(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、特に記憶容量を増やさなくてもガス器具を正確に特定することができ、判別率を大幅に向上させることができ、安全性も向上させることができるガス器具管理システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、各ガス供給先に設置されるガス器具の耐用年数や故障履歴等を的確に管理し、保安を十分に確保することができるガス器具管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ガス供給先で使用されるガス器具を管理するガス器具管理システムにおいて、ガス器具の使用開始後のガス流量変化パターンである判別パターン情報をガス器具の器具情報(器具名、メーカ、機種等)毎に対応付け登録して作成されたパターンテーブルを記憶している判別情報記憶手段と、ガス供給先に設置されたガス器具に付与されているコードを読み取り当該ガス器具の器具情報を認識するコード読み取り手段と、上記コード読み取り手段が認識し特定した特定器具情報に対応する判別パターン情報を、上記パターンテーブルから取得し記憶する判別情報取得手段と、上記特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報を送信する送信手段と、
上記器具情報に対応する判別パターン情報を要求する要求情報を送信する要求情報送信手段と、上記要求情報に応答して送られてきた、器具情報に対応する判別パターン情報を受信する受信手段と、を備える携帯端末タイプのパーソナルセンターと、上記パーソナルセンターから送信されてきた特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報を受信する受信手段と、上記受信した特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報を記憶するメータ側記憶手段と、を備えるガス供給先に配置されたガスメータと、
上記ガス器具の器具情報(器具名、メーカ、機種等)およびその器具情報に対応付けられている判別パターン情報を一括して管理する情報管理部と、からなり、上記ガスメータは、使用開始となったガス器具の器具名、メーカ、機種の識別をメータ側記憶手段に記憶されている判別パターン情報を用いて行
い、
上記パーソナルセンターは、上記特定器具情報に対応する判別パターン情報を、上記パターンテーブルに見いだせない場合、当該特定器具情報およびそれに対応する判別パターン情報を要求する要求情報を上記情報管理部に送信し、上記情報管理部は、パーソナルセンターからの要求情報に応じて当該特定器具情報に対応する判別パターン情報を送信し、上記パーソナルセンターは、当該特定器具情報に対応する判別パターン情報を受信し、上記判別情報取得手段がその特定器具情報に対応する判別パターン情報を取得し記憶する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
上記した請求項1に記載の発明において、上記パーソナルセンターの当該システムの装置としての適合性を判定し、適合すると認定されたパーソナルセンターに識別情報を付与する認証部を備え、上記パーソナルセンターは、上記識別情報を情報管理部に送信し、上記情報管理部は、パーソナルセンターから受信した識別情報の正当性を判別し、正当である認められたときにパーソナルセンターからの要求情報に応答するものである。
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明において、各ガス供給先のガス器具の使用状況を一括して管理する集中管理部を備え、上記パーソナルセンターは、ガス供給先の器具情報を集中管理部に送信し、上記集中管理部は、パーソナルセンターから受信した器具情報をガス供給先毎に登録して管理を行うものである。
請求項4に記載の発明は、上記した請求項3に記載の発明において、上記集中管理部が行う管理は、器具情報のうちの製造番号から当該ガス器具の使用年数を求め、耐用年数を超えたときその旨をガス供給先に通知するという管理とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記した請求項3または4に記載の発明において、上記
集中管理部は、パーソナルセンターから受信した識別情報の正当性を判別し、正当である認められたときにパーソナルセンターからの器具情報を受け取るものである。
