(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5934803
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】防水型LEDデバイス及び防水型LEDデバイスを有するLEDディスプレイ
(51)【国際特許分類】
H01L 33/48 20100101AFI20160602BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20160602BHJP
【FI】
H01L33/00 400
H01L33/00 440
【請求項の数】45
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-542659(P2014-542659)
(86)(22)【出願日】2011年11月24日
(65)【公表番号】特表2014-533891(P2014-533891A)
(43)【公表日】2014年12月15日
(86)【国際出願番号】CN2011082840
(87)【国際公開番号】WO2013075309
(87)【国際公開日】20130530
【審査請求日】2014年11月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】514112204
【氏名又は名称】クリー フイツォー ソリッド ステイト ライティング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】チャン チー キョン
(72)【発明者】
【氏名】パン チャク ハウ
(72)【発明者】
【氏名】ラウン フェイ フェイ
(72)【発明者】
【氏名】リー フェイ ホン
【審査官】
佐藤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−130714(JP,A)
【文献】
特開2011−138849(JP,A)
【文献】
特開平11−087780(JP,A)
【文献】
特開2010−153666(JP,A)
【文献】
特開2010−206039(JP,A)
【文献】
特開2008−108836(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオード(LED)パッケージであって、
取り付け面及び下面を備えた第1のプラスチック部分と、
前記第1のプラスチック部分を包囲した状態で前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面及び前記下面を露出させる第2の部分と、を有し、
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる光学的性質を有し、
前記第1のプラスチック部分は、複数本の溝を備えた外側壁面を更に有し、前記第2の部分は、前記複数本の溝に合致しているパターンを備えた内面を有する、LEDパッケージ。
【請求項2】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、交差パターンを備えた起伏構造を含む、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項3】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、実質的に長方形の形をしており、前記下面は、前記取り付け面の面積よりも大きな面積を有する、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項4】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、複数個の穴を有し、前記第2の部分の突出部が前記穴中に延びて前記第2の部分を前記第1のプラスチック部分に固定している、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項5】
前記複数個の穴は、前記取り付け面と前記下面との間に配置され、前記穴は、前記取り付け面に実質的に平行な中心軸線を有する、請求項4記載のLEDパッケージ。
【請求項6】
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる色を有している、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項7】
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる吸光特性を有する、請求項6記載のLEDパッケージ。
【請求項8】
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる光反射率を有する、請求項6記載のLEDパッケージ。
【請求項9】
前記第1のプラスチック部分は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成り、前記第2の部分は、暗い色のPPAから成る、請求項6記載のLEDパッケージ。
【請求項10】
前記第1のプラスチックと部分と前記第2の部分は、実質的に等しい輪郭高さを有する、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項11】
導電性リードフレームを更に有し、前記リードフレームは、
各々が接触パッドを備えた複数個の導電性カソード部と、
各々がLEDを支持している対応の取り付けパッドを備えた対応の複数個の導電性アノード部と、を有し、
前記接触パッドと前記取り付けパッドは、異なる表面積を有する、請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項12】
前記複数個の導電性カソード部及び前記対応の複数個の導電性アノード部は、前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面及び前記下面を横切る折り曲げ部分を有する、請求項11記載のLEDパッケージ。
