(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の設備機器の実施の形態として、浴室や洗面所、脱衣所、トイレ、居室等の室内に設置される暖房機能等を備えた空調装置の一例としての浴室暖房換気乾燥機について説明する。
【0013】
<浴室暖房換気乾燥機の構成例>
図1は、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の制御系の一例を示す機能ブロック図、
図2は、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機の構成の一例を示す側断面図である。
【0014】
本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aは、製品である本体装置10Aの点検時期を算出して、予め設定された所定の点検時期の到来の有無を判断する。浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体装置10Aが、所定の点検時期が到来することの通知が必要な状態になったと判断すると、本体装置10Aについての点検通知情報を出力して、点検時期が到来することを通知する。
【0015】
また、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aを構成する部品の中で、所定の保守の対象となる部品についても点検時期を算出して、予め設定された所定の点検時期の到来の有無を判断する。
【0016】
浴室暖房換気乾燥機1Aでは、本体装置10Aを構成する保守対象の部品が、所定の点検時期が到来することの通知が必要な状態になったと判断すると、部品についての点検通知情報を出力して、点検時期が到来することを通知する。
【0017】
更に、本体装置10A及び各部品について算出した点検時期を、点検時期の到来の有無によらず出力できるようにする。これにより、本体装置10Aについての点検通知情報を出力して、本体装置10Aの点検時期が到来することを通知するときに、保守対象とした任意の部品あるいは全部品の点検時期を通知できるようにする。また、ある部品の点検時期が到来することを通知するときに、他の部品及び本体装置の点検時期を通知できるようにする。
【0018】
まず、
図2を参照して、浴室暖房換気乾燥機1Aの構成の一例について説明する。本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aを構成する本体装置10Aは、空気を吸い込んで温風または室温に応じた涼風を吹き出すと共に、吸い込んだ空気を排気するファン部2を備える。
【0019】
ファン部2は、多翼の羽根車20と、羽根車20を回転駆動するファンモータ21と、風路を形成するファンケース22を備える。ファン部2は、羽根車20の軸方向に沿ったファンケース22の下面に吸込口22aを備える。また、ファン部2は、羽根車20の接線方向に沿った下流側でファンケース22の下面に吹出口22bを備えるとともに、ファンケース22の側面に排気口22cを備える。
【0020】
本体装置10Aは、吹出口22bと排気口22cとの間で風路を切り替える風路切替ダンパ23を備える。風路切替ダンパ23は、ダンパモータ24の駆動力が伝達され、吹出口22bと排気口22cの開閉動作を行う。
【0021】
本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、
図2に実線で示すように排気口22cを閉じる循環位置とすると、吹出口22bが開いて、吸込口22aから吹出口22bへ連通した循環風路が形成される。
【0022】
また、本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、
図2に一点鎖線で示すように吹出口22bを閉じる換気位置とすると、排気口22cが開いて、吸込口22aから排気口22cへ連通した換気風路が形成される。
【0023】
更に、本体装置10Aは、風路切替ダンパ23の位置を、
図2に二点鎖線で示す循環位置と換気位置の間の循環換気位置とすると、吹出口22bと排気口22cの双方が開いて、循環風路と換気風路の双方が形成される。
【0024】
本体装置10Aは、吹出口22bにヒータ25を備える。ヒータ25は例えばPTCヒータで構成され、ヒータ25に通電されると、ヒータ25が加熱されることで吹出口22bを通る空気が加熱され、吹出口22bから温風が吹き出す。
【0025】
本体装置10Aは、ヒータ25の上流側にイオン発生器26を備える。イオン発生器26はイオン発生手段の一例で、風路切替ダンパ23を循環位置あるいは循環換気位置とすることで形成される循環風路にイオン放出面が露出する。
【0026】
イオン発生器26は、正イオンと負イオンの両方あるいは負イオンを発生する。正イオンと負イオンの発生の原理は、コロナ放電により空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H
+(H
2O)
m(mは任意の自然数)と、O
2-(H
2O)
n(nは任意の自然数)が主体のイオンを放出するものである。
【0027】
これらH
+(H
2O)
m及びO
2-(H
2O)
nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH
2O
2または・OHを生成する。H
2O
2または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで除去することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
【0028】
これにより、本体装置10Aでファン部2の運転と連動させて略同数の正イオンと負イオンを発生させ、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を送風することで、循環する空気に含まれる浮遊細菌と浴室の空気中の浮遊細菌の双方を除去して、カビの発生等を抑えることができる。尚、イオン発生器26によるイオンの発生は負イオンのみでも良く、コロナ放電ではなく、他の方法でも良い。更に、循環する空気に含まれる浮遊細菌と浴室の空気中の浮遊細菌の双方を除去する手段として、イオンではなく、他の空気処理手段であっても良い。
【0029】
本体装置10Aは、ファン部2を覆う本体ケース3を備える。本体ケース3は、不燃性材料である金属板等で、ファン部2の上側全体を覆う形状に構成される。また、本体装置10Aは、本体ケース3の内側に基板4を備える。
【0030】
本体装置10Aは、本体ケース3の一の側面に、排気口22cとつながるダクトジョイント5が取り付けられ、ダクトジョイント5には、図示しない排気ダクトが取り付けられる。
【0031】
本体装置10Aは、下面にフロントパネル6が取り付けられる。フロントパネル6は、吸込口22aの位置に合わせて吸込口グリル60aが形成されると共に、吹出口22bの位置に合わせて吹出口グリル60bが形成される。
【0032】
浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aのファンモータ21に通電されると、ファン部2の羽根車20が回転する。羽根車20が回転駆動されると、フロントパネル6の吸込口グリル60aを介してファン部2の吸込口22aから浴室内の空気が吸い込まれる。
【0033】
風路切替ダンパ23の位置が
図2に実線で示す循環位置であると、ファン部2において吸込口22aから吹出口22bへの循環風路が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、循環風路を通り吹出口22bからフロントパネル6の吹出口グリル60bを介して浴室内に吹き出される。ヒータ25は吹出口22bに配置されるので、ヒータ25に通電されることで、循環風路を通る空気が温められて、温風が吹出口グリル60bから吹き出す。
【0034】
これにより、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電されると、ヒータ25に通電した場合は、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。
