(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カシメピンは、前記ダッシュパネルの後退により前記サブブラケットが前記メインブラケットに対して前記カシメピン回りに回動させられたとき、該サブブラケットと共に回動して前記ペダルを操作方向に回動させる回動レバーを、回転可能に支持するものである請求項1の車両用ペダル装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
【実施例1】
【0015】
図1および
図2は、本発明が適用された常用ブレーキ用のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)10を示す斜視図および正面図である。
図1および
図2に示すように、ブレーキペダル装置10には、エンジンルームと車室内との間を区切るダッシュパネル11に取付けられた互いに対向する板状の一対の側板12aおよび12bを有するメインブラケット12と、その一対の側板12aおよび12bの間に両端部がカシメられることにより固定された段付円柱形状の第1カシメピン14と、その第1カシメピン14に回動可能に支持された長手平板状のブレーキペダル(ペダル)16と、そのブレーキペダル16の第1カシメピン14側とは反対側の端部に一体的に設けられた運転者のブレーキ操作によって踏み込まれる踏部16aとが備えられている。また、ブレーキペダル16の中間位置に設けられた取付穴16bには、図示していないブレーキブースタから車室内に突き出すオペレーティングロッドがクレビスを介して連結される。
【0016】
このため、
図2に示すように、運転者のブレーキ操作によってブレーキペダル16の踏部16aが踏み込まれブレーキペダル16が第1カシメピン14回りの矢印A方向に回動すると、そのブレーキペダル16の回動に伴って前記オペレーティングロッドが機械的に押圧されることにより、ブレーキペダル16の踏込み操作力に応じたブレーキ油圧が図示しないマスタシリンダから発生させられる。
【0017】
ブレーキペダル装置10には、例えば車両前方からの衝突等による荷重の入力によってダッシュパネル11が運転席側へ後退しても、ブレーキペダル16の踏部16aが運転席側へ後退することが防止される後退防止機構18が備えられている。
【0018】
後退防止機構18には、
図2に示すように、互いに対向する長手平板状の一対の側板部20aおよび20bと、それら側板部20aおよび20bの後端部20dを連結する連結板部20eとを有して断面U字状或いはコの字状を成し、メインブラケット12のダッシュパネル11側とは反対側の端部すなわち後端部12cとインパネリーンフォース19との間を連結するサブブラケット20と、一対の側板部20aおよび20bのダッシュパネル11側の端部すなわち前端部20cとメインブラケット12の一対の側板12aおよび12bの後端部12cとが相互に重ねられた状態でカシメ着けられる第2カシメピン(カシメピン)22と、その第2カシメピン22に回動可能に支持された長手平板状の回動レバー24と、その回動レバー24の第2カシメピン22側の基部24aとブレーキペダル16の第1カシメピン14側の端部16cとの間にそれらの端部16c、基部24aとを挟むように両側(
図2の表裏側)に配設されてそれらを連結する一対の連結リンク26とが備えられている。なお、回動レバー24には、その基部24aに円筒形状の円筒部24bが一体的に固設されており、その円筒部24bの内周面と第2カシメピン22の外周面との間には、それら円筒部24bと第2カシメピン22との間の摺動抵抗を低減させるための例えばメタル軸受等の軸受28(
図5、
図6参照)が介在させられている。
図2は、一対の連結リンク26によるブレーキペダル16と回動レバー24との連結構造が見えるようにメインブラケット12の手前側の側板すなわち側板12aの一部を切り欠いて示した図である。
【0019】
図3に示すように、サブブラケット20の連結板部20eはインパネリーンフォース19に取り付けられており、一対の側板部20aおよび20bの前端部20cには挿通穴20fがそれぞれ備えられている。また、メインブラケット12には、その一対の側板12aおよび12bの後端部12cにそれぞれ穿設された連結穴12d(
図5乃至
図7参照)が備えられている。
【0020】
図3および
図4に示すように、サブブラケット20の挿通穴20fは側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されている。また、その長穴形状の挿通穴20fにおける後端部20d側の端部は8角形(多角形)に形成され、その内接円C1がその後端部20d側の端部を除く部分の幅寸法D1よりも大径とされている。また、
図7に示すように、メインブラケット12の連結穴12dは8角形(多角形)に形成されている。これら連結穴12dおよび挿通穴20fの端部の多角形状は、衝撃荷重が加えられたときにメインブラケット12およびサブブラケット20が第2カシメピン22まわりに相対回転可能となるように予め実験的に定められている。また、長手形状の挿通穴20fにおける後端部20d側の端部と連結穴12dとは略同じ径に形成されている。なお、
図4および
図7に示すように、上記8角形の連結穴12dおよび挿通穴20fは、その8角形の連結穴12dおよび挿通穴20fの中心E1、E2からの距離r1、r2がその中心E1、E2まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。また、
