特許第5937194号(P5937194)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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5937194低密度パリティ検査符号を使用するシステムにおける信号マッピング/デマッピング装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5937194
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】低密度パリティ検査符号を使用するシステムにおける信号マッピング/デマッピング装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H03M 13/19 20060101AFI20160609BHJP
   H03M 13/27 20060101ALI20160609BHJP
   H04L 27/34 20060101ALI20160609BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
   H03M13/19
   H03M13/27
   H04L27/00 E
   H04L1/00 B
   H04L1/00 F
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-502457(P2014-502457)
(86)(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公表番号】特表2014-513889(P2014-513889A)
(43)【公表日】2014年6月5日
(86)【国際出願番号】KR2012002266
(87)【国際公開番号】WO2012134160
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年1月15日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0029128
(32)【優先日】2011年3月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2011-0034481
(32)【優先日】2011年4月13日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2011-0037531
(32)【優先日】2011年4月21日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2011-0141033
(32)【優先日】2011年12月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン−ク・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ホン−シル・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】スン−リュル・ユン
【審査官】 岡 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/064134(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/109830(WO,A1)
【文献】 特開2009−225416(JP,A)
【文献】 Final draft ETSI EN 302 755 V1.2.1,2010年10月,pp.1-4,34-81,177
【文献】 Yan Li et al.,Bit-reliability mapping in LDPC-coded modulation systems ,Communications Letters, IEEE,2005年 1月,Vol.9, No.1 ,pp.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 13/00 − 13/53
H04L 1/00
H04L 27/34
IEEE Xplore
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
号送信装置のサブストリーム生成方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC符号語ビットを列方向で保存するステップと、
前記保存されたLDPC符号語ビットを行方向で出力するステップと、
前記出力されたビットを逆多重化することによりサブストリームを生成するステップと、を含み、
前記サブストリームを生成するステップは、
変調方式が64−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが12(Nsubstreams=12)であり、前記出力されたビットであるv0乃至v11を前記12個のサブストリームであるb0乃至b11に割り当てる場合、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb2に、ビットv2をビットb0に、ビットv3をビットb5に、ビットv4をビットb6に、ビットv5をビットb1に、ビットv6をビットb3に、ビットv7をビットb7に、ビットv8をビットb8に、ビットv9をビットb9に、ビットv10をビットb10に、ビットv11をビットb11に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号送信装置のサブストリーム生成方法。
【請求項2】
信号送信装置のサブストリーム生成方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットを列方向で保存するステップと、
前記保存されたLDPC符号語ビットを行方向で出力するステップと、
前記出力されたビットを逆多重化することによりサブストリームを生成するステップと、を含み、
