(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態の概要>
メッセージ閲覧装置(サーバ)で提供されるSNSの1つに、利用者に対応するアバターを仮想世界での住人に見立て、利用者によるメッセージの発信を当該利用者に対応するアバターによるメッセージの発信(投稿)として表現する、というサービスがある。ここで、アバターとは、ネットワーク上のコミュニティにおいて利用者の分身となるキャラクター情報(画像情報)である。このようにアバターを介したコミュニケーションを実現することで、人間同士の直接的な関係に比べて、利用者は他の利用者に気軽にメッセージを送信することができる。
本実施形態は、このようなサービスを用いて、利用者同士のさらなるコミュニケーションを次のようにして誘発させる。
【0014】
図7は、実施形態の動作概要を示すフローチャートである。詳細については後述するので、ここでは概要的な説明に留める。
サーバは、アバターを介してコミュニケーションするためのサービスの提供時に複数の端末装置と通信可能に接続される。この図では便宜的に互いに友達関係にある利用者A、Bによって操作される端末装置のそれぞれと、サーバとが通信可能な状態が前提となっている。また、各利用者に対応するアバターは、仮想世界においてカスタマイズ可能な「部屋(ルーム)」を持つ。
【0015】
まず、利用者Aは、利用者Bの部屋を訪問する(ステップSa11)。実際には、利用者Aは、端末装置への操作によって自分のアバターをサーバで管理される利用者Bのアバターの部屋に訪問させる(以下、利用者(X)のアバターのことを、単に利用者(X)という場合がある)。この時点において、利用者Bは、利用者Aが自分の部屋を訪問したというイベントを知る必要はない。利用者Aのアバターが利用者Bのアバターの部屋を訪問したとき、その部屋には、利用者Bのアバターが待ち構えている。
サーバは、部屋主である利用者Bのアバターが訪問者である利用者Aのアバターに対して、予め用意された質問を提示する(ステップSa12)。すなわち、サーバが利用者Bに成り代わって利用者Aに対して質問することになる。
質問に対して、利用者Aが端末装置を操作して回答する(ステップSa13)。
【0016】
利用者Aによる回答は、サーバに受け付けられる。サーバは、提示した質問(第1情報)と受信した回答(第2情報)とに関連したメッセージ(第3情報)を、利用者Aによって発信されたものとして生成する(ステップSa14)。例えば、利用者Aに提示した質問が「私を動物に例えると何ですか?」であり、これに対する利用者Aの回答が「たぬき」である場合に、サーバは、「(質問者の名前)を動物に例えると(回答内容)と思っているそうです。」というメッセージを利用者Aが発信したものとして生成する。このメッセージのうち、(質問者の名前)部分には、部屋主(質問者)である利用者(利用者B)の名前に置き換えられる。(回答内容)の部分には、利用者Aが回答した内容に置き換えられ、この例でいえば「たぬき」である。他の部分は、提示した質問に対応付けられた定型文が用いられる。
【0017】
一方、利用者Bは、このサービスにログインした後、自分の部屋に移動する(ステップSa15)。実際には、利用者Bによる端末装置への操作によって、自分のアバターを自分の部屋に移動させる。
利用者Bが自分の部屋に移動したとき、サーバは、利用者Bに成り代わってサーバが利用者Aに対して提示した質問と、当該質問に対する利用者Aの回答とによって生成したメッセージを、利用者Bの端末装置に送信する(ステップSa16)。利用者Bの端末装置では、サーバから送信されたメッセージ、すなわち利用者Aが発信したものとして生成されたメッセージが提示される(ステップSa17)。これにより、利用者Bは、自分の部屋に利用者Aが訪問したことと、訪問した利用者Aに提示された質問の内容と、当該質問に対する利用者Aの回答内容と、を知ることになる。
【0018】
このように、本実施形態において利用者Bは、自分の意思とは無関係に発生したイベントを、すなわち、利用者Aが利用者Bの部屋を訪問し、質問に対して回答したことに起因して、利用者Aからのメッセージを受け取るので、コミュニケーションの契機となり、結果として利用者同士のコミュニケーションを促進することができる。
なお、ここではサーバを介した利用者A、Bのみについて着目しているが、他の利用者に対しては、利用者Aが発信したものとして生成されたメッセージは、回答部分を伏せたメッセージ、または/および、回答部分が伏せられていないメッセージとして閲覧される。
次に、実施形態の詳細について説明することにする。
【0019】
<実施形態の構成>
図1は、実施形態に係るメッセージ閲覧装置10を含むシステム1の全体的な構成を示す図である。
この図に示されるように、システム1では、複数の端末装置20−1、20−2、20−3、20−4、…が、移動通信網Nb、ゲートウェイNcおよびインターネットNaを介してメッセージ閲覧装置10に接続された構成となっている。
端末装置20−1、20−2、20−3、…については、一般的に説明するために、符号における「−(ハイフン)」以下を省略して単に「20」とする。端末装置20は、例えば多機能型の携帯電話機である。この端末装置20は、表示パネル212に重ねられたタッチパネル214を有し、利用者が表示パネル212に表示された画面に対してタッチ操作等することで、必要な情報の入力や各種の指示が与えられる構成となっている。
【0020】
本実施形態では、メッセージ閲覧装置10を管理サーバ12とSNSサーバ14とに便宜的に分けている。
SNSサーバ14は、SNS会員(以下、単に「会員」という。)同士が交流するためのSNSを提供するために、会員に関する情報や、会員から投稿されたメッセージを管理する。管理サーバ12は、上記SNSのうち、アバターを介してコミュニケーションするためのサービスを利用者に提供するためのものである。換言すれば、会員のうち、例えば所定の手続きを経た利用者が、アバターを介したコミュニケーションをすることができる。
なお、
図1においては、管理サーバ12とSNSサーバ14とは、ともにインターネットNaに接続された構成となっているが、データの流れでいえば、後述するように管理サーバ12が、SNSサーバ14と端末装置20とを中継するような構成となる。