図7に示すように、上記8角形の連結穴12dの中心E1と上記8角形の挿通穴20fの中心E2とは本実施例において一致している。また、
図7に示すように、メインブラケット12の一対の側板12aおよび12bの後端部12cとサブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20cとが相互に重ねられた状態において、連結穴12dと挿通穴20fとが、その連結穴12dの8角形の頂点とその挿通穴20fの8角形の頂点とが一致しないように側板12aおよび12b、側板部20aおよび20bに設けられている。
【0021】
図5に示すように、サブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20cは、挿通穴20fの長手方向の途中からダッシュパネル11に向かうほどすなわち前端部20cの先端側に向かうほど一対の側板12aおよび12bから離れるように拡開されている。また、メインブラケット12の後端部12cとサブブラケット20の前端部20cとが相互に重ねられた状態において、長穴形状の挿通穴20fの前端部20c側の端から側板12aおよび12bまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さHが、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22の両端から側板12aおよび12bまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さhより高く設定されている。なお、第2カシメピン22は、円柱形状の軸部22aとその軸部22aの両端から軸部22aの軸心方向に突き出された円柱形状の一対のカシメ部(両端部)22bとを有し、その軸部22aの直径がカシメ部22bの直径より大きくなっている段付円柱形状である。また、上記軸部22aの直径は、連結穴12dおよび挿通穴20fに通過不能な大きさに設定されており、上記カシメ部22bの直径は、連結穴12dおよび挿通穴20fに通過可能な大きさに設定されている。
【0022】
このため、
図5に示すように、サブブラケット20の前端部20cをメインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによって、サブブラケット20の挿通穴20fに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通すことができる。つまり、挿通穴20fは、側板部20aおよび20bの前端部20cが拡開した状態で一対の側板12aおよび12bの連結穴12dから突き出す第2カシメピン22のカシメ部22bを通過可能な長さを有する長穴形状である。なお、サブブラケット20の挿通穴20fに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通す際にサブブラケット20が第2カシメピン22に干渉しないように、長穴形状の挿通穴20fの長手方向の長さ、第2カシメピン22のカシメ部22bの高さ(カシメ代)、拡開させられた側板部20aおよび20bの前端部20cの側板12a、12bに対する開き角θ等を適宜調節することもできる。例えば、開き角θが大きければ長穴形状の挿通穴20fの長手方向の長さを短くしても良く、開き角θが小さければ長穴形状の挿通穴20fの長手方向の長さを長くする必要がある。
【0023】
図1および
図2に示すように、例えば図示しないフロアからのサブブラケット20の後端部20dすなわち連結板部20eの高さ位置は、サブブラケット20の前端部20cに形成された挿通穴20fよりも高く位置している。また、ブレーキペダル16の非操作時において、回動レバー24の第2カシメピン22側とは反対側の先端部24cは、サブブラケット20の連結板部20eに当接されているか或いはその連結板部20eに近接した位置に配置されている。
【0024】
以上のように構成されたブレーキペダル装置10の後退防止機構18は、例えば車両前方から衝突等による荷重の入力によりダッシュパネル11が運転席側へ後退すると、インパネリーンフォース19からサブブラケット20の後端部20dすなわち連結板部20eに力Fが作用し、サブブラケット20がメインブラケット12に対して第2カシメピン22回り矢印B方向に回動させられると共に、回動レバー24の先端部24cが連結板部20eに当接してその回動レバー24が第2カシメピン22回りに矢印B方向に回動させられる。これによって、一対の連結リンク26を介してブレーキペダル16が操作方向にすなわち矢印A方向に回動させられるので、ダッシュパネル11が運転席側へ後退しても、ブレーキペダル16の踏部16aが運転席側へ後退することが防止される。
【0025】
ここで、サブブラケット20をメインブラケット12に組み付ける方法を
図5乃至
図7を用いて説明する。先ず、
図5に示すように、回動レバー24の円筒部24bに第2カシメピン22を嵌め入れて、その第2カシメピン22の両端部であるカシメ部22bにそれぞれメインブラケット12の側板12aおよび12bに形成された連結穴12dを差し通す。次いで、サブブラケット20の前端部20cをメインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させて、サブブラケット20の挿通穴20fに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通す。好適には、
