(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936303
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】マルチメディアデータを符号化する方法および復号化する方法および符号化する装置および復号化する装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
H04N5/91 Z
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-513827(P2010-513827)
(86)(22)【出願日】2008年6月6日
(65)【公表番号】特表2010-532608(P2010-532608A)
(43)【公表日】2010年10月7日
(86)【国際出願番号】EP2008057075
(87)【国際公開番号】WO2009000631
(87)【国際公開日】20081231
【審査請求日】2009年12月24日
【審判番号】不服2014-6880(P2014-6880/J1)
【審判請求日】2014年4月14日
(31)【優先権主張番号】102007029599.7
(32)【優先日】2007年6月27日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102007045741.5
(32)【優先日】2007年9月25日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(72)【発明者】
【氏名】ゲーロ ベーゼ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ラートゲン
【合議体】
【審判長】
渡邊 聡
【審判官】
藤井 浩
【審判官】
戸次 一夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−341434(JP,A)
【文献】
特開2002−27389(JP,A)
【文献】
特開2004−140488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを格納するためのメモリ容量が制限された環境下で、マルチメディアデータ(MM)を符号化する方法であって、
・当該マルチメディアデータ(MM)を含んでいるデータ全体(F)を、相互に依存しない幾つかのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)から構成し、
・前記幾つかのフラグメントの各フラグメントにそれぞれ一義的な識別子(ID)を、各フラグメントを識別するために割り当て、当該識別子(ID)を、前記フラグメントに割り当てられた各メタデータ構造(MDD)内に格納する、方法において、
・各メタデータ構造(MDD)内に、殊に時間的に先行する第1のフラグメント(FRn−1)の識別子(PreID)、および/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメント(FRn+1)の識別子(SucID)を格納し、
・各メタデータ構造(MDD)を、前記割り当てられたフラグメント内に格納し、
時間的に先行するフラグメントを有していないフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)のメタデータ構造(MDD)内には、先行するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子(ID)を設ける、または、
時間的に後続するフラグメントを有していないフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)のメタデータ構造(MDD)内には、後続するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子(ID)を設ける、
ことを特徴とする、
マルチメディアデータを符号化する方法。
【請求項2】
フラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)の各メタデータ構造(MDD)内に、当該フラグメントの時間に関するパラメータを設定する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
フラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)の各メタデータ構造(MDD)内に、当該フラグメントのマルチメディアデータ(MM)の符号化に関するパラメータを設定する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
フラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)の各メタデータ構造(MDD)内に、該当するメタデータ構造(MDD)内の前記第1および/または第2のフラグメントの記憶場所へのリンクを設定する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記リンクは、前記第1および/または第2のフラグメントのURI(統一資源識別子:Uniform Resource Identifier)である、請求項4記載の方法。
【請求項6】
データ全体(F)のフラグメントの数は少なくとも1である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
識別子(ID)として名前および/またはタイムスタンプおよび/またはUUID(汎用一意識別子:Universally Unique Identifier)が使用される、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記識別子(ID)を既知の流れで、殊に順番に設定する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
同じ長さのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)を形成する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
同じ符号化、殊に同じデータレートおよび/または同じコーデックのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)を形成する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
