特許第5936772号(P5936772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5936772複雑なプロットを見せるようプロット命令を実行する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5936772
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】複雑なプロットを見せるようプロット命令を実行する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20160609BHJP
【FI】
   A63F13/45
【請求項の数】21
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-518822(P2015-518822)
(86)(22)【出願日】2013年7月3日
(65)【公表番号】特表2015-530125(P2015-530125A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(86)【国際出願番号】CN2013078769
(87)【国際公開番号】WO2014005526
(87)【国際公開日】20140109
【審査請求日】2015年2月18日
(31)【優先権主張番号】201210229013.7
(32)【優先日】2012年7月4日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513175631
【氏名又は名称】テンセント テクノロジー (シェンジェン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スー,ジェンフェン
(72)【発明者】
【氏名】リー,グオホン
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第98/041952(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第1584835(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第1527195(CN,A)
【文献】 特開2007−050241(JP,A)
【文献】 特開2001−006001(JP,A)
【文献】 Maniac Mansion,Wikipedia Article(http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Maniac_Mansion&oldid=500394578),2012年 7月 2日,Pages 5-6
【文献】 SCUMM,Wikipedia Article(http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=SCUMM&oldid=499492953),2012年 6月26日,Page 1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
G06F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する、コンピュータにより実施される方法であって、
プロセッサにより、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成する工程であり、前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み前記複数のプロット命令の各々がブロッケージパラメータを有、前記ブロッケージパラメータは、前記複数のプロット命令の実行シーケンスを調整するために使用される、工程と、
前記プロセッサにより、前記プロットスクリプトを読み出して前記複数のプロット命令を取得する工程と、
前記プロセッサにより、前記複数のプロット命令を解析して複数のブロッケージパラメータを取得する工程と、
前記プロセッサにより、プロット命令のブロッケージタイプを、該プロット命令の夫々のブロッケージパラメータに従って判定する工程と、
前記プロセッサにより、各フレーム更新の間、前記プロットオブジェクトが前記複数のプロット命令を前記複数のブロッケージタイプに従って実行する工程であり、前記複数のプロット命令は、該複数のプロット命令が前記プロットスクリプトの中に書かれているところに従って前記実行シーケンスに従って実行され、前記複数のプロット命令の前記実行シーケンスは、前記複数のプロット命令の前記複数のブロッケージパラメータに従って調整される、工程と、
を含むコンピュータにより実施される方法。
【請求項2】
前記ブロッケージパラメータはグローバルブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロット命令のブロッケージタイプをグローバルブロッケージタイプであると判定する工程、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによっていかなるプロット命令も実行することをやめる工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項3】
前記ブロッケージパラメータは同一命令ブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一命令ブロッケージタイプであると判定する工程、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のタイプを有するプロット命令を実行することを防ぐ工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項4】
前記ブロッケージパラメータは非ブロッキングパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを非ブロッキングタイプであると判定する工程、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによってプロット命令を通常に実行する工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項5】
前記ブロッケージパラメータは同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定する工程、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を実行することを防ぐ工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項6】
前記ブロッケージパラメータは同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一命令同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定する工程、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のブロッケージタイプを有し、及び前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を、実行することを防ぐ工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項7】
