(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで現在の遊技機は射幸性の高いものが増えており、遊技者がのめりこんでしまう問題が発生する可能性があるため射幸性を抑える必要がある。
射幸性を抑える手段としては、大当り遊技状態後に確率変動状態に連続して移行した回数を計数し、予め定められた回数に達することで確率変動に移行させない通称リミッタを用いることが行なわれている。
特許文献1のような構成に、リミッタを設けた場合、特定領域に遊技球が進入したとしても無効することが考えられる。しかしリミッタが作動したからといえ、特定領域に進入したにも関らず確率変動に移行しないのは慣れた遊技者ならいいが、初心者には不信感を与えることになりかねない。
そこで本発明は大入賞口内部に特定領域を設けた構成の遊技機において、リミッタが作動しても遊技者に不信感を与えずに、確率変動状態の過度な連続を止めることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1記載の遊技機は、入賞することにより乱数を取得可能な始動口と、該始動口へ入賞することで取得した乱数に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、該当否判定手段の結果を図柄により表示する図柄表示装置と、該図柄表示装置に大当りである表示がされることで、大入賞口が予め定められた回数連続開放する大当り遊技を発生させる大当り遊技発生手段と、前記大入賞口として、内部に特定領域を備え
ない第1大入賞口と、内部に前記特定領域を備え
た第2大入賞口とを備え、前記大当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過することで該大当り遊技の終了後の当否判定手段による当り判定の確率が通常状態時より高い確率変動状態に設定する確率変動移行手段と、遊技球が前記特定領域を通過することなく前記大当り遊技が終了した場合に、大当り遊技の終了後の前記当否判定手段による当り判定の確率を前記通常状態に設定する通常状態移行手段と、を備えた遊技機において、前記大当り遊技発生手段により発生される前記大当り遊技は、前記第
1大入賞口の予め定められた回数の開放と、前記第
2大入賞口の少なくとも1回の開放とからなり、連続して大当り遊技終了後に確率変動状態に移行した回数を計数する確変回数計数手段と、該確変回数計数手段により計数された前記回数が、予め定められた回数以上の状態で大当り遊技発生手段により前記大当り遊技が発生されると、該大当り遊技において、遊技球が前記特定領域に入らないように制御する特定領域通過制御手段と、該特定領域通過制御手段による前記制御が行なわれ、確率変動状態に移行しなかった場合には、前記確変回数計数手段により計数された前記回数をクリアする確変回数初期化手段と、を備えたことを特徴とした遊技機である。
【0007】
「前記第
1大入賞口の予め定められた回数と、前記第
2大入賞口の少なくとも1回開放からなる」とは、例えば1回の大当り遊技で15回の大入賞口の開放が行なわれる場合に14回開放するまで、第
1大入賞口を開放させ、15回目の開放において第
2大入賞口が開放する構成などが考えられる。無論15回目ではなく1回目の開放で第
2大入賞口を開放させたり、それ以外の回数で開放させたりすることは勿論、第
2大入賞口を1回ではなく複数回開放させることとしてもなんら問題はない。複数第
2大入賞口を開放させる場合には、特定領域通過制御手段が作動する場合は複数の第
2大入賞口の開放において特定領域に入らないように制御する構成が好ましい。
【0008】
また、特定領域通過制御手段は、必ず特定領域に入らないように制御するわけではなく、作動していない状態よりも入りづらくなっていればよい。
なお、確変回数初期化手段は、特定領域通過制御手段の制御により確率変動状態に移行しなかった場合のみではなく、純粋に確率変動状態に移行しなかった場合においても確変回数計数手段の計数された回数を
クリアする構成でも良い。
【0009】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項2記載の遊技機は、前記特定領域通過制御手段は、第
2大入賞口の開放時間を短くすることにより、遊技球が前記特定領域に入らないようにする前記制御を行なうものであることを特徴とした請求項1に記載の遊技機である。
【0010】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項3記載の遊技機は、前記第
2大入賞口に入賞した遊技球を、前記特定領域及び該特定領域以外の領域のいずれかに振り分ける振分手段を備え、該振分手段は第
2大入賞口が開放してから予め定められた時間経過してから前記特定領域に振り分けるように制御され、前記特定領域通過制御手段は、前記第
2大入賞口の開放時間を前記予め定められた時間未満にすることにより遊技球が前記特定領域に入らないように前記制御を行うものであることを特徴とした請求項2記載の遊技機である。
【0011】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項4記載の遊技機は、前記第
2大入賞口に入った遊技球を、前記特定領域および該特定領域以外の領域のいずれかに振り分ける振分手段を備え、前記特定領域通過制御手段は、前記振分手段に、前記第
2大入賞口に入った遊技球を前記特定領域以外の領域に振り分けさせることにより、前記第
2大入賞口に入った遊技球が前記特定領域に入らないようにする前記制御を行なうものであることを特徴とした請求項1に記載の遊技機である。
【0012】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項5記載の遊技機は、前記始動口は、常時入賞可能で入賞することにより乱数を取得可能な第1始動口と、遊技球が入球しやすい開放状態及び該開放状態より入賞困難な閉鎖状態に変化可能で入賞することにより乱数を取得可能な第2始動口とを備え、前記図柄表示装置は、前記第1始動口への入賞に基づく当否判定の結果を表示する第1図柄表示装置と、前記第2始動口への入賞に基づく当否判定の結果を表示する第2図柄表示装置とを備え、前記大当り遊技発生手段により発生する大当り遊技の種類として、前記第