図7に示すように、例えば位置決め治具等を用いることによって、挿通穴20fの後端部20d側の端部の中心E2と、連結穴12dの中心E1と、第2カシメピン22のカシメ部22bの軸心Gとの位置が一致するように位置決めする。
【0026】
次に、
図5に示すように、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに挿通穴20fが差し通され上記のように位置決めされた状態で、第2カシメピン22のカシメ部22bをその第2カシメピン22の軸方向に例えばカシメ機等によってカシメにより潰す。これによって、
図6に示すように、メインブラケット12の一対の側板12aおよび12bの後端部12cとサブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20cとが相互に密着した状態でカシメ着けられ、サブブラケット20がメインブラケット12に組み付けられる。なお、第2カシメピン22の両端がプレスカシメにより第2カシメピン22の軸方向に潰されると、
図7に示すように、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が8角形の連結穴12dおよび挿通穴20fの内周面側に入り込む。また、サブブラケット20の前端部20cにおけるメインブラケット12の側板12a、12bから離れるように拡開された部分は、第2カシメピン22のカシメ部22bにサブブラケット20の挿通穴20fが差し通された後、或いは第2カシメピン22のカシメ部22bがカシメられた後に、メインブラケット12の側板12a、12bと略平行になるように曲げられても良い。
【0027】
上述のように、本実施例のブレーキペダル装置10によれば、連結穴12dおよび挿通穴20fは、その連結穴12dおよび挿通穴20fの中心E1、E2からの距離r1、r2がその中心E1、E2まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状、例えば8角形状であるため、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに挿通穴20fが差し通された状態で、その第2カシメピン22の両端がカシメによりその第2カシメピン22の軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が8角形の連結穴12dおよび挿通穴20fの内周面側に入り込む。このため、連結穴12dおよび挿通穴20fの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用して、メインブラケット12に対してサブブラケット20が比較的軽い荷重で容易に回転することを防止することができる。また、メインブラケット12の一対の側板12aおよび12bとサブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bとが第2カシメピン22によってカシメ着けられるので、従来のようなボルトおよびナットによって締結される車両用ペダル装置に比較して部品点数、組付け工数の増加が抑制できる。
【0028】
また、本実施例のブレーキペダル装置10によれば、サブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20cは、ダッシュパネル11に向かうほどすなわちその前端部20cの先端側に向かうほどメインブラケット12の一対の側板12aおよび12bから離れるように拡開させられており、その一対の側板部20aおよび20bに形成されている挿通穴20fは、その拡開した状態で一対の側板12aおよび12bから突き出す第2カシメピン22の両端部であるカシメ部22bを通過可能な長さを有する長穴形状を有する。このため、サブブラケット20の前端部20cを、メインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによってサブブラケット20の挿通穴20fを第2カシメピン22のカシメ部22bに差し通すことができるので、サブブラケット20をメインブラケット12に組み付ける際の組付け作業性を向上させることができる。
【0029】
また、本実施例のブレーキペダル装置10によれば、第2カシメピン22は、ダッシュパネル11の後退によりサブブラケット20がメインブラケット12に対して第2カシメピン22回り矢印B方向に回動させられたとき、そのサブブラケット20と共に回動してブレーキペダル16を操作方向に回動させる回動レバー24を、回転可能に支持するものである。このため、ダッシュパネル11が後退すると、カシメ着けられたメインブラケット12とサブブラケット20とが第2カシメピン22回りに折れ曲がるので、ブレーキペダル16の踏部16aが運転席側へ後退することが防止される後退防止性能を備えることができる。
【0030】
また、本実施例のブレーキペダル装置10によれば、フロアからのサブブラケット20の後端部20dの高さ位置は、そのサブブラケット20の前端部20cに設けられた挿通穴20fよりも高く位置している。このため、ダッシュパネル11が後退すると、サブブラケット20がメインブラケット12に対して第2カシメピン22回りに好適に回動させられる。また、連結穴12dおよび挿通穴20fの形状の頂点の数を適宜調整すなわち本実施例では頂点の数を8個にすることによって、サブブラケット20がメインブラケット12に対して第2カシメピン22回りに回動させられる荷重を設定することができる。
