(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記エネルギー消費データの前記計算が、前記分類済み活動のエネルギー消費値と未分類活動のエネルギー消費値とを組み合わせる工程を含む、請求項3に記載の単一装置。
前記ユーザに装着されている間に前記ユーザが観察できるように構成されたディスプレイを更に含み、前記単一装置の前記コンピュータ可読媒体が、更に、前記プロセッサによって実行されたときに、少なくとも、
第1の時間期間の前記エネルギー消費値を第2の時間期間からのエネルギー消費値と組み合わせて積算エネルギー消費値を決定する工程と、
前記積算エネルギー消費値を前記単一装置の前記ディスプレイに表示する工程とを実行する命令を含む、請求項1に記載の単一装置。
前記エネルギー消費値を計算するのに必要な全ての情報が、(a)前記動作データの収集前に前記装置上に配置されるか、(b)前記装置の外部からの情報なしに前記動作データから導出される、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0018】
様々な実施形態の以下の記述において、添付図面を参照し、添付図面は、本明細書の一部を構成し、開示が実施されうる説明的な様々な実施形態によって示される。本開示の範囲と趣旨から逸脱することなく他の実施形態を利用できまた構造的及び機能的な修正を行えることを理解されたい。更に、この開示内の見出しは、開示の態様を限定すると見なされるべきでない。この開示から利益を得る当業者は、例示的実施形態が、例示的な見出しに限定されないことを理解するであろう。
【0019】
I.例示的個人用トレーニングシステム
A.計算装置の例示
図1は、例示的実施形態による個人用トレーニングシステム100の例を示す。例示的システム100は、コンピュータ102などの1つ以上の電子装置を含むことができる。コンピュータ102は、電話、音楽プレーヤ、タブレット、ネットブック、任意の携帯機器などのモバイル端末を含むことができる。他の実施形態では、コンピュータ102は、セットトップボックス(STB)、デスクトップコンピュータ、デジタルビデオレコーダ(DVR)、コンピュータサーバ、及び/又は他の所望の計算装置を含むことができる。特定の構成では、コンピュータ102は、例えば、Microsoft(登録商標)XBOX、Sony(登録商標)PlayStation、Nintendo(登録商標)Wiiゲームコンソールなどのゲームコンソールを含むことができる。当業者は、これらのゲームコンソールが、記述のための例示的なコンソールに過ぎず、この開示が、いかなるコンソール又は装置にも限定されないことを理解されよう。
【0020】
図1Bに移ると、コンピュータ102は、計算ユニット104を含むことができ、計算ユニット104は、少なくとも1つの処理ユニット106を含むことができる。処理ユニット106は、例えばマイクロプロセッサ装置など、ソフトウェア命令を実行するための任意のタイプの処理装置でよい。コンピュータ102は、メモリ108などの様々な非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリ108には、RAM110などのランダムアクセスメモリ(RAM)や、ROM112などの読み出し専用メモリ(ROM)が挙げられるが、これらに限定されない。メモリ108は、電子的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル汎用ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶機構、磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用できかつコンピュータ102がアクセスできる任意の他の媒体のいずれかが挙げられる。
【0021】
処理ユニット106とシステムメモリ108は、バス114又は代替通信構造を介して、1つ以上の周辺装置に直接又は間接に接続されうる。例えば、処理ユニット106又はシステムメモリ108は、ハードディスクドライブ116、リムーバブル磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ118、及びフラッシュメモリカードなど、追加のメモリ記憶機構に直接又は間接に接続されうる。また、処理ユニット106とシステムメモリ108は、1つ以上の入力装置120及び1つ以上の出力装置122に直接又は間接に接続されうる。出力装置122は、例えば、表示装置136、テレビ、プリンタ、ステレオ又はスピーカを含むことができる。幾つかの実施形態では、1つ以上の表示装置は、アイウェアに組み込まれうる。アイウェアに組み込まれた表示装置は、ユーザにフィードバックを提供することができる。また、1つ以上の表示装置を含むアイウェアは、携帯型表示システムを提供する。入力装置120には、例えば、キーボード、タッチスクリーン、リモート制御パッド、ポインティング装置(マウス、タッチパッド、スタイラス、トラックボール、ジョイスティックなど)、スキャナ、カメラ又はマイクロフォンが挙げられる。この点で、入力装置120は、
図1Aに示されたユーザ(ユーザ124など)からのアスレチック運動を感知、検出かつ/又は測定するように構成された1つ以上のセンサを含むことができる。
【0022】
図1Aを再び参照すると、画像取得装置126及び/又はセンサ128は、ユーザ124のアスレチック運動を検出しかつ/又は測定する際に利用されうる。一実施形態では、画像取得装置126又はセンサ128から得られたデータは、直接アスレチックの動作を検出することができ、その結果、画像取得装置126又はセンサ128から得られたデータが、運動パラメータに直接関連付けられる。更に、他の実施形態では、画像取得装置126及び/又はセンサ128からのデータは、動きを検出しかつ/又は測定するために、互いに又は他のセンサと組み合わせて利用されうる。したがって、特定の測定値は、2つ以上の装置から取得されたデータを組み合わせることにより決定されうる。画像取得装置126及び/又はセンサ128には、1つ以上のセンサを含むかそれに機能的に接続されてもよく、そのようなセンサには、加速度計、ジャイロスコープ、位置決定装置(例えば、GPS)、光センサ、温度センサ(周囲温度及び/又は体温を含む)、心拍数モニタ、画像取得センサ、水分センサ及び/又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。例示のセンサ126,128の例示的な用途は、後で「例示のセンサ」と題する節I.Cで示される。コンピュータ102は、また、タッチスクリーン又は画像取得装置を使用して、グラフィカルユーザインタフェースで選択するためにユーザがポイントしている場所を決定することができる。1つ以上の実施形態は、1つ以上の有線及び/又は無線技術を単独又は組み合わせで利用してもよく、無線技術の例には、Bluetooth(登録商標)技術、Bluetooth(登録商標)低エネルギー技術、及び/又はANT技術が挙げられる。
【0023】
B.例示のネットワーク
コンピュータ102、計算ユニット104、及び/又はその他の電子装置は、ネットワーク132などのネットワークと通信するための例示的なインタフェース130(
図1Bに示された)などの、1つ以上のネットワークインタフェースに直接又は間接に接続されうる。
図1Bの例では、ネットワークインタフェース130は、伝送制御プロトコル(TCP)、インターネットプロトコル(IP)、ユーザダイアグラムプロトコル(UDP)などの1つ以上の通信プロトコルにしたがって、データ及び制御信号を計算ユニット104からネットワークメッセージに変換するように構成されたネットワークアダプタ又はネットワークインタフェースカード(NIC)を含むことができる。これらのプロトコルは、当該技術分野で周知であり、したがって、ここでは詳細に考察されない。インタフェース130は、例えば、無線トランシーバ、電力線アダプタ、モデム又はイーサネット(登録商標)接続を含む、ネットワークに接続するのに適した接続エージェントを使用することができる。しかしながら、ネットワーク132は、インターネット、イントラネット、クラウド、LANなどの任意のタイプ又はトポロジーの、単独又は組み合わせの任意の1つ以上の情報配信ネットワークでよい。ネットワーク132は、ケーブル、ファイバ、衛星、電話、セルラ、無線などのうちの任意の1つ以上でよい。ネットワークは、当該技術分野で周知であり、したがって、ここでは詳細に考察されない。ネットワーク132は、1つ以上の場所(例えば、学校、事業所、家庭、住宅、ネットワーク資源など)を、1つ以上のリモートサーバ134、又はコンピュータ102と類似若しくは同一の他のコンピュータに接続するために、1つ以上の有線又は無線通信チャネルを有するように様々に構成されうる。実際には、システム100は、各構成要素の複数のインスタンス(例えば、複数のコンピュータ102、複数のディスプレイ136など)を含むことができる。
【0024】
ネットワーク132内のコンピュータ102や他の電子装置が、携帯型か据置型かにかかわらず、以前に具体的に列挙された入力、出力及び記憶周辺装置に加えて、計算装置は、入力、出力及び記憶機能、又はこれらの何らかの組み合わせ機能を実行できる装置を含む様々な他の周辺装置に、直接接続されてもよく、ネットワーク132を介して接続されてもよい。特定の実施形態では、単一装置は、
図1Aに示された1つ以上の構成要素を統合することができる。例えば、単一装置には、コンピュータ102、画像取得装置126、センサ128、ディスプレイ136及び/又は追加の構成要素が挙げられる。一実施形態では、センサ素子138は、ディスプレイ136、画像取得装置126、及び1つ以上のセンサ128を有するモバイル端末を含むことができる。更に、別の実施形態において、画像取得装置126及び/又はセンサ128は、例えばゲーミング又はメディアシステムを含むメディア装置に機能的に接続されるように構成された周辺装置でありうる。したがって、以上のことから、この開示が固定式のシステム及び方法に限定されないことが分かる。より正確に言うと、特定の実施形態は、ほとんど任意の場所でユーザ124によって実行されうる。
【0025】
C.例示のセンサ
コンピュータ102及び/又は他の装置は、ユーザ124の少なくとも1つのフィットネスパラメータを検出しかつ/又は監視するように構成された1つ以上のセンサ126,128を含む。センサ126及び/又は128には、加速度計、ジャイロスコープ、位置決定装置(例えば、GPS)、光センサ、温度センサ(周囲温度及び/又は体温を含む)、睡眠パターンセンサ、心拍数モニタ、画像取得センサ、水分センサ及び/又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。ネットワーク132及び/又はコンピュータ102は、例えばディスプレイ136、画像取得装置126(例えば、1つ以上のビデオカメラ)、及び赤外線(IR)装置でよいセンサ128を含むシステム100の1つ以上の電子装置と通信することができる。一実施形態において、センサ128は、IRトランシーバを含むことができる。例えば、センサ126及び/又は128は、波形をユーザ124の方向を含む環境に送信し、「反射」を受信するか、そのような放出された波形の変化を別の方法で検出することができる。更に別の実施形態において、画像取得装置126及び/又はセンサ128は、レーダ、ソナー、可聴情報などの他の無線信号を送信しかつ/又は受信するように構成されうる。当業者は、様々な実施形態により、多数の異なるデータスペクトルに対応する信号が利用されうることを容易に理解するであろう。これに関して、センサ126及び/又は128は、外部ソース(例えば、システム100ではない)から放射された波形を検出することができる。例えば、センサ126及び/又は128は、ユーザ124及び/又は周囲環境から放射された熱を検出することができる。したがって、画像取得装置126及び/又はセンサ128は、1つ以上のサーマルイメージング装置を含むことができる。一実施形態において、画像取得装置126及び/又はセンサ128は、レンジフェノメノロジーを実行するように構成された赤外線装置を含むことができる。制限ではない例として、レンジフェノメノロジーを実行するように構成された画像取得装置は、オレゴン州モートランドのFlir Systems,Inc.から市販されている。画像取得装置126、センサ128及びディスプレイ136が、コンピュータ102との直接(無線又は有線)通信するように示されているが、当業者は、ネットワーク132と直接(無線又は有線)通信できることを理解するであろう。
【0026】
1.多目的電子装置
