【文献】
渡辺 明禎 Akiyoshi Watanabe,加速度センサ応用製作への誘い,トランジスタ技術 第44巻 第12号,日本,CQ出版株式会社,第44巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
空調機内の圧縮機(12)付近に位置しているプリント基板(P1)に実装されており、前記圧縮機の振動を検知する検知部(51)とその検知結果を振動検知データとして記憶可能なセンサ側記憶部(52)とを有する振動検知センサ(50)と、
前記プリント基板(P1)に実装されると共に配線パターン(Lp11〜Lp14)を介して前記振動検知センサと接続されており、前記振動検知データに基づいて前記圧縮機に関する制御を行う制御装置(60)と、
を備え、
前記制御装置(60)は、
前記配線パターンの断線の有無を検知する際に用いられる断線検知用データを記憶する制御装置側記憶部(61)と、
前記センサ側記憶部(52)に前記断線検知用データを書き込む書き込み処理の後、書き込まれた前記断線検知用データを前記センサ側記憶部(52)から読み出す読み出し処理を行う処理実行部(62)と、
前記制御装置側記憶部(61)内の前記断線検知用データと前記読み出し処理にて読み出された前記断線検知用データとが一致するか否かに基づいて、前記配線パターン(Lp11〜Lp14)の断線の有無を検知する異常検知部(63)と、
を有し、
前記異常検知部(63)は、
前記制御装置側記憶部(61)内の前記断線検知用データと前記読み出し処理にて読み出された前記断線検知用データとが一致する場合、前記配線パターン(Lp11〜Lp14)の断線がないと判断し、
前記制御装置側記憶部(61)内の前記断線検知用データと前記読み出し処理にて読み出された前記断線検知用データとが一致しない場合、前記配線パターン(Lp11〜Lp14)が断線していると判断し、
前記制御装置側記憶部(61)内の前記断線検知用データは、複数のビット全てが0または1である第1パターンを除いた第2パターンであって、
前記配線パターンが断線している場合、前記読み出し処理にて読み出された前記断線検知用データは、前記第1パターンである、
空調機の通信線断線検知システム(100)。
前記処理実行部(62)は、SPI(Serial Peripheral Interface)の通信プロトコルを用いて前記書き込み処理及び前記読み出し処理を行う、
請求項1に記載の空調機の通信線断線検知システム(100)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
センサによる圧縮機の振動の検知結果は、マイクロコンピュータに送られ、該コンピュータにて圧縮機の振動が異常か否かが判断される。圧縮機の振動が異常であると判断された場合には、圧縮機は駆動を停止し、空調機は運転を停止する。このため、センサとマイクロコンピュータとは、通信用の配線によって電気的に接続されている。
【0007】
しかし、センサとマイクロコンピュータとの間に通信異常が生じていると、マイクロコンピュータは、圧縮機の振動が異常か否かを正確に判断できなくなる。すると、振動が異常であれば圧縮機の駆動を停止させる等の制御ができなくなり、圧縮機に接続された冷媒配管の損傷を防ぐことができなくなってしまう虞がある。特に、通信用の配線が断線していると、センサとマイクロコンピュータとの間は、常に正常に通信を行うことができない状態であるため、上記問題はより顕著となる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、圧縮機の振動検知用のセンサとマイクロコンピュータとの間の断線による通信異常を、簡単に検知することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、振動検知センサと、制御装置とを備える。振動検知センサは、空調機内の圧縮機付近に位置しているプリント基板に実装されており、検知部と、センサ側記憶部とを有する。検知部は、圧縮機の振動を検知する。センサ側記憶部は、検知部の検知結果を振動検知データとして記憶することができる。制御装置は、プリント基板に実装されると共に、振動検知センサと配線パターンを介して接続されている。制御装置は、振動検知データに基づいて、圧縮機に関する制御を行う。そして、制御装置は、制御装置側記憶部と、処理実行部と、異常検知部とを有する。制御装置側記憶部は、断線検知用データを記憶する。断線検知用データは、配線パターンの断線の有無を検知する際に用いられるデータである。処理実行部は、センサ側記憶部に断線検知用データを書き込む書き込み処理の後、書き込まれた断線検知用データをセンサ側記憶部から読み出す読み出し処理を行う。異常検知部は、制御装置側記憶部内の断線検知用データと読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致するか否かに基づいて、配線パターンの断線の有無を検知する。
【0010】
このシステムでは、振動検知センサ及び制御装置を含むプリント基板が圧縮機付近に取り付けられており、制御装置は、振動検知センサから圧縮機の振動検知データを取得して圧縮機に関する制御を行う。このシステムにおいて、制御装置は、振動検知センサへの断線検知用データの書き込み処理及びそのデータの読み出し処理を行い、書き込んだ断線検知用データと読み出した断線検知用データとが一致するか否かにより、振動検知センサとの間の配線パターンの断線の有無を調べる。これにより、空調機のメンテナンス作業者は、配線パターンが断線している場合は、プリント基板の交換や配線パターンの修理を等の対応を行うことができる。このように、このシステムでは、振動検知センサと制御装置との間の断線による通信異常を簡単に検知することができる。従って、プリント基板上の制御装置が断線によって圧縮機の振動を正確に把握できないことにより、圧縮機に関する制御がなされず、その結果圧縮機に接続された冷媒配管が破裂してしまうのを防ぐことができる。
【0011】
本発明の第2観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第1観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、異常検知部は、制御装置側記憶部内の断線検知用データと読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致する場合、配線パターンの断線がないと判断する。逆に、異常検知部は、制御装置側記憶部内の断線検知用データと読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致しない場合、配線パターンが断線していると判断する。
【0012】
これにより、振動検知センサと制御装置との間の配線パターンが断線しているか否かが、確実に把握されるようになる。
【0013】
本発明の第3観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第2観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、制御装置側記憶部内の断線検知用データは、複数のビット全てが0または1である第1パターンを除いた第2パターンである。そして、
配線パターンが断線している場合、読み出し処理にて読み出された断線検知用データは、第1パターンである。
【0014】
ここで、断線検知用データが、例えば8ビットからなるデータであるとする。この場合、第1パターンのデータとしては、“00000000”“11111111”が挙げられ、第2パターンのデータとしては、例えば“00011100”“00000001”等が挙げられる。このシステムでは、本来書き込まれるべき断線検知用データとして、“00000000”“11111111”を除いたパターン(具体的には、“00011100”“00000001”等)が用いられる。そのため、センサ側記憶部に書き込むために振動検知センサに送られた断線検知用データと、実際にセンサ側記憶部に書き込まれて読み出された断線検知用データとが一致しない原因が、ノイズであるのか、それとも断線であるのかを、区別することができる。なぜならば、本来書き込まれるべき断線検知用データとして“00000000”“11111111”(つまり、第1パターン)を用いてしまうと、ノイズが原因で、センサ側記憶部から実際に読み出したデータが例えば“00000001”となってしまっている場合が生じるからである。即ち、ここでは、本来書き込まれるべき断線検知用データとして、全てが0または1である第1パターンを用いていないことから、ノイズが原因で振動検知センサに送った断線検知用データと実際に読み出した断線検知用データとが異なってしまっている場合を、出来る限り排除できるのである。