請求項6に記載の発明は、ガス供給先で使用されるガス器具を管理するガス器具管理システムにおいて、ガス供給先に設置されたガス器具に付与されているコードを読み取り当該ガス器具の器具情報を認識し、その器具情報から特定されるガス器具の特定器具情報に対応する判別パターン情報を、ガス器具の使用開始後のガス流量変化パターンである判別パターン情報がガス器具毎に対応付けられて予め登録されたパターンテーブルから検索取得し、その特定器具情報に対応する判別パターン情報を送信するパーソナルセンターと、上記パーソナルセンターから送信されてきた特定器具情報およびその特定ガス器具に対応する判別パターン情報を受信して記憶し、その判別パターン情報を用いて今回使用開始となったガス器具の識別を行う、ガス供給先に配置されたガスメータと、ガス器具およびそのガス器具に対応付けられている判別パターン情報を一括して管理し、上記パーソナルセンターから、特定器具情報に対応する判別パターン情報を要求されたとき、パーソナルセンターに予め付与されている識別情報の正当性を確認した上で、パーソナルセンターからの要求情報に応答して当該特定器具情報に対応する判別パターン情報をパーソナルセンターに送信する情報管理部と、上記パーソナルセンターの当該システムの装置としての適合性を判定し、適合すると認定されたパーソナルセンターに識別情報を付与する認証部と、パーソナルセンターから受信した器具情報をガス供給先毎に登録して、ガス供給先でのガス器具の使用状況の管理を一括して行う集中管理部と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
この発明では、パーソナルセンターにおいて、ガス供給先に設置されたガス器具に付与されているコードを読み取って器具情報(器具名、メーカ、機種等)を認識し、その器具情報に対応する判別パターン情報を検索取得し、その特定器具情報に対応する判別パターン情報をガスメータに送信するようにし、
特定器具情報に対応する判別パターンが見つからなかった場合、情報管理部が、パーソナルセンターからの要求情報に応答して当該特定器具情報に対応する判別パターン情報をパーソナルセンターに送信するようにしたので、パーソナルセンターは、予め特定ガス器具に対応する判別パターン情報を保持していなくてもそれを入手してガスメータに送ることができる。したがって、ガス供給先にどのようなガス器具が設置されようともそのガス器具に的確に対処することができ、システム全体の信頼性も確実なものとすることができる。
【0015】
また、この発明では、認証部が、当該システムに適合すると認定されたパーソナルセンターにのみ識別情報を付与するようにしたので、システムに適合するパーソナルセンターのみが使用されることとなり、システム全体のセキュリティを確保し、安全なものとすることができる。
【0016】
また、この発明では、パーソナルセンターが認識したガス供給先の器具情報を集中管理部にアップロードするようにしたので、集中管理部は、各ガス供給先に設置されているすべてのガス器具の耐用年数や故障履歴等を的確に管理することができ、保安を十分に確保することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下にこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1はこの発明の各実施形態が適用されるガス器具管理システムの全体構成例を概略的に示す図である。
図1において、この発明が適用されるガス器具管理システムは、ガス供給先2で使用されるガス器具を管理するシステムであり、作業員が携帯して使用するパーソナルセンター1を中心に構成されている。このガス器具管理システムは、パーソナルセンター1、ガス供給先2のガスメータ22、情報管理部3、認証部4、および集中管理部5を備えている。
【0020】
パーソナルセンター1は、携帯端末タイプのもので、ガス供給先2に設置されたガス器具25等に付与されているコードを読み取り当該ガス器具の器具情報を認識し、その器具情報から特定されるガス器具の特定器具情報に対応する判別パターン情報を、ガス器具毎に対応付けて予め登録されているパターンテーブルから検索取得し、その取得した特定器具情報に対応する判別パターン情報をガス供給先2のガスメータ22に送信する。
【0021】