【請求項13】
発光ダイオード(LED)パッケージであって、
穴又は突出部のうちの少なくとも一方を備えた第1のプラスチック部分と、
前記第1のプラスチック部分の前記穴を充填し又は前記第1のプラスチック部分の前記突出部を包囲する対応の構造体を有する第2の部分と、を有し、
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる光学的性質を有し、
前記第1のプラスチック部分は、複数本の溝を備えた外側壁面を更に有し、前記第2の部分は、前記複数本の溝に合致しているパターンを備えた内面を有する、LEDパッケージ。
【請求項14】
前記第1のプラスチック部分は、前記第2の部分の相補特徴部と協働する以下の固定特徴部、即ち、溝、ねじ山、脚、切れ目、曲げ部、スポットパンチ、タブ、及び段部のうちの少なくとも1つを含む、請求項13記載のLEDパッケージ。
【請求項15】
前記第2の部分は、前記第1のプラスチック部分よりも低い融点を有する材料から成る、請求項13記載のLEDパッケージ。
【請求項16】
前記第1のプラスチック部分は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成り、前記第2の部分は、暗い色のPPAから成る、請求項13記載のLEDパッケージ。
【請求項17】
前記穴を充填する対応の前記構造体は、取り付け面の幾何学的中心の下を延びるように構成されている、請求項13記載のLEDパッケージ。
【請求項18】
前記第1のプラスチック部分の取り付け面に取り付けられた複数個のLEDを更に有する、請求項17記載のLEDパッケージ。
【請求項19】
前記穴又は前記突出部は、前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面の下に設けられている、請求項18記載のLEDパッケージ。
【請求項20】
前記複数個のLEDに電気的に接続された導電性リードフレームを更に有する、請求項19記載のLEDパッケージ。
【請求項21】
前記リードフレームは、前記第2の部分の外面に設けられた表面特徴部に対応している曲げ部を備えた複数のリードを有する、請求項20記載のLEDパッケージ。
【請求項22】
前記LEDパッケージは、実質的に防水型のパッケージから成る、請求項20記載のLEDパッケージ。
【請求項23】
ディスプレイであって、
垂直の列及び水平の行の状態に配列された発光ダイオード(LED)パッケージのアレイを支持する基板を有し、
前記LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、取り付け面及び下面を備えた第1のプラスチック部分、前記取り付け面に取り付けられたLED、及び前記第1のプラスチック部分を包囲した状態で前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面及び前記下面を露出させる第2の部分を有し、
視覚的画像を前記ディスプレイ上に生じさせるために前記LEDパッケージのアレイを選択的に付勢するよう電気的に接続された信号処理及びLED駆動回路を有し、
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる光学的性質を有し、
前記第1のプラスチック部分は、複数本の溝を備えた外側壁面を更に有し、前記第2の部分は、前記複数本の溝に合致しているパターンを備えた内面を有する、ディスプレイ。
【請求項24】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、交差パターンを備えた起伏構造を含む、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項25】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、実質的に長方形の形をしており、前記下面は、前記取り付け面の面積よりも大きな面積を有する、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項26】
前記第1のプラスチック部分の前記下面は、複数個の穴を有し、前記第2の部分の突出部が前記穴中に延びて前記第2の部分を前記第1のプラスチック部分に固定している、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項27】
前記複数個の穴は、前記取り付け面と前記下面との間に配置され、前記穴は、前記取り付け面に実質的に平行な中心軸線を有する、請求項26記載のディスプレイ。
【請求項28】
前記第1のプラスチック部分は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成り、前記第2の部分は、暗い色のPPAから成る、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項29】
前記第1のプラスチックと部分と前記第2の部分は、実質的に等しい輪郭高さを有する、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項30】
前記LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、前記取り付け面に取り付けられた前記LEDに電気的に接続された導電性リードフレームを更に有し、前記リードフレームは、
各々が接触パッドを備えた複数個の導電性カソード部と、
各々がLEDを支持している対応の取り付けパッドを備えた対応の複数個の導電性アノード部と、を有し、
前記接触パッドと前記取り付けパッドは、異なる表面積を有する、請求項23記載のディスプレイ。
【請求項31】