ユーザ124は、知覚装置138、140、142及び/又は144を含む任意数の電子装置を保有、携帯及び/又は装着することができる。特定の実施形態において、1つ以上の装置138,140,142,144は、フィットネス又はアスレチック用に特別に製造されなくてもよい。実際には、この開示の態様は、複数の装置からのデータを利用してアスレチックデータを収集、検出及び/又は測定することに関し、それらの装置の幾つかは、フィットネス装置ではない。一実施形態において、装置138は、カリフォルニア州クパチーノのApple,Inc.から入手可能なIPOD(登録商標)、IPAD(登録商標)、又はiPhone(登録商標)装置、又はワシントン州レドモンドのMicrosoftから入手可能なZune(登録商標)又はMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)装置を含む、電話やデジタル音楽プレーヤなどの携帯電子装置を含むことができる。当該技術分野で知られているように、デジタルメディアプレーヤは、コンピュータの出力装置(例えば、音声ファイルから音楽又は画像ファイルから画像を出力)と記憶装置の両方として働くことができる。一実施形態において、装置138は、コンピュータ102でよいが、他の実施形態では、コンピュータ102は、装置138と完全に異なってもよい。装置138が、特定の出力を提供するように構成されたかどうかにかかわらず、装置138は、知覚情報を受け取る入力装置として働くことができる。装置138、140、142、及び/又は144には、加速度計、ジャイロスコープ、位置決定装置(例えば、GPS)、光センサ、温度センサ(周囲温度及び/又は体温を含む)、心拍数モニタ、画像取得センサ、水分センサ及び/又はこれらの組み合わせを含むがこれに限定されない1つ以上のセンサが挙げられる。特定の実施形態において、センサは、(例えば)画像取得装置126及び/又はセンサ128によって検出されうる反射材料などの受動的なものでもよい。特定の実施形態では、センサ144は、アスレチック衣服などの服に組み込まれうる。例えば、ユーザ124は、1つ以上の装着型センサ144a〜bを装着することができる。センサ144は、ユーザ124の衣類に組み込まれかつ/又はユーザ124の身体の任意の所望の場所に配置されうる。センサ144は、コンピュータ102、センサ128、138、140、142及び/又はカメラ126と(例えば、無線で)通信することができる。インタラクティブゲーミング衣服の例は、2002年10月30日に出願され、米国特許公開番号2004/0087366として公開された米国特許出願第10/286,396号に示されており、この内容は、あらゆる非限定的な目的のためにその全体が引用により本明細書に組み込まれる。特定の実施形態では、受動的検出面が、画像取得装置126及び/又はセンサ128によって放射された赤外線などの波形を反射することができる。一実施形態では、ユーザ124の服に配置された受動的センサは、波形を反射することができるガラス又は他の透明若しくは半透明面でできたほぼ球状の構造物を含むことができる。様々なクラスの衣服を利用することができ、所定のクラスの衣服は、適切に装着されたときにユーザ124の身体の特定部分の近くに配置されるように構成された特定のセンサを有する。例えば、ゴルフ用衣服は、第1の構成で衣服上に位置決めされた1つ以上のセンサを含むことができるが、サッカー用衣服は、第2の構成で衣服上に位置決めされた1つ以上のセンサを含むことができる。
【0027】
装置138〜144は、直接、又はネットワーク132などのネットワークを介して、互いに通信することができる。装置138〜144の1つ以上の間の通信は、コンピュータ102を介して行われうる。例えば、複数の装置138〜144は、コンピュータ102のバス114に機能的に接続された周辺装置でありうる。更に別の実施形態において、装置138などの第1の装置は、コンピュータ102などの第1のコンピュータ並びに装置142などの別の装置と通信することができる。一方、装置142は、コンピュータ102に接続するように構成されなくてもよいが、装置138と通信することができる。当業者は、他の構成が可能であることを理解するであろう。
【0028】
例示的実施形態の幾つかの実施態様は、代替又は追加として、デスクトップパソコンやラップトップパソコンなどの種々様々な機能に対応できるように設計された計算装置を使用することができる。そのような計算装置は、必要に応じて、周辺装置又は追加の構成要素の任意の組み合わせを有することができる。また、
図1Bに示された構成要素は、サーバ134、他のコンピュータ、装置などに含まれうる。
【0029】
2.例示の衣服/付属品センサ
特定の実施形態において、知覚装置138、140、142及び/又は144は、時計、アームバンド、リストバンド、ネックレス、シャツ、靴などを含む、ユーザ124の衣服又は付属品内に構成されてもよく、それらに他の方法で関連付けられてもよい。靴取付型又は手首装着型装置の例(それぞれ装置140及び142)について、すぐ後で述べられるが、これらは例示的実施形態に過ぎず、この開示は、そのような実施形態に限定されるべきでない。
【0030】
i.靴取付型装置
特定の実施形態において、知覚装置140は、加速度計、GPSなどの位置検出構成要素、及び/又は力センサシステムを含むがこれらに限定されない1つ以上のセンサを含みうる履物を含むことができる。
図2Aは、センサシステム202の一例示的実施形態を示す。特定の実施形態において、システム202は、センサ組立体204を含むことができる。組立体204は、例えば加速度計、位置決定構成要素、力センサなどの1つ以上のセンサを含むことができる。示された実施形態において、組立体204は、力感応抵抗器(FSR)センサ206を含みうる複数のセンサを含む。更に他の実施形態では、他のセンサが利用されうる。ポート208は、靴の底構造物209内に位置決めされうる。必要に応じて、ポート208は、電子モジュール210(ハウジング211内にありうる)並びにFSRセンサ206をポート208に接続する複数のリード線212と通信するように提供されうる。モジュール210は、靴の底構造物の窪み又は空洞内に収容されうる。ポート208とモジュール210は、接続と通信のための相補的インタフェース214,216を含む。
【0031】
特定の実施形態において、
図2Aに示された少なくとも1つの力感応抵抗器206は、第1と第2の電極又は電気接点218,220と、電極218,220を電気的に接続するために電極218,220間に配置された力感応抵抗材料222とを含むことができる。力感応材料222に圧力が加わったとき、力感応材料222の固有抵抗及び/又は導電率が変化し、これにより電極218,220間の電位が変化する。センサシステム202が、抵抗値の変化を検出して、センサ216に加わる力を検出することができる。力感応抵抗材料222は、その抵抗値を圧力下で様々に変化させることができる。例えば、力感応材料222は、後でより詳しく述べる量子トンネル効果複合物と同様に、材料が圧縮されたときに減少する内部抵抗を有することができる。この材料を更に圧縮すると抵抗値が更に低下し、定量的測定と二値(オン/オフ)測定が可能になる。状況によって、このタイプの力感応抵抗挙動は、「体積抵抗」と呼ばれることがあり、この挙動を示す材料は「スマート材料」と呼ばれうる。別の例として、材料222は、表面間接触の程度を変更することによって抵抗値を変化させてもよい。これは、非圧縮状態で表面抵抗を高め圧縮状態で表面抵抗を低下させる表面上の微小突起の使用、変形させて別の電極との表面間接触を大きくすることができる柔軟電極の使用など、幾つかの方法で達成することができる。この表面抵抗は、材料222と電極218,220,222との間の抵抗、及び/又は多層材料222の導電層(例えば、炭素/グラファイト)と力感応層(例えば、半導体)との間の抵抗でありうる。圧縮が大きいほど表面間接触が大きくなり、その結果、抵抗が小さくなり、定量的測定が可能になる。幾つかの状況では、このタイプの力感応抵抗挙動は、「接触抵抗」と呼ばれることがある。力感応抵抗材料222が、本明細書に定義されたように、ドープト又は非ドープト半導体材料でもよくそれを含むことができることを理解されたい。
【0032】
FSRセンサ216の電極218,220は、金属、炭素/炭素繊維若しくは複合物、他の導電性複合物、導電性高分子若しくは導電材料を含む高分子、導電性セラミック、ドープト半導体、又は他の導電材料を含む任意の導電材料から形成されうる。リード線212は、溶接、はんだ付け、ろう付け、接着、締結、又は他の一体若しくは非一体結合法を含む、任意の適切な方法によって電極218,220に接続されうる。あるいは、電極218、220及び関連したリード線212は、同じ材料の単一片から構成されうる。
【0033】
ii.手首装着型装置
図2Bに示されたように、装置226(
図1Aに示された知覚装置142と類似してもよく同一でもよい)は、手首、腕、足首のまわりなど、ユーザ124によって装着されるように構成されうる。装置226は、ユーザ124の終日活動を含むユーザのアスレチック運動を監視することができる。この点で、装置組立体226は、ユーザ124がコンピュータ102と対話している間にアスレチック運動を検出しかつ/又はコンピュータ102と無関係に動作しうる。例えば、一実施形態において、装置226は、ユーザのコンピュータ102との接近又は対話に関係なく、活動を測定する終日活動モニタでもよい。装置226は、ネットワーク132及び/又は装置138や140などの他の装置と直接通信することができる。他の実施形態では、装置226から得られたアスレチックデータは、ユーザ124に提示される運動プログラムに関する決定など、コンピュータ102によって行われる決定に利用されうる。一実施形態では、装置226は、ユーザ124と関連付けられた装置138などのモバイル装置、又はフィットネス若しくはヘルスケア関連内容に特化されたサイトなどのリモートウェブサイトと無線で対話することもできる。ある所定時間に、ユーザは、装置226からのデータを別の場所に転送したいことがある。
【0034】
図2Bに示されたように、装置226は、装置226の動作を支援する押下式入力ボタン228などの入力機構を含むことができる。入力ボタン228は、
図1Bに示されたコンピュータ102に関して述べた要素のうちの1つ以上などのコントローラ230及び/又は他の電子構成要素に機能的に接続されうる。コントローラ230は、ハウジング232に埋め込まれてもよく、あるいはその一部でもよい。ハウジング232は、エラストマ構成要素を含む1つ以上の材料から構成されてもよく、ディスプレイ234などの1つ以上のディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、装置226の照明部分と見なされうる。ディスプレイ234は、例示的実施形態では、LEDランプ234などの一連の個別の発光要素又は光部材を含むことができる。LEDランプは、アレイで構成され、コントローラ230に動作可能に接続されうる。装置226は、インジケータシステム236を含むことができ、インジケータシステム236は、また、ディスプレイ234全体の一部又は構成要素と見なされうる。インジケータシステム236が、ディスプレイ234(画素部材235を有することができる)と共に動作し発光してもよく、ディスプレイ234と全く別でもよいことを理解されたい。また、インジケータシステム236は、例示的実施形態ではLEDランプの形をとることができるが、複数の補助発光要素又は光部材238を含むことができる。特定の実施形態では、インジケータシステムは、1つ以上の目標の達成を表わすために発光部材238の一部分を照明することなどによって、目標の可視指示を提供することができる。
【0035】
締結機構240を解除することができ、装置226をユーザ124の手首のまわりに位置決めすることができ、次に締結機構240を実質的にラッチ位置にすることができる。ユーザは、必要に応じていつでも装置226を装着することができる。一実施形態では、締結機構240は、コンピュータ102及び/又は装置138,140と対話するために、USBポートを含むがこれに限定されないインタフェースを含むことができる。
【0036】
特定の実施形態では、装置226は、センサ組立体を含むことができる(
図2Bに示されない)。センサ組立体は、複数の異なるセンサを含むことができる。例示の実施形態において、センサ組立体は、加速度計(多軸加速度計の形を含む)、心拍数センサ、GPSセンサなどの位置決定センサ、及び/又は他のセンサに対する機能的接続を含むか又はそれを可能にすることができる。装置142のセンサから検出された運動又はパラメータは、速度、距離、歩数、カロリー、心拍数、汗検出、労力、酸素消費、及び/又は酸素動力学を含むがこれに限定されない、様々な異なるパラメータ、計量値又は生理的特徴を含むことができる(又は、それらを構成するために使用されうる)。また、これらのパラメータは、ユーザの活動に基づいてユーザが獲得した活動ポイント又は通貨によって表されうる。
【0037】
II.エネルギー消費
この開示の特定の態様が、システム100のセンサのうちの1つ以上のセンサによるエネルギー消費の決定に関する。一実施形態では、手首装着型装置など、ユーザが装着するように構成された装置上に単独で配置されたセンサを利用して運動パラメータを検出することができる。そのような装置上のセンサからのデータは、活動の分類に関連した決定及び/又はエネルギー消費の決定において、他のセンサの支援なしで使用されうる。活動は、ユーザ124のアスレチック及び/又は他の身体活動を含むことができる。
図3は、一実施形態により個人の活動を識別しかつ/又はエネルギー消費値を計算するために利用されうる例示のプロセスを示すフローチャート300である。
図3は、複数のサブエレメントを含みうる例示的実施形態の概要として提供される。この点で、
図3に続く残りの図(及び関連した開示)は、必要に応じて、
図3及び/又は互いに関連して使用されて、センサデータを取得しエネルギー消費値を提供する完全システムを提供することができる。他の実施形態によれば、後述する1つ以上の異なるシステム及び方法は、単独で又は他の開示されたシステム及び方法の一部分だけとの組み合わせで使用され、特に、歩数、活動分類、及びエネルギー消費のうちの1つ以上を提供することができる。ステップ定量化システム及び方法の種々の実施形態は、多層技術を使用した低消費電力、高忠実性、整数型ステップカウンタに関することができる。以上その他の実施形態が後述される。
【0038】
第1の実施形態によれば、第1の期間に、1つ以上のセンサ(例えば、センサ126、128及び/又は138〜142)から複数のサンプルを得ることができる(例えば、ブロック302を参照)。特定の構成において、少なくとも1つのセンサ(例えば、センサ142)が、加速度計を含むことができる。加速度計は、多軸加速度計でありうる。しかしながら、別の実施形態では、複数の加速度計が利用されうる。他の非加速度計式センサは、加速度計との組み合わせ又は個別に、この開示の範囲内である。実際には、アスレチック運動及び/又は生理学的性質を検出又は測定するように構成可能な任意のセンサがこの開示の範囲である。この点で、データは、例えば位置センサ(例えば、GPS)、心拍数センサ、力センサ、ジャイロスコープなどを含む複数のセンサから取得されかつ/又は導出されうる。一実施形態において、様々なシステム及び方法が、少なくとも部分的に携帯装置上で実施される。特定の実施形態において、携帯機器は、手首装着型装置(例えばセンサ142を参照)でありうる。一実施形態では、人間の外肢(例えば、手首、腕、首、足首、脚など)に装着されるように構成された装置からのセンサデータが、他のセンサデータなしに利用されうる。例えば加速度計及び/又は他のセンサにより測定された動作データは、マルチセグメントしきい値式加速度バッファにロードされうる。
