(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5937220
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信システムにおけるリピータパイロット信号生成のためのシステム、装置および方法
(51)【国際特許分類】
H04J 11/00 20060101AFI20160609BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20160609BHJP
H04B 7/208 20060101ALI20160609BHJP
H04B 1/76 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
H04J11/00 Z
H04W16/26
H04B7/208
H04B1/76
【請求項の数】72
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2014-534621(P2014-534621)
(86)(22)【出願日】2012年10月1日
(65)【公表番号】特表2014-532365(P2014-532365A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】US2012058262
(87)【国際公開番号】WO2013052406
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2014年5月30日
(31)【優先権主張番号】13/269,354
(32)【優先日】2011年10月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ガール、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】パランキ、ラビ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ、ヨンビン
【審査官】
菊地 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0284445(US,A1)
【文献】
国際公開第2010/132446(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0026561(US,A1)
【文献】
国際公開第2011/096720(WO,A2)
【文献】
特表2011−516007(JP,A)
【文献】
特開2002−280928(JP,A)
【文献】
特表2005−522061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 11/00
H04B 1/76
H04B 7/208
H04W 16/26
IEEE Xplore
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換に基づいて補助パイロット信号を生成することと、ここで、前記補助パイロット信号は、前記増幅信号とは無相関である、
前記補助パイロット信号を前記増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することと、
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信することと
を備える方法。
【請求項2】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、ここで、シフトの前後の前記信号は、時間領域において無相関になる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記サブキャリア周波数間隔は15kHzである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同じ帯域幅を有する形で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
安定した帯域幅を有する形で前記生成することは、前記生成された信号が前記リピータを通して受信されることに応答したものである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の時間領域サイドローブより小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、ここで、cは定数である、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
ワイヤレス通信のための装置であって、
処理システムを備え、前記処理システムは、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号の増幅に基づいて増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換に基づいて補助パイロット信号を生成することと、ここで、前記補助パイロット信号は、前記増幅信号とは無相関である、
前記補助パイロット信号と前記増幅信号との結合に基づいて送信信号を生成することと、
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信することと
を行うように構成される、装置。
【請求項20】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、ここで、シフトの前後の前記信号は、時間領域において無相関になる、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記サブキャリア周波数間隔は15kHzである、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項24】
前記処理システムは、
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
を行うようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項26】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同じ帯域幅を有する形で生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項27】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、前記生成された送信信号が前記リピータを通して受信されることに応答して安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項30】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項31】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の時間領域サイドローブより小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、請求項19に記載の装置。
【請求項32】
前記処理システムは、時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理するようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項33】
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、ここで、cは定数である、請求項32に記載の装置。
【請求項37】
ワイヤレス通信のための装置であって、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信するための手段と、
前記受信されたリモート信号の増幅に基づいて増幅信号を生成するための手段と、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換に基づいて補助パイロット信号を生成するための手段と、ここで、前記補助パイロット信号は、前記増幅信号とは無相関である、
前記補助パイロット信号と前記増幅信号との結合に基づいて送信信号を生成するための手段と、
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信するための手段と
を備える装置。
【請求項38】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、ここで、シフトの前後の前記信号は、時間領域において無相関になる、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記サブキャリア周波数間隔は15kHzである、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、請求項37に記載の装置。
【請求項42】
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信するための手段と、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出するための手段と、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定するための手段と
をさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項43】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項44】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同じ帯域幅を有する形で生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項45】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項46】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、前記生成された送信信号が前記リピータを通して受信されることに応答して安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項48】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項49】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の時間領域サイドローブより小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、請求項37に記載の装置。
【請求項50】
時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理するための手段をさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項51】
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、ここで、cは定数である、請求項50に記載の装置。
【請求項55】
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体は、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号の増幅に基づいて増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換に基づいて補助パイロット信号を生成することと、ここで、前記補助パイロット信号は、前記増幅信号とは無相関である、
前記補助パイロット信号と前記増幅信号との結合に基づいて送信信号を生成することと、
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信することと
を装置に行わせるように実行可能なコードを備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項56】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項57】
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、ここで、シフトの前後の前記信号は、時間領域において無相関になる、請求項56に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項58】
前記サブキャリア周波数間隔は15kHzである、請求項57に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項59】
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項60】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
