特許第5936686号(P5936686)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5936686混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法
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  • 特許5936686-混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936686
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01F 41/02 20060101AFI20160609BHJP
   B22F 1/00 20060101ALI20160609BHJP
   B22F 9/20 20060101ALI20160609BHJP
   H01F 1/06 20060101ALI20160609BHJP
   H01F 1/055 20060101ALI20160609BHJP
   C22C 38/00 20060101ALN20160609BHJP
【FI】
   H01F41/02 G
   B22F1/00 Y
   B22F9/20 A
   H01F1/06 A
   H01F1/04 A
   !C22C38/00 303D
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-516400(P2014-516400)
(86)(22)【出願日】2011年6月21日
(65)【公表番号】特表2014-527282(P2014-527282A)
(43)【公表日】2014年10月9日
(86)【国際出願番号】ES2011070446
(87)【国際公開番号】WO2012175757
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2014年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】510223357
【氏名又は名称】ルレデラ・フンダシオン・パラ・エル・デサロリョ・テクノロヒコ・イ・ソシアル
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ・フェルナンデス・アセベド
(72)【発明者】
【氏名】タマラ・オロス・マテオ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーナ・サラサール・カストロ
(72)【発明者】
【氏名】アンヘリカ・ペレス・マンソ
(72)【発明者】
【氏名】アナ・カルメン・エスパルサ・エルモソ
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・マルティネス・デ・モレンティン・オサバ
【審査官】 井上 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05044613(US,A)
【文献】 特開平11−061205(JP,A)
【文献】 特開平11−189811(JP,A)
【文献】 特開2002−353017(JP,A)
【文献】 米国特許第05462686(US,A)
【文献】 特開平05−094912(JP,A)
【文献】 特開2007−165782(JP,A)
【文献】 特開2011−098867(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0037951(US,A1)
【文献】 特開2000−336408(JP,A)
【文献】 特表2012−500332(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 41/02
B22F 1/00
B22F 9/20
H01F 1/055
H01F 1/06
C22C 38/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホウ素を含有する、または含有しない化学量論量の希土類および遷移金属を含有する溶媒を含有する、または含有しない有機金属親化合物の液状混合物を作製する工程、
噴霧ダイがスプレーまたはエアロゾルとして微小液滴を発生する熱エネルギー入力を有する燃焼炎反応器に、該有機金属親化合物の液状混合物を導入する工程、
燃焼ガスを該燃焼炎反応器へ導入して、酸素および空気から成る群から選択される酸化性ガスを有する支持炎を形成する工程、
形成した微小液滴を熱分解および燃焼させて、混合酸化物粒子を形成する工程、
形成し、回収した混合酸化物粒子を均質な粉体の形で還元して、永久磁性粒子を得る工程
を含むことを特徴とする希土類‐遷移金属型磁性材料を製造するための希土類‐遷移金属をベースとする混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項2】
