン(30mL)中の工程Bの生成物(6g, 29.12mmol)の溶液を、-10℃で滴加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗物質を得;これを、溶離剤として石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用する中性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物3.2g(54.2)を無色の液体として得た。
【0900】
(工程D)
次亜塩素酸t-ブチル(8.1mL, 74.72mmol)を、1-プロパノール(90mL)及び0.4M水性水酸化ナトリウム(水157mL中2.98g)中のカルバミン酸t-ブチル(8.8g, 75.98mmol)の攪拌溶液へ0℃で添加し、15分間攪拌した。1-プロパノール(90mL)中の(DHQ)2PHAL(954mg, 1.22mmol)の溶液を添加した。次に1-プロパノール(90mL)中の工程Cの生成物(5.0g, 24.50mmol)、引き続きオスミウム酸カリウム二水和物(360mg, 0.98mmol)を添加し、この反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。この反応混合物を、飽和亜硫酸ナトリウム溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗生成物3.0gを得た。
【0901】
(工程E)
アゾジカルボン酸ジエチル(0.63mL, 4.0mmol)を、無水THF(200mL)中のフタルイミド(431mg, 2.93mmol)、トリフェニルホスフィン(1.04g, 4.0mmol)及び工程Dの生成物(900mg, 2.67mmol)の混合物へ0℃で添加し、90℃で一晩攪拌した。この溶媒を真空中で蒸発させ、粗物質を得、これを溶離剤として石油エーテル中の20%酢酸エチルを使用するシリカゲル(60〜120メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物900mg(72.5%)を明黄色固形物として得た。
【0902】
(工程F)
ヒドラジン水和物(10mL)を、エタノール(5mL)中の工程Eの生成物(900mg, 1.934mmol)の溶液へ室温で添加した。次に反応塊を80℃で2時間攪拌し、反応塊を室温まで冷却し、蒸発乾固させ、このRMを水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、中性アルミナ上で、溶離剤としてDCM中4%メタノールにより精製した粗化合物のカラムが得られ、生成物550mg(84.5%)を明黄色固形物として得た。
【0903】
(工程G)
p-アニスアルデヒド(0.4mL, 3.27mmol)を、無水エタノール(10mL)中の工程Fの生成物(1.0g, 2.97mmol)の攪拌溶液へ添加し、室温で5時間攪拌した。0℃へ冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(395mg, 10.4mmol)を添加し、この反応塊を室温で10時間攪拌した。反応塊を、飽和塩化アンモニウム溶液へ注ぎ、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物750mg(55.59%)を白色固形物として得た。
【0904】
(工程H)
3N HCl溶液(10mL)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Gの生成物(750mg, 1.64mmol)の溶液へ0℃で添加した。この反応塊を室温に温め、15時間攪拌した。THFを、真空中で蒸発させ、残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)を用い、アルカリとした。混合物を、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。一緒にした有機層を、水(20mL)、ブライン(20mL)で連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物500mg(85.47%)を粘稠な液体として得た。
【0905】
(工程I)
トリエチルアミン(0.57mL, 4.20mmol)及びCDI(327mg, 2.02mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の工程Hの生成物(600mg, 1.68mmol)の溶液へ、連続して室温で添加した。反応塊を70℃に加熱し、2時間維持した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水、ブラインで連続洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、粗物質を得た。この粗化合物を、中性アルミナを用いるカラムにより精製した。純粋な化合物は、移動相としてのクロロホルム中の2%メタノールで溶離し:生成物260mg(39.1%)を粘稠な液体として得た。
【0906】
(工程J)
1,4-ジオキサン(5ml)中の工程Iの生成物(200mg, 0.523mmol)、1,2-ジアミノ-4-ブロモベンゼン(107mg, 0.575mmol)、フッ化セシウム(159mg, 1.04mmol)及びヨウ化銅(15mg, 0.08mmol)の混合物を、アルゴンガスで15分間掃流した。この反応混合物へ、1,2-ジアミノシクロヘキサン(9mg, 0.08mmol)を添加し、更に10分間掃流を続けた。反応塊を密封チューブ内で110〜115℃で38時間攪拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、ジオキサンで洗浄し、減圧下で濃縮し、粗物質を得た。粗化合物を、溶離剤としてクロロホルム中2〜3%メタノールを使用する中性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物80mg(31.3%)を茶色固形物として得た。