を前記装置に行わせるように実行可能なコードをさらに備える、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項61】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項62】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同じ帯域幅を有する形で生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項63】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項64】
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、前記生成された送信信号が前記リピータを通して受信されることに応答して安定した帯域幅を有する形で生成される、請求項63に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項65】
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項66】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項67】
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の時間領域サイドローブより小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項68】
前記コンピュータ可読媒体は、時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理することを前記装置に行わせるように実行可能なコードをさらに備える、請求項55に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項69】
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、請求項68に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項70】
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、請求項69に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項71】
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、請求項70に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項72】
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、ここで、cは定数である、請求項68に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に通信システムに関し、より詳細には、ワイヤレス通信システムにおけるリピータパイロット信号(repeater pilot signal)生成を促進するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。一部の従来型のワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を使用し得る。そのような多元接続技術の例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)システム、およびWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(登録商標))がある。
【0003】
ワイヤレス通信システムにおいて、多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、および地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを与えるために様々な電気通信規格において利用されている。これらのワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末のための通信を同時にサポートし得る。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上での信号伝送によって1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンクまたはダウンリンク(DL)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンクまたはアップリンク(UL)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。
【0004】
一般に、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)は1つの第3世代(3G)携帯電話技術である。UTRAN(UMTS地上波無線アクセスネットワーク)は、リアルタイム回線交換(CS)からインターネットプロトコル(IP)ベースパケット交換(PS)まで多くの異なるトラフィックタイプを搬送し得るUMTS無線アクセスネットワークにおけるノードBと無線ネットワークコントローラ(RNC)とを指すための用語である。UTRANは、UE(ユーザ機器)とコアネットワークとの間の接続を提供にする。UTRANは基地局を備え、基地局はノードBデバイスおよび/またはRNCデバイスと呼ばれることがある。RNCデバイスは、1つまたは複数のノードBデバイスに制御機能を与える。典型的な実装形態は、複数のノードBデバイスにサービスしている中央局に配置された別個のRNCを有するが、ノードBとRNCは同じデバイスとすることができる。RNCおよびその対応するノードBは、無線ネットワークサブシステム(RNS)と呼ばれることがある。UTRANには2つ以上のRNSが存在する場合がある。
【0005】
新生の電気通信規格の一例はLong Term Evolution(LTE)である。LTEシステムは、発展型UTRA(EUTRA:Evolved UTRA)および発展型UTRAN(EUTRAN:Evolved UTRAN)規格シリーズに記載されている。LTEは、3GPPによって公表されたUMTSモバイル規格の拡張セットを提供している。LTEは、スペクトル効率を改善することによってモバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートし、コストを下げ、サービスを改善し、新しいスペクトルを利用し、また、ダウンリンク(DL)上ではOFDMAを利用し、アップリンク(UL)上ではSC−FDMAを利用し、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を利用して他のオープン規格とより良く統合するように設計されている。
【0006】
しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、LTE技術のさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術と、これらの技術を採用する電気通信規格とに適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【0007】
本開示の態様によれば、ワイヤレス通信のための方法は、リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号(an auxiliary pilot signal)を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成することと、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することとを備える。
【0008】
本開示の態様によれば、ワイヤレス通信のための装置は、リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関(uncorrelated)である補助パイロット信号を生成することと、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することとを行うように構成された処理システムを備える。
【0009】
本開示の態様によれば、ワイヤレス通信のための装置は、リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信するための手段と、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成するための手段と、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成するための手段であって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成するための手段と、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成するための手段とを備える。
【0010】
本開示の態様によれば、コンピュータプログラム製品は、リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成することと、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することとを装置に行わせるように実行可能なコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本開示の態様による、ネットワークアーキテクチャの一実施形態を示す図。
【
図1B】本開示の態様による、ワイヤレス通信システムの一実施形態を示す図。
【
図2】本開示の態様による、リピータのための一実施形態を示す図。
【
図3A】本開示の態様による、ワイヤレス通信システムのためのリピータを備える装置のハードウェア実装を示す図。
【
図3B】本開示の態様による、処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一実施形態を示す図。
【
図4】本開示の態様による、ワイヤレス通信のための方法を示すフロー図。
【
図5】本開示の一態様による、装置の機能を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付の図面に関して以下に示される発明を実施するための形態は、様々な構成を説明するものであり、本明細書で説明される概念が実施され得る唯一の構成を表すものではない。発明を実施するための形態は、様々な概念の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。ただし、これらの概念はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にしないように、よく知られている構造および構成要素が図の形式で示される。
【0013】
様々な装置および方法に関して電気通信システムのいくつかの態様が本明細書で提示される。これらの装置および方法が、以下の発明を実施するための形態において説明され、(「要素」と総称される)様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面において示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを利用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
【0014】
例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実装され得る。プロセッサの例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明される様々な機能を実行するように構成された他の好適なハードウェアがある。処理システム中の1つまたは複数のプロセッサはソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味すると広く解釈されたい。ソフトウェアはコンピュータ可読媒体上に常駐し得る。コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。非一時的コンピュータ可読媒体には、例として、磁気ストレージデバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、リムーバブルディスク、ならびに、コンピュータによってアクセスされ読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の適切な媒体が含まれる。本開示の態様によれば、コンピュータ可読媒体は、処理システムの内部に存在するか、処理システムの外部にあるか、または処理システムを含む複数のエンティティにわたって分散され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータプログラム製品において具現化され得る。例として、コンピュータプログラム製品はパッケージング材料中にコンピュータ可読媒体を含み得る。当業者なら、特定の適用例および全体的なシステムに課された全体的な設計制約に応じて、本開示全体にわたって提示される記載の機能をどのようにしたら最も良く実装することができるかを認識されよう。
【0015】