【0021】
図2は、管理サーバ12のハードウェア的な構成を示すブロック図である。この図に示されるように、管理サーバ12は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)121と、CPU121の主記憶として機能するRAM(Random Access Memory)122と、ブートプログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)123と、ネットワークを介して通信するためのインターフェース(I/F)125と、RTC(Real Time Clock)126と、ストレージユニット128と、を含む。
RTC126は、現在の時刻情報を例えば年月日時分秒の形式で出力する。
ストレージユニット128では、CPU121によって管理されるデータベース129が構築されるほか、管理サーバ12が端末装置20の利用者に、アバターを介したサービスを提供するためのサービスプログラムなどを記憶する。
データベース129では、後述するように利用者に対応したアバター情報や部屋についての情報などが利用者ごとに管理される。
【0022】
SNSサーバ14のハードウェア的な構成については、
図2において括弧の符号で示されるように、おおよそ管理サーバ12と同様である。ただし、SNSサーバ14におけるストレージユニット148には、SNSを提供するためのプログラムなどが記憶されるほか、当該ストレージユニット148で構築されるデータベース149では、会員ごとの友達関係や投稿されたメッセージなどが管理される。
【0023】
なお、
図1において、メッセージ閲覧装置10は、管理サーバ12とSNSサーバ14とで2台で構成されているが、3台以上に分散させても良い。一方で、管理サーバ12とSNSサーバ14とで分けることなく、1台で構成しても良いし、物理的に2台以上で構成して、仮想的に1台であるかのようにみえる構成としても良い。
【0024】
図3は、端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。この図に示されるように、端末装置20は、CPU201と、メモリ202と、通信ユニット204と、表示パネル212と、タッチパネル214と、を含む。
このうち、CPU201は端末装置20の全体を制御し、メモリ202は基本プログラムや、上記サービスの提供を受けるためのアプリケーションプログラム(アプリ)などを不揮発性に記憶する。このアプリは、例えば特定の配信サイトからダウンロードされて端末装置20にインストールされたものであり、アバターを介してコミュニケーションするサービスを利用者に提供するための機能を含んでいる。
通信ユニット204は、移動通信網Nbや無線LAN(Local Area Network)など介してメッセージ閲覧装置10と通信する。
【0025】
表示パネル212は、例えば液晶表示装置や有機EL(Electro Luminescence)装置などのフラットディスプレイである。タッチパネル214は、詳細な説明については省略するが、表示パネル212と一体に構成され、表示パネル212によって表示された画面に対する操作位置(二次元座標値)を検出してCPU201に供給する。CPU201は、当該検出情報に基づいてタッチ位置の移動方向や、移動速度、タッチ操作など、タッチパネル214への操作内容を特定する。
ここで、特定可能なタッチ操作の種類には、例えばタップ、フリック、ドラッグ、ピンチ等が含まれる。このうち、タップとは、表示画面を指で軽く叩く操作である。フリックとは、画面に表示された対象物を指で軽く払う操作である。ドラッグとは、画面に表示された対象物を指で接触させた状態で移動させる操作である。ピンチとは、表示画面に二本の指を接触させた状態で広げたり狭めたりする操作である。
【0026】
なお、端末装置20は、移動通信網Nbに限られず、無線LANに接続される構成であっても良い。無線LANに接続される場合、端末装置20は、無線基地局(アクセスポイント)およびインターネットNaを経由して、上記メッセージ閲覧装置10に接続される。
端末装置20は、携帯電話機に限られず、タブレット型コンピューターやPDA(Personal Digital Assistant)、ノート型またはデスクトップ型のPC(Personal Computer)などでも良い。
【0027】
管理サーバ12においては、上記サービスプログラムを実行することによって、SNSサーバ14においては、上記SNSを提供するプログラムを実行することによって、また、端末装置20においては、上記サービスの提供を受けるためのアプリを実行することによって、それぞれ次のような機能ブロックが構築される。
【0028】
図4は、システム1で構築される機能ブロックの構成を示す図である。
この図では、メッセージ閲覧装置10と、複数台のうち、ある1台について着目した端末装置20とで構築される機能ブロックを示している。
上述したように、メッセージ閲覧装置10において管理サーバ12は、SNSサーバ14と端末装置20とを中継する構成となる。またここでは、1台の端末装置20について着目しているが、実際には、複数台接続される。
【0029】
アバターを介したコミュニケーションにおいて、管理サーバ12では、表示制御部131、管理側記憶部132、回答受付部136および情報生成部138が構築される。
なお、管理側記憶部132では、アバター情報記憶部133と利用者情報記憶部134との2つの記憶部が構築されるが、詳細については後述する。
【0030】
回答受付部136は、端末装置20から、質問に対する回答Ansを、当該回答Ansに付随する利用者IDとともに受け付けると、受け付けた時刻情報をRTC126から取得する。そして、回答受付部136は、回答Ansと、回答した利用者の情報(利用者ID)と、時刻情報とを、表示制御部131と情報生成部138とに供給する。