【0907】
(工程K)
酢酸ホルムアミジン(25mg, 0.245mmol)を、ACN(5mL)中の工程Jの生成物(80mg, 0.163mmol)の溶液へ添加し、70〜75℃で2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。このRMを、クロロホルム中の10%メタノール50mLに溶解し、有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、生成物60mg(74%)を茶色固形物として得た。
【0908】
(工程L)
トリフルオロ酢酸(4mL)中の工程Kの生成物(60mg, 0.12mmol)の溶液を、70℃で4時間加熱し、次に室温に冷却した。TFAを蒸留し;粗化合物を、酢酸エチルに溶解し、10%炭酸水素ナトリウム溶液、水及びブライン溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で蒸発させ、粗物質を得、これは溶離剤としてクロロホルム中の6%メタノールを使用する分取TLCにより精製し、生成物25mg(56.4%)を茶色固形物として得た。
【化284】
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【0909】
(実施例231:3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4-(4-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)フェニル)オキサゾリジン-2-オン)
実施例210から、本化合物を、合成した。
ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.25g, 0.31mL, 1.6mmol)を、ジクロロメタン(5ml)中の実施例210の化合物(0.15g, 0.4mmol)の溶液へ0℃で添加し、還流温度で48時間加熱した。反応混合物を、氷でクエンチし、飽和炭酸水素塩溶液で塩基性とし、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固させ、生成物140mgを茶色固形物として得た。
【化285】
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【0910】
(実施例232:2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-4,7-ジフルオロ-3-(4-プロポキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
方法11に従い、本化合物を合成した。
2-(4-プロポキシベンゾイル)-3,6-ジフルオロ安息香酸(577mg; 1.8mmol)、DCC(371mg; 1.8mmol)、ベンズイミダゾール-5(6)-アミン(239mg; 1.8mmol)、TFA(1.28ml)及びトリエチルシラン(0.204ml; 1.28mmol; 4当量)を、半分取HPLCにより追加精製した。
【化286】
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【0911】
(実施例233:2-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
7-ブロモH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(39mg; 0.2mmol; 1当量)を、ジオキサン(5ml)に溶解した。3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン(59mg; 0.22mmol; 1.1当量)、ヨウ化銅(I)(4mg; 0.02mmol; 0.1当量)、フッ化セシウム(60mg; 0.4mmol; 2当量)及びジアミノシクロヘキサン(3mg; 0.02mmol; 0.1当量)を添加し、この混合物をアルゴン下で100℃で一晩攪拌した。この反応物を、飽和NaHCO3溶液でクエンチし、EtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させ、CHCl3/MeOH勾配によるシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【化287】
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【0912】
(実施例234:(S)-2-(H-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン)
7-ブロモH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(39mg; 0.2mmol; 1当量)を、ジオキサン(5ml)中に溶解した。(S)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン(59mg; 0.22mmol; 1.1当量)、ヨウ化銅(I)(4mg; 0.02mmol; 0.1当量)、フッ化セシウム(60mg; 0.4mmol; 2当量)及びジアミノシクロヘキサン(3mg; 0.02mmol; 0.1当量)を添加し、この混合物をアルゴン下で100℃で一晩攪拌した。この反応物を、飽和NaHCO3溶液でクエンチし、EtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発させ、半分取HPLCにより精製した。
【化288】
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【0913】
(実施例235:(S)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-(3-メチルH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)イソインドリン-1-オン)