本明細書で説明される技法は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークのために利用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に利用される。CDMAネットワークは、汎用地上波無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、CDMA2000などの無線技術を実装することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))と低チップレート(LCR)とを含む。CDMA2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実装することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。Long Term Evolution(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。CDMA2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られている。明快のために、本技法のいくつかの態様について以下ではLTEに関して説明し、以下の説明の大部分でLTE用語を利用する。
【0016】
本開示の態様によれば、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、シングルキャリア変調と周波数領域等化(frequency domain equalization)とを利用する技術である。SC−FDMAは、OFDMAシステムと同様の性能と、本質的に同じ全体的な複雑さとを有する。SC−FDMA信号は、それの固有のシングルキャリア構造のために、より低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。SC−FDMAは、特に、より低いPAPRが送信電力効率の点でモバイル端末に多大な利益を与えるアップリンク通信において、大きい注目を引いている。それは現在、3GPP Long Term Evolution(LTE)、または発展型UTRAにおけるアップリンク多元接続方式に関する実用的な前提である。
【0017】
本開示の態様によれば、ワイヤレス多元接続通信システムが、複数のワイヤレス端末の通信を同時にサポートするように構成される。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上での伝送によって1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンクまたはダウンリンク(DL)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンクまたはアップリンク(UL)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力システム、多入力単出力システム、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。
【0018】
本開示の態様によれば、MIMOシステムは、データ伝送に複数(N
T)個の送信アンテナと複数(N
R)個の受信アンテナとを採用する。N
T個の送信アンテナとN
R個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルとも呼ばれるN
S個の独立チャネルに分解され得る(ここでN
S≦min{N
T,N
R}である)。N
S個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与えることができる。
【0019】
本開示の態様によれば、MIMOシステムは時分割複信(TDD)システムと周波数分割複信(FDD)システムとをサポートする。たとえば、TDDシステムでは、順方向および逆方向リンク送信が同一周波数領域上で行われるので、相反定理(reciprocity principle)による逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定が可能である。これにより、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能なとき、アクセスポイントは順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得(beamforming gain)を抽出する(extract)ことが可能になる。
【0020】
本明細書ではモバイルデバイスに関する本開示の様々な態様について説明する。いくつかの態様では、モバイルデバイスは、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイルデバイス、セルラーデバイス、マルチモードデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器などと呼ばれることもある。加入者局は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または処理デバイスとのワイヤレス通信を可能にするワイヤレスモデムもしくは同様の機構に接続された他の処理デバイスとすることができる。
【0021】
図面を参照しながら本開示の様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、様々な態様は、これらの具体的な詳細なしに実施できることは明白であろう。他の例では、これらの態様の説明を円滑にするために、よく知られている構造およびデバイスが図の形式で示される。
【0022】
図1Aに、本開示の態様による、様々な装置を採用するネットワークアーキテクチャ100を示す図を示す。一実装形態では、ネットワークアーキテクチャ100は、LTEネットワークアーキテクチャを備えることがあり、発展型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)100と呼ばれることがある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102と、発展型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN:Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)104と、発展型パケットコア(EPC:Evolved Packet Core)110と、ホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)120と、事業者のIPサービス122とを備え得る。EPS100は他のアクセスネットワークと相互接続するように構成され得るが、簡単のために、それらのエンティティ/インターフェースは図示されていない。
図1Aを参照すると、EPSは、パケット交換(PS)サービスを提供されるように構成される。しかしながら、当業者なら容易に諒解するように、本開示全体にわたって提示される様々な概念は、回線交換(CS)サービスを提供するネットワークに拡張され得る。
【0023】
一実装形態では、EPS100は、カバレージを拡張するためにリピータ(a repeater)103を含むことができる。リピータ103などの1つまたは複数のリピータの使用は、個人または宅内のカバレージが拡張される状況下で増加し得る。一例では、リピータ103は、リピータ103がデータを復号しないことに伴って、受信された信号(使用可能な信号ならびに雑音および干渉を含む)を増幅するように動作可能な物理層デバイスを備えることができる。リピータ103の状態は、E−UTRAN104のeノードB106にもUE102にも通信されないことがある。一動作実装形態では、リピータ103が最大出力電力状態にあるが、UE102の出力電力が最大ではない場合に、UE102の電力が増加すると、リピータ103が飽和状態になり得る。別の動作実装形態では、E−UTRAN104において受信された反復信号は、復号可能ではないことがあり、この反復信号により、E−UTRAN104はUE102に電力を上げるよう要求する。
【0024】
いくつかの実装形態では、リピータの性能は、たとえば、最大増幅(利得)および最大出力電力などの1つもしくは複数のパラメータによって制限されること、またはかかるパラメータに依存することがある。リピータは、動的利得制御を使用するように動作可能であってよく、上記のパラメータ制約を踏まえて利得を最大化するように信号増幅を調整し得る。増幅率の判定は、時間がかかることがあり、したがって、増幅が適用される時間の前の受信電力に基づくことがあり、利得は、自己干渉の影響を制御するように適合され得る。
【0025】
一実装形態では、E−UTRAN104は、発展型ノードB(eノードB)106と他のeノードB108とを含む。eノードB106は、UE102に対してユーザプレーンプロトコル終端と制御プレーンプロトコル終端とを与える。eノードB106は、X2インターフェース(すなわち、バックホール)を介して他のeノードB108に接続され得る。eノードB106は、基地局、送受信基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS:basic service set)、拡張サービスセット(ESS:extended service set)、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。eノードB106は、UE102にEPC110へのアクセスポイントを与える。UE102の例には、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP:session initiation protocol)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、または任意の他の同様の機能デバイスがある。UE102は、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。
【0026】
図1Aを参照すると,eノードB106はS1インターフェースによってEPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)112と、他のMME114と、サービングゲートウェイ116と、パケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)ゲートウェイ118とを含む。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME112はベアラおよび接続管理を行う。すべてのユーザIPパケットはサービングゲートウェイ116を通して転送され、サービングゲートウェイ116自体はPDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118はUEのIPアドレス割振りならびに他の機能を与える。PDNゲートウェイ118は事業者のIPサービス122に接続される。事業者のIPサービス122は、インターネットと、イントラネットと、IPマルチメディアサブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)と、PSストリーミングサービス(PSS:PS Streaming Service)とを含む。
【0027】
図1Bに、本開示の態様による、ワイヤレス通信システム150の一実施形態を示す図を示す。一実装形態では、ワイヤレス通信システム150は、多元接続ワイヤレス通信システムを備える。ワイヤレス通信システム150は、1つまたは複数のUEデバイス166、172と、少なくとも1つのリピータ(R)デバイス178と、少なくとも1つの基地局デバイス(BS)152と、少なくとも1つのコアネットワーク(CN)180とを備えることができる。
【0028】
BS152は、一実装形態では、複数のアンテナグループを備えるアクセスポイント(AP)を備え、たとえば、あるアンテナグループはアンテナ154、156を含み、別のアンテナグループはアンテナ158、160を含み、別のアンテナグループはアンテナ162、164を含む。
図2を参照すると、2つのアンテナがアンテナグループごとに示されているが、本開示の範囲を逸脱することなく、より多いまたはより少ないアンテナがアンテナグループごとに利用されてよい。
【0029】
UE166は、一実装形態では、アンテナ162、164のうちのいずれか1つと通信しているアクセス端末(AT)を備え、アンテナ162、164のうちの少なくとも1つは、リピータ178を介して順方向リンクまたはダウンリンク(DL)170a、170bでアクセス端末166に情報を送信し、リピータ178を介して逆方向リンク(reverse link)またはアップリンク(UL)168a、168bでUE166から情報を受信する。リピータ178は、一実装形態では、リピータの機能に従った形で信号を受信し、受信された信号を増幅し、増幅信号(amplified signal)を送信するように構成された通信デバイスを備える。
【0030】
UE172は、一実装形態では、アンテナ156、158のうちのいずれか1つと通信しているアクセス端末(AT)を備え、アンテナ156、158のうちの少なくとも1つは、順方向リンクまたはDL176でUE172に情報を送信し、逆方向リンクまたはUL174でUE172から情報を受信する。
