(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936623
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】医療装置無線ネットワークアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
H04W 40/22 20090101AFI20160609BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20160609BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20160609BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20160609BHJP
【FI】
H04W40/22
H04W84/10 110
H04W88/04
H04W88/06
【請求項の数】28
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-549532(P2013-549532)
(86)(22)【出願日】2012年1月12日
(65)【公表番号】特表2014-510428(P2014-510428A)
(43)【公表日】2014年4月24日
(86)【国際出願番号】US2012021008
(87)【国際公開番号】WO2012097113
(87)【国際公開日】20120719
【審査請求日】2013年7月12日
【審判番号】不服2015-10734(P2015-10734/J1)
【審判請求日】2015年6月8日
(31)【優先権主張番号】13/006,784
(32)【優先日】2011年1月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ゲインズ, ロバート ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィズナー, ジョエル ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ホルスト, ジョン
【合議体】
【審判長】
近藤 聡
【審判官】
水野 恵雄
【審判官】
吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/032134(WO,A1)
【文献】
特開2008−172283(JP,A)
【文献】
特開2010−233131(JP,A)
【文献】
特表2006−524974(JP,A)
【文献】
特開2008−148032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットに接続された1つ以上の医療装置と遠隔装置との間の通信を提供するシステムであって、
前記1つ以上の医療装置のうちの1つ以上に結合された少なくとも1つのインタフェース回路であって、無線データ接続を用いて医療装置データを送信することが可能な少なくとも1つのインタフェース回路と、
少なくとも第1の無線中継モジュールおよび第2の無線中継モジュールであって、前記第1の無線中継モジュールおよび前記第2の無線中継モジュールのそれぞれは、無線中継モジュールのメッシュネットワークを形成するように無線で結合されている、少なくとも第1の無線中継モジュールおよび第2の無線中継モジュールと
を備え、
前記少なくとも第1の無線中継モジュールおよび第2の無線中継モジュールのそれぞれは、
前記無線データ接続を介して医療装置データを無線で受信することが可能な第1の受信器と、
前記無線中継モジュールのメッシュネットワークを介して医療装置データを別の無線中継モジュールに無線で送信することが可能な第1の送信器と、
インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを介してデータを無線で送信することが可能な第2の送信器と、
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが前記第2の送信器によってアクセス可能であるかどうかを判断するために前記第2の送信器に結合され、かつ、前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが前記第2の送信器によってアクセス可能でない場合に、前記医療装置データを前記無線中継モジュールのメッシュネットワークを介して別の無線中継モジュールに送信するために前記第1の送信器に結合されたプロセッサと
を含む、システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークのステータスを判断し、前記ステータスが特定の基準を満たす場合に、医療装置データを前記第2の送信器により送信することと、
前記ステータスが前記特定の基準を満たさない場合に、前記医療装置データを前記無線中継モジュールのメッシュネットワークと通信する前記第1の送信器により送信することと
を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
指示および/またはデータを前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークから受信することが可能な第2の受信器をさらに備え、前記第1の送信器は、前記指示および/またはデータを前記少なくとも1つの医療装置に送信することがさらに可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも第1の無線中継モジュールおよび第2の無線中継モジュールのそれぞれは、
前記プロセッサに電気的に接続されたメモリをさらに備え、
前記メモリは、前記医療装置のそれぞれの1つに向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファリングすることが可能であり、前記プロセッサは、前記医療装置の前記それぞれの1つへの前記指示および/またはデータの送信の順序および/または優先権を制御する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記無線中継モジュールのメッシュネットワーク内の少なくとも1つの無線中継モジュールは、
前記プロセッサに電気的に接続されたメモリをさらに備え、
前記メモリは、前記医療装置のそれぞれの1つに向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファリングすることが可能であり、前記プロセッサは、前記医療装置の全てまたは前記医療装置のサブセットへの前記指示および/またはデータの送信を制御する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記無線中継モジュールのメッシュネットワークは、ZIGBEEネットワークプロトコルに従って動作する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークは、モバイル通信ネットワークである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記モバイル通信ネットワークは、CDMAまたはGSM(登録商標)ベースのネットワークである、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記インタフェース回路は、