2大入賞口への入賞が容易な時間、前記第
2大入賞口が開放する第1大当り状態と、前記第
2大入賞口への入賞が困難な時間、前記第
2大入賞口が開放する第2大当り状態とを備え、前記特定領域へ遊技球が通過することで確率変動状態に移行させると共に、前記第2始動口へ入賞しやすい開放状態となる時間を通常時より長くする開放延長状態に移行させる開放延長移行手段と、前記大当り遊技発生手段は前記第2図柄表示装置による大当り遊技は前記第1図柄表示装置による大当り遊技より、前記第1大当り状態が選択される確率を高く設定されていることを特徴とした請求項2〜4のいずれかに記載の遊技機である。
【0013】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項6記載の遊技機は、前記始動口は、常時入賞可能で入賞することにより乱数を取得可能な第1始動口と、遊技球が入球しやすい開放状態及び該開放状態より入賞困難な閉鎖状態に変化可能で入賞することにより乱数を取得可能な第2始動口とを備え、前記図柄表示装置は、前記第1始動口への入賞に基づく当否判定の結果を表示する第1図柄表示装置と、前記第2始動口への入賞に基づく当否判定の結果を表示する第2図柄表示装置とを備え、前記大当り遊技発生手段により発生する大当り遊技の種類として、前記振分手段に、前記第
2大入賞口に入った遊技球を前記特定領域に振り分けさせることにより、前記第
2大入賞口に入った遊技球が前記特定領域に入るようにする前記制御を行なう第1大当り状態と、前記振分手段に、前記第
2大入賞口に入った遊技球を前記特定領域以外の領域に振り分けさせることにより、前記第
2大入賞口に入った遊技球が前記特定領域に入らないようにする前記制御を行なう第2大当り状態とを備え、前記特定領域へ遊技球が通過することで確率変動状態に移行させると共に、前記第2始動口へ入賞しやすい開放状態となる時間を通常時より長くする開放延長状態に移行させる開放延長移行手段と、前記大当り遊技発生手段は前記第2図柄表示装置による大当り遊技は前記第1図柄表示装置による大当り遊技より、前記第1大当り状態が選択される確率を高く設定されていることを特徴とした請求項3〜4に記載のいずれかに記載の遊技機である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の遊技機では、第
2大入賞口内部に備えられた特定領域に入球することで確率変動状態に移行する遊技機において、予め定められた回数以上確率変動状態に連続して移行した場合に、特定領域通過制御手段により特定領域に入らないように制御されるため、過度な連続した大当りを得ることが困難となり、射幸性を抑えることが可能である。また、特定領域の通過を無効にするなどの措置にくらべて、特定領域に入らないように制御する構成であるため、特定領域に入ったのに確率変動状態に移行しないという不信感を遊技者に与えることがない。
【0015】
請求項2に記載の遊技機では、特定領域通過制御手段は、第
2大入賞口の開放時間を短くすることにより、第
2大入賞口への入賞を困難にする。これにより遊技球を特定領域に入らないようにすることが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の遊技機では、第
2大入賞口内に特定領域及び特定領域以外に振り分ける振分け手段を設けて、特定領域通過制御手段が作動すると、第
2大入賞口が開放し、振分手段が作動して特定領域に遊技球が振り分けるまでの時間が経過する前に第
2大入賞口が閉鎖されるので、遊技球が特定領域に導かれることはなくなり、特定領域通過制御手段が作動した場合においては、確率変動に移行することを不可能とすることが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の遊技機では、第
2大入賞口内に特定領域及び特定領域以外に振り分ける振分け手段を設けて、特定領域通過制御手段が作動した場合においては、遊技球を特定領域に入らないように振り分ける制御をするので第
2大入賞口の開放時間を変えることなく特定領域に入らないようにすることが可能となる。
【0018】
請求項5に記載の遊技機では、常時入賞可能な第1始動口に対応する第1特別図柄表示装置と、入賞しやすい開放状態と入賞困難な閉鎖状態に変化する第2始動口に対応する第2特別図柄表示装置を設けて、大当り遊技として第
2大入賞口の開放時間が入賞容易な時間である第1大当り状態と、第
2大入賞口の開放時間が入賞困難な時間である第2大当り状態を備え、特定領域に遊技球が通過すると確率変動状態のみではなく、第2始動口の開放状態となる時間が長くなる開放延長状態に移行し、第2特別図柄表示装置による大当り遊技状態は、第1特別図柄表示装置による大当り遊技状態よりも第1大当り状態となる可能性が高い構成としたので、特定領域を通過することにより、開放延長状態に移行するため第2特別図柄の変動が行われやすくなると共に確率変動状態に移行する確率を高めることとなり、通常状態時に比べ極めて有利な状態とすることが可能であり、通常状態とのメリハリをつけることで、遊技性を高めることが可能である。
【0019】
請求項6に記載の遊技機では、 請求項5に記載の遊技機では、常時入賞可能な第1始動口に対応する第1特別図柄表示装置と、入賞しやすい開放状態と入賞困難な閉鎖状態に変化する第2始動口に対応する第2特別図柄表示装置を設けて、大当り遊技として第
2大入賞口に入賞した遊技球を第
2大入賞口内に設けられた振分け手段により特定領域へ振り分ける第1大当り状態と、第
2大入賞口に入賞した遊技球を第
2大入賞口内に設けられた振分け手段により特定領域以外へ振り分ける第2大当り状態を備え、特定領域に遊技球が通過すると確率変動のみではなく、第2始動口の開放状態となる時間が長くなる開放延長状態に移行し、第2特別図柄表示装置による大当り遊技状態は、第1特別図柄表示装置による大当り遊技状態よりも第1大当り状態となる可能性が高い構成としたので、特定領域を通過することにより、開放延長延長状態に移行するため第2特別図柄の変動が行われやすくなると共に確率変動状態に移行する確率を高めることとなり、通常状態時に比べ極めて有利な状態とすることが可能であり、通常状態とのメリハリをつけることで、遊技性を高めることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には
