(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5936750
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】歯ブラシスタンド
(51)【国際特許分類】
A47K 1/09 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
A47K1/09 C
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-108005(P2015-108005)
(22)【出願日】2015年5月27日
【審査請求日】2015年6月3日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼発行日:平成27年4月17日発行 刊行物:流通向け配布物(サウンドハブラシ) 発行者:株式会社バンダイ ▲2▼ウェブサイトの掲載日:1,2,3については、平成27年5月25日 4については、平成27年5月24日 ウェブサイトのアドレス: 1. http://bandai−a.akamaihd.net/corp/press/100000305756833.pdf 2. http://bandai−lifestyle.jp/soundhaburashi_ninninger/ 3. http://bandai−lifestyle.jp/soundhaburashi_princessprecure/ 4. https://www.youtube.com/watch?v=SCAIf8KGC8M 公開者:株式会社バンダイ
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】森久保 拓也
(72)【発明者】
【氏名】中村 幸二
(72)【発明者】
【氏名】永井 小百合
(72)【発明者】
【氏名】岡本 政仁
【審査官】
油原 博
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−086121(JP,A)
【文献】
特開2012−176165(JP,A)
【文献】
特開平09−168428(JP,A)
【文献】
実開平02−105785(JP,U)
【文献】
実開平01−169180(JP,U)
【文献】
実開平3−021226(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 1/09、5/18
A46B 15/00−17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に向く筐体の下面から反対側の上側に貫通して設けられ、歯ブラシの柄が挿入される保持孔と、
前記保持孔に対する歯ブラシの柄の挿抜を検出する検出部と、
音声出力部と、
を備え、
歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声出力部から所定時間長の音声を出力し、
前記音声の出力途中に、歯ブラシの柄が前記保持孔に挿入されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声の出力を中断し、
前記音声の出力を中断した後、所定時間経過後に歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声を最初から出力する歯ブラシスタンド。
【請求項2】
請求項1記載の歯ブラシスタンドであって、
前記音声の出力を中断した後、所定時間内に歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声の出力を中断箇所から再開する歯ブラシスタンド。
【請求項3】
請求項1又は2記載の歯ブラシスタンドであって、
前記音声は、楽曲と、時間間隔をあけた複数の台詞とを含み、
前記複数の台詞は、磨き部位を順に教示するものである歯ブラシスタンド。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の歯ブラシスタンドであって、
前記保持孔は、前記筐体の上面側の開口面積よりも下面側の開口面積が小さい歯ブラシスタンド。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項記載の歯ブラシスタンドであって、
前記検出部は、前記保持孔の側面から保持孔に突出し、前記保持孔に挿入された歯ブラシの柄に係合する係合部材を有する歯ブラシスタンド。
【請求項6】
請求項5記載の歯ブラシスタンドであって、
前記係合部材は、筐体内に没入可能に設けられ且つ保持孔に向けて突出付勢されており、前記保持孔に歯ブラシの柄が挿入された際に筐体内に没入し、前記保持孔から歯ブラシの柄が抜去された際に保持孔に突出する歯ブラシスタンド。
【請求項7】
請求項6記載の歯ブラシスタンドであって、
前記係合部材は、歯ブラシの柄に設けられている孔に係合する歯ブラシスタンド。
【請求項8】
請求項7記載の歯ブラシスタンドであって、
前記係合部材は、歯ブラシの柄の末端部に設けられている孔に係合し、柄の末端が設置面から浮いた状態に歯ブラシを保持する歯ブラシスタンド。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか一項記載の歯ブラシスタンドであって、
前記係合部材は、前記保持孔における下側部位に設けられている歯ブラシスタンド。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項記載の歯ブラシスタンドであって、
