特許第5937548号(P5937548)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5937548
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】ディジタルフィルタおよび信号処理装置
(51)【国際特許分類】
   H03H 17/04 20060101AFI20160609BHJP
   G01S 7/526 20060101ALI20160609BHJP
   G01S 15/96 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
   H03H17/04 633B
   G01S7/526 J
   G01S15/96
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-133287(P2013-133287)
(22)【出願日】2013年6月26日
(62)【分割の表示】特願2001-132344(P2001-132344)の分割
【原出願日】2001年4月27日
(65)【公開番号】特開2013-232947(P2013-232947A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2013年6月26日
【審判番号】不服2015-5500(P2015-5500/J1)
【審判請求日】2015年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000166247
【氏名又は名称】古野電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須崎 寛則
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 吉田 隆之
【審判官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−155860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H
G01S
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複素平面上の4個の極、0<r<1、0≦θ≦π/2として、rejθ、re−jθ、rej(π−θ)、re−j(π−θ)である全極型の4次IIRフィルタからなるディジタルフィルタであって
入力信号を2周期分遅延する第1遅延器と、
前記第1遅延器の出力信号をさらに2周期分遅延する第2遅延器と、
前記第1遅延器の出力信号を入力する第1乗算器と、
前記第2遅延器の出力信号を入力する第2乗算器と、
前記入力信号、前記第1乗算器の出力信号および前記第2乗算器の出力信号を加算する加算器と、
を備え、
前記第1乗算器の係数は−2rcos2θであり、
前記第2乗算器の係数はrであることを特徴とする、ディジタルフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載のディジタルフィルタであって、
前記θの値は、0またはπ/2である、ディジタルフィルタ。
【請求項3】
請求項1に記載のディジタルフィルタであって、
前記θの値はπ/2またはπ/2の近傍の値であり、
前記r,θは、所望とする通過帯域幅に基づいて決定されている、ディジタルフィルタ。
【請求項4】
請求項1または請求項3に記載のディジタルフィルタと、
所定周波数frを中心とした狭帯域の周波数スペクトルを有する信号を、前記所定周波数frがfs/4上に写像されるように、前記所定周波数frの2倍の周波数2frよりも低い周波数からなるサンプリング周波数fsでアンダーサンプリングするAD変換部と、を備え、
前記ディジタルフィルタは、通過周波数帯域の中心周波数が前記fs/4になるように、前記r,θの値が設定されており、
前記ディジタルフィルタは、前記AD変換部によってアンダーサンプリングされたサンプリングデータを、入力して不要周波数帯域を除去する、信号処理装置。
【請求項5】
請求項1または請求項3に記載のディジタルフィルタと、
所定周波数frを中心とした狭帯域の周波数スペクトルを有する信号を、前記所定周波数frの4倍の周波数4frからなるサンプリング周波数fsでサンプリングするAD変換部と、を備え、
前記ディジタルフィルタは、通過周波数帯域の中心周波数がfs/4になるように、前記r,θの値が設定されており、
前記ディジタルフィルタは、前記AD変換部によってサンプリングされたサンプリングデータを、入力して不要周波数帯域を除去する、信号処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インパルス応答の包絡線が鋭く立ち上がり滑らかに減衰するディジタルフィルタおよびこのフィルタを用いた信号処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
