特許第5936715号(P5936715)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936715
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】タッチ操作の処理方法及び移動端末
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20160609BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20160609BHJP
【FI】
   G06F3/0488
   G06F3/0484 120
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-559055(P2014-559055)
(86)(22)【出願日】2012年5月21日
(65)【公表番号】特表2015-512101(P2015-512101A)
(43)【公表日】2015年4月23日
(86)【国際出願番号】CN2012075805
(87)【国際公開番号】WO2013127130
(87)【国際公開日】20130906
【審査請求日】2014年10月20日
(31)【優先権主張番号】201210050956.3
(32)【優先日】2012年2月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,ドンシャオ
【審査官】 間野 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0209098(US,A1)
【文献】 特表2013−520728(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0167391(US,A1)
【文献】 特表2013−516703(JP,A)
【文献】 特開2005−122271(JP,A)
【文献】 特開2011−119959(JP,A)
【文献】 特開2010−262557(JP,A)
【文献】 特開2010−26638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048 − 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作の処理方法であって、移動端末によって、前記移動端末の表示領域以外の領域に位置する第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することと、前記移動端末によって取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することと、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを前記第1感応領域において取得したユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって確定することと、および確定された機能ボタンによって相応な処理を行うこととを含み、
前記タッチ動作がスライドタッチである場合、前記対応関係は、前記第1感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応関係であり、前記移動端末が、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、移動端末が前記第1感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を確定し、移動端末が前記スライド軌跡と前記第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が設定された対応位置関係を満足させる場合に、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することである、前記タッチ操作の処理方法。
【請求項2】
前記第1感応領域が、前記移動端末のフレーム、側面及び裏面の中の一つ又は複数の位置に設置される請求項1に記載のタッチ操作の処理方法。
【請求項3】
前記タッチ動作がクリックタッチである場合に、前記対応関係は、設定されたクリック位置におけるクリック回数と機能ボタンとの対応関係であり前記移動端末が取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することが、移動端末が前記タッチ動作が前記第1感応領域内に設定された位置にあることを確定し、且つ前記タッチ動作の回数が設定された数に等しい場合に、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することである、請求項1又は2に記載のタッチ操作の処理方法。
【請求項4】
前記タッチ動作がスライドタッチである場合、且つ前記タッチ動作が前記第1感応領域及び前記表示領域内に位置する第2感応領域を渡る場合、前記対応関係は、前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応関係であり前記移動端末が取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を前記移動端末が確定し、前記スライド軌跡と前記識別線との位置関係が、設定された対応位置関係を満足する場合に、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを前記移動端末が確定することである、請求項に記載のタッチ操作の処理方法。
【請求項5】
前記移動端末が対応する機能ボタンを確定した後、さらに、前記移動端末が表示領域内に前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを表示することを含む、請求項1又は2に記載のタッチ操作の処理方法。
【請求項6】
