特許第5937669号(P5937669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5937669カーボンナノチューブの製造方法および方法を実施するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5937669
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】カーボンナノチューブの製造方法および方法を実施するための装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 31/02 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
   C01B31/02 101F
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-500448(P2014-500448)
(86)(22)【出願日】2012年3月20日
(65)【公表番号】特表2014-513661(P2014-513661A)
(43)【公表日】2014年6月5日
(86)【国際出願番号】FR2012050581
(87)【国際公開番号】WO2012131225
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年1月30日
(31)【優先権主張番号】1152289
(32)【優先日】2011年3月21日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】61/466,222
(32)【優先日】2011年3月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005522
【氏名又は名称】アルケマ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガイヤール,パトリス
(72)【発明者】
【氏名】ボルデール,セルジユ
【審査官】 壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−018290(JP,A)
【文献】 特開2009−161426(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0169465(US,A1)
【文献】 特表2007−519592(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0154382(US,A1)
【文献】 特開2010−173889(JP,A)
【文献】 特表2004−526660(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0151654(US,A1)
【文献】 特開2008−255006(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0123429(US,A1)
【文献】 特表2011−506255(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0276644(US,A1)
【文献】 特表2006−511437(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0074392(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/110591(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0085961(US,A1)
【文献】 特開平06−287043(JP,A)
【文献】 特開昭62−228879(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/094114(WO,A1)
【文献】 特開昭52−123990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B31/00−31/36
F27B11/00−15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
500℃から1500℃の間の反応温度にて流動床リアクタ中で、金属被覆された基材粒の形の触媒と接触させて炭素源を分解することによる、カーボンナノチューブの合成を含み、生産されたナノチューブが回収される、カーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法であって、前記リアクタ中で合成されて、CNT粉末を構成する凝集体を形成する交絡した三次元網面の形で触媒基材の粒に固定された前記カーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブが高温、即ちCNT合成のための反応温度である間に吐出されることによって順次回収され、CNTが吐出されるシーケンスが前記リアクタの充填の頻度に対応しており、前記リアクタの底部出口により前記リアクタの底部、即ち前記リアクタの下を介してCNTの吐出が行われ、前記出口が前記リアクタを放出するための出口に対応し、前記出口には順次開かれるバルブ型遮断システムが装備され、このシステムの出口がCNT粉末を保持することができる冷却/貯蔵コンテナに連結されていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
