特許第5938355号(P5938355)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社バリュープランニングの特許一覧

<>
  • 特許5938355-下衣 図000002
  • 特許5938355-下衣 図000003
  • 特許5938355-下衣 図000004
  • 特許5938355-下衣 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5938355
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】下衣
(51)【国際特許分類】
   A41D 1/06 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
   A41D1/06 D
   A41D1/06 E
   A41D1/06 501Z
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-21353(P2013-21353)
(22)【出願日】2013年2月6日
(65)【公開番号】特開2014-152409(P2014-152409A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2014年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】501217743
【氏名又は名称】株式会社バリュープランニング
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井元 憲生
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭49−096121(JP,U)
【文献】 実開昭61−202416(JP,U)
【文献】 実開昭49−072415(JP,U)
【文献】 米国特許第02410226(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 1/06 − 1/14
A41F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用時に着用者のウエストを帯状のウエストバンドで取り囲むように構成された下衣であって、
当該下衣の内側において、上端が前記ウエストバンドに固定されるとともに、下端が自由端となっており、該ウエストバンドに沿うように設けられた帯部材と、
前記帯部材の前記着用者と接する側の面に、長手方向における両端部が取り付けられた複数の帯状の伸縮性部材と、を備え、
前記帯部材に取り付けられた伸縮性部材の両端部間において、該伸縮性部材の長さは前記帯部材の長さよりも短くなっていることを特徴とする下衣。
【請求項2】
前記伸縮性部材は、当該下衣の両側部位置において前記帯部材上にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の下衣。
【請求項3】
当該下衣の両側部には、前身頃と後ろ身頃との切替である脇線が設けられており、
前記伸縮性部材の両端部は、前記脇線を跨ぎその前後となる位置で前記帯部材にそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項2に記載の下衣。
【請求項4】
前記帯部材は、該帯部材の短手方向で折り曲げれた複数の第1帯部分と、該帯部材の短手方向で折り曲げられており、着用者と接する側の面に前記伸縮性部材が取り付けられている複数の第2帯部分とを有しており、
前記第2帯部分の端部とともに前記伸縮性部材の端部が、折り曲げられた前記第1帯部分によって挟みこまれた状態であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の下衣。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズボンまたはスカートなどの下衣に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からズボンまたはスカートなどの下衣において、シャツなどの上衣の裾を下衣に入れて着用する場合、着用者が姿勢を変更することによって上衣の裾が下衣からでてしまう問題があった。
【0003】