【0035】
ヒータ25に非通電の場合は、浴室内の空気を循環させながら、室温に応じた涼風が浴室内に吹き出される。また、イオン発生器26に通電した場合は、浴室内の空気を循環させながら、略同数の正イオンと負イオンを含む空気が吹き出される。
【0036】
風路切替ダンパ23の位置が
図2に一点鎖線で示す換気位置であると、ファン部2において吸込口22aから排気口22cへの換気風路が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、換気風路及び排気口22cを通り、図示しない排気ダクトを介して屋外へ排気される。
【0037】
これにより、風路切替ダンパ23を換気位置として、ファンモータ21に通電されると、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0038】
風路切替ダンパ23の位置が
図2に二点鎖線で示す循環換気位置であると、ファン部2において吸込口22aから吹出口22bへの循環風路と、吸込口22aから排気口22cへの換気風路の双方が形成されるので、吸込口22aから吸い込まれた空気は、一部は循環風路を通り吹出口22bからフロントパネル6の吹出口グリル60bを介して浴室内に吹き出される。また、吸込口22aから吸い込まれた空気の残部は、換気風路及び排気口22cを通り、屋外へ排気される。
【0039】
これにより、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電されると、ヒータ25に非通電の場合は、浴室内の空気を循環させながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0040】
また、イオン発生器26に通電した場合は、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を循環させながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0041】
一方、ヒータ25に通電した場合は、浴室内の空気を循環させて浴室内に温風を吹き出しながら、浴室内の湯気や湿気が排気される。
【0042】
なお、浴室暖房換気乾燥機1Aの本体装置10Aとしては、循環ファンと換気ファンを備えて循環風路と換気風路が独立した構成等でも良い。
【0043】
次に、
図1を参照して、本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aの制御系の構成の一例について説明する。浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aに操作装置7が有線または無線で接続され、操作装置7での操作に応じて本体装置10Aが制御される。
【0044】
本体装置10Aは、
図2で説明したファンモータ21と、ダンパモータ24と、ヒータ25等を制御する本体制御部8を備える。本体制御部8は本体制御手段の一例で、図示しないCPUやメモリ等を備え、操作装置7での操作と、予め記憶されているプログラムに従って、本体装置10Aの運転制御を行う。
【0045】
浴室暖房換気乾燥機1Aは、本体装置10Aに表示部80aを備える。表示部80aは、
図2に示すフロントパネル6に視認可能に設けられ、例えば、運転モードを示す表記とランプ等を対応させる形態で構成される。また、数字等が表示可能な構成でも良い。更に、操作装置7が無線で接続される形態では、受光部を備える構成としても良い。
【0046】
本体制御部8は、操作装置7での所定の操作に従って本体装置10Aを制御し、浴室の暖房を行う暖房運転モードと、浴室の換気を行う換気運転モードと、浴室及び浴室内に干した衣類等の乾燥を行う乾燥運転モードと、入浴者等に対して送風を行う涼風運転モードと、浴室内にイオンを供給するイオン発生運転モード等を選択的に実行する。
【0047】
暖房運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。
【0048】
換気運転モードでは、風路切替ダンパ23を換気位置として、ファンモータ21に通電することで、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。
【0049】
乾燥運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、浴室内に温風が吹き出される。また、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。
【0050】
涼風運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置として、ファンモータ21に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、室温に応じた空気が浴室内に吹き出される。なお、涼風運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置としても良い。
【0051】
イオン発生運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環換気位置として、ファンモータ21に通電すると共にイオン発生器26に通電することで、浴室内の空気を循環させながら、略同数の正イオンと負イオンを含む空気が浴室内に吹き出される。また、浴室内の湯気や湿気が屋外へ排気される。なお、イオン発生運転モードでは、風路切替ダンパ23を循環位置としても良い。
【0052】
また、本体制御部8は、本体装置10A全体の点検時期、及びファンモータ21やヒータ25等、保守の対象となる各部品の点検時期を算出し、点検時期が到来することを操作装置7での表示出力、音での出力、本体装置10Aの表示部80aでの表示出力等で通知する制御を行う。
【0053】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期を算出するため、本体装置10Aの使用状態に関する情報を生成する第1の計時部81aを備える。また、本体制御部8は、保守対象の各部品の点検時期を算出するため、各部品の使用状態に関する情報を生成する第2の計時部81bを備える。
【0054】
第1の計時部81aは本体使用情報生成手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、本体装置10Aの使用状態を特定する本体使用情報を生成する。本体装置10Aの使用状態を特定する本体使用情報としては、所定の基準時点から経過した年数あるいは時間が用いられ、本体装置10Aの電源が投入されてからの時間、または、本体装置10Aが製造されてからの時間等が用いられる。以下の説明では、本体使用情報を第1の積算時間TA1と称す。
【0055】
例えば、本体制御部8は、本体装置10Aの電源が投入されてからの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aに通電した時間の積算値を算出する。または、本体制御部8は、予め記憶された製造基準日からの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aが製造されてからの時間の積算値を算出する。なお、製造基準日としては、本体装置10Aの製造年と製造月の情報を記憶すると良い。また、製造基準日となる製造月や製造日については、これらをシールに記載し、それを本体装置10Aや操作装置7に貼り付けておき、確認できるようにしても良い。
【0056】
あるいは、本体装置10A及び操作装置7の設置後に、施工者等の操作で設定された運転開始基準日または製造年月日からの時間の経過を第1の計時部81aで計時して、本体装置10Aが運転を開始してからの時間または製造年月日からの時間の積算値を算出しても良い。
【0057】
