【実施例】
【0025】
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0026】
<実施例1>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0027】
<実施例2>
(A)成分としてイオン交換水55質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール45質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0028】
<実施例3>
(A)成分として純水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0029】
<実施例4>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC2の飽和一価アルコールであるエタノール55質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0030】
<比較例1>
(A)成分としてイオン交換水20質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール80質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0031】
<比較例2>
(A)成分としてイオン交換水70質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール30質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0032】
<比較例3>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分の比較成分としてC8の飽和一価アルコールである1−オクタノール55質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0033】
<比較例4>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0034】
<比較例5>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分としてC9アルキルシクロヘキサンの混合物であるスワクリーン150(丸善石油化学株式会社製)10質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0035】
<比較例6>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分の比較成分としてC6アルキルシクロヘキサンであるヘキシルシクロヘキサン3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0036】
<比較例7>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分の比較成分としてC16アルキルシクロヘキサンであるヘキサデシルシクロヘキサン3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0037】
<比較例8>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分の比較成分として脂肪族炭化水素であるデカン3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0038】
<比較例9>
(A)成分としてイオン交換水45質量部と、(B)成分としてC3の飽和一価アルコールである1−プロパノール55質量部と、(C)成分の比較成分としてC8〜12の芳香族炭化水素の混合物であるYS150(山一化学工業株式会社製)3質量部と、他の成分として防錆剤であるラスミンV4(共栄社化学株式会社製)0.2質量部とを撹拌混合し、洗浄剤組成物を調製した。
【0039】
得られた実施例と比較例について、その洗浄性、相溶性、臭気、安全性を次の方法で評価した。
【0040】
<洗浄性>
30mlの組成物に1mlのエンジンオイル(5W−20SL)を滴下して激しく撹拌した。5分間放置した後、分離・分散の状態を目視にて観察した。評価の記号と洗浄性の程度は次のとおりである。
◎(非常に良い):組成物がエンジンオイルを完全に溶解している。
○(良い):組成物がエンジンオイルが一部溶解、または乳化しているが、一部は分離している(小さな液滴が観察される。)。
×(悪い):組成物と油脂類が完全に分離している。
【0041】
<相溶性>
原料を混合して撹拌し、組成物の分離の状態を目視にて観察した。評価の記号と相溶性の程度は次のとおりである。
◎(非常に良い):速やかに(5分以内の撹拌で)相溶した。
○(良い):5分以上撹拌すれば相溶した。
△(使用可能):相溶せず、白濁した。
×(悪い):完全に分離した。
【0042】
<臭気>
混合した組成物の臭気を直接嗅いで評価した。評価の記号と臭気の程度は次のとおりである。
○(良い):臭気がない、または使用上問題のない程度の臭気がある。
×(悪い):使用に差し支える臭気がある。
【0043】
<安全性>
消防法に基づく、アルコールを含有する液体の危険物判定方法(以下、「危険物判定方法」と記載する場合がある。)によって評価した。評価の記号と安全性の程度は次のとおりである。
○(良い):危険物判定方法において危険物に該当せず、安全である。
×(悪い):危険物判定方法において危険物に該当するため、安全でない。
【0044】
<危険物判定方法>
表1の下部に、上記危険物判定方法の各要件について、適否または計算値を示す。要件は、消防法別表第1備考第13号、危険物の規制に関する規則第1条の3第4項第2号、消防庁危険物規制課長通達平成2年第57号等により定められ、具体的には次の通りである。
(1)(B)成分がC1〜3の飽和一価アルコールであること。
(2)(C)成分の量が、(B)成分の量の10質量%未満であること。
(3)(B)成分と(C)成分を含む可燃性液体の量が、全体の60質量%未満であること。
(4)引火点と燃焼点がそれぞれ60質量%エタノール水溶液の引火点と燃焼点を超えること。
これら4要件の内、要件(1)及び(4)については適否を「○」(良い)と「×」(悪い)で記載し、要件(2)及び(3)については計算値を記載した。また、比較例において、前提となる要件が不適となるために計算や適否の判定が不要となる要件については「−」を記載した。
【0045】
【表1】