前記無線中継モジュールのメッシュネットワークを介して前記医療装置データを無線で送信することが可能な送信器
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記インタフェース回路は、
前記1つ以上の医療装置のうちの少なくとも1つによる実行のために、前記無線中継モジュールのメッシュネットワークを介して指示を無線で受信することが可能な受信器
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
無線ネットワークを介して1つ以上の医療装置から医療装置データを通信する方法であって、前記方法は、
複数の中継モジュールから無線メッシュネットワークを形成することと、
第1の中継モジュールにおいて、前記無線メッシュネットワークを介して、それぞれの医療装置に結合された少なくとも1つのインタフェース回路により送信された医療装置データを受信することと、
前記第1の中継モジュールが、インターネットアクセス可能な通信ネットワークへのアクセスの第1の中継モジュールのステータスを判断することと、
前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークがアクセス可能である場合に、前記第1の中継モジュールが、前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークを介して前記医療装置データを送信することと、
前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークがアクセス可能でない場合に、前記第1の中継モジュールが、前記無線メッシュネットワークを介して前記医療装置データを第2の中継モジュールに送信することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記第2の中継モジュールが、インターネットアクセス可能な通信ネットワークへのアクセスの第2の中継モジュールステータスを判断することと、
前記第2の中継モジュールが前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークにアクセス可能である場合に、前記第2の中継モジュールが、前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークを介して前記医療装置データを送信することと、
前記第2の中継モジュールが前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークにアクセス可能ではない場合に、前記第2の中継モジュールが、前記無線メッシュネットワークを介して前記医療装置データを第3の中継モジュールに送信することと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記医療装置のうちの少なくとも1つに対して意図された前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークを介して医療装置への指示および/またはデータを受信するステップと、
前記受信された指示および/またはデータを、少なくとも第1の中継モジュールを介して、前記医療装置のうちの前記少なくとも1つに送信するステップと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の中継モジュールが、前記医療装置のそれぞれの装置に向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファリングするステップと、
前記医療装置の前記それぞれの装置への前記指示および/またはデータの送信の順序および/または優先権を制御するステップと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記医療装置のそれぞれの装置に向けられた前記受信された指示および/またはデータを、前記医療装置の全てまたは前記医療装置の全てのサブセットに送信することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の中継モジュールの電源投入手順の間、前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークの接続ステータスを示すものを前記第1の中継モジュールのディスプレイ構成要素に提供するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の中継モジュールの電源投入手順の間、前記無線メッシュネットワークの接続ステータスを示すものを前記第2の中継モジュールのディスプレイ構成要素に提供するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記無線メッシュネットワークは、ZIGBEEネットワークプロトコルに従って動作する、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記無線メッシュネットワークは、中継可能にされたブルートゥースネットワークである、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークは、モバイル通信ネットワークの通信チャネルである、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記モバイル通信ネットワークは、CDMAネットワークプロトコルまたはGSM(登録商標)ベースのネットワークプロトコルのうちの1つに従って動作する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記判断するステップは、
前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークのアクセスのステータスを測定するステップと、
アクセス信号の信号強度を検出した結果として、前記インターネットアクセス可能な通信ネットワークの前記ステータスを判断するステップと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の中継モジュールのステータスは、前記第1の中継モジュールに含まれる記憶装置からステータスインジケータを取得することに応じて判断される、請求項11に記載の方法。
【請求項24】
前記無線中継モジュールのメッシュネットワーク内の少なくとも1つの無線中継モジュールは、前記無線中継モジュールのメッシュネットワークの前記アクセスステータスを判断することが可能であり、かつ、データ送信のための無線通信経路を選択することが可能であり、
前記少なくとも第1の無線中継モジュールおよび第2の無線中継モジュールのそれぞれは、
(1)前記無線中継モジュールのメッシュネットワークのアクセスステータスと、
(2)前記1つ以上の医療装置の装置ステータスと、
