(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る電力管理システム及び電力管理方法について、
図1〜
図12を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における電力供給機構を示す図である。
図2は、本実施形態に係る電力管理システムを示す機器構成図である。
図3は、電力管理画面の一例を示した図である。
図4は、
図3中のエラー報知領域に表示された機器異常報知情報の一例を示す図である。
図5は、
図3中のエラー報知領域に表示された過負荷報知情報の一例を示す図である。
図6は、エラー内容と報知情報との対応関係を示すテーブルを示す図である。
図7は、本実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。
図8は、本実施形態に係る報知装置の構成を示す図である。
図9は、本実施形態に係る蓄電装置制御ユニットの構成を示す図である。
図10は、スケジュール運転の流れを示す図である。
図11は、蓄電装置データ取得処理の流れを示す図である。
図12は、放電処理の流れを示す図である。
【0017】
なお、以降の説明は、建物の一例である住宅H内での電力消費を管理する電力管理システムに関する。ただし、あくまでも住宅Hは建物の一例に過ぎず、本発明は、他の建物、例えば商業ビル、工場内の建屋、店舗等においても利用可能なものである。
【0018】
<<本実施形態に係る電力管理システムの概要>>
先ず、本実施形態に係る電力管理システム(以下、本システム1)について、
図1及び
図2を参照しながら全体概要を説明する。
本システム1は、
図1に示すように、商用電源2からの電力(以下、系統電力)を受電して住宅H内での負荷5に供給するとともに、蓄電装置としての蓄電ユニット3を備える。蓄電ユニット3は、系統電力を蓄電するともに、住宅H内での負荷5に対して電力を供給する際に蓄電した電力を放電する。ここで、住宅H内での負荷5とは、住宅H内での電力負荷、すなわち、住宅H内における電力需要のことであり、具体的には、住宅H内に設置された電気機器群による電力消費のことである。
【0019】
本実施形態において、蓄電ユニット3の運転状態は、電力を蓄電している蓄電状態、蓄電した電力を放電している放電状態、及び、電力の蓄電及び放電のいずれも行っていない停止状態のうち、いずれか一の状態に切り替え可能である。そして、本システム1では、蓄電ユニット3の運転状態の切り替えを遠隔で行うことが可能である。
なお、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態にある間に住宅H内での負荷5が過負荷になると、蓄電ユニット3の運転状態は、自動的に放電状態から停止状態に切り替わる。ここで、過負荷になるとは、住宅H内での負荷5の大きさが規定値を超えることを意味し、本実施形態では、上記負荷5の大きさが蓄電ユニット3の出力限界容量(蓄電ユニット3が瞬間的に出力できる最大の電力であり、例えば、4kW)を超えることを意味する。
【0020】
一方、本システム1は、住宅H内での負荷5を監視し、ユーザ(例えば、住宅Hの居住者)に対して、住宅H内での負荷状況に関する情報を提示する。つまり、本システム1は、いわゆるHEMSであり、住宅H内での負荷状況を視覚化(見える化)し、その視覚化された情報をユーザに提示するものである。このようにHEMSを構成する本システム1は、住宅H内での負荷5を監視するとともに、負荷状況を視覚化した情報をユーザに対して提示して、住宅H内での負荷5を削減する動機付け(気付き)をユーザに付与する。これにより、ユーザは、提示された情報から住宅Hでの負荷状況を把握し、当該負荷状況に応じて、住宅H内での負荷5を削減する動作(すなわち、負荷削減動作)を行うようになる。
【0021】
また、本実施形態において、負荷5を構成する住宅H内の電気機器の各々の運転状態は、住宅H内に構築されたネットワーク(以下、宅内ネットワーク)を通じて遠隔制御することが可能である。ここで、電気機器の運転状態とは、電気機器の発停(オンオフ)、冷房や暖房等の運転モード、設定温度等の運転管理値など、電気機器の運転に関してコントロール可能(調整可能)な内容を示す概念である。
なお、宅内ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)ケーブルを用いた有線、あるいは、IEEE802.1xまたはBluetooth(登録商標)を用いた無線によるIPネットワークにより構成される。
【0022】
以上までに概説してきた本システム1の機能は、主として、住宅H内に設置されたホームサーバ10が宅内ネットワークを通じて住宅H内の通信対象機器(具体的には、後述するセンサ6や電気機器)と通信することによって実現される。
【0023】
なお、本システム1では、ユーザが電気機器の遠隔操作を行ったり、視覚化された負荷状況を確認したりする際のインタフェースとして、後述する情報端末20が用いられている。具体的に説明すると、ユーザは、住宅H内で情報端末20を操作することにより、当該情報端末20のディスプレイに後述の電力管理画面(
図3参照)を表示させ、当該電力管理画面を通じて負荷状況を視認したり、電気機器の遠隔操作を行ったりすることが可能である。
【0024】
また、ホームサーバ10は、本発明の制御装置に相当し、蓄電ユニット3の運転状態を遠隔制御することが可能である。さらに、本システム1では、上述の蓄電ユニット3の状態(以下、ステータス)を監視し、ステータスに異常があればユーザに報知することが可能であり、その上、住宅H内の負荷5が過負荷となって蓄電ユニット3が停止したときには、その状況を上記の情報端末20を通じてユーザに報知するとともに、ユーザに対して負荷削減を要求することが可能である。かかる内容については、後に詳述する。
【0025】
<<住宅H内における電力供給>>
以下では、本実施形態における電力供給機構について説明する。
先ず、本実施形態における住宅H内での電力供給形態、及び、負荷5へ電力を供給するために敷設された電力供給回路について説明する。
本実施形態では、前述したように、蓄電ユニット3からの放電電力及び系統電力を住宅H内での負荷5に対して供給することが可能である。なお、太陽光等の自然エネルギーを利用して発電する発電設備を更に備えるシステムであれば、蓄電ユニット3からの放電電力及び系統電力に加えて、発電電力を負荷5への供給電力として用いることとしてもよい。
【0026】
本実施形態において負荷5に電力を供給する形態についてより詳しく説明すると、蓄電ユニット3からの放電電力を負荷5に対して供給する際には当該放電電力のみを供給し、系統電力を負荷5に対して供給する際には当該系統電力のみを供給する。
【0027】
具体的に説明すると、蓄電ユニット3からの放電電力及び系統電力はいずれも分電盤4を経由して負荷に供給され、分電盤4と負荷5との間には回路(以下、負荷側回路T0)が敷設されている。負荷側回路T0の上流には、2つの回路が合流しており、一方の回路は、蓄電ユニット3から延出した回路(以下、第1回路T1)であり、他方の回路は、系統電力を受電するために備えられた受電設備(不図示)から延出した回路(以下、第2回路T2)である。ここで、負荷側回路T0及び第1回路T1は、蓄電ユニット3から負荷5に亘る電力供給回路(以下、蓄電ユニット経由回路)を構成し、負荷側回路T0及び第2回路T2は、分電盤4を介して上記受電設備と負荷5とを直結した電力供給回路(以下、直結回路)を構成している。
【0028】
また、
図1に示すように、第1回路T1には、蓄電ユニット3に備えられたブレーカ35が接続されている。このブレーカ35は、蓄電ユニット3から負荷5への送電を遮断するための遮断器に相当し、蓄電ユニット経由回路を通じて負荷5に対して電力を供給する際には閉じた状態にあり、同回路を通じた電力供給を中断する際には開いた状態にある。一方、第2回路T2の中途位置には、回路遮断スイッチSWが設けられており、直結回路を通じて負荷5に対して電力を供給する際には閉じた状態にあり、同回路を通じた電力供給を中断する際には開いた状態にある。
【0029】
そして、ブレーカ35と回路遮断スイッチSWとは、互いに連動しており、一方が閉じた状態にある際、他方は開いた状態にある。つまり、本実施形態では、蓄電ユニット経由回路及び直結回路のうち、いずれか一方の回路のみが導通状態にあることになる。
【0030】
以上のような構成により、蓄電ユニット3からの放電電力を負荷5に対して供給する際には、蓄電ユニット経由回路のみが導通状態になり、当該放電電力が同回路を通じて負荷5に供給される。他方、蓄電ユニット3からの放電を中止している間は、当然ながら、系統電力のみを負荷5に供給することになる。
