特許第5937414号(P5937414)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5937414栽培床、栽培床を組み合わせた複数の栽培床、複数の栽培床の作製方法、及び複数の栽培床を使用した植物工場
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5937414
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】栽培床、栽培床を組み合わせた複数の栽培床、複数の栽培床の作製方法、及び複数の栽培床を使用した植物工場
(51)【国際特許分類】
   A01G 31/00 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
   A01G31/00 617
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-102231(P2012-102231)
(22)【出願日】2012年4月27日
(65)【公開番号】特開2013-230087(P2013-230087A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2014年11月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】512112552
【氏名又は名称】菱江化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓
(74)【代理人】
【識別番号】100072040
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100140028
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 義光
(74)【代理人】
【識別番号】100072822
【弁理士】
【氏名又は名称】森 徹
(72)【発明者】
【氏名】阿部 恒夫
(72)【発明者】
【氏名】山本 正記
【審査官】 大熊 靖夫
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−037854(JP,U)
【文献】 特開平10−165020(JP,A)
【文献】 実開昭58−110272(JP,U)
【文献】 実開昭53−002522(JP,U)
【文献】 特開2007−182751(JP,A)
【文献】 特開2006−097321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 9/00−9/10,31/00−31/06
B27M 1/00−3/38
E04F 15/00−15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一表面1、及び第二表面2を有する栽培床100であって、
栽培床100の一方の一対の側面3の各々に設けられた、少なくとも一つの凹部4、及び少なくとも一つの凸部5と、
栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の周囲に設けられた、前記第一表面1から栽培床100の厚さのうち所定の厚さ8まで突出した第一突出部分9と、他方の一対の側面6の他方の側面10の周囲に設けられた、第二表面2から栽培床100の厚さのうち前記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第二突出部分11と、
前記少なくとも一つの凹部4の少なくとも一つに設けられた、栽培床100を貫通する切り欠き部12と、
前記一方の一対の側面3の一方の側面13の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、前記第一表面1から栽培床100の厚さのうち前記所定の厚さ8まで突出した第三突出部分14と、
前記一方の一対の側面3の他方の側面15の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、前記第二表面2から栽培床100の厚さのうち前記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第四突出部分16と、を有することを特徴とする、栽培床100。
【請求項2】
前記切り欠き部12が、前記凹部4の縁から栽培床100の内部に延在する切り欠き部12であることを特徴とする、請求項1に記載の栽培床100
【請求項3】
第一表面1、及び第二表面2を有する栽培床200であって、
栽培床200の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、少なくとも一つの凹部4、及び少なくとも一つの凸部5と、
栽培床200の他方の一対の側面6の一方の側面7の周囲に設けられた、前記第一表面1から栽培床200の厚さのうち所定の厚さ8まで突出した第一突出部分9と、他方の一対の側面6の他方の側面10の周囲に設けられた、前記第二表面2から栽培床200の厚さのうち前記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第二突出部分11と、
前記少なくとも一つの凹部4の各々に設けられた、栽培床200を貫通する切り欠き部12と、
前記一方の一対の側面3の一方の側面13の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、前記第一表面1から栽培床200の厚さのうち前記所定の厚さ8まで突出した第三突出部分14と、を有することを特徴とする、栽培床200。
【請求項4】