(3)前記無線中継モジュール内の前記第1の送信器および前記第2の送信器のそれぞれの前記接続ステータスと
のうちの少なくとも2つに基づいて、前記無線通信経路を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
システムであって、
少なくとも1つの医療装置であって、前記少なくとも1つの医療装置のそれぞれは、前記少なくとも1つの医療装置のそれぞれに結合された少なくとも1つのインタフェース回路を有し、前記少なくとも1つのインタフェース回路のそれぞれは、前記少なくとも1つの医療装置のうちの少なくとも1つから医療装置データを受信するように構成されており、前記少なくとも1つのインタフェース回路のそれぞれは、無線データ接続を用いて前記少なくとも1つの医療装置のそれぞれに提供された医療装置データを送信するように構成されている、少なくとも1つの医療装置と、
少なくとも2つの中継モジュールであって、前記少なくとも2つの中継モジュールのそれぞれは、それぞれのインタフェース回路を介して前記少なくとも1つの医療装置のそれぞれに無線で接続されており、その結果、前記少なくとも2つの中継モジュールのそれぞれと、前記少なくとも1つの医療装置のうちの少なくともいくつかとは、無線メッシュ中継ネットワークを形成し、前記無線メッシュ中継ネットワークを介して、前記少なくとも2つの中継モジュールのそれぞれは、前記インタフェース回路のうちの1つ以上によって送信された医療装置データを無線で受信することが可能であり、少なくとも1つの中継モジュールは、前記無線メッシュ中継ネットワークのアクセスステータスを判断することが可能であり、かつ、データ送信のための無線通信経路を選択することが可能であり、前記少なくとも2つの中継モジュールのうちの少なくとも1つは、それに提供されたデータをインターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを介して送信することが可能であり、前記少なくとも2つの中継モジュールのそれぞれは、
(1)前記無線メッシュ中継ネットワークの前記アクセスステータスと、
(2)前記少なくとも1つの医療装置のそれぞれに対する装置ステータスと、
(3)インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークに対する前記少なくとも1つの中継モジュールの接続ステータスと
のうちの少なくとも2つに基づいて、無線通信経路を選択する、少なくとも2つの中継モジュールと
を備える、システム。
【請求項26】
前記接続ステータスは、
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが前記無線中継モジュールによりアクセス可能であるかどうかを示す第1の接続ステータスと、
前記無線メッシュ中継ネットワークが前記無線中継モジュールによりアクセス可能であるかどうかを示す第2の接続ステータスと
を含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記中継モジュールのうちの少なくとも1つは、
前記少なくとも1つのインタフェース回路のそれぞれによって送信された医療装置データを無線で受信することが可能であり、かつ、前記無線メッシュ中継ネットワーク内の前記中継モジュールのうちの別の中継モジュールに医療装置データを無線で送信することが可能である、第1の送受信器と、
インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを介してデータを無線で送信可能な第2の送受信器と、
前記第1の送受信器および前記第2の送受信器に結合されたプロセッサであって、前記無線メッシュ中継ネットワークが前記中継モジュールの前記第1の送受信器によってアクセス可能であるかどうかを判断することと、前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが前記中継モジュールの前記第2の送受信器によってアクセス可能であるかどうかを判断することを行うように構成されたプロセッサと
を含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが前記第2の送受信器によってアクセス可能でないことに応答して、前記第1の送受信器は、前記無線メッシュ中継ネットワークを含む前記少なくとも2つの中継モジュールのうちの別の中継モジュールに前記無線メッシュ中継ネットワークを介して前記医療装置データを送信する、請求項27に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一連の医療装置と遠隔監視装置の間のネットワーク化された通信を提供するネットワークアーキテクチャに関し、とりわけ、一連の医療装置と遠隔監視装置の間の、無線中継ネットワークおよびインターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを介した、ネットワーク化された通信を提供するネットワークアーキテクチャに関する。
【背景技術】
【0002】
病院、クリニック、生活支援センタなどを含む救命救急センタおよび在宅看護健康サービスセンタでは、治療従事者と患者が相互に対する時間が貴重である。また、深刻な健康状態および発症に対する治療従事者の対応時間が、重要でありうる。治療従事者の時間および患者の影響をよりよく管理するため、集中監視のシステムが開発されてきた。そのようなシステムでは、それぞれの患者からの生理学的データが集中した箇所に送信される。この集中した箇所では、1人または少数の技師が、この患者情報の全てを監視し患者の状況を判断する。患者の警報状況を示す情報は、例えば無線ポケットベルおよび/または携帯電話を介して、および/または設備全体の音声呼び出しを行うことにより、技師および/またはシステムが現場の治療従事者と通信し即時に患者へ注意させる状況を起こす。
【0003】
無線ネットワークを用いたそのような集中監視システムの実行は、多くの困難を示す。設備内の多くの部屋および多くの階にいる患者に動的に割り当てられる可能性があるさまざまな医療装置により提供される情報を用いて効果的に患者の状況を監視するため、例えばIEEE802.11規格に基づいた”Wi−Fi”ネットワークのようなローカルエリアネットワークを用いて、医療装置と集中した箇所の間の通信を確立することが望ましいであろう。しかし、そのようなネットワークは、さまざまな他の機能(例えば、電子医療記録(EMR)への内科医のアクセス、設備管理システムおよび他の機能)を補助するために通常はすでに設備内に配置されているので、集中監視を提供する目的での十分なローカルエリアネットワークアクセスを確保することは、しばしば望ましくない。また、患者が救命救急健康サービスセンタから離れている(例えば家庭にいる)とき、Wi−Fiネットワークのような従来のローカルエリアネットワーク設備へのアクセスは、利用不可または救命救急監視の適用を補助するのに充分信頼がおけないかもしれない。
【0004】