1)リアクタの温度が初期化段階のために、500℃から1500℃の間の合成に望ましい値に上昇され、この温度が維持される段階、
2)規定の時間TにわたるCNT合成段階であって、
不活性ガスによって触媒を前記リアクタ内にパルス注入すること、および
炭素源を含有する反応性ガスと呼ばれるガスを前記リアクタ中に連続注入すること
に存する、規定の時間TにわたるCNT合成段階、ならびに
3)時間Tにわたる高温CNT回収段階であって
触媒の注入を停止すること、
炭素源を含有する反応性ガスの注入を継続すること、または規定の時間tにわたって注入を維持した後に注入を停止すること、
冷却コンテナ内にCNT粉末を導入するために、前記リアクタの最下部にてCNT粉末を吐出すること、
吐出を停止すること、および
新たな段階2)を開始すること
に存する、時間Tにわたる高温CNT回収段階、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法。
【請求項3】
リアクタにおける圧力が低く、即ち大気圧に該当する圧力であることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法。
【請求項4】
触媒がアルミナ、シリカ、マグネシアおよび炭素から選ばれる粒状形の化学的に不活性な基材によって支持された、鉄、コバルト、ニッケルおよびモリブデンから選ばれる少なくとも1つの触媒金属を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法。
【請求項5】
炭素源が単独でまたは混合物としてのどちらかである、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレンおよびベンゼンから選択される気体源であることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実施するための装置であって、リアクタの部、即ち前記リアクタの下にてCNTを吐出するための放出出口を有する流動床リアクタ、およびCNTを回収するためのバルブ閉止システムであって、前記リアクタの前記吐出出口に配置されているシステムを備えていることを特徴とする、装置。
【請求項7】
前記閉止システムが耐熱性機械式バルブによって、またはLバルブもしくはJバルブ型の耐熱性非機械式バルブによって形成されていることを特徴とする、請求項に記載の方法を実施するための装置。
【請求項8】
前記リアクタが
粉末床を保持して、流動床を得るために流入ガスを拡散させることができる、分配器、
容器の中央側面部における触媒用の入口、
容器の底部における炭素源を含有する反応性ガスのための入口、
容器の充填を検出するための手段、および
前記リアクタでの合成によって得たカーボンナノチューブを回収するための出口であって、前記リアクタの最下部で前記容器底部に配置され、前記分配器のオリフィスに直接連結されて、粉末が前記オリフィスを通過できるようにする、出口、
を備え、前記装置が、さらに、
第1のバルブを介して前記リアクタ容器の触媒入口に連結されている触媒バッファタンク、
第2のバルブを介して前記炭素源入口に連結されている、炭素源の貯留庫または炭素源を生産するための設備、
前記リアクタにて合成された粉末形のカーボンナノチューブを順次収集するための、回収バルブに連結された冷却コンテナ、および
CNTを吐出するための前記リアクタの前記放出出口と前記冷却コンテナとの間のCNT吐出ラインであって、この上に前記回収バルブが配置されているCNT吐出ライン、
を備えることを特徴とする、請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記分配器が前記リアクタ容器の底部に配置された流動グリッドを備え、このグリッドが漏斗の形状を有し、これのチューブが、CNTを含む該凝集体の回収を促進するように、前記リアクタの放出出口を構成するオリフィスを通過することを特徴とする、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブを製造するための工業的方法に関する。本発明は、この方法を実施するための装置にも関する。
【0002】
より詳細には、本発明の1つの主題は、一方では、触媒流動床を用いるCVD(化学気相蒸着)技術によってカーボンナノチューブを合成することによりカーボンナノチューブを生産することに、および他方では、生産されたカーボンナノチューブを回収することに存する、カーボンナノチューブを製造する工業的方法である。
【背景技術】
【0003】
