【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)公開者/株式会社コロプラ 掲載年月日/平成27(2015)年 3月31日 掲載アドレス/ http://gamebiz.jp/?p=141998 (2)公開者/株式会社コロプラ 掲載年月日/平成27(2015)年 4月16日 掲載アドレス/ https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.colopl.bgirl https://itunes.apple.com/jp/app/id953939906?mt=8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態によるコンピュータプログラムは、以下の構成を有する。
(構成1)
ディスプレイと該ディスプレイに関連して設けられたタッチパネルとを備えた端末上で実行されるコンピュータプログラムであって、前記端末のプロセッサに、
前記タッチパネル上における第1のユーザ操作を検出する操作検出ステップと、
前記初期ユーザ操作が検出されると、
前記ディスプレイ上の初期位置に複数のタイミング指標を表示する第1の表示処理ステップと、
前記複数のタイミング指標を前記初期位置から複数の所定位置に向けて夫々移動させると第2の表示処理ステップと、
前記複数のタイミング指標を前記複数の所定位置から前記初期位置へ再び移動させる第3の表示処理ステップと、
を実行させ、
前記複数のタイミング指標が前記初期位置に戻った夫々の時点において第2のユーザ操作が検出されるか検出するタイミング一致検出ステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
本構成によれば、より趣向性の高いタイミングゲームを提供することができる。
(構成2)
構成1に記載のコンピュータプログラムであって、
前記端末のプロセッサに、
前記複数のタイミング指標の夫々が所定の時間差で前記初期位置に戻るように制御する時間差生成ステップ
を更に実行させる、コンピュータプログラム。
本構成によれば、時間差を設けることによって、各タイミング指標に対して第2のユーザ操作を確実に行うことができる。
(構成3)
構成1又は構成2に記載のコンピュータプログラムであって、
前記複数の所定位置は互いに異なる、
コンピュータプログラム。
本構成によれば、タイミング指標が重なることがないため、タイミング指標が複数あっても視認しやすくなる。
(構成4)
構成1乃至構成3のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、
前記初期位置から前記複数の所定位置までの距離は、夫々等しい、
コンピュータプログラム。
本構成によれば、複数のタイミング指標の初期位置からの移動距離が等しいことから、タイミング指標の戻りを予想しやすくなる。
(構成5)
構成1乃至構成4のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、
前記タイミング指標の移動速度は互いに異なる、
コンピュータプログラム。
本構成によれば、複数のタイミング指標の移動開始時刻を同一にしたとしても、初期位置に戻ってくる時間に時間差をつけることができ、タイミング指標を視認しやすくなる。
(構成6)
構成1乃至構成5のいずれか記載のコンピュータプログラムであって、
前記第1の表示処理ステップは、前記複数のタイミング指標の夫々に複数の弾性オブジェクトを対応づけて表示するステップを更に含み、
前記第2の表示処理ステップは、前記初期位置から前記複数の所定位置に向けて移動する前記複数のタイミング指標の夫々に、対応付けられた前記複数の弾性オブジェクトの一部を夫々追随させるように変形して表示するステップを更に含み、
前記第3の表示処理ステップは、前記複数の所定位置から前記初期位置へ再び移動する前記複数のタイミング指標の夫々に、対応付けられた前記複数の弾性オブジェクトの一部を夫々追随させるように変形して表示するステップを更に含む、
コンピュータプログラム。
本構成によれば、弾性体を付随的に表示することにより、タイミング指標の移動方向及び移動距離が認識しやすくなる。
(構成7)
構成1乃至構成6のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、
