【実施例】
【0024】
本発明の中継装置に係る実施例を、図面に基づいて説明する。
【0025】
本実施例では、
図1に示すように、テレビ30の入力端子(Input)には、HDMIケーブルを介して中継装置10が接続されている。中継装置10の入力端子(Input)には、MHLケーブルを介してスマートフォン40が接続されている。尚、中継装置10としては、例えばMHL入力端子を備えるメディアプレーヤ等を適用可能である。
【0026】
次に、中継装置10の構成について
図2及び
図3を参照して説明する。
図2は、実施例に係る中継装置の要部構成を示すブロック図である。
図3は、実施例に係る中継装置の構成を示すブロック図である。
【0027】
図2において、中継装置10は、グラフィックエンジン11、AVデコーダ12、RAM13、スイッチSWa及びSWb、HDMI端子並びにMHL端子を備えて構成されている。AVデコーダ12は、例えば外付けハードディスクドライブ等である外部記憶装置20と電気的に接続されている。
【0028】
スイッチSWaにおいて端子a1が選択されており、スイッチSWbにおいて端子b2が選択されている場合、HDMI端子には、グラフィックエンジン11から出力された信号が出力される。スイッチSWaにおいて端子a1が選択されており、スイッチSWbにおいて端子b1が選択されている場合、HDMI端子には、AVデコーダ12から出力された信号が出力される。スイッチSWaにおいて端子a2が選択されている場合、HDMI端子には、MHL端子を介して入力された信号が出力される。
【0029】
中継装置10は、
図3に示すように、更に、HDMIトランスミッタ14、MHLレシーバ15、CPU16等を備えて構成されている。HDMIケーブルがHDMI端子に差し込まれることにより中継装置10とテレビ30とが相互に接続された場合、中継装置10のHDMIトランスミッタ14とテレビ30のHDMIレシーバ31との間で信号が授受される。また、MHLケーブルがMHL端子に差し込まれることにより中継装置10とスマートフォン40とが相互に接続された場合、中継装置10のMHLレシーバ15とスマートフォン40のMHLトランスミッタ41との間で信号が授受される。
【0030】
尚、
図2における「スイッチSWa」及び「スイッチSWb」は、夫々、
図3における「TMDCスイッチ」及び「TMDC変換部」に対応している。また、スイッチSWa及びSWb各々は、CPU16により制御される。
【0031】
本実施例に係る「外部記憶装置20」、「テレビ30」、「スマートフォン40」、「グラフィックエンジン11」、「HDMIトランスミッタ14」、「MHLレシーバ15」及び「CPU16」は、夫々、本発明に係る「記憶装置」、「出力装置」、「他の規格に対応する機器」、「画像出力部」、「第1信号伝送手段」、「第2信号伝送手段」及び「制御部」の一例である。本実施例に係る「スイッチSWa及びSWb」は、本発明に係る「スイッチ部」の一例である。
【0032】
次に、以上のように構成された中継装置10の動作について、
図4乃至
図8を参照して説明する。
【0033】
(i)中継装置10が、HDMIケーブルを介してテレビ30に接続された場合、本発明に係る「取得部」の一例としての、CPU16は、当該中継機器10に係るCECアドレスであるCECアドレス(a)を取得し、例えばRAM13に格納する(
図4参照)。尚、CECアドレスの割当方法については公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
【0034】
この場合、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a1が選択され、スイッチSWbにおいて端子b2が選択されるように、スイッチSWa及びSWbを夫々制御する(
図4参照)。この結果、グラフィックエンジン11から出力された信号(典型的には、静止画像に係る信号)が、TMDS変換部(
図3参照)においてTMDS信号に変換される。該変換されたTMDS信号は、TMDSスイッチ及びHDMIトランスミッタ14(
図3参照)を介して、テレビ30に出力される。
【0035】
この際、テレビ30の画面上には、中継装置10を示すアイコンが表示される(
図4参照)ので、ユーザは中継装置10を利用可能であることを認識することができる。
【0036】
(ii)ユーザが、例えばテレビ30に対応するリモートコントローラを操作することによって、外部記憶装置20に格納されている映像コンテンツの再生を指示した場合、テレビ30は、中継装置10に対して、CECアドレス(a)及びコマンド(ここでは、“再生”)を含むCECパケットを送信する。該CECパケットを受信した中継装置10において、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a1が選択され、スイッチSWbにおいて端子b1が選択されるように、スイッチSWa及びSWbを夫々制御する(
図5参照)。
【0037】
この結果、外部記憶装置20から出力されるコンテンツデータがAVデコーダ12において映像信号及び音声信号に復号され、該復号された映像信号及び音声信号がTMDS変換部(
図3参照)においてにおいてTMDS信号に変換される。該変換されたTMDS信号は、TMDSスイッチ及びHDMIトランスミッタ14(
図3参照)を介して、テレビ30に出力される。