表示制御部131は、提示部を内包するものであり、管理側記憶部132を管理するとともに、次のような各種の機能を実行する。具体的には、表示制御部131は、各種の指示・情報を端末装置20から受信したり、管理側記憶部132にアクセスして必要な情報を取得したり、端末装置20に質問画面を提示するために必要な情報を送信したり、当該質問画面で提示する質問Qusを情報生成部138に供給したり、SNSサーバ14に対してメッセージを要求・受信したり、回答受付部136から情報の供給を受けたりする。
【0031】
情報生成部138は、表示制御部131から供給された質問Qusと、回答受付部136から供給された回答、すなわち当該質問に対してなされた回答Ansとに関連したメッセージを、利用者IDで識別される利用者が、時刻情報で示される時刻で投稿したとみなされるように生成する。
【0032】
図6は、情報生成部138で生成されるメッセージの一例を示す図である。
この図に示される例では、提示される質問(第1情報)が「私を動物に例えると何ですか? 気になって夜も眠れません。」である。この質問に対して回答(第2情報)があった場合、情報生成部138は、(a)で示されるように「(質問者)さんの質問に答えました。(回答者)さんは、(質問者)さんを動物に例えると×××と思っているそうです。」というメッセージと、(b)で示されるように「(質問者)さんを動物に例えると(回答内容)と思っているそうです。」というメッセージと、の2つ態様で生成する。
生成されるメッセージのうち、(質問者)の部分は、実際には、部屋主である利用者の名前に置き換わり、(回答者)の部分は、部屋を訪問した利用者の名前に置き換わる。また、(回答内容)には、実際に回答した内容に置き換わる。上記例の質問において回答が「たぬき」であれば、この(回答内容)の部分が「たぬき」に置き換わる。
なお、生成されたメッセージのうち、(質問者)、(回答者)および(回答内容)以外の部分は、質問に対応した定型文を用いることができる。
【0033】
(a)のメッセージによれば、誰がいかなる質問をして、誰が回答したのかについて、質問者、回答者および訪問者以外の第三者でも知ることができるが、肝心の回答部分を知ることができない。一方、(b)のメッセージによれば、回答が伏せられていないので、回答部分を知ることができる。
なお、質問は1種類に限られず、質問と当該質問に対する定型文との組を複数用意して、ランダムにまたは順番に提示しても良い。
【0034】
情報生成部138は、メッセージを、回答に付随する利用者IDで識別される利用者が発信したものとして生成する。
したがって、本実施形態では、情報生成部138で生成されるメッセージは、2つの態様で区別することができる以外、利用者が実際に投稿したメッセージと区別されることなく扱われる。
【0035】
説明を再び
図4に戻すと、SNSサーバ14では、メッセージ提供部150、SNS側記憶部152およびメッセージ受付部156が構築される。なお、SNS側記憶部152では、利用者の友達関係を利用者ごとに記憶する友達関係記憶部153と、利用者ごとに、当該利用者によって投稿されたメッセージを記憶する投稿記憶部154とが構築されるが、詳細については後述する。
【0036】
メッセージ受付部156は、端末装置20から供給されたメッセージ、または、情報生成部138で生成されたメッセージを受け付けて、投稿した利用者(投稿したとみなされる利用者を含む)に対応付けて投稿記憶部154に記憶させる。
メッセージ提供部150は、端末装置20または管理サーバ12(表示制御部131)から、ある利用者が投稿したメッセージ取得の要求があった場合に、当該利用者によって投稿されたメッセージを投稿記憶部154から取得して、端末装置20または管理サーバ12に供給する。また、メッセージ提供部150は、ある利用者と友達関係にある利用者が投稿したメッセージ取得の要求があった場合に、友達関係にある利用者を友達関係記憶部153にアクセスして特定するとともに、特定した利用者によって投稿されたメッセージを投稿記憶部154から取得して、端末装置20または管理サーバ12に供給する。
【0037】
一方、端末装置20の側では、端末制御部220および表示部230が構築される。
表示部230は、端末制御部220の制御にしたがって表示パネル212の表示領域に各種の内容を表示する一方、タッチパネル214の検出信号から画面に対してなされた操作を特定して、当該操作を示す操作情報を端末制御部220に供給する。
端末制御部220は、各種の処理を実行するもので、例えばメッセージ閲覧装置10から供給された情報に応じた内容を表示部230に表示させたり、表示部230に対してなされた操作にしたがって処理を実行したり、などする。
なお、
図1におけるインターネットNaや、移動通信網Nb、ゲートウェイNc、
図2におけるI/F125や、
図3における通信ユニット204については、情報やメッセージ等の伝送経路に過ぎないので、
図4において図示を省略している。
【0038】
次に、管理側記憶部132におけるアバター情報記憶部133、利用者情報記憶部134と、SNS側記憶部152における友達関係記憶部153、投稿記憶部154とのそれぞれについての記憶内容について順番に説明する。
【0039】
<アバター情報記憶部>
図5(a)は、アバター情報記憶部133の記憶内容の一例を示す図である。
アバター情報記憶部133では、利用者ごとにアバター情報が対応付けられて記憶されている。
このうち、利用者には、実際には、当該利用者を一意に識別する利用者IDが用いられる。また、アバター情報は、利用者に対応するアバターを規定する情報である。本実施形態においてアバターは三次元的に立体表示される。このため、アバターは、例えば頭部、胴部、両手、両足に相当するブロックがデフォルメされて、これらのブロックが、関節に相当する連結部において一定のルールでモーションするように表示される。なお、アバター情報は、例えば利用者が登録時において作成したものや、複数のなかから選択したものが用いられる。
【0040】
<利用者情報記憶部>
図5(b)は、利用者情報記憶部134の記憶内容の一例を示す図である。