前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み、
各プロット命令は夫々のグループ識別子を含み、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、前記プロット命令を解析して前記ブロッケージパラメータを取得し、前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程は、
前記プロットスクリプトを読み出して、種々のグループの中の前記複数のプロット命令を前記複数のプロット命令のグループ識別子に従って取得する工程と、
各グループの中の各プロット命令を解析して該プロット命令のブロッケージパラメータを取得し、前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する工程と、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する工程は、
前記プロットオブジェクトによって各グループの中の各プロット命令を該プロット命令のブロッケージタイプに従って実行する工程、
を含む、請求項1記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項8】
複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する装置であって、
現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成するように構成されたプロット作成ユニットであり、前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み前記複数のプロット命令の各々がブロッケージパラメータを有、前記ブロッケージパラメータは、前記複数のプロット命令の実行シーケンスを調整するために使用される、プロット作成ユニットと、
プロットオブジェクト処理ユニットであり、
前記プロットスクリプトを読み出して前記複数のプロット命令を取得し、
前記複数のプロット命令を解析して複数のブロッケージパラメータを取得し、
プロット命令のブロッケージタイプを、夫々のプロット命令のブロッケージパラメータに従って判定し、
各フレーム更新の間、前記プロットオブジェクトによって前記複数のプロット命令を前記複数のブロッケージタイプに従って実行することであって、前記複数のプロット命令は、該複数のプロット命令が前記プロットスクリプトの中に書かれているところに従って前記実行シーケンスに従って実行され、前記複数のプロット命令の前記実行シーケンスは、前記複数のプロット命令の前記複数のブロッケージパラメータに従って調整される
ように構成されたプロットオブジェクト処理ユニットと、
を含む装置。
【請求項9】
前記ブロッケージパラメータはグローバルブロッケージパラメータであり、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、
前記プロット命令を解析して前記グローバルブロッケージパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記グローバルブロッケージパラメータに従ってグローバルブロッケージタイプであると判定し、
前記プロット命令の実行後、いかなるプロット命令も実行することをやめる
ように構成される、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記ブロッケージパラメータは同一命令ブロッケージパラメータであり、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、
前記プロット命令を解析して前記同一命令ブロッケージパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記同一命令ブロッケージパラメータに従って同一命令ブロッケージタイプであると判定し、
前記プロット命令の実行後、前記プロット命令と同一のブロッケージタイプを有するプロット命令を実行することを防ぐ
ように構成される、請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記ブロッケージパラメータは非ブロッキングパラメータであり、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、
前記プロット命令を解析して前記非ブロッキングパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記非ブロッキングパラメータに従って非ブロッキングタイプであると判定し、
前記プロット命令の実行後、プロット命令を通常に実行する
ように構成される、請求項8記載の装置。
【請求項12】
前記ブロッケージパラメータは同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、
前記プロット命令を解析して前記同一オブジェクトブロッケージパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記同一オブジェクトブロッケージパラメータに従って同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定し、
前記プロット命令の実行後、前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を実行することを防ぐ
ように構成される、請求項8記載の装置。
【請求項13】
前記ブロッケージパラメータは同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、
前記プロット命令を解析して前記同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータに従って同一命令同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定し、
前記プロット命令の実行後、前記プロット命令と同一のブロッケージタイプを有し、及び前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を、実行することを防ぐ
ように構成される、請求項8記載の装置。
【請求項14】
前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み、各プロット命令は夫々のグループ識別子をさらに含み、
前記プロットオブジェクト処理ユニットは、
前記プロットスクリプトを読み出して、種々のグループの中の前記複数のプロット命令を前記複数のプロット命令のグループ識別子に従って取得し、
各グループの中の各プロット命令を解析して該プロット命令のブロッケージパラメータを取得し、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定し、
各グループの中の各プロット命令を該プロット命令のブロッケージタイプに従って実行する
ようにさらに構成される、請求項8記載の装置。
