(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
大当り遊技の中には、前記特別入賞手段の開放時間が予め決められている不利ラウンド遊技と、不利ラウンド遊技における開放時間よりも長い開放時間が設定されている有利ラウンド遊技が遊技内容として含まれている特定大当り遊技が存在し、
特定大当り遊技の中には、特定大当り遊技が終了する前に、不利ラウンド遊技が1回又は複数回連続して実行されるものが存在し、
前記特定大当り遊技には、不利ラウンド遊技の数を異ならせた複数種類の特定大当り遊技が存在し、
前記演出実行手段は、特定大当り遊技が付与される場合、有利ラウンド遊技が全て終了した後、最初に実行される不利ラウンド遊技の開始時から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの間、エンディング演出を実行させることができ、
前記不利ラウンド遊技の遊技時間は、予め決められており、
前記演出実行手段は、不利ラウンド遊技の数に遊技時間を乗算した時間と、大当りとなる第1図柄変動ゲームが実行されるまでの第1図柄変動ゲームの数に前記特定時間を乗算した時間との合計に基づき、前記エンディング演出の実行時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を
図1〜
図18に基づいて説明する。
図1において、パチンコ遊技機の遊技盤10の中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置としての演出表示装置11が配設されている。また、遊技盤10の左下方には、8セグメント型の図柄表示手段としての第1特図表示器H1と、8セグメント型の図柄表示手段としての第2特図表示器H2が隣接されている。また、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。演出表示装置11では、第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、演出表示装置11では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出や、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲームが行われる。
【0016】
そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特別図柄を表示する。この特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2特図表示器H2で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において演出表示装置11では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾り図柄を表示する。この飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
【0017】
そして、第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置11では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。
【0018】
なお、「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態である。一方で、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態、例えば、ゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態(図柄変動ゲーム終了時に表示されている図柄で停止した状態)である。
【0019】
また、第1特図表示器H1と演出表示装置11では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器H2と演出表示装置11では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器H1と、第2特図表示器H2では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
【0020】
本実施形態において第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2には、複数種類(本実施形態では201種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。201種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる200種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技については後で詳細に説明する。
【0021】
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置11に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置11に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([678][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[123][456])が表示された場合には、所定の大当り遊技が付与されることを認識できる。この図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆するチャンスの図柄組み合わせ(チャンス図柄)となる。
【0022】
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
【0023】
また、演出表示装置11には、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2に表示される特別図柄と、演出表示装置11に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当りの図柄組み合わせやチャンスの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H1又は第2特図表示器H2にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置11では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
【0024】
また、遊技盤10の左下方であって、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2の下方に、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて3種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、右側LEDだけが点灯する、左側LEDだけが点灯することにより、複数種類の普図を示している。なお、以下では、説明の都合上、2つのLEDが共に点灯することにより示す普図を普図「0」とし、右側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「1」とし、左側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「2」とする。
【0025】
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10に表示された普図が「1」「2」の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10に表示された普図が「0」である場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
【0026】
図1に示すように、演出表示装置11の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口を有する第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1入賞検知手段としての第1始動口センサSE1(
図2に示す)が設けられている。第1始動口センサSE1は、第1始動入賞口25に入球した遊技球を検知することを契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、演出表示装置11の右下方であって、第1始動入賞口25の右上方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口と、普通電動役物ソレノイドSOL2(
図2に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根(普通電動役物)26とを備えた第2始動入賞口27が配設されている。
【0027】
第2始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する第2入賞検知手段としての第2始動口センサSE2(
図2に示す)が設けられている。第2始動口センサSE2は、第2始動入賞口27に入球した遊技球を検知することを契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口27の第2始動用入球口は、常には開閉羽根26が閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口が閉鎖されている状態において第2始動入賞口27は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口は、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口が開放されている状態において第2始動入賞口27は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
【0028】
なお、図示しない発射装置により遊技盤10上の遊技領域16に遊技球が発射され、予め決められた第1流下経路Y1を遊技球が流れた場合に、当該遊技球の一部が第1始動入賞口25に誘導されるように、遊技盤10上に配置された遊技球の流下態様を変化させることが可能な遊技釘や、演出表示装置11等の障害部材や第1始動入賞口25が配置されている。つまり、図示しない発射装置により遊技盤10上に発射され、演出表示装置11の左側を通過する遊技球の一部は、遊技盤10を流下する際、遊技盤10上に配置された遊技釘等により第1始動入賞口25に誘導される。また、発射装置により遊技盤10上の遊技領域16に遊技球が発射され、第1流下経路Y1とは異なる予め決められた第2流下経路Y2を遊技球が流れた場合に、当該遊技球の一部が第2始動入賞口27や大入賞口29に誘導されるように、遊技盤10上に配置された遊技釘等の障害部材や、第2始動入賞口27及び大入賞口29が配置されている。つまり、発射装置により遊技盤10上に発射され、演出表示装置11の右側を通過する遊技球の一部は、遊技盤10を流下する際、遊技盤10上に配置された遊技釘等により第2始動入賞口27や大入賞口29に誘導される。
【0029】
なお、第1流下経路Y1を遊技球が流れた場合、第2始動入賞口27や大入賞口29に遊技球が誘導されないように障害部材や、第2始動入賞口27、大入賞口29が配置されている。それと共に、第2流下経路Y2を遊技球が流れた場合、第1始動入賞口25に遊技球が誘導されないように、障害部材や、第1始動入賞口25が配置されている。また、図示しない発射装置の発射ハンドルを操作することにより、遊技球が発射される方向を調整することができるようになっている。すなわち、遊技者は、流下経路を任意に選択することができるようになっている。
【0030】
また、演出表示装置11の右下方(第1始動入賞口25の右方であって第2始動入賞口27の下方)には、大入賞口ソレノイドSOL1(
図2に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた特別入賞手段としての大入賞口29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(
図2に示す)が配設されている。大入賞口29のカウントセンサSE3は、大入賞口29に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する。
【0031】
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉28が開状態となり、大入賞口29が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
【0032】
図1に示すように、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2の下部には、第1保留表示器Raが配設されている。第1保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(第1保留記憶手段としての主制御用RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。第1特図始動保留記憶数(第1保留記憶数)は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球する毎に、所定の上限数(本実施形態では4)に達するまで1加算され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算される。そして、第1保留表示器Raは、複数(4個)の発光手段で構成されている。発光手段が発光している数にて第1の変動ゲームの回数を報知する。
【0033】
図1に示すように、第1保留表示器Raの下部には、第2保留表示器Rbが配設されている。第2保留表示器Rbは、第2始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(第2保留記憶手段としての主制御用RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特図始動保留記憶数(第2保留記憶数)は、第2始動入賞口27へ遊技球が入球する毎に、所定の上限数(本実施形態では4)に達するまで1加算され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算される。そして、第2保留表示器Rbは、複数(4個)の発光手段で構成されている。発光手段が発光している数にて第2の変動ゲームの回数を報知する。
【0034】
また、演出表示装置11の右方には、作動ゲート24が配設されている。作動ゲート24の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(
図2に示す)が設けられている。作動ゲート24は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口27を開状態とするか否か(第2始動入賞口27に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口27は、開閉羽根26により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口27は、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26が開放されることにより第2始動入賞口27が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26の開放によって第2始動入賞口27に遊技球を入賞させることができるため、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
【0035】
また、本実施形態のパチンコ機は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では165/65536)から高確率(本実施形態では1650/65536)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
【0036】
また、本実施形態のパチンコ機は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「変短」と示す)状態を付与する変短機能を備えている。変短状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態(入賞率向上状態)が特典として付与される。この入球率向上状態において、開閉羽根26は、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態(非変短状態)である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから200ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が4回開放するとともに、1回の開放において開放してから900msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、本実施形態の変短状態(入球率向上状態)は、大当り遊技の種類及び大当り遊技となる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたかによって付与されるか否か、及びいつまで付与されるかが決定されるようになっている。また、確変状態が付与される場合に、上述した変短状態(入球率向上状態)も合わせて付与される場合がある。
【0037】
図3、
図4に基づき、本実施形態のパチンコ機に規定する大当り遊技について、詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて大当り図柄が停止表示されて該ゲームが終了した後、開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間(図ではOPと示す)が設定される。なお、大当り遊技の種類又は当選時の遊技状況によってはオープニング時間が設定されない場合もある。大当り遊技の種類によっては、このオープニング時間において、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる場合がある。また、オープニング時間が終了すると、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では16ラウンド、12ラウンド、8ラウンド又は4ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口29は、入球上限個数(本実施形態では8個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(大入賞口29の開放時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる場合がある。そして、すべてのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間(図ではEDと示す)が設定される。なお、大当り遊技の種類又は当選時の遊技状況によってはエンディング時間が設定されない場合もある。また、大当り遊技の種類によっては、このエンディング時間において、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる場合がある。また、エンディング時間が終了すると、大当り遊技は終了される。