利用者情報記憶部134では、利用者(利用者ID)ごとに部屋情報(利用者情報)が対応付けられて記憶されている。上述したように、利用者に対応するアバターは、このサービスが提供される仮想世界において「部屋(ルーム)」を持つ。部屋情報は、狭義には、窓や家具、照明などの配置や、壁紙、配色などのように部屋を規定する情報であるが、広義には、部屋主である利用者に関する情報であって、例えば、部屋の訪問者に提示する質問内容や、誰が訪問して、いつ回答したのかを示す情報なども含まれる。
【0041】
<友達関係記憶部>
図5(c)は、友達関係記憶部153の記憶内容の一例を示す図である。
友達関係記憶部153では、利用者(利用者ID)ごとに、当該利用者と友達関係にある利用者(利用者ID)を示す情報が対応付けられて記憶されている。例えば、利用者Aに対して利用者B、C、Dの3人が友達関係にあれば、利用者Aの利用者IDに対して、利用者B、C、Dの利用者IDが3つ登録される。
【0042】
<投稿記憶部>
図5(d)は、投稿記憶部154の記憶内容の一例を示す図である。
この図に示されるように、投稿記憶部154では、利用者(利用者ID)ごとに、当該利用者によって投稿されたメッセージが記憶されている。
なお、投稿記憶部154に記憶される各メッセージには、投稿された時間情報が対応付けられる。また、メッセージには、利用者によって投稿されたものとみなされるメッセージ、すなわち情報生成部138によって生成された2つの態様のメッセージが含まれる。
投稿記憶部154において、投稿されたメッセージをすべて蓄積する構成にすると、日時の経過に伴って記憶すべきメッセージの量が膨大になるので、投稿から一定期間経過したメッセージについては投稿記憶部154から削除する構成としても良い。
【0043】
<その他>
特に図示しないが、SNSサーバ14では、利用者(利用者ID)ごとに、当該利用者の名前や、プロフィール画像情報などが、登録されている。このため、本実施形態では、利用者IDをキーとして、利用者の名前や、プロフィール画像を取得することができる。
【0044】
<システムの動作>
次に、システム1の動作について説明する。既に動作概要については説明しているので、ここでは、端末装置20における状態(画面)遷移を中心に説明することにする。
【0045】
図8は、端末装置20に提示される画面の遷移を示す図である。
まず、端末装置20において、このサービスの提供を受けるために、利用者が所定の操作をしたとき、例えばアプリを起動する前のメインメニュー画面(図示省略)においてアプリに対応したアイコンをタップ操作したとき、表示部230は、当該操作を示す操作情報を端末制御部220に供給する。これにより、アプリが起動すると、端末制御部220は、ログイン情報として予め記憶されたメールアドレスやパスワードを出力するなどしてメッセージ閲覧装置10にログインするとともに、メッセージ提供部150に対して端末装置20を操作する利用者の利用者IDを送信して、必要な情報を要求する。
【0046】
メッセージ提供部150は、友達関係記憶部153にアクセスして、要求した利用者本人と友人関係にある利用者の情報(利用者ID)を取得し、また、投稿記憶部154にアクセスして、利用者本人および当該利用者本人と友人関係にある利用者から投稿されたメッセージがあれば、当該投稿メッセージと投稿した利用者の情報(利用者ID)と投稿があった旨を示す情報とを取得する。また、当該利用者の情報(利用者ID)に対応して登録された当該利用者の名前を取得する。メッセージ提供部150は、取得した各情報を、要求した利用者本人の端末装置20の表示制御部131に供給する。
表示制御部131は、アバター情報記憶部133にアクセスして、利用者本人および当該利用者本人と友達関係にある利用者のそれぞれに対応付けられたアバター情報を取得して、要求した利用者本人の端末装置20に送信する。利用者本人および友人関係にある利用者からメッセージが投稿されていれば、表示制御部131は、投稿した利用者の情報(利用者ID)と投稿があった旨を示す情報とを端末装置20に送信する。
これらの情報を受信した端末制御部220は、表示部230にトップ画面を表示させる(ステップSb11)。
【0047】
図9は、トップ画面の一例を示す図である。この画面は、利用者B、Cを含む9人の利用者を友達として有する利用者Aがログインしたときの例である。
この図に示されるように、表示部230においては、ログインした利用者Aのアバターが仮想的な床面に立脚するように画面のほぼ中央に表示されるとともに、利用者Aと友達関係にある利用者のアバターが、利用者Aを中心とする床面の仮想円周上にあって、互いに一定距離を保った地点に立脚するように配置される。
なお、このようなアバターが配置された状態の床面を平面視で表示させると、立体感に乏しくなるので、本実施形態では、図に示されるように床面を俯瞰状態で表示することにしている。また、アバターの配置は、これに限られず、投稿回数や頻度、利用者同士の親密度などに応じて適宜変更しても良い。
【0048】
端末制御部220は、トップ画面において表示させたアバター(利用者)から投稿があれば、その投稿した利用者のアバターの近辺に、その利用者から投稿があった旨のアイコンを表示させる。
図9の例では、利用者Cから投稿があったことがアイコン241によって示される。このアイコン241をタップ操作すると、例えば
図10に示されるように投稿されたメッセージが吹き出し251によって表示される。
このメッセージを表示させる動作については、ここでは説明しないが、当該メッセージは、利用者Cが利用者Bの部屋に訪問して、利用者Bが提示した質問に対して回答したときに生成されたものである。利用者Cが利用者Bから提示された質問に対して回答した後に利用者Aが利用者Bの部屋を訪問していない場合、利用者Aには、利用者Cの回答部分が×××で伏せられる。利用者Aが、その伏せられた回答部分を知るには、利用者Bの部屋に訪問して、同じように質問に対して回答すれば、利用者Cの回答部分が提示される構成となっている。
【0049】
また、端末制御部220は、トップ画面に、アプリの終了を指示するソフトウェアボタン291を表示させる。このソフトウェアボタン291が操作されると、このサービスを提供するためのアプリによる処理が終了する。
さて、トップ画面の表示状態からは、次の3状態のいずれかに遷移可能である。すなわち、ソフトウェアボタン291への操作による終了状態か、友達の部屋を訪問する状態か、自分の部屋に移動した状態か、のいずれかに遷移可能である。