前記複数個の導電性カソード部及び前記対応の複数個の導電性アノード部は、前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面及び前記下面を横切る折り曲げ部分を有する、請求項30記載のディスプレイ。
【請求項32】
ディスプレイであって、
垂直の列及び水平の行の状態に配列された発光ダイオード(LED)パッケージのアレイを支持する基板を備え、
前記LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、穴又は突出部のうちの少なくとも一方を備えた第1のプラスチック部分、及び前記第1のプラスチック部分の前記穴を充填し又は前記第1のプラスチック部分の前記突出部を包囲する対応の構造体を有する第2の部分を有し、
視覚的画像を前記ディスプレイ上に生じさせるために前記LEDパッケージのアレイを選択的に付勢するよう電気的に接続された信号処理及びLED駆動回路を備え、
前記第1のプラスチック部分と前記第2の部分は、異なる光学的性質を有し、
前記第1のプラスチック部分は、複数本の溝を備えた外側壁面を更に有し、前記第2の部分は、前記複数本の溝に合致しているパターンを備えた内面を有する、ディスプレイ。
【請求項33】
前記第1のプラスチック部分は、前記第2の部分の相補特徴部と協働する以下の固定特徴部、即ち、溝、ねじ山、脚、切れ目、曲げ部、スポットパンチ、タブ、及び段部のうちの少なくとも1つを含む、請求項32記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記第2の部分は、前記第1のプラスチック部分よりも低い融点を有する材料から成る、請求項32記載のディスプレイ。
【請求項35】
前記第1のプラスチック部分は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成り、前記第2の部分は、暗い色のPPAから成る、請求項32記載のディスプレイ。
【請求項36】
前記穴を充填する対応の前記構造体は、取り付け面の幾何学的中心の下を延びるように構成されている、請求項32記載のディスプレイ。
【請求項37】
前記第1のプラスチック部分の取り付け面に取り付けられた複数個のLEDを更に有し、前記複数個のLEDは、異なる波長の光を放出する、請求項36記載のディスプレイ。
【請求項38】
前記穴又は前記突出部は、前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面の下に設けられている、請求項37記載のディスプレイ。
【請求項39】
前記LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、前記複数個のLEDに電気的に接続された導電性リードフレームを更に有する、請求項38記載のディスプレイ。
【請求項40】
前記リードフレームは、前記第2の部分の外面に設けられた表面特徴部に対応している曲げ部を備えた複数のリードを有する、請求項39記載のディスプレイ。
【請求項41】
前記LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、実質的に防水型である、請求項39記載のディスプレイ。
【請求項42】
発光ダイオード(LED)パッケージであって、
取り付け面及び下面を備えた第1のプラスチック部分と、
前記第1のプラスチック部分を包囲した状態で前記第1のプラスチック部分の前記取り付け面及び前記下面を露出させる第2の部分と、を有し、
前記第1のプラスチック部分は、複数本の溝を備えた外側壁面を更に有し、前記第2の部分は、前記複数本の溝に合致しているパターンを備えた内面を有する、LEDパッケージ。
【請求項43】
前記第1のプラスチック部分は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成り、前記第2の部分は、暗い色のPPAから成る、請求項42記載のLEDパッケージ。
【請求項44】
前記第1のプラスチックと部分と前記第2の部分は、実質的に等しい輪郭高さを有する、請求項42記載のLEDパッケージ。
【請求項45】
導電性リードフレームを更に有し、前記リードフレームは、
各々が接触パッドを備えた複数個の導電性カソード部と、
各々がLEDを支持している対応の取り付けパッドを備えた対応の複数個の導電性アノード部と、を有し、
前記接触パッドと前記取り付けパッドは、異なる表面積を有する、請求項42記載のLEDパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、発光ダイオード(LED)、特に互いに異なる光学的性質を備えた2つの部分を有する防水型LEDデバイス及びかかるデバイスを有するLEDディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
近年において、LED技術の劇的な技術改良が行われ、その結果、輝度及び色忠実度の増大したLEDが導入されている。これら改良型LED及び改良型画像処理技術により、大画面フルカラー型LEDビデオスクリーンが入手でき、今や一般的に使用されている。LEDディスプレイは、典型的には、隣り合う画素相互間の距離、即ち「画素ピッチ」によって定められる画像分解能又は解像力をもたらす個々のLEDパネルの組み合わせから成る。
【0003】
LEDチップを従来の用途で用いるようにするため、LEDチップをパッケージに封入して環境からの且つ/或いは機械的な保護、色の選択、光集束等を提供することが知られている。LEDパッケージは、LEDパッケージを外部回路に電気的に接続するための電気リード、接点又はトレースを更に有する。