【0038】
なお、本実施形態では、演出表示装置11の左下(第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2の下方)には、大当り遊技が付与されたときに規定ラウンド数を報知するラウンド報知手段としてのラウンド報知ランプ51が備えられている。このラウンド報知ランプ51の報知態様を見ることで、遊技者は、規定ラウンド数を認識することができる。例えば、左端のラウンド報知ランプ51が点灯すれば、規定ラウンド数が16ラウンドであることを認識できる。なお、ラウンド報知ランプ51は、主制御用CPU30aの制御を受けて、大当り遊技開始時に点灯する。
【0039】
そして、本実施形態のパチンコ機では、大当り抽選に当選した場合、
図3、
図4に示す複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器H1に表示される200種類の特別図柄の大当り図柄は、
図3に示すように、図柄A〜図柄Fの6つのグループに分類されている。
【0040】
すなわち、図柄Aには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち100種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち30種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Eには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Fには第1特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。
【0041】
また、本実施形態において第2特図表示器H2に表示される200種類の特別図柄の大当り図柄は、
図4に示すように、図柄a〜図柄kの11つのグループに分類されている。そして、図柄aには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち70類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄bには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち25種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄cには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄dには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち20種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄eには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄fには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄gには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄hには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄iには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄jには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄kには第2特図表示器H2に表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。
【0042】
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特1大当りA」と示す。特1大当りAにおける16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口29の大入賞口扉28を開放させるように設定されている。また、特1大当りAでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、
図3,
図4では、確変状態が付与されてから次回の大当りまで変短状態が付与される場合を「次回まで」と表記している。
【0043】
また、変短状態が付与されていないときに特1大当りAが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特1大当りAが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、
図5(a)に示すように、1〜10ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、11〜16ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。なお、「25000ms」の開放時間が設定されている期間を「フルオープン」と示す場合がある。また、「40ms」の開放時間が設定されている期間を「パカ開放」と示す場合がある。また、特1大当りAでは、エンディング時間として「0ms」が設定される。つまり、エンディング時間が設定されることなく、大当り遊技が終了することとなる。
【0044】
図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「12回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特1大当りB」と示す。また、特1大当りBでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0045】
また、変短状態が付与されていないときに特1大当りBが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特1大当りBが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、
図5(b)に示すように、1〜10ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、11〜12ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。また、特1大当りBが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0046】
図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特1大当りC」と示す。また、特1大当りCでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0047】
また、変短状態が付与されていないときに特1大当りCが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特1大当りCが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、
図6(a)に示すように、1〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特1大当りCが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0048】
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特1大当りD」と示す。また、特1大当りDでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0049】
また、変短状態が付与されていないときに特1大当りDが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特1大当りDが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、
図6(b)に示すように、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、5〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。また、特1大当りDが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0050】
図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特1大当りE」と示す。また、特1大当りEでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態でない場合、大当り終了後においても非変短状態(通常状態)を付与する(図では、「無し」と示す)。その一方、特1大当りEでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態である場合、確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0051】
また、特1大当りEが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定される。また、
図6(c)に示すように、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特1大当りEが付与された場合には、エンディング時間として「15000ms」が設定される。
【0052】
図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない大当り遊技である。以下、「特1大当りF」と示す。また、特1大当りFでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態でない場合、大当り終了後においても非変短状態(通常状態)を付与する。その一方、特1大当りFでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態である場合、100回の図柄変動ゲームが実行されるまで変短状態が付与されるようになっている。
【0053】
また、特1大当りFが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定される。また、
図6(c)に示すように、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特1大当りFが付与された場合には、エンディング時間として「15000ms」が設定される。
【0054】
図柄a〜図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器H2に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、それぞれ「特2大当りa」、「特2大当りb」、「特2大当りc」と示す。また、特2大当りa〜特2大当りcでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0055】
また、変短状態が付与されていないときに特2大当りa〜特2大当りcが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特2大当りa〜cが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。なお、オープニング時間として「0ms」が設定された場合、オープニング時間は設定されないこととなる。また、特2大当りa〜cが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0056】
図7(a)に示すように、特2大当りaが付与されたとき、1〜16ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。
【0057】
図7(b)に示すように、特2大当りbが付与されたとき、1〜12ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りbが付与されたとき、13〜16ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0058】
図8(a)に示すように、特2大当りcが付与されたとき、1〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りcが付与されたとき、9〜16ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0059】
図柄d〜図柄fに分類される大当り図柄が第2特図表示器H2に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「12回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、それぞれ「特2大当りd」、「特2大当りe」、「特2大当りf」と示す。また、特2大当りd〜特2大当りfでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0060】
また、変短状態が付与されていないときに特2大当りd〜特2大当りfが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特2大当りd〜特2大当りfが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、特2大当りd〜fが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0061】
図8(b)に示すように、特2大当りdが付与されたとき、1〜12ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。
【0062】
図9(a)に示すように、特2大当りeが付与されたとき、1〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りeが付与されたとき、9〜12ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0063】
図9(b)に示すように、特2大当りfが付与されたとき、1〜6ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りfが付与されたとき、7〜12ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0064】
図柄g〜図柄iに分類される大当り図柄が第2特図表示器H2に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、それぞれ「特2大当りg」、「特2大当りh」、「特2大当りi」と示す。また、特2大当りg〜特2大当りiでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0065】
また、変短状態が付与されていないときに特2大当りg〜特2大当りiが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定され、変短状態が付与されているときに特2大当りg〜特2大当りiが付与された場合には、オープニング時間として「0ms」が設定される。また、特2大当りg〜特2大当りiが付与された場合には、エンディング時間として「0ms」が設定される。
【0066】
図10(a)に示すように、特2大当りgが付与されたとき、1〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。
【0067】
図10(b)に示すように、特2大当りhが付与されたとき、1〜6ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りhが付与されたとき、7〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0068】
図10(c)に示すように、特2大当りiが付与されたとき、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りiが付与されたとき、5〜8ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「40ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「1500ms」がそれぞれ設定される。
【0069】
図柄jに分類される大当り図柄が第2特図表示器H2に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当り遊技である。以下、「特2大当りj」と示す。また、特2大当りjでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態でない場合、大当り終了後においても非変短状態(通常状態)を付与する(図では、「無し」と示す)。その一方、特2大当りjでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態である場合、確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
【0070】
また、特2大当りjが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定される。また、
図10(d)に示すように、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りjが付与された場合には、エンディング時間として「15000ms」が設定される。
【0071】
図柄kに分類される大当り図柄が第2特図表示器H2に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない大当り遊技である。以下、「特2大当りk」と示す。また、特2大当りkでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態でない場合、大当り終了後においても非変短状態(通常状態)を付与する。その一方、特2大当りkでは、大当り抽選の当選時における遊技状態が、変短状態である場合、100回の図柄変動ゲームが実行されるまで変短状態が付与されるようになっている。