各メタデータ構造(MDD)を含んでいる、相互に依存しない幾つかのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)を具備したデータ全体(F)内に格納されており、請求項1から10のいずれか1項に従って符号化されたマルチメディアデータ(MM)を復号化する方法であって、
前記データ全体(F)のフラグメントのメタデータ内に含まれている、殊に時間的に先行する第1のフラグメント(FRn−1)の識別子(PreID)および/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメント(FRn+1)の識別子(SucID)を読み出し、処理し、前記データ全体(F)の複数のフラグメント間の殊に時間的な関係を形成する、
ことを特徴とする、マルチメディアデータを復号化する方法。
【請求項12】
前記データ全体(F)の各フラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)を、前記データ全体(F)の別のフラグメントに依存しないで復号化し、実行する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
データを格納するためのメモリ容量が制限された環境下で、マルチメディアデータ(MM)を符号化する装置であって、当該装置は以下のものを含んでおり、すなわち:
・前記マルチメディアデータ(MM)を含んでいるデータ全体(F)を、相互に依存しない幾つかのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)から構成するための第1の手段を含んでおり、
・各フラグメントを識別するために、前記幾つかのフラグメントの各フラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)に対してそれぞれ一義的な識別子(ID)を生成し、割り当てる第2の手段を含んでおり、当該識別子(ID)は、前記フラグメントの各メタデータ構造(MDD)内に格納され、
・殊に時間的に先行する第1のフラグメント(FRn−1)の識別子(PreID)、および/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメント(FRn+1)の識別子(SucID)を、各メタデータ構造(MDD)内に格納するための第3の手段を含んでおり、
時間的に先行するフラグメントを有していないフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)のメタデータ構造(MDD)内には、先行するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子(ID)が設けられている、または、
時間的に後続するフラグメントを有していないフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)のメタデータ構造(MDD)内には、後続するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子(ID)が設けられている、
ことを特徴とする、マルチメディアデータを符号化する装置。
【請求項14】
請求項2〜10までのいずれか1項のステップを実施するためのさらなる手段が設けられている、請求項13記載の装置。
【請求項15】
各メタデータ構造(MDD)を含んでいる、相互に依存しない幾つかのフラグメント(FRn−1,FRn,FRn+1)を有するデータ全体(F)内に格納され、請求項1〜10までのいずれか1項に従って符号化されたマルチメディアデータ(MM)を復号化する装置であって、
・前記データ全体(F)のフラグメントのメタデータ内に含まれている、殊に時間的に先行する第1のフラグメント(FRn−1)の識別子(PreID)、および/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメント(FRn+1)の識別子(SucID)を読み出し、処理するための手段を含んでおり、前記データ全体(F)の複数のフラグメント間の、殊に時間的な関係が形成される、
ことを特徴とする、マルチメディアデータを復号化する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアデータを符号化する方法および装置に関する。本発明はさらに、マルチメディアデータを復号化する方法および装置に関する。
【0002】
大量のマルチメディアデータが、例えばビデオ監視時に生じる。ビデオ監視時には、1つまたは複数のカメラによって頻繁に、消え行くビデオデータおよび/またはオーディデータが記録される。これらのデータは通常、多数の個別ファイル内に格納される。この記録されたデータの特定の部分(例えば時点または時間)に所期のようにアクセスするために、これらのファイルの大きさは制限されている。例えば1つのファイル内には、5〜15分の間の長さを有するビデオデータが含まれる。しかし、例えば24時間にわたってデータが記録される場合には、個々のファイルの大きさを制限することによって、多数のファイルが管理されなければならない。これは通常は、個々のファイルおよび/またはファイルのヒエラルキー配置に対して、時間にわたって系統的に名称を設定することによって行われる。これらの多数の個別ファイルの管理には、高いコストが必要になり、記録されたファイルの特定部分に所期のようにアクセスすることは困難である。
【0003】
本発明の課題は、多数のマルチメディアデータを管理するのを容易にし、データ全体の個々の部分に所期のようにアクセスするのを容易にする方法を実現することである。
【0004】
上述の課題は、独立請求項の特徴部分に記載された構成によって解決される。有利な構成はそれぞれ従属請求項に記載されている。
【0005】
マルチメディアデータを符号化する本発明の方法では、マルチメディアデータを含んでいるデータ全体が、相互に依存していない幾つかのフラグメントから構成される。この幾つかのフラグメントの各フラグメントに、それぞれ一義的な識別子を、各フラグメントの識別のために割り当てる。ここで識別子は、フラグメントに割り当てられている各メタデータ構造内に格納されている。各メタデータ構造内には、殊に時間的に先行する第1のフラグメント、および/または殊に時間的に後続する第2のフラグメントの識別子が格納されている。