前記切り欠き部12が、前記凹部4の縁から栽培床200の内部に延在する切り欠き部12であることを特徴とする、請求項3に記載の栽培床200。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の栽培床100を組み合わせた複数の栽培床300又は更に大きい複数の栽培床400であって、
栽培床100の前記凹部4と前記凸部5とが嵌合し、及び/又は
栽培床100の前記第三突出部14と前記第四突出部16とが嵌合し、及び/又は
栽培床100の前記第一突出部9と前記第二突出部11とが嵌合することを特徴とする複数の栽培床300又は更に大きい複数の栽培床400
【請求項6】
請求項3又は4に記載の栽培床200を組み合わせた複数の栽培床300であって、
栽培床200の前記第一突出部分9と前記第二突出部分11とが嵌合することを特徴とする複数の栽培床300。
【請求項7】
請求項5に記載の複数の栽培床300又は更に大きい複数の栽培床400であって、複数の栽培床300の末端部分又は更に大きい複数の栽培床400の末端部に請求項3又は4に記載の栽培床200を嵌合することを特徴とする、複数の栽培床300又は更に大きい複数の栽培床400
【請求項8】
請求項5に記載の複数の栽培床300の作製方法であって、
一の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
他の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
前記一の栽培床100と前記他の栽培床100を嵌合して苗17を固定する段階と、
他の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
更に他の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
前記他の栽培床100と前記更に他の栽培床100とを嵌合して苗17を固定する段階と、を有し、
前記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することを特徴とする、複数の栽培床300の作製方法。
【請求項9】
請求項7に記載の複数の栽培床300の作製方法であって、
請求項8に記載の方法で作成された複数の栽培床300の末端部分の複数の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
請求項8に記載の方法で作成された複数の栽培床300の末端部分の複数の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
2つの栽培床200の各々の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
前記末端部分の複数の栽培床100と前記2つの栽培床200とを嵌合して苗17を固定する段階と、を有する、複数の栽培床300を作成する方法。
【請求項10】
請求項7に記載の複数の栽培床300の作製方法であって、
2以上の、請求項8又は9に記載の作製方法により作製された複数の栽培床300の前記第一突出部9、及び前記第二突出部11を嵌合して、更に大きい複数の栽培床400を作製する段階を有することを特徴とする、更に大きい複数の栽培床400の作製方法。
【請求項11】
請求項5に記載の複数の栽培床300の作製方法であって、
一の栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の前記第一突出部分9と、
他の栽培床100の他方の一対の側面6の他方の側面10の前記第二突出部分11とを嵌合する段階と、
他の栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の前記第一突出部分9と、更に他の栽培床100の他方の一対の側面6の他方の側面10の前記第二突出部分11とを嵌合する段階とを有し、
前記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することを特徴とする、複数の栽培床300の作製方法。
【請求項12】
請求項6に記載の複数の栽培床300の作製方法であって、
一の栽培床200の他方の一対の側面6の一方の側面7の前記第一突出部分9と、
他の栽培床200の他方の一対の側面6の他方の側面10の前記第二突出部分11とを嵌合する段階と、
他の栽培床200の他方の一対の側面6の一方の側面7の前記第一突出部分9と、更に他の栽培床200の他方の一対の側面6の他方の側面10の前記第二突出部分11とを嵌合する段階とを有し、
前記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することを特徴とする、複数の栽培床300の作製方法。
【請求項13】
請求項5に記載の更に大きい複数の栽培床400の作製方法であって、
一の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床300の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた前記凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床300の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた前記凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、前記各々の複数の栽培床300を嵌合して、苗17を固定する段階と、
前記他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床300の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた前記凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