ガス供給先2では、ガスボンベ20からのガスが、ガス配管21、ガスメータ22およびガス配管23を通って供給される。ガス配管23は、屋外に配置されたガス給湯器24に分岐して配管され、また屋内で使用する種々のガス器具の設置位置まで配管される。屋内では、各部屋に設置されたガスファンヒータ27,28、台所に設置されたガスコンロ29等の各種ガス器具にガスが供給される。屋外のガス給湯器24で熱せられた湯は、水配管を介して浴室の浴槽25やシャワー26、台所、洗面所等に供給される。また、宅内表示器2Aが備えられ、この宅内表示器2Aは集中管理部5から送信されてくる表示情報を画面に表示し、ガス供給先の利用者に各種情報を通知する装置である。この宅内表示器2Aは、パーソナルセンター1との間でも通信可能であり、パーソナルセンター1から送信されてくる表示情報を画面に表示し、ガス供給先の利用者に各種情報を通知することもできる。
【0022】
このガス供給先2のガスメータ22は、パーソナルセンター1から送信されてきた特定器具情報およびその特定ガス器具に対応する判別パターン情報を受信して記憶し、その判別パターン情報を用いて今回使用開始となったガス器具の識別を行う。
【0023】
情報管理部3は、ガス器具およびそのガス器具に対応付けられている判別パターン情報を一括して管理し、パーソナルセンター1から、特定器具情報に対応する判別パターン情報を要求されたとき、パーソナルセンター1に予め付与されている識別情報の正当性を確認した上で、パーソナルセンター1からの要求情報に応答して当該特定器具情報に対応する判別パターン情報をパーソナルセンター1に送信する。
【0024】
認証部4は、パーソナルセンター1の当該システムの装置としての適合性を判定し、適合すると認定されたパーソナルセンター1に識別情報を付与する。
【0025】
集中管理部5は、パーソナルセンター1から受信した器具情報をガス供給先2毎に登録して、ガス供給先2でのガス器具の使用状況の管理を一括して行う。
【0026】
なお、このガス管理システムにおいて、相互間の通信は、有線、無線に限らず採用することができ、自ら無線LAN通信の中心となるWi−Fiルーターを用いてインターネット回線に接続し、そのインターネット回線経由で行うようにしてもよい。
【0027】
次に、上記のパーソナルセンター1、情報管理部3、認証部4、および集中管理部5について、
図2〜
図7を用いて順にその詳細を説明する。
【0028】
図2はこの発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
図3はパーソナルセンターの説明図で、(a)は表面側を、(b)は裏面側を、(c)はバーコードを有するガス器具の一例を示している。
【0029】
この第1の実施形態において、本発明のガス器具管理システムは、
図2に示すように、パーソナルセンター1とガスメータ22とから構成されている。
【0030】
パーソナルセンター1は、
図3に示すように、表面側に画面1a、各種のキー1b等を備え、裏面側にバーコード読み取り器111およびカメラ121を備えている。
【0031】
パーソナルセンター1は、ここでは図示されていないCPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成された、例えばスマートフォンタイプのものであり、後述するコード読み取り手段11、判別情報取得手段12、送信手段13、要求送信手段15および受信手段16は、マイコンのROMに記憶された本発明に係るプログラムに従ってCPUが動作するソフトウェアの機能を含むものとなっている。また、判別情報記憶手段14はマイコンのROMに構築されている。
【0032】
パーソナルセンター1は、
図2に示すように、判別情報記憶手段14、コード読み取り手段11、判別情報取得手段12および送信手段13を備えている。
【0033】
判別情報記憶手段14は、ガス器具の使用開始後のガス流量変化パターンである判別パターン情報をガス器具の器具情報(器具名、メーカ、機種等)毎に対応付け登録して作成されたパターンテーブルTpを記憶している。
【0034】
コード読み取り手段11は、ガス供給先に設置されたガス器具に付与されているコードを読み取り当該ガス器具の器具情報を認識する。このコード読み取りは、例えば
図3(b)、
図3(c)に示すように、パーソナルセンター1のバーコード読み取り器111を用いて、ガス器具であるガスファンヒータ27に貼付されているバーコード271をスキャンすることで行う。パーソナルセンター1は、各種ガス器具に付与されているバーコードを、内蔵されたバーコード読み取り器111を用いて読み取り、その読み取ったバーコードから当該ガス器具の器具情報(器具名、機種、製造番号等)を認識する。
【0035】