前記サブストリームを生成するステップは、
調方式が64−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが12(Nsubstreams=12)であり、前記出力されたビットであるv0乃至v11を前記12個のサブストリームであるb0乃至b11に割り当てる場合、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb6に、ビットv4をビットb2に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb5に、ビットv7をビットb8に、ビットv8をビットb7に、ビットv9をビットb10に、ビットv10をビットb9に、ビットv11をビットb11に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号送信装置のサブストリーム生成方法。
【請求項3】
信号送信装置のサブストリーム生成方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットを列方向で保存するステップと、
前記保存されたLDPC符号語ビットを行方向で出力するステップと、
前記出力されたビットを逆多重化することによりサブストリームを生成するステップと、を含み、
前記サブストリームを生成するステップは、
調方式が256−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが8(Nsubstreams=8)であり、前記出力されたビットであるv0乃至v7を前記8個のサブストリームであるb0乃至b7に割り当てる場合、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb2に、ビットv4をビットb5に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb6に、ビットv7をビットb7に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号送信装置のサブストリーム生成方法。
【請求項4】
信号送信装置のサブストリーム生成方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットを列方向で保存するステップと、
前記保存されたLDPC符号語ビットを行方向で出力するステップと、
前記出力されたビットを逆多重化することによりサブストリームを生成するステップと、を含み、
前記サブストリームを生成するステップは、
調方式が256−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが8(Nsubstreams=8)であり、前記出力されたビットであるv0乃至v7を前記8個のサブストリームであるb0乃至b7に割り当てる場合、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb5に、ビットv3をビットb1に、ビットv4をビットb2に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb6に、ビットv7をビットb7に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号送信装置のサブストリーム生成方法。
【請求項5】
低密度パリティ検査(LDPC)符号を使用するシステムにおける請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法を実行する信号送信装置。
【請求項6】
号受信装置の動作方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC符号語ビットに基づいて生成されるサブストリームをプロセッシングしてプロセッシングされたビットを生成するステップを含み、
前記サブストリームをプロセッシングするステップは、
信号送信装置で使用される変調方式が64−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、サブストリームの個数であるNsubstreamsが12(Nsubstreams=12)であり、前記12個のサブストリームであるb0乃至b11を前記プロセッシングされたビットであるv0乃至v11に割り当てる場合、ビットb0をビットv2に、ビットb1をビットv5に、ビットb2をビットv1に、ビットb3をビットv6に、ビットb4をビットv0に、ビットb5をビットv3に、ビットb6をビットv4に、ビットb7をビットv7に、ビットb8をビットv8に、ビットb9をビットv9に、ビットb10をビットv10に、ビットb11をビットv11に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号受信装置の動作方法。
【請求項7】
信号受信装置の動作方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットに基づいて生成されるサブストリームをプロセッシングしてプロセッシングされたビットを生成するステップを含み、
前記サブストリームをプロセッシングするステップは、
信号送信装置で使用される変調方式が64−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200で(Nldpc=16200で)、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが12(Nsubstreams=12)であり、前記12個のサブストリームであるb0乃至b11を前記プロセッシングされたビットであるv0乃至v11に割り当てる場合、ビットb0をビットv1に、ビットb1をビットv2に、ビットb2をビットv4に、ビットb3をビットv5に、ビットb4をビットv0に、ビットb5をビットv6に、ビットb6をビットv3に、ビットb7をビットv8に、ビットb8をビットv7に、ビットb9をビットv10に、ビットb10をビットv9に、ビットb11をビットv11に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号受信装置の動作方法。