更に他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床300の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた前記凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
前記各々の複数の栽培床300を嵌合して、前記苗17を固定する段階と、を有し、
前記段階を繰り返すことにより、更に大きい複数の栽培床400を作製することを特徴とする、更に大きい複数の栽培床400の作製方法。
【請求項14】
請求項7に記載の更に大きい複数の栽培床400の作製方法であって、
請求項13に記載の方法で作成された更に大きい複数の栽培床400の末端部分の複数の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
請求項13に記載の方法で作成された更に大きい複数の栽培床400の末端部分の複数の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
請求項12に記載の方法で作成された2つの複数の栽培床300の
複数の栽培床200の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、前記少なくとも一つの凹部4の前記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、
前記末端部分の複数の栽培床100と前記複数の栽培床200とを嵌合して苗17を固定する段階と、を有することを特徴とする、更に大きい複数の栽培床400を作成する方法。
【請求項15】
請求項5、又は7に記載の複数の栽培床300又は更に大きい複数の栽培床400、又は請求項8〜請求項14のいずれか一項に記載の作製方法で作製された複数の栽培床300、又は更に大きい複数の栽培床400を使用したことを特徴とする植物工場1000。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栽培床に関し、特に植物工場で使用する栽培床に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、安全な食料の供給、及び食材の周年供給を目的とした環境保全型の生産システムとして植物工場が注目されている。植物工場では、一般に、養液栽培を利用し、自然光(太陽光)または人工光を光源として植物を生育させる。ここで、自然光(太陽光)を使用する場合には、植物工場は温室となる。また、温度、湿度、及び二酸化炭素の制御なども行われる。これらの技術により、植物の周年・計画生産が可能になる。
【0003】
特許文献1には、移植苗を育成する栽培床が開示されている。図3には、一対の長い発泡スチロール製の分割ブロック1a、1bとから形成した栽培床1が開示されている。この栽培床1自体を多数並べて液面に浮遊させることが可能である。分割ブロック1a、1b間に別の苗床から採取した苗を挟み込み、水槽3の液(水又は水に養分を含ませたもの)面上に浮遊させ、毛細管現象によって揚水させ、または根部よって直接に養液を吸収させて水耕栽培を行う。図4には、一方の分割ブロック1bの横幅を小さくし、作物が大きく成長した場合にも、一方の分割ブロック1bの外側面が他方のブロック1aの外側面から突出しないように1a。1bを嵌合することにより、作物の成長による両ブロック1a、1bの相対摺動を行える栽培床1が開示されている。多数の栽培床1を相互に密着した状態に並べ、液面の全面を覆うことにより光を遮断することができ、溶液中に藻が大量発生することを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭50-153139号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1の栽培床では、嵌合した分割ブロック1a、1bの間に隙間が存在するために、液面への光を完全に遮断することができず、依然として藻が大量発生するという問題が生じていた。更に、苗の根が分割ブロック1aと分割ブロック1bとの間に挟まれるため、苗の根を痛める原因となっていた。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の問題点を解決するとともに、植物工場の大きさに合わせて、栽培床を組み合わせて大きさを簡単に変えることが可能な複数の栽培床、及びその作製方法を提供すると共に、上述した複数の栽培床を使用した植物工場を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によれば以下のような特徴を有する栽培床、栽培床を組み合わせた複数の栽培床、複数の栽培床の作製方法、および本発明の複数の栽培床を使用した植物工場が提供される。
請求項1の発明では、第一表面、及び第二表面2を有する栽培床であって、栽培床の一方の一対の側面の各々に設けられた、少なくとも一つの凹部、及び少なくとも一つの凸部と、栽培床の他方の一対の側面の一方の側面の周囲に設けられた、上記第一表面から栽培床の厚さのうち所定の厚さまで突出した第一突出部分と、他方の一対の側面の他方の側面の周囲に設けられた、第二表面から栽培床の厚さのうち上記所定の厚さを除いた厚さまで突出した第二突出部分と、上記少なくとも一つの凹部の少なくとも一つに設けられた、栽培床を貫通する切り欠き部と、上記一方の一対の側面の一方の側面の凹部、及び凸部の周囲に設けられた、上記第一表面から栽培床の厚さのうち上記所定の厚さまで突出した第三突出部分と、上記一方の一対の側面の他方の側面の凹部、及び凸部の周囲に設けられた、上記第二表面から栽培床の厚さのうち上記所定の厚さを除いた厚さまで突出した第四突出部分と、