【実施例1】
【0014】
この実施例1の食器洗浄乾燥機は、引出し式の食器洗浄乾燥機であり、
図1、
図2、
図3に示すように、前面部が開口された直方体形状の本体部1と、本体部1に対して、引出し移動および収納移動の各動作を自由に行うことができるような態様で配設された、平面視形状が略長方形の洗浄槽Dとを備えている。
【0015】
洗浄槽Dは引出し部2を備えており、本体部1は引出部2を本体部1に対して移動可能に支持するスライド式レール機構(図示せず)を備えている。そして、引出し部2は、その大部分が本体部1の外方に露出するように引き出すことができるように構成されている。
【0016】
また、本体部1には、この引出し部2を本体部1に収納した状態で洗浄槽Dの上面部を閉塞し、かつ、引出し部2を本体部1から引き出した状態で洗浄槽Dの上面部を開口させる内蓋部3が設けられており、洗浄槽Dの内部空間に、開閉自在な洗浄空間Qが確保されるように構成されている(
図2参照)。
【0017】
引出し部2の前面部には、本体部1の前面部の開口を開閉する扉体Aが設けられ、その扉体Aには、引出し部2を本体部1から引き出すときや、収納するときに把持するための把持部Bが設けられている。なお、詳述はしないが、把持部Bには、引出し部2を本体部1に収納するに伴って本体部1の係止部Paに係合する係合手段Pが設けられており、この係合手段Pが係止部Paに係合することにより、引出し部2を本体部1に収納した状態に保持するように構成されている。そして、係合手段Pは、引出し部2を本体部1から引き出すときに把持部Bを把持している手指で、係合を解除して係合状態を解除することができるように構成されている。さらに、扉体Aには、運転のための各種操作を行う操作部SSが設けられている。
また、この実施例1の食器洗浄乾燥機においては、
図7に示すように、洗浄槽Dに水を供給する給水路4および給水路4を開閉する給水弁4aが設けられている。
【0018】
引出し部2における洗浄槽Dの底部下方には、正転で洗浄ポンプとして機能し、かつ、逆転で排水ポンプとして機能するポンプ(兼用ポンプ)6が設けられている。また、洗浄槽Dの内部には、洗浄ノズル8や加熱手段としての電気式のヒータ9などが配置され、さらに、食器などの洗浄対象物を収納載置する洗浄かご10が、洗浄槽Dの内部に着脱可能に装着されている。
【0019】
ポンプ6は、吸引管11を介して洗浄槽Dの底部に形成された水貯留用凹部Sに接続されている。また、ポンプ6には排水のための排水管12が接続されている。
さらに、水貯留用凹部Sには、案内管13を介して水位センサJが接続されている。
なお、
図2に示すように、本体部1の底部には、漏水受止め用のドレンパン14が配備されており、特に図示しないが、このドレンパン14には、受け止めた水の存否を検出する漏水センサが装備されている。
【0020】
また、
図2、
図3、
図4および
図7に示すように、洗浄槽Dにおける4つの側壁部のうちの機体前面側、すなわち、引出し部前面側に相当する前側壁部Dfには、乾燥ユニットKが取り付けられている。
【0021】
つまり、前側壁部Dfには、
図4などに示すように、乾燥ユニットKからの空気を洗浄空間Qに供給する空気供給口21、および、乾燥ユニットKが洗浄空間Q内の空気を吸引する空気吸引口22が、下方側で左右両側に離れた位置に形成されている。具体的には、空気供給口21および空気吸引口22は、洗浄かご10よりも下方側に位置するように形成されるものであり、この実施例1では、空気供給口21を右側に、空気吸引口22を左側に位置させている。
【0022】
乾燥ユニットKは、
図3〜
図7などに示すように、洗浄槽Dの前側壁部Dfに止着されるケーシング15の内部に、空気吸引口22から空気供給口21に亘る通風経路Fを経て洗浄空間Qの空気を循環させる循環ファン(通風手段)23、および、通風経路Fを通して循環される空気を除湿する除湿部Gを備えている。循環ファン(通風手段)23としては、シロッコファンが用いられている。
【0023】
通風経路Fは、