前記親化合物の溶媒が、アルコール、有機酸、グリコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、芳香族化合物、アルカンまたは燃料油、無機溶媒およびそれらの混合物である請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項3】
前記親化合物の混合物の反応器への導入が、不活性窒素の導入も含んで、スプレーの形成、冷却、希釈およびキャリアとしての用途を達成する請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項4】
熱分解のための前記親化合物の導入が、熱分解チャンバーまたはその中に到達する前に行われるスプレーの形成以外の蒸発手段によって行われる請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項5】
前記混合酸化物の組成が、還元後、前記磁性粒子が原子数に対する希土類元素含有率2〜70%を有するように設定され、好ましい希土類元素がネオジム、サマリウムおよび/またはプラセオジム、更に、他の元素からの希土類元素、例えばランタン、セリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、プロメチウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムまたはイットリウムおよび/またはそれらの混合物を用いることができ、それらが50%を超えない場合、更に遷移金属15〜98原子%を含有し、そして前記遷移金属は好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅またはマンガンであり、前記磁性粒子にはホウ素を用いてもよく、そのような場合には、50原子%を超えず、10原子%未満の他の元素、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ゲルマニウム、ニオビウム、モリブデン、アルミニウム、錫、タンタル、タングステン、アンチモン、炭素、ケイ素および/またはハフニウムを用いる、請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項6】
前記混合酸化物粒子の粒径が1〜1000nmであり、平均粒径が10〜500nmである、請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項7】
前記反応器中の微小液滴の発生が、超音波アトマイザーまたはネブライザーによって行われる、請求項1記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項8】
前記混合酸化物が、還元後、原子数に対する希土類元素含有率2〜70%を有する磁性粒子となり、好ましい希土類元素がネオジム、サマリウムおよび/またはプラセオジム、更に、他の元素からの希土類元素、例えばランタン、セリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、プロメチウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムまたはイットリウムおよび/またはそれらの混合物を用いることができ、それらが50%を超えない場合、更に遷移金属15〜98原子%を含有し、そして前記遷移金属は好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅またはマンガンであり、前記磁性粒子にはホウ素を用いてもよく、そのような場合には、50原子%を超えず、10原子%未満の他の元素、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ゲルマニウム、ニオビウム、モリブデン、アルミニウム、錫、タンタル、タングステン、アンチモン、炭素、ケイ素および/またはハフニウムを用いる、請求項1〜のいずれか1項記載の混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載の方法の前記混合酸化物の還元工程の後に永久磁性粒子を製造する工程、および
得られる該永久磁性粒子を永久磁石製造用のインゴットの仕上げ用の原材料として使用する工程
を含むことを特徴とする永久磁石の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項記載の方法の前記混合酸化物の還元工程の後に永久磁性粒子を製造する工程、および
得られる該永久磁性粒子を等方性ボンド磁石または異方性磁石の製造用に使用する工程
を含むことを特徴とする等方性ボンド磁石または異方性磁石の製造方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項記載の方法の前記混合酸化物の還元工程の後に永久磁性粒子を製造する工程、および