運転開始基準日は、施工日あるいは施工日までの経過期間としても良い。時間の経過の積算値の開始時点とする基準日には、本体装置10Aへの通電を基準とした通電開始日や製造年月を基準とできるように、施工時等に施工時現在の年月、年月日、あるいは日付を入力することで、これを基準とすることもできるし、ファンモータ21の通電開始等を基準とすることもできる。
【0058】
このように、本体装置10A等の点検対象物について、実運転時間/回数情報DAの計時、計数を開始する基準時点としては、製造年月日、通電の開始に伴う運転開始基準日を選べるようにしても良く、また、工場出荷時や施工時等の年月が特定される日付情報でも良い。
【0059】
なお、本体装置10Aは、日付情報を取得できるように電波時計80bを備えても良く、通電開始後は、電波時計80bから得られる年月日情報と予め記憶された製造基準日または運転開始基準日から第1の計時部81aで経過時間を算出し、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出しても良い。
【0060】
ここで、電波時計80bは、脱着が可能な構成としても良く、電波時計80bが施工時等に取り付けられ、通電を開始して電波時計80bから年月日情報を取得した後、電波時計80bを取り外すこととしても良い。
【0061】
製造時あるいは工場出荷時に記憶された製造年月日を保持できるように、電池を搭載して記憶内容を保持しておく手段も考えられる。電池を搭載して記憶内容を保持するためには、制御部を動作状態にして製造年月日からの経過時間を計時する必要があるが、製品が製造、出荷されてから、設置されるまでの間に外来ノイズ等により制御部が誤作動した場合、予め記憶された製造年月日からの経過時間の計時が正確に行えない場合がある。また、出荷前の保管時間が長かったり、温度等の影響で電池が消耗すると、経過時間を保持できなくなる。
【0062】
これに対して、電波時計80bは、通電されると年月日情報を取得できるので、時計を駆動する電池を備えることなく、通電開始時に年月日情報を取得して、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出することができる。
【0063】
また、電波時計80bが必要となるのは、通電開始時であるので、電波時計80bを脱着可能な構成とすれば、施行業者が施工時等の必要な時に持参して作業を行うことで、通電開始時に年月日情報を取得して、製造基準日または運転開始基準日からの時間の積算値を算出することができる。
【0064】
第2の計時部81bは部品使用情報生成手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、保守対象となる単一あるいは複数の部品の使用状態を特定する部品使用情報を生成する。
【0065】
設備機器の一例である浴室暖房換気乾燥機1Aでは、ファンモータ21とヒータ25、ヒータ25のオン/オフを切り替えるリレースイッチ、風路を切り替えるダンパや風路を遮断するシャッタが設けられる構成では、ダンパモータ24等が保守対象の部品として定められている。そして、保守対象の部品の使用状態を特定する部品使用情報としては、ファンモータ21に通電した時間と、ヒータ25に通電した時間と、ヒータ25のON/OFFの回数、風路切替ダンパ23の作動回数等が用いられる。以下の説明では、部品使用情報を第2の積算時間TA2と称す。
【0066】
例えば、本体制御部8は、ファンモータ21に通電した時間を第2の計時部81bで計時して、ファンモータ21に通電した時間の積算値を算出する。また、本体制御部8は、ヒータ25に通電した時間を第2の計時部81bで計時して、ヒータ25に通電した時間の積算値を算出する。更に、本体制御部8は、ヒータ25に通電した回数を第2の計時部81bで計時して、ヒータ25に通電した回数の積算値を算出する。
【0067】
なお、第2の積算時間TA2としては、各運転モードでの運転時間を用いても良い。例えば、第2の積算時間TA2として、暖房運転モードでの運転時間である暖房運転時間と、換気運転モードでの運転時間である換気運転時間と、乾燥運転モードでの運転時間である乾燥運転時間と、涼風運転モードでの運転時間である涼風運転時間と、イオン発生運転モードでの運転時間であるイオン発生運転時間を用いても良い。また、他の運転モードとして、24時間換気運転モードを備えている構成では、24時間換気運転モードでの運転時間である24時間換気運転時間を第2の積算時間TA2として用いても良い。更に、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転モードでの運転時間であるミスト運転時間を第2の積算時間TA2として用いても良い。
【0068】
第2の積算時間TA2として、運転時間を用いる制御では、運転時間に基づいて、ヒータ25等の部品の通電時間を予測し、各部品の運転時間/回数情報を算出しても良い。例えば、ヒータ25であれば、暖房運転モードや乾燥運転モードといったヒータ25を使用する運転モードでの運転時間により、ヒータ25の通電時間を予測して算出するようにしても良く、各部品の運転時間/回数情報は、直接的なものではなく、予測、算出するような間接的なものであっても良い。
【0069】
本体装置10Aは、実運転時間/回数情報DA等を記憶する本体記憶部82を備える。本体記憶部82は本体記憶手段の一例で、実運転時間/回数情報DAとして、第1の計時部81aで計時された第1の積算時間TA1と、第2の計時部81bで計時された第2の積算時間TA2が記憶される。また、本体装置10Aの点検時期及び保守対象の部品の点検時期を決定する耐用時間/耐用回数情報DBが記憶される。
【0070】
更に、施工時等に設定された運転開始基準日または製造年月日等の基準時点となる日付情報、あるいは、電波時計80bで取得した基準時点となる日付情報が記憶される。ここで、停電時等に実運転時間/回数情報DA、耐用時間/耐用回数情報DB、日付情報をバックアップできるように、本体制御部8は内部電源80cを備えても良い。内部電源80cは、コンデンサ、一次電池等が用いられ、通電開始後の停電時に本体制御部8に給電できるようにして、設定された記憶値及び積算の記憶値が消えないようにしても良い。
【0071】
図3は、記憶部の記憶内容の一例を示す説明図である。本体記憶部82は、実際の運転に伴う実運転時間/回数情報DAとして、第1の積算時間TA1と第2の積算時間TA2が記憶される。第1の積算時間TA1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間が記憶される。第2の積算時間TA2としては、ファンモータ21の通電時間と、ヒータ25の通電時間と、ヒータ25のON/OFF回数が記憶される。
【0072】
また、第2の積算時間TA2として、暖房運転時間と換気運転時間と24時間換気運転時間と乾燥運転時間と涼風運転時間が記憶されても良い。更に、イオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転時間が記憶されても良い。
【0073】
本体記憶部82は、予め設定される耐用時間/耐用回数情報DBとして、第1の積算時間TA1に対応した第1の耐用時間TB1と、第2の積算時間TA2に対応した第2の耐用時間TB2が記憶される。第1の耐用時間TB1は本体耐用情報の一例で、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が記憶される。耐用時間として、製造基準日を基にした点検通知情報の通知開始日が記憶されても良い。また、第2の耐用時間TB2は部品耐用情報の一例で、ファンモータ21の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用ON/OFF回数が記憶される。
【0074】
また、第2の耐用時間TB2として、暖房運転耐用時間と換気運転耐用時間と24時間換気運転耐用時間と乾燥運転耐用時間と涼風運転耐用時間が記憶されても良い。更に、イオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転耐用時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転耐用時間が記憶されても良い。