【0031】
本開示の一態様では、周波数分割複信(FDD)システムにおいて、通信リンク168a、168b、170a、170b、174、および176は、通信のための異なる周波数を利用し得る。たとえば、DL170a、170bは、UL168a、168bによって利用される周波数とは異なる周波数を利用し得る。
【0032】
本開示の一態様では、各アンテナグループおよび/またはアンテナが通信するように構成されたエリアは、基地局のセクタと呼ばれることがある。一例では、各アンテナグループは、基地局によってカバーされるエリアのセクタ内にある任意のUEと通信するように構成され得る。
【0033】
順方向リンクまたはDL170a、170b、176で通信するとき、BS152の送信アンテナはビームフォーミングを利用して、それぞれ異なるUE166、172に関して順方向リンクまたはDL170a、170b、176の信号対雑音比(SNR)を改善することができる。たとえば、BS152などの基地局がビームフォーミングを利用して、そのカバレージを通してランダムに散乱したUE166、172などのUEに送信する場合には、基地局がそのUEすべてに単一のアンテナを通して送信する場合よりも、近隣セル中のUEにもたらす干渉が小さくなり得る。
【0034】
様々な実装形態では、基地局は、UEとの通信に使用される固定局でもよく、アクセスポイント(AP)、ノードB(NB)、発展型ノードB(eノードBもしくはeNB)、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。UEは、アクセス端末(AT)、ワイヤレス通信デバイス、端末、または何らかの他の用語で呼ばれることがある。その上、基地局は、マクロセルアクセスポイント、フェムトセルアクセスポイント、ピコセルアクセスポイントなどとすることができる。リピータは、基地局またはユーザ機器として構成され得る。
【0035】
様々な実施形態では、本明細書で説明するように、1つもしくは複数のセグメント、または1つもしくは複数の拡張キャリアが標準キャリア(regular carrier)にリンクされて複合帯域幅(composite bandwidth)が生じることがあり、ユーザ機器は複合帯域幅により、基地局に情報を送信すること、および/または基地局から情報を受信することができる。
【0036】
本開示の一態様では、基地局152は、たとえばアップリンク(UL)184および/またはダウンリンク(DL)186などの1つまたは複数の通信経路を介してコアネットワーク(CN)180と通信するように構成される。CN180は、ワイヤレス通信システム150によってつながれたユーザに様々なサービスを提供する通信ネットワークの一部を備えることができる。CN180は、メッシュトポロジ(a mesh topology)を介して様々なサブネットワーク間で情報を交換するための様々な経路を提供する通信機能を指し得る。CN180は、バックボーンネットワークと呼ばれることがある。本開示全体にわたって提示される様々な概念は、幅広い様々な電気通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格にわたって実施され得る。
【0037】
図2に、本開示の態様による、順方向リンクまたはダウンリンク(DL)送信を有する、すなわち、基地局225(たとえば、ノードB(NB)または発展型ノードB(eNB))からのリモート信号(a remote signal)140がモバイルデバイス230(たとえば、ユーザ機器(UE))に向けられる、リピータ210のための環境200を示す図を示す。基地局225とモバイルデバイス230との間の経路227に沿った非反復信号が、モバイルデバイス230において受信される有効な音声および/またはデータ通信のために十分な信号強度を与えない場合、リピータ210が環境200において利用され得る。利得(G)と遅延(Δ)とをもつリピータ210は、ドナーアンテナ(a donor antenna)215上で基地局225から受信されたリモート信号140を、サーバアンテナ220を使用してモバイルデバイス230に反復するように構成され得る。リピータ210は、基地局225からドナーアンテナ215を通して受信された信号を増幅し、サーバアンテナ220を通してモバイルデバイス230に送信するための順方向リンクまたはダウンリンク(DL)回路を含む。リピータ210は、モバイルデバイス230からの信号を増幅し、基地局225に送信するための逆方向リンクまたはアップリンク(UL)回路をも含み得る。リピータ210では、リモート信号s(t)140は入力信号として受信され、リモート信号s(t)140は反復または増幅信号y(t)142として反復される。
【0038】
本開示の一態様では、リピータ210の利得(G)は、ドナーアンテナ215とサーバアンテナ220との間の隔離によって限定され得る。利得(G)が著しく大きい場合、リピータ210は、信号漏れ(signal leakage)のために不安定になることがあり、この信号漏れは、フィードバック経路222によって示されるように、一方のアンテナ(たとえば、サーバアンテナ220)から送信された信号の一部分が他方のアンテナ(たとえば、ドナーアンテナ215)によって受信されるときの現象を指す。干渉消去がなければ、リピータ210は、通常動作の一部としてフィードバック信号(すなわち、漏れ信号)を増幅することがあり、増幅されたフィードバック信号がサーバアンテナ220によって送信されることがある。信号漏れおよび高いリピータ利得による増幅されたフィードバック信号の反復送信は、リピータ不安定性(repeater instability)をもたらし得る。
【0039】
全二重同一チャネルリピータ(full duplex co-channel repeaters)における自己干渉(self-interference)の消去の目的上、フィードバックチャネル推定を支援するために、送信される信号(すなわち、増幅信号または反復信号)に追加のパイロット信号(すなわち、補助パイロット信号(auxiliary pilot signal))が追加され得る。本開示の態様によれば、補助パイロット信号は、次の1つまたは複数の特性を備え得る。補助パイロット信号は、リピータに知られている。補助パイロット信号には、増幅される信号との時間領域相関(time domain correlation)がほとんどまたはまったくない。補助パイロット信号は、増幅される信号とほぼ同じ帯域幅を有する。増幅される信号が可変電力スペクトル密度(variable power spectral density)を有し、かつ/または増幅される信号が複数の可能な非連続帯域幅クラスタ(non-contiguous bandwidth clusters)を有する場合、補助パイロット信号の電力スペクトル密度は、増幅される信号の電力スペクトル密度に対する確定した関係を有することになる。たとえば、補助パイロット信号は、いくつかの状況における線形スケーリングを除いて、増幅される信号とほぼ同じ電力スペクトル密度を有し得る。したがって、本開示の態様は、補助パイロット信号として増幅される信号の変換バージョンまたは変形バージョンを使用することを実現する。
【0040】
図3Aに、本開示の態様による、ワイヤレス通信システムのためのリピータ320を備える装置のハードウェア実装を示す図を示す。リピータ320は、信号を受信し、受信された信号を増幅し、増幅信号を送信するように構成される。たとえば、リピータ320は、受信回路332を通して受信アンテナ330(たとえば、ドナーアンテナ、たとえば
図2のドナーアンテナ215など)上で信号を受信する。一実装形態では、受信された信号は、反復されるリモート信号(たとえば、リモート信号140など)を備え、リピータ320の受信アンテナ330と送信アンテナ340(たとえば、サーバアンテナ、たとえば
図2のサーバアンテナ220など)との間のフィードバックチャネルから生じるフィードバック信号(たとえば、フィードバック信号など)を含み得る。リピータ320において、少なくとも、受信された信号のリモート信号成分は、利得Gを有する増幅器338によって増幅される。増幅器338は、リピータ320から送信回路346および送信アンテナ340を介して送信される増幅信号を生成するように構成される。増幅信号は、送信される前に遅延回路342を介して遅延値(Δ)だけ遅延し得る。
図3Aに示すように、加算器344は、増幅器回路338からの増幅信号を補助パイロット信号生成回路350からの補助パイロット信号に追加または結合する。加算器344は記号的に示されており、様々な実装形態では、補助パイロット信号を増幅信号に追加または結合するために適切な回路が利用され得ることを諒解されたい。
【0041】
一実施形態では、リピータ320は随意に、エコー消去回路334を介したエコー消去有りまたは無しで実装され得る。リピータ320がエコー消去を備えているとき、エコー消去回路334は、受信された信号から望ましくないフィードバック信号を消去するために、増幅器338の前に設けられ得る。リピータ320は、フィードバックチャネルを推定するためのチャネル推定ブロックおよび増幅器338の利得を制御するための利得制御ブロックなどの他の制御回路を備えることができる。リピータ320のこれらの制御回路および様々な他の制御回路は、説明を簡略化するために
図3Aに示されない。とはいえ、リピータ320は、完全なリピータ動作を実現するために1つまたは複数の他の要素および/または構成要素を含み得ることを理解されたい。
【0042】
リピータ320では、増幅信号が送信アンテナ340を介して送信される前に、リピータ通信を可能にするために増幅信号に送信メッセージ信号が追加され得る。増幅信号および送信メッセージ信号は結合され、送信アンテナ340を介して送信されるように送信回路346に提供され得る。送信回路346は、1つまたは複数のフィルタおよび/またはドライバ回路を含み得る。送信メッセージ信号は、低電力拡散シーケンス(a low power spreading sequence)を備えることがあり、増幅信号の電力レベルを大きく下回る電力レベルを備え得る。低電力送信メッセージ信号はリピータ320によって、送信回路346および送信アンテナ340を介して送信され得る。
【0043】
本開示の一態様では、
図3Aにおいて構成されるように、送信信号(transmit signal)は加算器344を介して生成され、増幅信号と補助パイロット信号との結合を備え、送信信号は送信回路346を介して送信アンテナ340により送信される。一実装形態では、補助パイロット信号生成回路350は、増幅信号の変換または変形として補助パイロット信号を生成するように構成される。全二重同一チャネルリピータにおける自己干渉の消去の目的上、フィードバックチャネル推定(feedback channel estimation)を支援するために、送信される信号(すなわち、増幅信号または反復信号)に追加のパイロット信号(すなわち、補助パイロット信号)が追加され得る。
【0044】
本開示の態様によれば、補助パイロット信号生成回路350は、1つまたは複数の望ましい特性を有する補助パイロット信号を生成するように構成され得る。たとえば、補助パイロット信号はリピータに知られている。別の例では、補助パイロット信号には、増幅信号との時間領域相関がほとんどまたはまったくない。別の例では、補助パイロット信号は、増幅信号とほぼ同じ帯域幅を有する。さらに別の例では、増幅信号が可変電力スペクトル密度を有し、かつ/または増幅信号が複数の可能な非連続帯域幅クラスタを有する場合、補助パイロット信号の電力スペクトル密度は、増幅信号の電力スペクトル密度に対する確定した関係を有し得る。たとえば、補助パイロット信号は、いくつかの状況における線形スケーリングを除いて、増幅信号とほぼ同じ電力スペクトル密度を有し得る。したがって、本開示の態様は、補助パイロット信号として増幅信号の変換バージョンまたは変形バージョンを使用することを実現する。さらなる範囲が本明細書において提供される。
【0045】
一実装形態では、リピータ320は、受信された信号の電力を検出すること、受信された信号の電力の変化を検出すること、および/または、たとえば、制御信号を増幅器338に提供することによって、信号を送信する前に、検出された電力変化に基づいて受信された信号の増幅を調整すること、を行うように構成された検出回路を備えることができる。検出回路はまた、エコー消去された受信信号または受信信号のいずれかを入力信号として受信するように、また入力信号を処理して、受信信号において提供され得る低電力メッセージ信号を検出し識別するように構成され得る。検出されたメッセージ信号は、受信メッセージ信号と呼ばれることがあり、リピータ320によって利用されて、適切であるかまたは望ましい軽減戦略が開始され得る。たとえば、メッセージ信号が低電力拡散シーケンスであるとき、当業者によく知られている技法が利用されることで、受信信号中に埋め込まれた低電力拡散シーケンスの検出が確実になり得る。リピータ320の検出回路は、リピータ間通信を促進するために他の同様に構築されたリピータとともにマルチリピータ環境に配置され得る。場合によっては、リピータ320は、メッセージ信号を送信することができ、リピータ320が他のリピータからのメッセージ信号を検出する必要はないことがある。この場合には、検出回路は任意であると考えられ、したがって省略され得る。ただし、受信機回路332は、検出回路または少なくとも検出回路の機能を備えるように構成され得る。
【0046】
