(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
レチノイン酸受容体関連オーファン受容体γt(RORγT)によって媒介される疾患または病状の処置用の医薬の製造における、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用であって、疾患または病状が自己免疫疾患または炎症性疾患である、使用。
疾患または病状が、多発性硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、関節リウマチ、喘息、変形性関節症、川崎病、橋本甲状腺炎または粘膜リーシュマニア症である、請求項19に記載の医薬組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明により、RORγTを阻害する化合物、RORγT媒介性疾患または病状、特に自己免疫疾患および炎症性疾患の処置のためのその使用、ならびにかかる化合物および医薬用担体を含む医薬組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明により、式Iによる化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供し、
【化1】
【0014】
ここで、
Xは、C(O)、SOまたはSO
2であり、
Yは、CHまたはNであり;
nは、0、1、2、3または4であり;
A
4〜A
7は、それぞれ独立して、NまたはCR
4、CR
5、CR
6もしくはCR
7であるが、但し、4つの位置A
4〜A
7のうち2つ以下が同時にNであってもよく;
R
1は、(i)(C
3〜7)シクロアルキル又は(C
3〜5)ヘテロシクロアルキルであって、どちらも、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい;(ii)(C
2〜9)ヘテロアリールであって、場合により、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい;または(iii)(C
6〜14)アリールであって、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、であり;
R
2は、C(O)OH、5−テトラゾリル、HOC(CF
3)
2、C(O)OH(C
1〜10)アルキル、(C
1〜10)アルキルスルホキシアミノカルボニル;またはカルバモイルであり;
R
3は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルキルC(O)O−、(C
1〜4)アルキル、または(C
1〜4)アルコキシであり、ここで、該(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜4)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよく;
R
4〜R
7は、独立して、H、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシ、(C
1〜4)アルキル、(C
0〜10)アルキル)アミノカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニルまたはアミノ(C
1〜4)アルキルであり、ここで、該(C
1〜3)アルコキシ、(C
1〜4)アルキル、(C
0〜10)アルキル)アミノカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニルおよびアミノ(C
1〜4)アルキルは、場合により1個以上のハロゲン、ヒドロキシルもしくは(C
1〜3)アルコキシで置換されていてもよく;または以下
【化2】
【0015】
を有する基であって、場合により、(C
1〜10)アルキル、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシのうちの1つ以上で置換されていてもよく、ここで、mは1、2、3または4である。
【0016】
また、本発明により、式Iaによる化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供し、
【化3】
【0017】
ここで、
Xは、C(O)、SOまたはSO
2を表し、
Yは、CHまたはNであり;
A
4〜A
7は、それぞれ独立して、NまたはCR
4、CR
5、CR
6もしくはCR
7であるが、但し、4つの位置A
4〜A
7のうち2つ以下が同時にNであってもよく;
R
1は、(C
3〜7)シクロアルキルまたは(C
3〜5)ヘテロシクロアルキルであって、どちらも、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、または(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、すべては、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、又は;
R
1は、(C
2〜9)ヘテロアリールであって、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、または(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、すべては、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、あるいは;
R
1は、(C
6〜14)アリールであって、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、または(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、すべて、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい;
R
2は、C(O)OH、5−テトラゾリル、またはHOC(CF
3)
2であり;
R
3は、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロまたは(C
1〜4)アルキルから選択され、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよく;そして
R
4〜R
7は、独立して、H、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシ、(C
1〜4)アルキルであり、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい。
【0018】
式IおよびIaの化合物の第1実施形態では、A
4、A
5、A
6、A
7が:(i)CR
4、CR
5、CR
6、CR
7;(ii)N、CR
5、CR
6、CR
7;(iii)CR
4、N、CR
6、CR
7;(iv)CR
4、CR
5、N、CR
7;(v)CR
4、CR
5、CR
6、N;(vi)N、N、CR
6,CR
7;(vii)CR
4、N、N、CR
7;(viii)CR
4、CR
5、N、N;(ix)N、CR
5、N、CR
7;(x)CR
4、N、CR
6、N;および(xi)N、CR
5、CR
6、Nからなる群より選択される化合物である。
【0019】
第1実施形態の一例のサブセットでは、A
4、A
5、A
6、A
7が:(i)CR
4、CR
5、CR
6、CR
7;(ii)N、CR
5、CR
6、CR
7;および(iii)CR
4、N、CR
6、CR
7からなる群より選択される化合物である。
【0020】
第1実施形態の第2サブセットでは、A
4、A
5、A
6、A
7が(i)CR
4、CR
5、CR
6、CR
7、または(ii)N、CR
5、CR
6、CR
7であり;YがNである化合物である。
【0021】
第1実施形態の第3サブセットでは、
Xが、C(O)またはSO
2であり;
R
1が、(i)(C
3〜7)シクロアルキル又は(C
3〜5)ヘテロシクロアルキルであって、どちらも、場合により(C
1〜4)アルキルもしくはハロゲンから選択される1個以上の基で置換されていてもよい;(ii)(C
2〜9)ヘテロアリールであって、場合により、ハロゲン、アミノもしくは(C
1〜4)アルキルから選択される1個以上の基で置換されていてもよい;または(iii)(C
6〜14)アリールであって、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキル、(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、
化合物である。
【0022】
第1実施形態の第4サブセットでは、R
1が、(C
2〜9)ヘテロアリールまたは(C
6〜14)アリールであって、どちらも、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルまたは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、
化合物である。
【0023】
第1実施形態の第5サブセットでは、R
1が、(C
6〜14)アリールであって、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、または(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、すべて、1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、式Iによる化合物である。
【0024】
第1実施形態の第6サブセットでは、R
1が、フェニル、ナフチル、ピリジニル、キノリニル、ベンゾオキサジアゾリル、チオフェニルまたはイソオキサゾリルであり、各々は、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルまたは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、化合物である。
【0025】
第1実施形態の第7サブセットでは、R
1における(C
6〜14)アリールがフェニルである式IおよびIaによる化合物である。
【0026】
第1実施形態の第8サブセットでは、R
1が、フェニルであり、場合によりハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルまたは(C
1〜3)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよく、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(C
1〜4)アルキルおよび(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよい、化合物である。
【0027】
第1実施形態の第9サブセットでは、R
2がC(O)OHである化合物である。
【0028】
本発明の第10サブセットでは、YがNである式IおよびIaによる化合物に関する。
【0029】
式Iの化合物の第2実施形態では、式Ib
【化4】
【0030】
(式中、A
4〜A
7、R
1〜R
3、X、Yおよびnは、式Iについて上記に示したとおりに規定される)
を有する化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物である。
【0031】
式Iの化合物の第3実施形態では、式Icを有する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【化5】
【0032】
ここで、
Xは、C(O)またはSO
2であり
R
8は、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、H
2NC(O)−、(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシから選択され、ここで、該(C
1〜3)アルコキシカルボニル、(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル、(C
1〜4)アルキルもしくは(C
1〜3)アルコキシは、場合により1個以上のハロゲンで置換されていてもよく;
xは、0、1、2、3、4または5であり;そして
A
4〜A
7、R
1〜R
3、Yおよびnは、式Iについて上記に示したとおりに規定される。
【0033】
式Iの化合物の第4実施形態では、式Idを有する化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、
【化6】
【0034】
ここで、A
4〜A
7、R
2、R
3、X、Yおよびnは、式Iについて上記に示したとおりに規定される。
【0035】
式Iの化合物の第5実施形態では、式Ieを有する化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、
【化7】
【0036】
ここで、A
4〜A
7、R
3、Xおよびnは、式Iについて上記に示したとおりに規定される。
【0037】
式I、Ia、Ib、Ic、IdおよびIeの化合物のさらなる実施形態では、
R
4が、H、ハロゲン、アミノ、および1個以上のハロゲンで置換されていてもよい(C
1〜4)アルキルから選択され;
R
5が、Hであり;
R
6が、H、ジメチルアミノカルボニル、−CH
2NH
2、シアノ、
【化8】
【0038】
から選択され、各々は、場合により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、−CH
2OH、−CH
2OCH
3またはメトキシで置換されていてもよく;そして
R
7が、Hおよびハロゲンから選択される、化合物である。
【0039】
式I、Ia、Ib、Ic、IdおよびIeの化合物のなおさらなる実施形態では、R
4、R
5およびR
7のうちの1つが水素以外である化合物である。
【0040】
また、本発明は、本明細書において上記に規定した発明の種々の態様におけるA
1〜A
4、R
1〜R
8、X、Y、nおよびxに対するあらゆる具体的な定義ならびにあらゆる置換基が、式Iの化合物の規定の範囲内の任意の組合せで存在している化合物に関する。
【0041】
本発明の化合物の非限定的な例としては:
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−5−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−7−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−6−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸;
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)フェニル)プロパン−2−オール;
4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(3,5−ジクロロイソニコチノイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−ブロモベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−(メトキシカルボニル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(シクロヘキサンカルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−ブロモ−6−クロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,4,6−トリクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジメチルベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−エトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−メチル−6−ニトロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(キノリン−8−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−ブロモフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,5−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(3−クロロ−2−メチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,3−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,3,4−トリクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−シアノフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(ナフタレン−1−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2,6−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール−4−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−シアノ−5−メチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(トリフルオロメチル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロフェニルスルホニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸;
3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール;
3−(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イルスルホニル)チオフェン−2−カルボン酸メチル;
3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール;
3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(3−ブロモ−5−クロロチオフェン−2−イルスルホニル)−1H−インダゾール;
4−(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イルスルホニル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール;
(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2,6−ジクロロフェニル)メタノン;
(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2,3−ジクロロフェニル)メタノン;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸メチル;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−フルオロ安息香酸メチル;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム;
(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−(4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)メタノン;
3−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
2−(3−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)フェニル)酢酸;
2−(4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)フェニル)酢酸;
2−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)ベンズアミド;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ−5−メチル安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−メチル安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−メトキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−メチル安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−メトキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2,6−ジフルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−イソプロピル安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3,5−ジメトキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−シアノ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2,3−ジフルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2,5−ジフルオロ安息香酸;
2−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−5−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−5−フルオロ−2−メトキシ安息香酸;
5−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸;
3−フルオロ−4−(4−フルオロ−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(4−フルオロ−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
2−(4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル)酢酸;
(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(3−(4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−イル)メタノン;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−メチル安息香酸;
3−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−2−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−2−メトキシ安息香酸;
2−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−2,5−ジフルオロ安息香酸;
5−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸;
4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
3−フルオロ−4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−イソプロピル安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム;