【請求項8】
信号受信装置の動作方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットに基づいて生成されるサブストリームをプロセッシングしてプロセッシングされたビットを生成するステップを含み、
前記サブストリームをプロセッシングするステップは、
信号送信装置で使用される変調方式が256−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(Nldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが8(Nsubstreams=8)であり、前記8個のサブストリームであるb0乃至b7を前記プロセッシングされたビットであるv0乃至v7に割り当てる場合、ビットb0をビットv1に、ビットb1をビットv2に、ビットb2をビットv3に、ビットb3をビットv5に、ビットb4をビットv0に、ビットb5をビットv4に、ビットb6をビットv6に、ビットb7をビットv7に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号受信装置の動作方法。
【請求項9】
信号受信装置の動作方法であって、
低密度パリティ検査(LDPC)符号語ビットに基づいて生成されるサブストリームをプロセッシングしてプロセッシングされたビットを生成するステップを含み、
前記サブストリームをプロセッシングするステップは、
信号送信装置で使用される変調方式が256−QAM変調方式であり、前記LDPC符号語の長さであるNldpcが16200(ldpc=16200)であり、前記サブストリームの個数であるNsubstreamsが8(Nsubstreams=8)であり、前記8個のサブストリームであるb0乃至b7を前記プロセッシングされたビットであるv0乃至v7に割り当てる場合、ビットb0をビットv1に、ビットb1をビットv3に、ビットb2をビットv4に、ビットb3をビットv5に、ビットb4をビットv0に、ビットb5をビットv2に、ビットb6をビットv6に、ビットb7をビットv7に割り当てるステップを含むことを特徴とする信号受信装置の動作方法。
【請求項10】
低密度パリティ検査(LDPC)符号を使用するシステムにおける請求項乃至のいずれか一項に記載の方法を実行する信号受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:以下、‘LDPC’と称する)符号を使用するシステムにおける信号マッピング(mapping)/デマッピング(demapping)装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムでは、チャンネルの雑音(noise)、フェーディング(fading)現象及びシンボル間干渉(inter-symbol interference;ISI)などによりリンクの性能が顕著に低下することがある。したがって、次世代通信システムでは、誤り訂正符号(error-correcting code)としてLDPC符号を積極的に使用することを考慮している。
【0003】
図1は、一般的なLDPC符号化過程を概略的に示した図である。
図1を参照すると、LDPC符号化器110は、長さがKldpcである情報語(information word)ベクトル(vector)
【数1】
を符号化してLDPC符号語(codeword)ベクトル
【数2】
を生成する。ここで、情報語ベクトルは、合計Kldpc個の情報ビット(information bit)を含む。すなわち、情報語ベクトル
【数3】
のエレメント(element)の各々が情報ビットである。
【0004】
LDPC符号化器110は、列(column)の個数がNldpcであるパリティ検査行列(parity check matrix)を使用してNldpc−Kldpc個のパリティベクトル
【数4】
を生成し、情報語ベクトルとパリティベクトルを使用してLDPC符号、すなわちLDPC符号語ベクトル
【数5】
を生成する。
【0005】
一方、次世代通信システムでは、高速データ伝送の要求とハードウェアの発達によって、周波数効率が高いQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調方式を使用することを積極的に考慮しており、QAM変調方式を使用する場合、一つのQAMシンボル(symbol)に含まれた各変調ビットが相異なる誤り確率を有する。
また、上記LDPC符号語ベクトルに含まれたLDPC符号語ビットそれぞれの誤り訂正能力は、上記LDPC符号語ビットの各々に該当する変数ノード(variable node)の次数(degree)に対応するように決定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、同一のLDPC符号を使用する場合にも、LDPC符号語ビットをQAM変調シンボル内のどの変調ビットでマッピング(mapping)させるかによって該当QAM変調シンボルはその誤り確率が変わるようになる。したがって、QAM変調シンボルの誤り確率を最小化させることができるようにLDPC符号語ビットをQAM変調シンボルが含む変調ビットにマッピングする方案が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、LDPC符号を使用するシステムにおける信号マッピング/デマッピング装置及び方法を提案する。
また、本発明は、LDPC符号を使用するシステムにおけるLDPC符号語とQAM変調シンボル間のマッピング/デマッピング装置及び方法を提案する。
【0008】