得られる該永久磁性粒子を磁性および非磁性希土類系合金の製造用に使用する工程
を含むことを特徴とする磁性および非磁性希土類系合金の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)本発明は、磁石製造工業に用いることができ、特にRETM組成物を用いる永久磁石の製造にスケールアップ可能である、還元により永久磁性粒子を得ることができる混合酸化物の製造方法に関する。
【0002】
RETM型永久磁石は、強力磁石を必要とする数多くの製品、例えばエンジン、ハードディスク駆動装置、発電機、磁気センサー等に用いられる。
【0003】
同様に、本発明による磁性粒子は、強磁性流体、冷却システム、マルチテラビット情報蓄積装置等の他の用途に応用することができる。
【背景技術】
【0004】
永久磁石は、磁化後にそれ自体の磁気を維持する磁性材料である。永久磁石は、同時に、高い残留分極、高い保磁力(10kAm−1を超える)および高い最大エネルギー積(BH)maxを提供する。
【0005】
永久磁石は、特にデータ蓄積およびエネルギー変換のために用いられる(ハードディスク駆動装置、エンジン、発電機、スピーカー、磁気センサー等)。永久磁石は、他の例の中でも、非永久磁石上または携帯電話保護ケース上に力を及ぼすのにも用いられ(隔離板、磁石式エレベーティングコンベヤ等)、或いは荷電粒子ガイド上に力を及ぼすのにも用いられる(電子ビーム制御装置)。
【0006】
永久磁石を開発する主な目的の1つは、例えば、電子工業用途での、その製造装置の小型化を可能にする、除々に弱くなる磁石および除々に強力になる磁石の製造である。このようにして、永久磁石材料の改良の要求が高まってきた。永久磁石の製造の主材料として、中でも特に、アルニコ型合金(アルミニウム、ニッケル、コバルト)、永久フェライト(ストロンチウムフェライトおよびバリウムフェライト)磁石および希土類磁石が挙げられ、最後の希土類磁石はより高いエネルギー積および保磁力を有するため、コンパクトな強力磁石が要求される用途で最も用いられている
【0007】
希土類磁石はコストが高いため、ほとんどの用途で用いられていないが、希土類磁石が優れたものとする多くの特徴を有する。多数の磁性材料が希土類元素から開発されてきたが、種々の用途に広く用いられている2つの大きな希土類元素群、SmCoおよびNdFeB永久磁石がある。
【0008】
永久NdFeB合金の優れた磁性特性の日米同時の発見(1983年)は、すぐに科学者達の注意を引き寄せた、なぜならばそれらはSmCo(サマリウム−コバルト)磁石に比較して、大きな可能性を表していたからである。SmCo磁石は、サマリウム、コバルトなどの高価な元素を多量、即ち、50〜60重量%以下含有するため、より高いものであった。
【0009】
その上、NdFeB磁石は、SmCo磁石より大きい最大エネルギー積(BH)maxを有する。実際、NdFeB磁石は、取り扱い温度を除いて、より良好な特性を有するため、ほとんどの場合、SmCo磁石に代わる永久磁石の製造に最も適している。
【0010】
本発明らは、上記SmCo磁石の中でも、2つの主な組成を発見することができ、1つは単相SmCoであり、もう一方はSmCo17合金系である。SmCo17の磁性特性は、概して、単相SmCoより優れている。後者(SmCo17)の最大エネルギー積(BH)maxが160KJ/mであるのに対して、前者(単相SmCo)は240KJ/mの最大エネルギー積(BH)maxまで到達可能である。これらの材料の主な特徴は、ガスタービンエンジンのベアリング等の新しい用途に使用される、高温(〜500℃)で取り扱いすることができる潜在能力である。
【0011】
これに対して、永久NdFeB磁石の最も重要で、優れた特徴は、それだけではないが、NdFe14B正方晶相である。この相は、格別高い一軸結晶磁気異方性を有し、上記化合物に高い保磁力を付与することができる。この磁性相は、サマリウム−コバルト磁石(SmCo)よりかなり多量の磁気エネルギー((BH)maxが512KJ/mまで、または64MG・Oeまで)を蓄積する潜在能力を有する。他の可能な組成は、一般式:(RE−RE’)(Fe−TM)14
(式中、REはネオジム、サマリウムおよび/またはプラセオジムであり、RE’はイットリウム、ランタン、セリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムから成る群から選択される1種以上の希土類元素である。遷移金属に関して、TMはコバルト、ニッケル、マンガン、クロムおよび銅から成る群から選択される1種以上の遷移金属)
によって表される。
【0012】
実際に、希土類系磁石の磁性特性は、合金の組成、それ自体の微細構造および用いられた製造技術に依存する。
【0013】
希土類系永久磁石合金の優れた磁性特性の発見以後、研究は、新しい製造技術の探求および最適な微細構造の開発に焦点を合わせられてきた。最も一般的に用いられる希土類系磁性合金の製造方法は、粉末冶金法および「メルトスピニング法」としても知られている急速固化技術をベースとしている。