3−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−フルオロ−4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−フルオロ−4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(7−フルオロ−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−フルオロ−4−(7−フルオロ−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(6−ブロモ−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(6−ブロモ−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ヒドロキシメチル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ヒドロキシメチル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(メトキシメチル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−3−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)−1H−インダゾール−6−カルボン酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ安息香酸;
3−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
3−クロロ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(3−ヒドロキシプロピルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(3−ヒドロキシプロピルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(3−メトキシプロピルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシプロピルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(4−ヒドロキシブチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−((2−ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−((2−ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−((2−メトキシエチル)(メチル)カルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(3−フルオロアゼチジン−1−カルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−カルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ピロリジン−1−カルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(6−(アゼチジン−1−カルボニル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸;
2−アセトキシ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−ヒドロキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−5−フルオロ−2−ヒドロキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3,6−ジフルオロ−2−ヒドロキシ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸;
2−アセトキシ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(ジメチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸;
4−(6−(アミノメチル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸;
4−(6−(アミノメチル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸;
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ジフルオロメチル)安息香酸;および
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−シアノ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸、
が挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本明細書で用いる用語はその通常の意味を有し、かかる用語の意味は、その各存在において独立している。とはいえ、別途記載している場合を除き、以下の定義を本明細書および特許請求の範囲にわたって適用する。化学名、一般名および化学構造は、互換的に用いて同じ構造を示していることがあり得る。ある化学物質化合物が化学構造と化学名の両方を用いて言及されており、該化学構造と化学名との間に不明確さが存在する場合、構造が優先する。この規定は、特に記載のない限り、用語が単独で使用されているか他の用語との組合せで使用されているかに関係なく適用される。したがって、「アルキル」の定義は、「アルキル」ならびに「ヒドロキシアルキル」、「フルオロアルキル」、「アルコキシ」などの「アルキル」部分に適用される。
【0043】
本明細書で用いる場合および本開示全体を通して、以下の用語は、特に記載のない限り、以下の意味を有すると理解されたい。
【0044】
用語「アルキル」は、本明細書で用いる場合、その水素原子のうちの1個が指定された数の炭素原子を有する結合で置き換えられている脂肪族炭化水素基をいう。種々の実施形態において、アルキル基は、例えば、1〜6個の炭素原子を含むもの(C
1〜C
6アルキル)または1〜3個の炭素原子を含むもの(C
1〜C
3アルキル)である。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルおよびネオヘキシルが挙げられる。一実施形態において、アルキル基は線状である。別の実施形態では、アルキル基は分枝状である。
【0045】
特に指定のない限り、「アルキル」は、指定された数の炭素原子を有する分枝鎖および直鎖の両方の脂肪族飽和炭化水素基(あらゆる異性体を含む)も包含しており;例えば、「C
1〜6アルキル」(または「C
1〜C
6アルキル」)は、ヘキシルアルキルおよびペンチルアルキル異性体のすべて、ならびにn−、イソ−、sec−およびt−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルおよびメチルを包含する。
【0046】
「アルキレン」は、指定された炭素数を有し、2つの末端鎖結合部を有する分枝鎖および直鎖の両方の脂肪族飽和炭化水素基(あらゆる異性体を含む)をいう場合もあり;例えば、用語「A−C
4アルキレン−B」は、例えば、A−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−B、A−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−CH
2−B、A−CH
2−CH(CH
2CH
3)−B、A−CH
2−C(CH
3)(CH
3)−Bなどを表す。「アルコキシ」は、酸素連結部によって結合された表示した数の炭素原子の線状または分枝状のアルキル基を表し;例えば、「C
1〜C
6アルコキシ」としては、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−O(CH
2)
5CH
3などが挙げられる。
【0047】
「非置換の」のみまたは「置換された」のみと具体的に記載していない限り、アルキル基は非置換であるか、または各炭素原子上の1〜3個の置換基が、ハロ、C
1〜C
20アルキル、CF
3、NH
2、N(C
1〜C
6アルキル)
2、NO
2、オキソ、CN、N
3、−OH、−O(C
1〜C
6アルキル)、C
3〜C
10シクロアルキル、C
2〜C
6アルケニル、C
2〜C
6アルキニル、(C
0〜C
6アルキル)S(O)
0〜2−、(C
0〜C
6アルキル)S(O)
0〜2(C
0〜C
6アルキル)−、(C
0〜C
6アルキル)C(O)NH−、H
2N−C(NH)−、H
2N−C(O)(NH)−、−O(C
1〜C
6アルキル)CF
3、(C
0〜C
6アルキル)C(O)−、(C
0〜C
6アルキル)OC(O)−、(C
0〜C
6アルキル)O(C
1〜C
6アルキル)−、(C
0〜C
6アルキル)C(O)
1〜2(C
0〜C
6アルキル)−、(C
0〜C
6アルキル)OC(O)NH−、−NH(C
1〜C
6アルキル)NHC(O)NH(C
1〜C
6アルキル)、NHC(O)OC
1〜C
6アルキル、−NH(C
1〜C
6アルキル)NHSO
2(C
1〜C
6アルキル)、−(C
0〜C
6アルキル)NHSO
2(C
1〜C
6アルキル)、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクリルアルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−複素環、ハロ−ヘテロシクリルアルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−複素環およびシアノ−ヘテロシクリルアルキルで置換されている。
【0048】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合とともに指定された数の炭素原子を有する直鎖または分枝状の炭素鎖を意味する。アルケニルの例としては、限定されないが、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,4−ヘキサジエニルなどが挙げられる。
【0049】
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合とともに指定された数の炭素原子を有する直鎖または分枝状の炭素鎖を意味する。アルキニルの例としては、限定されないが、エチニル、プロパルギル、1−プロピニル、2−ブチニルなどが挙げられる。
【0050】
用語「炭素環」(およびその語尾変化形、例えば、「炭素環式」または「カルボシクリル」)は、本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、(i)単環式のC
3〜C
8飽和もしくは不飽和環、または(ii)C
7〜C
12の二環式の飽和もしくは不飽和環系をいう。(ii)における各環は、他方の環に、結合によって結合しているかまたは縮合しているか(スピロ縮合型を含む)のいずれかであり、各環は飽和型または不飽和である。炭素環は、安定な化合物がもたらされる、いずれの炭素原子で分子の残部に結合していてもよい。
【0051】
炭素環式飽和環は、環系全体(単環式または多環式)が飽和型である炭素環のサブセットを構成する。単環式の炭素環式飽和環は、シクロアルキル環とも称され、例えば、シクロプロピル、シクロブチルなどである。二環式の縮合炭素環は、C
7〜C
10の二環式の環系において各環が飽和型または不飽和であり、隣接している2個の炭素原子(またはスピロ縮合型の場合は1個の炭素原子)が該環系内の各環によって共有されている炭素環のさらなるサブセットである。二環式の飽和炭素環は、両方の環が飽和型であるものである。二環式の不飽和炭素環は、一方の環が不飽和であり、他方は不飽和または飽和型であるものである。特に記載のない限り、炭素環は、非置換であるかまたはC
1〜6アルキル、C
1〜6アルケニル、C
1〜6アルキニル、アリール、ハロゲン、NH
2もしくはOHで置換されている。二環式の不飽和縮合炭素環のサブセットの一例は、一方の環がベンゼン環であり他方の環が飽和型または不飽和であり、安定な化合物がもたらされる任意の炭素原子によって結合している二環式の炭素環である。このサブセットの代表的な例としては、以下のもの:
【化9】
【0054】
芳香族炭素環は、炭素環の別のサブセットを構成する。用語「アリール」は、芳香族の単環式および多環式の炭素環系をいい、ここで、多環系内の個々の炭素環式の環は、縮合しているかまたは単結合によって互いに結合している。好適なアリール基としては、フェニル、ナフチル、およびビフェニルが挙げられる。
【0055】
用語「シクロアルキル」は、指定された総数の環内炭素原子を有する環状のアルカン;例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルを意味する。
【0056】
用語「複素環」(およびその語尾変化形、例えば、「複素環式」または「ヘテロシクリル」)は、広く、(i)安定な4〜8員の単環式の飽和もしくは不飽和環、または(ii)安定な7〜12員の二環式の環系をいい、ここで、(ii)における各環は、他方の環に結合によって結合しているか、または縮合しているか(スピロ縮合型を含む)のいずれかであり、各環は飽和型または不飽和であり、該単環式の環または二環式の環系は、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば、1〜6個のヘテロ原子、または1〜4個のヘテロ原子)を含有しており、残りは炭素原子であり(単環式の環は、典型的には少なくとも1個の炭素原子を含むものであり、該環系は、典型的には少なくとも2個の炭素原子を含むものである);ここで、1個以上の窒素およびイオウヘテロ原子(あれば)は酸化されていてもよく、1個以上の窒素ヘテロ原子(あれば)は4級化されていてもよい。特に指定のない限り、複素環式の環は、任意のヘテロ原子で結合されていてもよく、炭素原子で結合されていてもよいが、結合によって安定な構造の作出がもたらされるものとする。特に指定のない限り、複素環式の環が置換基を有する場合、該置換基は、ヘテロ原子であれ炭素原子であれ該環内のいずれの原子に結合していてもよいが、安定な化学構造がもたらされるものと理解されたい。
【0057】
複素環式飽和環は、複素環のサブセットの1つを構成し;すなわち、用語「飽和型の複素環式」は、一般的に、環系全体(単環式であれ多環式であれ)が飽和型である上記に定義した複素環をいう。用語「飽和型の複素環式の環」は、炭素原子とN、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子とからなる4〜8員の単環式の飽和環または安定な7〜12員の二環式の環系をいう。代表的な例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、1,4−チオキサニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル(またはテトラヒドロフラニル)、テトラヒドロチエニル、およびテトラヒドロチオピラニルが挙げられる。
【0058】
ヘテロ芳香族は複素環の別のサブセットを構成し;すなわち、用語「ヘテロ芳香族」(あるいはまた、「ヘテロアリール」)は、一般的に、環系全体(単環式であれ多環式であれ)が芳香族環系である上記に定義した複素環をいう。用語「ヘテロ芳香族環」は、5員もしくは6員の単環式の芳香族環または7〜12員の二環式の芳香族環であって、炭素原子とN、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子とからなるものをいう。少なくとも1個の窒素原子を含有している置換型ヘテロアリール環(例えば、ピリジン)の場合、かかる置換は、N−オキシドの形成をもたらすものであってもよい。単環式のヘテロ芳香族環の代表的な例としては、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル(またはチオフェニル)、チアゾリル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、およびチアジアゾリルが挙げられる。二環式のヘテロ芳香族環の例としては、ベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、イソインドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、イミダゾ[2,1−b](1,3)チアゾール(すなわち、
【化10】
【0059】
)、6−(1−ピロリル)−3−ピリジル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(ピリド−3−イル)フェニル、および4−(ピリド−4−イル)フェニルが挙げられる。
【0060】
複素環の別のサブセットは、一方または両方の環が不飽和である不飽和複素環(ただし環系全体は芳香族でないものとする)である。不飽和複素環の代表的な例としては、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロイミダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロナフチリジニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,4−ベンゾオキサジニル、1,3−ベンゾオキサゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(すなわち、
【化11】
【0061】
)、およびベンゾ−1,3−ジオキソリル(すなわち、
【化12】
【0062】
)が挙げられる。本明細書において一部の特定の状況では、
【化13】
【0063】
を、択一的に、隣接している2個の炭素原子に結合しているメチレンジオキシを置換基として有するフェニルと称する。また、クロモンおよびクマリンなどの基も包含される。
【0064】
「非置換の」のみまたは「置換された」のみであることが具体的に記載していない限り、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキル、アリール(フェニルを含む)およびヘテロアリール基は、非置換または置換型である(「場合により置換されていてもよい」とも称している)。置換基が具体的に示されていない場合、置換型または置換されていてもよいシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール(フェニルを含み、そして、単独の置換基としてまたはアリールオキシおよびアラルキルなどの置換基の一部としての)、ヘテロアリール(単独の置換基としてまたはヘテロアリールオキシおよびヘテロアラルキルなどの置換基の一部としての)に対する置換基は、ハロゲン(またはハロ)、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル、NH
2、N(C
1〜C
6アルキル)
2、NO
2、オキソ、CN、N
3、−OH、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい−O(C
1〜C
6アルキル)、C
3〜C
10シクロアルキル、C
2〜C
6アルケニル、C
2〜C
6アルキニル、(C
0〜C
6アルキル)S(O)
0〜2−、アリール−S(O)
0〜2−、(C
0〜C
6アルキル)S(O)
0〜2(C
0〜C
6アルキレン)−、(C
0〜C
6アルキル)C(O)NH−、H
2N−C(NH)−、(C
0〜C
6アルキル)C(O)−、(C
0〜C
6アルキル)OC(O)−、(C
0〜C
6アルキル)O(C
1〜C
6アルキレン)−、(C
0〜C
6アルキル)C(O)
1〜2(C
0〜C
6アルキレン)−、(C
0〜C
6アルキル)
2NC(O)−、(C
0〜C
6アルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−ヘテロアリール、ハロ−ヘテロアラルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−ヘテロアリールおよびシアノ−ヘテロアラルキルから独立して選択される1〜3個の基である。
【0065】
用語「ハロゲン」(または「ハロ」)は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素をいう(あるいは、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、およびヨード(I)と称する)。
【0066】
用語「ハロアルキル」は、指定された数の炭素原子を有し、1個〜全部の水素原子がハロゲン原子で置き換えられたアルキルを意味する。
【0067】
用語「アラルキル」および「ヘテロアラルキル」は、分子の残部がC
1〜C
4アルキレンによって連結されたアリール/ヘテロアリールをいう。
【0068】
用語「C
0」は、「C
0〜6アルキレン」などの表現で用いられている場合、直接共有結合を意味し;または「C
0〜6アルキル」などの表現で用いられている場合、水素を意味する。同様に、基内の特定の数の原子の存在を規定する整数がゼロである場合、これは、隣接している原子が結合によって直接連結されていること;例えば、構造
【化14】
【0069】
(式中、sはゼロ、1または2の整数である)
において、sがゼロである場合、該構造が
【化15】
【0070】
となることを意味し;または表示した原子が存在しないことを意味し;例えば、−S(O)
0−は−S−を意味する。
【0071】
反対の明示がない限り、「不飽和」環は、部分不飽和環または完全不飽和環である。例えば、「単環式のC
6不飽和炭素環」は、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、およびベンゼンをいう。
【0072】
反対の明示がない限り、本明細書に記載の範囲はすべて両端を含む。例えば、「1〜4個のヘテロ原子」を含むと記載している複素環は、複素環が1個、2個、3個または4個のヘテロ原子を含むものであり得ることを意味する。
【0073】
本発明の化合物を図示および説明している任意の構成要素または任意の式において、いずれかの可変部が1回より多く存在している場合、各存在に対するその定義は、他のどの存在におけるその定義からも独立している。また、置換基および/または可変部の組合せは、かかる組合せによって安定な化合物がもたらされる場合のみ許容される。繰り返しの用語を有する用語を含む可変部、例えば(CRiRj)
rの定義において、rが整数2であり、Riが規定の可変部であり、Rjが規定の可変部である場合、Riの値は、これが存在する各場合において異なっていてもよく、Rjの値は、これが存在する各場合において異なっていてもよい。例えば、RiおよびRjが、独立して、メチル、エチル、プロピルおよびブチルからなる群より選択されるならば、(CRiRj)
2は
【化16】
【0075】
用語「(C
1〜6)アルキル」は、上記に用いるように、1〜6個の炭素原子を有する分枝状または非分枝状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを意味する。(C
1〜4)アルキルが好ましい。
【0076】
用語「(C
1〜5)アルキル」は、1〜5個の炭素原子を有する分枝状または非分枝状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルおよびn−ペンチルを意味する。
【0077】
用語「(C
1〜4)アルキル」は、本明細書で用いる場合、1〜4個の炭素原子を有する分枝状または非分枝状のアルキル基を意味し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルである。
【0078】
用語「(C
1〜3)アルコキシ」は、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、該アルキル部分は分枝状または非分枝状である。
【0079】
用語「(C
1〜3)アルコキシカルボニル」は、アルコキシ部分に1〜3個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基を意味し、該アルコキシ部分は、先に定義したものと同じ意味を有する。
【0080】
用語「(ジ)(C
1〜6)アルキルアミノカルボニル」は、アミノ基が独立してアルキル基による一置換または二置換のものであり、該アルキル基が1〜6個の炭素原子を含むものであり、先に定義したものと同じ意味を有するアルキルアミノカルボニル基を意味する。好ましいアルキル基は(C
1〜4)アルキルである。
【0081】
用語「(C
3〜7)シクロアルキル」は、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを意味する。5〜6個の炭素原子が好ましい。