【0075】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1を、本体装置10Aの所定の点検でリセットする。本例では、予め定められている全ての保守対象部品の点検が行われ、点検に応じて必要な部品の修理及び部品の交換が行われた場合に、所定の操作等で第1の積算時間TA1がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第1の積算時間TA1が記憶される。また、第1の耐用時間TB1が必要に応じて新しい値に書き換えられる。更に、点検の結果、部品の修理及び部品の交換が行われない場合も、所定の操作等で第1の積算時間TA1がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第1の積算時間TA1が記憶される。また、第1の耐用時間TB1が必要に応じて新しい値に書き換えられる。
【0076】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第2の積算時間TA2を、部品の点検でリセットする。本例では、保守対象の個々の部品を必要に応じて点検した結果、耐用時間を延長しても良いと判断した場合、点検に応じた修理で耐用時間を延長しても良いと判断した場合、及び部品を交換した場合に、第2の積算時間TA2がリセットされ、本体記憶部82に、新たな第2の積算時間TA2が記憶される。また、第2の耐用時間TB2が必要に応じて書き換えられる。
【0077】
図4は、操作装置の一例を示す構成図で、次に、各図を参照して、本実施の形態の操作装置7の構成について説明する。操作装置7は、運転モードの選択等の操作が行われる入力部70と、時間表示等を行う数字表示部71a及び選択された運転モードを示すランプ等を備えた出力部71を備える。操作装置7は、例えば出力部71に、
図4に示すように、点検時期が到来することの通知を行う点検ランプ71bを備える。
【0078】
また、操作装置7は、上述した実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DB等を記憶する操作装置記憶部72と、操作装置記憶部72に対する情報の読み取り及び書き込みを行う操作装置制御部73と、本体記憶部82及び操作装置記憶部72に記憶された情報の通信を行う通信部74を備える。
【0079】
操作装置記憶部72は操作部記憶手段の一例で、
図3で説明した本体記憶部82と同じ情報が記憶される。すなわち、操作装置記憶部72は、実際の運転に伴う実運転時間/回数情報DAとして、第1の積算時間TA1と第2の積算時間TA2が記憶される。第1の積算時間TA1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間が記憶される。第2の積算時間TA2としては、ファンモータ21の通電時間と、ヒータ25の通電時間と、ヒータ25のON/OFF回数が記憶される。
【0080】
また、第2の積算時間TA2として、暖房運転時間と換気運転時間と24時間換気運転時間と乾燥運転時間と涼風運転時間が記憶されても良い。更に、本体装置10Aにイオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転時間が記憶されても良い。
【0081】
操作装置記憶部72は、耐用時間/耐用回数情報DBとして、第1の積算時間TA1に対応した第1の耐用時間TB1と、第2の積算時間TA2に対応した第2の耐用時間TB2が記憶される。第1の耐用時間TB1としては、例えば、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が記憶される。また、第2の耐用時間TB2として、ファンモータ21の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用通電時間と、ヒータ25の耐用ON/OFF回数が記憶される。
【0082】
また、第2の耐用時間TB2として、暖房運転耐用時間と換気運転耐用時間と24時間換気運転耐用時間と乾燥運転耐用時間と涼風運転耐用時間が記憶されても良い。更に、本体装置10Aにイオン発生器26を備えてイオン発生運転モードが実行される構成では、イオン発生運転耐用時間が記憶されても良い。また、図示しないミスト発生装置と連動する構成では、ミスト運転耐用時間が記憶されても良い。
【0083】
操作装置制御部73は操作部制御手段の一例で、入力部70での操作内容を本体装置10Aの本体制御部8に送信すると共に、出力部71の表示制御を行う。また、操作装置記憶部72の更新制御を行う。
【0084】
操作装置制御部73は、本体装置10Aの本体記憶部82に記憶された実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBを本体制御部8で比較して、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に対して所定の関係になった場合、または、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に対して所定の関係になった場合に、出力部71に点検通知情報を表示する。
【0085】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期に関しては、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達する前に、点検時期が到来することの通知として点検通知情報を出力する。例えば、第1の耐用時間TB1として、本体装置10Aの電源が投入されてからの耐用時間が10年と設定されている場合、第1の積算時間TA1が10年より前の例えば9年になると、所定の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0086】
点検通知情報は、例えば、操作装置7の出力部71の数字表示部71aに、数字、アルファベット、数字とアルファベットの組み合わせ等を表示することで行われる。また、点検通知情報は、点検ランプ71bを点灯あるいは点滅表示することで行われる。
【0087】
点検通知情報は、例えば、出力部71の数字表示部71a及び点検ランプ71bを所定時間点灯させて消灯した後、所定期間毎、例えば1ヶ月おきに再度点灯表示を行う。また、点検通知情報は、本体装置10Aの表示部80aに、ランプの点灯あるいは点滅表示することで行っても良い。
【0088】
なお、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に到達する前に、1回または複数回の点検通知情報の通知時期を設定しておき、通知時期毎で段階的に表示形態を異ならせることで、利用者に本体装置10A全体の点検時期が近づいたこと、及び点検時期になったことを確実に通知することができる。
【0089】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関しては、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報を出力する。例えば、第2の耐用時間TB2として、ファンモータ21の耐用通電時間がN年と設定されている場合、ファンモータ21に対応する第2の積算時間TA2がN年になると、所定の表示形態で点検通知情報を表示する。他の保守対象部品についても同様の制御がおこなわれる。なお、点検通知情報の出力は、出力部71の数字表示部71a及び点検ランプ71bによる表示出力以外に、LCDを用いた表示出力や、ブザー等を用いた音による出力でも良く、また、本体装置10Aの表示部80aを用いた表示出力でも良く、報知手段はこれに限られるものではない。
【0090】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関して、第2の積算時間TA2と第2の耐用時間TB2に基づいて、各部品の点検時期を算出し、これから点検時期が到来する各部品の点検時期までの期間を出力する制御を行う。
【0091】
