(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936586
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20160609BHJP
F21V 7/22 20060101ALI20160609BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20160609BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20160609BHJP
【FI】
F21S8/02 410
F21V7/22 100
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21Y101:02
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-185715(P2013-185715)
(22)【出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2015-53190(P2015-53190A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2013年9月19日
【審判番号】不服2015-4600(P2015-4600/J1)
【審判請求日】2015年3月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064469
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100099612
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100073450
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 英俊
(72)【発明者】
【氏名】谷藤 直輝
(72)【発明者】
【氏名】秋山 瑠津子
(72)【発明者】
【氏名】芦萱 直樹
【合議体】
【審判長】
島田 信一
【審判官】
氏原 康宏
【審判官】
櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−9898(JP,A)
【文献】
特開2003−331604(JP,A)
【文献】
特開2012−84504(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/38072(WO,A1)
【文献】
特開2010−92692(JP,A)
【文献】
特開2012−4024(JP,A)
【文献】
特開2012−256481(JP,A)
【文献】
特開2012−186015(JP,A)
【文献】
特開2012−185930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00
F21S 2/00-8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付面に取り付けられる本体と、前記本体に装着されるLEDモジュールとを備えた照明装置であって、
前記LEDモジュールは、LED基板と前記LED基板に実装された複数のLED素子とを有し、
前記LED基板を、一方の端部においてのみ前記LED素子が高い密度で配置された同一の形状を有する複数のLED基板単体を180°転回して前記LED素子の密度が低い側の端面同士を対向させて配置して構成することにより、
前記複数のLED素子は、前記LED基板の長手方向における中央部よりも端部において高い密度で配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載された照明装置であって、前記LEDモジュールの端部から2列目又は2個目までのLED素子間の間隔が、その他のLED素子間の間隔よりも小さく設定されて前記LED基板に実装されていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載された照明装置であって、前記LED基板の長手方向における端部に配置された前記LED素子を除いたその他の前記LED素子間の間隔は、均等な間隔であることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された照明装置であって、前記LEDモジュールは、前記LEDモジュールの端部が前記照明装置の端面を形成するように配置されて前記本体に取り付けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された照明装置であって、少なくとも前記LEDモジュールは、前記LEDモジュールの端部に装着されるキャップを有し、前記キャップは、前記LEDモジュールの端部から1列目又は1個目のLED素子までの距離よりも薄い幅で前記LEDモジュールに被せられることを特徴とする照明装置。
【請求項6】
請求項5に記載された照明装置であって、前記キャップは、前記LED素子からの発光が前記本体側へ漏れないように遮断する遮光部を備えていることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された照明装置であって、前記LEDモジュールは、前記LED基板に沿って設けられ前記LED素子からの発光を照射すべき方向に反射する反射手段をも有し、前記反射手段は反射シートであって、前記反射シートは、発泡ポリエチレンテレフタレートから形成されていることを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、主に、事業所や店舗等の商業施設等の比較的広い施設の天井面に設置される直管型の照明装置の改良に関し、特に、照明装置を適切に位置決めしつつ簡易に設置することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境意識の高まりから、省電力化に優れたLED素子を光源に使用した、電源内蔵型のLEDランプが普及してきた。特に、最近は、比較的長尺の直管蛍光灯ランプの代替製品としても、長尺のLEDモジュールを備えた直管型LED照明装置が開発され、市場に導入されるに至っている。