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記切り欠き部が、上記凹部の縁から栽培床の内部に延在する切り欠き部であることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明では、第一表面、及び第二表面を有する栽培床であって、栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、少なくとも一つの凹部、及び少なくとも一つの凸部と、栽培床の他方の一対の側面の一方の側面の周囲に設けられた、上記第一表面から栽培床の厚さのうち所定の厚さまで突出した第一突出部分と、他方の一対の側面の他方の側面の周囲に設けられた、上記第二表面から栽培床の厚さのうち上記所定の厚さを除いた厚さまで突出した第二突出部分と、上記少なくとも一つの凹部の各々に設けられた、栽培床を貫通する切り欠き部と、上記一方の一対の側面の一方の側面の凹部、及び凸部の周囲に設けられた、上記第一表面から栽培床の厚さのうち上記所定の厚さまで突出した第三突出部分と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明では、上記切り欠き部が、上記凹部の縁から栽培床の内部に延在する切り欠き部であることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明では、請求項1又は2に記載の栽培床を組み合わせた複数の栽培床又は更に大きい複数の栽培床であって、栽培床の上記凹部と上記凸部とが嵌合し、及び/又は栽培床の上記第三突出部と上記第四突出部とが嵌合し、及び/又は栽培床の上記第一突出部と上記第二突出部とが嵌合することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明では、請求項3又は4に記載の栽培床を組み合わせた複数の栽培床であって、栽培床の上記第一突出部分と上記第二突出部分とが嵌合することを特徴とする。
【0013】
請求項の発明では、請求項5に記載の複数の栽培床又は更に大きい複数の栽培床であって、複数の栽培床の末端部分又は更に大きい複数の栽培床の末端部に請求項3又は4に記載の栽培床を嵌合することを特徴とする
【0014】
請求項の発明では、請求項5に記載の複数の栽培床の作製方法であって、一の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、他の栽培床の一方の一対の側面の他方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記一の栽培床と上記他の栽培床を嵌合して苗を固定する段階と、他の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、更に他の栽培床の一方の一対の側面の他方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記他の栽培床と上記更に他の栽培床とを嵌合して苗を固定する段階と、を有し、上記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床を作製することを特徴とすることを特徴とする。
【0015】
請求項の発明では、請求項7に記載の複数の栽培床の作製方法であって、請求項8に記載の方法で作成された複数の栽培床の末端部分の複数の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗17を挿入する段階と、請求項8に記載の方法で作成された複数の栽培床の末端部分の複数の栽培床の一方の一対の側面の他方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、2つの栽培床の各々の一方の一対の側面3の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記末端部分の複数の栽培床と上記2つの栽培床とを嵌合して苗を固定する段階と、を有する、複数の栽培床を作成する方法であることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明では、2以上の、請求項8又は9に記載の作製方法により作製された複数の栽培床の上記第一突出部、及び上記第二突出部を嵌合して、更に大きい複数の栽培床を作製する段階を有することを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明では、請求項5の発明において、一の栽培床の他方の一対の側面の一方の側面の上記第一突出部分と、他の栽培床の他方の一対の側面の他方の側面の上記第二突出部分とを嵌合する段階と、他の栽培床の他方の一対の側面の一方の側面の上記第一突出部分と、更に他の栽培床の他方の一対の側面の他方の側面の上記第二突出部分とを嵌合する段階とを有し、上記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床を作製することを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明では、請求項6の発明において、一の栽培床の他方の一対の側面の一方の側面7の上記第一突出部分と、他の栽培床の他方の一対の側面の他方の側面の上記第二突出部分とを嵌合する段階と、他の栽培床の他方の一対の側面の一方の側面の上記第一突出部分と、更に他の栽培床の他方の一対の側面の他方の側面の上記第二突出部分とを嵌合する段階とを有し、上記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床を作製することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明では、請求項5の発明において、一の