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特許5936571施設検索装置、施設検索方法および施設検索プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936571
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】施設検索装置、施設検索方法および施設検索プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20160609BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20160609BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20160609BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
   G06F17/30 170C
   G01C21/26 C
   G01C21/36
   G09B29/00 F
   G06F17/30 340A
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-59791(P2013-59791)
(22)【出願日】2013年3月22日
(65)【公開番号】特開2014-186444(P2014-186444A)
(43)【公開日】2014年10月2日
【審査請求日】2015年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(72)【発明者】
【氏名】山本 亮
【審査官】 樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0313657(US,A1)
【文献】 特開2011−038792(JP,A)
【文献】 特表2012−515994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
G01C 21/26
G01C 21/36
G09B 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に関する詳細情報を含む地図情報を記憶する地図データベースと、
地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報を記憶する混雑度情報記憶手段と、
検索基準位置を取得する基準位置取得手段と、
検索条件の入力を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索基準位置に基づいて、前記混雑度情報記憶手段の情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定するエリア設定手段と、
設定された前記検索エリアについての前記地図データベースを参照し、前記検索条件に合致する施設を検索する施設検索手段と、
前記検索手段での検索結果を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする施設検索装置。
【請求項2】
請求項1に記載の施設検索装置であって、
前記エリア設定手段は、前記検索基準位置が属するメッシュの混雑度より混雑度の下限値を設定し、当該下限値以上の混雑度を有するメッシュを特定対象とすることを特徴とする施設検索装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれかに記載の施設検索装置であって、
前記混雑度情報記憶手段は、前記メッシュごとであって、所定時間ごとに算出される混雑度を記憶しており、
前記エリア設定手段は、直近に算出された混雑度を用いて、あるいは、過去の所定期間分の混雑度を用いて、検索エリアを設定することを特徴とする施設検索装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の施設検索装置であって、
検索サーバー装置と携帯通信端末とがネットワークを通じて接続されて構成され、
前記検索サーバー装置は、
前記地図データベースと、前記混雑度情報記憶手段と、前記基準位置取得手段と、前記検索条件受付手段と、前記エリア設定手段と、前記施設検索手段と、前記出力手段とを備え、
前記基準位置取得手段は、前記携帯通信端末から前記ネットワークを通じて自機宛てに送信されて来る前記検索基準位置を受信して取得するものであり、
前記検索条件受付手段は、前記携帯通信端末から前記ネットワークを通じて自機宛てに送信されて来る前記検索条件を受信して取得するものであり、
前記出力手段は、検索結果を、前記ネットワークを通じて前記携帯通信端末に対して出力するものであり、
前記携帯通信端末は、
ユーザーからの指示入力に応じて、あるいは、現在位置取得手段を通じて、検索基準位置を取得する基準位置取得手段と、
取得した前記検索基準位置を、前記ネットワークを通じて前記検索サーバー装置に送信する基準位置送信手段と、
ユーザーからの検索条件の入力を受け付ける検索条件受付手段と、
入力された前記検索条件を、前記ネットワークを通じて前記検索サーバー装置に送信する検索条件送信手段と、
前記検索サーバー装置から前記ネットワークを通じて送信されて来る自機宛ての検索結果を受信する検索結果受信手段と、
受信した検索結果を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする施設検索装置。
【請求項5】
基準位置取得手段を通じて検索基準位置を取得する基準位置取得工程と、
検索条件受付手段を通じて検索条件の入力を受け付ける検索条件受付工程と、
エリア設定手段が、前記検索基準位置に基づいて、地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報を記憶する混雑度情報記憶手段の情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定するエリア設定工程と、
施設検索手段が、施設に関する詳細情報を含む地図情報を記憶する地図データベースの設定された前記検索エリアの情報を参照し、前記検索条件に合致する施設を検索する施設検索工程と、
出力手段を通じて、前記検索工程での検索結果を出力する出力工程と
を有することを特徴とする施設検索方法。
【請求項6】
情報処理装置に搭載されたコンピュータが実行する施設検索プログラムであって、
基準位置取得手段を通じて検索基準位置を取得する基準位置取得ステップと、
検索条件受付手段を通じて検索条件の入力を受け付ける検索条件受付ステップと、
エリア設定手段が、前記検索基準位置に基づいて、地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報を記憶する混雑度情報記憶手段の情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定するエリア設定ステップと、
施設検索手段が、施設に関する詳細情報を含む地図情報を記憶する地図データベースの設定された前記検索エリアの情報を参照し、前記検索条件に合致する施設を検索する施設検索ステップと、
