(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5934699
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】テトラフルオロプロペン及び水の共沸混合物様の組成物
(51)【国際特許分類】
C07C 17/386 20060101AFI20160602BHJP
C07C 21/18 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
C07C17/386
C07C21/18
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-509140(P2013-509140)
(86)(22)【出願日】2011年5月2日
(65)【公表番号】特表2013-525486(P2013-525486A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011034763
(87)【国際公開番号】WO2011139956
(87)【国際公開日】20111110
【審査請求日】2014年4月25日
(31)【優先権主張番号】13/082,980
(32)【優先日】2011年4月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/331,980
(32)【優先日】2010年5月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ハルス,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】コプカリ,ハルク
(72)【発明者】
【氏名】ファム,ハン・ティー
【審査官】
中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−083818(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/024366(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
50〜99重量%のトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び1〜50重量%の水から構成される共沸混合物又は共沸混合物様の組成物。
【請求項2】
水が1〜27重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が73〜99重量%の量で与えられている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
水が1〜30重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が70〜99重量%の量で与えられている、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
水が1.52〜27重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が73〜98.48重量%の量で与えられている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
14.3psia±2psiaの圧力において−19℃±0.5℃の沸点を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
1〜50重量%の水及び50〜99重量%のトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンから構成されるブレンドを形成することを含む、共沸混合物又は共沸混合物様の組成物を形成する方法。
【請求項7】
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び不純物を含む混合物から不純物を取り出す方法であって、有効量の水を混合物に加えて50〜99重量%のトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び1〜50重量%の水から構成される共沸混合物又は共沸混合物様の組成物を形成し、不純物から共沸混合物又は共沸混合物様の組成物を分離することを含む上記方法。
【請求項8】
不純物が、フッ化水素;1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン;シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン;及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
水からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを分離することを含む、50〜99重量%のトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び1〜50重量%の水から構成される共沸混合物又は共沸混合物様の組成物からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを単離する方法。
【請求項10】
液−液相分離、蒸留、少なくとも1種類の乾燥媒体、及びこれらの組合せからなる群から選択される方法を用いてトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを水から分離する、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、2010年5月6日出願の米国仮出願61/331,980(その内容は参照として本明細書中に包含する)に関連し、その優先権の利益を主張する。