【0072】
また、特2大当りkが付与された場合には、オープニング時間として「10000ms」が設定される。また、
図10(d)に示すように、1〜4ラウンド目のラウンド遊技においては、1回のラウンド遊技における大入賞口扉28の開放時間として「25000ms」が、閉鎖後のインターバル時間として「2000ms」がそれぞれ設定される。また、特2大当りkが付与された場合には、エンディング時間として「15000ms」が設定される。
【0073】
なお、ラウンド遊技において、大入賞口29の開放時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、大入賞口29の開放時間として設定されることがある「40ms」という時間は、1回のラウンド遊技において、大入賞口29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数に達するには不十分な時間である。因みに、パチンコ機では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「600ms」となる。すなわち、ラウンド遊技において、大入賞口29の開放時間が40msということは、当該ラウンド遊技において、入球上限個数となる「8球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。また、大入賞口29の開放時間が40msということは、当該ラウンド遊技において、規定時間が経過する前に開放が終了することはないため、予め決められた時間が経過したときにラウンド遊技が終了することとなる。
【0074】
以上のことから、特1大当りAが付与されたときにおいて、11ラウンド目のラウンド遊技の開始から16ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、6ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となる。ちなみに1ラウンド分のラウンド遊技時間は、「40ms」の開放時間と「1500ms」の閉鎖時間を合計した時間「1540ms」となっている。このため、6ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、「9240ms」となる。そして、特1大当りAにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、11ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「9240ms」となっている。
【0075】
同様に、特1大当りBが付与されたときにおいて、11ラウンド目のラウンド遊技の開始から12ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、2ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「3080ms」となる。そして、特1大当りBにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、11ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「3080ms」となっている。
【0076】
また、特1大当りDが付与されたときにおいて、5ラウンド目のラウンド遊技の開始から8ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、4ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「6160ms」となる。そして、特1大当りDにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、5ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「6160ms」となっている。
【0077】
同様に、特2大当りbが付与されたときにおいて、13ラウンド目のラウンド遊技の開始から16ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、4ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「6160ms」となる。そして、特2大当りbにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、13ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「6160ms」となっている。
【0078】
また、特2大当りcが付与されたときにおいて、9ラウンド目のラウンド遊技の開始から16ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、8ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「12320ms」となる。そして、特2大当りcにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、9ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「12320ms」となっている。
【0079】
また、特2大当りeが付与されたときにおいて、9ラウンド目のラウンド遊技の開始から12ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、4ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「6160ms」となる。そして、特2大当りeにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、9ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「6160ms」となっている。
【0080】
また、特2大当りfが付与されたときにおいて、7ラウンド目のラウンド遊技の開始から12ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、6ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「9240ms」となる。そして、特2大当りfにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、7ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「9240ms」となっている。
【0081】
また、特2大当りhが付与されたときにおいて、7ラウンド目のラウンド遊技の開始から8ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、2ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「3080ms」となる。そして、特2大当りhにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、7ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「3080ms」となっている。
【0082】
また、特2大当りiが付与されたときにおいて、5ラウンド目のラウンド遊技の開始から8ラウンド目のラウンド遊技の終了までの時間は、一定時間となる。すなわち、4ラウンド分のラウンド遊技時間の合計時間は、一定となり、「6160ms」となる。そして、特2大当りiにおいて、エンディング時間は、「0ms」となっている。このため、5ラウンド目のラウンド遊技の開始からエンディング時間の終了までの時間は、一定となり、「6160ms」となっている。
【0083】
また、以上のことから特1大当りAにおける大入賞口29の開放態様では、1〜10ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、11〜16ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、実質的に10ラウンドの大当り遊技と言え、獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(16ラウンド)よりも少ない。同様に、特1大当りBにおける大入賞口29の開放態様では、1〜10ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、11〜12ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、特1大当りBは、実質的に10ラウンドの大当り遊技と言え、獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(12ラウンド)よりも少ない。また、特1大当りBは、報知されるラウンド数が異なっていても、特1大当りAと獲得が期待できる賞球数は同じとなる。
【0084】
また、特1大当りCにおける大入賞口29の開放態様では、1〜8ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。すなわち、名実共に8ラウンドの大当り遊技と言える。一方、特1大当りDにおける大入賞口29の開放態様は、1〜4ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、5〜8ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、特1大当りCと同じラウンド数を有する大当り遊技であっても、特1大当りCと異なり、実質的に4ラウンドの大当り遊技と言え、獲得が期待できる賞球数がほぼ半分ということとなる。
【0085】
また、特1大当りE,特1大当りFにおける大入賞口29の開放態様は、1〜4ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。このため、名実共に4ラウンドの大当り遊技といえ、特1大当りDと同等の賞球を得ることが期待できる。なお、特1大当りEでは、特1大当りFと異なり、確変状態が付与されるようになっている。このため、特1大当りEの方が、特1大当りFよりも遊技者に有利な大当り遊技といえる。
【0086】
また、特2大当りaにおける大入賞口29の開放態様では、1〜16ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。すなわち、名実共に16ラウンドの大当り遊技と言える。なお、本実施形態では、大当り遊技における大入賞口29の開放時間が予め決められた時間(本実施形態では、「40ms」)であるラウンド遊技を、不利ラウンド遊技と示す場合がある。また、不利ラウンド遊技よりも開放時間が長い(例えば、「25000ms」)のラウンド遊技を、有利ラウンド遊技と示す場合がある。
【0087】
特2大当りbにおける大入賞口29の開放態様では、1〜12ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、13〜16ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に12ラウンドの大当り遊技と言え、獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(16ラウンド)よりも少ない。そして、特2大当りbは、特2大当りaと報知されるラウンド数(16ラウンド)が同じであっても、特2大当りaよりも獲得が期待できる賞球数が少ない。
【0088】
特2大当りcにおける大入賞口29の開放態様では、1〜8ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、9〜16ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に8ラウンドの大当り遊技と言え、獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(16ラウンド)よりも少ない。また、特2大当りcは、特2大当りa、特2大当りbと報知されるラウンド数(16ラウンド)が同じであっても、特2大当りa、特2大当りbよりも獲得が期待できる賞球数が少ない。
【0089】
また、特2大当りdにおける大入賞口29の開放態様では、1〜12ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。すなわち、名実共に12ラウンドの大当り遊技と言える。このため、
図4に示すように、特2大当りdは、特2大当りb(16ラウンド)よりもラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りb(実質12ラウンド)と、獲得が期待できる賞球数が同じとなっている。また、特2大当りdは、特2大当りc(16ラウンド)よりも報知されるラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りc(実質8ラウンド)よりも獲得が期待できる賞球数が多くなっており、逆転している。
【0090】
特2大当りeにおける大入賞口29の開放態様では、1〜8ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、9〜12ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に8ラウンドの大当り遊技と言え、賞球の獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(12ラウンド)よりも少ない。このため、特2大当りeは、特2大当りdと報知されるラウンド数が同じであっても、特2大当りdよりも獲得が期待できる賞球数が少ない。また、特2大当りeは、特2大当りc(16ラウンド)よりも報知されるラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りc(実質8ラウンド)と、獲得が期待できる賞球数が同じとなっている。
【0091】
また、特2大当りfにおける大入賞口29の開放態様では、1〜6ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、7〜12ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に6ラウンドの大当り遊技と言え、賞球の獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(12ラウンド)よりも少ない。このため、特2大当りfは、特2大当りd、特2大当りeと報知されるラウンド数が同じであっても、特2大当りd、特2大当りeよりも獲得が期待できる賞球数が少ない。
【0092】
また、特2大当りgにおける大入賞口29の開放態様では、1〜8ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。すなわち、
図4に示すように、名実共に8ラウンドの大当り遊技と言える。このため、特2大当りgは、特2大当りc(16ラウンド)及び特2大当りe(12ラウンド)よりも報知されるラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りc(実質8ラウンド)及び特2大当りe(実質8ラウンド)と、獲得が期待できる賞球数が同じとなっている。また、特2大当りgは、特2大当りf(12ラウンド)よりも報知されるラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りf(実質6ラウンド)よりも獲得が期待できる賞球数が多くなっており、逆転している。
【0093】
特2大当りhにおける大入賞口29の開放態様では、1〜6ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、7〜8ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に6ラウンドの大当り遊技と言え、賞球の獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(8ラウンド)よりも少ない。このため、特2大当りhは、特2大当りg(8ラウンド)と報知されるラウンド数が同じであっても、特2大当りg(8ラウンド)よりも獲得が期待できる賞球数が少ない。また、特2大当りhは、特2大当りf(12ラウンド)よりも報知されるラウンド数が少ないにもかかわらず、特2大当りf(実質6ラウンド)と、獲得が期待できる賞球数が同じとなっている。
【0094】
また、特2大当りiにおける大入賞口29の開放態様では、1〜4ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる一方、5〜8ラウンドのラウンド遊技において賞球の獲得を期待できない。すなわち、
図4に示すように、実質的に4ラウンドの大当り遊技と言え、賞球の獲得が期待できるラウンド数は、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数(8ラウンド)よりも少ない。このため、特2大当りiは、特2大当りg、特2大当りhと報知されるラウンド数が同じであっても、特2大当りg、特2大当りhよりも獲得が期待できる賞球数が少ない。
【0095】
また、特2大当りj,特2大当りkにおける大入賞口29の開放態様は、1〜4ラウンドのラウンド遊技において規定個数の賞球獲得を期待できる。このため、名実共に4ラウンドの大当り遊技といえ、特2大当りiと同等の賞球を得ることが期待できる。なお、特2大当りjでは、特2大当りkと異なり、確変状態が付与されるようになっている。このため、特2大当りjの方が、特2大当りkよりも遊技者に有利な大当り遊技といえる。
【0096】
また、特1大当りEの開放態様は、特1大当りFの開放態様と同じであり、大当り遊技中における演出態様も同じとなっている。また、変短状態の付与状況も、大当り遊技終了後に付与される変短状態も少なくとも図柄変動ゲームが100回終了するまで同じである。このため、少なくとも大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームが終了するまで、確変状態が付与されているか否かをその見た目から判定できない(つまり秘匿される)ようになっている。なお、特2大当りj、特2大当りkも同様である。
【0097】
次に、パチンコ機の制御構成について
図2に基づき説明する。
パチンコ機の機裏側には、パチンコ機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。