【0014】
この種の永久磁石の従来の製造技術は、以下の特別な場合に応じて、以下の主な操作:均一なインゴットを製造する工程、粉末を得るまで還元する工程、磁場内でのプレス工程、焼成工程、熱処理工程および磁化工程を含む。
【0015】
ほとんどの場合、磁性組成物の開発には均一なインゴットの作製が必要である。このため、これらの組成物を作製する正確な比率の元素、例えば希土類、遷移金属およびホウ素を混合する。得られた混合物を炉内で溶融し、回転し、少なくとも3回の再溶融を行って、可能な限り均一な合金を得る。一方では、高い均一レベルを達成するのに大量のエネルギーの使用を必要とする多くの融解工程がこれらの方法では必要であり、加えて、金属の酸化し易さを防止するために全工程を制御された雰囲気下で維持する必要もある。
【0016】
他の代替方法には、機械的合金化法と呼ばれる方法があり、これは、粉末粒子の溶接と破砕を繰り返すことによって、合金を製造するボールミルを用いる高エネルギー還元法である。従って、磁石を作製する化合物の均一な組成物を達成するには、本発明の手段によって簡素化することができる長時間の高コストの方法を必要とする。
【0017】
インゴットを形成した後、焼成磁石を形成する粉末冶金法の場合、インゴットを還元して、磁気配列および高密度ブロックへの液相での焼成を行う。次いで、それらを熱処理し、ある一定の方法で切断し、表面処理し、磁化する。
【0018】
「メルトスピニング」法においては、インゴットを溶融し、リボン状粉末材料を作製するのに用いる。この方法では、溶融した合金はスピニングホイールによって表面に噴出され、水によって冷却され、冷却速度は1,000,000℃/秒を達成した。
【0019】
「メルトスピニング」技術を用いて形成されたNdFeBリボンの微細構造および磁性特性は、冷却速度に非常に敏感であり、最適速度を用いることによって最も高い保磁力を得られる。次いで、上記リボンを還元し、得られた粒子をポリマーと混合することによって、NdFeBボンド磁石を作製する。「ボンド磁石」として知られている、この種の磁石は、焼成磁石より流動性は低いが、ウェブ状に形作られることができ、暗電流の大きなロスもなくなる。これに対して、ナノ結晶性粒子を加熱プレスして高密度等方性磁石に変換することが可能であり、次いで、鍛造および押出工程により、高エネルギー異方性磁石に変換することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
このような状況において、磁石製造用の均一粒子を得る新しい方法を開発することは非常に困難であった。本明細書中に記載された方法を用いて、金属元素の混合工程(還元剤で処理された希土類酸化物のいくつかの場合)、再溶融工程および次の還元工程を回避することができる。従って、本発明は、還元工程および再溶融工程を回避する、熱分解または類似の方法によって単一工程で、要求された組成式に従って、酸化物粒子の均一混合物の組成物を得る簡素化された方法を開発する。本発明における混合酸化物の簡素化された還元により、希土類系永久磁石、例えばNdFe14B正方晶磁気相、またはSmCo組成物の容易な製造を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
(発明の目的)発明の名称に記載されているように、本発明は、混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法に関するものであり、上記製造方法は簡単な方法であり、均一かつ多目的な組成物、特に希土類‐遷移金属(RETM)型の永久磁石を得ることができ、希土類(RE)は、他の可能な選択肢の中でも、例えば、ネオジム、プラセオジム、ジスプロシウムまたはそれらの組み合わせ等の元素であってもよく、遷移金属(TM)は、他の可能な選択肢の中でも、例えば、鉄、コバルト、ニッケルまたはそれらの組み合わせ等であってもよく、一方、例えば、ホウ素等の他の元素を含んでいても、または含んでいなくてもよい。
【0022】
本明細書には、第2の工程において、還元雰囲気での溶融およびRETM型の永久磁石の製造に適切な広範囲なRETM均一酸化物の割合の熱分解合成手段による、特に、RETM型の永久磁石を得るための代替方法およびより低コストの方法が記載されている。
【発明の効果】
【0023】
本方法に関して、出発点として製造に通常用いられる個々のREおよびTM元素並びに他の化合物は、単一のRETM型の均一酸化物に置き換えられ、従って、磁石製造工業に現在用いられている上記工程の高いエネルギー消費を回避し、同時に、より高い均一性およびそれによってより良好な性能を有する製品も得られる。
【0024】
本発明の好ましい態様において、Nd、FeおよびBの適当な割合を有する単一NdFeB酸化物を用いる粒子のスプレー熱分解法によって、還元によってNdFe14Bとなる酸化物組成物を単一工程で得る製造を行うことができる。この方法を用いると、Nd化合物、Fe化合物およびB化合物から別々に出発する場合に、現在、均一化に必要な複雑な工程を回避することができる。この場合、還元されるべき酸化物は、既に所望の組成および高レベルの均一性を有している。