図7に示すように、空気吸引口22から上方側に伸びる上昇経路部分f1とその上昇経路部分f1の上端部から空気供給口21に向けて下方側に伸びる下降経路部分f2とからなる逆U字状に形成されており、上昇経路部分f1に除湿部Gが配設され、下降経路部分f2に循環ファン(通風手段)23が配設されている。
【0024】
この実施例1の食器洗浄乾燥機は、さらに、
図7に示すように、分配ノズル51に除湿用冷却水を供給する除湿用給水路26、除湿用給水路26を開閉する除湿用冷却水断続弁27、および、給水圧安定用のガバナ28を備えている。ガバナ28は給水圧を安定化させて、除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51に供給される水の流量をほぼ一定(実施例では0.15リッター/分)に維持することができるように構成されている。
【0025】
次に、この実施例1の食器洗浄乾燥機の通風経路Fにおける空気の流れについて説明する。
図5および
図6に示すように、循環ファン(通風手段)23が作動すると、吸引用開口23Aから空気が吸引され、洗浄空間Q内部の空気がケーシング15の横側壁部15aと仕切り壁40とにより区画された上昇経路部分f1を通り上方に向けて流動する。そして、循環ファン23の吐き出し部23Bから吐き出された空気が、下降経路部分f2を通して下方に向けて流動して空気供給口21から洗浄空間Q内に供給される。
【0026】
そして、この実施例1の食器洗浄乾燥機においては、上昇経路部分f1が複数(この実施例では5枚)の伝熱体24aによって仕切られてスリット状分割経路となり、上昇経路部分f1を通過する空気は各スリット状分割経路を通過する。
【0027】
各スリット状分割経路を通過する、水分を多量に含む空気は、分配ノズル51の各流下口53からほぼ均一に流下する除湿用冷却水により効率よく冷却された各伝熱体24aおよびその表面を流下する除湿用冷却水と接触して冷却され、空気中の水分が凝縮して分離される。
【0028】
なお、各流下口53から流下した除湿用冷却水は、凝縮した水分とともに、空気吸引口22を経て洗浄槽Dに戻り、水貯留用凹部Sに貯留される。
【0029】
そして、ヒータ9を作動させた状態で、循環ファン(通風手段)23を作動させて洗浄空間Qからの空気を吸引し、通風経路Fを経て通風させるとともに、分配ノズル51の流下口53から除湿用冷却水を流下させることにより、除湿部Gで洗浄空間Qから吸引した空気の除湿を行い、除湿後の空気を乾燥用の空気として洗浄空間Qに循環供給し、その供給された空気をヒータ9で加熱することにより、洗浄空間Q内の洗浄対象物を乾燥する乾燥運転が行われる。
【0030】
また、ヒータ9を停止した状態で、洗浄空間Q内の空気を通風経路Fを通して通風させ、除湿部Gにおいて、分配ノズル51の流下口53から流下する除湿用冷却水に接触させ、空気中に含まれる例えばアンモニアやトリメチルアミンなどの臭気成分を除湿用冷却水に吸収させて除去することにより、循環空気の消臭が行われるように構成されている。
【0031】
なお、洗浄空間Qから吸引した空気中の臭気成分を除湿部Gにて除湿用冷却水に吸収させて分離した後、洗浄空間Qに供給することにより、洗浄空間Qの消臭も行われることになる。
【0032】
また、この食器洗浄乾燥機の場合、引出し部2には、
図7に示すように、運転を制御する制御手段としての制御部Hが装備されており、この制御部Hが、操作部SSにおいて入力される指令に基づいて、給水弁4a、ポンプ6、ヒータ9、循環ファン(通風手段)23、および、除湿用冷却水断続弁27の動作を制御して、洗浄槽Dの内部の洗浄空間Qの洗浄対象物を洗浄液(湯水)による洗浄処理を行う洗浄運転、洗浄槽Dの水貯留用凹部Sに貯留されかつヒータ9にて加熱されるすすぎ水による洗浄対象物のすすぎ処理を行うすすぎ運転、洗浄槽Dの水貯留用凹部Sに貯留されたすすぎ水を排水処理する排水運転、ヒータ9を加熱作用させた状態で循環ファン23による通風および除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給(流下)を行って空気の乾燥処理を行う乾燥運転、および、ヒータ9を停止させた状態で循環ファン23による通風および除湿用冷却水供給手段25における分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給(流下)を行って空気の消臭処理を行う消臭運転などの運転を行う。すなわち、制御部Hは、乾燥処理において、洗浄空間Qの空気を除湿しながら循環させるべく、循環ファン23および除湿部Gの作動を制御するように構成されている。