本発明の一態様によれば、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:LDPC)符号を使用するシステムにおける信号送信装置を提供する。上記信号送信装置は、LDPC符号語ビットを列(column)方向に書き込み、書き込まれたLDPC符号語ビットを行(row)方向に読み出すインタリーバと、読み出されたビットを逆多重化(de-multiplexing)方式を使用して逆多重化することによってサブストリーム(sub-stream)を生成する逆多重化器と、上記サブストリームのそれぞれに含まれたビットを信号コンステレーション(signal constellation)内にシンボルでマッピングするシンボルマッピング器と、を含み、上記逆多重化方式は、上記信号送信装置で使用される変調方式と、LDPC符号語の長さと、上記サブストリームの個数とに対応するように決定されることを特徴とする。
【0009】
本発明の別の態様によれば、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:LDPC)符号を使用するシステムの信号受信装置を提供する。上記信号受信装置は、多重化(multiplexing)方式を使用してサブストリーム(sub-stream)を多重化する多重化器と、上記多重化されたビットをデインタリービングするデインタリーバと、上記デインタリービングされたビットをLDPC復号してLDPC符号語ビットを生成するLDPC復号化器と、を含み、上記多重化方式は、信号送信装置で使用される逆多重化方式に対応するように決定され、上記逆多重化方式は、上記信号送信装置で使用される変調方式と、LDPC符号語の長さと、上記サブストリームの個数とに対応するように決定されることを特徴とする。
【0010】
本発明のさらに別の態様によれば、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:LDPC)符号を使用するシステムの信号送信装置における信号マッピング(mapping)方法を提供する。上記方法は、LDPC符号語ビットを列(column)方向に書き込み、上記書き込まれたLDPC符号語ビットを行(row)方向に読み出すステップと、上記読み出されたビットを逆多重化(de-multiplexing)方式を使用して逆多重化することによりサブストリーム(sub-stream)を生成するステップと、上記サブストリームのそれぞれに含まれたビットを信号コンステレーション(signal constellation)内にシンボルでマッピングするステップと、を含み、上記逆多重化方式は、上記信号送信装置で使用される変調方式と、上記LDPC符号語の長さと、上記サブストリームの個数とに対応するように決定されることを特徴とする。
【0011】
本発明のさらに別の態様によれば、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:LDPC)符号を使用するシステムの信号受信装置における信号デマッピング(mapping)方法を提供する。上記方法は、多重化(multiplexing)方式を使用してサブストリーム(sub-stream)を多重化するステップと、上記多重化されたビットをデインタリービングするステップと、上記デインタリービングされたビットをLDPC復号してLDPC符号語ビットを生成するステップと、を含み、上記多重化方式は、信号送信装置で使用される逆多重化方式に対応するように決定され、上記逆多重化方式は、上記信号送信装置で使用される変調方式と、LDPC符号語の長さと、上記サブストリームの個数とに対応するように決定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、使用される変調方式に対応するようにLDPC符号語ビットを変調シンボルにマッピングすることを可能にすることによって、LDPC符号を使用するシステムの誤り確率を最小化させ、それにより、全体システム性能を向上させるという効果を有する。
本発明の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に述べる以下の詳細な説明から、一層明らかになるはずである。
図面中、同一の図面参照符号は、同一の構成要素、特性、及び構造を意味することが分かるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一般的なLDPC符号化過程を概略的に示した図である。
図2】本発明の一実施形態による、LDPC符号を使用するシステムの信号送信装置の内部構造を示した図である。
図3】本発明の一実施形態による、16−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図4】本発明の一実施形態による、64−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図5A】本発明の一実施形態による、256−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図5B】本発明の一実施形態による、256−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図5C】本発明の一実施形態による、256−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図5D】本発明の一実施形態による、256−QAM信号コンステレーションを示した図である。
図6】本発明の一実施形態による、図2のインタリーバの動作過程を概略的に示した図である。
図7】本発明の一実施形態による、図2の逆多重化器の動作過程を概略的に示した図である。
図8】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程の一例を概略的に示した図である。
図9】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程の別の例を概略的に示した図である。