今日、カーボンナノチューブは、これの機械的特性、これの非常に高いアスペクト(長さ/直径)比およびこれの電気的特性のために、非常に好都合な材料であると認識されている。
【0004】
具体的には、カーボンナノチューブ(以下、CNTと呼ぶ。)は、チューブ形状の特定の結晶性構造を所有し、このチューブは中空で閉じていて、五角形、六角形および/または八角形の形に均一に配置された原子で構成されて、炭素から得られることが想起される。概して、CNTは1枚以上の巻かれたグラファイトシートから成る。このため、単層ナノチューブ、即ちSWNTと多層ナノチューブ、即ちMWNTとの区別がなされる。
【0005】
カーボンナノチューブは通常、0.1から200nmの、好ましくは0.1から100nmの、より好ましくは0.4から50nmの、およびなお良好には1から30nmの範囲に及ぶ平均直径および好都合には0.1μmを超える、および好都合には0.1から20μm、例えば約6μmの長さを有することが想起される。このため、これの長さ/直径比は好都合には10を超え、通常100を超える。
【0006】
CNTの生産は、多様な方法によって行うことができるが、本明細書で興味深いのは、CVD(化学気相蒸着)合成方法および特に合成リアクタ内で生産されたCNTを回収する段階である。
【0007】
概して、CVD技法を使用するCNT合成方法は、炭素源を500から1500℃の間の温度にて、流動床として作用する一般に金属被覆基材粒の形の触媒と接触させることに存する。合成されたCNTは、交絡した三次元網面の形で触媒基材粒に固定され、100ミクロンを超える、通例およそ300から600ミクロンの平均サイズd50を有する凝集体を形成する。パラメータd50は、凝集体の数の50%の見かけの直径を表す。このように得たCNTは、大半の用途でこのように使用できるが、CNTを触媒基材の粒から分離するようにおよび/またはCNT凝集体のサイズを縮小するようにも設計された次の追加の精製工程を、CNTに受けさせることも可能である。
【0008】
触媒に使用される優先的な金属としては、鉄Fe、コバルトCo、ニッケルNiおよびモリブデンMoが挙げられ、ならびに触媒金属を支持する基材としてはアルミナ、シリカ、マンガンまたは炭素が挙げられる。
【0009】
一般に使用されるガス状炭素源は、単独または混合物のどちらかである、メタン、エタン、ブタン、プロパン、エチレン、アセチレン、ベンゼン、メタノール、エタノールなどである。
【0010】
リアクタ内で生産されたカーボンナノチューブは回収される。回収するためには、現在公知の2つの技法を使用できる。
【0011】
第1の技法は、不連続製造および回収方法とも呼ばれる、バッチ製造および回収方法を行うことに存する。不連続な性質は、リアクタが冷却するまで、リアクタの動作が停止されるという事実に関する。実際に、各バッチ製造後にリアクタが停止され、次に冷却され、この後に、得られたCNTを回収するために、生産された凝集体がリアクタから取り出される。
【0012】
特許出願のWO03/002456およびこの技法を示す図1に示した簡略図をさらに参照してもよい。記載した技法は、タンク50からリアクタ40の流動カラムに配置された分配器11上へ規定の質量MCの粒状組成物の触媒粉末を配置することに存する。流動カラムはリアクタの上部にて回収トラップ13に密封連結され、回収トラップ13は、触媒粒状組成物のいずれの微粒子または触媒粒状組成物およびナノチューブの混合物も収集するように設計されている。リアクタ40が反応性ガス60からカーボンナノチューブを合成する温度に達すると、カーボンナノチューブの成長が開始して、所定の時間にわたって継続する。成長終了時に、加熱、炭素源および水素が停止され、温度が低速冷却により室温まで戻される。
【0013】
ナノチューブ凝集体の粉末は、ライン14を介して吸引によりリアクタから取り出され、貯蔵される。
【0014】
上述したように、不連続またはバッチ方法としての製造および回収には、リアクタを完全に停止させることと、リアクタが冷却する間の待機時間が必要である。
【0015】
第2の技法は、第1の技法とは異なり、リアクタが停止されない、連続製造および回収方法に存する。回収は連続的であり、リアクタ上部のオーバーフローを介して行う。
【0016】
より詳細については、EP1980530で公開された特許出願によって形成された従来技術およびこの技法を示す図2に示した簡略図を参照してもよい。微粉触媒50はパルス噴射され、リアクタ40底部への反応性ガス60(炭素源および水素)の連続噴射およびリアクタ40上部からの連続オーバーフローによって生産されたCNTの回収を伴う。凝集体を形成する触媒粒に固定されたCNT、即ちCNT粉末は、燃焼性ガス残留物のCNT粉末を除去するための窒素流73によるCNT粉末の冷却および不活性化のために、コンテナ70中にオーバーフローによって回収される。この操作は、未処理のCNTを回収するように作用する。次にCNTは輸送用コンテナ90に詰められる。
【0017】
特許のUS5500200によって形成される従来技術を参照してもよい。これはCNTが連続回収されるCNT合成方法に関する。しかし、この文献は、この回収を連続的に行うための実用的な解決策について示唆も記載もしていない。加えて、前記特許に記載されている例は、すべての場合でバッチの形成に対応し、行った操作が、リアクタが系統的に冷却されているバッチ合成に対応していることを示す、多数の試行に関する。