そこで、内側に伸縮自在なベルト通しを設け、内側面に滑り止めを有する内ベルトをこのベルト通しに通すズボンが開示されている(特許文献1)。この特許文献1に係るズボンは、ベルト通しに通した内ベルトで着用者のウエストに固定される。そして例えば、着用者がお辞儀をした場合、着用者のウエスト位置からズボン背部のウエスト周り部分がずれるが、ベルト通しが伸縮自在であるためベルトは着用者のウエストに固定されたままとなっている。そして、着用者がお辞儀の姿勢から直立した姿勢となると、伸びていたベルト通しは元の状態に縮み、ズボン背部はウエスト位置に戻ることができる。この構成のズボンでは、着用者が上半身に着たシャツなどの上から内ベルトで固定されているため、着用者の姿勢変更によりズボンからはみ出ることを防ぐことができる。
【0004】
また、同様な構成として、内側において人体の腰骨位置から後側の部位にアジャスター帯通しを複数、取り付け、このアジャスター帯通しにアジャスター帯を通すズボンが開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−33302号公報
【特許文献2】特開2003−239112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のズボンでは、上衣の裾が下衣から出ることを低減させるとともに、見栄え、穿き心地、ならびに利便性を向上させることができないという問題がある。
【0007】
より具体的には、従来のズボンでは、ズボンと内ベルト(または、アジャスター)とが別体として設けられているため、ズボン着用時には、この内ベルト(または、アジャスター)を用意しなければならず、着用者にとって煩わしいものとなる。特に、ウエストバンド位置の外側に通常のベルトを巻き、ウエスト周りの寸法調整も行う場合は、2種類のベルトを用意する必要があり、着用者にとってより一層、煩わしいものとなる。
【0008】
また、内ベルト(または、アジャスター)を通すためのベルト通し(または、アジャスター帯通し)をウエストバンドの内側に設ける構成であるため、着用時にこのベルト通し(または、アジャスター通し)が着用者に当接するため、穿き心地が悪いものとなる。特に、ウエストバンド位置の外側に通常のベルトを巻き、ウエスト周りの寸法調整を行う場合は、着用者のウエスト周りを内ベルト、ズボンの身生地、通常のベルトの3つで取り巻くこととなる。このため、着用者のウエスト周りの厚みが大きくなり穿き心地がより一層悪いものとなる。
【0009】
また、着用者の姿勢変更によってウエストバンドの内側が外部から視認される状態となると従来のズボンでは、ベルト(または、アジャスター)とベルト通し(または、アジャスター通し)も一緒に見えてしまい見苦しく、見栄えがしないものとなる。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、下衣の見栄え、穿き心地、ならびに利便性を損なわせることなく、上衣の裾が該下衣から出ることを低減させることができることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る下衣は、上記した課題を解決するために、着用時に着用者のウエストを帯状のウエストバンドで取り囲むように構成された下衣であって、当該下衣の内側において、上端が前記ウエストバンドに固定されるとともに、下端が自由端となっており、該ウエストバンドに沿うように設けられた帯部材と、前記帯部材の前記着用者と接する側の面に、長手方向における両端部が取り付けられた複数の帯状の伸縮性部材と、を備え、前記帯部材に取り付けられた伸縮性部材の両端部間において、該伸縮性部材の長さは前記帯部材の長さよりも短くなっている。
【0012】
上記した構成によると、帯部材の前記着用者と接する側の面に伸縮性部材の両端部が取り付けられており、この取り付けられた伸縮性部材の両端部間において、伸縮性部材の長さが帯部材よりも短くなっている。このため、この下衣を着用すると、伸縮性部材が長手方向に伸びて着用者のウエスト周りを締め付ける方向に力が働く。このため、下衣の内側に入れられているシャツなど上衣の裾がこの下衣から出てしまうことを防ぐことができる。
【0013】
また、この伸縮性部材は、下衣のウエストバンド部分ではなく帯部材上に取り付けられている。
【0014】
ここで、仮に伸縮性部材を下衣のウエストバンド部分に取り付けた場合、伸縮性部材の取り付け位置にしわが発生したり、伸縮性部材が外部から視認されたりするため、着用時において見栄えがしないものとなる。さらにウエストバンド部分は、ウエストをしっかりホールドできるように着用者のウエスト周りとの間にできるだけ隙間が少なくなるように設計されている。このため、ウエストバンド部分に伸縮性部材を取り付けると伸縮性部材が取り付けられた部分では、伸縮性部材の厚みのために着用者の腰周りを圧迫し、穿き心地が悪いものとなる。
【0015】
これに対して本発明に係る下衣では、ウエストバンドの下方に設けられた帯部材に伸縮性部材が取り付けられている。このため、着用者の姿勢変更によりウエストバンドの内側面が外部から視認される状態であっても伸縮性部材は外部に曝されることはない。さらに仮に伸縮性部材の取り付け位置でしわが発生しても、着用時において下衣自体の見栄えには影響を与えない。
