(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5938139
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】通信ネットワークのデータパケットのルーティング
(51)【国際特許分類】
H04L 12/741 20130101AFI20160609BHJP
H04L 12/725 20130101ALI20160609BHJP
H04L 12/775 20130101ALI20160609BHJP
【FI】
H04L12/741
H04L12/725
H04L12/775
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-501788(P2015-501788)
(86)(22)【出願日】2013年3月14日
(65)【公表番号】特表2015-514357(P2015-514357A)
(43)【公表日】2015年5月18日
(86)【国際出願番号】US2013031714
(87)【国際公開番号】WO2013142282
(87)【国際公開日】20130926
【審査請求日】2014年11月21日
(31)【優先権主張番号】61/613,131
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100147681
【弁理士】
【氏名又は名称】夫馬 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ム−チュヨン
(72)【発明者】
【氏名】デーヴィッドソン,スティーヴン・エイ
(72)【発明者】
【氏名】チュワーン,イー−チャオ・エス
【審査官】
宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2005/079025(WO,A1)
【文献】
特開2003−338835(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0165597(US,A1)
【文献】
米国特許第05579307(US,A)
【文献】
特表2011−525767(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0323700(US,A1)
【文献】
樋田 博信 Hironobu HIDA,複数険路表を用いたトラヒックエンジニアリング機構の実装と評価 Implementation and Performance Evaluation of Traffic Engineering Scheme Based on Multiple Routing Tables,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.103 No.692 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,第103巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/00−12/26,12/50−12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えたルーティング・ノードでデータパケットを受信するステップと、
データパケットに関する少なくとも一つの値を判断するステップと、
パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティング・ノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択するステップであって、各ルーティング・テーブルが、それぞれ1つのコスト関数と関連することを特徴とする、選択するステップと、
選択されたルーティング・テーブルに応答してデータパケットを転送するステップと、
複数のルーティング・テーブルを単一のルーティング・テーブルに結合するステップであって、結合されたルーティング・テーブルはバリュー-to-ルートの関連付けを組み込むことを特徴とする、結合するステップと、
を有し、
前記複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択するステップが、前記結合されたルーティング・テーブルを選択することを包含することを特徴とする方法。
【請求項2】
プロセッサを備えたルーティング・ノードでデータパケットを受信するステップが、第1のリンクからルーティング・ノードでデータパケットを受信することからなり、
データパケットの値に応答してデータパケットを転送するステップが、第2のリンクにデータパケットを転送することからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
データパケットの少なくとも一つの値を判断するステップが、データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップからなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップが、データパケットのDifferentiated Services(DiffServ)コードポイント(DSCP)値を判断することからなることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップが、ポート番号値またはID、若しくは、ソース宛先ペア値の少なくとも一つを判断することからなる請求項3に記載の方法。
【請求項6】
ルーティング・ノードでデータパケットを受信し、
データパケットに関する少なくとも一つの値を判断し、
パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティング・ノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択し、
各ルーティング・テーブルが、それぞれ1つのコスト関数と関連し、選択されるルーティング・テーブルに応答して、データパケットを転送する
ように構成される電子ハードウェア回路と、