【0098】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、第1始動口センサSE1と、第2始動口センサSE2と、カウントセンサSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示器H1と、第2特図表示器H2と、第1保留表示器Raと、第2保留表示器Rbが接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、主制御用CPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSE4が接続されている。また、主制御用CPU30aには、ラウンド報知ランプ51が接続されている。また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
【0099】
主制御用ROM30bには、パチンコ機全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容(大当りの有無、リーチ演出の有無、大当り遊技の種類)及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
【0100】
図11に示すように、変動パターンは、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されるときに決定される大当り演出用の変動パターンP1と、特1大当りE、特1大当りF、特2大当りj、特2大当りkが付与されるときに決定されるモード移行演出用の変動パターンP2がある。また、変動パターンには、リーチを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンP11と、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンP21,P22がある。
【0101】
また、変動パターンには、非変短状態であるときに特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されたとき、当該大当り遊技の終了後、大当り遊技終了時において保留されていた第1の変動ゲームが実行されるまでの間に限り、実行される超短縮演出用の変動パターンP3,P12、P23がある。なお、変動パターンP3は、大当りのときに決定され、変動パターンP12は、リーチ判定が当選したときに決定され、変動パターンP23は、リーチなしはずれのときに決定される。また、いずれの変動パターンP3,P12、P23により特定される演出時間は、同一時間となっている。
【0102】
そして、大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置11の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。モード移行演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく所定のチャンスの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出である。超短縮演出は、ゲーム結果が大当りか否かにかかわらず、全列の図柄が変動開始し、そのまま図柄組み合わせを確定停止表示させる演出である。また、超短縮演出は、通常のはずれ演出(所謂、変動パターンのうち、一番選択率が高い通常変動)よりも変動時間(演出時間)が短く設定されている。
【0103】
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数は、通常状態時の大当り判定値の数よりも多く設定されている。
【0104】
本実施形態において、当り判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数と同一のものである。また、大当り判定値も、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。
【0105】
また、主制御用RAM30cには、大当り決定時に大当り遊技の種類を決定する際に用いる大当り種別用乱数が記憶されている。この大当り種別用乱数は、200個用意されており、それぞれ特別図柄に対応付けられている。従って、主制御用CPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した大当り種別用乱数に基づき、大当り遊技の種類を決定すると共に、大当り図柄を決定することとなる。本実施形態において、大当り種別用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。
【0106】
また、主制御用RAM30cには、変動パターンを決定するために用いる変動パターン振分用乱数が記憶されている。この変動パターン振分用乱数は、各変動パターンに振り分けられている。また、主制御用RAM30cには、リーチ演出を実行させるか否かを判定する際に用いるリーチ判定用乱数が記憶されている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、リーチ演出を実行させるか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、主制御用RAM30cに記憶される各種乱数は、主制御用CPU30aにより、所定の周期毎に更新されるようになっている。
【0107】
次に、
図2に基づき演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31aが備えられている。該演出制御用CPU31aには、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが接続されている。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。
【0108】
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を説明する。特別図柄入力処理は、主制御用CPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
【0109】
図12は、特別図柄入力処理のフローチャートである。
図12に示すように、まず、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1において主制御用CPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップ5へ移行する。
【0110】
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数を1加算し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の第1特図始動保留記憶数を表すように第1保留表示器Raの表示内容を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値と、当り判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数と、大当り種別用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS4)。また、主制御用CPU30aは、書き換え後の第1特図始動保留記憶数を示す第1保留指定コマンドを出力する。
【0111】
次に、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5において主制御用CPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0112】
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数を1加算し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の第2特図始動保留記憶数を表すように第2保留表示器Rbの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新後の第2特図始動保留記憶数を示す第2保留指定コマンドを出力する。続いて、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値と、当り判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数と、大当り種別用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS8)。そして、特別図柄入力処理を終了する。
【0113】
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
図13、
図14は、特別図柄開始処理のフローチャートである。主制御用CPU30aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中、又は大当り遊技中である場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
【0114】
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0115】
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値[0]を設定する(ステップS16)。次に、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数の数を「1」減算し(ステップS17)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、及び大当り種別用乱数の値を取得する(ステップS18)。
【0116】
より詳しくは、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出す。また、主制御用CPU30aは、乱数を読み出した後、第1特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。また、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を消去する。また、主制御用CPU30aは、第1特図始動保留記憶数を1減算した際、1減算後の第1特図始動保留記憶数を表すように第1保留表示器Raの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新後の第1特図始動保留記憶数を示す第1保留指定コマンドを出力する。
【0117】
図14に示すように、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS19)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。つまり、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率は、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)よりも高く設定される。
【0118】
ステップS19の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS20)。そして、主制御用CPU30aは、取得した大当り種別用乱数の値に基づき、大当り遊技の種類を決定すると共に、特別図柄による大当り図柄の中から第1特図表示器H1(第2の変動ゲームのときには、第2特図表示器H2)にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS21)。その後、主制御用CPU30aは、決定した大当り遊技に対応する変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS22)。
【0119】
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiを決定した場合には、大当り演出用の変動パターンP1を決定する。主制御用CPU30aは、特1大当りE,特1大当りF,特2大当りj,特2大当りkを決定した場合には、モード移行演出用の変動パターンP2を決定する。
【0120】
また、主制御用CPU30aは、非変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されたときに、当該大当り遊技中に記憶されていた第1特図始動保留記憶数分の第1の変動ゲームを大当り遊技終了後に続けて実行させる場合には、超短縮演出用の変動パターンP3を決定する。なお、第2の変動ゲームが実行された場合には、それ以降、通常通り変動パターンを決定する。
【0121】
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲームに関する各種処理)を実行する(ステップS23)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図を変動開始させるように第1特図表示器H1(第2の変動ゲームのときには第2特図表示器H2)の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄及び大当り遊技の種類を指定するための特別図柄指定コマンド(大当り種別指定コマンド)を出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H1(第2の変動ゲームのときには第2特図表示器H2)の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0122】
一方、ステップS19の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS24)。本実施形態では、主制御用CPU30aは、ステップS24の処理時において主制御用RAM30cから取得したリーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
【0123】
そして、ステップS24の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H1(第2の変動ゲームのときには第2特図表示器H2)にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS25)。次に、主制御用CPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS26)。なお、主制御用CPU30aは、非変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されたときに、当該大当り遊技中に記憶されていた第1特図始動保留記憶数分の第1の変動ゲームを大当り遊技終了後に続けて実行させる場合には、超短縮演出用の変動パターンP12を決定する。なお、第2の変動ゲームが実行された場合には、それ以降、通常通り変動パターンを決定する。
【0124】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS23の処理に移行し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲームに関する各種処理)を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0125】
一方、ステップS24の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H1(第2の変動ゲームのときには第2特図表示器H2)にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS28)。次に、主制御用CPU30aは、はずれ演出用の変動パターンの中から決定する(ステップS29)。本実施形態では、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数の合計数が、「3」以下である場合には、通常変動の変動パターンP21を決定し、「4」以上である場合には、短縮変動の変動パターンP22を決定する。短縮変動では、通常変動よりも演出時間が短く設定されている。なお、主制御用CPU30aは、非変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されたときに、当該大当り遊技中に記憶されていた第1特図始動保留記憶数分の第1の変動ゲームを大当り遊技終了後に続けて実行させる場合には、超短縮演出用の変動パターンP23を決定する。なお、第2の変動ゲームが実行された場合には、それ以降、通常通り変動パターンを決定する。
【0126】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS23の処理に移行し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲーム関する各種処理)を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0127】
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS30)。次に、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数の数を「1」減算し(ステップS31)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数及び大当り種別用乱数の値を取得する(ステップS32)。
【0128】
より詳しくは、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出す。また、主制御用CPU30aは、乱数を読み出した後、第2特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第2記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第2記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第2記憶領域に記憶する。また、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を消去する。また、主制御用CPU30aは、第2特図始動保留記憶数を1減算した際、1減算後の第2特図始動保留記憶数を表すように第2保留表示器Rbの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新した第2特図始動保留記憶数を示す第2保留指定コマンドを出力する。
【0129】
以下、取得した乱数に基づき、第2の変動ゲームに係わる処理を実行するが、第1の変動ゲームにおける処理(ステップS19〜ステップS29)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0130】
このような特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、主制御用CPU30aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、第2始動入賞口27は、変短状態(入球率向上状態)が付与されているとき、開閉羽根26が開状態となり遊技球が入賞しやすくなっているので、結果的に入球率向上状態が付与されている確変状態又は変短状態においては第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっている。