【0025】
(発明の説明)本明細書中には、ホウ素を含有する、または含有しない化学量論量の希土類および遷移金属を含有する溶媒を含有する、または含有しない親化合物の混合物を作製する工程、
噴霧ダイがスプレーまたはエアロゾルとして微小液滴を発生する熱エネルギー入力を有する反応器に、該親化合物の混合物を導入する工程、
形成した微小液滴を熱分解および燃焼させて、混合酸化物粒子を形成する工程、
形成し、回収した混合酸化物粒子を均一粉体形状で還元して、永久磁性粒子を得る工程
を含むことを特徴とする希土類‐遷移金属型磁性材料を製造するための希土類‐遷移金属をベースとする混合酸化物および永久磁性粒子の製造方法、が記載されている。
【0026】
前記親化合物の混合物が液相または気相にあり、前記金属親化合物が有機金属化合物、硝酸塩、無機酸および/または塩化物をベースとする。
【0027】
これに対して、前記親化合物の溶媒が、アルコール、有機酸、グリコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、芳香族化合物、アルカンまたは燃料油、無機溶媒およびそれらの混合物である。
【0028】
前記親化合物の混合物の反応器への導入が、空気、酸素または他の反応性および非反応性ガスの導入も含んで、スプレーの形成、冷却、希釈および他の化合物用のキャリアとしての他の用途を達成する。
【0029】
更に、前記燃焼ガスの反応器への導入により、酸素および空気から成る群から選択される酸化性ガスを有する支持炎を形成する。
【0030】
熱分解が、燃焼炎、温度制御オーブン、プラズマ反応器またはレーザー系反応器中で起こる。
【0031】
熱分解のための前記親化合物の導入が、熱分解チャンバーまたはその中に到達する前に行われるスプレーの形成以外の蒸発手段によって行われる。
【0032】
前記混合酸化物の組成が、還元後、前記磁性粒子が原子数に対する希土類元素含有率2〜70%を有するように設定され、好ましい希土類元素がネオジム、サマリウムおよび/またはプラセオジム、更に、他の元素からの希土類元素、例えばランタン、セリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、プロメチウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムまたはイットリウムおよび/またはそれらの混合物を用いることができ、それらが50%を超えない場合、更に遷移金属15〜98原子%を含有し、そして前記遷移金属は好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅またはマンガンであり、前記磁性組成物にはホウ素を用いてもよく、そのような場合には、50原子%を超えず、10原子%未満の他の元素、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ゲルマニウム、ニオビウム、モリブデン、アルミニウム、錫、タンタル、タングステン、アンチモン、炭素、ケイ素および/またはハフニウムを用いる。
【0033】
得られる前記混合酸化物粒子の粒径が1〜1000nmであり、平均粒径が10〜500nmである。
【0034】
前記反応器中の微小液滴の発生が、超音波アトマイザー、ネブライザーまたは他の液滴発生要素によって行われる。
【0035】
本発明の方法によって、前記混合酸化物が、還元後、原子数に対する希土類元素含有率2〜70%を有する磁性粒子となり、好ましい希土類元素がネオジム、サマリウムおよび/またはプラセオジム、更に、他の元素からの希土類元素、例えばランタン、セリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、プロメチウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムまたはイットリウムおよび/またはそれらの混合物を用いることができ、それらが50%を超えない場合、更に遷移金属15〜98原子%を含有し、そして前記遷移金属は好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅またはマンガンであり、前記磁性組成物にはホウ素を用いてもよく、そのような場合には、50原子%を超えず、10原子%未満の他の元素、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ゲルマニウム、ニオビウム、モリブデン、アルミニウム、錫、タンタル、タングステン、アンチモン、炭素、ケイ素および/またはハフニウムを用いる。
【0036】
更に、前記混合酸化物の還元工程の後、得られる磁性材料はいくつかの使用方法を有することができ、従って、等方性ボンド磁石または異方性磁石の製造用の磁性粒子として使用してもよく、永久磁石製造用のインゴットの仕上げ用または磁性および非磁性希土類系合金の製造用の原材料として使用してもよい。