明らかに、救命救急センタおよび在宅看護健康サービスセンタの集中監視における効率の向上のため、いくつかの地理的に分散した救命救急健康サービスセンタを監視する、1つの”オフサイト”集中監視箇所を提供することが望ましい可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のWi−FiまたはIEEE802.11ベースのローカルエリアネットワークの1つの代替は、治療場所での例えばパルスオキシメータ、血圧計、脈拍計、体重計、血糖計を含む医療装置の通信のため、IEEE11073装置特化準拠のさまざまな医療装置からの情報収集に使用されてきた、無線パーソナルエリアネットワークに関する、IEEE802.15.4規格に基づいたZIGBEEネットワークである。例えば、ZIGBEE Wireless Sensor Applications for Health,Wellness and Fitness,ZIGBEE Alliance,March 2009を見られたい。この文献は、本明細書にその全体を参照により組み込まれる。ZIGBEEネットワークは、例えば”自己回復”メッシュ構成で動的に構成可能であること、および低い電力の必要量で動作すること(例えばZIGBEE送受信器が電池の電力で一体的に医療装置に接続されることを可能にする)の利点を提供する。しかし、個々のZIGBEE送受信器間の送信範囲は、通常数百フィート以下に制限される。結果として、そのようなネットワークはオフサイトに設置された集中監視箇所には、ほとんどの場合使用できない。また、1996年の医療保険の相互運用性および説明責任に関する法律(HIPAA)の適用可能な患者データプライバシー条項に準拠して、監視される医療装置と集中監視箇所間の情報の送信を安全に行うよう対処するネットワークアーキテクチャを提供するのが望ましいであろう。
【0006】
よって、前述した先行技術のネットワークアーキテクチャの欠点を解消する、遠隔監視される医療装置と通信する無線パーソナルエリアネットワークを接続する医療装置の集中監視のためのネットワークアーキテクチャを提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一連の医療装置と遠隔監視装置の間のネットワーク化された通信を提供するネットワークアーキテクチャを対象とする。本発明の望ましい実施形態によると、例えば腸内投与、体温計、パルスオキシメータ、人工呼吸器、血圧計、脈拍計、体重計、血糖計を含む)1つまたは複数の医療装置が、患者用の設備において提供される。インタフェース回路が、それぞれの医療装置に接続され、無線中継ネットワークを介した複数の無線中継モジュールのうちの1つと通信するよう構成される。無線中継モジュールは、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワーク、および望ましくは、携帯電話データネットワーク、例えば3Gまたは4Gネットワークのような無線広域ネットワーク(WWAN)を通して遠隔監視装置と通信するようさらに構成される。また、例えばHIPAAの規定に準拠するため、無線ネットワークのそれぞれを通した通信は、安全に行うことが望ましい。
【0008】
複数の無線中継モジュールのそれぞれは、それぞれのインタフェース回路から、無線中継ネットワークを通して医療装置データを無線で受信可能な受信器、医療装置データを、無線中継モジュールのうちの他の1つへ無線中継ネットワークを通して無線で送信可能な第1の送信器、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを通して、データを無線で送信可能な第2の送信器、および、第1の送信器および第2の送信器に接続されたコントローラを有する。コントローラは、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークのアクセスステータスを判断し、そのステータスに基づき第1の送信器または第2の送信器のうちの1つを選択するよう構成される。例えばステータスが、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが無線中継モジュールにアクセス可能であることを示すとき、コントローラは、インタフェース回路により送信された医療装置データをインターネットアクセス可能な無線通信ネットワークへ送信するために、第2の送信器を選択する。ステータスが、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークがアクセス可能でないことを示すとき、コントローラは、医療装置データを無線中継モジュールのうちの他の1つへ送信するために、第1の送信器を選択する。この方法で、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを通して医療装置データを送信する付加的な試みを、正常な送信が達成されるまで、この他の無線中継モジュール(およびもしかすると追加の無線中継モジュール)により行うことが可能である。
【0009】
無線中継モジュールは、有益に、そのステータスおよび他の無線中継モジュールのステータスを、無線中継ネットワークを介して、およびインターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを通して通信してもよい。また、無線中継モジュールはさらに、特定のインタフェース回路および対応する医療 装置へ通信するため、インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークからデータおよびコマンドを受信する第2の受信器を有してもよい。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
それぞれの医療装置に接続され、医療装置データを無線中継ネットワークを通して送信可能な少なくとも1つのインタフェース回路と、
無線中継ネットワークを通して医療装置データを無線で受信可能な第1の受信器と、
前記無線中継ネットワークを通して前記医療装置データを第2の無線中継モジュールへ無線で送信可能な第1の送信器と、
インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを通してデータを無線で送信可能な第2の送信器と、
前記第1の送信器および前記第2の送信器に接続されたコントローラと、をそれぞれが有する、
少なくとも第1および第2の中継モジュールと、を備える、
インターネットに接続された医療装置と遠隔装置の間の通信を提供する無線中継ネットワーク。
(項目2)
前記コントローラが、前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークのステータスの判断、および前記ステータスに基づき前記医療 装置データを送信するための前記第1の送信器または前記第2の送信器のうち1つの選択が可能である、項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目3)
前記コントローラが、前記ステータスが特定の基準を満たす場合、前記医療装置データを前記通信チャネルを通して前記第2の送信器により送 信するよう構成され、かつ、前記ステータスが前記特定の基準を満たさない場合、前記医療装置データを前記無線中継ネットワークと通信する前記第1の送信器により送信するよう構成される、項目2に記載の無線中継ネットワーク。
