特許第5938508号(P5938508)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5938508
(24)【登録日】2016年5月20日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 27/00 20060101AFI20160609BHJP
【FI】
   B65D27/00 G
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-196757(P2015-196757)
(22)【出願日】2015年10月2日
【審査請求日】2015年10月20日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成27年4月17日に印刷のいろはフェスタにて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000122313
【氏名又は名称】株式会社ユポ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津留 礼子
(72)【発明者】
【氏名】津留 敬文
(72)【発明者】
【氏名】横田 桂子
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3066739(JP,U)
【文献】 特開2005−280816(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3074333(JP,U)
【文献】 特開平10−329867(JP,A)
【文献】 特開2013−071759(JP,A)
【文献】 特開2005−104014(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0001049(US,A1)
【文献】 特開2003−072769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 27/00−27/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、
前記シートが、
基部と、
前記基部に配置された複数の第1折目線を介して連設され、前記各第1折目線にて前記基部に向かって折り返し可能な複数の外フラップ部と、
前記複数の外フラップ部のうちの少なくとも1つの外フラップ部に第2折目線を介して連設され、前記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、
前記各第1折目線に沿前記複数の外フラップ部の折り返しによって、前記基部と前記複数の外フラップ部とにより前記物品を収容する袋体が形成されていると共に、前記第2折目線に沿前記内フラップ部前記袋体の内部への折り返しによって、前記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が前記基部に当接しており
前記シートは、前記内フラップ部の外縁が前記基部に当接することで前記袋体の内部における前記基部と前記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有しており、
前記内フラップ部の前記基部に当接する外縁の長さが前記第2折目線の長さよりも長いことを特徴とする容器。
【請求項2】
複数の外フラップ部は、内フラップ部が連設された下外フラップ部と、内フラップ部が連設されていない左外フラップ部および右外フラップ部とからなり、
前記左外フラップ部および右外フラップ部のそれぞれは、前記下外フラップ部に連接した前記内フラップと前記下外フラップ部との間に位置しかつ前記内フラップ部を支承する支承片を有し、
前記支承片の第2折目線側の端縁が前記第2折目線と非平行かつ先端に向かうにつれて前記第2折目線から漸次離間している請求項1に記載の容器。
【請求項3】
左外フラップ部および右外フラップ部のそれぞれは、第2折目線の一端が当接可能な平面視弧状の端縁を有している請求項2に記載の容器。
【請求項4】
シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、
前記シートが、
基部と、
前記基部に第1折目線を介して連設され、前記第1折目線にて前記基部に向かって折り返し可能な外フラップ部と、
前記外フラップ部の前記第1折目線と反対側に位置する第2折目線を介して連設され、前記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、
前記第1折目線に沿前記外フラップ部折り返しかつ前記外フラップ部の開放された両端部と前記基部と接合によって、前記基部と前記外フラップ部とにより前記物品を収容する袋体が形成されていると共に、前記第2折目線に沿前記内フラップ部前記袋体の内部への折り返しによって、前記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が前記基部に当接しており
前記シートは、前記内フラップ部の外縁が前記基部に当接することで前記袋体の内部における前記基部と前記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有しており、
前記内フラップ部の前記基部に当接する外縁の長さが前記第2折目線の長さよりも長いことを特徴とする容器。
【請求項5】