出力手段を通じて、前記検索ステップでの検索結果を出力する出力ステップと
を実行することを特徴とするコンピュータが読み取り可能な施設検索プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、飲食店や種々の物品の販売店などの目的とする施設の検索(探索)を可能にする装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上のサーバー装置に設けられている地図情報提供サイトを通じて、携帯電話端末などからの要求に応じた施設検索を行い、施設についての詳細情報を提供する施設検索サービスが行われている。そして、施設検索サービスを提供する技術に関しては、種々の発明がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、入力されたジャンルに対応する施設を、現在位置が含まれる地図領域から検索すると共に、現在位置からの直線距離が既定値以下であると判断された地図領域からも検索を行う施設検索装置などに関する発明が開示されている。また、特許文献2には、第1検索範囲を対象として第1ジャンルに該当する施設を検索し、該当施設がない場合に、第2検索範囲を対象として第1ジャンルの下位概念の第2ジャンルに該当する施設を検索する施設案内装置などに関する発明が開示されている。
【0004】
これら特許文献1、2に記載の発明は、いずれも現在位置からの距離により規定される検索範囲において、施設検索を行うものであり、現在位置の近隣において目的とする施設を検索する場合に利用して好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−017528号公報
【特許文献2】特開2011−209240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1、2に記載の発明の場合、検索エリアは現在位置を中心に定められるため、基本的に現在位置を中心とする円形状のエリアが検索範囲となる。この場合、例えば、東側のみが繁華街の駅において周辺検索を行うと、繁華街ではない西側、南側、北側のエリアも検索範囲に属するので効率的な検索ができない場合がある。
【0007】
特に、上述のように、例えば東側のみが繁華街となっている駅において周辺検索を行った結果、検索結果のリストに駅の西側の数少ない店舗内の1つが候補に挙がり、その店舗に行くことになったとする。この場合、当該店舗が休みだったり、満員だったりした場合に、駅の東側の繁華街の店舗に移動することになると、移動する距離が長くなったり、来た道を戻らないといけなくなり、時間と労力が無駄になる。
【0008】
以上のことにかんがみ、この発明は、施設検索の結果がユーザーに時間や労力の無駄を生じさせることがないように、適切な範囲で施設検索を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の施設検索装置は、
施設に関する詳細情報を含む地図情報を記憶する地図データベースと、
地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報を記憶する混雑度情報記憶手段と、
検索基準位置を取得する基準位置取得手段と、
検索条件の入力を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索基準位置に基づいて、前記混雑度情報記憶手段の情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定するエリア設定手段と、
設定された前記検索エリアについての前記地図データベースを参照し、前記検索条件に合致する施設を検索する施設検索手段と、
前記検索手段での検索結果を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明の施設検索装置によれば、地図データベースが、施設に関する詳細情報を含む地図情報を記憶し、混雑度情報記憶手段が、地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報を記憶している。基準位置取得手段を通じて検索基準位置を取得し、検索条件受付手段を通じて検索条件の入力を受け付けると、まず、取得した検索基準位置に基づいて、エリア設定手段が、混雑度情報記憶手段の情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定する。この後、施設検索手段が、設定された前記検索エリアについての地図データベースを参照し、検索条件に合致する施設を検索し、この検索の結果を出力手段が出力する。
【0011】
このように、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定するので、人の少ないエリアを検索エリアとすることがない。したがって、施設検索の結果がユーザーに時間や労力の無駄を生じさせることがないように、適切な範囲で施設検索を行うことができるようにされる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、検索エリアの設定を混雑度という観点から適切に行うことによって、検索結果がユーザーの時間や労力の無駄を生じさせることがないように、適切に施設検索を行ってその結果を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態の施設検索装置の構成例を説明するための図である。
図2】検索エリアの設定例を説明するための図である。
図3】ユーザー端末装置3で実行される施設検索処理を説明するためのフローチャートである。
図4図3に続くフローチャートである。
図5】ユーザー端末装置3での施設検索処理において用いられる入力画面の一例を説明するための図である。
図6】検索サーバー装置1で実行される施設検索処理を説明するためのフローチャートである。
図7図6に続くフローチャートである。
図8】検索エリアARの設定の他の例について説明するための図である。
図9】検索エリアARの設定の他の例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。この発明の施設検索装置は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット型端末装置などを用いて単体の装置(いわゆるスタンドアロンの装置)として実現できる。しかし、この発明の施設検索装置は、地図情報(地図データ)を用いた施設検索を行うものであるため、外出先等においても手軽に利用できることが好ましい。
【0015】
そこで、以下に説明する実施の形態においては、検索サーバー装置と例えばスマートフォンと呼ばれる高機能携帯電話端末であるユーザー端末装置とをネットワークを通じて接続することにより施設検索装置を構成する場合を例にして説明する。これにより、ユーザーは、ユーザー端末装置を持ち歩いて、場所を選ばずに手軽に目的とする施設の検索を行える。
【0016】
[施設検索装置の構成例]