【0015】
本発明の第4観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第1観点から第3観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、処理実行部は、SPI(Serial Peripheral Interface)の通信プロトコルを用いて、書き込み処理及び読み出し処理を行う。
【0016】
SPIの通信プロトコルは比較的簡単な構成のプロトコルであり、所謂パリティビットを有していない。そのため、読み出し処理及び書き込み処理が正常に行われているか否かを確認することができなかった。しかし、ここでは、SPIの通信プロトコルを用いる場合でも、上記第1観点から第3観点のいずれかに係るシステムが採用されるため、パリティビットがなくとも断線検知等を行うことが可能となる。
【0017】
本発明の第5観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第1観点から第4観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、書き込み処理は、センサ側記憶部内のデータのリフレッシュ時に行われる。
【0018】
これにより、振動検知センサと制御装置との間における配線パターンの断線の有無の検知と、振動検知センサが有するセンサ側記憶部のリフレッシュとを、同時に行うことができる。
【0019】
本発明の第6観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第1観点から第5観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、処理実行部は、振動検知データをセンサ側記憶部から複数回連続して読み出す処理を更に行う。異常検知部は、振動検知データの読み出しが第1所定回数以上失敗した場合、読み出し異常が生じていると判断する。
【0020】
これにより、読み出し異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【0021】
本発明の第7観点に係る空調機の通信線断線検知システムは、第1観点から第6観点に係る空調機の通信線断線検知システムにおいて、制御装置側記憶部は、通信異常検知用データを更に記憶している。通信異常検知用データは、振動検知センサと制御装置との間の通信異常を検知する際に用いられるデータである。そして、処理実行部は、センサ側記憶部に通信異常検知用データを複数回連続して書き込む処理を更に行う。異常検知部は、通信異常検知用データの書き込みが第2所定回数以上失敗した場合、書き込み異常が生じていると判断する。
【0022】
これにより、書き込み異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の第1観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、このシステムでは、振動検知センサと制御装置との間の断線による通信異常を簡単に検知することができる。従って、プリント基板上の制御装置が断線によって圧縮機の振動を正確に把握できないことにより、圧縮機に関する制御がなされず、その結果圧縮機に接続された冷媒配管が破裂してしまうのを防ぐことができる。
【0024】
本発明の第2観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、振動検知センサと制御装置との間の配線パターンが断線しているか否かが、確実に把握されるようになる。
【0025】
本発明の第3観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、センサ側記憶部に書き込むために振動検知センサに送られた断線検知用データと、実際にセンサ側記憶部に書き込まれて読み出された断線検知用データとが一致しない原因が、ノイズであるのか、それとも断線であるのかを、区別することができる。
【0026】
本発明の第4観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、パリティビットがないSPIの通信プロトコルを用いていても、断線検知等を行うことが可能となる。
【0027】
本発明の第5観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、振動検知センサと制御装置との間における配線パターンの断線の有無の検知と、振動検知センサが有するセンサ側記憶部のリフレッシュとを、同時に行うことができる。
【0028】
本発明の第6観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、読み出し異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【0029】
本発明の第7観点に係る空調機の通信線断線検知システムによると、書き込み異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る空調機の通信線断線検知システムについて、図面を参照しつつ詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0032】
(1)概要
図1は、本発明の一実施形態に係る空調機10の通信線断線検知システム100が搭載されたプリント基板P1と、他のプリント基板P2,P3と、高圧異常検知用センサP4等との配線図である。プリント基板P1〜P3は、全て空調機10に含まれるプリント基板であって、詳細には、センサ用プリント基板(本発明に係るプリント基板に相当)P1、アダプタ用プリント基板P2、室内用プリント基板P3である。
【0033】
センサ用プリント基板P1は、圧縮機12の振動を検知するためのプリント基板であって、空調機10に含まれる圧縮機12付近に配置されている。
図2では、センサ用プリント基板P1の圧縮機12付近への配置の一例を表している。
図2に示すように、センサ用プリント基板P1は、箱型のセンサ用板金30の内部に収納されており、このセンサ用板金30が圧縮機12の上面に固定された吊金具31に螺子止めされることで、圧縮機12付近に配置されている。その際、圧縮機12の上面には、防音マット32が敷かれており、センサ用プリント基板P1を含むセンサ用板金30が防音マット32の上部に位置していることで、センサ用プリント基板P1が圧縮機12の振動のみを拾うことができるようになっている。
【0034】
アダプタ用プリント基板P2は、センサ用プリント基板P1と室内用プリント基板P3等を電気的に繋ぐための中継基板であって、センサ用プリント基板P1とは異なり、振動しない箇所に配置される。アダプタ用プリント基板P2によって、センサ用プリント基板P1は、空調機10をユーザが遠隔制御する際に用いられるリモートコントローラ90、室内用プリント基板P3、及び高圧異常検知用センサP4と電気的に接続される。このようなアダプタ用プリント基板P2上には、センサ用プリント基板P1とアダプタ用プリント基板P2との接続用インターフェース80、圧縮機12において異常がある場合に点灯する異常LED81、圧縮機12が正常である場合に点灯する正常LED82、及び、各プリント基板P1,P3及び高圧異常検知用センサP4を電気的に繋ぐリレー回路83等が実装されている。即ち、振動しない箇所に設置されているアダプタ用プリント基板P2には、リレー等の可動部品やセンサ用プリント基板P1には実装されていなくてもよい機能等が搭載されている。