【0031】
続いて、本発明の他の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、実施例相互に共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【実施例2】
【0032】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図8および
図9に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその連結穴12eおよび挿通穴20gの形状が実施例1の連結穴12dおよび挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0033】
図8に示すように、サブブラケット20の挿通穴20gは実施例1の挿通穴20fと略同様に側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されており、その長穴形状の挿通穴20gにおける後端部20d側の端部は6角形(多角形)に形成され、その内接円C2がその後端部20d側の端部を除く部分の幅寸法D1よりも大径とされている。また、
図9に示すように、メインブラケット12の連結穴12eは6角形(多角形)に形成されている。なお、上記連結穴12eおよび挿通穴20gは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。また、第2カシメピン22の両端がカシメにより軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が6角形の連結穴12eおよび挿通穴20gの内周面側に入り込むので、実施例1と同様に連結穴12eおよび挿通穴20gの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用する。
図8および
図9に示すように、上記6角形の連結穴12eおよび挿通穴20gは、その連結穴12eおよび挿通穴20gの中心E3、E4からの距離r3、r4がその中心E3、E4まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【実施例3】
【0034】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図10および
図11に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその連結穴12fおよび挿通穴20hの形状が実施例1の連結穴12dおよび挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0035】
図10に示すように、サブブラケット20の挿通穴20hは実施例1の挿通穴20fと略同様に側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されており、その長穴形状の挿通穴20hにおける後端部20d側の端部は4角形(多角形)に形成され、その内接円C3がその後端部20d側の端部を除く部分の幅寸法D1よりも大径とされている。また、
図11に示すように、メインブラケット12の連結穴12fは4角形(多角形)に形成されている。なお、上記連結穴12fおよび挿通穴20hは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。また、第2カシメピン22の両端がカシメにより軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が4角形の連結穴12fおよび挿通穴20hの内周面側に入り込むので、実施例1と同様に連結穴12fおよび挿通穴20hの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用する。
図10および
図11に示すように、上記4角形の連結穴12fおよび挿通穴20hは、その連結穴12fおよび挿通穴20hの中心E5、E6からの距離r5、r6がその中心E5、E6まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【実施例4】
【0036】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)30は、
図12および
図13に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてサブブラケット20の側板部20aおよび20bの前端部20iの形状が実施例1の側板部20aおよび20bの前端部20cの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0037】
図12および
図13に示すように、サブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20iは、挿通穴20fの長手方向の途中からダッシュパネル11に向かうほどすなわちその前端部20iの先端側に向かうほど側板12aおよび12bから離れるように拡開された拡開部20jと、その拡開部20jの先端部が側板12aおよび12bに対して略平行に曲げられた曲げ部20kとを一体に備えている。すなわち、サブブラケット20の前端部20iは、2回折り曲げられている。なお、
