(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936077
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月15日
(54)【発明の名称】火力調節装置
(51)【国際特許分類】
F23N 5/26 20060101AFI20160602BHJP
F23K 5/00 20060101ALI20160602BHJP
F16K 31/44 20060101ALI20160602BHJP
F16K 31/528 20060101ALI20160602BHJP
【FI】
F23N5/26 T
F23N5/26 V
F23N5/26 W
F23K5/00 301Z
F16K31/44 A
F16K31/528
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-258830(P2013-258830)
(22)【出願日】2013年12月16日
(65)【公開番号】特開2015-114088(P2015-114088A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2014年11月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】野々山 昌生
(72)【発明者】
【氏名】近藤 秀幸
【審査官】
藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−213429(JP,A)
【文献】
特開平11−182691(JP,A)
【文献】
特開2004−044825(JP,A)
【文献】
特開2007−333234(JP,A)
【文献】
特開平08−312952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23K 5/00
F23N 5/26
F16K 31/44
F16K 31/528
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に移動自在な操作つまみを備え、この操作つまみを、押し込んだ点火位置と、この点火位置より手前側に設定された消火位置及び火力調節位置に各々保持する第1の位置決め機構と、操作つまみを点火位置に押し込んだ状態で電磁安全弁を強制的に開弁させるロッドユニットに元弁を設け、操作つまみが火力調節位置にあるときにロッドユニットの位置を元弁の開弁位置に保持する第2の位置決め機構とを備えた火力調節装置において、上記操作つまみと共に進退移動するスライダ部材に設けたハートカムと、このハートカムのカム溝に先端が挿入されるバネ棒とからなるプッシュプッシュ機構を上記第1の位置決め機構とし、上記ロッドユニットはスライダ部材に押されて移動するものであり、このロッドユニットに係合爪を設け、この係合爪の進退移動の軌跡の途中に、上記バネ棒の揺動に連動して出入りするロック板を上記第2の位置決め機構として、ロック板が係合爪を介してロッドユニットの位置決めをすることにより上記元弁が開弁状態となる位置でロッドユニットを停止させるものであって、上記ロック板に上記バネ棒の先端が挿通される窓穴を設け、バネ棒の先端が上記係合爪に近接した位置で、この先端が窓穴の内壁を押してロック板が係合爪の往復移動の軌跡に進入し、バネ棒の先端が係合爪から離れる方向に所定距離移動した状態で、バネ棒の先端が窓穴の他の内壁に当接して、バネ棒の先端のそれ以上の移動と共にロック板が移動して上記係合爪の往復移動の軌跡から退出することを特徴とする火力調節装置。
【請求項2】
上記ロック板を揺動自在に保持すると共に、上記係合爪と接触する部分を、その接触する部分の法線に対してほぼ直角としたことを特徴とする請求項1に記載の火力調節装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前後方向に押し込み可能であって、点消火操作及び火力調節操作を行う操作つまみを備えた火力調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の火力調節装置として、ガスコンロの前面に操作つまみを備え、この操作つまみを押し込むと押し込み位置である点火位置でガスバーナに対して点火が行われ、点火完了後に押し込み力を解除すると操作つまみが火力調節位置まで手前に飛び出し、その火力調節位置で操作つまみを回動すると火力が増減し、その火力調節位置から再度操作つまみを押し込むとガスバーナへのガスの供給が停止してガスバーナが消火すると共に操作つまみが初期状態である消火位置で保持されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものでは操作つまみを火力調節位置及び消火位置で保持するために、位置決め機構として第1のプッシュプッシュ機構を備えている。このプッシュプッシュ機構とはハート状の溝カムであるハートカムと、このハートカムのカム溝内に先端が挿入されたバネ棒とから構成されている。
【0004】