前記音声出力部の放射口は、前記筐体の下面にあって設置面から浮いた状態に設けられている歯ブラシスタンド。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項記載の歯ブラシスタンドであって、
前記音声出力部は、前記筐体の正面側に設けられ、
前記保持孔は、前記筐体の背面側に設けられている歯ブラシスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
音声などの報知手段を用いて所定の歯磨き時間の経過を報知する歯ブラシスタンドが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の歯ブラシスタンドは、例えば歯磨きを適正な時間で自主的に行うことが不得手な小児等に対し、適正な歯磨き時間の経過を知らせることによって歯磨きを適正な時間継続することを促し、歯の健康の増進を図ることができる。
【0003】
特許文献1に記載された歯ブラシスタンドでは、歯ブラシの柄が挿入される保持孔の底にスイッチが設けられており、保持孔から歯ブラシの柄が抜去されることによってスイッチがONとなり、スイッチがONとなってから所定時間経過後にブザーが動作され、適正な歯磨き時間が報知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭59−123486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された歯ブラシスタンドでは、保持孔に対する歯ブラシの柄の挿抜を検出するスイッチが保持孔の底に設けられており、保持孔の底が閉塞されている。濡れた状態の歯ブラシが歯ブラシスタンドにセットされた場合に、水が柄を伝って保持孔の底に溜まり、歯ブラシの保管が不衛生となって、歯の健康を損なう虞がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、歯の健康の増進を図ることができる歯ブラシスタンドを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る歯ブラシスタンドは、設置面に向く筐体の下面から反対側の上面に貫通して設けられ、歯ブラシの柄が挿入される保持孔と、前記保持孔に対する歯ブラシの柄の挿抜を検出する検出部と、音声出力部と、を備え、歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声出力部から所定時間長の音声を出力することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声の出力途中に、歯ブラシの柄が前記保持孔に挿入されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声の出力を中断してもよい。
【0009】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声の出力を中断した後、所定時間内に歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声の出力を中断箇所から再開してもよい。
【0010】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声の出力を中断した後、所定時間経過後に歯ブラシの柄が前記保持孔から抜去されたことを前記検出部が検出した場合に、前記音声を最初から出力してもよい。
【0011】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声は、楽曲と、時間間隔をあけた複数の台詞とを含み、前記複数の台詞は、磨き部位を順に教示するものであってもよい。
【0012】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記保持孔は、前記筐体の上面側の開口面積よりも下面側の開口面積が小さくてもよい。
【0013】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記検出部は、前記保持孔の側面から保持孔に突出し、前記保持孔に挿入された歯ブラシの柄に係合する係合部材を有してもよい。
【0014】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記係合部材は、筐体内に没入可能に設けられ且つ保持孔に向けて突出付勢されており、前記保持孔に歯ブラシの柄が挿入された際に筐体内に没入し、前記保持孔から歯ブラシの柄が抜去された際に保持孔に突出してもよい。
【0015】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記係合部材は、歯ブラシの柄に設けられている孔に係合してもよい。
【0016】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記係合部材は、歯ブラシの柄の末端部に設けられている孔に係合し、柄の末端が設置面から浮いた状態に歯ブラシを保持してもよい。
【0017】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記係合部材は、前記保持孔における下側部位に設けられていてもよい。
【0018】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声出力部の放射口は、前記筐体の下面にあって設置面から浮いた状態に設けられていてもよい。