【0082】
用語「(C
3〜5)ヘテロシクロアルキル」は、3〜5個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含むヘテロシクロアルキル基を意味し、実現可能であれば窒素又は炭素原子を介して結合されるものであってもよい。好ましいヘテロ原子数は1個または2個である。最も好ましい数は1個である。好ましいヘテロ原子はNまたはOである。最も好ましくはピペラジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニルおよびピロリジニルである。
【0083】
用語「(C
2〜9)ヘテロアリール」は、2〜9個の炭素原子とN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子とを有する芳香族基(イミダゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、チオフェニルまたはフリル、ピラゾリル、イソオキサゾリルまたはキノリルなど)を意味する。好ましいヘテロ原子数は1個または2個である。好ましいヘテロアリール基は、ピラゾリル、チオフェニル、イソオキサゾリル、ピリジルおよびキノリルである。(C
2〜5)ヘテロアリール基は、実現可能であれば炭素原子又は窒素を介していてよい。
【0084】
用語「(C
6〜14)アリール」は、6〜14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基、例えば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、アントラシルを意味する。より好ましくは、(C
6〜10)アリール基である。最も好ましい芳香族炭化水素基はフェニルである。
【0085】
本明細書で用いる場合、用語「X
a−X
b」は用語「X
a−b」と同じ意味を有するものとし、ここで、Xは任意の原子であり、aとbは任意の整数である。例えば、「C
1〜C
4」は「C
1〜4」と同じ意味を有するものとする。さらに、官能基について一般的に言及している場合、「A
x」は「AX」と同じ意味を有しており、互換的であるものとし、ここで、「A」は任意の原子であり、「x」または「X」は任意の整数である。例えば、「R
1」は「R1」と同じ意味を有しており、互換的であるものとする。
【0086】
多価官能基に関する上記の定義において、結合点は最後の基である。
【0087】
用語「置換されている」は、指定された原子(1個または複数)上の1個以上の水素が表示した基の選択肢で置き換えられていることを意味し、存在している状況下において指定された該原子の通常の原子価を超えないものとし、該置換によって安定な化合物がもたらされるものとする。置換基および/または可変部の組合せは、かかる組合せによって安定な化合物がもたらされる場合のみ許容される。「安定な化合物」または「安定な構造」は、化合物または構造が、有用な度合の純度までの反応混合物からの単離および有効な治療用薬剤への製剤化に耐えるのに充分に頑強であることと定義する。
【0088】
置換基の定義において、前記置換基の「すべてのアルキル基」が置換されていてもよいと示されている場合、これはまた、アルコキシ基のアルキル部分も包含している。
【0089】
用語「場合により置換されていてもよい」は、指定された基、原子団または部分による、任意の置換を意味する。
【0090】
用語「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ化合物またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグに等しく適用されることを意図する。
【0091】
用語「有効量」は、本明細書で用いる場合、RORγT媒介性の疾患または障害に苦しんでいる被検者に投与したとき、所望の治療効果、改善効果、阻害効果または予防効果がもたらされるのに有効な式(I)の化合物および/またはさらなる治療用薬剤あるいはその組成物の量をいう。本発明の併用療法では、有効量は、個々の各薬剤に言及するものであっても全体として併用したものに言及するものであってもよく、投与されるすべての薬剤の量が一緒になって有効であるが、併用される薬剤成分が個々に有効量で存在しない場合があり得る。
【0092】
「被検者」は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。一実施形態において、被検者はヒトである。別の実施形態では、被検者はチンパンジーである。
【0093】
本明細書における本文、スキーム、実施例および表において原子価を満たしていない炭素ならびにヘテロ原子(あれば)は、原子価を満たすのに充分な数の水素原子を有していると仮定していることに注意されたい。
【0094】
本発明の化合物は該化合物のプロドラッグ、水和物または溶媒和物を包含している。
【0095】
光学異性体−ジアステレオマー−幾何異性体−互変異性体
式Iの化合物は、不斉またはキラル中心を含むものであってもよく、したがって異なる立体異性体形態で存在し得る。式(I)の化合物のあらゆる立体異性体形態ならびにその混合物(ラセミ混合物を含む)は本発明の一部を構成することを意図する。また、本発明は、あらゆる幾何異性体および位置異性体を包含していることを意図する。例えば、式(I)の化合物に二重結合または縮合環が組み込まれている場合、シス形態とトランス形態の両方ならびに混合物が本発明の範囲に包含される。
【0096】
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を含むものであってもよく、したがってエナンチオマーとして存在し得る。本発明による化合物が2つ以上の不斉中心を有するものである場合、該化合物はさらにジアステレオマーとして存在し得る。本発明は、実質的に純粋な分割されたエナンチオマー、そのラセミ混合物ならびにジアステレオマー混合物として、可能なあらゆる立体異性体を含む。上記の式Iは、特定の位置において立体化学を明確にせずに示している。本発明は、式Iのあらゆる立体異性体およびその薬学的に許容される塩を含む。エナンチオマーのジアステレオマーのペアは、例えば、適切な溶媒からの分別結晶によって分離され得、かくして得られたエナンチオマーのペアは、慣用的な手段によって、例えば、分割剤としての光学活性な酸もしくは塩基の使用によって、またはキラルHPLCカラムにて個々の立体異性体に分離され得る。さらに、一般式Iの化合物のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、立体配置が既知の光学的に純粋な出発物質または試薬を用いて立体特異的合成によっても得られ得る。
【0097】
本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合を含むものである場合、特に指定のない限り、かかる二重結合は、E形とZ形の両方の幾何異性体を含むものとする。
【0098】
本明細書に記載の一部の化合物は、互変異性体と称される水素の結合点が異なるもので存在し得る。例えば、カルボニル−CH
2C(O)−基(ケト型)を含む化合物は互変異性を受け、ヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール型)を形成し得る。ケト形態およびエノール形態の両方が、個々にならびにその混合物で本発明の範囲に含まれる。
【0099】
ジアステレオマー混合物は、その物理的化学的な違いに基づいて、当業者によく知られた方法、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別結晶などによって、個々のジアステレオマーに分離され得る。エナンチオマーは、エナンチオマー混合物を適切な光学活性化合物(例えば、キラル助剤、例えばキラルアルコールまたはモッシャー酸塩化物)との反応によってジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換(例えば加水分解)することによって分離され得る。また、式(I)の一部の化合物はアトロプ異性体(例えば置換ビアリール)であってもよく、本発明の一部とみなす。エナンチオマーは、キラルHPLCカラムの使用によっても分離することができる。
【0100】
また、式Iの化合物が異なる互変異性体形態で存在し得ることも考えられ、かかる形態はすべて本発明の範囲に包含される。また、例えば、該化合物のケト−エノール形態およびイミン−エナミン形態はすべて、本発明に含まれる。
【0101】
本発明の化合物のあらゆる立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)(該化合物の塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグならびに該プロドラッグの塩、溶媒和物およびエステルのものを含む)、例えば、種々の置換基上の不斉炭素のため存在し得るもの、例えば、エナンチオマー形態(これは、不斉炭素がない場合であっても存在し得る)、回転異性体形態、アトロプ異性体、およびジアステレオマー形態が本発明の範囲に含まれることが意図され、位置異性体も同様である。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、実質的に他の異性体を含まないものであってもよく、例えば、ラセミ化合物として、またはすべての他の立体異性体もしくは選択された他の立体異性体との混合状態であってもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義されるS配置またはR配置を有し得る。
【0102】
塩
用語「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容される無毒性の塩基または酸から調製される塩をいう。本発明の化合物が酸性である場合、その対応する塩は、薬学的に許容される無毒性の塩基(無機塩基および有機塩基を包含する)から簡便に調製され得る。かかる無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二および第一)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(第二および第一)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの塩が挙げられる。好ましくは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩である。薬学的に許容される無毒性の有機塩基から調製される塩は、天然に存在する供給源および合成供給源の両方の供給源から誘導される第1級、第2級および第3級アミンの塩を包含する。塩が形成され得る薬学的に許容される無毒性の有機塩基としては、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。
【0103】
本発明の化合物が塩基性である場合、その対応する塩は、薬学的に許容される無毒性の無機酸および有機酸から簡便に調製され得る。かかる酸としては、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコ酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。好ましくは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
【0104】
式Iの化合物は塩を形成していてもよく、該塩も本発明の範囲に含まれる。本明細書における式Iの化合物に対する言及は、特に記載のない限り、その塩に対する言及も包含していると理解されたい。
【0105】
薬学的に許容される塩という用語は、医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適しており、妥当な便益/リスク比に相応する塩を表す。薬学的に許容される塩は当該技術分野でよく知られている。該塩は、本発明の化合物の最終の単離および精製の際に得られるものであってもよく、遊離塩基の官能部を適切な鉱酸(塩酸、リン酸もしくは硫酸など)、または有機酸(例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸など)と反応させることにより別途に得られるものであってもよい。酸の官能部を、有機または無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、アンモニウム(例えば、ジエチルアミン)または水酸化リチウムなど)と反応させてもよい。
【0106】
溶媒和物
本発明は、その範囲に、式Iの化合物の溶媒和物を含む。本明細書で用いる場合、用語「溶媒和物」は、溶質(すなわち、式Iの化合物)またはその薬学的に許容される塩と、該溶質の生物学的活性を妨げない溶媒とによって形成されるさまざまな化学量論の複合体をいう。溶媒の例としては、限定されないが、水、エタノールおよび酢酸が挙げられる。溶媒が水である場合、その溶媒和物は水和物として知られており;水和物としては、限定されないが、半水和物、一水和物、セスキ水和物、二水和物および三水和物が挙げられる。
【0107】
本発明の化合物は水和物または溶媒和物を形成していてもよい。電荷を有する化合物は、水とともに凍結乾燥させると水和種を形成するか、または適切な有機溶媒の溶液中で濃縮すると溶媒和種を形成することは当業者に知られている。本発明の1種類以上の化合物が溶媒和されていない形態で存在していてもよいとともに、薬学的に許容される溶媒(例えば、水、エタノールなど)で溶媒和された形態で存在していてもよく、本発明は溶媒和された形態と溶媒和されていない形態の両方を包含することを意図する。また、「溶媒和物」は、本発明の化合物と1個以上の溶媒分子との物理的会合を意味している場合もあり得る。この物理的会合は、種々の度合のイオン結合および共有結合(例えば、水素結合)を伴う。一部の特定の場合では、溶媒和物は、例えば1個以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子内に組み込まれている場合、単離が可能なものである。「溶媒和物」は、液相と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。好適な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノーラート、メタノーラートなどが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がH
2Oである溶媒和物である。
【0108】
プロドラッグ
本発明は、その範囲に、本発明の化合物のプロドラッグの使用を含む。一般に、かかるプロドラッグは、インビボで必要とする化合物に容易に変換可能な本発明の化合物の機能性誘導体である。したがって、本発明の処置方法において、用語「投与する」は、記載の種々の病状を式Iの化合物または式Iの化合物でなくてもよいが患者への投与後にインビボで式Iの化合物に変換される化合物で処置することを包含しているものとする。好適なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための慣用的な手順は、例えば、「Design of Prodrugs」,H.Bundgaard編,Elsevier,1985に記載されている。
【0109】
プロドラッグの論考は、T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)14(A.C.S.Symposium Series)、およびBioreversible Carriers in Drug Design(1987)Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに示されている。用語「プロドラッグ」は、インビボで変換されて式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物になる化合物(例えば薬物前駆体)を意味する。この変換は、種々の機構によって(例えば代謝的または化学的プロセス)、例えば、血中での加水分解などによって起こり得る。プロドラッグの使用の論考は、T.Higuchi and W.Stella,「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」,Vol.14(A.C.S.Symposium Series)、およびBioreversible Carriers in Drug Design,Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に示されている。
【0110】
同位体
一般式Iの化合物において、原子は天然の同位体存在度を示すものであってもよく、1個以上の原子において、同じ原子番号を有するが原子量または質量数は自然界に主として見られる原子量または質量数と異なる特定の同位体を人為的に富化したものであってもよい。本発明は、一般式Iの化合物の適切なあらゆる同位体異型形態を包含していることを意図する。例えば、水素(H)の異なる同位体形態としては、プロチウム(
1H)およびデューテリウム(
2H)が挙げられる。プロチウムは、自然界に主として見られる水素の同位体である。デューテリウムの富化により、特定の治療上の利点(インビボ半減期の増大もしくは必要投薬量の低減など)がもたらされ得るか、または生物学的試料の特性評価のための標準として有用な化合物が提供され得る。一般式Iに含まれる同位体標識された化合物は、過度の実験を行うことなく、当業者によく知られた慣用的な手法によってまたは本明細書におけるスキームおよび実施例に記載のものと同様のプロセスによって、同位体富化した適切な試薬および/または中間体を用いて調製され得る。
【0111】
有用性
本発明の化合物はレチノイン酸受容体関連オーファン受容体γt(RORγT)の阻害薬であり、そのため、RORγTの阻害が望ましい疾患および病状、例えば、自己免疫性および炎症性の疾患および障害の処置において有用である。
【0112】
したがって、本発明の別の実施形態では、被検者におけるRORγTによって媒介される疾患または病状の処置方法であって、式I、Ia、Ib、Ic、IdもしくはIeを有する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、該被検者におけるRORγTによって媒介される疾患または病状を処置するのに有効な量で該被検者に投与することを含む方法を提供する。
【0113】
本発明による化合物は治療に使用され得る。
【0114】
本発明のさらなる態様は、RORγT媒介性疾患またはRORγT媒介性の病状の処置のための本発明による化合物またはその薬学的に許容される塩の使用にある。
【0115】
本発明の別の態様は、自己免疫疾患、特に、Th17細胞および非Th17細胞(Th17ホールマークサイトカインを発現する)が著明な役割を果たしている疾患の処置のための一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩の使用にある。このようなものとしては、限定されないが、関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、クローン病および多発性硬化症の処置が挙げられる。
【0116】
別の態様では、一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩は、Th17細胞および/または非Th17細胞(Th17ホールマークサイトカインを発現する)が著明な役割を果たしている炎症性疾患、例えば限定されないが、呼吸器系の疾患、変形性関節症および喘息の処置のために使用され得る。また、一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩は、Th17細胞および/または非Th17細胞(Th17ホールマークサイトカインを発現する)が著明な役割を果たしている感染性疾患、例えば限定されないが、粘膜リーシュマニア症の処置のためにも使用され得る。
【0117】
また、一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩は、Th17細胞および/または非Th17細胞(Th17ホールマークサイトカインを発現する)が著明な役割を果たしている他の疾患、例えば限定されないが、川崎病および橋本甲状腺炎の処置にも使用され得る。
【0118】
一態様において、疾患または病状は自己免疫疾患または炎症性疾患である。疾患または病状としては、限定されないが、多発性硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、関節リウマチ、喘息、変形性関節症、川崎病、橋本甲状腺炎または粘膜リーシュマニア症が挙げられる。
【0119】
別の態様では、本発明による化合物は、多発性硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、関節リウマチ、喘息、変形性関節症、川崎病、橋本甲状腺炎および粘膜リーシュマニア症を処置または予防するための治療において使用され得る。
【0120】
別の態様では、本発明による化合物は、乾癬を処置または予防するために使用され得る。
【0121】
また別の態様では、本発明による化合物は、炎症性腸疾患を処置するために使用され得る。
【0122】
本発明のこの態様は、さらに、RORγTによって媒介される疾患または病状の処置のための医薬の製造における式I、Ia、Ib、Ic、IdもしくはIeの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用を含む。
【0123】
投与経路/投薬量
本発明の化合物は、活性成分化合物の温血動物の体内の作用部位への接触がもたらされる任意の手段によって、本発明による罹病状態、疾患および疾病の処置または予防のために投与され得る。例えば、投与は、経口、局所、例えば、経皮、経眼、口腔内、鼻腔内、吸入、膣内、経直腸、大槽内および非経口であり得る。用語「非経口」は、本明細書で用いる場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内注射または注入、胸骨内および腹腔内が包含される投与様式をいう。本開示の解釈上、温血動物は、ホメオスタシス機構をもつ動物界の一構成員であり、哺乳動物および鳥類が挙げられる。
【0124】
該化合物は、医薬品とともに使用するのに利用可能な任意の慣用的な手段によって、個別の治療用薬剤としてまたは治療用薬剤の組合せのいずれかで投与され得る。該化合物は単独で投与してもよいが、一般的に、選択された投与経路および標準的な薬学的実務に基づいて選択される医薬用担体とともに投与される。
【0125】
投与される投薬量は、レシピエントの年齢、健康状態および体重、疾患の程度、並行処置の種類(あれば)、処置の頻度ならびに所望される効果の性質に依存する。通常、活性成分化合物の日投薬量は約1.0〜2000ミリグラム/日である。普通は、10〜500ミリグラム/日を1回以上で適用することが所望の成績を得るのに有効である。このような投薬量は、上記の罹病状態、疾患および疾病、例えば、自己免疫性および炎症性の疾患および障害の処置および予防のための有効量である。
【0126】
組成物としては、例えば、経口、舌下、皮下、静脈内、筋肉内、経鼻、局所または経直腸投与などに適したもの(すべて、投与のための単位投与形態)を含む。
【0127】
経口投与では、活性成分は、個別単位、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤などとして提示され得る。非経口投与では、本発明の医薬組成物は、単位用量容器又は反復用量容器、例えば所定量の注射用液状剤を、例えば密封バイアルおよびアンプル内にて提示してもよく、また、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存し、使用前に滅菌液状担体(例えば、水)を添加するだけでよいものであってもよい。
【0128】
薬学的に許容される助剤と混合され、例えば、標準的な参考文献Gennaro,A.R.et al.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版,Lippincott Williams & Wilkins,2000,特に、Part 5:Pharmaceutical Manufacturing参照)に記載のようにして、活性薬剤を、固形投薬単位(丸剤、錠剤など)に圧縮してもよく、カプセル剤もしくは坐剤に加工してもよい。薬学的に許容される液状剤によって、活性薬剤は、液剤、懸濁剤、乳剤またはスプレー剤(例えば、経鼻スプレー剤)の形態の流動体組成物(例えば、注射用調製物)として適用され得る。