(項目4)
指示および/またはデータを前記インターネットアクセス可能な前記無線通信ネットワークから受信可能な第2の受信器をさらに備え、前記第 1の送信器は、前記指示および/またはデータの前記少なくとも1つの医療装置への送信がさらに可能である、項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目5)
前記少なくとも1つの中継モジュールが、
前記医療装置のそれぞれの1つに向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファリング可能で、前記コントローラに電気的に接続されたメモリをさらに備え、
前記コントローラは前記医療装置の前記それぞれの1つへの前記指示および/またはデータの送信の順序および/または優先権を制御する、
項目4に記載の無線中継ネットワーク。
(項目6)
前記少なくとも1つの中継モジュールが、
前記医療装置のそれぞれの1つに向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファリング可能で、前記コントローラに電気的に接続されたメモリをさらに備え、
前記コントローラは前記医療装置の全てまたはサブセットへの前記指示および/またはデータの送信を制御する、
項目4に記載の無線中継ネットワーク。
(項目7)
前記無線中継ネットワークがZIGBEEネットワークである、項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目8)
前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークが、モバイル通信ネットワークである、項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目9)
前記モバイル通信ネットワークが、CDMAまたはGSM(登録商標)ベースのネットワークである、項目8に記載の無線中継ネットワーク。
(項目10)
前記インタフェース装置が、前記無線中継ネットワークを通して前記医療装置データを無線で送信可能な送信器を備える、
項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目11)
前記インタフェース装置が、前記医療装置による実行のため、前記無線中継ネットワークを通して指示を無線で受信可能な受信器をさらに備える、
項目1に記載の無線中継ネットワーク。
(項目12)
a.第1の中継モジュールで、無線中継ネットワークを通して、それぞれの医療装置に接続された少なくとも1つのインタフェース回路により送信された医療装置データを受信するステップと、
b.前記第1の中継モジュールによるインターネットアクセス可能な通信ネットワークへのアクセスの第1の中継モジュールのステータスを判断するステップと、
c.前記ステータスが特定の基準を満たすとき、前記医療装置データを、前記第1の中継モジュールにより、前記インターネットアクセス可能な通信チャネルを通して送信するステップと、
d.前記ステータスパラメータが前記特定の基準を満たさないとき、前記医療装置データを、前記第1の中継モジュールにより、前記無線中継ネットワークを通して第2の中継モジュールへ送信するステップと、を含む、
無線医療装置中継ネットワークを作動するプロセス。
(項目13)
e.前記第2の中継モジュールによるインターネットアクセス可能な通信ネットワークへのアクセスの第2の中継モジュールステータスを判断するステップと、
f.前記第2の中継モジュールステータスが特定の基準を満たすとき、前記医療装置データを前記第2の中継モジュールにより前記インターネットアクセス可能な通信チャネルを通して送信するステップと、
g.前記第2の中継モジュールステータスが前記特定の基準を満たさないとき、前記医療装置データを、前記第2の中継モジュールにより、前記無線中継ネットワークを通して前記第3の中継モジュールへ送信するステップと、をさらに含む、
項目12に記載のプロセス。
(項目14)
少なくとも1つの前記医療装置に対し意図された前記インターネットアクセス可能な無線通信ネットワークを通して医療装置指示および/またはデータを受信するステップと、
前記受信された指示および/またはデータを、少なくとも第1の中継モジュールを介して、前記少なくとも1つの医療装置のうちの前記意図された装置へ送信するステップと、をさらに含む、
項目12に記載のプロセス。
(項目15)
前記第1の中継モジュールにより前記医療装置のそれぞれの装置に向けられた前記受信された指示および/またはデータをバッファに入れるステップと、
前記医療装置の前記それぞれの装置への前記指示および/またはデータの送信の順序および/または優先権を制御するステップと、をさらに含む、
項目14に記載のプロセス。
(項目16)
前記医療装置のそれぞれの装置に対する前記受信された指示および/またはデータを、前記医療装置の全てまたは全てのサブセットへ送信するステップと、をさらに含む、項目14に記載のプロセス。
(項目17)
前記第1の中継モジュールの電源投入手順の間、前記無線通信ネットワークを通した可能性がある通信の表示を提供するステップをさらに含む、
項目12に記載のプロセス。
(項目18)
前記中継モジュールの電源投入手順の間、前記無線中継ネットワークを通した可能性がある通信の表示を提供するステップをさらに含む、
項目12に記載のプロセス。
(項目19)
前記無線中継ネットワークがZIGBEEネットワークである、項目12に記載のプロセス。
(項目20)
前記無線中継ネットワークが、中継可能にされたブルートゥースネットワークである、項目12に記載のプロセス。
(項目21)
前記無線通信ネットワークが、モバイル通信ネットワークの通信チャネルである、項目12に記載のプロセス。
(項目22)
前記モバイル通信ネットワークが、CDMAまたはGSM(登録商標)ベースのネットワークである、項目21に記載のプロセス。
(項目23)
前記無線通信ネットワークの状態を測定するステップと、
前記無線通信ネットワークの前記測定された状態の関数として、前記無線通信ネットワークの前記ステータスを判断するステップと、をさらに含む、
項目12に記載のプロセス。
(項目24)
前記ステータスが、前記中継モジュールの記憶構成要素により格納されたデータ構成要素の値の関数として判断される、
項目12に記載のプロセス。
【0010】
本発明は、以下の図を参照して進める本発明の詳細な記載からより容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による医療装置監視システムに関する、例示的なアーキテクチャの概略図を表す。
【
図2】
図1によるアーキテクチャの例示的な無線ネットワーク構成要素をさらに示す概略図を表す。
【
図3】
図1によるアーキテクチャに関する例示的な無線中継モジュールを示す概略図を表す。
【
図4】
図1のアーキテクチャの動作の第1の例示的な方法を示すフローチャートを表す。
【
図5】