【0018】
本出願人は、上述の2つのCNT回収技法がどちらの場合でも欠点を有することを見出している。第1の場合では、リアクタのバッチ式放出では冷却時間が必要であり、これが工業設備の生産性を低下させる。第2の場合では、オーバーフローを介した回収によって、最も粗い凝集体を回収することが不可能となり、分配器に蓄積して、工業生産条件での操業に必要な床の正しい流動が妨げられる。本出願人は、上述の技法の欠点を伴わずに、CNT回収問題を解決しようとしてきた。
【0019】
以下の文献も、従来技術から公知である。
【0020】
カーボンナノチューブCNTを連続生産するための大量生産システムについて記載している文献のEP1391425。触媒および反応性ガスが連続的に導入される場合ならびにCNTがリアクタから連続的に除去される場合、生産は連続的である。この技法に従って、回収は、リアクタの側面底部出口5を介して行われ、前記出口は反応性ガス分配器2の上に配置されて、脱ガスユニット9に連結されている;
カーボンナノチューブを連続生産するための大量生産システムについても記載している、文献のUS2009/0169465前の文献と同様に、CNTはリアクタの側面底部出口122を介して、陰圧発生器720、冷却740を備えた回収コンテナ710を使用するユニット700によって回収され、CNTは約400℃またはこれ以下の温度に維持される。システムのレイアウトは、合成生成物を回収するための側面出口112が反応性ガス分散グリッド126より上に位置することを示している。分散グリッド126は、上の文献で記載したガス分配器に対応している。CNTは、合成完了時にCNT出口ラインに配置されたバルブを開けることによって回収される。残留ガスを検知する装置は、これらのガスのレベルを検知するように作用する。合成終了は、レベルが所定の値に達すると、残留ガスのレベルを検知するためのこの装置によって決定される;
リアクタからカーボンナノチューブを回収するためのユニットについて記載する文献のKR20090073341。ユニットは、回収ユニットから出たCNTを貯蔵するためのタンク(コンテナ)710およびタンク(コンテナ)750を備えている。この文献は、US2009/0169465に記載され、概略的に示されたCNTの収集原理を反復している。CNTは、リアクタの底部側面出口を介して、陰圧発生器720および冷却740を備えた回収コンテナ710を使用するユニット700によって回収される。CNTは、反応性ガス分配器(プレート126)の上に連結されたライン711から送られる;ならびに
流動床にてカーボンナノチューブを合成するための実験システムについて記載した、刊行物のCarbon 41(2003)2855−2863,Yu Hao et al.「Agglomerated CNTs synthesized in a fluidized bed reactor」。実験装置は、リアクタの下部でCNTを回収するための側面出口を装備したリアクタを備える。これは、凝集方法を研究するために使用される実験システムであり、この凝集方法によりCNTが成長する。この刊行物は、196mm流動床リアクタにおけるFe/Mo/Al触媒上でのプロピレンの分解の間のCNT凝集体の変化の研究に関する。この文献は、CNTの成長が完了するまでの、触媒粒子の所定量4から開始する合成段階についてのみ記載している。生産されたCNTを回収する操作方法は、記載も言及もされていない。すべての場合において、実験構成は、合成された生成物の出口が反応性ガス分配器より上に位置していて、リアクタの最下部に位置していないことを示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】国際公開第03/002456号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1980530号明細書
【特許文献3】米国特許第5500200号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1391425明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2009/0169465号明細書
【特許文献6】韓国公開特許第2009−0073341号公報
【非特許文献】
【0022】
【非特許文献1】Carbon 41(2003)2855−2863,Yu Hao et al.「Agglomerated CNTs synthesized in a fluidized bed reactor」
【発明の概要】
【0023】
本出願人は驚くべきことに、リアクタ内でCVD技法を使用してCNTを合成することによって、CNTの製造を可能にする工業的解決策を見出し、生産されたCNTは、上述の技法の場合と同じく、工業設備の生産性を低下させるこの回収操作を用いずに回収される。
【0024】
