特許第5934757号(P5934757)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5934757
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】袖を備えた衣料
(51)【国際特許分類】
   A41D 27/10 20060101AFI20160602BHJP
   A41D 1/02 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
   A41D27/10 F
   A41D1/02 C
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-155168(P2014-155168)
(22)【出願日】2014年7月30日
(65)【公開番号】特開2016-30882(P2016-30882A)
(43)【公開日】2016年3月7日
【審査請求日】2014年8月25日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成26年6月10日〜11日、6月24日〜25日に株式会社デサントは「2015 SPRING&SUMMER COLLECTION」展示会において発表
(73)【特許権者】
【識別番号】591038820
【氏名又は名称】株式会社デサント
(74)【代理人】
【識別番号】100075409
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久一
(74)【代理人】
【識別番号】100129757
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久彦
(74)【代理人】
【識別番号】100115082
【弁理士】
【氏名又は名称】菅河 忠志
(74)【代理人】
【識別番号】100125243
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩彰
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 英則
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭48−042251(JP,Y1)
【文献】 実開昭57−099406(JP,U)
【文献】 実開昭61−121111(JP,U)
【文献】 登録実用新案第015588(JP,Z2)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0189935(US,A1)
【文献】 米国特許第05138717(US,A)
【文献】 登録実用新案第3128294(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 27/10
A41D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袖を備えた衣料であって、
前記袖には袖あきが形成され、袖あきを挟んだ一方側にボタンが設けられ、袖あきを挟んだ他方側に袖あき側に開口したポケットが設けられ、
前記ポケットには、一方側がポケットの内部に固定された弾性長尺体が設けられ、
前記弾性長尺体の他方側は、前記ポケットの外部に延在し、前記弾性長尺体自体に形成された開口であるボタンホールが設けられ
前記ポケットの開口は、前記袖の袖あき側の縁に設けられていることを特徴とする衣料。
【請求項2】
前記弾性長尺体は、非伸張状態で、前記ポケットの内部に固定される部分と前記ポケットの外部に延在する部分の間の中間部が、前記ポケットの外部に延在する部分よりも長く形成されている請求項1に記載の衣料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は袖を備えた衣料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、長袖シャツ等の袖を備えた衣料では、袖にボタンとボタンホールが設けられたものがよく知られている。このような衣料は、ボタンをボタンホールに留めて着用することができ、袖をまくる場合には、ボタンをボタンホールから外し、袖口を広げて、袖を引き上げて使用したりする。しかしこのような衣料は、袖をまくる場合、ボタンを外す作業が面倒に感じる場合があり、また状況によっては、落ち着いてボタンを外すことが難しい場合がある。