また、上記従来の火力調節装置では、操作つまみの回転軸線上にニードル弁を配設しているので、電磁安全弁を強制的に開弁させるためのロッドを、操作つまみの回転軸線から離れた位置に配設している。このロッドには電磁安全弁と直列に配置された元弁の弁体が取り付けられており、ロッドが点火時に電磁安全弁を強制的に開弁させた後、操作つまみが火力調節位置にある状態で元弁が開弁状態となる位置でロッドを保持する必要がある。このロッドの位置決めのために第2のプッシュプッシュ機構を備えており、上記第1のプッシュプッシュ機構と併せて2個のプッシュプッシュ機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−230020号公報(第3図、第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の火力調節機構では、上記特許文献1の第4図にも示されているように2個のプッシュプッシュ機構を備えているため、2個のハートカムを有している。このハートカムはブロック状の部材にカム溝を形成する必要があるため、小型化することが困難で有り、他の部材と比較しても比較的大型の部品となってしまう。従来の火力調節装置では、このような比較的大型のハートカムを2個必要とするため、全体の大きさが大きくなってしまうという不具合が生じる。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、操作つまみとロッドとの位置決めを行う位置決め機構を別個に2個設けても全体の大きさが大型化しない火力調節装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明による火力調節装置は、前後方向に移動自在な操作つまみを備え、この操作つまみを、押し込んだ点火位置と、この点火位置より手前側に設定された消火位置及び火力調節位置に各々保持する第1の位置決め機構と、操作つまみを点火位置に押し込んだ状態で電磁安全弁を強制的に開弁させるロッドユニットに元弁を設け、操作つまみが火力調節位置にあるときにロッドユニットの位置を元弁の開弁位置に保持する第2の位置決め機構とを備えた火力調節装置において、上記操作つまみと共に進退移動するスライダ部材に設けたハートカムと、このハートカムのカム溝に先端が挿入されるバネ棒とからなるプッシュプッシュ機構を上記第1の位置決め機構とし、上記ロッドユニットはスライダ部材に押されて移動するものであり、このロッドユニットに係合爪を設け、この係合爪の進退移動の軌跡の途中に、上記バネ棒の揺動に連動して出入りするロック板を上記第2の位置決め機構として、ロック板が係合爪を介してロッドユニットの位置決めをすることにより上記元弁が開弁状態となる位置でロッドユニットを停止させ
るものであって、上記ロック板に上記バネ棒の先端が挿通される窓穴を設け、バネ棒の先端が上記係合爪に近接した位置で、この先端が窓穴の内壁を押してロック板が係合爪の往復移動の軌跡に進入し、バネ棒の先端が係合爪から離れる方向に所定距離移動した状態で、バネ棒の先端が窓穴の他の内壁に当接して、バネ棒の先端のそれ以上の移動と共にロック板が移動して上記係合爪の往復移動の軌跡から退出することを特徴とする。
【0009】
第2の位置決め機構としてプッシュプッシュ機構を用いずにロック板を用いることにより、第2の位置決め機構の占める体積を小さくする。なお、このロック板の動きは第1の位置決め機構を構成するバネ棒の揺動に連動させる。
【0010】
なお、ロッドユニットが位置決めされている状態でバネ棒が動いた瞬間にその位置決めが解除されると、その時点ではスライダ部材とロッドユニットとの距離が離れている状態で有り、両者が衝突するまでの加速時間が長くなるので、衝突時に大きな振動や衝突音が発生する。そこで、上記ロック板に上記バネ棒の先端が挿通される窓穴を設け、バネ棒の先端が上記係合爪に近接した位置で、この先端が窓穴の内壁を押してロック板が係合爪の往復移動の軌跡に進入し、バネ棒の先端が係合爪から離れる方向に所定距離移動した状態で、バネ棒の先端が窓穴の他の内壁に当接して、バネ棒の先端のそれ以上の移動と共にロック板が移動して上記係合爪の往復移動の軌跡から退出させることにより、ロッドユニットの位置決めが解除された時点でスライダ部材とロッドユニットとが可及的に近づいているように
した。
【0011】
ところで、ロック板を退避させる際に、ロック板が係合爪を一旦戻すように移動させるのでは、ロック板の移動に大きな力が必要となる。逆に、ロック板が移動すると直ちに係合爪が移動し出すように係合爪と接触する部分を傾斜させれば、係合爪の移動方向の付勢力が係合爪を解除方向に移動させるように作用するので望ましくない。そこで、上記ロック板を揺動自在に保持すると共に、上記係合爪と接触する部分を、その接触する部分の法線に対してほぼ直角とすれば、これらの問題が生じない。
【発明の効果】
【0012】