7-ブロモ-3-メチルH-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(42mg; 0.2mmol; 1当量)を、ジオキサン(5ml)中に溶解した。(S)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)イソインドリン-1-オン(59mg; 0.22mmol; 1.1当量)、ヨウ化銅(I)(4mg; 0.02mmol; 0.1当量)、フッ化セシウム(60mg; 0.4mmol; 2当量)及びジアミノシクロヘキサン(3mg; 0.02mmol; 0.1当量)を添加し、この混合物をアルゴン下で100℃で一晩攪拌した。この反応物を、飽和NaHCO3溶液でクエンチし、EtOAc(3×25ml)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発させ、半分取HPLCにより精製した。
【化289】
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【0914】
(活性スクリーニング)
(蛍光アッセイ)
全ての測定は、マイクロプレート用BioAssay Reader HTS-7000Plus(Perkin Elmer社)により30℃で行った。QC活性は、H-Gln-βNAを用い、蛍光測定により評価した。試料は、最終容積250μl中における、20mM EDTA及び適宜希釈した一定分量のQCを含有する、0.2mM蛍光発生基質、0.25Uピログルタミルアミノぺプチダーゼ(Unizyme社、ホルショルム、デンマーク)含有0.2Mトリス/HCl(pH8.0)からなった。励起/発光波長は、320/410nmであった。該アッセイ反応は、グルタミニルシクラーゼの添加により開始した。QC活性は、アッセイ条件下でのβ-ナフチルアミンの標準曲線から決定した。1単位は、記載した条件下で、1分間にH-Gln-βNAから1μmolのpGlu-βNAの形成を触媒するQC量と定義されている。
【0915】
第二の蛍光アッセイにおいて、QC活性は、H-Gln-AMCを基質として用いて決定した。反応は、マイクロプレート用NOVOStar読み取り装置(BMG labtechnologies社)を利用して、30℃で行った。該試料は、最終容積250μl中における、5mM EDTA及び適宜希釈した一定分量のQCを含有する、変動濃度の蛍光発生基質、0.1Uピログルタミルアミノペプチダーゼ(Qiagen社)含有0.05Mトリス/HCl(pH8.0)で構成された。励起/発光波長は、380/460nmであった。該アッセイ反応は、グルタミニルシクラーゼの添加により開始した。QC活性は、アッセイ条件下での7-アミノ-4-メチルクマリンの標準曲線から決定した。該反応速度データは、GraFitソフトウェアを用いて評価した。
【0916】
(QCの分光光度アッセイ)
この新規アッセイを用いて、ほとんどのQC基質の反応速度パラメータを決定した。QC活性は、補助的な酵素としてグルタミン酸デヒドロゲナーゼを利用する、既存の不連続アッセイ(Bateman, R. C. J.の文献(1989 J Neurosci Methods 30, 23-28))を適応させることにより導いた連続法を用い、分光光度的に分析した。試料は、最終容積250μl中における、各QC基質、0.3mM NADH、14mMα-ケトグルタル酸、及び30U/mlグルタミン酸デヒドロゲナーゼからなった。反応は、QCの添加により出発し、吸光度の低下を340nmで8〜15分間モニタリングすることにより追跡した。
【0917】
初速度を評価し、酵素活性を、アッセイ条件下でのアンモニアの標準曲線から決定した。全ての試料は、マイクロプレート用SPECTRAFluor Plus読み取り装置又はSunrise読み取り装置(両方ともTECAN社製)のいずれかを用い、30℃で測定した。反応速度データは、GraFitソフトウェアを用いて評価した。
【0918】
(阻害剤アッセイ)
阻害剤の試験に関して、試料組成物は、推定阻害化合物を添加したこと以外は、先に説明したものと同じであった。QC-阻害に関する迅速試験について、試料は、4mMの各阻害剤及び1KMの基質濃度を含有した。阻害の詳細な研究及びKi-値の決定については、阻害剤の補助的な酵素に対する影響を最初に調べた。あらゆる場合において、検出されたいずれの酵素についても影響はなく、従ってQC阻害の信頼できる決定が可能であった。阻害定数は、GraFitソフトウェアを用い、反応進行曲線のセットを、競合阻害に関する一般式にあてはめることにより評価した。
【0919】
(結果)
実施例2、3、5、7-12、14-30、32-43、45-51、53-62、65-66、68、70-92、95-96、98、99、102、116、118、121-123、125-151、156-173、175、177-179、181-182、184-186、188-192、194-197、199-201、203-221、224-228及び232-234を試験し、hQC IC50値10μM未満を得た。いくつかの特定値を、下記表に示している:
【表3】
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【0920】
(分析方法)
(HPLC:)
方法[A]:分析的HPLCシステムは、LUNA(登録商標)RP 18(5μm)、分析カラム(長さ:125mm、直径:4mm)、及び記録波長としてλ=214nmを有するダイオードアレイ検出器(DAD)を利用する、メルク-日立装置(モデルLaChrom(登録商標))から構成された。本化合物は、流量1mL/分の勾配を用いて分析し;これにより、溶離剤(A)はアセトニトリルであり、溶離剤(B)は水であり、両方とも0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸を含有し、下記の勾配を適用した::0分〜5分→5%の(A)、5分〜17分→5〜15%の(A)、15分〜27分→15〜95%の(A)、27分〜30分→95%の(A)、方法[B]:0分〜15分→5〜60%の(A)、15分〜20分→60〜95%の(A)、20分〜23分→95%の(A)、方法[C]:0分〜20分→5〜60%の(A)、20分〜25分→60〜95%の(A)。25分〜30分→95%の(A)。