【0003】
例えば特許文献1には、長袖の袖口カフスの内面側に、ボタン取り付け位置近くの裏側とボタン穴近くの裏側とを橋掛け状態で平ゴムを縫い付け固定した衣料が開示されている。特許文献1に開示された衣料は、ボタン取り付け位置近くの裏側とボタン穴近くの裏側とを橋掛けするように平ゴムが縫い付けられているため、袖をまくり上げた場合に、平ゴムの収縮力によって当該状態を維持しやすくなる。しかし特許文献1の衣料においても、袖をまくるためには、ボタンをボタンホールから外すことが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3159748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボタンをボタンホールに留めて袖口をしめるように構成された袖を備えた衣料であって、ボタンをボタンホールに留めたままでも、袖口を広げて、簡単に袖をまくることができる衣料を提供することにある。あるいは、一対のスナップボタンによって袖口をしめるように構成された袖を備えた衣料であって、スナップボタンを係合させたままでも、袖口を広げて、簡単に袖をまくることができる衣料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決することができた本発明の衣料とは、袖を備えた衣料であって;袖には袖あきが形成され、袖あきを挟んだ一方側にボタンが設けられ、袖あきを挟んだ他方側に袖あき側に開口したポケットが設けられ;ポケットには、一方側がポケットの内部に固定された弾性長尺体が設けられ;弾性長尺体の他方側は、ポケットの外部に延在し、ボタンホールが設けられているところに特徴を有する。本発明の衣料は、袖を備えた衣料であって;袖には袖あきが形成され、袖あきを挟んだ一方側にボタンホールが設けられ、袖あきを挟んだ他方側に袖あき側に開口したポケットが設けられ;ポケットには、一方側がポケットの内部に固定された弾性長尺体が設けられ;弾性長尺体の他方側は、ポケットの外部に延在し、ボタンが設けられているものであってもよい。
【0007】
本発明の衣料は、袖に、袖あき側に開口したポケットが設けられ、このポケットに、一方側がポケット側に固定され、他方側がポケットの外部に延在した弾性長尺体が設けられ、弾性長尺体の他方側にボタンとボタンホールの一方が設けられている。本発明の衣料はこのように構成されているため、ボタンをボタンホールに留めたままでも袖口を広げることができ、簡単に袖をまくったり、袖の上げ下ろしができるようになる。また、通常の衣料のように、ボタンをボタンホールから外すことにより袖あきを開放することができるため、このような状態でも袖をまくることができ、状況に応じて袖の使用態様を適宜選択することができる。さらに、弾性長尺体の一方側がポケットの内部に固定されているため、ボタンをボタンホールに留めた状態のみならず、ボタンをボタンホールから外した状態でも、袖の外見は従来のボタンとボタンホールが設けられた袖と同じようなものとなり、意匠性に優れたものとなる。
【0008】
本発明の衣料は、袖を備えた衣料であって;袖には袖あきが形成され、袖あきを挟んだ一方側に雄型のスナップボタンが設けられ、袖あきを挟んだ他方側に袖あき側に開口したポケットが設けられ;ポケットには、一方側がポケットの内部に固定された弾性長尺体が設けられ;弾性長尺体の他方側は、ポケットの外部に延在し、雌型のスナップボタンが設けられているものでもよい。あるいは本発明の衣料は、袖を備えた衣料であって;袖には袖あきが形成され、袖あきを挟んだ一方側に雌型のスナップボタンが設けられ、袖あきを挟んだ他方側に袖あき側に開口したポケットが設けられ;ポケットには、一方側がポケットの内部に固定された弾性長尺体が設けられ;弾性長尺体の他方側は、ポケットの外部に延在し、雄型のスナップボタンが設けられているものでもよい。
【0009】