一実装形態では、メッセージ信号は、リピータ320の識別情報、リピータ320の動作特性および/またはマルチリピータ環境におけるリピータが使用する様々な他の有用な情報を符号化することができる。一例では、メッセージ信号は、リピータ320を識別するための低電力拡散シーケンス(a low power spreading sequence)を備えることができる。他の例では、メッセージ信号は、リピータ320の動作特性に関係する情報を符号化する。たとえば、メッセージ信号は、リピータ320のリピータ利得レベルおよび/またはリピータ320が他の近接リピータから受け取る電力レベルを符号化することができる。メッセージ信号は、リピータ320の電力増幅器ヘッドルームの値を符号化するように構成され得る。場合によっては、メッセージ信号において電力増幅器ヘッドルーム情報を提供することは、エンドユーザワイヤレス通信デバイスと通信する際の利点を提供し、それによりエンドユーザワイヤレス通信デバイスが適切な電力レベルを使用してリピータ320に信号を送信できるようにする。
【0047】
図3Bに、本開示の態様による、メモリ365を有する処理システム374を採用する装置360のためのハードウェア実装形態の一実施形態を示す図を示す。処理システム374は、アナログデバイス、デジタルデバイス、またはアナログ/デジタルデバイスを備えることができ、バス362によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス362は、処理システム374の特定の適用例および設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バス362は、プロセッサ364によって概略的に表される1つまたは複数のプロセッサと、コンピュータ可読媒体366によって概略的に表されるコンピュータ可読媒体とを含む様々な回路を互いにリンクするように構成される。バス362はまた、たとえば、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクし得るが、これらの回路は当技術分野において知られており、したがって、これ以上説明しない。バスインターフェース368は、バス362と利得デバイスと呼ばれることがあるトランシーバ370との間のインターフェースを提供する。トランシーバ370は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信(信号の送受信を含む)するための手段を与える。一実装形態では、装置360の性質に応じて、ユーザインターフェース372(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、ジョイスティック)が随意に与えられ得る。
【0048】
本開示の態様によれば、プロセッサ364は、バス362とメモリ365上および/またはコンピュータ可読媒体366上に記憶されたソフトウェアの実行を含む全般的処理とを管理するように構成され得る。ソフトウェアは、プロセッサ364によって実行されたとき、処理システム374に、特定の装置のための本明細書で説明する様々な機能、処理、および/またはアルゴリズムを実行させる。コンピュータ可読媒体366はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ364によって操作されるデータを記憶するために利用され得る。プロセッサ364はまた、トランシーバ370を制御してアナログおよび/またはデジタル処理(エコー消去、信号フィルタ処理、受信された電力の判定、増幅信号の変換、信号の追加などを含む)を実現し、受信および/または送信される信号の利得制御を実現するように構成され得る。
【0049】
本開示の態様によれば、装置360は、リピータとして動作するように構成されてよく、処理システム374は、リピータに関係する動作を実行するように構成されてよい。したがって、処理システム374を備える装置360は、本明細書で提供する本開示の態様を実施するように構成され得る。
【0050】
本開示の態様によれば、リピータは、ワイヤレスカバレージの制限を解決するように配置され得る。一般に、リピータは、弱い入来信号(incoming signal)を受信し、受信された信号を増幅し、増幅信号を対象受信機に再送信する。全二重ソリューション(a full duplex solution)では、処理および内部的な伝搬の遅延または意図的な小さい時間オフセットを除いて、受信、増幅、および送信は同時に発生し得る。場合によっては、信号の受信および送信が同じ周波数で起きるときに問題が生じることがあり、その理由は、送信された信号も所望の受信信号と同時に受信されて、干渉がもたらされ得ることにある。もたらされる干渉は、必ずしも対象受信機にとって有害であるとは限らない所望の信号の複製と見なされることがあるが、リピータの動作の観点からは、干渉は、安定性の問題をもたらす正のフィードバックを作り得る。
【0051】
いくつかの状況では、干渉を低減する1つの技法は、送信された信号を結合された受信信号および干渉から減算する方法であり、これは、送信された信号が通常はリピータに知られていることから、可能であると考えられ得る。この技法は、干渉消去(interference cancellation)と呼ばれ得る。
【0052】
送信された信号は知られているが、送信された信号にはいくつかの変化、たとえば、振幅および位相の変化、時間遅延が、リピータの送信機から受信機への伝搬に起因して生じるという点で、起こり得る問題は、この干渉消去技法により生じ得る。この伝搬経路は、フィードバックチャネルと呼ばれ得る。送信信号特性に関連する干渉を減算するためには、フィードバックチャネルを測定し推定する必要がある。
【0053】
送信された信号は知られているので、フィードバックチャネルは、送信された信号をその受信された複製(replica)と比較することによって推定され得る。しかしながら、このプロセスでは、受信された所望の信号は干渉の働きをすることがある。そのような干渉は、チャネルプロービング信号(the channel probing signal)(たとえば、送信された信号)と干渉とが無相関である限り、十分な平均化によって軽減され得る。リピータの場合、チャネルプロービング信号は、有用な信号のスケーリングバージョンまたは遅延バージョンであるので、この条件は、送信された信号からのフィードバックとほぼ同時に到着する分散性チャネルによる遅延バージョンを所望の信号が有するときはいつでも満たされることがない。このタイプの干渉は、長期平均化によって克服されないことがある。
【0054】
この問題を軽減するために、補助パイロット信号が導入され、送信される信号に追加され得る。補助パイロット信号は、リピータ動作に関与する他の信号のいずれとも相関しないように生成され得る。したがって、無相関信号を長期平均化の対象にして、フィードバックチャネル推定の精度を高めることができる。状況によっては、補助パイロット信号が対象受信機に送信されて、干渉をもたらすことがある。しかしながら、送信される信号全体の電力と比較して、補助パイロット信号の相対的電力が低い限り、そのような干渉の影響は軽度にとどまり得る。
【0055】
cdma2000またはWCDMA(登録商標)などの固定チャネル帯域幅システムでは、チャネル帯域幅内で補助パイロット信号と送信される有用な信号との間の一定の電力比を維持する条件は容易に維持され得る。
【0056】
一方、LTE DLもしくはWiMAX DLおよびULなどの直交周波数分割多重(OFDM)1システム、またはLTE ULなどのシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムでは、送信帯域幅は固定のままではないことがある。この場合、すべての周波数で望ましい電力比制限を維持するために、所望の信号とともに補助パイロット信号の帯域幅は変化する必要がある。ある場合には、所望の信号によって占有されていない周波数で補助パイロット信号を送信すると、他の非対象ユーザに対する許容できないレベルの干渉が生じることがある。
【0057】
したがって、本開示の態様によれば、以下の特性を有する補助パイロット信号をフィードバックチャネル推定に用いる必要がある。補助パイロット信号は、増幅される信号とほぼ同じ帯域幅を有し、補助パイロット信号は、増幅される信号に対する十分に制御された電力比を有する。
【0058】
リピータによって増幅される信号は、たとえば、LTE ULの場合に様々なUEによって送信されることに起因して、サブバンドごとに異なる電力スペクトル密度を有し得るので、補助パイロット信号も可変電力スペクトル密度(different power spectral densities)を有し、それにより、制御されたバックオフ(back-off)を伴って信号電力スペクトル密度に従うことになる。上記の2つの要件は、帯域幅および/または電力スペクトルプロファイル(power spectrum profile)の点で、増幅される信号の特性がリピータに知られている場合に満たされ得る。信号増幅、フィードバックチャネル推定、および補助パイロット信号生成の同時的性質により、増幅される信号の特性の知識は一般には前提とされない。
【0059】
本開示の態様によれば、全二重同一チャネルリピータにおける自己干渉の消去の目的上、フィードバックチャネル推定を支援するために、送信される信号(すなわち、増幅信号または反復信号)に追加のパイロット信号(すなわち、補助パイロット信号)が追加され得る。それにより、本開示の態様は、次のように1つまたは複数の特性を備える補助パイロット信号として提供する。補助パイロット信号はリピータに知られている。補助パイロット信号には、増幅される信号との時間領域相関がほとんどまたはまったくない。補助パイロット信号は、増幅される信号とほぼ同じ帯域幅を有する。増幅される信号が可変電力スペクトル密度を有し、かつ/または増幅される信号が複数の可能な非連続帯域幅クラスタを有する場合、補助パイロット信号の電力スペクトル密度は、増幅される信号の電力スペクトル密度に対する確定した関係を有する。たとえば、補助パイロット信号は、いくつかの状況における線形スケーリングを除いて、増幅される信号とほぼ同じ電力スペクトル密度を有し得る。したがって、本開示の態様は、補助パイロット信号として増幅される信号の変形バージョンを使用することを実現する。
【0060】
本開示の一態様では、一技法は、送信される信号の特性の事前通知をリピータに提供することを備え得る。この事前通知は、送信される信号をスケジュールするエンティティ、たとえばeNBによって、または信号を実際に送信するエンティティ、たとえばUE(UL)もしくはeNB(DL)から提供され得る。しかしながら、事前通知を提供することは、やや複雑で、リピータにとってのネットワーク透明性を低下させることがある。
【0061】
本開示の別の態様では、別の技法は、補助パイロット信号と増幅される信号との間に時間領域相関をほとんどまたはまったく有しないという問題を抱えて、増幅される信号に基づいて補助パイロット信号を生成することを備え得る。
【0062】
本開示のさらに別の態様では、別の好ましい技法は、増幅される信号の周波数変換によって補助パイロット信号を生成することを備え得る。一実装形態では、周波数変換がOFDMまたはSC−FDMシステムにおけるサブキャリア周波数間隔(たとえば、LTEにおける15kHz)の倍数によるとき、シフトの前後の信号は、時間領域において実質的に無相関になる。別の実装形態では、周波数変換がOFDMまたはSC−FDMシステムにおけるサブキャリア周波数間隔の小さい倍数(たとえば、LTEにおける1×15kHz)による限り、シフトの前後の信号は、信号帯域幅が非連続クラスタを備える場合でも、実質的に同じ帯域幅を占める。さらに別の実装形態では、増幅される信号が複数の可能な非連続帯域幅クラスタを有する場合、および/または増幅される信号が可変電力スペクトル密度を有する場合、補助パイロット信号の電力スペクトル密度は、増幅される信号の電力スペクトル密度に対する確定した関係を有する。
【0063】
本開示の態様は、補助パイロット信号がリピータに知られていることを条件とする。この基準を満たすために、次の手法が利用され得る。たとえば、デジタル信号処理(DSP)領域において、ある段階で送信される最新の信号を取り出すことによって、補助パイロット信号の分岐が作成され得る。補助パイロット信号の分岐のデジタル領域において周波数シフトが実行され得る。たとえば、周波数シフトは、逆高速フーリエ変換(IFFT)演算の前にトーンをシフトさせることによって実行され得る。別の例では、周波数シフトは、IFFT演算の後の定速信号(constant rate signal)の回転(rotation)によって実行され得る。生成された補助パイロット信号のサンプルが記憶され得る。送信される信号は、デジタル領域において補助パイロット信号のサンプルに足され、結合信号(combined signal)は、さらなる送信処理に使用され得る。結合信号は、受信機における後の減算のために記憶され得るか、または増幅される信号は、別個に記憶され得る。記憶された補助パイロット信号は、受信機におけるフィードバックチャネル推定に使用され得る。記憶された結合信号(またはパイロット信号および増幅される記憶された信号)は、干渉消去に使用され得る。
【0064】