【0031】
なお、本実施形態では、系統電力を負荷5に対して供給する回路が負荷5の大きさに応じて変化する。具体的に説明すると、ブレーカ35に所定値を超えた電流が流れる際の負荷5の大きさを基準値とし、負荷5の大きさが当該基準値以下である場合、系統電力は、蓄電ユニット経由回路を通じて負荷5に供給される。つまり、ブレーカ35に流れる電流が所定値以下である場合、系統電力は蓄電ユニット3を経由(通過)して負荷5に供給される。一方で、負荷5の大きさが上記の基準値より大きい場合、系統電力は、直結回路を通じて負荷5に供給される。つまり、ブレーカ35に流れる電流が所定値を超える場合には、ブレーカ35が開き、これに連動して回路遮断スイッチSWが閉じるようになる結果、系統電力が直結回路を通じて負荷5に供給されるようになる。
【0032】
次に、蓄電ユニット3の構成について説明する。蓄電ユニット3は、
図1に示すように、蓄電ユニット3の主要部である蓄電池31と、充電器32と、インバータ33と、バッテリマネジメントユニット(以下、BMU)34と、前述のブレーカ35により構成されている。蓄電池31は、蓄電ユニット3が系統電力を蓄電するために備えている機器である。充電器32は、蓄電池31に蓄電するに際して系統電力を交流電力から直流電力に変換する機器である。インバータ33は、蓄電池31に蓄電された電力(換言すると、蓄電ユニット3に蓄電された電力)を直流電力から交流電力に変換して出力する機器である。
【0033】
蓄電池31の上流に配置された充電器32によって系統電力が交流電力から直流電力に変換され、充電器32により変換された電力が蓄電池31に蓄電されることになる。一方、蓄電池31から放電される電力は、直流電力となるので、負荷5に供給する際には、蓄電池31の下流に配置されたインバータ33によって交流電力に変換される。インバータ33により変換された電力は、前述の蓄電ユニット経由回路を通じて負荷5に対して供給される。なお、インバータ33の出力電力の大きさは、住宅H内での負荷5の大きさに応じて決まるものであり、負荷5が過負荷となった場合には上記出力電力が設定値を超えることになり、インバータ過負荷という異常状態(エラー状態)となる。
【0034】
BMU34は、蓄電池31やブレーカ35を制御するとともに、蓄電ユニット3各部の状態を監視するものである。より具体的に説明すると、BMU34は、宅内ネットワークを介してホームサーバ10と通信し、ホームサーバ10から出力される制御信号を受信し、当該制御信号に従って蓄電池31による電力の蓄放電を切り替えたり、ブレーカ35の開閉を制御したりする。また、BMU34は、蓄電ユニット3各部に異常(エラー)が生じた場合、当該エラーを検知し、ホームサーバ10と通信して、エラーの発生を通知するためのデータ(具体的には、後述するエラーフラグデータ)をホームサーバ10に向けて送信する。
【0035】
次に、蓄電ユニット3の運転形態について説明する。
蓄電ユニット3の運転状態は、前述したように、蓄電状態、放電状態、停止状態のいずれか一の状態に切り替え可能であり、本実施形態では、運転状態の切り替えを遠隔で行うことが可能である。具体的に説明すると、ホームサーバ10が制御信号を出力し、宅内ネットワークを通じて当該制御信号をBMU34が受信すると、BMU34が蓄電池31における電力の蓄放電を切り替える。この結果、蓄電ユニット3の運転状態が切り替わるようになる。
【0036】
また、本システム1では、蓄電ユニット3の運転状態を切り替えるモードとして2つのモードが用意されており、一つのモードは、蓄電ユニット3の運転状態をユーザの要求を受け付けて切り替えるマニュアル運転モードであり、もう一つのモードは、毎日所定の時刻になると蓄電ユニット3の運転状態を自動的に切り替えるスケジュール運転モードである。
【0037】
そして、マニュアル運転モードにて蓄電ユニット3を運転させる場合には、ユーザが放電を選択している期間中に、スケジュール運転モードにて蓄電ユニット3を運転させる場合には、予め設定された放電期間中に、それぞれ、蓄電ユニット3に蓄電された電力を放電して負荷5に供給する。なお、本実施形態では、放電が一度開始すると、原則として、放電が終了するまで(つまり、蓄電ユニット3の残容量がなくなるまで)放電状態を持続することとしている。これにより、蓄電ユニット3の運転状態が蓄電状態と放電状態との間で頻繁に切り替わるのを避け、蓄電ユニット3に蓄電された電力の放電(出力)の効率を向上させることが可能になる。
【0038】
一方、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態にある間に負荷5の大きさが規定値(4kW)を超えて過負荷になると、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わり、負荷5に対して供給される電力が系統電力に切り替わるようになる。
【0039】
次に、前述したBMU34の機能についてより具体的に説明する。BMU34は、蓄電ユニット3のステータスを監視し、当該ステータスを示すデータ(以下、蓄電ユニットデータ)をホームサーバ10に向けて送信する。ここで、ステータスとは、蓄電ユニット3の状態を特定するための総括的な概念であり、本実施形態では、蓄電ユニット3の運転状態、エラーの有無、蓄電池31のセル温度やセル電圧が含まれており、当然ながら、これ以外の内容(例えば、SOC(残容量)、放電量や蓄電量の積算値)が含まれていることとしてもよい。
そして、本システム1では、ホームサーバ10が定期的にBMU34から蓄電ユニットデータを取得することとしており、本実施形態では、30秒毎に当該データの取得を行っている。ただし、データ取得の間隔については、任意に設定することが可能である。
【0040】
上記ステータスのうち、エラーの有無については、エラーが発生した時点で当該エラーの発生を通知するデータがBMU34からホームサーバ10に向けて送信される。具体的に説明すると、BMU34がエラーを検知すると、BMU34内に記憶されているエラーフラグのうち、エラーの内容に対応するエラーフラグの値を変更する。そして、BMU34は、このエラーフラグの値の変更を示すエラーフラグデータを生成し、当該データをホームサーバ10に向けて送信する。ホームサーバ10は、このエラーフラグデータを受信して当該データが示す情報(具体的には、対応するエラーフラグの値)を特定することにより、蓄電ユニット3で発生したエラーを検知する。
【0041】
なお、本実施形態にて監視するエラーの内容には、「インバータ故障」、「充電器故障」、「ブレーカトリップ」、「インバータ過負荷」が含まれており、当然ながら、これ以外の内容(例えば、「過充電」、「過放電」)が含まれていることとしてもよい。
そして、エラーフラグデータを含む蓄電ユニットデータは、ホームサーバ10に受信された後、ホームサーバ10内にログ情報として保存される。
【0042】
<<電力管理画面について>>
以下では、情報端末20のディスプレイに描画される電力管理画面について説明する。
電力管理画面について説明するにあたり、情報端末20について概説すると、情報端末20は、ブラウジング機能を有する端末であり、宅内ネットワークを通じてホームサーバ10と通信可能である。特に、本実施形態に係る情報端末20は、スマートフォンやPDA、ノートパソコン又は所定のアプリケーションソフトが搭載されたデジタルフォトフレーム等、携帯性を有する端末によって構成されている。
【0043】
そして、情報端末20は、宅内ネットワークを介してホームサーバ10と通信することにより、ホームサーバ10から送信されるデータを受信し、当該データが示す情報をユーザに報知する。つまり、情報端末20は、本発明の報知装置に相当し、特に本実施形態では、文字情報や図画情報をユーザに提示する。さらに、情報端末20は、ディスプレイとしてのタッチパネル21を備え(
図3参照)、当該タッチパネル21は、ユーザ操作を受け付ける受け付け部としても機能する。この受け付け部としてのタッチパネル21が受け付けるユーザ操作の中には、ホームサーバ10に対してデータ送信を要求するための操作や、ホームサーバ10に電気機器の遠隔制御を実行させるための操作等が挙げられる。
【0044】
以上のような情報端末20のタッチパネル21に、
図3に図示された電力管理画面が描画され、ユーザは、当該電力管理画面を通じて、現時点の負荷状況を確認したり、住宅Hの電気機器の運転状態の遠隔操作を行ったりすることが可能である。さらに、本実施形態では、蓄電ユニット3においてエラーが発生した場合、電力管理画面を通じて当該エラーの発生をユーザに報知することが可能である。その上、蓄電ユニット3が放電状態にある間に住宅H内の負荷5が過負荷となることにより蓄電ユニットの運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった場合には、電力管理画面を通じて、その状況をユーザに報知するとともに、ユーザに対して負荷削減を要求することが可能である。