【0037】
同様に、前記混合酸化物の還元工程の後、得られる磁性材料は、希土類系化合物を用いる工業用途に、または磁性粒子として直接使用してもよい。
【0038】
以下の記載を追加するため、および本発明の特徴をより容易に理解する目的で、本明細書には、説明のためであって、それに限定するものではなく、本発明の最も特徴的な詳細を表現する図面を添付する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】還元によって磁性粒子として使用される混合酸化物の製造方法の工程を有するダイヤグラムであり、上記ダイヤグラムはNdFe14B正方晶相の特別なケースに相当するが、他のケースに拡大してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
上記図面を参照して、図1の上記ダイヤグラムによって、希土類‐遷移金属系をベースとする永久磁石の適切な製造方法を提供し、その均質度、高密度化構造および最終性能を向上する永久磁石用混合酸化物の製造方法に含まれる種々の工程が、どのようにして示されているかを、見ることができる。
【0041】
従って、本発明は、所望の化学量論組成を有する粉末粒子を得るための、ある方法、好ましくはスプレー火炎熱分解によって、金属親化合物、好ましくは液状化合物、特に液状有機金属親化合物からの、混合金属酸化物、例えばNd0.047Fe0.330.0240.6の単一工程での製造を含む。記載した例示においては、NdFe14B磁性相を形成するために、Nd0.047Fe0.330.0240.6の混合金属酸化物粒子を、第2工程において還元することができる。
【0042】
(1.熱分解による希土類‐遷移金属系酸化物合成)
本発明の方法によれば、1つの態様は、溶媒と混合してもしなくても、火炎反応器に液状金属親化合物を導入することからなる。他の方法では、上記火炎以外のエネルギー入力手段、それらの中でも例えばプラズマ、温度制御オーブンまたはレーザーを用いてもよい。
【0043】
これに対して、1つの例示として用いられた上記火炎熱分解法においては、上記液状媒体を加熱し、上記溶媒および親化合物混合物の蒸発および燃焼を、混合酸化物ナノ粒子の形成と同様に、上記火炎内で行い、それによって、所望の組成および特性を有する粒子を得る。
【0044】
(A.液状混合物の調製)
Nd0.047Fe0.330.0240.6の好ましい混合酸化物組成の典型的な実験において、上記金属(ネオジム、鉄およびホウ素)を含有する化学量論量の液状親化合物を、適当な溶媒に溶解する。
【0045】
上記金属を含有する有機金属親化合物が好ましいが、代わりに、他の親化合物として、液状媒体中であろうとなかろうと、ネオジム、鉄およびホウ素、または必要な対応する元素の金属濃縮物を含有するナイトレート、無機酸、クロリドなどを挙げることができる。
【0046】
上記親化合物を溶解するものとして、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、有機酸、グリコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、トルエンまたはキシレンなどの芳香族化合物、ヘキサン、イソオクタンなどのアルカン、あるいは鉱油、灯油などの燃料油が挙げられる。有機溶媒以外に、水性の溶液、有機−無機溶媒混合物などの無機液体を溶媒として用いてもよい。
【0047】
一方、上記親化合物‐溶媒液状混合物の特性は、上記液状混合物が上記混合物の流動性、燃焼性、温度または得られた粒子中に存在する不純物などの操作特性にどれだけ悪影響を与えるかに依存して変化してもよい。上記混合物中の上記溶媒および親化合物の配合量は、上記親化合物の金属含有量や、上記熱分解法で形成される粒子の所望の組成に依存して変化してもよい。
【0048】
(B.混合酸化物製造のための熱分解)
上記親化合物および溶媒の混合物を熱分解反応器、好ましくは火炎反応器に導入し、ここで上記液状媒体を、噴霧ダイ、ネブライザー、超音波噴霧器または微小液滴を製造可能な他の要素などによって噴霧してスプレーまたはエアロゾルとして微小液滴を形成する。
【0049】
他の方法として、バブラー、昇華システムまたは初期混合物を蒸気として提供する目的を有するその他のものを導入することが挙げられる。
【0050】
本発明の方法において、Oまたは空気などの酸化ガスを選択する場合、反応性であっても不活性ガスであってもよいガスを拡散するダイが好ましく、上記液滴を、上記液状親化合物に影響を与える拡散ガスによって形成し、支持炎中のガス相に導入する。上記ガス相には、メタン、プロパン、ブタンなどのガス燃料を含んでいてもよく、また、上記炎を維持する目的を有するOまたは空気などの酸化剤も含む。
【0051】
その他の場合には、冷却、希釈用に、または他の化合物用のキャリアとして、不活性Nなどの非反応性ガスが存在してもよい。