判別情報取得手段12は、コード読み取り手段11が認識し特定した特定器具情報に対応する判別パターン情報を、パターンテーブルから取得し記憶する。例えば、ガス供給先2に新規に設置されたガスファンヒータ27のバーコード271を読み取り、そのバーコード271から読み取った器具情報からガスファンヒータ27のメーカがA1、機種がX3であると認識したとき、判別情報取得手段12は、その特定した特定器具情報(器具名:ガスファンヒータ、メーカ:A1、機種:X3)に対応する判別パターン情報Pcを、パターンテーブルTpから取得する。
【0036】
送信手段13は、特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報、上記の例では、器具名:ガスファンヒータ、メーカ:A1、機種:X3、および判別パターン情報Pcをガスメータ22に送信する。このよにして、パーソナルセンター1は、ガス供給先2に設置されているすべてのガス器具の器具情報および判別パターン情報を取得し、それらをガスメータ22に送信する。
【0037】
ガスメータ22は、CPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成された制御部(図示省略)を備え、後述する受信手段221は、マイコンのROMに記憶された本発明に係るプログラムに従ってCPUが動作するソフトウェアの機能を含むものとなっている。また、メータ側記憶手段222はマイコンのROMに構築されている。
【0038】
このガスメータ22は、内部のガス通路(図示省略)に流量センサ(図示省略)を備えている。流量センサは、ガスメータ22内のガス通路に、第1送受信器と第2送受信機とが流れ方向の上流側と下流側に対向して配置されて構成され、第1および第2送受信器は、予め定めた周期毎に互いに超音波信号を送受信する。制御部は、その各信号を受けて伝搬時間を計測し、第1送受信器と第2送受信器との超音波の伝搬時間差からガス通路の断面積やガスの流れ状態を考慮して、ガス通路を流れるガスの瞬時流量値を求め、またガス流量積算値を求める。
【0039】
ガスメータ22は、
図2に示すように、受信手段221およびメータ側記憶手段222を備えている。
【0040】
受信手段221は、パーソナルセンター1から送信されてきた特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報を受信する。
【0041】
メータ側記憶手段222は、受信した特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報を記憶する。このようにして、このメータ側記憶手段222は、少なくとも、当該ガス供給先2に設置されているすべてのガス器具の器具情報およびその器具情報に対応する判別パターン情報を記憶する。
【0042】
ガスメータ22は、ガス流量の変化を監視し、ガス流量が新たに立ち上がったとき、ガス供給先2においてガス器具が使用開始となったと認識し、そのガス器具の器具名、メーカ、機種の識別をメータ側記憶手段222に記憶されている判別パターン情報を用いて行う。すなわち、今回のガス流量の変化パターンと、メータ側記憶手段222に記憶されている判別パターン情報とを比較照合し、同一であると判定したとき、その判別パターン情報に対応づけられているガス器具であるとの識別を行う。
【0043】
このように、この発明の第1の実施形態では、パーソナルセンター1において、ガス供給先2に設置されたガス器具に付与されているコードを読み取って器具情報(器具名、メーカ、機種等)を認識し、その器具情報に対応する判別パターン情報を検索取得し、その特定器具情報に対応する判別パターン情報をガスメータに送信するようにした。パーソナルセンター1は、ガスメータ22に比べて大容量の記憶装置を確保することができ、このため、パーソナルセンター1においては、器具名だけでなく、メーカや機種毎の判別パターン情報を記憶させることができる。したがって、ガスメータ22では、特に記憶容量を増やさなくても、ガス器具のメーカ、その機種にマッチングする判別パターン情報を入手でき、その判別パターン情報を用いて使用開始されたガス器具を正確に特定することができる。その結果、使用開始となったガス器具の判別率を大幅に向上させることができ、安全性も向上させることができる。
【0044】
図4はこの発明の第2の実施形態を示すブロック図である。この第2の実施形態において、本発明のガス器具管理システムは、
図4に示すように、パーソナルセンター1、情報管理部3、およびガスメータ22から構成されている。