【0129】
固形投薬単位の作製では、例えば、充填剤、着色剤、高分子結合剤などの慣用的な添加剤の使用が意図される。一般に、活性化合物の機能を妨げない任意の薬学的に許容される添加剤が使用され得る。本発明の活性薬剤とともに固形組成物として投与され得る好適な担体としては、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体など、またはその混合物が挙げられ、適切な量で使用される。非経口投与では、薬学的に許容される分散化剤および/または湿潤剤(プロピレングリコールまたはブチレングリコールなど)を含有する水性懸濁剤、等張性生理食塩水溶液および滅菌注射用液剤が使用され得る。
【0130】
医薬組成物
本発明の別の態様では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および1種類以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。用語「賦形剤」と「担体」は互換的に用いている場合があり得る。医薬組成物における用語「組成物」は、活性成分(1種類または複数種)と、担体を構成する不活性成分(1種類または複数種)(薬学的に許容される賦形剤)とを含む生成物、ならびに該成分の任意の2種類以上の組み合わせ、錯化または凝集、または該成分の1種類以上の解離、または該成分の1種類以上の他の型の反応もしくは相互作用から、直接的または間接的に得られる任意の生成物を包含していることを意図する。したがって、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物、さらなる活性成分(1種類または複数種)および薬学的に許容される賦形剤を混合することによって作製される任意の組成物を包含する。
【0131】
本発明の医薬組成物は、活性成分として式Iによって表される化合物(またはその薬学的に許容される塩)、薬学的に許容される担体を含むものであり、他の治療用成分または佐剤を含んでいてもよい。該組成物としては、経口、経直腸、局所、ならびに非経口(例えば、皮下、筋肉内および静脈内)投与に適した組成物が挙げられるが、任意の所定の症例における最も適した経路は、具体的な宿主、ならびに活性成分の投与対象の病状の性質および重症度に依存する。医薬組成物は、単位投与形態にて簡便に提示され得、製薬技術分野でよく知られた任意の方法によって調製され得る。
【0132】
活性成分は、固形投与形態(カプセル剤、錠剤、トローチ剤、糖衣錠、顆粒剤および散剤など)、または液状投与形態(エリキシル剤、シロップ剤、乳剤、分散剤および懸濁剤など)で経口投与され得る。また、活性成分は、滅菌された液状投与形態(分散剤、懸濁剤または液剤など)にて非経口でも投与され得る。また、他の投与形態を用いて活性成分を投与してもよく、局所投与には軟膏、クリーム剤、液滴剤、経皮パッチもしくは粉末剤として、経眼投与には眼科用液剤もしくは懸濁剤の形成、すなわち点眼薬として、吸入もしくは鼻腔内投与にはエアロゾルスプレー剤もしくは粉末剤組成物として、または経直腸もしくは経膣投与にはクリーム剤、軟膏、スプレー剤もしくは坐剤として用いられる。
【0133】
ゼラチンカプセル剤には、活性成分および粉末化担体、例えば、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含有する。同様の希釈剤が圧縮錠剤を作製するためにも使用され得る。錠剤およびカプセル剤はともに、数時間にわたる医薬の連続放出をもたらすための徐放製剤品として製造してもよい。圧縮錠剤は、不快な味(あれば)の矯味および大気からの錠剤の保護のために糖コーティングまたはフィルムコーティングしてもよく、又は、胃腸管内での選択的崩壊のために腸溶コーティングしてもよい。
【0134】
経口投与のための液状投与形態には、患者の許容性を増大させるために着色料およびフレーバーを含有させてもよい。
【0135】
一般に、水、適切な油類、生理食塩水、水性デキストロース(グルコース)および関連糖溶液ならびにグリコール(プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど)が非経口液剤に好適な担体である。非経口投与のための液剤は、好ましくは、活性成分の水溶性の塩、適切な安定化剤、および必要であれば緩衝物質を含むものである。重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸などの抗酸化剤(単独または併用のいずれか)は好適な安定化剤である。また、クエン酸およびその塩ならびにEDTAナトリウムも使用される。また、非経口液剤には、保存料、例えば、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピルパラベン、およびクロロブタノールが含有され得る。
【0136】
好適な医薬用担体は、この分野の標準的な参考文献教本であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,A.Osolに記載されている。
【0137】
吸入による投与のためには、本発明の化合物は、加圧パックまたはネブライザからのエアロゾルスプレー剤の提示の形態で簡便に送達され得る。また、該化合物は製剤化した粉末剤として送達してもよく、該粉末組成物は吹送粉末吸入器デバイスの補助によって吸入され得る。吸入のための好ましい送達系は定量吸入(MDI)エアロゾル剤であり、これは、適切な噴射剤(フルオロカーボンまたは炭化水素など)中での式Iの化合物の懸濁剤または液剤として製剤化され得る。
【0138】
経眼投与のための眼科用調製物は、式Iの化合物の適切な重量パーセントの液剤または懸濁剤を用い、適切な眼科用ビヒクル中で、該化合物が角膜および目の内部領域に浸透することが可能であるのに充分な期間、化合物が眼表面と接触状態で維持されるように製剤化され得る。
【0139】
本発明の化合物の投与のための有用な医薬投与形態としては、限定されないが、硬質および軟質ゼラチンカプセル剤、錠剤、非経口注射用剤、ならびに経口懸濁剤が挙げられる。
【0140】
大量数の単位カプセル剤は、標準的なツーピース型の硬質ゼラチンカプセルの各々に、100ミリグラムの粉末化活性成分、150ミリグラムのラクトース、50ミリグラムのセルロース、および6ミリグラムのステアリン酸マグネシウムを充填することにより調製される。
【0141】
活性成分の可消化油(大豆油、綿実油またはオリーブ油など)中での混合物を調製し、容積移送式真空ポンプによってゼラチン中に注入すると軟質ゼラチンカプセル剤(100ミリグラムの活性成分を含有)が形成される。このカプセル剤を洗浄し、乾燥させる。
【0142】
大量数の錠剤は、慣用的な手順により、単位投薬量が100ミリグラムの活性成分、0.2ミリグラムのコロイド状二酸化ケイ素、5ミリグラムのステアリン酸マグネシウム、275ミリグラムの微晶質セルロース、11ミリグラムのデンプンおよび98.8ミリグラムのラクトースとなるように調製される。口当たりのよさを増大させるためまたは吸収を遅延させるために、適切なコーティングを施してもよい。
【0143】
注射による投与に適した非経口組成物は、1.5重量%の活性成分を10容量%のプロピレングリコール中で攪拌することにより調製される。液剤は注射用水で定量にし、滅菌する。
【0144】
水性懸濁剤は、経口投与のために、各5ミリリットルに100ミリグラムの微粉化活性成分、100ミリグラムのカルボキシメチルセルロースナトリウム、5ミリグラムの安息香酸ナトリウム、1.0グラムのソルビトール溶液(U.S.P.)、および0.025ミリリットルのバニリンが含有されるように調製される。
【0145】
本発明の化合物を、段階的にまたは別の治療用薬剤と合わせて投与する場合、一般的には同じ投与形態が使用され得る。薬物を物理的に合わせた状態で投与する場合、投与形態および投与経路は、合わせた薬物の適合性に応じて選択するのがよい。したがって、共投与という用語は、2種類の薬剤の並存的または逐次投与、あるいはまた、2種類の活性成分の固定用量の組合せとしての投与を包含していると理解されたい。
【0146】
また、本発明は、一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩を薬学的に許容される助剤との混合状態で含み、場合により他の治療用薬剤を含んでいてもよい医薬組成物に関する。助剤は、該組成物のその他の成分と適合性であり、そのレシピエントに対して有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。
【0147】
本発明は、さらに、上記の医薬組成物と組成物に適した包装資材との組合せを包含し、前記包装資材には、上記の使用のために該組成物を使用するための指示書が含まれる。
【0148】
活性成分またはその医薬組成物の厳密な用量および投与レジメは、具体的な化合物、投与経路、ならびに医薬の投与対象の個々の被検者の年齢および体調によって異なり得る。
【0149】
一般に、非経口投与では、必要とされる投薬量は、より吸収に依存する他の投与方法よりも少ない。しかしながら、ヒトに対する投薬量は、好ましくは0.0001〜100mg/kg体重を含む。所望の用量は、1回分の用量として、またはその日中に適切な間隔で投与される多数回の分割用量として提示され得る。投薬量ならびに投与レジメは、女性と男性のレシピエント間で異なり得る。
【0150】
併用療法
本発明の化合物ならびにその塩および溶媒和物、ならびにその生理学的に機能性の誘導体は、不適切なIL−17経路の活性に関連している疾患および病状の処置のため、単独で又は他の治療用薬剤と併用して使用してもよい。したがって、本発明による併用療法は、少なくとも1種類の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいはその生理学的に機能性の誘導体の投与、および少なくとも1種類の他の医薬活性薬剤の使用を含む。式(I)の化合物(類)および該他の医薬活性薬剤(類)は、一緒に又は別々に投与してもよく、別々に投与する場合、これは、同時又は任意の順序で逐次行ってもよい。式(I)の化合物(類)および該他の医薬活性薬剤(類)の量ならびに相対的な投与タイミングは、所望の併用治療効果が得られるように選択する。炎症性および自己免疫性の疾患、関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、SLE、ブドウ膜炎、アトピー性皮膚炎、COPD、喘息ならびにアレルギー性鼻炎の処置では、式(I)の化合物を1種類以上の他の活性薬剤、例えば:(1)TNF−a阻害薬;(2)非選択的COX−I/COX−2阻害薬;(3)COX−2阻害薬;(4)炎症性および自己免疫性疾患の処置のための他の薬剤、例えばグルココルチコイド、メトトレキサート、レフルノミド、スルファサラジン、アザチオプリン、シクロスポリン、タクロリムス、ペニシラミン、ブシラミン、アクタリット、ミゾリビン、ロベンザリット、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、アウロチオマレート、オーラノフィンまたは非経口もしくは経口用の金、シクロホスファミド、リンホスタット−B、BAFF/APRIL阻害薬およびCTLA−4−Igまたはその模倣薬;(5)ロイコトリエン生合成阻害薬、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)拮抗薬;(6)LTD4受容体拮抗薬;(7)PDE4阻害薬;(8)抗ヒスタミンHI受容体拮抗薬;(9)al−およびa2−アドレナリン受容体作動薬;(10)抗コリン作動剤;(11)β−アドレナリン受容体作動薬;(12)インスリン様増殖因子I型(IGF−1)模倣薬;(13)糖質コルチコステロイド;(14)キナーゼ阻害薬、例えばヤヌスキナーゼ阻害薬(JAK1および/またはJAK2および/またはJAK3および/またはTYK2)、p38 MAPKおよびIKK2;(15)B−細胞標的化生物製剤(リツキシマブなど);(16)選択的共刺激モジュレータ(アバタセプトなど);(17)インターロイキン阻害薬、例えばIL−1阻害薬アナキンラ、IL−6阻害薬トシリズマブ、およびIL12/IL−23阻害薬ウステキヌマブ、と併用してもよい。また、炎症性および自己免疫性疾患の処置ための相加的/相乗的応答を得るために、抗IL17抗体と併用されることもあり得る。
【0151】
適切な場合には、治療用成分の活性および/または安定性および/または物理的特性(可溶性など)を最適化するため、他の治療用成分(類)を塩の形態で、例えばアルカリ金属もしくはアミンの塩、または酸付加塩もしくはプロドラッグ、またはエステル(例えば低級アルキルエステル)、あるいは溶媒和物(例えば水和物)として使用してもよいことは当業者に明白であろう。また、適切な場合には、治療用成分を光学的に純粋な形態で使用してもよいことも明白であろう。
【0152】
上記の併用薬は医薬組成物の形態での使用に簡便に提示され得、したがって、上記併用薬を薬学的に許容される希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物は、本発明のさらなる態様を表す。このような併用は、呼吸器系の疾患において特に重要であり、吸入送達または鼻腔内送達用に簡便に適合される。
【0153】
かかる併用の個々の化合物は、別々のまたは併合した医薬組成物にて逐次または同時のいずれかで投与され得る。好ましくは、個々の化合物は、併合した医薬組成物にて同時に投与される。既知の治療用薬剤の適切な用量は当業者によって容易に認識されよう。
【0154】
したがって、本発明の医薬組成物は、式I、Ia、Ib、Ic、IdまたはIeの化合物に加えて少なくとも1種類のさらなる治療活性薬剤をも含むものを包含する。
【0155】
本発明は、さらに、1種類以上の他の薬物と併用される式Iの化合物を包含する。
【0156】
合成
以下の表1に、本発明の中間体および実施例の合成に使用した化学物質材料に関する市販の供給元、および以前に開示された合成経路の一覧を示す。この一覧は、網羅的、排他的または限定的であることをなんら意図するものではない。
【表1】
【0160】
本明細書で用いる略号は以下のとおり:Boc:tert−ブトキシカルボニル;CDCl
3:クロロホルム−d;DiPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン;DMF:N,N−ジメチルホルムアミド;Et
3NまたはTEA:トリエチルアミン;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;TFA:トリフルオロ酢酸;MS:質量スペクトル;(PPh
3)
4Pd:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0);THF:テトラヒドロフラン;TLC:薄層クロマトグラフィー;SiO
2:シリカゲル;DME:ジメトキシエタン;m:モル濃度;t−BuOK;カリウムtert−ブトキシド;APCI−MS:大気圧化学イオン化質量分析;ESI−MS;エレクトロスプレーイオン化質量分析;EtOAc:酢酸エチル;PE:石油エーテル;EA:酢酸エチル;DCM:ジクロロメタン;Dppf:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;AcOH:酢酸;DMAC:N,N−ジメチルアセトアミド;PYAOP:(7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウム(ヘキサフルオロホスフェート);Pd(dppf)Cl
2:[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II);BnBr:臭化ベンジル;DAST:(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド;Ac
2O:無水酢酸;LiHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド;PhNTf
2:N−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド);S−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル;X−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル;CPME:シクロペンチルメチルエーテルである。
【0161】
実施例
中間体
実施例i−1:2−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−1)の調製
【化17】
【0162】
i)4−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(i−1b)の調製。2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチル(i−1a)(1.68g,10mmol)のアセトン(30mL)溶液に、K
2CO
3(2.76g,20mmol)を添加した。混合物を室温で5時間攪拌した後、BnBr(1.88g,11mmol)を添加した。混合物を60℃で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
15H
14O
4の計算値[M+H]
+:259.1,実測値:259.1。
【0163】
ii)4−(ベンジルオキシ)−2−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)安息香酸メチル(i−1c)の調製。4−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(i−1b)(1.1g,4.26mmol)のTHF(20ml)溶液に、−78℃で、LiHMDS(THF中1M,5.1ml,5.1mmol)を滴下した。次いで、混合物を−40℃まで昇温させ、この温度で3時間攪拌した。PhNTf
2(1.52g,4.26mmol)を添加し、混合物を室温で24時間攪拌した。次いで、混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=10:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
16H
13F
3O
6Sの計算値[M+H]
+:391,実測値:391。
【0164】
iii)4−(ベンジルオキシ)−2−(プロプ−1−エン−2−イル)安息香酸メチル(i−1d)の調製。4−(ベンジルオキシ)−2−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)安息香酸メチル(i−1c)(6.8g,17.4mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロプ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(2.9g,17.4mmol)、Pd(OAc)
2(195mg,0.87mmol)、S−Phos(71mg,0.174mmol)およびK
3PO
4(11g,52mmol)をTHF(70ml)中で混合した。混合物を75℃で24時間攪拌した。混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機液を乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=10:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
18H
18O
3の計算値[M+H]
+:391,実測値:391。
【0165】
iv)4−ヒドロキシ−2−イソプロピル安息香酸メチル(i−1e)の調製。4−(ベンジルオキシ)−2−(プロプ−1−エン−2−イル)安息香酸メチル(i−1d)(4.6g,16.3mmol)のメタノール(100ml)溶液に、Pd/C(0.46g)を添加した。混合物を室温でH
2雰囲気下にて24時間攪拌した。次いで、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
11H
14O
3の計算値[M+H]
+:195.1,実測値:195.1。
【0166】
v)2−イソプロピル−4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)安息香酸メチル(i−1f)の調製。4−ヒドロキシ−2−イソプロピル安息香酸メチル(i−1e)(2.45g,12.6mmol)のTHF(100ml)溶液に、−78℃で、LiHMDS(THF中1M,15ml,15mmol)を滴下した。次いで、混合物を−40℃まで昇温させ、3時間攪拌した。PhNTf
2(4.5g,12.6mmol)を添加し、混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=8:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
12H
13F
3O
5Sの計算値[M+H]
+:327,実測値:327。
【0167】
vi)2−イソプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−1)の調製。2−イソプロピル−4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)安息香酸メチル(i−1f)(1.5g,4.6mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.75g,6.9mmol)、Pd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(188mg,0.23mmol)、dppf(102mg,0.184mmol)およびKOAc(1.13g,11.5mmol)を1,4−ジオキサン(35ml)中で混合した。混合物を80℃で24時間攪拌した。次いで、混合物を冷却し、減圧濃縮した。残渣をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機液を乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=10:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
17H
25BO
4の計算値[M+H]
+:305.2,実測値:305.2。
【0168】
実施例i−2:2−フルオロ−5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−2)の調製
【化18】
【0169】
i)4−ブロモ−2−フルオロ−5−メチル安息香酸メチル(i−2b)の調製。4−ブロモ−2−フルオロ−5−メチル安息香酸(i−2a)(1.87g,8mmol)のCH
3OH(50mL)溶液に、0℃で、SOCl
2(6mL,80mmol)を滴下した。次いで、混合物を80℃まで2時間加熱した。溶媒を真空除去し、残渣をEtOAcで希釈し、H
2O、食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。得られた粗製固形物をPEで洗浄し、標題化合物を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.80(1H,d),7.37(1H,d),3.92(3H,s),2.39(3H,s)。
【0170】
ii)2−フルオロ−5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−2)の調製。フラスコに、化合物(i−2b)(830mg,3.3mmol)、化合物(i−2c)(915mg,3.6mmol)、dppf(25mg,0.132mmol)、Pd(dppf)Cl
2*CH
2Cl
2(134mg,0.165mmol)および1,4−ジオキサン(20mL)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。混合物をH
2Oで希釈し、有機層を分離した。水層をCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機液をH
2O及び食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
15H
20BFO
4の計算値[M+H]
+:295.1,実測値:295.1。
【0171】
実施例i−3:3,5−ジメトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−3)の調製