補助パイロット信号がリピータに知られていることを条件とする他の実装形態が利用されてよいことを諒解されたい。たとえば、増幅される信号に時間遅延または時間遅延パターンが適用されて、補助パイロット信号が生成され得る。しかしながら、この手法は、信号相関問題に直面し得る。別の例では、奇数調波項(odd harmonic term)を有する多項式などの非線形変換が利用され得る。たとえば、補助パイロット信号は、3次相互変調項(a 3rd order intermodulation term)p(t)=c・x
3(t)として生成されることがあり、ここで、生成される補助パイロット信号の電力の一部分は、増幅される信号の帯域幅内にとどまる。しかしながら、この手法は、複雑な処理を伴い、電力のかなりの部分が相互変調積(intermodulation products)として非占有帯域幅(non-occupied bandwidth)に漏れることがあり、不均一な電力スペクトル密度プロファイルの場合に、補助パイロット信号と増幅される信号との電力比が固定でなく、十分に制御されないことがあり、3x高調波周波数で生じる相当な電力が追加のフィルタ処理を必要とすることがある。補助パイロット信号を生成するために増幅される信号の他の変形も可能であり、本開示によってカバーされるように意図されていることを諒解されたい。
【0065】
周波数シフトが無相関信号をもたらさない状況もあることを諒解されたい。これらの状況は空間処理を必要とし得る。たとえば、LTE DLで使用されるような空間周波数ブロックコード(SFBC)ソリューションは、連続する(タイムマッピングの前の)シンボルにわたって共同プリコーディングを利用する。これは、隣接するトーンに相関をもたらすことがある。生じ得る問題を克服するために、DLにおける固定補助パイロット信号(a fixed auxiliary pilot signal)が使用され得る。これは、DL帯域幅の変動がULと比較して小さくなり得るので十分である。したがって、この場合にULにおいてのみ周波数シフトが使用され得る。
【0066】
別の例では、UL復調基準信号(DM−RS)がChu−Zadoffシーケンスを使用し、Chu−Zadoffシーケンスはそれらの周波数シフトバージョンと時間相関する。生じ得る問題を克服するために、DM−RSシンボルに対応する期間が補助パイロット信号生成から除外され得る。先行するデータシンボルが補助パイロット信号生成に使用され得る。パイロット信号シンボルは、所与のスロットにおける最初のシンボルではない場合があるので、この手法が一般に利用され得る。この手法は、リピータがULシステム時間に関するおおよその知識を有することを前提とし得ることを諒解されたい。
【0067】
別の例では、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)フォーマット1および2がデータ用Chu−Zadoffシーケンスを使用し、Chu−Zadoffシーケンスはそれらの周波数シフトバージョンと時間相関する。生じ得る問題を克服するために、補助パイロット信号がたとえばシンボル境界において周期的に反転し得る。反転信号に対してオーバーラップ加算演算を行って、放出問題(emission problems)を最小化することができることを諒解されたい。PUCCHフォーマット1OCC(直交カバーコード)と合致しない周期的パターンが使用され得る。たとえば、予約済みフォーマット1OCCが非短縮PUCCHフォーマットで使用され得る。注1を参照のこと。
【0068】
別の例では、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)がデータ用Chu−Zadoffシーケンスを使用し、Chu−Zadoffシーケンスはそれらの周波数シフトバージョンと時間相関する。生じ得る問題を克服するために、この問題の影響を最も受けにくいPRACH構成が、高ドップラーPRACH構成と同様の方法で使用され得る。
【0069】
別の例では、サウンディング基準信号(SRS)がChu−Zadoffシーケンスを使用し、Chu−Zadoffシーケンスはそれらの周波数シフトバージョンと時間相関する。しかしながら、周波数の組合せにより、補助パイロット信号は別のUEのSRS送信に干渉することがある。生じ得る問題を克服するために、SRSシンボルが補助パイロット信号生成から除外され得る。これは、リピータによってサービスされるUEがSRSを送信するときにのみ問題を生じさせることがあるので、UEの送信とは無関係な所定の補助パイロット信号をリピータが挿入できる予約済みSRSリソースがあり得る。注2を参照のこと。
【0070】
注1:一例では、3つのOCCw
1、w
2、およびw
3が占有されており、第4のOCCw
4が占有されていないと仮定する。占有されているOCCは、複数のUEによって利用され得る。その場合、増幅される信号は、s=c
1・w
1+c
2・w
2+c
3・w
3である。
【0071】
補助パイロット信号としてp=w
4・f(s)を使用する。ここでf(s)は周波数シフト演算を表す。フィードバックチャネル推定の場合、信号をp
*、すなわちpの複素共役によって逆拡散する。対象受信機の場合、補助パイロット信号は、直交し、たとえば、次のようになる。
【数1】
【0072】
式中、加算がシンボルインデックスlに対して行われ、加算限度はOCCの長さに対応する。
【0073】
注2:この手法は、限定的なフィードバックチャネル推定SNRのみを提供し得るが、(SRS以外の)送信がない場合を別にすれば、これは達成可能な最良のSNRである。
【0074】
以下の説明は、周波数ホッピング(Frequency Hopping)に関する。必要とされるフィードバックチャネル推定の精度を達成するために長時間積分(long integration)を利用するには、信号帯域幅は実質的に安定している必要がある。この条件は、LTE ULの場合には一般に当てはまらない。しかしながら、eNBは、フィードバックチャネル推定性能(the feedback channel estimation performance)を改善するために次の措置を講じることができる。
【0075】
たとえば、動的確認応答(ACK)に割り振られる帯域幅が最小化され得る。これによりリピータは、PUCCH周波数ホップに関係なく、動的ACK領域におけるフィードバックチャネルの以前の推定値を使用することが可能になり、その理由は、ホッピングが狭帯域および各チャネル端に制限され得ることにある。リピータを通して接続されたUEには、PUSCH周波数ホッピングが使用されるべきではない。リピータを通して接続されたUEには、静的PUSCH周波数割振りが使用され得る。
【0076】
本開示の態様によれば、補助パイロット信号は、時間領域スクランブリング(time domain scrambling)により処理されることがあり、この場合に、時間領域スクランブリングシーケンス期間(time domain scrambling sequence periods)は増幅信号のシンボル期間と一致し得る。この時間領域スクランブリングシーケンスは、増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交し得る。様々な実装形態では、増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーを備えることができる。一実装形態では、時間領域スクランブリングシーケンスは、シーケンス[+c+c−c−c](cは定数)を備えることができる。
【0077】
リピータを通してUEが接続されているかどうかをeNBが判断するのは簡単ではない場合があることを諒解されたい。たとえば、いくつかのULリピータの「ウォーターマーキング」、すなわち、転送される信号の意図的な改変が、この問題への対処に使用され得る。ウォーターマーキングは、所定の変調信号パターンによる増幅信号の位相または周波数の変調を含み得る。
【0078】
以下の説明は、パルス整形に関する。小さい時間領域サイドローブ(time domain sidelobes)を有する補助パイロット信号を使用することは有益であり得る。これは、フィードバックチャネル自体が分散性を有し得るので有用であることがある。この状況では、遅延する経路を信号サイドローブから区別することが、さらなる問題となり得る。サイドローブのピークが小さいほど、問題も小さいと予想され得る。
【0079】
帯域制限されたいかなる信号でも、サイドローブは常に存在し得ることに留意されたい。ただし、帯域幅制限が同じである場合、サイドローブの減衰因子(decay factor)は、信号設計(パルス整形)によって異なり得る。
【0080】
サイドローブ振幅を低減するための一般的なソリューションは、パルス整形フィルタを使用することである。たとえば、パルス整形フィルタの好都合な適用は、デジタルアナログ(D/A)変換の前にアップサンプリングフィルタの一部となることである。この手法は、決定性補助パイロット信号に直接適用され得る。補助パイロット信号は、増幅される信号にパイロット信号を追加または結合する前に、低減されたサイドローブ振幅のために設計され得る別個のアップサンプリングフィルタ段階を経験し得る。
【0081】
だが、上記の手法は、周波数シフト手法とは上手く連携しないことがあり、その理由は、補助パイロット信号の導出元となる増幅される信号が大きいサイドローブをすでに備え得ることにある。この問題を解決するために、信号等化(signal equalization)が使用され得るが、これは、相当な複雑性の増大を示すことがあり、複数のソースからの信号(たとえば、複数のUEからの信号)が存在する場合には実行困難なことがある。
【0082】
振幅が著しいサイドローブの場合でも、補助パイロット信号のサイドローブは、記憶されたパイロット信号において十分に捕捉され得るので、精度が良好なフィードバックチャネル推定は依然として可能であり得ることに留意されたい。フィードバックチャネルは、振幅が大きいサイドローブを送信信号が有する場合でも、受信された信号を送信信号の完全な複製と比較することにより正確に観察され得る。したがって、低いサイドローブ信号の使用は、信号処理の複雑性を低減するための本質的でない最適化を備え得る。
【0083】
図4に、本開示の態様による、ワイヤレス通信を促進するための方法400を示す図を示す。
図4を参照すると、本方法は、410においてリピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することを備え得る。412において、本方法は、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することを備え得る。414において、本方法は、チャネルフィードバック(channel feedback)を推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成することを備え得る。416において、本方法は、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することを備え得る。418において、本方法は、リピータのサーバアンテナを介して送信信号を送信することを備え得る。
【0084】
一実装形態では、
図4の方法を参照すると、変換は、補助パイロット信号を生成するための増幅信号の周波数変換を備え得る。周波数変換は、OFDMシステムまたはSC−FDMシステムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成されてよく、この場合にシフトの前後の信号は、時間領域において実質的に無相関になる。サブキャリア周波数間隔は、およそ5kHzから25kHzの範囲内にあり得る。サブキャリア周波数間隔は、およそ15kHzであり得る。変換は、補助パイロット信号を生成するための増幅信号の非線形変換を備えることができる。
【0085】
一実装形態では、
図4を参照すると、本方法は、送信された信号の複製をリピータのドナーアンテナを介して受信することと、周波数変換によってリアルタイムで、送信された信号の受信された複製から補助パイロット信号を抽出することと、抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することとをさらに備え得る。
【0086】
様々な実装形態では、
図4の方法を参照すると、増幅信号および補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成され得る。増幅信号および補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成され得る。増幅信号および補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成され得る。安定した帯域幅動作を有する形で生成することは、生成された信号がリピータを通して受信されることに応答したものであり得る。補助パイロット信号の帯域幅は、増幅信号の帯域幅によって変わるように生成され得る。補助パイロット信号は、増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成され得る。補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成され得る。
【0087】