【0045】
この第2の実施形態において、上記の第1の実施形態と相違しているのは、情報管理部3を備え、またパーソナルセンター1が要求送信手段15および受信手段16を備えている点である。
【0046】
情報管理部3は、ここでは図示されていないCPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成され、マイコンのROMに記憶された本発明に係るプログラムに従ってCPUが動作するソフトウェアの機能によって、本発明に係る動作を行っている。
【0047】
この情報管理部3は、パーソナルセンター1よりさらに大容量の記憶装置を備えることができ、その記憶領域には、
図4に示すように、一括パターンテーブルTp0を格納している。この一括パターンテーブルTp0は、各メーカから提供されているガス器具の全種類と、各ガス器具の全機種、およびその機種毎に対応する判別パターン情報を網羅している。
【0048】
パーソナルセンター1は、特定器具情報に対応する判別パターン情報を、パターンテーブルTp(
図2)に見い出せない場合、要求送信手段15において、当該特定器具情報およびそれに対応する判別パターン情報を要求する要求情報を情報管理部3に送信する。
【0049】
情報管理部3は、パーソナルセンター1からの要求情報を受信し、その要求情報に応じて当該特定器具情報に対応する判別パターン情報をパーソナルセンター1に送信する。
【0050】
例えばパーソナルセンター1が、ガス供給先2に新規に設置されたガスファンヒータのバーコードを読み取り、そのバーコードから読み取った器具情報が、器具名:ガスファンヒータ、メーカ:A1、機種:X9であったとすると、パーソナルセンター1のパターンテーブルTpには、そのメーカの機種に対応する判別パターン情報が存在していない。このような場合、パーソナルセンター1は、情報管理部3に要求情報を送信し、情報管理部3は、その要求情報を受けて、一括パターンテーブルTp0から、器具名:ガスファンヒータ、メーカ:A1、機種:X9に対応する判別パターン情報を検索し、該当する判別パターン情報Pdを、その特定器具情報とともにパーソナルセンター1に送信する。
【0051】
パーソナルセンター1は、受信手段16において、要求情報に応答して送られてきた、特定器具情報に対応する判別パターン情報を情報管理部3から受信し、判別情報取得手段12がその特定器具情報に対応する判別パターン情報を取得し、パターンテーブルTpに新たに記憶するとともに、送信手段13からその特定器具情報およびその特定器具情報に対応する判別パターン情報をガスメータ22に送信する。
【0052】
このように、この発明の第2の実施形態では、情報管理部3が、パーソナルセンター1からの要求情報に応答して当該特定器具情報に対応する判別パターン情報をパーソナルセンター1に送信するようにしたので、パーソナルセンター1は、予め特定ガス器具に対応する判別パターン情報を保持していなくてもそれを入手してガスメータに送ることができる。したがって、ガス供給先2にどのようなガス器具が設置されようともそのガス器具に的確に対処することができ、システム全体の信頼性も確実なものとすることができる。
【0053】
図5はこの発明の第3の実施形態を示すブロック図である。この第3の実施形態において、本発明のガス器具管理システムは、
図5に示すように、パーソナルセンター1、ガスメータ22、情報管理部3、および認証部4から構成されている。
【0054】
この第3の実施形態において、上記の第2の実施形態と相違しているのは、認証部4を備えている点である。
【0055】
認証部4は、ここでは図示されていないCPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成され、マイコンのROMに記憶された本発明に係るプログラムに従ってCPUが動作するソフトウェアの機能によって、本発明に係る動作を行っている。
【0056】
認証部4は、パーソナルセンター1の当該システムの装置としての適合性を判定し、適合すると認定されたパーソナルセンター1に識別情報(ID番号)を付与する。この適合認定は、例えばパーソナルセンター1のOS(オペレーティング・システム)やCPUの種類、キャッシュメモリやメインメモリ、ハードディスクドライブの大きさ、重さ、バッテリー充電時間等、多岐に亘っており、このシステムでの使用に適合しているか否かの判別を行い、適合しているとの判別がなされると、そのパーソナルセンター1にID番号を付与し認証する。
【0057】
パーソナルセンター1は、