以上の説明から明らかなように、本発明は、従来の火力調節装置では2個のプッシュプッシュ機構を用いていたが、一方のプッシュプッシュ機構を廃止して、その代わりロック板を用いた位置決め機構を採用したので、火力調節装置全体の大きさを従来のものより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の火力調節装置が適用されるガスコンロの正面から見た斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照して、1は本発明による火力調節装置が適用されるガスコンロである。このガスコンロ1の上面には天板11が設けられており、その天板11には3個のガスバーナ11a、11b、11cが設けられている。一方、このガスコンロ1の前面パネル12には各ガスバーナ11a、11b、11cの点消火操作及び火力調節操作を行うための火力調節装置13a、13b、13cが設けられている。また、前面パネル12の略中央にはグリル庫14が設けられており、グリル庫14内には上火バーナ14aと下火バーナ14bとが設置されている。そして、上火バーナ14aと下火バーナ14bの点消火及び火力調節は火力調節装置15によって行われる。
【0015】
図2を参照して、本実施の形態では、ガスの供給管路は4本に並列に分岐され、その分岐された供給管路の各々に火力調節装置13a、13b、13c,15が設けられている。火力調節装置13aを例に説明すると、火力調節装置13a内には点消火を行うための開閉弁部2と火力調節を行うための流量調節部3とを備えている。
【0016】
開閉弁部2内には手動操作により開弁される元弁21aと電磁安全弁の弁体22aとが直列に設けられている。一方、流量調節部3にはモータ31が連結されており、モータ31を駆動させることにより流量を増減するように構成されている。なお、火力調節装置13b、13cは共に火力調節装置13aと同じ構造であるが、火力調節装置15は開閉弁部2は同じ構造であるものの流量調節部3の構造が他のものと相違する。
【0017】
火力調節装置15の流量調節部3は並列な2系統に分岐され、その各々に電磁力によって開閉する開閉弁15a、15bが設けられ、かつ、両開閉弁15a、15bをバイパスするオリフィス16が設けられている。従って、例えば開閉弁15aが開弁すれば上火バーナ14aの火力は強火になり、開閉弁15aが閉弁すればオリフィス16を通るガスによって弱火になる。
【0018】
図3および
図4を参照して、引き続き火力調節装置13aを例に、火力調節装置13aの構造を説明する。41は操作つまみで有り、点消火時に押し込まれ、また火力調節時には外周面をつままれて回動されるものである。この操作つまみ41の内側には操作つまみ41と一体となって進退し、かつ回動する内部材42が連結されており、この内部材42は回動部材44に対して前後方向に移動自在に係合している。そして、内部材42と回動部材44との間にはコイルバネ43が縮設されており、操作つまみ41は内部材42を介して常に前方に向かって付勢されている。
【0019】
回動部材44は板金製のブラケット47に係合するガイド軸48に遊嵌し、ガイド軸48を中心に回動することができる。なお、ガイド軸48には回動部材44が前方に移動しないように係合する係合爪が設けられており、またコイルバネ43の反作用により回動部材44はブラケット47に押し付けられるので、回動部材44は前後方向に移動することなく回動のみすることができる。回動部材44は内部材42に対して係合しているので、操作つまみ41を回動すると内部材42を介して回動部材44が回動することになる。
【0020】
回動部材44の後端部外周面にはギヤ44aが形成されており、このギヤ44aにはピニオン45が噛合する。このピニオン45は回転センサであるロータリーエンコーダ46の軸46aに嵌着している。従って、回動部材44が回動するとロータリーエンコーダ46の軸46aが回転する。このロータリーエンコーダ46内には電気的なスイッチが設けられており、軸46aが回転すると所定の角度毎にスイッチがオン・オフを繰り返すので、軸46aが所定角度回転する毎にパルス信号を出力するものである。そして、そのパルス信号に応じてモータ31が作動し、内蔵されたニードル弁(図示せず)が前後に移動し開度が増減し、ガス流量が調節される。
【0021】
ブラケット47の後方にはガイド部材5が取り付けられている。このガイド部材5は2個の部材であるスライダ62と規制部材8とを前後方向に移動自在にガイドする機能を有している。そして、正面から見て左側面には規制部材8の位置によってオンオフする2つの接点を内蔵したマイクロスイッチ51が取り付けられている。右側面には、規制部材8に形成した係合爪81が突出する窓穴52が形成されている。さらに同じく右側面にはロック板7が上下方向に揺動自在に取り付けられている。このロック板7にはロック部72が形成されており、ロック板7が上方に揺動して窓穴52に重なると、規制部材8の係合爪81がロック部72に当接して、規制部材8がそれ以上前方に移動できないように規制部材8の移動がロックされるように構成されている。なお、本実施の形態では、規制部材8と後述するロッド21とでロッドユニットを構成するようにした。
【0022】
上記スライダ62には前方に向かって突出するアーム61が設けられており、このアームは上記内部材42に回転自在に係合している。従って、操作つまみ41を押し込むとアーム61を介してスライダ62がガイド部材5内を奥側に移動する。また、上記コイルバネ43の付勢力により操作つまみ41が前方へと戻されると、アーム61を介してスライダ62も前方へと移動する。
【0023】
スライダ62にはハートカム6が一体に設けられており、そのハートカム6のカム溝内に先端71aが挿入されるバネ棒71が、ガイド部材5に揺動自在に保持されている。なお、バネ棒71の先端71aはロック板7の窓穴73に挿通されているので、先端71aが揺動して上下方向の位置が変位すると、その変位に合わせてロック板7が上下方向に揺動する。