【0006】
マルチメディアデータを符号化する本発明の装置は、マルチメディアデータを含んでいるデータ全体を、相互に依存していない幾つかのフラグメントから構成する第1の手段を含んでいる。この装置はさらに、幾つかのフラグメント各々に対してそれぞれ一義的な識別子を生成し、割り当てる第2の手段を含んでいる。これによって各フラグメントが識別される。ここでこの識別子は、フラグメントに割り当てられている各メタデータ構造内に格納される。最後にこの装置は、殊に時間的に先行する第1のフラグメントおよび/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメントの識別子を、各メタデータ構造内に格納するための第3の手段を含む。
【0007】
相互に依存しない幾つかのフラグメントを有するデータ全体内に格納され、本発明の方法に従って符号化された、マルチメディアデータを復号化するための本発明の方法では、データ全体のフラグメントのメタデータ内に含まれている、殊に時間的に先行する第1のフラグメントおよび/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメントの識別子を読み出し、処理し、データ全体の複数のフラグメント間の殊に時間的な関係を形成する。
【0008】
相互に依存しない幾つかのフラグメントを有するデータ全体内に格納され、本発明の方法に従って復号化された、マルチメディアデータを復号化するための本発明の装置は、データ全体のフラグメントのメタデータ内に含まれている、殊に時間的に先行する第1のフラグメントおよび/または、殊に時間的に後続する第2のフラグメントの識別子を読み出し、処理するための手段を含んでおり、これによってデータ全体の複数のフラグメント間の、殊に時間的な関係が形成される。
【0009】
本発明によって、マルチメディアデータに対するフォーマットが提供される。これはデータ全体を個々のフラグメントに分割するのを容易に実現する。このフォーマットは殊に、大量のオーディデータおよび/またはビデオデータが生じる監視用途に使用されるのに適している。それぞれ1つのフラグメントに割り当てられており、かつ殊に時間的に先行するフラグメントおよび時間的に後続するフラグメントの各識別子の付加的な記憶部に割り当てられている一義的な識別子を設けることによって、個々のフラグメント間の関係が形成される。本発明によって、標準ソフトウェアアプリケーションの個々のフラグメントが読み出され、使用される。殊に、本発明によって、提供された記憶場所を効率的に利用するためのリングバッファ構造を構成することが可能になる。同時に、相互に依存しない多数のフラグメントを管理するためのコストが軽減される。なぜなら、管理のために必要な情報が各フラグメントのメタデータ構造内に格納されており、相応するアプリケーションによって処理されるからである。
【0010】
有利な構成では、フラグメントの各メタデータ構造内にこれらのフラグメントの時間に関連するパラメータが設けられている。時間に関連するパラメータは、例えばフラグメントの開始時間および持続時間、すなわち、フラグメント内に含まれているマルチメディアデータフローの持続時間である。時間に関連するパラメータは例えば、タイムスタンプによっても形成可能である。
【0011】
本発明による符号化方法の別の有利な実施形態では、フラグメントの各メタデータ構造構内に、これらのフラグメントのマルチメディアデータの符号化に関連するパラメータが設定されている。この情報は、データフラグメントを処理するアプリケーションに対して使用される。従って、このフラグメント内に含まれているマルチメディアデータが最適に出力される。
【0012】
別の有利な構成では、フラグメントの各メタデータ構造内に、該当するメタデータ構造体における第1および/または第2のフラグメントの記憶場所へのリンクが、設定されている。このリンクは、1つの別の実施形態では、第1および/または第2のフラグメントのURI(統一資源識別子:Uniform Resource Identifier)である。これによってフラグメントが相互に接続される。なぜなら、先行するないしは後続するフラグメントの識別子の他に記憶場所もリンク内に格納されているからである。
【0013】
データ全体のフラグメントの数は基本的に任意に選択される。ここでデータ全体はフラグメントを1つだけ有していてもよい。データ全体のフラグメントの数はこれに従って少なくとも1つである。
【0014】
さらに、時間的に先行するフラグメントを有していないフラグメントのメタデータ構造内には、先行するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子が設けられている。これに相応して、時間的に後続するフラグメントを有していないフラグメントのメタデータ構造内には、後続するフラグメントに対する識別子として自分自身の識別子が設けられている。これによって、データ全体が1つしかフラグメントを有していない場合に、符号化の際に選択された系統性が保持される。同じようにこれは、データ全体の最初ないしは最後のフラグメントであるフラグメントに当てはまる。
【0015】
識別子として名前および/またはタイムスタンプおよび/またはUUID(汎用一意識別子:Universally Unique Identifier)が使用可能である。基本的には識別子として、該当するフラグメントを一義的に識別することを可能にする特長が適している。
【0016】
本発明の符号化方法の別の有利な構成では、識別子は既知の流れで、殊に順番で設定されている。識別子を系統的に作成することによって、各メタデータ構造の識別内容がさらに高められる。これによって例えば、選択された2つのフラグメントの間のフラグメントの数が識別可能である。識別子が順次連続している識別子である場合にはこれは特に容易である。同じように、設定されている識別子の順番が既知である場合には、これが可能である。
【0017】
この関連において、さらに有利には、同じ長さのフラグメントが形成される。全てのフラグメントはここでは、同じ数のトラック並びにそのタイミングおよび符号化調整に関して同じパラメータを有している。相応に、同じ符号化のフラグメント、殊に同じデータレートおよび/または同じコーデック(Codecs)のフラグメントが形成される。このような設計によって、正しく作成されたデータ全体の安全性が高められる。なぜなら、例えば、喪失されたフラグメントが識別されるからである。
【0018】