【0003】
このような直管型のLED照明装置は、一般に、天井面等の被取付面に取り付けられる本体と、この本体に装着されるLEDモジュールとを備えている。この場合、本体の端部には、剛性の確保やデザインの観点から、一定の幅を有するフレーム部が設けられているものもあった(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1等参照)。
【0004】
しかし、これらの従来技術のように、本体の端部にフレーム部が存在すると、照明装置の全長に対し当該フレーム部の幅の分だけ発光長が短くなるため、充分な照度を得ることができないと同時に、特に、この直管型の照明装置を複数連続して配置した場合には、その連結部における光度が低下して、暗い部分が生じ、連続的な直線状の発光を確保することができず、見栄えが低下する問題があった。
【0005】
また、このような照明装置の両端部においては、LED基板とLEDモジュールの両端との間に間隙が存在し、その間隙から本体側へ光が漏れて、本来照射が必要な前面(床面)側への光の照射効率が低下するおそれもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−146462号公報
【特許文献2】特開2012−146463号公報
【特許文献3】特開2012−146563号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】パナソニック株式会社「一体型LEDベースライト iDシリーズ」(URL:ttp://www2.panasonic.biz/es/everleds/lineup/indoor/baselight/02.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、照明装置の端部においても充分な光度を確保して、照射効率を向上させると共に、複数の照明装置を連続して配置しても、照明装置間の区切りを意識させない程度に連続して発光させて、直線状の発光を確保することができる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、天井面等の被取付面に取り付けられる本体と、この本体に装着されるLEDモジュールとを備えた照明装置であって、LEDモジュールは、LED基板とLED基板に実装された複数のLED素子とを有し、LED基板を、
一方の端部においてのみLED素子が高い密度で配置された同一の形状を有する複数のLED基板単体を180°転回してLED素子の密度が低い側の端面同士を対向させて配置して構成することにより、これらの複数のLED素子は、LED基板の長手方向における中央部よりも端部において高い密度で配置されていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、LEDモジュールの端部から2列目又は2個目までのLED素子間の間隔が、その他のLED素子間の間隔よりも小さく設定されてLED基板に実装されていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、LED基板の長手方向における端部
に配置されたLED素子を除いたその他のLED素子間の間隔は、均等な間隔であることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、LEDモジュールは、LEDモジュールの端部が照明装置の端面を形成するように配置されて本体に取り付けられていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、少なくともLEDモジュールは、LEDモジュールの両端部に装着されるキャップを有し、キャップは、LEDモジュールの端部から1列目又は1個目のLED素子までの距離よりも薄い幅でLEDモジュールに被せられることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0014】
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第5の解決手段において、キャップは、LED素子からの発光が本体側へ漏れないように遮断する遮光部を備えていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0015】
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1乃至第6のいずれかの解決手段において、LEDモジュールは、LED基板に沿って設けられLED素子からの発光を照射すべき方向に反射する反射手段をも有し、この反射手段は反射シートであって、この反射シートは、発泡ポリエチレンテレフタレートから形成されていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、上記のように、複数のLED素子を、LED基板の長手方向における中央部よりも両端部において高い密度で配置しているため、端部における光度を向上させて照明装置の端部まで確実に発光させることができ、複数の照明装置を連続して配置した場合においても照明装置間の区切りを意識させない程度に連続して発光させて、直線状の発光を確保することができる実益がある。
【0017】
この場合、本発明によれば、上記のように、本体の両端部に幅を有するフレーム部が存在せず、LEDモジュールの端部がそのまま照明装置の端面を形成するように配置されて本体に取り付けられているため、端部まで確実に発光することができる実益がある。
【0018】
また、本発明によれば、上記のように、特に、照明装置を単体で使用する場合において、少なくともLEDモジュールの端部に装着されるキャップが、LEDモジュールの端部から1列目のLED素子までの距離よりも薄い幅でLEDモジュールに被せられているため、キャップが端部における発光を妨げることがなく、端部において充分な光量を確保することができる実益がある。