【請求項15】
複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する命令セットを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令セットは、少なくとも1のプロセッサに、
プロセッサにより、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成する動作であり、前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み前記複数のプロット命令の各々がブロッケージパラメータを有、前記ブロッケージパラメータは、前記複数のプロット命令の実行シーケンスを調整するために使用される、動作と、
前記プロセッサにより、前記プロットスクリプトを読み出して前記複数のプロット命令を取得する動作と、
前記プロセッサにより、前記複数のプロット命令を解析して複数のブロッケージパラメータを取得する動作と、
前記プロセッサにより、プロット命令のブロッケージタイプを、該プロット命令の夫々のブロッケージパラメータに従って判定する動作と、
前記プロセッサにより、各フレーム更新の間、前記プロットオブジェクトが前記複数のプロット命令を前記複数のブロッケージタイプに従って実行する動作であり、前記複数のプロット命令は、該複数のプロット命令が前記プロットスクリプトの中に書かれているところに従って前記実行シーケンスに従って実行され、前記複数のプロット命令の前記実行シーケンスは、前記複数のプロット命令の前記複数のブロッケージパラメータに従って調整される、動作と、
を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記ブロッケージパラメータはグローバルブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロット命令のブロッケージタイプをグローバルブロッケージタイプであると判定する動作、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによっていかなるプロット命令も実行することをやめる動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記ブロッケージパラメータは同一命令ブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一命令ブロッケージタイプであると判定する動作、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のタイプを有するプロット命令を実行することを防ぐ動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記ブロッケージパラメータは非ブロッキングパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを非ブロッキングタイプであると判定する動作、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによってプロット命令を通常に実行する動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記ブロッケージパラメータは同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定する動作、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を実行することを防ぐ動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記ブロッケージパラメータは同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータであり、
前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロット命令のブロッケージタイプを同一命令同一オブジェクトブロッケージタイプであると判定する動作、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロット命令の実行後、前記プロットオブジェクトによって前記プロット命令と同一のタイプを有し、及び前記プロット命令と同一のプロットオブジェクトに関連するプロット命令を、実行することを防ぐ動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
前記プロットスクリプトは複数のプロット命令を含み、
各プロット命令は夫々のグループ識別子を含み、
前記プロットスクリプトを読み出して前記プロット命令を取得し、前記プロット命令を解析して前記ブロッケージパラメータを取得し、前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作は、
前記プロットスクリプトを読み出して、種々のグループの中の前記複数のプロット命令を前記複数のプロット命令のグループ識別子に従って取得する動作と、
各グループの中のプロット命令を解析して該プロット命令のブロッケージパラメータを取得し、前記プロット命令のブロッケージタイプを前記ブロッケージパラメータに従って判定する動作と、
を含み、
前記プロット命令を前記ブロッケージタイプに従って実行する動作は、
前記プロットオブジェクトによって各グループの中の各プロット命令を該プロット命令のブロッケージタイプに従って実行する動作、
を含む、請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願開示は、コンピュータソフトウェアに関し、より詳細には電子ゲームのための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ゲームは人々にエンターテインメント手段を提供し、これは例えばコンピュータなどの電子装置を通して動作し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ゲームをプレイするプロセスの間、大抵、ゲームプロットが提示される必要がある。従来のプロット提示手法は、従来の遅延手法を使用してプロットを少しずつ提示する。さらに、プロットは、長々しい経験をある一定時間にわたり直線的に提示すべき場合に限り簡素化されることができ、複雑なプロットを見せる可能性を大きく低減させている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願開示の一例に従い、複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する、コンピュータにより実施される(computer-implemented)方法が提供される。本方法には、
プロセッサにより、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成する工程であり、プロットスクリプトは、ブロッケージパラメータを有するプロット命令を含む、工程と、
プロセッサにより、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得する工程と、
プロセッサにより、プロット命令を解析してブロッケージパラメータを取得する工程と、