【0921】
方法[B]:分析的HPLCシステムは、Waters SunFire RP 18(2.5μm)、分析カラム(長さ:50mm、直径:2.1mm)、及び記録波長としてλ=254nmを有するダイオードアレイ検出器(DAD)を利用する、Agilent MSD 1100から構成された。本化合物は、流量0.6mL/分の勾配を用いて分析し;これにより溶離剤(A)はアセトニトリルであり、溶離剤(B)は水であり、かつ溶離剤(C)は2%ギ酸含有アセトニトリルであり、下記の勾配を適用した:
【表4】
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すべての報告された化合物の純度は、214nmでのピーク面積の百分率によって決定した。
【0922】
(質量分析、NMR分光法)
ESI-質量スペクトルは、SCIEX API 365分光器(Perkin Elmer社)で、正イオン化モードを利用して得た。
1H NMR-スペクトル(500MHz)をBRUKER AC 500で記録した。溶媒は、特に明記しない限り、DMSO-D6とした。化学シフトは、テトラメチルシランからの低周波側での百万分率(ppm)で表す。分裂パターンを次のように示した:s (一重線)、d(二重線)、dd(二重の二重線)、t(三重線)、m(多重線)及びbr(広幅のシグナル)。
【0923】
(MALDI-TOF質量分析)
マトリックス支援レーザー脱離/イオン化質量分析を、線形時間の飛行解析装置を備えたHewlett-Packard社G2025 LD-TOFシステムを用いて行った。この装置は、337nm窒素レーザー、電位加速源(5kV)及び1.0m飛行管を装備した。検出器の操作は、正イオンモードであり、シグナルは、パーソナルコンピュータに接続されたLeCroy 9350Mデジタルストレージオシロスコープを用い、記録し、かつフィルタリングする。試料(5μl)は、等容積のマトリックス溶液と混合した。マトリックス溶液に関して、水を溶媒とする1mlアセトニトリル/0.1%TFA(1:1(v/v))中に、2',6'-ジヒドロキシアセトフェノン(Aldrich社)30mg及びクエン酸水素ジアンモニウム(Fluka社)44mgを溶解することにより製造した、DHAP/DAHCを使用した。少量(ほぼ1μl)のマトリックス被検体-混合物を、プローブチップに移し、直ちに真空チャンバー(Hewlett-Packard社G2024A試料製造付属品)内で蒸発させ、迅速かつ均質な試料の結晶化を確実にした。
【0924】
Glu1-環化の長時間試験に関して、Aβ-由来のペプチドを、0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)又は0.1Mビス-トリス緩衝液(pH6.5)の100μl中で30℃でインキュベートした。ペプチドを、0.5mM [Aβ(3-11)a]又は0.15mM [Aβ(3-21)a]の濃度で適用し、0.2U QCを全部で24時間添加した。Aβ(3-21)aの場合、このアッセイは、1%DMSOを含有した。異なる時点で、試料をアッセイチューブから採取し、ZipTips(Millipore社)を製造元の推奨に従い用いてペプチドを抽出し、マトリックス溶液(1:1(v/v))と混合し、引き続き質量スペクトルを記録した。陰性対照は、QCを含まないか、又は熱で失活した酵素を含むかのいずれかであった。阻害剤試験に関して、試料組成物は、阻害化合物(5mM又は2mMの本発明の試験化合物)を添加したこと以外は、先に説明したものと同じであった。
【0925】
本発明の化合物及び組み合わせは、従来技術の他の化合物よりも、例えば、より強力、より選択的である点、副作用がより少ない点、より良い製剤特性及び安定性を有する点、より良い薬物動態特性を有する点、生物がより多く利用可能である点、血液脳関門を通過することができかつ哺乳動物の脳でより有効である点、他の薬剤との組み合わせにおいてより適合性があるか若しくは有効である点、又はより容易に合成される点で有利であり得る。
【0926】
本明細書及び以下の特許請求の範囲を通じて、文脈が別途要求しない限り、語句「を含む(comprise)」並びに「を含む(comprises)」及び「を含んでいる」のような変形体は、言及された整数、工程、整数群又は工程群を含むが、その他の整数、工程、整数群又は工程群を除外するものではないことを意味することは理解されるであろう。
【0927】
本発明の明細書を通じて言及した全ての特許及び特許出願は、それらの全体が引用により本明細書中に組み込まれる。
本発明は、先に列挙した群の好ましい及びより好ましい群及び実施態様の全ての組み合わせを包含する。
【0928】
(略語)
(DHQ)2PHAL ヒドロキニン 1,4-フタラジネジイルジエーテル
AcOH 酢酸
DAD ダイオードアレイ検出器
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DEA ジエチルアミン
DHAP/DAHC ジヒドロキシアセトンリン酸/ジヒドロ-5-アザシチジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDTA エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢酸
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FPLC 高性能液体クロマトグラフィー
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロパノール
LD-TOF レーザー脱離飛行時間型質量分析
ML 母溶液(mother lye)
MS 質量分析
NMR 核磁気共鳴
Pd2dba3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMSCN トリメチルシリルシアニド
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]