図13に示すように実施例1と同様に、メインブラケット12の後端部12cとサブブラケット20の前端部20iとが相互に重ねられた状態において、長穴形状の挿通穴20fの前端部20i側の端から側板12aおよび12bまでの第2連結ピン22の軸心方向における高さH1は、連結穴12dに差し通されたカシメ前の第2カシメピン22の両端から側板12aおよび12bまでの第2連結ピン22の軸心方向における高さhより高く設定されている。
【0038】
本実施例のブレーキペダル装置30によれば、サブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20iは、側板12aおよび12bから離れるように拡開された拡開部20jと、その拡開部20jの先端部が側板12aおよび12bに対して略平行に曲げられた曲げ部20kとを備え、2回折り曲げられている。このため、第2カシメピン22の軸方向におけるサブブラケット20の挿通穴20fの高さH1を確保しつつ、第2カシメピン22の軸方向におけるサイドブラケット20の幅寸法D2を最小限に抑えることができる。
【実施例5】
【0039】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図14に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてサブブラケット20の側板部20aおよび20bの前端部20lの形状が実施例1の側板部20aおよび20bの前端部20cの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0040】
図14に示すように、サブブラケット20の前端部20lすなわち側板部20aおよび20bは、側板12aおよび12bに対して略平行に形成されており、実施例1の前端部20cのように拡開されていない。また、サブブラケット20の前端部20lには、その前端部20lの先端部を切り欠いた切欠20mが形成されている。上記切欠20mは、実施例1と同様に側板部20aおよび20bの長手方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びており、その切欠20mの後端部20d側の端部は、実施例1の長穴形状の挿通穴20fの後端部20d側の端部と同様に8角形に形成され、その内接円がその後端部20d側の端部を除く部分の幅寸法よりも大径とされている。なお、上記切欠20mは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。
【0041】
このため、サブブラケット20の前端部20lを、メインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによって、サブブラケット20の切欠20mに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通すことができる。
【0042】
本実施例のブレーキペダル装置によれば、サブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20lには、その前端部20lの先端部を切り欠いた切欠20mが形成されている。このため、前端部20lに切欠20mを設けることで、サブブラケット20の前端部20lを例えば実施例1乃至4のように側板12aおよび12bから離れるように拡開させる必要がなくなり、サブブラケット20の幅方向のサイズの大型化やサブブラケット20の重量増加を最小限に抑えることができる。
【実施例6】
【0043】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図15および
図16に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその連結穴12gおよび挿通穴20nの形状が実施例1の連結穴12dおよび挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0044】
図15に示すように、サブブラケット20の挿通穴20nは実施例1の挿通穴20fと略同様に側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されており、その長穴形状の挿通穴20nにおける後端部20d側の端部は楕円形状に形成されている。また、
図16に示すように、メインブラケット12の連結穴12gは楕円形状に形成されている。なお、上記連結穴12gおよび挿通穴20nは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。また、第2カシメピン22の両端がカシメにより軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が楕円形状の連結穴12gおよび挿通穴20nの長軸方向の内周面側に入り込むので、実施例1と同様に連結穴12gおよび挿通穴20nの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用する。
図15および