プロセッサにより、プロット命令のブロッケージタイプをプロット命令のブロッケージパラメータに従って判定する工程と、
プロセッサにより、プロットオブジェクトがプロット命令をブロッケージタイプに従って実行する工程と、
が含まれる。
【0005】
本願開示の別の例に従い、複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する装置が提供される。本装置には、
現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成するように構成されたプロット作成ユニットであり、プロットスクリプトは、ブロッケージパラメータを有するプロット命令を含む、プロット作成ユニットと、
プロットオブジェクト処理ユニットであり、
プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、
プロット命令を解析してブロッケージパラメータを取得し、
プロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定し、
プロットオブジェクトによってプロット命令をブロッケージタイプに従って実行する
ように構成されたプロットオブジェクト処理ユニットと、
が含まれる。
【0006】
本願開示のさらに別の例に従い、複雑なプロットを見せるよう電子ゲームのプロット命令を実行する命令セットを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供され、この命令セットは、少なくとも1のプロセッサに、
プロセッサにより、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成する動作であり、プロットスクリプトは、ブロッケージパラメータを有するプロット命令を含む、動作と、
プロセッサにより、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得する動作と、
プロセッサにより、プロット命令を解析してブロッケージパラメータを取得する動作と、
プロセッサにより、プロット命令のブロッケージタイプをプロット命令のブロッケージパラメータに従って判定する動作と、
プロセッサにより、プロットオブジェクトがプロット命令をブロッケージタイプに従って実行する動作と、
を実行させる。
【0007】
本願開示の説明、請求項及び図面を考慮すると、本願開示の他の態様又は実施形態が当業者に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本願開示の特徴は例として示されており、以下の図面に限定されない。図面において、同様の数字は同様の要素を示す。
図1】コンピュータの一例示的実施形態を例示する概略図である。
図2】本願開示の一例に従う、プロット命令を実行する方法を例示する概略図である。
図3】本願開示の一例に従う、プロットスクリプトを例示する概略図である。
図4】本願開示の別の例に従う、プロット命令を実行する方法を例示する概略図である。
図5】本願開示の一例に従う、プロット命令を実行する装置の構造を例示する概略図である。
図6】本願開示の別の例に従う、プロット命令を実行する装置の構造を例示する概略図である。
図7】本願開示の一例に従う、プロット命令を実行する方法を例示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願開示は、以降、技術的解決策及びその中の利点をより明らかにするよう添付の図面と例とを参照しながらさらに詳細に説明されることになる。
【0010】
簡素化及び例示目的のため、本願開示は例を参照することによって説明される。以下の説明において、多数の具体的詳細が、本願開示の完全な理解を提供するよう明記される。しかしながら、本願開示はこれら具体的詳細への限定なしに実施され得ることが容易に明らかになるであろう。他の例において、いくつかの方法及び構造は、本願開示を不必要に分かりにくくしないように、詳細には説明されていない。本明細書において使用される場合、用語「含まれる」は、含まれるが限定されないことを意味し、用語「含まれている」は、含まれているが限定されないことを意味する。用語「に基づく」は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。さらに、用語「一の(“a”、“an”)」は、特定要素のうち少なくとも1を表すことが意図される。
【0011】
従来、ゲームプロット提示の分野においてプロットを少しずつ提示するために、遅延手法が採用されている。一般に、プロットスクリプトの中のプロット命令が遅延手法に従って次々に順次に実行されるため、単なる線形のプロットの提示が提供される。ゆえに、遅延手法は、複雑でないプロットを提示することに適することがあり、プロットの並列提示を実施する能力がない。したがって、従来のプロット提示手法は、低いプロット処理能力を有し、これは例えば、複雑なプロットを処理する(例えば、提示する)能力を有さないことを指す。本明細書に説明されるとおり、本出願の様々な例において、方法及び装置が、プロットの並列提示によって複雑なプロットを処理する(例えば、提示する)能力を備える。様々な実施形態において、プロットの並列提示には、プロットスクリプトの中のプロットイベントの相互作用が含まれてよい。例えば、1のプロットイベントの実行が別のプロットイベントの実行に影響を及ぼしてもよい。
【0012】
本願開示の様々な例において、プロットスクリプトの中の各関数は、夫々のプロット命令にカプセル化されてよく、カプセル化されたプロット命令を管理するためにブロック手法が利用されて、並列の及び相互作用するプロット提示などの、複雑なプロット提示を実現する。
【0013】
本出願に係る方法及びソフトウェアシステムを実行することができるコンピュータの一例示的実施形態において、図1は、コンピュータの一例示的実施形態を例示する概略図である。コンピュータ100は、本願開示に係る方法及び装置を実行する能力があるコンピューティング装置であり得る。コンピュータ100は、例えば、パーソナルデスクトップコンピュータ又はラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯電話若しくはスマートフォンなどのポータブル装置などの、装置であってよい。コンピュータ100は、上記の装置にローカルに又はネットワークを介して接続するサーバであってもよい。
【0014】
コンピュータ100は、能力又は特徴の観点で変わってもよい。請求される対象事項は、広範囲の潜在的な変形をカバーすることが意図される。例えば、コンピュータ100には、キーパッド/キーボード156が含まれてよい。これは、液晶ディスプレイ(LCD)又はタッチセンサ式カラー2D若しくは3Dディスプレイなどの高度の機能性を有するディスプレイなどの、ディスプレイ154を含んでもよい。しかしながら、対照的に、別の例として、ウェブ対応のコンピュータ100には、1又は複数の物理的な又は仮想のキーボードと大容量記憶媒体130とが含まれてよい。
【0015】