【0033】
また、この実施例1の食器洗浄乾燥機は、使用者が、操作部SSにより、洗浄運転、すすぎ運転、排水運転、乾燥運転、消臭運転の順に運転させる連続運転コースや、乾燥運転のみ運転させる乾燥のみコースなど各種の運転コースを選択できるように構成されており、さらに、連続運転コースとして、標準運転コース、念入り運転コース、快速運転コース、低温運転コースが備えられている。
【0034】
以下、制御部Hの制御動作について説明する。
まず、図外の収納スイッチにより、引出し部2が本体部1の収納位置に収納されることが検出され、操作部SSの電源スイッチがON操作されると、運転コースの選択が行われる。
【0035】
操作部SSのスタートスイッチがON操作されると、標準運転コースが開始し、洗浄運転、すすぎ運転、排水運転、乾燥運転、消臭運転、排水運転が順次実行される。
【0036】
洗浄運転では、給水弁4aを開弁して給水路4を通して洗浄槽D内に洗浄水を給水し、その水位が水位センサJにて設定水位に達したことが検出されると、給水弁4aを閉じる給水動作を行い、その後、ポンプ6を正転作動させ、かつヒータ9を作動させて、洗浄水を洗浄ノズル8から洗浄対象物に向けて噴出する洗浄動作を、洗浄運転用設定時間が経過するまで行い、次に、ポンプ6を逆転作動させ、洗浄槽D内の洗浄水を排水する排水動作を行う。
【0037】
また、すすぎ運転では、上述の洗浄運転における給水動作と同様の給水動作を行って、洗浄槽Dの底部にすすぎ水を設定水位貯留させ、その後、ポンプ6を正転作動させて洗浄対象物にむけて設定時間が経過するまで洗浄ノズル8からすすぎ水を噴出するすすぎ水噴出動作、および、ポンプ6を逆転作動させて洗浄槽Dの底部に貯留されたすすぎ水を排水する排水動作を順次行うすすぎ動作を2回行い、最後に加熱すすぎ動作を行う。
【0038】
加熱すすぎ動作では、上述の給水動作により、洗浄槽Dの底部にすすぎ水を設定水位貯留させた後、ポンプ6およびヒータ9を作動させ、ヒータ9で加熱されたすすぎ水により洗浄対象物のすすぎを行う。そして、サーミスタTH(
図2参照)により、すすぎ水の温度が仕上げ用設定温度(例えば、67℃)になると、加熱すすぎ動作を終了する。なお、サーミスタTHは、この実施例1の食器洗浄乾燥機における季節判定手段を構成する温度検出手段としても機能するものである。
【0039】
排水運転では、ポンプ6を逆転作動させて、洗浄槽Dの底部に貯留されたすすぎ水を排水する排水動作を、水位センサJにて洗浄槽Dの底部に貯留されたすすぎ水が排出されたことが検出されるまで行う。
【0040】
乾燥運転では、ヒータ9を加熱作用させた状態で、循環ファン23による通風動作および除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給動作を行わせ、その状態を乾燥用設定時間が経過するまで継続させる。
【0041】
なお、除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給は、除湿用冷却水断続弁27を開弁し、除湿用給水路26を経て分配ノズル51に水を供給し、分配ノズル51の流下口53から除湿用冷却水を流下させることにより行う。このとき、給水圧安定用のガバナ28により、除湿用冷却水の流量がほぼ一定(実施例では0.15リッター/分)に維持される。
【0042】