部品の点検時期に関する点検通知情報の出力は、例えば、上述したように、本体装置10Aについて点検通知情報を出力するタイミング、最初に点検時期が到来することの通知が必要となった部品について点検通知情報を出力するタイミング、あるいは、操作装置7の所定の操作により行われる。部品の点検時期に関する点検通知情報は、点検時期を示す情報が、操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに所定の出力形態で出力される。例えば、点検時期が到来することの通知が必要となった本体装置10A、あるいは部品について、点検通知情報を出力する現時点が点検時期であることを通知する。
【0092】
また、部品毎の点検時期が異なる場合、点検時期が所定の範囲で近い部品については、点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当する各部品の点検時期までの期間の出力を同時期に行う。
【0093】
更に、ある部品を保守点検する場合に同時に保守点検を行うことが望ましい部品等、関連性のある部品についても、部品毎の点検時期が異なっていても、点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当する各部品の点検時期までの期間の出力を同時期に行う。なお、点検時期が所定の範囲で近い、あるいは関連性のある部品については、点検通知情報として、点検時期までの期間に代えて、部品名等を操作装置7の出力部71、本体装置10Aの表示部80aに所定の出力形態で出力して、該当する部品を特定できるようにしても良い。
【0094】
ここで、第2の積算時間TA2が、運転開始基準日などの基準時点からの年数あるいは時間の経過である部品については、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達する前であっても、点検時期までの期間の算出が可能である。これに対して、第2の積算時間TA2が、実際の運転時間である部品については、運転が行われるか否かによって点検時期までの期間が変化する。
【0095】
そこで、使用情報である第2の積算時間TA2、あるいは点検対象物である部品の種別に基づき、運転によって点検時期が変化しない部品については点検時期が出力され、運転によって点検時期が変化する部品については、点検時期を判断する点検時期判断情報が出力される。点検時期判断情報としては、ヒータ25のON/OFF回数や、暖房運転時間、運転時間に基づき予測したヒータ25のON/OFF回数や通電時間といった第2の積算時間TA2を出力しても良い。また、第2の積算時間TA2に加えて、対応する第2の耐用時間TB2を出力しても良い。更に、ファンモータ21あるいはヒータ25等の一ヶ月あたりの使用情報から、各部品の使用状況を予測し、毎月どの程度使用されているかを示す情報を出力してもよい。
【0096】
点検時期あるいは点検時期判断情報の出力は、本体装置10Aあるいは任意の部品について、点検時期が到来すると、他の点検対象物についての点検時期あるいは点検時期判断情報を出力する。点検時期あるいは点検時期判断情報の出力は、本体装置10Aと保守対象の全ての部品について行っても良い。ここで、利用者が点検通知情報、点検時期あるいは点検時期判断情報が出力されたことを確実に認識させることができるようにするため、操作装置7で運転等の操作があった場合、あるいは、人感センサを設けて利用者が居ることを検知すると、点検通知情報と点検時期あるいは点検時期判断情報を出力するようにしても良い。
【0097】
また、本体装置10Aあるいは任意の部品について、点検時期が到来すると、他の点検対象物について点検時期を算出し、点検時期が近い点検対象物の有無を判断して、点検時期が近い点検対象物について点検時期を出力する。
【0098】
更に、操作装置7の操作で点検時期あるいは点検時期判断情報を出力する。操作装置7の操作で点検時期あるいは点検時期判断情報を出力する場合は、各点検対象物について点検時期を算出し、各点検対象物の点検時期を比較して点検時期の到来が早い点検対象物を判断して、点検時期が早い点検対象物について点検時期を出力する。
【0099】
また、各点検対象物について点検時期を算出し、各点検対象物の点検時期を比較して点検時期の到来が早い点検対象物を判断すると共に、点検時期が近い点検対象物の有無を判断して、点検時期が早い点検対象物と、この点検対象物と点検時期が近い点検対象物について点検時期を出力する。更に、第2の耐用時間TB2に基づき点検時期の到来の早い点検対象物を判断し、点検時期の到来が早いと判断した点検対象物について、点検時期判断情報を出力しても良い。
【0100】
操作装置制御部73は、操作装置7全体、または、操作装置記憶部72を含む基板が交換された場合に、交換されていない本体装置10Aの本体記憶部82に記憶されている実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBをコピーして、操作装置記憶部72に記憶する。
【0101】
同様に、本体制御部8は、本体記憶部82を含む基板等が交換された場合に、交換されていない操作装置7の操作装置記憶部72に記憶されている実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBをコピーして、本体記憶部82に記憶する。
【0102】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶されている実運転時間/回数情報DA及び耐用時間/耐用回数情報DBと、操作装置記憶部72に記憶されている実運転時間/回数情報DA及び耐用時間/耐用回数情報DBを比較して、例えば、チェックサムの値が初期化されている側の記憶部に対して、もう一方の記憶部の情報を書き込むことで、記憶部の整合性を保つ。これにより、実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBの消滅を防ぐと共に、情報の移し変えが容易に行なえるようにする。なお、実運転時間/回数情報DAと耐用時間/耐用回数情報DBを記憶する記憶部は、本体装置10Aと操作装置7のどちらか一方にのみ備える構成でも良い。
【0103】
通信部74は通信手段の一例で、有線あるいは無線通信を行う機能で実現される。操作装置制御部73は、操作装置記憶部72あるいは本体記憶部82に記憶された実運転時間/回数情報DAを読み出して、通信部74により外部端末装置に送信する。
【0104】
一般に、浴室暖房換気乾燥機1Aの操作装置7では、時間表示等のために4桁程度の数字情報を表示できるLEDを備えた構成になっているが、実運転時間/回数情報DA、点検通知情報等を表示しようとした場合に、情報量が不足する可能性がある。そのため、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DAを外部端末装置に送信することで、情報の確認が容易に行なえるようになり、点検の指示を的確に行うことが可能になる。
【0105】
また、浴室暖房換気乾燥機1AをLAN等のネットワークを介して図示しない、管理センタと接続し、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DAを管理センタに送信することで、情報の確認が容易に行なえるようになり、点検の指示を的確に行うことが可能になる。また、情報のデータベース化が可能である。
【0106】
<浴室暖房換気乾燥機の動作例>
次に、各図を参照して本実施の形態の浴室暖房換気乾燥機1Aの動作例について説明する。
【0107】
浴室暖房換気乾燥機1Aの工場出荷時等に、耐用時間/耐用回数情報DBとして、上述した第1の耐用時間TB1と第2の耐用時間TB2が本体記憶部82に記憶される。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様の情報が記憶される。
【0108】
浴室暖房換気乾燥機1Aの本体装置10Aが浴室に設置され、操作装置7が洗面脱衣所等に設置されて、施工業者等により電源が投入されると、本体制御部8は、第1の積算時間TA1を計時して本体装置10Aの点検時期を監視する。本例では、本体装置10Aの電源が投入されてからの積算時間を第1の計時部81aで計時して、第1の積算時間TA1を本体記憶部82に定期的に記憶する。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様に第1の積算時間TA1を記憶する。