このうち、友達の部屋を訪問するための操作の例としては、例えば所定の操作アイコン(図示省略)を操作したときにポップアップ表示されるリストから選択する、または、自分のアバターを画面上方に移動させたときに、アバターがそれぞれ居住する家(マンション)が表示されて、そのなかから選択する、などが挙げられる。
【0050】
上述したように、ログインした利用者は、回答部分が伏せられたメッセージ(
図10参照)を閲覧して、その伏せられた部分が気掛かりとなっている場合がある。そこでまず、ログインした利用者が、友達関係にある利用者の部屋を訪問する状態に遷移させる操作をしたときの動作について説明する。
【0051】
ログインした利用者が、友達関係にある利用者の部屋を訪問する操作をしたとき、表示部230は、当該訪問先の部屋を特定する情報、すなわち訪問先部屋主(訪問先となる部屋主としての利用者)を示す情報(利用者ID)を端末制御部220に供給する。当該端末制御部220は、表示制御部131に、訪問先部屋主(利用者)の利用者IDとともに端末装置20を操作する利用者の利用者IDを送信する。表示制御部131は、利用者情報記憶部134にアクセスして、訪問先部屋主の利用者IDに対応する部屋情報を取得して、端末制御部220に返信する。
また、表示制御部131は、端末装置20から、訪問先部屋主の利用者IDと訪問した利用者の利用者IDとを受信したとき、訪問先部屋主の部屋に端末装置20の利用者が訪問した旨を追記する。
一方、部屋情報を受信した端末制御部220は、当該部屋情報に含まれる質問内容を用いて、表示部230に質問画面を表示させる(ステップSb21)。
【0052】
図11は、友達の部屋を訪問したときに提示される質問画面の一例を示す図である。この質問画面は、ログインした利用者Aが、友達である利用者Bの部屋を訪問したときの例である。
この図に示されるように、友達の部屋を訪問したときの画面にあっては、利用者Bの部屋が利用者Bの部屋情報で規定される内容で再現されるとともに、部屋主である利用者Bのアバターと訪問した利用者Aのアバターとが会話するような位置関係に配置される。なお、2人の利用者に対応するアバター情報は、既にステップSb11において端末装置20の側で取得済みである。さらに、この質問画面では、部屋主である利用者Bのアバターが発言したかのような吹き出し261によって質問が、利用者Aに提示される。
【0053】
端末制御部220は、質問画面において、ソフトウェアボタン271、293を表示させる。ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、1つ前の画面状態、すなわちトップ画面の表示状態(ステップSb11)に戻す。
ソフトウェアボタン271が操作されたとき、端末制御部220は、回答を入力するための画面(入力画面)を表示させる(ステップSb22)。
【0054】
図12は、入力画面の一例を示す図である。この図に示されるように、入力画面では、質問に対して回答を入力するためのフィールド272が表示される。回答者、すなわち利用者Bの部屋を訪問した利用者Aは、フィールド272に、ソフトウェアキーボード(図示省略)などを用いて回答内容を入力して内容を確定させるか、または、ソフトウェアボタン293を操作することになる。
なお、
図12は、
図11の質問画面においてソフトウェアボタン271が操作されたときであって、フィールド272に回答として「たぬき」が入力されている状態を示した例である。
ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、1つ前の画面状態、すなわち質問画面の表示状態(ステップSb21)に戻す。
【0055】
一方、入力画面においてフィールド272に入力された内容を確定させる指示があったとき、端末制御部220は、フィールド272の入力内容を回答Ansとして、回答者を示す情報(利用者ID)とともに、管理サーバ12に送信する。
管理サーバ12において、回答Ansと利用者IDとを受け付けた回答受付部136は、受け付けた時刻情報をRTC126から取得して、回答Ansと、利用者IDと、時刻情報とを表示制御部131と情報生成部138とに供給する。表示制御部131は、ログインした利用者(回答者)が部屋情報に対応した利用者(部屋主)の部屋を訪問して時刻情報で示される時刻に回答した旨を、当該部屋主の利用者に対応する部屋情報に追記する。
【0056】
また、情報生成部138は、質問Qusと、回答受付部136で受け付けられた回答Ansとに関連した2態様のメッセージを、回答者が、時刻情報で示される時刻で投稿したとみなされるように生成して、メッセージ受付部156に供給する。メッセージ受付部156は、情報生成部138で生成された2態様のメッセージを受け付けて、投稿した利用者(回答者)に対応付けて投稿記憶部154に記憶させる。
【0057】
一方、確定の指示があったとき、端末装置20において端末制御部220は、部屋主である利用者の質問に対して他の友達が回答した内容の閲覧を希望するか否かの選択画面を表示させる(ステップSb23)。
【0058】
図13は、この選択画面の一例を示す図である。この図に示されるように、選択画面では、ソフトウェアボタン273、293が表示される。この選択画面の表示状態は、既に質問に対して回答した状態であり、再び入力画面に戻る必要性が乏しい。このため、選択画面においてソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、トップ画面の表示状態(ステップSb11)に戻す。
【0059】
一方、ソフトウェアボタン273が操作されたとき、表示部230は、その操作情報を端末制御部220に供給する。当該端末制御部220は、表示制御部131に、その操作情報と、部屋主の利用者IDと、端末装置20の利用者の利用者IDを送信する。表示制御部131は、利用者情報記憶部134にアクセスして、部屋主の利用者IDに対応する部屋情報を取得し、当該部屋を訪問して回答した利用者のうち、当該端末装置20の利用者を除く利用者の情報(利用者ID)と、いつ回答したのを示す時刻情報(投稿時間)とを特定する。なお、既に部屋を訪問して回答した利用者は、1人であるとは限らない。