図1は、この実施の形態の施設検索装置の構成例を説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の施設検索装置は、検索サーバー装置1とユーザー端末装置3とがネットワーク2を通じて接続されて構成される。この実施の形態の検索サーバー装置1は、種々の施設についての詳細情報を含む地図データベースを保持し、ユーザー端末装置3からの要求に応じて、施設検索処理を実行し、検索結果をユーザー端末装置3に返信する機能を備える。
【0017】
ネットワーク2は、主にインターネットであるが、後述するユーザー端末装置3からインターネットまでを接続する、例えば、携帯電話網や種々のLAN(Local Area Network)等をも含む。また、ユーザー端末装置3は、スマートフォンと呼ばれる高機能携帯電話端末であり、主に情報の入出力装置としての機能を実現する。
【0018】
そして、この実施の形態の検索サーバー装置1とユーザー端末装置3とからなる施設検索装置は、従来の施設検索装置のように、ユーザー端末装置3の現在位置を中心とする円形状の検索エリアを設定して施設検索を行うものではない。この実施の形態の施設検索装置では、検索サーバー装置1において、地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに、人の混雑度を示す情報が集計されて保持される。なお、地図上におけるメッシュは、緯度、経度に基づき地域をすき間なく網の目(Mesh)の区域に分けたものであり、この実施の形態では、例えば、250m×250m程度の矩形エリアを意味する。
【0019】
そして、検索サーバー装置1では、ユーザー端末装置3の現在位置などの検索基準位置に基づいて、混雑度を示す情報を参照し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアを設定する。すなわち、検索サーバー装置1は、人の実際の混雑度に基づいて、人の多いエリアを検索範囲として設定することができるものである。そして、検索サーバー装置1は、ユーザー端末装置3からの検索条件に応じて、設定した検索エリアの地図情報を用いて施設検索を行い、その結果をユーザー端末装置3に提供する。
【0020】
なお、図1においては、ユーザー端末装置3は1つしか示していないが、実際には、多数のユーザー端末装置3が、ネットワーク2を通じて検索サーバー装置1にアクセスし、検索サーバー装置1が提供する施設検索サービスを利用できるようになっている。以下、この実施の形態の施設検索装置を構成する検索サーバー装置1とユーザー端末装置3のそれぞれについて詳細に説明する。
【0021】
[検索サーバー装置1の構成例]
まず、検索サーバー装置1の構成例について説明する。図1の上端側のブロック図に、検索サーバー装置1の基本構成を示す。図1に示す検索サーバー装置1において、通信I/F101は、ネットワーク2を通じて受信した信号を自機が処理可能なデータに変換して取り込んだり、送信用の種々のデータをプロトコルに準拠した信号に変換してネットワーク2に送出したりする。なお、I/Fはインターフェースの略称である。
【0022】
制御部102は、検索サーバー装置1の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)がCPUバスを通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。また、制御部102は、種々のアプリケーションを実行するアプリケーション実行部としても機能する。記憶装置103は、記録媒体としてハードディスクを備え、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等のハードディスクへの書込み/記録保持/読み出し/削除を行う。
【0023】
図DB104、ネットワークDB105のそれぞれは、ハードディスクなどの大容量記録媒体に形成され、所定のデータを記憶保持する。ここで、文字「DB」は、データベースの略称である。
【0024】
図DB104は、地図を描画するための例えばベクトルデータやラスタデータ、注記データ等の種々の地図情報(地図データ)を緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。具体的に、地図DB104に蓄積されている地図情報は、例えば、道路、鉄道、河川、山岳、商業施設、金融機関、住宅、標識などの所定の種別毎(レイヤ毎)に形成されている。
【0025】
また、地図DB104は、各レイヤに含まれる種々の店舗や種々の施設、あるいは、地形上の特徴点などである種々の拠点について、いわゆるPOI(point of interest)情報と呼ばれる拠点情報をも保持している。例えば、地図上に飲食物を提供する拠点(飲食店)が存在する場合、その飲食店は、どのような飲食物を提供する店なのか、規模はどれ位なのか、どのような顧客が多いのか等の詳細情報が整えられている。
【0026】
ネットワークDB105は、ノードデータ及びリンクデータからなる自動車用道路ネットワークデータや歩行者用道路ネットワークデータを記憶保持する。自動車用道路ネットワークデータの場合、ノードデータは、ランドマーク、建物、施設、交差点、分岐点、屈曲点などの地点を表す。また、リンクデータは、ノードデータを結ぶ線分によって、高速道路、国道、県道、市町村道、私道などの自動車が通行可能な経路を示す。そして、各リンクデータには、そのリンクを構成するノードの番号と、リンクコストと、リンク種別等の情報が対応付けられている。
【0027】
自動車用道路ネットワークデータの場合、リンクコストは、そのリンクが表す道路を通行する際にユーザーにかかる負荷を表している。この実施の形態においてリンクコストは、そのリンクが表す道路の長さに応じて設定されている。なお、リンクコストは、そのリンクが表す道路を通行するのに要する時間に応じて設定されていてもよい。そして、リンクコストは、いわゆるダイクストラ法により、リンクコストが最小となる経路を探索する場合に参照される。リンク種別は、当該リンク部分が、高速道路、国道、県道、市町村道、私道の内のどれかを示す情報である。この他にも、リンクデータは、そのリンクの道幅などの詳細情報を備えている。
【0028】
また、歩行者用道路ネットワークデータは、基本的なデータ構成は、上述した自動車用道路ネットワークデータと同様である。しかし、歩行者用道路ネットワークデータで管理されるリンクデータは、歩行者が通行可能な一般道、種々の道路に付随する歩道、横断歩道、歩道橋、建物内や公園内の通り抜け可能な歩行者用通路など、歩行者が通行可能な道路についてのものである。
【0029】
混雑度データファイル106もまた、ハードディスクなどの大容量記録媒体に形成される。そして、混雑度データファイル106は、地図上に隙間なく設けられる所定の大きさのメッシュごとに集計される人の混雑度を示す情報を記憶保持する。ここで、混雑度を示す情報は、GPS対応携帯電話を使っている多数のユーザーから許諾を得て、当該GPS対応携帯電話から送信される位置情報の分布を、日本の総人口に当てはめてメッシュ化して地図上に重ね合わせたものである。すなわち、混雑度データファイル106が保持するメッシュごとの混雑度は、そのメッシュに存在するであろう人の数(人数の推測値)である。