本発明の衣料は、ボタンとボタンホールの代わりに、このように袖に一対のスナップボタンが設けられていても、スナップボタンどうしを係合させた状態でも袖口を広げることができ、簡単に袖をまくったり、袖の上げ下ろしができるようになる。また、通常の衣料のように、スナップボタンどうしの係合を外すことにより袖あきを開放することができるため、このような状態でも袖をまくることができ、状況に応じて袖の使用態様を適宜選択することができる。さらに、弾性長尺体の一方側がポケットの内部に固定されているため、スナップボタンどうしを係合した状態のみならず、スナップボタンどうしの係合を外した状態でも、袖の外見は従来のスナップボタンが設けられた袖と同じようなものとなり、意匠性に優れたものとなる。
【0010】
弾性長尺体にボタンまたは雄型のスナップボタンが設けられる場合、ポケットの開口は、袖の袖あき側の縁または袖の表側面に設けられていることが好ましい。このようにポケットが設けられていれば、ボタンの取り扱い性が向上し、また、ボタンをボタンホールに留める際の操作性や雄型と雌型のスナップボタンを係合させる際の操作性が向上する。
【0011】
弾性長尺体は、非伸張状態で、ポケットの内部に固定される部分とポケットの外部に延在する部分の間の中間部が、ポケットの外部に延在する部分よりも長く形成されていることが好ましい。このように弾性長尺体が形成されていれば、非伸張状態で、弾性長尺体の大部分がポケット内に収容されて、袖の取り扱い性が良好になる。弾性長尺体を引っ張った際は、ポケットの外部に出る長さをより長くとることができ、袖口をより効果的に広げることができるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の衣料は、ボタンやボタンホールあるいはスナップボタンが弾性長尺体に設けられているため、ボタンをボタンホールに留めたまま、あるいはスナップボタンを係合させたままでも、簡単に袖をまくったり、袖の上げ下ろしをすることができる。また、通常の衣料のように、ボタンをボタンホールから外したり、スナップボタンの係合をはずして袖をまくることもできるため、状況に応じて袖の使用態様を適宜選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の衣料の一例を表し、ボタンを留めた状態の袖の斜視図を表す。
図2図1に示した衣料のボタンを外した状態の袖の斜視図を表す。
図3】本発明の衣料の他の例を表し、ボタンを留めた状態の袖の斜視図を表す。
図4図3に示した衣料のボタンを外した状態の袖の斜視図を表す。
図5】本発明の衣料の他の例を表し、雄型スナップボタンと雌型スナップボタンの係合を外した状態の袖の斜視図を表す。
図6】本発明の衣料の他の例を表し、雄型スナップボタンと雌型スナップボタンの係合を外した状態の袖の斜視図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の衣料について、図面を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1および図2には本発明の衣料の一例を示し、衣料の袖の部分の斜視図を示した。図1は、ボタンを留めた状態の袖を示しており、図2は、ボタンを外して袖あきを広げた状態を示している。
【0015】
本発明の衣料1(1A)は袖2を備えている。衣料1は、少なくとも上衣を有するものであることが好ましく、さらに下衣を有していてもよい。衣料1としては、シャツ、ジャケット、つなぎ(上衣と下衣が一体化した衣料)等が挙げられる。
【0016】
袖2は、着用者の上腕よりも長く形成されていることが好ましく、少なくとも前腕や手首までの長さを有するものがより好ましい。従って、袖2としては、七分袖や長袖であることが好ましい。
【0017】
袖2には、袖あき3が形成されている(図2を参照)。具体的には、袖2には、袖口4から袖の付け根方向に延びるスリットとして、袖あき3が形成されている。袖2は、袖あき3を挟んだ一方側にボタン7が設けられ、袖あき3を挟んだ他方側にボタンホール8が設けられている。ボタン7は、袖2の表側面に設けられている。袖2は、ボタン7をボタンホール8に留めるように構成されている。
【0018】
衣料1Aでは、ボタン7が袖口4のカフス5に縫い付けられているのに対し、ボタンホール8は、カフス5そのものに形成されるのではなく、カフス5に取り付けられた弾性長尺体9に形成されている。これについて詳しく説明する。
【0019】