提案された解決策は、凝集体をリアクタ底部から回収することによって、リアクタから高温の間に順次放出させることに存する。このため、「放出」という用語は、以下CNT粉末と呼ぶCNTを含む前記凝集体の、リアクタの最下部、即ちリアクタの下での吐出を意味すると理解される。連続的特質は、リアクタの放出頻度に関する。この放出は、リアクタの充填の頻度にて行われる。次に触媒注入が停止されるが、反応性ガスの注入は永続的に、即ち停止することなく維持されてもよい。実施形態の変形において、反応性ガスの注入を所定の時間のみ維持して、次にこれによりリアクタの加熱を停止することなく、またはなおさらCNT粉末(CNTを含む凝集体)を吐出するためにリアクタが冷却するまで待機することなく停止させる備えがあってもよい。
【0025】
このため本発明において、CNTは、高温の間にこれらを吐出することによって、即ちリアクタの底部を介して、および引用した従来技術のようにガス分配器より上に位置する側面出口を介さずに回収される。
【0026】
リアクタは、リアクタ内部の流動床レベルの高さがリアクタフルレベルと呼ばれる、所定のレベルに達したときに、満杯であると見なされる。流動床レベルの高さを決定するために、リアクタの充填は、例えばリアクタ内部に配置された多点プローブ10によって制御され、多様な測定点M1...M10が多様な高さに位置して、より高い点M10またはより低い点の、所望の充填レベルに達するまでリアクタにおける流動床のレベルの変化を決定することが可能となる。測定は例えば温度測定である。
【0027】
リアクタの最下部での放出が効果的であるのは、凝集体が(この自重の効果の下で)重力により落下して、このためリアクタの加熱を停止させることなく、およびリアクタが冷却するのを待つ必要がなく、容易に回収できるためである。連続抽出とは異なり、触媒粒とリアクタガスとの間の接触期間が最適化される。連続抽出は必然的に凝集体を伴い、このためすべての触媒部位における反応が完全に完了するわけではない。
【0028】
従来技術の文献のいずれも、リアクタの底部出口、即ち前記のリアクタの下による、リアクタの底部を介したCNTの回収を示唆していない。しかし、リアクタの底部出口、即ち前記リアクタの下による、リアクタの底部を介して吐出することによって、粗凝集体を含むCNT粉末のすべてを吐出することが可能である。
【0029】
これに対して、従来技術の文献において、および特に最近の従来技術で検討されている文献のUS2009/0169465において、CNTはリアクタの側面出口を介して回収され、CNTすべてが回収されるようにはならない。前記回収出口の下に蓄積した量は回収できない。回収を向上させてリアクタの壁を浄化するために、この文献は枢動システム(162、166)を装備したリアクタについて記載している。このようなシステムによって、リアクタの動作および構造はより複雑になる。さらに、側面出口を介した回収の原理により、凝集体のサイズにより区別して回収される。このため最も粗い凝集体は、回収が困難な場合がある。
【0030】
より詳細には、本出願人は、CNT粉末が高温の間に順次回収される流動床CVD技法を使用して、これらを合成することによるCNT製造方法を提案している。合成段階の間に、触媒はパルス状にリアクタ内に導入されるが、炭素源は連続的に導入される。CNT回収段階の前に、触媒の導入は停止されるが、反応性ガスの導入は規定の時間にわたって継続される。
【0031】
CNT粉末は次に、高温の間にリアクタの最下部から吐出されて、冷却コンテナ内に導入される。
【0032】
動作時間のロスがなく、生産されたCNTの回収段階はCNT製造の工業化と適合している。提案された解決策によって、製造時間および製造体積を、結果として、工業的カーボンナノチューブ製造設備の生産性を最適化することが可能となる。さらに、方法を実施する装置は、US2009/0169465のように、リアクタ容器の内壁を浄化するためのシステムが不要である。
【0033】
より詳細には、本発明の主題は、500℃から1500℃の間の反応温度で流動床リアクタ中にて金属被覆された基材粒の形の触媒と接触させて炭素源を分解することによるカーボンナノチューブの合成を含み、生産されたナノチューブが回収される、カーボンナノチューブ(CNT)を製造するための工業的方法であって、リアクタ中で合成され、CNT粉末を構成する凝集体を形成する交絡した三次元網面の形で触媒基材の粒に固定されたカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブが高温、即ちCNT合成のための反応温度である間に吐出されて順次回収され、CNTが吐出されるシーケンスがリアクタの充填の頻度に対応して、リアクタの底部出口によりリアクタの底部、即ち前記リアクタの下を介して吐出が行われることを主に特徴とする、工業的方法である。
【0034】
好都合には、CNTはリアクタの底部出口を介して吐出され、前記出口はリアクタを放出するための出口に対応し、前記出口は順次開かれるバルブ型遮断システムが装備され、このシステムの出口は、CNT粉末を保持することができる冷却/貯蔵コンテナに連結されている。
【0035】
方法は以下の段階によって行われる:
1)リアクタの温度が初期化段階のために500℃から1500℃の間の、好ましくは600℃から900℃の間の合成に望ましい値、例えば700℃に上昇されて、この温度が好ましくはリアクタ内のカーボンナノチューブ粉末供給原料と共に維持される;
2)規定の時間TにわたるCNT合成段階であって、
不活性ガスによって触媒をリアクタ内にパルス注入すること、および
リアクタ中に炭素源を含有する反応性ガスを連続注入すること
に存する、規定の時間TにわたるCNT合成段階;
3)時間Tにわたる高温CNT回収段階であって
触媒の注入を停止すること、
炭素源を含有する反応性ガスの注入を継続すること、または規定の時間tにわたって注入を維持した後に注入を停止すること、
冷却コンテナ内にCNT粉末を導入するために、リアクタの最下部にてCNT粉末を吐出すること、
吐出を停止することおよび
新たな段階2)を再開すること
に存する、時間Tにわたる高温CNT回収段階。
【0036】
好都合には、方法はリアクタ中で低圧にて、即ち大気圧に該当する圧力で行われる。
【0037】
カーボンナノチューブ(CNT)は、リアクタの底部の出口による吐出によって順次除去され、前記出口は、順次開くことができるバルブ閉止システムを装備している。このシステムの出口は、CNT粉末を収容できる冷却および貯蔵コンテナに連結されている。
【0038】
触媒はアルミナ、シリカ、マグネシアおよび炭素から選ばれる粒状形の化学的に不活性な基材によって支持された、鉄、コバルト、ニッケルおよびモリブデンから選ばれる触媒金属から成る。
【0039】
触媒は粉末の形であり、好都合には、不活性固体基材、好ましくは無機基材および好ましくは多孔性基材、例えばガンマ−アルミナまたはシータ−アルミナによって支持された少なくとも1つの触媒金属、例えば鉄を含む。この微粉触媒は特に、好ましくは機械的に撹拌しながら、例えば100℃から150℃の温度にて固体基材に前記触媒金属の水溶液を含浸させて、続いてこのように含浸させた固体基材を特に200℃から400℃の温度で焼成することによって製造してもよい。触媒粒の中位径d50は、50ミクロンから400ミクロンの間である。
【0040】
使用されるガス状炭素源は、単独でまたは混合物としてのどちらかである、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレン、ベンゼン、メタノールおよびエタノールから選ばれてよい。この炭素源は、特許出願EP1980530に記載されているような再生源、特に植物質の発酵から生じるエタノールなどのアルコールの脱水によって得られたエチレンからであってもよい。
【0041】
炭素源は好都合には、ガス状態の還元剤流と、例えば水素またはアンモニア流と、好ましくは水素流と混合される。炭素源/水素比は90/10から60/40の間、好ましくは70/30から80/20の間である。
【0042】
好都合には、CNTは、エチレン/水素混合物によって80/20の比で合成される。
【0043】
コンテナ内のCNTは、不活性ガス、例えば窒素を使用して冷却される。
【0044】
本発明の他の主題はこの方法を実施するための装置であって、流動床リアクタであって、リアクタの底部、即ちリアクタの下にてCNTを吐出するための放出出口を有する流動床リアクタ、およびCNTを回収するためのバルブ閉止システムであって、リアクタの吐出出口に配置され、合成反応温度にてCNT粉末を順次回収することができるシステムを備えた、この方法を実施するための装置である。
【0045】
好都合には、閉止システムは、機械式バルブから、およびより詳細には温度条件に適した機械式バルブから、または温度条件に適合したLバルブもしくはJバルブなどの非機械式バルブから選ばれたCNT回収バルブによって形成される。好ましくは、バルブは、リアクタの出口において少なくともCNT粉末の温度にて動作できるように選ばれる。LバルブまたはJバルブは、LチューブまたはJチューブから成る。このタイプのバルブでは、チューブの最長部がこの端部を介してリアクタの放出出口に連結されている。このためチューブは粉末で充填され、プラグとして作用する。このタイプのバルブを形成するチューブには、不活性ガスを注入できるように、LまたはJの曲げ部分に入口が設けられている。このためリアクタから放出するためには、不活性ガスを注入して、これによって粉末が共に運ばれる。LバルブまたはJバルブは、空気輸送設備にとって特に好適である。
【0046】
好都合には、リアクタは、
粉末床を保持して、流動床を得るために流入ガスを拡散させることができる、分配器、
容器の中央側面部における触媒用の入口、
容器の底部における炭素源用の入口、
容器の充填を検出するための手段、および
前記リアクタでの合成によって得たカーボンナノチューブを回収するための出口であって、リアクタの最下部で容器底部に配置され、分配器のオリフィスに直接連結されて、粉末がオリフィスを通過できるようにする、出口を備え、装置がさらに、
第1バルブを介してリアクタ容器の触媒入口に連結されている触媒バッファタンク、
第2バルブを介して炭素源入口に連結されている、炭素源の貯留庫または炭素源を生産するための設備、