【0030】
この実施の形態において、混雑度データファイル106では、13時から14時、14時から15時というように、1時間毎の携帯電話端末の位置情報の分布を用いて、メッシュごとに、そのメッシュにとどまっている人の推定人数を混雑度として用いている。なお、混雑度データファイル106には、メッシュごとに直近の1時間の推定人数だけでなく、過去の推定人数をも保持しており、過去の推定人数を示す情報の利用も可能になっている。
【0031】
混雑度対応検索エリア設定部111は、ユーザー端末装置3の現在位置やユーザー端末装置3のユーザーによって指示された指示位置を検索基準位置として用い、混雑度データファイル106の情報を参照し、検索エリアを設定する。図2は、検索エリアの設定例を説明するための図であり、図2(A)は混雑度対応検索エリア設定部111で行われる検索エリアの設定例を、図2(B)は従来の検索エリアの設定例を説明するための図である。
【0032】
この実施の形態の混雑度対応検索エリア設定部111は、混雑度データファイル106の格納データを参照し、ユーザー端末装置3からの検索基準位置を含むメッシュと、その周囲に位置するメッシュの混雑度を参照する。ここで、その周囲に位置するメッシュは、検索基準位置を含むメッシュに隣接するものだけでなく、少なくとも検索基準位置を含むメッシュから、メッシュにして2、3個離れたメッシュをも含む。
【0033】
そして、混雑度が高いメッシュが連続する場合に、その連続する複数のメッシュからなるエリアを検索エリアARとして設定する。例えば、図2(A)に示すように、所定の駅の駅前の検索基準位置Pにユーザー端末装置3を持つユーザーが位置していたとする。この場合に、図2(A)において斜線でも示すように、検索基準位置Pを含むメッシュの混雑度が例えば5000人以上と高かったとする。また、図2に示した例の場合、図2(A)の地図上において駅の下側のエリアに繁華街が形成されているために、検索基準位置Pを含むメッシュに続き、図2(A)の駅の下側の2つのメッシュの混雑度が例えば4000人〜5000人と高かったとする。それ以外のメッシュの混雑度は、例えば1000名以下であったとする。
【0034】
この場合、混雑度対応検索エリア設定部111は、図2(A)において、斜線を付して示した連続する3つのメッシュからなるエリアを検索エリアARとして設定する。したがって、従来は図2(B)に示すように、ユーザー端末装置3を持つユーザーの現在位置である検索基準位置Pを中心にして、所定半径の円形状のエリアを検索エリアAR−Jとしていた。このため図2(A)、(B)において、繁華街の形成されていない駅の上側や駅の左右のエリア(混雑度の低いエリア)が検索エリアAR−Jに含まれていた。
【0035】
しかし、検索サーバー装置1の混雑度対応検索エリア設定部111は、図2(A)を用いて説明したように、混雑度データファイル106の情報を参照することにより、混雑度の高いメッシュからなるエリアを検索エリアARとして設定できる。換言すれば、混雑度対応検索エリア設定部111は、混雑度が低いメッシュを検索エリアには含めずに適切に検索エリアARが設定できる。
【0036】
施設検索処理部112は、地図DB104の格納データの内、設定された検索エリアARに対応するエリアのPOIデータなどを参照し、ユーザー端末装置3から提供される検索条件に合致する施設を検索する。そして、施設検索処理部112は、検索結果をリスト化して検索結果リストを形成し、これを検索要求元のユーザー端末装置3に対して提供する。
【0037】
詳細情報提供部121は、検索結果リストを提供したユーザー端末装置3からの施設の詳細情報の提供要求に応じて、地図DB104のPOIデータから対応する施設に関する詳細情報を取得し、これを要求元のユーザー端末装置3に対して提供する。地図情報提供部122は、検索結果リストを提供したユーザー端末装置3からの施設についての地図情報の提供要求に応じて、当該施設の周辺地図を地図DB104から取得し、これを要求元のユーザー端末装置3に対して提供する。
【0038】
また、地図情報提供部122は、検索結果リストを提供したユーザー端末装置3からの施設へのルート情報の提供要求に応じて、検索基準位置から当該施設までのルートを示す地図を地図DB104から取得し、これを要求元のユーザー端末装置3に提供もできる。なお、ルートの探索には、ネットワークDB105のネットワークデータが用いられる。また、施設検索処理部112からの検索結果や、詳細情報提供部121からの詳細情報や、地図情報提供部122からの地図情報は、通信I/F101を通じてネットワーク2に送出され、要求元のユーザー端末装置3に提供される。
【0039】
そして、混雑度集計部123は、GPS対応携帯電話を使っている多数のユーザーのそれぞれから許諾を得て、当該GPS対応携帯電話から送信される位置情報の単位時間当りの分布を集計し、メッシュごとの推定人数を算出して、混雑度データファイルに更新する。なお、GPS対応携帯電話から送信される位置情報のメッシュごと分布は、種々の方法により求めることができる。例えば、メッシュごとに、所定時間ごとの位置情報の数の平均を当該分布としたり、メッシュごとに、所定時間以上滞在したGPS対応携帯電話端末の数を当該分布としたりできる。また、メッシュごとであって、単位時間ごと(例えば1時間ごと)に、初めの滞在者数と単位時間当りに当該メッシュに入ってきた人の数を加算し、これから単位時間当りに当該メッシュから出て行った人の数を減算して、当該分布を求めるなど、種々の方式を用いることができる。
【0040】
このような構成を有する検索サーバー装置1においては、ユーザーからの施設の検索要求に基づき、メッシュごとの混雑度を考慮して適切に検索エリアを設定し、この検索エリア内に位置する施設を検索対象として施設検索が行える。
【0041】
[ユーザー端末装置3の構成例]
次に、ユーザー端末装置3の構成例について説明する。図1の下端側のブロック図に、ユーザー端末装置3の基本構成を示す。図1に示すユーザー端末装置3おいて、無線通信部301は、ネットワーク2を通じて受信した信号を自機が処理可能なデータに変換して取り込んだり、送信用の種々のデータをプロトコルに準拠した信号に変換してネットワーク2に送出したりする。当該無線通信部301には、送受信アンテナ301Aが接続されている。
【0042】
制御部302は、ユーザー端末装置3の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU、ROM、RAMがCPUバスを通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。また、制御部302は、種々のアプリケーションを実行するアプリ実行部としても機能する。記憶装置303は、記録媒体として不揮発性メモリを備え、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等の不揮発性メモリへの書込み/記録保持/読み出し/削除を行う。
【0043】