移動端末であって、前記移動端末の表示領域以外の領域に位置する第1感応領域と、前記第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することに用いられる第1センサーと、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する場合に、第1センサーが前記第1感応領域内に取得したユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンによって相応な処理を行うことに用いられるプロセッサとを含み、
前記タッチ動作がスライドタッチである場合に、前記プロセッサは、取得されたタッチ動作が前記第1感応領域内における対応するスライド軌跡に位置することを確定し、且つ前記スライド軌跡と前記第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が設定された対応位置関係を満足する場合に前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる、前記移動端末。
【請求項7】
前記第一感応領域が、前記移動端末のフレーム、側面及び裏面の中の一つ又は複数の位置に設置される、請求項に記載の移動端末。
【請求項8】
前記タッチ動作がクリックタッチである場合に、前記プロセッサは、前記タッチ動作が前記第1感応領域内に設定された位置にあることを確定し、且つ前記タッチ動作の回数が設定された数に等しい場合に前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる、請求項又はに記載の移動端末。
【請求項9】
前記移動端末が、さらに前記移動端末の表示領域に位置する第2感応領域と、前記第2感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することに用いられる第2センサーと、を含み前記タッチ動作がスライドタッチであり、且つ前記タッチ動作が前記第1感応領域及び前記第2感応領域を渡る場合、前記プロセッサが、さらに取得されたタッチ動作が前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるスライド軌跡に位置することを確定し、且つ前記スライド軌跡と前記識別線との位置関係が、設定された対応位置関係を満足する場合に、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる、請求項に記載の移動端末。
【請求項10】
前記第1センサーが静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類であり、前記第2センサーが静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類である、請求項に記載の移動端末。
【請求項11】
前記移動端末が、さらに、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを表示するディスプレイを含むことを特徴とする請求項又はに記載の移動端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子技術分野に関し、特にタッチ操作の処理方法及び移動端末に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットと情報技術の継続な発展に伴い、移動端末は、すでに簡単な通話ツールからエンターテインメントと実用性を兼ねる総合的な情報処理プラットホームになっている。現在の移動端末はオーディオ通信と文字メッセージの機能を有することだけではなく、さらに、マルチメディア機能、マルチメディアメッセージングサービス、インターネット接続サービス及び多種類のJava(登録商標)プログラムもサポートして、人々の現代生活へ極大の便利さを与える。
【0003】
タッチパネル(Touch Panel)は、頑丈、高速応答、スペース節約および対話型インターフェースを実現しやすい利点などを備えるため、各種類の移動端末に、例えば携帯電話、デジタルフォトフレーム、PDA(パーソナルデジタルアシスタント:Personal Digital Assistant)及びタブレットPCなどに広く応用され、移動端末の従来のディスプレイに段々取って替わりつつある。タッチパネルにより物理キーボートの機能をシミュレーションできるので、タッチパネルの下でOLED(有機発光ダイオード:Organic Light-Emitting Diode)表示パネルを内張りしてボタンラベルを表示する。しかし、現在タッチパネルの応用に伴って、移動端末の物理ボタンが段々少なくなってきて、物理ボタンの機能は益々タッチパネルで入れ替わったが、移動端末のあるボタンは、例えば、home(メインインタフェース)ボタン、リターンボタン及びボリュームボタンなどは、やはり入れ替わることなく存在し、そのために、移動端末はやはり一部の領域をボタンの配置に用いる必要がある。
【0004】
現在、移動端末の発展の勢いは、厚さを薄ければ薄いほど良く、スクリーンのサイズを大きければ大きいほど良いとするが、移動端末のボタンは一部の領域を占用するので、移動端末の体積が一定である場合に、その厚さとスクリーンのサイズは制限される。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑み、本発明の実施例は、従来の技術における移動端末のボタンが一部の領域を占用するため、移動端末が体積の一定である場合にその厚さとスクリーンのサイズが制限される問題を解決するタッチ操作の処理方法及び移動端末を提供している。
本発明の実施例に提供されているタッチ操作の処理方法において、移動端末は、前記移動端末における表示領域以外の他の領域に位置する第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することと、前記移動端末が、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する場合に、前記第1感応領域において取得したユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンによって相応な処理を行うこととを含む。