図5に、本開示の態様による、ワイヤレス通信を促進するように構成された、リピータなどの装置500の機能を示す図を示す。本装置は、リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信するように構成されたモジュール510を含むことができる。本装置は、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成するように構成されたモジュール512を含むことができる。本装置は、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成することを行うように構成されたモジュール514を含むことができる。本装置は、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成するように構成されたモジュール516を含むことができる。本装置は、リピータのサーバアンテナを介して送信信号を送信するように構成されたモジュール518を含むことができる。様々な実装形態では、本装置は、上述のフローチャート中のステップの各々を実行する追加のモジュールを含み得る。したがって、上述のフローチャート中の各ステップは、1つのモジュールによって実行され得、本装置は、それらのモジュールのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0088】
一実装形態では、
図5の装置を参照すると、変換は、補助パイロット信号を生成するための増幅信号の周波数変換を備え得る。周波数変換は、OFDMシステムまたはSC−FDMシステムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成されてよく、この場合にシフトの前後の信号は、時間領域において実質的に無相関になる。サブキャリア周波数間隔は、およそ5kHzから25kHzの範囲内にあり得る。サブキャリア周波数間隔は、およそ15kHzであり得る。変換は、補助パイロット信号を生成するための増幅信号の非線形変換を備えることができる。
【0089】
一実装形態では、
図5を参照すると、本装置は、送信された信号の複製をリピータのドナーアンテナを介して受信するように構成されたモジュールと、周波数変換によってリアルタイムで、送信された信号の受信された複製から補助パイロット信号を抽出するように構成されたモジュールと、抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定するように構成されたモジュールとをさらに備え得る。
【0090】
様々な実装形態では、
図5の装置を参照すると、増幅信号および補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成され得る。増幅信号および補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成され得る。増幅信号および補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成され得る。安定した帯域幅動作を有する形で生成することは、生成された信号がリピータを通して受信されることに応答したものであり得る。補助パイロット信号の帯域幅は、増幅信号の帯域幅によって変わるように生成され得る。補助パイロット信号は、増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成され得る。補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成され得る。
【0091】
図3Aを参照すると、一構成では、ワイヤレス通信のための装置は、リピータ320のドナーアンテナ330を介してリモート信号を受信するための手段と、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成するための手段と、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成するための手段であって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成するための手段と、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成するための手段とを提供するリピータ320を備える。
【0092】
図3Aを参照すると、一実装形態では、ワイヤレス通信のための装置は、リピータ320のサーバアンテナ340を介して送信信号を送信するための手段をさらに備えることができる。別の実装形態では、ワイヤレス通信のための装置は、送信された信号の複製をリピータ320のドナーアンテナ330を介して受信するための手段と、周波数変換によってリアルタイムで、送信された信号の受信された複製から補助パイロット信号を抽出するための手段と、抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定するための手段とをさらに備え得る。
【0093】
図3Bを参照すると、一実装形態では、ワイヤレス通信のための装置は、リピータ360のトランシーバ370(たとえば、ドナーアンテナ)を介してリモート信号を受信することと、受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、チャネルフィードバックを推定するために増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、増幅信号とは実質的に無相関である補助パイロット信号を生成することと、補助パイロット信号を増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することとを行うように構成された処理システム374を備えるリピータ360を備えることができる。
【0094】
図3Bを参照すると、一実装形態では、処理システム374は、リピータ360のトランシーバ370(たとえば、サーバアンテナ)を介して送信信号を送信するようにさらに構成され得る。別の実装形態では、処理システム374は、送信された信号の複製をリピータ360のトランシーバ370(たとえば、ドナーアンテナ)を介して受信することと、周波数変換によってリアルタイムで、送信された信号の受信された複製から補助パイロット信号を抽出することと、抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することとを行うようにさらに構成され得る。
【0095】
本明細書で説明する1つまたは複数の態様によれば、本明細書で説明する機能を実行することに関して、またはかかる機能を実行するために推論を行うことができることを諒解されたい。本明細書で利用する「推論する」または「推論」という用語は、概して、事象および/またはデータを介して捕捉された観察のセットから、システム、環境、および/またはユーザの状態について推理する、またはその状態を推論するプロセスを指す。推論は、特定のコンテキストまたはアクションを識別するために採用でき、あるいは、たとえば、状態の確率分布を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考察に基づく当該の状態の確率分布の計算とすることができる。推論は、事象および/またはデータのセットからより高いレベルの事象を構成するために採用される技法を指すこともある。そのような推論から、事象が時間的に近接して相関するか否かにかかわらず、また事象およびデータが1つまたは複数の事象およびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観測された事象および/または記憶された事象データのセットから新しい事象またはアクションが構成される。
【0096】
開示したプロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス中のステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成できることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0097】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを利用して表すことができることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0098】
さらに、本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装できることを当業者なら諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0099】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0100】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施され得るか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施され得るか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在することができる。ASICは、UE中に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体はUE中の個別部品として存在することができる。
【0101】
以上の説明は、当業者が本明細書で説明した様々な態様を実行できるようにするために提供したものである。これらの態様に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般的原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示された態様に限定されるものではなく、特許請求の言い回しに矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という語は「1つまたは複数の」を表す。
【0102】
当業者に知られている、または後に知られることになる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素のすべての構造的および機能的均等物は、参照により本明細書に明白に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されるものである。さらに、本明細書に開示したいかなることも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に具陳されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、その要素が「ための手段」という語句を利用して明白に具陳されていない限り、または方法クレームの場合には、その要素が「ためのステップ」という語句を利用して具陳されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定に基づいて解釈されるべきではない。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信のための方法であって、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、前記増幅信号とは実質的に無相関である前記補助パイロット信号を生成することと、
前記補助パイロット信号を前記増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することと
を備える方法。
[C2]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、この場合にシフトの前後の前記信号は、時間領域において実質的に無相関になる、C2に記載の方法。
[C4]
前記サブキャリア周波数間隔はおよそ15kHzである、C3に記載の方法。
[C5]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C7]
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、C1に記載の方法。
[C9]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成される、C1に記載の方法。
[C10]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、C1に記載の方法。
[C11]
安定した帯域幅を有する形で前記生成することは、前記生成された信号が前記リピータを通して受信されることに応答したものである、C10に記載の方法。
[C12]
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、C1に記載の方法。
[C13]
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、C1に記載の方法。
[C14]
前記補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、C1に記載の方法。
[C15]
時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C16]
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、C15に記載の方法。
[C17]
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、C16に記載の方法。
[C18]