基部に第3折目線を介して連設され、前記第3折目線にて折り返すことで袋体を閉塞可能な蓋フラップ部をさらに備えている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
蓋フラップ部が袋体を閉塞した状態で、前記蓋フラップ部と前記袋体とを締結する締結手段をさらに備えている請求項5に記載の容器。
【請求項7】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器の基部における袋体開口側の端縁と、前記容器と異なる容器であって請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器の基部における袋体開口側の端縁とが対向接続され、この対向接続された部位は第4折目線であり、前記第4折目線にて互いに異なる前記容器どうしを折り返すことで前記各容器を閉塞可能な容器。
【請求項8】
容器どうしが折り返された状態で、前記容器どうしを締結する締結手段をさらに備えている請求項7に記載の容器。
【請求項9】
シートが熱可塑性樹脂を含む材料により形成されている請求項1から請求項のいずれか1項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関する。さらに詳しくは、本発明は、シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
葉書や名刺などを収容する容器としては、例えば、のり代を有する1枚のシートを折り返して重ね合わせ、この重ね合わせたシートどうしを糊付けすることで袋体を形成し、得られた袋体を容器として用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような容器は、上述したようなシートの折り返しおよび糊付けという簡易な工程で簡便に容器を形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭53−60421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の容器では、シートを折り返して重ね合わせるため、一度挿入した葉書等の物品は表裏のシートに挟持されて容易に抜け出すことはないものの、上記物品を収容する際には入口が閉口し易くなって差し入れ難いという問題がある。
【0006】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、内部の空間を拡げて物品を容易に差し入れることができると共に、収容された物品が容易に抜け出すのを防止することができる容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
(1)シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、
前記シートが、
基部と、
前記基部に配置された複数の第1折目線を介して連設され、前記各第1折目線にて前記基部に向かって折り返し可能な複数の外フラップ部と、
前記複数の外フラップ部のうちの少なくとも1つの外フラップ部に第2折目線を介して連設され、前記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、
前記各第1折目線に沿前記複数の外フラップ部の折り返しによって、前記基部と前記複数の外フラップ部とにより前記物品を収容する袋体が形成されていると共に、前記第2折目線に沿前記内フラップ部前記袋体の内部への折り返しによって、前記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が前記基部に当接しており
前記シートは、前記内フラップ部の外縁が前記基部に当接することで前記袋体の内部における前記基部と前記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有しており、
前記内フラップ部の前記基部に当接する外縁の長さが前記第2折目線の長さよりも長いことを特徴とする容器、
(2)複数の外フラップ部は、内フラップ部が連設された下外フラップ部と、内フラップ部が連設されていない左外フラップ部および右外フラップ部とからなり、
前記左外フラップ部および右外フラップ部のそれぞれは、前記下外フラップ部に連接した前記内フラップと前記下外フラップ部との間に位置しかつ前記内フラップ部を支承する支承片を有し、
前記支承片の第2折目線側の端縁が前記第2折目線と非平行かつ先端に向かうにつれて前記第2折目線から漸次離間している前記(1)に記載の容器、
(3)左外フラップ部および右外フラップ部のそれぞれは、第2折目線の一端が当接可能な平面視弧状の端縁を有している前記(2)に記載の容器、
(4)シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、
前記シートが、
基部と、
前記基部に第1折目線を介して連設され、前記第1折目線にて前記基部に向かって折り返し可能な外フラップ部と、
前記外フラップ部の前記第1折目線と反対側に位置する第2折目線を介して連設され、前記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、
前記第1折目線に沿前記外フラップ部折り返しかつ前記外フラップ部の開放された両端部と前記基部と接合によって、前記基部と前記外フラップ部とにより前記物品を収容する袋体が形成されていると共に、前記第2折目線に沿前記内フラップ部前記袋体の内部への折り返しによって、前記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が前記基部に当接しており