図1のアーキテクチャの動作の第2の例示的な方法を示すフローチャートを表す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実行するため発明者がベストモードと考えるものを含む、本発明の例示的な実施形態を詳細に述べる。これらの例示的な実施形態の例は、添付の図に示される。これらの実施形態と関連して本発明を記載するが、本発明を記載された実施形態に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。そうではなく、本発明は、添付の請求項に定義された本発明の趣旨および範囲内に含まれうるとして、代替、改良、および均等物に及ぶことを意図する。
【0013】
後述の記載で、本発明の全体の理解のため、特定の詳細を述べる。本発明は、これらの特定の詳細の一部または全てなしには実践しえない。他の場合、本発明を不必要に曖昧にしないように、公知の態様は詳細に記載しない。
【0014】
本発明を説明するため、
図1〜
図5を参照して例示的な実施形態を記載する。
【0015】
本明細書および添付の請求項では、単数形の”a”、”an”および”the”は、文脈が明らかに他を述べていない限り複数の言及を含む。他に定義された場合を除いて、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、この発明が属する当業者が一般的に理解するのと同一の意味を持つ。
【0016】
本発明による監視医療装置に関するシステムの例示的なアーキテクチャ100の概略図が、
図1に示される。医療状況の監視および/または1人または複数の患者の医学的治療のため、患者用の設備20において1つまたは複数の医療装置10が提供される。患者用の設備20は、多数の患者にサービスを提供する救命救急健康サービスセンタ(例えば病院、クリニック、生活支援センタなどを含む)、1人または複数の患者にサービスを提供する家庭の設備、または外来患者が装着または着用しうるパーソナル筐体(例えばバックパック)を含んでもよい。それぞれの医療装置10に関連するのがインタフェース回路15であり、インタフェース回路15は、例えば低速無線パーソナルエリアネットワークすなわち“LR−WPAN,”ZIGBEEネットワークまたは低電力ブルートゥースネットワーク、例えばブルートゥース2.0のような他の低電力パーソナルエリアネットワーク、既存のまたは現在開発中または検討中の設備指向無線ネットワーク内で信号を送信および受信するための、送受信器を有する。インタフェース回路15を、本発明による医療装置10内に収容または外部に配置してもよいことを理解するべきである。患者用の設備20内に、1つまたは複数の中継モジュール30も提供される。
【0017】
図3に関連して詳述するように、それぞれのモジュール30は、設備指向無線ネットワーク内でインタフェース回路15から信号を受信およびインタフェース回路15へ信号を送信するための、第1の送受信器を有する。
図3で示される中継モジュール30aは、中継モジュール30に対応し、無線広域ネットワークすなわち“WWAN”を介して、
図2に示されるように、無線でアクセスポイント40へ信号を送信およびアクセスポイント40から信号を受信するための第2の送受信器をさらに有する。本発明での使用に適切なWWANは、例えば汎欧州デジタル移動電話方式(GSM(登録商標))または符号分割多重アクセス(CDMA)セルラーネットワークに基づいたネットワーク、または2G、3G、3Gロングタームエボリューション、4G、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU−R)のWiMAXセルラー無線規格に関連するネットワークを含む。HIPAAの規定に準拠するため、設備指向無線ネットワークおよびWWANのそれぞれを通した通信は、例えばセキュアソケットレイヤ(SSL)プロトコルまたはトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)プロトコルを用いて安全に行うことが望ましい。
【0018】
図1に示されるように、本発明で使用可能な適切なアクセスポイント40は、WWAN上の中継モジュール30aとの通信のため送受信器へのアクセスを組み入れた、またはアクセスを有するインバウンドwebサーバ41を有してもよい。インバウンドwebサーバ41によりWWANを通して受信された医療装置のデータは、セキュアデータ記憶サーバ42に転送され、セキュアデータ記憶サーバ42は、例えば関連した医療装置の識別情報に関する受信されたデータのログを取るよう構成される。アウトバウンドwebサーバ43は、例えば、1つまたは複数の遠隔監視装置61、62および63により出されたデータ取得要求をブロードバンドネットワーク50を通して(例えばインターネットを通して)受信および識別して、セキュアデータ記憶サーバ42から取得される関連した医療装置のデータを要求し、関連した装置のディスプレイに表示するため、取得されたデータを1つまたは複数の遠隔監視装置61、62および63へフォーマットし送信するよう構成される。アクセスポイント40に関する開示されたアーキテクチャを本発明の例示的な実施形態とともに示すが、1つまたは複数の遠隔監視装置61、62および63の装置表示における受信、記憶および医療装置のデータの取得を可能にするアクセスポイント40のあらゆるアーキテクチャが、本発明の範囲内に含まれることが意図されることを理解するべきである。
【0019】
図2は、
図1の患者用の設備20内に設置された、またはそうでなければ関連する、本発明のアーキテクチャの例示的な構成要素をさらに示すブロック図を表す。
図2では、多数のインタフェース回路15および中継モジュール30、30aが、患者用の設備20内のメッシュネットワーク16内に配置される。インタフェース回路15および中継モジュール30、30aは、関連した無線リンクを介して互いに通信するよう構成される。
図2で示される本発明の望ましい実施形態で、ネットワーク16はIEEE802.15.4に基づいたZIGBEEメッシュネットワークである。しかし、ネットワーク16を、例えばIEEE802.11に基づいたWiFiWLANおよびIEEE802.15.1に基づいたブルートゥースWPANを含むさまざまな他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)またはWPANフォーマットにより編成してもよい。
【0020】
示されたZIGBEEメッシュネットワーク16で、それぞれのインタフェース回路15は、例えば有線通信インタフェースのような、関連した医療装置10への通信インタフェースを有する。また、それぞれの中継モジュール30、30aは、ZIGBEEメッシュネットワーク16内の他の中継モジュール30、30aと通信するよう構成された少なくとも1つの送受信器を有する。中継モジュール30aは、WWANを通してアクセスポイント40と通信するための少なくとも第2の送受信器をさらに有する。
【0021】
ZIGBEEメッシュネットワーク16は、1つまたは複数のインタフェース回路15および/または中継モジュール30、30aがネットワークに追加されるとき、自己で構成可能である利点をもたらし、1つまたは複数のインタフェース回路15および/または中継モジュール30、30aがネットワークから削除される、またはそうでなければ無効にされるとき、自己で修復する利点をもたらす。インタフェース回路15および中継モジュール30、30aのサブグループ化を、定義された地理的領域内(例えば複数階の家庭またはケア施設内の個々の階または階の領域内)で行ってもよい。