【0039】
更に他の態様は、例えば、ユーザ124などのユーザが踏んだステップの量などのアスレチックパラメータの検出及び/又は測定に関する。1つ以上のシステム又は方法は、(加速度計データを含む加速度バッファ内などの)データの種々の部分を利用して、検出パラメータが特定のアクション又は活動を示すかどうかを判定することができる。一実施形態では、ステップの量は、所定の時間期間中に検出されうる(例えばブロック304を参照)。時間期間中にユーザが踏んだステップの数を定量化する(又は、ステップがセンサデータに存在するかどうかを決定する)ために利用されうる様々なシステム及び方法が、
図4〜
図8の文脈で提供され、後述される。一実施形態では、ステップデータ及び/又は他の動作データは、例えばウォーキングかランニングかなどの活動の分類で利用されうる(例えばブロック306を参照)。特定の実施形態において、データを第1のカテゴリ(例えば、ウォーキング)又はカテゴリ群(例えば、ウォーキングとランニング)内であるように分類できない場合、第1の方法が、収集データを解析することができる。例えば、一実施形態では、検出パラメータを分類できない場合は、更なる解析にユークリッドノルム式が利用されうる。一実施形態において、得られた値の平均マグニチュードベクトルノルム(二乗和の平方根)が利用されうる。更に別の実施形態では、異なる方法が、データの少なくとも一部分を解析しその後で第1のカテゴリ又はカテゴリ群内に分類することができる。一実施形態では、本明細書で開示されたようなステップアルゴリズムが利用されうる。この開示は、更に、実施されうる分類プロセスの幾つかの例を提供する(例えば
図9を参照)。
【0040】
更に他の実施形態は、分類済み活動データ及び/又は未分類活動データを利用して、センサの1つ以上によって検出されたようなユーザの検出運動のエネルギー消費を推定することができる(例えば、ブロック308)。
図10は、エネルギー消費を決定するために実施されうる一例を提供する。
図11は、積算エネルギー消費値の一実施形態をグラフで表わし、このグラフは、例えば、幾つかの実施形態では燃焼カロリーを決定するために使用されうる。
【0041】
更に他の実施形態は、少なくとも1つの活動度によるエネルギー消費値の調整に関する。幾つかの実施形態では、活動と活動度との間に一対一対応はない。活動度の選択は、識別された活動、歩数、心拍数、ワークアウトの強度などの幾つかの異なる変数を基準にすることができる。
図12は、本発明の一実施形態によりエネルギー消費ポイントを計算する方法を示す。
【0042】
様々な実施形態の態様は、既知のシステム及び方法より優れた1つ以上の利点及び/又は利益を提供しうる。特定の実施形態では、バッファ充填手法を使用して短時間の腕運動の偽陽性を減少又は除去することができる。解析(例えば、FFT)の制限付き調査の使用は、適正な周波数(例えば、2脚ステップの適正なウォーキング周波数が得られるように腕振りではなく垂直バウンスに関連する周波数)の選択に役立つことができる。更に他の実施形態では、動作データウィンドウを重ねることにより、活動(例えば、ステップ活動)のショートバーストの検出を改善することができる。最後に、センサの1つの結合チャネルに周波数解析が行なわれ、したがって、腕の回転が、センサ出力の検出及び測定を誤らせない。更に、加速度計チャネルを組み合わせることによって、行う解析(例えば、フーリエ変換周波数解析)を少なくすることができる。これにより、電池寿命が改善されうる。これらの利点の1つ以上は、物理的運動の実行中にユーザの外肢に装着されるように構成された携帯機器上に実施されうる。
【0043】
図4は、個人のウォーキング、ランニング、又は他の身体活動のパフォーマンスを定量化するために利用されうる例示の方法のフローチャート400を示す。
図4の1つ以上のプロセスは、ブロック304の一部として実施されうる。あるいは、フローチャート400の1つ以上の一部分は、ブロック302又は本明細書に開示された他のプロセスと無関係に行われうる。
【0044】
フローチャート400は、アスレチック運動に関するデータを取得するブロック402で始まることができる。データは、ブロック302のセンサデータから計算されるか他の方法で取得されうる。特定の実施形態では、定量化又は計算の少なくとも一部分は、手首装着型装置(例えば、センサ142)を含む携帯機器上で行われうる。更に、単一装置(装置142/226など)及び/又はセンサ(例えば、加速度計)は、複数の異なる運動を決定するために利用されるデータを提供することができる。特定の実施形態は、外肢(腕や脚など)に装着されるように構成され、動作データを収集し処理しかつデータの出力をユーザに提供するために利用されるセンサ及び/又は他の情報を含む、単一の携帯機器で使用されうるシステム及び方法に関する。
【0045】
一実施形態では、単一の多軸加速度計が、ユーザの実際のステップ(ステッピングによるバウンスの検出など)と腕振り運動に関するデータを提供することができる。一実施形態では、装置/センサ226は、装着者のステッピングからバウンスデータを検出し、腕振りデータを収集するように構成される。一実施形態では、手首に装着されるように構成された単一装置は、ユーザの腕振りとステッピングによるバウンスとに基づいて、加速度計データを収集することができる。腕振り及びバウンスデータを検出する例示は、下で
図5に提供される。
【0046】
特定の実施形態において、バウンスデータや腕振りデータなどの複数の動作に関するアスレチックデータを収集することによって、例えば、精度の向上や値を報告する際の待ち時間の短縮を含む、先行技術のシステム及び方法で得られなかった1つ以上の利点が提供されうる。当該技術分野で提供されない1つ以上の実施形態によって提供される更に他の利点には、ステップ計数(又は、関連アスレチック運動)に基づく活動の分類が挙げられる。例えば、ある特定の個人は、ウォーキング及び/又はランニング中に「平均」個人と同じ程度に「バウンス」しない。更に、特定の実施形態は、反復挙動が、例えばウォーキングやランニングなどの特定の活動として不適切に分類されないようにする。更に他の利点には、強度及び/又は速度を決定する改善、活動分類のそのような決定の利用、消費電力の改善、及び/又はこれら若しくは他の改良の組み合わせが挙げられる。
【0047】
ブロック402で得られたデータは、ユーザよって携帯又は装着されるもの、又は手首装着型装置226などの特定の場所に固定されたものを含む、1つ以上のセンサから得られうる。第1の実施形態によれば、1つ以上のセンサからの複数のサンプルは、第1の時間期間に得られうる。一実施形態では、少なくとも1つのセンサは、加速度計を含む。加速度計は、多軸加速度計でありうる。別の実施形態では、複数の加速度計が利用されうる。他の非加速度計センサもこの開示の範囲内である。
【0048】
ブロック402(又は、302)は、固定サンプリングレートで達成されてもよく、更に他の実施形態では、センサの少なくとも1つに変動サンプリングレートが実施されてもよい。一実施形態では、25ヘルツのサンプリングレートが利用されうる。そのような実施形態では、外肢装着型(例えば、手首装着型)携帯機器から加速度計データを得るために25Hzのサンプリングレートを利用することにより、例えばステップ計数などのデータを十分に得ることができ、同時に他の先行技術の方法より満足な電池寿命を得ることができる。更に別の実施形態では、50Hzサンプリングレートが利用されうる。これらのレートは、単に例示であり、他のレートがこの開示の範囲内にある。特定の実施形態では、第1の時間期間は1秒でありうる。一実施形態では、第1の時間期間中に、データの64個のサンプルを得ることができる。データの各サンプルは、複数軸の運動ベクトルなどの複数のパラメータを含むことができるが、他の実施形態では、データの各サンプルは、単一値である。特定の実施態様は、単一値として複数の値を含むデータを提供することができる。例えば、3軸加速度計からのデータが、単一値として提供されうる。
【0049】
収集されたデータは、解析又は処理されてもよく、そのような解析又は処理は、収集時、所定の間隔、所定の基準の発生時、後で、又はこれらの組み合わせで行われてもよい。特定の実施態様では、第1の時間期間内のサンプルは、平均中心かつ/又は倍率変更されうる。
【0050】
第1の時間期間からのサンプル(又は、受信サンプルに関するデータ)は、バッファ(例えばブロック404を参照)に入れられうる。当業者は、1つ以上のバッファが、システムメモリ108内のコンピュータ可読媒体110及び/又は112などの任意の1つ以上のコンピュータ可読媒体の一部でありうることを理解する。1つ以上のシステム又は方法は、第1の時間期間からのサンプルが第1のバッファに入れられるかどうかを判定するために実施されうる。1つ以上の因子は、第1の時間期間からのサンプルがバッファに入れられるかどうか判定することができる。例えば、精度及び/又は信頼性が考慮されうる。
【0051】
一実施形態では、約128個のサンプルが、第1のバッファに入れられうる。別の実施形態では、バッファ持続時間は、異なることができる。特定の実施形態では、バッファは、第1の時間期間の約2倍(例えば、2x)でありうる。例えば、第1の時間期間が1秒の場合、バッファ持続時間は、特定の実施形態において2秒でありうる。バッファは、第1の時間期間の持続時間に関係なく特定の持続時間(例えば、2秒)でありうる。バッファ持続時間は、例えば、特に、電池寿命、所望のエネルギー消費量、サンプリングレート、得たサンプル、計算手順までの所望の待ち時間、及び/又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない1つ以上の因子に依存することができる。
【0052】
特定の実施では、第1のバッファは、1つ以上のサブバッファを含むことができる。例えば、25Hzのサンプルレートの128サンプルバッファは、2つの64サンプルサブバッファを含むことができる。別の実施形態では、データの収集(即ち、128個のサンプルでありうる第1のバッファ)は、例えば2秒などの持続時間で等しく分割されうる。例えば、第1のバッファは、4個の等しいサブバッファ(例えば、持続時間が0.5秒でもよい)に細分されうる。別の実施形態では、各サブバッファは、バッファのサイズに関係なく、約0.5秒のデータと相関することができる。一実施形態によれば、各サブバッファは、少なくとも1つの他のサブバッファとは別個に解析される(また、その特定のバッファ内のそれぞれの他のサブバッファとは別個にバッファされうる)。
【0053】
この開示の更に他の態様は、詳しい解析(例えばFFT解析など)を行なう前に廃棄されうる(あるいは、特定の解析に使用されなかった)データを必要に応じて分類することに関する。したがって、ブロック406などの特定のプロセスは、1つ以上の排除基準を有する無関係データ(ステップしないことが決定されたデータや腕振りデータなど)をマークし、場合によっては除去するために実施されてもよく、そのようなデータは、後の解析のために保持されうる。一例として、加速度計データのピーク及び/又は谷を測定して、それらがウォーキング又はランニングと見なすのに十分に大きいかどうかを判定することができる。特定の実施形態では、素早い腕の変動が装置によって誤解釈されないようにバッファの複数のセグメントを利用することができ、したがって、バッファの複数のセグメントは、例えば周波数解析モードになるなど、データの解析を行なうことによって限られた処理能力を利用することができる。
【0054】
この点で、特定のデータは、実際のステップの決定に使用されないこともありうるが、それにも関わらず、他を決定する中でも特に、アスレチック活動の分類の決定(例えば、ウォーキング、ランニング、バスケットボールなど)、又はエネルギー消費を計算するために使用されうる(例えばブロック407を参照)。一実施形態では、第1のバッファは、運動や他の身体活動を示すデータを有することができ、例えば、加速度計データ(単独又は1つ若しくは複数の他のセンサからのデータとの組み合わせで)は、検出された活動を示す周波数を含むことができる。但し、活動は、ステップを含む活動でなくてもよい。活動を分類しエネルギー消費を計算する例示的実施形態は、後述され、ステップを定量化するために利用されないデータを含み、少なくとも
図9〜
図12の考察と関連して後述されうる。
【0055】
この開示の態様は、センサデータを利用してユーザステップなどの活動を定量化することができる。更に他の実施形態では、ステップが検出されうるが、検出されたステップは、検出するように構成された装置又はプロセスに関する活動を示さなくてもよい。例えば、装置(又は、複数の装置)は、バスケットボールゲームなどのスポーツ環境で一般に行なわれる動き回る運動ではなく、ウォーキング及び/又はランニングを検出するように構成されうる。しかしながら、幾つかのスポーツ内の活動は、ユーザに腕を振らせかつ/又は飛び跳ねさせるが、ウォーキング又はランニングのことを示すわけではない。例えば、ディフェンスのバスケットボール選手は、多くの場合、幾つかの方向に動き回るはずであるが、ウォーキングもランニングもしない。この開示の態様は、ステップ計数の精度を高めることに関し、これにより、そのような動きをステップ計数決定から除去するプロセスを実施することができる。しかしながら、更に他の実施形態では、そのようなデータは、ユーザが特定の活動を行なっていることを決定し、この発見に基づいて別のプロセスを実施するために使用されうる。更に、特定の実施形態では、ステップ計数を定量化する特定のシステム及び方法でも、意図された検出と関係ないと見なされる活動が、活動分類の決定などの詳しい解析で検討されうる。
【0056】