図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には
図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
【0022】
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0023】
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、この演出ボタン67は、周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっている。遊技者が所定期間中に、演出ボタン67やジョグダイヤル68を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。なお、演出ボタン67とジョグダイヤル68を総称して演出ユニット67,68ともいう。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0024】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
【0025】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり擬似図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の右方には、ゲート17と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は規制部材40に阻害され、第2始動口12に入球できない構成となっている。
【0026】
複合入賞装置の下方にはアタッカー式の第1大入賞口14および第2大入賞口15が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、及び第3左入賞口33が設けられ、第2大入賞口15の右側には右入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
【0027】
第1大入賞口14の下方には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10、および第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19が備えてある。
【0028】
また第1始動口11の下方には特定役物100が配置されている。特定役物100の拡大図を
図3に示す。特定役物100の内側上部には第1ワープ出口101が設けられており、第2大入賞口15に入球した遊技球は全てワープ出口101から特定役物100内に流れ込む。そして、第1ワープ出口101から流出した遊技球は擂鉢状のクルーン102に到達し、何度かクルーン102上を周回してクルーン上にある図示しない孔から落下し、第2ワープ出口103から流出する。第2ワープ出口103の下方には一対の振分羽根105が設けられており、第2大入賞口開放時に開放する(詳しくは後述する。)。振分羽根105が開放されているときに第2ワープ出口103から流出した遊技球は、確変突入口106に入球し、これが確変突入口スイッチ106a(
図5も参照)に検出されると、大当り終了後に確変を発生させることになる。振分け羽根105が閉鎖されているときに第2ワープ出口103から流出した遊技球は、ハズレ口104に導かれるため確変は発生しない。
なお、
図3(a)が振分羽根105が閉鎖している時を表しており、
図3(b)が振分羽根105の開放時を表して図である。
【0029】
パチンコ機50の裏面は
図4に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(
図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
【0030】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、
図4では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、ホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いている場合もあるが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0031】
このパチンコ機50の電気的構成は、
図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
【0032】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第1カウントスイッチ14a、第2カウントスイッチ15a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に入球した遊技球を検出する入賞口スイッチ31a、34a、確変突入口106への入球を検出するための確変突入口スイッチ106a等の検出信号が入力される。
【0033】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
【0034】
更に、主制御装置80は、第1大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、第2大入賞口ソレノイド15bを制御することで大入賞口15の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御し、振分羽根ソレノイド105aを制御することで、振分羽根105の開放を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0035】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0036】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0037】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0038】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに持玉データとして記憶する封入式の構成にしても良い。