図5に示すように、ID番号を情報管理部3に送信し、情報管理部3は、パーソナルセンター1から受信したID番号の正当性を判別し、正当である認められたときにパーソナルセンター1からの要求情報に応答する。
【0058】
このように、この発明の第3の実施形態では、認証部4が、当該システムに適合すると認定されたパーソナルセンター1にのみID番号を付与するようにしたので、システムに適合するパーソナルセンター1のみが使用されることとなり、システム全体のセキュリティを確保し、安全なものとすることができる。
【0059】
図6はこの発明の第4の実施形態を示すブロック図である。この第4の実施形態において、本発明のガス器具管理システムは、
図6に示すように、パーソナルセンター1、ガスメータ22、宅内表示器2A、認証部4、および集中管理部5から構成されている。
【0060】
この第4の実施形態において、上記の第3の実施形態と相違しているのは、集中管理部5を備えている点である。
【0061】
集中管理部5は、ここでは図示されていないCPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成され、マイコンのROMに記憶された本発明に係るプログラムに従ってCPUが動作するソフトウェアの機能によって、本発明に係る動作を行っている。
【0062】
パーソナルセンター1は、コード読み取り手段11において、ガス供給先2の各ガス器具に貼付されているバーコードからそれらの器具情報(例えばメーカ、機種、製造番号、製造年月)を認識し、その器具情報をガス供給先の名称とともに集中管理部5に送信する。
【0063】
集中管理部5は、パーソナルセンター1から受信した器具情報をガス供給先毎に登録して管理を行う。例えば、パーソナルセンター1は、ガス供給先I1に新規なガス器具としてガス床暖房器が設置されると、そのバーコードを読み取って、その器具情報(メーカ、機種、製造番号、製造年月)をガス供給先の名称I1とともに集中管理部5に送信する。集中管理部5では、その器具情報を受け取ると、
図7に示すように、器具管理テーブルTmの所定のガス供給先I1の欄に加入し、ガス供給先I1の全ガス器具の使用状況を管理する。集中管理部5は、この器具管理テーブルTmを参照し、例えば器具情報のうちの製造年月から当該ガス器具の使用年数を求め、耐用年数を超えたときその旨をガス供給先2の宅内表示器2Aに通知する。この宅内表示器2Aは集中管理部5から送信されてくる表示情報を画面に表示し、ガス供給先の利用者に各種情報を通知する。このように、集中管理部5は、各ガス供給先の全ガス器具の使用状況を一括して管理している。
【0064】
なお、このパーソナルセンター1から集中管理部5への器具情報のアップロードの際にも、上記のID番号を予め送るようにしている。すなわち、パーソナルセンター1は、器具情報を集中管理部5に送信する際に、ID番号を集中管理部5に送信し、集中管理部5は、パーソナルセンター1から受信したID番号の正当性を判別し、正当である認められたときにパーソナルセンター1からの器具情報を受け入れるようにしている。このようにすることにより、システムに適合するパーソナルセンター1のみが使用されることとなり、システム全体のセキュリティを確保し、安全なものとすることができる。
【0065】
このように、この発明の第4の実施形態では、パーソナルセンター1が認識したガス供給先の器具情報を集中管理部5にアップロードするようにしたので、集中管理部は、各ガス供給先に設置されているすべてのガス器具の耐用年数等を的確に管理することができ、保安を十分に確保することができる。
【0066】
上記の説明では、パーソナルセンター1は、バーコード読み取り器111を用いてガス器具のバーコードを読み取るようにしたが、バーコード読み取り器111を用いずに、キー1bを押して直接手でバーコードの数値等を入力し、器具情報を認識するようにしてもよい。
【0067】
また、バーコードを一次元として説明したが、二次元のコードであってもよい。
【0068】
また、パーソナルセンター1がガス供給先2の各ガス器具に貼付されているバーコードを読み取ってその器具情報を得るようにしたが、この発明は、ガス器具に限らず他の設備、例えば各種の電気機器や水道機器に貼付されているバーコードを読み取り、その器具情報を得て、電気管理システムや水管理システムに活用することもできる。例えば、電気器具のバーコードを読み取ってその器具情報を集中管理部に送信し、集中管理部で耐用年数を管理し、使用期限がくればその旨を各電気使用先に通知することもできる。