【0131】
また、第2始動入賞口27に入賞させる際の流下経路Y2と、第1始動入賞口25に入賞させる際の流下経路Y1は異なり、入球率向上状態が付与されている場合には、第1始動入賞口25より第2始動入賞口27の方が、入賞させやすくなっている。このため、入球率向上状態中は、通常、第2始動入賞口27にのみ遊技球が入賞されるようになっている。
【0132】
そして、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、確変状態が付与されるか否かの割合は第1の変動ゲームとは異ならないが、賞球の獲得を期待できる実質的なラウンド数が多い大当り遊技が付与されやすくなっている。具体的には、実質的なラウンド数が16ラウンドである特2大当りaや実質12ラウンドである特2大当りb,特2大当りdが他の大当り遊技よりも高確率で付与されるようになっている。また、実質的なラウンド数が8ラウンド以上の大当り遊技が、第1の変動ゲームより、第2の変動ゲームで大当りとなった方が、高確率で付与されるようになっている。また、実質的なラウンド数が4ラウンド以下の大当り遊技が、第1の変動ゲームより、第2の変動ゲームで大当りとなった方が、低確率で付与されるようになっている。これにより、第2の変動ゲームで大当りとなった場合、第1の変動ゲームよりも賞球の獲得を期待することができる。従って、入球率向上状態が付与されているときに、大当りとなる場合には、入球率向上状態が付与されていないときよりも遊技者に有利となりやすい。
【0133】
以上のことから、本実施形態の主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームにおける大当り結果を表示させるか否かを決定する大当り判定手段となる。また、主制御用CPU30aが、大当り遊技の種類を決定する大当り遊技決定手段となる。
【0134】
そして、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、主制御用CPU30aが実行する制御内容について説明する。
【0135】
まず、主制御用CPU30aは、オープニング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が開始したことを指示するオープニングコマンドを演出制御基板31に出力する。なお、オープニング時間が「0ms」の場合には、オープニング時間を設定することなく、また、オープニングコマンドを出力することもない。
【0136】
次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御基板31に出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に、大入賞口29の開放及び閉鎖を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、入球上限個数(本実施形態では8個)の遊技球が入賞するまでの間、又はラウンド遊技毎に予め決められた規定時間が経過するまでの間、大入賞口29を開放する。
【0137】
そして、主制御用CPU30aは、大入賞口29を閉鎖した場合には、ラウンド遊技毎に予め決められたインターバル時間を経過するまで、閉鎖を維持し、その後、ラウンド遊技を終了する。これらの一連の制御を、規定ラウンド数に達するまで実行する。なお、大入賞口29を開放させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口29の開放を示す開放コマンドを出力する。また、大入賞口29を閉鎖させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口29の閉鎖を示す閉鎖コマンドを出力する。
【0138】
規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、エンディング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、エンディング時間が開始したことを指示するエンディングコマンドを演出制御基板31に出力する。そして、エンディング時間を経過すると、主制御用CPU30aは、大当りフラグに[0]を設定(クリア)し、大当り遊技を終了させる。なお、エンディング時間が「0ms」の場合には、エンディング時間を設定することなく、また、エンディングコマンドを出力することもない。また、エンディング時間が「0ms」の場合には、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、大当りフラグに[0]を設定(クリア)し、大当り遊技を終了させる。
【0139】
このとき、主制御用CPU30aは、確変状態の設定及び変短状態の設定を行う。すなわち、主制御用CPU30aは、特1大当りA〜特1大当りE,特2大当りa〜特2大当りjが付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU30aは、特1大当りF,特2大当りkが付与された場合には、主制御用CPU30aは、確変フラグに「0」を設定し、確変状態を設定しない(非確変状態を設定する)ことを示す。
【0140】
また、主制御用CPU30aは、特1大当りA〜特1大当りD,特2大当りa〜特2大当りiが付与された場合、作動フラグに、次の大当り遊技が付与されるまで変短状態であることを示す値「2」を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態中でないときに、特1大当りE,特1大当りF、特2大当りj,特2大当りkが付与された場合、作動フラグに、変短状態でないことを示す値「0」を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態中に、特1大当りE,特2大当りjが付与された場合、作動フラグに、次の大当り遊技が付与されるまで変短状態であることを示す値「2」を設定する。
【0141】
また、主制御用CPU30aは、変短状態中に、特1大当りF,特2大当りkが付与された場合、所定回数の図柄変動ゲームが付与されるまで変短状態を付与することを示す値「1」を設定する。このとき、主制御用CPU30aは、変短状態中に、特1大当りF,特2大当りkが付与された場合、変短残り回数に100回を設定する。
【0142】
なお、主制御用CPU30aは、作動フラグに所定回数の図柄変動ゲームが付与されるまで変短状態であることを示す値「1」が設定されている場合、図柄変動ゲーム毎に、変短残り回数から1減算して値を更新するようになっている。そして、変短残り回数が「0」と成った場合には、主制御用CPU30aは、作動フラグに変短状態でないことを示す値「0」を設定し、変短状態を終了させる。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与される場合、確変フラグ及び作動フラグに「0」を設定し(一旦リセットし)、大当り遊技中、確変状態及び変短状態が付与されないようになっている。
【0143】
以上のことから、本実施形態の主制御用CPU30aは、大当り遊技を実行させる大当り遊技実行手段となる。
次に、普通図柄変動ゲームに係わる処理について説明する。
【0144】
主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート24を通過したか否かを判定する。すなわち、主制御用CPU30aは、ゲートセンサSE4が遊技球を検知した時に出力するゲートセンサ検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。
【0145】
その後、主制御用CPU30aは、普図が変動表示中でなく、普図当り遊技中でも無い場合、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う。なお、通常状態の時(作動フラグに「0」が付与されているとき)及び大当り遊技中の時、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、16384/65536としている。また、変短状態である時(作動フラグに「1」「2」が付与されているとき)、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、65535/65536としている。つまり、変短状態中は、普通当り確率が高確率となっている。
【0146】
そして、普通当りの場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄の当り図柄[1][2]の中から決定する。はずれの場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄のはずれ図柄[0]に決定する。
【0147】
その後、主制御用CPU30aは、普図変動パターンを決定する。普図変動パターンは、変短状態が付与されていない通常状態時又は大当り遊技中に決定される通常状態時用の普図変動パターンと、変短状態が付与されているときに決定される変短状態時用の普図変動パターンに分類される。さらに、本実施形態における通常状態時用の普図変動パターンは、変動時間の異なる3種類のパターンが設けられている。具体的には、変動時間が1番短い2000msの第1普図変動パターンと、当該第1普図変動パターンの変動時間よりも長い4000msの第2普図変動パターンと、当該第2普図変動パターンの変動時間よりも長い6000msの第3普図変動パターンと、が設けられている。一方、本実施形態における変短状態時用の普図変動パターンは、1種類であり、その変動時間は、第1普図変動パターンの変動時間よりも短い時間(520ms)が設定されている第4普図変動パターンである。
【0148】
そして、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている場合には、第4普図変動パターンを決定し、変短状態が付与されていない場合には、第1普図変動パターン、第2普図変動パターン又は第3普図変動パターンのいずれかを決定する。普図変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、普図ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、普通図柄を変動開始させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、普通図柄を通知する普通図柄指定コマンド及び普図ゲームの開始及び普図ゲームの時間を指示する普図変動パターンを演出制御基板31に出力する。また、同時に、主制御用CPU30aは、普図変動ゲームの変動時間の計測を開始する。その後、主制御用CPU30aは、決定した普図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。
【0149】
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普図当り遊技に関する制御を実行する。主制御用CPU30aは、普図ゲームを開始したとき、変短状態が付与されている場合には、開閉羽根26を4回開放させるとともに、各回の開放において開放してから900msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。一方、主制御用CPU30aは、普図ゲームを開始したとき、変短状態が付与されていない場合、開閉羽根26を1回開放させるとともに、各回の開放において開放してから200msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
【0150】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、それに応じて各種処理を実行する。
【0151】
例えば、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを実行させるように演出表示装置11を制御する。また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。さらに、演出制御用CPU31aは、最終停止図柄として大当り図柄が指定されると、当該大当り図柄に対応する大当り遊技の種類に基づき、大当り遊技の具体的な演出内容を決定する。
【0152】
次に、図柄変動ゲーム終了時に、演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(以下、単に確定図柄と示す場合もある)を決定するための詳しい処理について説明する。
【0153】
演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンド(大当り種別指定コマンド)により指定された大当り遊技の種類が特1大当りA〜D,特2大当りa〜iである場合、大当りの図柄組み合わせの中から確定図柄を決定する。このため、大当りの図柄組み合わせが確定図柄として表示された場合、遊技者は、確変状態が付与されることを認識することができる。また、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定され大当り遊技の種類が特1大当りE,特1大当りF,特2大当りj,特2大当りkである場合、チャンスの図柄組み合わせを確定図柄として決定する。
【0154】
また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、飾り図柄による図柄組み合わせとして、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、飾り図柄による図柄組み合わせとして、はずれの図柄組み合わせを決定する。そして、以上のように、演出制御用CPU31aは、決定した飾り図柄による図柄組み合わせを全図柄停止コマンドの入力に応じて確定停止表示させる。
【0155】
図15に示すように、本実施形態では、確変状態が付与されていることを遊技者に報知する「確変確定モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、変短状態が付与されていないときに、確変状態が付与されていることに対して期待できることを遊技者に報知する「確変秘匿モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、変短状態が付与されており、且つ、確変状態が付与されていることに対して期待できる「チャンスモード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、変短状態及び確変状態が付与されていないことを遊技者に報知する「通常演出モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。
【0156】
本実施形態において、演出表示装置11では、背景画像に重なるように各列の飾り図柄が表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態では、演出表示装置11に表示される背景画像の種類から遊技者に現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態が付与されていることに対して期待できるか否かを報知したり、確変状態が付与されていることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される飾り図柄を除いて構成し得る画像である。
【0157】
なお、本実施形態において実行中(滞在中)の演出モードが確変確定モードである場合、確変確定モード専用の画像が背景画像として表示されるとともに、確変確定モードに滞在していることが認識できるように「確変確定モード」の文字画像が画像表示部GHの上部に表示されるようになっている。また、本実施形態において実行中の演出モードが確変秘匿モードである場合、確変秘匿モード専用の画像が背景画像として表示されるとともに、確変秘匿モードに滞在していることが認識できるように「確変秘匿モード」の文字画像が画像表示部GHの上部に表示されるようになっている。また、本実施形態において実行中の演出モードがチャンスモードである場合、チャンスモード専用の画像が背景画像として表示されるとともに、チャンスモードに滞在していることが認識できるように「チャンスモード」の文字画像が画像表示部GHの上部に表示されるようになっている。また、本実施形態において実行中の演出モードが通常演出モードである場合、通常演出モード専用の画像が背景画像として表示されるようになっている。
図15では、破線部の内部を変短状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を変短状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。また、現在、どの演出モードが設定されているかについては、演出制御用RAM31cに記憶される。
【0158】
図15に示すように、通常演出モードは、変短状態が付与されていないときに実行される(滞在する)演出モードである。実行中(滞在中)の演出モードが通常演出モードである場合に、特1大当りA〜特1大当りD、又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該大当り遊技終了後、第2の変動ゲームの開始と共に、確変確定モードを設定する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該当り遊技終了後、確変秘匿モードを設定する。
【0159】
また、確変秘匿モードは、変短状態が付与されていないときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが確変秘匿モードである場合に、特1大当りA〜特1大当りD、又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該大当り遊技終了後、第2の変動ゲームの開始と共に、確変確定モードを設定する。また、実行中の演出モードが確変秘匿モードである場合に、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該当り遊技終了後、確変秘匿モードを継続する。また、実行中の演出モードが確変秘匿モードである場合であって、確変状態が付与されていない場合、演出制御用CPU31aは、確変秘匿モードが設定されてから予め決められた回数の図柄変動ゲームが実行された際、通常演出モードを設定する。移行するまでの回数は、確変秘匿モード開始時に予め抽選により決定されるようになっており、本実施形態では、20回、40回、60回の中のいずれかが決定される。
【0160】
そして、確変確定モードは、変短状態及び確変状態が付与されているときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが確変確定モードである場合、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該大当り遊技終了後、確変確定モードを継続する。また、実行中の演出モードが確変確定モードである場合、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該当り遊技終了後、チャンスモードを設定する。