複数のルーティング・テーブルを単一のルーティング・テーブルに結合するように構成される回路あって、結合されたルーティング・テーブルはバリュー-to-ルートの関連付けを組み込むことを特徴とする、回路と、
を有し、
前記複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択することが、前記結合されたルーティング・テーブルを選択することを包含することを特徴とする装置。
【請求項7】
回路が、プロセッサ、メモリ、プログラム可能なロジック・デバイスまたはロジック・ゲートのうち少なくとも1つからなることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
プロセッサから成るルーティング・ノードでデータパケットを受信する回路が、第1のリンクからルーティング・ノードでデータパケットを受信する回路からなり、
データパケットの値に応答してデータパケットを転送する回路が、データパケットを第2のリンクに転送する回路からなる、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
データパケットの少なくとも一つの値を判断する回路が、データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断する回路を含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断する回路が、データパケットのDifferentiated Services(DiffServ)コードポイント(DSCP)値を判断する回路を含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断する回路が、ポート番号値またはID、若しくは、ソース宛先ペア値のうちの少なくとも1つを判断するための回路からなることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
コンピュータ実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を有し、
該命令が、マシンによって
ルーティング・ノードでデータパケットを受信させ、
データパケットに関する少なくとも一つの値を判断させ、
パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティング・ノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択し、
各ルーティング・テーブルがそれぞれ1つのコスト関数と関連し、選択されたルーティング・テーブルに応答して、データパケットを転送させ、
複数のルーティング・テーブルを単一のルーティング・テーブルに結合させ、
結合されたルーティング・テーブルはバリュー-to-ルートの関連付けを組み込むことを特徴とし、
前記複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択させる命令が、前記結合されたルーティング・テーブルを選択することを包含する、
ことを特徴とする物品。
【請求項13】
プロセッサを備えたルーティング・ノードでデータパケットをマシンが受信するようにさせる命令が、第1のリンクからルーティング・ノードでデータパケットをマシンが受信するようにさせる命令からなり、
マシンがデータパケットの値に応答してデータパケットを転送できるようにする命令が、第2のリンクにデータパケットをマシンが転送できるようにする命令からなる、
ことを特徴とする請求項12に記載の物品。
【請求項14】
データパケットの少なくとも一つの値をマシンによって、判断させるための命令が、データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値をマシンによって、判断させるための命令を含むことを特徴とする請求項12に記載の物品。
【請求項15】
データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値をマシンによって、判断させるための命令が、データパケットのDifferentiated Services(DiffServ)コードポイント(DSCP)値をマシンによって、判断させるための命令を含むことを特徴とする請求項14に記載の物品。
【請求項16】
データパケットのヘッダに位置決めされた少なくとも一つの値をマシンによって、判断させるための命令が、ポート番号値またはID、若しくは、ソース宛先ペア値の少なくとも1つをマシンによって、判断させるための命令からなることを特徴とする請求項14に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
通信ネットワークは、複数のルータを包含する。ルータは、送信機と受信機の間に位置決めするサブネット境界に位置決めされる。
【背景技術】
【0002】
ルータは、送信機から目的受信機まで生じているデータパケットを転送する。しばしば、通信ネットワークは送信機と受信機の間に複数の可能な経路を有するが、1本の単一の経路だけが送信機と受信機の間にデータを送るために選ばれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ある態様では、方法は、プロセッサを備えたルーティングノードでデータパケットを受信するステップを有する。方法は更に、データパケットに関する少なくとも一つの値を判断するステップと、パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティング・ノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択するステップと、選択されたルーティング・テーブルに応答してデータパケットを転送するステップと、を有する。各ルーティング・テーブルが、それぞれ1つのコスト関数と関連する。
【0004】