図24に示されている典型的な2ピンLEDパッケージ/コンポーネント10では、単一のLEDチップ12がはんだボンド又は導電性エポキシによって透明な反射カップ13に取り付けられている。1つ又は2つ以上のワイヤボンド11がLEDチップ12のオーム接点をリード15A及び/15Bに接続し、これらリードは、透明な反射カップ13に取り付けられる場合があり又はこれと一体である場合がある。反射カップ13は、透明な封入剤16で満たされるのが良く、波長変換材料、例えば燐光物質がLEDチップ上に又は封入剤内に含まれるのが良い。第1の波長でLEDによって放出された光は、燐光物質によって吸収可能であり、燐光物質は、これに反応して、光を第2の波長で放出することができる。次に、組立体全体が明澄な保護樹脂14内に封入されるのが良く、この保護樹脂は、LEDチップ12から放出された光を方向付け又は付形するためのレンズの形状に成形されるのが良い。
【0004】
図25に示されている従来型LEDパッケージ20は、大量の熱を発生させる場合のある高電力動作に適していると言える。LEDパッケージ20では、1つ又は2つ以上のLEDチップ22がセラミックを主成分とするキャリヤ、例えば印刷回路板(PCB)キャリヤ、基板又はサブマウント23に取り付けられている。1つ又は2つ以上のLEDチップ22は、窒化ガリウムベースの青色LEDチップ、窒化ガリウムベースの緑色LEDチップ、AlInGaP赤色LEDチップ、白色LEDチップ、青色LEDチップ、黄色燐光物質チップ又は赤色LEDチップを含む場合がある。サブマウント23に取り付けられた金属反射器24がLEDチップ22を包囲し、LEDチップ22によって放出された光を反射してパッケージ20から遠ざける。反射器24は又、LEDチップ22に機械的保護をもたらしている。1つ又は2つ以上のワイヤボンド接続部21がLEDチップ22に設けられたオーム接点とサブマウント23に設けられた電気トレース25A,25Bとの間に作られている。取り付け状態のLEDチップ22を次に透明な封入剤26で覆い、この封入剤26は、チップに環境からの保護及び機械的保護をもたらすことができ、他方レンズとしても作用する。金属反射器24は、典型的には、はんだ又はエポキシボンドによってキャリヤに取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来型LEDパッケージ、例えば
図24及び
図25に示されたLEDパッケージは、通常、過酷な外部条件に耐える耐久性のある構造を有していない。従来型LEDパッケージは、LEDディスプレイに用いられた場合、LEDパッケージが防水性ではないので問題を提起する。したがって、屋外型ディスプレイで用いることができるよう耐候性をもたらすと共に安価に少ない材料で製造することができる頑丈な防水型低プロフィール(薄型)LEDデバイスが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の実施形態では、取り付け面及び下面を備えた第1のプラスチック部分を有するLEDパッケージが開示される。LEDパッケージは、第1のプラスチック部分を包囲した状態で第1のプラスチック部分の取り付け面及び下面を露出させた第2の部分を更に有する。第1のプラスチック部分と第2の部分は、互いに異なる光学的性質を有する。
【0007】
第2の実施形態では、穴又は突出部のうちの少なくとも一方を備えた第1のプラスチック部分を有するLEDパッケージが開示される。LEDパッケージは、第1のプラスチック部分の穴を充填し又は第1のプラスチック部分の突出部を包囲した対応の構造体を有する第2の部分を更に有する。第1のプラスチックと第2の部分は、互いに異なる光学的性質を有する。
【0008】
第3の実施形態では、垂直の列及び水平の行の状態に配列されたLEDパッケージのアレイを支持した基板を有するディスプレイが開示される。LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、取り付け面及び下面を備えた第1のプラスチック部分を有する。LEDが取り付け面に取り付けられている。LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、第1のプラスチック部分を包囲した状態で第1のプラスチック部分の取り付け面及び下面を露出させた第2の部分を有する。第1のプラスチック部分と第2の部分は、互いに異なる光学的性質を有する。ディスプレイは、視覚的画像をディスプレイ上に生じさせるためにLEDパッケージのアレイを選択的に付勢するよう電気的に接続された信号処理及びLED駆動回路(ドライバ)を更に有する。
【0009】
第4の実施形態では、垂直の列及び水平の行の状態に配列されたLEDパッケージのアレイを支持した基板を有するディスプレイが開示される。LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、穴又は突出部のうちの少なくとも一方を備えた第1のプラスチック部分を有する。また、LEDパッケージのうちの少なくとも1つは、第1のプラスチック部分の穴を充填し又は第1のプラスチック部分の突出部を包囲した対応の構造体を有する第2の部分を有する。第1のプラスチック部分と第2の部分は、互いに異なる光学的性質を有する。ディスプレイは、視覚的画像をディスプレイ上に生じさせるためにLEDパッケージのアレイを選択的に付勢するよう電気的に接続された信号処理及びLED駆動回路(ドライバ)を更に有する。
【0010】
第5の実施形態では、LEDパッケージのためのリードフレームが開示される。リードフレームは、各々が接触パッドを備えた複数個の導電性カソード部、及び各々が発光ダイオード(LED)を支持している対応の取り付けパッドを備えた対応の複数個の導電性アノード部を含む。接触パッドと取り付けパッドは、互いに異なる表面積を有する。
【0011】
第6の実施形態では、LEDパッケージのためのリードフレームが開示される。リードフレームは、各々が接触パッドとカソードピンパッドを備えた複数個の導電性カソード部、及び各々が発光ダイオード(LED)を支持している対応の取り付けパッドとアノードピンパッドを備えた対応の複数個の導電性アノード部を含む。取り付けパッドは、アノードピンパッドよりも薄い輪郭幅を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施形態としてのLEDパッケージの上から見た斜視図である。