図10】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図11】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図12】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図13】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図14】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図15】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、256−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図16】本発明の一実施形態による、Nldpc=16200であり、256−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図17】本発明の一実施形態による、LDPC符号を使用するシステムの信号受信装置の内部構造を示した図である。
図18】本発明の一実施形態による、図2の逆多重化器の内部構造を示した図である。
図19】本発明の一実施形態による、図17の多重化器の内部構造を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
下記の説明において、具体的な構成及び構成要素のような特定の詳細は、本発明の実施形態の全般的な理解を助けるために提供されるにすぎない。したがって、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、以下に説明される本発明の様々な変形及び変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。なお、公知の機能または構成に関する具体的な説明は、明瞭性と簡潔性のために省略する。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、低密度パリティ検査(Low Density Parity Check:以下‘LDPC’と称する)符号を使用するシステムにおける信号マッピング(mapping)/デマッピング(demapping)装置及び方法を提案する。
本発明の別の実施形態によれば、LDPC符号語(codeword)とQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調シンボル(symbol)間のマッピング/デマッピング装置及び方法を提案する。
【0016】
以下、本発明の説明において、LDPC符号を使用するシステムは、多様な形態になることができることはもちろんであり、一例でDVB(Digital Video Broadcasting)−NGH(Next Generation Handheld)システムなどのような放送システムと、MMT(MPEG(Moving Picture Experts Group)Media Transport)システムと、進化したパケットシステム(Evolved Packet System、以下、‘EPS’と称する)と、LTE(Long-Term Evolution)移動通信システムと、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16m通信システムなどのような通信システムになることができることはもちろんである。
【0017】
また、LDPC符号を一例として本発明を説明するが、LDPC符号だけでなく、他の符号も本発明で提案する装置及び方法に適用されることができることはもちろんである。また、QAM方式を一例として本発明を説明するが、QAM方式だけでなく、他の変調方式も本発明で提案する装置及び方法に適用されることができることはもちろんである。
【0018】
図2は、LDPC符号を使用するシステムの信号送信装置の内部構造を示した図である。
図2を参照すると、信号送信装置は、LDPC符号化器210と、前処理器220と、インタリーバ(interleaver)230と、逆多重化器(de-multiplexer:DEMUX)240と、シンボルマッピング器(symbol mapping unit)250と、を含む。
【0019】
LDPC符号化器210は、情報語ベクトル(information vector)
【数6】
を符号化してNldpc−Kldpc個のパリティ(parity)ビットを含むパリティベクトル
【数7】
を生成し、長さがNldpcであるLDPC符号語(codeword)ベクトルを生成して前処理器220に出力する。前処理器220は、LDPC符号語ベクトル
【数8】
を予め設定されている前処理方式を使用して前処理してベクトル
【数9】
を生成した後、インタリーバ230に出力する。ここで、前処理器220は省略されるか、またはその機能がインタリーバ230に統合具現されることができ、上記前処理方式自体に対してはその具体的な説明を省略する。
【0020】
インタリーバ230は、ベクトルUをNc個の列(column)で列方向(column-wise)に書き込み(write)、行方向(row-wise)に読み出して(read)ベクトル
【数10】
を逆多重化器240に出力する。逆多重化器240は、ベクトルVをNc個単位で逆多重化してNsubstreams個のサブストリーム
【数11】
を生成してシンボルマッピング器250に出力する。シンボルマッピング器250は、Nsubstreams個のサブストリームのそれぞれに該当するビットを入力として使用して長さが
【数12】
であるセルワード
【数13】
を生成し、これを信号コンステレーション内の信号点にマッピングしてシンボルZを生成する。この時、
【数14】
は、Nsubstreamsの約数である。
【0021】
一方、図3図4図5A図5B図5C及び図5Dのぞれぞれは、16−QAM変調方式、64−QAM変調方式及び256−QAM変調方式が使われる場合のセルワードと信号コンステレーションとの間のマッピング関係を概略的に示した図である。
【0022】