【0038】
この際、中継装置10は、テレビ30に対して、当該中継装置10に係るCECアドレス(即ち、CECアドレス(a))を含む“Active Source”を発行する。
【0039】
(iii)中継装置10が、MHLケーブルを介してスマートフォン40に接続された場合、CPU16は、スマートフォン40に係るCECアドレスであるCECアドレス(b)を取得し、例えばRAM13に格納する(
図6参照)。
【0040】
図6では、スマートフォン40がスリープ状態(即ち、待機状態)であるので、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a1が選択され、スイッチSWbにおいて端子b2が選択されるように、スイッチSWa及びSWbを夫々制御する(
図6参照)。この際、テレビ30の画面上には、スマートフォン40を示すアイコンが表示される(
図6参照)。
【0041】
尚、スマートフォン40が起動状態であった場合、該スマートフォン40がMHLケーブルを介して中継装置10に接続された際に、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a2が選択されるようにスイッチSWaを制御してよい。また、スマートフォン40を示すアイコンは、スマートフォン40の状態に応じて、その態様が変更されてもよい。
【0042】
(iv)ユーザがスマートフォン40を直接操作することによって、スリープ状態であったスマートフォン40が起動状態とされた場合、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a2が選択されるようにスイッチSWaを制御する(
図7参照)。
【0043】
この結果、スマートフォン40のTMDSトランスミッタ(
図3“MHLトランスミッタ41”内参照)から出力されたTMDS信号が、中継装置10のTMDSレシーバ(
図3“MHLレシーバ15”内参照)、TMDSスイッチ、及びTMDSトランスミッタ(
図3“HDMIトランスミッタ14”内参照)を介して、テレビ30に出力される。
【0044】
この際、中継装置10は、テレビ30に対して、スマートフォン40に係るCECアドレス(即ち、CECアドレス(b))を含む“Active Source”を発行する。テレビ30の画面上には、例えばスマートフォン40の画面上に表示されている画像と同様の画像が表示される(
図7参照)。
【0045】
尚、ユーザが、例えばテレビ30に対応するリモートコントローラを操作することによって、スリープ状態であるスマートフォン40を起動状態とする場合、ユーザは、例えばテレビ30の画面上に表示されたスマートフォン40を示すアイコンを選択する。この際、スマートフォン40を示すアイコンが選択されたことを示す信号が、中継装置10に対して送信される。スマートフォン40を示すアイコンが選択されたことを示す信号が受信されたことを条件に、CPU16は、スイッチSWaにおいて端子a2が選択されるようにスイッチSWaを制御する。加えて、中継装置10からスマートフォン40に対してTMDS信号を要求する信号が送信される。スマートフォン40は、該TMDS信号を要求する信号を受信したことを条件に起動状態となる。
【0046】
(v)ユーザが、例えばテレビ30に対応するリモートコントローラを操作することによって、起動状態であるスマートフォン40を操作する場合、テレビ30は、中継装置10に対して、CECアドレス(b)、及びユーザが所望する操作に対応するコマンドを含むCECパケットを送信する。中継装置10では、受信したCECパケットに含まれるコマンド(CECコマンド)が、例えばCPU16、CEC制御部、CEC−MSC変換部、MSC制御部等(
図3参照)によりMSCコマンドに変換される。該変換されたMSCコマンドは、MSC I/F(
図3“MHLレシーバ15”内参照)を経由して、スマートフォン40に送信される。スマートフォン40は、受信したMSCコマンドに応じた動作を行う。
【0047】
このように、本実施例では、中継装置10において、CECコマンドがMSCコマンドに変換されるので、HDMI規格に対応していない機器でも、CEC対応機器として扱うことができる。
【0048】
(vi)スマートフォン40が、例えばタイマ機能等により、起動状態からスリープ状態へ移行した場合、該スマートフォン40は、中継装置10に対して、TMDS信号停止を示す信号を送信する。CPU16は、TMDS信号停止を示す信号を受信したことを条件に、スイッチSWaにおいて端子a1が選択されるようにスイッチSWaを制御する。(
図8参照)
この際、中継装置10は、テレビ30に対して、当該中継装置10に係るCECアドレス(即ち、CECアドレス(a))を含む“Active Source”を発行する。テレビ30の画面上には、スマートフォン40がスリープ状態であることを示すアイコンが示されてよい。
【0049】
このように、本実施例では、中継装置10に接続されたスマートフォン40がスリープ状態となった場合であっても、無信号状態となることを防止することができる。
【0050】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う中継装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。