【
図2】
図1のLEDパッケージの下から見た斜視図である。
【
図3】
図1のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図4】
図1の第1のプラスチック部分の斜視図である。
【
図5】リードフレームを示す
図1のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態としてのLEDパッケージの下から見た斜視図である。
【
図7】
図6の第1のプラスチック部分の下から見た斜視図である。
【
図8】リードフレームを有する
図6のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態としてのLEDパッケージの下から見た斜視図である。
【
図10】
図9の第1のプラスチック部分の斜視図である。
【
図11】リードフレームを有する
図9のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図12】本発明の第4の実施形態としてのLEDパッケージの斜視図である。
【
図13】
図12のLEDパッケージの外側部分の実施形態の斜視図である。
【
図14】
図12のLEDパッケージの対応の内側部分の実施形態の斜視図である。
【
図15】リードフレームを有する
図12のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図16】本発明の第5の実施形態としてのLEDパッケージの内側部分の実施形態の横から見た部分切除斜視図である。
【
図17】
図16の内側部分に対応した外側部分の横から見た部分切除斜視図である。
【
図18】本発明の第6の実施形態としてのLEDパッケージの内側部分の実施形態の横から見た部分切除斜視図である。
【
図19】
図18の内側部分を含むLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
【
図20】上述した実施形態としてのLEDパッケージに組み込まれたリードフレームの第1の実施形態の平面図である。
【
図21】上述した実施形態としてのLEDパッケージに組み込まれたリードフレームの第2の実施形態の平面図である。
【
図22】
図21に示されたリードフレームの曲げリードフレームの斜視図である。
【
図23】
図21のリードフレームを含むLEDパッケージの上から見た斜視図である。
【
図24】従来型発光ダイオードパッケージの側面図である。
【
図25】別の従来型発光ダイオードパッケージの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、本発明を実施するよう計画された最適モードを示す本発明の好ましい実施形態に関する。この説明は、限定的な意味で受け取られるべきではなく、本発明の一般的原理を説明する目的としてなされているに過ぎず、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
【0014】
次に、添付の図面を参照して本発明の実施形態について以下において十分に説明し、添付の図面には、本発明の実施形態が示されている。しかしながら、本発明は、多種多様の形態で具体化でき、本明細書において説明する実施形態に限定されるものと解されるべきではない。それどころか、これら実施形態は、この開示が徹底的であり且つ完全であり、しかも本発明の範囲を当業者に完全に理解させるよう提供されている。同一の符号は、明細書全体を通じて同一の要素を示している。
【0015】
理解されるように、第1、第2等の用語が種々の要素を説明するために本明細書において用いられているが、これら要素は、これら用語によって限定されるものではない。これら用語は、1つの要素を別の要素から区別するために用いられているに過ぎない。例えば、第1の要素は、第2と呼ばれる場合があり、同様に、第2の要素は、本発明の範囲から逸脱しないで第1の要素と呼ばれる場合がある。本明細書で用いられる「及び/又は」という用語は、関連の記載した項目の1つ又は2つ以上の任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。
【0016】
理解されるように、要素、例えば層、領域又は基板が別の要素「上に」位置し又は「上に」延びると記載されている場合、これは、他の要素上に直接位置し又は他の要素上に直接延びる場合があり、或いは、中間要素が存在している場合もある。これとは対照的に、要素が別の要素「上に直接」又は別の要素「上に直接」延びると記載されている場合、中間要素が存在していない。また、要素が別の要素に「連結され」ており又は「結合され」ていると記載されている場合、この要素は、他の要素に直接連結され又は結合されている場合があり、中間要素が存在している場合がある。これとは対照的に、要素が別の要素に「直接連結され」又は「直接結合され」ていると記載されている場合、中間要素は存在しない。
【0017】
例えば「〜の下」、「〜の上」、「上側(上方)」、「下側(下方)」、「水平」又は「垂直」のような相対的な用語は、図示の一要素、層又は領域の別の要素、層又は領域に対する関係を説明するために本明細書において用いられている場合がある。理解されるように、これら用語は、図示の向きに加えて装置又はデバイスの互いに異なる向きを含むようになっている。
【0018】
本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためにのみ利用され、本発明を限定するものではない。原文明細書で用いられる単数形“a”、“an”及び“the”は、明示の別段の指定がなければ、複数形をも含むものである。さらに理解されるように、“comprises”(「〜を有する」と訳されている場合が多い)、“comprising”、“includes”(「〜を含む」と訳されている場合が多い)及び/又は“including”という用語は、原文明細書で用いられる場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/又はコンポーネントの存在を特定しているが、1つ又は2つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント及び/又はこれらの群の存在又は追加を排除するものではない。