【0019】
この場合、本発明によれば、上記のように、キャップは、LED素子からの発光が本体側へ漏れないように遮断する遮光部を備えているため、LED基板とLEDモジュールの端部との間に存在する間隙から本体側へ光が漏れることなく、光の照射が必要な前面側(天井面に設置した場合における床面側)へ集中して光を照射することができ、照明装置の両端部において充分な発光を確保することができる実益がある。
【0020】
更に、本発明によれば、上記のように、LEDモジュールは、LED基板に沿って設けられた反射シートをも有するため、光の照射が必要な前面側(天井に設置した場合における床面側)へ集中して光を照射することができ、照明装置全体における照射効率が向上する実益がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の照明装置の下方から見た斜視図である。
【
図2】本発明の照明装置の透光性カバーを外した状態における下方から見た斜視図である。
【
図3】本発明の照明装置の端部の拡大斜視図である。
【
図4】本発明の照明装置の端部の透光性カバーを外した状態における拡大斜視図である。
【
図5】本発明に用いられるキャップの拡大斜視図である。
【
図6】本発明の照明装置を複数連結する状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明すると
図1乃至
図4は、本発明の照明装置10を示し、この照明装置10は、例えば、事業所や店舗等の商業施設等の天井面に多数設置されて、比較的の広いスペースを照射するために用いられる。この照明装置10は、
図1に示すように、長尺の直管型の照明装置10であって、単体のみならず、
図6に示すように、複数の照明装置10を連続的に配置して連結部材30等により連結して設置することもできる。この照明装置10は、天井面等の被取付面に取り付けられる本体12と、この本体12に装着されるLEDモジュール14とを備えている。
【0023】
(1.本体)
本体12は、
図4に示すように、中央に設けられた凹部状の溝部12Aと、この溝部12Aの長手方向における両側面から延びるようにして形成されたテーパー部12Bとを備え、溝部12Aの天面に形成された図示しない取付孔を通じてアンカーボルトにより天井面等の被取付面に直付けされる。この本体12は、例えば、比較的軽量で放熱性の高いカラー鋼板等の金属製材料をプレス加工等することにより形成することができる。なお、この溝部12Aには、
図1に示すように、LEDモジュール14を装着した場合に、その一部も収容される。また、LEDモジュール14は、図示しないバネ及びバネ受け等の適宜の手段により、この本体12に着脱自在に取り付けられる。
【0024】
(2.LEDモジュール)
一方、LEDモジュール14は、
図1乃至
図4に示すように、本体12の溝部12Aに対応した長尺状の形状に形成され、LED基板16と、このLED基板16に実装された複数のLED素子18と、これらのLED基板16及びLED素子18を覆うように設けられた透光性カバー20とを有している。このLED素子18は、図示しない電源ボックスから給電を受けて発光する。また、透光性カバー20は、
図1に示すように、本体12のテーパー部12Bに続くなだらかなテーパー面に形成され、照明装置10として優れた意匠性を発揮している。
【0025】
また、このLEDモジュール14は、
図1乃至
図4に示すように、LEDモジュール14の両端部が、そのまま照明装置10の端面を形成するように配置されて本体に取り付けられている。即ち、本発明の照明装置10は、本体12の両端面に所定の幅を有するフレーム部が存在せず、LEDモジュール14の両端部がそのまま照明装置10の端面を形成している。このため、後述するLED素子18の配置と相俟って、照明装置の端部においても光を照射することができる。
【0026】
(2.−1 LED基板)
LED基板16は、片面に銅箔が貼られたガラスコンポジット基板(CEM−3)から成り、
図4に示すように、前面側(天井面等の被取付面に取り付けた場合における床面側)に複数のLED素子18が実装されている。このLED基板16は、
図2に示すように、複数のLED基板単体16A、16Bを組み合わせて構成することができる。これは、故障が生じた際の修理や交換等の手間やコストを削減するためである。
【0027】
この場合には、各LED基板単体16A、16Bを、同一の形状として、これを180°転回して両者の端面同士を対向させて左右対称に配置して、LED基板16を構成することができる。このように、同一の形状のLED基板単体16A、16Bを使用することにより、単一の形状のLED基板単体16A、16Bのみを用意して、単にこれを組み合わせれば足りるため、LED基板単体16A、16Bの製造コストを低減することができる。
【0028】
その際、特に後述するLED素子18の密度が低い側の端面同士を対向させて配置することにより、両端部におけるLED素子18の密度が高いLEDモジュール16とすることができる。但し、複数のLED基板単体16A、16Bを使用することは必須ではなく、図示の実施の形態と異なり、単一の基板をもってLED基板16とすることもできる。なお、このLED基板16は、
図4に示すように、LEDモジュール14の両端面まで延びるのではなく、この両端面との間に若干の空隙が存在するように配置されている。
【0029】
なお、図示の実施の形態では、LEDモジュール14、ひいてはその内部に装填されるLED基板16は、
図4に示すように、平板状に形成されているが、光の拡散効率を考慮して、LEDモジュール14を逆V字型に形成して、その各々の斜面にLED基板16を逆V字型に配置することや、フレキシブルなLED基板16を逆V字型に折り曲げて配置することもできる。
【0030】
(2.−2 LED素子)
一方、複数のLED素子18は、特に
図4に示すように、2つのLED素子18をLEDモジュール14の幅方向に整列して配置されて1列をなし、これをLEDモジュール14の長手方向に所定の間隔を空けて間欠的に複数列位置することにより、LED基板16に実装されている。なお、1列当たりのLED素子18の個数に特に限定はなく、