【0039】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0040】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
【0041】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。
【0042】
メインルーチンを
図6に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0043】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0044】
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
【0045】
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0046】
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
【0047】
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。なお、通常確率状態時で大当りと判定される値の数は10で、値は「775」〜「777」「1775」〜「1777」「2774」〜「2777」であり、高確率状態時に大当りと判定される値の数は100で、値は「758」〜「777」「1314」〜「1333」「1758」〜「1777」「2758」〜「2777」「3314」〜「3333」である。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0048】
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、当選することで普通電動役物を開放させる。なお、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
【0049】
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
【0050】
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0051】
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0052】
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
【0053】
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
【0054】
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、
図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0055】
S50の入賞確認処理は
図7に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
【0056】
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させる(S110)。既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
【0057】
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
【0058】
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させる(S125)。既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
【0059】
図8〜11に示す当否判定処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S200)。S200の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S205:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S210:no)、
図8のS250に移行し、第2保留記憶(上記、S125による保留記憶)があるか否かを判断する(S250)。
【0060】
この保留記憶があれば(S250:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S255)、S270に進む。第2保留記憶がなければ(S250:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S260)。第1保留記憶があれば(S260:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S265)、S270に進む。なお、この処理により第2保留記憶を優先的に消化するようにしている。
【0061】
S270では第2保留記憶(S265から移行した場合は第1保留記憶)の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S270:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S275)。ここで当り値の数は100で、758〜777、1314〜1333、1758〜1777、2758〜2777、3314〜3333である。つまり当たり確率は1/39.67となる。否定判断であれば(S270:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S280)。ここで当り値の数は10で、775〜777、1775〜1777、2774〜2777である。つまり当たり確率は1/396.7となる。