【0045】
より具体的に説明すると、ユーザがタッチパネル21上で所定の操作(例えば、タッチパネル21上に表示されたアイコンをタッチする操作)を行うとプログラムが起動し、このプログラムの起動によりタッチパネル21に電力管理画面が描画されるようになる。電力管理画面は、
図3に示すように、3つの表示領域に分割されており、上方に位置する矩形領域は、機器制御用領域S1であり、下方右側に位置する矩形領域は、負荷表示領域S2であり、下方左側に位置する矩形領域は、エラー報知領域S3である。
【0046】
機器制御用領域S1は、住宅Hで使用される電気機器について運転状態を制御する上でユーザ操作を受け付ける領域であり、
図3に示すように、同領域S1には、電気機器の設置場所、電気機器の種類、及び、電気機器の運転状態を制御するためのボタンBtが、住宅Hで使用される電気機器毎に表示されている。ボタンBtのうち、画面の最も左側に位置するボタンBt(
図3中、ONと記されたボタンBt)は、対応する電気機器の運転状態をオン状態に切り替えるためのボタンであり、その右隣に位置するボタンBt(
図3中、OFFと記されたボタンBt)は、対応する電気機器の運転状態をオフ状態に切り替えるためのボタンBtである。さらに、設定温度等の運転管理値を切り替えることが可能な電気機器(
図3に示すケースでは、エアコン及び給湯器)に対しては、その運転管理値を変更するためのボタンBt(
図3中、1℃上又は1℃下と記されたボタンBt)が表示されている。
【0047】
そして、ユーザは、機器制御用領域S1に表示された上述したボタンBtのうち、制御対象とする電気機器及び制御条件に対応するボタンBtを選択的に押すことにより、押したボタンに応じた制御処理をホームサーバ10に対して要求することが可能となる。つまり、ボタンBtを選択的に押す操作によって、ユーザは、ホームサーバ10により運転状態が制御される電気機器、及び、制御後の運転管理値(つまり、制御条件)を指定することが可能になる。
【0048】
負荷表示領域S2は、住宅H内の負荷5の大きさをユーザに提示する領域であり、具体的に説明すると、
図3に示すように、同領域S2には住宅Hにおける総消費電力値が表示される。負荷表示領域S2に負荷5の大きさを表示するためのデータ(以下、負荷表示データ)については、ホームサーバ10が生成し、情報端末20側で当該データを受信して展開することにより、負荷表示領域S2に負荷5の大きさが表示されるようになる。
【0049】
エラー報知領域S3は、蓄電ユニット3において発生したエラーに関する情報をユーザに報知する領域である。本実施形態において、エラー報知領域S3に表示される情報(以下、報知情報)は、文字情報であり、発生したエラーの内容を示す報知エラー情報と、当該エラーへの対処方法を示す対処情報とによって構成される。さらに、報知エラー情報の種類は、インバータ故障や充電器故障等の機器異常を示す機器異常報知情報と、負荷5が過負荷になったことを示す過負荷報知情報とに大別される。
【0050】
より具体的に説明すると、例えば、機器異常のエラーとして充電器故障が蓄電ユニット3に発生した場合、エラー報知領域S3には、
図4に示すように、『充電器故障!』という機器異常報知情報M1と、当該エラーに対する対処方法として『直ちに蓄電を中止してください。』という対処情報Ma1とが表示される。なお、エラー報知領域S3には、機器異常報知情報及び対処情報が表示されるとともに、当該情報を確認した際にユーザによって操作される確認ボタンBu1(
図4中、OKと記されたボタンBu1)が表示される。
【0051】
また、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態にあるときに負荷5が過負荷になって蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった場合、エラー報知領域S3には、
図5に示すように、『消費電力が大きすぎます!』という過負荷報知情報Moと、負荷5の削減を要求する文字情報として『電気機器の運転を見直してください。』という対処情報Maoとが表示される。なお、エラー報知領域S3には、過負荷報知情報及び対処情報が表示されるとともに、当該情報を確認した際にユーザによって操作される確認ボタンBu2(
図5中、OKと記されたボタンBu2)が表示される。
【0052】
以上のように、本システム1では、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態になった場合、情報端末20(より具体的には、電力管理画面)を通じて当該状況をユーザに報知することが可能である。
【0053】
なお、エラー報知領域S3に報知情報を表示するためのデータ(以下、報知データ)については、ホームサーバ10が生成し、情報端末20側で当該データを受信して展開することにより、エラー報知領域S3に報知情報が表示される。また、エラー内容と、当該エラーが発生した際に表示する報知情報(すなわち、機器異常報知情報M1,M2・・・及び過負荷報知情報Mo、並びに対処情報Ma1,Ma2・・・Mao)との対応関係については、
図6に示すテーブルXとしてホームサーバ10に記憶されており、報知データを生成する際には、上記テーブルXを参照し、エラー内容に対応する報知情報がエラー報知領域S3に表示されるようにデータを生成する。
【0054】
<<本システム各部の詳細構造>>
以下では、本システム1を構成する機器のうち、ホームサーバ10、情報端末20及び蓄電ユニット3のBMU34について詳細構造を説明する。
1)ホームサーバ10について
ホームサーバ10は、ホームゲートウェイとも呼ばれ、
図2に示すように、CPU10a、メモリ10b、不揮発性記憶装置10c、通信用インタフェース10d(
図2中、通信用I/Fと表記)を備え、これらの各要素はバス10eを介して連結している。
また、不揮発性記憶装置10cには各種プログラムが格納されており、当該プログラムがCPU10aにより読み出されて実行されることにより、ホームサーバ10は、前述した機能を発揮するようになる。
【0055】
ホームサーバ10の構造を機能面から改めて説明すると、
図7に示すように、ホームサーバ10は、測定データ取得部101、蓄電ユニットデータ取得部102、記憶部103、負荷表示データ生成部104、報知データ生成部105、データ送信部106、電気機器制御部107、蓄電ユニット制御部108及び応答動作検知部109を有する。これらホームサーバ10各部は、CPU10a、メモリ10b、不揮発性記憶装置10c、通信用インタフェース10d及びプログラムによって構成されている。
【0056】
測定データ取得部101は、住宅H内に設置された電力センサ(以下、センサ6)と通信することにより、当該センサ6の測定結果を示す測定データを、宅内ネットワークを通じて取得するものである。センサ6について説明すると、負荷5の上流位置(より具体的には、前述した負荷側回路T0の中途位置)に設置され、住宅H内での負荷の大きさ、すなわち、住宅H内での総消費電力を測定する。本実施形態において、センサ6による消費電力の測定が所定間隔で常時行われ、測定データについては、新たにデータを取得する度にセンサ6からホームサーバ10に向けて送信される。つまり、測定データ取得部101は、所定間隔毎に測定データをセンサ6から取得することになる。取得した測定センサは、ホームサーバ10のメモリ10bに一時的に記憶された後に不揮発性記憶装置10cに蓄積される。
【0057】
なお、本実施形態において、センサ6による消費電力の測定は、上述したように、所定間隔で常時行われ、測定データについては、新たにデータを取得する度にホームサーバ10に向けて送信されることとしたが、これに限定されるものではなく、消費電力の測定については、例えば、住宅H全体での消費電力が一定値以上となる時間帯に限定して行われることとしてもよい。また、ホームサーバ10への測定データの送信については、例えば、センサ6側に測定データを一時的に貯めておき、ホームサーバ10側からセンサ6に対してデータ送信を要求した時点で、まとめて送信することとしてもよい。
【0058】
また、本実施形態において、センサ6は、所定間隔毎に測定し、その測定の実測値を示すデータを送信するものであるが、例えば、1秒間隔で測定を行い、1分間毎に、直近60回分の測定結果の平均値を求め、当該平均値を示すデータを測定データとして送信するものであってもよい。