図4に示す実施の形態とは異なり、3つ以上のLED素子18から構成することもできる一方、必ずしも、列とする必要はなく、単数のLED素子18をLEDモジュール14の長手方向に間隔を空けて間欠的に配置することもできる。勿論、列の数も、照明装置10の全長に合わせて適宜設定することができる。
【0031】
この場合、本発明においては、
図4に示すように、これらの複数のLED素子18は、LED基板16の長手方向における中央部よりも端部において高い密度で配置されている。具体的には、
図4に示すように、LEDモジュール14の端部から2列目(又は2個目)までのLED素子18間の間隔a(
図4参照)を、その他のLED素子18間の間隔b(
図4参照)よりも小さく設定することにより(a<b)、LED基板16の端部におけるLED素子18の設置密度を高めている。
【0032】
このため、照明装置10の端部における光度を向上させて照明装置10の端部まで確実に発光させることができ、特に
図6に示すように、複数の照明装置10を連続して配置した場合においても、これらの照明装置10間で隣り合うLED素子18間の間隔が大きくなりがちな連結部においても、照明装置10間の区切りを意識させない程度に連続して発光させて、直線状の発光を確保することができる。
【0033】
なお、この場合、このLED素子18の高密度の配置は、LEDモジュール14の一方の端部においてのみ設定することもできるが、両端部において高密度とすることが望ましい。これにより、照明装置10全体を高輝度とすることができると同時に、いずれの端部においても、見栄え良く他の照明装置10と連結することができる。
【0034】
また、図示の実施の形態では、端部から2列目までのLED素子間の間隔を狭めたが、必ずしも、2列目までに限定されるものではなく、他に例えば、3列目又は5列目まで等、端部における光度を充分に確保することができる列又は個数まで、LED素子18間の間隔をそれ以外の部分における間隔よりも狭めることができる。
【0035】
更に、端部を除いたその他のLED素子18間の間隔b(
図4参照)は、均等な間隔とすることが望ましい。これにより、均一な発光を確保することができる。なお、これらのLED素子18としては、公知の種々のLEDを用いることができる。図示の実施の形態では、照明用の白色光を発光する高輝度タイプのLED素子が用いられている。
【0036】
(2.−3 反射手段)
また、LEDモジュール14は、
図4に示すように、LED基板16に沿って設けられ、LED素子18からの発光を照射すべき方向に反射する反射手段22をも有する。このため、光の照射が必要な前面側(天井面に設置した場合における床面側)へ集中して光を照射することができ、照明装置10全体における照射効率を向上させることができる。
【0037】
この反射手段22としては、具体的には、
図4に示すように、反射シート24を使用することができる。この反射シート24は、LED基板16のうち、LED素子16の実装面側(天井面に取り付けた場合の床面側)においてLED素子18の両側に連続して設けられ、LED基板16を図示しない放熱板等に固定するためのプラスチックリベット16aにより、LED基板16と共に固定されることにより、LED基板16に沿って設けられる。この反射シート24としては、具体的には、発泡ポリエチレンテレフタレートから形成された樹脂シート等を使用することができる。なお、この反射シート24は、図示しないテープや接着剤でLED基板16に設置することもできる。但し、反射手段22は、この反射シート24に限定されるものではなく、他に、例えば、LED基板16の実装面に塗布された高反射用樹脂を使用することもできる。
【0038】
(3.キャップ)
また、本発明の照明装置10は、特に単体で使用する場合には、
図3及び
図5に示すように、本体12及びLEDモジュール14に跨って、これらの本体12及びLEDモジュール14の端部に装着されるキャップ26を使用することができる。この場合、このキャップ26のうち、少なくともLEDモジュール14の端部に装着される部分については、
図4に示すように、LEDモジュール14の端部から1列目又は1個目のLED素子18までの距離よりも薄い幅でLEDモジュール14に被せられる。このため、このキャップ26が、LEDモジュール14の端部における発光を妨げることがなく、端部においても充分な光量を確保することができる。
【0039】
また、このキャップ26は、特に
図5に示すように、LED素子18からの発光が本体12側へ漏れないように遮断する遮光部28を備えている。この遮光部は金属製材料をプレス加工することなどにより成形することができ、これをキャップ26内に埋め込むことにより、キャップ26に設置することができる。この遮光部28により、LED基板16とLEDモジュール14の端部との間に存在する空隙から本体12側へ光が漏れることなく、光の照射が必要な前面側(天井面に設置した場合における床面側)へ集中して光を照射することができ、照明装置10の両端部において充分な発光を確保することができる。
【0040】
なお、このキャップ26は、照明装置10を単体で使用する婆愛には、照明装置10の両端部に取り付けることが望ましく、一方、
図6に示すように、複数の照明装置10を連結して設置する場合には、このキャップ26を端部に取り付けることなく、照明装置10の端面同士を直接対向させて設置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、例えば、主に、事業所や店舗等の商業施設等の比較的広い施設の天井面に設置される直管型の長尺状の照明装置10その他の照明装置に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
10 照明装置
12 本体
12A 溝部
12B テーパー部
14 LEDモジュール
16 LED基板
16A、16B LED基板単体
16a プラスチックリベット
18 LED素子
20 透光性カバー
22 反射手段
24 反射シート
26 キャップ
28 遮光部
30 連結部材