【0035】
室内用プリント基板P3には、約200Vの交流の商用電源が空調機10外部から供給されている。室内用プリント基板P3には、後述する室内ユニット11内の室内ファン18等を制御するための制御機器が実装されている。
【0036】
高圧異常検知用センサP4は、圧縮機12において所謂高圧異常が生じた場合に、これを検知する高圧圧力スイッチ(即ち、HPS:High Pressure Switch)である。高圧異常とは、圧縮機12によって圧縮された後の冷媒の圧力が、該圧縮機12に関する何らかの原因によって正常な圧力範囲を外れてしまい、該範囲の高圧側の所定値よりも高い高圧状態となってしまう現象を言う。
【0037】
図3は、各プリント基板P1〜P3、高圧異常検知用センサP4及びリモートコントローラ90における制御の流れを概念的に示す図である。
図3に示すように、空調機10が停止する条件としては、圧縮機12において高圧異常が生じた場合(
図3の点線矢印参照)、ならびに圧縮機12において振動異常が生じた場合が挙げられる(
図3の実線矢印参照)。
【0038】
圧縮機12において高圧異常が生じると、高圧異常検知用センサP4上にてその旨が検知される。高圧異常の発生は、アダプタ用プリント基板P2のリレー回路83を介して室内用プリント基板P3へと伝達され、室内用プリント基板P3上では、圧縮機12の駆動停止制御及びリモートコントローラ90への高圧異常表示制御が行われる。
【0039】
圧縮機12において、周期が所定周期よりも大きい振動異常が生じると、センサ用プリント基板P1上ではその旨が検知され、アダプタ用プリント基板P2上の異常LED81を点灯させる制御が行われる。また、振動異常の発生は、アダプタ用プリント基板P2のリレー回路83を介して室内用プリント基板P3に伝達され、室内用プリント基板P3上では、圧縮機12の駆動停止制御及びリモートコントローラ90への高圧異常表示制御が行われる。
【0040】
ところで、上述したセンサ用プリント基板P1には、圧縮機12の振動を阻害しないで振動を検知するべく、最低限必要な構成要素として、
図1に示すように、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ(制御装置に相当)60とが実装されている。振動検知センサ50が振動を検知すると、制御用マイクロコンピュータ60は、この検知結果から圧縮機12のその時々の振動の状態を把握すると共に振動異常が生じているか否かを判断して、アダプタ用プリント基板P2上の異常LED81及び正常LED82のいずれかを点灯させる。従って、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60とが何ら問題なく通信できていることが、常に求められる。
【0041】
しかしながら、何らかの理由によって振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60とが正常に通信できない通信異常が生じると、上述した異常LED81の点灯及びリレー回路83の開放がなされなくなってしまう可能性がある。通信異常には、例えばノイズが原因で正常に通信できない場合や、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間を繋ぐ配線パターンLp11,Lp12,Lp13,Lp14(
図5参照)が断線していることにより正常に通信できない場合が挙げられる。特に、配線パターンLp11〜Lp14(
図5参照)が断線している場合は、ノイズの場合とは異なり常時通信ができない状態となるため、異常LED81の点灯及びリレー回路83の開放がなされることがない。すると、空調機10のメンテナンスを行う作業者は、本来であれば圧縮機12の振動があまりにも大きすぎるため圧縮機12を交換せざるを得ない場合にも、圧縮機12の異常に気づくことができない虞がある。圧縮機12の振動異常は、ひいては圧縮機12に接続された冷媒配管の破損を引き起こし、その結果空調機10自体が正常に運転できなくなる事態をも引き起こしかねない。従って、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との通信異常としては、ノイズが原因となる場合よりも、断線が原因となる場合の方が深刻である。
【0042】
そこで、本実施形態に係るセンサ用プリント基板P1には、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間の配線パターンLp11〜Lp14が断線しているか否かを判断するための、通信線断線検知システム100が搭載されている。
【0043】
(2)空調機の構成
ここで、まずは空調機10の構成について説明する。本実施形態に係る空調機10は、室内側に圧縮機12が設けられているタイプの空調機である。
図4は、空調機10の構成の一例を表した図である。
【0044】
図4に示すように、空調機10は、主として、室内の天井や壁面、床等に設置される室内ユニット11と、屋外に設置される室外ユニット21とを有する、セパレートタイプの空調機である。これらのユニット11,21は、冷媒配管L1,L2によって接続されており、蒸気圧縮式の冷媒回路10aが構成されている。このような空調機10は、冷房運転及び暖房運転等を行うことができる。
【0045】
(2−1)室内ユニット
室内ユニット11は、主として、圧縮機12、四路切換弁13、室内熱交換器14、膨張弁15、液側閉鎖弁16、ガス側閉鎖弁17、及び室内ファン18を有している。
【0046】
圧縮機12は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後に吐出される機構である。ここでは、圧縮機12として、ケーシング(図示せず)内に収容されたロータリ式やスクロール式の容積式の圧縮要素(図示せず)が、同じくケーシング内に収容された圧縮機用モータM12を駆動源として駆動される密閉式圧縮機が採用されており、これにより圧縮機12の容量制御が可能になっている。即ち、圧縮機12は、容量可変自在なタイプの圧縮機である。なお、圧縮機用モータM12は、ブラシレスDCモータであって、複数の駆動コイルで構成されるステータと、永久磁石で構成されるロータ等を有している。
【0047】
四路切換弁13は、冷房運転と暖房運転との切換時に、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。四路切換弁13は、冷房運転時には、圧縮機12の吐出側とガス側閉鎖弁17とを接続するとともに室内熱交換器14のガス側と圧縮機12の吸入側とを接続する(
図4における四路切換弁13の破線を参照)。また、四路切換弁13は、暖房運転時には、圧縮機12の吐出側と室内熱交換器14のガス側とを接続するとともにガス側閉鎖弁17と圧縮機12の吸入側とを接続する(
図4における四路切換弁13の実線を参照)。つまり、四路切換弁13は、空調機10の運転種類に応じて、接続状態が変化する。
【0048】
室内熱交換器14は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。室内熱交換器14は、その液側が膨張弁15に接続されており、ガス側が四路切換弁13に接続されている。
【0049】
膨張弁15としては、例えば電動膨張弁が採用されている。膨張弁15は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒を室内熱交換器14に送る前に減圧する。また、膨張弁15は、暖房運転時には、室内熱交換器14において放熱した高圧の液冷媒を室外熱交換器23(後述)に送る前に減圧する。
【0050】
液側閉鎖弁16及びガス側閉鎖弁17は、外部の機器・配管L1,L2との接続口に設けられた弁である。室内ユニット11内において、液側閉鎖弁16は、膨張弁15に接続され、ガス側閉鎖弁17は、四路切換弁13に接続されている。
【0051】
