【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本発明は、下記式を有する化合物若しくはその光学異性体又は薬学的に許容されるその塩を特徴とする
【化1】
【0008】
[式中、R
1及びR
2は、独立して、H、ハロ、C
1-6ハロアルキル又はC
1-6ハロアルコキシであり、
式中、R
3は(CH
2)
m-{(A)
o-(CH
2)
p}
q-Bであり、
ここで、Aは、CH
2、CH=CH、C≡C、CO、O、S、NR
6、CHR
7、OC(O)、(O)CO、CONR
10、NR
11CO、SO
2NH、NHSO
2又はC
3-8シクロアルキルであり、式中、各R
6、R
10及びR
11は、独立して、H又はC
1-6アルキルであり、R
7は、OH又はC
1-6アルキルであり、R
8及びR
9のそれぞれは、独立して、H、ハロ又はC
1-6アルキルであり、
ここで、Bは、H、ハロ、置換又は非置換のC
1-10アルキル、置換又は非置換のC
3-8シクロアルキル、置換又は非置換のC
2-8ヘテロシクリル又はC
1-10ヘテロアリール、NH
2、CN、OR
12、SR
13、COR
14、OCOR
15、NR
16COR
17、NR
18R
19、NR
20CONHR
21、CN、CH(CO
2R
22)
2、CO
2R
23、NHSO
2R
24、CONR
25R
26又はCH
2COR
27であり、ここで、R
12〜R
27のそれぞれは、独立して、H、置換又は非置換のC
1-6アルキル、置換又は非置換のC
3-8シクロアルキル、置換又は非置換のC
6-12アリール、置換又は非置換のC
7-20アリールアルキル、置換又は非置換のC
7-20アルキルアリール、置換又は非置換のC
2-8ヘテロシクリル又はC
4-10ヘテロアリール、置換又は非置換のC
1-3アシル、又は置換又は非置換のC
1-6アルキルスルホニルであり、
mは1〜5であり、oは0〜4であり、pは0〜4であり、qは0〜4である]。
【0009】
特定の実施形態において、R
1及びR
2がクロロである場合、R
3は、4-メトキシブチル、4-(N-モルホリニル)ブチル、2-メトキシエチル、5-メトキシペンチル、5-エトキシペンチル、5-プロポキシペンチル、5-メチルチオペンチル、4-ヒドロキシブチル、4-アセトキシブチル、4-ブロモブチル、4-ヨードブチル、4-(N-ピペラジニル)ブチル、5-ヒドロキシペンチル、5-アセトキシペンチル又は5-ヨードペンチルではない。
【0010】
特定の実施形態において、R
1及びR
2は、独立してH、ハロ、トリハロメチル、トリフルオロエチル又はトリハロメトキシである。特に、R
1及びR
2は、独立して、Cl、Br、I、CF
3、OCF
3、CF
2CF
3及びCH
2CF
3からなる群から選択することができ、例えば両方がクロロであり得る。R
3は、例えば、2-(N-モルホリニル)エチル、3-(N-モルホリニル)プロピル、5-(N-モルホリニル)ペンチル、2-[(N-モルホリニル)エトキシ]エチル、2-[(N-モルホリニル)-メチル]シクロブチルメチル又は2-[(N-モルホリニル)メチル]シクロペンチルメチルである。他の例において、R
3は、ω-(N-アジリジニル)-C
1-10アルキル、ω-(N-ピロリジニル)-C
1-10アルキル、ω-(N-ピペリジニル)-C
1-10アルキル及びω-(N-ピペラジニル)-C
1-10アルキルからなる群から選択される。
【0011】
例示的な化合物は、下記式の一つを有する。
【化2】
【0012】
本発明の特定の化合物として、7-[2-(N-モルホリニル)エチル-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン(化合物362E);7-[2-(N-モルホリニル)エチル-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-[3-(N-モルホリニル)プロピル-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン(化合物363A);7-[3-(N-モルホリニル)プロピル-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-[4-(N-モルホリニル)ブチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-[5-(N-モルホリニル)ペンチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン(化合物359E);7-[5-(N-モルホリニル)ペンチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-[2-(N-モルホリニル)エトキシエチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[4-(N-ピペリジニル)ブチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[5-(N-ピペリジニル)ペンチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[2-(N-ピペリジニル)エトキシエチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[4-(N-アゼチジニル)ブチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[5-(N-アゼチジニル)ペンチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[2-(N-アゼチジニル)エトキシエチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[4-(N-ピロリジニル)ブチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[5-(N-ピロリジニル)ペンチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-[2-(N-ピロリジニル)エトキシエチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-{2-[(N-モルホリニル)メチル]シクロブチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-{2-[(N-モルホリニル)メチル]シクロブチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-{2-[(N-モルホリニル)メチル]シクロペンチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン塩酸塩;7-{2-[(N-モルホリニル)メチル]シクロブチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;7-{2-[(N-ピペリジニル)メチル]シクロブチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン;及び 7-{2-[(N-ピペリジニル)メチル]シクロペンチルメチル}-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリンが挙げられる。追加の化合物は、7-[4-(N-モルホリニル)ブチル]-2-(3,4-ジクロロベンジルアミノ)-6-オキソプリン(化合物258D)及びその塩酸塩である。
【0013】
本発明は、本発明の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含めた医薬組成物をさらに特徴とする。
【0014】
本発明は、治療有効量の本発明の化合物を必要とする動物に投与することによって、C.diff.関連疾患を治療又は発症する可能性を低減する方法も特徴とする。例示的なC.diff.関連疾患として、C.diff.関連下痢症又はC.diff.関連大腸炎が挙げられる。特定の実施形態において、動物は、本明細書に記載されている通りのC.diff.感染症の危険性が増加している。
【0015】
本発明は、インビトロにおけるC.diff.の増殖を阻害する方法をさらに特徴とし、該方法は、適切な培養培地中で酸素の非存在において、C.diff.を有効量の本発明の化合物と接触させるステップを含む。
【0016】
本発明の化合物は、例えばC.diff.関連疾患を治療又は発症の可能性を低減するのに使用するための医薬として使用することができる。
【0017】
「アシル」によって、Rがアルキルである-C(O)Rが意味される。例えば、C
1アシルはアセチルである。
【0018】
「アルキル」によって、望ましくは1個から6個の炭素原子を有する分枝又は非分枝の飽和非環式炭化水素基が意味される。例として、メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソ-ブチル;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;1-メチルブチル;2-メチルブチル;3-メチルブチル;2,2-ジメチルプロピル;1-エチルプロピル;1,1-ジメチルプロピル;1,2-ジメチルプロピル;1-メチルペンチル;2-メチルペンチル;3-メチルペンチル;4-メチルペンチル;1,1-ジメチルブチル;1,2-ジメチルブチル;1,3-ジメチルブチル;2,2-ジメチルブチル;2,3-ジメチルブチル;3,3-ジメチルブチル;1-エチルブチル;2-エチルブチル;1,1,2-トリメチルプロピル;1,2,2-トリメチルプロピル;1-エチル-1-メチルプロピル;1-エチル-2-メチルプロピル;及びヘキシルが挙げられる。アルキル基は、本明細書に記載されている通り、非置換であるか又は置換されていてよい。
【0019】
「アルコキシ」によって、Rがアルキル基である-ORを意味する。
【0020】
「アルキルアミノ」によって、Rがアルキル基である-NHRを意味する。
【0021】
「アルキルアリール」によって、Rが例えば6個から12個の炭素のアリール基であり、R'が例えば1個から8個の炭素のアルキル基である-RR'を意味する。
【0022】
「アルキルスルホニル」によって、Rがアルキル基である-SO
2Rを意味する。
【0023】
「アルキルチオ」によって、Rがアルキル基である-SRを意味する。
【0024】
「アリール」によって、一つ又は複数の芳香環を有する単環式、二環式又は多環式の炭素環系が意味される。各環には、好ましくは、6〜12個の炭素原子が含まれる。例として、フェニル、ナフチル、1,2-ジヒドロナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、フルオレニル、インダニル及びインデニルが挙げられる。アリール基は、本明細書に記載されている通り、非置換であるか又は置換されていてよい。
【0025】
「アリールアルキル」によって、Rが例えば1個から8個の炭素のアルキル基であり、R'が例えば6個から12個の炭素のアリール基である-RR'を意味する。
【0026】
「アリールアミノ」によって、Rがアリール基である-NHRを意味する。
【0027】
「アリールオキシ」によって、Rがアリール基である-ORを意味する。
【0028】
「アリールチオ」によって、Rがアリール基である-SRを意味する。