好ましくは、前記第1感応領域は、前記移動端末のフレーム、側面及び裏面の一つ又は複数の位置に設置される。
好ましくは、前記タッチ動作がクリックタッチである場合、前記対応関係は、設定されたクリック位置におけるクリック回数と機能ボタンの対応関係であり、相応的に、前記移動端末は、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、前記移動端末が、前記タッチ動作が前記第1感応領域内に設定された位置にあることを確定し、且つ前記タッチ動作の回数が設定された数に等しい場合、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。
好ましくは、前記タッチ動作がスライドタッチである場合に、前記対応関係は、前記第1感応領域以内におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応する関係であり、相応的に、前記移動端末が取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、前記移動端末が前記第一感応領域以内におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を確定し、前記移動端末が前記スライド軌跡と前記第1感応領域以内に位置する識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合に、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することである。
好ましくは、前記タッチ動作がスライドタッチであり、且つ前記タッチ動作が前記第1感応領域及び前記表示領域内に位置する第2感応領域に渡る場合、前記対応関係は、前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応関係であり、相応的に、前記移動端末が取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、前記移動端末が、前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を確定し、前記スライド軌跡が前記識別線との位置関係が設定された位置対応関係を満足する場合、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することである。
好ましくは、前記方法は、さらに、前記移動端末が対応する機能ボタンを確定した後、
前記移動端末が表示領域内に前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを表示することを含む。
【0006】
本発明の実施例に係る移動端末は、前記移動端末における表示領域以外の他の領域に位置する第1感応領域と、前記第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することに用いられる第1センサーと、移動端末は取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する場合、第1センサーが前記第1感応領域において取得したユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンに従って相応な処理を行うことに用いられるプロセッサとを含む。
好ましくは、前記第1感応領域が前記移動端末のフレーム、側面及び裏面の中の一つ又は複数の位置に設置される。
好ましくは、前記タッチ動作がクリックタッチである場合、前記プロセッサは、前記タッチ動作が前記第一感応領域内に設定された位置にあることを確定し、且つ前記タッチ動作の回数が設定された数に等しい場合、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、前記タッチ動作がスライドタッチである場合、前記プロセッサは、取得されたタッチ動作が前記第1感応領域内における対応するスライド軌跡に位置ずることを確定し、且つ前記スライド軌跡と前記第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が設定された位置対応関係を満足する場合、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、前記移動端末は、さらに、前記移動端末の表示領域内に位置する第2感応領域と、前記表示領域内の第2感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得することに用いられる第2センサーとを含み、相応的に、前記タッチ動作がスライドタッチであり、かつ前記タッチ動作が前記第一感応領域及び前記第二感応領域を渡す場合、前記プロセッサは、さらにタッチ動作が前記第1感応領域及び前記第2感応領域におけるスライド軌跡に位置することを確定し、且つ前記スライド軌跡と前記識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、前記タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、前記第1センサーは、静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類であり、前記第2センサーが静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類である。
好ましくは、前記移動端末は、前記有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを表示することに用いられるディスプレイをさらに含む。
【0007】