[0002]本発明は、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び水の共沸性及び共沸混合物様の組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]伝統的に、トリクロロフルオロメタン及びジクロロジフルオロメタンのようなクロロフルオロカーボン(CFC)は、冷媒、発泡剤、及びガス滅菌用の希釈剤として用いられている。近年においては、全ハロゲン化クロロフルオロカーボンは地球のオゾン層に対して有害である可能性があるという一般的な懸念が存在する。したがって、成層圏により安全なこれらの材料に対する代替物が望まれている。
【0003】
[0004]現在は、塩素置換基をより少ししか含まないか又は全く含まないフッ素置換炭化水素を用いる世界的な努力が存在する。HFC、即ち炭素、水素、及びフッ素のみを含む化合物の製造は、CFCに対する代替物を与えることができる環境的に望ましい製品を与えるための興味深い主題である。かかる化合物は、フッ化水素を種々のヒドロクロロカーボン化合物と反応させることによって製造されることが当該技術において公知である。HFCは、非オゾン層破壊性ではないので、ヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)又はクロロフルオロカーボン(CFC)よりも遙かにより環境的に有利であると考えられるが、最近のデータはこれらはまた地球温暖化に寄与する可能性があることを示している。したがって、HFC、HCFC、及びCFCに対する代替物も研究されている。
【0004】
[0005]ヒドロフルオロオレフィン(HFO)が可能な代替物として提案されている。HFOは単一成分流体又は共沸性混合物(これらはいずれも沸騰及び蒸発によっては分別されない)として最も多く用いられていることが一般的に知られている。少なくとも部分的には共沸混合物の形成を相対的に予測できないために、かかる組成物を特定することは困難である。したがって、産業界は、CFC、HCFC、及びHFCに対する許容でき環境的により安全な代替物である新規なHFOベースの混合物を継続的に探し求めている。本発明は、とりわけこれらの必要性を満足する。
【発明の概要】
【0005】
[0006]本発明は、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び水の共沸性又は共沸混合物様の組成物に関する。HFO−1234ze(E)び水はオゾン層破壊性を少ししか乃至全く有しないので、本発明の組成物は現在用いられているCFC、HFC、及びHCFCに対する環境的に望ましい代替物を提供する。更に、かかる共沸混合物を含む組成物は、それをCFC、HFC、及びHCFC代替物、並びにHFO−1234ze(E)又は水単独のいずれかよりも良好にする特性を示す。
【0006】
[0007]一形態においては、本発明は、約0.1〜約50重量%の水及び約50〜約99.9重量%のHFO−1234ze(E)のブレンドを含む組成物並びに共沸性又は共沸混合物様の組成物を形成する方法を提供する。幾つかの態様においては、共沸性又は共沸混合物様の組成物は、約0.1〜約30重量%の水及び約70〜99.9重量%のHFO−1234ze(E)、更なる態様においては、約1〜約27重量%の水及び約73〜99重量%のHFO−1234ze(E)のブレンドを含む。本発明の共沸混合物又は共沸混合物様の組成物は、約14.3psia±2psiaの圧力において約−19℃±0.5℃の沸点を示す。更なる態様においては、共沸混合物は、約14.3psiaの圧力において約−19℃の沸点を有し、更なる態様においては、共沸混合物は、約14.3psiaの圧力において約−19.3℃の沸点を有する。
【0007】
[0008]本発明の更なる態様は、有効量の水を混合物に加えて上記による共沸性又は共沸混合物様の組成物を形成することによって、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び少なくとも1種類の不純物を含む混合物からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを取り出す方法に関する。次に、蒸留など(しかしながらこれに限定されない)の当該技術において公知の標準的な方法を用いて、この共沸混合物を不純物から分離する。不純物としては、1種類以上のハロカーボン及び/又はフッ化水素(これらはトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンと混和性であっても又はそうでなくてもよい)を挙げることができる。ハロカーボンの例としては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン及びシス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンが挙げられるが、これらに限定されない。更なる態様においては、不純物はまた、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、水、或いはトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンと水の混合物と共沸性混合物を形成してもよく、あるいはしなくてもよい。
【0008】
[0009]本発明の更なる態様は、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを水から分離することによって、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び水の共沸性混合物からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを単離する方法に関する。分離法としては、当該技術において公知の方法又は本明細書において他に議論する方法の任意の1つ又は組合せを挙げることができる。例えば、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンは、液−液相分離を用いて分離することができる。別の態様においては、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンは、蒸留及び/又は1種類以上の乾燥媒体(例えばモレキュラーシーブ、シリカアルミナなど)を用いて分離することができる。更なる態様においては、分離法として、液−液相分離と、蒸留及び/又は1種類以上の乾燥媒体から選択される第2の方法との組み合わせを挙げることができる。