図16に示すように、上記楕円形状の連結穴12gおよび挿通穴20nは、その連結穴12gおよび挿通穴20nの中心E7、E8からの距離r7、r8がその中心E7、E8まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【実施例7】
【0045】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図17および
図18に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその連結穴12hおよび挿通穴20oの形状が実施例1の連結穴12dおよび挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0046】
図17に示すように、サブブラケット20の挿通穴20oは実施例1の挿通穴20fと略同様に側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されており、その長穴形状の挿通穴20oにおける後端部20d側の端部は角が円弧状に曲げられた三角形状に形成されている。また、
図18に示すように、メインブラケット12の連結穴12hは角が円弧状に曲げられた三角形状に形成されている。なお、上記連結穴12hおよび挿通穴20oは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。また、第2カシメピン22の両端がカシメにより軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が上記三角形状の連結穴12hおよび挿通穴20oの円弧形状に曲げられた角の内周面側に入り込むので、実施例1と同様に連結穴12hおよび挿通穴20oの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用する。
図17および
図18に示すように、上記三角形状の連結穴12hおよび挿通穴20oは、その連結穴12hおよび挿通穴20oの中心E9、E10からの距離r9、r10がその中心E9、E10まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【実施例8】
【0047】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図19および
図20に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその連結穴12iおよび挿通穴20pの形状が実施例1の連結穴12dおよび挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。
【0048】
図19に示すように、サブブラケット20の挿通穴20pは実施例1の挿通穴20fと略同様に側板部20aおよび20bの長手方向と略同方向にすなわちダッシュパネル11に向かう方向に伸びる長穴として形成されており、その長穴形状の挿通穴20pにおける後端部20d側の端部は挿通穴20pの長手方向に対して垂直方向に伸びる長穴形状に形成されている。また、
図20に示すように、メインブラケット12の連結穴12iは挿通穴20pの長手方向と略同方向に伸びる長穴形状に形成されている。なお、上記連結穴12iおよび挿通穴20pは、第2カシメピン22の軸部22aが通過不能な大きさに設定されており、且つ、そのカシメ部22bが通過可能な大きさに設定されている。また、第2カシメピン22の両端がカシメにより軸方向に潰されると、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が上記長穴形状の連結穴12iおよび挿通穴20pの端部の内周面側に入り込むので、実施例1と同様に連結穴12iおよび挿通穴20pの内周面が、メインブラケット12に対するサブブラケット20の第2カシメピン22回りの回り止めとして作用する。
図19および
図20に示すように、上記長穴形状の連結穴12iおよび挿通穴20pは、その連結穴12iおよび挿通穴20pの中心E11、E12からの距離r11、r12がその中心E11、E12まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【実施例9】
【0049】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図21および
図22に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその挿通穴20qの形状が実施例1の挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。すなわち、挿通穴20qの後端部20d側の端部の形状が挿通穴20fの後端部20d側の端部の8角形状と同じであり、その挿通穴20qの後端部20d側の端部を除く部分の形状が挿通穴20fの後端部20d側の端部を除く部分の長穴形状と異なっている。なお、一対の側壁部20aおよび20bの前端部20cに形成された挿通穴20qはそれぞれ同様に形成されているので、以下においてその側壁部20aの前端部20cのみを説明する。
【0050】
図21に示すように、挿通穴20qの後端部20d側の端部を除く形状は、多角形状、例えば台形形状に形成されている。また、
図21および
図22に示すように、サブブラケット20の側板部20aの前端部20cは、上記台形形状の挿通穴20qの途中からダッシュパネル11に向かうほどすなわち前端部20cの先端側に向かうほど側板12aから離れるように拡開している。