別の態様では、ルーティングノードは、ルーティングノードでデータパケットを受信し、データパケットに関する少なくとも一つの値を判断し、パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティング・ノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択し、選択されるルーティング・テーブルに応答して、データパケットを転送するように構成される電子ハードウェア回路を有する。各ルーティング・テーブルが、それぞれ1つのコスト関数と関連する。
【0005】
更に別の態様では、物品は、コンピュータ実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を有する。該命令が、マシンによって、ルーティングノードでデータパケットを受信させ、データパケットに関する少なくとも一つの値を判断させ、パケットに関する少なくとも一つの値に応答してルーティングノードに記憶される複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択し、選択されたルーティング・テーブルに応答して、データパケットを転送させる。各ルーティング・テーブルがそれぞれ1つのコスト関数と関連する。
【0006】
上記の1以上の態様では、プロセッサを備えたルーティングノードでデータパケットを受信するステップが、第1のリンクからルーティングノードでデータパケットを受信することからなり、データパケットの値に応答してデータパケットを転送するステップが、第2のリンクにデータパケットを転送することからなる。複数のルーティング・テーブルを結合されたテーブルに結合するステップを更に有し、関連をルーティングするように結合されたテーブルは値を組み込み、複数のルーティング・テーブルから1つのルーティング・テーブルを選択するステップが、結合されたテーブルを選択することからなることを特徴とする。データパケットの少なくとも一つの値を判断するステップが、データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップからなることを特徴とする。データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップが、データパケットのDifferentiated Services(DiffServ)コードポイント(DSCP)値を判断することからなることを特徴とする。データパケットのヘッダに位置決めされる少なくとも一つの値を判断するステップが、ポート番号値またはID、若しくは、ソース宛先ペア値の少なくとも一つを判断することからなることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、通信ネットワークの例示のブロック線図である。
【
図2】
図2は、ルーティングノードのブロック線図である。
【
図3】
図3は、データパケットを進めるプロセスの例示のフローチャートである。
【
図4】
図4は、
図3のプロセス上のコンピュータが実装できるブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ルーティングノードがデータパケットそのものに基づいてデータパケットを進めることを可能にするアプローチを本願明細書において、記載し、例えば、それは多数の可能な経路全体のトラフィック負荷を広げる付加的な利点を有する。本発明では、ルーティングノードは、(1つのルーティング・テーブルだけが使われる従来のルーティングに対する)それぞれのコスト関数に対応する各ルーティング・テーブルを有する複数のルーティング・テーブルを包含する。データパケットの価値に基づいて、データパケットがどこに送られるかについて決定するルーティング・テーブルが選択される。
【0009】
図1を参照すると、通信ネットワーク100は、ノード102a―102h、ファイル転送プロトコル(FTP)トランシーバ108a―108b、および、音声トランシーバ110a―110bを包含する。FTPトランシーバ108aおよび音声トランシーバ110aは、ノード102aに連結する。ノード102aは、リンク118aによって、ノード102bに連結して、リンク118bによって、ノード102cに連結する。ノード102bは、リンク118cによって、ノード102dに連結し、リンク118dによって、ノード102eに連結する。ノード102cは、リンク118fによって、ノード102dに連結し、リンク118eによって、ノード102eに連結する。ノード102dは、リンク118hによって、ノード102fに連結し、リンク118iによって、ノード102gに連結する。ノード102eは、リンク118gによって、ノード102fに連結して、リンク118jによって、ノード102hに連結する。ノード102fは、FTPトランシーバ108bおよび音声トランシーバ110bに連結する。118a、リンク―118jの各々は、有線のリンク、ファイバー光学のリンク、無線リンクまたは3つ(またはIPトラフィックを伝えることがありえる他のいかなる媒体)の組合せの1つでもよい。
【0010】
図1において、気がつかれることがありえるように、データパケットが進行することがありえるノード102aと102fの間に、多くの経路がある。従来のアプローチにおいて、パケットが音声データまたはFTPデータであったかどうかにかかわらず、選択される単一の「最高」経路がある。しかしながら、本願明細書において、記載されるように、ルートはデータパケットの特性(配達必要性)に基づいて各データパケットに関し選択される。
【0011】
図2を参照すると、それが実装されることができるかという1つの例示ので、ルーティングノード200は、コスト関数202a―202N、ルーティングエンジン212、ルーティング・テーブル216a―216N、転送エンジン202a―202bおよび出口ポート226a―226bを包含する。各ルーティング・テーブル216a―216Nはコスト関数202a―202Nのそれぞれの一つに対応する(例えば、ルーティング・テーブル216aはコスト関数202aに対応し、ルーティング・テーブル216Nは、コスト関数202Nに対応する)。ある例では、ルーティングエンジン212は、各コスト関数202a―202Nに関し、ルーティング・テーブル216a―216Nを生成する。