魚群探知機やスキャニングソナー等では、魚群や海底面の位置を正確に求めるため、受信エコーの前縁が鋭く立ち上がり、その後滑らかに減衰する特性が望まれる。インパルス応答の急峻な特性を持った帯域通過フィルタを設計する場合、IIRフィルタがFIRフィルタに比べて簡単な構成のフィルタで実現可能である。
【0003】
すなわち、FIRフィルタで帯域通過フィルタを設計した場合、フィルタ係数が係数の中心に対して偶対称となるため、受信エコーの前縁が鋭く立ち上がり、その後緩やかに減衰する特性を得ることはできない。また、簡単なハードウェア構成、すなわち乗算器の数が少ないフィルタ構成、または限られたメモリ容量や低速度のDSPを用いながらフィルタを実現する場合にはIIRフィルタが有利である。このため、魚群探知機等に用いられるフィルタとしては、FIRフィルタよりもIIRフィルタのほうがよく用いられていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、遅延最大平坦特性を有するIIRフィルタの設計は、佐藤正光氏による方法(電子通信学会論文誌vol.J59−A, no12, pp.1065−1071)がよく用いられていたが、このIIRフィルタの設計法では、インパルス応答のエンベロープが鋭く立ち上がる特性を得ることは容易であったが、これが滑らかに減衰する特性を得ることは困難であった。すなわち、通常は、図10(a)に示すように、減衰時のエンベロープにコブ状のリプルを持った特性しか得ることができず、試行錯誤の結果、偶然に図10(b)に示すような滑らかな特性を得ることができるに過ぎなかった。
【0005】
魚群探知機のフィルタにこのようなコブ状のリプルがあると、リプルに対応する画面上の画素に輝度変化が現れ、魚群画像下部にリプルに対応する縞模様が発生してしまうという問題点があった。
【0006】
この発明は、滑らかな減衰特性を得ることができる帯域通過ディジタルフィルタ、および、これを用いた信号処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のディジタルフィルタは、全極型の4次IIRフィルタからなるディジタルフィルタであって、4次IIRフィルタを構成する複素平面上の4個の極を、0<r<1、0≦θ≦π/2として、rejθ、re−jθ、rej(π−θ)、re−j(π−θ)の4個に設定し、1次のフィルタ係数および3次のフィルタ係数が0であり、2次のフィルタ係数が−2rcos2θによって設定され、4次のフィルタ係数がrによって設定されている。
【0008】
また、この発明のディジタルフィルタでは、θの値は0またはπ/2である。
【0009】
また、この発明のディジタルフィルタでは、θの値はπ/2またはπ/2の近傍の値であり、r,θは、所望とする通過帯域幅に基づいて決定されている。
【0010】
また、この発明の信号処理装置は、上述のディジタルフィルタと、所定周波数frを中心とした狭帯域の周波数スペクトルを有する信号を、所定周波数frがfs/4上に写像されるように、所定周波数frの2倍の周波数2frよりも低い周波数からなるサンプリング周波数fsでアンダーサンプリングするAD変換部と、を備える。ディジタルフィルタは、通過周波数帯域の中心周波数がfs/4になるように、r,θの値が設定されている。ディジタルフィルタは、AD変換部によってアンダーサンプリングされたサンプリングデータを、入力して不要周波数帯域を除去する。
【0011】
また、この発明の信号処理装置は、ディジタルフィルタと、所定周波数frを中心とした狭帯域の周波数スペクトルを有する信号を、所定周波数frの4倍の周波数4frからなるサンプリング周波数fsでサンプリングするAD変換部と、を備える。ディジタルフィルタは、通過周波数帯域の中心周波数がfs/4になるように、r,θの値が設定されている。ディジタルフィルタは、AD変換部によってサンプリングされたサンプリングデータを、入力して不要周波数帯域を除去する。
【0012】
上記発明の全極型4次IIR帯域通過ディジタルフィルタの設計手順を詳細に説明する。
【0013】
全極型4次IIRフィルタは、〔数1〕式のように表現することができる。
【0014】
【数1】
【0015】
この式を図1に示す対称極配置で分解すると、θ≠0,π/2,πのとき次式が得られる。
【0016】
【数2】
【0017】
図1の極配置では、0≦θ≦πとしているが、特に断らない限り0≦θ≦π/2と考えて差し支えない。なお、〔数2〕式では並列分解のために、
【数3】
【0018】
の関係を用いている。〔数2〕式に基づいてインパルス応答を求めると、θ≠0,π/2,πのとき、
【0019】
【数4】
【0020】
が求められる。この式では、記述を簡略化するため、〔数2〕式の係数b0 /a0 を省略している。この式をさらに簡略化すると、