【0022】
図3は、中継モジュール30aの例示的な構成要素を示すブロック図である。
図3の中継モジュール30aは、アンテナ31aを介して
図2のインタフェース回路15および
図2のWLANまたはWPANネットワーク16内の他の中継モジュール30、30aと無線通信するための第1の送受信器31を有する。中継モジュール30aは、アンテナ32aを介してWWANを通してアクセスポイント40と無線通信するための第2の送受信器32をさらに有する。それぞれの送受信器31、32はデータ処理回路33と通信し、データ処理回路33は、プロセッサ34の制御下で作動し、送受信器31、32により受信されたデータを受け取り、受信されたデータをバッファ構成要素35内に格納するよう構成される。また、データ処理回路33は、プロセッサ34の指示のもとバッファ構成要素35からデータを取得し、送信のため送受信器31または送受信器32のうちの選択された1つに取得されたデータを提供するようさらに構成される。選択するために、プロセッサ34は、それぞれの送受信器31、32の通信ステータスを判断する目的で、送受信器31、32のそれぞれのステータスモジュール31b、32bと通信するよう構成される。
【0023】
プロセッサ34はまた入/出力回路36と通信することが望ましく、入/出力回路36は、例えば、WLANまたはWPANネットワーク16およびWWANとの通信または接続ステータスを含む中継モジュール30aの起動時または現在のステータスを示すため、中継モジュール30aの1つまたは複数のディスプレイ構成要素(図示せず)に信号を提供する。入/出力回路36を、ユーザボタン、ダイアルまたは入力メカニズムおよびモジュール30aの装置に接続してもよい。入/出力回路36はまた、例えばA/C電源損失またはWWANまたは無線中継ネットワークへのアクセシビリティの損失を示す警報信号を提供するのに、使用可能である。
【0024】
中継モジュール30aが市販のA/C電源を提供する従来の壁コンセント内に直接差し込まれ、および壁コンセントにより支持されるように、中継モジュール30aは、一体式電源プラグおよび電源回路を有する小さな物理筐体(図示せず)として提供されることが望ましいかもしれない。中継モジュール30aはまた、短時間のA/C停電ならびに中継モジュールのアンビュラトリーな利用の場合に、無停電電源を提供する電池バックアップ回路(図示せず)を有することが望ましいかもしれない。あるいは、中継モジュール30aに、アンビュラトリーな利用の主電源として、充電可能および/または交換可能な電池の電力を供給してもよい。
【0025】
図4は、
図1によるアーキテクチャおよび
図2、
図3の中継モジュール30、30a構成要素の動作の例示的な方法400を説明するフローチャートを表し、医療装置10からアクセスポイント40への取得された医療装置データの送信に関する。方法400のステップ402で、中継モジュール30aのうちの第1の1つにおいて、インタフェース回路15のうちの1つおよび/または他の中継モジュール30、30aから、ZIGBEEメッシュネットワーク16を通して医療装置データが受信される。ステップ404で、1つの中継モジュール30aのプロセッサ34は、WWANがその中継モジュール30aによりアクセス可能かどうか判断する。
【0026】
ステップ404の判断を、さまざまな方法で実行してもよい。例えば、プロセッサ34は医療装置データの受信時間に送受信器32のステータスモジュール32bを問い合わせて(例えば、十分な信号強度を有するWWANのアクセス信号を送受信器32が検出した結果として)、WWANへの送受信器32のアクセスのステータスを判断してもよい。代わりに、プロセッサ34は、例えば、システム起動時および/または周期的(例えば1時間毎に)を含む異なる時間にステータスモジュール32bを問い合わせて、バッファ35または他の記憶構成要素内などに、医療データの受信時間に取得されるステータスインジケータを保持してもよい。さらに他の代替として、中継モジュール30、30aにネットワーク16内で予め定められた固定の役割を割り当ててもよい。例えば、ネットワーク16内の中継モジュール30aに、コントローラまたは”マスタ”中継モジュールによりデータルーティング作業を割り当ててもよい。定義上は、WWANアクセス機能を持たない中継モジュール30のWWANステータスは、”WWANアクセス不可能”の固定ステータスを有するだろう。
【0027】
ステップ404で示されるように、ステータスモジュール32bがWWANが送受信器32によりアクセス可能であることを示す場合、プロセッサ34はステップ406に進み、1つの中継モジュール30のデータ処理回路33に、(必要に応じて)バッファ35から医療装置データを取得し、その医療装置データをWWANを通したアクセスポイント40への送信のため送受信器32に転送するよう指示する。
【0028】
代わりに、ステップ404で、ステータスモジュール32bがWWANが送受信器32によりアクセス可能でないことを示すかもしれない。例えば、その1つの中継モジュール30aが、WWAN信号に対し実質的に遮蔽された領域内の建物の地階に設置されている場合、WWANはその1つの中継モジュール30aにアクセス可能でないかもしれない。この場合、ステップ408で、プロセッサ34は第2の中継モジュール30aがWLANまたはWPANを介してアクセス可能かどうか判断する。再度この判断を、送受信器31に第2の中継モジュール30aに向けてハンドシェイク信号を送信し返答に注意するよう指示すること、または第2の中継モジュール30aに関する格納されたステータスインジケータを取得することを含むさまざまな方法で行ってもよい。
【0029】
第2の中継モジュール30aがアクセス可能である場合、それからステップ410で、プロセッサ34は、その1つの中継モジュール30aのデータ処理回路33に、(必要に応じて)バッファ35から医療装置データを取得し、その医療装置データをWLANまたはWPANを通した第2の中継モジュール30aへの送信のため送受信器31に転送するよう指示する。代わりに、ステップ408で第2の中継モジュール30aがアクセス不可能である場合、プロセス400のこの部分を繰り返し、アクセス可能なさらなる中継モジュール30aをサーチすることが望ましいかもしれない。代わりに、または可能な他の中継モジュール30aがない場合、その1つの中継モジュール30aのプロセッサ34は、ステップ412で警報通知を発行することが望ましいかもしれない。そのような警報通知は、例えば、その1つの中継モジュール30aの入/出力回路36を介してプロセッサ34により指示されるものとしての現場の視覚および音声警報、プロセッサ34により、送受信器31、32の1つまたは複数を介して他のアクセス可能なWPAN、WLANまたはWWANへ向けられた警報メッセージ、および/または中継モジュール30aのハンドシェイク信号がインバウンドwebサーバ41で受信されるはずの規定された時間を超えた後に
図1のアクセスポイント40のインバウンドwebサーバ41により生成される警報メッセージの1つまたは複数を含んでもよい。