コンピュータ100は、WindowsTM若しくはLinuxTMなどのオペレーティングシステム、又はiOSTM、AndroidTM若しくはWindows MobileTMなどのモバイルオペレーティングシステムを含め様々なオペレーティングシステム141が含まれてもよく、あるいはこれらを実行することができる。コンピュータ100は、電子ゲーム提示アプリケーション145などの様々なあり得るアプリケーション142が含まれてよく、あるいはこれらを実行することができる。アプリケーション142は、オンライン電子ゲームのためにインターネットネットワークを介して別のコンピュータと通信するなどの、ネットワークを介した他の装置との通信を可能にすることができる。
【0016】
さらに、コンピュータ100には、1又は複数の非一時的プロセッサ可読記憶媒体130と、この非一時的プロセッサ可読記憶媒体130と通信する1又は複数のプロセッサ122とが含まれてよい。例えば、非一時的プロセッサ可読記憶媒体130は、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は当分野において知られる任意の他の形態の非一時的記憶媒体であってよい。1又は複数の非一時的プロセッサ可読記憶媒体130は、本出願に説明される動作を行うための命令セット、又はこの命令セットを含むユニット及び/若しくモジュールを記憶することができる。1又は複数のプロセッサは、命令セットを実行し、本出願の例示的実施形態における動作を実行するように構成されてよい。
【0017】
図2は、本願に開示される電子ゲーム提示アプリケーション145の一例に従う、プロット命令を実行する方法を例示する概略図である。図2は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0018】
図2に示されるとおり、本方法には少なくとも以下のプロセスが含まれる。
【0019】
プロセス201において、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトがプロットデータに基づいて作成され、ここで、プロットスクリプトには、ブロッケージ(blockage)パラメータを有するプロット命令が含まれる。
【0020】
本方法において、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトは、最初、プロットデータに基づいて作成される。プロットオブジェクトは、プロットの実施を説明する。一実施形態として、プロットオブジェクトは、コンピューティング言語、例えばC++によってデバックされてよい。
【0021】
プロットスクリプトにはプロット命令が含まれ、その各々がブロッケージパラメータを有する。プロット命令のためのブロッケージパラメータは、ゲームの開発者の経験に従って構成されてよい。ブロッケージパラメータの構成は、プロットのプロット書込み部(plot-writer)に対して分かりやすくなっている。したがって、プロットの書込みは、プロット書込み部にとって単純になる。並列の及び相互作用するプロット提示などの複雑なプロット提示を取得するために、単純なプロット書込みだけが必要とされる。プロットデータは、プロット書込み部が入力することなどによって取得されてよい。それから、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトが、プロットデータに基づいて作成されてよい。
【0022】
本願開示の一例において、ゲーム開発の間に一般に使用されるデータ解析部が、プロット書込み部によって入力されるプロットデータを受取るよう利用されてもよい。現在のシナリオに結び付けられるすべてのプロットオブジェクトが、プロットデータに従って作成されてよい。作成された後、プロットオブジェクトは、プロットオブジェクトを活性化することができるイベントをモニターする。プロットオブジェクトの活性化がモニターされた後、プロットオブジェクトは自身を活性化する。活性化されるとき、プロット命令解析部が作成され、プロットスクリプトがこのプロット命令解析部によって読み出される。
【0023】
本願開示の一例において、シリアルのプロット命令が、並列の及び相互作用するプロットを様々なブロッケージタイプを通して提示することができる。
【0024】
相互作用するプロット提示を提供するために、グローバルブロックタイプ、同一命令ブロックタイプ、同一オブジェクトブロックタイプ、同一命令同一オブジェクトブロックタイプ、非ブロッキングタイプ、自己定義したブロックタイプなどを含め、様々な種類のブロッケージタイプが本願開示の例において提供される。これに応じて、各プロット命令は、その独自の対応するブロッケージパラメータを有する。具体的に、ブロッケージパラメータには、グローバルブロッケージパラメータ、同一命令ブロッケージパラメータ、同一オブジェクトブロッケージパラメータ、同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータ、非ブロッキングパラメータ又は自己定義したブロッケージパラメータなどが含まれてよい。
【0025】
各プロット命令はその独自の対応するブロッケージパラメータを有するため、プロット命令のブロッケージタイプは、ブロッケージパラメータに基づいて判定されてよい。
【0026】
プロセス202において、プロットスクリプトは、プロット命令を取得するよう読み出される。プロット命令は、ブロッケージパラメータを取得するよう解析される。プロット命令のブロッケージタイプは、ブロッケージパラメータに従って判定される。
【0027】
本方法において、作成された後、プロットオブジェクトは、指定されたゲームイベントをモニターすることができる。指定されたゲームイベントによって活性化された後、プロットオブジェクトは、プロットスクリプトの中のプロット命令を収集するようプロットスクリプトを読み出し及び解析し、各プロット命令のブロッケージタイプをそのブロッケージパラメータに従って判定する。活性化されるとき、プロットオブジェクトは、プロット命令解析部を作成し、プロットスクリプトを読み出す。プロットスクリプトの中のプロット命令は、読み出されたプロットスクリプトに従って収集される。命令リストが作成される。プロット命令解析部は、命令リストに従って対応するプロット命令を作成する。それから、ゲームの各フレーム更新の間、命令リストの中のプロット命令は、電子ゲームの一連のピクチャフレームのリフレッシュ、例えば電子ゲームのユーザインタフェースに表示されることと同時に実行されることができる。
【0028】
例えば、図3は、本願開示の一例に従うプロットスクリプトを例示する概略図である。図3は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0029】
図3に示されるとおり、プロットスクリプトは、次々に配置されたセンテンスを包含する。この実施形態における各センテンスが、プロット命令と呼ばれてよい。各プロット命令は、具体的な関数を表す。
【0030】
プロットオブジェクトがプロットスクリプトを読み出すとき、命令idがプロットスクリプトの中の各プロット命令に対して生成される。プロットオブジェクトがプロットスクリプト全体の読み出しを終えたとき、一群の命令idが生成される。それから、プロットオブジェクトは、プロット命令解析部を作成し、一群の命令idをプロット命令解析部に提供する。一群の命令idを受信した後、プロット命令解析部は、各命令idについて、命令を実行する夫々のクラス(機能的ユニットに等しい)を作成する。ゆえに、プロット命令は、プロットスクリプトの中のセンテンスである。プロット命令は、詳細な関数を実行するクラスとプロット命令のブロッケージパラメータとを取得するよう解析される。