袖2には、袖あき3を挟んだ他方側(すなわち、ボタン7が設けられた袖あき3を挟んだ一方側とは反対側)に、袖あき3側に開口したポケット6が設けられ、ポケット6に弾性長尺体9が設けられている。そして、弾性長尺体9は、一方側がポケット6の内部に固定され、他方側がポケット6の外部に延在し、ボタンホール8が設けられている。このように袖2にボタンホール8を設けることにより、衣料1Aは、図1に示すように、ボタン7をボタンホール8に留めた状態でも、袖口4を広げて、簡単に袖2をまくることができるようになる。例えば従来の衣料では、袖をまくる場合、ボタンをボタンホールから外して袖口を広げることが必要となるため、ボタンを外す作業が面倒に感じる場合もあった。しかし本発明によれば、ボタンホール8が弾性長尺体9に形成されているため、ボタン7をボタンホール8に留めたままでも袖口4を広げることができ、簡単に袖2をまくり上げることができる。そのため、家事などの作業をしている時や、スポーツをしている時などでも、袖2の上げ下ろしが簡単に行えるようになる。また、通常の衣料のように、ボタン7をボタンホール8から外すことにより袖あき3を開放することができるため、このような状態でも袖2をまくることができ、状況に応じて袖2の使用態様を適宜選択することができる。
【0020】
本発明の衣料1は、弾性長尺体9の一方側がポケット6の内部に固定されているため、ボタン7をボタンホール8に留めた状態のみならず、ボタン7をボタンホール8から外した状態でも、袖2の外見は従来のボタンとボタンホールが設けられた袖と同じようなものとなり、意匠性に優れたものとなる。また、ボタン7とボタンホール8とを留めたり外したりする作業も、従来のボタンとボタンホールが設けられた袖付き衣料と同じように行えるため、ボタンの操作性にも優れたものとなる。
【0021】
ポケット6は、袖2の少なくとも一部を2層構造にすることにより形成される。図1および図2では、カフス5を表地と裏地とから構成し、カフス5の袖あき3に面した部分(すなわち袖2の袖あき3側の縁)にポケット6の開口を形成し、ポケット6の開口を除く周縁部分でカフス5の表地と裏地とを縫合することにより、ポケット6を形成している。表地と裏地は、同種の生地から構成されていてもよく、異種の生地から構成されていてもよい。また表地と裏地は、1つの生地を折り返し、折り目を挟んだ一方側を表地とし、他方側を裏地として形成してもよい。ポケット6は、袖2(あるいはカフス5)の表側または裏側に、袖あき3側に開口するように部分的に生地を縫合することにより設けてもよい。なおポケット6は、図面に示すように、カフス5に設けられることが好ましい。
【0022】
ポケット6の開口は、袖2の袖あき3側の縁またはその近傍に設けられることが好ましい。例えば、ポケット6の開口は、袖2の袖あき3側の縁から3cm以内に設けられることが好ましく、2.5cm以内に設けられることがより好ましい。このようにポケット6を設けることにより、ボタン7をボタンホール8に留める際の操作性が向上する。ポケット6の開口が袖2の袖あき3側の縁より内方に設けられる場合は、ポケット6の開口は、袖2の裏側面(着用者側の面)に設けられてもよく、表側面に設けられてもよい。
【0023】
衣料1Aのように弾性長尺体9にボタンホール8を設ける場合、ボタン7をボタンホール8に留める際の操作性を向上させる点からは、ポケット6の開口が、袖2の袖あき3側の縁または袖2の裏側面に設けられることが好ましい。一方、ボタン7をボタンホール8に留めた際に袖2の袖あき3側の縁の収まりを良くし、弾性長尺体9が着用者の肌に極力触れないようにして着用感を向上させる点からは、ポケット6の開口が、袖2の袖あき3側の縁または袖2の表側面に設けられることが好ましい。
【0024】
ポケット6には、一方側がポケット6の内部に固定された弾性長尺体9が設けられている。弾性長尺体9は、伸縮弾性を有し、袖口4の周方向に対して長い形状で設けられるものであれば特に限定されない。一方、弾性長尺体9の他方側は、ポケット6の外部に延在している。詳細には、弾性長尺体9は、非伸張状態で、他方側がポケット6の外部に延在している。弾性長尺体9は、非伸張状態で、ポケット6の内部に固定される部分とポケット6の外部に延在する部分の間の中間部9Mが、ポケット6に固定されずにポケット6内に収容されている。従って、弾性長尺体9は、ポケット6の外部に延在している他方側が引っ張られると、中間部9Mもポケット6の外部に出てくる。その結果、ボタン7をボタンホール8に留めたままでも、袖口4を効果的に広げることができる。
【0025】