操作部304は、ユーザー端末装置3に設けられたハードウェアキーからなり、ユーザーからの操作入力を受け付けて、受け付けた情報を制御部302に供給する。なお、操作部304に設けられたハードウェアキーは例えば電源のオン/オフキーや基本機能を実行するための幾つかのファンクションキー等である。時間制御部305は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を管理する。また、GPS部306およびGPSアンテナ306Aは、自機の現在位置を測位するものである。
【0044】
表示部307は、種々の画像データや映像データの供給を受けて、これを映像信号に変換し、当該映像信号に応じた画像や映像を自己の表示画面に表示する。また、表示部307の表示画面に貼付されたタッチパネル308は、表示画面に表示される情報と共に、いわゆるソフトウェアキーを構成する。したがって、制御部302は、タッチパネル308からのユーザーの指示位置を示す情報と当該指示位置に対応する表示部307の表示画面上に表示された情報とに基づいて、ユーザーからの指示入力が認識できるようになっている。
【0045】
要求形成部309は、制御部302の制御の下、検索基準位置や検索条件を含む施設の検索要求を形成し、これを無線通信部301及び送受信アンテナ301Aを通じてネットワークに送出することによって、検索サーバー装置1に送信する。ここで、検索基準位置は、GPS部306を通じて取得する現在位置や、タッチパネル308を通じて入力された指示位置(目的位置)である。また、検索条件は、タッチパネル308を通じて入力される、検索対象の施設のジャンル、予算、駐車場の有無などの検索のための種々の条件情報である。
【0046】
結果出力部310は、制御部102の制御の下、検索サーバー装置1から受信した検索結果などから表示部307に表示するための表示情報を形成し、これを表示部307に供給する。これにより、検索結果が表示部307の表示画面に表示される。このように、結果出力部310は、表示部307を通じて検索結果を出力する機能を実現する。また、結果出力部310は、施設の詳細情報や地図情報の提供を受けた場合に、表示部307を通じて出力する機能をも実現する。
【0047】
なお、上述したように、この実施の形態のユーザー端末装置3は、高機能携帯電話端末である。しかし、図1のユーザー端末装置3においては、施設検索処理等に直接的に関係のない、通話機能を実現するための通話処理部や送話器、受話器等の構成部分、自機の姿勢や向き等を検出するセンサ部、着信音や警告音を放音したり、音声メッセージを放音したりする音声出力部及びスピーカ等の各部分については記載を省略している。
【0048】
このような構成のユーザー端末装置3は、詳しくは後述するが、ユーザーからの指示入力に応じて、施設の検索要求を形成して検索サーバー装置1に送信し、検索サーバー装置1からの施設検索結果の提供を受けて、これをユーザーに提示する。また、ユーザー端末装置3は、施設の詳細情報や地図情報の提供を検索サーバー装置1から受けた場合には、これをユーザーに提供する機能をも実現する。
【0049】
[施設検索装置において実行される施設検索処理]
次に、上述したように検索サーバー装置1とユーザー端末装置3とからなる施設検索装置において行われる施設検索処理の詳細について説明する。この実施の形態の施設検索装置では、検索サーバー装置1でサーバー側の施設検索処理が行われると共に、ユーザー端末装置3で端末装置側の施設検索処理が行われる。これにより、検索サーバー装置1とユーザー端末装置3とが協働し、施設の検索処理を行って、その検索結果をユーザー端末装置3のユーザーに提供できる。以下においては、検索サーバー装置1での処理と、ユーザー端末装置3での処理とに分けて説明する。
【0050】
[ユーザー端末装置3での施設検索処理]
まず、施設検索処理の開始の契機となるユーザーからの指示入力を受け付ける処理を含むユーザー端末装置3側の施設検索処理について説明する。図3図4は、ユーザー端末装置3で実行される施設検索処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、ユーザー端末装置3で当該施設検索処理において用いられる入力画面の一例を説明するための図である。
【0051】
図3図4に示す処理は、ユーザー端末装置3において、表示部307に表示される所定のメニューから例えば「施設検索」などという目的とする施設の検索処理を実行するための項目が選択された場合に制御部302により実行される。図3図4に示す処理が実行されると、まず、制御部302は、記憶装置303などに記憶保持している所定のURL(Uniform Resource Locator)を用い、検索サーバー装置1にアクセスして、施設検索処理のための入力画面を取得する(ステップS101)。
【0052】
そして、制御部302は、検索サーバー装置1から取得した施設検索のための入力画面を表示部307に表示する(ステップS102)。ステップS102で表示される施設検索のための入力画面は、例えば、図5(A)に示すように、基準位置の入力欄N1と、ジャンルの選択入力欄N2と、目的とする施設の電話番号、施設名、住所等の入力欄N3と、検索実行ボタンBTとが設けられたものである。
【0053】
そして、制御部302は、タッチパネル308を通じて検索基準位置や検索条件などの必要情報の入力を受け付ける(ステップS103)。ステップS103において、基準位置の入力欄N1に対してタッチ操作が行われた場合には、現在位置の選択ボタンと基準位置入力の選択ボタンが表示される。そして、現在位置の選択ボタンがタッチされたときには、GPS部306を通じて取得する現在位置を検索基準位置として特定する。また、基準位置入力の選択ボタンがタッチされた場合には、ソフトウェアキーボードを表示し、例えば、「新宿駅西口」、「渋谷駅ハチ公前」などといように、検索基準位置とする目的とする場所の入力を行うことができるようにされる。そして、入力された場所名などにより特定される場所(位置)を検索基準位置として特定する。
【0054】
また、ステップS103において、タッチパネル308を通じてジャンルの選択入力欄N2に対してタッチ操作が行われた場合には、例えば、「グルメ」、「レジャー・観光・スポーツ」、「ホテル・旅館」、…等のジャンルの選択項目が表示され、選択可能にされる。そして、目的とする項目欄に対してタッチ操作が行われると、更に詳細な選択項目が表示され、選択できるようにされる。このようにして、ユーザーは表示されるメニューから目的とする項目を選択して行くことで、検索条件の入力ができる。従って、例えば、「グルメ」→「とんかつ・てんぷら」などのように、目的とする検索条件の入力ができる。
【0055】
また、目的とする施設の電話番号、施設名、住所をユーザーが把握している場合もある。この場合、ユーザーにより、目的とする施設の電話番号、施設名、住所等の入力欄N3に対してタッチ操作が行われると、ソフトウェアキーボードを表示部307に表示し、タッチパネル308を通じて目的とする施設の電話番号、施設名、住所の入力を受け付ける。なお、この場合、ユーザーは、検索条件としてジャンルの入力を行う必要はない。
【0056】