本発明の実施例において、表示領域以外の他の領域に位置する第1感応領域におけるユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、ユーザの有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンよって相応な処理を行うことによって、移動端末は機能ボタンの設置必要がなくて、同じ体積で、移動端末のスクリーンサイズをより大きく、より薄くなることもでき、同じサイズのスクリーンで、移動端末の体積をより小さく、より薄くなることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例に係る第1種のタッチ操作の処理方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例に係る識別線が設置された移動端末の構造を示す図である。
図3A】本発明の実施例に係る第1種の有効なタッチ動作を示す図である。
図3B図3Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である。
図4A】本発明の実施例に係る第2種の有効なタッチ動作を示す図である。
図4B図4Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である。
図5A】本発明の実施例に係る第3種の有効なタッチ動作を示す図である。
図5B図5Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である。
図6A】本発明の実施例に係る第4種の有効なタッチ動作を示す図である。
図6B図6Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である。
図7A】本発明の実施例に係る第5種の有効なタッチ動作を示す図である。
図7B図7Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である
図8A】本発明の実施例に係る第6種の有効なタッチ動作を示す図である。
図8B図8Aに示す有効なタッチ動作に対応する軌跡を示す図である。
図9A】本発明の実施例に係る第1種の移動端末の構造を示す図である
図9B】本発明の実施例に係る第2種の移動端末の構造を示す図である。
図9C】本発明の実施例に係る第3種の移動端末の構造を示す図である。
図9D】本発明の実施例に係る第4種の移動端末の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は表示領域以外の領域に位置する第1感応領域におけるユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係に従って、ユーザの有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンによって相応な処理を行うことによって、移動端末に対していずれのファンクションキーをも設定する必要がないようにさせる。
以下、明細書と図面とを組み合わせながら、本発明の実施例をさらに詳細に説明する。
【0010】
図1に示すように、本発明の実施例に係るタッチ操作の処理方法は、以下のステップを含む。
S101:移動端末は、この移動端末において表示領域以外の他の領域に位置する第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得する。
S102:移動端末は、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する場合、第1感応領域におけるユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンによって相応な処理を行う。
ここで、機能ボタンは、HOMEキー、戻りキー、ボリュームキー、メニューキー、スリープ解除キー、スダートキー、シャットダウンキーなどボタンのうちの一種類又は多種類を含むが、それらに限らない。
第1感応領域は、移動端末のフレーム位置、即ち、移動端末の正面の表示領域以外の他の領域にも設置できて、移動端末の側面位置にも設置できて、さらに移動端末の裏面位置にも設置できる。
【0011】
具体的な実施プロセスにおいて、移動端末は、静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー、電圧センサーなどの第1センサーにより第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得できる。
具体的な実施プロセスにおいて、複数の機能ボタンに対する操作を満足するために、第1感応領域の数は複数可能であり、この複数の第1感応領域は移動端末のフレーム位置、側面位置及び裏面位置に設置できる。
説明の便宜上、以下、第1感応領域の数を1つとすることを例にして説明し、複数の第1感応領域がある情況はそれに類似しているので、ここで詳しく説明しない。
第1感応領域における有効なユーザのタッチ動作はクリックタッチであってよく、即ち、第1感応領域においてある設定された位置にクリックを行うものであり、シングルクリックでも、ダブルクリックなどでもよく、需要に応じて設定できるものであり、S102における対応関係は、設定されたクリック位置におけるクリック回数と機能ボタンとの対応関係であり、即ち、同じ設定された位置において、異なるクリック回数が異なる機能ボタンに対応し、又は、異なる設定された位置において、同じクリック回数が異なる機能ボタンに対応し、又は、異なる設定された位置において、異なるクリック回数が異なる機能ボタンに対応する。
これに相応して、S101における取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、移動端末が、タッチ動作が第1感応領域に設定された位置にあることを確定し、且つタッチ動作の回数が設定された数に等しい場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することを含む。