【0030】
図5は、
図1によるアーキテクチャの動作500の他の例示的な方法を説明するフローチャートを表し、アクセスポイント40から医療装置10のうちの1つにより受信されるメッセージの送信に関する。これは、アクセスポイント40が、例えば新しいファームウェアまたはソフトウェアをダウンロードするため医療装置と通信し、医療装置により起動されたエラーメッセージに応答し(例えば装置をリセットまたはサービスから削除し、または装置診断を実行する)、医療装置を作動する(例えば供給ポンプの流量を調整する)ことを可能にする。
【0031】
方法500のステップ502で、中継モジュール30aのうちの第1の1つにおいて、アクセスポイント40からWWANを介してメッセージが受信される。ステップ504で、その1つの中継モジュール30は、メッセージが設備20内に設置されたインタフェース回路15のうちの1つおよび/または他の中継モジュール30、30aに到達するよう意図されたかどうか判断する。これは、例えば、バッファ35内のアクティブな装置15およびモジュール30、30a、またはその1つの中継モジュール30aにアクセス可能な装置15およびモジュール30、30aのリストを保持すること、または、バッファ35内に格納されたまたはその1つの中継モジュール30に識別可能な設備20の識別情報を有するように、インタフェース回路15またはモジュール30、30aの識別子をコード化することにより達成されうる。別の方法では、受信されたメッセージは、シリアル番号または割り当てられた識別子のような装置識別子を有してもよい。そのような受信されたメッセージを設備内のインタフェース回路15の全てまたはサブセットに一斉通信してもよく、それぞれのインタフェース回路15は、それが意図された受信側かどうか、またはそのメッセージに対応するまたは無視するべきか判断してもよい。
【0032】
ステップ506で、その1つの中継モジュール30aが、インタフェース回路15またはモジュール30、30aが設備内に設置されていないと判断する場合、その1つの中継モジュール30はステップ508に進み、メッセージを廃棄および/または代わりに不送達メッセージでアクセスポイント40に警告することが望ましいかもしれない。インタフェース回路15が設備20内に設置されている場合、その1つの中継モジュラー30は、ステップ510で、(例えばバッファ35内に格納されたリストまたはその1つの中継モジュール30にアクセス可能なリストを参照すること、または送受信器31にインタフェース回路15に向けてハンドシェイクまたはテスト送信を送信し返答に注意するよう指示することにより、)インタフェース回路15または中継モジュール30、30aがその1つの中継装置30にWLANまたはWPANを介してアクセス可能かどうか判断する。
【0033】
その1つの中継モジュール30aが、ステップ512で、装置10または中継モジュール30、30aがアクセス可能であると判断する場合、それからステップ514で、それはネットワーク16を介してメッセージをその装置へ、または送受信器31を介して中継モジュールへ送信する。その1つの中継モジュール30aが、代わりにステップ512で装置または中継モジュールがアクセス可能でないと判断する場合、それはステップ516へ進み、(例えば送受信器31に第2の中継モジュールに向けてハンドシェイクまたはテスト送信を送信し返答に注意するよう指示することにより、)第2の中継モジュール30、30aがWLANまたはWPANを介してアクセス可能かどうか判断する。第2の中継モジュール30、30aが利用可能である場合、それからその1つの中継モジュール30は、WLANまたはWPANを通して第2の中継モジュール30、30aへ送信するため、メッセージを送受信器31に転送する。第2の中継モジュール30、30aがアクセス不可能である場合、プロセス500のこの部分を繰り返し、アクセス可能な第3の中継モジュール30、30aをサーチすることが望ましいかもしれない。代わりに、または可能な他の中継モジュール30、30aがない場合、その1つの中継モジュール30はステップ522で、望ましくは
図4の方法400を参照し前述の同一の方法のうちの1つで、警報通知を発行することが望ましいかもしれない。
【0034】
一連の医療装置と遠隔監視装置の間のネットワーク化された通信を提供する本明細書中に開示された新しい種類のアーキテクチャは、他の監視システムと比較して多数の明確な利点を提供する。医療装置10と中継モジュール30、30aの間の無線通信の望ましい実施形態によって、IEEE802.15.4規格に基づいたZIGBEEネットワークを採用することにより、インタフェース回路15が容易におよび安価に医療装置10に適用および/または組み込まれるように、電源およびサイズの必要条件を最小化することが可能である。
【0035】
ZIGBEEネットワークの部分であり、WWANを介してオフサイト監視装置に直接アクセス可能な中継モジュール30aを導入することにより、設備における既存のおよび信頼できない可能性があるLAN設備へのアクセスおよび依存を避けることができる。第1の中継モジュール30aへのWWANアクセスの能力が落ちた場合に、第1の中継モジュール30aから第2の中継モジュール30aへの通信を中継する中継モジュール30a内に中継機能を持たせることにより、本発明は信頼性を向上し、WWANにアクセスする中継モジュール30a内の従来の低コストのセルラー送受信器の使用を可能にする。
【0036】
セルラー送受信器の構成を中継モジュール30aのみに制限することで、コストをさらに低下可能である。また、コンパクトな筐体内で中継モジュール30aを提供することで、中継モジュール30aが容易に信頼がおける商業ベースの電源に接続され、設備の変更によりZIGBEEネットワークの再構築が必要とされるとき、容易に移動されるのを促進する。
【0037】
開示された実施形態に関して本発明を記載した一方で、多数の変形が、請求項に定義されるような本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく可能であることを、もちろん理解すべきである。例えば、本発明は、明確に本明細書に記載されたものを超える、あらゆる多数の現在のおよび将来のWPAN、WLANおよびWWAN規格に基づいてもよい。
図1および
図2のWLANまたはWPANネットワーク16内で、中継モジュール30のみを、WWANを通してと同様に他の中継モジュールとの通信のため送受信器とともに使用可能であることも理解すべきである。
【0038】
また、本発明によってより大きい柔軟性を提供するため、本発明で使用可能なそれぞれのインタフェース回路は、モジュール30の構成要素を有して、モジュール30の機能を実行してもよい。さらに、中継モジュール30に関する構成要素の多数の構成を、
図3に示された構成要素の域を越えて本発明で使用可能である。例えば、必要に応じ医療装置データを送受信器31、32に送るため、プロセッサの制御下で入出力バッファをそれぞれのスイッチと共に使用してもよい。また本発明の範囲は、本明細書に記載され、および図を参照した構成要素および構造の全ての他の予測可能な均等物を含むことが意図される。従って本発明は、請求項の範囲およびそれらの均等物によってのみ限定されるべきである。