前記シートは、前記内フラップ部の外縁が前記基部に当接することで前記袋体の内部における前記基部と前記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有しており、
前記内フラップ部の前記基部に当接する外縁の長さが前記第2折目線の長さよりも長いことを特徴とする容器、
(5)基部に第3折目線を介して連設され、前記第3折目線にて折り返すことで袋体を閉塞可能な蓋フラップ部をさらに備えている前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の容器、
(6)蓋フラップ部が袋体を閉塞した状態で、前記蓋フラップ部と前記袋体とを締結する締結手段をさらに備えている前記(5)に記載の容器、
(7)前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の容器の基部における袋体開口側の端縁と、前記容器と異なる容器であって前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の容器の基部における袋体開口側の端縁とが対向接続され、この対向接続された部位は第4折目線であり、前記第4折目線にて互いに異なる前記容器どうしを折り返すことで前記各容器を閉塞可能な容器、
(8)容器どうしが折り返された状態で、前記容器どうしを締結する締結手段をさらに備えている前記(7)に記載の容器、
(9)シートが熱可塑性樹脂を含む材料により形成されている前記(1)から()のいずれか1項に記載の容器
に関する。
【0008】
なお、シートが有する「袋体の内部における基部と外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性」とは、物品を収容していない状態で、内フラップ部が基部に当接することにより、少なくともいずれか1つの任意の二点間の距離が伸長する度合いのシートの弾力性を意味する。但し、上記二点間のうちの一点は外フラップ部における基部側の面上の点であり、他の一点は基部における外フラップ部側の面上の点である。また、「第1折目線」には、山折り−山折りのように連続(いずれも同方向に折曲)している互いに略平行な2本以上の折目線の一群、および山折り−谷折り−山折りのように連続(交互に異方向に折曲)している互いに略平行な3本以上の折目線の一群が含まれる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、内部の空間を拡げて物品を容易に差し入れることができると共に、収容された物品が容易に抜け出すのを防止することができる容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態を示す概略図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図をそれぞれ示す。
図2図1の容器の蓋フラップ部を除去して示す概略正面図である。
図3図1の容器の展開状態を示す概略図である。
図4図3の一部を拡大して示す概略図である。
図5A図1の容器の形成過程を示す概略図であって、(a)は左外フラップ部および右外フラップ部を折り返した状態、(b)は下外フラップ部を折り返した状態をそれぞれ示す。
図5B図1の容器の形成過程を示す概略図であって、(c)は内フラップ部を折り返した状態、(d)は(c)のB−B断面図、(e)は(d)の物品収容時の状態をそれぞれ示す。
図6】本発明の第2の実施形態を示す概略図である。
図7図6の容器の展開状態を示す概略図である。
図8図6の容器の形成過程を示す概略図であって、(a)は外フラップ部を折り返して接合した状態、(b)は内フラップ部を折り返した状態をそれぞれ示す。
図9】本発明の第3の実施形態を示す概略図である。
図10図9の容器の展開状態を示す概略図である。
図11図9の容器の形成過程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の容器は、シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、上記シートが、基部と、上記基部に配置された複数の第1折目線を介して連設され、上記各第1折目線にて上記基部に向かって折り返し可能な複数の外フラップ部と、上記複数の外フラップ部のうちの少なくとも1つの外フラップ部に第2折目線を介して連設され、上記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、上記各第1折目線に沿って上記複数の外フラップ部を折ると、上記基部と上記複数の外フラップ部とにより上記物品を収容する袋体が形成されると共に、上記第2折目線に沿って上記内フラップ部を上記袋体の内部に折ると、上記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が上記基部に当接し、上記シートは、上記内フラップ部の外縁が上記基部に当接することで上記袋体の内部における上記基部と上記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有していることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、シートを折ることで形成され、内部に物品を収容可能な容器であって、上記シートが、基部と、上記基部に第1折目線を介して連設され、上記第1折目線にて上記基部に向かって折り返し可能な外フラップ部と、上記外フラップ部の上記第1折目線と反対側に位置する第2折目線を介して連設され、上記第2折目線にて折り返し可能な内フラップ部とを備え、上記第1折目線に沿って上記外フラップ部を折り返しかつ上記外フラップ部の開放された両端部と上記基部とを接合すると、上記基部と上記外フラップ部とにより上記物品を収容する袋体が形成されると共に、上記第2折目線に沿って上記内フラップ部を上記袋体の内部に折ると、上記内フラップ部の外縁の少なくとも一部が上記基部に当接し、上記シートは、上記内フラップ部の外縁が上記基部に当接することで上記袋体の内部における上記基部と上記外フラップ部との間隔を拡張可能な弾力性を有していることを特徴とする容器を含む。