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた上記凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床の一方の一対の側面の他方の側面に設けられた上記凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記各々の複数の栽培床を嵌合して、苗を固定する段階と、上記他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた上記凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、更に他の請求項11に記載の方法で作製された複数の栽培床の一方の一対の側面の他方の側面に設けられた上記凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記各々の複数の栽培床を嵌合して、上記苗を固定する段階と、を有し、上記段階を繰り返すことにより、更に大きい複数の栽培床を作製することを特とする。
【0020】
請求項14の発明では、請求項7の発明において、請求項13に記載の方法で作成された更に大きい複数の栽培床の末端部分の複数の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、請求項13に記載の方法で作成された更に大きい複数の栽培床の末端部分の複数の栽培床の一方の一対の側面3の他方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、請求項12に記載の方法で作成された2つの複数の栽培床の複数の栽培床の一方の一対の側面の一方の側面に設けられた、上記少なくとも一つの凹部の上記少なくとも一つの切り欠き部に苗を挿入する段階と、上記末端部分の複数の栽培床と上記複数の栽培床とを嵌合して苗を固定する段階と、を有する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項15の発明では、植物工場であって、請求項5、又は7に記載の複数の栽培床又は更に大きい複数の栽培床、又は請求項8〜請求項14のいずれか一項に記載の作製方法で作製された複数の栽培床、又は更に大きい複数の栽培床を使用したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、栽培床を設置する場所まで運ぶのに適した大きさの栽培床を提供できる。更に、苗の根は、切り欠き部に栽培床の側面から挿入することができるため、苗の根を栽培床に挿入し易いと共に、根を痛めにくい。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、切り欠き部は栽培床の内部に延在するため、確実に苗を保持することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、栽培床を設置する場所の末端部分に、側面の一方側には凹部、及び凸部が存在しない栽培床使用することにより、凹部、凸部から照射光(太陽光、人口光)が栽培床の下部に存在する栽培用肥料溶液に届くことがなくなり、栽培床用肥料溶液中に藻が繁殖し難くすることができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、切り欠き部は栽培床の内部に延在するため、末端部分の栽培床でも確実に苗を保持することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、栽培床を組み合わせて、任意の大きさ、及び形状の複数の栽培床、又は更に大きい複数の栽培床を作製することができる。更に、第一突出部と第二突出部とが嵌合し、及び/又は第三突出部と第四突出部とが嵌合するため、照射光(太陽光、人口光)が栽培床の下部に存在する栽培用肥料溶液に届き難くなり、栽培床用肥料溶液中に藻が繁殖し難くすることができる。
【0027】
請求項6に記載の発明よれば、末端部分に使用する複数の栽培床を請求項3又は4に記載の栽培床を用いて作成したので、末端部分の栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる。
【0028】
請求項に記載の発明によれば、複数の栽培床の末端部分に請求項3、又は4に記載の栽培床を使用することにより、更に照射光(太陽光、人口光)が複数の栽培床の下部に存在する栽培用肥料溶液に届き難くなり、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を更に抑制することができる。
【0029】
請求項に記載の発明によれば、複数の栽培床を作製する人が、場所を移動せずに、苗17を挿入しながら、任意の大きさの複数の栽培床を作製することができる。すなわち、身体的ハンデを有する人(例えば、足の不自由な人)でも容易に作業をすることが可能である。
【0030】
請求項に記載の発明によれば、複数の栽培床の先端と後端に請求項3又は4に記載の栽培床を嵌合することにより、複数の栽培床を作製する人が、場所を移動せずに、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な複数の栽培床を作製することができる。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な更に大きい複数の栽培床を作製することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明によれば、苗を挿入せずに、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な任意の大きさの複数の栽培床を作製することができる。
【0033】