【0009】
[0010]本発明の更なる態様及び有利性は、本明細書中に与える開示事項に基づいて当業者に明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0011]本発明の一形態においては、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び水の共沸性又は共沸混合物様の組成物が提供される。HFO−1234ze(E)及び水はオゾン層破壊性を僅かしか乃至全く有しないので、この組成物は、現在用いられているCFC、HFC、及びHCFCに対する環境的に望ましい代替物を提供する。更に、かかる共沸混合物を含む組成物は、それをCFC、HFC、及びHCFC代替物、並びにHFO−1234ze(E)又は水単独よりも良好にする特性を示す。本発明の他の形態においては、HFO−1234ze(E)及び水の共沸混合物又は共沸混合物様の組成物を用いて、純粋形態のHFO−1234ze(E)を単離する。
【0011】
[0012]HFO−1234ze(E)及び水の共沸混合物又は共沸混合物様の組成物は、共沸混合物のように挙動する組成物又は混合物を包含する。流体の熱力学的状態は、その圧力、温度、液体組成、及び蒸気組成によって規定される。真の共沸性組成物に関しては、所定の温度及び圧力範囲において液体組成と蒸気相が実質的に等しい。実際的な言い方をすると、これは相変化中に成分を分離することができないことを意味する。本発明の目的のためには、共沸混合物は、周囲の混合物組成物の沸点と比べて最高又は最低の沸点を示す液体混合物である。共沸混合物又は共沸混合物様の組成物は、所定の圧力下において液体形態である場合に、成分の沸点よりも高いか又は低くてよい実質的に一定の温度で沸騰し、沸騰している液体組成物と実質的に同一の蒸気組成を与える2以上の異なる成分の混合物である。本発明の目的のためには、共沸性組成物は、共沸混合物のように挙動する、即ち一定の沸点特性又は沸騰若しくは蒸発によって分別されない傾向を有する組成物を意味する共沸混合物様の組成物を包含するように定義される。而して、沸騰又は蒸発中に形成される蒸気の組成は、元の液体の組成と同一であるか又は実質的に同一である。したがって、沸騰又は蒸発中において、液体の組成は変化するとしても最小か又は無視できる程度までしか変化しない。これは、沸騰又は蒸発中に液体の組成がかなりの程度まで変化する非共沸混合物様の組成物とは対照的である。したがって、共沸混合物又は共沸混合物様の組成物の本質的特徴は、所定の圧力において液体組成物の沸点が一定であり、沸騰している組成物の上方の蒸気の組成が実質的に沸騰している液体組成物のものである、即ち液体組成物の成分の分別が実質的に起こらないことである。共沸性組成物のそれぞれの成分の沸点及び重量%はいずれも、共沸混合物又は共沸混合物様の液体組成物を異なる圧力において沸騰させると変化する可能性がある。而して、共沸混合物又は共沸混合物様の組成物は、その成分の間に存在する関係の観点、又は成分の組成範囲の観点、或いは特定の圧力おける一定の沸点によって特徴付けられる組成物のそれぞれの成分の実際の重量%の観点で規定することができる。
【0012】
[0013]したがって、本発明は有効量のHFO−1234ze(E)及び水を有する共沸混合物様の組成物を提供する。本明細書において用いる「有効量」とは、他の成分と組み合わせることによって共沸混合物様の組成物を形成するそれぞれの成分の量を意味する。幾つかの態様においては、共沸性混合物は、共沸性又は共沸混合物様の組成物の重量を基準として約0.1〜約50重量%の水及び約50〜99.9重量%のHFO−1234ze(E)を含む。更なる態様においては、共沸性又は共沸混合物様の組成物は、約0.1〜約30重量%の水及び約70〜99.9重量%のHFO−1234ze(E)、更なる態様においては、約1〜約27重量%の水及び約73〜約99重量%のHFO−1234ze(E)のブレンドを含む。本発明の共沸性混合物は、約14.3psia±2psiaの圧力において約−19℃±0.5℃の沸点を有する。更なる態様においては、本発明の共沸性混合物は、約14.3psiaの圧力において約−19℃の沸点を有する。更なる態様においては、共沸混合物は約14.3psiaの圧力において約−19.3℃の沸点を有する。
【0013】
[0014]一態様においては、本発明方法は、HFO−1234ze(E)及びHFO−1234ze(E)/水の共沸混合物を生成させる工程、及び共沸混合物を不純物から単離する工程を含む。本方法はまたHFO−1234ze(E)を共沸性混合物から精製する工程も含み、これは下記においてより詳細に議論する。HFO−1234ze(E)は、当該技術において公知の任意の方法を用いて製造することができる。1つの非限定的な例においては、HFO−1234ze(E)は、前駆体のハロアルケン試薬を脱ハロゲン化水素化してHFO−1234ze(E)及び1種類以上の不純物の混合物を生成させることによって形成する。米国出願20080051611(その内容は参照として本明細書中に包含する)においては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)をHFの存在下において脱ハロゲン化水素化して、HFO−1234ze(E)、シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(Z))、HFC−245fa、及びフッ化水素(HF)の混合物を形成するプロセスの一態様が概説されている。この混合物又はHFO−1234ze(E)及び不純物を含む任意の同様の混合物からHFO−1234ze(E)を取り出す際の第1の工程は、有効量の水を加えてHFO−1234ze(E)及び水の共沸性組成物を形成することによる。