【0016】
また、ウエストバンドの下方は、ウエストバンド部分よりも着用者との間にゆとりがあるため、伸縮性部材の取り付け位置において、その厚みによる着用者のウエスト周りへの圧迫を低減させることができる。
【0017】
また、伸縮性部材は、事前に下衣に取り付けられているため、例えば、特許文献1、2に示す従来の下衣のように、着用時にベルトまたはアジャスターを用意する必要がなく利便性が高い。
【0018】
したがって、本発明に係る下衣は、見栄え、穿き心地、ならびに利便性を損なわせることなく、上衣の裾が下衣から出ることを低減させることができるという効果を奏する。
【0019】
また、本発明に係る下衣は、上記した構成において、前記伸縮性部材は、当該下衣の両側部位置において前記帯部材上にそれぞれ配置されるように構成されていてもよい。
【0020】
また、本発明に係る下衣は、上記した構成において、当該下衣の両側部には、前身頃と後ろ身頃との切替である脇線が設けられており、前記伸縮性部材の両端部は、前記脇線を跨ぎその前後となる位置で前記帯部材にそれぞれ固定されるように構成されていてもよい。
【0021】
上記した構成によると、前記伸縮性部材は、下衣の両側部位置となる前記帯部材上に配置されている。特には、伸縮性部材の両端部は、脇線を跨ぎその前後となる位置で前記帯部材にそれぞれ固定されている。
【0022】
このため、本発明に係る下衣は伸縮性部材によってその両側部位置部分で着用者を締め付ける方向に力を作用させることができる。
【0023】
ところで、着用時における下衣の両側部位置は、着用者の動きの影響を大きく受ける箇所である。つまり、下衣の中に入れたシャツなどの上衣の裾が、この下衣から出てくる頻度が高い位置であるといえる。
【0024】
上述したように本発明に係る下衣は、この下衣の両側部位置にくる着用者の部位を伸縮性部材によって上衣の上から締め付けることができるため、上衣が下衣から出てくることを低減させることができる。
【0025】
また、本発明に係る下衣は、上記した構成において、前記帯部材は、該帯部材の短手方向で折り曲げ形成された複数の第1帯部分と、該帯部材の短手方向で折り曲げ形成され、着用者と接する側の面に前記伸縮性部材が取り付けられた複数の第2帯部分とをつなぎ合わせて構成されており、前記第2帯部分の端部とともに前記伸縮性部材の端部が、折り曲げられた第1帯部分によって挟みこまれるように配置され、縫着されるように構成されていてもよい。
【0026】
上記した構成によると、第1帯部分によって第2帯部分の端部とともに伸縮性部材の端部が挟みこまれるよう配置され縫着されている。このため伸縮性部材の端部のほつれなどが見えないようにすることができる。
【0027】
したがって、本発明に係る下衣は、見栄えを向上させることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る下衣は、以上に説明したように構成され、見栄え、穿き心地、ならびに利便性を損なわせることなく、上衣の裾が下衣から出ることを低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施の形態に係るズボンの一態様を示す正面図である。
図2図1に示すズボンの背面図である。
図3図1に示すズボンのライズ部分における内側の構成を示す図である。
図4図3に示す伸縮性部材の取り付け状態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態によるズボン(下衣)1の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0031】
(ズボンの概略構成)
図1図2を参照してズボン1の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るズボン1の一態様を示す正面図である。図2は、図1に示すズボン1の背面図である。なお、本明細書では、ズボン1を装着したときに着用者のウエスト側となる方を上方側とし、着用者の脚側(ズボンの裾側)となる方を下方側とする。
【0032】
図1、2に示すように、本実施の形態に係るズボン1は、前身頃表地の両サイドに2つのサイドポケット2a、2bと、後ろ身頃に2つのヒップポケット3a、3bとをそれぞれ設けた、脚部をすべて覆う、いわゆる長ズボンである。また、ズボン1の前身頃の中央部分には、フライ4が設けられ前開き部分を被うようになっている。なお、この前開き部分は、図示しないジッパーまたはボタンにより開閉できるようになっている。
【0033】