【0161】
そして、チャンスモードは、変短状態が付与されているときに実行される演出モードである。実行中の演出モードがチャンスモードである場合、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該大当り遊技終了後、確変確定モードを設定する。また、実行中の演出モードがチャンスモードである場合、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与されると、演出制御用CPU31aは、当該当り遊技終了後、チャンスモードを継続する。また、実行中の演出モードがチャンスモードである場合であって、変短状態が終了した場合、演出制御用CPU31aは、通常演出モードを設定する。
【0162】
そして、本実施形態では、非変短状態において特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されると、当該大当り遊技における最後の有利ラウンド遊技の終了後から、エンディング演出が開始されるようになっている。また、当該エンディング演出は、大当り遊技中に第1特図始動保留記憶数が記憶されていた場合、当該第1特図始動保留記憶数分の第1の変動ゲームが全て終了するまで又は第2の変動ゲームが開始されるまで実行されるようになっている。
【0163】
また、本実施形態では、大当り遊技中に記憶されていた第1特図始動保留記憶数に基づく図柄変動ゲーム(保留されていた第1の変動ゲーム)において、特1大当りA〜特1大当りDが付与されるか否かを先読み可能に構成されている。そして、特1大当りA〜特1大当りDが保留される場合には、エンディング演出の演出内容を変更するようになっている。
【0164】
以下、大当り遊技中における遊技演出を実行させるための処理について説明する。まず、第1特図始動保留記憶数に基づく図柄変動ゲームに基づく大当り遊技の有無、及び大当り遊技の種類の先読みに係わる先読み処理について説明する。先読み処理は、主制御用CPU30aにより実行される。また、先読み処理は、特別図柄入力処理が終了した後に、続けて実行される。
【0165】
図16は、先読み処理のフローチャートである。主制御用CPU30aは、先読み処理を実行すると、まず、特別図柄入力処理のステップS4で取得した当り判定用乱数の値(第1特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶される当り判定用乱数)と、確変状態時における大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かを判定する(ステップS51)。なお、先読みコマンドは、確変状態中でしか、使用されないため、確変状態における大当り判定値と比較している。ステップS51の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、検知した始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、大当りとなることを事前に認識することになる。
【0166】
ステップS51の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理のステップS4で取得した大当り種別用乱数に基づき、大当り遊技の種類を特定する(ステップS52)。これにより、今回入賞した遊技球に基づき、付与される大当り遊技の種類を先読みすることとなる。そして、主制御用CPU30aは、ステップS3において更新された第1特図始動保留記憶数及び大当り遊技の種類を指定する情報(本実施形態では、先読みコマンド)を出力し(ステップS53)、先読み処理を終了する。一方、ステップS51の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、主制御用CPU30aは、そのまま先読み処理を終了する。
【0167】
なお、演出制御用CPU31aは、先読みコマンドを入力すると、先読みコマンドにより指定された第1特図始動保留記憶数に対応付けて先読みコマンドを演出制御用RAM31cに記憶する。そして、演出制御用CPU31aは、第1の変動ゲームが実行される毎に、先読みコマンドに対応付けられた第1特図始動保留記憶数を更新する(1減算する)。これにより、保留されている第1の変動ゲームが、大当りとなるタイミングを認識することができ、また、大当り遊技の種類も認識できる。従って、本実施形態の主制御用CPU30aと、演出制御用CPU31aは、事前判定手段を構成する。
【0168】
次に、オープニング演出を実行させるための処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、非変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、オープニングコマンドを入力すると、これらの大当り遊技に対応したオープニング演出を実行させる。なお、このオープニング演出が実行されることにより、遊技者は、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiのうちいずれかの大当り遊技が付与されたことを認識できる。また、演出制御用CPU31aは、変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、オープニングコマンドを入力しない。すなわち、オープニング演出を実行しない。
【0169】
また、演出制御用CPU31aは、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが決定された場合、オープニングコマンドを入力すると、これらの大当り遊技に対応したオープニング演出を実行させる。なお、このオープニング演出が実行されることにより、遊技者は、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkのうちいずれかが付与されたことを認識できる。
【0170】
次にラウンド演出を実行させるための処理について説明する。このラウンド演出を実行させるための処理は、有利ラウンド遊技が実行されるときに実行されるようになっている。
【0171】
演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、大当り遊技の種類に基づき、実行されるラウンド遊技が有利ラウンド遊技であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の種類及びラウンド数に応じた演出内容のラウンド演出を実行させる。なお、有利ラウンド遊技では、大入賞口29が開放しているときには、開放していることを報知する開放演出が行われ、大入賞口29が閉鎖しているとき(インターバル期間)には、閉鎖していることを報知するインターバル演出が行われる。大入賞口29が開放しているか否かは、主制御用CPU30aから大入賞口29が開放していることを示す開放コマンドを入力しているか否かにより判定することができる。
【0172】
次に、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが決定されたときにおけるエンディング演出を実行させるための処理について説明する。この処理は、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが決定された場合にのみ実行される。
【0173】
演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkに応じて、確変秘匿モード移行用のエンディング演出又はチャンスモード移行用のエンディング演出を実行させる。なお、非変短状態中に、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与された場合、演出制御用CPU31aは、確変秘匿モード移行用のエンディング演出を実行し、確変秘匿モードに移行することを報知する。一方、変短状態中に、特1大当りE〜特1大当りF又は特2大当りj〜特2大当りkが付与された場合、演出制御用CPU31aは、チャンスモード移行用のエンディング演出を実行し、チャンスモードに移行することを報知する。
【0174】
次に、変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定されたときにおけるエンディング演出を実行させるための処理について説明する。この処理は、最後の有利ラウンド遊技において実行される。なお、最後の有利ラウンド遊技であるかは、入力したラウンドコマンドにより示されるラウンド数と大当り遊技の種類に基づき特定する。
【0175】
演出制御用CPU31aは、変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、付与された大当り遊技の種類に基づき、不利ラウンド遊技数を特定する。そして、不利ラウンド遊技数に基づき、不利ラウンド遊技の開始から大当り遊技が終了するまでの時間を特定する。不利ラウンド遊技の開始から大当り遊技が終了するまでの時間は、前述したように、1ラウンド分のラウンド遊技時間「1540ms」に不利ラウンド遊技数を乗算した値である。演出制御用CPU31aは、特定した時間をエンディング演出の実行時間とする。
【0176】
そして、演出制御用CPU31aは、特定したエンディング演出の実行時間において、確変確定モードが設定されることを報知すると共に、大当り遊技が終了することを報知する通常エンディング演出を実行させる。本実施形態では、通常エンディング演出は、エンディング演出の実行時間に応じて内容が変化するようになっている。例えば、エンディング演出の開始から、3秒毎に背景画像及び表示させるキャラクタ画像を変化させるようになっている。
【0177】
なお、特1大当りC、特2大当りa、特2大当りd、特2大当りgでは、不利ラウンド遊技の開始から大当り遊技が終了するまでの時間は、0msとなるため、エンディング演出は実行されないこととなる。
【0178】
図17に基づき、非変短状態中に特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定されたときにおけるエンディング演出を実行させるためのエンディング演出処理について説明する。このエンディング演出処理は、非変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合にのみ実行される。このエンディング演出処理は、最後の有利ラウンド遊技において実行される。
【0179】
演出制御用CPU31aは、エンディング演出処理を開始すると、最後の有利ラウンド遊技の開始時における第1特図始動保留記憶数に基づく図柄変動ゲームの中に、所定の大当りとなる図柄変動ゲームが存在するか否かについて判定する(ステップS101)。すなわち、演出制御用CPU31aは、最後の有利ラウンド遊技の開始時において保留されている第1の変動ゲームの中に、大当りとなる第1の変動ゲームが存在するか(保留内大当りが存在するか)否かについて判定する。このステップS101について詳しく説明すると、演出制御用CPU31aは、第1特図始動保留記憶数に対応付けて演出制御用RAM31cに記憶されている先読みコマンドの中に、特1大当りA〜特1大当りDが決定されていることを指定する先読みコマンドが存在するか否かについて判定する。
【0180】
ステップS101の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、特定した大当り遊技が付与されるまでに実行される第1の変動ゲームの回数を特定する(ステップS102)。なお、特定した大当り遊技が複数存在する場合には、特定した大当り遊技が付与されるまでに実行される第1の変動ゲームの回数が、最も少ないものを特定する。また、演出制御用CPU31aは、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合には、特定した大当り遊技が付与されるまでに実行される第1の変動ゲームの回数を「0」として特定する。つまり、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合、大当り遊技終了後に第2の変動ゲームが優先されるため、大当り遊技終了後に第1の変動ゲームが実行されない。このため、演出制御用CPU31aは、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合には、例外的に特定した大当り遊技が付与されるまでに実行される第1の変動ゲームの回数を「0」として特定する。
【0181】
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、大当り遊技終了後に実行される第1の変動ゲーム数を、第1特図始動保留記憶数に基づき特定する(ステップS107)。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が新たに入賞検知されなくても、大当り遊技終了後に、確実に実行される第1の変動ゲーム数を特定する。なお、演出制御用CPU31aは、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合には、第1特図始動保留記憶数を「0」として特定する。つまり、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合、大当り遊技終了後に第2の変動ゲームが優先されるため、大当り遊技終了後に第1の変動ゲームが実行されない。このため、演出制御用CPU31aは、第2特図始動保留記憶数が「1」以上である場合には、例外的に第1特図始動保留記憶数を「0」として特定する。
【0182】
ステップS102又はステップS107が終了すると、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の種類に基づき、不利ラウンド遊技数を特定する(ステップS103)。次に、演出制御用CPU31aは、エンディング演出を実行させる実行時間を特定する(ステップS104)。詳しくは、演出制御用CPU31aは、まず、ステップS103で特定した不利ラウンド遊技数に基づき、不利ラウンド遊技開始から大当り遊技が終了するまでの時間を特定する。なお、不利ラウンド遊技の開始から大当り遊技が終了するまでの時間は、前述したように、1ラウンド分のラウンド遊技時間「1540ms」に不利ラウンド遊技数を乗算した値である。
【0183】
そして、演出制御用CPU31aは、ステップS102又はステップS107で特定した第1の変動ゲーム数に基づき、当該ゲーム数分の第1の変動ゲームが終了するまでの時間を特定する。なお、非変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、最後の有利ラウンド遊技の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づき実行される第1の変動ゲームは、超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23に基づき、実行される。超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23は、大当り判定の有無やリーチの有無にかかわらず、予め決められた共通の演出時間が設定されている。具体的には、演出時間として「1000ms」が設定されている。このため、演出制御用CPU31aは、ステップS102又はステップS107において特定した第1の変動ゲーム数に演出時間「1000ms」を乗算した時間を、ステップS102又はステップS107において特定したゲーム数分の第1の変動ゲームが終了するまでの実行時間として特定する。
【0184】
そして、演出制御用CPU31aは、不利ラウンド遊技の開始から大当り遊技が終了するまでの時間と、ステップS102又はステップS107において特定したゲーム数分の第1の変動ゲームが終了するまでの時間を合計して、エンディング演出の実行時間を特定する。
【0185】
次に、演出制御用CPU31aは、エンディング演出の演出内容を決定する(ステップS105)。エンディング演出の演出内容は、ステップS101の判定結果が肯定の場合と、否定の場合とでその演出内容が異なっている。すなわち、保留内大当りの有無により、エンディング演出の内容が変更されるようになっている。
【0186】
具体的には、保留内大当りが存在しない場合、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が終了することを報知する通常エンディング演出を決定する。本実施形態では、通常エンディング演出は、エンディング演出の実行時間に応じて内容が変化するようになっている。例えば、エンディング演出の開始から、3秒毎に背景画像及び表示させるキャラクタ画像を変化させるようになっている。この通常エンディング演出が実行されることにより、大当り遊技が終了することを報知することができる。また、非変短状態で、遊技者に有利な大当り遊技が付与される可能性がある第2の変動ゲームが実行されにくい状態から、変短状態に移行し、第2の変動ゲームが実行されやすくなることを認識できる。また、確変確定モードに移行することも認識することができる。このため、遊技者に有利な第2の変動ゲームを実行させて、大当り遊技が短期間に連続して大当りとなることを期待させ、大量の賞球を獲得できることを期待させることができる。また、エンディング演出の実行時間に応じて内容が段階的に変化していくため、途中で終了しても遊技者に違和感を与えない。また、途中で第2の変動ゲームが開始され、エンディング演出が終了した場合であっても遊技者に違和感を与えない。
【0187】
一方、保留内大当りが存在する場合、演出制御用CPU31aは、エンディング演出の実行時間において、大当り遊技が継続して付与されることを報知する特別エンディング演出を特定する。本実施形態では、有利ラウンド遊技のインターバル期間において実行されるインターバル演出と同様の演出を継続的、若しくは繰り返し実行させるようになっている。これにより、大当り遊技が終了することなく、継続することを遊技者は認識することができる。また、大当り遊技が終了したことが報知されるわけではないので、第1の変動ゲームで当選したことを秘匿することもできる。
【0188】
そして、演出制御用CPU31aは、ステップS104で特定した実行時間において、ステップS105で特定した演出内容のエンディング演出を実行させる(ステップS106)。なお、エンディング演出の実行中に、第2の変動ゲームが開始される場合、演出制御用CPU31aは、途中でエンディング演出を中断し、第2の変動ゲームを優先的に実行させる。以上のことから、本実施形態では、主制御用CPU30aと演出制御用CPU31aが、遊技演出を実行させる演出実行手段を構成する。
【0189】
図18に基づき、エンディング演出の実行時間についてその作用と共に説明する。
図18(a)では、非変短状態中に、特1大当りAが決定されたときにおけるエンディング演出の実行時間について示している。また、