【0029】
「シクロアルキル」によって、環(単数又は複数)に炭素原子のみを有する単環又は二環構造が意味され、ここで、各環は望ましくは3員から6員を有する。例示的なシクロアルキル基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。シクロアルキル基は、本明細書に記載されている通り、非置換であるか又は置換されていてよい。
【0030】
「二置換アミノ」によって、R及びR'が独立してアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルである-NRR'が意味される。
【0031】
細菌の増殖を阻害するという文脈において、化合物の「有効量」によって、インビボ又はインビトロにおいて投与されると細胞増殖率が少なくとも80%低減する量が意味される。
【0032】
「ハロ」によって、フルオロ、ブロモ、クロロ又はヨードが意味される。
【0033】
「ハロアルキル」によって、一つ又は複数のハロ基で置換されているアルキル基、例えば、ペルフルオロアルキルが意味される。
【0034】
「ハロアルコキシ」によって、一つ又は複数のハロ基で置換されているアルコキシ基が意味される。
【0035】
「ヘテロアリール」によって、一つ又は複数の芳香環を有する単環式、二環式又は多環式の複素環系が意味される。各環には、好ましくは、1個から10個、例えば2個から9個の炭素原子、並びに1個から4個の酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子が含まれる。例として、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾトリアゾリル、フリル、イミダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、キノリニル、テトラゾリル、チエニル、トリアジニル及びトリアゾリルが挙げられる。ヘテロアリール基は、本明細書に記載されている通り、非置換であるか又は置換されていてよい。
【0036】
「ヘテロシクリル」によって、芳香環が含まれない単環式、二環式又は多環式の複素環系が意味される。各環には、好ましくは、2個から9個、例えば、2個から8個の炭素原子、並びに1個から4個の酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子が含まれる。例として、アジリジニル、アゼチジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキセタニル、オキセパニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル及びテトラヒドロチオピラニルが挙げられる。ヘテロシクリル基は、本明細書に記載されている通り、非置換であるか又は置換されていてよい。
【0037】
「阻害する」によって、細胞増殖率を少なくとも80%低減することが意味される。特定の実施形態において、該増殖は、90%、95%、又は99%以上も阻害することができる。
【0038】
「オキソ」によって、=Oが意味される。
【0039】
「C.diff.感染症にかかりやすい人」によって、C.diff.感染症に罹患する危険性が一般集団と比較して増加している動物、例えばヒトが意味される。こうした人の例として、別の細菌感染症のための抗生物質治療を近年受けたばかりの人、若年者及び高齢者が挙げられる。こうした人は、当業者に知られている方法を使用して同定することができる。
【0040】
「薬学的に許容される塩」によって、薬学的に許容される無機塩基及び有機塩基から誘導されるものが意味される。例えば、薬学的に許容される塩は、Bergeら、J. Pharmaceutical Sciences 66:1-19、1977、及びPharmaceutical Salts:Properties, Selection, and Use、(編集P.H.Stahl及びC.G.Wermuth)、Wiley-VCH、2008に記載されている。代表的な酸付加塩として、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、半硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩及び吉草酸塩などが挙げられる。代表的なアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩として、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムなどが挙げられる。追加の塩として、これらに限定されないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びエチルアミンなどを含めて、非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム及びアミンカチオンが挙げられる。薬学的に許容されるカチオンは、正電荷を持つそれらの塩形成イオンである。以下本発明による化合物と称することで、示されている一般式の化合物、並びにそれらの薬学的に許容される塩を含める。
【0041】
「医薬組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に記載されている化合物を含有し、薬学的に許容される賦形剤とともに処方され、哺乳動物における疾患の治療のための治療計画の一部として政府規制当局の認可を得て製造又は販売されている組成物を表す。医薬組成物は、例えば、単位剤形(例えば、錠剤、カプセル、カプレット、ジェルキャップ又はシロップ)における経口投与用;局所投与用(例えば、クリーム、ゲル、ローション又は軟膏として);静脈内投与用(例えば、粒子状塞栓がない滅菌溶液として、及び静脈内使用に適当な溶媒系における);又は本明細書に記載されている任意の他の製剤に処方することができる。