請求項12に記載の発明によれば、末端部分に使用する複数の栽培床を、請求項3又は4に記載の栽培床を用いて作製したので、末端部分の栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる。
【0034】
請求項13に記載の発明によれば、複数の栽培床に苗を挿入しながら、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な更に大きい複数の栽培床を作製することができる。
【0035】
請求項14に記載の発明によれば、末端部分に請求項3又は4に記載の栽培床を嵌合しているので、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を更に抑制することが可能な更に大きい複数の栽培床を作製することができる。
【0036】
請求項15に記載の発明によれば、人の移動を最小限にして作製することが可能であり、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な複数の栽培床、又は更に大きい複数の栽培床を用いた植物工場を提供できる。すなわち、身体的ハンデを有する人(例えば、足の不自由な人)でも容易に作業をすることが可能な植物工場を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本願発明の栽培床100の平面図である。
図2】本願発明の栽培床100の図1のA方向から見た側面図である。
図3】本願発明の末端部分に使用される栽培床200の平面図である。
図4】本願発明の複数の栽培床300の第1実施例の平面図である
図5】本願発明の複数の栽培床300の第2実施例の平面図である
図6】本願発明の複数の栽培床300の第3実施例の平面図である。
図7】本願発明の複数の栽培床300の第4実施例の平面図である。
図8】本願発明の更に大きい複数の栽培床400の平面図である。
図9】本願発明の複数の栽培床300の第5実施例の平面図である。
図10】本願発明の複数の栽培床300の第6実施例の平面図である。
図11】本願発明の複数の栽培床300の第7実施例の平面図である。
図12】本願発明の複数の栽培床300、又は更に大きい複数の栽培床400を使用した植物工場1000の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
【0039】
図1、及び図2を参照して、本願発明の栽培床100は、第一表面1、及び第二表面2を有する。栽培床100は、栽培床100の一方の一対の側面3の各々に設けられた、少なくとも一つの凹部4、及び少なくとも一つの凸部5と、栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の周囲に設けられた、上記第一表面1から栽培床100の厚さのうち所定の厚さ8まで突出した第一突出部分9と、他方の一対の側面6の他方の側面10の周囲に設けられた、第二表面2から栽培床100の厚さのうち上記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第二突出部分11と、上記少なくとも一つの凹部4の少なくとも一つに設けられた、栽培床100を貫通する切り欠き部12とを有する。栽培床100は、更に、上記一方の一対の側面3の一方の側面13の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、上記第一表面1から栽培床100の厚さのうち上記所定の厚さ8まで突出した第三突出部分14と、上記一方の一対の側面3の他方の側面15の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、上記第二表面2から栽培床100の厚さのうち上記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第四突出部分16と、を有する。
【0040】
これにより、栽培床100を設置する場所まで運ぶのに適した大きさの栽培床100を提供できる。更に、苗17の根は、切り欠き部12に栽培床100の側面7、15から挿入することができるため、苗17の根を栽培床100に挿入し易いと共に、根を痛めにくい。
【0041】
上記切り欠き部12が、上記凹部4の縁から栽培床100の内部に延在する切り欠き部12であってもよい。
【0042】
これにより、切り欠き部12は栽培床100の内部に延在するため、確実に苗を保持することができる。なお、切り欠き部12は、苗の根を挿入するのに適した形であれば、どのような形状でも良い。更に、栽培床100の材質は水又は、栽培用肥料溶液に浮いて、食物を栽培可能な材質であればどんなものでも用いることができる。典型的には発泡スチロールを用いることができる。
【0043】
図3には、末端部分に使用される栽培床200が示されている。栽培床200は、第一表面1、及び第二表面2を有する。栽培床200は、栽培床200の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、少なくとも一つの凹部4、及び少なくとも一つの凸部5と、栽培床200の他方の一対の側面6の一方の側面7の周囲に設けられた、上記第一表面1から栽培床200の厚さのうち所定の厚さ8まで突出した第一突出部分9と、他方の一対の側面6の他方の側面10の周囲に設けられた、上記第二表面2から栽培床200の厚さのうち上記所定の厚さ8を除いた厚さまで突出した第二突出部分11と、上記少なくとも一つの凹部4の各々に設けられた、栽培床200を貫通する切り欠き部12とを有する。栽培床200は更に、上記一方の一対の側面3の一方の側面13の凹部4、及び凸部5の周囲に設けられた、上記第一表面1から栽培床200の厚さのうち上記所定の厚さ8まで突出した第三突出部分14と、を有する。
【0044】