前記第2のユーザ操作が検出される度に、前記端末のプロセッサに、
前記第1の表示処理ステップと、前記第2の表示処理ステップと、前記第3の表示処理ステップと、前記タイミング一致検出ステップとを繰り返し実行させる、
コンピュータプログラム。
本構成によれば、一連の処理を繰り返し行うことにより、ゲーム性を高めることができる。
(構成8)
構成1乃至構成7のいずれかに記載のコンピュータプログラムを備えたゲームプログラム。
本構成によれば、タッチ操作により進行する種構成の高いゲームを提供することができる。
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、一実施例に係る端末の外観図である。同図に示す端末100は、画面表示機能を兼ね備えたタッチパネル102を備えている。本出願書類中では、タッチパネル102の画面表示機能を発揮させるものをディスプレイ104と称する。さらに、この端末は、スピーカ106(図示せず)を備えることができる。タッチパネル102はプロセッサの制御のもと、ユーザによる接触操作を検出する。ディスプレイ104は、ユーザによるタッチパネルに対する接触操作に対応するグラフィックを表示する。端末100は、
図3に示される機能を実現するための装置である。なお、該端末は、スマートフォン、PDA、タブレット型コンピュータ等のデバイス等タッチパネルを備える端末であれば実行可能である。
【0012】
図2に示されるように、端末100は、プロセッサ202、メモリ204、表示部206、入力部208、出力部210、通信部212を備えることができ、これらがバスにより相互にデータ通信可能に接続されている。端末100のメモリ204には、本発明の一実施形態によるコンピュータプログラム、ゲームプログラム及びゲームデータが格納されており、これらプログラムがプロセッサにより実行されて、ユーザは端末100のタッチパネル102を用いてゲームを楽しむことができる。なお、メモリには、プロセッサがコンピュータプログラムに従って動作している間に生成したデータやプロセッサによって利用されるデータも一時的に格納される。表示部206はディスプレイ104に相当し、入力部208は、タッチパネル102に相当し、出力部210はスピーカ106に相当する。通信部212はプロセッサの制御により端末100とネットワークとの接続を確立する。端末100の通信部212により通信ネットワークを介して遠隔地からコンピュータプログラム、ゲームプログラムやゲームデータを端末100に供給するようにしてもよい。
【0013】
図3は、本発明の一実施例に従った端末100のブロック図である。端末100は、タッチ入力検出部310と、画像処理部320と、タイミング一致検出部330、タッチ入力評価部340、音階調整部350の全て、またはこれらの一部を備える、処理部300を備えることができる。画像処理部320はさらに表示オブジェクト処理部322を備えることができる。タッチパネル102は、プロセッサの制御のもとユーザによる接触操作を検出する。処理部300はタッチパネル102により検出されたユーザによる接触操作に基づいてグラフィックを生成してディスプレイ104に出力したり、タッチパネル102により検出されたユーザによる接触操作に基づいて音階の違う音を生成してスピーカ106へ出力したりすることができる。なお、
図3において、様々な処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、プロセッサ、メモリ、その他の集積回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされた各種プログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって実現できることは当業者に理解されるであろう。
【0014】
以下、