【0062】
S275またはS280の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S285)、肯定判定であれば(S285:yes)、大当り図柄決定用乱数によって当り図柄を決定する(S290)。大当たり図柄が決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S295)、大当り設定処理を行う(S300)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。詳しくは後述する。
【0063】
S285において外れと判定された場合は、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S305)。こうして変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(S310)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
【0064】
S300又はS310に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S315)、特別遊技処理を行なう。なお、S315の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
【0065】
図8のS205において特別図柄が変動中(S205:yes)と判定された場合には、
図10のS350に移行し、図柄変動時間(S295、又はS305の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判断(S350:no)であれば特別遊技処理に移行し、肯定判断であれば確定図柄表示処理(S355)を行なってから特別遊技処理を移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
【0066】
図8のS210において確定図柄を表示中と判定された場合には、
図11のS400に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S400:no)は特別遊技処理に移行する。肯定判定(S400:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S405)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S410)。肯定判断された場合(S410:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S415)。確変フラグが1であれば(S415:yes)、S420にて確変フラグを0にし、S425に移行する。確変フラグが1でなければ(S415:no)、そのままS425に移行する。S425では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S425:yes)、S430にて時短フラグを0にし、S435に移行する。時短フラグが1でなければ(S425:no)、そのままS435に移行する。
【0067】
S435では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS440にて役物連続作動装置を作動させ、S445にて大当り開始演出処理を行なう。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
【0068】
S410で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S450:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S455)。確変回数が0であれば(S455:yes)、S460にて確変フラグを0にしてS465に進む。確変フラグが1でないとき(S450:no)又は確変回数が0ではないとき(S455:no)はそのままS465に移行する。
S465では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S465:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S470)。時短回数が0であれば(S470:yes)、S475にて時短フラグを0にしてS480に進む。時短フラグが1でないとき(S465:no)又は時短回数が0ではないとき(S470:no)はそのままS480に移行する。
【0069】
S480では、現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
【0070】
図12に示すのはS300で行なわれる大当り設定処理である。ここでは後述するリミッタフラグの有無の判別を行なう(S500)。リミッタフラグが0であると、リミッタ未作動であるので図柄に応じてリミッタ未作動時用の大当りの種類を設定し(S505)本処理を終了する。リミッタフラグが0ではないと、リミッタが作動しているので、リミッタ作動時の大当りの種類を設定し(S510)、本処理を終了する。
【0071】
図13はS505で行なう、リミッタ未作動時大当り設定処理である。まず大当りと判定された図柄が第1特別図柄であるか判定する(S550)。第1特別図柄であれば(S550:yes)、決定された大当り図柄が大当り図柄Aであるか判定する(S555)。大当り図柄Aであれば、開放パターンAを実行するよう設定し(S560)、確変・時短設定フラグを1にセットし(S565)、本処理を終了する。
大当り図柄が大当り図柄Aでない場合は(S555:no)、大当り図柄Bということになり、開放パターンBを実行するよう設定し(S570)、確変・時短設定フラグを1にセットし(S575)、本処理を終了する。
【0072】
S550で判定図柄が第1特別図柄ではないと判定されると、