【0042】
「薬学的に許容される賦形剤」は、本明細書で使用される場合、本明細書に記載され(例えば、該活性化合物を懸濁又は溶解することができるビヒクル)、患者において非毒性及び非炎症性である特性を有する化合物以外の任意の材料を指す。賦形剤として、例えば、付着防止剤、抗酸化剤、バインダー、コーティング剤、圧縮助剤、崩壊剤、色素(色)、軟化薬、乳化剤、充填剤(希釈剤)、膜形成剤又は膜コーティング剤、香料、芳香、流動促進剤(流量強化剤)、潤滑剤、保存料、印刷インク、吸着剤、懸濁化剤若しくは分散剤、甘味料又は水和水を挙げることができる。例示的な賦形剤として、これらに限定されないが、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、セラック、二酸化ケイ素、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC及びキシリトールが挙げられる。
【0043】
「4級アミノ」によって、R、R'及びR"が独立してアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルである-NRR'R"が意味される。
【0044】
「置換されている」によって、基の一つ若しくは複数の水素原子、又は基の一部分が、これらに限定されないが、C
1-6アルコキシ(例えば、C
1-4)、C
6-12アリールオキシ、スルフヒドリル(-SH)、C
1-6アルキルチオ、C
6-12アリールチオ、アミノ(-NH
2)、C
1-6アルキルアミノ、C
6-12アリールアミノ、二置換アミノ、4級アミノ、ヒドロキシル(-OH)、カルボキシル(-COOH)、ハロゲン、シアノ(-CN)、アジド(-N
3)、オキソ、-C(O)-C
1-6アルキル、C(O)-C
3-8シクロアルキル、-C(O)-C
6-12アリール、-C(O)-C
5-12ヘテロアリール、-C(O)-C
2-9ヘテロシクリル、C
1-6アルキルスルホニル、-(SO
2)O-C
1-6アルキル、-(SO
2)-C
3-8シクロアルキル、-(SO
2)O-C
3-8シクロアルキル、-(SO
2)-C
6-12アリール、-(SO
2)O-C
6-12アリール、-(SO
2)-C
5-12ヘテロアリール、-(SO
2)O-C
5-12ヘテロアリール、-(SO
2)-C
2-9ヘテロシクリル及び-(SO
2)O-C
2-9ヘテロシクリルを含めた置換基によって置き換えられていることが意味される。さらに、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロシクリル基は、C
6-12アリール、C
3-8シクロアルキル、C
4-12ヘテロアリール(例えば、C
4-6又はC
5-12ヘテロアリール)、又はC
2-12ヘテロシクリル(例えば、C
2-9又はC
5-12ヘテロシクリル)基で置換されていてよい。シクロアルキル基、ヘテロアリール及びヘテロシクリル基は、アルキル基で置換されていてもよい。置換基は順じて、親基に関して記載されている通り、例えばハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシル又はカルボキシルで置換されていてよい。
【0045】
「治療有効量」によって、必要な動物に投与されるとC.diff.感染症の症状の少なくとも一部を軽減する量が意味される。予防の文脈において、「治療有効量」は、C.diff.感染症にかかりやすい人に投与されるとこうした感染症を阻害又は可能性を低減する量である。
【0046】
「発症する可能性を低減する」という用語は、本明細書で使用される場合、該化合物を受けない対象又は患者集団と比較して、本発明の化合物を投与することによって、C.diff.関連疾患を発症する機会又は率において対象又は患者集団に低減(例えば、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は95%)をもたらす予防的治療又は治療を指す。予防的な治療は、例えば、C.diff.感染症の発生に先行する事象の前(「前暴露予防」)又は後(「暴露後予防」)で開始することができる。本発明の化合物又はその医薬組成物の投与を含める予防的治療は、急性、短期又は慢性であってよい。投与される用量は、予防的治療のクール中に変動することができる。該用語には、インビトロにおける活性の予防も含まれる。
【0047】
本明細書で使用される通り、及び当分野においてよく理解されている通り、「治療」は、臨床的な結果など有益又は所望の結果を得るための手法である。有益又は所望の結果として、これらに限定されないが、一つ又は複数の症状又は状態の軽減又は改善;疾患、障害又は状態の程度の減少;疾患、障害又は状態の安定化(即ち、悪化しない)容態;疾患、障害又は状態の進行の遅延又は減速;疾患、障害又は状態の改善又は緩和;及び検出可能又は検出不可能な寛解(一部又は全部)を挙げることができる。「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存と比較して、生存を延長することも意味することができる。疾患、障害又は状態を「緩和する」とは、治療の非存在下での程度又は時間経過と比較して、疾患、障害若しくは状態の程度及び/若しくは望ましくない臨床徴候が和らぐこと、並びに/又は進行の時間経過が緩徐若しくは延長されることを意味する。
【0048】
本発明の一つ又は複数の実施形態の詳細を、下記の添付記載において説明する。本発明の他の特徴、目的及び利点は、本明細書及び特許請求の範囲から明らかであろう。