【数5】
【0021】
となる。インパルス応答の包絡線のリプルを無くすためには、分解したそれぞれのIIRフィルタのインパルス応答の包絡線の振動周期を同一とする必要がある。これは、各インパルス応答の包絡線の振動周期が異なる場合、ウナリを生じてリプルが発生するからである。すなわち、〔数5〕式のsin(m+1)θ/sin2θが定数となる場合以外は、インパルス応答の包絡線が周期的に振動する、すなわち、ウナリが生じる。図2にエンベロープが振動している一例を示している。一方、sin(m+1)θ/sin2θが振動せずに定数となり、r<1であれば、包絡線はrn の項によって徐々に滑らかに減衰するであろう。
【0022】
そこで、θ=0,πの場合を考えると、
【0023】
【数6】
【0024】
が成り立つため、
【数7】
【0025】
となる。
【0026】
また、θ=π/2の場合には、
【数8】
【0027】
となり、これから、
【数9】
【0028】
が成立する。また、
【数10】
【0029】
であるため、〔数10〕式のフィルタ係数の比較から、
【数11】
【0030】
が得られる。
【0031】
この関係から、フィルタ係数a4 によってrがコントロールされること、およびa2 によってrとθがコントロールされることが分かる。すなわち、a2 とa4 の組み合わせによって極配置が決定されることを示している。逆に考えれば、極配置rとθによって係数が決定される。
【0032】
特に、θ=π/2のとき、rを0より大きく1未満の範囲で適当に変化させ、それぞれの場合について、フィルタ係数を求めて、周波数特性、通過帯域幅、インパルス応答を求める。図3にその一例を示すが、その通過帯域幅に応じた減衰特性でインパルス応答の包絡線が10-25 (対数表示)まで滑らかに減衰していることが分かる。特性を求めた各rについてrと通過帯域幅との関係をグラフ化すると、図4のようになる。なお、図3および図4においては、a0 =1.0としている。また、図4の縦軸は、fs/2が1.0となるように正規化した帯域幅を示しているため、実周波数に変換する場合には、サンプリング周波数の1/2を乗算する必要がある。また、図5は、fs=44.1kHz、θ=π/2の場合の、各rに対応する帯域幅を示している。
【0033】
このように、図4または図5を用いることによって、所望周波数からrが決まり、フィルタ係数を決定することが可能である。なお、このrおよびθ(=π/2)に基づいてフィルタ係数a2 ,a4 を算出する場合、10ビット程度以上の精度で算出することが望ましい。これはフィルタ係数に少しの誤差があってもフィルタ特性が劇的に変化する場合があるからである。
【0034】
なお、ここではθ=π/2の場合について説明したが、θ=0の場合、および、θが0≦θ≦π/2の範囲で0またはπ/2の近傍である場合にもほぼ同様の特性を得ることができる。
【発明の効果】
【0035】
以上のようにこの発明によれば、滑らかなインパルス応答の包絡線が滑らかに減衰する帯域通過型IIRディジタルフィルタを確実に設計することができ、魚群探知機などにおいて不要な映像が生じることがなくなる。また、この構成によりフィルタ係数の一部を0にすることができるため、フィルタの構成または演算量を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】この発明のディジタルフィルタの極配置を説明する図である。
図2】極の位相角にずれがあった場合に生じるうなりを示す図である。
図3】この発明の方法によって設計されたディジタルフィルタの特性の一例を示す図である。
図4】この発明の方法によって設計されるフィルタの通過周波数帯域幅とrとの関係を示す図である。
図5】この発明の方法によって設計されるフィルタの通過周波数帯域幅とrとの関係を示す図である。
図6】この発明の実施形態である魚群探知機のブロック図である。
図7】同魚群探知機でサンプリングされたエコー信号のスペクトルおよびディジタルフィルタの通過帯域を示す図である。
図8】同魚群探知機で用いられるディジタルフィルタの機能ブロック図である。
図9】同魚群探知機で用いられるディジタルフィルタの機能ブロック図である。
図10】従来の魚群探知機で用いられていたディジタルフィルタのインパルス応答の包絡線を示す図および望ましいインパルス応答の包絡線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
上記〔数11〕式で求めたフィルタ係数がバタワーズ特性(最大遅延平坦フィルタの特性)を満たしているかを実例をあげて検証する。
【0038】
上述した佐藤光正氏の方法で最大遅延平坦帯域通過型4次IIRフィルタを設計し、そのフィルタのフィルタ係数a4 を本発明の〔数11〕式に代入してa2 を求め、その数値が上記佐藤光正氏の方法で設計されたフィルタ係数a2 と一致するかでバタワーズ特性を満たしているかを検証する。