室内ファン18は、室内空気を室内ユニット11内に吸入して室内熱交換器14に供給した後に、当該空気を室内に吹き出す。室内ファン18としては、例えばターボファンが採用されており、室内ファンモータM18を駆動源として回転駆動され、これにより風量制御が可能になっている。なお、室内ファンモータM18は、ブラシレスDCモータであって、ステータ、ロータ及びホール素子等を有している。
【0052】
その他、室内ユニット11は、図示はしていないが、吹き出し口に設けられたフラップ、吸込空気温度センサや冷媒圧力センサ、冷媒温度検知センサ等の各種センサ等を有している。
【0053】
(2−2)室外ユニット
室外ユニット21は、主として、室外ファン22及び室外熱交換器23を有しており、これらは、該ユニット21のケーシング内部に配置されている。
【0054】
室外ファン22は、室外空気を吸い込み口(図示せず)を介してケーシング内に吸い込むと共に、室外熱交換器23にて熱交換された後の空気を吹き出し口(図示せず)を介してケーシング内から室外に吹き出す。室外ファン22は、例えばプロペラファンで構成され、室外ファンモータM22を駆動源として回転駆動される。
【0055】
室外熱交換器23は、冷房運転時には、冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、各冷媒配管L1,L2に接続されており、例えば、平面視における室外ファン22の周囲を囲むように曲げられて配置されたフィンチューブ型熱交換器で構成されている。室外熱交換器23は、ケーシング内に吸い込まれた室外の空気と冷媒との熱交換を行う。
【0056】
その他、室外ユニット21は、図示してはいないが、外気温度検知センサ等の様々なセンサ、該ユニット21内の各種機器を統括的に制御する室外制御部を有している。
【0057】
(3)通信線断線検知システムの構成
次に、本実施形態に係る通信線断線検知システム100の構成について説明する。通信線断線検知システム100は、既に説明したように、振動検知センサ50と、制御用マイクロコンピュータ60とを備える。
図5に示すように、振動検知センサ50及び制御用マイクロコンピュータ60は、4本の配線パターンLp11〜Lp14によって接続されている。
【0058】
各配線パターンLp11〜Lp14は、
図6に示すように、プルアップ抵抗R1〜R4を介してプルアップされている。これは、仮に配線パターンLp11〜Lp14が切断して振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60とが非接続の状態となったとしても、該センサ50及び該コンピュータ60の各端子がHiZの状態とはならずに適切な電圧値を保つことで、誤動作が生じないようにするためである。具体的には、各配線パターンLp11〜Lp14がプルアップされていないと、例えば端子周囲の電磁的影響によって、予期せぬ高電圧が振動検知センサ50及び制御用マイクロコンピュータ60の各端子に印加されてしまう場合がある。そこで、このような問題が生じないようにするため、配線パターンLp11〜Lp14は、プルアップ抵抗R1〜R4を介してプルアップされているのである。
【0059】
(3−1)SPI通信
本実施形態において、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60とが配線パターンLp11〜Lp14を用いて行う通信は、SPI(Serial Peripheral Interface)の通信プロトコルを用いたSPI通信である。SPI通信とは、同期式のシリアル通信であって、ここでは、制御用マイクロコンピュータ60がマスター、振動検知センサ50がスレーブとして機能し、該コンピュータ60と振動検知センサ50との間で高速なデータの送受信が行われる。SPI通信を行うため、各配線パターンLp11〜Lp14は、振動検知センサ50をセレクトするためのイネーブル信号CS用の通信線、同期を取るためのクロック信号SPC用の通信線、送信データSDO専用の通信線、受信データSDI専用の通信線、の役割を担っている。
【0060】
図7は、SPI通信が行われる際に、各配線パターンLp11〜Lp14によって送られる信号CS,SPC,SDI,SDOのタイミングチャートの一例を示している。配線パターンLp11にて送られるイネーブル信号CSは、ディセーブルを“H”、イネーブルを“L”にて表しており、送信データSDOまたは受信データSDIが送信または受信される際には、イネーブル信号CS“L”が出力される。配線パターンLp12には、イネーブル信号CSが“L”の間、一定の周波数のクロックであるクロック信号SPCが出力される。配線パターンLp13には、イネーブル信号CSが“L”であってクロック信号SPCが出力されている間、制御用マイクロコンピュータ60が受信する受信データSDIが振動検知センサ50から送られる。受信データSDIとしては、圧縮機12の振動検知データ(後述)や、振動検知センサ50のレジスタ52(後述)に書き込まれた各種データ等が挙げられ、クロック信号SPCの立ち上がりにて制御用マイクロコンピュータ60に取り込まれる。配線パターンLp14には、イネーブル信号CSが“L”であってクロック信号SPCが出力されている間、制御用マイクロコンピュータ60が振動検知センサ50に送信する送信データSDOが送られる。送信データSDOとしては、各種データの読み出しコマンドや各種データの書き込みコマンド、レジスタ52に書き込まれるための各種データ、応答コマンド等が挙げられ、クロック信号SPCの立ち上がりにて振動検知センサ50に取り込まれる。
【0061】
ここで、SPI通信における送信データSDO及び受信データSDIの構成について簡単に説明する。
図8は、送信データSDO及び受信データSDIのデータ構造を概念的に示す図である。
図8に示すように、送信データSDO及び受信データSDIは、データの種類が読み出し用または書き込み用かを表す第1要素b1、連続して送受信されるデータであるのかを示す第2要素b2、送信先及び受信先のアドレス(具体的には、振動検知センサ50または制御用マイクロコンピュータ60のアドレス)を示す第3要素b3、及びデータの種類が書き込みであればレジスタ52に書き込まれる各種データの内容を表す第4要素b4、によって構成されている。第1要素b1及び第2要素b2には、それぞれ1ビットが割り当てられており、第3要素b3及び第4要素b4には、それぞれ複数のビットが割り当てられている。
【0062】
このように、SPI通信における送信データSDO及び受信データSDIは、制御用マイクロコンピュータ60が振動検知センサ50への各種データの書き込み及び振動検知センサ50からの各種データの読み出しを行うのに、必要最低限となる情報のみを有する構造となっている。従って、送信データSDO及び受信データSDIは、振動検知センサ50へのデータの書き込み及び振動検知センサ50からのデータの読み出しが正常に行われたか否かを表す、所謂パリティビットなる要素を有していない。
【0063】
そこで、本実施形態に係る振動検知センサ50及び制御用マイクロコンピュータ60は、それぞれ以下の構成を有する。
【0064】
(3−2)振動検知センサ
上述した振動検知センサ50は、X軸、Y軸及びZ軸の3軸方向の加速度を測定できる加速度センサである。振動検知センサ50は、
図5に示すように、検知部51と、レジスタ(センサ側記憶部に相当)52とを有する。
【0065】
(3−2−1)検知部
検知部51は、圧縮機12の振動を検知する。具体的に、検知部51は、図示はしていないが、複数本の電極、増幅回路、A/D変換回路、及び、制御回路等で構成されている。増幅回路は、各電極間の電荷負荷を所定ゲイン倍し、A/D変換回路は、増幅回路にて増幅された値をA/D変換する。制御回路は、A/D変換後の値を同期検波及び整流等すると、これを圧縮機12の振動を表す値として出力する。
【0066】
(3−2−2)レジスタ
レジスタ52は、検知部51の検知結果を振動検知データとして記憶することができる。また、レジスタ52には、制御用マイクロコンピュータ60によって書き込み指示がなされた断線検知用データ(後述)等も、書き込まれる。
【0067】