図3に示される処理部300に備えられる各機能部の動作について詳細に説明する。タッチ入力検出部310は、ユーザのタッチパネルに対するユーザの指などによる操作に基づくさまざまな操作情報、例えば、短時間の接触操作であるタッチ操作によるタッチ位置を検出することができる(なお、タッチ操作は「タップ操作」と呼ばれることもある)。具体的には、タッチセンサがタッチパネルに対するユーザ指などによる短時間の接触によるタッチ操作を検知すると、タッチ入力検出部310は、該タッチ操作によるタッチ入力の座標位置を検出する。タッチ入力検出部310は、最初のタッチ操作によるタッチ入力の座標位置を初期タッチ位置として検出する。初期タッチ位置は、ディスプレイ104上の任意の位置でよい。なお、タッチ入力検出部310は、タッチ面を叩くと言った短時間の接触によるタッチ操作の検出だけではなく、タッチパネルにユーザの指が接触したまま指が接触面を移動するスワイプ操作の検出を行うことができる。なお、以下では、ユーザの指による操作を例示して説明するが、ユーザの指による操作には限定されずスタイラス等を用いても良い。
【0015】
画像処理部320は、タッチ入力検出部310によりタッチ操作による初期タッチ位置が検出されると、初期タッチ位置を中心としてタイミング指標と初期形状の弾性オブジェクトとをディスプレイ104へ表示させる。その後、画像処理部320は、タイミング指標を初期タッチ位置から所定の位置に移動させると共に弾性オブジェクトの一部をタイミング指標に追随させるように弾性的に変形させる(これに伴い、弾性オブジェクトは初期形状から略涙滴形状に変形する(詳しくは後述)。その後、画像処理部320は、所定の位置に移動したタイミング指標を初期タッチ位置に再び移動させると共に弾性オブジェクトを再度初期形状に戻るように弾性変形して表示する。本実施の形態における弾性オブジェクトは、ディスプレイ上で弾性体として挙動する。即ち、仮想空間内における仮想的な力が加わると当該力に応じて弾性的に変形し当該力が解除されると仮想的な復元力によって元の形状に戻る。
【0016】
前記所定の位置は、ディスプレイ104上の任意の位置であり、画像処理部320によりユーザのタッチ入力毎にランダムに設定される。本実施の形態においては、初期タッチ位置から所定の位置までの距離は常に一定である。しかし、初期タッチ位置から所定の位置までの距離を都度可変とすることとしてもよい。タイミング指標が初期タッチ位置から所定の位置まで引き延ばされて再度初期タッチ位置に戻るまでの時間(即ち、前回のタッチ入力から、次のタッチ入力をユーザに対し要求するまでの時間)に変化をつけることができ、ゲーム性を高めることができる。
【0017】
以下、
図4A〜Cを参照しながら、画像処理部320の処理の流れを説明する。ユーザによる初期タッチ操作によって初期タッチ位置400が検出されると、画像処理部320は該検出された初期タッチ位置400に、タイミング指標406と、初期形状の弾性オブジェクト402とを重ねて表示する(第1の表示処理)。そして、画像処理部320は、所定の位置404をディスプレイ104上の任意の位置にランダムに決定する。タイミング指標406は円形状であり、弾性オブジェクト402の初期形状は略円形状である。初期形状の弾性オブジェクト402はタイミング指標より大きいサイズであり、タイミング指標と略同心円状に配置される。
図4Aにおいて所定の位置は、例えば404の位置であり、タイミング指標406が初期タッチ位置400から最も遠くに移動した場合の位置であり且つ弾性オブジェクトが最も引き延ばされる位置でもある(
図4C:後述)。なお、
図4Aにおける所定の位置404は、ディスプレイ104に実際には表示されない。
【0018】
次に、画像処理部320は、
図4Bに示すようにタイミング指標406を初期タッチ位置400から徐々に所定の位置404まで移動させると共に弾性オブジェクト402の一部をタイミング指標に追随させるように弾性変形させながらディスプレイ104へ表示させる(第2の表示処理)。
図4Bはタイミング指標406が所定の位置404に到達する前の状態であり、略涙滴形状を有している。
【0019】
図4Cに示すように、移動されたタイミング指標406は、所定の位置404に到達する。この時、弾性オブジェクト402は初期タッチ位置402とタイミング指標406との両方に引っ張られるように変形し、タイミング指標406側の弾性オブジェクト402の一部が先細るような略涙滴形状となる。詳しくは、弾性オブジェクトは、初期タッチ位置400に固定された基部412と、先端部408と、該基部412と該先端部408との間を接続する接続部410とで構成することができる。弾性オブジェクトは、基部412が初期タッチ位置400に固定されたまま、その先端部がタイミング指標404に引っ張られるように変形を伴いながら所定の速度で徐々に移動するので、ディスプレイ104上であたかも涙滴形状となるように弾性変形するよう表示される。