【化19】
【0172】
i)4−ブロモ−3,5−ジメトキシ安息香酸メチル(i−3b)の調製。
【0173】
化合物i−2bのものと同様の手順に従って調製。
【0174】
LCMS(ESI)C
10H
11BrO
4の計算値[M+H]
+:275.1,実測値:275.1。
【0175】
ii)3,5−ジメトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−3)の調製
化合物i−2のものと同様の手順に従って調製。
【0176】
LCMS(ESI)C
16H
23BO
6の計算値[M+H]
+:323.2,実測値:323.2。
【0177】
実施例i−4:2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−4)の調製
【化20】
【0178】
i)2−フルオロ−5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−4)の調製。フラスコに、化合物(i−4a)(412mg,2.0mmol)、化合物(i−2c)(1.52g,6mmol)、X−Phos(95mg,0.2mmol)、Pd(OAc)
2(44mg,0.2mmol)およびCPME(20mL)を添加した。反応混合物を85℃で2時間加熱した。次いで、混合物を冷却し、H
2Oで希釈し、有機層を分離した。水層をEt
2Oで抽出した。合わせた有機液をH
2O及び食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(DCM)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
14H
17BF
2O
4の計算値[M+H]
+:299.1,実測値:299.1。
【0179】
実施例i−5:3−フルオロ−5−メトキシ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(i−5)の調製
【化21】
【0180】
i)4−ブロモ−2,6−ジフルオロ安息香酸メチル(i−5b)の調製
化合物i−2bのものと同様の手順に従って調製。
【0181】
LCMS(ESI)C
8H
5BrF
2O
2の計算値[M+H]
+:250.9,実測値:250.9。
【0182】
ii)4−ブロモ−2−フルオロ−6−メトキシ安息香酸メチル(i−5c)の調製。
【0183】
化合物(i−5b)(827mg,3.3mmol)のDMF(20mL)溶液に、0℃で、ナトリウムメトキシド溶液(MeOH中25%,0.75mL,3.3mmol)を添加した。反応混合物を0℃で10分間、次いで室温で30分間攪拌した。次いで、混合物を0℃に戻し、EtOAcと1M HClでクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機液をNa
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗製油状物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
9H
8BrFO
3の計算値[M+H]
+:263.0,実測値:263.0;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ6.98(1H,t),6.91(1H,q),3.76(3H,s),3.74(3H,s)。
【0184】
ii)3−フルオロ−5−メトキシ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(i−5)の調製
化合物i−2のものと同様の手順に従って調製。
【0185】
LCMS(ESI)C
9H
10BFO
5の計算値[M+H]
+:229.1,実測値:229.1。
【0186】
実施例i−6:4−ボロノ−3,6−ジフルオロ−2−メトキシ安息香酸(i−6)の調製
【化22】
【0187】
i)3,6−ジフルオロ−2−メトキシ安息香酸(i−6b)の調製。
【0188】
1,4−ジフルオロ−2−メトキシベンゼン(i−6a)(2.88g,20mmol)のTHF(5mL)溶液を、THF(20mL)中でn−BuLi(ヘキサン中10M溶液,2.2mL,22mmol)およびジイソプロピルアミン(2.28g,22.8mmol)から新鮮調製したLDAの溶液に−60℃で添加した。30分後、CO
2のジエチルエーテル(20mL)新鮮調製溶液を素早く添加した。次いで水性H
2SO
4を添加し、得られた析出物を収集し、H
2Oで洗浄し、乾燥させ、標題化合物(i−6b)を白色結晶として得た。LCMS(ESI)C
8H
6F
2O
3の計算値[M+H]
+:189,実測値:189。
【0189】
ii)4−ボロノ−3,6−ジフルオロ−2−メトキシ安息香酸(i−6)の調製。
【0190】
3,6−ジフルオロ−2−メトキシ安息香酸(i−6b)(0.94g,5mmol)のTHF(5mL)溶液に、−70℃で、LDA溶液[THF(15mL)中、ジイソプロピルアミン(1.51g,15mmol)およびn−BuLi(ヘキサン中10M溶液,1.5mL,15mol)から新鮮調製]を添加した。得られた溶液を15分間攪拌した後、B(OEt)
3(1.46g,10mmol)を添加した。混合物を15分間攪拌し、次いで、水性希H
2SO
4を用いて加水分解した。有機層を分離し、水層をEt
2Oで抽出した。合わせた有機液を濃縮し、固形残渣をH
2Oとヘキサンで洗浄し、乾燥させ、標題化合物を白色結晶として得た。LCMS(ESI)C
8H
7BF
2O
5の計算値[M+H]
+:233,実測値:233。
【0191】
実施例i−7:5−フルオロ−2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−7)
【化23】
【0192】
i)4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸(i−7b)の調製
1,4−ジブロモ−2,5−ジフルオロベンゼン(i−7a)(1.1g,4mmol)のEt
2O(10mL)溶液に、−78℃で、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,1.6mL,4mmol)を滴下した。混合物を−78℃で30分間攪拌し、次いで、破砕したての過剰のドライアイスでクエンチした。15分後、混合物を室温にし、H
2Oで希釈した。水層を分離し、有機層を10%水性Na
2CO
3で抽出した。合わせた水層を1M HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
7H
3BrF
2O
2の計算値[M+H]
+:237,実測値:237。
【0193】
ii)4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸メチル(i−7c)の調製
4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸(i−7b)(0.48g,2mmol)とメタノール(10mL,ガス状HClで飽和させたもの)の混合物を65℃で2時間加熱した。混合物を濃縮した。次いで、MeOHを添加し、混合物を再度濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc=4:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
8H
5BrF
2O
2の計算値[M+H]
+:251,実測値:251。
【0194】
iii)4−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシ安息香酸メチル(i−7d)の調製
4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸メチル(i−7c)(0.5g,2mmol)のDMF(5mL)溶液に、0℃で、NaOMe(MeOH中25%,0.45mL,2mmol)を添加した。反応混合物を0℃で10分間、次いで室温で30分間攪拌した。次いで、混合物を0℃に戻し、EtOAcと1M HClでクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc=9:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
9H
8BrFO
3の計算値[M+H]
+:263,実測値:263
iv)5−フルオロ−2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸メチル(i−7)の調製
ビス(ピナコラト)ジボロン(0.72g,2.86mmol)、Pd(OAc)
2(50mg)、X−Phos(100mg)、4−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシ安息香酸メチル(i−7d)(0.5g,1.9mmol)およびKOAc(100mg)のDMAC(20mL)中の混合物を80℃で24時間加熱した。次いで、混合物を冷却し、EtOAcとH
2Oで希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機液を合わせ、乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc=10:1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
15H
20BFO
5の計算値[M+H]
+:311,実測値:311
【0195】
実施例i−8:(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(3−ヨード−6−(メトキシメチル)−1H−インダゾール−1−イル)メタノン(i−8)の調製
【化24】
【0196】
i)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(6−(ヒドロキシメチル)−3−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)メタノン(i−8b)の調製。化合物(i−8a)(スキームDの手順に従って調製)(175mg,0.35mmol)のTHF(20mL)溶液に、BH
3・THF(1.75mL,1.75mmol)を添加し、混合物を12時間還流した。混合物を冷却し、過剰のMeOHでクエンチした。混合物を濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
16H
9ClF
3IN
2O
2の計算値[M+H]
+:480.9,実測値:480.9。
【0197】
ii)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(3−ヨード−6−(メトキシメチル)−1H−インダゾール−1−イル)メタノン(i−8)の調製。(i−8b)(0.2g,0.416mmol)のTHF(5mL)中の混合物に、NaH(25mg,0.62mmol)を添加し、混合物を室温で30分間攪拌した。次いで、ヨードメタン(0.1mL,0.83mmol)を滴下した。反応混合物を室温で24時間攪拌した。水酸化アンモニウム(5mL)を添加して反応液をクエンチした。溶媒を減圧除去し、残渣を水性NH
4Clで希釈した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機液を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取用TLCによって精製し(PE:EA 4:1)、標題化合物を薄黄色固形物として得た。LCMS(ESI)C
17H
11ClF
3IN
2O
2の計算値[M+H]
+:495,実測値:495。
【0198】
本発明の化合物の調製方法
本発明の化合物の調製方法を以下のスキームに示す。他の合成プロトコルは当業者に容易に自明となろう。実施例は、式Iの化合物の調製の実例を示したものであり、そのため、添付の特許請求の範囲に示す発明を限定するものとみなされるべきでない。特に記載のない限り、可変部はすべて先に規定したとおりである。
【化25】
【0199】
式I(式中、A
4〜A
7、R
1、R
2、R
3、XおよびYは先に規定のとおりである)の複素環式誘導体は、化合物IIから調製され得る。適切に置換されたフェニルボロン酸III−a(対応するボロン酸エステルIII−bを使用してもよい)を用いた化合物IIのパラジウム触媒型鈴木−宮浦アリール化により、所望の化合物Iが直接得られる。典型的な手順では、化合物II、パラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4)、塩基(例えば、水性NaOH、K
2CO
3など)および一般式III−aのアリールボロン酸または一般式III−bのアリールボロン酸エステルの混合物を、適切な溶媒(ジオキサンまたはトルエン/EtOHなど)中、窒素雰囲気下、マイクロ波照射下または慣用的な加熱を用い、加熱する。
【化26】
【0200】
あるいは、化合物Iは、式中のFGがR
2について規定した基に容易に変換され得る官能基(例えば、エステル、シアノ、保護テトラゾール)である式IVの化合物から得られ得る。化合物IVにおける好適な官能基の非限定的な例は、酸不安定性基(パラ−メトキシベンジル保護基など)を含むtert−ブチルエステルもしくはメチルエステルまたはテトラゾールであり、酸または塩基で処理すると、それぞれ式I−aまたはI−b(式中、R
2は、それぞれ、カルボキシルまたは5−テトラゾリルである)化合物が得られ得る。
【化27】
【0201】
化合物IIは、化合物Vの直接的アシル化またはスルホニル化によって調製される。例えば、化合物Vを、強塩基(カリウムtert−ブトキシドまたはNaHなど)と適切に置換された塩化スルホニルにより、DMFまたはTHFなどの適切な溶媒中で処理すると化合物II−a(式中、X=SO
2)が得られる。あるいは、Vを塩化スルホニル及び第3級アミン塩基(例えば、DiPEAまたはトリエチルアミン)で、ジクロロメタンなどの溶媒中で処理しても化合物II−aが得られ得る。Vを、ピリジンまたはEt
3N中、塩化アシルにて処理すると、化合物II−b(式中、X=CO)が得られる。酸塩化物が入手可能でない場合、これは、対応するカルボン酸から既知の方法(例えば、SOCl
2または同様の試薬での処理)を用いて容易に調製され得る。化合物Vは、市販のものまたは当該技術分野で既知の方法(化合物VIのハロゲン化など)によって調製される。また、化合物VIも、市販のものまたは標準的な有機合成手法によって、容易に調製される。
【化28】
【0202】
化合物IVも化合物Iと同様にして、一般式IIの化合物と適切に置換されたアリールボロン酸またはエステルとの鈴木−宮浦反応によって調製され得る。
【化29】
【0203】
あるいは、化合物VII(化合物VのBoc保護によって得られる)に対する鈴木反応により化合物VIIIが得られる(ほとんどの場合、Boc基はその反応条件下で切断されるが、別途の脱保護が必要な場合もあり得る)。ここで、VからIIへの変換について記載のアシル化またはスルホニル化により、化合物IVが得られる。官能基(式IVのFG)はtert−ブチルエステル、またはパラ−メトキシベンジル保護テトラゾールであり得、これをトリフルオロ酢酸で処理すると、化合物Iに必要なそれぞれのカルボキシレートまたは5−テトラゾリルが得られる。最後に、非保護化合物Vに対する鈴木反応によっても化合物VIIIが直接得られ得る。本発明を以下の実施例に実例を示す。
【0204】
総論
以下の手順を実施例1〜23に使用した。
1H NMRスペクトルは、特に記載のない限り、Bruker分光計(400MHz)にて重クロロホルムを溶媒として用いて記録した。化学シフトは内部標準としてのテトラメチルシランに対するσ値(100万分の1分率)として報告している。
【0205】
MS:エレクトロスプレースペクトルは、Applied Biosystems API−165シングル四重極型MSにおいて陽イオン陰イオン交互モードでFlow Injectionを用いて記録した。質量範囲は120〜2000Daとし、0.2Daのステップレートでスキャンし、キャピラリー電圧を5000Vに設定した。N2−ガスをネブラゼーション(nebulasation)に使用した。
【0206】
LC−MS分光計(Waters)検出器:PDA(200〜320nm),質量検出器:ZQ
溶出液:A:0.05%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル、
B:0.05%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水=1/9(v/v)、
【0207】
カラム1:Chromolith Performance,RP−18e,4.6×100mm,
勾配方法:フロー:4mL/分
時間(分) A(%) B(%)
0,0 100 0
3.60 0 100
4.00 0 100
4.05 100 0
6.00 100 0
カラム2:XBridge C18,3.5μm,4.6×20mm
勾配方法:フロー:4ml/分
時間(分) A(%) B(%)
0.0 100 0
1.60 0 100
3.10 0 100
3.20 100 0
5.00 100 0
UPLC :Water acquity UPLCシステム;カラム:BEH C18 1.7μm,2.1×100mm,検出器:PDA(200〜320nm),質量検出器:SQD
溶出液:A:0.035%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル,B:0.035%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水=1/9(v/v)
方法60_100 方法40_80 方法0_60
フロー:0.75mL/分 フロー:0.65mL/分 フロー:0.60mL/分
時間(分) A(%) B(%) A(%) B(%) A(%) B(%)
0.0 40 60 60 40 100 0
3.00 0 100 20 80 40 60
3.20 0 100 0 100 0 100
3.69 0 100 0 100 0 100
3.70 40 60 60 40 100 0
【0208】
目的化合物はすべて特性評価し、
1H NMR,MSおよび分析用(analyticakl)HPLCにより少なくとも>95%純粋であると測定された。
【0210】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
i)3−ブロモ−4−アザインドール(100mg,0.508mmol)と2,6−ジクロロベンゾイルクロリド(159mg,0.761mmol)の4mlのピリジンの溶液を、マイクロ波反応器内で、150℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物を水で希釈し、生成物をCH
2Cl
2中に抽出した。有機層を水で洗浄し、層分離フィルター上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の10%の酢酸エチルを溶出液として使用)、(3−ブロモ−1H−インダゾール−1−イル)(2,6−ジクロロフェニル)メタノン(140mg)を黄色固形物として得た。
【0211】
ii)マイクロ波用反応バイアルに、2mlのジオキサン中の先の工程で得られた生成物(53mg,0.143mmol)、4−(tert−ブトキシカルボニル)フェニルボロン酸(47.7mg,0.215mmol)および炭酸ナトリウムの2M水溶液(0.286ml,0.573mmol)を添加した。バイアルを窒素で約5分間パージした後、Pd(PPh
3)
4(8.28mg,7.16μmol)を添加し、反応混合物を、マイクロ波反応器内で、100℃で30分間攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧下でエバポレートし、所望の生成物4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチルを黄色固形物として得た(90mg)。生成物を、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0212】
iii)先の工程で得られた生成物(90mg,0.22mmol)とトリフルオロ酢酸(5ml,67.3mmol)の20mlのCH
2Cl
2の溶液を室温で1時間攪拌した。終了後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の10%の酢酸エチルを溶出液として使用)、標題化合物4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸を白色固形物として得た(50mg)。
ESI MS=m/z 411[M+H]
+
【0213】
実施例2
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−5−フルオロ−1H−インダゾールを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0214】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−5−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
【化31】
【0215】
実施例3
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−7−フルオロ−1H−インダゾールを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0216】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−7−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
【化32】
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
【0217】
実施例4
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−4−フルオロ−1H−インダゾールを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0218】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
【化33】
【0219】
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
実施例5
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−6−フルオロ−1H−インダゾールを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0220】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−6−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
実施例6
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジンを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0221】
6A:4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 412[M+H]
+
【化34】
【0222】
6B:4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 412[M+H]
+
【化35】
【0223】
実施例7
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジンを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0224】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 412[M+H]
+
【化36】
【0225】
実施例8
実施例1に記載のものと同様の手順に従い、3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンを出発物質として、下記の化合物を調製した。
【0226】
4−(1−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 412[M+H]