そして、ステップS103の処理の後、制御部302は、要求形成部309を制御して、施設検索要求を形成し、これを無線通信部301および送受信アンテナ301Aを通じてネットワーク2に送出し、検索サーバー装置1に送信する(ステップS104)。当該検索要求は、ステップS103で受け付けた検索基準位置や検索条件を含み、送信元であるユーザー端末装置3の識別情報や当該要求が施設検索要求であることを示す情報などを含む。
【0057】
この後、制御部302は、送受信アンテナ301A及び無線通信部301を通じて自機宛ての施設の検索結果を受信するようにし(ステップS105)、検索結果を受信したか否かを判別する(ステップS106)。ステップS106の判別処理において、検索結果を受信していないと判別したときには、ステップS105からの処理を繰り返す。また、ステップS106の判別処理において、検索結果を受信したと判別したとする。制御部302は、結果出力部310を制御して、受信した検索結果から表示部307に表示する検索結果を示す表示情報を形成し、これを表示部307に供給することによって、検索結果を表示部307に表示する(ステップS107)。
【0058】
ステップS107においては、ジャンルを指示して施設の検索を行うようにした場合には、施設の検索結果として、例えば、図5(B)に示すような検索結果一覧リストが表示部307に表示される。この後、制御部302は、タッチパネル308を通じて、図5(B)に示したように表示される施設の検索結果の表示画面に対する操作入力を受け付ける(ステップS108)。そして、制御部302は、図5(B)に示したように表示される検索結果の表示画面において、左下端側に設けられた「戻る」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS109)。
【0059】
ステップS109の判別処理において、「戻る」ボタンが操作されたと判別したときには、ステップS102からの処理を繰り返し、再度、図5(A)に示した施設検索のための入力画面を表示して、検索基準位置や検索条件などの入力を行うことができる。また、ステップS109の判別処理において、「戻る」ボタンは操作されていないと判別したときには、図4に示す処理に進み、制御部302は、図5(B)に示した検索結果一覧リストにおいて、項目ごとの表示欄の「詳細」ボタンS1、S2、…が選択されたか否かを判別する(ステップS110)。
【0060】
ステップS110において、「詳細」ボタンが選択されたと判別したときには、制御部302は、要求形成部309、結果出力部310を制御し、詳細等表示処理を実行する(ステップS111)。このステップS111では、選択された「詳細」ボタンを含む表示エリアに表示されている施設に関する詳細情報の提供を検索サーバー装置1に要求して、これに応じて検索サーバー装置1から提供される詳細情報等を表示する詳細情報等表示処理を行う。そして、ステップS111の詳細情報等表示処理が終了すると、図3に示したステップS107からの処理を行う。これにより、図5(B)に示した検索結果一覧リストの表示に戻り、他の施設についての詳細情報を表示して見ることができる状態に戻る。
【0061】
なお、ステップS111の詳細情報等表示処理においては、施設の詳細情報が表示されている場合に、当該施設周辺の地図情報や検索基準位置から当該施設までのルートの表示指示を受け付けることもできる。この場合には、当該詳細情報が表示された施設周辺の地図やルートを示す地図の提供を検索サーバー装置1に要求して、これに応じて検索サーバー装置1から提供される地図情報を受信して表示する処理が行われる。
【0062】
また、ステップS110において、「詳細」ボタンは選択されていないと判別した時には、制御部302は、図5(B)に示したように表示される検索結果の表示画面において、右下端側に設けられた「終了」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS112)。ステップS112において、終了ボタンは操作されていないと判別したときには、操作に応じた処理、例えば、検索結果リストのスクロール処理などが行われる(ステップS113)。ステップS113の処理の後において、制御部302は、図3に示したステップS108からの処理を繰り返す。
【0063】
また、ステップS112において、終了ボタンが操作されたと判別したときには、所定の終了処理を実行し(ステップS114)、この図3図4に示す処理を終了する。なお、ステップS114で行われる所定の終了処理は、施設の検索処理の終了要求を検索サーバー装置1に送信したり、表示中の検索結果一覧リストを消去し、図3図4に示した施設検索処理の実行前の表示画面に戻したりする処理などを含む。
【0064】
なお、この実施の形態において、目的とする施設の電話番号、施設名、住所を入力して施設の検索処理を行った場合にも、図5(B)に示した態様で検索結果を出力し、詳細情報や地図情報の表示を行うことができる。例えば、施設名に基づいて検索を施設の検索を行った場合、目的とする施設がチェーン店などの場合には、同じ施設名の複数の施設が検索できる場合もあるためである。
【0065】
このように、この実施の形態のユーザー端末装置3は、図3図4に示した処理を実行することにより、検索サーバー装置1に対して検索要求等を送信し、これに応じて検索サーバー装置から提供される検索結果等を受信して出力することができる。これにより、ユーザー端末装置3の利用者であるユーザーが、ユーザー端末装置3を通じて、検索結果等を利用できる。
【0066】
[検索サーバー装置1での施設検索処理]
次に、ユーザー端末装置3からの要求に応じて施設検索を行う検索サーバー装置1側の施設検索処理について説明する。図5(A)を用いて説明したように、この実施の形態のユーザー端末装置3からは、目的とする施設の電話番号、施設名、住所を用いてピンポイントで施設検索を行うこともできる。しかし、この実施の形態の施設検索装置においては、特に検索エリアの設定の仕方に特徴があるため、以下においては、ユーザー端末装置3から検索基準位置とジャンルなどの検索条件を含む検索要求に応じて、施設の検索処理を行う場合について説明する。
【0067】
図6図7は、検索サーバー装置1で実行される施設検索処理を説明するためのフローチャートである。この図6図7に示す処理は、検索サーバー装置1の制御部102において常時実行されている。そして、制御部102は、ユーザー端末装置3からのアクセスを通信I/F101を通じて受信したか否かを常時監視しており(ステップS201)、自機へのアクセスを受信するまでステップS201の判別処理が繰り返される。
【0068】
ステップS201の判別処理において、自機へのアクセスを受信したと判別したときには、制御部102は、図5(A)に示した態様の入力画面をアクセス要求元のユーザー端末装置3に提供する(ステップS202)。そして、制御部102は、通信I/F101を通じてアクセス元のユーザー端末装置3からの検索要求を受信するようにし(ステップS203)、検索要求を受信したか否かを判別する(ステップS204)。ステップS204の判別処理で、検索要求を受信していないと判別したときには、制御部102は、ステップS203からの処理を繰り返す。