更に、本実施形態に係る振動検知センサ50は、圧縮機12の振動を検知する動作を行うため、振動検知センサ50の設定を所定時間毎にリフレッシュする必要がある。そのため、レジスタ52は、例えば2.4secに1回の割合で、記憶している内容を定期的にリフレッシュされる。このリフレッシュの際、レジスタ52に新たに書き込まれるデータとしては、ビット全てが0または1で構成されるデータ“00000000”“11111111”(第1パターン)の他、該データを除き各ビットが0または1で構成される“00011110”“10000001”等の(第2パターン)、様々なデータが用いられる。
【0068】
なお、断線検知用データ等の詳細は、後述する。
【0069】
(3−3)制御用マイクロコンピュータ
上述した制御用マイクロコンピュータ60は、CPU、RAM及びROMで構成されており、振動検知センサ50による振動検知データに基づいて圧縮機12に関する制御を行う。圧縮機12に関する制御としては、アダプタ用プリント基板P2上の異常LED81及び正常LED82(
図1参照)を点灯させる制御や、圧縮機12において生じた異常をアダプタ用基板P2に伝達する制御等が挙げられる。このような制御用マイクロコンピュータ60は、
図5に示すように、主として、メモリ(制御装置側記憶部に相当)61、処理実行部62及び異常検知部63を有する。
【0070】
(3−3−1)メモリ
メモリ61は、例えばROM等の半導体メモリで構成されており、振動検知センサ50におけるレジスタ52内のデータのリフレッシュを行う際に用いられるデータ等が記憶されている。リフレッシュの際に用いられるデータには、配線パターンLp11〜Lp14の断線の有無を検知する際に用いられる断線検知用データや、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間の通信異常を検知する際に用いられる通信異常検知用データ、が含まれている。更に、メモリ61には、振動検知センサ50から読み出されて送られてきた振動検知データが記憶される。
【0071】
−断線検知用データ及び通信異常検知用データ−
ここで、本実施形態に係る「断線検知用データ」とは、複数のビット全てが0または1である第1パターンを除いた第2パターンであるものを言う。即ち、「断線検知用データ」は、“00000000”及び“11111111”で構成されるデータではなく、“00011110”や“10000001”で構成されるデータである。これは、断線検知用データが“00011110”や“10000001”等の第2パターンであれば、レジスタ52に書き込むべく制御用マイクロコンピュータ60から振動検知センサ50へと送られた断線検知用データと実際にレジスタ52に書き込まれて読み出された断線検知用データとが一致しない原因が、ノイズによるものか、それとも配線パターンLp11〜Lp14の断線によるものかを、区別することができるからである。
【0072】
なぜならば、本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データとして“00000000”や“11111111”を用いてしまうと、ノイズが原因で、実際にレジスタ52に書き込まれ読み出したデータが例えば“00000001”となってしまっている場合が生じるからである。この場合も、本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データと、実際に書き込まれ読み出された断線検知用データとは異なっているため、その原因を突き止めるためには、読み出された断線検知用データの内容を把握する必要がある。よって、その分、時間もかかってしまう。そこで、本実施形態では、本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データとして、複数のビット全てが0または1である第1パターンは用いないことで、通信異常の原因が配線パターンLp11〜Lp14の断線であるところを誤ってノイズだと判断してしまうのを、できる限り排除している。
【0073】
一方で、「通信異常検知用データ」としては、上述した「断線検知用データ」のような制約はない。従って、「通信異常検知用データ」は、第1パターンを有するデータであっても、第2パターンを有するデータであってもよい。
【0074】
(3−3−2)処理実行部
処理実行部62は、CPUの一機能であって、振動検知センサ50のレジスタ52に対し、各種データの書き込み処理及び読み出し処理の制御を行う。書き込み処理の場合、処理実行部62は、レジスタ52に各種データを記憶させる。読み出し処理の場合、処理実行部62は、レジスタ52に記憶されているデータを、振動検知センサ50から制御用マイクロコンピュータ60へと送信させる。
【0075】
書き込み処理にてレジスタ52に書き込まれる対象となるデータとしては、メモリ61内に記憶されているデータが挙げられる。つまり、当該データとしては、レジスタ52内のデータのリフレッシュに用いられるデータであって、且つ断線検知用データ及び通信異常検知用データを含むデータが挙げられる。読み出し処理にてレジスタ52から読み出される対象となるデータとしては、書き込み処理にて書き込まれたデータ(つまり、断線検知用データ等)の他、検知部51によって検知された振動検知データが挙げられる。
【0076】
特に、処理実行部62は、上述したSPI通信の通信プロトコルを用いて、レジスタ52に断線検知用データを書き込む書き込み処理の後、書き込まれた断線検知用データをレジスタ52から読み出す読み出し処理を行う。また、処理実行部62は、断線検知用データの書き込み処理を、レジスタ52内のデータのリフレッシュ時に行う。即ち、レジスタ52内のデータのリフレッシュの際、第2パターンを有するデータがリフレッシュを行うためのデータとして用いられた場合に、該データを断線検知用データとして配線パターンLp11〜Lp14の断線検知が行われる。
【0077】
また、処理実行部62は、レジスタ52から振動検知データを読み出す際には、振動検知データをレジスタ52から複数回連続して読み出す処理を行う。更に、処理実行部62は、通信異常検知用データをレジスタ52に書き込む際には、通信異常検知用データをレジスタ52に複数回連続して書き込む処理を行う。この通信異常検知用データの書き込み処理も、レジスタ52内のデータのリフレッシュ時に行われる。
【0078】
(3−3−3)異常検知部
異常検知部63は、CPUの一機能である。異常検知部63は、メモリ61に記憶されており且つ本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データと、レジスタ52への書き込み処理の後に読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致するか否かに基づき、配線パターンLp11〜Lp14の断線の有無の検知を行う。
【0079】
つまり、配線パターンLp11〜Lp14が断線していない場合には、メモリ61内に予め記憶されている断線検知用データと、実際にレジスタ52に書き込まれた断線検知用データとが一致するはずである。そこで、異常検知部63は、メモリ61内の断線検知用データと読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致する場合、配線パターンLp11〜Lp14は断線していないと判断する。逆に、配線パターンLp11〜Lp14のいずれかが断線している場合、例えば“11000110”等である第2パターンのデータが断線検知用データとして制御用マイクロコンピュータ60から振動検知センサ50へと送られたとしても、配線パターンLp11〜Lp14はプルアップ抵抗R1〜R4によってプルアップされているため、実際にレジスタ52に書き込まれたデータは、第1パターン、つまりは複数のビット全てが0または1からなるデータ(具体的には、“00000000”“11111111”のいずれか)となってしまう。そこで、異常検知部63は、メモリ61内の断線検知用データと読み出し処理にて読み出された断線検知用データとが一致しない場合には、配線パターンLp11〜Lp14の少なくとも1つが断線していると判断する。