図14のS600に進み大当り図柄は大当り図柄Aか判断する(S600)。なお、
図14の処理は第1特別図柄ではないので第2特別図柄による大当りの設定ということとなる。大当り図柄が大図柄Aであると判定されると(S600:yes)、開放パターンAを実行するよう設定し(S605)、確変・時短設定フラグを1にセットし(S610)、本処理を終了する。
大当り図柄が大当り図柄Aでない場合は(S600:no)、大当り図柄Cということになり、開放パターンCを実行するよう設定し(S615)、確変・時短設定フラグを1にセットし(S620)、本処理を終了する。
【0073】
図15はS510で行なわれるリミッタ作動時大当り設定処理である。本処理はリミッタが作動したときの大当りを設定する処理であるが、この場合大当り図柄や特別図柄の種類に関係なく、開放パターンBを実行するよう設定し(S650)、確変・時短設定フラグを1にセットする(S655)。そして後述するリミッタフラグをクリアして(S660)、本処理を終了する。
【0074】
第1特別図柄において大当り図柄Aと大当り図柄Bは
図21(a)に示すように選択される割合的には50:50の比率であるので半々となり、第2特別図柄においては大当り図柄Aと大当り図柄Cの選択される割合が99:1でほぼ大当り図柄Aが選択される。
開放パターンはどの図柄においても、1〜14回目までは第1大入賞口14を開放させ、15回目の開放を第2大入賞口15が開放するように設定されている。なお第2大入賞口15内部には前述したが確変突入口106が備えられており、遊技球が通過すると確変が作動することとなる。よって詳しい処理は後述するが、S565、S575、S610、S620で確変・時短設定フラグは立てているものの、確変突入口106に遊技球が入球しないと確変及び時短状態には移行しない。
【0075】
図16に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S700)。役物連続作動装置が作動中でない場合(S700:no)は、そのまま本処理を終了(リターン)する。役物連続作動装置が作動中なら(S700:yes)、確変突入口通過確認処理を行ない(S705)、第1大入賞口14が開放中か否かを判断する(S710)。第1大入賞口14の開放中ではない場合は(S710:no)、第2大入賞口15が開放中か否かを判断する(S715)。第2大入賞口15の開放中ではない場合は(S715:no)、ラウンド間のインターバル中により第1大入賞口14及び第2大入賞口15が閉鎖しているのか判断する(S720)。インターバル中でもない場合は(S720:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S725)。これも否定判断の場合は(S725:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S730)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S730:yes)、大入賞口開放処理(S735)を行い、開放カウンタを1加算して(S740)本処理を終了する。
なお、開放カウンタとは大当りのラウンド数を把握するためのカウンタである。
【0076】
S710で第1大入賞口14が開放中であると判定された場合は、
図17のS750に進み、第1大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。第1大入賞口14に10個入賞した場合(S750:yes)にはS760に進み、第1大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S765)を行なって、特別遊技処理を終了する。第1大入賞口14に10個入賞していない場合(S750:no)にはS755に進み、第1大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、どの図柄で大当りになった場合でも1〜14ラウンド目は第1大入賞口14を開放するようにしており、最大開放時間は29秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S755:yes)には、S760に合流し、終了していない場合(S755:no)は特別遊技処理を終了する。
【0077】
S715で第2大入賞口15が開放中であると判定された場合は、
図17のS780に進み、第2大入賞口15に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。第2大入賞口15に10個入賞した場合(S780:yes)にはS790に進み、第2大入賞口閉鎖処理を行う。そして振分羽根105が開放中であるか判断し(S795)、開放中であれば(S795:yes)振分羽根役物閉鎖処理により振分羽根105を閉鎖させてから(S800)、開放していない場合は(S795:no)直接、大当りインターバル処理(S805)を行なって、特別遊技処理を終了する。
第2大入賞口15に10個入賞していない場合(S780:no)にはS785に進み、第2大入賞口15の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、大当り図柄により15ラウンド目の最大開放時間が大当り図柄により異なるように設定している(
図21参照)。無論、この秒数に限定するものではない。
開放時間が終了した場合(S785:yes)には、S790に合流し、終了していない場合(S785:no)は、振分羽根役物105が閉鎖中であるか判断する(S810)。閉鎖中であれば(S810:yes)、第2大入賞口15が開放してから3秒経過したか判断し(S815)、経過した場合は(S815:yes)、振分羽根役物開放処理により振分羽根105を開放させて(S820)、確変突入口正常フラグ=1に切り替えてリターンする(S825)。なお確変突入口正常フラグとは正常なタイミングで確変突入口106を通過したかを判断するためのフラグである。
振分羽根105が閉鎖中ではない場合(S810:no)や第2大入賞口15が開放してから3秒経過していない場合(S815:no)はそのままリターンする。
【0078】
なお