+
【化37】
【0228】
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)フェニル)プロパン−2−オール
i)3−ブロモインダゾール(500mg,2.54mmol)の8mlのCH
2Cl
2の懸濁液に、トリエチルアミン(1.06ml,7.61mmol)を室温で添加した。この黄色溶液に、2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(0.392ml,2.54mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の5%から20%までの酢酸エチルを使用)、3−ブロモ−1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾールを得た(894mg)。
【0229】
ii)実施例1,工程iiに記載のものと同様の手順に従い、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパン−2−オールをボロン酸エステルとして使用し、標題化合物1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)フェニル)プロパン−2−オールを調製した(9mg)。
【0230】
ESI MS=m/z 569[M+H]
+
実施例10
【化39】
【0231】
4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
i)3−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(5g,16.83mmol)および4−(tert−ブトキシカルボニル)フェニルボロン酸(4.52g,20.36mmol)の30mlのジオキサンおよび30mlの水の混合物に、炭酸ナトリウム(50.5mmol,5.35g)を添加した。混合物をN
2でパージし、続いて、Pd(PPh
3)
4(0.486g,0.421mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で一晩、100℃まで加熱した。室温まで冷却後、反応混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機層を、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧除去し、残渣をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の0%から25%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、4−(1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチルを黄色固形物として得た。
【0232】
ii)4−(1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチル(40mg,0.136mmol)の1mlのピリジン溶液に、2−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(356mg,1.699mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波反応器内で150℃にて1時間攪拌した。冷却後、水を添加し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧除去し、残渣をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の3%から20%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチルを白色固形物として得た。
【0233】
iii)先の工程で得られた化合物(19.4mg,0.042mmol)とトリフルオロ酢酸(0.5ml,6.73mmol)の2mlのCH
2Cl
2の溶液を、室温で1時間攪拌した。反応が終了した後、反応混合物を減圧濃縮し、標題化合物4−(1−(2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸を淡黄色固形物として得た。
【0234】
ESI MS=m/z 411[M+H]
+
実施例11
実施例10に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
【0235】
11A:4−(1−(3,5−ジクロロイソニコチノイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 412[M+H]
+
【化40】
【0236】
11B:4−(1−(2−ブロモベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 421/423[M+H]
+
【化41】
【0237】
11C:4−(1−(2−(メトキシカルボニル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 401[M+H]
+
【化42】
【0238】
11D:4−(1−(シクロヘキサンカルボニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 349[M+H]
+
【化43】
【0239】
11E:4−(1−(2−ブロモ−6−クロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 457[M+H]
+
【化44】
【0240】
11F:4−(1−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
【化45】
【0241】
11G:4−(1−(2−フルオロ−6−メトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 391[M+H]
+
【化46】
【0242】
11H:4−(1−(2,4,6−トリクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 445/447[M+H]
+
【化47】
【0243】
11I:4−(1−(2,6−ジメチルベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 371[M+H]
+
【化48】
【0244】
11J:4−(1−(2−エトキシベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 387[M+H]
+
【化49】
【0245】
11K:4−(1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 411[M+H]
+
【化50】
【0246】
11L:4−(1−(2−クロロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 377[M+H]
+
【化51】
【0247】
11M:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 445[M+H]
+
【化52】
【0248】
11N:4−(1−(2−メチル−6−ニトロベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 402[M+H]
+
【化53】
【0249】
実施例12
4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
【化54】
【0250】
i)4−(1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチル(実施例10,工程i)(58mg,0.197mmol)の2mlのCH
2Cl
2溶液に、トリエチルアミン(60mg,0.592mmol)及び2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(48mg,0.197mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を直接SiO
2上で精製し(ヘプタン中の0%から50%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチル)(102mg)を透明な油状物として得た。
【0251】
ii)実施例10,工程iiiに記載のものと同様の手順に従い、標題化合物4−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸を調製した(28mg)。
【0252】
ESI MS=m/z 447[M+H]
+
実施例13
実施例11に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
【0253】
13A:4−(1−(キノリン−8−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
【化55】
【0254】
13B:4−(1−(2−ブロモフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 457/459[M+H]
+
【化56】
【0255】
13C:4−(1−(2,5−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 447[M+H]
+
【化57】
【0256】
13D:4−(1−(3−クロロ−2−メチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 427[M+H]
+
【化58】
【0257】
13E:4−(1−(2,3−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 447[M+H]
+
【化59】
【0258】
13F:4−(1−(2,3,4−トリクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 481/483[M+H]
+
【化60】
【0260】
4−(1−(2−シアノフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
i)3−ブロモ−1H−インダゾール(200mg,1.02mmol)の2mlのCH2Cl2の溶液に、トリエチルアミン(308mg,3.05mmol)及び2−シアノベンゼン−1−スルホニルクロリド(205mg,1.02mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。終了後、反応混合物を減圧濃縮し、生成物をSiO2上で精製し(ヘプタン中の0%から50%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、
3−ブロモ−1−(2−シアノフェニルスルホニル)−1H−インダゾール(360mg)を黄色固形物として得た。
【0261】
ii)マイクロ波用反応バイアルに、2mlのトルエン/0.5mlのエタノール中の先の工程で得られた生成物(50mg,0.138mmol)、4−(tert−ブトキシカルボニル)フェニルボロン酸(50mg,0.166mmol)および炭酸カリウムの2M水溶液(0.345ml,0.690mmol)を添加した。バイアルを窒素で約5分間パージした後、Pd(PPh
3)
4(3.99mg)を添加し、反応混合物を、マイクロ波反応器内で、100℃で30分間攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧下でエバポレートし、生成物をSiO
2上で精製し(ヘプタン中の0%から50%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、所望の生成物4−(1−(2−シアノフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸tert−ブチルを得た(12mg)。
【0262】
iii)実施例10,工程iiiに記載のものと同様の手順に従い、標題化合物4−(1−(2−シアノフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸を調製した(13mg)。
【0263】
ESI MS=m/z 404[M+H]
+
実施例15
実施例14に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
【0264】
15A:4−(1−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 463[M+H]
+
【化62】
【0265】
15B:4−(1−(ナフタレン−1−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 429[M+H]
+
【化63】
【0266】
15C:4−(1−(2,6−ジクロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 447[M+H]
+
【化64】
【0267】
15D:4−(1−(ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール−4−イルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 421[M+H]
+
【化65】
【0268】
15E:4−(1−(2−シアノ−5−メチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸
ESI MS=m/z 418[M+H]
+
【化66】
【0270】
4−(1−(2−クロロフェニルスルホニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸
i)3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(198mg,1,0mmol)の10mlのTHF溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(101mg,4mmol,95%)を分割して添加した。添加が終了した後、2−クロロベンゼンスルホニルクロリド(495mg,2.347mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を、水の添加によってクエンチした。生成物を酢酸エチル中に抽出し、有機層を食塩水で洗浄した。有機溶媒を減圧下でエバポレートし、3−ブロモ−1−(2−クロロフェニルスルホニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンを黄色油状物として得た。生成物を、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0271】
ii)マイクロ波用反応バイアルに、3mlのDME中の先の工程で得られた生成物(67mg,0.135mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸tert−ブチル(49.2mg,0.162mmol)および0.472mlの炭酸ナトリウムの2M水溶液(0.944mmol)を添加した。バイアルを窒素で約5分間パージした後、Pd(PPh
3)
4(31.2mg,0.027mmol)を添加し、反応混合物を、マイクロ波反応器内で、100℃で40分間攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧下でエバポレートし、生成物を分取用HPLCで精製し(水中の20%から100%までのCH
3CNを溶出液として使用)、4−(1−(2−クロロフェニルスルホニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸tert−ブチルを黄色固形物として得た(16mg)。
【0272】
iii)実施例10,工程iiiに記載のものと同様の手順に従い、標題化合物4−(1−(2−クロロフェニルスルホニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)安息香酸を調製した(7mg)。
【0273】
ESI MS=m/z 測定されず[M+H]
+
実施例17
【化68】
【0274】
4−(1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸
i)3−ブロモ−1H−インダゾール(3グラム;15mmol)を30mlのDMFに溶解させた後、水素化ナトリウム(850mg,21mmol)を添加した。室温で20分間攪拌後、3,5−ジメチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(4.4グラム,21mmol)を添加し、反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応液を水の添加によってクエンチし、形成された固形物を濾別し、少量のメタノールで洗浄した。固形物を乾燥させ、3−ブロモ−1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール(2.1グラム)を白色固形物として得た。
【0275】
ii)先の工程で得られた生成物(100mg,0.27mmol)、Pd(PPh
3)
4(63mg,0.05mmol)および4−ボロノ−3−フルオロ安息香酸(101mg,0.55mmol)を6.5mlのDME中で攪拌し、3.5mlのNaHCO
3水溶液(69mg,0.82mmol)を添加した。反応混合物を、マイクロ波反応器内で100℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物をコットンに通して濾過し、揮発性物質を減圧下でエバポレートした。粗製物質を分取用HPLCによって精製し(Gemini NXカラム(100
*30mm,5μm);40ml/分;溶出液A:20mmol/LのNH
4HCO
3(水性)、及び溶出液B:アセトニトリル;勾配:0から7分まで70%Aと30%B;7分から7.1分まで50%Aと50%B;7.1から8.5分まで100%B)、標題化合物4−(1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸(25mg)をオフホワイト色固形物として得た。
【0276】
ESI MS m/z 425[M+H]
+
実施例18
実施例17に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
【0277】
4−(1−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(トリフルオロメチル)安息香酸
ESI MS m/z 475[M+H]
+
【化69】
【0278】
実施例19
5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1H−テトラゾール
【化70】
【0279】
i)4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(8.0g,34.8mmol)、トリメチルシリルアジド、(8.04g,69.8mmol)およびジブチル−スタンナノン(868mg,3.5mmol,0.1当量)を、1,2−ジメトキシエタン(110ml)に溶解させた。混合物を2つの部分に分け、2つのマイクロ波用の槽に移し、次いで、マイクロ波反応器内で同時に150℃にて10分間照射した。室温まで冷却後、トリメチルシリルアジド(4.02g,35mmol)およびジブチル−スタンナノン(434mg,1.75mmol)を各マイクロ波用槽内に添加し、混合物に、再度150℃で10分間照射した。室温まで冷却後、混合物を合わせ、フロリジル(200g)でのカラムクロマトグラフィーによって精製した。まず、ヘキサン中の20%のジクロロメタンで溶出させて不純物を除去し、次いで、ジクロロメタン中の10%のメタノールで生成物を溶出させた。1−(4−メトキシベンジル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1H−テトラゾール2を白色粉末として単離した(8.01g)。
【0280】
APCI MS m/z 273[M+H]
+。
【0281】
ii)先の工程で得られた生成物(8.40g,30.9mmol)をアセトニトリル(150ml)に溶解させた。まず炭酸カリウム粉末(5.12g,37.0mmol,1.2当量)、次いで塩化4−メトキシベンジル(6.3mL,46.3mmol)を添加した。40℃で12時間攪拌した後、反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(2×100ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧下でエバポレートした。残渣をヘキサン中に懸濁させ、形成された結晶を濾過した。標題化合物1−(4−メトキシベンジル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1H−テトラゾールを白色粉末の位置異性体の混合物として得た(9.67g)。
【0282】
APCI MS m/z 393[M+H]
+。
【0283】
実施例20
3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール
【化71】
【0284】
i)3−ブロモ−1H−インダゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(5.0g,16.8mmol)および1−(4−メトキシベンジル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1H−テトラゾールの位置異性体混合物(実施例19,工程ii)(7.92g,20.2mmol)を、窒素雰囲気下で、1,4−ジオキサンと水の1:1の混合物(100ml)に溶解させた。炭酸ナトリウム(5.35g,50.5mmol)を添加し、系を窒素でパージした。次いで、Pd(PPh
3)
4(486mg,0.42mmol)を添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で還流温度にて一晩加熱した。室温まで冷却後、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒を減圧除去した。残渣をSiO
2上で精製し(ヘキサン中の20から30%までの酢酸エチルを溶出液として使用)、3−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾールを、2種類の位置異性体の2対1の比の混合物(2.8g)として白色固形物として得た。
【0285】
主要な位置異性体(1.91g,30%)は白色粉末として。
【0286】
APCI MS m/z 383[M+H]
+
ii)先の工程で得られた生成物(100mg,0.26mmol)の2mlの無水THFの溶液に、t−BuOK(32mg,0.29mmol)を添加した。反応混合物を室温で20分間攪拌後、3−クロロベンゼン−1−スルホニルクロリド(41mg,0.29mmol)を添加し、混合物を室温でさらに2時間攪拌した。終了後、溶媒を減圧下でエバポレートし、残渣をジクロロメタンに溶解させ、水で洗浄した。有機層をエバポレートし、残渣を減圧乾燥させ、1−(3−クロロフェニルスルホニル)−3−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール(146mg,粗製)を褐色油状物として得、これを、さらなる精製は行わずに次の工程で使用した。
【0287】
ESI MS m/z 557[M+H]+
iii)先の工程で得られた生成物(81mg)を1mlのトリフルオロ酢酸に溶解させ、室温で2日間攪拌した。溶媒を減圧下でエバポレートし、残渣を分取用HPLCによって精製し(溶出液系1、次いで溶出液系2を使用)、3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(3−クロロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール(26mg)を白色粉末として得た:
ESI MS m/z 437[M+H]
+
【0288】
実施例21
実施例20に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