弾性長尺体9は、非伸張状態で、中間部9Mが、ポケット6の外部に延在する部分よりも長く形成されていることが好ましい。このように弾性長尺体9が形成されていれば、非伸張状態で、弾性長尺体9の大部分がポケット6内に収容されて、袖2の取り扱い性が良好になる。弾性長尺体9を引っ張った際は、ポケット6の外部に出る長さをより長くとることができ、袖口4をより効果的に広げることができるようになる。弾性長尺体9は、より好ましくは、非伸張状態で、中間部9Mが、ポケット6の外部に延在する部分よりも1.5倍以上長く形成されている。
【0026】
衣料1Aでは、弾性長尺体9にボタンホール8が設けられている。図1および図2では、弾性長尺体9として平ゴムが設けられ、平ゴムにボタンホール8が形成されている。なお図面には示されていないが、例えば弾性長尺体9として、両端をポケット6の内部に固定して環状に形成した弾性体を用いてもよい。弾性長尺体9は、少なくとも一部が伸縮弾性を有していればよく、好ましくは全体が伸縮弾性を有する。
【0027】
衣料1Aは、弾性長尺体9の非伸張状態で、ボタンホール8がポケット6の外部にあることが好ましい。このようにボタンホール8が形成されていれば、ボタン7をボタンホール8に留める作業を行いやすくなる。
【0028】
弾性長尺体9の大きさは、袖2や弾性長尺体9の取り扱い性、あるいはボタン7のボタンホール8への留めやすさ等を考慮して、適宜設定すればよい。弾性長尺体9は、例えば、長手方向の長さが3cm〜10cm(好ましくは4cm〜8cm)、幅方向の長さが1cm〜3cmの大きさを有することが好ましい。
【0029】
次に、本発明の衣料の別の実施態様について、図3および図4を参照して説明する。図3および図4には本発明の衣料の他の例を示し、衣料の袖の部分の斜視図を示した。図3は、ボタンを留めた状態の袖を示しており、図4は、ボタンを外して袖あきを広げた状態を示している。なお図3および図4に係る説明において、図1および図2に係る説明と重複する部分の説明は省略する。
【0030】
図3および図4に示した衣料1(1B)では、ボタン7が弾性長尺体9に設けられており、ボタンホール8が袖口4のカフス5に設けられている。すなわち、袖あき3を挟んだ一方側にボタンホール8が設けられ、袖あき3を挟んだ他方側に、袖あき3側に開口したポケット6が設けられ、ポケット6に弾性長尺体9が設けられている。そして、弾性長尺体9は、一方側がポケット6の内部に固定され、他方側がポケット6の外部に延在し、ボタン7が設けられている。このように袖2にボタン7を設けることにより、衣料1Bは、ボタン7をボタンホール8に留めたままでも、袖口4を広げて、簡単に袖2をまくることができるようになる。
【0031】
衣料1Bでは、カフス5の表側面にポケット6の開口を設けている。衣料1Bのように弾性長尺体9にボタン7を設ける場合は、ボタン7の取り扱い性を向上させたり、ボタン7をボタンホール8に留める際の操作性を向上させる点から、ポケット6の開口は、袖2の袖あき3側の縁または袖2の表側面に設けられることが好ましい。より好ましくは、ポケットの開口は袖2の表側面に設けられ、ボタン7は、弾性長尺体9の非伸張状態で、袖2の袖あき3側の縁よりも内方に位置する(すなわち袖2と重なるように位置する)ように設けられる。
【0032】
衣料1Bは、弾性長尺体9の非伸張状態で、ボタン7がポケット6の外部にあることが好ましい。このようにボタン7が設けられていれば、ボタン7をボタンホール8に留める作業を行いやすくなる。またボタン7は、弾性長尺体9の表側面に設けられることが好ましい。
【0033】
次に、本発明の衣料のさらに別の実施態様について、図5および図6を参照して説明する。図1図4に示した衣料の袖は、ボタンをボタンホールに留めるように構成されていたが、図5および図6に示した衣料は、ボタンとボタンホールの代わりに一対のスナップボタン(すなわち雄型(凸型)のスナップボタンと雌型(凹型)のスナップボタン)が設けられている。スナップボタンはドットボタンとも称され、図5および図6に示した衣料は、雄型のスナップボタンと雌型のスナップボタンとを係合させることにより、袖口をしめることができる。図5および図6は、スナップボタンの係合を外して袖あきを広げた状態を示している。なお図5および図6に係る説明において、上記の説明と重複する部分の説明は省略する。
【0034】