さらに、センサ6による消費電力の測定については、住宅H内での総消費電力を測定することの他に、分電盤4に設けられた回路毎に消費電力を測定することとしてもよい。
【0059】
蓄電ユニットデータ取得部102は、蓄電ユニット3のBMU34と通信することにより、宅内ネットワークを通じて、蓄電ユニット3のステータスを示すデータを取得するものである。なお、前述したように、蓄電ユニットデータ取得部102による処理(蓄電ユニットデータ取得処理)は、定期的に実行され、本実施形態では30秒毎に実行される。
【0060】
また、蓄電ユニットデータ取得部102は、蓄電ユニット3内でエラーが発生した際にBMU34から送信されるエラーフラグデータを受信して当該エラーフラグデータが示す情報(具体的には、対応するエラーフラグの値)を特定することにより、蓄電ユニット3で発生したエラーを検知する。
【0061】
具体的に説明すると、蓄電ユニットデータ取得部102が、エラーフラグデータとして機器異常フラグデータを受信すると、蓄電ユニット3で発生したエラーとして機器異常を検知する。ここで、機器異常フラグデータとは、BMU34に記憶されたエラーフラグのうち、インバータ故障や充電器故障等の機器異常が生じた際に値が変化する機器異常フラグの当該値が、機器異常が生じたときの値になったことを示すデータである。特に、本実施形態において、機器異常フラグには、インバータ故障という内容に対するエラーフラグ(インバータ故障フラグ)や、充電器故障という内容に対するエラーフラグ(充電器故障フラグ)が含まれている。
【0062】
一方、蓄電ユニットデータ取得部102は、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった直後にエラーフラグデータとして過負荷フラグデータを受信すると、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わったことを検知する。かかる意味で、蓄電ユニットデータ取得部102は、本発明の過負荷検知部に相当する。
【0063】
ここで、過負荷フラグデータとは、BMU34に記憶されたエラーフラグのうち、負荷5が過負荷になった際(すなわち、負荷5の大きさが規定値を超えた際)に値が変化する過負荷フラグの当該値が、負荷5が過負荷になったときの値である過負荷時値になったことを示すデータである。特に、本実施形態において、過負荷フラグとは、「インバータ過負荷」という内容に対するエラーフラグ、すなわち、インバータ33の出力電力の大きさが設定値を超えた際に値が変化するインバータ過負荷フラグのことである。なお、インバータ33の出力電力の大きさに対して設定される設定値とは、負荷5が過負荷となったかどうかを判定するための基準値であり、蓄電ユニット3の出力限界容量(4kW)に応じて決められる。
【0064】
記憶部103は、測定データ取得部101が取得した測定データ、及び、蓄電ユニットデータ取得部102が取得した蓄電ユニットデータを記憶しておくものである。なお、蓄電ユニットデータは、前述したように、ログ情報として記憶部103に記憶されており、データベース化されている。なお、記憶部103には、蓄電ユニット3に発生したエラー内容と当該エラーが発生した際に情報端末20側で表示される報知情報との対応関係を示すテーブルX(
図6参照)が記憶されており、当該テーブルXは、後述する報知データ生成部105が報知データを作成する際に当該報知データ生成部105によって参照される。
【0065】
負荷表示データ生成部104は、前述した電力管理画面中の負荷表示領域S2に住宅H内の負荷5の大きさを表示するデータ、すなわち、負荷表示データを生成するものである。負荷表示データ生成部104は、負荷表示データを生成するにあたり、記憶部103に記憶されている測定データのうち、最新のデータを読み出し、読み出したデータに基づいて負荷表示データを生成する。
【0066】
報知データ生成部105は、本発明のデータ生成部に相当し、蓄電ユニット3にてエラーが発生した際に、当該エラーに対応する報知情報を電力管理画面中のエラー報知領域S3に表示するためのデータ、すなわち、報知データを生成するものである。具体的に説明すると、蓄電ユニットデータ取得部102がエラーフラグデータを取得し、当該データが記憶部103に記憶されると、報知データ生成部105が、記憶部103に新たに記憶されたエラーフラグデータを読み出す。そして、報知データ生成部105は、読み出したデータに基づいて、蓄電ユニット3にて発生したエラーの内容を特定し、当該エラー内容に対応した報知データを作成する。
【0067】
より具体的に説明すると、読み出したエラーフラグデータが機器異常フラグデータである場合、報知データ生成部105は、エラー報知領域S3に機器異常報知情報及び対処情報が表示されるように報知データを生成する。この報知データは、蓄電ユニットデータ取得部102がエラーとして機器異常を検知した検知結果に応じて、ユーザに対して、機器異常が発生したという情報を情報端末20に報知させるためのデータ(機器異常報知データ)に該当する。
【0068】
一方、読み出したエラーフラグデータが過負荷フラグデータである場合、報知データ生成部105は、エラー報知領域S3に過負荷報知情報及び対処情報が表示されるように報知データを生成する。この報知データは、蓄電ユニットデータ取得部102がエラーとして過負荷を検知した検知結果に応じて、ユーザに対して、住宅H内の負荷5が過負荷となったという情報を情報端末20に報知させるためのデータ(過負荷報知データ)に該当する。
【0069】
なお、報知データ生成部105は、報知データを作成する際、記憶部103に記憶されたテーブルXを参照する。そして、報知データ生成部105は、テーブルXに示された対応関係に従い、読み出したエラーフラグデータに応じた報知情報(エラーフラグデータから特定したエラーの内容、に対応している報知情報)を表示する報知データを作成する。
【0070】
データ送信部106は、負荷表示データ生成部104や報知データ生成部105が生成したデータ(すなわち、負荷表示データや報知データ)を、宅内ネットワークを通じて情報端末20に向けて送信するものである。
【0071】
電気機器制御部107は、住宅Hに備えられた電気機器の運転状態を遠隔制御するものである。この電気機器制御部107は、情報端末20から送信される電気機器制御要求を受け付け、当該要求を解析する。これにより、電気機器制御部107は、ユーザが電力管理画面にて指定した電気機器及び運転条件(詳しくは、機器制御用領域S1に表示されたボタンBtのうち、ユーザによって押されたボタンBtに対応する電気機器及び運転条件)を特定する。そして、電気機器制御部107は、特定した電気機器に向けて、特定した運転条件に応じた制御信号を出力する。この制御信号が制御対象である電気機器により受信されると、当該制御対象である電気機器の運転状態が上記の制御信号に応じた状態へと切り替わる。
【0072】
蓄電ユニット制御部108は、本発明の切り替え部に相当し、蓄電ユニット3のBMU34と通信して、蓄電ユニット3の運転状態を切り替えるものである。この蓄電ユニット制御部108は、例えば蓄電ユニット3の運転状態を切り替えるモードがスケジュール運転モードである場合に、蓄電開始時刻として設定された時刻になると蓄電ユニット3の運転状態を蓄電状態に切り替え、放電開始時刻として設定された時刻になると蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に切り替える。
【0073】
応答動作検知部109は、報知データ生成部105が生成した過負荷報知データに基づいて情報端末20が報知する情報、に対するユーザの応答動作を検知するものである。具体的に説明すると、報知データ生成部105が生成した過負荷報知データは、データ送信部106によって情報端末20に向けて送信され、当該データを受信した情報端末20では、タッチパネル21に描画された電力管理画面のうち、エラー報知領域S3にて過負荷報知情報及び対処情報が提示される。
【0074】
そして、応答動作検知部109は、上記の過負荷報知情報及び対処情報に対するユーザの応答動作として、ユーザの負荷削減動作を検知する。本実施形態において、ユーザの負荷削減動作とは、住宅Hでの負荷5を削減するためにユーザが情報端末20側で行う動作であり、具体的に説明すると、上記負荷5を削減するために電気機器の運転状態を切り替えるべく、電力管理画面の機器制御用領域S1に表示されたボタンBtを選択的に押す動作のことである。かかる動作が情報端末20側で受け付けられると、当該動作が実行されたことを示すデータ(以下、受け付けデータ)が生成されて情報端末20からホームサーバ10に向けて送信される。応答動作検知部109は、情報端末20から送信された受け付けデータを受信することにより、ユーザの負荷削減動作を検知するようになる。