21A:3−(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イルスルホニル)チオフェン−2−カルボン酸メチル
ESI MS=m/z 467[M+H]
+
【化72】
【0289】
21B:3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(2−ブロモ−4−フルオロフェニルスルホニル)−1H−インダゾール
【化73】
【0290】
ESI MS=m/z 499/501[M+H]
+
21C:3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(3−ブロモ−5−クロロチオフェン−2−イルスルホニル)−1H−インダゾール
【化74】
【0291】
ESI MS=m/z 523[M+H]
+
21D:4−(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イルスルホニル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール
【化75】
ESI MS=m/z 422[M+H]
+
【0292】
実施例22
(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2,6−ジクロロフェニル)メタノン
【化76】
【0293】
i)3−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾールの位置異性体混合物(実施例20,工程i)(50mg,0.13mmol)の溶液を無水THF(1ml)に溶解させた。t−BuOK(16mg,0.14mmol)の添加後、反応混合物を室温で15分間攪拌した。続いて、2,6−ジクロロベンゾイルクロリド(21μl,0.14mmol)を添加し、反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。溶媒を減圧下でエバポレートし、残渣をジクロロメタンに溶解させ、水、5%K
2CO
3水溶液および水で洗浄した。有機溶媒を減圧下でエバポレートし、残渣を真空乾燥させた。生成物を分取用HPLCによって精製し、(2,6−ジクロロフェニル)(3−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)メタノンを2種類の位置異性体(98:2の比)の混合物として得た(59mg,74%)。
【0294】
ESI MS m/z 555[M+H]
+。
【0295】
ii)実施例20,工程iiiに記載のものと同様の手順に従い、先の工程で得られた生成物を標題化合物(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2,6−ジクロロフェニル)メタノンに変換させた(16mg)。
【0296】
ESI MS m/z 435 [M+H]
+。
【0297】
実施例23
実施例22に記載のものと同様の手順に従い、下記の化合物を調製した。
【0298】
Org 356723−0
【化77】
【0299】
(3−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2,3−ジクロロフェニル)メタノン
ESI MS=m/z [M+H]
+
実施例24A:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム(24A)の調製
【化78】
【0300】
i)4−フルオロ−3−ヨード−1H−インダゾール(A−2)の調製。4−フルオロインダゾールA−1(5.00g,36.7mmol)のDMF(80mL)溶液に、I
2(18.6g,73.5mmol)及びKOH(7.73g,134mmol)を、順次室温で添加した。2時間後、反応混合物を水性10%NaHSO
3(200mL)に注入し、EtOAc(200mL
*3)で抽出した。合わせた有機層をH
2O及び食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗製固形物をPEで洗浄し、標題化合物を黄色固形物として得た。LCMS(ESI)C
7H
5FIN
2の計算値[M+H]
+:262.9,実測値:262.9。
【0301】
ii)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)メタノン(A−4)の調製。フラスコに、化合物A−2(5.24g,20mmol)、化合物A−3(4.86g,20mmol)、DMAP(2.44g,20mmol)およびDCM(30mL)を添加した後、TEA(5.8mL,40mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で24時間攪拌した。混合物をH
2Oで希釈し、有機層を分離した。水層をCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機液を、H
2O、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
15H
7ClF
4IN
2Oの計算値[M+H]
+:468.9,実測値:468.9。
【0302】
iii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸メチル(A−5)の調製。A−4(300mg,0.64mmol)、2−フルオロ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(190mg,0.96mmol)、Pd(dppf)Cl
2(52mg,0.064mmol)およびKOAc(190mg,1.92mmol)の混合物に、ジオキサン(10ml)及びH
2O(2ml)を添加し、混合物を、マイクロ波で90℃にて2時間加熱した。混合物を冷却し、CH
2Cl
2(50ml)で希釈した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(ペンタン/EtOAc)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
23H
13ClF
5N
2O
3の計算値[M+H]
+,495,実測値:495。
【0303】
iv)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸(A−6)の調製。A−5(180mg,0.36mmol)のTHF(5mL)/H
2O(5mL)溶液にLiOH(350mg,1.44mmol)を添加し、混合物を室温で24時間攪拌した。混合物を2N HClでPH=3〜4に中和した。次いで、混合物を減圧濃縮した。残渣を濾過し、H
2Oで洗浄し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI):C
22H
11ClF
5N
2O
3の計算値[M+H]
+:481,実測値:481;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.45−8.47(1H,d),7.88−7.95(2H,m),7.66−7.71(3H,m),7.58−7.64(2H,m),7.13−7.17(1H,m)。
【0304】
v)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム(24A)の調製。化合物A−6(160mg,0.33mmol)のH
2O(10mL)懸濁液に、0.1M NaOH(3.3ml,0.33mmol)を添加し、混合物を、攪拌下、0℃で30分間維持した。反応混合物を凍結乾燥下で乾燥させ、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
22H
11ClF
5N
2O
3の計算値[M−Na+2H]
+:481,実測値:481;
1HNMR(400MHz,DMSO)δ8.36−8.38(1H,d),7.96−8.03(2H,m),7.66−7.71(1H,m),7.85−7.89(1H,m),7.72−7.74(1H,m),7.65(1H,s),7.40−7.45(2H,m)。
【0305】
実施例24B:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム(24B)の調製
【化79】
【0306】
i)(3−ブロモ−1H−インダゾール−1−イル)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン(B−2)の調製。3−ブロモ−1H−インダゾール(2g,0.75mmol)、DMAP(1g,8.5mmol)およびEt
3N(1.85ml,12.7mmol)のCH
2Cl
2(20mL)中の溶液に、0℃で、化合物A−3(4g,20.4mmol)のCH
2Cl
2(5mL)溶液を添加した。混合物を室温で24時間攪拌し、CH
2Cl
2で希釈し、1M HClで洗浄した。有機層を飽和NaHCO
3及び食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=10/1)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
15H
8BrClF
3N
2Oの計算値[M+H]:404.9,実測値:404.9。
【0307】
ii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル(B−3)の調製。化合物B−2(3.0g,7.4mmol)、4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(1.6g,8.9mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.43g、0.37mmol)およびK
2CO
3(2.04g,10.8mmol)のジオキサン(10mL)およびH
2O(2mL)中の混合物を、マイクロ波で140℃にて2時間加熱した。混合物を冷却し、CH
2Cl
2およびH
2Oで希釈した。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=10/1)、標題化合物を黄色固形物として得た。LCMS(ESI)C
23H
15ClF
3N
2O
3の計算値[M+H]
+:459,実測値:459。
【0308】
iii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(B−4)の調製。化合物B−3(1.3g,2.8mmol)およびLiOH(0.35g,8.4mmol)のTHF(5mL)およびH
2O(5mL)中の混合物を、室温で24時間攪拌した。次いで、混合物をAcOHでPH<7まで中和し、CH
2Cl
2及びH
2Oで希釈した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取用HPLCによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
22H
13ClF
3N
2O
3の計算値[M+H]
+:445,実測値:445;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.68−8.71(1H,d),8.19−8.21(2H,m),8.03−8.05(1H,d),7.94−7.96(2H,m),7.70−7.75(3H,m),7.26−7.63(2H,m)。
【0309】
iv)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム(24B)の調製。化合物B−4(0.87g、2.0mmol)のH
2O(10mL)懸濁液に、0℃で、0.1M NaOH(2.0ml,2.0mmol)を添加し、混合物を、攪拌下、0℃で30分間維持した。混合物を凍結乾燥下で乾燥させ、標題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ8.54−8.56(1H,d),8.22−8.24(1H,d),8.03−8.05(1H,d),7.98−8.00(3H,m),7.82−7.88(2H,m),7.71−7.73(2H,m),7.63−7.67(1H,t)。
【0310】
実施例24C:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム(24C)の調製
【化80】
【0311】
i)(3−ブロモ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−イル)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン(C−2)の調製。化合物A−3(1.2g,5.0mmol)、化合物C−1(1.0g,5.0mmol)、およびDMAP(0.61g,5.0mmol)のCH
2Cl
2(20mL)の混合物に、TEA(0.55g,5.5mmol)を滴下した。混合物を室温で24時間攪拌し、H
2Oで希釈し、有機層を分離した。水層をCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機液を、H
2O、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(50/1から10/1までのPE/EA)、標題固形物を得た。LCMS(ESI)C
14H
7BrClF
3N
3Oの計算値[M+H]
+:405.9,実測値:405.9。
【0312】
ii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−フルオロ安息香酸(C−3)の調製。C−2(120mg,0.3mmol)、2−フルオロ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(89mg,0.45mmol)、Pd(PPh
3)
4(18mg,0.015mmol)およびK
2CO
3(128mg,0.75mmol)のジオキサン(3mL)およびH
2O(0.6mL)の混合物を、マイクロ波で140℃にて3時間加熱した。混合物を冷却し、CH
2Cl
2及びH
2Oで希釈した。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=1/1)、標題化合物を黄色固形物として得た。LCMS(ESI)C
22H
13ClF
4N
3O
3の計算値[M+H]
+:464,実測値:464;
1H NMR(400MHz,DMSO)δ13.51(1H,s),8.98−8.91(2H,m),8.42−8.38(2H,t),8.06−7.95(3H,m),7.90−7.87(2H,m),7.87−7.80(1H,m)。
【0313】
iii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−イル)−3−フルオロ安息香酸ナトリウム(24C)の調製。化合物C−3(135mg,0.29mmol)のH
2O(20mL)懸濁液に、0.1M NaOH(2.9ml,0.29mmol)を0℃で添加し、混合物を、攪拌下、0℃で30分間維持した。次いで、混合物を凍結乾燥下で乾燥させ、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
21H
11ClF
4N
3O
3の計算値[M−Na+2H]
+:464,実測値:464,
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ8.95−8.93(1H,m),8.89−8.87(1H,m),8.13−8.09(1H,t),7.90−7.87(3H,m),7.81−7.75(3H,m)。
【0314】
表2に示す以下の実施例を、スキームA〜Cの実施例番号24A、B、Cについて記載のものと同様の手順に従って調製し、これらは当業者によって得ることができる。
【化81】
【表2】
【0325】
実施例25A:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム(25A)の調製
【化82】
【0326】
i)1H−インダゾール−6−カルボン酸メチル(D−2)の調製。
【0327】
3−アミノ−4−メチル安息香酸メチルD−1(5.0g,30mmol)のAcOH(140mL)溶液に、0℃で、亜硝酸ナトリウム(2.1g,30mmol)のH
2O(3.5mL)溶液を添加した。添加後、混合物を室温で24時間攪拌した。次いで、溶媒の半分を減圧除去し、得られた混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機液をH
2O及び食塩水で洗浄し、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
9H
9N
2O
2の計算値[M+H]
+:177,実測値177。
【0328】
ii)3−ヨード−1H−インダゾール−6−カルボン酸メチル(D−3)の調製。
【0329】
1H−インダゾール−6−カルボン酸メチルD−2(5.0g,28mmol)のDMAC(50mL)溶液に、0℃で、ヨウ素(14.4g,56.7mmol)及び水酸化カリウム(6.3g,114mmol)を分割して添加した。添加後、混合物を、攪拌下1時間維持し、次いで水性Na
2S
2O
3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機液を濃縮し、ヘキサンとともに磨砕した。析出物を濾過によって収集し、標題化合物を褐色固形物として得た。LCMS(ESI)C
9H
8IN
2O
2の計算値[M+H]
+:302.9,実測値:302.9。
【0330】
iii)1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−3−ヨード−1H−インダゾール−6−カルボン酸メチル(D−4)の調製。
【0331】
3−ヨード−1H−インダゾール−6−カルボン酸メチルD−3(11.7g,38.7mmol)、DMAP(4.72g,38.7mmol)のCH
2Cl
2(30mL)溶液に、Et
3N(11.2mL,77mmol)を滴下した。反応混合物を室温で24時間攪拌し、H
2Oで希釈し、有機層を分離した。水層をCH
2Cl
2で2回抽出した。合わせた有機液を、H
2O、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(50/1から10/1までのPE/EtOAc)、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
17H
10ClF
3IN
2O
3の計算値[M+H]
+:508.9,実測値:508.9。
【0332】
iv)1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−3−ヨード−1H−インダゾール−6−カルボン酸(D−5)の調製。
【0333】
D−4(16.5g,32.5mmol)のTHF(10mL)およびH
2O(50ml)溶液にLiOH(3.40g,162mmol)を添加し、混合物を室温で24時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をH
2Oに溶解させ、5%水性HClでPH=4〜5に中和した。白色析出物を濾過によって収集し、H
2O及びヘキサンで洗浄し、標題化合物をオフホワイト色固形物として得た。LCMS(ESI)C
16H
8ClF
3IN
2O
3の計算値[M+H]
+:494.9,実測値:494.9。
【0334】
v)1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−3−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)−1H−インダゾール−6−カルボン酸(D−6)の調製。
【0335】
D−5(300mg,0.61mmol)、4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(165mg,0.92mmol)、Pd(dppf)Cl
2(50mg,0.061mmol)およびKOAc(181mg,1.83mmol)のジオキサン(10mL)およびH
2O(2mL)中の混合物を、マイクロ波で95℃にて2時間加熱した。次いで、混合物を室温まで冷却し、EtOAc及びH
2Oで希釈した。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=20/1)、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
24H
15ClF
3N
2O
5の計算値[M+H]
+:503.1,実測値:503.1。
【0336】
vi)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル(D−7)の調製。
【0337】
化合物D−6(180mg,0.36mmol)のCH
2Cl
2(15mL)溶液にPYAOP(374mg,0.72mmol)を添加した後、Et
3N(0.16mL,1.1mmol)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、EtOAcで希釈した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
26H
20ClF
3N
3O
5の計算値[M+H]
+:546.1,実測値:546.1。
【0338】
vii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(D−8)の調製。
【0339】
D−7(191mg,0.35mmol)およびLiOH(42mg,1.75mmol)のTHF(10mL)およびH
2O(5mL)中の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をH
2Oに溶解させ、水性5%HClでPH=4〜5に中和した。析出物を濾過によって収集し、H
2O及びヘキサンで洗浄し、標題化合物をオフホワイト色固形物として得た。LCMS(ESI)C
25H
18ClF
3N
3O
5の計算値[M+H]
+:532.1,実測値:532.1;
1H NMR(400MHz,MeOD)δ9.109(1H,s),8.29−8.31(1H,d,J=8.4Hz),8.17−8.19(2H,d,J=8.4Hz),8.07−8.10(1H,m),7.97−8.00(2H,d,J=8.8Hz),7.88−7.99(2H,m),7.78−7.82(1H,m),3.79−3.82(2H,m),3.60−3.63(2H,m)。
【0340】
viii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸ナトリウム(25A)の調製
化合物D−8(185mg,0.35mmol)のH
2O(10mL)懸濁液に、0.1M NaOH(3.5ml,0.35mmol)を0℃で添加し、混合物を、攪拌下30分間維持した。次いで、混合物を凍結乾燥下で乾燥させ、標題化合物を得た。LCMS(ESI)計算値C
25H
18ClF
3N
3O
5 [M−Na+2H]
+:532,実測値:532;
1H NMR(400MHz,MeOD)δ9.09(1H,s),8.28−8.30(1H,d,J=8.8Hz),8.05−8.09(3H,m),7.86−7.91(4H,m),7.77−7.86(1H,m),3.79−3.82(2H,m),3.60−3.63(2H,m)。
【0341】
表3に示す以下の実施例を、スキームDの実施例番号25Aについて記載のものと同様の手順に従って調製し、これらは当業者によって得ることができる。
【化83】
【表3】
【0346】
実施例26:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸(26A),2−アセトキシ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(26B)、および4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(26C)の調製
【化84】
【0347】
i)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸(26A)の調製
化合物E−1(スキームAと同様の手順に従って調製)(100mg,0.19mmol)のDCM(10mL)溶液に、BBr
3(1M、0.37mL,0.37mmol)を室温で添加し、混合物を、攪拌下48時間維持した。次いで、MeOH(約10mL)を添加して過剰のBBr