図6は、本発明の一実施形態による、図2のインタリーバ230の動作過程を概略的に示した図である。
図6ではインタリーバ230は、Nc個の列と、Nldpc/Nc個の行で具現されると仮定する。
まず、Nldpc=16200と仮定する場合、16−QAM変調方式及び64−QAM変調方式に従う行の個数Nrと列の個数Ncは、下記<表1>のように具現される。
【0023】
【表1】
【0024】
まず、インタリーバ230は、受信されたベクトルUを、順次的にNc個の列に列方向に書き込み、行方向に読み出す。この時、それぞれの列で最初の保存位置は、ツイストパラメータtcぐらい移動されることができることに留意する。ツイストパラメータtcは、Nldpc=16200である場合、16−QAM及び64−QAM変調方式によって、下記<表2>のように示すことができる。
【0025】
【表2】
【0026】
図7は、本発明の一実施形態による、図2の逆多重化器240の動作過程を概略的に示した図である。
図7を参照すると、逆多重化器240の動作は、Vi(i=0,1,・・・,Nldpc-1)とbj(j=0,1,・・・,Nsubstreams−1)との関係で示すことができ、NldpcがNsubstreamsの倍数の場合には、同一の規則を適用して拡張することができる。
【0027】
図8は、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程の一例を概略的に示した図である。
図8で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb2に、ビットv1をビットb4に、ビットv2をビットb5に、ビットv3をビットb0に、ビットv4をビットb7に、ビットv5をビットb1に、ビットv6をビットb3に、ビットv7をビットb6にマッピングする。
【0028】
図9は、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程の別の例を概略的に示した図である。
図9で、Nsubstreams=12と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v11を出力ビットb0乃至b11にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb6に、ビットv4をビットb2に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb8に、ビットv7をビットb9に、ビットv8をビットb7に、ビットv9をビットb5に、ビットv10をビットb10に、ビットv11をビットb11にマッピングする。
【0029】
図10は、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図面である。
図10で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb2に、ビットv1をビットb4に、ビットv2をビットb5に、ビットv3をビットb1に、ビットv4をビットb6に、ビットv5をビットb0に、ビットv6をビットb7に、ビットv7をビットb3にマッピングする。
【0030】
図11は、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図11で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb2に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb3に、ビットv4をビットb6に、ビットv5をビットb4に、ビットv6をビットb7に、ビットv7をビットb5にマッピングする。
【0031】
図12は、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図12で、Nsubstreams=12と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v11を出力ビットb0乃至b11にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb2に、ビットv2をビットb0に、ビットv3をビットb5に、ビットv4をビットb6に、ビットv5をビットb1に、ビットv6をビットb3に、ビットv7をビットb7に、ビットv8をビットb8に、ビットv9をビットb9に、ビットv10をビットb10に、ビットv11をビットb11にマッピングする。
【0032】
図13は、Nldpc=16200であり、64−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図13で、Nsubstreams=12と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v11を出力ビットb0乃至b11にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb6に、ビットv4をビットb2に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb5に、ビットv7をビットb8に、ビットv8をビットb7に、ビットv9をビットb10に、ビットv10をビットb9に、ビットv11をビットb11にマッピングする。
【0033】
図14は、Nldpc=16200であり、16−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図14で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb2に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb4に、ビットv3をビットb1に、ビットv4をビットb6に、ビットv5をビットb5に、ビットv6をビットb7に、ビットv7をビットb3にマッピングする。
【0034】