【0024】
上記開閉弁部2からは前方に向かってロッド21が突出しており、開閉弁部2と規制部材8との間にはコイルバネ82が縮設されている。従って、規制部材8は常に前方に向かってコイルバネ82によって付勢されているが、操作つまみ41を押し込むことによってスライダ62が後方に移動する際、スライダ62によって規制部材8が押されると、規制部材8も後方へと移動してロッド21を後方に押すことになる。また、スライダ62が前方へ移動すると、コイルバネ82の付勢力によって規制部材8も前方へ移動するが、その際、上記ロック板7が上方に揺動してロック部72が窓穴52に重なっていると係合爪81がロック部72に当接して規制部材8の前方への移動が規制されることは上述の通りである。
【0025】
図5および
図6を参照して、ハートカム6には略ハート形状のカム溝が形成されている。操作つまみ41が消火位置にある状態では、バネ棒71の先端71aは
図5に示すaの位置にある。その位置から点火の際に操作つまみ41が点火位置まで押し込まれると、ハートカム6は後方に移動し、その際に先端71aはaからbに移動する。その移動時に、先端71aは段部D1を乗り越えるので、点火完了後に操作つまみ41に対する押し込み力を解除してコイルバネ43の付勢力によってスライダ62と共にハートカム6が最前端である火力調節位置に移動する際、先端71aはaには戻らずに段部D2を越えてcに移動する。
【0026】
消火の際には操作つまみ41を再度押し込むが、その際、先端71aはcからdに移動する。なお、dに到達する直前に段部D3を乗り越える。その状態から操作つまみ41に対する押し込み力を解除すると、コイルバネ43の付勢力でスライダ62は前方へ戻り、先端71aは段部D4を越えて再び消火位置に対応するaに戻る。
【0027】
図7を参照して、本図は操作つまみ41が火力調節位置にある状態を示している。そのためスライダ62は図において左側に移動している。ただし、この状態ではロッド21は電磁安全弁22の弁体22aを開弁させ、弁体22aを電磁安全弁22内の電磁石に吸着させて開弁保持した後であって、弁体22aが閉弁する際に邪魔にならない位置まで待避した状態である。ただし、ロッド21の中間部分に取り付けられた元弁21aが開弁状態となる位置で停止している。これは、規制部材8が位置決めされており、その規制部材8にロッド21が当接することによりロッド21が位置決めされている。
【0028】
図8を参照して、
図8の(a)は
図7と同じく操作つまみ41が火力調節位置にある状態を示している。規制部材8はバネ82の付勢力によって図において左方向に移動しようとするが、規制部材8に形成した係合爪81がロック板7のロック部72に当接して規制部材8は左方向に移動することができない。なお、この状態ではロック板7は突当部53に当接して、図において左回りに揺動することができず、また、バネ棒71の先端71aに窓穴73の内壁が当接して、右回りにも揺動することができない。
【0029】
(a)に示す状態から消火すべく操作つまみ41を押し込むと、バネ棒71の先端71aは図において下方向に移動するが、その移動によってロック板7が直ちに右回りに揺動してロック部72が係合爪81から外れると、スライダ62と規制部材8との距離が離れているので、規制部材8がスライダ62に衝突する際に高速になり、そのため大きな衝撃と衝突音が生じる。
【0030】
そこで、(b)に示すように、窓穴73の上下幅を広く設定し、スライダ62が右方向に移動して規制部材8との距離が縮まった状態でバネ棒71の先端71aが窓穴73の下側の内壁を押し下げて、ロック部72が係合爪81から外れるようにした。
【0031】
なお、ロック板7が右回りに揺動してロック部72が係合爪81から外れる際に、係合爪81を右方向に一旦移動させるのでは、ロック板7を揺動させるために大きな力が必要となる。このような不具合を回避するためには、ロック部72を傾斜させればよいが、傾斜させすぎると、係合爪81がロック部72を押す力の分力がロック板7を右回りに揺動させようとするため、不用意にロック板7が右回りに揺動してロックが解除されるおそれがある。
【0032】
そこで、
図9に示すように、ロック部72と係合爪81との接触部を通る法線に対して約90度の角度になるようにロック部72を設定した。
【0033】
ところで、上記実施の形態では、上述のようにロッドユニットを規制部材8とロッド21との2個の部材で構成し、スライダ62とロッド21との間に介在させた規制部材8に係合爪81を設けたが、規制部材8を省略し、ロッドユニットをロッド21のみで構成してもよい。なおその場合には係合爪はロッドに直接設ければよい。
【0034】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0035】
1 ガスコンロ
2 開閉弁部
3 流量調節部
5 ガイド部材
6 ハートカム
7 ロック板
8 規制部材
21 ロッド
21a 元弁
22 電磁安全弁
22a 弁体
31 モータ
52 窓穴
53 突当部
62 スライダ
71 バネ棒
71a 先端
72 ロック部
73 窓穴
81 係合爪