また、フライ4の上方には前ボタン6が設けられている。そして、前ボタン6によりウエストバンド5を留めると着用者のウエストラインに沿って囲むようにウエストバンド5は環状となる。このウエストバンド5部分には所定間隔ごとに複数のベルトループ7が設けられている。
【0034】
ズボン1の表地(身生地)は、縦方向、横方向いずれにも伸縮可能な素材となっている。伸縮可能な素材としては、例えば、綿またはウールなどの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アクリル系繊維またはポリエステル系繊維などの合成繊維などにポリウレタン弾性繊維(スパンデックス)を混用したストレッチ素材を利用することができる。
【0035】
ところで、上述したようにズボン1では、シャツなどの上衣の裾を下衣に入れて着用する場合、着用者が姿勢を変更することによって上衣の裾が下衣からでてしまう問題があった。
【0036】
そこで、本実施の形態に係るズボン1は、図3に示すようにズボン1の裏地側の縫製を工夫し、この問題を軽減させている。特に、ズボン1の裏地側において、帯部材8の上に伸縮性部材9a、9bを取り付けることで上衣の裾が下衣からでてしまう問題を軽減するように工夫している。以下において、ズボン1の内側(裏地側)について図3図4を参照してより詳細に説明する。
【0037】
(ズボンの内側の構成)
図3は、図1に示すズボン1のライズ部分における内側の構成を示す図である。図4は、図3に示す伸縮性部材9bの取り付け状態を示す拡大図である。
【0038】
図3では、ズボン1を前開き部分で開いて展開した状態を示している。このため、図3では、略中央部分に後ろ中心線20が、両端部に前身頃の前開き部分が配置されることとなる。また、後ろ中心線20と前開き部分との間には、前身頃と後ろ身頃との切替部分である脇線21a、21bがそれぞれ配置されている。
【0039】
図3に示すように、ズボン1の内側には、ズボン1内にシャツ(上衣)をインした時の収まりを良くしたり、ズボン1のフィット感を高めたりするために帯部材8が取り付けられている。
【0040】
帯部材8は、ズボン1の内側において、帯状に形成されたウエストバンド5の下方に、このウエストバンド5の長手方向に沿うように取り付けられている。つまり、帯部材8の上端はウエストバンド5に固定されるとともに、下端は自由端となっている。なお、帯部材8は、例えば、綿またはレーヨンなど伸縮性が小さい布の織目方向に対して斜めにカットした生地を採用している。これによって、帯部材8に伸縮性を持たすことができる。
【0041】
ズボン1の側部部分において、帯部材8上に帯状の複数の伸縮性部材9a、9bが配置されている。より具体的には、図3に示すように、帯部材8の内側面(着用者と接する側の面)における、脇線21a、21bを跨いだその前後となる所定区間に、伸縮性部材9a、9bがそれぞれ配置されている。
【0042】
図3の例では、2つの伸縮性部材9a、9bは、後ろ中心線20を基準に左右対称となるように配置され、脇線21a、21bよりもやや前開き部分側の位置から、脇線21a、21bと後ろ中心線20との略中間位置までの区間に配置されている。伸縮性部材9a、9bは、例えば、ゴムなどズボン1の身生地より大きな伸縮性を有する素材から構成されている。なお、これら伸縮性部材9a、9bについての詳細は後述する。
【0043】
帯部材8の下方には、後ろ中心線20を基準にして右側にヒップポケット3aの収容空間を形成するヒップポケット用袋布10aが、左側にヒップポケット3bの収容空間を形成するヒップポケット用袋布10bがそれぞれ取り付けられている。また、ヒップポケット用袋布10aの右側には、サイドポケット2aの収容空間を形成するサイドポケット用袋布11aが取り付けられ、ヒップポケット用袋布10bの左側には、サイドポケット2bの収容空間を形成するサイドポケット用袋布11bが取り付けられている。
【0044】
すなわち、図3に示すように、後ろ中心線20を基準にして左右対称に2つのヒップポケット用袋布10a、10bが隣り合うように配置され、各ヒップポケット用袋布10a、10bの前開き部分側にはサイドポケット用袋布11a、11bが配置されている。
【0045】
(伸縮性部材)
ここで、図3において後ろ中心線20の右側に配される伸縮性部材9bを例に挙げて説明する。まず、伸縮性部材9bについて説明する前に、伸縮性部材9bを縫着する帯部材8について説明する。
【0046】
帯部材8は、図3図4に示すように、複数の帯部分から構成されている。本実施形態では、伸縮性部材9bが配置される2つの帯部分(第2帯部分8b)と伸縮性部材9bが配置されない3つの帯部分(第1帯部分8a)から構成されている。各帯部分は、帯部材8の短手方向で折り曲げられている。つまり、図4の例では、ズボン1における下方側で折り曲げられ、上方側でそれらの端部を合わせてウエストバンド5下端部に縫い付けるように構成されている。また、第2帯部分8bの端部上に第1帯部分8aの端部が重なるように配置され、両者が繋ぎ合わされ、帯部材8を構成する。