図5に示した衣料1(1C)では、図1および図2に示した衣料1Aにおいて、ボタン7の代わりに雄型スナップボタン10が設けられ、ボタンホール8の代わりに雌型スナップボタン11が設けられている。すなわち、袖あき3を挟んだ一方側に雄型スナップボタン10が設けられ、袖あき3を挟んだ他方側に、袖あき3側に開口したポケット6が設けられ、ポケット6に弾性長尺体9が設けられている。そして、弾性長尺体9は、一方側がポケット6の内部に固定され、他方側がポケット6の外部に延在し、雌型スナップボタン11が設けられている。このように袖2に一対のスナップボタン10,11を設けることにより、衣料1Cは、一対のスナップボタン10,11を係合させた状態でも、袖口4を広げて、簡単に袖2をまくることができるようになる。
【0035】
衣料1Cでは、雄型スナップボタン10は、係合面が袖2の表側面に設けられ、雌型スナップボタン11は、係合面が弾性長尺体9の裏側面に設けられている。そして、雄型スナップボタン10の係合面と雌型スナップボタン11の係合面とを合わせて、互いに係合させることにより、スナップボタン10,11を留めることができる。
【0036】
衣料1Cでは、袖2の袖あき3側の縁にポケット6の開口を設けているが、雌型スナップボタン11を雄型スナップボタン10に係合させる際に係合しやすくする点からは、ポケット6の開口が、袖2の袖あき3側の縁または袖2の裏側面に設けられることが好ましい。一方、スナップボタン10,11を係合した際に袖2の袖あき3側の縁の収まりを良くし、弾性長尺体9が着用者の肌に極力触れないようにして着用感を向上させる点からは、ポケット6の開口は、袖2の袖あき3側の縁または袖2の表側面に設けられることが好ましい。
【0037】
衣料1Cは、弾性長尺体9の非伸張状態で、雌型スナップボタン11がポケット6の外部にあることが好ましい。このように雌型スナップボタン11が設けられていれば、雌型スナップボタン11を雄型スナップボタン10に係合させる作業を行いやすくなる。
【0038】
図6に示した衣料1(1D)では、図3および図4に示した衣料1Bにおいて、ボタン7の代わりに雄型スナップボタン10が設けられ、ボタンホール8の代わりに雌型スナップボタン11が設けられている。すなわち、袖あき3を挟んだ一方側に雌型スナップボタン11が設けられ、袖あき3を挟んだ他方側に、袖あき3側に開口したポケット6が設けられ、ポケット6に弾性長尺体9が設けられている。そして、弾性長尺体9は、一方側がポケット6の内部に固定され、他方側がポケット6の外部に延在し、雄型スナップボタン10が設けられている。このように袖2に一対のスナップボタン10,11を設けることにより、衣料1Dは、一対のスナップボタン10,11を係合させた状態でも、袖口4を広げて、簡単に袖2をまくることができるようになる。
【0039】
衣料1Dでは、雌型スナップボタン11は、係合面が袖2の裏側面に設けられ、雄型スナップボタン10は、係合面が弾性長尺体9の表側面に設けられている。そして、雄型スナップボタン10の係合面と雌型スナップボタン11の係合面とを合わせて、互いに係合させることにより、スナップボタン10,11を留めることができる。
【0040】
衣料1Dでは、カフス5の表側面にポケット6の開口を設けている。衣料1Dのようにスナップボタン10,11を設ける場合は、スナップボタン10,11を係合させる際の操作性を向上させる点から、ポケット6の開口は、袖2の袖あき3側の縁または袖2の表側面に設けられることが好ましい。より好ましくは、ポケットの開口は袖2の表側面に設けられ、雄型スナップボタン10は、弾性長尺体9の非伸張状態で、袖2の袖あき3側の縁よりも内方に位置する(すなわち袖2と重なるように位置する)ように設けられる。
【0041】
衣料1Dは、弾性長尺体9の非伸張状態で、雄型スナップボタン10がポケット6の外部にあることが好ましい。このように雄型スナップボタン10が設けられていれば、雌型スナップボタン11を雄型スナップボタン10に係合させる作業を行いやすくなる。
【符号の説明】
【0042】
1: 衣料
2: 袖
3: 袖あき
4: 袖口
5: カフス
6: ポケット
7: ボタン
8: ボタンホール
9: 弾性長尺体
10: 雄型スナップボタン
11: 雌型スナップボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6