【0013】
また、本発明は、当該容器の基部における袋体開口側の端縁と、上記容器と異なる当該容器の基部における袋体開口側の端縁とが対向接続され、この対向接続された部位は第4折目線であり、上記第4折目線にて互いに異なる上記容器どうしを折り返すことで上記各容器を閉塞可能な容器を含む。
【0014】
以下、当該容器の第1〜第3の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
【0015】
[第1の実施形態]
図1および図2は、本発明の第1の実施形態を示す概略図である。また、図3は、図1の容器の展開状態を示す概略図である。当該容器100は、シートS1を折ることで形成され、内部に物品bを収容可能な容器であって、シートS1は、図1および図3に示すように、概略的に、基部110と、外フラップ部120と、内フラップ部130と、蓋フラップ部140と、締結手段150とにより構成されている。
【0016】
上記シートS1は、内フラップ部130の外縁130aが基部110に当接することで袋体105の内部における基部110と外フラップ部120との間隔を拡張可能な弾力性を有している。
【0017】
シートS1を形成する材料としては、当該シートS1を折り返して容器100を形成することができ、かつ上述した弾性力を有する限り特に限定されないが、熱可塑性樹脂を含む材料により形成されていることが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。
【0018】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン等のα−オレフィンとのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などのポリエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、プロピレンと1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン等のα−オレフィンとのランダム共重合体またはブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂;ポリブテン等が挙げられる。
【0019】
上記ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等が挙げられる。
【0020】
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸、乳酸共重合体、脂肪族ポリエステル等が挙げられる。
【0021】
上記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン等が挙げられる。
【0022】
これらの中で、上記熱可塑性樹脂としては、強度向上および製造容易性の観点から、オレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチレン系樹脂がより好ましく、高密度ポリエチレンがさらに好ましい。
【0023】
また、シートS1は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記熱可塑性樹脂以外の他の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、例えば、充填剤、熱安定剤、光安定剤、分散剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、染料、顔料、ブロッキング防止剤、難燃剤等が挙げられる。上記他の成分およびその含有量は、目的に応じて適宜選択することができる。
【0024】
このように、シートS1が上記熱可塑性樹脂を含む材料で形成されていることで、シートS1の物性を紙に比べて広範かつ容易に調整することができ、例えば、高い弾力性を付与することで、容器100(袋体105)内部の空間の拡張を促進することができると共に収容された物品bが容易に抜け出すのを防止することができる。
【0025】
ここで、シートS1の弾性率は、JIS P8143:2009(紙−こわさ試験方法−クラークこわさ試験機法)の規定に従って測定することができる。この規定に従い測定したとき、そのS値は10以上が好ましく、50以上がより好ましく、80以上がさらに好ましい。これにより、シートS1を折ることで形成された容器100のフラップ部(内フラップおよび外フラップ部)どうしがシートS1の弾性によって引っ張られるため、これらを確実に係合することができる。一方、上記S値は600以下が好ましく、300以下がより好ましく、150以下がより好ましい。これにより、シートS1に設けた各折目線に沿って確実にシートS1を折ることができる。また、上記規定に従い測定したとき、容器のゆがみを少なくする観点から、弾性率の異方性は小さいほうが好ましい。具体的には、シート流れに平行な方向のS値とシート流れに垂直な方向のS値との比は、0.5〜2.0の範囲が好ましく、0.75〜1.33の範囲がより好ましい。