フラグメントに割り当てられたメタデータ構造を基本的に、フラグメントに依存しないで保持および、格納することができる。しかし有利には、各メタデータ構造は、割り当てられたフラグメント内に格納される。
【0019】
マルチメディアデータを復号化する方法の1つの形態では、データ全体の各フラグメントは、データ全体の別のフラグメントに依存しないで、復号化および実行可能である。
【0020】
本発明を以下で、唯一の図面を参照して、1つの実施例に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】データ全体FのフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1のセットを概略的に示す図
【実施例】
【0022】
3つの例示されたフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1はそれぞれマルチメディアデータMM並びにメタデータ構造MDDを含んでいる。それぞれ1つのフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1の各メタデータ構造MDDは1つの識別子IDを有している。これは該当するフラグメントの一義的な識別を可能にする。識別子IDとして有利にはUUID(Universally Unique Identifier)が使用される。択一的に識別子が、一義的な名前および/またはタイムスタンプによって構成されてもよい。これは例えば、該当するフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1が作成された時間である。
【0023】
さらに各フラグメントFRn−1、FRn、FRn+1の各メタデータ構造MDDは幾つかの属性(Attributen)を含んでいる。これは幾つかのフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1の管理を容易にし、1つまたは複数のフラグメントの各マルチメディアデータMMに所期のようにアクセスするのを容易にする。これに加えて属性としては、時間的に先行する第1のフラグメントの識別子並びに、時間的に後続する第2のフラグメントの識別子がメタデータ構造MDD内に設けられる。時間的に先行するフラグメントの識別子はPreIDで示され、時間的に後続するフラグメントの識別子はSucIDで示される。時間的に先行するフラグメントの識別子PreID、時間的に後続するフラグメントの識別子SucIDは、該当するフラグメントの識別子IDのタイプに相応する。
【0024】
図示された実施例では、フラグメントFRn−1は、フラグメントFRnに対して先行するフラグメントである。これに相応して、属性領域にける、FRn−1の識別子IDと、FR−nのPreIDは一致している。フラグメントFRnに対する後続のフラグメントはフラグメントFRn+1である。この理由から、FRn+1の識別子IDは、FRnの領域SucIDにおける識別子と等しい。逆に、フラグメントFRnは、フラグメントFRn+1に対する先行するフラグメントである。したがって、フラグメントFRn+1の属性領域PreID内に、フラグメントFRnの識別子IDが記入されている。最後にフラグメントFRnはフラグメントFR−1に対する後続のフラグメントである。従って、FRn−1の属性領域SucID内には、フラグメントFRnの識別子IDが記入されている。
【0025】
別の属性として、各メタデータ構造MDD内にそれぞれ、マルチメディアデータMM内に含まれているデータフローの開始時間STおよび持続時間D(例えば分単位)が含まれる。図から容易に、フラグメントFRn−1が開始時間STとして値11:55を有しており、持続時間Dとして5を有していることが分かる。フラグメントFRnの開始時間STは12:00であり、持続時間Dは5である。これに相応して、フラグメントFRn+1の開始時間STは12:05であり、持続時間Dは5である。この例から、フラグメントFRn−1、FRn、FRn+1内において、11:55〜12:10までのデータを含んだマルチメディアデータの消え行くフローが含まれることが明らかである。
【0026】
有利には、図示の実施例のように、各フラグメントの持続時間Dは同じ長さである。しかし、各フラグメントFRn−1、FRn、FRn+1の持続時間Dが異なる持続時間を有している変形も可能である。
【0027】
さらに、有利には、これらのフラグメントが同じ持続時間ないしは長さだけを有しているのではなく、各フラグメントのマルチメディアデータMMが同じように符号化されている。
【0028】
別のパラメータとして、各メタデータ構造MDは、先行するないしは後続するフラグメントの記憶場所に対するリンクを有している。しかしこれは実施例の図には示されていない。リンクは例えばURI(Uniform Resource Identifier)によって構成されている。
【0029】
データ全体Fのフラグメントにおける各メタデータ構造の設定によって、個々のフラグメントが相互に接続される。なぜなら各フラグメントのメタデータから、常に、後続のフラグメントが見つけ出され、該当するフラグメント内に含まれているマルチメディアデータフローを継続的に出力することができるからである。ここでこれは、双方向において機能する(前方および後方)。フラグメントが先行するフラグメントおよび/または後続するフラグメント有していない場合、このことは次のことによって示される。すなわち、属性領域の該当する識別子が、該当するフラグメント自体を参照することによって示される。
【0030】
各メタデータ構造MDD内に含まれているデータないし属性の情報内容は次のことによって高められる。すなわち識別子が系統的に作成されることによって高められる。このためにフラグメントFRn−1、FRn、FRn+1の識別子IDは既知の流れで、殊に順番に設定される。これによって例えば、選択されたフラグメントの間にあるフラグメントの数が識別される。これによって、容易に、個々のフラグメントが場合によって失われているか否かが確認される。
【0031】
先行および後続フラグメントにわたってメタデータ構造内に含まれている識別子を介して個々のフラグメントが接続されているのにもかかわらず、さらに、各フラグメント内に含まれるマルチメディアデータが、データ全体の他のフラグメントに依存しないで、符号化および実行可能であることが確実にされる。
【0032】
上述のデータフォーマットによって、存在する格納場所を効果的に使用するためのリングバッファ構造の使用が可能になる。ここで同時に、データ全体の幾つかのフラグメントの管理のためのコストが低減される。