【0069】
ステップS204の判別処理で、アクセス元のユーザー端末装置3からの検索要求を受信したと判別したとする。この場合、制御部102は、受信した検索要求から検索基準位置、検索条件を抽出する(ステップS205)。そして、制御部102は、検索基準位置を混雑度対応検索エリア設定部111に供給すると共に制御して、検索エリアの設定を行う(ステップS206)。
【0070】
ステップS206において、混雑度対応検索エリア設定部111は、制御部102の制御の下、供給された検索基準位置に基づいて混雑度データファイル106のデータを参照し、混雑度の高い連続するメッシュからなるエリアを検索エリアARとして設定する。この場合、混雑度対応検索エリア設定部111は、検索基準位置を基準にして決まる所定範囲の混雑度データファイル106の各メッシュの混雑度を参照し、混雑度の高い連続するメッシュからなる検索エリアを設定する。ここで、検索基準位置を基準にして決まる所定範囲は、簡単には、検索基準位置を中心とする半径1kmの範囲などというように特定可能である。
【0071】
また、混雑度対応検索エリア設定部111は、検索基準位置を含むメッシュの混雑度に基づいて、混雑度の下限値を定め、当該下限値よりも混雑度の低いメッシュは検索対象に含めないようにできる。例えば、検索基準位置を含むメッシュの混雑度が5000人以上であるとすると、下限値を2000人以上、あるいは、3000人以上などというように設定できる。そして、混雑度対応検索エリア設定部111は、図2(A)を用いて説明したように、検索基準位置を基準にして、混雑度の高い連続するメッシュからなるエリアを検索エリアARとして設定する。
【0072】
次に、制御部102は、ステップS205で抽出した検索条件を施設検索処理部112に供給し、当該検索条件に合致する施設を、ステップS206で設定した検索エリアAR内で検索するように施設検索処理部112を制御する(ステップS207)。このステップS207の処理により、施設検索処理部112が、地図DB104の情報を参照し、検索エリアAR内の施設を検索条件に従って検索処理を行う。
【0073】
そして、制御部102は、ステップS207の検索処理により得られた検索結果を、通信I/F101を通じてネットワーク2に送出し、検索要求元のユーザー端末装置3に送信する(ステップS208)。この後、制御部102は、図7に示す処理に移り、検索結果を送信したユーザー端末装置3からの要求を通信I/F101を通じて受信する(ステップS209)。
【0074】
そして、制御部102は、検索結果を提供したユーザー端末装置3からの要求を受信したか否かを判別し(ステップS210)、受信していないと判別したときには、ステップS209からの処理を繰り返す。当該繰り返しの処理により、ユーザー端末装置3からの要求の受信待ちとなる。また、ステップS210の判別処理により、検索結果を提供したユーザー端末装置3からの要求を受信したと判別したとする。この場合、制御部102は、受信した要求は、当該ユーザー端末装置3において「戻る」ボタンが操作されたことによる処理を戻らせる要求か否かを判別する(ステップS211)。
【0075】
ステップS211の判別処理において、受信した要求は処理を戻らせる要求であると判別したときには、制御部102は、図6に示したステップS203からの処理を繰り返す。また、受信した要求は処理を戻らせる要求ではないと判別したときには、制御部102は、受信した要求は、指示された施設の詳細情報の提供要求が否かを判別する(ステップS212)。
【0076】
ステップS212の判別処理において、受信した要求が指示された施設の詳細情報の提供要求であると判別したとする。この場合、制御部102は、指示された施設の詳細情報を地図DB104から取得して要求元に提供したり、指示された施設についての地図情報を地図DB104から取得して要求元に提供したりする処理を実行する(ステップS213)。ステップS213の処理が終了すると、ステップS209からの処理が繰り替えされる。
【0077】
また、ステップS212の判別処理において、受信した要求が指示された施設の詳細情報の提供要求ではないと判別したとする。この場合には、制御部102は、受信した要求は、施設の検索処理の終了要求か否かを判別する(ステップS214)。そして、ステップS214において、受信した要求は施設の検索処理の終了要求ではないと判別したときには、有効な要求ではないので、ステップS209からの処理を繰り返す。これにより、検索結果を提供したユーザー端末装置3からの要求を再度受信することができる。
【0078】
また、ステップS214の判別処理において、受信した要求は施設の検索処理の終了要求であると判別したときには、要求元のユーザー端末装置3との接続を解放するなどの所定の終了処理を行って(ステップS215)、図6に示したステップS201からの処理を繰り返す。これにより、新たにユーザー端末装置からのアクセスが受け付けられる。
【0079】
このように、この実施の形態の検索サーバー装置1は、図6図7に示した処理を実行することにより、ユーザー端末装置3からの検索基準位置と検索条件を含む検索要求に応じて、混雑度を考慮した検索エリアを設定し、施設検索を適切に行うことができる。これにより、ユーザー端末装置3の利用者であるユーザーに対して、より適切な施設の検索結果を提供できる。
【0080】
[実施の形態の効果]
この実施の形態においては、図2(A)を用いて説明したように、検索サーバー装置1が、混雑度データファイル106のメッシュごとの混雑度を示す情報を利用し、混雑度に応じた連続するメッシュからなるエリアを特定して検索エリアARを設定する。そして、検索サーバー装置1は、混雑度に応じて設定された検索エリアAR内で、検索条件に合致した施設を検索できる。
【0081】
これにより、図2(B)に示した従来の一例のように、検索基準位置を中心とする所定半径の円形状のエリアを検索エリアとする場合とは大きく異なり、真に人が多いエリアを検索エリアARとすることができるので、より適切に施設検索を行って、その検索結果を、ユーザー端末装置3を通じてユーザーに提供できる。すなわち、より適切な検索エリアで施設検索を行い、ユーザーに対してより適切な施設をリコメンド(推薦)することができる。
【0082】
[変形例など]
図8図9は、検索エリアARの設定の他の例について説明するための図である。上述した実施の形態の検索サーバー装置1では、図2(A)を用いて説明したように、所定のメッシュを単位として検索エリアを設定した。しかし、これに限るものではない。図8に示すように、例えば、図2(A)の場合と同様に、混雑度を考慮した連続するメッシュからなる基準エリアKAの周囲に所定幅のエリアを設けて、この所定幅のエリアを含む範囲を拡張した検索エリアARとして設定して用いてもよい。このようにした場合には、混雑度の高いメッシュには属さないが、その近傍に位置する繁盛店などを漏らさずに検索対象とすることが可能である。なお、所定幅は、メッシュの一辺の長さ以下の任意の幅とされ、具体的には、例えば、30m、50m、70mなどといった幅とされる。
【0083】
