【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者らは鋭意検討した結果、本発明化合物が上記課題を解決することを見出して本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 以下の式
【化1】
で表される4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸(以下、化合物Aと略記することがある。)、その塩またはそのプロドラッグを有効成分とする胃食道逆流症の治療および/または症状改善剤。
[2] 胃食道逆流症が、非びらん性である前記[1]記載の剤。
[3] 胃食道逆流症の症状が、胸焼けおよび/または呑酸である前記[1]または[2]記載の剤。
[4] 胃食道逆流症が、プロトンポンプ阻害薬抵抗性である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の剤。
[5] プロトンポンプ阻害薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、消化管運動促進薬、経口制酸合剤、粘膜保護剤およびドーパミン受容体拮抗薬から選択される医薬との併用を特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の剤。
[6] プロトンポンプ阻害薬との併用を特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の剤。
[7] プロトンポンプ阻害薬が、オメプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびランソプラゾールから選択される医薬である前記[5]または[6]記載の剤。
[8] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを有効成分とする食道における知覚過敏抑制剤。
[9] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを有効成分とする一過性下部食道括約筋弛緩抑制剤。
[10] 一過性下部食道括約筋弛緩回数を低減させる前記[9]記載の剤。
[11] 胃酸および/または胃内容物の逆流抑制のための前記[9]または[10]記載の剤。
[12] 胃食道逆流症の予防もしくは再発予防、治療および/または症状改善のための前記[9]〜[11]のいずれかに記載の剤。
[13] 胃食道逆流症が、非びらん性である前記[12]記載の剤。
[14] 胃食道逆流症の症状が、胸焼けおよび/または呑酸である前記[12]または[13]記載の剤。
[15] 胃食道逆流症が、プロトンポンプ阻害薬抵抗性である前記[12]〜[14]のいずれかに記載の剤。
[16] プロトンポンプ阻害薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、消化管運動促進薬、経口制酸合剤、粘膜保護剤およびドーパミン受容体拮抗薬から選択される医薬との併用を特徴とする前記[12]〜[14]のいずれかに記載の剤。
[17] プロトンポンプ阻害薬との併用を特徴とする前記[12]〜[14]のいずれかに記載の剤。
[18] プロトンポンプ阻害薬が、オメプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびランソプラゾールから選択される医薬である前記[16]または[17]記載の剤。
[19] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを有効成分とする胃酸および/または胃内容物の逆流抑制剤。
[20] 吐き戻しの予防および/または治療のための前記[19]記載の剤。
[21] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを有効成分とする胃食道逆流症の予防または再発予防剤。
[22] 胃食道逆流症が、非びらん性である前記[21]記載の剤。
[23] プロトンポンプ阻害薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、消化管運動促進薬、経口制酸合剤、粘膜保護剤およびドーパミン受容体拮抗薬から選択される医薬との併用を特徴とする前記[21]または[22]記載の剤。
[24] プロトンポンプ阻害薬が、オメプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびランソプラゾールから選択される医薬である前記[23]記載の剤。
[25] 胃食道逆流症の予防もしくは再発予防、治療および/または症状改善のための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグ。
[26] 胃食道逆流症の予防もしくは再発予防、治療および/または症状改善剤を製造するための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそれのプロドラッグの使用。
[27] 薬理学的に有効量の4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを胃食道逆流症患者に投与することからなる胃食道逆流症の予防もしくは再発予防、治療および/または当該症状の改善方法。
[28] 食道における知覚過敏を抑制するための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグ。
[29] 食道における知覚過敏抑制剤を製造するための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそれのプロドラッグの使用。
[30] 薬理学的に有効量の4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを胃食道逆流症患者に投与することからなる食道における知覚過敏を抑制する方法。
[31] 一過性下部食道括約筋弛緩を抑制するための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグ。
[32] 一過性下部食道括約筋弛緩抑制剤を製造するための4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそれのプロドラッグの使用。
[33]薬理学的に有効量の4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグを胃食道逆流症患者に投与することからなる一過性下部食道括約筋弛緩を抑制する方法。
[34] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩またはそのプロドラッグと、プロトンポンプ阻害薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、消化管運動促進薬、経口制酸合剤、粘膜保護剤およびドーパミン受容体拮抗薬から選択される薬剤とを組み合わせてなる医薬。
[35] プロトンポンプ阻害薬が、オメプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびランソプラゾールから選択される医薬である前記[34]記載の医薬。
[36] 4−[({6−[イソブチル(1,3−チアゾール−2−イルスルホニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}オキシ)メチル]−3−メチル安息香酸、その塩もしくはそのプロドラッグ、当該化合物を含む容器、および胃食道逆流症を予防、再発予防、治療および/またはその症状を改善するために当該化合物を使用できることを示す添付文書またはラベルを含む製品。