具体的な実施プロセスにおいて、移動端末は第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得した後、まずこのタッチ動作が有効なタッチ動作であるかどうかを判断して、このタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定した後、続いてS102を実行し、このタッチ動作が有効なタッチ動作ではないときは、プロセスを終了し、即ち、移動端末はこのタッチ動作に応答せず、ユーザの誤操作を避ける。
例えば、移動端末右側のフレームのある設定された位置でダブルクリックに対応するものがHOMEキーの機能であると仮定すると、移動端末は、ユーザが右側フレームのこの位置でダブルクリック操作を行うことを確定する場合にHOMEキーの操作処理を実行し、又は、移動端末の側面のある設定された位置でシングルクリックすることが戻りキーの機能に対応すると仮定すると、移動端末はユーザが側面のこの位置でシングルクリック操作を行うことを確定する場合に、戻りキーの操作処理を実行する。
具体的な実施プロセスにおいて、ユーザが異なる機能ボタンに対する認識が容易となるために、第1感応領域における設定された位置で、この位置に対応する機能ボタンを表示するための識別符号を追加してよく、この識別符号はアイコン、文字、数字などであってよい。
【0012】
ユーザの第1感応領域における有効なタッチ動作が第1感応領域におけるスライドタッチである場合、対応関係は、第1感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応関係であり、例えば、第1感応領域におけるある設定された位置において行う上から下までのスライドタッチに対応するスライド軌跡がボリューム削減の機能に対応し、又は、第1感応領域において同一の設定された位置において行う下から上までのスライドタッチに対応するスライド軌跡がボリューム増大の機能に対応する。
相応的に、S101で取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを移動端末が確定することは、端末が、第1感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を確定することと、移動端末が、このスライド軌跡と第1感応領域内に位置する識別線の位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することとを含む。
具体的な実施プロセスにおいて、第一感応領域においてユーザの誤操作を防ぐために、第1感応領域において少なくても一つの識別線を設置して、第1感応領域が移動端末のフレーム領域に位置することを仮定すると、図2に示すように、移動端末はフレーム20と表示領域23を含み、フレーム20と表示領域23の間の領域はフレーム領域22であり、フレーム領域22において識別線を設置し、この識別線は、左、右フレーム領域内に設置される第1識別線21a及び表示領域23の周りに設置される第2識別線21bを含む。 もちろん、本発明の実施例に係る識別線を第1感応領域の位置に応じて他の位置に設置してもいい、例えば、上、下フレーム領域内に設置して、どの種類のタッチ動作が有効なタッチ動作であるのを予め設定して、即ち、タッチ動作に対応する軌跡と識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、このタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。そのため、移動端末は、第1感応領域におけるユーザのタッチ動作を取得した後、まずこのタッチ動作と第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足するかどうかに応じて、このタッチ動作が有効なタッチ動作であるかどうかを確定する。
このタッチ動作と第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が、設定される位置対応関係を満足すると、このタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定して、続いてS102を実行する。
このタッチ動作と第1感応領域内に位置する識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足しないと、このタッチ動作が有効なタッチ動作ではないことを確定して、プロセスを終了し、即ち、移動端末はこのタッチ動作を応答しない。このように、第1感応領域に対するユーザの誤操作を避ける。
【0013】
位置対応関係がユーザの需要に応じて設定でき、以下で図2に示す右側フレーム領域における第1識別線21aを例にして、数種類のタッチ動作と識別線の位置対応関係を挙げて説明するが、本発明の実施例の位置対応関係は下記実施例に限らない。
【0014】
1種の位置対応関係は、図3Aに示すように、タッチ動作31に対応する軌跡の起点310及び終点311はいずれも第1識別線30aの下側に位置し、且つこの軌跡はこの第1識別線30aを二回通過する。
相応的に、ユーザがある限定された時間内のタッチ動作31に対応する軌跡は、ある側の第1識別線30aの下側から第1識別線30aの上側までスライドして、第1識別線30aの上側から第1識別線30aの下側までスライドすると、図3Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。
相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンによって相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンがHOMEキーであることを仮定すると、図3Aに示すように、表示領域においてHOMEキーに対応するアイコン32を表示する。
【0015】
第2種の位置対応関係は、図4Aに示すように、タッチ動作41に対応する軌跡の起点410及び終点411は何れも第1識別線40aの上側に位置して、且つこの軌跡はこの第1識別線40aを二回通過する。