【0075】
さらに、本実施形態では、放電状態にある間に負荷5が過負荷となったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった場合には、応答動作検知部109がユーザの負荷削減動作を検知するまで、蓄電ユニット制御部108は、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態へ復帰するのを制限する。
【0076】
より具体的に説明すると、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態にある間に住宅H内での負荷5が過負荷になったということは、インバータ過負荷のエラーが発生したことを意味し、かかる場合には、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わる。インバータ過負荷のエラー発生に伴い、インバータ過負荷フラグの値が、負荷5が過負荷になったときの値、すなわち、過負荷時値(具体的には「1」)に変化し、インバータ過負荷フラグの値が過負荷時値になったことを示すエラーフラグデータ(過負荷フラグデータ)がBMU34からホームサーバ10に向けて送信される。そして、前述の蓄電ユニットデータ取得部102が上記の過負荷フラグデータを受信すると、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わったことを検知する。
【0077】
その後、応答動作検知部109が上記の手順によりユーザの負荷削減動作を検知するまで、蓄電ユニット3の運転状態が停止状態のまま維持される。一方、応答動作検知部109は、ユーザの負荷削減動作を検知すると、インバータ過負荷フラグの値を過負荷時値から非過負荷時値に戻すフラグ値切り替え信号をBMU34に向けて出力する。ここで、非過負荷時値とは、負荷5が過負荷になっていないときの値、すなわち、負荷5の大きさが規定値を超えていないときの値であり、具体的には「0」である。
【0078】
上記のフラグ値切り替え信号がBMU34側で受信されると、インバータ過負荷フラグの値が過負荷時値から非過負荷時値に戻るようになる。そして、本実施形態の場合、蓄電ユニット制御部108は、インバータ過負荷フラグの値が過負荷時値になってから非過負荷時値に戻るまでの間、蓄電ユニット3の運転状態の放電状態への復帰を制限する。
【0079】
以上のように、本システム1では、住宅H内での負荷5が過負荷になったにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態になった場合には、情報端末20が報知した情報(過負荷報知情報及び対処情報)に対してユーザが応答しない以上、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰することが制限される。これにより、住宅H内での負荷5が過負荷のままで蓄電ユニット3の状態を放電状態に復帰してしまう結果、その後再び停止状態に切り替わるような事態を抑制することが可能になる。
【0080】
以上のように、本システム1では、住宅H内での負荷5が過負荷になって蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態になったとしても、その状況が放置されてしまうのを抑え、蓄電ユニット3に蓄電された電力を有効に利用することが可能になる。かかる効果は、蓄電ユニット3の放電が中止した際に負荷5への供給電力を自動的に系統電力に切り替えるようなシステムにおいて特に有効である。
【0081】
具体的に説明すると、蓄電ユニット3の放電が中止した際に負荷5への供給電力を自動的に系統電力に切り替わる構成では、当該供給電力の切り替えが起こったとしても、負荷5への電力供給が持続されるので、ユーザはその状況に気付き難く、放置してしまう傾向にある。かかる場合には、系統電力をより多く消費してしまう結果、電力料金が嵩んでしまうことになる。
これに対して、本システム1では、住宅H内での負荷5が過負荷になって蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わり、これに伴って負荷5への供給電力が自動的に系統電力に切り替わった際、過負荷となった状況がユーザに対して報知されるので、ユーザは当該状況に気付くことができ、系統電力を必要以上に消費してしまうのを回避することができる。
【0082】
さらに、本実施形態では、ユーザが負荷削減動作を行わない以上(つまり、負荷5が削減されない以上)、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰することが制限される。これにより、住宅H内での負荷5が過負荷のままであるために蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰させても再び停止状態に切り替わるような事態を、より効果的に抑制することが可能になる。
【0083】
2)情報端末20について
情報端末20は、前述したように、ブラウジング機能を有する端末であり、ユーザが電気機器の遠隔操作を行ったり、住宅H内での負荷を視認したりする際のインタフェースとして用いられる。情報端末20は、
図2に示すように、CPU20a、メモリ20b、不揮発性記憶装置20c、通信用インタフェース20d(
図2中、通信用I/Fと表記)、及びタッチパネル21を備え、これらの各要素はバス20eを介して連結している。
また、不揮発性記憶装置20cには各種プログラムが格納されており、その中には、上述の電力管理画面をタッチパネル21に描画するプログラムが含まれている。
【0084】
情報端末20の構造を機能面から改めて説明すると、
図8に示すように、データ送信要求部201、データ受信部202、情報表示部203及び操作受け付け部204を有する。これら情報端末20を構成する部分のうち、データ送信要求部201、データ受信部202、情報表示部203については、CPU20a、メモリ20b、不揮発性記憶装置20c、通信用インタフェース20d及びプログラムによって構成されている。操作受け付け部204については、CPU20a、メモリ20b、不揮発性記憶装置20c、通信用インタフェース20d、タッチパネル21及びプログラムによって構成されている。
【0085】
データ送信要求部201は、宅内ネットワークを通じてホームサーバ10と通信し、ホームサーバ10に対して、タッチパネル21上に表示させる情報のデータの送信を要求するものである。このデータ送信要求部201は、例えば、情報端末20において電力管理画面を描画するプログラムが起動した際に、負荷表示データ(電力管理画面中の負荷表示領域S2に住宅H内の負荷5の大きさを表示するためのデータ)の送信をホームサーバ10に対して要求する。
【0086】
データ受信部202は、宅内ネットワークを通じて、ホームサーバ10から送信されたデータ(具体的には、負荷表示データや報知データ(蓄電ユニット3にて発生したエラーに対応する報知情報を電力管理画面中のエラー報知領域S3に表示するためのデータ))を受信するものである。
【0087】
情報表示部203は、データ受信部202が受信したデータに基づいて、当該データが示す情報をタッチパネル21上に表示するものである。具体的に説明すると、データ受信部202が負荷表示データを受信すると、情報表示部203は、同データに基づいて、電力管理画面中の負荷表示領域S2に住宅H内の負荷5の大きさ(つまり、住宅Hにおける総消費電力値)を表示する(
図3参照)。
【0088】
また、データ受信部202が機器異常報知データを受信すると、情報表示部203は、同データに基づいて、電力管理画面中のエラー報知領域S3に機器異常報知情報及び対処情報を表示する(
図4参照)。また、データ受信部202が過負荷報知データを受信すると、情報表示部203は、同データに基づいて、電力管理画面中のエラー報知領域S3に過負荷報知情報及び対処情報を表示する(
図5参照)。なお、過負荷報知情報とともに表示される対処情報は、
図5に示すように、ユーザに対して負荷5の削減を要求する文字情報としてユーザに提示されるものである。
【0089】
操作受け付け部204は、タッチパネル21を通じてユーザ操作を受け付けるものである。この操作受け付け部204が受け付けるユーザ操作としては、データ送信要求操作、電気機器制御要求操作、蓄電ユニット制御要求操作、及び報知情報確認操作が挙げられる。
データ送信要求操作とは、ホームサーバ10に対してデータの送信を要求するための操作のことである。
【0090】