図21(b)に示すように開放パターンAではは15回目の開放を第2大入賞口15が最大15秒開放することとなる。第2大入賞口15が開放された際には振分羽根105が閉じており、確変突入口106への遊技球の通過を阻む。振分羽根105は、第2大入賞口15が開放してから上述したように3秒後に開放することになる。よって開放パターンAの場合は15秒開放しているので3秒後に振分羽根105が開放しても十分に遊技球が確変突入口106を通過できる時間があり、普通に遊技をしていればほぼ確率変動状態に移行することになる。しかし開放パターンBにおいては、15回目は第2大入賞口15が0.4秒しか開放しないことになっているため、振分羽根105は第2大入賞口15が開放してから3秒経過してから開放することとなっているが、振分羽根105の開放時には第2大入賞口15の開放は終了しているため、確変突入口106への通過は不可能となる。よって、開放パターンBが選択された場合は確率変動に移行しない。そのため第1特別図柄の確変突入率においては実質50%となる。第2特別図柄は大当り図柄Aが99%の割合で選択され、残り1%の大当り図柄Cにおいても15回目の開放は第2大入賞口15が29秒開放するので、ほぼ確変突入口106に入れることは可能であるため、実質100%確率変動に移行することとなる。
リミッタが作動した場合は、特別図柄の種類や大当り図柄に関係なく、開放パターンBが選択されるので、実質継続は不可能な状態となる。
【0079】
図16のS720でインターバル中であると判定された場合は、
図18のS850に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S850:yes)は、開放カウンタが15か否かを判定する(S855)。15であれば(S855:yes)、大当り終了演出処理(S860)を行い、開放カウンタをクリアし(S865)、確変突入口正常フラグをクリアして(S870)特別遊技処理を終了する。開放カウンタが15でなければ(S855:no)、開放カウンタが14であるか判断し(S875)、14であれば(S875:yes)、第2大入賞口15を開放する処理(S880)を行い、開放カウンタを1加算し(S885)、特別遊技処理を終了する。開放カウンタが14でもない場合は(S875:no)、再び第1大入賞口14を開放させる処理を行い(S890)、開放カウンタを1加算する(S895)。大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S850:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14、15を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも開閉にかかる信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
【0080】
図16のS725で大当りの終了演出中であると判定された場合は、
図19のS900に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S900:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S905)、条件装置の作動を停止する(S910)。そして、後述する確変有効フラグが1か判断し(S915)、1であれば(S915:yes)、S300の処理で設定した確変・時短設定フラグが1か否か判断する(S920)。なお本実施例では必ず確変。時短設定フラグを設定する構成になっているので確認する必要はないが、確認を行なっている。確変及び時短に移行する場合(S920:yes)は、確変及び時短回数を設定し(S925)、確変フラグ及び時短フラグを1に設定し(SS930)、確変・時短設定フラグをクリアし(S935)、確変リミッタカウンタを1加算する(S940)。本実施例では
図21(a)に示すように、いずれの大当りでも確変及び時短はそれぞれ80回付与される。
そしてリミッタカウンタが9以上であるか判断し(S945)、9以上であれば、リミッタフラグを1にする(S950)。これにより次回の大当りでリミッタがかかり、次回の大当りでは開放パターンBが選択されることになるため実質確率変動に移行しないことになる。よって本実施例では10回連続大当りとなると確変を終了させることになる。
【0081】
確変有効フラグが1でなかった場合や(S915:no)、本実施例ではありえない構成であるが確変・時短設定フラグが1ではない場合(S920:no)は、リミッタカウンタが計数されているか判断し(S955)、計数されていれば(S955:yes)リミッタカウンタをクリアする(S960)。
【0082】
S950、S960、S945:no、S955:noの後は、大当り終了コマンド及び状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信することで、大当り状態の終了を知らせると共に移行する遊技状態を知らせる(S965)(S970)。以上が特別遊技処理である。
【0083】
図20に示す図は、S705の確変突入口通過確認処理で行なわれる処理である。確変有効フラグが0であるか判断し(S1000)、0であれば(S1000:yes)、確変突入口106に遊技球が入球したか判断し(S1005)、入球を確認した場合は(S1005:yes)、確変有効フラグを1にセットする(S1010)。確変有効フラグがすでに1であった場合や確変突入口106に入球が確認できない場合は本処理を終了する。確変有効フラグはS915の判断に使われるもので、このフラグが立っていることで確変に移行することが可能となる。確変フラグを設定したら確変突入正常フラグが0か判断し(S1015)、0であれば(S1015:yes)確変突入異常処理により、サブ統合制御装置などに異常であることを報知させたり、異常信号をホールコンピューターに送信したりする。なお確変突入口正常フラグはS825の振分羽根105が開放されたときにセットされ、第2大入賞口が閉鎖してインターバルが終了するS870でクリアされるまでの入球可能状態のとき以外は立っていないため、確変突入口正常フラグが0の場合に確変突入口106に入球するのは電波又は何かしらの手段で振分羽根105を開放させる等の不正行為が行なわれた可能性が高い。そのため、確変突入口正常フラグが0である場合に異常報知することで不正行為を発見することが可能である。