具体的に、ユーザのある限定された時間内のタッチ動作41に対応する軌跡が、ある側の第1識別線40aの上側から第1識別線40aの下側までスライドして、第1識別線40aの下側から第1識別線40aの上側までスライドするものであると、図4Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。
相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンによって相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンが戻りキーであるとすると、表示領域において戻りキーに対応するアイコン42を表示する。
【0016】
第3種の位置対応関係は、図5Aに示すように、タッチ動作51に対応する軌跡の起点510は第1識別線50aの下側に位置し、終点511は第1識別線50aの上側に位置して、且つこの軌跡はこの第1識別線50aを三回通過する。
具体的に、ユーザはある限定された時間内のタッチ動作51に対応する軌跡は、ある側の第1識別線50aの下側から第1識別線50aの上側までスライドして、この動作を二回繰り返すと、図5Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定して、相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンによって相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンがボリューム増大キーであることを仮定すると、表示領域においてボリューム増大キーに対応するアイコン52を表示する。
【0017】
第4種の位置対応関係は、図6Aに示すように、タッチ動作61に対応する軌跡の起点610は第1識別線60aの上側に位置し、終点611は第1識別線60aの下側に位置して、且つこの軌跡はこの第1識別線60aを三回通過する、
具体的に、ユーザはある限定された時間内のタッチ動作61に対応する軌跡は、ある側の第1識別線60aの上側から第1識別線60aの下側までスライドして、この動作を二回繰り返すと、図6Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。
相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンに従って相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンがボリューム減少キーであることを仮定すると、表示領域においてボリューム減少キーに対応するアイコン62を表示する。
なお、前記4種類の位置対応関係は説明するための例に過ぎず、発明を限定するものではなく、ユーザのリクエストに応じて有効なタッチ動作と識別線との位置対応関係が設定できれば、前記実施例におけるタッチ動作は他のタッチ動作であってもよい。タッチ動作に対応する機能ボタンはリクエストに応じて設定してもよい。
好ましくは、タッチ動作がスライドタッチである場合、タッチ動作は、第1感応領域及び移動端末の表示領域以内に位置する第2感応領域に渡るものでもよい。この時にS101における対応関係は第1感応領域及び第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡と機能ボタンとの対応関係である。
相応的に、S101において、移動端末が取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することは、第1感応領域及び第2感応領域におけるタッチ動作に対応するスライド軌跡を移動端末が確定することと、スライド軌跡と識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを移動端末が確定することとを含む。
具体的な実施プロセスにおいて、移動端末は、第1感応領域に設置された第1センサー及び第2感応領域に設置された第2センサーにより、ユーザのタッチ動作を取得でき、設定された位置対応関係によって、このタッチ動作が有効なタッチ動作であるか確定して、このタッチ動作が有効なタッチ動作である場合、続いてS102を実行して、このタッチ動作が有効なタッチ動作ではない場合、プロセスを終了させる。
ここで、第2センサーは静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー、電圧センサー等であってよい。
以下、図2に示す右側フレーム領域内の第1識別線21a及び第2識別線21bを例にして、数種類のタッチ動作と識別線との位置対応関係を挙げて説明するが、本発明の実施例の位置対応関係は下記の実施例に限られるものではない。
【0018】
実施例1について、図7Aに示すように、タッチ動作71に対応する軌跡の起点710は第1識別線70aの上側に位置して、終点711は第1識別線70aの下側に位置して、且つこの軌跡は第2識別線70bを二回通過する。
具体的に、ユーザのある限定された時間内のタッチ動作71に対応する軌跡が、ある側の第1識別線70aの上側から、第2識別線70bを経て表示領域における第2感応領域までスライドして、第2感応領域から第2識別線70bを断絶することなくスライドするように経て、第1識別線70aの下側までスライドすると、図7Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定して、相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンによって相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンがメニューキーであると仮定する場合は、表示領域においてメニューキーに対応するアイコン72を表示する。
【0019】