【0026】
また、シートS1の不透明度は、JIS P8149:2000(紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法)の規定に従って測定したとき、15%以上80%以下であることが好ましい。これにより、物品bの存否を認知させつつ、当該物品bが露呈するのを防止することができ、安心して物品bを収容することができる。上記不透明度は、物品bの露呈防止能を向上させる観点から、25%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましく、物品bの存否の認知性を向上させる観点から、70%以下であることがより好ましく、65%以下であることがさらに好ましい。
【0027】
シートS1の厚さは、当該シートS1を折り返して容器100を形成することができる限り特に限定されないが、通常10μm以上500μm以下であり、破断強度を向上させる観点から、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、50μm以上がさらに好ましく、折り返し性を向上させる観点から、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、150μm以下がさらに好ましい。
【0028】
また、シートS1は、内部に収容する物品bに応じて、耐水性、撥水性、防汚性、抗菌性、透視性等の機能を有していることが好ましい。これらの性質は、好ましくは、混練、表面処理、鑽孔等の既知の方法により付与することができる。さらに、シートS1は、抜き加工や折り加工等の加工適性、不透明度制御容易性、印刷適性、耐折り曲げ性、耐擦過性等を有していることも好ましい。
【0029】
上述したシートS1に求められる弾性率、不透明度、厚さ等を満たす材料としては、合成紙が挙げられる。そのため、当該容器100に用いられるシートS1は、合成紙により形成されていることが好ましい。この合成紙はフィルムの内部や表面にミクロなボイド(空隙)を持つものであり、例えば、ポリプロピレン樹脂に無機充填剤を添加し、延伸成形により製造された合成紙ユポ(登録商標)、ポリオレフィンにシリカおよび溶剤可溶性成分を配合して成形した後に溶剤によって前記可溶性成分を除去して製造された合成紙テスリン(登録商標)、ポリオレフィンに多量の無機充填剤を添加し、インフレーション成形により製造されたストーンペーパー(登録商標)等を挙げることができる。
【0030】
基部110は、容器100の底部を構成する部位であり、後述する外フラップ部120が連設されている。本実施形態の基部110は、平面視で長方形状であり、この長方形状を構成する4つの辺のうちの3つの辺のそれぞれが第1折目線F11となっている。なお、第1折目線F11の長さは、内部に収容可能な物品bの大きさによって異なるが、通常10〜35cmの範囲であることが好ましい。
【0031】
当該容器100は、3つの外フラップ部120により構成されている。外フラップ部120は、基部110に配置された3つの第1折目線F11を介して連設され、各第1折目線F11にて基部110に向かって折り返し可能となっている。具体的には、3つの外フラップ部120は、後述する内フラップ部130が連設された下外フラップ部123と、上記内フラップ部が連設されていない左外フラップ部121および右外フラップ部122とからなる。本実施形態では、左外フラップ部121および右外フラップ部122は、基部110の互いに対向する位置に設けられ、基部110に対して対称形状となるように形成されている。また、下外フラップ部123は、左外フラップ部121と右外フラップ部122との間に設けられ、内フラップ部130と共に締結手段150が取り付けられている。
【0032】
ここで、左外フラップ部121および右外フラップ部122のそれぞれは、図3に示すように、内フラップ130と下外フラップ部123との間に位置しかつ内フラップ部130を支承する支承片121a、122aを有している。また、図2に示すように、支承片121a、122aの第2折目線F12側の端縁121a1、122a1は、第2折目線F12と非平行かつ先端に向かうにつれて第2折目線F12から漸次離間するように形成されている。このように支承片121a、122aの第2折目線F12側の端縁121a1、122a1が形成されていることで、内フラップ部130を袋体105の内部に容易に折ることができる。
【0033】
また、左外フラップ部121および右外フラップ部122のそれぞれは、第2折目線F12の一端F12aが当接可能な平面視弧状の端縁121b1、122b1を有している。これにより、袋体105の開口度合いに応じて平面視弧状の端縁121b1、122b1における上記第2折目線F12の一端F12aとの当接部位が可動し、物品bの出し入れを容易にすることができると共に厚みのある物品bを収容することができる。
【0034】
内フラップ部130は、3つの外フラップ部120のうちの1つの外フラップ部120(下外フラップ部123)に第2折目線F12を介して連設され、第2折目線F12にて折り返し可能なフラップ部である。内フラップ部130は、具体的には、図3に示すように、略台形状に形成され、上記略台形状の上底が第2折目線F12を構成すると共に、下底が基部110に当接する外縁130aを構成している。また、この内フラップ部130は、当該内フラップ部130の基部110に当接する外縁130aの長さが第2折目線F12の長さよりも長くなるように形成されている。これにより、内フラップ部130の基部110に当接する外縁130aの長さが第2折目線F12側よりも長い分、下外フラップ部123と内フラップ部130とにより、左外フラップ部121および右外フラップ部122が開かないように保持すると同時に、内フラップ部130が内部に収容される物品bを容器100内により確実に保持することができる。