ブロック406が実施されるかどうかにかかわらず、データ(又は、その一部分)に基づいてステップを定量化するシステム及び方法が実施されうる。一実施形態では、ブロック408が、データの少なくとも一部分を処理するために実施されうる。例えばサブバッファ内のデータの平均(例えば、平均値)及び/又は偏差(例えば、変動又は標準偏差)を計算する解析(及び/又は他の統計手段)が、バッファ全体又はサブバッファの少なくとも1つに実行されうる。一実施態様では、センサデータには、スケーリング、重力の除去、データの絶対値の計算、未処理データ及び/又は平均中心絶対値を含む値の平均中心化のうちの1つ以上が実行されうる。この開示の利益を受ける当業者は、この開示の範囲から逸脱することなくデータを処理する他の方法が実施されうることを容易に理解するであろう。
【0057】
一実施形態によれば、データ(バッファ又はサブバッファ内のデータなど)が、ブロック408又は別のプロセスの一部としてしきい値と比較されうる(例えば判定410を参照)。本明細書で使用されるとき、しきい値に関する考察は、所定値又は値の範囲より低い値及び/又は高い値を指すことができる。一実施形態では、センサデータからのベクトルマグニチュードが計算されうる。更に他の実施形態では、平均値は、マグニチュードベクトルから決定されうる。一例として、ベクトルマグニチュードデータは、加速度計信号から算出され、加速度計信号の平均値を決定するために利用されうる。平均値は、1秒毎、5秒毎、又は任意の持続時間ごとに計算されうる。一実施形態では、値は、バッファ内のデータを含むサブバッファの第1のしきい値と比較されうる。一実施態様では、サブバッファ内のデータがしきい値を満たさない場合は、全バッファ(例えば、第1のバッファ)内のデータが、ステップ定量化の更なる決定に利用されなくてもよい。サブバッファが有効データ(例えば、しきい値を満たすデータ)を有するかどうかを判定するために更に他のロジックが利用されてもよく、その場合、データは、更に他のステップ計数決定で利用される。一実施形態では、(例えば、周波数決定アルゴリズムなどによって)解析されるしきい値を超えるデータ(例えば、検出された加速度)を有する隣接セグメント(4つのサブバッファでありうる)が組み立てられなければならない。特定の実施形態では、第1のバッファ(個別のサブバッファに対して)のデータは、更なる決定に利用される。
【0058】
バッファ(例えば、第1のバッファ、又は第1のバッファのサブバッファでありうる第2のバッファ)が、データが利用されうるしきい値を満たす(及び/又は、前節で述べた基準を含むがこれに限定されない他の基準に適合する)場合は、そのデータが利用されうる。例えば、ブロック412は、しきい値を満たすデータを利用し始めるために実施されうる。
図4Bは、次の段落で検討されるデータを利用する例示的プロセスを示すフローチャート420を提供する。判定410で、データがしきい値を満たさなかったと判定された場合、判定414が実行されうる。例えば、一実施形態では、判定410で、平均中心加速度データが、しきい値を満たさなかったと判定し、それにより、FFTの決定などの更なる処理を保証するのに十分な加速度がなかったことが示される。一実施形態では、ブロック412は、以前のサンプルバッファに関するステップが検出されたかどうかを判定する(又は、決定に関する情報を取得する)ために実施されうる。検出されなかった場合、データは、定量化ステップのために破棄されうる(例えば、ブロック416)。一実施形態では、データを含む解析バッファがリセットされうる。しかしながら、以前のサンプルバッファが、ステップデータを含んでいた場合は、ステップ定量化プロセスで以前のステップデータを利用するためにブロック418が実施されうる。
【0059】
図4Bを参照すると、フローチャート420は、判定410のしきい値を満たす処理データの一実施態様の説明的な例を示す。したがって、一実施形態によれば、フローチャート420は、ブロック412の一実施態様の例であり、それぞれ412a〜412fと表されているが、当業者は、フローチャート420が、全体又は部分的に、
図4Aのフローチャート400のブロック412及び/又は1つ以上のプロセスと無関係に実行されうることを理解するであろう。ブロック412aに示されたように、データは、マークされるか、他の方法で解析バッファに入れられる。一実施形態では、データは、活動データの2分の1秒の持続時間から得られた平均強度値を含む。一実施形態では、許容可能な第1のバッファの対応する持続時間中に得られた非平均中心データは、解析バッファに提供されうる。更に別の例では、判定410のしきい値を満たすデータから計算された導関数が、解析バッファに入れられうる。一実施形態では、解析バッファは、先入れ後出し(FILO)バッファでありうる。
【0060】
判定412bは、ブロック410aの解析バッファが満杯かどうかを判定するために実施されうる。一実施形態において、判定は、活動データの持続時間に基いてもよく持続時間と関連付けられてもよい。例えば、解析バッファは、一実施形態の持続時間が5秒のデータを含むときに満杯でありうる。解析バッファは、ある量のサンプルを含むときに満杯と見なされうる。一実施形態では、解析バッファは、128個のサンプルを含むことができる。特定の実施形態において、解析バッファは、
図4Aのフローチャート400に関して述べたサンプルバッファより大きくてもよい。一実施形態では、サンプルバッファは、データの64個のサンプル(例えば、1秒の持続時間の活動データに対応する)を含むことができ、解析バッファは、データの256個のサンプルを含むことができる(4秒の活動データに対応することができる)。解析バッファは、第1のバッファと同じ持続時間を含むことができ、したがって、単一のサンプルバッファを得たときに満杯になりうる。したがって、一実施形態において、解析バッファは、単一のサンプルバッファから成ってもよい。解析バッファが満杯でないと思われる場合、ブロック412は、バッファが満杯になるまで行われうる。
【0061】
満杯の解析バッファを得たとき、判定412cは、データをステップデータ又は非ステップデータとして分類するように実施されうる。これに関して、特定の実施形態は、データがステップデータを含と見なされるか、しきい値レベルのステップデータを含むと見なされるかに関係なく、エネルギー消費量を計算するために解析バッファ内のデータを利用することができるが、更に、検出されたデータを、しきい値量のステップが検出されたかどうかに分類することができる。一実施形態では、解析バッファは、サブバッファに分割されうる。例えば、128サンプルバッファは、32個のサンプルの4つの等しいサブバッファに分割されうる。別の実施形態では、解析バッファの一部として含まれるそれぞれのサンプルバッファは、任意の判定に利用されうる。各サブバッファの属性又はデータのサブセクションが、利用されうる。一実施形態では、データ間の分散又は偏差が利用されうる。例えば、判定412cの一部として、各サブバッファ又はサブセクションの平均及び標準偏差が計算され利用されうる。標準偏差の平均は、特定の実施形態で決定されうる。
【0062】
ブロック412cの一実施態様において、活動は、特定のバッファ内のサブバッファ又はデータのサブセクションが、「低しきい値基準」を満たさない属性を含む場合は、非ステップデータを含むと見なされうる。一実施形態において、低しきい値基準は、サブバッファの属性が、他のサブバッファの標準偏差の平均の50%未満であるという決定を含む。一実施形態では、解析バッファ全体は、非ステップデータと見なされることがあり、更に別の実施形態では、低しきい値基準を満たさない特定のサブバッファだけが非ステップデータを含むと見なされる。更に他の実施形態は、「高しきい値基準」を利用することができる。一実施形態では、高しきい値基準は、サブバッファのちのいずれかの属性が、他のサブバッファの標準偏差の平均の180%より大きいかどうかの判定を含むことができる。低しきい値基準と同様に、基準を満たすことができないと、解析バッファ全体が非ステップデータと見なされることがあり、更に別の実施形態では、高いしきい値基準を満たさない特定のサブバッファだけが、非ステップデータを含むと見なされる。
【0063】
低しきい値基準と高しきい値基準は、その両方が首尾よく満たされなければならないように組み合わせで使用されうるが、他の実施形態では、1つ以上の基準が、他の実施又は成功完了なしに使用されうる。1つ以上の基準を満たすことができないと、データの少なくとも一部分にステップと関連した詳しい解析が行なわれないことがありうるが、データは、他の活動に関連した決定をするために利用されうる(例えばブロック412dを参照)。しかしながら、ブロック412cで基準が首尾よく満たされた場合は、ブロック412eが、周波数推定を行い周波数調査範囲を設定するために実施されうる。更に他の実施形態では、ブロック406と関係して述べた1つ以上のプロセスは、判定412cの一部として行なわれうる。
【0064】
この開示の態様は、周波数推定を行い、ピークを見つける周波数調査範囲を設定するように構成されたシステム及び方法に関する。一実施形態では、ピークを探すシステム及び方法は、解析バッファなどのバッファ内のデータに利用されうる。しかしながら、他の実施形態では、他のデータが、単独で利用されてもよく、解析バッファ内のデータと組み合わせで利用されもよい。
図5は、周波数を推定する1つの例示的プロセスを示すフローチャート500を提供する。当業者は、
図5が、様々な実施態様により利用されうる多くの実施形態のうちの1つに過ぎないことを理解するであろう。フローチャート500を参照すると、周波数を検出する機能のしきい値は、決定又は取得されうる(例えば、ブロック502))。
【0065】
ピークを見つける識別基準を決定する1つ以上のシステム又は方法は、データポイントの周波数を推定することができる。例えば、平均(例えば、平均値など)及び/又は標準偏差(又は、分散)が得られうる。そのようなデータは、定量化されうる「ピーク」と「谷」(例えば、データ内の高い値と低い値)を決定するために利用されうる。そのようなデータは、ピークの前後の動的しきい値及び/又は導関数の決定に使用されうる。一実施形態では、バッファ内のデータの1又は2パス加重移動平均などの加重平均が、任意の決定に利用されうる。更に他の実施形態では、未処理センサデータ(例えば、加速度計信号)が単独で使用されてもよく、データの導関数などの他の属性と組み合わせで使用されてもよい。
【0066】
一実施形態では、1パス加重移動平均、2パス加重平均、及び未処理データがそれぞれ使用される。別の実施形態では、2パス加重移動平均だけが使用されうる。一実施形態では、導関数の平均及び標準偏差が計算され、しきい値レベルとして使用されうる。一実施形態では、しきい値を得るために1つ以上のプロセスが利用されうる。例えば、固定範囲内のピークを見つけるために第1の方法が利用されうる。しかしながら、特定の実施形態では、ピークを見つける識別基準を決定するために第2の方法が利用されうる。特定の実施では、第1の方法、第2の方法又は付加的な方法は、電池寿命に少なくとも部分的に基づいて実施されうる。例えば、第2の方法は、追加の処理能力を必要とすることがあり、したがって、電池寿命が設定値より減少したこと及び/又はしきい値より高い割合で低下しているという指示を受け取ったときに利用されないことがある。
【0067】
ブロック504で、特定のバッファのステップ周波数が決定されうる。特定の実施形態において、別個の狭い調査範囲のデータ(例えば、周波数)を作成するために、バッファの平均加速度が使用されうる。調査範囲は、平均加速度を予想されたウォーキング/ランニング(又は、他の活動)周波数に関連付けることができる。例えば、
図6は、x軸602に沿った平均加速度(メートル/秒二乗「m/s
2」で表した)と、y軸604に沿った2重フットステップ周波数のヘルツ(Hz)で表した周波数を示すグラフ600を示す。領域606は、境界線608a〜608dによって定められた検出領域を示す。境界線608の1つ以上は、少なくとも部分的に、ブロック502で計算されたしきい値に基づくことができる。したがって、加速度が、加速度測定法で予測される周波数範囲外(例えば、境界線608a〜608dの外)の周波数を生成する場合は、特定のシステム及び方法が、それらをステップとしてカウントしないことがある。これは、ランダムノイズ(例えば、異なる周波数成分を有するが類似の加速度を有するデータ)と見なされるデータが、特定の活動(例えば、ランニング)として計数されないようにするために利用されうる。一実施形態では、平均周波数が、近似されうる。一実施形態では、1つ以上の縦軸に沿って測定されたセンサデータの平均周波数が計算されうる。例えば、1つ以上の加速度計から収集されたセンサデータを使用して、x、y及びz軸の1つ以上に沿った平均周波数を決定することができる。例えば、腕振りデータは、3つの軸のそれぞれに沿った成分を含み、これにより測定されうる。一実施形態では、複数軸の平均周波数は、データのピーク及び/又は谷の数を調べることによって近似されうる。
【0068】
図6に示されたように、境界608a〜608dなどの境界を利用して、ウォーキング及び/又はランニング(又は、選択されている別の活動)である可能性が低い信号の少なくとも一部分の検討が除去される。例えば、
図9に関して後で説明されるように、0.5〜2.4Hz(y軸604に沿ってある)の範囲内の信号は、ウォーキングを示すものと見なされうる(例えば610で示されたサンプルを参照)。別の実施形態では、2.4〜5Hzの範囲内の信号は、ランニングを示すものと見なされうる。例えば、データポイント612は、アスリートが8分マイルでランニングしていることを示すことができ、データポイント614は、アスリートが5.5分マイルでランニングしていることを示すことがある。更に、「ウォーキング」、「ランニング」、又は他の活動データを含むようなデータの分類としてのこのデータの更なる潜在的用途は、
図9に関して後で考察され、例えば、活動分類の変更は、データの2つの部分の周波数と標準偏差の和に基づいて決定されうる。
【0069】