【0031】
プロセス203において、プロットオブジェクトは、ブロッケージタイプに従ってプロット命令を実行する。
【0032】
すべての命令を作成した後、プロット命令解析部は、命令がプロットスクリプトに書かれているシーケンスに従って、命令を実行する。一シナリオにおいて、プロットスクリプトの中の命令は、線形である。並列なプロットロジックが所望される場合、命令の実行シーケンスを調整するために、命令のブロッケージパラメータがマルチブロッケージ手法などの手段によって利用されてよく、すなわち、グラフフレームの各サイクルの間、複数のブロッケージが使用される。
【0033】
本願開示の様々な例において、プロット命令には、移動命令、カメラ移動命令、プロットモデルファイル読み出し命令、ダイアログツリー表示命令などが含まれてよい。
【0034】
本願開示の例において、例えば、グローバルブロック方法、同一命令ブロック方法、同一命令同一オブジェクトブロック方法、自己定義したブロック方法などの、複数のブロッケージ方法が使用されてよい。
【0035】
本願開示の一例において、ブロッケージパラメータは、グローバルブロッケージパラメータである。このとき、プロセス202におけるブロッケージパラメータに従うプロット命令のブロッケージタイプの判定には、プロット命令のブロッケージタイプがグローバルブロックであると判定することが含まれる。プロセス203において、プロット命令を実行した後、プロットオブジェクトは、グローバルブロック効果を実現するために、プロット命令の実行をやめる。
【0036】
本願開示の別の例において、ブロッケージパラメータは、同一命令ブロッケージパラメータである。このとき、プロセス202においてプロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定することには、プロット命令のブロッケージタイプが同一命令ブロックであると判定することが含まれる。プロセス203において、プロットオブジェクトはプロット命令を実行し、このプロット命令を実行した後、プロットオブジェクトは、同一命令ブロック効果を実現するために、このプロット命令と同一のブロッケージタイプを有するプロット命令を実行しない。
【0037】
本願開示のさらに別の例において、ブロッケージパラメータは、非ブロッキングパラメータである。このとき、プロセス202においてプロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定することには、プロット命令のブロッケージタイプが非ブロッキングタイプであると判定することが含まれる。プロセス203において、プロットオブジェクトはプロット命令を通常に実行する。プロット命令を実行した後、プロットオブジェクトは、非ブロッキング効果を実現するために、次のプロット命令を通常に実行する。
【0038】
本願開示のさらに別の例において、ブロッケージパラメータは、同一オブジェクトブロッケージパラメータである。このとき、プロセス202においてプロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定することには、プロット命令のブロッケージタイプが同一オブジェクトブロックであると判定することが含まれる。プロセス203において、プロットオブジェクトはプロット命令を実行する。プロット命令を実行した後、プロットオブジェクトは、同一オブジェクトブロック効果を実現するために、このプロットオブジェクトに関連するプロット命令を実行しない。
【0039】
本願開示のさらに別の例において、ブロッケージパラメータは、同一命令同一オブジェクトパラメータである。このとき、プロセス202においてプロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定することには、プロットオブジェクトのブロッケージタイプが同一命令同一オブジェクトブロックであると判定することが含まれる。プロセス203において、プロットオブジェクトはプロット命令を実行する。プロット命令を実行した後、プロットオブジェクトは、同一命令同一オブジェクトブロック効果を実現するために、このプロット命令と同一のタイプを有し、及びこのプロットオブジェクトに関連するプロット命令を、実行しない。
【0040】
ブロッケージタイプの数が固定である場合、ブロッケージタイプは限定される。ゆえに、自己定義したブロッケージタイプが提供される。必要とされるブロック効果が、所望されるプロット提示を取得するよう自己定義したブロッケージタイプを通して実現されてよい。具体的に、対応する構成が、自己定義したブロッケージを実現するようプロット命令のブロッケージパラメータに対して実行されてよい。
【0041】
さらに、戦争などの複雑なシナリオを提示するために、プロット書込み部は、種々のグループ識別子をプロット命令に対して構成することを通して、プロットの要件に従ってプロット命令をグループに入れてよい。したがって、同一のグループ識別子を有するプロット命令は、同一のグループに属する。グループの中の各プロット命令はブロッケージパラメータを有し、したがって大きいシナリオの中のプロット命令の各グループは、その独自の命令実行順序を有し、このことが、より鮮明な大きいシナリオプロットを提供する。ブロッケージパラメータは、グループのために構成されてもよい。一例において、グループは、並列の形で実行するよう構成されてよい。グループに入れられた後、プロット命令のブロックは、グループ内に限り有効であってよい。例えば、プロット命令のブロッケージがグローバルブロックタイプに割り当てられた場合、このプロット命令が実行されるとき、グループの中のプロット命令だけがブロックされる。
【0042】
例えば、戦闘シナリオにおいて、互いに戦う数百の戦闘役柄が存在し得る。このとき、互いに戦う各々の2の役柄のプロット命令が、特定のグループに入れられてよい。特定のグループの中の2の役柄は、その独自の命令実行順序を有する。種々のグループが並列に、互いから独立して実行されてよい。したがって、大きい複雑なシナリオが効率良く提示されることができる。
【0043】
並列に、依存して実行されるよう構成されることに加えて、他のブロッケージタイプがグループのために構成されてよい。一例において、1のグループが1のプロット命令として見られてよい。グローバルブロックが1のグループのために構成された場合、このグループの背後の他のグループは、このグループが実行された後、実行されないことになる。上記で言及された例として提示されたものと実質的に同一の方法に従い、当業者は、実際的要件に従ってグループのために他のブロッケージタイプを構成してよい。
【0044】
図4は、本願開示の別の例に従うプロット命令を実行する方法を例示するフローチャートである。本例において、プロットスクリプトの中のプロット命令は、種々のグループに入れられる。図4は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0045】
プロセス401において、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトがプロットデータに基づいて作成され、ここで、プロットスクリプトには、ブロッケージパラメータを有するプロット命令が含まれる。