【0019】
別段の規定がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明に属する技術分野の当業者によって一般的に上述の意味を有する。さらに理解されるように、本明細書で用いられる用語は、本明細書及び関連技術との関係におけるこれらの意味と一致した意味を有するものとして解されるべきであり、別段の明示の規定がなければ、理想化された又は過剰に正式な意味で解されることはない。
【0020】
図1〜
図5は、LEDパッケージ100の実施形態を種々の斜視図で示している。LEDパッケージ100は、表面実装LEDパッケージであり、このLEDパッケージは、多数のLED及びこれらLEDを当業者によって知られているように電源に接続する電気配線パターンを有するのが良い。
図1は、LEDパッケージ100の上から見た斜視図である。
図2は、LEDパッケージ100を下から見た斜視図である。
図1及び
図2に示されているように、LEDパッケージ100は、取り付け面112及び下面114を備えた内側部分110を有する。内側部分110は、外側部分120によって包囲されたプラスチック部分であるのが良い。外側部分120は、内側部分110の取り付け面112及び下面114を露出させている。内側部分110と外側部分120は、互いに異なる光学的性質を有する。例えば、内側部分110と外側部分120は、互いに異なる色、互いに異なる反射率又は互いに異なる透明度を有するのが良い。
【0021】
LEDパッケージ100は、
図22に最も良く示されているように導電性リードフレーム140を更に有するのが良い。導電性リードフレーム140は、複数個の導電性カソード部144〜146及び対応の複数個の導電性アノード部141〜144を有する。導電性カソード部144〜146は各々、それぞれの接触パッド154〜156を有する。導電性アノード部141〜143は各々、対応の取り付けパッド151〜153を有する。この実施形態では、取り付けパッド151は、LED131を支持し、取り付けパッド152は、LED132を支持し、取り付けパッド153は、LED133を支持している。以下に詳細に説明するように、接触パッド154〜156と取り付けパッド151〜153は、互いに異なる表面積を有する。例えば、各接触パッド154〜156は、対応の各取り付けパッド151〜153よりも小さい表面積を有する。各接触パッド154〜156は、対応の各取り付けパッド151〜153よりも長い輪郭長さ又はプロフィール長さを有するのが良い。代替的に又は追加的に、各接触パッド154〜156は、対応の各取り付けパッド151〜153よりも広い輪郭幅を有するのが良い。
図1及び
図2に示されているように、複数個の導電性カソード部144〜146及び対応の複数個の導電性アノード部141〜143は、内側部分110の取り付け面112及び露出下面114を横切る曲げ部分を有する。かくして、リードフレーム140は又、内側部分110と外側部分120とのくっつき具合を増大させる。
【0022】
図3は、LEDパッケージ100の横から見た部分切除斜視図である。内側部分110は、側壁面116を有する。側壁面116は、取り付け面112に対して傾けられているのが良く、かくしてLEDを取り付けるキャビティを形成する。本発明の一観点によれば、内側部分110と外側部分120は、互いに異なる光学的性質を備えた互いに異なる材料で作られている。内側部分110と外側部分120は、互いに異なる色、互いに異なる吸光特性、互いに異なる光反射率等を有するのが良い。例えば、内側部分110と外側部分120は、互いに異なる色を備えたプラスチック又はこれに類似した材料で作られるのが良い。例えば、内側部分110は、明るい色のポリフタルアミド(PPA)から成るのが良く、外側部分120は、暗い色のPPAから成る。内側部分110と外側部分120の材料は、これら2つの部分が互いに異なる温度で成形できるよう互いに異なる融点を有するのが良い。例えば、作製中、外側部分120は、内側部分110が成形される前に成形されるのが良い。接触インターフェースのところに余分の特徴部を導入することによって外側部分120と内側部分110とのくっつき具合を増大させることが好ましい。例えば、外側部分120の内面126は、内側部分110に設けられた複数本の溝に合致する又は嵌合する突出パターン128を有するのが良い。
【0023】
図4は、
図1の内側部分を示している。内側部分110は、上側外面118及び下側外面119を有する。内側部分110と外側部分120との接触インターフェースを増大させるため、複数個のインターロック特徴部が内側部分110に加えられる。この実施形態では、上側外面118には複数本の溝160が設けられ、下側外面119には複数本の溝162が設けられている。当業者であれば理解されるように、上側外面118及び下側外面119のインターロックパターンは、ねじ山、脚、切れ目、曲げ部、スポットパンチ、タブ、及び段部等を含むのが良い。
【0024】
図5は、
図1のLEDパッケージ100の横から見た部分切除斜視図であり、リードフレーム140がLEDパッケージ内に配置されている。内側部分110と外側部分は、この実施形態では実質的に等しい輪郭高さを有する。リードフレーム140の曲げ部分は、外側部分120の外面及び内側部分110の下面114を横切っている。かくして、リードフレーム140は又、内側部分110と外側部分120とのくっつき具合を向上させるのに役立つ。かくして、開示するLEDパッケージ100は、防水性が向上すると共に寿命が延ばされた頑丈な防水型LEDデバイスを提供する。加うるに、内側部分110に用いられる材料よりも高価な場合がある外側部分120に用いられる材料を減少させることにより開示する防水型LEDパッケージを安価に製造することができる。