【0020】
次に、画像処理部320は、タイミング指標406を所定の位置404から初期タッチ位置400に移動させる。この時、弾性オブジェクト402もその復元力に従って初期形状に弾性変形するように戻す。初期タッチ位置400へ戻すようディスプレイ104へ表示させる(第3の表示処理)。即ち、画像処理部320は、タイミング指標406を弾性オブジェクトの先端部の動きに連動させて、所定の位置から初期タッチ位置400へ移動させるようにディスプレイへ表示することができる(第3の表示処理)。
【0021】
以上の処理により、タイミング指標406が弾性オブジェクト402の一部を伴って移動し、その後、弾性オブジェクト402に引っ張られるようにして初期タッチ位置に戻ってくるような表示を行うことができる。本実施の形態によるタイミング指標は、例えば、敵キャラクタに対する攻撃を行うタイミングを明示するものである。具体的には、タイミング指406が初期タッチ位置400に戻ってきた際にユーザによってタイミングよくタッチ操作がされると敵キャラクタへの攻撃が開始される。タイミング指標406は、
図4Cにおいては例示的に円形状のアイコンであるが、他の形状であってもよい。
【0022】
以降、画像処理部320は、ユーザによるタッチパネルに対するタッチ入力が検出される度に、所定の位置404をディスプレイ104上の任意の位置にランダムに設定し、初期タッチ位置400から新たに指定された所定の位置404までタイミング指標406を移動させると共に弾性オブジェクト402を弾性変形させて表示し、再度初期タッチ位置400へ戻る処理を繰り返す。なお、画像処理部320は、前回のタッチ入力から、次のタッチ入力を要求するまでの期間を任意に決定することができるが、該期間が短すぎるとユーザ操作が難しく、長すぎるとユーザは、例えば敵キャラクタに対する攻撃を短時間に数多く行いたい攻撃アクションを十分に楽しむことができない。また、
図4Cに示されるように、初期タッチ位置400と所定の位置404との距離Lは常に一定である。即ち、タッチ操作によって往ったり来たりするタイミング指標406は、タッチ操作の都度、移動方向は違えど常に同じ距離だけ初期タッチ位置から離れた後に戻ってくることとなる。
【0023】
本実施例においては、タイミング指標の動きと連動させて弾性オブジェクトを表示することにより、初期タッチ位置からタイミング指標までの距離や方向をユーザはより視覚的に得ることができる。本実施例においては、弾性オブジェクトを、敵キャラクタの攻撃に用いることにより、ユーザは、スマートフォンを用いて行われる攻撃があたかも弾性を有しているかのような疑似体験をすることができる。さらに、ユーザは、タイミング指標の動きに合わせてタイミング良くタッチ入力を行い、敵キャラクタを攻撃して倒すことにより、ゲーム内容を展開させることができる。
【0024】
図5A〜Cは、本発明の一実施例によるコンピュータプログラムを備えたプログラムが実施された場合のスクリーンショットである。
図5Aは、検出された初期タッチ位置においてタイミング指標406及び初期形状の弾性オブジェクト402が表示された状態である。
図5Bは、タイミング指標406を初期タッチ位置から所定の位置404に移動させつつ弾性オブジェクト402を所定の位置まで引っ張られるように引き延ばして変形し状態である。
図5Cはタイミング指標406を初期タッチ位置に移動させつつ弾性オブジェクト402の所定の位置404からの引っ張りを解除して初期形状に戻った状態である。
【0025】
タイミング一致検出部330は、タイミング指標406が初期タッチ位置に戻るとき、次のタッチ入力が検出されたかを検出する。より詳細には、タイミング一致検出部330は、タッチ入力検出部310から、ユーザによる次のタッチ入力の検出情報を取得する。また、タイミング一致検出部330は、画像処理部320により、タイミング指標が初期タッチ位置に戻る時間を取得する。タイミング一致検出部330は、タイミング指標が前記初期タッチ位置に戻るときに次のタッチ入力が行われたか否かを判定する。なお、次のタッチ入力はタッチパネル上のいずれの位置で行われてもよいし、次のタッチ入力を受け付ける領域を設定することとしてもよい。タイミング指標が初期タッチ位置に戻るまでの間に、例えば敵キャラクタが移動し、敵キャラクタが初期タッチ位置に重なっていることがあるからである。