一実施形態では、このデータ(及び/又は、他のデータ)は、複数の連続値が平均の標準偏差の範囲内にあるかどうかを判定するために調べられうる。一実施形態では、この解析は、複数のサンプルに行なわれうる。更に、特定の実施形態では、腕振りデータは、二本足ステップ周波数(dual foot step frequency)を決定するために利用されうる(軸604を参照)。例えば、手首装着型装置が、腕振りを測定するように構成された場合、そのデータは、一本足周波数(single foot frequency)として解釈されうる。この点で、要素616によって示された一本足周波数データポイントは、データポイント610の半分の値(y軸604に関して)に対応しうる。したがって、一実施形態では、一本足周波数の値は、二本足ステップ周波数値になるために2倍にされうる。グラフ600が、生成も表示もされなくてもよく、むしろ本明細書でこの開示の態様を例証するために示されたことを、当業者は理解するであろう。
【0070】
判定506は、推定されたステップ周波数を調整するかどうかを判定するために実施されうる。一実施形態において、判定506は、ステップが前のバッファ内で計数されたかどうか(又は、ステップの周波数)を検討することができる。例えば、判定506は、成功したFFTが前のバッファ内のステップを見つけたかどうかを判定することができる。当該技術分野で理解されるように、データ(例えば、周波数)が変化する状況がありうるが、ユーザは、更に、異なるレート又はペースであるが同じ活動を行うことができる。例えば、ユーザが、10mphでランニングしていて、5mphに減速した場合、そのユーザは、より遅いペースであるが、ランニングし続けることができる。しかしながら、この状況では、検出された周波数が変更される。特定の実施形態は、一次結合を利用してステップを定量化することができる。例えば、ブロック506で、ユーザがウォーキング又はランニングしていたことを以前のデータが示したことが決定された場合は、一実施形態により、次のセットのデータが、ブロック508などにより、一次結合などの任意の決定にこの以前のデータを利用することができる。一実施形態において、「ランニング」として分類されたバッファ持続時間の第1の量のセクションと、「ウォーキング」として分類された第2の量のセクションがある場合、システム及び方法は、ユーザが自分のストライドだけを調整したか自分の速度を他の方法で変化させたかどうかを判定するために利用されうる。一実施形態では、バッファ内のサンプルの少なくとも一部分が、その部分のデータに関係なく特定のカテゴリ内にあると見なされうる。例えば、サンプルが10の期間で収集され、そのうちの9つがランニングとして分類され、1つだけがウォーキングとして分類された場合、ブロック508で、持続時間全体が、ランニングと見なされうる。一実施形態では、期間が、一貫して異なるカテゴリを示すデータの直前及び/又は前にある場合、その期間だけが、異なるカテゴリと見なされうる。
【0071】
特定の実施形態では、ユーザがウォーキングもランニングも別の所定の活動も行っていないことが示されると、ステップ計数決定におけるデータの一次結合の利用が防止又は停止される。例えば、これは、ユーザがステップを止めた(例えば、ウォーキングもランニングもしなくなった)ときに行われうる。したがって、システム及び方法は、任意の一次結合プロセスを防止又は停止することができる。一実施形態では、ステップ定量化は、例えば前述のようなピークを識別することによって、一次結合なしに決定されうる。推定(ブロック508によって調整されたことがありうる)は、データ内のバウンスピーク及び/又は腕振りピークの調査範囲を確立するために使用されうる(例えばブロック512を参照)。
【0072】
ブロック412fは、ステップ定量化の決定で利用する周波数データのピークのサブグループを識別するように実施されうる。一実施形態では、FFTが実行され、FFTスペクトルのピークは、しきい値及び/又はピークの前後の導関数などにより識別されうる。FFTの実行は、
図5に関して述べた1つ以上のプロセスなどの周波数推定プロセスの開始前、最中又は後で行われうる。更に他の実施形態では、FFTは、フローチャート500の1つ以上のプロセスから得られた1つ以上のしきい値及び導関数を利用することができる。一実施形態において、データ(例えば、第1のバッファ内の得られたデータ及び/又は第1の時間フレーム中に得られたデータなど)の特定のピークが利用されうる。これは、一次結合を使用できないという決定に基づいて行われうる。一実施形態において、「バウンスピーク」、「腕振りピーク」及び/又は他のピークが識別されうる。例えば、多くのユーザは、走っているときに着地した際に「バウンスする(跳ねる)」。このバウンスは、データ内の周波数ピークを提供することができる。センサデータには、他のピーク(及び/又は谷)が存在することができる。例えば、多くのユーザは、しばしばランニング及び/又はウォーキング中に腕を予測可能に振って、「腕振りピーク」を提供する。例えば、腕は、通常、前/後軸に沿って(例えば、前から後ろに)揺れる。この周波数は、「バウンスピーク」の周波数の約半分になることがある。しかしながら、これらのピークはそれぞれ、例えば、個人、運動タイプ、地形、及び/又はこれらの組み合わせに基づいて個別に変化することができる。
【0073】
図7Aは、多軸加速度計データなどのセンサデータの例示的なFFT出力のグラフ700を示す。グラフ700は、x軸702に沿ってヘルツ(Hz)で表した周波数と、y軸704FFTに沿った電力を示す。線706は、電力(y軸708に沿った)に対して周波数(x軸702に沿った)をプロットし、y軸704に沿った大きさ又は最大高さは、ピークの最大FFTパワーを提供する。ピークの大きさは、周波数の相対強度を示し、人がステップを踏んでいるかどうかのインジケータとして使用されうる。当業者は、グラフ700が、生成も表示もされなくてよく、むしろこの開示の態様を例証するために本明細書に示されていることを理解されよう。
【0074】
図7Aで更に分かるように、腕振り範囲708は、x軸702に沿って約0〜2Hzで示され、腕振りピーク710を含む。バウンスピーク範囲は、x軸702に沿って約2〜4Hzで示され、バウンスピーク714を含む。したがって、図示した例では、バウンスピーク範囲内のバウンスピーク708の周波数は、腕振りピークの周波数のほぼ2倍である。したがって、システム及び方法は、確立されたしきい値に基づいてピーク(及び/又は谷)を識別することができる。これに関して、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体のコンピュータ実行命令を実行して、ピークのしきい値量が、(固定されるか動的に決定された)範囲内にあるかどうかを判定することができる。範囲内にピークがない場合、そのバッファは空にされうる(あるいは、ステップ計数決定でそのデータを利用しない)。これに関して、ピークは、最大量のオカレンス及び/又は最大絶対値で測定されうる周波数を指すことができる。
【0075】
特定の実施形態は、ピーク(例えば、腕振りピーク、バウンスピーク、及び/又は他のピーク)がしきい値を満たすかどうかを判定することができる。一実施形態では、制限月調査範囲内の周波数電力のしきい値は、周波数が単にノイズでなく、活動(例えば、ウォーキング又はランニングなど)と見なされるほど十分に大きいことを保証することができる。更に別の実施形態では、重複ウィンドウ戦略が利用されうる。例えば、FFTウィンドウは、短期間ステップが確実に計数されるように重複式に解析されうる。しかしながら、
図7Bは、
図7Aに実質的に示したようなグラフ700を示すが、更に、腕振りしきい値716とバウンスしきい値718を含む。図示されたように、腕振り範囲708(0〜2Hz)内のピークは、その大きさがFFTパワーのしきい値を満たす場合だけ計数されうる(例えば、しきい値716は、y軸704上に示されたように約500である)。
【0076】
同様に、特定の実施形態では、バウンスピーク範囲(2〜4Hz)内のピークは、その大きさがしきい値(そのようなバウンスしきい値718は、y軸704上に示されたように約2500である)を満たす場合だけ計数されうる。特定の実施形態では、しきい値を満たすか又は超えるピークは、ステップとして計数されうる(ブロック412gを参照)。ステップは、FFT解析ウィンドウの持続時間など、設定時間にわたって増分されうる。特定の実施形態は、重複ウィンドウと共に増分し続けることができる。一実施形態では、ステップは、各サンプルバッファ又は解析バッファの特定部分(例えば、25%)に関して定量化されてもよく、しきい値を満たす場合、ステップは、特定のサンプルバッファ又は活動バッファの一部分に関して計数されうる。しかしながら、そのサンプルバッファ又は部分のしきい値を満たない場合、活動バッファの残りの部分のステップ(又は、特定の周囲のサンプル)が、ステップ周波数に基づいて決定される。例えば、解析バッファが、4つのサンプルバッファを含み、最初の3つだけがステップを有する場合、その解析バッファの3/4のステップ計数は、事前に選択されたステップ周波数に基づいてもよい。
【0077】
更に他の態様は、ピークがある場合に利用されるピークの選択に関する。一実施形態によれば、システム及び方法は、見つかったピークが有効と見なされるかしきい値を満たすにもかかわらずステップを定量化する際に利用されるピークを選択することができる。前述したように、脚接触からのバウンスデータは、状況により、より信頼性の高い腕振りデータでありうる。同様に、腕振りデータは、他の実施形態ではより正確な結果を提供することができる。更に他の例では、両方のピーク(及び/又は他のピーク)を一緒に使用してデータの範囲を導出することにより、最良結果が提供されうる。本明細書に開示された実施形態は、活動データを収集するために外肢(腕や脚など)に装着され、ステップを定量化する際に利用するピーク(及び、多くの場合更に他の実施形態では、活動タイプ及び/又はエネルギー消費量)を決定するように構成された携帯機器上で使用されうるシステム及び方法に関する。これに関して、様々なピークの組み合わせが、アスリートの特定の活動を決定するために使用されうる。特定の実施形態において、システム及び方法は、例えばピーク714などのバウンスピーク、又はピーク710などの腕振りピークを使用するかどうかを動的に決定するように構成されうる。この決定は、実質的に実時間で(0.5秒、1秒、2秒、4秒毎など)、活動データに基づいて更新されうる。
【0078】
図8は、一実施形態による腕振り周波数又は往復周波数を利用するかどうかを判定するために実施されうる例示的なフローチャートを示す。
図8に示されたように、システム及び方法は、説明的FFT出力からの該当周波数ピークを選択して、どのデータが最も正確な結果を提供するかを決定するために実施されうる(例えば、加速度計データのFFT解析からの周波数が利用されるべきである)。特定の実施形態では、ステップ周波数は、FFTスペクトルによって表わされた時間期間でのステップ計数の生成に使用されうる。
【0079】
一実施形態では、「適切な」ピークは、腕振りピークとバウンスピークを含むことができる。ブロック801は、対応する調査範囲内の識別ピークの数を定量化するために実施されうる。したがって、バウンス範囲(「BR」)(例えば、
図7Aの0〜2Hzの周波数を含む範囲708)の周波数推定にあるバウンスピークが定量化されてもよく、腕振り範囲(「ASR」)(例えば、
図7Aの2〜4Hzの周波数を含む範囲712)の周波数推定内にある腕振りピークが定量化されてもよい。特定の実施形態では、識別されたピークの量(及び/又は、識別された特定ピークの量)を利用して、推定ステップ周波数(例えば、ASR、BR、又は他の範囲内のピークによって決定された)のどれが利用されうるかを決定することができる。例えば、判定802は、BR内の少なくとも1つのピーク又はASR内の少なくとも1つのピークがあるかどうかを判定することができる。そのようなピークがない場合、指定された範囲内でステップが踏まれなかったことを登録するためにブロック804が実施されうる。しかしながら、判定802で、少なくとも1つのBR又は少なくとも1つのASRピークがある場合は、判定806が実施されて、1つのBRピーク(及び、ゼロ個のASRピーク)しかないか、あるいは1つのASRピーク(及び、ゼロ個のBRピーク)があるかどうかが判定されうる。1つのASRピークだけがあると決定された場合、ブロック808が実施されて、2*ASR周波数におけるステップ周波数がマークされうる。あるいは、1つのBRピークがあると判定された場合、ブロック810が実施されて、ステップ周波数がBR周波数に対応するようにマークされうる。第3の選択肢として、どちらもない状態で1つを超えるASR又は1つを超えるBRがある場合は、判定812が実施されうる。判定812について述べる前に、
図8(及び、本明細書に示された他のフローチャート)が、例えば判定802、806、812及び814などの幾つかの判定を含むことを読者に知らせることは価値がある。この開示の利益を受ける当業者は、判定802に組み込まれた判定804など、1つ以上の判定が、単一の判定にグループ化されてもよくかつ/又は異なる順序で配置されてもよいことを容易に理解するであろう。したがって、複数の判定をこの順序で使用することは、単に説明のためである。
【0080】
1つ以上のプロセスが、ちょうど1つのBRピーク及び1つのASRピークがあるかどうかを判定することができる(例えば判定812を参照)。そうでない場合、ブロック824(後述)が実施されうる。しかしながら、そのような場合、判定814が実施されて、ASRピークがBRピークの設定範囲内にあるかどうかが判定されうる。一実施形態では、判定814は、ASRピークが1/2*BRピークの+/−15%以内かどうかを判定することができる。そのような場合、ブロック816が実施されて、ステップ周波数がBRピークとASR周波数の2倍の平均であるかどうかを判定することができる。
【0081】