【0025】
図6〜
図8は、LEDパッケージ100の第2の実施形態の互いに異なる斜視図である。
図6は、第2の実施形態としてのLEDパッケージ100の下から見た斜視図であり、
図7は、
図6の内側部分110を示し、
図8は、リードフレームを備えた
図6のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。第2の実施形態と第1の実施形態との1つの差異は、内側部分110の下面114が
図7に最も良く示されているように交差パターンを備えたレリーフ構造又は起伏構造(relieved structure)を有していることにある。
【0026】
図9〜
図11は、LEDパッケージ100の第3の実施形態の互いに異なる斜視図である。
図9は、LEDパッケージの第3の実施形態の下から見た斜視図であり、
図10は、
図9の内側部分110を示し、
図11は、リードフレームを備えた
図9のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。第3の実施形態と第1の実施形態の1つの差異は、内側部分110の下面114が実質的に長方形の形をしており、下面114が
図10で最も良く理解されるように取り付け面112の面積よりも大きな面積を有していることにある。
【0027】
図12〜
図15は、LEDパッケージ100の第4の実施形態の互いに異なる斜視図である。
図12は、本発明の第4の実施形態としてのLEDパッケージ100の斜視図である。第4の実施形態と第1の実施形態との差異としては、内側部分110の下面114が露出されておらず、内側部分110が下面114の近くで複数個の貫通穴115を有しているという特徴が挙げられる。図示の実施形態では、貫通穴115は、取り付け面112と下面114との間に設けられ、貫通穴115は、取り付け面112に実質的に平行な中心軸線を有している。
【0028】
図13は、
図12の外側部分120の実施形態を示し、
図14は、
図12の対応の内側部分の実施形態を示し、
図15は、リードフレームを備えた
図12のLEDパッケージの横から見た部分切除斜視図である。
図13では、外側部分120は、
図14の内側部分110の貫通穴115を充填する対応の構造体170を有している。
図14に示された実施形態では、内側部分110は、取り付け面と下面との間に設けられた複数個の貫通穴115を有している。しかしながら、当業者であれば理解されるように、貫通穴は、内側部分と外側部分との間の接触インターフェース領域を増大させる内側部分110内の他の場所に配置されても良い。この実施形態では、対応の構造体170は、
図15に示されているように取り付け面112の幾何学的中心の下で貫通穴115内で外側部分120を横切るペグである。かくして、ペグ170は、内側部分110と外側部分120を固定する。貫通穴115に加えて、内側部分110は、外側部分120の相補特徴部と協働する以下の固定特徴部、即ち、溝、ねじ山、脚、切れ目、曲げ部、スポットパンチ、タブ、及び段部のうちの少なくとも1つを更に含むのが良い。
【0029】
図16及び
図17は、LEDパッケージ100の第5の実施形態の互いに異なる斜視図である。
図16は、LEDパッケージ100の内側部分110の実施形態を示している。
図17は、
図16の内側部分110に対応した外側部分120の横から見た切除斜視図である。第5の実施形態と第4の実施形態との1つの差異は、内側部分110が
図16に示されているように複数個の突出部164を備えた外面119を有していることにある。したがって、外側部分120は、
図17に示されているように突出部164と嵌合する複数本の溝166を備えた内面126を有している。複数個の突出部164と複数本の溝166は、互いにインターロックし、内側部分110と外側部分120とのくっつき具合を増大させている。当業者であれば理解されるように、溝166は、互いに異なる形状のものであるのが良く、例えば湾曲した溝等であるのが良い。また、内側部分110と外側部分120とのくっつき具合を一段と向上させるよう他の類似の特徴部を導入することができる。
【0030】
図18及び
図19は、LEDパッケージ100の第6の実施形態の互いに異なる斜視図である。
図18は、LEDパッケージ100の内側部分110の実施形態を示し、
図19は、
図18の内側部分110を含むLEDパッケージ100の横から見た部分切除斜視図である。第6の実施形態と第4の実施形態との1つの差異は、内側部分110が
図18に示されているように下面114の下に複数個の突出部168を有していることにある。したがって、外側部分120は、
図19に示されているように複数個の突出部168を受け入れる対応の受け入れ構造体を有する。突出部168は、この実施形態では、
図19で最も良く理解されるように内側部分110と外側部分120との接触インターフェースを増大させるテーブルの脚に類似した形状を有する。当業者であれば理解されるように、突出部168は、他の形状のものであっても良く、又は接触インターフェース及びくっつき具合を一段と増大させるよう突出部に設けられた段部又は溝を有しても良い。かくして、開示した実施形態により、LEDパッケージは、耐久性があるようになり、又、外側部分に用いられる材料を減少させることによって製造費が減少する。
【0031】
幾つかの実施形態では、開示するLEDパッケージは、好ましくは約5.5mm以下、より好ましくは約4.5mm以下、最も好ましくは約3.5mm以下の輪郭長さを有するのが良い。開示するLEDパッケージは、好ましくは約5.5mm以下、より好ましくは約4.5mm以下、最も好ましくは約3.5mm以下の輪郭幅を有するのが良い。開示するLEDパッケージは、約3.0mm以下、より好ましくは約2.8mm以下、最も好ましくは約1.8mm以下の輪郭高さを有するのが良い。内側部分は、好ましくは、約1.5mm以下、より好ましくは約1.0mm以下、最も好ましくは約0.8mm以下のキャビティ深さを有する。