【0046】
このプロセス401は、プロセス201と実質的に同一である。
【0047】
プロセス402において、プロットスクリプトは、プロット命令を取得するよう読み出される。プロット命令は、その夫々のブロッケージパラメータとグループ識別子とを取得するよう解析される。各プロット命令のブロッケージタイプは、その対応するブロッケージパラメータに従って判定され、プロット命令が属するグループは、そのグループ識別子に従って判定される。
【0048】
このプロセス402において、プロット命令を取得し、各プロット命令のブロッケージタイプを判定する方法は、ブロック202において説明されたものと実質的に同一である。
【0049】
プロセス403において、プロットオブジェクトは、種々のグループの中のプロット命令を、そのブロッケージタイプに従って実行する。
【0050】
一例において、種々のグループの中のプロット命令は、並列に実行されてよい。換言すると、各グループについて、グループの中のプロット命令がそのブロッケージパラメータに従って実行される。1のグループの中のプロット命令のブロッケージは、他のグループの中のプロット命令の実行に影響を及ぼさず、すなわち、種々のグループが互いに影響を与えない。
【0051】
本願開示の様々な例において、プロット書込み部は、いくつかのプロット命令を重要な命令として構成してよい。これら重要な命令のすべてが実行された場合、このことが、プロットが終了したことを示してよい。
【0052】
上記の説明に基づいて、本願開示の一例が、プロット命令を実行する装置をさらに提供する。
【0053】
図5は、本願開示の一例に従うプロット命令を実行する装置の構成を例示する概略図である。図5は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0054】
図5に示されるとおり、本装置には、プロット作成ユニット501とプロットオブジェクト処理ユニット502とが含まれる。
【0055】
プロット作成ユニット501は、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成するよう構成され、ここで、プロットスクリプトには、ブロッケージパラメータを有するプロット命令が含まれる。
【0056】
プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析してブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトはブロッケージタイプに従ってプロット命令を実行する。
【0057】
一例において、ブロッケージパラメータは、グローバルブロッケージパラメータである。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析してグローバルブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプをグローバルブロッケージパラメータに従ってグローバルブロッケージタイプと判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、このプロット命令を実行した後、プロット命令の実行をやめる。
【0058】
別の例において、ブロッケージパラメータは、同一命令ブロッケージパラメータである。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析して同一命令ブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプを同一命令ブロッケージパラメータに従って同一命令ブロッケージタイプと判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、このプロット命令を実行した後、このプロット命令と同一のブロッケージタイプを有するプロット命令を実行しない。
【0059】
さらに別の例において、ブロッケージパラメータは、非ブロッキングパラメータである。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析して非ブロッキングパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプを非ブロッキングパラメータに従って非ブロッキングタイプと判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、このプロット命令を実行した後、プロット命令を通常に実行する。
【0060】
さらに別の例において、ブロッケージパラメータは、同一オブジェクトブロッケージパラメータである。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析して同一オブジェクトブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプを同一オブジェクトブロッケージパラメータに従って同一オブジェクトブロッケージタイプと判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、このプロット命令を実行した後、このプロットオブジェクトに関連するプロット命令を実行しない。
【0061】
さらに別の例において、ブロッケージパラメータは、同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータである。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析して同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプを同一命令同一オブジェクトブロッケージパラメータに従って同一命令同一オブジェクトブロッケージタイプと判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、このプロット命令を実行した後、このプロット命令と同一のブロッケージタイプを有し、及びこのプロットオブジェクトに関連するプロット命令を、実行しない。
【0062】
ブロッケージタイプの数が固定である場合、ブロッケージタイプは限定される。ゆえに、自己定義したブロッケージタイプが提供される。必要とされるブロック効果が、所望されるプロット提示を取得するよう自己定義したブロッケージタイプを通して実現されてよい。具体的に、対応する構成が、自己定義したブロッケージを実現するようプロット命令のブロッケージパラメータに対して実行されてよい。
【0063】
さらに、戦争などの複雑なシナリオを提示するために、プロット書込み部は、種々のグループ識別子をプロット命令に対して構成することを通して、プロットの要件に従ってプロット命令をグループに入れてよい。したがって、同一のグループ識別子を有するプロット命令は、同一のグループに属する。グループの中の各プロット命令はブロッケージパラメータを有し、したがって大きいシナリオの中のプロット命令の各グループは、その独自の命令実行順序を有し、このことが、より鮮明な大きいシナリオプロットを提供する。
【0064】