表示制御部131は、特定した利用者IDと投稿時間とをメッセージ提供部150に供給してメッセージ取得を要求し、メッセージ提供部150は、投稿記憶部154にアクセスして、特定した利用者IDで示される利用者が投稿したメッセージのうち、特定された投稿時間に一致するメッセージを読み出す。ここで読み出されるメッセージは、情報生成部138によって生成されたメッセージである。このため、メッセージ提供部150は、回答部分が伏せられていない態様のものを選択して、表示制御部131に供給する。
表示制御部131は、メッセージ提供部150から提供されたメッセージを、ソフトウェアボタン273が操作された端末装置20の端末制御部220に転送する。当該メッセージの供給を受けた端末制御部220は、表示部に当該メッセージ、すなわち、友達が訪問している部屋で既に回答した内容の閲覧画面を表示させる(ステップSb24)。
【0060】
図14は、友達の回答の閲覧画面の一例を示す図である。
この図に示されるように、閲覧画面では、友達が回答した内容を示すメッセージ281が表示される。
図10では、回答部分が伏せられていたが、このメッセージ281では、回答部分が伏せられることなく表示される。したがって、利用者Aは、
図10の段階では、知ることができなかった利用者Cの回答部分について、利用者Bの部屋を訪問して質問に回答することによって、はじめて知ることができる。
【0061】
なお、端末制御部220は、閲覧画面においてソフトウェアボタン293と、メッセージ281に対応したソフトウェアボタン274Cとを表示させる。
ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、トップ画面の表示状態(ステップSb11)に戻す。
一方、ソフトウェアボタン274Cが操作されたとき、端末制御部220は、利用者Cの部屋に移動させる(ステップSb21)。これにより、利用者Aは、利用者Cの回答を閲覧して利用者Cに興味を持ったときに、トップ画面を経由することなく、直ちに利用者Cの部屋に移動することができる。
【0062】
ここまでは、トップ画面からは、友達の部屋を訪問したときの動作である。上述したようにトップ画面からは、自分の部屋にも移動することができる。
一方、
図11乃至
図14は、利用者Aが利用者Bの部屋に訪問し回答した場合の例であり、利用者Bからすれば、利用者Aが自分の部屋を訪問したことや、利用者Aにいかなる質問が提示されて、利用者Aがいかなる回答したのかを、知らない状態にある。
そこで、トップ画面から、自分の部屋に移動したときの動作について、利用者Aが利用者Bの部屋に訪問して回答した後に、当該利用者Bが自分の部屋に移動したときを例にとりつつ説明することにする。
【0063】
端末装置20において、アプリの起動によって表示部230にトップ画面が表示されるまでの動作は、既に説明した通りである(ステップSb11)。
図15は、トップの画面の一例を示す図である。ただし、
図9の例とは、ログインした利用者がAではなくBである点において異なる。このため、ログインした利用者Bのアバターが画面のほぼ中央に表示されるとともに、利用者Bと友達関係にある利用者のアバターが、利用者Bを中心とする仮想円周上にあって、互いに一定距離を保った地点に配置される。なお、この例では、利用者Bと友達関係にある利用者にはA、Cが含まれる。
【0064】
利用者Aは、先の例において利用者Bの部屋を訪問して回答しているので、回答にかかるメッセージが投稿されている(厳密にいえば、質問と回答とに関連したメッセージが、利用者Aによって投稿されたものとして生成されている)。したがって、この画面では、利用者Aから投稿があった旨がアイコン242によって示されている。
また、利用者Cが利用者Bの部屋を既に訪問して、利用者Bが提示した質問に対して回答しているので、利用者Cから投稿があった旨がアイコン241によって示されているのは、上述した通りである。
【0065】
ここで、利用者Bがアイコン242をタップ操作すると、表示部230は、そのアイコン242に対応したメッセージを要求する旨の情報を端末制御部220に供給する。端末制御部220は、メッセージ提供部150に対し、利用者Bが投稿したメッセージ取得の要求をする。
表示制御部131は、利用者Aが投稿した(ものとして生成された)メッセージのうち、回答部分を伏せた態様のものをメッセージ提供部150に要求する。メッセージ提供部150は投稿記憶部154にアクセスして、当該態様のメッセージを取得し、表示制御部131に返信する。表示制御部131は、当該態様のメッセージを端末制御部220に供給する。これにより、例えば
図16に示されるように、回答部分が伏せられたメッセージを含む吹き出し252が表示される。
【0066】
さて、このメッセージを閲覧した利用者Bは、自分の部屋に利用者Aが訪問して、いかなる質問をしたのかについては知ることができるが、回答部分が伏せられているので、回答内容については知ることができない。このため、利用者Bにとってみれば、自分の評判に直結する回答内容が気掛かりとなる。
利用者Bが利用者Aの回答内容を知るためには、自分の部屋に移動する必要がある。
なお、既に利用者Bが、自分の部屋を訪問して利用者Aの回答内容を閲覧しているときには、
図15におけるアイコン242を表示する必要はない。
【0067】
トップ画面の表示状態から、自分の部屋に移動する場合の操作の例としては、例えば所定のアイコン(図示省略)を操作したときにポップアップ表示されるリストから選択する、自分のアバターを画面上方に移動させたときに、アバターがそれぞれ居住する家(マンション)が表示されて、そのなかから選択する、吹き出し252のなかに、自分の部屋に移動させるソフトウェアボタン274Bを表示させて、このソフトウェアボタン274Bを操作すること、などが挙げられる。
【0068】
端末装置20を操作する利用者が、自分の部屋に移動する操作をしたとき、表示部230は、当該移動先の部屋を特定する情報、すなわち、ログインした利用者を示す情報(利用者ID)を、端末制御部220に供給する。