電気機器制御要求操作とは、ホームサーバ10に電気機器の遠隔制御を実行させるための操作のことであり、具体的には、制御対象とする電気機器や運転条件を指定するために電力管理画面の機器制御用領域S1に表示されたボタンBtを選択的に押す操作のことである。そして、電力管理画面中のエラー報知領域S3に過負荷報知情報及び対処情報が表示された際に、ユーザが住宅Hの負荷5を削減するように実行する電気機器制御要求操作は、前述の負荷削減動作に該当する。
【0091】
蓄電ユニット制御要求操作とは、例えば、蓄電ユニット3の運転状態の切り替えモードがマニュアル運転モードとなっている間に、蓄電ユニット3の運転状態の切り替えをホームサーバ10に対して要求するための操作である。
報知情報確認操作とは、電力管理画面のエラー報知領域S3に表示された報知情報(機器異常報知情報、過負荷報知情報及び対処情報)を確認したことを通知するための操作であり、具体的には、エラー報知領域S3に表示される確認ボタンBu1、Bu2を押す操作のことである。
【0092】
そして、操作受け付け部204は、上述したユーザ操作の各々を受け付けると、当該ユーザ操作が実行されたことを示すデータとして前述の受け付けデータを生成し、当該データをホームサーバ10に向けて送信する。上記の受け付けデータを受信したホームサーバ10側では、同データを解析することにより、情報端末20側で行われたユーザ操作を特定し、特定したユーザ操作に応じた処理が実行されるようになる。例えば、電気機器制御要求操作の受け付けデータを受信したときには、当該電気機器制御要求操作に応じた処理として、前述した電気機器制御部107による電気機器の運転状態の遠隔制御処理が実行されるようになる。
【0093】
3)BMU34について
BMU34は、蓄電装置制御ユニットに相当し、前述したように、蓄電ユニット3のステータスを監視し、当該ステータスを示す蓄電ユニットデータをホームサーバ10に向けて送信するものである。BMU34は、
図2に示すように、CPU34a、メモリ34b及び通信用インタフェース34c(
図2中、通信用I/Fと表記)を備え、これらの各要素はバス34dを介して連結している。また、メモリ34bには蓄電ユニット3制御用のプログラムが格納されている。
【0094】
BMU34の構造を機能面から改めて説明すると、
図9に示すように、BMU34は、格納部としてのフラグ格納部301と、蓄電ユニットデータ送信部302と、フラグデータ送信部としてのエラーフラグデータ送信部303と、フラグ変更部304と、機器制御部305とを有する。これらBMU34各部のうち、フラグ格納部301は、メモリ34bによって構成され、フラグ格納部301以外の部分(具体的には、蓄電ユニットデータ送信部302、エラーフラグデータ送信部303、フラグ変更部304及び機器制御部305)は、CPU34a、メモリ34b、通信用インタフェース34c及び蓄電ユニット3制御用のプログラムによって構成されている。
【0095】
フラグ格納部301は、エラー発生により値が変化するエラーフラグを格納するものである。エラーフラグには、インバータ故障というエラーが発生した際に値が変化するインバータ故障フラグや、充電器故障というエラーが発生した際に値が変化する充電器故障フラグ、インバータ過負荷というエラーが発生した際に値が変化するインバータ過負荷フラグ、ブレーカトリップというエラーが発生した際に値が変化するブレーカトリップフラグが含まれている。
【0096】
エラーフラグのうち、インバータ過負荷フラグは、前述したように、住宅H内での負荷5が過負荷になった際(すなわち、負荷5の大きさが規定値を超えた際)に値が変化する過負荷フラグに相当する。そして、インバータ過負荷フラグの値は、負荷5が過負荷になったときには過負荷時値となり、過負荷になっていないときには非過負荷時値となる。
【0097】
蓄電ユニットデータ送信部302は、蓄電ユニット3のステータスを示す蓄電ユニットデータを生成し、当該蓄電ユニットデータをホームサーバ10に向けて送信するものである。本実施形態では、ホームサーバ10側で蓄電ユニットデータの取得処理が定期的に(30秒間隔で)実行されるため、これに合わせて、蓄電ユニットデータ送信部302による蓄電ユニットデータの生成・送信も定期的に行われる。なお、本実施形態において、蓄電ユニットデータ送信部302により送信されるデータは、蓄電ユニット3の運転状態、発生しているエラーの有無(厳密には、各エラーフラグの値)、蓄電池31のセル温度やセル電圧等を示すものである。
【0098】
エラーフラグデータ送信部303は、蓄電ユニット3にエラーが生じたことにより当該エラーに対応するエラーフラグの値が変化したことを示すデータ、すなわち、エラーフラグデータを生成し、ホームサーバ10に向けて送信するものである。本実施形態において、エラーフラグデータ送信部303が生成し送信するエラーフラグデータには、前述したように、機器異常フラグデータと過負荷フラグデータとがある。つまり、エラーフラグデータ送信部303は、充電器故障やインバータ故障等の機器異常が生じた際に、機器異常フラグの値が機器異常が生じたときの値になったことを示すデータとして、機器異常フラグデータを生成し、同データをホームサーバ10に向けて送信する。同様に、エラーフラグデータ送信部303は、負荷5が過負荷になった際、過負荷フラグであるインバータ過負荷フラグの値が過負荷時値になったことを示すデータとして、過負荷フラグデータを生成し、同データをホームサーバ10に向けて送信する。
【0099】
フラグ変更部304は、蓄電ユニット3にエラーが生じた際には当該エラーに対応するエラーフラグの値を変更するとともに、エラーが解消された際には当該エラーに対応するエラーフラグの値を変更前(エラー発生前)の値に戻すものである。このフラグ変更部304は、例えば、負荷5が過負荷になった際、過負荷フラグであるインバータ過負荷フラグの値を過負荷時値に変更する。
一方、情報端末20にて負荷削減動作が実行された際には、前述したように、ホームサーバ10(より具体的には、前述の応答動作検知部109)が当該負荷削減動作を検知してフラグ値切り替え信号を出力する。フラグ変更部304は、宅内ネットワークを通じて上記フラグ値切り替え信号を受信すると、同信号に従ってインバータ過負荷フラグの値を過負荷時値から非過負荷時値に戻す。
【0100】
機器制御部305は、BMU34を除く蓄電ユニット3の構成機器(すなわち、蓄電池31、充電器32、インバータ33及びブレーカ35)の動作を制御するものである。より具体的に説明すると、機器制御部305は、ホームサーバ10の蓄電ユニット制御部108から出力される制御信号を受信し、当該制御信号に従って蓄電池31における電力の蓄放電を切り替える。また、機器制御部305は、蓄電池31における電力の蓄放電の切り替えに連動して、充電器32やインバータ33を作動させる。また、機器制御部305は、ブレーカ35に流れる電流が所定値を超えた際に、ブレーカ35を開き、蓄電ユニット3から負荷5への送電を遮断する。
【0101】
以上のような構成の蓄電ユニット3が備えられていることにより、本システム1では、過負荷時における蓄電ユニット3の運転状態の制御(具体的には、放電状態への復帰の制限)を的確に行うことが可能になる。具体的に説明すると、本実施形態では、住宅H内での負荷5が過負荷になったことを示す情報である過負荷フラグが蓄電ユニット3側で記憶され、応答動作検知部109がユーザの負荷削減動作を検知した際には、蓄電ユニット3側で過負荷フラグの値を過負荷時値から非過負荷時値に戻す処理が実行される。このように、本実施形態では、過負荷フラグの記憶や更新が蓄電ユニット3側でなされるので、例えば、蓄電ユニット3の容量の変更等に伴って過負荷の判定基準となる電力負荷の規定値が変更したとしても、過負荷によって蓄電ユニット3の運転状態が停止状態に切り替わった場合における放電状態への復帰を的確に制限することが可能になる。
【0102】
分かり易く説明すると、仮に、過負荷フラグの記憶や更新をホームサーバ10側で行うケース(比較例)では、蓄電池31の容量の変更等に伴って過負荷の判定基準となる電力負荷の規定値が変更した際には、当該変更を反映するように、ホームサーバ10に保存されたデータ(設定値等のデータ)やプログラムを修正(更新)する必要がある。さらに、かかる修正を怠ると、本来過負荷でないにもかかわらず蓄電ユニット3の状態を停止状態から放電状態に復帰できない等の不具合が生じる。
これに対して、本実施形態の場合、前述したように、過負荷フラグの記憶や更新が蓄電ユニット3側でなされるので、蓄電池31の容量の変更等に伴って過負荷の判定基準となる電力負荷の規定値が変更したとしても、ホームサーバ10に保存されたデータ(設定値等のデータ)やプログラムを修正する手間は上記比較例に比して軽減され、上述の不具合の発生についても抑制される。