その後、蒸留、スクラビング、又は他の当該技術において認められている分離手段など(しかしながらこれらに限定されない)の標準的な分離技術を用いて、共沸性組成物を不純物から分離する。一態様においては、不純物それ自体は、HFO−1234ze(E)、水、又はHFO−1234ze(E)及び水の混合物と共沸性混合物を形成しない。他の態様においては、不純物は、HFO−1234ze(E)、水、又はHFO−1234ze(E)及び水の混合物と共沸性混合物を形成する。HFO−1234ze(E)の代表的な不純物としては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)及び/又はシス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(Z))など(しかしながらこれらに限定されない)のHFO−1234ze(E)と混和性であってよい他のハロカーボンが挙げられるが、これらに限定されない。更なる態様においては、不純物は、単独又は上記の任意のものと組み合わせたフッ化水素(HF)である。
【0014】
[0015]この精製した共沸混合物は、オゾン層破壊性を有さず、地球温暖化に対する寄与が無視できるものであり、不燃性であるHFO混合物に対する当該技術における必要性を満足する。かかる混合物は、冷媒、発泡剤、噴射剤、及びガス滅菌用の希釈剤など(しかしながらこれらに限定されない)の広範囲の用途を有する組成物内、又は組成物の製造において用いることができる。共沸混合物は、かかる目的のための他の有用な添加剤又は成分と組み合わせて与えることができる。
【0015】
[0016]更なる態様においては、HFO−1234ze(E)及び水の共沸混合物の成分部分を分離して精製形態のHFO−1234ze(E)にすることが望ましい可能性もある。分離法としては、当該技術において一般的に知られている任意の方法を挙げることができる。例えば一態様においては、液−液相分離によって過剰の水をHFO−1234ze(E)から除去することができる。残りの水は、次に蒸留及び/又は乾燥媒体(例えばモレキュラーシーブ、シリカアルミナなど)によってHFO−1234ze(E)から除去することができる。精製したHFO−1234ze(E)は、最終製品として(即ち、冷媒、発泡剤、噴射剤、ガス滅菌用の希釈剤などとして)用いることができ、或いは別のHFO又は同様の化合物を製造するために更に処理することができる。
【0016】
[0017]以下の非限定的な実施例は本発明を例示するように働く。
【実施例】
【0017】
[0018]実施例1:
[0019]まず、ドライアイス冷却凝縮器を取り付けたガラス製の真空断熱容器に1234ze(E)を充填した。次に、水を徐々に増加させて加え、混合物の温度を記録した。混合物の温度は最小値に達し、次に一定になり、これは不均一共沸混合物が形成されたことを示した。測定中の雰囲気圧力は14.3psiaであった。測定された温度を表1に示す。
【0018】
【表1】
本発明は以下の態様を含む。
[1]
実質的にトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze(E))及び水から構成される共沸性又は共沸混合物様の組成物。
[2]
水が約0.1〜約50重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が約50〜約99.9重量%の量で与えられている、[1]に記載の組成物。
[3]
水が約0.1〜約30重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が約70〜約99.9重量%の量で与えられている、[1]に記載の組成物。
[4]
水が約1〜約27重量%の量で与えられ、HFO−1234ze(E)が約73〜約99重量%の量で与えられている、[1]に記載の組成物。
[5]
約14.3psia±2psiaの圧力において約−19℃±0.5℃の沸点を有する、[1]に記載の組成物。
[6]
実質的に有効量の水及びトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンから構成されるブレンドを形成することを含む、共沸性又は共沸混合物様の組成物を形成する方法。
[7]
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び少なくとも1種類の不純物を含む混合物からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを取り出す方法であって、有効量の水を混合物に加えてトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び水の共沸性又は共沸混合物様の組成物を形成し、不純物から共沸性組成物を分離することを含む上記方法。
[8]
不純物が、フッ化水素;1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン;シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン;及びこれらの組合せからなる群から選択される、[7]に記載の方法。
[9]
水からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを分離することを含む、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン及び水を含む共沸性混合物からトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを単離する方法。
[10]
液−液相分離、蒸留、少なくとも1種類の乾燥媒体、及びこれらの組合せからなる群から選択される方法を用いてトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを水から分離する、[9]に記載の方法。