端末制御部220は、表示制御部131に対し、移動先の利用者の利用者IDとともに端末装置20を操作する利用者の情報(利用者ID)を送信する。
なお、端末制御部220および表示制御部131のそれぞれは、2つの利用者IDが同じなので、利用者自身の部屋に移動する指示である旨を判断することができる。
【0069】
表示制御部131は、利用者情報記憶部134にアクセスして、ログインした利用者の部屋情報を取得して、端末制御部220に返信する。部屋情報を受信した端末制御部220は、利用者自身の部屋への移動であることから、友達の部屋への移動(ステップSb21)とは異なり、表示部230に、利用者に次の行動を選択させる画面(行動選択画面)を表示させる(ステップSb31)。
【0070】
図17は、行動選択画面の一例を示す図である。この行動選択画面は、ログインした利用者Bが、自身の部屋に移動したときの例である。
この図に示されるように、行動選択画面では、ログインした利用者B本人の部屋が部屋情報で規定される内容で再現されるとともに、再現された部屋において利用者Bのアバターがひとり佇むように配置される。
端末制御部220は、行動選択画面に、ソフトウェアボタン275、276、293を表示させる。
ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、1つ前の画面状態、すなわちトップ画面の表示状態(ステップSb11)に戻す。ソフトウェアボタン275は、自己のアバターを着替え等させる場合に、別画面への移動を指示するものであるが、本発明とは直接関係しないので、説明を省略する。ソフトウェアボタン276は、この部屋を訪問した利用者の回答の閲覧を指示するものである。
【0071】
ソフトウェアボタン276が操作されたとき、端末制御部220は、質問内容を示した画面(質問表示画面)を表示部230に表示させる(ステップSb32)。
なお、質問内容は、先のステップSb31で受信した部屋情報に含まれている。
また、上述したアイコン242の操作によって、自分の部屋に移動する前に、自分の部屋の訪問者に提示された質問内容を把握することができる場合もあるが、ログイン後、アイコン241、242を操作することなく、自分の部屋に移動すると、自分の部屋で提示された質問内容を把握することができない。このため、当該質問内容が確認的に表示されるようにしている。
【0072】
図18は、質問表示画面の一例を示す図である。この質問表示画面は、
図6、
図11(12)で示した内容で質問されたときの例である。
端末制御部220は、部屋情報に含まれる質問内容262を表示させるとともに、ソフトウェアボタン277、293を表示させる。
ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、1つ前の画面状態、すなわち行動選択画面の表示状態(ステップSb31)に戻す。
ソフトウェアボタン277が操作されたとき、端末制御部220は、表示制御部131に、その操作情報と部屋主の利用者IDと端末装置20の利用者の利用者IDとを送信する。表示制御部131は、利用者情報記憶部134にアクセスして、部屋主の利用者IDに対応する部屋情報を取得し、当該部屋を訪問して回答した利用者の情報(利用者ID)と、いつ回答したのを示す時刻情報(投稿時間)とを特定する。なお、部屋を訪問して回答した利用者は、1人であるとは限らない。
表示制御部131に、特定した利用者IDと投稿時間とをメッセージ提供部150に供給してメッセージ取得を要求し、メッセージ提供部150は、投稿記憶部154にアクセスして、特定した利用者IDで示される利用者が投稿したメッセージのうち、特定された投稿時間に一致するメッセージを読み出す。ここで読み出されるメッセージは、情報生成部138によって生成されたメッセージであるが、メッセージ提供部150は、回答部分が伏せられていない態様のものを選択して、表示制御部131に供給する。
表示制御部131は、メッセージ提供部150から提供されたメッセージを、ソフトウェアボタン277が操作された端末装置20の端末制御部220に転送する。当該メッセージの供給を受けた端末制御部220は、表示部に当該メッセージ、すなわち、部屋を訪問したときに利用者が回答した内容の閲覧画面を表示させる(ステップSb33)。
【0073】
図19は、部屋を訪問した利用者の回答の閲覧画面の一例を示す図である。
この図に示されるように、閲覧画面では、部屋を訪問した利用者が回答した内容を示すメッセージ281、282が表示される。なお、メッセージ281は、
図14に示したものと同じものである。また、メッセージ282は、
図12において、利用者Aが利用者Bの部屋を訪問したときに回答したものに相当している。
いすれのメッセージ281、282でも、回答部分が伏せられることなく表示される。したがって、利用者Bは、自分の部屋を訪問した利用者A、Cにいかなる質問が提示されて、利用者A、Cがいかなる回答をしたのかを知ることができる。
【0074】
端末制御部220は、部屋を訪問した利用者の回答の閲覧画面において、ソフトウェアボタン293と、メッセージ281に対応したソフトウェアボタン274Cと、メッセージ282に対応したソフトウェアボタン274Aと、を表示させる。
ソフトウェアボタン293が操作されたとき、端末制御部220は、1つ前の画面状態、すなわち質問表示画面の表示状態(ステップSb32)に戻す。
一方、端末制御部220は、ソフトウェアボタン274Cが操作されたとき、利用者Bを利用者Cの部屋に移動させ、ソフトウェアボタン274Aが操作されたとき、利用者Bを利用者Aの部屋に移動させる(ステップSb21)。これにより、回答を閲覧して利用者C、Aに興味を持ったときに、トップ画面を経由することなく、直ちに利用者C、A部屋に移動することができる。すなわち、ソフトウェアボタン274C、274Aは、利用者の部屋にアクセスするためにリンク情報して機能する。
【0075】
なお、利用者Bが利用者Aの部屋を訪問すると、今度は、逆に利用者Bが、利用者Aのアバターを介して質問を受けて、回答することになる。回答すると、質問と回答とに関連したメッセージが生成されて、利用者Bと友達関係にある利用者に対して閲覧可能に提供される。
【0076】