しかしながら、ASRピークとBRピークが、識別された範囲しきい値内にない場合、ブロック818が実施されて、各ピークの推定周波数からの距離が計算されうる。次に、1つ以上のプロセスは、ピークの少なくとも1つの大きさが、しきい値より大きいかどうかを判定することができる。例えば、判定820が実施されて、両方のピークの大きさがしきい値より大きいかどうかが判定されうる。判定820のしきい値が満たされない場合、ブロック821が実施されて、2つのピークのより大きい方の周波数と大きさが選択されうる。しかしながら、ピークの大きさが、しきい値より大きい場合は、ステップ周波数とピーク大きさが、推定ステップ周波数に近いピークから選択されうる(例えば、ブロック822)。
【0082】
フローチャート823を示す
図8Bを参照すると、システム及び方法は、調査範囲内に1つを超えるBRピークと1つを超えるASRピークがあるときのステップ周波数を決定するように構成されうる。一実施形態では、ブロック824が、データ内に1つを超えるBRピークと1つのASRピークがあるときのステップ周波数を決定するために利用されうる。ブロック824は、
図8Aの判定812でBRピークとASRピークが1つもないことが判定されたときに実施されうる。他の実施形態では、ブロック824は、判定812及び/又は
図8Aに依存しない。ブロック824は、周波数推定量(例えば、ブロック412eとフローチャート500を参照)によって推定された周波数などの推定周波数に近いピークを決定することができる。一実施形態では、推定周波数に最も近いBRピークとASRピークが決定される。判定826は、少なくとも1つの識別されたASRピークが、BRピークの設定範囲内にあるかどうか、及び/又は少なくとも1つの識別されたBRピークが、ASRピークの設定範囲内にあるかどうかを判定するために実施されうる。一実施形態では、判定826は、ASRピークが、1/2*BRピークの+/−15%以内にあるかどうか、又はBRピークが1/2*ASRピークの+/−15%以内にあるかどうかを判定することができる。
【0083】
判定826で、設定しきい値範囲を満たさないことが判定された場合は、ブロック828が開始されて、デフォルトでは単一ピークを有する調査範囲にされ、複数ピーク領域内の最大ピークが見つけられうる。あるいは、ブロック830は、判定826で示された基準が満たされた場合に実施されうる。一実施形態では、単一ピーク範囲の判定826に示された設定範囲(例えば、15%)内に複数のピークがある場合は、ブロック830が実施されて、最大ピークの周波数とピーク大きさが選択されうる。判定832は、識別されたピークのどれが大きいかを決定するために実施されうる。例えば、判定832は、BRピークがASRピークより大きいかどうか(又はその逆)を判定することができる。判定832は、単に、BRピークとASRピークのどちらが大きいかを決定することができる。一実施形態では、2つのピークの大きい方が、ステップ周波数として選択されうる(例えばブロック834及び836を参照)。
【0084】
この開示の更に他の態様は、センサデータに基づくユーザのアスレチック又は身体運動の分類に関する。本明細書に開示された実施形態は、活動データを収集するために外肢(腕や脚など)に装着され、収集した活動データを使用してユーザがどの活動に関わっているかを決定するように構成された携帯機器で使用されうるシステム及び方法に関する。
図9は、一実施形態により活動を分類し必要に応じて速度を決定する説明的な例を示すフローチャート900である。単純化するため、フローチャート900で提供された活動分類は、「ランニング」、「ウォーキング」及び「その他」であるが、当業者は、この開示を考慮して他の分類が実施されうることを理解するであろう。
【0085】
フローチャート900を参照すると、最初に、センサデータの従来の解析に基づいて、活動が、ウォーキング又はランニングとして分類されうる(例えばブロック902を参照)。これは、センサデータを収集しかつ/又はFFT解析を行なった装置と同じ装置で行われうる。一実施形態では、装置は、ユーザの手首などの外肢に装着されるように構成される。一実施形態では、分類(例えば、ランニングやウォーキングとして)は、データの周波数成分に基づくことができる。例えば、FFTで選択されたステップ周波数と時間期間情報を利用して、活動を最初に分類することができる。活動分類決定は、ステップ定量化の完了直後など、実質的に実時間で更新されうる。
【0086】
図6と
図7に関して述べたように、しきい値を満たすデータは、定量化ステップが、ランニングかウォーキングか(又は他の活動か)を判定するために利用されうる。特定の実施形態において、信号の「署名」は、ユーザが歩いているか走っているか(又は、別の活動を行っているか)を判定する際に利用されうる。特定範囲のステップ周波数を有する信号が、ウォーキングであることを示すことがあり、他の信号が、ランニングであることを示すことができる。また、大きさデータを使用して、特定の実施形態における活動分類を決定することができる。隣接データのカテゴリの変更は、変化する「署名」に基づいてもよい。
【0087】
一実施形態において、解析バッファは、最初にブロック902で特定活動として分類されうる。更に、他の実施形態において、サンプル及び/又は解析バッファと異なる持続時間を有する別のバッファが利用されうる。分類バッファは、第1のバッファとは異なる持続時間を有することができるが、これらの(又は、他の)バッファが別個のバッファでなくてもよく、むしろ第2のバッファは、幾つかの第1のバッファの集合及び/又は他のバッファの論理的拡張でもよい。これに関して、収集されたデータは、単一場所に記憶されるが、(更に同時に、2つの異なるバッファ、プロセス及び/又は解析に)利用されうる。
【0088】
更に、周辺データが、データの特定セクションを分類するために使用されうる。例えば、以前のセクションデータ(例えば、少なくとも2つのデータ値)から、ユーザがウォーキング又はランニングしていたことが分かった場合、次の組のデータは、先行データを一次結合などの任意の決定で利用することができる。一実施形態において、「ランニング」として分類されたバッファ持続時間の第1の量のセクションと、「ウォーキング」として分類された第2の量のセクションのセクションがある場合、システム及び方法は、ユーザが単に自分のストライドを調整したか又は自分の速度を他の方法で変更したかを判定するために利用されうる。一実施形態では、バッファ内のサンプルの少なくとも一部分が、その部分のデータに関係なく、特定のカテゴリ内にあると見なされうる。例えば、サンプルが、10の間隔で収集され、そのうちの9つがランニングとして分類され、1つだけがウォーキングとして分類された場合、持続時間全体は、ランニングと見なされうる。一実施形態では、一貫して異なるカテゴリを示すデータが直前及び/又は前にある場合、間隔が、単に異なるカテゴリと見なされうる。
【0089】
一実施形態によれば、活動が最初にウォーキングとして分類された場合(例えば、判定904で)、ウォーキング活動の速度が計算されうる(例えばブロック906を参照)。速度は、ユーザのステップ周波数及び/又は特徴に基づいて計算されうる。例えば、一実施形態では、速度は、ユーザの身長とステップ周波数の一次結合に基づいて計算されうる。当業者は、性別、体重及び/又は他の特徴を含むがこれらに限定されない他の特徴が利用されうることを理解するであろう。
【0090】
最初の分類がランニングである場合は、一実施形態において、活動分類(及び、必要に応じて速度)の最終決定が、解析バッファ内の各データチャンクの標準偏差(又は、分散)を用いて計算されうる。一実施形態では、速度は、ステップ周波数、標準偏差及び/又はユーザの特徴に基づいて決定されうる。一実施形態では、速度は、ユーザの身長と、指定されたバッファ(例えば、解析バッファ)内のデータチャンクの標準偏差との一次結合に基づいて計算されうる。活動分類の最終決定が、行なわれうる。一実施形態では、解析バッファ内の値又は値の群の標準偏差(又は、分散)が利用されうる。例えば、一実施形態では、複数の連続値(又は、値の群)を調べて、連続値のしきい値レベルが満たされるかどうかを判定することができる(例えば判定910を参照)。一実施態様において、そのような値を使用して、4つの連続した合計値に関して満たされる平均の1つの標準偏差内に、幾つか(例えば3つ)の連続値があるかどうかを確認することができる。
【0091】
判定910は、ブロック908において速度を決定した結果と無関係に行なわれうる。一実施形態では、判定910は、ブロック908の少なくとも一部分の間に行なわれてもよく、更に他の実施形態では、判定910は、ブロック908が開始された後で行なわれてもよい。
【0092】
一実施形態において、判定910での否定的な結果は、最初にブロック902でデータに提供された「ランニング」分類を除去又は否定することができる(例えばブロック912を参照)。しかしながら、更に他の実施形態は、データがランニングかウォーキング(又は、他の活動分類)を示すと見なされるかどうかにかかわらず、データを利用することができる。一実施形態では、データは、エネルギー消費量を決定するシステム及び方法で利用されうる。エネルギー消費量を決定するシステム及び方法は、このデータ(及び他のデータ)を利用して検出データの活動を分類することができる。そのような例は、この開示の後の方で説明される。
【0093】
判定910に戻ると、しきい値が満たされた場合(又は、しきい値の要件がない場合)、ブロック914が実施されて、活動が、分類バッファに入れられうる。分類バッファは、(ブロック906から)速度が決定されたウォーキングデータと、ブロック908及び910からのランニングデータとで満たされうる。特定の実施形態において、活動(例えば、ウォーキングやランニング)、活動持続時間、及び計算した速度が、分類バッファに入れられる。一実施形態では、活動バッファは、持続時間が約12.8秒でありうる。更に他の持続時間は、この開示の範囲内である。前述のように、任意のバッファ(分類バッファなど)が、別のバッファ(解析又はサンプルバッファなど)と異なる持続時間を有することができるが、これらのバッファ(又は、他のバッファ)が別個のバッファでなくてもよく、むしろ、第2のバッファが、幾つかの第1のバッファの集合及び/又は他のバッファの論理的拡張でありうる。これに関して、収集されたデータは、単一場所に記憶されるが、(2つの異なるバッファ、プロセス及び/又は解析のために同時に)利用されうる。
【0094】
判定916は、ブロック914の分類バッファが満杯かどうかを判定するために実施されうる。一実施形態において、判定は、一実施形態では12.8秒などの活動データの持続時間に基づいてもよく、その持続時間に関連付けられてもよい。解析バッファは、一定量のサンプルを含むときに満杯と見なされうる。一実施形態では、解析バッファは、12個のサンプルを含みうる。
【0095】
前述のように、フローチャート900は、この開示により実行されうる多くの実施形態のうちの1つを提供する。例えば、システム100は、ユーザの活動を分類するために前述のセンサのうちの1つ以上から受け取ったデータを処理することができる。例えば、システム100は、センサ信号を、選択された活動に対応する1つ以上の信号又は活動「テンプレート」又は「署名」と比較することができる。特定の実施形態において、テンプレートは、センサをユーザに取り付け、ユーザが様々な活動を行なうときに生成された信号を監視することによって作成されうる。特定の実施形態によれば、活動は、ユーザ124に固有の活動テンプレートと関連付けられてもよい。1つのそのような実施形態において、ユーザ124は、特定のテンプレートが特定の活動に割り当てられない限り、その特定の活動のためのデフォルトテンプレートが割り当てられうる。したがって、ユーザ124は、テンプレートが、ユーザ及び/又は活動に固有なので、デフォルトテンプレートより正確でありうる活動テンプレートを作成するか又は受け取ることができる(但し、作成も受け取りも必須ではない)。ユーザ124は、1つ以上事前定義されるか又は未定義の活動のテンプレートを作成する選択肢を有することができる。特定のテンプレートあるいは新しいテンプレートが、ユーザのコミュニティ間で共有されうる。共有されたテンプレートは、様々な異なるセンサに基づいてもよい。幾つかの実施形態において、テンプレートは、様々なセンサと共に使用するように改良又は調整されうる。例えば、靴を利用するセンサと共に使用するように作成されたテンプレートは、手首装着型センサと共に使用するように改良されうる。
【0096】
活動テンプレートは、複数の異なるセンサのうちの1つ以上から得たデータから作成されうる。例えば、第1群のセンサ(例えば、センサ126及び138)が、第1の活動テンプレートの形成又は改良に利用されうるが、第2群のセンサ(例えば、センサ128及び140)が、第2の活動テンプレートの形成又は改良に利用されうる。更に他の実施形態において、センサ128及び140(及び/又は他のセンサ)などの第3群のセンサが、ユーザ124と同じ活動テンプレートの形成に利用されずに、第2のユーザ(例えば、ユーザ124ではない)の第1の活動テンプレートの作成に利用されうる。したがって、特定の実施形態によれば、1)異なるユーザに同じ活動テンプレート、及び/又は2)同じユーザに異なる活動テンプレートのために、特定のセンサからデータを受け取る必要はない。
【0097】
一実施形態において、手首取付型加速度計は、多軸加速度計でもよく、ユーザに取り付けられ、ユーザが走ったり歩いたりするときの加速度計出力に基づいて信号テンプレートが作成されうる。テンプレートは、センサ及び/又はセンサの場所の関数でありうる。幾つかの実施形態において、複数の信号(又は、値)を組み合わせることによって単一信号(又は、値)が作成される。例えば、3軸加速度計の3つの出力が加算されるか他の方法で組み合わされて1つ以上の信号が作成されうる。例示的なステップ902は、信号、複数の信号、又は信号の組み合わせを、1つ以上のテンプレートと比較することを含むことができる。幾つかの実施形態において、分類しようとする活動ごとに最適な手法が実施されうる。他の実施形態において、信号、複数の信号、又は信号の組み合わせが、テンプレートに十分に一致しない場合、活動は、分類されないままでありうる。
【0098】