リアクタにて合成された粉末形のカーボンナノチューブを順次収集するための、回収バルブに連結された冷却コンテナ、および
CNTを吐出するためのリアクタの放出出口と冷却コンテナとの間のCNT吐出ラインであって、この上に回収バルブが配置されているCNT吐出ラインを含む。
【0047】
本発明の他の特色および利点は、非限定的で例証的な例によって、および図面と併せて与えられる、以下の説明を読むと明瞭に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】従来技術の第1技法によるリアクタで生産されたCNTを合成および回収するための、リアクタによってカーボンナノチューブを製造するための装置の図を示す。
図2】従来技術の第2技法による合成リアクタによるCNTを製造するための装置およびCNTを回収するためのコンテナの図を示す。
図3】本発明によるCNTを製造するためのおよび生産されたCNTを回収するための装置を含む第1設備の図を示す。
図4】本発明によるCNTを製造するためのおよび生産されたCNTを回収するための装置を含む第2設備の図を示す。
図5】本発明によるCNTを製造するためのおよび生産されたCNTを回収するための装置を含む第3設備の図を示す。
図6】本発明による分配器の好ましい実施形態をさらに詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
同一の要素は同一の参照符号を有する。
【0050】
図3、4および5に示すCNT合成リアクタは、以下「リアクタ」と呼ぶ。
【0051】
図3、4および5に示す設備は、カーボンナノチューブを合成するためのリアクタ40、リアクタ40で合成されたカーボンナノチューブを回収するための手段、冷却および貯蔵手段、ならびに図4および5の場合には、CNTを冷却および貯蔵するためにCNTを輸送する手段を備える。
【0052】
上記のように、実際に、凝集体が回収され、CNTが交絡した三次元網面の形で触媒基材の粒に固定され、前記凝集体を形成する。説明の残りの部分では、これらはCNT粉末とも呼ばれ、CNT粉末がリアクタ40中で形成された凝集体を含むことが理解される。
【0053】
説明の残りの部分では、本発明によるCNT合成および回収方法を実施するための装置にそれぞれ該当する、これらの図3、4および5に言及する。これらの例すべてにおいて、リアクタ40は直立している。CNTは、本発明に従って、リアクタ40の最下部41にて吐出され、即ちリアクタの下から吐出される。リアクタは、容器の充填を検知する手段を装備している。これらの手段は、リアクタの上部からリアクタの容器中に入って反応性ガス拡散分配器11の上に到達する、チューブの形の多点プローブ10から成る。
【0054】
図3に示す第1の例示的な実施形態において、リアクタ40は冷却コンテナ70の上に位置している。この構成では、CNT吐出ライン400は、リアクタの放出出口42と、リアクタの最下部にある冷却コンテナ70との間に設けられている。この吐出ライン400は、回収バルブ402が装着されたパイプ401を備えている。バルブ402は、生産されたCNT粉末の熱に耐性の機械式バルブである。
【0055】
第2の例示的な実施形態において、冷却コンテナ70は、例えば別の建物もしくは別の階など、リアクタ40から離れているか、または例えばより高いレベルにある。
【0056】
結果として得られた設備を図4に示す。この設備によって、工業用建物の構成にかかわらず、本発明による方法を実施するための装置を容易に一体化することができる。この場合、吐出ライン450は、好ましくはCNT粉末の品質を維持するために、および微粒子を産生しないために、空気式濃密相輸送回路451を備えている。回収バルブ402はリアクタ40の下の下行パイプ401の始点に配置され、下行パイプ401はCNT粉末用の空気式輸送回路の一部である。第1のコンテナ72は、送達コンテナと呼ばれ、輸送回路450中に配置されている。輸送に使用されるガス71は、送達ポット72中に注入される不活性ガスである。輸送回路451を使用して、このコンテナ72を出るCNT粉末を冷却コンテナ70まで送る。
【0057】
第3の例示的な実施形態において、冷却コンテナ70はリアクタ40から離れていて、例えば別の建物もしくは別の階にあるか、またはより高いレベルにある。
【0058】
結果として得られた設備を図5に示す。この設備によって、工業用建物の構成にかかわらず、本発明による方法を実施するための装置を容易に一体化することができる。この場合、吐出ライン450は、機械式バルブを必要としない空気式輸送回路451を備えている。下行吐出ライン401内に存在する粉末は、反応の間にプラグとして作用する。放出操作の間、不活性ガス71を用いて粉末を気体により輸送する。バルブまたはJバルブの一部を形成する注入器403によって、不活性ガスをライン中に注入する。輸送回路450を使用して、放出器403を出たCNT粉末を、輸送ガスを除去するための平衡化ライン73を装備した冷却コンテナ70まで到達させる。
【0059】
CNT粉末を回収するための非機械式バルブの使用には、機械式でないので可動部品がなく、バルブが停止することがないため、保守が容易になるという利点がある。