【0052】
一旦、液滴が形成されると、それらは火炎によって加熱され、そこで、液状親化合物の場合、上記液体は蒸発し、上記液滴中に存在する燃料が酸化炎中で燃焼される。従って、上記親化合物中の希土類、遷移金属および他の存在する必要な元素、並びに好ましい態様では、ネオジム、鉄およびホウ素が酸化されて、組み合わされた混合酸化物の均質な粒子を形成する。上記粒子の形成機構には、同時に生じる液滴の蒸発、燃焼、核形成、凝集、焼成および表面成長を含む。好ましくは、実施例においては、上記火炎中で生成される粒子は、好ましい組成Nd0.047Fe0.330.0240.6を有する。
【0053】
得られる粒子の粒径分布は1から1000nmであり、平均粒径は10〜500nmである。上記実施例に続いて、本発明の優位点の1つは、Nd‐Fe‐B混合酸化物粒子を1時間当たりグラムからトンまでのオーダーの高速度で製造できることである。
【0054】
適当な熱分解として、上記親化合物の熱入力を有する反応器への導入があり、予め蒸気として供給しない限り、上記液滴は最初に蒸発し、次いで、互いに続く所望の生成物の粒子を形成するための対応する化学反応が起こる。本明細書中では好ましい方法は、スプレー火炎燃焼であるが、他の適当な方法として、温度制御オーブン、プラズマまたはレーザーなどが挙げられる。
【0055】
(C.ナノ粒子の再回収および処理)
混合酸化物ナノ粒子を回収して、固体物質粒子をガスから分離する。本発明の方法では、用いられる装置は、固体‐ガス分離法に適している。好ましくは、1つの方法として、バッグフィルターが用いられ、他の適当な方法として、静電集塵機、サイクロン、またはスクラバーなどの液体を用いる回収装置が挙げられる。
【0056】
上記ナノ粒子粉体を、特性を純化、付加または変性するために、ガス、液体、または熱で処理してもよい。
【0057】
上記ナノ粒子を回収後、単一工程で製造した所望の組成を有する上記混合酸化物は、実施例ではNd0.047Fe0.330.0240.6であるが、この実施例の場合には、NdFe14B磁性金属相を形成するための第2工程で還元される。適当な還元方法として、固体状態の反応における還元剤の使用、加熱法や電気分解法の適用などが挙げられる。ここで、優位な点として、すべて不活性雰囲気下で行うことが必要な、各化合物用の別の還元工程、混合および再溶融方法、並びに粉砕方法を回避しながら、上記組成式の所望の磁石を、所望の組成および高いレベルの均質性を有して製造される上記混合酸化物からスタートする別の工程で還元する点である。
【0058】
本発明の上記方法には、ホウ素を含有する、または含有しない、および全体の化合物の酸化に対応する化学量論量の酸素を含有する異なる化合物、REおよびTMの組成の範囲を有する混合酸化物を含む組成を含み、そして、磁石の組成は一般式TRMTBを有する。ほとんどの場合、「X」は0.02〜0.7の範囲の組成中の希土類の合計含量であり、「Y」は0.15〜0.98の範囲の組成中の遷移金属の合計含量であり、「Z」は0.0〜0.5の範囲の組成中のホウ素量であり、X+Y+Z=1である。
【0059】
希土類として含有すべき最も適当な元素は、好ましくはネオジム、プラセオジムおよび/またはサマリウムであり、他の目的のために他の希土類元素を50原子%以下の量で含んでいてもよい。可能な別の希土類元素として、例えばランタン、セリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、プロメチウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムまたはイットリウムおよび/またはそれらの混合物が挙げられる。
【0060】
上記遷移金属として、好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、銅またはマンガンが挙げられる。上記組成中で用いられる遷移金属は、15〜98原子%の範囲で含有する。上記磁石の組成にはホウ素を用いても用いなくてもよく、用いる場合には、50原子%を超えない。10原子%未満の他の別の元素として、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ゲルマニウム、ニオビウム、モリブデン、アルミニウム、錫、タンタル、タングステン、アンチモン、炭素、ケイ素および/またはハフニウムが挙げられる。
【0061】
本発明の上記方法の目的には、還元工程の後、等方性ボンド磁石の製造、圧力および配列による異方性磁石の製造、「メルトスピニング」法による磁石の製造のための原材料の製造、永久磁石製造用の一次インゴットを得るための原材料の製造および磁性および非磁性希土類系合金の製造に有用な永久磁性ナノ粒子を得ることを可能にする、混合酸化物粒子の製造を含む。
【0062】