図22に示すように、メインブラケット12の後端部12cとサブブラケット20の前端部20cとが相互に重ねられた状態において、挿通穴20qの前端部20c側の端20rから側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さHは、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22の両端から側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さhより高く設定されている。このため、実施例1と同様に、サブブラケット20の前端部20cをメインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによって、サブブラケット20の挿通穴20qに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通すことができる。なお、挿通穴20qは、その挿通穴20qにおいて側板部20aおよび20bの長手方向における長手方向寸法L1がその側板部20aおよび20bの長手方向に対して直交する方向における8角形状の後端部20d側の端部の幅寸法L2より長い長穴形状である。すなわち、挿通穴20qは、全体的に実施例1の挿通穴20fと同様に側板部20aおよび20bの長手方向に伸びる長穴として形成されている。
【実施例10】
【0051】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図23および
図24に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその挿通穴20sの形状が実施例1の挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。すなわち、挿通穴20sの後端部20d側の端部の形状が挿通穴20fの後端部20d側の端部の8角形状と同じであり、その挿通穴20sの後端部20d側の端部を除く部分の形状が挿通穴20fの後端部20d側の端部を除く部分の長穴形状と異なっている。なお、一対の側壁部20aおよび20bの前端部20cに形成された挿通穴20sはそれぞれ同様に形成されているので、以下において側壁部20aの前端部20cのみを説明する。
【0052】
図23に示すように、挿通穴20sの後端部20d側の端部を除く形状は、円形状に形成されている。また、
図23および
図24に示すように、サブブラケット20の側板部20aの前端部20cは、上記円形状の挿通穴20sの途中からダッシュパネル11に向かうほどすなわち前端部20cの先端側に向かうほど側板12aから離れるように拡開されている。
図24に示すように、メインブラケット12の後端部12cとサブブラケット20の前端部20cとが相互に重ねられた状態において、挿通穴20sの前端部20c側の端20tから側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さHは、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22の両端から側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さhより高く設定されている。このため、実施例1と同様に、サブブラケット20の前端部20cをメインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによって、サブブラケット20の挿通穴20sに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通すことができる。なお、挿通穴20sは、その挿通穴20sにおいて側板部20aおよび20bの長手方向における長手方向寸法L3がその側板部20aおよび20bの長手方向に対して直交する方向における8角形状の後端部20d側の端部の幅寸法L4より長い長穴形状である。すなわち、挿通穴20sは、全体的に実施例1の挿通穴20fと同様に側板部20aおよび20bの長手方向に伸びる長穴として形成されている。
【実施例11】
【0053】
本実施例のブレーキペダル装置(車両用ペダル装置)は、
図25および
図26に示すように、前述の実施例1のブレーキペダル装置10に比べてその挿通穴20uの形状が実施例1の挿通穴20fの形状と異なる点で相違しており、その他は実施例1のブレーキペダル装置10と略同様である。なお、一対の側壁部20aおよび20bの前端部20cに形成された挿通穴20uはそれぞれ同様に形成されているので、以下おいて側壁部20aの前端部20cのみを説明する。
【0054】
図25に示すように、挿通穴20uの形状は多角形、例えば8角形に形成されている。また、上記8角形の挿通穴20uは、その挿通穴20uの中心E13からの距離r13がその中心E13まわりの一周方向に向かうに伴って周期的に変化する非円形の内周縁形状である。
【0055】
図25および
図26に示すように、サブブラケット20の側板部20aの前端部20cは、上記8角形の挿通穴20uの途中からダッシュパネル11に向かうほどすなわち前端部20cの先端側に向かうほど側板12aから離れるように拡開している。