【0035】
ここで、内フラップ部130の輪郭と下外フラップ部123の輪郭とが直線状または曲線状に連続していることが好ましい。本実施形態では、図4に示すように、輪郭130bと輪郭123aとが曲線状に連続している。このような形状とすることで、第2折目線F12において内フラップ部130と下外フラップ部123とが容易に切れないようにすることができ、容器100の耐久性を向上することができる。
【0036】
蓋フラップ部140は、基部110に第3折目線F13を介して連設され、第3折目線F13にて折り返すことで袋体105を閉塞可能なフラップ部である。このように、容器100が蓋フラップ部140を備えていることで、容器100を閉塞することができる。
この蓋フラップ部140には、後述する締結手段150が取り付けられている。なお、容器100の美観向上の観点から、第3折目線F13と、基部110と下外フラップ部123とを連設する第1折目線F11とは平行であることが好ましい。
【0037】
締結手段150は、蓋フラップ部140が袋体105を閉塞した状態で、蓋フラップ部140と袋体105とを締結する手段である。締結手段150としては、例えば、丸留め、面ファスナー、粘着テープ、切り込みへの引っ掛け、ホック等を採用することができる。本実施形態では、締結手段150として丸留めが採用され、下外フラップ部123に取り付けられた止め具151と、蓋フラップ部140に取り付けられた止め具152とを紐153で連結することで容器100が閉塞される。このように、当該容器100が締結手段150をさらに備えていることで、容器100を確実に閉塞することができる。
【0038】
次に、当該容器100の形成方法について説明する。図5Aおよび図5Bは、図1の容器100の形成過程を示す概略図である。ここで例示する容器100の形成に用いられるシートS1は、図3に示すように、上述した基部110と、外フラップ部120と、内フラップ部130と、蓋フラップ部140と、締結手段150とにより構成されている。
【0039】
このようなシートS1を用い、まず、第1折目線F11に沿って左外フラップ部121および右外フラップ部122をそれぞれ折ると共に第1折目線F11に沿って下外フラップ部123を折ることにより、基部110と3つの外フラップ部120とにより物品bを収容する袋体105が形成される(図5A(a)、(b)参照)。次いで、第2折目線F12に沿って内フラップ部130を袋体105の内部に折ることにより、内フラップ部130の外縁130aの少なくとも一部が基部110に当接する(図5B(c)、(d)参照)。
【0040】
これらの操作の後、必要に応じ、袋体105内において互いに当接した内フラップ部130と基部110との間に物品bを矢示方向に差し入れる。このとき、物品bは、シートS1が有する弾力性により内フラップ部130と基部110との間に挟持される(図5B(e)参照)。次いで、蓋フラップ部140を折り返し、紐153を2つの止め具151、152に掛け渡すことで両止め具151、152が連結されて容器100が閉塞される(図1(a)、(b)参照)。
【0041】
以上のように、当該容器100は、内フラップ部130の外縁130aの少なくとも一部が基部110に当接し、かつシートS1が基部110と下外フラップ部123との間隔を拡張可能な弾力性を有しているので、容器100内部の空間を拡げて物品bを容易に差し入れることができると共に、収容された物品bが容易に抜け出すのを防止することができる。
【0042】
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態を示す概略図である。また、図7は、図6の容器の展開状態を示す概略図である。当該容器200は、図6および図7に示すように、概略的に、基部210と、外フラップ部220と、内フラップ部230と、蓋フラップ部240と、締結手段250とにより構成されている。第2の実施形態の容器200は、左外フラップ部121および右外フラップ部122(図3参照)を備えていない点で、第1の実施形態と異なっている。なお、基部210は基部110と、内フラップ部230は内フラップ部130と、蓋フラップ部240は蓋フラップ部140と、締結手段250は締結手段150と同様な構成であるため、第1の実施形態の説明を援用して省略する。
【0043】
外フラップ部220は、下外フラップ部220からなる単一の外フラップ部により構成されている。下外フラップ部220は、基部210に第1折目線F21を介して連設され、第1折目線F21にて基部210に向かって折り返し可能となっている。この下外フラップ部220の対向かつ開放された両端部には、図7の斜線領域で示すように、接着剤等により下外フラップ部220と基部210とを接合するためののり代220aが設けられている。また、下外フラップ部220には、後述する内フラップ部230および締結手段250が取り付けられている。
【0044】
次に、当該容器200の形成方法について説明する。図8は、図6の容器の形成過程を示す概略図である。ここで例示する容器200の形成に用いられるシートS2は、図7に示すように、上述した基部210と、外フラップ部220と、内フラップ部230と、蓋フラップ部240と、締結手段250とにより構成されている。