例えば、一旦すべてのコスト関数が定められるならば、ルータはルーティング・テーブル216a―216Nを構築する。あらゆる与えられたコスト関数202a-202Nは、ネットワーク上に収容されるデータの特性のいずれか(それぞれ)に対応するそれぞれのために、ルーティングエンジン212は、各候補経路のコストメトリックを計算する。それから、データパケットの目的地に関し最善の経路(インタフェース)を選択することによって、ルーティング・エンジン212は、ルーティング・テーブルを構築する。すべてのルーティング・テーブルが構築されるまで、このプロセスは繰り返す。パケット中継を実行するために、利用可能な(例えば、Differentiated Services(DiffServ)Code Point(DSCP)、ポート番号またはID、ソース宛先ペアなど)さまざまなパケット分類方式の1つを包含する方法によって、パケットに関し決定される値を用いて、ルーティング経路ド200は、ルーティング・テーブルを最初に選択する。それから、ルーティングノード200は、ルーティング・テーブルに基づいて、そして、終点アドレスにフォワーディング経路(インタフェースまたは出口ポート)を選択する。複数の経路が目標とされたアドレスに関し存在する場合、ルーティングノード200は等しいコストまたは不等なコスト・ロード・バランシングをサポートする。ルーティングノード200はそれらのルートの中のコストメトリックに関して均一に、または、比例してトラフィックを割り当てる。そして、メトリックが等価値である場合、それらに同等をする。
【0012】
ルーティングエンジン212はトポロジを受信し、リンク状態は接続242a、242bによって、更新して、現在のネットワーク状況(例えば、ローディング、容量、遅延/レーテンシなど)に基づいてルーティング・テーブル216a―216Nを更新する。
他の例示において、コスト関数202a―202Nは、(任意に)ネットワーク管理の容易さに関し中央位置に記憶されることがありえ、ローカル記憶装置および使用に関しノード200に提供されることがありえる。コスト関数は、特定のパラメータの重要性をもたらすために、ユーザによって、かくして提供される。他の例では、コスト関数はベースの少なくとも一つのバンド幅、ロード、遅延、信頼性および非常に前へパラメータでもよく、ユーザはコスト関数のこれらのパラメータを重くすることができる。しかしながら、異なるタイプのデータパケットは、1つの特定のコスト関数だけを用いた通信ネットワークで、効率的に機能することができない。例えば、1つは、移動アドホックネットワーク(MANET)に関し、一般的なコスト関数を構築することがありえる:
【0014】
それから、ユーザは、ルートを決められているパケットのトラフィック種類に応じて異なって、適用するK(これからは「ベクトル」として記載される)のセットを選択する。例えば、2つのトラフィック・ストリーム(すなわち、FTPおよび音声)を考慮する。
【0015】
FTPトラフィックに関して、ユーザは、重量バンド幅および負荷に(2,0,1,1)のFTPのK―ベクトルを設定する。かくして、
【0017】
音声トラフィックに関して、K―ベクトルは、その遅延敏感さを重くするために(0,1,1,1)にセットされる。かくして、
【0019】
これらの異なるトラフィック・タイプが異なるK―ベクトルを保証するので、1つのトラフィック・タイプのK値は他のトラフィック・タイプのパフォーマンスを損なう。後述するように更に本願明細書において、異なるタイプのデータパケットは、異なるコスト関数を用いたネットワークで、より効率的に機能できる。
【0020】
リンク252a、252bは、転送エンジン222a、222bのそれぞれの一つに、データパケットを提供する。データパケットの一つ以上の値に基づく転送エンジン222a(222b)は、使用する(すなわち、使用するのに適切なコスト関数)のに適切なルーティング・テーブルを決定して、適切な出口ポート226a、226bに、データパケットを提供する。出口ポート226a、226bは、それぞれのリンク262a、262bに、データパケットを提供する。
【0021】
図3を参照すると、ルート・データパケットに対するプロセスの例示は、プロセス300である。プロセス300は、データパケット(302)を受信する。例えば、ルータ200は、リンク252a、252bの1つから、パケットを受信する。
【0022】
プロセス300は、データパケット(308)から、値を決定する。例えば、転送エンジン222aは、データパケットから値を決定する。ある例では、値は、データパケットのヘッダのトラフィック・クラスに対応する。1つの特例において、値は、Differentiated Services(DiffServ)コードポイント(DSCP)値である。64(26)値まで生成するパケット分類目的に関し、DiffServは、IPヘッダの6ビットのDifferentiated Services Field(DSフィールド)を使用する。かくして、6ビットのDifferentiated Services Fieldを用いた最高64のルーティング・テーブルが、値としてあることができる。他の値は、ポート番号またはID、ソース宛先ペアなどを含むが、これに限定されるものではあることができる。
【0023】
プロセス300は、データパケット(314)から、値に基づいてルーティング・テーブルを選択する。例えば、転送エンジン222aは、データパケットのDSCP値に基づいてルーティング・テーブルを選択する。各ルートを決めているテーブルは1つのコスト関数に対応し、テーブルの各エントリは所与の(その特定のトラフィック・タイプに関する)終点アドレスに関し最善経路を記載する。いくつかの例において、利益が等しくある場合、所与の目的地に関しテーブルの複数の最善経路が存在できる。
【0024】
プロセス300は、データパケット(322)のヘッダから、終点アドレスを決定する。例えば、転送エンジン222aは、データパケットのIPヘッダの終点アドレスを用いて、終点アドレスを決定する。
【0025】
プロセス300は、出口ポートを終点アドレス(330)に基づいて選択されたルーティング・テーブルから選択する。例えば、終点アドレスを選択されたルーティング・テーブルで調べることによって、転送エンジン222aは、出口ポート226a、226bの1つを選択する。