【0019】
また、本発明に係る歯ブラシスタンドにおいては、前記音声出力部は、前記筐体の正面側(歯ブラシスタンドの設置状態において前方側)に設けられ、前記保持孔は、前記筐体の背面側(歯ブラシスタンドの設置状態において後方側)に設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、歯の健康の増進を図ることができる歯ブラシスタンドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態を説明するための歯ブラシスタンドの一例の筐体上面側の斜視図である。
【
図2】
図1に示す歯ブラシスタンドの筐体下面側の斜視図である。
【
図3】
図1に示す歯ブラシスタンドの機能ブロック図である。
【
図4】
図1に示す歯ブラシスタンドの歯ブラシ挿入時における断面図である。
【
図5】
図1に示す歯ブラシスタンドの歯ブラシ抜去時における断面図である。
【
図6】
図1に示す歯ブラシスタンドの動作の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1及び
図2は、本発明の実施形態を説明するための歯ブラシスタンドの一例を示す。
【0023】
歯ブラシスタンド1は、歯ブラシ2を保持し、保持する歯ブラシ2が使用される際には音声を通じて使用者に適正な歯磨きを促す。
【0024】
歯ブラシスタンド1は、設置面に向く下面10aから反対側の上面10bに貫通する保持孔11が設けられた筐体10を有する。筐体10の保持孔11には、歯ブラシ2の柄3が挿入される。
【0025】
濡れた状態の歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入された場合に、歯ブラシ2に付着している水は柄3を伝って保持孔11の底に向かうが、保持孔11が筐体10を貫通して形成されていることにより、柄3を伝う水は保持孔11の底に溜まらずに設置面に落ちる。これにより、歯ブラシ2を衛生的に保管することができる。
【0026】
保持孔11は筐体10の上面10bから下面10aに向けて開口面積が次第に狭まるテーパ状となっており、図示の例では下面10aにおける保持孔11の開口幅Waが上面10bにおける保持孔11の開口幅Wbよりも小さくなっている。これにより、歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入される際の良好な挿入性と、保持孔11に挿入された柄3の高い安定性とを両立させることができる。
【0027】
筐体10の下面10aの四隅には、歯ブラシスタンド1の設置面と接する脚部12が設けられており、歯ブラシスタンド1が設置された状態で、下面10aは設置面から浮くこととなる。
【0028】
筐体10の下面10aには歯ブラシスタンド1から出力される音声の放射口13及び電池蓋17がさらに設けられている。歯ブラシスタンド1は例えば洗面台などの水回りに設置されるが、放射口13及び電池蓋17が下面10aに設けられていることにより、放射口13及び電池蓋17に水がかかることが抑制される。これにより、歯ブラシスタンド1の故障を抑制することができる。
【0029】
さらに、筐体10の下面10aが設置面から浮いていることで、放射口13及び電池蓋17もまた設置面から浮き、設置面に溜まった水が放射口13や電池蓋17を通して筐体10の内部に進入することが抑制される。これにより、歯ブラシスタンド1の故障を抑制することができる。
【0030】
また、放射口13が設置面から浮くことで、放射口13から放射される音声の明瞭性を高めることができる。
【0031】
図3は、歯ブラシスタンド1の機能ブロックを示す。
【0032】
歯ブラシスタンド1は、検出部20と、音声出力部21と、記憶部22と、制御部23と、電源部24と、を筐体10の内部に備える。
【0033】
検出部20は、筐体10の保持孔11に対する歯ブラシ2の挿抜を検出する。
【0034】
音声出力部21は、スピーカ21a及びスピーカ21aの駆動回路21bを含み、制御部23の制御のもとでスピーカ21aから音声を出力する。スピーカ21aから出力される音声は、筐体10の下面10aに設けられた放射口13を通して筐体10の外部に放射される。
【0035】
記憶部22は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成され、制御部23によって実行されるプログラムや、音声出力部21に出力させる音声データを記憶している。
【0036】
制御部23は、例えばマイクロプロセッサなどの処理装置を含み、記憶部22に記憶されたプログラムに従って動作する。そして、制御部23は、検出部20によって検出される歯ブラシ2の挿抜に基づき、音声データを記憶部22から読み出し、読み出した音声データに基づいて音声出力部21を動作させる。
【0037】
図4及び
図5は、検出部20の一例の構成を示す。
【0038】
検出部20は、係合部材14と、係合部材14を付勢する付勢部材15と、係合部材14によって開閉されるスイッチ16とを有する。
【0039】
係合部材14は、保持孔11の側面から保持孔11に突出し、保持孔11に挿入される歯ブラシ2の柄3に係合する。係合部材14は、筐体10の内部に没入可能とされており、付勢部材15によって保持孔11に向けて突出付勢されている。
【0040】
歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入されると、係合部材14は柄3に押圧されて筐体10の内部に没入し、柄3が保持孔11から抜去されると、係合部材14は付勢部材15に付勢されて保持孔11に突出する。