【0026】
タッチ入力評価部340は、タイミング一致検出部330により、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るとき、初期タッチ位置に対する次のタッチ入力が検出されると、次のタッチ入力に対する評価値を上げることができる。より具体的には、例えば、最初のタッチ入力(第1のタッチ入力)により敵キャラクタを攻撃する際に、敵キャラクタへ与えられるダメージ(評価値)を10とする。タイミング指標が初期タッチ位置に戻ってきたときにタイミング良く次のタッチ入力(第2のタッチ入力)が行われたことを検知すると、第2のタッチ入力によるタッチ入力評価部340は敵キャラクタへ与えられるダメージを20とすることができる。さらに、タイミング指標が初期タッチ位置に戻ってきたときにタイミング良く次のタッチ入力(第3のタッチ入力)を行うと、タッチ入力評価部340は第3のタッチ入力による敵キャラクタへ与えられるダメージを30とすることができる。従って、ユーザはタイミング指標が初期タッチ位置に戻るときに、初期タッチ値に対する次のタッチ入力を行わないと、次のタッチ入力に対する評価値を上げることができない。なお、タッチ入力評価部340は、タッチ入力に対する評価値が上がる度に、タイミング指標の色、形を変えたり、点滅させたりするなど、表示の仕方を変化させることができる。また、決定されたタッチ入力に対する評価値に関連する値を、画像処理部320はディスプレイ104へ表示させることができる。例えば、画像処理部320は敵キャラクタへ与えられるダメージを表示させたり、該攻撃力によって攻撃された敵キャラクタの残存能力を表示させたり、タッチ入力がタイミング良くなされたことを示す文字「FEVER!」「GOOD!」「NICE!」等を表示させたりすることができる。本発明において、ユーザは、ディスプレイに表示されるタイミング指標の移動に合わせてタッチすることで、キャラクタの攻撃力を上げるなど戦闘ゲームの展開に変化を持たせることができるため、より趣向性の高いゲームを進行することができる。
【0027】
音階調整部350は、タイミング一致検出部330により、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るとき、タイミング良く初期タッチ位置に対する次のタッチ入力(第2のタッチ入力)が検出されると、第1音階の音、例えば「ドの音」をスピーカ106へ出力させ、さらにタイミング一致検出部330において、タイミング良く次のタッチ入力(第3のタッチ入力)が検出されると、第2音階の音、例えば「レの音」をスピーカ106へ出力させる。第2音階の音を第1音階の音よりも高く設定することができる。即ち、音階調整部350は、ユーザによりタイミング良く次のタッチ入力が検出される度に、異なる音階の音をスピーカ106へ出力させる。ユーザは、ディスプレイに表示されるタイミング指標に合わせてタッチ入力がタイミング良くなされたことを、ゲームのプレイ中に聴覚的に理解することができるため、より趣向性の高いゲームを展開することができる。
【0028】
上述した実施の形態においては、初期タッチ操作によって表示されるタイミング指標は一つであったが、タイミング指標(及び関連づけられる弾性オブジェクト)を複数表示することとしてもよいタイミング指標の数が増加するにつれ、複数のタイミング指標それぞれについてユーザはタッチ入力をタイミンよく行う必要が生じるため、より難易度の高い操作が必要となり、ゲームの展開に面白さがでてくる。さらにタイミング指標の数が増加するにつれ、一回のタッチ入力による敵キャラクタに対する攻撃の回数を増加することができる。
【0029】
以下、
図6A〜Cを参照しながら、タイミング指標の数が増加する場合の処理の流れを説明する。初期タッチ位置に対する初期タッチ操作が検出されると、画像処理部320は、初期タッチ位置からの方向が異なる2つの所定の位置、例えば、第1の所定の位置、第2の所定の位置をそれぞれのタイミング指標毎に決定する。次に、画像処理部320は、初期手タッチ位置400にタイミング指標406a、406b及びそれぞれのタイミング指標に対応する弾性オブジェクト402a、402bを表示し、タイミング指標406a、406bを第1及び第2の所定位置(図示せず)に向けて同時に移動させる(