同様に、希土類系永久磁石の良好な磁性特性の優位性のほとんどを作り出す目的のために、例えばNdFe14B正方晶相、SmCo単相、またはSmCo17合金系などの磁性相を形成する上記金属合金の均質組成を達成すること、並びに磁石のより早い取り扱いおよび加工を可能にするこれらの磁性粒子を生成することが必要であることを示すことができる。
【0063】
工業スケールでの永久磁石の製造工程におけるより均質な磁性組成の開発のため、手順の簡素化し、製造コストを低減すると同時に、本発明の主要部である金属親化合物の導入をベースとする熱分解法を開発したものである。
【0064】
上記開発した熱分解法に関して、技術革新は、RETM型永久磁石を得るのに必要な上記混合酸化物均質組成が1つの工程で得られ、次の工程の上記均質化合物の還元によって、個々の原材料の合金化により得られるものより高いレベルの上記合金中の均一性を達成し、エネルギーの大きな消費並びに粉体を得るための複雑な混合、合金化および粉砕の工程を回避するRETM型磁石の均質組成が得られることにある。
【0065】
本発明においては、熱分解による上記合成によって、親化合物混合物上の上記粒子の化学量論組成の維持、並びに磁石組成およびその構造における高いレベルの均質性の確保を可能にし、また希土類‐遷移金属磁石をベースとする他の元素および他の組成の導入を可能にする。
【0066】
上記熱分解法の別の優位性は、磁石の製造のための混合酸化物組成が工業レベルで得ることができ、上記方法の規模を時間当たりグラムからトンまでのオーダーで確保するである。
【0067】
上記方法の更に別の優位性は、製造される粒子がナノメーターから数ミクロンまでのより小さい粒径を有するように提供され、上記磁石を形成するためのプレスにより、より小さい粒子がより高い表面エネルギーを有し、それらの相互作用が向上し、それらの間隙をより良好に充填する、高密度体を可能とすることである。
【0068】
別の大きな優位性は、上記RETM金属合金を得る目的のために、磁石製造の最終工程まで還元反応が回避され、従来の工程において生じるような不活性雰囲気下での複雑な取り扱いを低減することである。同様に、上記粒子が既に粉体として製造されているので、最終的にそれらの結晶構造の崩壊を生じて、それによって永久磁性材料の磁性特性に悪影響を与える、高いエネルギーを消費する機械的粉砕が回避される。
【0069】
従って、粉末冶金、「メルトスピニング」などの通常の物理的冶金方法に比較した場合の本発明の新規性は、本発明に記載された上記方法が、還元法によって、TRMT14B、TRMTまたはTRMT17合金などのRETM磁性相に変換する上記酸化物混合物中に単一工程で磁石製造用の制御された均質な組成を提供することである。
【0070】
上記方法は、遷移金属との希土類金属の逐次的混合および溶融、例えば、還元雰囲気でのネオジムまたは酸化ネオジムとの鉄、ホウ素および/またはフェロボロンの混合および溶融、上記インゴットの数回の溶融および成形、並びにその微細粒子への粉砕などの高いエネルギー消費を必要とする多数の工程の必要性を排除する。これらの工程は、本発明によって、十分に置き換えられ、磁性用途の混合酸化物粒子を大規模かつより少ない工程で達成し、従って、コストを低減し、上記化合物の取り扱いを容易にする。
【実施例】
【0071】
以下の実施例によって、本発明の実用性を説明する。
【0072】
(実施例1)
スプレー火炎熱分解によって、組成式Nd0.047Fe0.330.0240.6を有する混合酸化物を作製した。キシレンに溶解した、59.3gのネオジムアセチルアセトネート(C1521NdO)、875.8gの鉱油中の2‐エチルヘキサン酸鉄(Fe 6%)および15.6gのホウ酸トリ‐n‐ブチル([CH(CH)O]B)を用いて、液状親化合物の混合物を調製した。キシレンを加えて、合計金属濃度0.8Mを得た。
【0073】
上記液状混合物を、分散ガスOの供給量100L/分で、出口サイズ0.8mmを有するダイを通って、ポンプを用いて48mL/分で供給した。Oの供給量8L/分およびCH供給量4L/分で、支持炎を形成した。
【0074】
最終組成Nd0.047Fe0.330.0240.6を有する混合酸化物粒子の回収のため、分離システムとしてバッグフィルターを用いた。
【0075】
最後に、上記混合酸化物粒子を還元して、永久磁性ナノ粒子を得た。
【0076】
(実施例2)
スプレー火炎熱分解によって、組成式Sm0.04Co0.360.0240.6を有する混合酸化物を作製した。キシレンに溶解した、50gのサマリウムアセチルアセトネートおよび523gの2‐エチルヘキサン酸コバルト(鉱油中65重量%)を用いて、液状親化合物の混合物を調製した。上記混合物の合計金属濃度を0.5Mに調整した。上記液状混合物を、分散ガスOの供給量100L/分で、口径0.8mmを有するダイを通って、ポンプを用いて50mL/分で供給した。Oの供給量8L/分およびCH供給量4L/分で、支持炎を形成した。バッグフィルターを用いて、最終組成Sm0.04Co0.360.0240.6を有する混合酸化物粒子を回収した。
【0077】
最後に、上記混合酸化物粒子を還元して、永久磁性ナノ粒子を得た。
図1