【0103】
<<本実施形態に係る電力管理方法>>
以下、本実施形態に係る電力管理方法として、本システム1を用いた電力管理方法について説明する。なお、以下では、蓄電ユニット3の運転状態を切り替えるモードがスケジュール運転モードである場合を例に挙げて説明する。ただし、以下に説明する電力管理方法は、スケジュール運転モードに特有の事項を除き、蓄電ユニット3の運転状態を切り替えるモードがマニュアル運転モードである場合にも適用可能であることは勿論である。
【0104】
スケジュール運転モードでは、前述したように、毎日、蓄電開始時刻として設定された時刻になると蓄電が開始され、放電開始時刻として設定された時刻になると放電が開始される。具体的に説明すると、
図10に示すように、現在時刻を特定するところから始まり(S001)、現在時刻が蓄電開始時刻である場合には、蓄電処理が開始され(S002)、蓄電が完了するまで(蓄電池31に規定の電力量が蓄電されるまで)、蓄電処理が継続する(S003)。なお、本実施形態に係るスケジュール運転モードでは毎日一回だけ蓄電し、蓄電開始時刻となって蓄電処理が一度開始すると、原則として、規定の電力量が蓄電されるまで蓄電処理が連続的に実行される。
【0105】
また、現在時刻が放電開始時刻である場合には、放電処理が開始され(S004)、放電が完了するまで(蓄電池31に蓄電された電力の残量がなくなるまで)、放電処理が継続する(S005)。なお、本実施形態に係るスケジュール運転モードでは毎日一回だけ放電し、前述したように、放電開始時刻となって放電処理が一度開始すると、原則として、蓄電池31に蓄電された電力が放電され尽くすまで放電処理が連続的に実行される。
一方、現在時刻が蓄電開始時刻でも蓄電開始時刻でもない場合には、蓄電ユニット3の運転状態は停止状態(待機状態)で維持される。
【0106】
ところで、本システム1では、前述したように、ホームサーバ10(より具体的には、蓄電ユニットデータ取得部102)が蓄電ユニット3のステータスを示す蓄電ユニットデータを定期的に取得するとともに、蓄電ユニット3にエラーが発生した場合には、当該エラーに対応するエラーフラグの値が変更したことを示すエラーフラグデータを取得する。
【0107】
当該処理(以下、蓄電ユニットデータ取得処理)について、より具体的に説明すると、蓄電ユニットデータを定期的に取得する定期処理は、所定時間(本実施形態では、30秒)が経過する度に実行される。すなわち、
図11に示すように、前回の定期処理から所定時間が経過すると(S011)、定期処理が実行される(S012)。一方、前回の定期処理から所定時間が経過する前段階において、蓄電ユニット3にエラーが発生した場合、つまり、エラーフラグデータが送信された場合(S013)には、当該データを受信する(S014)。エラーが発生していない場合には、所定時間が経過するまで待機することとなる。
【0108】
次に、上述した放電処理の流れについて詳細に説明する。
放電処理を開始する直前段階では蓄電ユニット3の運転状態は停止状態にあり、
図12に示すように、放電処理の開始にあたって、先ず、ホームサーバ10側で蓄電ユニット3におけるエラーの有無を確認する(S021)。エラーの有無の確認は、ホームサーバ10の記憶部103に記憶されている蓄電ユニットデータのうち、最新の蓄電ユニットデータを参照することによって行われる。より具体的に説明すると、最新の蓄電ユニットデータを記憶部103から読み出して解析することにより、各エラーフラグの値を特定し、当該値に基づいて、蓄電ユニット3におけるエラーの有無を判定する。
【0109】
そして、エラーがあった場合には、放電処理が開始されず、蓄電ユニット3が停止状態のままで待機することになる(S022)。一方、エラーがなかった場合には、ホームサーバ10の蓄電ユニット制御部108が蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に切り替え(S023)、これに伴って蓄電池31に蓄電された電力の放電が開始される(S024)。
【0110】
蓄電ユニット3の運転状態が放電状態に切り替わると、蓄電ユニット3にエラーが発生しない限り、放電が続行され、蓄電池31に蓄電された電力の残量がなくなった時点で放電が完了する(S025,S026,S027,S028)。
一方、放電途中で蓄電ユニット3にエラーが発生すると(S025でYes)、蓄電ユニット3のBMU34において、当該エラーに対応しているエラーフラグの値が、フラグ変更部304によって変更される。そして、変更後の値を示すエラーフラグデータがエラーフラグデータ送信部303によって生成され、ホームサーバ10に向けて送信される。
【0111】
その後、ホームサーバ10(より具体的には、蓄電ユニットデータ取得部102)が宅内ネットワークを通じてエラーフラグデータを受信する(S029)。これと同時に、ホームサーバ10の蓄電ユニット制御部108が、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態から停止状態に切り替える制御信号をBMU34に対して出力し(S030)、当該制御信号を受信したBMU34が蓄電ユニット3の運転状態を停止状態に変更する。
【0112】
そして、放電途中で蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった場合、ホームサーバ10の蓄電ユニットデータ取得部102が、受信したエラーフラグデータから、蓄電ユニット3に発生したエラーの内容を特定する(S031)。かかる工程S031により、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わる要因になったエラーを検知することが可能である。
【0113】
具体的に説明すると、受信したエラーフラグデータが機器異常フラグデータである場合、エラーとして機器異常が発生したことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わったことを検知する。一方、受信したエラーフラグデータが過負荷フラグデータである場合、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わったことを検知する。かかる意味で、上記の工程031は、本発明の過負荷検知工程に相当する。
【0114】
工程031においてエラーの内容が機器異常であると特定した場合、ホームサーバ10の報知データ生成部105及びデータ送信部106により、ユーザに対して機器異常が発生したことを情報端末20に報知させるための機器異常報知データが生成され、情報端末20に向けて送信される(S032)。そして、機器異常報知データが情報端末20により受信されると、同データに基づいて、機器異常報知情報及び対処情報が情報端末20のタッチパネル21(具体的には、タッチパネル21に描画された電力管理画面のエラー報知領域S3)に表示されるようになる。
【0115】
一方、工程031においてエラーの内容が過負荷(本実施形態では、インバータ過負荷)であると特定した場合、ホームサーバ10の報知データ生成部105及びデータ送信部106により、ユーザに対して住宅Hの負荷5が過負荷になったことを情報端末20に報知させるための過負荷報知データが生成され、情報端末20に向けて送信される(S033)。この工程S033は、本発明のデータ生成工程に相当し、過負荷検知工程に相当する上記工程031における検知結果に応じて、過負荷報知データをホームサーバ10によって生成する工程であると言える。
【0116】
そして、過負荷報知データが情報端末20により受信されると、同データに基づいて、過負荷報知情報及び対処情報が情報端末20のタッチパネル21(具体的には、タッチパネル21に描画された電力管理画面のエラー報知領域S3)に表示されるようになる。かかる工程は、本発明の報知工程に相当し、過負荷報知データに基づいて住宅Hの負荷5が過負荷になったという情報を情報端末20によってユーザに報知する工程であると言える。
【0117】
その後、ユーザが過負荷報知情報及び対処情報に応答するために負荷削減動作を行うと、情報端末20(具体的には、タッチパネル21)によって当該負荷削減動作が受け付けられる。そして、ホームサーバ10の応答動作検知部109が、情報端末20と通信して情報端末20から受け付けデータを受信することにより、情報端末20によって受け付けられた負荷削減動作を検知すると(S034)、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰させるための制御信号がホームサーバ10からBMU34に対して送信され(S035)、当該制御信号を受信した蓄電ユニット3の運転状態が放電状態に復帰する。