【0060】
本発明による方法を、選ばれた反応性ガスがエチレンおよび水素である例を用いた図3の設備によって後述する。もちろんエチレンは、好都合にエタノールまたはメタノールと置き換えてもよい。使用する不活性ガスは窒素である。
【0061】
用いる触媒は、中位径d50がおよそ50から400μmであり、酸化鉄層に被覆されたガンマ−アルミナから成る粒の形である。
【0062】
CNTを合成するためのおよび反応温度(高温リアクタ)におけるCNTの順次回収(リアクタの充填の頻度に対応する。)のための方法について、以下で詳細に説明する。
【0063】
触媒およびカーボンナノチューブの規定の質量MCは、床を形成するリアクタにて維持される。この質量は、リアクタの容積の20から40%に相当する。この触媒床は、リアクタ40の容器41の底部に配置された流動グリッドまたは分配器11に配置されている。
【0064】
リアクタの最下部にてCNT回収出口に配置され、放出バルブとも呼ばれるバルブ402は、リアクタを充填するために時間Tにわたって閉じられる。この時間Tは、CNT合成段階に対応する。
【0065】
リアクタの温度を500℃から1500℃の間の所望の合成値、特に700℃まで上昇させて、この温度で維持する。
【0066】
タンク50から出る微粉触媒は、容器43の側面部に配置された入口52によって、リアクタ容器中にパルス導入される。タンク50は、バルブ51を介して入口52に連結されている。
【0067】
反応性ガス、即ち炭素源および水素は、リアクタ容器中に流動床が生成されるように、容器の底部に配置され、流動グリッド11の下に位置する入口62を介して連続的に注入される。ガス60の供給は、バルブ61を介して入口62に連結されている。
【0068】
次にカーボンナノチューブの成長が開始し、時間Tにわたって続き、炭素源の触媒分解によってCNTおよび水素の生産がもたらされる。
【0069】
リアクタ40が満杯になると、バルブ51を閉じることにより触媒の供給が停止される。
【0070】
反応性ガスの供給は開かれたままである。
【0071】
リアクタの最下部にて放出出口42に配置された回収バルブ402は、リアクタで合成によって得られたカーボンナノチューブが回収されるように開かれている。
【0072】
別の変形において、反応性ガスの流入は、流入ガスのCNTへの変換の低下に対応する規定の時間tだけ維持することが可能であり、次にバルブ61を閉じることによって閉止される。
【0073】
CNTの回収を促進するために、容器の底部に配置された流動グリッド11は、図6の図解に示すように好適な形状を有する。このグリッドは漏斗142の形状であり、これのチューブ140はリアクタの放出出口42に連結されている。出口は、グリッド11上に重力により落下する凝集体を回収するよう作用する。
【0074】
リアクタの最下部のバルブ402は、リアクタの充填容積の60から80%が回収され、この容積の20から40%に相当する床を維持するように、規定の時間Tにわたって開かれている。時間Tは、例における合成温度、即ち700℃にて行われるCNT回収段階に対応する。
【0075】
この放出操作は、粉末を収容する不活性化コンテナ70の容量に応じて、1回以上行われる。
【0076】
バルブ402は、カーボンナノチューブが反応温度にて回収できるように、耐熱バルブから選ばれる。バルブも好ましくは、所定のシーケンスに応じて自動制御開閉を備えることができるバルブから選ばれる。バルブは例えば、電気制御バルブから選ばれる。カーボンナノチューブを冷却および不活性化するためのコンテナ70は、回収バルブ402に連結されている。カーボンナノチューブは、冷却コンテナ中で窒素71により不活性化される。
【0077】
このため、CNTは、リアクタの底部にてバルブ402によって順次吐出される。好ましくは、バルブ開放頻度は始動時に設定される。CNT時間Tおよび回収時間Tを予め決定しておいて、合成方法を初期化する第1段階の間に測定してもよい。
【0078】
窒素またはアルゴンなどの不活性ガス流は、凝集体から形成された粉末の産出物が冷却および流動化されるように、連続的にまたは順次提供してもよい。不活性ガスは、例えばバルブ402をリアクタの放出出口に連結するパイプ中に注入されてもよい。
【0079】
このためリアクタの加熱は停止されない。CNTを回収するために、リアクタが冷却するまで待機する必要はない。加えて、リアクタの放出およびCNT粉末の回収は、同一の操作で行われる。
【0080】
本発明によるカーボンナノチューブ製造方法はこのため、従来技術の方法よりも著しく高い生産性を生じる。
【0081】
さらに、リアクタ中の圧力が低いのは、方法が大気圧に該当する圧力条件下で行われるためである。実際に、圧力は、ラインの圧力低下が加えられる大気圧、即ち1.1バール未満の圧力または1.5絶対バール未満の調節圧に該当する。
【0082】
低圧動作条件によって、一般により高価である耐圧装置を使用する必要がないため、より制限的でなく、結果としてより安価な装置を使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6