【0041】
スイッチ16は、歯ブラシ2の挿抜に伴う係合部材14の変位に応じてオン/オフされる。スイッチ16のオン/オフによって歯ブラシ2の挿抜が検出され、制御部23はスイッチ16のオン/オフに基づいて歯ブラシ2の挿抜を判定する。
【0042】
ここで、保持孔11に挿入された歯ブラシ2の柄3は、突出付勢された係合部材14と係合部材14に対向する保持孔11の側面との間に挟まれて保持される。そこで、柄3の末端が歯ブラシスタンド1の設置面から浮いた状態に歯ブラシ2を保持可能となる。柄3を伝って滴り落ちた水により設置面が濡れるとしても、柄3の末端を設置面から浮かせることにより、保管時に歯ブラシ2を乾燥させることができ、歯ブラシ2を衛生的に保管することができる。
【0043】
図示の例のように、歯ブラシ2の柄3の末端部に孔4が設けられている場合に、係合部材14の突端部が孔4に入り込むように係合部材14を構成してもよい。係合部材14と孔4との係合によって生じるクリック感により、柄3の末端が設置面から浮いた状態となる柄3の挿入深さを使用者に知覚させることができる。また、柄3の保持力を高めることもできる。
【0044】
好ましくは、係合部材14は保持孔11の下側部位に配置される。これにより、保持孔11に挿入された歯ブラシ2の柄3の安定性を高めることができる。また、好ましくは、スピーカ21a等の比較的重量物を含む音声出力部21は筐体10の正面側に設けられ、保持孔11は筐体10の背面側に設けられる。これにより、音声出力部21が配置された筐体10の正面側に歯ブラシスタンド1の重心を寄せ、柄3が保持孔11から抜去される際の筐体10の安定性を高めることができる。
【0045】
図6は、歯ブラシスタンド1の動作フローの一例を示す。
【0046】
まず、歯ブラシスタンド1は、歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入されたスタンバイ状態にあるものとする(ステップS1)。
【0047】
スタンバイ状態で歯ブラシ2の柄3が保持孔11から抜去されると、筐体10の内部に押し込まれていた係合部材14が保持孔11に突出し、検出部20によって柄3の抜去が検出される(ステップS2)。
【0048】
検出部20によって柄3の抜去が検出された場合(ステップS2−Yes)に、制御部23は、音声データを記憶部22から読み出し、読み出した音声データに基づいて音声出力部21を動作させ、音声出力部21から所定時間長の音声を出力させる(ステップS3)。
【0049】
所定時間長の音声としては楽曲を例示することができ、楽曲の長さは、例えば一般に適正な歯磨き時間とされる2分〜3分程度とすることができる。楽曲の終わりによって適正な歯磨き時間の経過を使用者に知らせ、歯磨きを適正な時間継続して行うことを使用者に促すことができる。
【0050】
さらに、時間間隔をあけた複数の台詞を音声に含んでもよく、複数の台詞は、例えば「まずは上の歯の表側から磨こう」や「次は上の歯の裏側を磨こう」のように磨き部位を順に教示するものとすることができる。これにより、磨き部位毎に適正な時間で、歯磨きを万遍なく行うことを使用者に促すことができる。
【0051】
所定時間長の音声の出力が完了した場合(ステップS4−Yes)に、制御部23は、音声出力の処理を終了し、歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入され、検出部20によって柄3の挿入が検出されるのを待って、スタンバイ状態に移行する(ステップS5)。
【0052】
ここで、所定時間長の音声の出力途中に歯ブラシ2の柄3が保持孔11に挿入され、検出部20によって柄3の挿入が検出された場合に(ステップS6−Yes)、制御部23は、音声出力部21からの音声出力を中断させる(ステップS7)。
【0053】
そして、音声出力が中断されてから所定時間(例えば5秒)以内に歯ブラシ2の柄3が保持孔11から再び抜去された場合に(ステップS8−Yes)、制御部23は、中断した箇所から音声の出力を再開させる(ステップS9)。これに対し、柄3が保持孔11から抜去されることなく上記所定時間が経過した場合に(ステップS8−No)、制御部23は、音声出力の処理を終了し、スタンバイ状態に移行する(ステップS10)。このように、音声出力の中断・再開を可能とすることにより、歯ブラシスタンド1の利便性を高めることができる。
【0054】
以上、説明したように、本歯ブラシスタンド1によれば、歯ブラシ2を衛生的に保管し、使用者に対して適正な歯磨きを自主的に行うことを促して、歯の健康の増進を図ることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 歯ブラシスタンド
2 歯ブラシ
3 柄
4 孔
10 筐体
10a 下面
10b 上面
11 保持孔
12 脚部
13 放射口
14 係合部材
15 付勢部材
16 スイッチ
17 電池蓋
20 検出部
21 音声出力部
22 記憶部
23 制御部
24 電源部
【要約】
【課題】歯の健康の増進を図ることができる歯ブラシスタンドを提供する。
【解決手段】歯ブラシスタンド1は、設置面に向く筐体10の下面10aから反対側の上面10bに貫通して設けられ、歯ブラシ2の柄3が挿入される保持孔11と、保持孔11に対する歯ブラシ2の柄3の挿抜を検出する検出部20と、音声出力部21と、を備え、歯ブラシ2の柄3が保持孔11から抜去されたことを検出部20が検出した場合に、音声出力部21から所定時間長の音声を出力する。
【選択図】
図1