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、C17に記載の方法。
[C19]
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、この場合にcは定数である、C15に記載の方法。
[C20]
ワイヤレス通信のための装置であって、
処理システムを備え、前記処理システムは、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、前記増幅信号とは実質的に無相関である前記補助パイロット信号を生成することと、
前記補助パイロット信号を前記増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することと
を行うように構成される、装置。
[C21]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、C20に記載の装置。
[C22]
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、この場合にシフトの前後の前記信号は、時間領域において実質的に無相関になる、C21に記載の装置。
[C23]
前記サブキャリア周波数間隔はおよそ15kHzである、C22に記載の装置。
[C24]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、C20に記載の装置。
[C25]
前記処理システムは、前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信するようにさらに構成される、C20に記載の装置。
[C26]
前記処理システムは、
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
を行うようにさらに構成される、C20に記載の装置。
[C27]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、C20に記載の装置。
[C28]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成される、C20に記載の装置。
[C29]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、C20に記載の装置。
[C30]
安定した帯域幅を有する形で前記生成することは、前記生成された信号が前記リピータを通して受信されることに応答したものである、C29に記載の装置。
[C31]
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、C20に記載の装置。
[C32]
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、C20に記載の装置。
[C33]
前記補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、C20に記載の装置。
[C34]
前記処理システムは、時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理するようにさらに構成される、C20に記載の装置。
[C35]
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、C34に記載の装置。
[C36]
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、C35に記載の装置。
[C37]
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、C36に記載の装置。
[C38]
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、この場合にcは定数である、C34に記載の装置。
[C39]
ワイヤレス通信のための装置であって、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信するための手段と、
前記受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成するための手段と、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成するための手段であって、前記増幅信号とは実質的に無相関である前記補助パイロット信号を生成するための手段と、
前記補助パイロット信号を前記増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成するための手段と
を備える装置。
[C40]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、C39に記載の装置。
[C41]
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、この場合にシフトの前後の前記信号は、時間領域において実質的に無相関になる、C40に記載の装置。
[C42]
前記サブキャリア周波数間隔はおよそ15kHzである、C41に記載の装置。
[C43]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、C39に記載の装置。
[C44]
前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信するための手段をさらに備える、C39に記載の装置。
[C45]
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信するための手段と、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出するための手段と、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定するための手段と
をさらに備える、C39に記載の装置。
[C46]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、C39に記載の装置。
[C47]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成される、C39に記載の装置。
[C48]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、C39に記載の装置。
[C49]
安定した帯域幅を有する形で前記生成することは、前記生成された信号が前記リピータを通して受信されることに応答したものである、C48に記載の装置。
[C50]
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、C39に記載の装置。
[C51]
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、C39に記載の装置。
[C52]
前記補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、C39に記載の装置。
[C53]
時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理するための手段をさらに備える、C39に記載の装置。
[C54]
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、C53に記載の装置。
[C55]
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、C54に記載の装置。
[C56]
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、C55に記載の装置。
[C57]
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、この場合にcは定数である、C53に記載の装置。
[C58]
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体は、
リピータのドナーアンテナを介してリモート信号を受信することと、
前記受信されたリモート信号を増幅することによって増幅信号を生成することと、
チャネルフィードバックを推定するために前記増幅信号の変換によって補助パイロット信号を生成することであって、前記増幅信号とは実質的に無相関である前記補助パイロット信号を生成することと、
前記補助パイロット信号を前記増幅信号と結合することによって、送信するための送信信号を生成することと
を装置に行わせるように実行可能なコード備える、コンピュータプログラム製品。
[C59]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の周波数変換を備える、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C60]
前記周波数変換は、直交周波数分割多重(OFDM)システムまたはシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)システムにおけるサブキャリア周波数間隔の倍数によって生成され、この場合にシフトの前後の前記信号は、時間領域において実質的に無相関になる、C59に記載のコンピュータプログラム製品。
[C61]
前記サブキャリア周波数間隔はおよそ15kHzである、C60に記載のコンピュータプログラム製品。
[C62]
前記変換は、前記補助パイロット信号を生成するための前記増幅信号の非線形変換を備える、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C63]
前記コンピュータ可読媒体は、前記リピータのサーバアンテナを介して前記送信信号を送信することを前記装置に行わせるように実行可能なコードをさらに備える、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C64]
前記コンピュータ可読媒体は、
前記送信された信号の複製を前記リピータの前記ドナーアンテナを介して受信することと、
周波数変換によってリアルタイムで、前記送信された信号の前記受信された複製から前記補助パイロット信号を抽出することと、
前記抽出された補助パイロット信号に基づいてチャネルフィードバックを推定することと
を前記装置に行わせるように実行可能なコードをさらに備える、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C65]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、時間領域相関を有しない形で生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C66]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、同様の帯域幅を有する形で生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C67]
前記増幅信号および前記補助パイロット信号は、安定した帯域幅を有する形で生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C68]
安定した帯域幅を有する形で前記生成することは、前記生成された信号が前記リピータを通して受信されることに応答したものである、C67に記載のコンピュータプログラム製品。
[C69]
前記補助パイロット信号の帯域幅は、前記増幅信号の帯域幅によって変わるように生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C70]
前記補助パイロット信号は、前記増幅信号の電力スペクトル密度によって変わる電力スペクトル密度を有する形で生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C71]
前記補助パイロット信号は、小さい時間領域サイドローブを有する形で生成される、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C72]
前記コンピュータ可読媒体は、時間領域スクランブリングにより前記補助パイロット信号を処理することを前記装置に行わせるように実行可能なコードをさらに備える、C58に記載のコンピュータプログラム製品。
[C73]
前記時間領域スクランブリングのシーケンスの期間は前記増幅信号のシンボル期間と一致する、C72に記載のコンピュータプログラム製品。
[C74]
前記時間領域スクランブリングシーケンスは、前記増幅信号において使用される時間領域スクランブリングシーケンスのうちの少なくとも1つに直交する、C73に記載のコンピュータプログラム製品。
[C75]
前記増幅信号において使用される前記時間領域スクランブリングシーケンスのうちの前記少なくとも1つは、PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット1a、またはPUCCHフォーマット1bのうちの少なくとも1つにおいて使用される直交カバーである、C74に記載のコンピュータプログラム製品。
[C76]
前記時間領域スクランブリングはシーケンス[+c+c−c−c]を備え、この場合にcは定数である、C72に記載のコンピュータプログラム製品。