図10は、エネルギー消費量を推定するための更に別の実施形態のフローチャート1000を示す。一実施形態において、1つ以上のセンサからの動作データが得られる。(例えばブロック1002を参照)。特定の実施態様では、人間の外肢に取り付けられるように構成された単一装置だけからセンサデータが得られてもよい。一実施形態では、単一加速度計(単一軸又は複数軸)からのセンサデータが単独で使用されうる。一実施形態では、未処理センサデータが使用されうる。一実施形態では、未処理加速度データが取得されうる。センサデータは、重力の効果をなくすように処理されうる。一実施形態では、センサデータ(未処理又は処理済み)のユークリッドノムルが計算されうる。データは、加速度計データから成ってもよい。加速度計データは、25Hzで取得されうる。特定の実施形態では、25個のサンプルを含むサンプルバッファが得られる。一実施形態では、各サンプルは、約0.5秒の活動データに相当する。
【0099】
ブロック1004は、データを活動に分類する(又は、データを分類しようとする)ために実施されうる。これは、サンプルバッファなどのバッファが満杯になった後で行われうる。例えば、25サンプルバッファ内に25個のサンプルが得られる。活動の分類は、
図9に関して述べた1つ以上の態様を含む、本明細書で述べた分類システム又は方法の1つ以上を含むことができる。一実施形態では、この開示で前に述べたように、フーリエ変換ステップアルゴリズムが実施されうる。当然ながら、データは、導関数データの以前の分類に基づいて、既に分類されていてもよく容易に分類されうる。したがって、一実施形態では、対応する活動分類は、データの少なくとも一部分で既に知られうる。特定の実施形態では、活動は、ウォーキング、ランニング、ジョギング(又は未分類)でありうる。別の実施形態において、データは、ウォーキング又はランニングとして分類されうる(又は未分類と見なされうる)。
【0100】
分類された活動のエネルギー消費値が決定されうる(例えばブロック1006を参照)。エネルギー消費値の決定は、例えば年齢、体重、性別、身長、これらの組み合わせなどのユーザの個人情報を含む1つ以上のデータポイントを利用することができる。更に他の実施形態において、既知の個人情報の一部又は全てが利用されないでもよい。一実施形態において、ユーザ情報は、解析で利用された活動データを検出したセンサを含む装置上に配置された非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されうる。一実施形態では、ユーザ情報は、少なくとも1つのセンサを含む人間の外肢に装着されるように構成された装置から全体が得られる。一実施形態では、装置は、全てのセンサ及び決定に利用されたユーザ情報を含む。
【0101】
しかしながら、更に他の実施形態では、システム及び方法は、第1のセンサ(又は、第1のタイプのセンサ)からデータが得られるかどうかに基づいて、少なくとも1つのタイプの個人情報なしに、エネルギー消費値を計算することができた。他の実施形態では、データが、第2のセンサ(又は、センサのタイプ)から得られる場合は、少なくとも1つのタイプの個人情報が利用されうる。センサ又は装置は、例えば、シリアル番号、MACアドレスなどの固有識別子から識別可能でもよい。他の実施形態にいて、センサ又は装置は、例えばセンサを有する装置からのモデル番号など、非固有識別子から識別可能でもよい。更に他の実施形態では、デフォルト値が、取得又は導出されうる。特定の実施形態において、デフォルト値は、装置間のばらつきにより意図的に割り引きされうる。
【0102】
システム及び方法は、未分類データのエネルギー消費値を割り当てるように実施されうる(例えばブロック1008を参照)。一実施形態では、データに基づいてユークリッド平均値が計算されうる。例えば、ユークリッドノルムの平均加速度が計算されうる。一実施形態では、活動データの持続時間全体(実質的に全体)が、活動が一貫していたこと反映した場合、例えば、持続時間内の1秒間、ユーザがウォーキングしていたか一貫した活動を行っていたことを示した場合は、第1のデフォルトプロセスが、活動の決定に利用されうる。1つ以上のセンサからのデータが利用されうる。1つのそのような実施形態において、値を生成するために幾つかの加速度計(及び/又は、多軸加速度計)からのデータが標準化されうる。値(標準化されうる)は、バッファに入れられうる。一実施形態では、サンプルバッファが利用されうる。サンプルバッファは、1秒バッファでありうる。特定の実施形態では、変動サンプリングレートが利用されうる。1つのそのような実施形態では、25個のサンプルが、1秒で得られることがある。更に他の実施形態において、例えば固定レートを含む他のレートが利用されうる。一実施形態では、間隔(例えば、1秒)で取得された幾つかの加速度計(及び/又は、多軸加速度計)からのデータが合計されてもよく、加速度の絶対値の平均が計算されうる。加速度カウントに基づいて、デフォルトエネルギー消費値が割り当てられうる。バッファ内のデータから、代謝当量値(MET値)などの当量値が決定されうる。一実施形態では、当量値の決定に直角双曲線プロセスが利用されうる。
【0103】
特定の実施形態において、エネルギー消費値の決定は、例えば、年齢、体重、性別、身長、安静代謝率(RMR)及びこれらの組み合わせなどのユーザの個人情報を含む1つ以上のデータポイントを利用することができる。更に他の実施形態では、既知の個人情報の一部又は全てが利用されなくてもよい。一実施形態において、ユーザ情報は、解析で利用された活動データを検出したセンサを含む装置上に配置された非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されうる。一実施形態において、ユーザ情報は、少なくとも1つのセンサを含む人間の外肢に装着されるように構成された装置から得られる。一実施形態において、装置は、全てのセンサと決定で利用されたユーザ情報を全て含む。エネルギー消費値は、ユーザのRMR及びMET値に基づいてデータの1秒間ごとに決定されうる。
【0104】
特定の実施形態において、分類済みのエネルギー消費値かつ/又は未分類のエネルギー消費値のエネルギー消費が積算されうる(例えばブロック1010を参照)。分類済みの活動と未分類の活動の両方のエネルギー消費値が積算されてもよく、一実施形態では、この情報及び/又は他の情報を使用して燃焼カロリーが決定されうる。一実施態様により、分類済み活動のエネルギー消費値が、バッファに入れられてもよく、一実施形態では、活動バッファ又は別のバッファより大きい時間フレームを有するバッファでもよい。(例えばサブブロック1010aを参照)。これにより、特定の実施形態において、12.8活動バッファからの情報などの情報が二重計数されないことが保証されうる(ブロック910を参照)。サブブロック1010bは、以前の12.8秒を減算し、分類済み活動からのエネルギー消費(例えば、燃焼カロリー)を加算することによって調整されうる。当業者は、13秒と12.8秒が例に過ぎないことを理解するであろう。特定の実施形態において、バッファは、先入れ先出し(FIFO)バッファでよい。その場合、分類済み活動と未分類活動の両方の全エネルギー消費ポイントが、それぞれの時間期間に関して合算されてもよく、1つ以上のバッファ(サンプル、エネルギー消費、及び/又は活動バッファなど)が、リセットされうる。
【0105】
図11は、エネルギー消費決定に対する活動の例示的相関関係の視覚的描写を示す。一実施形態において、描写は、エネルギー消費値に関連付けられた未分類の加速度測定値(
図10として示されたフローチャートの一部など)の例示的な相関関係を示す。更に他の実施形態では、分類されたデータの少なくとも一部分が、このプロセス又は類似のプロセスにより関連付けられてもよい。
図11の上部分は、時間の経過により(x軸1104を参照)測定された加速度(y軸1102を参照)をプロットするグラフ1100を含む。一実施形態において、加速度は、時間の経過による複数軸(x、y及びz軸などの)のユークリッドノルムとして解析されうる。データセクション1106は、データの集合(即ち、x軸1104上の0.3〜約0.5)を示し、加速度値は、x軸1104上の約0.9に対応するデータセクション1108の加速度値などのグラフ1100上の他の値と比較されたときに一貫して上昇する。具体的には、データセクション1108の加速度データ値は、ほぼゼロ(0)である。
図11の下側部分にあるグラフ1110で分かるように、積算エネルギー消費は、同じ時間目盛に沿って(スケール1114がx軸1104とほぼ同じ目盛であることを参照)、y軸(1112)に沿ってカロリーで測定される。更にグラフ1110で分かるように、対応するエネルギー消費は、グラフ1100に示された加速度値に関連付けられる。したがって、ほぼ位置1116(データセクション1106に対応する)における対応する積算は、(データセクション1108に対応する)ほぼ位置1118におけるエネルギー消費値の対応する積算より高い。実際には、場所1118は、エネルギー積算値の増大がほとんどないことを示す。
【0106】
III.エネルギー消費ポイントの計算
幾つかの実施形態では、活動と活動度との間に一対一対応がない。活動度の選択は、識別された活動、踏んだステップ、心拍数、及びワークアウトの強度などの幾つかの異なる変数に基づくことがある。識別された実際の活動は、1群の活動度に対応することがあり、活動度を最終的に選択するために他の変数が使用されうる。更に別の実施形態では、活動と活動度との間に一対一対応がある。そのような実施形態の幾つかにおいて、踏んだステップ、心拍数、ワークアウトの強度などの他の変数を使用して活動度を調節又は補償しうる。当然ながら、幾つかの実施形態では、活動と活動度との間に一対一対応があり、活動度に調整も補償も行われない。
【0107】
図12は、本発明の一実施形態による、ポイントなどのエネルギー消費値を計算する方法を示す。ユーザ124の活動の少なくとも1つが分類された後で(例えば本明細書に開示された1つ以上の分類システム及び方法を使用することができるブロック1204を参照)、ブロック1204が実施されて、対応する活動度が決定されうる。活動度は、軽快なランニング、適度なペースのランニング、ゆっくりしたウォーキング、又は他の活動に対応しうる。活動の活動度は、一般に活動を行なうのに必要なカロリー又はエネルギーと関連しうる。ステップ1202で活動が分類されなかった場合、デフォルト活動度が選択又は導出されうる。幾つかの実施形態では、複数のデフォルト活動度が利用されうる。活動の強度、持続時間又は他の特性が推定されてもよく、その推定から、1つ以上のデフォルト活動度が適用されうる。複数の活動度は、中心値/平均値、範囲、又は他の統計手法によって設定されうる。
【0108】
本発明の様々な実施形態において、活動度は、エネルギー消費ポイントを計算するために使用される。ユーザ124の活動の少なくとも1つが分類された後、ステップ1206で、エネルギー消費ポイント(「EEP」)が計算されうる。エネルギー消費ポイントの使用は、活動レベルの比較を可能にし、ユーザ間の協調を促進し、様々な能力のユーザ間の競争を標準化し、活動を他の方法で促進しうる。一実施形態において、エネルギー消費ポイントは、以下のように計算される。
【0110】
ここで、
EEPs=エネルギー消費ポイント
AF=ステップ1204で決定された活動度
持続時間=ステップ1202で分類された活動の持続時間
【0111】
ステップ1206は、活動を監視するセンサを含む装置及び/又は携帯電話(例えば138を参照)やサーバ(例えば134を参照)などのプロセッサを含む別の装置で実行されうる。更に他の実施形態において、ブロック1206は、人間の外肢(例えば、手首、腕、首、足首、脚など)に装着されるように構成された装置で実行されうる。装置は、活動データを収集するために利用されるセンサを含む同じ装置でよい。一実施形態において、同じ装置は、全てのセンサデータを収集するセンサを含みかつ/あるいは活動データを計算するための全ての情報をローカルに含む。
【0112】
幾つかの実施形態では、式1は、活動度と持続時間を掛けたスカラーを含むように修正されうる。スカラーは、典型的なエネルギー消費ポイントが所望の範囲内にあるように選択されうる。ポイントの範囲は、種々のゲーム又は競争に必要とされうる。
【0113】
式1の変形は、本発明の他の実施形態で使用されうる。幾つかの実施形態において、ユーザは、式及び/又は1つ以上の変数(例えば、スカラー)を選択することができる。式は、様々なゲーム及び競争に選択されうる。一例では、グループは、フィットネスに基づいてプレーヤ間のハンディキャップを設定することができ、それにより、プレーヤがより長い時間期間、共通の活動又は活動セットを行う場合だけ、最大フィットがEEPを生成する。エネルギー消費ポイント競争に参加するユーザのグループが、競争を始める前に特定の式又は方法に合意することができる。本発明の幾つかの実施形態では、ユーザは、複数の競争に参加し、計算方法が様々なので同じ活動に異なるポイントを獲得することができる。例えば、ユーザは、固有の計算方法を有する2つの競争に参加することができる。ユーザは、2つの異なるゲームで2つの異なる合計ポイントと、全体のエネルギー消費で第3の合計ポイントとを獲得することができる。全体の合計ポイントと別に、幾つかの合計ポイントが維持されうる。
【0114】
エネルギー消費ポイントが計算された後で、ブロック1208で、計算されたポイントが合計に組み合わされうる(例えば、加算される)。合計は、ユーザ124(及び/又は、選択された個人又はユーザ124によって許可されたグループ)が、日、週、月などの様々な時間期間に獲得されたポイントの数を知ることを可能にしうる。また、合計は、複数の時間期間で計算されうる。例えば、ユーザは、24時間、1週間、1月、及び1年を含む期間の合計を受け取ることができる。幾つかの実施形態において、ユーザは、他の時間期間を選択するか時間期間を排除することができる。ユーザは、装置の使用の初め又はプログラムの開始から、複数の時間期間を同時に追跡し、ポイント賞を追跡することができる。所定の時間期間における合計は、幾つかの活動で獲得されたポイントを表すことができる。例えば、ユーザは、一日の様々な時間期間に、ウォーキング、ジョギング及びスプリンティングのためポイントを受け取ることができる。前述したように、各活動で獲得されるポイントは、対応する活動度の関数でありうる。