【0045】
このようなシートS2を用い、まず、第1折目線F21に沿って下外フラップ部220を折り返すと共に下外フラップ部220の開放された両端部(のり代220a)と基部210とを接合することにより、基部210と下外フラップ部220とにより物品bを収容する袋体205が形成される(図8(a)参照)。次いで、第2折目線F22に沿って内フラップ部230を袋体205の内部に折ることにより、内フラップ部230の外縁230aの少なくとも一部が基部210に当接する(図8(b)参照)。なお、物品bの収容および容器200の閉塞については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を援用して省略する。
【0046】
以上のように、当該容器200は、内フラップ部230の外縁230aの少なくとも一部が基部210に当接し、かつシートS2が基部210と外フラップ部220との間隔を拡張可能な弾力性を有しているので、容器200内部の空間を拡げて物品bを容易に差し入れることができると共に、収容された物品bが容易に抜け出すのを防止することができる。
【0047】
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態を示す概略図である。また、図10は、図9の容器の展開状態を示す概略図である。当該容器300は、1つの当該容器の基部における袋体開口側の端縁と、上記容器と異なる他の当該容器の基部における袋体開口側の端縁とが対向接続され、この対向接続された部位(第4折目線)にて互いに異なる上記容器どうしを折り返すことで各容器を閉塞可能な容器である。
【0048】
当該容器300は、図9および図10に示すように、概略的に、第1および第2の基部3101、3102と、第1および第2の外フラップ部3201、3202と、第1および第2の内フラップ部331、332と、締結手段350とにより構成されている。また、第1の外フラップ部3201は第1の左外フラップ部3211、第1の右外フラップ部3221および下外フラップ部323により構成され、第2の外フラップ部3202は第2の左外フラップ部3212、第2の右外フラップ部3222および上外フラップ部324により構成されている。第3の実施形態の容器300は、2つの容器3001、3002を備えている点で、第1の実施形態と異なっている。なお、シートS3を形成する材料、第1および第2の外フラップ部3201、3202はそれぞれ外フラップ部120と、内フラップ部331、332は内フラップ部130と同様な構成であるため、第1の実施形態の説明を援用して省略する。
【0049】
第1および第2の基部3101、3102は、それぞれ第1および第2の容器3001、3002の底部を構成する部位である。各基部3101、3102は、平面視で長方形状であり、この長方形状を構成する4つの辺のうちの3つの辺のそれぞれが第1折目線F31となって、この第1折目線F31を介して第1および第2の外フラップ部3201、3202が連設されている。また、各基部3101、3102の上記長方形状を構成する4つの辺のうちの残りの1つの辺が第4折目線F34となって、この第4折目線F34を介して第1および第2の基部3101、3102が対向接続されている。なお、容器300の美観向上の観点から、第1および第2の基部3101、3102は、第4折目線F34で折り返した時に互いに重なることが好ましい。
【0050】
締結手段350は、第1および第2の容器3001、3002どうしが折り返された状態で、これらの容器3001、3002どうしを締結する手段である。締結手段350としては、例えば、第1の実施形態で説明した締結手段150と同様のもの等を採用することができる。本実施形態では、締結手段350として丸留めが採用され、第1の基部3101に取り付けられた止め具351と、第2の基部3102に取り付けられた止め具352とを紐353で連結することで容器300が閉塞される。このように、当該容器300が締結手段350をさらに備えていることで、容器300を確実に閉塞することができる。
【0051】
次に、当該容器300の形成方法について説明する。図11は、図9の容器の形成過程を示す概略図である。ここで例示する容器300の形成に用いられるシートS3は、図10に示すように、上述した第1および第2の基部3101、3102と、第1および第2の外フラップ部3201、3202と、第1および第2の内フラップ部331、332と、締結手段350とにより構成されている。
【0052】
このようなシートS3を用い、まず、第1折目線F31に沿って第1の左外フラップ部3211および第1の右外フラップ部3221をそれぞれ折ると共に第1折目線F31に沿って下外フラップ部323を折ることにより、第1の基部3101と3つの外フラップ部3201とにより物品bを収容する第1の袋体3051が形成される。次いで、第2折目線F32に沿って第1の内フラップ部331を第1の袋体3051の内部に折ることにより、第1の内フラップ部331の外縁331aの少なくとも一部が第1の基部3101に当接した第1の容器3001が形成される。
【0053】
次に、第1の容器3001の形成と同様に操作し、第1折目線F31に沿って第2の左外フラップ部3212、第2の右外フラップ部3222および上外フラップ部324を折って第2の袋体3052を形成した後、第2折目線F32に沿って第2の内フラップ部332を第2の袋体3052の内部に折ることにより、第2の内フラップ部332の外縁332aの少なくとも一部が第2の基部3102に当接した第2の容器3002が形成される。