図26に示すように、メインブラケット12の後端部12cとサブブラケット20の前端部20cとが相互に重ねられた状態において、挿通穴20uの前端部20c側の端20vから側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さHは、連結穴12dに差し通された第2カシメピン22の両端から側板12aまでの第2カシメピン22の軸心方向における高さhより高く設定されている。
【0056】
このため、実施例1と同様に、サブブラケット20の前端部20cをメインブラケット12の連結穴12dに差し通された第2カシメピン22のカシメ部22bに向かって移動させることによって、サブブラケット20の挿通穴20uに第2カシメピン22のカシメ部22bを差し通すことができる。そしてこの後、第2カシメピン22の両端がカシメによって第2カシメピン22の軸方向に潰されると、サブブラケット20の前端部20cの拡開された部分が側壁12aおよび12bと略平行に変形すると共に、第2カシメピン22のカシメ部22bの肉が8角形の連結穴12dおよび挿通穴20uの内周面側に入り込む。
【0057】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0058】
たとえば、本発明は、実施例においてブレーキペダル装置10、30に適用されたが、必ずしもブレーキペダル装置10、30に適用される必要はない。例えばアクセルペダル装置、パーキングブレーキペダル装置、クラッチペダル装置等の車両用ペダル装置に適用しても良い。
【0059】
また、実施例1乃至3では、長穴形状の挿通穴20f、20g、20hの後端部20d側の端部や連結穴12d、12e、12fの形状は、4角形、6角形、8角形に形成されていたが、それ以外の多角形でも良い。また、本実施例では、長穴形状の挿通穴20f、20g、20h、20n、20o、20pの後端部20d側の端部や連結穴12d、12e、12f、12g、12h、12iの形状は、4角形、6角形、8角形、楕円、角が円弧状に曲げられた三角形、長穴に形成されていたが、それ以外の形状でも良い。すなわち、長穴形状の挿通穴20f、20g、20h、20n、20o、20pの後端部20d側の端部および連結穴12d、12e、12f、12g、12h、12iは、その挿通穴20f、20g、20h、20n、20o、20pの後端部20d側の端部および連結穴12d、12e、12f、12g、12h、12iの中心E1乃至E12からの距離r1乃至r12がその中心E1乃至E12まわりの一周方向に向かうに伴って変化する非円形の内周縁形状であればどのような形状であっても良い。
【0060】
また、本実施例では、メインブラケット12の一対の側板12aおよび12bの後端部12cとサブブラケット20の一対の側板部20aおよび20bの前端部20cとが相互に重ねられた状態において、
図7、
図9、
図11に示すように、多角形の連結穴12d、12e、12fの頂点と多角形の挿通穴20f、20g、20hの頂点とが一致しないように配置されていた。しかしながら、連結穴12d、12e、12fの頂点と挿通穴20f、20g、20hの頂点とが一致するようにしても良い。すなわち、メインブラケット12とサブブラケット20とに設けられた連結穴12d、12e、12fと挿通穴20f、20g、20hは、サブブラケット20をメインブラケット12に組み付ける組付時にそれぞれの頂点が一致していてもしていなくても回り止めとして機能するため、穴開け時や組付け時に各穴の配置を考慮する必要はなく、多角形穴とすることによる作業性への影響はないものである。
【0061】
また、実施例1乃至3、6乃至8では、後端部20d側の端部を除く挿通穴20f、20g、20h、20n、20o、20pは、第2カシメピン22のカシメ部22bを通過させるために長穴形状に形成されていた。しかしながら、第2カシメピン22のカシメ部22bを通過することができるのであれば、後端部20d側の端部を除く挿通穴20q、20s、20uの形状は、どのような形状、例えば実施例9、10の挿通穴20q、20sのような台形形状、円形形状等であっても良い。更に、実施例11の挿通穴20uのように実施例9、10のような第2カシメピン22のカシメ部22bを通過させる部分を必ずしも設ける必要はない。
【0062】
また、本実施例では、
図7に示すように、例えば治具等によって挿通穴20fの後端部20d側の端部の中心E2と、連結穴12dの中心E1と、第2カシメピン22のカシメ部22bの軸心Gとの位置が一致するように位置決めをしていたが、必ずしも治具等によってその挿通穴20fの中心E2と、連結穴12dの中心E1と、カシメ部22bの軸心Gとの位置が一致するように位置決めする必要はない。例えば、上記挿通穴20fの中心E2および連結穴12dの中心E1からカシメ部22bの軸心Gが外れた状態でカシメ部22bがカシメられると、そのカシメられた際のカシメ部22bの肉が連結穴12dおよび挿通穴20fの内周面側に入り込むことによって、カシメ部22bの軸心Gがその挿通穴20fの中心E2および連結穴12dの中心E1と一致するように第2カシメピン22が移動する。
【0063】
また、本実施例において、連結穴12dの径と挿通穴20fの後端部20d側の端部の径とは、略同じ径に形成されていたが、例えば、連結穴12dの径を挿通穴20fの後端部20d側の端部の径より小さくしても良い。
【0064】
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。