分配ノズル51の流下口53から供給(流下)される除湿用冷却水は、通風経路Fにおける上昇経路部分f1を経て流下し、ケーシング15の内面にて案内されて水貯留用凹部Sに貯留される。
【0043】
そして、貯留される除湿用冷却水によってヒータ9が浸漬することがないように、設定時間が経過する毎に、または、水位センサJにて水貯留用凹部Sの水位が排水用設定水位であることが検出されたときに、ポンプ6を逆転作動させて除湿用冷却水を外部に排出させる排水処理を実行するように構成されている。
【0044】
乾燥運転を開始して乾燥用設定時間が経過すると、ヒータ9の加熱、循環ファン23による通風を停止し、除湿用冷却水断続弁27を閉弁して分配ノズル51への水の供給を停止して分配ノズル51からの除湿用冷却水の流下を停止させる。
【0045】
消臭運転では、ヒータ9を停止させた状態で、循環ファン23による通風動作および除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給動作を行わせ、その状態を消臭用設定時間が経過するまで維持する。この消臭運転においても上述の乾燥運転の場合と同様に、設定時間が経過する毎に、または、水位センサJにて水貯留用凹部Sの水位が排水用設定水位であることが検出されたときに、ポンプ6を逆転作動させて、分配ノズル51から噴出されて水貯留用凹部Sに貯留される除湿用冷却水を外部に排出させる排水処理を実行するように構成されている。
【0046】
消臭運転を開始してから消臭用設定時間が経過すると、循環ファン23による通風動作および除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給動作を停止して消臭運転を終了する。
【0047】
そして、消臭運転が終了した後に、排水運転を実行する。この排水運転は、ポンプ6を逆転作動させて水貯留用凹部Sに貯留されている除湿用冷却水を排出させる排水動作を、水位センサJにて、貯留されている除湿用冷却水が排水されたことが検出されるまで行う。
【0048】
なお、上記洗浄運転および上記すすぎ運転において給水動作を実行するときには、除湿用冷却水断続弁27を開弁し、除湿用給水路26を経て分配ノズル51に水が供給されるようにする処理も併せて行うようにしている。このように、水を無駄にしない状態で除湿部Gに除湿用給水路26から水を供給して、除湿部Gをできるだけ清潔な状態に保つように構成されている。
【0049】
そして、この実施例1の食器洗浄乾燥機においては、
図2に示すように、洗浄槽Dの底面に密着するように、温度検出手段としてサーミスタ(温度検出手段)THが配設されている。なお、サーミスタTHは、平面視におけるヒータ9の配設領域に対応する洗浄槽Dの底面の裏側(すなわち、洗浄槽Dの底面の裏側の、ヒータ9が配設されている位置の真下となる位置)に配設されている。
そして、使用者が操作部SSの電源スイッチをON操作すると、制御部H(
図7)において、ヒータ9の通電を停止してから所定時間(例えば5時間)以上経過していたときは、サーミスタTHの検出温度の出力より、季節判定手段が季節の判定を行う。なお、この実施例1の食器洗浄乾燥機では、制御部Hが季節判定手段としての機能も併せて果たすように構成されている。
【0050】
なお、この実施例1の食器洗浄乾燥機では、例えば、ヒータ9の通電を停止してから5時間以上経過した時点でのサーミスタTHの検出温度により、表1および
図8に示すような季節判定の結果が出力されるように構成されている。
なお、初期設定は、「春・秋」に設定されている。
また、ヒータ9の通電を停止してから5時間以上経過していない場合には、前回の判定結果を用いるように構成されている。
【0051】
季節判定の出力を、表1および
図8について説明すると、5時間以上経過した時点でのサーミスタTHの検出温度が、例えば25℃以上であると、季節は夏であるとの判定結果が出力され、その後、検出温度が23℃に低下すると、季節が夏から春・秋になったと判定される。その後、検出温度が12℃以下に低下すると、季節が春・秋から冬になったと判定される。さらにその後、検出温度が14℃になると、季節が冬から春・秋になったと判定される。
【0052】
【表1】
【0053】
季節判定手段により判定された季節は、後述する乾燥運転における、乾燥運転の設定時間の選択に使用される。
【0054】
そして、乾燥運転においては、表2に示すように、季節判定手段の出力に応じて設定されている設定時間(乾燥運転時間)に達するまで、ヒータ9をONにした状態で、循環ファン23による通風動作および除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給動作を行うことにより、食器の乾燥を行うように構成されている。
【0055】
【表2】
【0056】
すなわち、この実施例1の食器洗浄乾燥機においては、凝縮部24の伝熱体24aに分配ノズル51から流れ出る除湿用冷却水を、通風経路Fを経て循環する洗浄槽D(洗浄空間Q)内の高温多湿の空気に接触させることにより、空気が冷却される。そして、空気の温度が低下して飽和蒸気圧が低下し、その温度における飽和蒸気圧を超えた分だけ水分が凝縮して、空気中の水分が除去されることにより除湿が行われる。
【0057】
そして、乾燥運転中は、循環ファン23による通風動作、および、除湿用冷却水供給手段25の分配ノズル51からの除湿用冷却水の供給動作が継続して行われるので、除湿された空気が洗浄槽D(洗浄空間Q)に戻るとともに、洗浄槽D内の空気が通風経路Fに取り込まれ、再度、除湿用冷却水に接触するという動作が繰り返されることで、洗浄槽内で蒸発した水分が除湿部Gで除去されつつ、食器の乾燥が進行する。
【0058】
なお、表2では、乾燥・標準の条件において、夏期では冬期より5分間、乾燥・強力の条件において、夏期では冬期より10分間乾燥時間が延長されている。これは夏季においては、冬期に比べて、外気温度が高く、除湿用冷却水の温度も高くなるため、除湿用冷却水の温度と、乾燥の対象となる空気(乾燥運転時に通風経路Fを通過する高温多湿の空気)との温度差が冬期より少なく、除湿部Gにおいて単位時間に除去される水分の量が少なくなるためである。
【0059】
この実施例1の食器洗浄乾燥機のように、夏期の乾燥運転時間を、冬期の乾燥運転時間よりも長くすることにより、夏期にも冬期と同等の除湿量を確保することが可能になり、季節によって乾燥状態に差が生じることのない、安定した乾燥運転を行うことが可能になる。
【0060】
なお、この実施例1の食器洗浄乾燥機において、乾燥運転中に運転が一時停止されたときには、ヒータ9、乾燥ファン23をOFFにし、除湿用冷却水断続弁27はONを継続して、その後再開されるであろう乾燥運転に備える。
【0061】
ただし、扉体Aを開けられたことによる一時停止、および一時停止スイッチによる一時停止が1時間を超える場合には、除湿用冷却水断続弁27をOFFにするように構成されている。
【0062】
なお、この実施例1の食器洗浄乾燥機において、乾燥モードは、乾燥時間が短い「乾燥・標準」と、乾燥時間の長い「乾燥・強力」の2つのモードを備えており、通常は「乾燥・標準」に設定されているが、操作部SSにより、「乾燥強力」を選択することもできるように構成されている。
【0063】
なお、表3は、乾燥運転時の下記の運転コース、
(1)乾燥のみ、標準運転コース、念入り運転コース、快速運転コース、
(2)低温運転コース
におけるヒータ制御の設定温度(閾値)、すなわち、ヒータをONにする温度であるヒータON温度、および、ヒータをOFFにする温度であるヒータOFF温度を示している。
【0064】
【表3】
【0065】
なお、表2の設定時間(乾燥運転用設定時間)に達するまでの間において、サーミスタTHの検出温度が表3のヒータOFF温度に達するまではヒータをONにするようにヒータ制御が行われ、また、ヒータOFF温度に達した後、サーミスタTHの検出温度が表3のヒータON温度に達するまでは、ヒータをOFFにするようにヒータ制御が行われるように構成されており、これによって洗浄槽内の温度がある程度の温度に保たれ、効率よく、安定した乾燥運転が行われる。