これにより、栽培床200を設置する場所まで運ぶのに適した大きさの栽培床200を提供できる。更に、苗17の根は、切り欠き部12に栽培床200の側面7、15から挿入することができるため、苗17の根を栽培床200に挿入し易いと共に、根を痛めにくい。また、栽培床を設置する場所の末端部分に、側面3の一方側には凹部4、及び凸部5が存在しない栽培床200使用することにより、凹部4、凸部5から照射光(太陽光、人口光)が栽培床の下部に存在する栽培用肥料溶液に届くことがなくなり、栽培床用肥料溶液中に藻が繁殖し難くすることができる。
【0045】
また、上記切り欠き部12が、栽培床100と同様に、上記凹部4の縁から栽培床200の内部に延在する切り欠き部12であってもよい。
【0046】
これにより、切り欠き部12は栽培床200の内部に延在するため、末端部分の栽培床200でも確実に苗を保持することができる。なお、切り欠き部12は、栽培床100と同様に、苗の根を挿入するのに適した形であれば、どのような形状でも良い。更に、栽培床100の材質は水又は、栽培用肥料溶液に浮いて、食物を栽培可能な材質であればどんなものでも用いることができる。典型的には発泡スチロールを用いることができる。
【0047】
図4を参照して、第1実施例の複数の栽培床300は、栽培床100を組み合わせて作製される。すなわち、栽培床100の凹部4と別の栽培床100の凸部5とが嵌合し、栽培床100の上記第三突出部14と別の栽培床の上記第四突出部16とが嵌合して、栽培床100と別の栽培床100とが嵌合する。更に、栽培床100の第一突出部9と更に別の栽培床100の第二突出部11とが嵌合し、栽培床100と更に別の栽培床100とが嵌合する。このように複数の栽培床100を次々と嵌合することにより、複数の栽培床300を作製する。
【0048】
これにより、栽培床100を組み合わせて、任意の大きさ、及び形状の複数の栽培床300を作製することができる。更に、第一突出部9と第二突出部11とが嵌合し、第三突出部14と第四突出部16とが嵌合するため、照射光(太陽光、人口光)が栽培床100の下部に存在する栽培用肥料溶液に届き難くなり、栽培床用肥料溶液中に藻が繁殖し難くすることができる。
【0049】
図5を参照して、第2実施例の複数の栽培床300の末端部分には、栽培床200が嵌合している。
【0050】
これにより、更に照射光(太陽光、人口光)が複数の栽培床300の下部に存在する栽培用肥料溶液に届き難くなり、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を更に抑制することができる。
【0051】
次に複数の栽培床300の作製方法について説明する。まず、第3実施例の複数の栽培床300の作製方法について説明する。図6を参照して、一の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、上記少なくとも一つの凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、他の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、上記少なくとも一つの凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記一の栽培床100と上記他の栽培床100を嵌合して苗17を固定する段階とを有する。更に、他の栽培床100の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた、上記少なくとも一つの凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、更に他の栽培床100の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた、上記少なくとも一つの凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記他の栽培床100と上記更に他の栽培床100とを嵌合して苗17を固定する段階とを有する。上記の段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することができる。
【0052】
これにより、複数の栽培床300を作製する人が、場所を移動せずに、苗17を挿入しながら、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することができる。すなわち、身体的ハンデを有する人(例えば、足の不自由な人)でも容易に作業をすることが可能である。
【0053】
図7を参照して、上記作製方法のうち、一の栽培床100は、栽培床200であり、最後に嵌合する栽培床100も栽培床200とすることができる。これにより第4実施例の複数の栽培床300を作製できる。
【0054】
これにより、複数の栽培床300の先端と後端に栽培床200を嵌合することにより、複数の栽培床300を作製する人が、場所を移動せずに、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる。
【0055】
図8を参照して、上記第4実施例の図7に示された、2以上の複数の栽培床300の上記第一突出部9と、上記第二突出部11とを嵌合することにより、更に大きい複数の栽培床400を作製することができる。
【0056】
これにより、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる更に大きい複数の栽培床400を作製することができる。
【0057】