図6A)。本実施の形態によるタイミング指標406aの移動速度は、タイミング指標406bの移動速度よりも早い。即ち、タイミング指標406が第1の所定の位置に到着する時間の方が、タイミング指標406bが第2の所定の位置に到着する時間よりも早い。なお、初期タッチ位置400から第1及び第2の所定の位置までの距離Lは同一である。その後、第1のタイミング指標が第1の所定の位置に達したら(
図6A)初期タッチ位置に再び移動させ、続けてタイミング指標406bも第2の所定の位置に達したら(
図6C)初期タッチ位置に移動させる。本実施の形態においては、タイミング指標406aの移動速度を、タイミング指標406bの移動速度よりも早くしているため、タイミング指標406aが初期タッチ位置に戻ってくる時間も、タイミング指標406bが初期タッチ位置に戻ってくる時間より早い(
図6C)。これにより、ユーザは、時間差で帰ってくる2つのタイミング指標406a、406bにタイミングを合わせてそれぞれタッチ操作を行うこととなる。このように難易度を高めることでゲーム性を向上させることができる。
【0030】
図7は、タイミング指標406a及びタイミング指標406bについて、初期タッチ位置からの距離dと、時間tとの関係をグラフにしたものである。時刻t0においてタイミング指標406a及びタイミング指標406bは、同時に移動を開始する。移動速度の速いタイミング指標406aは時刻t1で第1の所定の位置に到着し、タイミング指標406bはこれに遅れて時刻t2で第2の所定の位置に到着する。その後、タイミング指標406aは時刻t3で初期タッチ位置に到着し、タイミング指標406bはこれに遅れて時刻t4で初期タッチ位置に到着する。
【0031】
上述した実施の形態においては、タイミング指標406a及びタイミング指標406bの移動開始順序及び移動距離Lを同一とし且つ移動速度を互いに異なるものとしているため、タイミング指標406a及びタイミング指標406bが所定の時間差(
図7:t4−t3)で初期タッチ位置に戻ってくることとしていた。しかしながら、タイミング指標406a及びタイミング指標406bが所定の時間差で初期タッチ位置に戻ってくる方法であれば他の方法でもよい。即ち、複数のタイミング指標の移動開始順序(
図7のt0に相当)、初期タッチ位置からの距離(
図7のL)、移動速度を夫々変更することにより、時間差を作ることとしてもよい。例えば、
図8に示されるように、タイミング指標406aをt0に移動開始し且つタイミング指標406bをt1で順に移動を開始させ、同一の速度及び同一の距離Lだけ移動させて再び初期タッチ位置に戻すことによっても、上記時間差(t5−t4)を設けることができる。また、例えば、
図9に示されるように、タイミング指標406a及びタイミング指標406bの移動開始順序及び移動速度を同一とし、タイミング指標406a及び第1の所定の位置の距離L1と、タイミング指標406b及び第2の所定の位置の距離L2とを互いに異なるものとても、上記時間差(t4−t3)を設けることができる。また、移動速度を同一にしなくとも、タイミング指標406a及びタイミング指標406bが所定の時間差で初期タッチ位置に戻ってくる方法であれば更に他の方法でもよい。
【0032】
なお、本実施の形態においても、タイミング一致検出部330は、タイミング指標406a及びタイミング指標406bが初期タッチ位置に戻るとき、次のタッチ入力が検出されたかを検出する。また、タッチ入力評価部340は、タイミング一致検出部330により、タイミング指標406a及びタイミング指標406bのそれぞれが初期タッチ位置に戻るとき、初期タッチ位置に対する次のタッチ入力が検出されると、次のタッチ入力に対する評価値を上げることができる。
【0033】
このように、複数のタイミング指標を表示することによって、敵キャラクタに対する攻撃の回数を増やすことができる。そのため、ユーザはより趣向性の高いゲームを展開することができる。
【0034】
本発明のさらなる実施例においては、画像処理部320は、表示オブジェクト処理部322を備えることができる。表示オブジェクト処理部322は、前回のタッチ入力が検出されてからタイミング指標が初期タッチ位置へ戻るまでの間に、表示オブジェクトに対する他の操作、例えばスワイプ操作を検出すると、検出されたスワイプ操作の方向と距離に応じて、ディスプレイ104に対し表示オブジェクト(例えば、