また、図2(A)に示した例の場合には、メッシュごとの混雑度を考慮することにより、繁華街が形成された方向に検索エリアARが設定できることを説明した。しかし、これに限るものではない。例えば、現在位置やユーザーが入力した目的位置である検索基準位置Pを含むメッシュに隣接して、図9に示すように、図9の下側と左側に混雑度の高いメッシュ(エリア)が存在していた場合には、これらを含めたエリアを検索エリアARとして設定することができる。すなわち、検索エリアARは、混雑度に応じて適切に設定できる。
【0084】
なお、検索エリアARの設定に際しては、現在位置やユーザーが入力した目的位置である検索基準位置Pを含むメッシュに隣接する混雑度が高いメッシュを見つければよい。この場合、上述もしたように、検索基準位置Pを含むメッシュの混雑度に応じて、検索エリアに含める混雑度の下限値(基準値)を定め、混雑度が当該下限値よりも低いメッシュは検索エリアの対象としないようにすることにより、検索エリアARを適切に設定できる。
【0085】
また、例えば、検索基準位置Pを中心として、所定半径の円形状の範囲を検索エリアARの設定可能範囲として、この設定可能範囲において、混雑度の高いメッシュからなる検索エリアを設定するようにしてもよい。なお、この場合の所定半径は、500m、750mなどのように予め決めておけばよい。もちろん、ユーザーによって所定半径を設定、変更できる構成としてもよい。
【0086】
また、上述もしたように、混雑度データファイル106は、メッシュごとに1時間ごとの混雑度を求めて保持するともに、メッシュごとの過去の混雑度を示す情報をも保持する。すなわち、混雑度データファイル106は、混雑度を統計的に保持している。このため、混雑度対応検索エリア設定部111は、メッシュごとの直近の1時間分の混雑度を用いて、検索エリアARを設定することができる。また、混雑度対応検索エリア設定部111は、メッシュごとに過去数時間分の混雑度を用いたり、過去1日分の混雑度を用いたりして、検索エリアARを設定できる。
【0087】
もちろん、過去1ヶ月分、過去数ヶ月分、過去1年分などのように、比較的に長期間の混雑度を用いて、検索エリアARを設定することもできる。また、例えば、過去数日分の同じ時間帯の混雑度を用いて検索エリアARを設定したり、過去数週間分の検索対応曜日の混雑度から検索対応エリアを設定したりするなど、混雑度を統計情報として種々の態様で用いて検索エリアを設定できる。
【0088】
また、上述した実施の形態では、基本となるメッシュの大きさを250m×250mとしたが、これに限るものではない。例えば、50m×50m、100m×100mというように、より小さなメッシュを用いるようにしてもよい。また、500m×500m、750m×750mというように、より大きなメッシュを用いるようにしてもよい。また、メッシュの形状も正方形に限るものではない。地図上を緯度、経度に基づき地域をすき間なく網の目(Mesh)の区域に分けることができればよいので、メッシュの形状は、長方形でもよいし、その他の多角形の形状でもよい。
【0089】
また、上述した実施の形態では、検索サーバー装置1とユーザー端末装置3とから施設検索装置が構成される場合を例にして説明したが、これに限るものではない。ユーザー端末装置3に、地図DB104、混雑度データファイル106、混雑度対応検索エリア設定部111、施設検索処理部112などの関係する機能を設けることにより、いわゆるスタンドアロンの施設検索装置を構成することもできる。
【0090】
また、地図DB104や混雑度データファイル106は、ネットワーク2上の所定のサーバー装置に設けられているものを用い、ユーザー端末装置3に混雑度対応検索エリア設定部111、施設検索処理部112などの処理機能を設ける。このようにしても施設検索装置を構成できる。すなわち、図1を用いて説明した検索サーバー装置1が備える機能の一部あるいは全部をユーザー端末装置3が備えるように構成することができる。
【0091】
[その他]
上述した実施の形態の説明からも分かるように、施設検索装置の地図データベース、混雑度情報記憶手段の機能は、検索サーバー装置1の地図DB104、混雑度データファイル106が実現している。また、施設検索装置の基準位置取得手段の機能は、ユーザー端末装置3のGPS部306、タッチパネル308、無線通信部301、及び検索サーバー装置1の通信I/F101、制御部102が協働して実現している。
【0092】
また、施設検索装置の検索条件受付手段の機能は、ユーザー端末装置3のタッチパネル308、要求形成部309、無線通信部301、及び検索サーバー装置1の通信I/F101、制御部102が協働して実現している。また、施設検索装置のエリア設定手段、施設検索手段の機能は、検索サーバー装置1の混雑度対応検索エリア設定部111、施設検索処理部112が実現している。
【0093】
また、施設検索装置の出力手段の機能は、検索サーバー装置1の通信I/F101、制御部102及びユーザー端末装置3の無線通信部301、制御部302、結果出力部310、表示部307が協働して実現している。
【0094】
また、図3図4及び図6図7に示した処理を行なう方法が、この発明の施設検索方法に対応している。また、図3図4に示した処理を行なうプログラムを形成し、ネットワーク上のサーバー装置に実行可能なように搭載する。また、図6図7に示した処理を行なうプログラムを形成し、携帯電話端末、高機能携帯電話端末、通信機能を備えたタブレットPCなどのユーザー端末装置に実行可能なように搭載する。このようにすることによって、当該プログラムが搭載されたサーバー装置とユーザー端末装置とで、この発明の施設検索装置を実現できる。
【0095】
また、図3図4及び図6図7に示した処理の内、情報の送受信を行う処理以外の処理を実行するプログラムを形成し、地図DBや混雑度データファイルを備えた情報処理装置に実行可能なように搭載することにより、いわゆるスタンドアロン型の施設検索装置を実現できる。
【0096】
したがって、図1に示した検索サーバー装置の混雑度対応検索エリア設定部111、施設検索処理部112、詳細情報提供部121、地図情報提供部122、混雑度集計部123の各機能は、制御部102で実行されるソフトウェアにより、制御部102の機能として実現することもできる。また、図1に示したユーザー端末装置3の要求形成部309、結果出力部310の各機能は、制御部302で実行されるソフトウェアにより、制御部302の機能として実現することもできる。
【符号の説明】
【0097】
1…検索サーバー装置、101…通信I/F、102…制御部、103…記憶装置、104…地図DB、105…ネットワークDB、106…混雑度データファイル、111…混雑度対応検索エリア設定部、112…施設検索処理部、121…詳細情報提供部、122…地図情報提供部、123…混雑度集計部、2…ネットワーク、3…ユーザー端末装置、301…無線通信部、301A…送受信アンテナ、302…制御部、303…記憶装置、304…操作部、305…時間制御部、306…GPS部、306A…GPSアンテナ、307…表示部、308…タッチパネル、309…要求形成部、310…結果出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9