3をクエンチし、混合物を減圧濃縮した。残渣を分取用HPLCによって精製し、標題化合物を黄色固形物として得た。LCMS(ESI)C
22H
12ClF
4N
2O
4の計算値[M+H]
+:479,実測値:479;
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.46(1H,d,J=8.4Hz),7.95−7.76(5H,m),7.35−7.29(3H,m)。
【0348】
ii)2−アセトキシ−4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(26B)の調製
化合物26A(48mg,0.1mmol)、Ac
2O(0.8mL)およびMgI
2(28mg,0.1mmol)の無水エチルエーテル(3mL)の懸濁液を、40℃で0.5時間還流した。反応液を室温まで冷却し、H
2Oでクエンチし、エーテルで抽出し、濃縮した。粗製生成物をTHF(10mL)/H
2O(10mL)に溶解させ、80℃で1時間還流した。混合物を室温まで冷却し、H
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA(5/1))、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI):C
22H
12ClF
4N
2O
4の計算値[M+H]
+:521,実測値:521,
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.47(1H,d,J=8.0Hz),8.11(1H,d,J=8.0Hz),7.90−7.76(5H,m),7.53(1H,t,J=1.6Hz),3.34(1H,q,J=8.0Hz),2.31(3H,s)。
【0349】
iii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−4−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(26C)の調製
化合物26A(48mg,0.1mmol)のH
2O(20mL)中の懸濁液に、0.1M NaOH(1mL)を添加し、混合物を約10分間超音波処理した。次いで、混合物を凍結乾燥下で乾燥させ、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
22H
11ClF
4N
2NaO
4の計算値[M+H]+:501,実測値:501;
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.45(1H,d,J=8.0),7.91−7.76(5H,m),7.31(1H,q,J=8.0Hz),7.20−7.17(2H,m)。
【0350】
表4に示す以下の実施例を、スキームEの実施例番号26A、B、Cについて記載のものと同様の手順に従って調製し、これらは当業者によって得ることができる。
【化85】
【表4】
【0352】
実施例27A:4−(6−(アミノメチル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(27A)の調製
【化86】
【0353】
i)4−(6−カルバモイル−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル(F−2)の調製
化合物D−6(180mg,0.36mmol)のDCM(15mL)溶液にPYAOP(374mg,0.72mmol)を添加した後、TEA(0.16mL,1.1mmol)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)C
24H
16ClF
3N
3O
4の計算値[M+H]+:502,実測値:502.1。
【0354】
ii)(6−(アミノメチル)−3−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1H−インダゾール−1−イル)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン(F−3)の調製
化合物F−2(175mg,0.35mmol)のTHF(20mL)溶液に、BH
3・THF(1.75mL,1.75mmol)を添加し、混合物を12時間還流した。次いで、MeOHを添加して過剰のBH
3をクエンチし、混合物を減圧濃縮し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI):C
23H
18ClF
3N
3O
2の計算値[M+H]
+:460.1,実測値:460.1。
【0355】
iii)(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−3−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1H−インダゾール−6−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチル(F−4)の調製
化合物F−3(138mg,0.30mmol)のCH
2Cl
2(20mL)溶液に、(Boc)
2O(138mg,0.30mmol)を添加した後、過剰量を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機液を、H
2O、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI)計算値C
28H
26ClF
3N
3O
4 [M+H]
+:560.1,実測値:560.1。
【0356】
iv)4−(6−((tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(F−5)の調製
化合物F−4(162mg,0.29mmol)のアセトン(10mL)溶液にジョーンズ試薬(2mL)を添加し、混合物を、攪拌下、室温で12時間維持した。MeOH(20mL)を添加して過剰のジョーンズ試薬をクエンチし、混合物を濾過し、EtOAcですすぎ洗浄した。有機層を分離し、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI):C
28H
24ClF
3N
3O
5の計算値[M+H]
+:574.1,実測値:574.1。
【0357】
v)4−(6−(アミノメチル)−1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(27A)の調製
化合物F−5(100mg,0.17mmol)のCH
2Cl
2(10mL)溶液に、過剰量のTFAを添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、H
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機液を、H
2O、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、標題化合物を得た。LCMS(ESI):C
23H
16ClF
3N
3O
3の計算値[M+H]
+:474.1,実測値:474.1;
1H NMR(400MHz,MeOD)δ8.76(1H,s),8.23−8.25(1H,m),8.04−8.06(2H,d,J=6.8Hz),7.88−7.91(2H,m),7.77−7.85(3H,m),7.66−7.68(1H,d,J=8.8Hz),4.35(2H,s)。
【0358】
表5に示す以下の実施例を、スキームFの実施例番号27Aについて記載のものと同様の手順に従って調製した。これらは当業者によって得ることができよう。
【化87】
【表5】
【0359】
実施例28:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ジフルオロメチル)安息香酸の調製
【化88】
【0360】
i)5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(G−1)の調製
5−ブロモイソベンゾフラン−1(3H)−オン(1.5g,7.0mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(2.1g,8.5mmol)、KOAc(2.1g,21mmol)、dppf(0.16g,0.28mmol)およびPd(dppf)Cl
2(0.26g,0.35mmol)のジオキサン(30ml)中の混合物を、100℃で4時間加熱した。混合物を冷却し、減圧濃縮した。残渣をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE:EA=5:1)、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI):計算値C
14H
18BO
4[M+H]
+:261,実測値:261。
【0361】
ii)5−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(G−2)
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(G−1)(0.97g,2.48mmol)、(3−ブロモ−1H−インダゾール−1−イル)(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン(1.0g,2.48mmol)、K
2CO
3(1.03g,7.44mmol)およびPd(PPh
3)
4(0.143g,0.12mmol)の混合物を、1,4−ジオキサン(15mL)/H
2O(3mL)中に懸濁させた。反応混合物をマイクロ波反応器内で100℃にて2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、H
2Oで希釈した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE:EA=4:1)、標題化合物を薄黄色油状物として得た。LCMS(ESI)C
23H
13ClF
3N
2O
3の計算値[M+H]
+:457,実測値:457。
【0362】
iii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ヒドロキシメチル)安息香酸ベンジル(G−3)の調製
5−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(G−2)(0.6g,1.32mmol)およびLiOH(0.16g,6.58mmol)のTHF(6mL)およびH
2O(3mL)中の混合物を、室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をDMF(10mL)に溶解させた後、BnBr(0.78mL,6.6mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を、H
2O及びEtOAcで希釈した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE:EA=4:1)、標題化合物を無色の油状物として得た。LCMS(ESI)C
30H
19ClF
5N
2O
3の計算値[M+H]
+:585,実測値:585。
【0363】
iv)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−ホルミル安息香酸ベンジル(G−4)の調製
4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ヒドロキシメチル)安息香酸ベンジル(G−3)(0.4g,0.71mmol)のDCM(10mL)中の混合物に、デス・マーチンペルヨージナン(0.45g,1.07mmol)を添加し、混合物を室温で24時間攪拌した。混合物をH
2Oで希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。得られた粗製油状物を、さらに精製せずに次の工程で使用した。LCMS(ESI)’C
30H
19ClF
3N
2O
4の計算値[M+H]
+:563,実測値:563。
【0364】
v)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ジフルオロメチル)安息香酸ベンジル(G−5)の調製
化合物(G−4)(0.35g,0.62mmol)のDCM(6mL)溶液に、0℃で、DAST(0.42mL,3.1mmol)のDCM(4mL)溶液を滴下した。混合物を室温まで昇温させ、2時間攪拌した。次いで、反応混合物をH
2Oで希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機液を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(PE:EA=10:1)、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
30H
19ClF
5N
2O
3の計算値[M+H]
+:585,実測値:585。
【0365】
vi)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−1H−インダゾール−3−イル)−2−(ジフルオロメチル)安息香酸(28)
化合物(G−5)(0.17mg,0.30mmol)およびLiOH(63mg,1.5mmol)のTHF(6mL)およびH
2O(3mL)中の混合物を、室温で24時間攪拌した。混合物を2M HClでPH=約3に酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取用HPLCで精製し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
23H
13ClF
5N
2O
3の計算値[M+H]
+:495,実測値:495;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.70(1H,d,J=8Hz),8.35(1H,s),8.25(1H,d,J=8Hz),8.02−8.05(2H,m),7.71−7.77(3H,m),7.49−7.64(3H,m)。
【0366】
実施例29:4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−シアノ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸の調製
【化89】
【0367】
i)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−シアノ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸メチル(H−2)の調製
化合物H−1(100mg,0.186mmol)(スキームAと同様の手順に従って調製)のDMF(2mL)溶液に、Zn(CN)
2(44mg,0.37mmol)及びPd(PPh
3)
4(22mg,0.019mmol)を添加した。混合物をN
2でパージし、次いでマイクロ波で100℃にて1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、H
2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製固形物を分取用TLC(20
*20cm)によって精製し(PE/EA=3/1)、標題化合物を褐色固形物として得た。LCMS(ESI)C
24H
14F
3N
3O
3Clの計算値[M+H]
+:484,実測値:484。
【0368】
ii)4−(1−(2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾイル)−6−シアノ−1H−インダゾール−3−イル)安息香酸(29)の調製
化合物H−2(49mg,0.10mmol)およびLiOH(37mg,0.88mmol)のジオキサン(10mL)およびH
2O(2mL)中の混合物を、室温で24時間攪拌した。混合物をAcOHでPH=約4に酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機液を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取用HPLCによって精製し、標題化合物を白色固形物として得た。LCMS(ESI)C
23H
12F
4N
3O
3Clの計算値[M+H]
+:470,実測値:470;
1H NMR(400MHz,DMSO)δ13.23(1H,s),8.99(1H,s),8.49(1H,d,J=8.4Hz),8.03−8.12(5H,m),7.89−7.98(3H,m)。
【0369】
生物学的アッセイ
本発明の化合物はRORγT活性を阻害する。RORγT活性の活性化は、例えば生化学的TR−FRETアッセイを用いて測定され得る。かかるアッセイでは、補因子由来ペプチドとヒトRORγT−リガンド結合ドメイン(LBD)との相互作用が測定され得る。TR−FRET手法は、補因子由来ペプチドの存在下におけるリガンドとLBDとの相互作用に関する情報が得られる感受性生化学的近接アッセイである(Zhou et al.,Methods 25:54−61,2001)。
【0370】
RORγTの新規な拮抗薬を同定するため、RORγTとそのコアクチベータペプチドSRC1_2との相互作用を用いるアッセイを開発した。このペプチドは、コアクチベータのRORγTへの漸増を、LXXLL(例えば、NRボックス)モチーフとのその相互作用によって模倣する(Xie et al.,J.Immunol.175:3800−09,2005;Kurebayashi et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.315:919−27,2004;Jin et al.,Mol.Endocrinology 24:923−29,2010)。このアッセイは、わずかに異なる3つのプロトコル、すなわち、後述するプロトコルA、プロトコルBおよびプロトコルCに従って行った。プロトコルAに従うTR−FRETアッセイを以下に記載し、その結果を以下の表1に示す。
【0371】
TR−FRETアッセイ(プロトコルA)
この設定では、ステロイド受容体補因子1ボックス2(SRC1_2)由来のペプチドをアミノ末端ビオチニル化し(ビオチニル−CPSSHSSLTERHKILHRLLQEGSPS,NEOMPS,フランス)、適用するRORγ−LBDには6−HisおよびGSTタグを含める。6His(GST)RORγ−LBDをバキュロウイルス感染Sf−21昆虫細胞(Bac−to−BAC,Invitrogen)で発現させて精製し、グルタチオンセファロースクロマトグラフィー(GE healthcare)を用いて精製した。ビオチンおよびHisは、それぞれ、ストレプトアビジン−アロフィコシアニン(Strep−APC,Perkin Elmer,C130−100)および抗His−ユウロピウムクリプタート(Perkin Elmer,AD0111)の固定点としての機能を果たす。ストレプトアビジンとHis−カップリング標識APCとユウロピウムクリプタート間のエネルギー移動は、これらの標識が非常に近接している場合にのみ起こり得るため、ビオチニル化ペプチド、His−GR−LBD、ストレプトアビジン−APCおよび抗His−ユウロピウムクリプタートの混合物におけるエネルギー移動の測定は、RORy−LBD/ペプチド結合を示す。50μlにおける最終アッセイ条件は:TR−FRETバッファー[50mM KCl,50mM TRIS,1mM Na−EDTA,0.1mM DTT,(pH7.0)];6His(GST)RORγ−LBD 10nM,抗6His−Eu 1.25nM,SRC1_2ペプチド0.1μM,Strep−APC 8nMである。反応混合物(DMSO濃度0.1%)に添加された化合物の用量−曲線によって引き起こされるペプチド結合における変化も同様にモニタリングされ得る。665nm(励起波長340nm)における蛍光発光の読み取りを、384ウェルプレート(Perkin Elmer,60007299)の各ウェルにおいて、Envision蛍光リーダーを時間分解モードで用いて(Perkin Elmer)、4℃で一晩インキュベーション後に行った。用量−応答データを曲線フィッティングし(IBDS Software,ActivityBase)、pEC50値を計算した。プロトコルAを用いた実施例1〜23のpEC50値を以下の表6に示す。本発明の化合物はすべて、4以上のpEC50を有する。5より大きいpEC50を有する化合物が好ましい。
【表6】
【0373】
TR−Fretアッセイ(プロトコルB)
HIS−タグ化RORγ−LBDを、SF9細胞において、バキュロウイルス発現系を用いて組換え発現させた。タンパク質は精製しなかった。細胞を溶解させ、溶解物をアッセイ用のRORγ−LBDの供給源として使用した。RORγ−LBD溶解物のアッセイバッファー(25mM HEPES pH7.0,100mM NaCl,0.01% Tween,0.1%BSA)での1:80希釈液を調製し、5μLを各ウェルに添加した(RORγ−LBDの終濃度は約10nM)。対照ウェルには、RORγ−LBDを発現していないSF9細胞の溶解物を受容した。試験対象の化合物をDMSOで最終試験濃度の100倍まで希釈し、最終試験濃度の4倍までアッセイバッファーを用いてさらに希釈し、試験化合物混合物を得た。試験化合物混合物のアリコート(5μL)を各ウェルに添加した。
【0374】
SRC1−2(ビオチン−CPSSHSSLTERHKILHRLLQEGSPS)由来のビオチニル化LXXLLペプチドの4倍ストックをアッセイバッファーで調製し、5μLのアリコートを各ウェルに添加した(終濃度450nM)。ユウロピウムタグ化抗HIS抗体(終濃度2nM)およびAPCコンジュゲートストレプトアビジン(終濃度60nM)の4倍溶液を調製し、5μLのアリコートを各ウェルに添加した。最終アッセイ混合物を4時間から一晩インキュベートし、蛍光シグナルをEnvisionプレートリーダーで測定した:(励起フィルター=340nm;APC発光=665nm;ユウロピウム発光=615nm;ダイクロイックミラー=D400/D630;遅延時間=100μs,積分時間=200μs)。
【0375】
試験化合物のIC50値を、665nmにおける蛍光シグナルを615nmにおける蛍光シグナルで除算した商により計算した(GraphPad Prismソフトウェアを使用)。
【0376】
TR−Fretアッセイ(プロトコルC)
HIS−タグ化RORγ−LBDタンパク質をSF9細胞において、バキュロウイルス発現系を用いて発現させた。RORγ−LBDタンパク質をグルタチオンセファロースクロマトグラフィーによって精製した。別途、組換えタンパク質を全く発現していないSF9細胞を溶解させ、溶解物を精製RORγ−LBDに、0.25μl溶解物(10,000個のSF9細胞のもの)/nM精製タンパク質で添加した。次いで、混合物をアッセイバッファー(50mM Tris pH7.0,50mM KCl,1mM EDTA,0.1mM DTT)中で希釈し、3nMの終濃度のRORγ−LBDを384ウェルアッセイプレート内で得た。
【0377】
試験対象の化合物をアッセイプレートに、アコースティック・ドロップレット・イジェクション(Acoustic Droplet Ejection)技術を用いてEcho 550リキッドハンドラー(Labcyte,CA)によって注入した。コアクチベータSRC1(ビオチン−CPSSHSSLTERHKILHRLLQEGSPS)由来のビオチニル化LXXLLペプチドストックをアッセイバッファーで調製し、各ウェルに添加した(終濃度100nM)。また、ユウロピウムタグ化抗HIS抗体(終濃度1.25nM)およびAPCコンジュゲートストレプトアビジン(終濃度8nM)の溶液も各ウェルに添加した。
【0378】
最終アッセイ混合物を4℃で一晩インキュベートし、蛍光シグナルをEnvisionプレートリーダーで測定した:(励起フィルター=340nm;APC発光=665nm;ユウロピウム発光=615nm;ダイクロイックミラー=D400/D630;遅延時間=100μs,積分時間=200μs)。試験化合物のIC50値を、665nmにおける蛍光シグナルを615nmにおける蛍光シグナルで除算した商により計算した。
【0379】
以下の表7は、実施例24A〜29に開示した生物学的データをFret IC
50値の範囲として表形式にしたものである。該値は、以下に示す注釈に従う範囲として報告した。
【0380】
* IC
50 <50nM
** IC
50 >50〜<500nM
*** IC
50 >500〜<10000nM
**** IC
50 >10000nM
【表7】