【0054】
これらの操作の後、必要に応じ、第1の実施形態と同様にして第1の袋体3051および/または第2の袋体3052に物品bを差し入れる。次いで、第4折目線F34にて互いに異なる第1および第2の容器3001、3002を折り返し、紐353を2つの止め具351、352に掛け渡すことで両止め具351、352が連結されて当該容器300が閉塞される(図9参照)。
【0055】
以上のように、当該容器300は、第1および第2の容器3001、3002の基部3101、3102における袋体3051、3052開口側の端縁が対向接続され、第4折目線F34にて互いに異なる第1および第2の容器3001、3002どうしを折り返すことができるので、複数の容器3001、3002に物品bを容易に差し入れることができると共に、収容された物品bが容易に抜け出すのを防止することができる。
【0056】
なお、本発明に係る容器は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0057】
例えば、上述した実施形態では、基部110、210、3101、3102を構成する辺が折目線となる容器100、200、300について説明したが、例えば、少なくとも一部の外フラップ部と基部とが別体で構成されており、上記外フラップ部が上記基部の片面(端縁を除く)上に折目線を介して貼着等により連設されているものであってもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では、基部110、210、3101、3102が平面視で長方形状である容器100、200、300について説明したが、長方形状以外の四角形状(例えば、不等辺四角形状、台形状等)や上記四角形状以外の多角形状等も本発明の意図する範囲内である。
【0059】
また、上述した第1および第2の実施形態では、蓋フラップ部140、240を備えている容器100、200について説明したが、蓋フラップ部を備えていない容器であってもよい。
【0060】
また、上述した第1〜第3の実施形態では、締結手段150、250、350として丸留めを備えている容器100、200、300について説明したが、丸留め以外の締結手段を備えている容器、締結手段を備えていない容器、基部110、210、3101、3102を構成する辺のうち最も短い辺の長さよりも短い長さの厚みを有する容器も本発明の意図する範囲内である。
【0061】
また、上述した第1〜第3の実施形態では、内フラップ部130、230、331、332が略台形状に形成され、内フラップ部130、230、331、332の基部110、210、3101、3102に当接する外縁130a、230a、331a、332aの長さが第2折目線F12、F22、F32の長さよりも長くなるように形成されている容器100、200、300について説明したが、本発明の効果を損なわない限り、内フラップ部が略台形状以外の形状であってもよく、例えば、上記外縁の長さが第2折目線の長さと同じかまたは第2折目線の長さよりも短かいものであってもよい。
【0062】
また、上述した実施形態では示していないが、当該容器が蓋フラップ部を有しかつ第1折目線が上記折目線の一群のいずれかである場合、略平行の折目線は上記蓋フラップ部に向かって各折目線の間隔が狭くなったり、広くなったりしていてもよい。これにより、袋体に厚みを付与して物品bの収容量を増やすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明の容器は、名刺、クレジットカード等の各種カード、はがき、スマートフォン、小冊子等の薄い物を収容するのに適している。中でも、本発明の容器は、内フラップ部の外縁の少なくとも一部が基部に当接すると同時に、シートが上記弾力性を有しているため、袋体内部の物品を内フラップ部で押さえることができ、特に名刺やはがき等を多数収容した場合にこれらが袋体から滑り出ることを防止できるので、これらの収容し持ち運ぶのに適している。
【符号の説明】
【0064】
S1、S2、S3 シート
b 物品
F11、F21、F31 第1折目線
F12、F22、F32 第2折目線
F13、F23 第3折目線
F34 第4折目線
100、200、300 容器
110、210、3101、3102 基部
120、220、3201、3202 外フラップ部
130、230、331、332 内フラップ部
140、240 蓋フラップ部
150、250、350 締結手段
【要約】
【課題】内部の空間を拡げて物品を容易に収容することができると共に、収容された物品が容易に抜け出すのを防止することができる容器の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の容器100は、シートS1を折ることで形成され、内部に物品bを収容可能な容器であって、シートS1が、基部110と、複数の外フラップ部120と、内フラップ部130とを備え、各第1折目線F11に沿って複数の外フラップ部120を折ると、基部110と複数の外フラップ部120とにより物品bを収容する袋体105が形成されると共に、第2折目線F12に沿って内フラップ部130を折ると、内フラップ部130の外縁130aの少なくとも一部が基部110に当接し、シートS1は、内フラップ部130の外縁130aが基部110に当接することで袋体105の内部における基部110と外フラップ部120との間隔を拡張可能な弾力性を有していることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11