図5A〜Cに示される中央の女の子のキャラクタ)を移動表示させることができる。ユーザは、前回のタッチ入力が検出されてからタイミング指標が初期タッチ位置へ戻るまでの間に、任意の方向に表示オブジェクトを移動させることにより、例えば、ゲームにおいて攻撃アクション中に敵キャラクタ(例えば、
図5A〜Cに示される右上の恐竜キャラクタ)による表示オブジェクトに対する攻撃を回避することができる。なお、スワイプ操作は、攻撃の回避に限定されず、単に表示キャラクタに対しスワイプ方向、距離に歩かせる、走らせる等の動作を行わせることができる。上述したように、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るときにユーザがタイミング良く次のタッチ入力を行えば、ユーザは次のタッチ入力に対する評価値を上げることができる。本発明によれば、タッチ入力の合間に他の操作を受け付けることにより、ユーザは表示オブジェクトに対して他の操作を行いつつも、タッチ入力に対する評価値を上げ続けることができる。
【0035】
次に、
図10を参照して、本発明の一実施の形態による一連の処理の流れを説明する。まず、タッチ入力検出部310はタッチパネルにおける初期タッチ位置を検出する(ステップ702)。次に、画像処理部320は、タッチ入力検出部310によりタッチ操作による初期タッチ位置が検出されると、初期タッチ位置を中心としてタイミング指標及び初期形状の弾性オブジェクトをディスプレイ104へ表示させる。そして、画像処理部320は、タイミング指標の移動先である所定の位置をディスプレイ上の任意の位置にランダムに決定する。(ステップ704)。次に、画像処理部320は、タイミング指標を所定の位置に移動させると共に弾性オブジェクトを初期形状からその先端部がタイミング指標に追随するように弾性的に引き延ばして表示させる(ステップ706)。次に、タイミング指標を初期タッチ位置に戻すと共に所定の速度で弾性オブジェクトをその復元力に従って初期形状に弾性変形して初期タッチ位置へ戻す(ステップ708)。次に、タッチ入力検出部310が次のタッチ入力を検出したか否かを判定する(ステップ710)。次のタッチ入力が検出された場合に、タイミング一致検出部330は、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るとき、初期タッチ位置402に対する次のタッチ入力が検出されたかを検出する(ステップ712)。次のタッチ入力が、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るときにタイミング良くなされた場合に、タッチ入力評価部340は次のタッチ入力に対する評価値を上げ(ステップ714)、ステップ704へ戻る。一方、次のタッチ入力が、タイミング指標が初期タッチ位置に戻るときにタイミング良くなされなかった場合、次のタッチ入力に対する評価値を上げることなく、ステップ704へ戻る。その後、ステップ704から714を次のタッチ入力が検出される毎に繰り返し実行し、次のタッチ入力が検出されなくなると処理を終了する。
【0036】
上述した実施の形態におけるユーザ操作はタッチ操作(タップ操作)であったが、その他の操作(フリック操作、長押し操作、スワイプ操作、タプルタップ操作等)であってもよい。
【0037】
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。前述の請求項に記載されるこの発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な実施態様の変更がなされうることを当業者は理解するであろう。
【解決手段】本発明のコンピュータプログラムは、初期タッチ位置が検出されると、タイミング指標と初期形状の弾性オブジェクトとを重ねてディスプレイへ表示させ、タイミング指標を初期タッチ位置から所定の位置に向けて移動させると共に、弾性オブジェクトの一部をタイミング指標に追随させるように変形して表示させ、更に、タイミング指標を所定の位置から初期タッチ位置へ再び移動させる。タイミング指標が初期タッチ位置に戻ったときに次のタッチ入力が検出されるか検出する。