【0084】
以上のように構成されたパチンコ機50によれば、機械的に確変を決定させる構成にしたとしても、確変リミッタを設けたのと同じように、所定回数連続した大当りまでしか発生させずに射幸心があがり過ぎるのをを抑えることが可能である。
また、振分羽根105が開放したときのみ確変突入口106への通過を正常であると判定して、それ以外は不正であることを報知するようにしたので、不正に確変に移行されても気付くことができるので防止することができる。さらに確変突入口106の入球を無効にしたりするのではなく、確変突入口106に入球することが出来なくする構成であるので、遊技者に不信感を与えることも無い。
【0085】
なお本実施例では確変のリミッタが作動することで、大当り図柄の種類に関係なく、大当り図柄Bが選択されたときに選択される第2大入賞口15への入賞がほぼ困難な開放パターンBを流用して選択されるようにしたが、これに限らず、リミッタが作動したとき専用の開放パターンを設けてもいい。この場合も第2大入賞口15に入賞が困難な時間しか開放しないようにする必要がある。また第2大入賞口15を開放しないようにすることも考えられる。
また本実施例では第1特別図柄による大当りと第2特別図柄による大当りとで、大入賞口の開放パターンの選択率が異なる構成としたが、開放パターンの選択率を特別図柄の種類に関係なく同一にしても良いし、特別図柄を1個のみの構成で実施する構成としても特に問題ない。
【0086】
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。確変突入口106が本発明の「特定領域」に相当し、S940の処理が本発明の「確変回数計数手段」に相当し、S500の処理が本発明の「特定領域通過制御手段」に相当し、S960の処理が本発明の「確変回数初期化手段」に相当し、振分羽根105が本発明の振分手段に相当する。
[実施例2]
【0087】
第2の実施例について
図22〜24を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点のみを重点的に説明する。実施例1ではリミッタが作動すると、大当り図柄に関係なく第2大入賞口15の開放時間を短いもの(開放パターンB)に設定するようにしたが、本実施例では第2大入賞口15の開放時間をかえずに振分羽根105の開放時間を変化させることにより、確率変動を作動させないようにした。
【0088】
図22、
図23は第2実施例における
図17の特別遊技処理のフローチャート2に相当する処理を示すフローチャートである。
図22は基本的な処理は
図17の一部の処理と同様であるため説明は割愛するが、第2大入賞口15の開放時間が終了していなければ(S785:no)、
図23のS810に移行し、振分羽根105が閉鎖中であるか判断する(S810)。閉鎖中であれば(S810:yes)、振分羽根105がすでに開放実施済みか判断するためのリミッタ作動フラグが0であるか判断して(S1100)、0であれば(S1100:yes)、第2大入賞口15が開放してから3秒経過したか判断し(S815)、経過した場合は、振分羽根役物開放処理により振分羽根105を開放させて(S820)、確変突入口正常フラグ=1に切り替えてリターンする(S825)。
振分羽根105が閉鎖中でなければ(S810:no)、リミッタフラグが1であるか判断し(S1105)、1であれば、羽根役物を開放させてから0.1秒経過したか判断し(S1110)、経過していれば(S1110:yes)、振分羽根役物閉鎖処理により振分羽根105を閉鎖させて(S1115)、リミッタ作動フラグを1にセットしてリターンする。
リミッタ作動フラグが0ではない場合(S1100:no)や第2大入賞口15が開放してから3秒経過していない場合(S815:no)、リミッタフラグが1ではない場合(S1105:no)や羽根役物開放から0.1秒経過していない場合(S1110:no)はそのままリターンする。
【0089】
以上が第2実施例の構成だが、このように制御することで、
図24(a)に示すように、第1実施例とは違いリミッタ作動時と未作動時で開放パターンを変更しなくてもよいため変更しない。そして
図24(b)に示すようにリミッタ未作動時は各開放パターンにおける15回目のラウンドで第2大入賞口15を開放させると共に振分羽根105を開放させ、その開放インターバル終了後に閉鎖する。そのため第1実施例同様、開放パターンBは振分羽根105が開放する前に第2大入賞口15が閉まってしまうので、振分羽根105が開放することは無いが、他の開放パターンにおいては、第2大入賞口15が開放してから十分な時間があるため、振分羽根105を開放させて、入球させることは容易でありほぼ確実に確変に移行させることが可能である。
しかしリミッタが作動すると、どの開放パターンにおいても、第2大入賞口15が開放後3秒経過してから振分羽根105が開放するまでは同じであるが、羽根役物105の開放時間は0.1秒しかなく確変突入口106に入球させるのは非常に困難であり、実質確変に移行させることは困難となり、確変リミッタとして作動することとなる。
こうすることで実施例1と同様な効果を発揮することが可能である。
【0090】
本実施例では開放パターンBを実施例と同様に第2大入賞口15の開放時間を短くすることで、実質確変に移行しない大当りとしたが、第2大入賞口15の時間を長くしてリミッタ作動時と同様に振分け羽根105の開放時間により実質確変に移行しない大当りとしても良い。
また振分羽根105の開放を0.1秒という極めて短い時間の開放とすることで、確変突入口106に入球させない構成にしたが、これに限らず、振分け羽根を開放させなくする構成としても良い。
本実施例では振分羽根105の開閉制御により、確変に移行するか否かを決定させたがこれに限定されず複数の球保持部を備えて一部を特定領域に導く回転体の回転を制御することによって実施する構成でもよく、大入賞口内部に確変突入口106かそれ以外かに振り分けられるように制御できるものなら特に問題はない。