【0032】
上述の実施形態は、内側部分110と外側部分120とのくっつき具合を向上させるための種々のインターロック特徴部を示している。これらインターロック特徴部により、LEDパッケージ100は、LED131〜133を保護する耐久性のある構造体を有し、かくしてLED131〜133の寿命を延ばす。当業者であれば理解されるように、種々のインターロック特徴部を組み合わせて特定の設計上の用件を満たし又は互いに異なる性能パラメータ相互間のトレードオフの関係をもたらすことができる。
【0033】
図20は、LEDパッケージ100に組み込み可能なリードフレーム140の第1の実施形態を示している。リードフレーム140は、各々がそれぞれの接触パッド154〜156を備えた複数個の導電性カソード部144〜146を有している。リードフレーム140は、各々がそれぞれの対応の取り付けパッド151〜153を備えた対応の複数個の導電性アノード部141〜143を更に有している。各接触パッド154,155又は156は、対応の取り付けパッド151,152又は153よりも薄い輪郭幅を有する。リードフレーム140は、この実施形態では、単一の導電性金属片上に形成されるのが良い。これは、2つの導電性金属片を用いて形成されることが必要な従来型のリードフレームとは極めて異なっている。かくして、リードフレーム140は、処理時間及び材料を節約する。また、リードフレーム140が単一の金属片から切断形成されるので、リードフレーム140は、導電性アノード部141〜143と導電性カソード部144〜146が互いに完全に嵌まり合い、そして
図1に示されているように内側部分110の取り付け面112と外側部分120の外面129を緊密に嵌めるのを保証する。
【0034】
図21は、開示するLEDパッケージ100に組み込み可能なリードフレーム140の第2の実施形態を示している。リードフレーム140の第1の実施形態と第2の実施形態との1つの差異は、
図20の取り付けパッド151〜153が
図21の取り付けパッド151〜153と比較して大きな面積を有していることにある。
【0035】
図22は、
図21の曲げリードフレームを示している。
図23は、
図21のリードフレームを含むLEDパッケージの上から見た斜視図である。
図22に示されているようにリードフレーム140を曲げた後においては、接触パッド154〜156の曲げ部分は、取り付けパッド151〜153の対応の曲げ部分の長さL2よりも短い輪郭長さL1を有する。
【0036】
図23では、曲げ部分は、取り付け面112上に設けられる。接触パッド154〜156及び対応の取り付けパッド151〜153は、
図23に示されているようにLEDパッケージ100内の内側部分110の湾曲取り付け面112を横切る曲げ部分を有する。
【0037】
導電性カソード部144〜146の各々は、
図2及び
図6のLEDパッケージ100内の第1の湾曲部分136を横切る曲げ部分を備えたカソードピンパッド184〜186を有している。導電性アノード部141〜143の各々は、
図2及び
図6のLEDパッケージ100内の第2の湾曲部分138を横切る曲げ部分を備えたアノードピンパッド181〜183を有している。各アノードピンパッド181〜183及び各カソードピンパッド184〜186は、輪郭幅W1によって特徴付けられる。一実施形態では、アノードピンパッドとカソードピンパッドは、実質的に同一の輪郭幅を有する。アノードピンパッド181〜183とカソードピンパッド184〜186は、取り付けパッド151〜153の輪郭幅W2よりも広い輪郭幅W1を有している。各接触パッド154〜156は、
図21で最も良く理解されるように対応の各取り付けパッド151〜153の輪郭幅W2よりも薄い又は狭い輪郭幅W3を有している。当業者であれば理解されるように、リードフレームのアノードピンパッドとカソードピンパッドは、これらが互いに対応し、かくして従来型リードフレームと比較して製造費及び時間を減少させる限り、僅かに異なる形状のものであっても良い。
【0038】
図24は、LEDディスプレイスクリーン300、例えば行及び列の状態に配列された多数個のLEDデバイス304を支持したドライバPCB302を含むディスプレイスクリーンの一部分の上から見た斜視図である。ディスプレイスクリーン300は、各々がLEDデバイス304を備えた複数個の画素の状態に分割され、各LEDデバイスは、複数個のLED306を支持した基板を有する。画素中には複数個のLEDデバイス304が設けられるのが良い。各LEDデバイスは、異なる電圧レベルによって駆動されるのが良い。LEDデバイス304は、例えば上述すると共に
図1〜
図19に示されたLEDパッケージ100を有する。LEDデバイスは、LEDを適当な電気信号処理及びドライバ又は駆動回路310に接続したPCB302上に設けられた金属トレース又はパッド(図示せず)に電気的に接続されている。信号処理及びLED駆動回路310は、ディスプレイ上に視覚的画像を生じさせるためにLEDデバイス304内のLED306を選択的に付勢するよう電気的に接続されている。PCB302を取り付けプラットホームに固定するために用いられる画素相互間には穴308が設けられるのが良い。
【0039】
かくして、上述の利点を完全に提供するLEDパッケージが開示されていることは明らかである。本発明をその特定の例示の実施形態に関して説明すると共に図示したが、本発明をこれら図示の実施形態に限定するものではない。当業者であれば認識されるように、本発明の範囲から逸脱することなく変形及び改造例を想到できる。例えば、明るい色及び暗い色のポリフタルアミド(PPA)の種々の配合を用いることができる。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及びその均等範囲に属するかかる変形例及び改造例は全て本発明に含まれるものである。