【0118】
より具体的に説明すると、ホームサーバ10によってユーザの負荷削減動作を検知すると、ホームサーバ10の応答動作検知部109からBMU34に向けて前述のフラグ値切り替え信号が送信される。同信号を受信したBMU34では、フラグ変更部304によって、過負荷フラグであるインバータ過負荷フラグの値が過負荷時値から非過負荷時値に戻るようになる。
その後、ホームサーバ10側でインバータ過負荷フラグの値が非過負荷時値に戻ったことを検知すると(例えば、直後に行われる蓄電ユニットデータ取得処理の定期処理において、インバータ過負荷フラグの値が非過負荷時値に戻ったことを示す蓄電ユニットデータを取得した場合)、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰させるための制御信号がホームサーバ10からBMU34に対して送信されるようになる。そして、当該制御信号を受信した蓄電ユニット3の運転状態が放電状態に復帰する。
【0119】
一方、ホームサーバ10の応答動作検知部109が負荷削減動作を検知しない限り、ホームサーバ10の蓄電ユニット制御部108は、蓄電ユニット3の運転状態の放電状態への復帰を制限し、蓄電ユニット3を停止状態のままで待機させる(S036)。つまり、本実施形態においては、インバータ過負荷フラグの値が過負荷時値になってから非過負荷時値に戻るまでの間、ホームサーバ10において、蓄電ユニット3の運転状態を放電状態に復帰させるための制御信号の送信がなされないことになっている。
【0120】
以上のように、本実施形態に係る電力管理方法は、情報端末20にて報知した過負荷報知情報及び対処情報に対する負荷削減動作をホームサーバ10によって検知する応答動作検知工程(具体的には、上述の工程034)と、蓄電ユニット3の運転状態をホームサーバ10によって切り替える切り替え工程(具体期には、上述の工程S035、036)とを有する。そして、切り替え工程では、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わった場合には、応答動作検知工程においてホームサーバ10によりユーザの負荷削減動作を検知するまで放電状態への復帰を制限することとしている。
【0121】
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態では、本発明の電力管理システム及び電力管理方法について、一例を挙げて説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0122】
例えば、上記の実施形態では、住宅H全体での負荷5を管理する電力管理システムについて説明した。つまり、上記の実施形態に係るシステムは、住宅H内での負荷5が過負荷になると、放電中の蓄電ユニット3の運転状態を停止状態に切り替える一方で、上記負荷5が過負荷になったことをユーザに報知するための過負荷報知データが生成するものである。ただし、これに限定されるものではなく、主に、住宅H内の特定エリア(例えば、ユーザが指定した階や部屋等)の負荷を管理する電力管理システム(以下、変形例に係るシステムと言う)であってもよい。
【0123】
より具体的に説明すると、変形例に係るシステムでは、住宅H内の特定エリアにおける負荷に対して、蓄電ユニット3からの放電電力を供給することが可能である。すなわち、蓄電ユニット3と上記特定エリアにおける負荷との間に電力供給回路が敷設されており、蓄電ユニット3からの放電電力は、上記特定エリアにおける負荷にのみ供給される。また、変形例に係るシステムでは、蓄電ユニット3を経由して系統電力を特定エリアの負荷に対して供給する回路が設けられており、蓄電ユニット3からの放電電力を供給できない間、当該回路を通じて、特定エリアにおける負荷に系統電力を供給することが可能である。ここで、蓄電ユニット3を経由して系統電力を特定エリアの負荷に対して供給する回路とは、蓄電ユニット3に設けられた回路のうち、蓄電池31、充電器32及びインバータ33を通過する回路とは別に設けられた回路である。そして、変形例に係るシステムでは、蓄電ユニット3からの放電電力を供給している間に、特定エリアの負荷が蓄電ユニット3の出力限界容量(変形例に係るシステムでは、例えば、1kWに設定)を超えて過負荷となった場合、蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わり、上記負荷に対して、系統電力が蓄電ユニット3を経由して供給されるようになる。以降、変形例に係るシステムは、上記の実施形態において住宅Hの負荷5が過負荷になった場合と同様の処理を実行する。
なお、変形例に係るシステムにおいて、住宅H内の特定エリア以外のエリア(非特定エリア)における負荷に対しては、系統電力のみが供給されることとなる。
【0124】
また、上記の実施形態では、インバータ33の出力電力の大きさが設定値を超えた際に値が変化するインバータ過負荷フラグを、過負荷フラグとし、インバータ過負荷フラグの値を示すエラーデータフラグに基づいて、住宅H内での負荷5が過負荷になったことにより蓄電ユニット3の運転状態が放電状態から停止状態に切り替わったことを検知することとした。ただし、過負荷フラグとして用いるエラーフラグは、インバータ過負荷フラグに限定されるものではなく、例えば、「ブレーカトリップ」という内容に対するエラーフラグ、すなわち、ブレーカ35に流れる電流が所定値を超えてブレーカ35が開状態になると値が変化するブレーカトリップフラグを、過負荷フラグとしてもよい。ここで、ブレーカトリップフラグは、ブレーカ35が蓄電ユニット3から負荷5への送電を遮断した際に値が切り替わる送電遮断フラグに相当する。
インバータ過負荷フラグ及びブレーカトリップフラグのうち、少なくとも一方のエラーフラグを過負荷フラグとすれば、住宅H内での負荷5が過負荷になったことを的確に捉えることが可能になり、過負荷時における蓄電ユニット3の運転状態の制御(具体的には、放電状態への復帰の制限)を的確に行うことが可能になる。
なお、インバータ過負荷フラグ及びブレーカトリップフラグ以外のエラーフラグを過負荷フラグとしてもよい。
【0125】
また、上記の実施形態では、ホームサーバ10の応答動作検知部109がユーザの応答動作を検知するまで、蓄電ユニット3の運転状態の放電状態への復帰が制限されることとした。そして、本実施形態において、ユーザの応答動作は、負荷削減動作であり、具体的には、住宅Hの負荷5を削減するように情報端末20のタッチパネル21を通じて行う電気機器制御要求操作(より具体的には、制御対象とする電気機器や運転条件を指定するために電力管理画面の機器制御用領域S1に表示されたボタンBtを選択して押す操作)であることとした。ただし、これに限定されるものではなく、上記以外の応答動作であってもよく、例えば、電力管理画面のエラー報知領域S3に表示された報知情報をユーザが確認したことを通知するために行う報知情報確認操作(具体的には、エラー報知領域S3に表示される確認ボタンBu1、Bu2を押す操作)であることとしてもよい。
【0126】
また、上記の実施形態では、ホームサーバ10の応答動作検知部109が、情報端末20から送信されるデータ(具体的には、ユーザの負荷削減動作が実行されたことを示すために情報端末20側で生成されるデータ(前述の受け付けデータ))を受信することにより、ユーザの負荷削減動作を検知することとした。ただし、これに限定されるものではなく、情報端末20以外から送信されるデータに基づいてユーザの負荷削減動作を検知することとしてもよい。
例えば、ユーザが負荷削減動作として電気機器制御要求操作を行い、ホームサーバ10が当該要求に応じた制御信号を電気機器に対して出力し、電気機器の運転状態が制御信号に応じて切り替わった際に、電気機器側から制御完了を示すデータがホームサーバ10に向けて送信され、当該データを受信することにより、ユーザの負荷削減動作を検知することとしてもよい。あるいは、ユーザの負荷削減動作に応じてホームサーバ10が電気機器の運転状態を制御した後に、センサ6の測定結果を示すデータ(測定データ)を受信して当該測定結果の値が下がったことを認識することにより、ユーザの負荷削減動作を検知することとしてもよい。
【0127】
また、上記の実施形態では、報知装置の一例として、ブラウジング機能を有する情報端末20を説明した。そして、上記の実施形態では、情報端末20により、住宅Hの負荷5が過負荷になったことを報知するための文字情報をユーザに提示することとした。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、住宅Hの負荷5が過負荷になったことを音声や光等によりユーザに報知する装置を報知装置として用いることとしてもよい。