【0047】
より具体的には、第1帯部分8aは、図4に示すように、第2帯部分8bと連結される側の端部が折り曲げられ、第2帯部分8bとともに伸縮性部材9bの端部をカン止めするための縫い代を形成している。なお、第2帯部分8bと連結される側の端部は、帯部材8を短手方向で折り曲げることで形成されたその内部領域に向かって内側に折り曲げられている。
【0048】
一方、第2帯部分8bは、その両端部近傍に伸縮性部材9bの両端部がそれぞれ配置され、両者がともに、折り曲げられた第1帯部分8a内に挟みこまれ、第2帯部分8bと伸縮性部材9bとの端部(長手方向における端部)がこの第1帯部分8aにカン止めされる。このようにして、第1帯部分8a、第2帯部分8b、および伸縮性部材9bが縫着されるため、伸縮性部材9bの端部は第1帯部分8aで隠れることとなる。このため、伸縮性部材9bの端部にほつれが生じたとしても外観上、隠すことができる。このため、ズボン1の見栄えを向上させることができる。
【0049】
また、伸縮性部材9bの両端部がカン止めされている区間では帯部材8の長さよりも伸縮性部材9bの長さの方が短くなっている。つまり、帯部材8の第2帯部分8bの長さの方が伸縮性部材9bの長さよりも長くなっている。本実施形態では、例えば、第2帯部分8bの長さを約17cmとした場合、伸縮性部材9bの長さを約14cmとするようにしている。また、伸縮性部材9bの幅は約4cm程度としている。
【0050】
このため、伸縮性部材8に力を及ぼさない状態では、直線状の伸縮性部材9bに対して帯部材8(第2帯部分8b)は、湾曲した状態となる。そして、ズボン1を着用者が着用すると、伸縮性部材9bは、ズボン1内にインされているシャツを着用者のウエスト近傍に押し当てた状態で長手方向に伸ばされる。
【0051】
このため、ズボン1を着用し、例えば、腰を曲げた姿勢をとった時などに着用者のウエスト近傍に生じる着用者とズボン1との隙間からシャツがずり上がることを伸縮性部材9a、9bによって防ぐことができる。
【0052】
なお、本実施形態に係るズボン1では、例えば、第2帯部分8bの長さを約17cmとし、伸縮性部材9a、9bの長さを約14cmとするようにしているがこれに限定されるものではない。第2帯部材8bと伸縮性部材9a、9bとの長さの比率関係は、第2帯部材8bおよび伸縮性部材9a、9bそれぞれの伸縮率に応じて適宜設定される。
【0053】
また、伸縮性部材9a、9bの長さは、ウエストバンド5の寸法に応じて適時変更されるが、着用者がズボン1の着用時に伸縮性部材9a、9bと帯部材8との間に足を誤って入れてしまわない程度の長さであることが好ましい。
【0054】
伸縮性部材9a、9bの面上には、例えば、ズボンを製造しているメーカーのブランド名またはブランドマークが貼着されていてもよいし、模様が形成されていてもよい。これによって、伸縮性部材9a、9bのデザイン性が向上し、顧客の購買意欲を掻き立てることができる。
【0055】
(変形例)
本実施形態では、ズボン1として長ズボンを例に挙げてその裏側の構造について説明したが、ズボン1は長ズボンに限定されるものではなく、半ズボンであってもよい。また、ズボンに限定されるものではなくスカートなどの下衣であってもよい。
【0056】
また、ズボン1は伸縮性を有する生地から縫製されたものを例に挙げ説明したが、必ずしも伸縮性を有する生地で縫製されたズボンに限定されるものではない。例えば、綿などで縫製されたズボンであってもよい。
【0057】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明によれば、帯部材8上に伸縮性部材9a、9bが縫着され、シャツなどの上衣の裾が着用者の運動などに起因してズボン1などの下衣から出てくることを伸縮性部材9a、9bによって防ぐことができる。このため、上衣の裾を内側に収納して着用されるようなズボンまたはスカートなどの下衣において効果的に利用できる。
【符号の説明】
【0059】
1 ズボン
2a サイドポケット
2b サイドポケット
3a ヒップポケット
3b ヒップポケット
4 フライ
5 ウエストバンド
6 前ボタン
7 ベルトループ
8 帯部材
8a 第1帯部分
8b 第2帯部分
9a 伸縮性部材
9b 伸縮性部材
10a ヒップポケット用袋布
10b ヒップポケット用袋布
11a サイドポケット用袋布
11b サイドポケット用袋布
20 後ろ中心線
21a 脇線
21b 脇線
30 ポケット口
図1
図2
図3
図4