【0080】
また、異常検知部63は、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間の、更なる通信異常の有無の検知を行う。具体的には、既に述べたように、振動検知データの読み出し処理の際には、レジスタ52から振動検知データが複数回連続して読み出される。そこで、異常検知部63は、振動検知データの読み出しが第1所定回数以上失敗した場合、読み出し異常が生じていると判断する。例えば、圧縮機12の振動を表す振動検知データをレジスタ52から読み出す際に、振動検知データの読み出しが3回連続して実行されたとする。この場合、異常検知部63は、読み出された3つの振動検知データが互いに一致するか否かを判断する。読み出された3つの振動検知データのうち、2つ以上の振動検知データが互いに一致する場合には、異常検知部63は、一致したこのデータを圧縮機12の振動を表すデータ(即ち、振動検知データ)として採用する。しかし、読み出された3つの振動検知データが全て異なっており、互いに一致する2つ以上の振動検知データがない場合には、異常検知部63は、読み出しが3回とも失敗したのであるから、ノイズ等が原因の読み出し異常が生じていると判断する。
【0081】
また、既に述べたように、通信異常検知用データをレジスタ52に書き込む処理の際、通信異常検知用データは、レジスタ52に複数回連続して書き込まれる。そこで、異常検知部63は、通信異常検知用データの書き込みが第2所定回数以上失敗した場合、書き込み異常が生じていると判断する。例えば、レジスタ52の故障によってレジスタ52にデータの書き込みができない等の書き込み異常が生じているか否かを判断するべく、メモリ61内の通信異常検知用データが、制御用マイクロコンピュータ60から振動検知センサ50に送られたとする。通信異常検知用データがレジスタ52に正常に書き込まれていれば、この書き込み処理後にレジスタ52から読み出した通信異常検知用データは、メモリ61内の通信異常検知用データと一致するはずである。しかし、レジスタ52から読み出した通信異常検知用データがメモリ61内の通信異常検知用データと一致しなかった場合には、異常検知部63は、書き込み処理が失敗したと判断する。この場合、処理実行部62は、レジスタ52への通信異常検知用データの書き込み処理を、最大2回までリトライする。通信異常検知部63は、リトライされレジスタ52に書き込まれたはずの通信異常検知用データを読み出し、これがメモリ61内の通信異常検知用データと一致するか否かを、書き込み処理がリトライされた回数分行う。しかし、2回リトライしても、レジスタ52から読み出した通信異常検知用データがメモリ61内の通信異常検知用データと一致しなかった場合は、異常検知部63は、書き込みが3回連続して失敗したのであるから、ノイズ等が原因の書き込み異常が生じていると判断する。
【0082】
なお、既に述べているが、上述した読み出し異常及び書き込み異常の有無の判断においては、レジスタ52に書き込んだデータ及び読み出したデータは、第1パターンならびに第2パターンの、どちらのパターンであってもよい。即ち、読み出し異常及び書き込み異常の有無の判断では、書き込んだデータと読み出したデータとが一致するか否かのみを判断すればよく、そのデータの内容までは考慮せずともよい。なぜならば、通信異常がノイズによるものであれば、書き込んだデータが例えば“00110001”であって、読み出したデータが“00110000”である場合のように、1ビット分のデータが反転してしまう場合もあるためである。
【0083】
これに対し、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知を行う場合は、レジスタ52から読み出した配線検知用データが必ず第1パターン(つまり、“00000000”または“11111111”)となるため、レジスタ52に書き込む配線検知用データは、第1パターン以外(つまりは、“11000011”や“10010001”等の第2パターン)である必要がある。振動検知センサ50に送った配線検知用データが仮に第1パターンであるとすると、配線パターンLp11〜Lp14が断線していればレジスタ52に書き込まれて読み出された配線検知用データも当然に第1パターンであるため、通信異常が生じているか否かさえも把握できない可能性があるためである。
【0084】
(4)通信線断線検知システムの動作
次に、本実施形態に係る通信線断線検知システム100が行う各種処理の動作について、
図9〜11を用いて説明する。
【0085】
(4−1)書き込み異常の検知動作
図9は、書き込み異常の検知動作の流れを表すフロー図である。
【0086】
ステップs1〜s2:振動検知センサ50におけるレジスタ52内のデータのリフレッシュ開始の際(s1のYes)、制御用マイクロコンピュータ60の処理実行部62は、SPI通信における書き込みコマンドを用いて、振動検知センサ50に対し、レジスタ52への通信異常検知データの書き込み要求を行う(s2)。即ち、レジスタ52に対し通信異常検知データの書き込み処理が行われる。
【0087】
ステップs3:次いで、処理実行部62は、SPI通信における読み出しコマンドを用いて、振動検知センサ50に対し、ステップs2にてレジスタ52に書き込まれたはずの通信異常検知データの読み出し要求を行う。即ち、レジスタ52に対し通信異常検知データの読み出し処理が行われる。
【0088】
ステップs4〜s5:制御用マイクロコンピュータ60がステップs3にて読み出された通信異常検知データを振動検知センサ50から取得すると、異常検知部63は、取得したステップs3に係る通信異常検知データと、メモリ61内の通信異常検知データ(つまり、ステップs2にて振動検知センサ50に送信した通信異常検知データ)とが一致するか否かを判断する(s4)。ステップs3に係る通信異常検知データとステップs2に係る通信異常検知データとが一致しない場合(s4のNo)、処理実行部62は、ステップs2の書き込み処理及びステップs3の読み出し処理をリトライする(s5。リトライ1回目)。
【0089】
ステップs6〜s7:ステップs5におけるリトライ後、異常検知部63は、リトライした際に振動検知センサ50宛に送信した通信異常検知データと、リトライした際にレジスタ52から読み出された通信異常検知データとが一致するか否かを判断する(s6)。リトライした際もこれらのデータが一致しない場合(s6のNo)、処理実行部62は、再度、ステップs2の書き込み処理及びステップs3の読み出し処理をリトライする(s7。リトライ2回目)。
【0090】
ステップs8〜s9:ステップs7におけるリトライ後、異常検知部63は、再度リトライした際に振動検知センサ50宛に送信した通信異常検知データと、再度リトライした際にレジスタ52から読み出された通信異常検知データとが一致するか否かを判断する(s8)。再度リトライした際もこれらのデータが一致しない場合(s8のNo)、処理実行部62は、書き込み異常が生じていると判断し、書き込み異常と判断した回数を示す書き込み異常回数をインクリメントする(s9)。
【0091】
ステップs10:ステップs4,s6,s8において、振動検知センサ50宛に送信した通信異常検知データとレジスタ52から読み出された通信異常検知データとが一致した場合は(s4のYes,s6のYes,s8のYes)、異常検知部63は、書き込み異常が生じておらず正常であると判断する。
【0092】
ステップs11〜s12:書き込み異常率の算出タイミングとなると(例えば、10sec毎。s11のYes)、異常検知部63は、現在から10sec前までの間の書き込み異常率を算出し、メモリ61に記憶する(s12)。ここで、書き込み異常率とは、現在から10sec前までの間に書き込み異常の検知動作が行われた回数と、その間にカウントした書き込み異常回数との比率である。
【0093】