【0109】
利用者が操作装置7を操作して、所望の運転モードが選択されると、本体制御部8は、選択された運転モードに従ってファンモータ21とヒータ25等を制御する。
【0110】
例えば、暖房運転モードでは、ダンパモータ24を駆動して風路切替ダンパ23を循環位置とし、ファンモータ21に通電すると共にヒータ25に通電する。本体制御部8は、浴室暖房換気乾燥機1Aの運転が行われると、第2の積算時間TA2を計時して保守対象部品の点検時期を監視する。
【0111】
本例では、ファンモータ21に通電すると、ファンモータ21に通電した積算時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。また、ヒータ25に通電すると、ヒータ25に通電した積算時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。更に、ヒータ25のON/OFF回数を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。また、暖房運転時間を第2の計時部81bで計時して、第2の積算時間TA2を本体記憶部82に定期的に記憶する。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に同様に第2の積算時間TA2を記憶する。
【0112】
なお、本体制御部8は、他の運転モードでも、保守対象部品の通電に応じて第2の積算時間TA2を第2の計時部81bで計時して、本体記憶部82に記憶する。
【0113】
本体制御部8は、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1及び浴室暖房換気乾燥機1Aの運転に伴う第2の積算時間TA2による実運転時間/回数情報DAと、予め本体記憶部82に記憶された第1の耐用時間TB1及び第2の耐用時間TB2による耐用時間/耐用回数情報DBを定期的に比較し、本体装置10A及び保守対象の部品が点検時期に到達したか監視する。
【0114】
本体制御部8は、本体装置10Aの点検時期に関しては、上述したように、第1の耐用時間TB1より前に、点検通知情報の通知時期が設定され、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達する前に、点検通知情報を出力する。
【0115】
例えば、第1の耐用時間TB1として、本体装置10Aの耐用時間が10年と設定されている場合、本例では、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が9年になると、本体制御部8は、所定の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に点検通知情報を表示する。
【0116】
点検通知情報は、点検対象物に対して所定の点検が行なわれるまで、同じ出力形態で所定間隔毎に繰り返し出力されることとしても良いし、点検通知情報の表示形態を切り替えて通知する通知時期を複数回設定しても良い。
【0117】
1回目の点検通知情報の通知時期では第1の表示形態で点検通知情報を出力し、1回目の点検通知情報の通知時期に本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。
【0118】
本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が、2回目の点検通知情報の通知時期になると、本体制御部8は、第2の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に第1の表示形態と異なる第2の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0119】
2回目の点検通知情報の通知時期に本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1が、3回目の点検通知情報の通知時期、ここでは本来設定されている点検時期である10年になると、本体制御部8は、第3の表示形態で点検通知情報を出力する指示を操作装置制御部73に送信する。操作装置制御部73は、本体制御部8からの指示を受けて、出力部71に第1及び第2の表示形態と異なる第3の表示形態で点検通知情報を表示する。
【0120】
点検通知情報として、例えば点検ランプ71b等のLEDの点灯を利用する場合、複数回の点検通知情報の通知時期で、本来設定されている点検時期に近づくにつれて点灯の間隔を例えば1ヶ月おき、半月おき、1日おきと早めて行って、点検通知情報の表示形態を異ならせることで、本体装置10Aの点検時期が近づいたことを確実に通知できる。
【0121】
なお、第1の積算時間TA1が第1の耐用時間TB1に達した後、本体装置10Aの所定の点検が行なわれない場合、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1はリセットされず、積算が続く。そして、所定の間隔、例えば、1日おきに点検通知情報を表示する。
【0122】
利用者は、点検通知情報を確認すると、製造事業者等の保守担当業者に連絡をする。保守担当業者は、操作装置7の出力部71に表示された点検通知情報を確認し、必要な点検を行う。
【0123】
操作装置7の出力部71に表示される点検要請情報の表示形態で、点検対象が特定できるようにすることで、浴室暖房換気乾燥機1Aの設置場所で点検対象の特定や交換修理の判断が行える。また、装置の使用を開始してから、耐用時間が経過したこと等を利用者に数値を示して説明できる。
【0124】
また、操作装置7等に外部端末装置を接続できるようにして、点検要請情報の内容を専用の治具で確認できるようにしても良い。更に、浴室暖房換気乾燥機1Aをネットワークに接続して、浴室暖房換気乾燥機1Aで取得した実運転時間/回数情報DA等を管理センタに送信することとしても良い。実運転時間/回数情報DA等を管理センタに送信することで、修理情報のデータベースへの格納が可能である。また、本体装置10Aの詳細な情報が管理センタに送信されることで、専門技術者が修理箇所の特定や修理内容を判断でき、現場での点検の指示を的確に行うことが可能になる。
【0125】
本体制御部8は、本体装置10Aで予め定められている全ての保守対象部品の点検が行われ、点検に応じて必要な部品の修理及び部品の交換が行われた場合に、本体記憶部82に記憶された第1の積算時間TA1を所定の操作でリセットする。また、第1の耐用時間TB1を新しい値に書き換える。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に記憶された第1の積算時間TA1をリセットし、第1の耐用時間TB1を新しい値に書き換える。更新後の第1の耐用時間TB1は、更新前の第1の耐用時間TB1より通常は短い値に設定される。例えば、点検前に、第1の耐用時間TB1が10年と設定されている場合、点検後に更新される第1の耐用時間TB1は、例えば1年〜3年程度に設定されるようにすると良い。
【0126】
本体制御部8は、保守対象の部品の点検時期に関しては、上述したように、第2の耐用時間TB2が点検通知情報の通知時期として設定され、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報を出力する。
【0127】
第2の積算時間TA2及び第2の耐用時間TB2が、ファンモータ21やヒータ25等の部品単位で設定されている場合は、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報の表示形態で耐用時間となった部品を特定できるようにして、該当する部品の点検が行なえるようにする。
【0128】