【0039】
その一例として、〔a0 ,a1 ,a2 ,a3 ,a4 〕=〔1,0,1.938,0,0.939〕のフィルタを採り上げる。このフィルタは上述した佐藤光正氏の方法で、試行錯誤によりインパルス応答の包絡線が滑らかに減衰するよう設計されたものである。このa4 =r4 =0.939を〔数11〕式に当てはめるとr2 =0.9690201が得られるので、このr2 とθ=π/2をa2 =−2r2 cos2θに代入するとa2 =1.9380402が得られる。この値は、上記フィルタ係数a2 =1.938と一致するため、〔数11〕式で求めたフィルタ係数がバタワーズ特性を満たしていることが分かる。
【0040】
さらに、他の数例についても同様の検証を行ったが、いずれの場合もa4 を〔数11〕式に当てはめて求めたa2 と一致し、この発明の方法で設計したフィルタ特性がバタワーズ特性を満たしていることが検証された。
【0041】
次に、上記方法で設計されたディジタルフィルタを用いた魚群探知機について説明する。図6は、この発明の実施形態である魚群探知機のブロック図である。同図(a),(b),(c)は、それぞれ異なる構成の魚群探知機を示しており、超音波振動子であるトランスデューサが受信したエコー信号をそれぞれ異なる段階でAD変換(サンプリング)している。
【0042】
同図(a)は、アナログミキサを2段用いて受信エコー信号を中間周波数IFからさらにベースバンド内にダウンコンバートしたのち、AD変換する構成である。上記実施形態の帯域通過ディジタルフィルタはプロセッサ(Processor)内にソフト的に実現されている。
【0043】
同図(b)は、アンダーサンプリングを用いた例を示しており、アナログミキサを用いて受信エコー信号をアンダーサンプリングに適した中間周波数IFに一旦ダウンコンバートし、そののち2fIFよりも低い周波数でアンダーサンプリングしている。上記実施形態の帯域通過ディジタルフィルタはDSP内にソフト的に実現されている。
【0044】
同図(c)は、受信エコー信号をアナログ・バンドパス・フィルタによって帯域制限を加え、不要信号成分を除去したのち、その信号を直接アンダーサンプリングしている例である。上記実施形態の帯域通過ディジタルフィルタはDSP内にソフト的に実現されている。
【0045】
以上のいずれの方式にしても、受信エコー信号をサンプリングするAD変換器のサンプリング周波数をfsとするとき、図7に示すように送信信号の中心周波数、またはそのIF段周波数、またはアンダーサンプリング後の送信信号の中心周波数がfs/4上に来るようにシステム設計を行う。すると、サンプリング後のディジタル信号は、離散角周波数π/2を中心とする周波数スペクトルを持つことになる。これはちょうど図1で示しているπ/2を中心とするバンドパスフィルタの特性に相性がよく、〔数11〕式に基づいて4次IIRフィルタを設計することにより、フィルタ係数a0 ,a1 ,a2 ,a3 ,a4 のうち、a1 ,a3 をゼロにすることが可能である。図7に、π/2を中心とするバンドパスフィルタの特性を示す。
【0046】
なお、中心周波数が3fs/4上に来るようにシステム設計を行ってもよい。サンプリング周波数fsに対してこのようなfs/4または3fs/4の関係になるようにシステム設計を行うことにより、本出願人の先行出願「特願平9−123594」や「特願平11−210919」に記載した信号処理方法を適用することができる。
【0047】
ただし、この実施形態のディジタルフィルタを用いた信号処理において、アンダーサンプリングは必須ではなく、信号周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングする通常のサンプリング(AD変換)を行ってもよい。この場合でも、信号の中心周波数の4倍のサンプリング周波数でサンプリングすることにより、上記先行出願の信号処理方法を適用することが可能になる。
【0048】
このように、〔数11〕式を適用してフィルタ係数を削減することによって、図8(a)に示す一般の(〔数1〕式で表現される)4次IIRフィルタ構成を、図8(b)に示す簡略化した構成に置き換えることが可能である。係数乗算用マルチプライヤの削減によって4次IIRフィルタのハードウェア規模をほぼ半分に削減できる。また、ソフトウェアによってフィルタを実現する場合であっても、計算量をほぼ1/2に減少可能、すなわち計算時間をほぼ1/2に短縮可能である。また、図9は、図8(b)の遅延をまとめた構成例を示している。このように、この発明によれば、マルチプライヤおよび遅延を簡略化した構成が可能である。
【0049】
なお、魚群探知機以外にも各種の水中探知装置にこの発明のフィルタを適用可能である。他の水中探知装置も図6に類似の構成で実現可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10