実施例2について、図8Aに示すように、タッチ動作81に対応する軌跡の起点810は第1識別線80aの下側に位置しており、終点811は第1識別線80aの上側に位置しており、且つこの軌跡は第2識別線80bを二回通過する。
具体的に、ユーザのある限定された時間内のタッチ動作81に対応する軌跡は、ある側の第1識別線80aの下側から、第2識別線80bを経て表示領域における第2感応領域までスライドして、第2感応領域から第2識別線80bを断絶することなくスライドするように経て、第1識別線80aの上側までスライドすると、図8Bに示すように、移動端末はこのタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する。
相応的に、S102は、具体的に、移動端末はタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係に従って、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、この機能ボタンによって相応な処理を行う。
好ましくは、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定した後で、同時に表示領域においてこの機能ボタンに対応するアイコンを表示でき、この有効なタッチ動作に対応する機能ボタンがスリープ解除キーであると仮定する場合は、表示領域においてスリープ解除キーに対応するアイコン82を表示する。
なお、前記二種類の位置対応関係は、説明するためのものに過ぎず、発明を限定するものではなく、ユーザのリクエストに応じて有効なタッチ動作と識別線との位置対応関係が設定できるものであり、且つ前記実施例におけるタッチ動作は他のタッチ動作であってもよい。タッチ動作に対応する機能ボタンはリクエストに応じて設定してもよい。
また、同じ発明の発想に基づいて、本発明の実施例には、移動端末が提供されており、この移動端末が問題を解決する原理は前記タッチ操作の処理方法と類似し、そのため、この移動端末は該処理方法を参照して実施できるものであり、ここで重複して説明はしない。
【0020】
図9Aに示すように、本発明の実施例に提供される第1種の移動端末は、移動端末における表示領域以外の領域に位置する第1感応領域と、ユーザの第1感応領域におけるタッチ動作を取得することに用いられる第1センサー90と、取得されたタッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定する場合、第1感応領域におけるユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定して、確定された機能ボタンによって相応な処理を行うことに用いられるプロセッサ91とを含む。
好ましくは、第1感応領域は移動端末のフレーム、側面及び裏面の中の一つ又は複数の位置に設置される。
好ましくは、プロセッサ91は、具体的に、タッチ動作がクリックタッチであり、且つタッチ動作が第1感応領域に設定された位置にあることを確定し、且つタッチ動作の回数が設定された数に等しい場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、プロセッサ91は、具体的に、タッチ動作がスライドタッチである場合、取得されたタッチ動作が第1感応領域以内に対応するスライド軌跡を確定して、スライド軌跡と第1感応領域に位置する識別線の位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、第1センサー90は静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類である。
好ましくは、図9Bに示すように、本発明の実施例の移動端末は、さらに、移動端末での表示領域以内に位置する第二感応領域と、ユーザの第二感応領域におけるタッチ動作を取得することに用いられる第二センサー92とを含み、このプロセッサ91は、さらに、タッチ動作がスライドタッチであって、且つタッチ動作が第1感応領域及び表示領域に位置する第2感応領域に渡る場合、取得されたタッチ動作の第1感応領域及び第2感応領域におけるスライド軌跡を確定して、スライド軌跡と識別線との位置関係が、設定された位置対応関係を満足する場合、タッチ動作が有効なタッチ動作であることを確定することに用いられる。
好ましくは、第1センサー90が静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類であって、第2センサー92は、静電容量センサー、赤外線センサー、電磁センサー及び圧力センサーの中の一種類又は多種類である。
好ましくは、図9C及び図9Dに示すように、本発明の実施例の移動端末は、さらに、有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを表示することに用いられるディスプレイ93を含む。
【0021】
本発明の好ましい実施例を説明したが、当業者は基本的な創造的な概念を把握して、これらの実施例とは異なる別の変更と改修ができる。そのため、添付した請求項は好ましい実施例及び本発明の範囲に含まれるすべての変更と改修を含む。
本発明の実施例は表示領域以外に位置する他の領域である第1感応領域におけるユーザのタッチ動作と機能ボタンの間の対応関係によって、ユーザの有効なタッチ動作に対応する機能ボタンを確定し、確定された機能ボタンによって相応な処理を行って、移動端末に機能ボタンが設置される領域の必要がないようにさせて、同じ体積で、移動端末のスクリーンサイズをより大きく、薄くなり、同じサイズのスクリーンで、移動端末の体積をより小さく、薄くなることもできる。
明らかに、当業者は本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなくいかなる改修及び変形も実施することができる。そのため、本発明の主旨精神と原則に含まれる、いかなる改修、変形も、本発明の特許申請の範囲およびその同等技術の範囲以内に含まれるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D