図15は、Nldpc=16200であり、256−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図15で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb1に、ビットv3をビットb2に、ビットv4をビットb5に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb6に、ビットv7をビットb7にマッピングする。
【0035】
図16は、Nldpc=16200であり、256−QAM変調方式が使われる場合の逆多重化器240の動作過程のさらに別の例を概略的に示した図である。
図16で、Nsubstreams=8と仮定すると、逆多重化器240は、入力ビットv0乃至v7を出力ビットb0乃至b7にマッピングする。
すなわち、逆多重化器240は、ビットv0をビットb4に、ビットv1をビットb0に、ビットv2をビットb5に、ビットv3をビットb1に、ビットv4をビットb2に、ビットv5をビットb3に、ビットv6をビットb6に、ビットv7をビットb7にマッピングする。
【0036】
上述したように、本発明の実施形態では、逆多重化器が予め設定されているマッピング規則に応じてLDPC符号語ビットをシンボルマッピング器に提供する。従って、LDPC符号語ビットがシンボル(例えば、QAM信号コンステレーション内のシンボル)にマッピングされるとき、上記信号は、互いに異なるマッピング規則によって互いに異なる性能を有するようになる。
【0037】
図17は、LDPC符号を使用するシステムにおける信号受信装置の内部構造を示した図である。
図17を参照すると、信号受信装置は、ビットメトリック計算機1710と、多重化器1720と、デインタリーバ1730と、後処理器1740と、LDPC復号器1750と、を含む。
【0038】
まず、長さが
【数15】
である受信シンボルベクトル
【数16】
がビットメトリック計算機1710に入力されると、ビットメトリック計算機1710は、Nsubstreams個のサブストリーム
【数17】
に対するビットメトリック推定値
【数18】
を計算して多重化器1720に出力する。この時、上記ビットメトリックは、LDPC符号を復号するための値として、例えば、ログ尤度比率(Log-Likelihood Ratio:LLR)が使われる。
【0039】
多重化器1720は、ビットメトリック計算機1710から受信された
【数19】
を多重化して長さがNldpcであるビットメトリックベクトル推定値
【数20】
を生成した後に、デインタリーバ1730に出力する。
【0040】
デインタリーバ1730は、ビットメトリックベクトル
【数21】
を信号送信装置で使用されたインタリービング方式に対応するデインタリービング方式を使用してデインタリービングし、その結果として
【数22】
に対するビットメトリックベクトル推定値
【数23】
を生成した後に、後処理器1740に出力する。
【0041】
後処理器1740は、信号送信装置、すなわち、図2の前処理器220で使用した前処理方式に対応する後処理方式を使用してビットメトリック推定値
【数24】
を処理することにより、上記送信されたLDPC符号語
【数25】
に対するビットメトリック推定値
【数26】
を生成する。LDPC復号器1740は、ビットメトリックベクトル
【数27】
をLDPC復号化により復号して情報語ベクトル
【数28】
に対する推定値
【数29】
を生成する。
【0042】
図18は、図2の逆多重化器240の内部構造を示した図である。
図18を参照すると、逆多重化器240は、逆多重化ユニット1811と選択信号生成ユニット1813を含む。
逆多重化ユニット1811は、インタリーバ230から出力されたベクトルVを選択信号生成ユニット1813から出力した選択信号を使用してNsubstreams個のサブストリームを生成する。選択信号生成ユニット1813は、ベクトルVが含むビットの各々がどのサブストリームに割り当てられるかを決定する。選択信号生成ユニット1813は、保存ユニット、一例ではメモリに保存された値を読み取るか、予め設定されている規則を有する信号を生成して選択信号を出力する。この時、選択信号生成ユニット1813から出力する選択信号は、システムで使われる誤り訂正符号(error correction code)の種類と符号語長さ、符号率、変調方式などによって決定され、システムの誤り訂正能力に影響を及ぼす重要な要因である。
【0043】
図19は、図17の多重化器1720の内部構造を示した図である。
図19を参照すると、多重化器1720は、多重化ユニット1911と選択信号生成ユニット1913を含む。
多重化ユニット1911は、Nsubstreams個のサブストリームを選択信号生成ユニット1913から出力される選択信号を使用してインタリービングされた符号語の推定値を出力する。選択信号生成ユニット1913は、インタリービングされた符号語の推定値のうち、それぞれのビット値をどのサブストリームで獲得するかを決定する。選択信号生成ユニット1913は、メモリに保存された値を読み取るか、予め設定されている規則を有する信号を生成して選択信号を出力し、信号送信装置が含む逆多重化器、すなわち、図2の逆多重化器240の逆多重化動作に対応する多重化動作を遂行するように設計される。
【0044】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。
【符号の説明】
【0045】
210 LDPC符号化器
220 前処理器
230 インタリーバ
240,440 逆多重化器
250 シンボルマッピング器
1710 ビットメトリック計算機
1720 多重化器
1730 デインタリーバ
1740 後処理器
1750 LDPC復号器
1811 逆多重化ユニット
1813 選択信号生成ユニット
1911 多重化ユニット
1913 選択信号生成ユニット
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図17
図18
図19