図18(a)では、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)の開始時において第1特図始動保留記憶数が「4」であるとして説明している。また、保留内大当りは存在しないものとして説明する。
【0190】
図18(a)に示すように、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)が終了し、最初の不利ラウンド遊技の開始から通常エンディング演出が開始される。このエンディング演出は、特1大当りAが終了しても終了することなく、継続されることとなる。そして、このエンディング演出は、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数「4」に基づく第1の変動ゲームが全て終了するまで継続されることとなる。
【0191】
このように、非変短状態中に、特1大当りAが決定されたときにおけるエンディング演出は、不利ラウンド遊技及び特1大当りAの終了後に実行される第1の変動ゲームが全て終了するまで継続する。つまり、エンディング演出が終了した場合には、保留されていた第1の変動ゲームが全て終了している。このため、確変確定モードが開始された際、遊技者に、保留されていた第1の変動ゲームの実行回数を少なくさせたいと思わせることを防止でき、素早く第2の変動ゲームを実行させるために第2始動入賞口27へ遊技球を入賞させなくてはならないと焦らせることがない。これにより、エンディング演出をより楽しませることができると共に、エンディング演出終了後において、遊技者にあわてて遊技球を発射させる必要が無くなる。
【0192】
また、エンディング演出中は、通常、遊技球の発射を停止する。それと共に、大当り遊技中は、変短状態が付与されない。このため、第2始動入賞口27及び作動ゲート24へ遊技球を入賞させるための流下経路と、大入賞口29へ遊技球を入賞させるための流下経路が同じであっても、エンディング演出中に第2特図始動保留記憶数が増加する可能性は少ない。また、例えば、第2の変動ゲームが優先的に実行された場合であっても、通常エンディング演出は、時間毎にその演出内容が変更されることとなっているため、遊技者に違和感を与えるおそれがない。
【0193】
なお、第1始動入賞口25へ遊技球を入賞させるための流下経路と、大入賞口29へ遊技球を入賞させるための流下経路は異なっているため、エンディング演出中又は保留されていた第1の変動ゲームの実行中に第1特図始動保留記憶数が増加する可能性は少ない。また、エンディング演出中に、不利ラウンド遊技が実行されるため、遊技者に、不利ラウンド遊技の数を認識できないようにすることができる。
【0194】
図18(b)では、非変短状態中に、特1大当りCが決定されたときにおけるエンディング演出の実行時間について示している。また、
図18(b)では、最後の有利ラウンド遊技(8ラウンド)の開始時において第1特図始動保留記憶数が「3」であるとして説明している。また、保留内大当りは存在しないものとして説明する。
【0195】
図18(b)に示すように、最後の有利ラウンド遊技(8ラウンド)が終了すると、通常エンディング演出が開始される。つまり、このエンディング演出は、特1大当りCの終了時から開始される。そして、このエンディング演出は、最後の有利ラウンド遊技(8ラウンド)の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが全て終了するまで継続されることとなる。
【0196】
このように、非変短状態中に、特1大当りCが決定されたときにおけるエンディング演出は、特1大当りCの終了後に実行される第1の変動ゲームが全て終了するまで継続する。つまり、エンディング演出が終了した場合には、保留されていた第1の変動ゲームが全て終了している。このため、確変確定モードが開始された際、遊技者に、保留されていた第1の変動ゲームの実行回数を少なくさせたいと思わせることを防止でき、素早く第2の変動ゲームを実行させるために第2始動入賞口27へ遊技球を入賞させなくてはならないと焦らせることがない。これにより、エンディング演出をより楽しませることができると共に、エンディング演出終了後において、遊技者にあわてて遊技球を発射させる必要が無くなる。
【0197】
図18(c)では、非変短状態中に、特1大当りAが決定されたときにおけるエンディング演出の実行時間について示している。また、
図18(c)では、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)の開始時において第1特図始動保留記憶数が「4」であるとして説明している。また、特1大当りAの終了後、4回目に実行される第1の変動ゲームにおいて大当り遊技が付与されるものとして説明する。
【0198】
図18(c)に示すように、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)が終了し、最初の不利ラウンド遊技の開始から特別エンディング演出が開始される。このエンディング演出は、特1大当りAが終了しても終了することなく、継続されることとなる。そして、このエンディング演出は、最後の有利ラウンド遊技(10ラウンド)の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが実行され、事前に大当り遊技が付与されると判定した第1の変動ゲームが終了するまで継続されることとなる。この特別エンディング演出は、ラウンド遊技におけるインターバル演出と同様の内容が実行されるため、恰も大当り遊技が終了することなく、継続するかのように見せることができる。このため、遊技者に確変状態中にもかかわらず、第1の変動ゲームで当選したことを認識させずに、落胆させることがない。また、大当り遊技が継続して、通常よりも賞球が多く獲得できるかのように思わせることができるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
【0199】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出制御用CPU31aは、変短状態が付与されていないときに特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与された場合、当該大当り遊技の終了後から、大当り遊技中に記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが終了するまでの間に、大当り遊技が終了したことを示すエンディング演出を実行させる。これにより、変短状態が付与された際、第1の変動ゲームが実行されてしまう場合であっても、それまでの間、大当り遊技が終了したことを示すエンディング演出が実行される。このため、遊技者は、エンディング演出に対して注目することとなり、第1の変動ゲームが実行されていることを意識しない。従って、エンディング演出が終了した後に、急いで第2始動入賞口27に遊技球を入賞させようと焦ることが無くなる。
【0200】
(2)演出制御用CPU31aは、特1大当りA,B,D又は特2大当りb,c,e,f,h,i(特定大当り遊技)が付与される場合、有利ラウンド遊技が全て終了した後、最初に実行される不利ラウンド遊技の開始時から、保留されている第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが終了するまでの間、エンディング演出を実行させる。このように、遊技者が、実質的な大当り遊技の最終ラウンドであると認識する最後の有利ラウンドが終了した後から、エンディング演出が開始するため、不利ラウンド遊技が実行されていることを認識させにくい。また、実質的な大当り遊技の最終ラウンドの終了後、不利ラウンド遊技の実行中からエンディング演出が実行されるため、演出が間延びすることがなく、遊技者を不要に待たせることがない。
【0201】
(3)第1始動入賞口25へ少なくとも一部の遊技球が誘導される第1流下経路Y1は、第2始動入賞口27へ少なくとも一部の遊技球が誘導される第2流下経路Y2とは、異なる。このため、変短状態が付与されていないときには、第1始動入賞口25へ遊技球を入賞させるために第1流下経路Y1に打ち出しているため、第2始動入賞口27に遊技球が入賞されることはない。すなわち、非変短状態から変短状態に移行した際、第2特図始動保留記憶数が存在しない状況とすることができる。
【0202】
(4)主制御用CPU30aは、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与されたとき、ラウンド遊技が全て終了した場合、エンディング演出を実行させるためだけの時間を設けることなく大当り遊技を終了させる。これにより、第1の変動ゲーム中にエンディング演出が実行された場合であっても、エンディング演出の実行時間を短くすることができる。このため、保留内大当りが存在する場合には、大当り遊技が継続しているかのように思わせることができる。また、大入賞口29が開放されるわけでも、図柄変動ゲームが実行されるわけでもないエンディング時間をなくすことにより、遊技効率を高めることができる。
【0203】
(5)演出制御用CPU31aは、通常エンディング演出を実行させる際、不利ラウンド遊技の数や、保留されている第1の変動ゲームの数に基づき、エンディング演出の実行時間を決定し、エンディング演出の実行時間に応じて、エンディング演出の演出内容を決定する(変化させる)。このため、さまざまな演出内容のエンディング演出を実行させることができ、遊技演出のバリエーションを増やすことができる。
【0204】
(6)主制御用CPU30aは、変短状態が付与されていないときに特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与された場合、超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23に基づき、当該大当り遊技の終了後から、大当り遊技中に記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームの各変動時間を予め決められた変動時間とする。これにより、変短状態が付与されていないときに大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から実行される第1の変動ゲームの各変動時間を特定しやすくなり、エンディング演出の実行時間の設定が容易となる。
【0205】
(7)変短状態が付与されていないときに特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与された場合であって、第2特図始動保留記憶数が記憶されている場合には、大当り遊技終了後に第2の変動ゲームが優先的に実行される。このため、エンディング演出は、大当り遊技中に記憶されていた第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが終了するまで実行されることなく、大当り遊技の終了と共に終了する。
【0206】
(8)演出制御用CPU31aは、変短状態が付与されていないときに変短状態の付与契機となる特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが付与された場合であって、保留内大当りが存在する場合、当該大当り遊技の終了後から、先読みした大当りとなる第1の変動ゲームが終了するまでの間に、エンディング演出を実行させる。これにより、変短状態が付与された際、第2の変動ゲームが大当りとなる場合と比較して、不利な大当りが付与されやすい第1の変動ゲームが実行されてしまう場合であっても、それまでの間、大当り遊技が終了したことを示すエンディング演出が実行される。このため、遊技者は、エンディング演出に対して注目することとなり、第1の変動ゲームが実行されていることを意識しない。従って、エンディング演出が終了した後に、いそいで第2始動入賞口27に遊技球を入賞させようと焦ることが無くなる。これにより、遊技者に余裕を持たせ、遊技演出に対して注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0207】
(9)通常エンディング演出の演出内容を、実行時間の経過に伴って変化させるようにした。これにより、不利ラウンド遊技数や第1の変動ゲーム数が異なることにより、エンディング演出の実行時間が一定でない場合であっても、エンディング演出が途中で終わったかのように思わせることが無く、違和感を与えない。また、途中で第2の変動ゲームが優先的に実行され、エンディング演出が終了する場合であっても、遊技者に違和感を与えない。
【0208】
(10)特別エンディング演出では、有利ラウンド遊技のインターバル期間において実行されるインターバル演出と同様の演出を継続的、若しくは繰り返し実行させるようになっている。このため、大当り遊技が終了することなく、継続することを遊技者は認識することができる。このように、2回の大当り遊技を1回の大当り遊技のように見せることができるため、特1大当りDが付与された場合であっても、恰も遊技者に有利な大当り遊技(例えば、特1大当りA)が付与されたかのように思わせることができる。また、大当り遊技が終了したことが報知されるわけではないので、第1の変動ゲームで当選したことを秘匿することもできる。
【0209】
(11)第2の変動ゲームが保留されている場合、ステップS102又はステップS107で特定する第1の変動ゲーム数を「0」に設定した。これにより、第2の変動ゲームが優先的に実行される場合には、エンディング演出を短くして、第2の変動ゲームを楽しませることができる。
【0210】
(12)第1始動入賞口25へ遊技球を入賞させるための流下経路Y1と、大入賞口29へ遊技球を入賞させるための流下経路Y2を異ならせた。このため、エンディング演出中又は保留されていた第1の変動ゲームの実行中に第1特図始動保留記憶数が増加する可能性を少なくすることができる。
【0211】
(13)エンディング演出中は、不利ラウンド遊技又は第1の変動ゲーム中に実行されるようにした。このため、通常、遊技球の発射を停止させることができる。それと共に、大当り遊技中は、変短状態を付与させないようにした。従って、第2始動入賞口27及び作動ゲート24へ遊技球を入賞させるための流下経路と、大入賞口29へ遊技球を入賞させるための流下経路が同じであっても、エンディング演出中に第2特図始動保留記憶数が増加する可能性を少なくすることができる。
【0212】
(14)大当り遊技の種類に応じて各ラウンド遊技における大入賞口29の開放時間が設定される。それと共に、大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間は、大当り遊技の種類に応じて変更される。そして、複数種類の大当り遊技(例えば、特2大当りa〜特2大当りi)の中には、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と比較して、合計開放時間が長く設定されている大当り遊技が用意されている。例えば、16ラウンドの特2大当りcにおける大入賞口29の合計開放時間(実質8ラウンド)と比較して、12ラウンドの特2大当りdにおける合計開放時間(実質12ラウンド)は、長く設定されている。また、12ラウンドの特2大当りfにおける大入賞口29の合計開放時間(実質6ラウンド)と比較して、8ラウンドの特2大当りgにおける合計開放時間(実質8ラウンド)は、長く設定されている。このように、大当り遊技の中には、ラウンド遊技の回数が多い大当り遊技よりも大入賞口29の合計開放時間が長く設定されている大当り遊技が存在する。これにより、遊技者は、ラウンド報知ランプ51により、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が少ないと報知されたとしても、ラウンド遊技の回数が多い大当り遊技よりも大入賞口29の合計開放時間が長い(実質ラウンド数が多い)大当り遊技が付与されることを期待して遊技を継続することができる。つまり、複数種類の大当り遊技のうちいずれの大当り遊技が付与されたか予想する楽しみを与えることができる。
【0213】
(15)複数種類の大当り遊技(例えば、特2大当りa〜特2大当りi)の中には、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と、同じ合計開放時間が設定されている大当り遊技が用意されている。例えば、16ラウンドの特2大当りbと、12ラウンドの特2大当りdにおける合計開放時間(実質12ラウンド)は、同じとなっている。また、16ラウンドの特2大当りcと、12ラウンドの特2大当りeと、8ラウンドの特2大当りgにおける大入賞口29の合計開放時間(実質8ラウンド)は同じとなっている。また、12ラウンドの特2大当りfと、8ラウンドの特2大当りhにおける大入賞口29の合計開放時間(実質6ラウンド)は同じとなっている。このように、ラウンド数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と同じ合計開放時間が設定されている大当り遊技が存在する。このため、遊技者は、ラウンド報知ランプ51によりラウンド数が最大でないと報知されたとしても、報知されたラウンド数よりも多いラウンド数を有する大当り遊技における合計開放時間と同じだけ大入賞口29が開放するかも知れないと期待して遊技を行うことができる。なお、本実施形態では、大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間は、開放時間が最短である不利ラウンド遊技よりも開放時間が長い有利ラウンド遊技における大入賞口29の開放時間の合計により算出されている。
【0214】
(16)ラウンド遊技の回数が最多の大当り遊技の中には、合計開放時間が最長の大当り遊技から合計開放時間の長さの順番に従って、予め決められた複数種類分の大当り遊技が用意されている。例えば、16ラウンドの大当り遊技の中には、実質ラウンド数の上位3種類が用意されている。つまり、実質16ラウンドの特2大当りaと、実質12ラウンドの特2大当りbと、実質8ラウンドの特2大当りcが用意されており、実質6ラウンドや実質4ラウンドの大当り遊技は用意されていない。これにより、ラウンド遊技の回数が最多である場合には、最長の大当り遊技から合計開放時間の長さの順番に従って、予め決められた種類の大当り遊技が実行可能となっている。このため、ラウンド報知ランプ51により、16ラウンドと報知された場合には、実質16ラウンドでないとしても、12ラウンドや8ラウンドと報知されるよりも、遊技者に有利である可能性が高いと期待させることができる。
【0215】
(17)ラウンド遊技の回数が最多の大当り遊技の中には、合計開放時間が最長の大当り遊技が含まれていると共に、ラウンド遊技の回数が最多の大当り遊技の中では、当該最長の大当り遊技が最も実行されやすくなっている。すなわち、16ラウンドの特2大当りa〜特2大当りcの中では、実質ラウンド数が16ラウンドの特2大当りaが一番選択されやすくなっている。これにより、ラウンド遊技の回数が最多の大当り遊技が実行された場合には、最長の大当り遊技が実行される可能性が高いため、遊技者の期待感を高めることができる。
【0216】