このとき、ブロッケージパラメータに加えて、各プロット命令には、プロット書込み部により構成されたグループ識別子がさらに含まれる。プロットオブジェクト処理ユニット502は、プロット命令が属するグループをプロット命令のグループ識別子に従って判定し、種々のグループの中のプロット命令をそのブロッケージタイプに従って実行するようにさらに構成される。
【0065】
プロット命令を実行する装置の上記説明に基づいて、図6は、本願開示の一例に従うプロット命令を実行する装置の別の構成を示す。
【0066】
図6に示されるとおり、本装置には、プロット作成ユニット601、プロットオブジェクト処理ユニット602、イベントトリガユニット603及びプロットデータ解析部604が含まれる。図6は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0067】
イベントトリガユニット603は、ゲームの中のイベントを受信し、このイベントをプロットオブジェクト処理ユニット602に送信するように構成される。
【0068】
プロットデータ解析部604は、プロット書込み部によって予め定義された表に書き入れられたプロットデータを受信し、このプロットデータをプロット作成ユニット601に提供するように構成される。プロットデータには、プロットオブジェクト作成、トリガ及びブロードキャストについての関連情報が含まれる。
【0069】
プロット作成ユニット601は、プロットデータ解析部604からプロットデータを取得し、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトをプロットデータに基づいて作成するように構成され、ここで、プロットスクリプトには、ブロッケージパラメータを有するプロット命令が含まれる。図6におけるプロット作成ユニット601の詳細な機能は、図5におけるプロット作成501のものと同様である。
【0070】
プロットオブジェクト処理ユニット602は、イベントトリガユニット603が送信したイベントを受信した後にプロットオブジェクトを活性化し、プロットオブジェクトを使用してプロットスクリプトを読み出してプロット命令を取得し、プロット命令を解析してブロッケージパラメータを取得し、プロット命令のブロッケージタイプをブロッケージパラメータに従って判定するように構成され、ここで、プロットオブジェクトは、ブロッケージタイプに従ってプロット命令を実行する。
【0071】
上記のユニットは、ソフトウェア(例えば、メモリに記憶され、プロセッサにより実行可能なマシン可読命令)、ハードウェア(例えば、ASICのプロセッサ)又はこれらの組み合わせにより実施されてよい。
【0072】
上記の構造に基づき、図7は、本願開示の一例に従うプロット命令を実行する方法を示す。図7は、本発明の一実施形態に従う簡素化された図である。本図は単に一例であり、これが請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多くの変形、代替及び変更を認識するであろう。
【0073】
図7に示されるとおり、本方法には、以下のプロセスが含まれる。
【0074】
プロセス701において、プロットデータが、プロットデータ解析部604に作成される。プロットデータはプロット作成ユニット601に送信され、プロット作成ユニット601は、現在のシナリオに結び付けられるすべてのプロットオブジェクトを、プロットデータ解析部604により提供されるプロットデータに従って作成する。作成された後、各プロットオブジェクトは、プロットオブジェクトを活性化することができるプロットイベントをモニターする。イベントトリガユニット603は、ゲームの中の様々なプロットイベントを受信し、これらをプロット作成ユニット601に提供する。
【0075】
プロセス702において、プロットオブジェクトを活性化するプロットイベントをモニターした後、プロットオブジェクトは自身を活性化し、プロット命令解析部を作成し、プロット命令解析部を通してプロットスクリプトを読み出す。
【0076】
プロセス703において、活性化された後、プロットオブジェクトは、プロットスクリプトを読み出してプロットスクリプトの中のプロット命令を収集し、プロット命令リストを生成する。
【0077】
プロセス704において、プロット命令解析部は、プロット命令をプロット命令リストに従って作成する。例えば、各命令は、具体的な機能を表す。プロットオブジェクトがプロットスクリプトを読み出すとき、命令idがプロットスクリプトの中の各プロット命令に対して生成される。プロットオブジェクトがプロットスクリプト全体の読み出しを終えたとき、一群の命令idが生成される。それから、プロットオブジェクトは、プロット命令解析部を作成し、一群の命令idをプロット命令解析部に提供する。一群の命令idを受信した後、プロット命令解析部は、各命令idについて、命令を実行する夫々のクラス(機能的ユニットに等しい)を作成する。
【0078】
プロセス705において、命令リストは、ゲームの各グラフフレーム更新の間、実行される。命令リストの中の命令が循環して実行されるとき、マルチブロッケージ手法が採用されてよく、すなわち、グラフフレームの各サイクルの間、複数のブロッケージが使用される。本願開示の例において、例えば、グローバルブロック方法、同一命令ブロック方法、同一命令同一オブジェクトブロック方法、又は自己定義したブロック方法などの、複数のブロッケージ方法が使用されてよい。
【0079】
上記から、本願開示の例において、現在のシナリオの中のプロットオブジェクト及びプロットスクリプトは、最初、プロットデータに基づいて作成されることが分かるであろう。プロットスクリプトには、ブロッケージパラメータを有するプロット命令が含まれる。プロットスクリプトは、プロット命令を取得するよう読み出される。プロット命令は、ブロッケージパラメータを取得するよう解析される。プロット命令のブロッケージタイプは、ブロッケージパラメータに従って判定される。プロットオブジェクトは、ブロッケージタイプに従ってプロット命令を実行する。したがって、本願開示に従って、シリアルのプロット命令が、並列の及び相互作用するプロット提示を様々なブロッケージタイプを通して提供することができ、このことは、ゲームプロット提示効率とプロット処理能力とを向上させる。
【0080】
さらに、本願開示において、ブロッケージタイプには、グローバルブロックタイプ、同一命令ブロックタイプ、同一オブジェクトブロックタイプ、同一命令同一オブジェクトブロックタイプ、非ブロッキングタイプ又は自己定義したブロックタイプが含まれる。さらに、命令グループを通して、大きいシナリオの中の各役柄がその独自の命令実行順序を有してよい。ゆえに、より鮮明な大きいシナリオプロットが提供されることができる。
【0081】
本明細書に説明され例示されているのは、開示に係る好適例にその変形のいくつかを添えたものである。本願において使用される用語、説明及び図は、単に例示として明記されており、限定を意味するものではない。多くの変形が、本開示の主旨及び範囲内で可能であり、これは、下記の請求項--及びその均等物--により定義されることが意図され、これにおいて、すべての用語は、特に示されない限り、その最も広い合理的な語義を意味する。
【0082】
優先権の言明
本出願は2012年7月4日に申請された中国特許出願第201210229013.7号の利益を主張し、上記出願に係る開示はその全体を本明細書において参照により援用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7