一方、第2の積算時間TA2及び第2の耐用時間TB2が、各運転モードでの運転時間で設定されている場合は、運転モード毎に保守対象の部品が設定され、第2の積算時間TA2が第2の耐用時間TB2に達すると、点検通知情報の表示形態で耐用時間となった運転モードを特定できるようにして、該当する部品の点検が行なえるようにする。
【0129】
利用者は、部品に関する点検通知情報を確認すると、製造事業者等の保守担当業者に連絡をする。保守担当業者は、操作装置7の出力部71に表示された点検通知情報を確認し、必要な点検を行う。
【0130】
本体制御部8は、耐用時間あるいは耐用回数に到達した保守対象の部品の点検が行われ、点検の結果、耐用時間あるいは耐用回数を延長しても良いと判断した場合、点検に応じた修理で耐用時間あるいは耐用回数を延長しても良いと判断した場合、及び部品を交換した場合に、本体記憶部82に記憶された第2の積算時間TA2を所定の操作でリセットする。また、第2の耐用時間TB2を必要に応じて新しい値に書き換える。操作装置記憶部72を備えた構成では、操作装置記憶部72に記憶された第2の積算時間TA2をリセットし、第2の耐用時間TB2を必要に応じて新しい値に書き換える。なお、更新前と更新後の第2の耐用時間TB2は、異なった値でも良いが、部品を交換した場合等は、通常同じ値となる。
【0131】
これにより、予め設定されている部品の寿命が来る前に、部品の交換等の点検が行なえるので、実際に部品が故障する前に点検が行なえる。また、修理情報のデータベースが構築できることで、利用者毎の使用状況や使用頻度等による実寿命を求めることも可能となる。
【0132】
以上の説明では、本体装置10A及び保守対象の各部品について、点検時期の到来を通知する時期であると判断して、点検通知情報を出力する動作について説明したが、本体装置10A等について点検通知情報を出力するタイミング等の任意のタイミングで、他の部品について点検時期を出力する制御も行われる。
【0133】
次に、点検時期を出力する動作の実施の形態について説明する。
図5は、浴室暖房換気乾燥機において点検時期を出力する動作の第1の実施の形態を示すフローチャートである。
図5では、本体装置10Aについて点検通知情報を出力するタイミングで次に点検時期が到来する部品について点検時期を出力する動作を例に説明する。
【0134】
本体制御部8は、
図5のステップSA1で、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26について、各部品の点検時期として、点検時期に対して予め設定された点検終期までの期間を算出する。点検時期を算出する動作については後述する。
【0135】
本体制御部8は、
図5のステップSA2で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品の中で、点検時期の到来の通知期限までが最短の部品を選択する。
【0136】
本体制御部8は、
図5のステップSA3で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品の中で、点検時期の到来の通知期限までが最短の部品と、該当する部品の点検時期までの期間を出力する。
【0137】
図6は、各部品に対する点検終期までの期間を算出する処理の一例を示すフローチャートであり、次に、各部品について点検時期を算出する動作について説明する。
【0138】
本体制御部8は、上述した
図5のステップSA1で、各部品に対する点検終期までの期間を算出する処理では、
図6のステップSA1aで、部品毎の耐用時間/耐用回数情報DBを、本体記憶部82から読み込む。耐用情報として耐用時間が設定されている部品であれば耐用時間情報を読み込み、耐用情報として耐用回数が設定されている部品であれば耐用回数情報を読み込む。
【0139】
本体制御部8は、
図6のステップSA1bで、部品毎の現在までの実運転時間/回数情報DAを、本体記憶部82から読み込む。使用情報として使用時間が設定されている部品であれば使用時間情報を読み込み、使用情報として使用回数が設定されている部品であれば使用回数情報を読み込む。
【0140】
本体制御部8は、
図6のステップSA1cで、耐用時間/回数情報で特定される耐用時間あるいは耐用回数から、使用時間/回数情報で特定される使用時間あるいは使用回数を減算し、部品毎に点検終期までの期間を算出する。このように、任意のタイミングで複数部品の点検時期を算出して表示することができるので、利用者等が計画的に点検を受けることが可能となる。
【0141】
図7は、浴室暖房換気乾燥機において点検時期を出力する動作の第2の実施の形態を示すフローチャートである。
図7では、本体装置10Aについて点検通知情報を出力するタイミングでこれから点検時期が到来する全ての部品について点検時期を出力する動作を例に説明する。
【0142】
本体制御部8は、
図7のステップSB1で、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26について、各部品の点検時期として、点検時期に対して予め設定された点検終期までの期間を、上述した
図6のフローチャートに従って算出する。
【0143】
本体制御部8は、
図7のステップSB3で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる全ての部品と、該当する部品の点検時期までの期間を出力する。
【0144】
図5及び
図7で説明した点検時期の出力動作では、操作装置7での所定の操作等により、任意のタイミングで各部品の点検時期を算出させて、次に点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当部品の点検までの期間を表示等により出力させることができる。
【0145】
このように、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当する各部品の点検時期までの期間を出力することで、本体装置10と部品、部品毎の点検時期が異なる場合であっても、本体装置10A
あるいは部品の保守点検時等に、他の部品の点検時期までの期間を認識することができる。
【0146】
これにより、点検時期の異なる部品であっても、同時期に保守点検の対応等を行なうという選択が可能になり、保守点検作業を行うための利用者の確認や通知の手間を低減することができる。
【0147】
ここで、
図5〜
図7では、本体装置10Aを構成する部品について、点検時期を算出して出力する処理について説明したが、本体装置10A自体についても、他の部品の保守点検時等の任意のタイミングで点検時期を算出し、点検時期までの期間を出力しても良い。
【0148】
図8は、浴室暖房換気乾燥機において点検時期を出力する動作の第3の実施の形態を示すフローチャートである。
図8では、任意のタイミングでこれから点検時期が到来する部品について点検時期を出力する動作を例に説明する。
【0149】
本体制御部8は、
図8のステップSC1で、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26の中で、点検時期に関する情報を出力する任意の部品を選択する。
【0150】
本体制御部8は、
図8のステップSC2で、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26の中で、点検時期に関する情報を出力すると選択された部品の点検時期として、点検時期に対して予め設定された点検終期までの期間を算出する。
【0151】
本体制御部8は、
図8のステップSC3で、選択された部品の点検時期までの期間を出力する。
【0152】
図9は、選択された部品に対する点検終期までの期間を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【0153】
本体制御部8は、上述した
図8のステップSC2で、選択された部品に対する点検終期までの期間を算出する処理では、
図9のステップSC2aで、選択された部品の耐用時間/耐用回数情報DBを、本体記憶部82から読み込む。耐用情報として耐用時間が設定されている部品であれば耐用時間情報を読み込み、耐用情報として耐用回数が設定されている部品であれば耐用回数情報を読み込む。
【0154】
本体制御部8は、