(18)大当り遊技の中には、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と比較して、合計開放時間が長く設定されている大当り遊技と、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と比較して、合計開放時間が短く設定されている大当り遊技が用意されている。このため、ラウンド遊技回数が多い大当り遊技における合計開放時間よりも合計開放時間の長い大当り遊技が付与される場合がある一方、ラウンド遊技回数が多い大当り遊技における合計開放時間よりも合計開放時間の短い大当り遊技が付与される場合がある。例えば、12ラウンドの大当り遊技(特2大当りd〜特2大当りf)の中には、16ラウンドの特2大当りcよりも実質ラウンド数が多い場合(特2大当りdの場合)がある一方、16ラウンドの特2大当りaよりも実質ラウンド数が少ない場合(特2大当りd〜特2大当りfの場合)がある。従って、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数からは、合計開放時間の長短を予測することができず、遊技者に予想する楽しみを与えることができる。
【0217】
(19)大当り遊技の中には、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が少ない大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と比較して、合計開放時間が長く設定されている大当り遊技と、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が少ない大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と比較して、合計開放時間が短く設定されている大当り遊技が用意されている。つまり、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技における合計開放時間よりも合計開放時間の長い大当り遊技が付与される場合がある一方、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技における合計開放時間よりも合計開放時間の短い大当り遊技が付与される場合がある。例えば、12ラウンドの大当り遊技(特2大当りd〜特2大当りf)の中には、8ラウンドの特2大当りiよりも実質ラウンド数が多い場合(特2大当りd〜特2大当りfの場合)がある一方、8ラウンドの特2大当りgよりも実質ラウンド数が少ない場合(特2大当りfの場合)がある。従って、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数からは、合計開放時間の長短を予測することができず、遊技者に予想する楽しみを与えることができる。
【0218】
(20)複数種類の大当り遊技の中には、当該大当り遊技よりもラウンド遊技の回数が少ない大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と、同じ合計開放時間が設定されている大当り遊技が用意されている。つまり、ラウンド数が少ない大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と同じ合計開放時間が設定されている大当り遊技が存在する。例えば、特2大当りbと、特2大当りdの実質ラウンド数は同じである。なお、本実施形態では、大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間は、有利ラウンド遊技における大入賞口29の開放時間の合計により算出されている。このため、ラウンド数が最少でなかったとしても、報知されたラウンド数よりも少ない実質ラウンド数の大当り遊技における合計開放時間と同じだけ開放するかも知れないと思わせ、遊技者に緊張感を与えることができる。
【0219】
(21)非変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、最後の有利ラウンド遊技の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づき実行される第1の変動ゲームは、超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23に基づき、実行される。そして、超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23は、短縮演出用の変動パターンよりも演出時間が短く設定されている。つまり、超短縮演出用の変動パターンにより特定される演出時間は、図柄変動ゲームの演出時間のうち最も短い時間が設定されている。従って、保留内大当りが存在する場合、次の大当り遊技を素早く付与することができ、遊技者に大当り遊技が連続したと思わせる、又は1繋がりの大当り遊技と思わせることができる。また、大当り遊技の間に図柄変動ゲームが実行されることにより、間延びすることを防止できる。また、保留内大当りが存在しない場合であっても、保留されている第1の変動ゲームを素早く終了して実行されたことを気付かせない。
【0220】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態では、ステップS102又はステップS107で特定したゲーム数に応じて、大当り遊技の終了後において、エンディング演出を実行させる時間を異ならせていたが、ゲーム数に関係なく、大当り遊技の終了後におけるエンディング演出の実行時間として同じ時間を設定するようにしてもよい。
【0221】
大当り遊技の終了後におけるエンディング演出の実行時間としては、例えば、上限数となっている第1特図始動保留記憶数に基づき第1の変動ゲームが実行される時間を設定してもよい。上限数となっている第1特図始動保留記憶数に基づき第1の変動ゲームが実行される時間とは、本実施形態では、1回当りの変動時間「1000ms」に上限数「4」を乗算した時間「4000ms」となる。これにより、入賞率向上状態が付与されていないときに入賞率向上状態の付与契機となる大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後、予め決められた変動時間が設定される。このため、エンディング演出の実行時間を特定しやすく、予め決められた内容のエンディング演出を実行させることができる。
【0222】
なお、大当り遊技の終了後に実行される第1の変動ゲームの各変動時間は、大当り遊技の終了後におけるエンディング演出の実行時間内に、全ての第1の変動ゲームが終了するならば、大当り遊技の終了後におけるエンディング演出の実行時間に合わせてもよいし、あわせなくても良い。
【0223】
合わせる場合には、例えば、大当り遊技の終了後、最初又は最後に実行される第1の変動ゲームの変動時間を、第1特図始動保留記憶数(保留内大当りが存在する場合には、大当りとなるまでのゲーム数)に応じて長くすればよい。すなわち、上限数となっている第1特図始動保留記憶数に基づく図柄変動ゲームが実行される変動時間と同じとなるように、保留されている第1の変動ゲーム数(保留内大当りが存在する場合には、大当りとなるまでのゲーム数)に応じた時間を加算(増加)して実行させる第1の変動ゲームの変動時間を調整すればよい。具体的には、第1特図始動保留記憶数(保留内大当りが存在する場合には、実行されるまでのゲーム数)が「3」である場合には、最初に実行される第1の変動ゲームの変動時間を、2倍とし、「2」である場合には、3倍とし、「1」である場合には、4倍とすればよい。
【0224】
・上記実施形態では、確変状態を付与可能に構成したが、付与しなくても良い。
・上記実施形態において、変短状態が付与された場合、第2始動入賞口27への入球確率が通常状態よりも向上すればよい。従って、第2始動入賞口27への入球確率が通常状態よりも向上するならば、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮しなくてもよい。同様に、第2始動入賞口27への入球確率が通常状態よりも向上するならば、普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動しなくてもよい。また、第2始動入賞口27への入球確率が通常状態よりも向上するならば、開閉羽根26の開放パターンを変更しなくても良い。また、第2始動入賞口27への入球確率が通常状態よりも向上するならば、図柄変動ゲームの変動時間を短縮しなくても良い。
【0225】
・上記実施形態では、複数の演出モードを備えたが、備えなくても良い。
・上記実施形態では、ラウンド遊技の回数が多い大当り遊技よりも大入賞口29の合計開放時間が長く設定されている大当り遊技を用意したが、いずれか一方、又は両方を用意しなくても良い。例えば、16ラウンドの特2大当りcよりも大入賞口29の合計開放時間が長い特2大当りdを用意したが、いずれか一方、又は両方を用意しなくても良い。
【0226】
・上記実施形態では、ラウンド数が多い大当り遊技における大入賞口29の合計開放時間と同じ合計開放時間が設定されている大当り遊技が存在したが、存在しなくても良い。例えば、16ラウンドの特2大当りbと大入賞口29の合計開放時間が同じ特2大当りdを用意したが、特2大当りbを用意しなくても良い。
【0227】
・上記実施形態では、ラウンド遊技の回数が最多(16ラウンド)の大当り遊技の中には、合計開放時間が最長の大当り遊技から合計開放時間の長さの順番に従って、予め決められた複数種類分の大当り遊技が用意されていたが、複数種類用意しなくても良く、1種類でも良い。また、合計開放時間の長さの順番に従って、用意しなくても良い。例えば、16ラウンドの大当り遊技の実質ラウンド数を、12ラウンド、6ラウンド、4ラウンドとしてもよい。
【0228】
・上記実施形態において、ラウンド遊技の回数が最多の大当り遊技(特2大当りa〜特2大当りc)の中では、最長の大当り遊技(特2大当りa)が最も実行されやすくなっていたが、このようにしなくても良い。例えば、特2大当りb又は特2大当りcを最も実行されやすくしても良い。
【0229】
・上記実施形態において、確変確定モードが継続可能な大当り遊技(特2大当りa〜特2大当りi)のうち、ラウンド遊技の回数が最少の大当り遊技(特2大当りg〜特2大当りi)の中では、最長の大当り遊技(特2大当りg)が最も実行されやすくなっていたが、このようにしなくても良い。例えば、特2大当りh又は特2大当りiを最も実行されやすくしても良い。
【0230】
・上記実施形態では、ラウンド報知ランプ51により報知されるラウンド数と、賞球獲得の期待ができるラウンド数(実質ラウンド数)が異なる場合があったが、一致させても良い。また、ラウンド数が異なる大当り遊技を複数設けたが、ラウンド数を同じにしても良い。
【0231】
・上記実施形態において、12ラウンドの特2大当りd〜特2大当りfのうち、特2大当りeの決定確率を最も高確率としても良い。すなわち、ラウンド遊技の回数が最多(16ラウンド)又は最少(4ラウンド)のいずれでもない大当り遊技(例えば12ラウンドの大当り遊技)の中では、合計開放時間が最長(実質12ラウンド)又は最短(実質6ラウンド)のいずれでもない中間(実質8ラウンド)の大当り遊技が最も実行されやすくしてもよい。このようにした場合、ラウンド遊技の回数が最多又は最少のいずれでもない大当り遊技では、中間の大当り遊技が実行されることを期待させることができる。このため、遊技者に安心感を与えることができる。
【0232】
・上記実施形態では、非変短状態であるときに、特1大当りA〜特1大当りD又は特2大当りa〜特2大当りiが決定された場合、最後の有利ラウンド遊技の開始時において記憶されている第1特図始動保留記憶数に基づき実行される第1の変動ゲームは、超短縮演出用の変動パターンP3,P12,P23に基づき、実行されたが、実行されなくても良い。すなわち、通常の変動パターンP1,P2,P11,P21,P22に基づき、図柄変動ゲームを実行させても良い。なお、この場合、変動パターン又は演出時間を先読みコマンドにより特定し、エンディング演出の実行時間を決定することとなる。
【0233】
・上記実施形態において、最後の有利ラウンド遊技において、エンディング演出処理を実行させたが、大当り遊技中であって、エンディング演出を実行させる前であるならば、いつでもよい。例えば、所定のラウンド遊技の開始時でもよく、大当り遊技の開始時でも良い。
【0234】
・上記実施形態において、最後の有利ラウンド遊技の開始時において、保留内大当りが存在するか否かを判定したが、大当り遊技中であって、エンディング演出を実行させる前であるならば、いつでもよい。例えば、所定のラウンド遊技の開始時でもよく、大当り遊技の開始時に実行させてもよい。
【0235】
・上記実施形態において、最後の有利ラウンド遊技の開始時における第1特図始動保留記憶数を特定したが、大当り遊技中であって、エンディング演出を実行させる前であるならば、いつでもよい。例えば、所定のラウンド遊技の開始時でもよく、大当り遊技の開始時に実行させてもよい。
【0236】
・上記実施形態では、エンディング演出処理において、保留内大当りが存在するか否かを判定したが、判定しなくても良い。この場合、ステップS107の処理に移行して、第1特図始動保留記憶数に基づき実行される第1の変動ゲームが全て終了するまでエンディング演出を実行させるように決定しても良い。
【0237】
・上記実施形態では、第2の変動ゲームを第1の変動ゲームよりも優先的に実行させたが、優先的に実行させなくても良い。例えば、入賞順に図柄変動ゲームを実行させても良い。
【0238】
・上記実施形態では、第1始動入賞口25へ遊技球を入賞させるための流下経路Y1と、第2始動入賞口27へ遊技球を入賞させるための流下経路Y2を異ならせたが、同じとしても良い。例えば、第1始動入賞口25の直下に第2始動入賞口27を備えるような構成としても良い。
【0239】
・上記実施形態では、第1始動入賞口25へ遊技球を入賞させるための流下経路Y1と、大入賞口29へ遊技球を入賞させるための流下経路Y2を異ならせたが、同じとしても良い。例えば、第1始動入賞口25の下方に大入賞口29を備えるような構成としても良い。
【0240】
・上記実施形態において、特1大当りA〜特1大当りFの遊技内容、例えば、規定ラウンド数、実質ラウンド数、有利ラウンド遊技と不利ラウンド遊技が行われる順番、大入賞口29の開放時間を任意に変更しても良い。また、ラウンド遊技におけるインターバル時間、大当り遊技の種類、確変状態が付与される割合、確変状態が付与される期間、変短状態が付与される割合、変短状態が付与される遊技状況、変短状態が付与される期間等も変更しても良い。
【0241】
・上記実施形態において、特2大当りa〜特2大当りkの遊技内容、例えば、規定ラウンド数、実質ラウンド数、有利ラウンド遊技と不利ラウンド遊技が行われる順番、大入賞口29の開放時間を任意に変更しても良い。また、ラウンド遊技におけるインターバル時間、大当り遊技の種類、確変状態が付与される割合、確変状態が付与される期間、変短状態が付与される割合、変短状態が付与される遊技状況、変短状態が付与される期間等も変更しても良い。但し、第2の変動ゲームで大当りとなった方が、第1の変動ゲームで大当りとなる場合よりも遊技者に有利である可能性が高いことが望ましい。
【0242】
・上記実施形態において、通常エンディング演出は、エンディング演出の実行時間に応じて内容が変化するようになっていたが、同じ内容にしても良い。また、実行時間に応じた演出内容を予め設定してもよい。例えば、実行時間が「0ms」〜「5000ms」のときには、第1演出内容を実行させることを設定し、実行時間が「5001ms」以上のときには、第2演出内容を実行させることを設定してもよい。なお、この実行時間の区切りや演出内容の種類は任意に変更してもよい。
【0243】
・上記実施形態において、特別エンディング演出は、インターバル演出と同じ内容としたが、同じでなくても良い。また、大当り遊技が終了して、新たな大当り遊技が確定していることを報知する内容としても良い。また、実行時間に応じた演出内容を予め設定してもよい。例えば、実行時間が「0ms」〜「5000ms」のときには、第3演出内容を実行させることを設定し、実行時間が「5001ms」以上のときには、第4演出内容を実行させることを設定してもよい。この実行時間の区切りや演出内容の種類は任意に変更してもよい。また、エンディング演出の実行時間に応じて内容が変化するようにしてもよい。例えば、エンディング演出の開始から、3秒毎に背景画像や表示させるキャラクタ画像を変化させるようにしてもよい。
【0244】
・上記実施形態において、保留内大当りが存在する場合には、通常エンディング演出とは異なる特別エンディング演出を実行させたが、同じエンディング演出を実行させても良い。
【0245】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記大当り判定手段は、前記第2保留記憶数及び前記第1保留記憶数が共に記憶されている場合、第2図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを優先的に判定す
る。
【0246】
(ロ)前記演出実行手段は、前記大当り遊技の終了後、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの図柄変動ゲーム数が前記第1保留記憶数の上限数に満たない場合、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの図柄変動ゲーム数に応じた時間を加算して実行させる図柄変動ゲームの変動時間を調整す
る。
【0247】
(ハ)前記演出実行手段は、特定大当り遊技が付与される場合、有利ラウンド遊技が全て終了した後、最初に実行される不利ラウンド遊技の開始時から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの間の時間に応じて、エンディング演出の演出内容を決定す
る。
【0248】
(ニ)前記演出実行手段は、入賞率向上状態が付与されていないときに大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの各図柄変動ゲームの変動時間を予め決められた変動時間とす
る。
【0249】
(ホ)前記演出実行手段は、入賞率向上状態が付与されていないときに入賞率向上状態の付与契機となる大当り遊技が付与された場合であって、第2保留記憶数が存在しない場合には、当該大当り遊技の終了後から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの間に、前記大当り遊技が終了したことを示すエンディング演出を実行させ
る。
【0250】
(ヘ)前記演出実行手段は、大当り遊技の終了後から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの間に実行させるエンディング演出にて、大当り遊技が連続して実行されることを示唆す
る。
【0251】
(ト)前記演出実行手段は、大当り遊技の終了後から、前記事前判定手段が判定した大当りとなる第1図柄変動ゲームが終了するまでの間、大当り遊技が終了することを報知するエンディング演出の代わりに、大当り遊技中、特別入賞手段が閉鎖される際に実行されるインターバル演出を実行させ
る。