このように、本実施形態では、利用者Bは、自分の意思とは無関係に発生したイベントを、すなわち、利用者Aが利用者Bの部屋を訪問して質問に対し回答した、というイベントに起因して、利用者Aからのメッセージを受け取るので、これが契機となって、コミュニケーションを促進することができる。
一方、利用者Cと友達関係にある利用者には、利用者Cの回答部分が伏せられたメッセージを受け取る。この伏せられた部分が気になる利用者は、利用者Bの部屋を訪問するので、さらにコミュニケーションを促進することができる。
【0077】
<応用・変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の応用・変形が可能である。なお、次に述べる応用・変形の態様は、任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
【0078】
<情報生成部>
上述した実施形態では、情報生成部138を管理サーバ12に設けたが、端末装置20に設ける構成としたが、
図20に示されるように、端末装置20に、情報生成部138と同等な機能を有する情報生成部238を持たせる構成としても良い。詳細には、表示制御部131から供給された部屋情報に含まれる質問と、フィールド272に入力された回答とから、メッセージを、端末装置20を操作する利用者が投稿したものとして生成して、メッセージ受付部156に供給しても良い。
【0079】
<生成されるメッセージの態様>
実施形態などでは、情報生成部138(238)が生成するメッセージとして、
図6に示したように、回答者による回答部分を伏せた態様と、回答部分を伏せていない態様とを例示したが、本発明はこれに限られない。例えば、
図21に質問内容に相当する部分の一部と回答内容とを伏せた態様と、伏せていない態様とで生成する構成としても良い。
このように回答とともに質問の一部について伏せたメッセージを閲覧した利用者からすれば、質問と回答とを知りたがる傾向が増す。このため、それだけ利用者の部屋の訪問、質問に対する回答を通じたコミュニケーションを促進させることができる。
このように質問の一部を伏せると、コミュニケーションの促進を図ることができる一方で、伏せた部分が多すぎると、それを閲覧した利用者は、内容を想像(または理解)しにくくなる。このため、質問と回答とに関連して生成されるメッセージのうち、どの部分を伏せて、どの部分を伏せないのかを、回答者、質問者またはメッセージ閲覧装置10の管理者のいずれかで設定できるようにしても良い。
【0080】
<質問、回答など>
実施形態では、第1情報を部屋の訪問者に提示される質問とし、第2情報を当該質問に対して訪問者が端末装置を操作して入力した回答として説明したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1情報が提示されたときに、当該第1情報に対して利用者が入力や選択などにより指定した情報を第2情報として、これらの第1情報と第2情報とに関連して第3情報を生成する構成であれば良い。例えば、アンケートなどのように調査事項を第1情報とし、この調査項目に対して利用者が複数の選択肢のなかから選択した項目を第2情報として、これらに関連したメッセージを生成する構成などが考えられる。
【0081】
また、実施形態では、利用者の部屋を訪問したことを、当該利用者の利用者情報にアクセスしたこととして説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、利用者の日記やプロフィール情報などの情報を閲覧したことを、当該利用者の利用者情報にアクセスした、と考えても良い。このときの閲覧可能な情報が第1情報であり、この閲覧に対する感想などが第2情報となる。
【0082】
<管理サーバ、SNSサーバ>
実施形態では、メッセージ閲覧装置10は、管理サーバ12とSNSサーバ14とに分けたが、端末装置20の側からみれば、区別する必要がないので、機能的にみて一体であれば良い。
【0083】
<クラウド>
実施形態では、管理サーバ12が利用者情報記憶部134を管理側記憶部132に内包して管理する構成としていたが、管理サーバ12、SNSサーバ14以外の外部サーバで管理する構成、すなわちクラウドコンピューティングで管理するようにしても良い。アバター情報記憶部133や、友達関係記憶部153、投稿記憶部154についても、外部サーバで管理する構成としても良い。
【0084】
<その他>
実施形態では、部屋を訪問した利用者の回答内容(投稿メッセージ)を投稿記憶部154から取得する際に、投稿時間をキーの1つとして用いたが、例えば投稿メッセージに一意に付与されるメッセージIDをキーとして用いても良い。
なお、メッセージIDは、例えば受け付けたメッセージに対してメッセージ受付部156によって一意に付与される。このため、表示制御部131は、部屋を訪問した利用者が回答したときに、部屋情報にメッセージIDを関連付けて記憶する場合、情報生成部138によって生成されたメッセージを受け付けたときに、メッセージ受付部156によって付与されたメッセージIDの提供を受けるなど処理が必要となる。
また、実施形態では、情報生成部138は、質問Qusと、回答受付部136で受け付けられた回答Ansとに関連して、回答が伏せられている態様と、回答が伏せられていない態様との2態様のメッセージを、回答者である利用者が、時刻情報で示される時刻で投稿したとみなされるように生成して、メッセージ受付部156に供給する構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば、回答が伏せられている態様のメッセーのみを、情報生成部138が回答者である利用者が投稿したとみなされるように生成してメッセージ受付部156に供給し、回答が伏せられていない態様のメッセージは、管理サーバ12の利用者情報記憶部134に、回答者または/および質問者の利用者IDに関連付けて記憶して、質問者である利用者の利用情報にアクセスした利用者に対して提示するようにしても良い。このようにすることで、従来のSNSサービスを提供するSNSサーバ14に手を加えることなく、管理サーバ12に対して上述した機能を実装することで、本発明を実施することが可能となる。