【0115】
エネルギー消費ポイントは、ユーザ124が所定の時間期間非活動的だったときに控除されてもよく、特定の基準が満たされたときに強化されてもよい。この特徴は、全ての計算に含まれてもよく、様々なゲーム及び競争で使用されてもよい。例えば、ステップ1214で、調整基準が満たされたかどうかを判定されうる。調整基準は、所定の時間期間の不活性を含むことできる。幾つかの実施形態では、不活性状態は、ユーザが活動状態であったときから経過した時間の長さを決定するだけでは決定されない。
【0116】
調整基準が満たされたとき、ステップ1210で、エネルギー消費ポイントの合計が調整されうる。調整は、不活性状態の持続時間の関数でありうる。幾つかの実施形態において、装置は、ユーザ124(又は、許可されたグループ/個人)が、活動を促進するエネルギー消費ポイントの削減を受けそうであることを警告することができる。更に他の実施形態において、警告は、ユーザ124(及び/又は、他の許可された個人及び/又はグループ)に、エネルギー消費ポイントの削減を受け取ったことを知らせることができる。特定の実施形態において、チームメイト及び/又は競争ユーザは、削減(又は、削減の可能性)についての通知を受けとりうる。更に他の実施形態では、教師、トレーナ及び/又は親が、他の人の身体活動をより容易に監視することができる。ユーザが非活動状態でなかったとき、プロセスは、ステップ1214で終わることができる。当然ながら、
図12に示された方法は、様々な間隔で繰り返され、日、週、年などの様々な時間期間にわたってポイントを同時に追跡することを可能にする。
【0117】
別の態様では、装置226などの装置10が、不活性又は非活動期間に基づいてメッセージを提供することができる。ユーザが、所定の時間期間、非活動(例えば、低活動)状態であったことを装置が検出した場合は、ユーザにもっと活動的になるように気付かせるために、警告メッセージがインジケータシステム又はディスプレイに送られうる。警告メッセージは、本明細書で述べた方法のいずれの方法で送られてもよい。また、低活動状態のしきい値レベルと非活動時間の長さは異なり、ユーザによって個々に設定されてもよい。
【0118】
幾つかの構成では、ユーザの非活動又は不活性状態が、検出され、ユーザを活動目標の達成に向けて前進させうる。例えば、不活性状態は、ユーザが、特定レベルの運動又は特定タイプの運動を指定時間長だけ行わず、少なくともしきい値レベルの心拍数を示さず、特定の時間長さにわたって十分な量の距離を移動せず、及び/又はこれらの組み合わせを行わないときなどに検出されうる。ユーザが活動ポイントを積算して活動ポイント目標を達成する構成の場合、ある量の非活動状態(例えば、不活性又は定着状態)が検出されたときに、ポイント又は値が、ユーザの活動ポイントや他の活動計量値合計から控除されうる。不活性状態を活動ポイント控除に変換するための種々の変換率が使用されうる。特定の例では、10分間の不活性状態が、5ポイントの控除に相当することができる。別の例では、30分間の不活性状態が、100ポイントの控除に相当することができる。活動ポイントの損失又は控除は、線形でもよく、例えば指数関数、放物線などの非線形でもよい。
【0119】
ユーザの非活動時間は、不活性時間と定着性時間を含むことができる。不活性及び定着性時間は、様々な動き、心拍数、ステップ又は他のしきい値によって定義されてもよく、同じしきい値を使用して定義されてもよい。一例では、定着性時間は、不活性しきい値より高いしきい値(例えば、より高レベルの活動を必要とする)を有することができる。即ち、個人は、定着性であるが不活性ではないと見なされうる。非活動しきい値は、必要に応じて、定着性しきい値又はより高いしきい値に対応することができる。あるいは、不活性しきい値は、定着性しきい値より大きくてもよい。また、複数の定着性しきい値、不活性しきい値、及び/又は非活動しきい値がありうる(例えば、定着性しきい値と不活性しきい値がそれぞれ、非活動しきい値でもよい)。様々なポイント控除又はポイント控除割合が、皆無かそれに近い活動(例えば、非活動)の複数のしきい値とレベルとの間で定義されうる。例えば、ユーザは、不活性状態で毎時50ポイントを失い、定着性活動で毎時30ポイントを失うことがあり、その逆のこともある。更に、活動ポイント控除は、ユーザが不活性状態か定着性状態かによって異なる時間にトリガされうる。例えば、ユーザは、不活性状態になった30分後又は定着性になった45分後に活動ポイントを失い始めることができる。追加のしきい値(例えば、3個以上のしきい値)及び対応する活動ポイント喪失割合も定義されうる。
【0120】
幾つかの機構では、非活動時間期間を検出するために様々なセンサが使用されうる。前述したように、非活動時間期間は、心拍数、運動信号の振幅、ステップレートなど(例えば、毎分10ステップ未満)などに基づいて定義されうる。代替又は追加として、不活性及び定着性時間期間は、物理位置、身体位置、身体向き、身体姿勢、又は個人によって実行される活動のタイプに基づいて測定されうる。種々の物理的不活性又は定着性の身体位置又は向きの有害作用が異なることもありうる。したがって、30分間のリクライニングが、45分間の着座と同じ健康リスクを引き起こすことがありえる。健康リスクの可能性も時間に依存しうる。したがって、特定の持続時間範囲と特定の時間範囲の非活動状態(例えば、睡眠)は、健康リスクを引き起こさない可能性がある。一例では、午後9時から午前9までの7〜9時間の睡眠は、有害な健康リスクを引き起こさない可能性があり、したがって、活動ポイントや他の活動計量値の控除に寄与しない可能性がある。実際には、幾つかの例において、特定の持続時間範囲と特定の時間範囲の不活性状態(睡眠など)の不足は、ユーザの健康に有害であると見なされうる。したがって、そのような時間に、活動ポイントが控除されるか、活動ポイントが積算される割合が遅くなりうる。
【0121】
追加又は代替として、活動計量値(例えば、活動ポイント)の値が減少する量は、時刻、ユーザの場所、ユーザの物理位置、不活性レベルなどに基づいて決定されうる。例えば、ユーザは、夕方より午後の間の方が失う活動計量値が大きくかつ/又は早い。別の例では、ユーザが体育館にいる場合、ユーザが家にいる場合よりも、ユーザは、失う活動ポイント若しくは他の活動計量値が少なく、又は失う計量値が遅いことがありうる。
【0122】
非活動活動(例えば、活動と見なされるのに必要な運動レベルより低い)のタイプにおける分散を考慮するため、システムは、例えば睡眠、リクライニング、着座及び立位を含む身体位置又は向きを区別することができる。様々な身体位置及び向きの区別は、各身体部分の個別の位置を検出するセンサをユーザの身体の様々な場所に配置することを含むことができる。その場合、ユーザの身体位置は、互いに対する身体部分の相対位置に基づいて決定されうる。例えば、膝位置センサが、腰又は胸センサの第1のしきい値距離の範囲内にあるとき、システムは、ユーザが座っていると判定することができる。膝位置センサが、第1のしきい値距離外にある場合、システムは、ユーザが立っていると判定することができる。上記の例では、システムは、垂直距離などの距離の一部分を使用することができる。垂直距離を単独で使用するか、絶対距離(例えば、2つのセンサ間の直線距離)と組み合わせで使用することによって、システムは、更に、ユーザが横になっているか立っているかを区別することができる。例えば、絶対距離の方が大きい場合でも、横になっている位置が、膝センサと胸又は腰センサとの間のきわめて低い垂直距離に対応することができる。立っている位置は、膝センサと腰又は胸センサとの間のより大きい垂直距離に対応することができるが、類似の絶対距離を示すことができる。他の例では、種々のセンサによって構成された角度は、個人の位置を決定するために使用されうる。追加又は代替として、ユーザの様々な身体部分の場所が、加速度計又は運動データと関連して推定されて、ユーザが、運動又は指定レベル(例えば、そのもの、より上、又はより下の)運動を示すかどうかが判定されうる。
【0123】
活動ポイントの控除に加えて、システムは、不活性ユーザに活動的な生活様式を促進するように警告を出すことができる。一例では、システムは、2分、5分、30分、1時間などの特定の長さの不活性状態の後で、本明細書で述べた装着式装置アセンブリなどの装置にメッセージ又はインジケータを表示することによって、ユーザに警告を出すことができる。不活性時間の長さは、非連続時間期間にわたって付加的でありうる。追加又は代替として、連続不活性時間の長さは、追跡されうる。例えば、ユーザが午前10:15から11:00と、再び午後2:00から2:30に不活性状態な場合、非活動時間の総量は、1時間15分でよい。不活性状態のメッセージ又はインジケータは、活動ポイントを控除する前に警告として提供されうる。例えば、メッセージは、ユーザが、指定された長さの時間(例えば、30分、5分、10秒、30秒、1時間、2時間など)以内に十分なレベルの活動を示さない場合に、X量の活動ポイントが控除されることを示すことができる。したがって、装置は、ユーザ非活動の長さを決定する非活動タイマを含むことができる。更に、メッセージは、不活性状態で生じるリスクに防ぐために、ユーザが行なうべき活動のタイプに関する提案を提供することができる。例えば、システムは、ユーザが10分マイルペースで1時間歩くことを提案することができる。ユーザが、検出された不活性時間長のリスク又は悪影響を打ち消すか考慮したとき、祝福メッセージや他の指示が提供されうる。
【0124】
ユーザが、既存の定着性又は非活動モードの指定された時間長さの範囲内で定着性又は非活動モードに戻る場合、警告、ポイント控除及び/又は他の通知が提供されうる。例えば、ユーザは、10分間の定着性又は非活動モードを終了するのに十分なレベルの活動を訓練又は示すことができる。しかしながら、システム又は装置は、1時間、2時間、3時間などの時間期間の追加の警告を回避するために、少なくとも30分間の活動を要求しうる。例えば、警告は、ユーザが十分な長さの時間、十分なレベルの活動、又はそれらの組み合わせの活動を示さなかったことを示すことができる。更に、短い時間(例えば、しきい値量の時間)内の複数の定着性期間が、健康リスクなどを含む潜在的定着性効果を防ぐために、より高レベル又は追加レベルの活動を必要とすることがある。特定の例において、ユーザは、ポイント控除を停止するために、より高いレベルの活動を行なうことを要求されうる。
【0125】
装置又は他のシステムは、更に、負の健康効果が生じるまでの許可された非活動時間の長さに関してユーザに助言することができる。一例では、装置又はシステムは、潜在的健康リスクが現れ始めるまでに許容可能な非活動時間の残りの長さを示すカウントダウンを含むことができる。許容可能な非活動時間の長さは、行なわれる活動の量に基づいて、獲得又は積算されうる。したがって、装置は、また、指定された長さの非活動時間を取得する(例えば、1時間テレビを見る)ために行なわれることがある活動のタイプ及び/又は持続時間に関する提案又は推奨を提供することができる。様々なタイプの非活動活動又は定着性活動が、異なるタイプの活動又は量を必要とすることができる。例えば、1時間のリクライニングは、1時間の着座より激しいか又は長い運動を必要とすることができる。別の例では、編み物をしながらの1時間の着座は、テレビを見ながらの1時間の着座より少ない激しさ又は低い量の運動又は活動を必要としうる。1つ以上の構成によれば、推奨は、経験データ、及び/又は活動及び対応する量の許容可能な非活動状態のタイプ及び/又は持続時間を指定する所定のプログラミング及びデータテーブルに基づいて生成されうる。
【0126】
装置又は活動追跡システムは、更に、履歴記録に基づいて活動を推奨することができる。例えば、装置又は追跡システムは、過去にユーザによって行なわれた活動を決定し、それらのタイプの活動に基づいた推奨を生成することができる。追加又は代替として、装置又は追跡システムは、過去にユーザによって行なわれる特定のワークアウトの推奨を生成することができる。例えば、ユーザは、2時間のTV視聴を防ぐために500カロリー分の活動を行なう必要がある。そのような場合、システムは、過去にユーザによって行なわれユーザが500カロリー燃焼させた特定のワークアウトを推奨することができる。推奨を生成するために、履歴活動タイプと特定の履歴ワークアウトの組み合わせが使用されうる。一例では、システムは、ユーザが好むと思われるワークアウトのタイプに基づいてユーザが過去に行った2つのワークアウトのうちの1つを推奨することができる。好みは、ユーザが各タイプのワークアウトを行なった時間数に基づいて決定されうる。場所と時間に基づいて、ワークアウト又は活動タイプも推奨されうる。例えば、ユーザが、以前に、同じ場所及び/又は同じ時間に特定のタイプの活動若しくは特定のワークアウトルーチンを行なった場合、システムは、そのタイプの活動又はワークアウトルーチンを推奨することができる。他の推奨アルゴリズム及び因子が使用されうる。
【0127】
システム100は、エネルギー消費ポイントをソーシャルネットワーキングウェブサイトに送信するように構成されうる。ユーザは、所望の時間間隔のポイントの総数に基づいて格付けされうる(例えば、日、週、月、年などによる格付け)。
【0128】
結論
本明細書で述べた特徴の1つ以上を有する活動環境を提供することにより、アスレチック活動に関与するユーザを励まし動機付けしそのユーザのフィットネスを改善する経験をユーザに提供することができる。ユーザは、更に、ソーシャルコミュニティを介して交流し、互いにチャレンジして、ポイントチャレンジに参加することができる。
【0129】
実施形態の態様をその説明的な実施形態の観点から述べた。添付の特許請求の範囲の意図及び趣旨の範囲内にある多数の他の実施形態、修正及び変形が、この開示の検討から当業者に想起されよう。例えば、当業者は、説明図に示されたステップが、列挙した順序以外の順序で実行されてもよく、1つ以上のステップが、実施形態の態様により任意選択でありうることを理解するであろう。