【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品では、一次産品である所定の食品と、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える。
【0011】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成され、かつ、食品と共に提供される付属物によって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。なお、付属物本体は、植物体に存在するものである(以下、同じである)。
【0012】
また、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
【0013】
ところで、「食品と略同一条件で食品とは別体で成長した代替食品」とは、同じ農場で同じ肥料を施して育った野菜や果実を意味する。即ち、「代替食品」とは、品質を把握するにあたって、食品と同一視できるものを意味している。
【0014】
具体的には、食品Aと同一生産人が、食品Aと同一時期に、食品Aと同一の農法で栽培した農作物Bについては、食品Aの代替食品と言える。また、「同一生産人」は農協の部会が同じである場合も含めても良く、「同一農法」とは肥料や農薬が一定の基準を満たす場合を含めても良い。なお、「部会」とは、「植える土壌は持ち主によって異なるが、共同或いは協働して、できるだけ同一品種の作物を出荷しようという目的を持った複数の生産者の集合体」を意味する。
【0015】
例えば、食品がリンゴである場合は、そのリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てた他のリンゴは「代替食品」に該当する。一方、異なる果樹園のリンゴや、同じ果樹園でも異なる肥料や異なる条件若しくは環境で育てたリンゴは「代替食品」には該当しない。
【0016】
また、「食品と一体に成長した一体成長物の食品とは異なる部分」とは、食品として採用された部分とは異なる部分であるものの、食品と一体に成長した部分を意味する。
【0017】
例えば、食品が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の食品とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「一体成長物の食品とは異なる部分」に該当する。
【0018】
また、「代替食品と一体に成長した代替一体成長物の食品に対応する部分とは異なる部分」とは、食品として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替食品と一体に成長した部分を意味する。
【0019】
例えば、食品がリンゴである場合は、食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴは、「代替一体成長物の食品に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴの枝や葉は「代替一体成長物の食品に対応する部分と異なる部分」に該当する。
【0020】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品では、二次産品である所定の食品と、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える。
【0021】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成され、かつ、食品と共に提供される付属物によって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
【0022】
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
【0023】
ところで、「食品の原料と略同一条件で食品の原料とは別体で成長した代替原料」とは、同じ農場で同じ肥料を施して育った野菜や果実を意味する。即ち、「代替原料」とは、食品の原料の品質を把握するにあたって、食品の原料と同一視することができるものを意味している。
【0024】
具体的には、食品原料Aと同一生産人が、食品原料Aと同一時期に、食品原料Aと同一の農法で栽培した農作物Bについては、食品原料Aの代替原料と言える。また、「同一生産人」は農協の部会が同じである場合も含めても良く、「同一農法」とは肥料や農薬が一定の基準を満たす場合を含めても良い。なお、「部会」とは、「植える土壌は持ち主によって異なるが、共同或いは協働して、できるだけ同一品種の作物を出荷しようという目的を持った複数の生産者の集合体」を意味する。
【0025】
例えば、食品の原料がリンゴである場合は、そのリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てた他のリンゴは「代替原料」に該当する。一方、異なる果樹園のリンゴや、同じ果樹園でも異なる肥料や異なる条件若しくは環境で育てたリンゴは「代替原料」には該当しない。
【0026】
また、「食品の原料と一体に成長した一体成長物の食品の原料とは異なる部分」とは、食品の原料として採用された部分とは異なる部分であるものの、食品の原料と一体に成長した部分を意味する。
【0027】
例えば、食品の原料が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の食品の原料とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「一体成長物の食品の原料とは異なる部分」に該当する。
【0028】
また、「代替原料と一体に成長した代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」とは、食品の原料として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替原料と一体に成長した部分を意味する。
【0029】
例えば、食品の原料がリンゴである場合は、食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴは、「代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴの枝や葉は「代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
【0030】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、一次産品である所定の食品と、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える。
【0031】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を提供することによって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。
【0032】
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
【0033】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、二次産品である所定の食品と、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える。
【0034】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を提供することによって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
【0035】
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
【0036】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る食品製品の提供方法では、一次産品である所定の食品を、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える。
【0037】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を見せることによって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。
【0038】
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
【0039】
ここでの「見せる」とは、付属物の実物を見せることは勿論、付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
【0040】
また、上記の目的を達成するために、二次産品である所定の食品を、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える。
【0041】
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を見せることによって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
【0042】
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
【0043】
ここでの「見せる」とは、付属物の実物を見せることは勿論、付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
【0044】
ところで、ここでの「食品」とは、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、ドッグフード等、動物を対象としたものも含む趣旨である。
【0045】
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜等が該当する。
【0046】
更に、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品や未加工の植物性食品を加工した産品であり、漬物、野菜炒め等が該当する。
【0047】
なお、「植物性の食品」とは「植物体に存在する食品」を意味し、穀類、芋、豆、野菜、果実、キノコ、海藻類等が挙げられる。
【0048】
また、付属物本体が「食品」や「食品の原料」である場合には、付属物本体として水と共に収容されるのは「その一部」としている。「その全部」を水と共に収容してしますと、消費者への提供対象物である「所定の食品」が存在しないこととなったり、消費者への提供対象物の「所定の食品」の原料が存在しないこととなったりするためである。