図9のステップSC2bで、選択された部品の現在までの実運転時間/回数情報DAを、本体記憶部82から読み込む。使用情報として使用時間が設定されている部品であれば使用時間情報を読み込み、使用情報として使用回数が設定されている部品であれば使用回数情報を読み込む。
【0155】
本体制御部8は、
図9のステップSC2cで、耐用時間/回数情報で特定される耐用時間あるいは耐用回数から、使用時間/回数情報で特定される使用時間あるいは使用回数を減算し、選択された部品の点検終期までの期間を算出する。
【0156】
これにより、操作装置7での所定の操作等により、所望の部品の点検時期を算出させて、該当部品の点検までの期間を表示させることができる。このように、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品について、任意のタイミングで点検時期までの期間を出力できるようにすることで、部品毎の点検時期が異なる場合であっても、ある部品の点検時等に、他の部品の点検時期が到来するか否か、及び点検時期までの期間を認識することができる。
【0157】
ここで、
図8及び
図9では、本体装置10Aを構成する部品について、任意のタイミングで点検時期を算出して出力する処理について説明したが、本体装置10A自体についても任意のタイミングで点検時期までの期間を出力できるようにしても良い。
【0158】
図10は、浴室暖房換気乾燥機において点検時期を出力する動作の第4の実施の形態を示すフローチャートである。
図10では、これから点検時期が到来する部品で、所定の関連性を持つ複数の部品について、点検時期を同時期に出力する動作を例に説明する。
【0159】
本体制御部8は、
図10のステップSD1で、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26について、各部品の点検時期として、点検時期に対して予め設定された点検終期までの期間を算出する。本体制御部8は、上述した
図10のステップSD1で、各部品に対する点検終期までの期間を算出する処理は、上述した
図6のフローチャートに従って行う。
【0160】
本体制御部8は、
図10のステップSD2で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品間での点検時期の差を算出し、ステップSD3で、部品間での点検時期の差が、所定の同時期通知期間より短いか否かを判断する。
【0161】
本体制御部8は、部品間での点検時期の差が、所定の同時期通知期間より短いと判断した複数の部品についてグループ化し、
図10のステップSD4で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当する各部品の点検時期までの期間を出力する。
【0162】
本体制御部8は、部品間での点検時期の差が、所定の同時期通知期間より長いと判断すると、
図10のステップSD5で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品の中で、点検時期の到来の通知期限までが最短の部品について、該当する部品の点検時期までの期間を出力する。
【0163】
図10で説明した点検時期の出力動作では、ある部品について点検通知情報を出力するタイミング等で各部品の点検時期を算出させて、次に点検時期が到来することの通知が必要となる部品について、点検時期が近い複数の部品の点検までの期間を表示等により出力させることができる。
【0164】
これにより、点検時期の異なる部品であっても、同時期に保守点検の対応等を行なうという選択が可能になり、保守点検作業を行うための利用者の確認や通知の手間を低減することができる。
【0165】
なお、
図10の処理では、点検時期の差に着目して複数の部品について同時期に点検時期を出力できるようにしたが、動作が関連する部品等、所定の関連性を持つ複数の部品についてグループ化して、同時期に点検時期を出力できるようにしても良い。
【0166】
図11は、浴室暖房換気乾燥機において点検時期を出力する動作の第5の実施の形態を示すフローチャートである。
図11では、これから点検時期が到来する本体装置10Aと部品の間で、点検時期が早い点検対象物について点検時期を出力する動作を例に説明する。
【0167】
本体制御部8は、
図11のステップSE1で、本体装置10Aと、保守対象の部品であるファンモータ21、ダンパモータ24、ヒータ25及びイオン発生器26について、各点検対象物の点検時期として、点検時期に対して予め設定された点検終期までの期間を算出する。
【0168】
本体制御部8は、
図11のステップSE2で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる本体装置10Aと部品との間での点検時期の差を算出し、ステップSE3で、本体装置10Aと部品で点検時期が早く到来する点検対象物を判断する。
【0169】
本体制御部8は、部品の点検時期の到来が本体装置10Aの点検時期の到来より早いと判断すると、
図11のステップSE4で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる部品と、該当する各部品の点検時期までの期間を出力する。部品についての点検時期の出力は、点検時期が最も近い部品のみでも良いし、全ての部品でも良い。
【0170】
本体制御部8は、部品の点検時期の到来が本体装置10Aの点検時期の到来より遅いと判断すると、
図11のステップSE5で、これから点検時期が到来して、点検時期が到来することの通知が必要となる本体装置10Aについて、点検時期までの期間を出力する。
【0171】
図11で説明した点検時期の出力動作では、本体装置10Aと各部品との間で、点検時期の到来が早い点検対象物について点検時期を出力することができる。
【0172】
図12は、点検時期の出力表示例を示すフローチャートであり、次に、各実施の形態で点検時期を出力する動作について説明する。
【0173】
本体制御部8は、
図12のステップSF1で、点検対象物となる本体装置10A及び各部品に対応するコード番号、ランプの点灯、点滅回数等、点検対象物と点検時期の出力形態が対応付けられた出力形態情報を取得する。
【0174】
本体制御部8は、
図12のステップSF2で、該当する本体装置10A及び部品について、対応する出力形態情報に基づき点検時期までの期間を出力する。操作装置7等で、複数の部品について異なるランプで通知を行う構成では、点検の対象となる部品に対応したランプを同時に点灯させる。また、単一のランプ等で複数の部品について通知を行う構成では、点検の対象となる部品毎に交互に表示を切り替える。更に、点検と対象となる部品が複数ある場合は、点検の優先順位を設けて優先度の高い部品について優先して表示を行う。これにより、複数の部品、本体装置10Aと部品について同時期に点検時期を出力する場合、操作装置7の出力部71、または本体装置10Aの表示部80aで区別して出力することができる。
【0175】
図13は、点検時期を算出するための耐用期間の設定例を示すフローチャートであり、次に、各実施の形態で耐用期間を設定する動作について説明する。
【0176】
本体制御部8は、
図13のステップSG1で、所定の操作を受けて耐用期間の設定を行う対象部品について、耐用時間/耐用回数情報DBを呼び出す。本体制御部8は、
図13のステップSG2で、耐用運転時間/耐用回数情報の入力を受ける。本体制御部8は、
図13のステップSG2で、入力された耐用時間/耐用回数情報DBを本体記憶部82及び操作装置記憶部72に書き込む。これにより、予め複数部品の点検時期を同時期に設定することもでき、使用者にとって無駄な手間や費用の発生を抑えることができる。
【0177】
なお、浴室暖房換気乾燥機1Aにおける保守対象の部品としては、ファンモータ21とヒータ25以外に、他のモータや、スイッチを構成するリレー等を含めても良い。
【0178】
また、設備機器としては、浴室暖房換気乾燥機等の空調装置以外に、ファンを駆動するモータを備えた換気扇や熱交換換気装置、破砕刃を駆動するモータを備えたディスポーザ、ヒータを備えた床暖房機等が含まれる。