ステップs13〜s14:書き込み異常率“25%”以上が100sec連続した場合は(s13のYes)、異常検知部63は、空調機10の異常状態とその度合いを示す異常レベルを、空調機10内部にて異常が発生しており且つ空調機10の運転を停止させる必要があるとして、“内部停止異常”とする。そして、アダプタ用プリント基板P2のリレー回路83は開放され、異常LED81は点灯され(s14)、通信線断線検知システム100は書き込み異常の検知動作を終了する。
【0094】
なお、ステップs11において書き込み異常率の算出タイミングではない場合(s11のNo)、及びステップs13において読み出し異常率“25%”以上が100sec連続していない場合には(s13のNo)、ステップs1以降の動作が繰り返される。
【0095】
(4−2)読み出し異常の検知動作
図10は、読み出し異常の検知動作の流れを表すフロー図である。
【0096】
ステップs21〜s23:圧縮機12の振動を把握する際、処理実行部62は、SPI通信における読み出しコマンドを用いて、振動検知センサ50に対し、振動検知データの読み出し要求を行う。この読み出し要求を、処理実行部62は、3回連続して行う(s21〜s23)。即ち、レジスタ52に対し、1回目、2回目及び3回目の振動検知データの読み出し処理が行われる。
【0097】
ステップs24〜s26:制御用マイクロコンピュータ60は、ステップs21〜s23において読み出された振動検知データを振動検知センサ50から取得すると、異常検知部63は、取得したステップs21〜s23に係る3つの振動検知データのうち、少なくとも2つ以上のデータが一致しているか否かを判断する(s24)。少なくとも2つ以上のデータが一致している場合は(s24のYes)、異常検知部63は、読み出し処理が正常に行われていると判断すると共に、一致したデータを圧縮機12の実際の振動を表す振動検知データとして採用する(s25)。ステップs21〜s23に係る3つの振動検知データ全てが異なっている場合は(s24のNo)、異常検知部63は、読み出し異常が生じていると判断し、読み出し異常と判断した回数を示す読み出し異常回数をインクリメントする(s26)。
【0098】
なお、上記ステップs24においては、3回の読み出し処理のうち2回の読み出し処理にてデータが一致していればよい。そのため、例えばステップs21の読み出し処理にてデータが一致し、かつステップs23の読み出し処理にてデータが一致する場合も含まれる。
【0099】
ステップs27〜s28:読み出し異常率の算出タイミングとなると(例えば、10sec毎。s27のYes)、異常検知部63は、現在から10sec前までの間の読み出し異常率を算出し、メモリ61に記憶する(s28)。ここで、読み出し異常率とは、現在から10sec前までの間における読み出し異常の検知動作が行われた回数と、その間にカウントした読み出し異常回数との比率である。
【0100】
ステップs29〜s30:読み出し異常率“25%”以上が100sec連続した場合は(s29のYes)、異常検知部63は、異常レベルを、“内部停止異常”とする。そして、アダプタ用プリント基板P2のリレー回路83は開放され、異常LED81は点灯され(s30)、通信線断線検知システム100は読み出し異常の検知動作を終了する。
【0101】
なお、ステップs27において読み出し異常率の算出タイミングではない場合(s27のNo)、及びステップs29において読み出し異常率“25%”以上が100sec連続していない場合には(s29のNo)、ステップs21以降の動作が繰り返される。
【0102】
(4−3)配線パターンの断線検知動作
図11は、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作の流れを表すフロー図である。
【0103】
ステップs41〜s42:振動検知センサ50におけるレジスタ52内のデータのリフレッシュ動作が開始されると(s41のYes)、制御用マイクロコンピュータ60の処理実行部62は、
図9で示した書き込み異常の検知動作におけるステップs2,s3を行う。その際、ステップs2における通信異常検知データが特に“11000011”や“10010001”等の第2パターンである場合(s42のYes)、通信線断線検知システム100は、該データを断線検知用データとして、本実施形態に係る配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作のステップs43以降の動作を行う。
【0104】
ステップs43〜s45:制御用マイクロコンピュータ60は、ステップs3においてレジスタ52から読み出された通信異常検知データを断線検知用データとして振動検知センサ50から取得すると、異常検知部63は、取得した断線検知用データと、メモリ61内の断線検知用データ(即ち、ステップs2にて振動検知センサ50に送信した第2パターンの通信異常検知データ)とが一致するか否かを判断する(s43)。取得した断線検知用データとメモリ61内の断線検知用データとが一致しない場合(s43のNo)、異常検知部63は、配線パターンLp11〜Lp14において断線が生じていると判断する(s44)。逆に、取得した断線検知用データとメモリ61内の断線検知用データとが一致する場合(s43のYes)、異常検知部63は、配線パターンLp11〜Lp14は断線していないと判断する(s45)。断線していない場合には、その後ステップs41以降の動作が繰り返される。
【0105】
ステップs46〜s47:配線パターンLp11〜Lp14において断線が生じているとのステップs44に係る判断が100sec連続してなされた場合には(s46のYes)、異常検知部63は、異常レベルを、“内部停止異常”とする。そして、アダプタ用プリント基板P2のリレー回路83は開放され、異常LED81は点灯され(s47)、通信線断線検知システム100は配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作を終了する。
【0106】
なお、ステップs2における通信異常検知データが、第2パターンではなく第1パターンである場合には(s42のNo)、配線パターンLp11〜Lp14が断線しているか否かの判断が正確になされないため、次にレジスタ52内のデータのリフレッシュ動作が開始された際に、ステップs41以降の動作が繰り返されることとなる。ステップs46にて、配線パターンLp11〜Lp14において断線が生じているとの判断が100sec連続してなされなかった場合にも(s46のNo)、次にレジスタ52内のデータのリフレッシュ動作が開始された際に、ステップs41以降の動作が繰り返されることとなる。
【0107】
(5)特徴
(5−1)
この通信線断線検知システム100では、振動検知センサ50及び制御用マイクロコンピュータ60を含むセンサ用プリント基板P1が圧縮機12付近に取り付けられており、制御用マイクロコンピュータ60は、振動検知センサ50から圧縮機12の振動検知データを取得して、正常LED82及び異常LED81の点灯制御を含む圧縮機12に関する制御を行う。このシステム100において、制御用マイクロコンピュータ60は、振動検知センサ50への断線検知用データの書き込み処理及びそのデータの読み出し処理を行い、書き込んだ断線検知用データと読み出した断線検知用データとが一致するか否かにより、振動検知センサ50との間の配線パターンLp11〜Lp14の断線の有無を調べる。
【0108】
これにより、空調機10のメンテナンス作業者は、配線パターンLp11〜Lp14が断線している場合は、センサ用プリント基板P1の交換や配線パターンLp11〜Lp14の修理を行う等の対応を行うことができる。従って、センサ用プリント基板P1上の制御用マイクロコンピュータ60が断線によって圧縮機12の振動を正確に把握できないことにより、圧縮機12に関する制御がなされず、その結果圧縮機12に接続された冷媒配管が破裂してしまうのを防ぐことができる。
【0109】
(5−2)
上記異常検知部63は、より具体的には、制御用マイクロコンピュータ60のメモリ61内の断線検知用データと、読み出し処理にて振動検知センサ50のレジスタ52から読み出された断線検知用データとが一致する場合、配線パターンLp11〜Lp14の断線はないと判断する。逆に、異常検知部63は、メモリ61内の断線検知用データと、読み出し処理にてレジスタ52から読み出された断線検知用データとが一致しない場合、配線パターンLp11〜Lp14が断線していると判断する。