【0026】
プロセス300は、選択された出口ポート(338)に、データパケットを送り届ける。例えば、転送エンジン222aは、選択された出ることが運ぶデータパケットを進める。
【0027】
図4を参照すると、1つの例では、ルーティング・ノード200’は、プロセッサ402、揮発性メモリ404、不揮発性メモリ406(例えば、ハードディスク)およびユーザ・インタフェース(UI)408(例えば、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、マウス、キーボード、表示、タッチスクリーンなど)を包含する。不揮発性メモリ406は、コンピュータ命令412、オペレーティングシステム416およびデータ418(例えばコスト関数422およびルーティング・テーブル428)を記憶する。ある例では、本願明細書(例えば、プロセス300)において、記載されるプロセスの全部または一部を実行するために、コンピュータ命令412は、揮発性メモリ404からプロセッサ402により実行される。
【0028】
本願明細書において、記載されるプロセス(例えば、プロセス300)は、
図4のハードウェアおよびソフトウェアでの利用に限られず、それらは、いかなるコンピューティングまたは処理環境の、そして、コンピュータプログラムを実行することで能力のある機械のいかなるタイプのも機械またはセットを有する適用性を見つけることができる。本願明細書において、記載されるプロセスは、ハードウェア、ソフトウェアまたは2つの組合せで実装されることができる。各々が(揮発性および不揮発性メモリおよび/またはストレージ・エレメントを包含する)プロセッサ、少なくとも一つの入力装置および一つ以上の出力デバイスによって、読み込み可能である製造のプロセッサ、非一時的な機械読み取り可読媒体または他の物品を包含するプログラム可能なコンピュータ/機械に実行されるコンピュータプログラムで、本願明細書において、記載されるプロセスを、実装できる。本願明細書において、記載されるプロセスのいずれかを実行して、出力情報を生成するために入力装置を用いて始まるデータに、プログラムコードは、適用できる。
【0029】
システムは、コンピュータ・プログラム製品(例えば、非一時的な読み取り可能な記憶装置媒体(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体)を介して、少なくとも一部ではデータ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータまたは複数のコンピュータ)演算を制御し、又は実行できる。残りのコンピュータによって、動作するシステムによって、働くために、各プログラムは、高レベル手順であるかオブジェクト指向プログラミング言語で実装されることができる。しかしながら、プログラムは、アセンブリ、機械言語またはハードウェア記述言語(Hardware Description Language)において、実装されることができる。言語はコンパイルされ又は解釈された言語でもよく、いかなる様態も、スタンドアロン・プログラムとして、または、モジュールとして包含し、コンポーネント、サブルーチンまたは計算環境の使用に適している他のユニットにおいて、それを、配備できる。コンピュータプログラムは、1台のコンピュータに、または、1つのサイトの複数のコンピュータで実行され、または、多部位全体に割り当てられるように展開され、通信ネットワークによって、相互接続できる。非一時的な機械読み取り可読媒体が本願明細書において、記載されるプロセスを実行するためにコンピュータによって、読み込まれるとき、コンピュータを構成して、作動することに関し一般的又は特別な目的プログラム可能なコンピュータによって、読み込み可能である非一時的な機械読み取り可読媒体に、コンピュータプログラムを、記憶できる。例えば、(コンピュータプログラムにより構成される)非一時的な読み取り可能な記憶装置媒体として、本願明細書において、記載されるプロセスは実装され、実行に応じて、コンピュータによって、コンピュータプログラムの命令はプロセスに従って作動させられる。それ自体が一時的な信号を含まないハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュ・メモリ、不揮発性メモリ、揮発性メモリ、磁気ディスケットその他を、非一時的な機械読み取り可読媒体は含むが、これに限定されるものではない。
【0030】
本願明細書において、記載されるプロセスは、記載される具体例に限定されない。例えば、プロセス300は、
図3の特定の処理順序に限られない。むしろ、必要に応じて、上記に記載の結果を達成するために並列、または、直列に実行され、
図3の処理ブロックのいずれかが、再び整理されることができ、結合することができ、またを、除去できる。
いくつかの例において、複数のルーティング・テーブルは、単一のルーティング・テーブルに結合されることができる。これらの例では、バリュー-to-ルートの関連付け、それによって、なされる適切な経路選択を可能に結合ルーティング・テーブルに(直接または間接的に)組み込まれる。
【0031】
システムの関数を実行するために一つ以上のコンピュータプログラムを実行している一つ以上のプログラマブルプロセッサによって、システムを実装することと、関連した処理ブロック(例えば、プロセス300)を、実行できる。システムの全部または一部は、特別な目的ロジック回路(例えば、FPGA、フィールド―プログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC、特定用途向け集積回路として実装されることができる。電子装置(例えば、プロセッサの少なくとも1台、メモリ、プログラマブル論理装置またはロジック・ゲート)を包含する電子ハードウェア回路を用いて、システムの全部または一部を、実装できる。
【0032】
本願明細書において、記載される異なる実施例のエレメントは、具体的には、上記に記載されていない様態その他の実施例と組み合わせることができる。本願明細書において、具体的には記載されない他の実施例は、以下の特許請求の範囲内でもある。