次に、第5実施例の複数の栽培床300の作製方法について説明する。図9を参照して、一の栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の上記第一突出部分9と、他の栽培床100の他方の一対の側面6の他方の側面10の上記第二突出部分11とを嵌合する段階と、他の栽培床100の他方の一対の側面6の一方の側面7の上記第一突出部分9と、更に他の栽培床100の他方の一対の側面6の他方の側面10の上記第二突出部分11とを嵌合する段階とを有している。そして、上記段階を繰り返すことにより、任意の大きさの複数の栽培床300を作製することができる。
【0058】
これにより、苗17を挿入せずに、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な任意の大きさの複数の栽培床300を作製することができる。
【0059】
図10を参照して、第5実施例の複数の栽培床300の作製方法であって、一の栽培床100、上記他の栽培床100、及び上記その他の栽培床100は、栽培床200とすることができる。これにより、第6実施例の複数の栽培床300を作製できる。
【0060】
これにより、末端部分に使用する複数の栽培床300を、栽培床200を用いて作製したので、末端部分の栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる。
【0061】
図11を参照して、上記第5実施例の図9の一の複数の栽培床300の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた上記凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記第5実施例の図9の他の複数の栽培床300の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた上記凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記各々の複数の栽培床300を嵌合して、苗17を固定する段階とを有する。更に、上記第5実施例の図9の他の複数の栽培床300の一方の一対の側面3の一方の側面13に設けられた上記凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記第5実施例の図9の更に他の複数の栽培床300の一方の一対の側面3の他方の側面15に設けられた上記凹部4の上記少なくとも一つの切り欠き部12に苗17を挿入する段階と、上記各々の複数の栽培床300を嵌合して、上記苗17を固定する段階と、を有する。そして上記段階を繰り返すことにより、更に大きい複数の栽培床400を作製することができる。
【0062】
これによれば、複数の栽培床300に苗17を挿入しながら、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することができる更に大きい複数の栽培床400を作製することができる
【0063】
図8を参照して、上記の更に大きい複数の栽培床400の一の複数の栽培床300は、図10に示された複数の栽培床300であり、最後に嵌合する複数の栽培床300も図10に示された複数の栽培床300とすることができる。
【0064】
これにより、複数の栽培床300の末端部分に栽培床200を嵌合しているので、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を更に抑制することができる更に大きい複数の栽培床400を作製することができる。
【0065】
なお、上述した複数の栽培床300、及び、更に大きい複数の栽培床400の作製方法では、図6、及び図7のような1列の複数の栽培床300を作製してから、複数列の栽培床300を組み合わせて、更に大きい複数の栽培床400を作製したり、図9、及び図10のような1行の複数の栽培床300を作製してから、複数行の栽培床300を組み合わせて、更に大きい複数の栽培床400を作製したりしたが、これは一例であり、人の移動を最小限にできる作製方法であればどのような方法でもよい。例えば、栽培床の行と列とを交互に増やして、複数行、又は複数列の複数の栽培床300を作製したり、更に大きい複数の栽培床400を作製したりすることもできる。
【0066】
図12を参照して、上記の作製方法で作製された複数の栽培床300、又は更に大きい複数の栽培床400を使用した植物工場を提供することができる。図12は一般的な植物工場1000を示す。植物工場1000は、栽培室18、多段式栽培ベッド19、光源(LED、蛍光ランプ、又は冷陰極ランプ)20、制御盤21、空調器22、エアシャワーボックス23、パスボックス24等を有している。多段式栽培ベッド19に複数の栽培床300、又は更に大きい複数の栽培床400を配置する。
【0067】
これにより、人の移動を最小限にして作製することが可能で、栽培床用肥料溶液中の藻の繁殖を抑制することが可能な、複数の栽培床300、又は更に大きい複数の栽培床400を用いた植物工場1000を提供できる。すなわち、身体的ハンデを有する人(例えば、足の不自由な人)でも容易に作業をすることが可能な植物工場1000を提供できる。
【符号の説明】
【0068】
1 第一表面
2 第二表面
3 一方の一対の側面
4 少なくとも一つの凹部
5 少なくとも一つの凸部
6 他方の一対の側面
7 他方の一対の側面の一方の側面
8 所定の厚さ
9 第一突出部
10 他方の一対の側面の他方の側面
11 第二突出部
12 切り欠き部
13 一方の一対の側面の一方の側面
14 第三突出部
15 一方の一対の側面の他方の側面
16 第四突出部
17 苗
18 栽培室
19 多段式栽培ベッド
20 光源(LED、蛍光ランプ、又は冷陰極ランプ)
21 制御盤
22 空調器
23 エアシャワーボックス
24 パスボックス
100 栽培床
200 栽培床
300 複数の栽培床
400 更に大きい複数の栽培床
1000 植物工場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12