【0110】
これにより、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間の配線パターンLp11〜Lp14が断線しているか否かが、確実に把握されるようになる。
【0111】
(5−3)
また、本実施形態では、メモリ61内の断線検知用データ、即ち制御用マイクロコンピュータ60が振動検知センサ50へと送る断線検知用データは、複数のビット全てが0または1である第1パターンではなく、この第1パターンを除いた第2パターンである。逆に、配線パターンLp11〜Lp14が断線している場合に、読み出し処理にてレジスタ52から読み出された断線検知用データは、第1パターンである。
【0112】
即ち、第1パターンのデータとしては、“00000000”“11111111”が挙げられ、第2パターンのデータとしては、例えば“00011100”“00000001”等が挙げられる。この通信線断線検知システム100では、振動検知センサ50のレジスタ52に書き込むために制御用マイクロコンピュータ60が振動検知センサ50へと送る断線検知用データが、例えば“00011100”“00000001”等であるため、振動検知センサ50に送った書き込み用の断線検知用データと、実際にレジスタ52から読み出した断線検知用データとが一致しない原因が、ノイズであるのか、それとも断線であるのかを、区別することができる。なぜならば、本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データとして“00000000”“11111111”(つまり、第1パターン)を用いてしまうと、ノイズが原因で、レジスタ52から実際に読み出したデータが例えば“00000001”となってしまっている場合が生じるからである。
【0113】
即ち、ここでは、本来レジスタ52に書き込まれるべき断線検知用データとして、全てが0または1である第1パターンを用いていないことから、ノイズが原因で振動検知センサ50に送った断線検知用データと実際にレジスタ52から読み出した断線検知用データとが異なってしまっている場合を、出来る限り排除できるのである。
【0114】
(5−4)
特に、本実施形態では、SPI通信を用いて、書き込み処理及び読み出し処理が行われる。
【0115】
SPIの通信プロトコルは比較的簡単な構成のプロトコルであり、所謂パリティビットを有していない。そのため、読み出し処理及び書き込み処理が正常に行われているか否かを確認することができなかった。しかし、ここでは、SPI通信を用いる場合でも、上記(5−1)〜(5−3)に係る通信線断線検知システム100が採用されるため、パリティビットがなくとも、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知等を行うことが可能となる。
【0116】
(5−5)
特に、上記書き込み処理は、レジスタ52内のデータのリフレッシュ時に行われる。
【0117】
これにより、振動検知センサ50と制御用マイクロコンピュータ60との間における配線パターンLp11〜Lp14の断線の有無の検知と、振動検知センサ50のレジスタ52内のデータのリフレッシュとを、同時に行うことができる。
【0118】
(5−6)
また、本実施形態に係る読み出し異常の検知動作では、振動検知データを振動検知センサ50のレジスタ52から複数回連続して読み出す処理が行われ、振動検知データの読み出しが第1所定回数以上失敗した場合、読み出し異常が生じていると判断される。
【0119】
これにより、読み出し異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【0120】
(5−7)
また、本実施形態に係る書き込み異常の検知動作では、振動検知センサ50のレジスタ52に、通信異常検知用データが複数回連続して書き込む処理が行われ、通信異常検知用データの書き込みが第2所定回数以上失敗した場合、書き込み異常が生じていると判断される。
【0121】
これにより、書き込み異常が生じているか否かを、確実に把握することができる。
【0122】
(6)変形例
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0123】
(6−1)変形例A
上記実施形態では、
図11のステップs41に示すように、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作が、振動検知センサ50のレジスタ52内のデータのリフレッシュ動作の際に行われると説明した。しかし、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作は、レジスタ52内のデータのリフレッシュ動作とは別に行われても良い。
【0124】
また、上記実施形態では、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作が、
図9のステップs2にて用いられた通信異常検知データが第2パターンである場合に行われると説明した(
図11のステップs42)。しかし、配線パターンLp11〜Lp14の断線検知動作は、書き込み異常の検知動作とは別に行われても良い。
【0125】
(6−2)変形例B
上記実施形態に係る書き込み異常の検知動作では、
図9のステップs4〜s9に示すように、書き込み処理及び読み出し処理を1セットとして3セットリトライされ、3セット全てにおいて書き込み処理が失敗した場合に、書き込み異常であると判断されると説明した。しかし、書き込み処理及び読み出し処理がリトライされる回数、及び書き込み処理が失敗したと判断する際のセット数(即ち、第1所定回数)は、これに限定されず、何回であってもよい。
【0126】
(6−3)変形例C
上記実施形態に係る読み出し異常の検知動作では、
図10のステップs21〜s26に示すように、読み出し処理の連続回数が3回であって、そのうち1回も読み出し処理が成功しなかったと判断された場合に、読み出し異常であると判断されると説明した。しかし、読み出し処理を連続して行う回数、及び読み出し異常であると判断する際の失敗数(即ち、第2所定回数)は、これに限定されず、何回であってもよい。
【0127】
(6−4)変形例D
上記実施形態では、
図9〜10のステップs13,s29に示すように、書き込み異常率“25%”(もしくは、読み出し異常率“25%”)が100sec連続した場合に、異常レベルを“内部停止異常”と判断して圧縮機12の駆動を停止する動作が行われると説明した。しかし、圧縮機12の駆動を停止する条件となる読み出し異常率及び書き込み異常率は、“25%に限定されず、かつその連続時間も、“100sec”に限定されない。読み出し異常率及び書き込み異常率の具体的数値やその連続時間は、空調機10が使用される環境の条件等に応じて、シミュレーションや机上計算、実験等によって適宜設定されると良い。
【0128】
また、
図11のステップs46においても、配線パターンLp11〜Lp14にて断線ありとの判断が100sec連続してなされた場合に、異常レベルを“内部停止異常”と判断して圧縮機12の駆動を停止する動作が行われると説明した。しかし、この連続時間についても、上記と同様、空調機10が使用される環境の条件等に応じて、シミュレーションや机上計算、実験等によって適宜設定されると良い。
【0129】
(6−5)変形例E
上記実施形態では、圧縮機12が室内ユニット11側に設けられているタイプの空調機10において、通信線断線検知システム100が採用されている場合を例に採り説明した。しかし、本発明に係る通信線断線検知システム100は、圧縮機が室外ユニット側に設けられているタイプの空調機においても採用することができる。
【0130】
更に、上記実施形態では、室内ユニット11内には四路切換弁13が設けられていると説明した。しかし、本発明に係る通信線断線検知システム100は、四路切換弁が室内ユニット内に設けられていないタイプの空調機においても、採用することができる。